JP2019203439A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン制御装置の制御設計を容易とする。【解決手段】アクセルペダル開度ACC及びエンジン回転数NEから要求スロットル下流圧PM*を演算するとともに(S110)、スロットル上流圧(大気圧PA)に対する要求スロットル下流圧PM*の比を要求圧力比PBYPの値として演算する(S120)。そして、スロットル前後圧力比が、パージ制御201や変速時トルクダウン制御202において設定された上限圧力比RPMMAXと要求圧力比(緩変化要求圧力比PBYPSM)との2つの値のうちのより小さい方の値となる開度を、スロットルバルブの目標開度TA*として演算する(S190〜S210)。【選択図】図6

Description

本発明は、エンジン制御装置に関する。
車載等のエンジンでは、スロットルバルブの開度(スロットル開度)の制御を通じて、燃焼毎に気筒に流入する空気量(筒内空気量)を調整している。例えば特許文献1には、アクセルペダル開度からスロットルバルブ通過後の吸気の圧力(以下、スロットル下流圧と記載する)の要求値である要求スロットル下流圧を求めるとともに、その要求スロットル下流圧から目標開度を決定してスロットルバルブの開度制御を行うエンジン制御装置が記載されている。
特開2006−118373号公報
ところで、車両に搭載されるシステムとして、燃料タンク内の燃料蒸気(ベーパ)を吸気中に放出して処理するベーパ処理システムがある。ベーパ処理システムでは、スロットルバルブでの吸気の絞りにより発生する負圧によりベーパを吸引して吸気中に放出するようにしており、ベーパパージの実行時には、一定以上の吸気負圧を確保する必要がある。そのため、ペーパパージの実行時には、吸気負圧がベーパパージの実行に必要な最小限の値となる開度をスロットル開度の上限値に設定し、その上限値以下の範囲となるようにスロットル開度の制御範囲を制限することがある。また、変速中にスロットル開度の制御範囲を制限してエンジントルクを抑えることで、変速ショックの発生を抑制することがある。このように、スロットル開度の制御範囲の制限を、エンジンの運転状況に応じて実施することがある。
こうしたスロットル開度の制御範囲の制限を行う場合、運転状況に応じた適切な値をスロットル開度の制御範囲の上限値として設定する必要がある。ただし、スロットル開度と吸気流量や吸気圧などの吸気流れの状態量との関係は、エンジンの機種毎に異なるため、運転状況に応じた適切なスロットル開度の上限値もエンジンの機種毎に異なった値となる。そのため、機種毎に異なる上記関係を考慮して上限値を設定しなければならない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、スロットルバルブの開度制御の制御設計を容易とすることにある。
上記課題を解決するエンジン制御装置は、エンジンの吸気通路に設置されたスロットルバルブの開度制御を行う。そして、同エンジン制御装置は、アクセルペダル開度及びエンジン回転数からスロットルバルブの通過後の吸気圧の要求値である要求スロットル下流圧を演算する要求スロットル下流圧演算処理と、スロットルバルブの通過前の吸気圧であるスロットル上流圧を取得するスロットル上流圧取得処理と、スロットル上流圧に対する前記要求スロットル下流圧の比を要求圧力比の値として演算する要求圧力比演算処理と、前記エンジンの運転状況に応じて上限圧力比を設定する上限圧力比設定処理と、前記スロットル上流圧に対する前記スロットルバルブの通過後の吸気圧の比であるスロットル前後圧力比が、前記要求圧力比と前記上限圧力比との2つの値のうちのより小さい方の値となる開度を前記スロットルバルブの目標開度として演算する目標開度演算処理と、を行っている。
上記のように構成されたエンジン制御装置では、スロットルバルブ通過前後の吸気の圧力比であるスロットル前後圧力比が、要求圧力比及び上限圧力比のうちのより小さい方の値となるようにスロットルバルブの目標開度を演算することができる。すなわち、スロットル前後圧力比が上限圧力比以下となる範囲に、スロットル開度の制御範囲を制限することができる。スロットル前後圧力比は、エンジンの機種により変化しない普遍的な物理量であり、エンジンの機種毎のスロットルバルブ特性の差異を考慮せずとも、エンジンの運転状況に応じた適切な値をその上限値である上限圧力比に設定することができる。したがって、スロットルバルブの開度制御の制御設計が容易となる。
なお、燃料タンク内の燃料蒸気を吸気中に放出するベーパパージの実行時には、一定以上の吸気負圧を確保する必要がある。こうした吸気負圧の確保は、上限圧力比設定処理において、ベーパパージの実行時に上限圧力比の値として1未満の正の値を設定することで行うことが可能である。
また、エンジンに連結された変速機の変速中に発生するショック(変速ショック)を抑えるため、変速中のエンジントルクの制限を行う場合がある。こうした変速ショックの抑制にかかるエンジントルクの制限は、上限圧力比設定処理において、変速機の変速が行われているときに、上限圧力比の値として1未満の正の値を設定することで行うことが可能である。
スロットル開度が大きい大開度領域では、スロットル開度に対するスロットル前後圧力比の、ひいてはスロットル通過流量の感度が低くなり、スロットル開度の大幅な変更が頻繁に行われるスロットルハンチングが発生し易くなる。これに対しては、上記エンジン制御装置における前記要求圧力比演算処理において、前記スロットル上流圧に対する前記要求スロットル下流圧の比が既定値未満の場合には同比をそのまま前記要求圧力比の値として演算し、前記比が前記既定値以上の場合には同比に対して値の変化を緩和する緩変化処理を施した値を前記要求圧力比の値として演算するとよい。こうした場合、大開度領域での目標開度の変化が緩やかとなるため、スロットルハンチングが発生し難くなる。
さらに、上記エンジン制御装置における目標開度演算処理において、前記要求圧力比の値が前記既定値を超える場合には、前記スロットル前後圧力比が前記既定値となる前記スロットルバルブの開度と、前記スロットルバルブの最大開度との間で、前記スロットル前後圧力比に応じて前記開度を線形補間することで前記目標開度を演算することが望ましい。こうした場合、スロットルハンチングを抑えつつ、最大開度TAMAXまでスロットル開度TAを増大することが可能となる。
エンジン制御装置の一実施形態の構成の模式図。 スロットル前後圧力比、スロットル開度とスロットル通過流量との関係を示すグラフ。 スロットル前後圧力比とΦ値との関係を示すグラフ。 スロットル開度と飽和流量との関係を示すグラフ。 スロットル開度とスロットル前後圧力比との関係を示すグラフ。 目標開度演算ルーチンのフローチャート。 目標開度演算ルーチンにおける大開度領域での目標開度の演算態様を示す図。
以下、エンジン制御装置の一実施形態を、図1〜図7を参照して詳細に説明する。本実施形態のエンジン制御装置は、車両に搭載された自然吸気式のエンジンに適用されている。
図1に示すように、本実施形態の適用対象となるエンジン10には、燃焼室11に流入する吸気が流れる吸気通路12と、燃焼室11から排出された排気が流れる排気通路13と、が設けられている。また、エンジン10には、開弁/閉弁に応じて吸気通路12を燃焼室11に連通/遮断する吸気バルブ14と、開弁/閉弁に応じて排気通路13を燃焼室11に連通/遮断する排気バルブ15と、が設けられている。
吸気通路12には、吸気中の塵等を濾過するエアクリーナ16と、吸気通路12を流れる吸気の流量(吸気流量GA)を検出するエアフローメータ17と、が設けられている。また、吸気通路12におけるエアフローメータ17よりも下流側の部分には、スロットルバルブ18が設置されている。スロットルバルブ18は、回転可能に軸支された状態で吸気通路12内に設置されている。そして、スロットルバルブ18は、スロットルモータ19により回転駆動されるようになっている。さらに、吸気通路12におけるスロットルバルブ18よりも下流側の部分には、吸気中に燃料を噴射するインジェクタ20が設置されている。そして、燃焼室11には、吸気通路12を通じて流入した吸気とインジェクタ20が噴射した燃料との混合気に着火する点火プラグ21が設置されている。
こうしたエンジン10においてスロットルバルブ18は、吸気通路12内での回転位置に応じて開口面積を変化させることで、同スロットルバルブ18を通過する吸気の流量(スロットル通過流量)を調整する弁となっている。以下の説明におけるスロットル開度TAは、開口面積が0となる回転位置(全閉位置)からのスロットルバルブ18の回転角を表している。
なお、エンジン10の出力軸であるクランクシャフト23は、変速機24を介して車輪25に連結されている。また、エンジン10には、燃料タンク26で発生した燃料蒸気(ベーパ)を吸気中に放出して処理するベーパ処理システムが設けられている。ベーパ処理システムは、燃料タンク26内のベーパを捕集するチャコールキャニスタ27、パージ通路28、及びパージバルブ29を備えている。パージ通路28は、チャコールキャニスタ27と吸気通路12におけるスロットルバルブ18よりも下流側の部分とを繋ぐ通路であり、その途中にパージバルブ29が設けられている。そして、パージバルブ29の開弁に応じてチャコールキャニスタ27に捕集されたベーパが吸気中に放出されるようになっている。
以上のように構成されたエンジン10は、エンジン制御装置としてのエンジン制御ユニット22により制御されている。エンジン制御ユニット22は、エンジン制御に係る各種の演算処理を実行する演算処理回路と、プログラムやデータが記憶されたメモリと、を備えている。エンジン制御ユニット22には、上述のエアフローメータ17による吸気流量GAの検出信号に加え、運転者のアクセルペダルの踏込み量(アクセルペダル開度ACC)、大気圧PA、スロットルバルブ18の開度(スロットル開度TA)などの検出信号が入力されている。また、エンジン制御ユニット22には、クランクシャフト23の回転に応じて出力されるパルス状のクランク信号CRNKが入力されている。エンジン制御ユニット22は、そのクランク信号CRNKからエンジン回転数NEを求めている。
エンジン制御ユニット22は、エンジン制御の一環として、パージ制御、変速時トルクダウン制御などを実行する。パージ制御は、燃料タンク26内で発生し、チャコールキャニスタ27に捕集されたベーパを吸気中に放出(パージ)して処理するために行われる。パージ制御では、ベーパパージの実行に際してパージバルブ29を開く。そして、スロットルバルブ18での絞りにより発生する吸気負圧により、チャコールキャニスタ27に捕集したベーパを、パージ通路28を通じて吸気通路12内に吸引することで、吸気中へのベーパパージが行われる。また、変速時トルクダウン制御は、変速機24の変速に伴うトルクショック(変速ショック)を抑制するため、変速中のエンジントルクの制限を行っている。
また、エンジン制御ユニット22は、スロットルバルブ18の開度制御を行っている。スロットルバルブ18の開度制御に際してエンジン制御ユニット22はまず、アクセルペダル開度ACC及びエンジン回転数NEに基づき、負荷率KLの要求値である要求負荷率KL*を算出する。負荷率KLは、最大空気量に対する筒内空気量の比率[%]を表している。なお、筒内空気量は、吸気行程毎に燃焼室11に流入する吸気の質量を、最大空気量は、現在のエンジン回転数NEにおいてスロットル開度TAをその制御範囲の最大値である最大開度TAMAXとしたときの筒内空気量を、それぞれ表している。
筒内空気量は、吸気通路12におけるスロットルバルブ18よりも下流側の部分の吸気の圧力(以下、スロットル下流圧PMと記載する)とエンジン回転数NEとにより決まる値となる。よって、要求負荷率KL*とエンジン回転数NEとに基づくことで、要求負荷率KL*分の負荷率KLを得るために必要なスロットル下流圧PMの値を求めることができる。エンジン制御ユニット22は、要求負荷率KL*とエンジン回転数NEとに基づき、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られるスロットル下流圧PMを要求スロットル下流圧PM*の値として演算している。
ここで、スロットルバルブ18を通過し、エンジン10の各気筒の燃焼室11に分配供給される吸気の質量流量をバルブ通過流量とする。なお、燃焼室11への吸気の流入は吸気バルブ14の開閉に応じて間欠的に行われるため、実際のバルブ通過流量はエンジン10の回転に応じて変動する値となるが、以下の説明でのバルブ通過流量はそうした変動分を均した値を表している。エンジン10が1回転する間に同エンジン10において行われる吸気行程の回数は、エンジン10の気筒数により定まった回数となる。よって、単位時間当たりのエンジン10の回転数であるエンジン回転数NEは、エンジン10において単位時間に行われる吸気行程の回数に比例した値となり、そのエンジン回転数NEに要求負荷率KL*を乗算した積(=NE×KL*)は、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られるバルブ通過流量に相当する値となる。
スロットル開度TA及びエンジン回転数NEが一定に保持された定常状態におけるバルブ通過流量は、スロットルバルブ18を通過する吸気の流量(以下、スロットル通過流量)と等しい流量となる。よって、スロットル下流圧PMが要求スロットル下流圧PM*となり、且つ要求負荷率KL*にエンジン回転数NEを乗算した積の分のスロットル通過流量が得られるスロットル開度TAをスロットルバルブ18の目標開度TA*に設定すれば、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られるようになる。
スロットル通過流量は、スロットルバルブ18を通過する吸気の速度と同スロットルバルブ18の開口面積との積となる。また、スロットルバルブ18の開口面積は、スロットル開度TAの関数となる。さらに、スロットルバルブ18を通過する吸気の速度は、吸気通路12におけるスロットルバルブ18の上流側の部分の吸気の圧力(スロットル上流圧)に対するスロットル下流圧の比(以下、スロットル前後圧力比)により決まる。なお、スロットル前後圧力比の値が取り得る範囲は、0から1までの範囲となる。よって、スロットル開度TA、スロットル前後圧力比、スロットル通過流量の3つの値のうち、2つの値が定まれば、残りの一つの値も自ずと定まることになる。
図2に、スロットル開度TA及びスロットル前後圧力比とスロットル通過流量との関係を示す。なお、スロットルバルブ18を通過する吸気の速度は、スロットル前後圧力比が1のときには0となり、スロットル前後圧力比が一定の値α以下のときには音速となる。そして、スロットル前後圧力比をαから1まで次第に増加させていったときのスロットルバルブ18を通過する吸気の速度は、スロットル前後圧力比がαのときの値である音速からスロットル前後圧力比が1のときの値である0まで次第に低下する。また、スロットル開度TAの増加とともにスロットルバルブ18の開口面積も増加する。そのため、スロットル開度TA及びスロットル前後圧力比に対するスロットル通過流量の変化傾向は図2に示す通りとなる。
ここで、スロットル前後圧力比がα以下の領域(音速域)におけるスロットル通過流量を飽和流量とする。飽和流量は、スロットルバルブ18の開口面積と音速との積となり、その値はスロットル開度TAの関数となる。こうした飽和流量に対するスロットル通過流量の比をΦ値とする。スロットルバルブ18を通過する吸気の速度は、スロットル前後圧力比により決まるため、Φ値はスロットル前後圧力比の関数となる。なお、Φ値は、スロットルバルブ18を通過する吸気の速度の、音速に対する比を表してもいる。
図3に、Φ値とスロットル前後圧力比との関係を示す。同図に示すように、スロットル前後圧力比がα以下の音速域でのΦ値は1となる。また、スロットル前後圧力比が1のときのΦ値は0となる。そして、スロットル前後圧力比をαから1へと次第に増加させていったときのΦ値は、スロットル前後圧力比がαのときの値である1からスロットル前後圧力比が1のときの値である0へと次第に減少していく値となる。エンジン制御ユニット22のメモリには、こうしたΦ値とスロットル前後圧力比との関係が、Φ値演算マップMAP1として記憶されている。
図4に、飽和流量とスロットル開度TAとの関係を示す。飽和流量とスロットル開度TAとの関係は、吸気通路12及びスロットルバルブ18の寸法形状により決まるため、それらの設計仕様から求めることが可能である。エンジン制御ユニット22のメモリには、こうした飽和流量とスロットル開度TAとの関係が、開度演算マップMAP2として記憶されている。
スロットル通過流量は、現在のスロットル開度TAにおける飽和流量に、現在のスロットル前後圧力比におけるΦ値を乗算した積として求めることができる。一方、上述のように、要求スロットル下流圧PM*は、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られるスロットル下流圧PMの値として求められている。よって、現在のスロットル上流圧が既知となれば、そのスロットル上流圧に対する要求スロットル下流圧PM*の比として、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られるスロットル前後圧力比(以下、要求圧力比PBYPと記載する)の値を求めることができる。ちなみに、自然吸気式のエンジン10では、スロットル上流圧は大気圧PAと同じ圧力であると見做せる。そこで本実施形態では、要求スロットル下流圧PM*を大気圧PAで除算した商(=PM*/PA)を要求圧力比PBYPの値として求めている。
さらに、上述のように、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られるバルブ通過流量は、要求負荷率KL*にエンジン回転数NEを乗算した積として求めることができる。また、定常状態では、バルブ通過流量とスロットル通過流量とは等しい流量となる。よって、次の手順により、要求負荷率KL*分の負荷率KLを得るために必要な目標開度TA*の値を演算することができる。
上記のように要求スロットル下流圧PM*は、バルブ通過流量が、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られる流量となるときのスロットル下流圧を表している。よって、スロットル上流圧(本実施形態では大気圧PA)に対する要求スロットル下流圧PM*の比である要求圧力比PBYPの値は、バルブ通過流量が、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られる流量となるときのスロットル前後圧力比を表すことになる。そこで、図3の関係に基づいて、スロットル前後圧力比が要求圧力比PBYPであるときのΦ値の値を求め、その求めたΦ値の値により、要求負荷率KL*分の負荷率KLを得るために必要なバルブ通過流量を除算した商を演算する。この商の値は、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られるスロットル開度TA、すなわち目標開度TA*における飽和流量を表す。そこで、図4の関係に基づき、その商の値が飽和流量となるスロットル開度TAを目標開度TA*の値として求めれば、要求負荷率KL*分の負荷率KLが得られるスロットル開度TAを目標開度TA*の値として演算することができる。
ただし、こうして演算した目標開度TA*に基づきスロットルバルブ18の開度制御を行う場合には、次の問題が生じる虞がある。
図5に、スロットル上流圧(大気圧PA)及びエンジン回転数NEが一定の状態においてスロットル開度TAを変化させたときのスロットル前後圧力比の変化を示す。スロットル開度TAを0から最大開度TAMAXへと増加させていったときにスロットル前後圧力は、スロットル開度TAが0のときの値である0からスロットル開度TAが最大開度TAMAXのときの値である1へと増加していく。ただし、スロットル開度TAの増加に従って、スロットル開度TAに対するスロットル前後圧力比の変化率(スロットル開度TAの変化量に対するスロットル前後圧力比の変化量の比率)は次第に小さくなる。そのため、スロットル前後圧力比が1に近い大開度領域では、スロットル開度TAに対するスロットル前後圧力比の感度が低くなる。すなわち、要求負荷率KL*の僅かな変化に対して目標開度TA*の値が大きく変化することになる。そしてその結果、大開度領域では、スロットル開度TAの大幅な変更が頻繁に行われる、いわゆるスロットルハンチングが発生して、スロットルモータ19等に多大な負荷がかかる虞がある。なお、本実施形態では、こうしたスロットルハンチングが発生する虞があるスロットル前後圧力の範囲の下限値として、既定の定数(吸気圧飽和圧力比RPMWOT)を設定している。
また、上述のように本実施形態では、エンジン制御の一環としてパージ制御と、変速時トルクダウン制御を行っている。本実施形態では、こうしたパージ制御、及び変速時トルクダウン制御の実行中に、スロットル開度TAの制御範囲の制限を行うようにしている。
本実施形態では、上記のようなスロットルハンチングの抑制、及びパージ制御、変速時トルクダウン制御でのスロットル開度TAの制御範囲の制限を行うべく、下記の態様でスロットルバルブ18の目標開度TA*の演算を行っている。
図6に、目標開度TA*の演算のためにエンジン制御ユニット22が実行する目標開度演算ルーチンのフローチャートを示す。エンジン制御ユニット22は、エンジンの運転中に本ルーチンの処理を既定の制御周期毎に繰り返し実行する。そして、エンジン制御ユニット22は、本ルーチンの実行を通じて演算した目標開度TA*にスロットル開度TAが近づくようにスロットルモータ19を駆動することで、スロットルバルブ18の開度制御を行っている。
本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS100において、アクセルペダル開度ACC、エンジン回転数NE、大気圧PA、及び上限圧力比RPMMAXの各値が取得される。上限圧力比RPMMAXは、パージ制御201や変速時トルクダウン制御202により設定される。パージ制御201では、ベーパパージの実行中、同ベーパパージの実行に必要な吸気負圧を確保可能なスロットル前後圧力比の最大値を上限圧力比RPMMAXの値として設定している。また、変速時トルクダウン制御202では、変速機24の変速中、エンジントルクが変速ショックを抑制可能な上限値となるスロットル前後圧力比を上限圧力比RPMMAXの値として設定している。なお、パージ制御201及び変速時トルクダウン制御202では、上述した吸気圧飽和圧力比RPMWOTよりも大きく、且つ1未満の値を上限圧力比RPMMAXの値として設定している。なお、パージ制御201及び変速時トルクダウン制御202のいずれにおいてもスロットル開度TAの制御範囲の制限を行っていないときには、スロットル前後圧力比の値が取り得る範囲の上限値である1、或いは1より大きい値が、上限圧力比RPMMAXの値として設定される。また、パージ制御201及び変速時トルクダウン制御202が双方同時にスロットル開度TAの制御範囲の制限を行うときには、パージ制御201により設定された値、変速時トルクダウン制御202により設定された値のうち、より小さい方の値が上限圧力比RPMMAXの値として設定される。こうして本実施形態では、パージ制御201及び変速時トルクダウン制御202において、エンジン10の運転状況に応じて上限圧力比RPMMAXを設定する上限圧力比設定処理が行われている。
続いて、ステップS110において、アクセルペダル開度ACC、及びエンジン回転数NEに基づき、要求負荷率KL*、及び要求スロットル下流圧PM*が演算される。そして、続くステップS120では、スロットル上流圧により要求スロットル下流圧PM*を除算した商が要求圧力比PBYPの値として演算される。なお、自然吸気式のエンジン10に適用される本実施形態では、大気圧PAの検出値をスロットル上流圧の値として要求圧力比PBYPを演算している。これに対して、過給式のエンジンに適用する場合には過給圧の検出値又は推定値をスロットル上流圧の値として要求圧力比PBYPを演算するとよい。
続いて、ステップS130において要求圧力比PBYPが上述の吸気圧飽和圧力比RPMWOTよりも大きい値であるか否かが判定される。そして、要求圧力比PBYPが吸気圧飽和圧力比RPMWOT以下の値である場合には(NO)、ステップS140に処理が進められる。これに対して、要求圧力比PBYPが吸気圧飽和圧力比RPMWOTよりも大きい値である場合(YES)には、ステップS160に処理が進められる。
ステップS140に処理が進められると、そのステップS140において、上述のΦ値演算マップMAP1を用いて、スロットル前後圧力比が要求圧力比PBYPであるときのΦ値の値が、要求Φ値PHYPM*の値として求められる。そして、さらに同ステップS140において、要求負荷率KL*とエンジン回転数NEとの積を要求Φ値PHYPM*で除算した商が、要求飽和流量BPM*の値として演算される。続いて、ステップS150において、開度演算マップMAP2を用いて飽和流量が要求飽和流量BPM*となるスロットル開度TAが目標開度TA*の値として演算された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、上述のステップS130での判定の結果、ステップS160に処理が進められた場合にはそのステップS160において次の2つの値が演算される。まず、Φ値演算マップMAP1を用いて、スロットル前後圧力比が吸気圧飽和圧力比RPMWOTであるときのΦ値の値が、吸気圧飽和Φ値PHYPMWOTの値として演算される。そして、要求負荷率KL*にエンジン回転数NEを乗算した積を吸気圧飽和Φ値PHYPMWOTで除算した商が、吸気圧飽和流量BPMWOTの値として演算される。そして、ステップS170において、開度演算マップMAP2を用いて、飽和流量が吸気圧飽和流量BPMWOTであるときのスロットル開度TAが吸気圧飽和開度TAPMWOTの値として演算される。
続いてステップS180において、要求圧力比PBYPに対して値の変化を緩和とする緩変化処理を施した値を、緩変化要求圧力比PBYPSMの値として演算する。本実施形態では、式(1)の関係を満たすように値を更新することで緩変化要求圧力比PBYPSMの値を演算している。なお、Sは、緩変化の度合いを決定する係数であり、1よりも大きい値が設定されている。係数Sに設定する値を大きくするほど、緩変化要求圧力比PBYPSMの値の緩変化の度合いが大きくなる。
次に、ステップS190において、パージ制御201や変速時トルクダウン制御202により設定された上限圧力比RPMMAXよりも緩変化要求圧力比PBYPSMが大きい値であるか否かが判定される。ここで、緩変化要求圧力比PBYPSMが上限圧力比RPMMAXよりも大きい値である場合には(S190:YES)、ステップS200において、上限圧力比RPMMAXの値を緩変化要求圧力比PBYPSMの値として設定した後、ステップS210に処理が進められる。一方、緩変化要求圧力比PBYPSMが上限圧力比RPMMAX以下の値である場合には(S190:NO)、ステップS200の処理をスキップしてそのままステップS210に処理が進められる。すなわち、ステップS190及びステップS200では、上限圧力比RPMMAXによる緩変化要求圧力比PBYPSMの上限ガード処理が行われる。
ステップS210に処理が進められると、そのステップS210において、吸気圧飽和圧力比RPMWOT、吸気圧飽和開度TAPMWOT、最大開度TAMAX、緩変化要求圧力比PBYPSMに基づき、式(2)の関係を満たす値が目標開度TA*の値として演算された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
図7には、スロットル開度及びスロットル前後圧力比を座標軸とした直交座標系における吸気圧飽和圧力比RPMWOT、吸気圧飽和開度TAPMWOT、最大開度TAMAX、緩変化要求圧力比PBYPSM、及び目標開度TA*の関係を示す。ここでは、上記直交座標系におけるスロットル開度の値がX、スロットル前後圧力比の値がYの座標点を(X、Y)と表すこととする。このときの目標開度TA*の値は、座標点A(TAPMWOT、RPMWOT)と座標点B(TAMAX、1)とを繋ぐ線分LAB上において、スロットル前後圧力比が緩変化要求圧力比PBYPSMとなる座標点Cのスロットル開度の値となる。すなわち、このときの目標開度TA*の値は、吸気圧飽和開度TAPMWOTと最大開度TAMAXとの間でのスロットル前後圧力比に応じたスロットル開度TAの線形補間により演算されている。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
目標開度演算ルーチンにおけるステップS110では、アクセルペダル開度ACC及びエンジン回転数NEからスロットルバルブ18の通過後の吸気圧(スロットル下流圧PM)の要求値である要求スロットル下流圧PM*を演算する要求スロットル下流圧演算処理が行われる。また、ステップS100では、スロットルバルブの通過前の吸気圧であるスロットル上流圧(大気圧PA)を取得するスロットル上流圧取得処理が行われ、ステップS120では、スロットル上流圧(大気圧PA)に対する要求スロットル下流圧PM*の比を要求圧力比PBYPの値として演算する要求圧力比演算処理が行われる。そして、目標開度演算ルーチンにおけるステップS130以降の処理において、スロットルバルブ18の目標開度TA*を演算する目標開度演算処理が行われる。
一方、本実施形態では、パージ制御201及び変速時トルクダウン制御202において、エンジン10の運転状況に応じて上限圧力比RPMMAXを設定する上限圧力比設定処理が行われる。そして、上記目標開度演算処理では、要求圧力比PBYP(本実施形態では要求圧力比PBYPに緩変化処理を施した緩変化要求圧力比PBYPSM)と上限圧力比RPMMAXとの2つの値のうち、より小さい方の値に基づきスロットルバルブ18の目標開度TA*を演算している。これにより、ベーパパージの実行時にはその実行に必要な吸気負圧を確保し、変速機24の変速時には変速ショックを抑制可能な範囲にエンジントルクを制限するように、スロットル開度TAの制御範囲の制限が行われる。
上述したように、従来のエンジン制御装置では、こうした場合のスロットル開度TAの制御範囲の制限を、スロットル開度TAの上限値を設定することで行っていた。ただし、スロットルバルブ18における開度と吸気流量や吸気圧などの吸気流れの状態量との関係は、エンジンの機種毎に異なり、且つ非線形な関係となっている。そのため、パージ制御や変速時トルクダウン制御の要求を満たす適切なスロットル開度TAの上限値をエンジンの機種毎に個別に求める適合作業が必要となる。これに対して、本実施形態では、上限圧力比RPMMAXを設定し、スロットル前後圧力比がその上限値以下の範囲となるように目標開度TA*を設定することで、パージ制御や変速時トルクダウン制御でのスロットル開度TAの制御範囲の制限を行っている。スロットル前後圧力比は、エンジンの機種に依らない普遍的な物理量であるため、機種別の適合作業を行わずとも、パージ制御や変速時トルクダウン制御の要求を満たす値となるように上限圧力比RPMMAXを設定することが可能となる。そのため、スロットルバルブ18の開度制御の制御設計が容易となる。
また、本実施形態では、要求圧力比PBYPが既定値(吸気圧飽和圧力比RPMWOT)以下の場合には(S130:NO)、要求圧力比PBYPに基づき目標開度TA*を演算している。これに対して、要求圧力比PBYPが吸気圧飽和圧力比RPMWOTを超える場合には(S130:YES)、値の変化を緩和する緩変化処理を要求圧力比PBYPに施した値(緩変化要求圧力比PBYPSM)に基づいて目標開度TA*を演算している。そのため、大開度領域でも要求圧力比PBYPに基づき目標開度TA*を演算した場合に比べ、大開度領域での要求負荷率KL*等の変化に対する目標開度TA*の変化が緩慢となり、スロットルハンチングが発生し難くなる。
なお、スロットル開度TAに対するスロットル前後圧力比の感度は、最大開度TAMAXに近づくほど小さくなる。そのため、緩変化要求圧力比PBYPSMを用いて目標開度TA*を演算しても、最大開度TAMAXの近傍の開度領域ではスロットルハンチングを抑制し切れない場合がある。これに対して本実施形態では、要求圧力比PBYPの値が吸気圧飽和圧力比RPMWOTを超える場合には、下記の態様で目標開度TA*を演算している。すなわち、この場合には、スロットル前後圧力比が吸気圧飽和圧力比RPMWOTとなるスロットル開度(吸気圧飽和開度TAPMWOT)と最大開度TAMAXとの間でのスロットル前後圧力比に応じたスロットル開度TAの線形補間により目標開度TA*を演算している。こうした場合、要求圧力比PBYPの値が吸気圧飽和圧力比RPMWOTを超える領域では、緩変化要求圧力比PBYPSMに対する目標開度TA*の変化率が一定となる。そのため、最大開度TAMAXの近傍の開度領域でも、スロットル開度TAに対するスロットル前後圧力比の感度があまり小さくならないようになる。したがって、本実施形態のエンジン制御装置では、スロットルハンチングを抑えつつ、スロットル開度TAの制御範囲の上限を最大開度TAMAXまで広げられる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、要求圧力比PBYPが吸気圧飽和圧力比RPMWOTを超える場合、吸気圧飽和開度TAPMWOTと最大開度TAMAXとの間でのスロットル前後圧力比に応じたスロットル開度TAの線形補間により目標開度TA*を演算していた。こうした場合の目標開度TA*の演算を、線形補間ではなく、要求圧力比PBYPが吸気圧飽和圧力比RPMWOT以下の場合と同様に行うようにしてもよい。すなわち、まず、Φ値演算マップMAP1を用いて、スロットル前後圧力比が緩変化要求圧力比PBYPSMであるときのΦ値の値を、要求Φ値PHYPM*の値として求める。続いて、要求負荷率KL*とエンジン回転数NEとの積を要求Φ値PHYPM*の値で除算した商を、要求飽和流量BPM*の値として演算する。そして、開度演算マップMAP2を用いて、飽和流量が要求飽和流量BPM*となるスロットル開度TAを目標開度TA*の値として演算する。
・上記実施形態では、上限圧力比RPMMAXの値は常に、吸気圧飽和圧力比RPMWOTよりも大きい値に設定されるようになっていた。上限圧力比RPMMAXの値として吸気圧飽和圧力比RPMWOTよりも小さい値が設定されることがある場合には、次のように目標開度演算ルーチンの処理手順を変更するとよい。すなわち、目標開度演算ルーチンにおけるステップS140での要求Φ値PHYPM*の演算を、要求圧力比PBYP及び上限圧力比RPMMAXの2つの値のうちのより小さい方の値に基づいて行うようにする。
・上記実施形態では、要求圧力比PBYPが吸気圧飽和圧力比RPMWOT以下の場合には要求圧力比PBYPに基づき目標開度TA*を演算し、要求圧力比PBYPが吸気圧飽和圧力比RPMWOTを超える場合には要求圧力比PBYPに緩変化処理を施した緩変化要求圧力比PBYPSMに基づき目標開度TA*を演算していた。スロットルハンチングが問題とならない場合には、要求圧力比PBYPが吸気圧飽和圧力比RPMWOTを超える場合にも、要求圧力比PBYPに基づき目標開度TA*を演算するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ベーパパージの実行時と変速機24の変速が行われているときの2つの場合に上限圧力比RPMMAXに基づくスロットル開度TAの制御範囲の制限を行うようにしていたが、それら以外の場合にも同制限を行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、式(1)の関係を満たすように値を更新することで、値の変化を緩和する緩変化処理を要求圧力比PBYPに施した値を緩変化要求圧力比PBYPSMの値として演算していた。要求圧力比PBYPに対して値の変化が緩和された値として演算されるのであれば、緩変化要求圧力比PBYPSMの値をそれ以外の態様で演算するようにしてもよい。
10…エンジン、11…燃焼室、12…吸気通路、13…排気通路、14…吸気バルブ、15…排気バルブ、16…エアクリーナ、17…エアフローメータ、18…スロットルバルブ、19…スロットルモータ、20…インジェクタ、21…点火プラグ、22…エンジン制御ユニット、23…クランクシャフト、24…変速機、25…車輪、26…燃料タンク、27…チャコールキャニスタ、28…パージ通路、29…パージバルブ。

Claims (5)

  1. エンジンの吸気通路に設置されたスロットルバルブの開度を制御する装置であって、
    アクセルペダル開度及びエンジン回転数から前記スロットルバルブの通過後の吸気圧の要求値である要求スロットル下流圧を演算する要求スロットル下流圧演算処理と、
    前記スロットルバルブの通過前の吸気圧であるスロットル上流圧を取得するスロットル上流圧取得処理と、
    前記スロットル上流圧に対する前記要求スロットル下流圧の比を要求圧力比の値として演算する要求圧力比演算処理と、
    前記エンジンの運転状況に応じて上限圧力比を設定する上限圧力比設定処理と、
    前記スロットル上流圧に対する前記スロットルバルブの通過後の吸気圧の比であるスロットル前後圧力比が、前記要求圧力比と前記上限圧力比との2つの値のうちのより小さい方の値となる開度を前記スロットルバルブの目標開度として演算する目標開度演算処理と、
    を行うエンジン制御装置。
  2. 前記上限圧力比設定処理では、燃料タンク内の燃料蒸気を吸気中に放出するベーパパージの実行時に、前記上限圧力比の値として1未満の正の値を設定する
    請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記上限圧力比設定処理では、前記エンジンに連結された変速機の変速が行われているときに、前記上限圧力比の値として1未満の正の値を設定する
    請求項1又は請求項2に記載のエンジン制御装置。
  4. 値の変化を緩和する緩変化処理を同要求圧力比に施した値を緩変化要求圧力比の値として演算する緩変化処理を行うとともに、
    前記目標開度演算処理では、前記要求圧力比の値が既定値以下の場合には前記要求圧力比を用いて前記目標開度を演算し、前記要求圧力比の値が前記既定値を超える場合には前記緩変化要求圧力比を用いて前記目標開度を演算する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  5. 前記目標開度演算処理では、前記要求圧力比の値が前記既定値を超える場合には、
    前記スロットル前後圧力比が前記既定値となる前記スロットルバルブの開度と、同スロットルバルブの最大開度との間で前記スロットル前後圧力比に応じて前記開度を線形補間することで前記目標開度を演算する
    請求項4に記載のエンジン制御装置。
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