JP2019203462A - エジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】流量変化によらず適切な乾き度の冷媒を分配可能な分配部を備えるエジェクタを提供する。【解決手段】内部に冷媒の流れを旋回させる旋回空間53aが形成された円筒状の分配部53を備え、分配部53の中心軸CL方向一端部にノズル部51側へ冷媒を流出させるノズル側出口53bを形成し、分配部53の外周側の側面部に吸引側蒸発部18側へ冷媒を流出させる蒸発器側出口53cを形成する。さらに、ボデー部52の内部に旋回空間53aの内径を縮小させる側に突出して、旋回空間53a内の冷媒が蒸発器側出口53cから離れることを抑制する段差部54を形成する。これにより、分配部53へ流入する冷媒の流量が低下して、旋回空間53a内の冷媒に作用する遠心力が低下しても、蒸発器側出口53cから比較的乾き度の低い冷媒を吸引側蒸発部18へ供給することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、ノズル部から噴射される噴射流体の吸引作用によって流体を吸引するエジェクタに関する。
従来、エジェクタを備える蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置であるエジェクタ式冷凍サイクルが知られている。さらに、特許文献1には、エジェクタ式冷凍サイクルを構成する際に用いられる蒸発器ユニットが開示されている。特許文献1の蒸発器ユニットは、エジェクタ、流出側蒸発部、吸引側蒸発部等を一体化させたものである。
より具体的には、流出側蒸発部は、エジェクタの昇圧部であるディフューザ部から流出した冷媒を、空調対象空間へ送風される送風空気と熱交換させて蒸発させる熱交換部である。吸引側蒸発部は、内部を流通する冷媒を、流出側蒸発部を通過した送風空気と熱交換させて蒸発させる熱交換部である。
さらに、特許文献1のエジェクタは、放熱器にて放熱させた冷媒をエジェクタのノズル部および吸引側蒸発部へ分配する分配部を備えている。
この分配部の内部には、冷媒の流れを旋回させる円柱状の旋回空間が形成されている。分配部では、冷媒の流れを旋回させた際に生じる遠心力の作用によって、旋回空間の外周側に比較的乾き度の低い冷媒(すなわち、液相冷媒の割合が高い気液二相冷媒、あるいは液相冷媒)を分布させる。また、旋回空間の中心側に比較的乾き度の高い冷媒(すなわち、気相冷媒の割合が高い気液二相冷媒)を分布させる。
そして、特許文献1の蒸発器ユニットでは、分配部の旋回空間の外周側に分布する比較的乾き度の低い冷媒を吸引側蒸発部へ供給することによって、吸引側蒸発部にて高い冷凍能力を発揮させようとしている。また、分配部の旋回空間の中心側に分布する比較的乾き度の高い冷媒をエジェクタのノズル部へ供給することによって、エジェクタの回収エネルギ量を増加させて、エジェクタの昇圧能力を向上させようとしている。
特開2010−181136号公報
ところで、特許文献1のエジェクタの分配部では、冷媒の流れを旋回させた際に生じる遠心力の作用によって、吸引側蒸発部およびノズル部へ供給される冷媒の乾き度を調整している。このため、低負荷運転時等にサイクルを循環する循環冷媒流量が減少してしまうと、吸引側蒸発部およびノズル部へ供給される冷媒の乾き度を適切に調整することができなくなってしまうおそれがある。
その理由は、循環冷媒流量が減少してしまうと、旋回空間における冷媒の流速が低下して、冷媒に作用する遠心力が低下してしまうからである。そして、この遠心力の低下によって、旋回空間の外周側に分布する冷媒の乾き度が上昇してしまうと、吸引側蒸発部へ乾き度の低い冷媒を供給することができなくなってしまう。その結果、吸引側蒸発部にて発揮される冷凍能力が低下してしまう。
本発明は、上記点に鑑み、流量変化によらず適切な乾き度の冷媒を分配可能な分配部を備えるエジェクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、冷媒を蒸発させる吸引側蒸発部(18)を備える蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(10)に適用されるエジェクタであって、
冷媒を減圧させるノズル部(51)と、ノズル部から噴射される噴射冷媒の吸引作用によって吸引側蒸発部から流出した冷媒を吸引する冷媒吸引口(52a)、および噴射冷媒と冷媒吸引口から吸引された吸引冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部(52c)が形成されたボデー部(52)と、ノズル部および吸引側蒸発部へ冷媒を分配する分配部(53)と、を備え、
分配部には、冷媒の流れを旋回させる旋回空間(53a)が形成されており、分配部のうち、旋回空間の中心軸(CL)方向の冷媒流れ下流側の端部には、旋回空間内の冷媒をノズル部側へ流出させるノズル側出口(53b)が形成されており、分配部のうち、旋回空間の中心軸の外周側の側面部には、旋回空間内の冷媒を吸引側蒸発部側へ流出させる蒸発器側出口(53c)が形成されており、
さらに、旋回空間の内径を縮小させる側に突出して、旋回空間内の冷媒が蒸発器側出口から離れることを抑制する段差部(54)を備えるエジェクタである。
これによれば、分配部(53)の旋回空間(53a)にて冷媒を旋回させるので、遠心力の作用によって、旋回空間(53a)内の旋回中心側に分布する比較的乾き度の高い冷媒をノズル側出口(53b)からノズル部(51)へ供給することができる。また、旋回空間(53a)内の外周側に分布する比較的乾き度の低い冷媒を蒸発器側出口(53c)から吸引側蒸発部(18)へ供給することができる。
これに加えて、段差部(54)を備えているので、旋回空間(53a)内の外周側の比較的乾き度の低い冷媒が蒸発器側出口から離れてしまうことを抑制することができる。従って、分配部(53)の旋回空間(53a)内へ流入する冷媒の流量が低下して、冷媒に作用する遠心力が低下しても、蒸発器側出口(53c)から比較的乾き度の低い冷媒を吸引側蒸発部(18)へ供給することができる。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、流量変化によらず適切な乾き度の冷媒を分配可能な分配部(53)を備えるエジェクタを提供することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第1実施形態の蒸発器ユニットの外観斜視図である。 第1実施形態のエジェクタの軸方向断面図である。 図3のIV−IV拡大断面図である。 図3のV−V拡大断面図である。 第1実施形態の蒸発器ユニットにおける冷媒流れを説明するための説明図である。 第1実施形態のエジェクタの段差部の効果を説明するための説明図である。 第2実施形態のエジェクタの軸方向に垂直な拡大断面図である。 第2実施形態のエジェクタの軸方向の拡大断面図である。 第2実施形態のエジェクタの変形例の軸方向に垂直な拡大断面図である。 第2実施形態のエジェクタの変形例の軸方向の拡大断面図である。 第3実施形態のエジェクタの軸方向の拡大断面図である。 第4実施形態のエジェクタの軸方向の拡大断面図である。 第4実施形態のエジェクタの変形例の軸方向の拡大断面図である。 他の実施形態のエジェクタの軸方向の拡大断面図である。
(第1実施形態)
以下、図1〜図7を用いて、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態のエジェクタ15は、エジェクタを備える蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置であるエジェクタ式冷凍サイクル10に適用されている。エジェクタ式冷凍サイクル10は、車両用空調装置に適用されており、冷却対象空間である車室内へ送風される送風空気を冷却する機能を果たす。
さらに、本実施形態のエジェクタ15は、エジェクタ式冷凍サイクル10のサイクル構成機器である流出側蒸発部17、吸引側蒸発部18等とともに蒸発器ユニット20として一体化(換言すると、ユニット化)された状態で、エジェクタ式冷凍サイクル10に適用されている。蒸発器ユニット20の詳細構成については後述する。
エジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒としてHFO系冷媒(具体的には、R1234yf)を採用しており、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。冷媒には、圧縮機11を潤滑するための冷凍機油が混入されており、冷凍機油の一部は冷媒とともにサイクルを循環している。
図1の全体構成図に示すエジェクタ式冷凍サイクル10の構成機器のうち、圧縮機11は、冷媒を吸入して高圧冷媒となるまで圧縮して吐出するものである。具体的には、本実施形態の圧縮機11は、1つのハウジング内に固定容量型の圧縮機構、および圧縮機構を駆動する電動モータを収容して構成された電動圧縮機である。
圧縮機構としては、スクロール型圧縮機構、ベーン型圧縮機構等の各種圧縮機構を採用することができる。また、電動モータは、後述する空調制御装置40から出力される制御信号によって、その作動(回転数)が制御されるもので、交流モータ、直流モータのいずれの形式のものを採用してもよい。
圧縮機11の吐出口には、放熱器12の凝縮部12aの冷媒入口側が接続されている。放熱器12は、圧縮機11から吐出された高圧冷媒と冷却ファン12dによって送風される車室外空気(外気)を熱交換させることによって、高圧冷媒を放熱させて冷却する放熱用熱交換器である。
放熱器12は、凝縮部12a、レシーバ部12b、および過冷却部12cを有する、いわゆるサブクール型の凝縮器として構成されている。
凝縮部12aは、圧縮機11から吐出された高圧気相冷媒と冷却ファン12dから送風された外気とを熱交換させ、高圧気相冷媒を放熱させて凝縮させる凝縮用の熱交換部である。レシーバ部12bは、凝縮部12aから流出した冷媒の気液を分離する気液分離部である。過冷却部12cは、レシーバ部12bにて分離された液相冷媒と冷却ファン12dから送風される外気とを熱交換させ、液相冷媒を過冷却する過冷却用の熱交換部である。
冷却ファン12dは、空調制御装置40から出力される制御電圧によって回転数(すなわち、送風空気量)が制御される電動式送風機である。
放熱器12の過冷却部12cの冷媒出口には、温度式膨張弁13の入口側が接続されている。温度式膨張弁13は、放熱器12の過冷却部12cから流出した高圧液相冷媒を中間圧冷媒となるまで減圧させるとともに、サイクルを循環する循環冷媒流量を調整する流量調整装置である。さらに、温度式膨張弁13は、蒸発器ユニット20の出口側冷媒の過熱度が予め定めた基準過熱度に近づくように循環冷媒流量を調整する。
このような温度式膨張弁13としては、蒸発器ユニット20から流出した冷媒の温度および圧力に応じて変位する変位部材(具体的には、ダイヤフラム)を有する感温部と、変位部材の変位に応じて蒸発器ユニット20の出口側冷媒の過熱度が基準過熱度に近づくように機械的機構によって弁開度(冷媒流量)を調整する弁体部とを備えるもの等を採用することができる。
温度式膨張弁13の出口には、蒸発器ユニット20のジョイント部14に設けられた冷媒流入口14a側が接続されている。蒸発器ユニット20は、図1の細破線で囲まれたサイクル構成機器を、図2の外観斜視図に示すように一体化(換言すると、ユニット化)させたものである。
具体的には、蒸発器ユニット20は、ジョイント部14、エジェクタ15、流出側蒸発部17、吸引側蒸発部18等を一体化したものである。蒸発器ユニット20の詳細構成については、図1〜図6を用いて説明する。なお、図2、図6における上下の各矢印は、蒸発器ユニット20を車両に搭載した状態における上下の各方向を示している。
まず、蒸発器ユニット20を構成する各構成機器について説明する。ジョイント部14は、温度式膨張弁13を蒸発器ユニット20に接続するための接続用部材である。ジョイント部14は、金属(本実施形態では、アルミニウム合金)で形成されている。
ジョイント部14には、温度式膨張弁13から流出した冷媒を流入させる冷媒流入口14a、および圧縮機11の吸入側へ冷媒を流出させる冷媒流出口14bが形成されている。さらに、ジョイント部14の内部には、冷媒流入口14aから流入した冷媒をエジェクタ15の分配部53側へ導く入口側通路、および流出側蒸発部17から流出した冷媒を冷媒流出口14bへ導く出口側通路が形成されている。
エジェクタ15は、ノズル部51から噴射される高速度の噴射冷媒の吸引作用によって、冷媒吸引口52aから冷媒を吸引して循環させる冷媒循環部としての機能を果たす。さらに、エジェクタ15は、噴射冷媒と冷媒吸引口52aから吸引された吸引冷媒との混合冷媒の運動エネルギを圧力エネルギに変換するエネルギ変換部としての機能を果たす。
これに加えて、本実施形態のエジェクタ15は、温度式膨張弁13から流出した冷媒の流れをノズル部51側へ流入する流れと吸引側蒸発部18へ流入する流れとに分岐する機能を有している。より詳細には、エジェクタ15は、温度式膨張弁13から流出した冷媒の乾き度を調整し、乾き度の調整された冷媒をノズル部51および吸引側蒸発部18へ分配して供給する分配供給部としての機能を有している。
さらに、エジェクタ15は、流出側蒸発部17へ供給される冷媒および吸引側蒸発部18へ供給される冷媒を減圧させる冷媒減圧部としての機能を果たす。
エジェクタ15の詳細構成については、図3〜図5を用いて説明する。エジェクタ15は、図3に示すように、ノズル部51、ボデー部52、および分配部53を有している。本実施形態のボデー部52および分配部53は、同一の円筒状部材によって一体的に形成されている。ボデー部52および分配部53を形成する円筒状部材は、ジョイント部14と同種の金属で形成されている。
分配部53は、ボデー部52および分配部53を形成する円筒状部材のうち、ノズル部51よりも冷媒流れ上流側に配置された部位である。分配部53の内部には、ジョイント部14の入口側通路を介して流入した冷媒の流れを旋回させる旋回空間53aが形成されている。旋回空間53aは、回転体形状(本実施形態では、円柱状)に形成されている。
ここで、ジョイント部14の入口側通路は、温度式膨張弁13から流出した冷媒を、分配部53の内周壁面に沿って流入させる形状に形成されている。これにより、分配部53では、旋回空間53a内で冷媒の流れを旋回させることができる。
分配部53のうち、旋回空間53aの中心軸CL方向の冷媒流れ下流側の端部には、旋回空間53a内の冷媒をノズル部51側へ流出させるノズル側出口53bが形成されている。分配部53のうち、中心軸CLの外周側の側面部には、旋回空間53a内の冷媒を吸引側蒸発部18側へ流出させる蒸発器側出口53cが形成されている。
従って、分配部53では、冷媒の流れを旋回させた際に生じる遠心力の作用によって旋回空間53a内の旋回中心側に分布する比較的乾き度の高い冷媒をノズル側出口53bからノズル部51へ供給することができる。また、冷媒の流れを旋回させた際に生じる遠心力の作用によって旋回空間53a内の外周側に分布する比較的乾き度の低い冷媒を蒸発器側出口53cから吸引側蒸発部18へ供給することができる。
ここで、旋回空間53aの外周側には、遠心力の作用によって全周に亘って比較的乾き度の低い冷媒が分布しているものの、蒸発器側出口53cから比較的乾き度の低い冷媒を効率的に流出させるためには、蒸発器側出口53cを鉛直方向下方側に配置することが望ましい。より具体的には、蒸発器側出口53cを少なくとも中心軸CLよりも下方側に配置することが望ましい。このことは、後述する実施形態においても同様である。
また、比較的乾き度の低い冷媒とは、液相冷媒の割合が高い気液二相冷媒のみを意味するものではなく、液相冷媒も含まれる意味である。
さらに、蒸発器側出口53cは、冷媒を減圧させる固定絞り(具体的には、オリフィス)としての機能を果たす。さらに、本実施形態では、サイクルの成績係数(COP)が極大値に近づくように、ノズル部51および蒸発器側出口53cの流量特性が決定されている。つまり、COPが極大値に近づくように、ノズル部51へ供給される冷媒流量と吸引側蒸発部18へ供給される冷媒流量との流量比が調整されている。
分配部53の蒸発器側出口53cよりも中心軸CL方向のノズル部51側には、図4、図5に示すように、旋回空間53aの内径を縮小させる側に突出して、旋回空間53a内の冷媒が蒸発器側出口53cから離れることを抑制する段差部54が形成されている。段差部54は、旋回空間53aの外周側に分布する比較的乾き度の高い冷媒が、蒸発器側出口53cの近傍に集合するように、旋回空間53a内の冷媒流れを堰き止める部位である。
本実施形態の段差部54は、ノズル部51の入口側の筒状端部51cとボデー部52によって、中心軸CL周りの全周に亘って形成されている。
さらに、図5に示すように、旋回空間53aの中心軸CLに垂直な方向から見たときに、蒸発器側出口53cの少なくとも一部は、段差部54を形成する壁面54aと重合するように配置されている。換言すると、旋回空間53aの中心軸CLに垂直な方向から見たときに、蒸発器側出口53cは、段差部54の壁面54aに隣接配置されている。
ノズル部51は、内部に形成された冷媒通路(すなわち、絞り通路)にて冷媒を等エントロピ的に減圧させて噴射するものである。ノズル部51は、図3に示すように、冷媒の流れ方向に向かって徐々に先細る略円筒状の金属(本実施形態では、ステンレス合金)で形成されている。
ノズル部51の内部に形成された冷媒通路には、冷媒通路面積が最も縮小した喉部51aが形成され、さらに、喉部51aから冷媒を噴射する冷媒噴射口51bへ向かうに伴って冷媒通路面積が徐々に拡大する末広部が形成されている。つまり、ノズル部51は、いわゆるラバールノズルとして構成されている。
本実施形態では、ノズル部51として、エジェクタ式冷凍サイクル10の通常運転時に、冷媒噴射口51bから噴射される噴射冷媒の流速が音速以上となるように設定されたものが採用されている。もちろん、ノズル部51を先細ノズルで構成してもよい。
さらに、ノズル部51の入口側の筒状端部51cは、前述の如く、段差部54の一部を形成している。換言すると、本実施形態の段差部54の一部は、ノズル部51の入口側の筒状端部51cに一体的に形成されている。もちろん、全ての段差部54を、ノズル部51の入口側の筒状端部51cで形成してもよい。
ボデー部52は、内部にノズル部51を支持固定する固定部材としての機能を果たすとともに、内部に冷媒通路を形成するものである。より具体的には、ノズル部51は、ボデー部52の内部に収容された状態で、ノズル部51とボデー部52との隙間から冷媒が漏れないように、圧入等の手段で固定されている。
ボデー部52の外周面のうち、ノズル部51の外周側に対応する部位には、その内外を貫通してノズル部51の冷媒噴射口51bと連通するように設けられた冷媒吸引口52aが形成されている。冷媒吸引口52aは、ノズル部51から噴射される噴射冷媒の吸引作用によって、吸引側蒸発部18から流出した冷媒をエジェクタ15の内部へ吸引する貫通穴である。
さらに、ボデー部52の内部には、冷媒吸引口52aから吸引された吸引冷媒をノズル部51の冷媒噴射口51b側へ導く吸引通路52b、および冷媒吸引口52aからエジェクタ15の内部へ流入した吸引冷媒と噴射冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部としてのディフューザ部52cが形成されている。
吸引通路52bは、ノズル部51の先細り形状の先端部周辺の外周側とボデー部52の内周側との間の空間によって形成されており、吸引通路52bの冷媒通路面積は、冷媒流れ方向に向かうに伴って徐々に縮小している。これにより、吸引通路52bを流通する吸引冷媒の流速を徐々に増加させて、ディフューザ部52cにて吸引冷媒と噴射冷媒が混合する際のエネルギ損失(混合損失)を減少させている。
ディフューザ部52cは、吸引通路52bの出口に連続するように配置されて、冷媒通路面積が徐々に拡大するように形成されている。これにより、噴射冷媒と吸引冷媒とを混合させながら、その流速を減速させて噴射冷媒と吸引冷媒との混合冷媒の圧力を上昇させる機能、すなわち、混合冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換する機能を果たす。
また、ディフューザ部52cの冷媒出口には、図1に示すように、流出側蒸発部17の冷媒入口側が接続されている。
流出側蒸発部17は、送風ファン20aから車室内へ向けて送風された送風空気とディフューザ部52cから流出した低圧冷媒とを熱交換させ、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させることによって送風空気を冷却する吸熱用熱交換器である。送風ファン20aは、空調制御装置40から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動送風機である。
流出側蒸発部17の冷媒出口には、蒸発器ユニット20のジョイント部14に設けられた冷媒流出口14bを介して、圧縮機11の吸入口側が接続されている。
吸引側蒸発部18は、送風ファン20aから車室内へ向けて送風されて流出側蒸発部17を通過した送風空気と分配部53の蒸発器側出口53cにて減圧された低圧冷媒とを熱交換させ、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させることによって送風空気を冷却する吸熱用熱交換器である。吸引側蒸発部18の冷媒出口には、エジェクタ15の冷媒吸引口52a側が接続されている。
つまり、蒸発器ユニット20では、流出側蒸発部17と吸引側蒸発部18が、送風空気の空気流れに対して直列的に配置されている。さらに、吸引側蒸発部18が流出側蒸発部17に対して送風空気の空気流れの風下側に配置されている。
次に、蒸発器ユニット20を構成する各構成機器の一体化について説明する。本実施形態の流出側蒸発部17および吸引側蒸発部18は、いわゆるタンクアンドチューブ型の熱交換器で構成されている。従って、吸引側蒸発部18は、図2に示すように、複数の吸引側チューブ81、一対の吸引側タンク82、83等を有している。
吸引側チューブ81は、吸引側蒸発部18にて蒸発させる冷媒、あるいは、吸引側蒸発部18にて蒸発した冷媒を流通させる冷媒チューブである。吸引側チューブ81は、伝熱性に優れる金属(本実施形態では、エジェクタ15のボデー部52および分配部53と同じアルミニウム合金)で形成されている。
さらに、本実施形態では、吸引側チューブ81として、内部を流通する冷媒の流れ方向(吸引側チューブ81の長手方向)に垂直な断面形状が扁平形状に形成された扁平チューブを採用している。
それぞれの吸引側チューブ81は、外表面の平坦面(扁平面)同士が互いに平行となるように、一定の間隔を開けて積層配置されている。これにより、隣り合う吸引側チューブ81同士の間に、送風空気が流通する空気通路が形成されている。つまり、吸引側蒸発部18では、複数の吸引側チューブ81が積層配置されることによって、冷媒と送風空気とを熱交換させる熱交換部が形成されている。
隣り合う吸引側チューブ81同士の間に形成される空気通路には、冷媒と送風空気との熱交換を促進するフィン74が配置されている。フィン74は、吸引側チューブ81と同じ材質の薄板材を波状に折り曲げることによって形成されたコルゲートフィンである。フィン74は、波状に折り曲げられた頂部および底部が吸引側チューブ81の平坦面に接触するように配置されている。
一対の吸引側タンク82、83は、吸引側チューブ81と同じ材質の有底筒状部材で形成されている。吸引側タンク82、83は、吸引側チューブ81の積層方向に延びる形状に形成されている。吸引側タンク82、83の内部には、各吸引側チューブ81に対して冷媒を分配するための分配空間、および各吸引側チューブ81から流出した冷媒を集合させるための集合空間が形成されている。
以下の説明では、説明の明確化のため、吸引側タンクのうち、鉛直方向上方側に配置されるものを上部吸引側タンク82と記載し、鉛直方向下方側に配置されるものを下部吸引側タンク83と記載する。上部吸引側タンク82の内部空間には、この内部空間を複数の空間に区画する区画部材821が配置されている。下部吸引側タンク83の内部空間には、この内部空間を複数の空間に区画するセパレータ831が配置されている。
流出側蒸発部17の基本的構成は、吸引側蒸発部18と同様である。従って、流出側蒸発部17は、複数の流出側チューブ71、一対の流出側タンク(具体的には、鉛直方向上方側に配置される上部流出側タンク72、鉛直方向下方側に配置される下部流出側タンク73)、フィン74等を有している。上部流出側タンク72の内部空間には、この内部空間を複数の空間に区画するセパレータ721が配置されている。
なお、図2では、図示の明確化のため、フィン74の一部のみを図示しているが、フィン74は、隣り合う吸引側チューブ81間および隣り合う流出側チューブ71間の略全域に渡って配置されている。また、図2では、流出側蒸発部17の一部の構成(流出側チューブ71および上部流出側タンク72)については、吸引側蒸発部18の対応する構成に括弧付きの符号を付して示している。
さらに、本実施形態では、流出側蒸発部17の上部流出側タンク72および吸引側蒸発部18の上部吸引側タンク82の少なくとも一部同士を同一の部材で形成している。また、下部流出側タンク73および下部吸引側タンク83の少なくとも一部同士を同一の部材で形成している。これにより、流出側蒸発部17および吸引側蒸発部18は、一つの熱交換器として一体的に形成される。
エジェクタ15は、収容タンク23の内部に収容されている。収容タンク23は、エジェクタ15のボデー部52および分配部53、上部流出側タンク72および上部吸引側タンク82と同じ材質で形成されている。
収容タンク23は、上部流出側タンク72および上部吸引側タンク82の長手方向と平行に延びる有底筒状部材で形成されている。収容タンク23は、上部流出側タンク72および上部吸引側タンク82の間の谷部に、上部流出側タンク72および上部吸引側タンク82の双方に接触するように配置されている。
ジョイント部14は、収容タンク23、上部流出側タンク72および上部吸引側タンク82の一端側(すなわち、エジェクタ15の冷媒流れ上流側)の側面に接触するように配置されている。
そして、流出側チューブ71、吸引側チューブ81、流出側タンク72、73、吸引側タンク82、83、フィン74、区画部材821、セパレータ721、831、エジェクタ15が収容された収容タンク23、ジョイント部14等が一体ろう付けされることによって、蒸発器ユニット20が製造される。
さらに、この一体ろう付けの際、収容タンク23内のエジェクタ15の外周面が、収容タンク23の内周面に接合される。これにより、収容タンク23の内部空間であって、エジェクタ15の外部の空間は、吸引側空間23aおよび流出側空間23bの2つの空間に仕切られる。
流出側空間23bは、収容タンク23の他端側であって、エジェクタ15のディフューザ部52cの冷媒流れ下流側に形成される空間である。流出側空間23bには、ディフューザ部52cから流出した冷媒が流入する。流出側空間23bは、収容タンク23および上部流出側タンク72に形成された連通穴72aを介して、セパレータ721によって上部流出側タンク72の他端側に区画された空間に連通している。
吸引側空間23aは、収容タンク23の軸方向中央部であって、エジェクタ15の外周側の部位に形成される。吸引側空間23aには、エジェクタ15の冷媒吸引口52aが開口している。吸引側空間23aは、収容タンク23および上部吸引側タンク82に形成された連通穴82aを介して、区画部材821によって上部吸引側タンク82の他端側(すなわち、エジェクタ15の冷媒流れ下流側)に区画された空間に連通している。
さらに、エジェクタ15の分配部53の旋回空間53aは、分配部53の形成された蒸発器側出口53c、並びに、収容タンク23および上部吸引側タンク82に形成された連通穴82bを介して、区画部材821によって上部吸引側タンク82の一端側に区画された空間に連通している。
次に、以上の如く一体化された蒸発器ユニット20内に形成される冷媒流路を図6を用いて説明する。ジョイント部14の冷媒流入口14aから流入した冷媒は、図6の実線矢印R1に示すように、エジェクタ15の分配部53の旋回空間53aへ流入する。
旋回空間53aへ流入した冷媒流れは、旋回空間53a内で旋回して、実線矢印R2に示すようにノズル側出口53bからエジェクタの15ノズル部51へ供給される冷媒流れと、矢印R12に示すように蒸発器側出口53cから上部吸引側タンク82の一端側に形成された空間へ供給される冷媒流れとに分流される。
旋回空間53aからエジェクタ15のノズル部51へ流入した冷媒は、冷媒吸引口52aから吸引された吸引冷媒と合流して、ディフューザ部52cから流出する。ディフューザ部52cから流出した冷媒は、実線矢印R3に示すように、収容タンク23の流出側空間23bへ流入する。
流出側空間23bへ流入した冷媒は、破線矢印R4に示すように、収容タンク23および上部流出側タンク72に形成された連通穴72aを介して、セパレータ721によって上部流出側タンク72の他端側に区画された空間へ流入する。上部流出側タンク72の他端側に区画された空間へ流入した冷媒は、破線矢印R5に示すように、流出側チューブ71群を上方側から下方側へ通過して、下部流出側タンク73へ流入する。
下部流出側タンク73へ流入した冷媒は、下部流出側タンク73内を他端側から一端側へ移動して、破線矢印R6に示すように、流出側チューブ71群を下方側から上方側へ通過して、上部流出側タンク72の一端側に区画された空間へ流入する。上部流出側タンク72の一端側に区画された空間へ流入した冷媒は、破線矢印R7に示すように、ジョイント部14の冷媒流出口14bから流出する。
一方、旋回空間53aから上部吸引側タンク82の一端側に形成された空間へ流入した冷媒は、吸引側蒸発部18の吸引側チューブ81群へ流入して、実線矢印R13→実線矢印R14→実線矢印R15→実線矢印R16の順に3回方向転換しながら流れる。そして、区画部材821によって上部吸引側タンク82の他端側に区画された空間へ流入する。
上部吸引側タンク82の他端側に区画された空間へ流入した冷媒は、実線矢印R17に示すように、収容タンク23および上部吸引側タンク82に形成された連通穴82aを介して、吸引側空間23aへ流入する。そして、吸引側空間23aへ流入した冷媒は、エジェクタ15の冷媒吸引口52aから吸引される。
次に、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10の電気制御部について説明する。空調制御装置40は、CPU、ROM、RAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種制御対象機器11、12d、20a等の作動を制御する。
また、空調制御装置には、車室内温度を検出する内気温センサ、外気温を検出する外気温センサ、車室内の日射量を検出する日射センサ、蒸発器ユニット20から吹き出される吹出空気温度(蒸発器温度)を検出する蒸発器温度センサ等の空調用センサ群41が接続され、これらの空調用センサ群41の検出値が入力される。
さらに、空調制御装置の入力側には、図示しない操作パネルが接続され、この操作パネルに設けられた各種操作スイッチからの操作信号が空調制御装置へ入力される。操作パネルに設けられた各種操作スイッチとしては、空調を行うことを要求する空調作動スイッチ、車室内温度を設定する車室内温度設定スイッチ等が設けられている。
なお、本実施形態の空調制御装置は、その出力側に接続された各種の制御対象機器の作動を制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、空調制御装置のうち、各制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が各制御対象機器の制御手段を構成している。例えば、本実施形態では、圧縮機11の作動を制御する構成が、圧縮機制御部を構成している。
次に、上記構成における本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10の作動について説明する。操作パネルの空調作動スイッチが投入(ON)されると、空調制御装置が、空調熱負荷に応じて、圧縮機11、冷却ファン12d、送風ファン20a等を作動させる。
これにより、圧縮機11が冷媒を吸入し、圧縮して吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒は、放熱器12へ流入する。放熱器12へ流入した冷媒は、凝縮部12aにて冷却ファン12dから送風された外気と熱交換して凝縮する。凝縮部12aにて冷却された冷媒は、レシーバ部12bにて気液分離される。
レシーバ部12bにて分離された液相冷媒は、過冷却部12cへ流入する。過冷却部12cへ流入した液相冷媒は、冷却ファン12dから送風された外気と熱交換して過冷却される。過冷却部12cから流出した冷媒は、温度式膨張弁13へ流入して減圧される。この際、温度式膨張弁13の弁開度は、蒸発器ユニット20出口側冷媒の過熱度が基準過熱度に近づくように調整される。
温度式膨張弁13にて減圧された冷媒は、蒸発器ユニット20の冷媒流入口14aへ流入する。蒸発器ユニット20へ流入した冷媒は、エジェクタ15の分配部53の旋回空間53aへ流入する。そして、旋回空間53aから比較的乾き度の高い冷媒がノズル部51へ供給され、比較的乾き度の低い冷媒が吸引側蒸発部18へ供給される。
旋回空間53aからノズル部51へ流入した冷媒は、等エントロピ的に減圧されて噴射される。そして、この噴射冷媒の吸引作用によって、吸引側蒸発部18から流出した冷媒が、エジェクタ15の冷媒吸引口52aから吸引される。
ノズル部51から噴射された噴射冷媒および冷媒吸引口52aから吸引された吸引冷媒は、エジェクタ15のディフューザ部52cへ流入する。ディフューザ部52cでは、冷媒通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換される。これにより、噴射冷媒と吸引冷媒との混合冷媒の圧力が上昇する。
ディフューザ部52cから流出した冷媒は流出側蒸発部17へ流入する。流出側蒸発部17へ流入した冷媒は、送風ファン20aによって送風された送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、送風ファン20aによって送風された送風空気が冷却される。流出側蒸発部17から流出した冷媒は、ジョイント部14の冷媒流出口14bから流出する。冷媒流出口14bから流出した冷媒は、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
一方、旋回空間53aから吸引側蒸発部18へ流入する冷媒は、蒸発器側出口53cを通過する際に減圧される。蒸発器側出口53cにて減圧された冷媒は、流出側蒸発部17通過後の送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、流出側蒸発部17通過後の送風空気がさらに冷却される。吸引側蒸発部18から流出した冷媒は、エジェクタ15の冷媒吸引口52aから吸引される。
以上の如く、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10によれば、蒸発器ユニット20にて、車室内へ送風される送風空気を冷却することができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、蒸発器ユニット20の流出側蒸発部17から流出した冷媒を圧縮機11へ吸入させるので、圧縮機11にエジェクタ15のディフューザ部52cにて昇圧された冷媒を吸入させることができる。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10によれば、蒸発器における冷媒蒸発圧力と圧縮機の吸入冷媒の圧力が同等となる通常の冷凍サイクル装置よりも、圧縮機11の消費動力を低減させて、サイクルの成績係数(COP)の向上を狙うことができる。
また、本実施形態の蒸発器ユニット20では、流出側蒸発部17における冷媒蒸発圧力をディフューザ部52cにて昇圧された冷媒圧力とし、エジェクタ15の冷媒吸引口52aに接続される吸引側蒸発部18における冷媒蒸発圧力をノズル部51にて減圧された直後の低い冷媒圧力とすることができる。従って、流出側蒸発部17および吸引側蒸発部18における冷媒蒸発温度と送風空気との温度差を確保して、送風空気を効率的に冷却することができる。
また、本実施形態のエジェクタ15では、分配部53を備えているので、吸引側蒸発部18へ比較的乾き度の低い冷媒を供給することができる。従って、吸引側蒸発部18の出口側冷媒のエンタルピから入口側冷媒のエンタルピを減算したエンタルピ差を増大させて、冷媒蒸発温度の低い吸引側蒸発部18にて発揮される冷凍能力を増大させることができる。
さらに、エジェクタ15のノズル部51へ比較的乾き度の高い冷媒を供給することができるので、エジェクタの回収エネルギ量を増大させて、ディフューザ部52cにおける冷媒昇圧量を増大させることができる。従って、より一層、圧縮機11の消費動力を低減させて、COPを向上させることができる。
なお、エジェクタの回収エネルギ量は、ノズル部にて冷媒を等エントロピ的に減圧させた際の冷媒のエンタルピの低下量、すなわちノズル部へ流入する冷媒のエンタルピからノズル部から噴射された直後の噴射冷媒のエンタルピを減算したエンタルピ差によって定義することができる。
さらに、モリエル線図上の等エントロピ線の傾きは、冷媒のエンタルピが高くなるに伴って小さくなる。従って、ノズル部における減圧量を一定とすると、ノズル部へ流入する冷媒の乾き度が高くなるに伴って、回収エネルギ量を増加させてディフューザ部における冷媒昇圧量を増大させることができる。
ところで、本実施形態のエジェクタ15の分配部53では、冷媒の流れを旋回させた際に生じる遠心力の作用によって、吸引側蒸発部18およびノズル部51へ供給される冷媒の乾き度を調整している。このため、低負荷運転時等にサイクルを循環する循環冷媒流量が減少してしまうと、吸引側蒸発部18およびノズル部51へ供給される冷媒の乾き度を適切に調整することができなくなってしまうおそれがある。
その理由は、循環冷媒流量が減少してしまうと、旋回空間53aにて旋回する冷媒の流速が低下して、冷媒に作用する遠心力が低下してしまうからである。そして、この遠心力の低下によって、旋回空間53aの外周側に分布する冷媒の乾き度が上昇してしまうと、吸引側蒸発部18へ乾き度の低い冷媒を供給することができなくなってしまう。その結果、吸引側蒸発部18にて発揮される冷凍能力が低下してしまう。
これに対して、本実施形態のエジェクタ15では、段差部54を備えているので、図7に模式的に示すように、旋回空間53a内の外周側の比較的乾き度の低い冷媒(図7では、液相冷媒)が段差部54によって堰き止められる。従って、旋回空間53a内の外周側の比較的乾き度の低い冷媒が蒸発器側出口53cから離れてしまうことを抑制することができる。なお、図7は、図3の拡大断面図であって、液相冷媒が分布している箇所を点ハッチングで示している。
従って、循環冷媒流量が減少して、冷媒に作用する遠心力が低下しても、蒸発器側出口53cから比較的乾き度の低い冷媒を吸引側蒸発部18へ供給することができる。すなわち、本実施形態のエジェクタ15によれば、内部へ流入する冷媒の流量変化によらず分配部53にて適切な乾き度の冷媒を分配することができる。
また、本実施形態のエジェクタ15では、図5を用いて説明したように、旋回空間53aの中心軸CLに垂直な方向から見たときに、蒸発器側出口53cが、段差部54の壁面54aに隣接配置されている。従って、段差部54による冷媒の堰き止め効果を効率的に得ることができる。
また、本実施形態のエジェクタ15では、段差部54が、蒸発器側出口53cよりも中心軸CL方向のノズル部51側に配置されている。従って、段差部54が旋回空間53aからノズル部51側へ進行する冷媒の流れを堰き止めて、旋回空間53a内の外周側の冷媒が蒸発器側出口53cから離れることを有効に抑制することができる。
また、本実施形態のエジェクタ15では、ボデー部52に対して別部材で形成されたノズル部51の入口側の筒状端部51cによって段差部54の一部を形成している。これによれば、段差部54を容易に形成することができる。さらに、ノズル部51の筒状端部51cの径方向厚み寸法を変化させることで、段差部54の高さ寸法を容易に調整することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態に対して、図8、図9に示すように、段差部54の構成を変更した例を説明する。なお、図8、図9は、それぞれ第1実施形態で説明した図4、図5に対応する断面図である。但し、図8では、図9の蒸発器側出口53cの中心を含む断面を示している。また、図8、図9では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。このことは、以下の図面でも同様である。
具体的には、本実施形態の段差部54には、旋回空間53aの中心軸CL方向に延びる壁面54bが形成されている。壁面54bは、ボデー部52に形成された溝部、およびノズル部51の入口側の筒状端部51cを中心軸CL方向に切り欠いた切欠部によって形成されている。
もちろん、全ての段差部54がノズル部51の入口側の筒状端部51cによって形成されている場合には、全ての壁面54bをノズル部51の切欠部によって形成すればよい。
また、本実施形態では、図9に示すように、旋回空間53aの中心軸CLに垂直な方向から見たときに、互いに対向する2つの壁面54bが形成されている。そして、蒸発器側出口53cが、対向する壁面54bの間に配置されている。その他のエジェクタ15の構成は、第1実施形態と同様である。
従って、本実施形態のエジェクタ15においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、内部へ流入する冷媒の流量変化によらず分配部53にて適切な乾き度の冷媒を分配することができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ15によれば、段差部54が中心軸CL方向に延びる壁面54bを有し、蒸発器側出口53cが対向する壁面54aの間に配置されている。これによれば、旋回方向へ流れる冷媒が壁面54bによって堰き止められる。従って、旋回空間53a内の外周側の冷媒が蒸発器側出口53cから離れてしまうことを、より一層効果的に抑制することができる。
ここで、本実施形態では、ボデー部52の溝部、およびノズル部51の切欠部によって中心軸CL方向に延びる壁面54bを形成した例を説明したが、壁面54bはこれに限定されない。例えば、図10、図11に示す変形例のように、断面がC字状になるように側面の一部を切り欠いた筒状部材55を旋回空間53a内に配置して、筒状部材55の切欠部によって壁面54bを形成してもよい。なお、図10、図11は、それぞれ第1実施形態で説明した図4、図5に対応する断面図である。
これによれば、エジェクタ15のノズル部51、ボデー部52、および分配部53とは別部材で形成された筒状部材55によって、極めて容易に壁面54bを形成することができる。さらに、筒状部材55の形状を変更することで、段差部54の高さ寸法(すなわち、径方向厚み寸法等)や、壁面54bの中心軸CL方向の長さ寸法を容易に調整することができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1実施形態に対して、図12に示すように、段差部54の構成を変更した例を説明する。なお、図12は、第1実施形態で説明した図5に対応する断面図である。
具体的には、本実施形態では、旋回空間53a内に筒状部材56を配置することによって、蒸発器側出口53cよりもノズル部51から離れる側にも段差部54を形成している。このため、本実施形態の蒸発器側出口53cは、ノズル部51側の段差部54とノズル部51から離れる側の段差部54との間に形成された環状の溝部内に配置されている。その他のエジェクタ15の構成は、第1実施形態と同様である。
従って、本実施形態のエジェクタ15においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、内部へ流入する冷媒の流量変化によらず分配部53にて適切な乾き度の冷媒を分配することができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ15では、蒸発器側出口53cがノズル部51側の段差部54とノズル部51から離れる側の段差部54との間に形成された環状の溝部内に配置されている。これによれば、旋回空間53a内の外周側の冷媒を溝部内に溜めておくことができるので、比較的乾き度の低い冷媒が蒸発器側出口53cから離れてしまうことを、より一層効果的に抑制することができる。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1実施形態に対して、図13に示すように、段差部54の構成を変更した例を説明する。なお、図13は、第1実施形態で説明した図7と同様の断面を示す断面図である。
具体的には、本実施形態では、段差部54を形成する壁面54aから冷媒流れ上流側(すなわち、ノズル部51側から離れる側)に突出する円環状の突出部51dが配置されている。突出部51dは、ノズル部51の入口側の筒状端部51cに形成されている。その他のエジェクタ15の構成は、第1実施形態と同様である。
従って、本実施形態のエジェクタ15においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、内部へ流入する冷媒の流量変化によらず分配部53にて適切な乾き度の冷媒を分配することができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ15では、円環状の突出部51dが配置されているので、旋回空間53aの内周壁面と突出部51dとの間に旋回空間53a内の外周側の比較的乾き度の低い冷媒を溝部内に溜めることができ、比較的乾き度の低い冷媒が蒸発器側出口53cから内径方向へ離れてしまうことを、より一層効果的に抑制することができる。
また、図13では、突出部51dをノズル部51の筒状端部51cに形成した例を説明したが、これに限定されない。例えば、突出部51dをボデー部52に形成してもよい。また、図14に示すように、筒状端部51cの冷媒流れ最上流部を、ボデー部52によって形成される壁面54aよりも冷媒流れ上流側に突出させることで、突出部51dを形成してもよい。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
(1)エジェクタ15の詳細構成は、上述の実施形態に開示されたものに限定されない。例えば、上述の実施形態では、ボデー部52と分配部53が、同一の円筒状部材によって一体的に形成されている例を説明したが、ボデー部52と分配部53が、別部材で形成されていてもよい。
また、エジェクタ式冷凍サイクル10の低負荷運転時に、吸引側蒸発部18へ適切な乾き度の冷媒を供給することができれば、図15の変形例に示すように、分配部53の蒸発器側出口53cが段差部54の壁面54aに隣接配置されていなくてもよい。なお、図15は、第1実施形態で説明した図5に対応する断面図である。
また、上述の実施形態では、ボデー部52とノズル部51の筒状端部51cとによって段差部54aを形成し、ボデー部52と筒状端部51cが同一平面状に壁面54aを形成する例を説明したが、これに限定されない。例えば、図15に示すように、ボデー部52によって形成される壁面54a1と、筒状端部51cによって形成される壁面54a2が異なる平面状に配置されて、段差部54の断面形状が階段形状になっていてもよい。
また、上述の第2実施形態では、ボデー部52に溝部を形成すること、ノズル部51の筒状端部51cに切欠部を形成すること、あるいは切欠部が形成された筒状部材55を配置することによって、中心軸CL方向に延びる壁面54bを形成した例を説明したが、これに限定されない。
例えば、ボデー部52に溝部を形成することなく、ノズル部51の筒状端部51cに切欠部を形成することのみで壁面54bを形成してもよい。また、分配部53の内周壁面に中心軸CL方向へ延びる溝部を形成し、この溝部によって壁面54bを形成してもよい。
同様に、上述の第3実施形態では、筒状部材56を配置することによって環状の溝部を形成した例を説明したが、これに限定されない。例えば、分配部53の内周壁面に環状溝部を形成し、この溝部内に蒸発器側出口53cを配置してもよい。
(2)エジェクタ式冷凍サイクル10を構成する各構成機器は、上述の実施形態に開示されたものに限定されない。
例えば、上述の実施形態では、圧縮機11として、電動圧縮機を採用した例を説明したが、圧縮機11として、プーリ、ベルト等を介して車両走行用エンジンから伝達される回転駆動力によって駆動されるエンジン駆動式の圧縮機を採用してもよい。さらに、エンジン駆動式の圧縮機としては、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整可能な可変容量型圧縮機、あるいは電磁クラッチの断続により圧縮機の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整可能な固定容量型圧縮機を採用することができる。
また、上述の実施形態では、放熱器12として、サブクール型の熱交換器を採用した例を説明したが、凝縮部12aのみからなる通常の放熱器を採用してもよい。さらに、通常の放熱器とともに、この放熱器にて放熱した冷媒の気液を分離して余剰液相冷媒を蓄える受液器(レシーバ)を一体化させたレシーバ一体型の凝縮器を採用してもよい。
また、上述の実施形態では、エジェクタ15では、ノズル部51として冷媒通路面積が変化しない、いわゆる固定ノズルを採用した例を説明したが、もちろん、冷媒通路面積を変更可能な可変ノズルを採用してもよい。可変ノズルの具体例としては、例えば、ノズル部の冷媒通路内にニードルを挿入し、このニードルの位置を電気的アクチュエータにより制御して通路面積を調整する機構とすればよい。
また、上述の実施形態では、冷媒としてR1234yfを採用した例を説明したが、冷媒はこれに限定されない。例えば、R134a、R600a、R410A、R404A、R32、R407C、HFO−1234ze、HFO−1234zd等を採用してもよい。または、これらの冷媒のうち複数種を混合させた混合冷媒等を採用してもよい。
(3)上述の実施形態では、ろう付け接合によって各構成機器を一体化した蒸発器ユニット20について説明したが、これに限定されない。同様の機能を発揮する蒸発器ユニット20を構成することができるのであれば、ねじ止め、かしめ、溶接、接着等の手段で各構成機器を一体化してもよい。さらに、各構成機器を一体化することなく、蒸発器ユニット20と同様に接続してもよい。
(4)上述の各実施形態では、本発明に係る蒸発器ユニット20を車両に搭載されるエジェクタ式冷凍サイクル10に適用した例を説明したが、蒸発器ユニット20の適用はこれに限定されない。例えば、定置用等のエジェクタ式冷凍サイクルに適用してもよい。
15 エジェクタ
18 吸引側蒸発部
51 ノズル部
52 ボデー部
52a 冷媒吸引口
52c ディフューザ部(昇圧部)
53 分配部
53a 旋回空間
53b ノズル側出口
53c 蒸発器側出口
54 段差部

Claims (7)

  1. 冷媒を蒸発させる吸引側蒸発部(18)を備える蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(10)に適用されるエジェクタであって、
    冷媒を減圧させるノズル部(51)と、
    前記ノズル部から噴射される噴射冷媒の吸引作用によって前記吸引側蒸発部から流出した冷媒を吸引する冷媒吸引口(52a)、および前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口から吸引された吸引冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部(52c)が形成されたボデー部(52)と、
    前記ノズル部および前記吸引側蒸発部へ冷媒を分配する分配部(53)と、を備え、
    前記分配部には、冷媒の流れを旋回させる旋回空間(53a)が形成されており、
    前記分配部のうち、前記旋回空間の中心軸方向の冷媒流れ下流側の端部には、前記旋回空間内の冷媒を前記ノズル部側へ流出させるノズル側出口(53b)が形成されており、
    前記分配部のうち、前記旋回空間の中心軸の外周側の側面部には、前記旋回空間内の冷媒を前記吸引側蒸発部側へ流出させる蒸発器側出口(53c)が形成されており、
    さらに、前記旋回空間の内径を縮小させる側に突出して、前記旋回空間内の冷媒が前記蒸発器側出口から離れることを抑制する段差部(54)を備えるエジェクタ。
  2. 前記段差部は、前記蒸発器側出口よりも前記中心軸方向のノズル部側に配置されている請求項1に記載のエジェクタ。
  3. 前記段差部は、前記旋回空間の中心軸方向に延びる壁面(54b)を有している請求項1または2に記載のエジェクタ。
  4. 前記段差部は、前記蒸発器側出口よりも前記中心軸方向のノズル部側とノズル部から離れる側の双方に配置されている請求項1に記載のエジェクタ。
  5. 前記段差部を形成する壁面(54a)には、冷媒流れ上流側へ突出する突出部(51d)が配置されている請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタ。
  6. 前記段差部(54)の少なくとも一部は、前記ノズル部の入口側の端部(51c)によって形成されている請求項1ないし5のいずれか1つに記載のエジェクタ。
  7. 前記旋回空間の中心軸に垂直な方向から見たときに、前記蒸発器側出口の少なくとも一部が、前記段差部を形成する壁面(54a)と重合配置されている請求項1ないし6のいずれか1つに記載のエジェクタ。
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