JP2019212702A - 太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】課題はペロブスカイト化合物を用いる太陽電池において発電時に発生するヨウ素ガス等のハロゲンガスの悪影響を抑制し高寿命化した太陽電池及びその製造方法を提供することである。【解決手段】少なくとも、第1基板、第1電極、電子輸送層、光電変換層、正孔輸送層、第2電極及び第2基板を備えた太陽電池であって、前記光電変換層が、ペロブスカイト化合物を含有し、かつ、前記電子輸送層が、下記一般式(1)及び下記一般式(2)で表される構造を有する金属種の異なる少なくとも2種類の有機金属酸化物を含有することを特徴とする太陽電池(光電変換デバイス)。一般式(1): R−[M1(OR1)y(O−)x−y]n−R一般式(2): R−[M2(OR2)y(O−)x−y]n−R【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池及びその製造方法に関する。より詳しくは、ペロブスカイト化合物を用いた太陽電池において発生するヨウ素ガス等のハロゲンガスの悪影響を抑制し高寿命化した太陽電池及びその製造方法に関する。
昨今、太陽電池は単結晶シリコンやアモルファスシリコンタイプなどが普及し、ソーラーパークや個人宅まで普及するようになってきている。無機太陽電池を代表する単結晶シリコンやアモルファスシリコン太陽電池は高い変換効率を得られるものの、光透過性太陽電池やフレキシブル太陽電池ができないことから、それら多様性を求めるため有機太陽電池が注目されており、例えば、非特許文献1や特許文献1に開示されている。
また、ペロブスカイト太陽電池(「ペロブスカイト型太陽電池」ともいう。)の発明により、塗布により形成することが可能になってきており、コスト面においても安価な理想的な太陽電池の製造が可能になってきている。
しかしながら、ペロブスカイト太陽電池は、高い光電変換効率を有するものの、発電時の光照射により効率低下が生じてしまう問題があり、水分や酸素さらにはアニール時のゆがみによる劣化促進などの対策に関する発明も開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
例えば、MAPbIを用いたペロブスカイト太陽電池は、水分や酸素、そして発電過程で発生するガス状ヨウ素を発生し、それ自身がペロブスカイトの劣化を促進していることが分かってきた。
具体的には、ペロブスカイト層(MAPbl)にヨウ素ガス(I)が反応した場合、PbIに反応変化してしまい、発電に寄与するペロブスカイトの結晶構造を破壊してしまう。
また、電子輸送層に酸化チタンを用いるペロブスカイト太陽電池においては、チタンイソプロポキシド等のチタンアルコキシドを含有する溶液を塗布し、焼成する方法も多々開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、ヨウ素ガスを抑制、除去する手法が見つかっておらず、一般的なチタンイソプロポキシド等のチタンアルコキシドを形成した場合、初期に高い発光効率を得ることができても、発電時に発生するヨウ素ガスによるペロブスカイト層の劣化により発電量の低下が生じてしまうといった問題があった。
特開2001−156307号公報 国際公開2016/152766号 特開2016−82005号公報
宮坂力「ペロブスカイト型太陽電池の登場」,現代化学2014年3月号,P24−29
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、ペロブスカイト化合物を用いる太陽電池において発電時に発生するヨウ素ガス等のハロゲンガスの悪影響を抑制し高寿命化した太陽電池及びその製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく上記問題の原因等について検討する過程において、ペロブスカイト化合物を用いる太陽電池において発電時に発生するヨウ素ガス等のハロゲンを特定の有機金属酸化物が捕獲(トラップ)し得ることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.少なくとも、第1基板、第1電極、電子輸送層、光電変換層、正孔輸送層、第2電極及び第2基板を備えた太陽電池であって、
前記光電変換層が、ペロブスカイト化合物を含有し、かつ、
前記電子輸送層が、下記一般式(1)及び下記一般式(2)で表される構造を有する金属種の異なる少なくとも2種類の有機金属酸化物を含有することを特徴とする太陽電池(光電変換デバイス)。
一般式(1): R−[M(OR(O−)x−y−R
一般式(2): R−[M(OR(O−)x−y−R
(式中、Rは、水素原子、炭素数1個以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシ基、又は複素環基を表す。ただし、Rは置換基としてフッ素原子を含む炭素鎖でもよい。Mは、Cu、Ag及びAuから選ばれる金属原子を表す。Mは、Ti、Zn、Sn、Al及びZrから選ばれる金属原子を表す。OR及びORは、それぞれ、フッ化アルコキシ基を表す。xは金属原子の価数、yは1とxの間の任意な整数を表す。nは重縮合度をそれぞれ表す。)
2.前記金属種Mを含む有機金属酸化物に対する前記金属種Mを含む有機金属酸化物の含有モル比の値(M/M)が、0.1〜0.9の範囲内であることを特徴とする第1項に記載の太陽電池。
3.前記一般式(1)又は前記一般式(2)で表される構造を有する有機金属酸化物が、ヨウ素ガス又は水と反応し、ヨウ素ガスを捕獲し、かつ撥水性又は疎水性化合物を放出することを特徴とする第1項又は第2項に記載の太陽電池。
4.前記ペロブスカイト化合物が、下記一般式(3)で表される構造を有することを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の太陽電池。
一般式(3): R−M−X
(式中、Rは有機分子を表す。Mは金属原子を表す。Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子を表す。)
5.前記電子輸送層が、少なくとも前記有機金属酸化物を含有する組成物がゾル・ゲル転移された膜からなることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の太陽電池。
6.第1項から第5項までのいずれか一項に記載の太陽電池を製造する太陽電池の製造方法であって、
前記電子輸送層を、金属アルコキシド又は金属カルボキシレートと、フッ化アルコールとの混合液を用いて形成する工程を有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
7.前記電子輸送層を、湿式塗布法により形成することを特徴とする第6項に記載の太陽電池の製造方法。
8.前記湿式塗布法が、インクジェット・プリント法であることを特徴とする第7項に記載の太陽電池の製造方法。
本発明の上記手段により、ペロブスカイト化合物を用いる太陽電池において発電時に発生するヨウ素ガス等のハロゲンガスの悪影響を抑制し高寿命化した太陽電池及びその製造方法を提供することができる。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
本発明に係る光電変換層にハロゲン元素を含むペロブスカイト化合物を用いた場合、太陽光が照射され発電する過程において、当該ペロブスカイト化合物からヨウ素ガス等のハロゲンガスが光化学反応により生成し得る。このような場合、ハロゲンガスと反応しやすい銀を含む化合物が光電変換層の近傍に存在すると、ハロゲンと銀が反応し、ハロゲン化銀を生成し得ると考えられる。
本発明においては、光電変換層に隣接する電子輸送層の構成成分の一つに有機銀オキサイド又はカルボキシレートを用いたことによりヨウ素をトラップするような反応が起こり本発明の太陽電池の高寿命化という効果が発現されたものと推察される。
また、電子輸送層の構成成分の一つとしてフッ化アルキル基を有する有機金属オキサイド又はカルボキシレートを用いたことにより、水分と反応し加水分解が起こり、撥水性又は疎水性のフッ化アルコールが生成され、撥水又は疎水効果が発現し、その結果、本発明の太陽電池の高寿命化に寄与しているものと推察される。
なお、推察される反応機構の詳細については、後述する。
本発明の太陽電池の基本的構成概念図 太陽電池の耐光性試験の結果を示す図 太陽電池の信頼性試験の結果を示す図
本発明の太陽電池は、少なくとも、第1基板、第1電極、電子輸送層、光電変換層、正孔輸送層、第2電極及び第2基板を備えた太陽電池であって、前記光電変換層が、ペロブスカイト化合物を含有し、かつ、前記電子輸送層が、前記一般式(1)及び前記一般式(2)で表される構造を有する金属種の異なる少なくとも2種類の有機金属酸化物を含有することを特徴とする。
この特徴は、下記各実施形態に共通する又は対応する技術的特徴である。
本発明の実施形態としては、本発明の効果発現の観点から、前記金属種Mを含む有機金属酸化物に対する前記金属種Mを含む有機金属酸化物の含有モル比の値(M/M)が、0.1〜0.9の範囲内であることが好ましい。また、前記一般式(1)又は前記一般式(2)で表される構造を有する有機金属酸化物が、ヨウ素ガスと反応し、ヨウ素ガスを捕獲し、かつ撥水性又は疎水性化合物を放出することが好ましい。
本発明の実施形態においては、発電効率の観点から、前記ペロブスカイト化合物が、前記一般式(3)で表される構造を有することが好ましい。また、前記電子輸送層が、少なくとも前記有機金属酸化物を含有する組成物がゾル・ゲル転移された膜からなることが好ましい。
本発明の太陽電池の製造方法としては、前記電子輸送層を、金属アルコキシド又は金属カルボキシレートと、フッ化アルコールとの混合液を用いて形成する工程を有する態様の製造方法であることが好ましいまた、前記電子輸送層を、湿式塗布法により形成することが好ましく、当該湿式塗布法が、インクジェット・プリント法であることが好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。なお、各図の説明において、構成要素の末尾に括弧内に記載した数字は、各図における符号を表す。
1.太陽電池の概要
本発明の太陽電池は、少なくとも、第1基板、第1電極、電子輸送層、光電変換層、正孔輸送層、第2電極及び第2基板を備えた太陽電池であって、前記光電変換層が、ペロブスカイト化合物を含有し、かつ、前記電子輸送層が、下記一般式(1)及び下記一般式(2)で表される構造を有する金属種の異なる少なくとも2種類の有機金属酸化物を含有することを特徴とする。
一般式(1): R−[M(OR(O−)x−y−R
一般式(2): R−[M(OR(O−)x−y−R
上記一般式(1)、(2)において、Rは、水素原子、炭素数1個以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシ基、又は複素環基を表す。ただし、Rは置換基としてフッ素原子を含む炭素鎖でもよい。Mは、Cu、Ag及びAuから選ばれる金属原子を表す。Mは、Ti、Zn、Sn、Al及びZrから選ばれる金属原子を表す。OR及びORは、それぞれ、フッ化アルコキシ基を表す。xは金属原子の価数、yは1とxの間の任意な整数を表す。nは重縮合度をそれぞれ表す。
上記有機金属酸化物の詳細については後述する。
以下、図1を参照して、本発明の太陽電池(1)の基本的構成について説明する。
図1において示されているように、本発明の太陽電池の基本的構成としては、少なくとも、第1基板(2)、第1電極(3)、電子輸送層(4)、光電変換層(5)、正孔輸送層(6)、第2電極(7)、封止層(8)、接着剤層(9)及び第2基板(10)を備えた構成であり、前記電子輸送層(4)に前記一般式(1)及び(2)で表される有機金属酸化物が含有され、かつ前記光電変換層(5)にペロブスカイト化合物が含有されていることを特徴とする。
以下において、上記各構成要素について詳細な説明をする。
2.太陽電池の構成要素
〔1〕第1基板
第1基板(2)としては、強度、耐久性、光透過性があればよく、合成樹脂及びガラスなどを使用できる。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムなどの熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリイミド、及びフッ素樹脂などが挙げられる。
強度、耐久性、コストなどの観点から、ガラス基板を用いることが好ましい。
第1基板としては、上記基材のほか金属箔を用いることもできる。金属箔は、フレキシブル太陽電池の一方の電極であると同時に、基材としての役割を果たしてもよい。
上記金属箔を構成する金属としては特に限定されず、耐久性に優れ、かつ、電極として用いることができる導電性を有するものが好ましく、例えば、アルミニウム、チタン、銅、金等の金属や、ステンレス鋼(SUS)等の合金を用いることができる。これらの材料は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なかでも、上記金属箔を構成する金属は、ステンレス鋼(SUS)を含むことが好ましい。上記金属箔を構成する金属としてステンレス鋼(SUS)を用いることで、上記金属箔が強靱になり曲げに対する耐性が向上するため、曲げ変形に起因する光電変換効率のばらつきを抑えることができる。上記金属箔を構成する金属は、アルミニウムを含むことも好ましい。上記金属箔を構成する金属としてアルミニウムを用いることで、上記金属箔と、有機無機ペロブスカイト化合物を含有する光電変換層との線膨張係数の差が小さくなるため、アニール時の歪みの発生を更に抑えることができる。
上記金属箔の厚さは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は500μmである。上記金属箔の厚さが5μm以上であれば、得られるフレキシブル太陽電池の機械的強度が充分となり、取り扱い性が向上し、500μm以下であれば、上記金属箔の曲げ等が可能となり、フレキシブル性が向上する。上記金属箔の厚さのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μmである。
上記金属箔をフレキシブル太陽電池の基材として用いる場合には、上記金属箔自体が電極と基材とを兼ねる態様のほか、上記金属箔の光電変換層側の表面に絶縁層を介して電極を形成する態様が考えられる。
上記絶縁層としては特に限定されないが、絶縁樹脂層又は金属酸化物層からなる絶縁層が好適である。より具体的には、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等の絶縁樹脂や、ジルコニア、シリカ、ハフニア等の金属酸化物を用いて上記絶縁層を形成することが好ましい。
上記絶縁層の厚さの好ましい下限は0.1μm、好ましい上限は10μmである。上記絶縁層の厚さがこの範囲内であれば、上記金属箔と電極とを確実に絶縁することができる。
上記金属箔の光電変換層側の表面に絶縁層を介して形成される電極としては特に限定されず、太陽電池において通常用いられる金属電極を用いることができる。
〔2〕第1電極
第1電極(3)としては透明電極を用いることが好ましい、透明電極を構成する明導電層3の材料としては、例えば、スズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、及び高い導電性を有する高分子材料などが挙げられる。
高分子材料としては、例えば、ポリアセチレン系、ポリピロール系、ポリチオフェン系、ポリフェニレンビニレン系の高分子材料が挙げられる。また、高い導電性を有する炭素系薄膜を用いることもできる。透明電極の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、及び分散物を塗布する方法などが挙げられる。
〔3〕電子輸送層
本発明に係る電子輸送層(4)は、前記一般式(1)及び前一般式(2)で表される構造を有する金属種の異なる少なくとも2種類の有機金属酸化物を含有することを特徴とする。
当該有機金属酸化物は、ヨウ素ガス又は水と反応することにより、ヨウ素ガスを捕獲(トラップ)し、かつ撥水性又は疎水性物質を放出し得る化合物である。
なお、本発明に係る前記一般式(1)及び前一般式(2)で表される構造を有する有機金属酸化物の製造方法としては、金属アルコキシド又は金属カルボキシレートとフッ化アルコールとを混合し製造することが本発明の効果を得る上で好ましい態様である。
本発明に係る上記有機金属酸化物は、金属アルコキシド又は金属カルボキシレートを過剰のアルコール存在下で加アルコール分解して、アルコール置換した有機金属酸化物又は有機金属酸化物の重縮合体である。その際に、ヒドロキシ基のβ位にフッ素原子が置換した長鎖アルコールを用いることで、フッ化アルコキシドを含有する有機金属酸化物となり、本発明に係る上記有機金属酸化物となる。
一方、前記有機金属酸化物は、焼結や紫外線を照射することで、ゾル・ゲル反応を促進し重縮合体を形成することができる。その際、前記ヒドロキシ基のβ位にフッ素原子が置換した長鎖アルコールを用いると、フッ素の撥水効果により金属アルコキシド中の金属周りに存在する水分の頻度因子を減少させることで、加水分解速度が減少し、当該現象を利用することで3次元の重合反応を抑え、所望の有機金属酸化物を含有する均一で稠密な有機薄膜を形成しうるという特徴がある。
以下において、さらに詳細な説明をする。
(有機金属酸化物)
本発明に係る有機金属酸化物は、下記一般式(A)で表される化合物から製造された下記一般式(1)及び一般式(2)で表される構造を有する有機金属酸化物を主成分として含有することが好ましい。「主成分」とは、前記乾燥剤の全体の質量のうち、70質量%以上が疎水性物質を放出する前記有機金属酸化物であることが好ましく、より好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上であることをいう。
一般式(A) M(OR(O−R)x−y
式中、Rは、水素原子、炭素数1個以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシ基、又は複素環基を表す。ただし、Rは置換基としてフッ素原子を含む炭素鎖でもよい。Mは、金属原子を表す。ORは、フッ化アルコキシ基を表す。xは金属原子の価数、yは1とxの間の任意な整数を表す。
一般式(1): R−[M(OR(O−)x−y−R
一般式(2): R−[M(OR(O−)x−y−R
式中、Rは、水素原子、炭素数1個以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシ基、又は複素環基を表す。ただし、Rは置換基としてフッ素原子を含む炭素鎖でもよい。Mは、Cu、Ag及びAuから選ばれる金属原子を表す。Mは、Ti、Zn、Sn、Al及びZrから選ばれる金属原子を表す。OR及びORは、それぞれ、フッ化アルコキシ基を表す。xは金属原子の価数、yは1とxの間の任意な整数を表す。nは重縮合度をそれぞれ表す。
上記一般式(1)及び一般式(2)において、ORはフッ化アルコキシ基を表す。
は少なくとも一つフッ素原子に置換したアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシ基、又は複素環基を表す。各置換基の具体例は後述する。
Rは水素原子、炭素数1個以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシ基、又は複素環基を表す。又はそれぞれの基の水素の少なくとも一部をハロゲンで置換したものでもよい。また、ポリマーでもよい。
アルキル基は置換又は未置換のものであるが、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル等であるが、好ましくは炭素数が8以上のものがよい。またこれらのオリゴマー、ポリマーでもよい。
アルケニル基は、置換又は未置換のもので、具体例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキシセニル基等があり、好ましくは炭素数が8以上のものがよい。またこれらのオリゴマー又はポリマーでもよい。
アリール基は置換又は未置換のもので、具体例としては、フェニル基、トリル基、4−シアノフェニル基、ビフェニル基、o,m,p−テルフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、9−フェニルアントラニル基、9,10−ジフェニルアントラニル基、ピレニル基等があり、好ましくは炭素数が8以上のものがよい。また、これらのオリゴマー又はポリマーでもよい。
置換又は未置換のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等でありが好ましくは炭素数が8以上のものがよい。また、これらのオリゴマー、ポリマーでもよい。
置換又は未置換のシクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボナン基、アダマンタン基、4−メチルシクロヘキシル基、4−シアノシクロヘキシル基等であり、好ましくは炭素数が8以上のものがよい。また、これらのオリゴマー又はポリマーでもよい。
置換又は未置換の複素環基の具体例としては、ピロール基、ピロリン基、ピラゾール基、ピラゾリン基、イミダゾール基、トリアゾール基、ピリジン基、ピリダジン基、ピリミジン基、ピラジン基、トリアジン基、インドール基、ベンズイミダゾール基、プリン基、キノリン基、イソキノリン基、シノリン基、キノキサリン基、ベンゾキノリン基、フルオレノン基、ジシアノフルオレノン基、カルバゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、チアゾール基、チアジアゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾトリアゾール基、ビスベンゾオキサゾール基、ビスベンゾチアゾール基、ビスベンゾイミダゾール基等がある。また、これらのオリゴマー又はポリマーでもよい。
置換又は未置換のアシル基の具体例としては、正孔ミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピメロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、エライドイル基、マレオイル基、フマロイル基、シトラコノイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、グリコロイル基、ラクトイル基、グリセロイル基、タルトロノイル基、マロイル基、タルタロイル基、トロポイル基、ベンジロイル基、サリチロイル基、アニソイル基、バニロイル基、ベラトロイル基、ピペロニロイル基、プロトカテクオイル基、ガロイル基、グリオキシロイル基、ピルボイル基、アセトアセチル基、メソオキサリル基、メソオキサロ基、オキサルアセチル基、オキサルアセト基、レブリノイル基これらのアシル基にフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素などが置換してもよい。好ましくは、アシル基の炭素は8以上良い。また、これらのオリゴマー又はポリマーでもよい。
本発明に係る一般式(1)又は(2)で表される構造を有する有機金属酸化物を形成するための、金属アルコキシド、金属カルボキシレート及びフッ素化アルコールの具体的な組み合わせについて、以下に例示する。ただし、本発明は、これに限定されるものではない。
前記金属アルコキシド、金属カルボキシレートとフッ化アルコール(R′−OH)は以下の反応スキームIによって、本発明に係る有機金属酸化物となる。ここで、(R′−OH)としては、以下のF−1〜F−16の構造が例示される。
Figure 2019212702
Figure 2019212702
本発明に係る金属アルコキシド又は金属カルボキシレートは、以下のM(OR)又はM(OCOR)に示す化合物が例示され、本発明に係る有機金属酸化物は、前記(R′−OH:F−1〜F−16)との組み合わせにより、下記例示化合物番号1〜45の構造を有する化合物(下記例示化合物I参照。)となる。本発明に係る有機金属酸化物は、これに限定されるものではない。
Figure 2019212702
本発明において、好ましく用いられる前記金属アルコキシドの具体例としては、Ti(OiPr)、Ti(OiEt)、Ti(OMe)、Sn(OtBu)、Zr(OiPr)、及びAl(OiPr)等が挙げられる。
また、金属カルボキシレートの具体例としては、Ti(OCOCH、CHCOOAg、及びAgOCO(CH20CH等の脂肪酸の銀塩が挙げられる。
(有機金属酸化物の反応性)
本発明に係る有機金属酸化物は、以下の反応スキームII及び反応スキームIIIに示すような反応性を示すものである。なお、焼結後の有機金属酸化物の重縮合体の構造式において、「O−M」部の「M」は、さらに置換基を有しているが、省略してある。
Figure 2019212702
例えば、金属種の異なる2種の金属オキサイドが共存する場合、下記反応スキームIIIで示されるような反応性を有する。
Figure 2019212702
上記有機金属酸化物が、焼結又は紫外線照射等により重縮合して形成された有機薄膜は、以下の反応スキームIV及び反応スキームVに示すような反応性を有する。
反応スキームIVの場合、系外からの水分(HO)によって加水分解し、撥水性又は疎水性物質であるフッ素化アルコール(R′−OH)を放出する。このフッ素化アルコールによって、さらに水分の電子デバイス内部への透過を防止するものである。
すなわち、本発明に係る有機金属酸化物は、加水分解によって生成したフッ素化アルコールが撥水性又は疎水性のため、本来の乾燥性(デシカント性)に加え、水分との反応により撥水機能が付加されて、封止性に相乗効果(シナジー効果)を発揮するという特徴を有する。
なお、下記構造式において、「O−M」部の「M」は、さらに置換基を有しているが、省略してある。
Figure 2019212702
反応スキームVの場合、腐食性を有するヨウ素(I)ガスと反応してヨウ素をトラップし、ヨウ化銀を生成するとともに、比較的安定なポリヨウ素イオン(I 、I 及びI )を生成する。
Figure 2019212702
(有機金属酸化物の製造方法)
本発明に係る有機金属酸化物を製造する有機金属酸化物の製造方法は、金属アルコキシドとフッ化アルコールの混合液を用いて製造することが特徴である。
本発明に係る有機金属酸化物の製造方法は、金属アルコキシド又は金属カルボキシレートにフッ化アルコールを加え混合液として撹拌混合させた後に、必要に応じて水と触媒を添加して所定温度で反応させる方法を挙げることができる。
ゾル・ゲル反応をさせる際には、加水分解・重縮合反応を促進させる目的で下記に示すような加水分解・重合反応の触媒となりうるものを加えてもよい。ゾル・ゲル反応の加水分解・重合反応の触媒として使用されるものは、「最新ゾル−ゲル法による機能性薄膜作製技術」(平島碩著、株式会社総合技術センター、P29)や「ゾル−ゲル法の科学」(作花済夫著、アグネ承風社、P154)等に記載されている一般的なゾル・ゲル反応で用いられる触媒である。例えば、酸触媒では塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、トルエンスルホン酸等の無機及び有機酸類等が挙げられる。
好ましい触媒の使用量は、有機金属酸化物の原料となる金属アルコキシド又は金属カルボキシレート1モルに対して2モル当量以下、さらに好ましくは1モル当量以下である。
ゾル・ゲル反応をさせる際、好ましい水の添加量は、有機金属酸化物の原料となる金属アルコキシド又は金属カルボキシレート1モルに対して、40モル当量以下であり、より好ましくは、10モル当量以下であり、さらに好ましくは、5モル当量以下である。
本発明において、好ましいゾル・ゲル反応の反応濃度、温度、時間は、使用する金属アルコキシド又は金属カルボキシレートの種類や分子量、それぞれの条件が相互に関わるため一概には言えない。すなわち、アルコキシド又は金属カルボキシレートの分子量が高い場合や、反応濃度の高い場合に、反応温度を高く設定したり、反応時間を長くし過ぎたりすると、加水分解、重縮合反応に伴って反応生成物の分子量が上がり、高粘度化やゲル化する可能性がある。したがって、通常の好ましい反応濃度は、おおむね溶液中の固形分の質量%濃度で1〜50%であり、5〜30%がより好ましい。また、反応温度は反応時間にもよるが通常0〜150℃であり、好ましくは1〜100℃、より好ましくは20〜60℃であり、反応時間は1〜50時間程度が好ましい。
本発明に係る有機金属錯酸化物中のフッ素比率が、下記式(a)を満たすことが好ましい。
式(a): 0.05≦F/(C+F)≦1.00
式(a)の測定意義は、ゾル・ゲル法により作製した有機薄膜がある量以上のフッ素原子を必要とすることを数値化するものである。上記式(a)中のF及びCは、それぞれフッ素原子及び炭素原子の濃度を表す。
式(a)の好ましい範囲としては、0.2≦F/(C+F)≦0.6の範囲である。
上記フッ素比率は、有機薄膜形成に使用するゾル・ゲル液をシリコンウェハ上に塗布して薄膜を作製後、当該薄膜をSEM・EDS(Energy Dispersive X−ray Spectoroscopy:エネルギー分散型X線分析装置)による元素分析により、それぞれフッ素原子及び炭素原子の濃度を求めることができる。SEM・EDS装置の一例として、JSM−IT100(日本電子社製)を挙げることができる。
SEM・EDS分析は、高速、高感度で精度よく元素を検出できる特徴を有する。
本発明に係る有機金属酸化物は、ゾル・ゲル法を用いて作製できるものであれば特に制限はされず、例えば、「ゾル−ゲル法の科学」P13、P20に紹介されている金属、リチウム、ナトリウム、銅、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、ケイ素、ゲルマニウム、鉛、リン、アンチモン、バナジウム、タンタル、タングステン、ランタン、ネオジウム、チタン、ジルコニウムから選ばれる1種以上の金属を含有してなる金属酸化物を例として挙げることができる。好ましくは、前記Mで表される金属原子は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)及びアルミニウム(Al)から選択されることが、本発明の効果を得る観点から好ましい。
(電子輸送層のその他の材料等)
本発明に係る電子輸送層の材料としては、特に上記の有機金属酸化物限定されず、例えば、N型導電性高分子、N型低分子有機半導体、N型金属酸化物、N型金属硫化物、ハロゲン化アルカリ金属、アルカリ金属、界面活性剤等を併用することができる。
具体的には、例えば、シアノ基含有ポリフェニレンビニレン、ホウ素含有ポリマー、バソキュプロイン、バソフェナントレン、ヒドロキシキノリナトアルミニウム、オキサジアゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、ナフタレンテトラカルボン酸化合物、ペリレン誘導体、ホスフィンオキサイド化合物、ホスフィンスルフィド化合物、フルオロ基含有フタロシアニン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ガリウム、硫化スズ、硫化インジウム、硫化亜鉛等が挙げられる。
本発明に係る電子輸送層の厚さは、1〜2000nmの範囲内であることが好ましい。厚さが1nm以上であれば、充分に正孔をブロックできるようになる。上記厚さが2000nm以下であれば、電子輸送の際の抵抗になり難く、光電変換効率が高くなる。電子輸送層のより好ましい厚さは、3〜1000nmの範囲内であり、更に好ましくは、5〜500nmの範囲内である。
(電子輸送層の形成方法)
電子輸送層を形成する方法としては、前記一般式(1)及び(2)で表される構造を有する有機金属酸化物を含む塗布液を調製し、第1電極上に塗布して焼結又は紫外線を照射して重縮合させながら皮膜化することで、形成することができる。
塗布液を調製する際に必要であれば用いることのできる有機溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、又は、脂肪族エーテル又は脂環式エーテル等のエーテル類等が適宜使用できる。
塗布液における上記有機金属酸化物の濃度は、目的とする厚さや塗布液のポットライフによっても異なるが、0.2〜35質量%程度であることが好ましい。本発明においては、目的とする効果を阻害しない範囲内において、塗布液には重合を促進する触媒を添加することもよい。
調製した塗布液は、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、インクジェット・プリント法を含む印刷法などのパターニングによる方法などの湿式形成法が挙げられ、材料に応じて使用できる。これらのうち好ましいのは、インクジェット・プリント法である。インクジェット・プリント法については、特に限定されるものではなく、公知の方法を採用することができる。
インクジェット・プリント法によるインクジェットヘッドからの塗布液の吐出方式は、オンデマンド方式及びコンティニュアス方式のいずれでもよい。オンデマンド方式のインクジェットヘッドは、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型及びシェアードウォール型等の電気−機械変換方式、又は、サーマルインクジェット型及びバブルジェット(登録商標)型等の電気−熱変換方式等のいずれでもよい。
塗布後の有機薄膜を固定化するには、低温で重合反応が可能なプラズマやオゾンや紫外線を使うことが好ましい。
紫外線処理における紫外線の発生手段としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、エキシマランプ、UV光レーザー等が挙げられる。
紫外線照射に要する時間は、使用する基材や乾燥剤含有塗布液の組成、濃度にもよるが、一般に0.1秒〜10分間であり、好ましくは0.5秒〜3分間である。
塗膜面が受けるエネルギーとしては、均一で堅牢な薄膜を形成する観点から、3.0J/cm以上であることが好ましく、3.5J/cm以上であることがより好ましく、4.0J/cmであることがさらに好ましい。また、同様に、過度な紫外線照射を避ける観点から、14.0J/cm以下であることが好ましく、12.0J/cm以下であることがより好ましく、10.0J/cm以下であることがさらに好ましい。
〔4〕光電変換層
本発明に係る光電変換層(5)は、ペロブスカイト化合物を含有する。本発明において、「ペロブスカイト化合物」とは、ペロブスカイト構造を有する化合物をいう。ペロブスカイト化合物は、有機物及び無機物がペロブスカイト構造の構成要素となっているペロブスカイト化合物(有機無機ハイブリッド構造のペロブスカイト化合物)であることが好ましい。
本発明においては、ペロブスカイト化合物が、下記一般式(3)で表される構造を有することが、光電変換効率の観点から好ましい。
一般式(3): R−M−X
(式中、Rは有機分子を表す。Mは金属原子を表す。Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子を表す。)
なお、一般式(3)で表されるペロブスカイト化合物を含む部位を、以下において、有機無機ペロブスカイト化合物部位ともいう。
上記ペロブスカイト化合物は、一般式R−M−Xで表したとき、体心に金属原子M、各頂点に有機分子R、面心にハロゲン原子又はカルコゲン原子Xが配置された立方晶系の構造を有することが好ましい。詳細は明らかではないが、上記構造を有することにより、結晶格子内の八面体の向きが容易に変わることができるため、電子移動度が高くなることから、高い光電変換効率を実現することができると推定される。
上記一般式(3)において、Rは有機分子であり、C(l、m、nはいずれも正の整数)で示される分子であることが好ましい。
Rは、具体的には、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、エチルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、メチルペンチルアミン、ヘキシルメチルアミン、エチルプロピルアミン、エチルブチルアミン、イミダゾール、アゾール、ピロール、アジリジン、アジリン、アゼチジン、アゼト、イミダゾリン、カルバゾール及びこれらのイオン(例えば、メチルアンモニウム(CHNH)等)やフェネチルアンモニウム等が挙げられる。なかでも、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン及びこれらのイオンやフェネチルアンモニウムが好ましく、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン及びこれらのイオンがより好ましい。
Mは金属原子であり、鉛、スズ、亜鉛、チタン、アンチモン、ビスマス、ニッケル、鉄、コバルト、銀、銅、ガリウム、ゲルマニウム、マグネシウム、カルシウム、インジウム、アルミニウム、マンガン、クロム、モリブデン、ユウロピウム等が挙げられる。これらの元素は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子であり、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、硫黄、セレン等が挙げられる。これらの元素は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、構造中にハロゲンを含有することで、上記ペロブスカイト化合物が有機溶媒に可溶になり、安価な印刷法等への適用が可能になることから、ハロゲン原子が好ましい。更に、上記有機無機ペロブスカイト化合物のエネルギーバンドギャップが狭くなることから、ヨウ素がより好ましい。
本発明に係る光電変換層は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記ペロブスカイト化合物に加えて、更に、有機半導体又は無機半導体を含んでいてもよい。なお、ここでいう有機半導体又は無機半導体は、電子輸送層又はホール輸送層としての役割を果たしてもよい。
上記有機半導体として、例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン)等のチオフェン骨格を有する化合物等が挙げられる。また、例えば、ポリパラフェニレンビニレン骨格、ポリビニルカルバゾール骨格、ポリアニリン骨格、ポリアセチレン骨格等を有する導電性高分子等も挙げられる。更に、例えば、フタロシアニン骨格、ナフタロシアニン骨格、ペンタセン骨格、ベンゾポルフィリン骨格等のポルフィリン骨格、スピロビフルオレン骨格等を有する化合物や、表面修飾されていてもよいカーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレン等のカーボン含有材料も挙げられる。
無機半導体として、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ガリウム、硫化スズ、硫化インジウム、硫化亜鉛、CuSCN、CuO、CuI、MoO、V、WO、MoS、MoSe、CuS等が挙げられる。
光電変換層は、上記有機半導体又は上記無機半導体を含む場合、薄膜状の有機半導体又は無機半導体部位と薄膜状のペロブスカイト化合物部位とを積層した積層体であってもよいし、有機半導体又は無機半導体部位とペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜であってもよい。製法が簡便である点では積層体が好ましく、上記有機半導体又は上記無機半導体中の電荷分離効率を向上させることができる点では複合膜が好ましい。
上記薄膜状の有機無機ペロブスカイト化合物部位の厚さは、5〜5000nmの範囲内であることが好ましい。厚さが5nm以上であれば、充分に光を吸収することができるようになり、光電変換効率が高くなる。また、厚さが5000nm以下であれば、電荷分離できない領域が発生することを抑制できるため、光電変換効率の向上につながる。
上記厚さのより好ましい範囲は、10〜1000nmであり、更に好ましくは、20〜500nmの範囲内である。
光電変換層が、有機半導体又は無機半導体部位とペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜である場合、当該複合膜の厚さは、30〜3000nmの範囲内であることが好ましい。厚さが30nm以上であれば、充分に光を吸収することができるようになり、光電変換効率が高くなる。厚さが3000nm以下であれば、電荷が電極に到達しやすくなるため、光電変換効率が高くなる。上記厚さのより好ましい範囲は40〜2000nmであり、更に好ましいは、50〜1000nmである。
光電変換層を形成する方法としては、上記電子輸送層上にペロブスカイト化合物を含む光電変換層を形成した後、80℃以上の温度でアニールする光電変換層形成工程を行う方法が好ましい。
電子輸送層上に光電変換層を形成する方法は特に限定されず、真空蒸着法、スパッタ法、気相反応法(CVD)、電気化学沈積法、印刷法等が挙げられる。なかでも、印刷法を採用することで、高い光電変換効率を発揮できるフレキシブル太陽電池を大面積で簡易に形成することができる。印刷法として、例えば、スピンコート法、キャスト法等が挙げられ、印刷法を用いた方法としてロールtoロール法等が挙げられる。
光電変換層を形成する方法として、具体的には例えば、上記電子輸送層上に、ペロブスカイト化合物形成用溶液(ペロブスカイト化合物の前駆体溶液)を積層塗布して薄膜状のペロブスカイト化合物部位を形成した後、薄膜状のペロブスカイト化合物部位上に、上記薄膜状の有機半導体部位を形成する方法等が挙げられる。
上記アニールは、ペロブスカイト化合物を含む光電変換層に耐光性を付与する役割を有する。アニールを施すことにより、ペロブスカイト化合物の結晶化度が上昇することにより、優れた耐光性が発揮されるものと考えられる。また、結晶化度が上昇することにより、電子の移動度が高くなり、光電変換効率が向上する。
上記結晶化度は、X線散乱強度分布測定により検出された結晶質由来の散乱ピークと非晶質部由来のハローとをフィッティングにより分離し、それぞれの強度積分を求めて、全体のうちの結晶部分の比を算出することにより求めることができる。
本発明においては、ペロブスカイト化合物の好ましい結晶化度は30%以上である。結晶化度が30%以上であると、電子の移動度が高くなり、光電変換効率が上昇する。より好ましい結晶化度の下限は50%であり、更に好ましい下限は70%である。
上記アニールの温度、80℃以上であることが好ましい。80℃以上の温度でアニールを行うことにより、有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度を上昇させることができるので、優れた耐光性を有し、高い光電変換効率を有するフレキシブル太陽電池が得られる。上記アニールの温度は100℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることが更に好ましい。
上記アニールの温度の上限は特に限定されないが、それ以上の温度としても結晶化度上昇の効果が変わらず、また、他の部材への悪影響もあることから、200℃程度が実質的な上限である。
上記アニールの加熱時間は特に限定されないが、3分以上、2時間以内であることが好ましい。上記加熱時間が3分以上であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度を充分に上げることができる。上記加熱時間が2時間以内であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物を熱劣化させることなく加熱処理を行うことができる。
これらの加熱操作は真空又は不活性ガス下で行われることが好ましく、露点温度は10℃以下が好ましく、7.5℃以下がより好ましく、5℃以下が更に好ましい。
〔5〕正孔輸送層
本発明に係る正孔(ホール)輸送層(6)の材料は、特に限定されず、例えば、P型導電性高分子、P型低分子有機半導体、P型金属酸化物、P型金属硫化物、界面活性剤等が挙げられ、具体的には、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェンのポリスチレンスルホン酸付加物、カルボキシ基含有ポリチオフェン、フタロシアニン、ポルフィリン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化スズ、硫化モリブデン、硫化タングステン、硫化銅、硫化スズ等、フルオロ基含有ホスホン酸、カルボニル基含有ホスホン酸等が挙げられる。
正孔輸送層としては、アモルファス有機半導体を含む正孔輸送層が好適である。アモルファス有機半導体を用いることにより、透明電極を成膜した際の応力を緩和することにより、高い変換効率が得られる。
アモルファス有機半導体としては、例えば、Poly(4−butylphenyl−diphenyl−amine)等が挙げられる。
正孔輸送層の厚さは、1〜2000nmの範囲内であることが好ましい。厚さが1nm以上であれば、充分に電子をブロックできるようになる。また、厚さが2000nm以下であれば、正孔輸送の際の抵抗になり難く、光電変換効率が高くなる。より好ましくは、3〜1000nmの範囲内であり、更に好ましくは、5〜500nmの範囲内である。
正孔輸送層を形成する方法としては、例えば、上記光電変換層上に正孔輸送層を形成する正孔輸送層形成工程を行う方法が挙げられる。
光電変換層上に正孔輸送層を形成する方法は特に限定されず、例えば、有機溶媒に正孔輸送材料を溶解させた溶液を塗布し、その後、有機溶媒を揮発させる方法、蒸着又はスパッタリング等の真空成膜する方法等が挙げられる。
〔6〕第2電極
本発明に係る第2電極(7)としては、例えば、ITO、IZO、IWZO、ITZO、AZO、BZO、GZO、ZnO、SnOなど酸化物電極や、Au、Ag、Ti、Zn、Mo、Ta、AgNW、Na、NaK、Li、Mg、Al、MgAg、MgIn、AlLi、CuIなどの薄膜金属や金属化合物又は有機金属が挙げられる。2種類以上の組み合わせの積層であっても構わない。
また、第2電極の形成方法としては、CVD法、スパッタ、蒸着、及び塗布などによる形成方法が挙げられる。膜厚も光透過しない膜厚であればよく、限定されるものではない。
〔7〕封止層
本発明の太陽電池は、封止層(8)で覆うことにより、光電変換層を含む積層体を外環境、特に水や酸素等のガスから保護して充分な耐久性を得ることができ、より光電変換効率が高く、より耐久性に優れたものとすることができる。
封止層の材料としては、特に限定されず、公知の材料を用いることができ、有機材料でも無機材料でもよい。
通常、封止層の性能としては、水蒸気透過度(環境条件:25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が約0.01g/[m・day]以下、酸素透過度が約0.01cm/[m・day・atm]以下、抵抗率が1×1012Ω・cm以上、ガスバリア性を有する透明絶縁膜であることが好ましい。
特に、酸素透過度が0.001cm/[m・day・atm]以下の値であり、かつ、水蒸気透過度が約0.001g/[m・day]以下の値となるようなハイバリア性の多層膜で構成されていることが好ましい。なお、「水蒸気透過度」とは、JIS(日本工業規格)−K7129(1992年)に準拠した赤外センサー法により測定された値であり、「酸素透過度」とは、JIS−K7126(1987年)に準拠したクーロメトリック法により測定された値である。
上述した封止層の形成材料としては、光電変換素子の劣化を招く、例えば水や酸素等のガスが有機光電変換素子への浸入を抑制できる材料であれば、任意の材料を用いることができる。
例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸炭化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化モリブデン等の無機材料からなる被膜で構成することができる。有機光電変換素子では、ガスバリア性や透明性、分割時の割断性などを考慮して、封止層が窒化ケイ素や酸化ケイ素などのケイ素化合物を主原料とする無機材料被膜で構成されていることが好ましい。
なお、封止層の脆弱性を改良するためには、上記無機材料被膜だけでなく、有機材料との複合材料からなる被膜、又はこれらの被膜を積層したハイブリッド被膜を併せて構成してもよい。この場合、無機材料からなる被膜及び有機材料からなる被膜の積層順序は任意であるが、有機材料/無機材料でも、両者を交互に複数積層してもよい。これにより、有機光電変換素子を水分や酸素によるダメージを回避するための、良好なバリア機能有する封止層を得ることが可能となる。
〔8〕接着剤層及び第2基板
第2基板(10)としては、前記第1基板と同様の基板を用いることができる。
また、当該封止層の上層に更なる水分ブロックを施す第2基板を設けてもよい。例えば金属ホイルなどの光学特性を考慮しなくてかまわない第2基板を形成することが好ましい。また、金属層はアルミニウム箔、ジュラルミン箔、チタン箔、銅箔、リン青銅箔、SUS304箔、インバー箔、マグネシウム合金箔、またそれら混合箔などを含む第2基板が挙げられる。通常これら金属ホイル箔は薄いと、ピンホール等の欠陥があるため、厚くすることでそれら封止欠陥を防止することを可能とする。好ましくは、5〜50μm程度の厚さに形成することで、金属箔のピンホールや欠陥を除去した箔を用意することが可能となる。
また、同第2基板は、封止層の対向方向に電気絶縁性の確保や、外傷防止のための絶縁層を更に形成することが好ましい。
具体的には、可撓性のある樹脂が好適であり、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、環状オレフィン共重合体(COP)等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、セロファン、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、トリアセチルセルロース(TAC)、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、フッ素樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂、ポリアリレート類等の材料とそれらの誘導体を用いることができる。さらに、例えば、アートン(登録商標:JSR社製)、又は、アペル(登録商標:三井化学社製)と呼ばれるシクロオレフィン系樹脂を用いることもできる。
また、第2基板と封止層は接着剤を介して接続されることが好ましく、熱硬化や紫外線(UV)硬化などあるが、金属箔を適用する場合は、熱硬化型が好ましく、更には同接着剤バルクからの水分侵入があるため、好ましくは同接着剤は水分拡散を遅延するような材料、又はフィラーなどを含む材料であることが好ましい。
例えば、アクリル酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化及び熱硬化型接着剤、2−シアノアクリル酸エステル等の湿気硬化型等の接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系等の熱及び化学硬化型(二液混合)を挙げることができる。また、ホットメルト型のポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンを挙げることができる。また、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を挙げることができる。
有機封止層の場合、その厚さは100〜100000nmの範囲内であることが好ましい。厚さが100nm以上であれば、有機封止層によって太陽電池を構成する積層体を充分に覆いつくすことができる。厚さが100000nm以下であれば、有機封止層は側面から浸入してくる水蒸気を充分にブロックすることができる。
より好ましくは、500〜50000nmの範囲内であり、更に好ましくは、1000〜20000nmの範囲内である。
無機封止層の場合、その厚さは、30〜3000nmの範囲内である。厚さが30nm以上であれば、無機封止層が充分な水蒸気バリア性を有することができ、太陽電池の耐久性が向上する。厚さが3000nm以下であれば、無機封止層の厚さが増した場合であっても、発生する応力が小さいため、無機封止層、電極、半導体層等の剥離を抑制することができる。より好ましくは、50〜1000nmの範囲内であり、更に好ましくは、100〜500nmの範囲内である。
〔9〕その他
本発明の太陽電池は、その目的・使用条件等に応じて種々の構成を採りえる。例えば、第1基板と第1電極の間にガスバリア層を設けることもできる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
<実施例1>
次の(1)〜(7)の工程を順に行い、ペロブスカイト太陽電池を作製した。
(1)第1電極(FTO電極)の作製
ガラス基板(第1基板)上に設けられたフッ素ドープ酸化スズ(FTO)層からなる電極(旭硝子ファブリテック株式会社製、25mm×25mm×1.8mm、以下、「FTO電極」という。)の一部をZn粉末と2mol/L塩酸水溶液でエッチングした。1質量%中性洗剤、アセトン、2−プロパノール(IPA)、イオン交換水で、この順に各10分間超音波洗浄を行った。さらに、電子輸送層形成の直前に、FTO面を上にして、FTO電極をオゾン発生装置(メイワフォーシス株式会社製オゾンクリーナー、PC−450UV)に入れ、30分間紫外線照射した。
(2)電子輸送層の形成
水分濃度1ppm以下の乾燥窒素雰囲気下のグローブボックス内で、チタンテトライソプロポキシド(Ti(OiPr))の3質量%脱水テトラフルオロプロパノール(例示化合物F−1)溶液1を調製し、さらに酢酸銀(CHCOAg)を1質量%脱水テトラフルオロプロパノール(例示化合物F−1)溶液2を調製し、その後これらをチタンテトライソプロポキシドと酢酸銀のモル比率(Ti/Ag)が1.0/0.1になるように混合・撹拌し、湿度30%の大気に1分間開放し、すぐにグローブボックス内に戻した溶液をゾル・ゲル液とした。
その後、同ゾル・ゲル液をインクジェット法にてFTO電極上に塗布を行い、60℃・2分のポストベーク(焼結)を実施後、次に400℃・30分加熱処理を行うことで、ドライ膜厚が200nmになるよう電子輸送層を形成した。
(3)光電変換層の形成
グローブボックス内にて、ヨウ化鉛(PbI、ペロブスカイト前駆体用、東京化成工業株式会社製)0.114g、メチルアミンヨウ化水素酸塩(CHNHI、東京化成工業株式会社製)0.035g、脱水N,N−ジメチルホルムアミド(脱水DMF、和光純薬工業株式会社製)1mLを混合、室温撹拌し、0.3Mヨウ素系ペロブスカイト(CHNHPbI)原料のDMF溶液(無色透明)を調製した。
ヨウ素系ペロブスカイト原料のDMF溶液0.5mLを電子輸送層上にスピンコーター(ミカサ株式会社製MS−100)を用いて前記分散液をスピンコートした(5000rpm×30sec)。スピンコート後すぐに100℃ホットプレート上で10分間乾燥した。DMFを浸み込ませた綿棒でFTOとのコンタクト部分を拭き取った後、70℃で60分間乾燥させ、光電変換層を形成した。ペロブスカイト化合物が生成していることはX線回折パターン、吸収スペクトル及び電子顕微鏡観察により確認した。
(4)正孔輸送層の形成
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiTFSI、和光純薬工業株式会社製)9.1mg、[トリス(2−(1H−ピラゾール−1−イル)−4−tert−ブチルピリジン)コバルト(III)トリス(ビス(トリフルオロメチルスルホニル(イミド))(Co(4−tButylpyridyl−2−1H−pyrazole)3.3TFSI、和光純薬工業株式会社製)8.7mg、2,2′,7,7′−テトラキス[N,N−ジ−p−メトキシフェニルアミノ]−9,9′−スピロビフルオレン(Spiro−OMeTAD、和光純薬工業株式会社製)72.3mg、クロロベンゼン(ナカライテスク株式会社製)1mL、トリブチルホスフィン(TBP、シグマアルドリッチ製)28.8μLを混合し、室温撹拌して正孔輸送剤(HTM)溶液(黒紫色透明)を調製した。使用直前に、HTM溶液を孔径0.45μmのPTFEフィルターで濾過した。上記の光吸収層上にスピンコーター(ミカサ株式会社、MS−100)を用いてHTM溶液をスピンコートした(4000rpm×30sec)。スピンコート後すぐに70℃ホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥後、クロロベンゼンを浸み込ませた綿棒でFTOとのコンタクト部分を拭き取った後、DMFを浸み込ませた綿棒で基板裏面全体を拭き取り、更に70℃のホットプレート上で数分間乾燥させ、正孔輸送層を形成した。
(5)第2電極(金電極)の形成
真空蒸着装置(アルバック機工株式会社製VTR−060M/ERH)を用い、真空下(4〜5×10−3Pa)、上記の正孔輸送層上に金を300nm蒸着して、第2電極を形成した。
(6)封止層の形成
封止層を0.1〜50Paの製膜圧力でシランガスとアンモニアガスを供給して500nmの窒化ケイ素膜をプラズマCVD法にて形成した。具体的には、第2電極まで形成した基板を10−4Pa以下に減圧した真空チャンバーに入れ、基板温度を約70℃に調整し、上記反応ガスをSiHガスとNHガス、及びHガスを2:1:4の割合で導入し、50Paと減圧した中で、13.56MHzの高周波電源有するプラズマCVD法にて成膜した。成膜時に基板温度が上昇するが、70℃になるよう基板冷却をコントロールしながら成膜した。これにより500nmのSiN層を形成した。
(7)第2基板の貼合
第2基板として25μmのアルミニウム箔に50μmのPETを貼合したAlPETを用い、当該ALPETをフィラーとして5〜10μmφのタルクを5質量%混入したエポキシ系熱硬化接着剤(巴川製紙所社製エレファンCS)を介して、上記封止層に貼合した。
<実施例2>
実施例1の(2)電子輸送層の形成において、チタンテトライソプロポキシドと酢酸銀のモル比率(Ti/Ag)が1.0/0.3になるよう調製した以外は、実施例1と同様にして電子輸送層を形成した。
<実施例3>
実施例1の(2)電子輸送層の形成において、チタンテトライソプロポキシドと酢酸銀のモル比率(Ti/Ag)が1.0/0.5になるよう調製した以外は、実施例1と同様にして電子輸送層を形成した。
<実施例4>
実施例1の(2)電子輸送層の形成において、チタンテトライソプロポキシドと酢酸銀のモル比率(Ti/Ag)が1.0/0.9になるよう調製した以外は、実施例1と同様にして電子輸送層を形成した。
<比較例1>
実施例1の(2)電子輸送層の形成において、酢酸銀(CHCOAg)を併用しなかった以外は、実施例1と同様にして電子輸送層を形成した。
<比較例2>
実施例1の(2)電子輸送層の形成において、テトラフルオイソロプロパノールの代わりに、プロパノールを用いた以外は、実施例1と同様にして電子輸送層を形成した。
<比較例3>
次の(1)〜(6)の工程を順に行い、従来タイプのペロブスカイト太陽電池を作製した。
(1)第1電極(FTO電極)の作製
実施例1と同様にしてFTO電極を作製した。
(2)電子輸送層の形成
有機バインダとしてのポリイソブチルメタクリレートと酸化チタン(平均粒子径10nmと30nmとの混合物)とを含有する酸化チタンペーストをスピンコート法により塗布した後150℃で10分間乾燥させた。その後、高圧水銀ランプ(セン特殊光源社製、HLR100T−2)を用いて、紫外線を射強度500mW/cmで15分間照射し、酸化チタンからなる厚さ200nmの多孔質状の電子輸送層を形成した。
(3)光電変換層の形成
ヨウ化鉛をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解させて1Mの溶液を調製し、上記多孔質状の電子輸送層上にスピンコート法によって製膜した。更に、アミン化合物としてヨウ化メチルアンモニウムを2−プロパノールに溶解させて1質量%の溶液を調製した。この溶液内に上記のヨウ化鉛を製膜したサンプルを浸漬させることによって有機無機ペロブスカイト化合物であるCHNHPbIを含む層を形成した。その後、得られたサンプルに対して120℃にて30分間アニール処理を行い、光電変換層を形成した。
(4)正孔輸送層の形成
上記光電変換層上に、Poly(4−butylphenyl−diphenyl−amine)(1−Material社製)の1質量%クロロベンゼン溶液を、スピンコート法によって50nmの厚さに積層して正孔輸送層を形成した。
(5)第2電極(金電極)の形成
実施例1と同様に行った。
(6)封止層の形成
実施例1と同様に行った。
(7)第2基板の配置
実施例1と同様に前記工程(1)〜(6)の終了後、第2基板を設けた。
<評価>
フレキシブル太陽電池の電極間に、電源(KEITHLEY社製、236モデル)を接続し、300mW/cmの強度のソーラーシミュレータ(山下電装社製)を用いて光電変換効率を測定した。得られた光電変換効率を初期変換効率とした。
上記実施例及び比較例として得られた各種太陽電池について、以下の評価を行った。
(1)光変換効率等の測定
ソーラーシミュレーターを用いて、入射光放射照度1000W/m、スペクトルAir Mass(AM)1.5Gの疑似太陽光スペクトルの照射を25℃室温環境下で行った。
ソーラーシミュレーターは、パルス光型であるシャープ製SHSS−01を使用し、光源にはXeランプとHaランプで構成されている装置を使用し、パネルには、2cm×2cmの開口したt=0.2mmのアルミ板をアルマイト処理し、表面黒色化することで、遮光部の透過率が0%となる遮光マスクを用意し、太陽電池パネルに密着させ、光照射下のIVカーブと短絡電流密度(Jsc)、解放電圧(Voc)、最大出力(Pmax)とフィルファクタ(FF)を測定し、光変換効率及びその維持率又は変化率を算出した。
(2)耐光性試験
次に、太陽電池の寿命試験として、上記のソーラーシミュレーターを用いて、3000W/mの光照射下の状態、かつ80℃ドライ条件で加速試験を行い、初期特性評価と同様の測定をして耐光性の評価を行った。
(3)信頼性試験
IEC規格に基づく、85℃・85%の条件下、上記と同様な方法で、光照射試験を3000時間行うことで、光照射による劣化特性を評価した。
以上の評価結果を図2及び図3に示す。
以上の評価結果から、従来タイプの太陽電池(比較例3)は、自己発電に伴い、特性劣化が顕著に発生しているが、本発明の太陽電池は、全てにおいて、劣化が抑制されることが分かった。また、劣化抑制は、銀(Ag)アルコキシドが多いほど劣化率は抑制され、またフッ化アルコキシ基を有するチタン(Ti)アルキシドが多いほど劣化が抑制される傾向があることが分かる。このような結果から、上記有機金属アルコキシドが、ヨウ素ガス又は水と反応し、ヨウ素ガスをトラップするとともに、部分的加水分解により撥水性又は疎水性化合物を放出され、ヨウ素ガスや水による劣化が抑制されたものと推察される。
1 太陽電池
2 第1基板
3 第1電極
4 電子輸送層
5 光電変換層
6 正孔輸送層
7 第2電極
8 封止層
9 接着剤層
10 第2基板

Claims (8)

  1. 少なくとも、第1基板、第1電極、電子輸送層、光電変換層、正孔輸送層、第2電極及び第2基板を備えた太陽電池であって、
    前記光電変換層が、ペロブスカイト化合物を含有し、かつ、
    前記電子輸送層が、下記一般式(1)及び下記一般式(2)で表される構造を有する金属種の異なる少なくとも2種類の有機金属酸化物を含有することを特徴とする太陽電池(光電変換デバイス)。
    一般式(1): R−[M(OR(O−)x−y−R
    一般式(2): R−[M(OR(O−)x−y−R
    (式中、Rは、水素原子、炭素数1個以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシ基、又は複素環基を表す。ただし、Rは置換基としてフッ素原子を含む炭素鎖でもよい。Mは、Cu、Ag及びAuから選ばれる金属原子を表す。Mは、Ti、Zn、Sn、Al及びZrから選ばれる金属原子を表す。OR及びORは、それぞれ、フッ化アルコキシ基を表す。xは金属原子の価数、yは1とxの間の任意な整数を表す。nは重縮合度をそれぞれ表す。)
  2. 前記金属種Mを含む有機金属酸化物に対する前記金属種Mを含む有機金属酸化物の含有モル比の値(M/M)が、0.1〜0.9の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の太陽電池。
  3. 前記一般式(1)又は一般式(2)で表される構造を有する有機金属酸化物が、ヨウ素ガス又は水と反応し、ヨウ素ガスを捕獲し、かつ撥水性又は疎水性化合物を放出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の太陽電池。
  4. 前記ペロブスカイト化合物が、下記一般式(3)で表される構造を有することを特徴と請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の太陽電池。
    一般式(3): R−M−X
    (式中、Rは有機分子を表す。Mは金属原子を表す。Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子を表す。)
  5. 前記電子輸送層が、少なくとも前記有機金属酸化物を含有する組成物がゾル・ゲル転移された膜からなることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の太陽電池。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の太陽電池を製造する太陽電池の製造方法であって、
    前記電子輸送層を、金属アルコキシド又は金属カルボキシレートと、フッ化アルコールとの混合液を用いて形成する工程を有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  7. 前記電子輸送層を、湿式塗布法により形成することを特徴とする請求項6に記載の太陽電池の製造方法。
  8. 前記湿式塗布法が、インクジェット・プリント法であることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池の製造方法。
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