JP2019196626A - 木造建築物用耐震金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】木造建築物の柱と基礎や梁などの横架材との接合部分を、剛接合して補強すると、地震時に木造建築物が損壊するおそれがある。【解決手段】ボックス状金具本体3と、遊嵌孔が形成された座屈用介装具17とを備える。金具本体3を柱Cと基礎Aとの間に設置し、下側の基礎Aから金具本体3の内部に突出したボルト33を座屈用介装具17の遊嵌孔に通させた上でナット37により緊締させる。また、金具本体3の上側もラグスクリュー41で固定する。地震が起こると、座屈用介装具17は座屈して縮小するので、基礎A側との緊締状態は解除され、金具本体3が柱Cと共に浮き上がるが、基礎A側はそのままの位置に留まる。遊嵌孔とボルト33との間に隙間があるので、上記の浮き上がりにより、一点鎖線に示すように、その隙間範囲で回動も可能となる。従って、地震により発生するモーメントを吸収でき、接合部分の損傷を回避できる。【選択図】 図5

Description

本発明は木造建築物で使用される耐震金具に係り、特に柱と基礎や梁などの横架材との接合部分に介装させて使用する耐震金具に関するものである。
木造建築物の柱と基礎や梁などの横架材との接合部分の補強には、従来から種々提案されているが、代表的なものは特許文献1に示すような接合金具を利用してボルトとナットの締着により剛接合するものである。
特開2001−140352号
しかしながら、剛接合すると、地震時に発生する大きなモーメントを吸収できず、木造建築物が損壊するおそれがある。
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、通常は剛性を担保しつつ、地震時にはモーメントを吸収して、接合部分の損傷を効果的に阻止できる新規且つ有用な耐震金具を提供することを、その目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1の発明は、木造建築物において柱と基礎、梁等の横架材の間を接合する木造建築物用耐震金具において、柱等に相対したい側面に作業用開口を有し、下面に挿通孔が形成されたボックス状金具本体と、軸芯に遊嵌孔が形成され、前記遊嵌孔が前記挿通孔と同軸状に連通する状態で、前記金具本体の内部に配置された座屈用介装具とを備え、前記金具本体が前記柱と基礎、梁等の横架材の間に設置され、下側の基礎等から前記挿通孔を貫通して前記金具本体の内部に突出した軸が前記座屈用介装具の遊嵌孔に通された上で緊締されて、前記金具本体が前記下側の基礎等と連結されて、前記座屈用介装具が上下方向の外力を受けて座屈すると緊締状態が解除されることを特徴とする耐震金具である。
請求項2の発明は、請求項1に記載した木造建築物用耐震金具において、金具本体は対向する二つの側面に作業用開口を有することを特徴とする耐震金具である。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載した木造建築物用耐震金具において、金具本体はボックス状外形を維持しつつ、補強部を備えることを特徴とする耐震金具である。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、金具本体の上面にも挿通孔が形成されており、上側の柱等から前記挿通孔を貫通して前記金具本体の内部に突出した軸が緊締されて、前記金具本体が前記上側の柱等と連結されることを特徴とする連結構造である。
請求項5の発明は、請求項4に記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、軸が梁を貫通して、下側に設置された金具本体の上面からその挿通孔を貫通して前記金具本体の内部に突出すると共に、上側に設置された金具本体の下面からその挿通孔を貫通して前記金具本体の内部に突出することを特徴とする連結構造である。
請求項6の発明は、請求項5に記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、軸が複数のラグスクリューボルトが軸状に螺合接続されて構成されていることを特徴とする連結構造である。
請求項7の発明は、請求項1から3のいずれかに記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、上下方向の断面が「コ」の字形に折り曲げられ、閉鎖面にピン挿通孔が形成された連結部が金具本体の上側に取り付けられており、柱等の角隅部を抱持した状態で前記ピン挿通孔にピンが挿通されると共に、「コ」の字形の一対の対向面が柱等に形成された溝に差し込まれるか、または、前記閉鎖面と同様に形成されたピン挿通孔にピンが挿通されて連結されていることを特徴とする連結構造である。
請求項8の発明は、請求項7に記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、連結部が金具本体に対して溶接により一体化され、且つ、前記連結部の内面に溶接されたナットに前記金具本体側から前記連結部の内面に突出したボルトが螺合して緊締されていることを特徴とする連結構造である。
本発明の耐震金具を使用すれば、通常は必要な剛性を担保しつつ、地震時にはモーメントを吸収して、接合部分の損傷を効果的に阻止できる。
本発明の第1の実施の形態に係る耐震金具を木造建築物に設置した状態を示す正面図である。 図1中、耐震金具のコンクリート基礎上への設置状態を示す部分の斜視図である。 図2の拡大斜視図である。 図2の耐震金具の分解斜視図である。 図3の設置状態における通常時及び地震の発生時における挙動の説明図である。 図5に対応する、通常時と地震の発生時における耐震金具の変形状態の説明図である。 図1の柱の切欠き部の別例を示す。 図1の柱の切欠き部の別例を示す。 図1の柱の切欠き部の別例を示す。 図2のラグスクリューの別例のラグスクリューを示す。 図2のラグスクリューに代えて、ボルトを使用した例を示す。 本発明の第2の実施の形態に係る金具本体を示す。 本発明の第3の実施の形態に係る金具本体を示す。 本発明の第4の実施の形態に係る耐震金具を示す。 図14の別の使用例を示す。 本発明の第5の実施の形態に係る耐震金具を示す。
本発明の第1の実施の形態に係る耐震金具1を図面にしたがって説明する。
図1は木造建築物の一部を示しており、躯体がコンクリート基礎A、土台B、柱C、梁Dを組み合わせて構成されている。図2、3に詳細に示すように、土台Bには直方形のブロック状に欠落部B1が複数間隔をあけて設けられている。また、柱Cには、その上下面の左右両側に直方形のブロック状に切欠き部C1が形成されている。これらの欠落部B1と切欠き部C1は、正面及び背面方向が貫通している。そこが、耐震金具1の設置箇所になっている。
図4に詳細に示すように、耐震金具1は金具本体3を備えている。
この金具本体3はボックス状で、やや縦長の直方体になっており、底壁5、天壁7、一対の対向する側壁9、9で構成され、残りの一対の対向する側面は全面的に開口して、開口11、11になっている。この開口11、11は後述する作業用になっている。上下面をなす底壁5、天壁7は正方形になっており、底壁5には、中心に丸い挿通孔13が形成されている。また、天壁7には、中心と4つの辺縁寄りの中間にそれぞれ丸い挿通孔15が形成されている。4つの辺縁寄りの挿通孔15は対角線上に位置している。金具本体3の内部は中空になっている。
更に、金具本体3とは別体として、座屈用介装具17を備えている。
この座屈用介装具17は、全体として円筒状になっており、円筒状の内筒19の軸芯方向に遊嵌孔21(図6(a)参照)が形成されている。内筒19の上端側と下端側をそれぞれ外筒23、23が同軸状に囲んで二重筒構造になっており、その間には隙間25が形成されている。上側の外筒23は下側の外筒23より筒長が短くなっているがそれ以外は同じ構成になっている。内筒19と外筒23は穴開き円板状の連結フランジ27を介して連結されており、その連結穴29は上記した遊嵌孔21と同形で穴縁と孔縁が上下に連なっている。
内筒19は上下の外筒23、23との間で外方に露出しており、この部分が座屈可能部分31になっている。
金具本体3は、土台Bの欠落部B1に設置する場合でも、柱Cの切欠き部C1に設置する場合でも、金具本体3の一対の開口11、11は正面と背面側をそれぞれ向かせている。
コンクリート基礎A、土台B、柱C、梁Dは、正面、背面、側面側ともほぼ面一になっており、金具本体3との間に段差部Xができて、その分だけ金具本体3の縁が内方に後退している。この段差部Xには、最終的には、土台Bや柱Cと同じ表面を有する化粧板B2、C2を嵌め込んで耐震金具1を隠すようになっている。なお、図2では、視認の便宜のために、最下段の切欠き部C1に嵌め込む化粧板C2のみが描かれている。
下側がコンクリート基礎Aになっている場合には、植立されたアンカーボルト33の雄ネジ部33(a)が上方に突出しており、この部分を金具本体3の底壁5の挿通孔13に挿通させて中空内部に突出させた状態で、金具本体3を設置する。そして、金具本体3の中空内部では、雄ネジ部33(a)に、座屈用介装具17の遊嵌孔21及び連結穴29を貫通させ、更に、連結フランジ27の上面から突出した部分を座金35に通させた上で、ナット37の螺着により緊締させる。
これにより、金具本体3及び座屈用介装具17が下側のコンクリート基礎Aに対して連結される。
また、上側となる柱Cには予めラグスクリュー41が埋め込まれている。ラグスクリュー41の軸方向一端部には六角外形の雌ねじ部43が設けられている。その雌ねじ部43の下面が柱Cの下面とほぼ面一になっている。ボルト45を金具本体3の中空内部から、座金47に通させた上で、天壁7の挿通孔15に挿通させて金具本体3から上方に突出させ、上記した雌ねじ部43への螺着により緊締させる。
中心部分と柱Cの角隅部寄りの合計2箇所の挿通孔15、15を介して、2本のラグスクリュー41、41を緊締させる。
柱Cの左右両側で、上記のように、耐震金具1がコンクリート基礎Aと柱Cとの接合部分で介装され、下側のコンクリート基礎Aと上側の柱Cとそれぞれ連結される。
図2に示すように、柱Cと梁Dとの間でも、同様に、耐震金具1が設置されている。但し、金具本体3の中空内部に柱C側から突出する軸としてはラグスクリュー41が使用されているが、梁D側から突出する軸としては長めのラグスクリュー49が使用されている。このラグスクリュー49は軸方向両端部に雌ねじ部51が設けられている。ラグスクリュー49は梁Dの上下面まで貫通しており、上下に配置された金具本体3、3の連結用に兼用されている。
柱C側との連結には、ラグスクリュー41が2本使用され、梁D側との連結にはラグスクリュー49が1本使用されている。
金具本体3の中空内部の底壁5の下側が柱Cになる場合には、ラグスクリュー41を座屈用介装具17の遊嵌孔21及び連結穴29に貫通させ、連結フランジ27の上面から突出した部分を座金47に通させた上で、ボルト45の雌ねじ部43への螺着により緊締させる。下側が梁Dになる場合には、ラグスクリュー49を同様に緊締させる。
最上位置の梁Dの上面では、ラグスクリュー49の雌ねじ部51に、座金53を介して、ボルト55を螺着させて緊締させる。
金具本体3は、上下を反転させて使用することができ、反転させた場合には、上記した底壁5が天壁、天壁7が底壁になる。このように使用することで、ボルト挿通孔13、15の位置を替えることができるので、一種類の金具本体3を準備しておくだけで済む。図2に示すように、梁Dが上側にくる場合には、反転させて使用している。
土台Bは上側の柱Cに対して、金具本体3側ではラグスクリュー41により連結されているが、更に、その間では、土台Bの下面が座掘りされており、そこからネジ57を座金59を介して柱Cまでねじ込ませて補強している。
土台Bは、欠落部B1を設けることで横方向では分断されるので、図1に示すように、柱C、Cの間でも、コンクリート打設前に予め長めのアンカーボルト61を植立させ、座金35に通させた上で、ナット37の螺着により緊締させる。これにより、土台Bの分断部分もコンクリート基礎Aに対してしっかりと固定される。
木造建築物の躯体は、上記のように補強されており、通常時に必要な剛性は十分に確保されている。
図5(a)に示すように、通常時は、座屈用介装具17を介して、コンクリート基礎Aと柱Cは剛接合しているが、地震がくると、図5(b)に示すように、柱Cが上方に引っ張り上げられる。このとき、座屈用介装具17は座屈可能部分31が座屈して縮小するので、コンクリート基礎A側との緊締状態、すなわち剛接合状態は解除され、金具本体3が柱Cと共に浮き上がるが、コンクリート基礎A側はそのままの位置に留まる。座屈用介装具17の遊嵌孔21及び連結穴29とアンカーボルト33との間に隙間があるので、上記の浮き上がりにより、一点鎖線に示すように、その隙間範囲で回動も可能となる。従って、地震により発生するモーメントを吸収でき、接合部分の損傷を回避できる。図6(a)、(b)は、図5(a)、(b)における座屈用介装具17の状態を示している。
柱Cと梁Dの間でも、上記した効果が期待され、同様に、接合部分の損傷を回避できる。
地震が収まった後には、作業用開口11、11を利用して、座屈用介装具17を取り出し、新しいものに交換できる。座屈用介装具17は安価に製造できるので、補修の負担も少なくて済む。この交換により、再び必要な剛性が確保される。
図7は、図2の柱Cの切欠き部C1の別例の切欠き部C1(a)を示す。
この切欠き部C1(a)は、柱Cの角隅部に形成されており、正面及び裏面方向は貫通せず、薄壁として残されており、金具本体3(a)を、その薄壁の間に左方から差し込むようになっている。
このように構成すれば、化粧板C2で一面だけを嵌め込めば済むことになる。なお、この金具本体3(a)では、図4に示す金具本体3と異なり、挿通孔15が2つだけ形成されているが、必要な剛性を担保するのに最大2本だけラグスクリュー41を連結すれば済むような箇所では、このような金具本体3(a)を利用することも考えられる。
図8は、図2の柱Cの切欠き部C1の別例の切欠き部C1(b)を示す。
この切欠き部C1(b)は、柱Cの中間を正面及び背面方向に貫通しており、図7に示す金具本体3(a)をその間に正面または背面方向から差し込むようになっている。
防火機能が重視されている箇所では、柱Cが厚くなっているが、その場合にはこのように、中間に切欠き部C1(b)を形成し、厚い化粧板C2(a)、C2(a)を正面及び背面でそれぞれ嵌め込んで防火機能を担保する構成にすることができる。
図9は、図2の柱Cの切欠き部C1の別例の切欠き部C1(c)を示す。
この切欠き部C1(c)は、柱Cの中間及び左右両側を正面及び背面方向に貫通して、三箇所に形成されており、図7に示す金具本体3(a)をその三箇所に差し込むようになっている。そして、化粧板C2、C2を正面及び背面でそれぞれ嵌め込んで隠す。
このように構成すれば、1本の柱Cと梁Dとの間を三つの耐震金具1、1、1が協働して支えることになり、耐震効果も高まる。
図10は、図2のラグスクリュー49に代えて、別のラグスクリューを使用して連結した例を示す。
図10(a)に示すように、2本のラグスクリュー63、69で1本のラグスクリュー49の代わりとなっている。
図10(b)に示すように、ラグスクリュー63は軸方向一端側に雌ねじ部65が設けられ、他端側に雌ねじ状接続部67が設けられている。また、ラグスクリュー69は、ラグスクリュー63と同径で、軸方向一端側に雌ねじ部71が設けられ、他端側に雄ねじ状接続部73が設けられている。
ラグスクリュー63の雌ねじ状接続部67にラグスクリュー69の雄ねじ状接続部73が螺着して軸状に一体化されており、ラグスクリュー49と同じ軸長になっている。このように、短いラグスクリューを繋いで長くさせて、耐震金具1の連結用に使用してもよい。
図11は、図2のラグスクリュー49に代えて、ボルト75を使用した例を示す。
このボルト75を金具本体3の中空内部に突出させ、座屈用介装具17側ではアンカーボルト33と同様に、座金35に通させた上で、ナット37の螺着により緊締させる。他方側でも、座金35に通させた上で、ナット37の螺着により緊締させる。
ラグスクリューを使用する方が、強い締付け力を得られるが、梁Dの厚さによってはボルト締結でも十分な場合もある。
図12は、第2の実施の形態に係る別の金具本体3(b)を示す。
この金具本体3(b)では、図4に示す金具本体3の開口11に、図12(a)に示すように、横長長方形の補強板77、77が上下から嵌め込まれて、狭められている。一対の開口11、11ともそれぞれ、一対の補強板77、77が嵌め込まれており、図12(b)に示す状態で柱Cや梁Dと連結される。
図13は、第3の実施の形態に係る別の金具本体3(c)を示す。
この金具本体3(c)では、図13(a)に示すように、図4に示す金具本体3の一方の側壁9が内方に少し寄っており、それに従って現れた一対の辺縁に沿って、底壁5と天壁7との間にそれぞれ一対の補強板79、79が嵌め込まれている。従って、図13(b)に示す状態で柱Cやコンクリート基礎Aと連結される。
図12、図13に示すように、金具本体3のボックス外形を維持しつつ、適当な補強部を加えて補強することができる。
図14は、本発明の第4の実施の形態に係る耐震金具81を示す。
図4に示す金具本体3に似た金具本体3(d)を備えているが、その天壁7には挿通孔15は形成されておらず、代わりに連結部83が溶接により取り付けられている。
図14(a)に示すように、この連結部83は、上下方向の断面が「コ」の字形に折り曲げられており、閉鎖壁85には複数のピン挿通孔87、87、‥‥が所定の間隔をあけて形成されている。このピン挿通孔87はテーパ状になっており、内面側が縮径されている。また、一対の対向壁89、89が互いに平行に延びている。連結部83は金具本体3(d)の天壁7の三方の辺縁部に沿って立ち上がっている。
一方、柱C側では、切欠き部C1の上に、連結部83の嵌め込み用に、一対の溝C3、C3が形成されている。
金具本体3(d)側を切欠き部C1に、連結部83側の一対の対向壁89、89を一対の溝C3、C3にそれぞれ差し込んで、連結部83で柱Cの角隅部を抱持した状態にし、ドリフトピン91をピン挿通孔87に押し込んで連結させる。
そして、化粧板C2(b)を嵌め込んで、連結部83の閉鎖壁85と金具本体3(d)の開口11を隠す。図14(b)はその断面状態を示す。ドリフトピン91の頭部はテーパ状のピン挿通孔87に埋め込まれており、外方に突出していない。
図15に示すように、梁Dの上下とも、この耐震金具81を設置することも可能である。
図16は、本発明の第5の実施の形態に係る耐震金具93を示す。
この耐震金具93は、図14の耐震金具81と同様な構成になっているが、図16(a)に示すように、その連結部95が一対の対向壁89、89にもピン挿通孔87、87、‥‥が形成されている点が異なっている。
閉鎖壁85側のピン挿通孔87からねじ97をねじ込み、対向壁89側のピン挿通孔87からドリフトピン91を押し込んで連結しており、ねじ97とドリフトピン91が交差しないように、対向壁89側のピン挿通孔87、87、‥‥は配置されている。また、対向壁89側のピン挿通孔87、87、‥‥は全て利用せずに、適当な場所を選択して利用することも可能である。
この耐震金具93を使用した場合には、一対の対向壁89、89側も、化粧板C2(b)を嵌め込んで隠すことになる。
金具本体3(d)と連結部95とは溶接により一体化されているが、連結部95の閉鎖壁85の内面に溶接により固定されたナット99を利用して補強している。天壁7の縁部にボルト挿通孔101が形成されており、金具本体3(d)の中空内部からボルト103を座金105を通した上で挿通させ、溶接されたナット99へ螺着させている。ボルト103の挿通位置が金具本体3(d)側に座金105を介装させた関係で、閉鎖壁85の内面よりも内方にずれるので、溶接する部分85(a)は少し曲げてボルト103に螺着するナット99側に寄せている。
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても発明に含まれる。
例えば、1本のラグスクリュー41に代えて、2本のラグスクリューを軸状に連結して長くしたものを使用してもよい。具体的には、一方のラグスクリューの連結側には雄ねじ状接続部を形成し、他方のラグスクリューの連結側には雌ねじ状接続部を形成して、螺合させて連結させる。当該他方のラグスクリューの反対側は、ラグスクリュー41と同様に雌ねじ部43が形成されており、ボルト45を金具本体3の中空内部から、座金47に通させた上で、天壁7の挿通孔15に挿通させて金具本体3から上方に突出させ、上記した雌ねじ部43への螺着により緊締させる。
また、当該他方のラグスクリューの反対側に、アンカーボルト33の雄ネジ部33(a)と同様に雄ネジ部を形成することも可能である。その場合には、当該雄ネジ部を金具本体3の天壁7の挿通孔15に挿通させて中空内部に下方に向かって突出させ、座金35に通させた上で、ナット37の螺着により緊締させる。
本発明は木質建材製造業、建築業において利用可能性を有する。
1…耐震金具 3、3(a)、3(b)、3(c)、3(d)…金具本体
5…底壁 7…天壁 9…側壁 11…開口
13、15…挿通孔 17…座屈用介装具 19…内筒 21…遊嵌孔
23…外筒 25…隙間 27…連結フランジ
29…連結穴 31…座屈可能部分 33…アンカーボルト
33(a)…アンカーボルトの雄ネジ部 35…座金 37…ナット
41…ラグスクリュー 43…ラグスクリューの雌ねじ部 45…ボルト
47…座金 49…ラグスクリュー 51…ラグクリューの雌ねじ部
53…座金 55…ボルト 57…ネジ 59…座金
61…アンカーボルト 63…ラグスクリュー 65…ラグスクリューの雌ねじ部
67…ラグスクリューの雌ねじ状接続部 69…ラグスクリュー
71…ラグスクリューの雌ねじ部 73…ラグスクリューの雄ねじ状接続部
75…ボルト 77…補強板 79…補強板 81…耐震金具
83…連結部 85…閉鎖壁 85(a)…閉鎖壁の曲げ部分
87…ピン挿通孔 89…対向壁 91…ドリフトピン
93…耐震金具 95…連結部 97…ねじ 99…ナット
101…ボルト挿通孔 103…ボルト 105…座金
A…コンクリート基礎 B…土台 B1…欠落部 B2…化粧板
C…柱 C1…切欠き部 C2、C2(a)、C2(b)…化粧板
C3…溝 H…梁

Claims (8)

  1. 木造建築物において柱と基礎、梁等の横架材の間を接合する木造建築物用耐震金具において、
    柱等に相対したい側面に作業用開口を有し、下面に挿通孔が形成されたボックス状金具本体と、
    軸芯に遊嵌孔が形成され、前記遊嵌孔が前記挿通孔と同軸状に連通する状態で、前記金具本体の内部に配置された座屈用介装具とを備え、
    前記金具本体が前記柱と基礎、梁等の横架材の間に設置され、下側の基礎等から前記挿通孔を貫通して前記金具本体の内部に突出した軸が前記座屈用介装具の遊嵌孔に通された上で緊締されて、前記金具本体が前記下側の基礎等と連結されて、
    前記座屈用介装具が上下方向の外力を受けて座屈すると緊締状態が解除されることを特徴とする耐震金具。
  2. 請求項1に記載した木造建築物用耐震金具において、
    金具本体は対向する二つの側面に作業用開口を有することを特徴とする耐震金具。
  3. 請求項1または2に記載した木造建築物用耐震金具において、
    金具本体はボックス状外形を維持しつつ、補強部を備えることを特徴とする耐震金具。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、
    金具本体の上面にも挿通孔が形成されており、上側の柱等から前記挿通孔を貫通して前記金具本体の内部に突出した軸が緊締されて、前記金具本体が前記上側の柱等と連結されることを特徴とする連結構造。
  5. 請求項4に記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、
    軸が梁を貫通して、下側に設置された金具本体の上面からその挿通孔を貫通して前記金具本体の内部に突出すると共に、上側に設置された金具本体の下面からその挿通孔を貫通して前記金具本体の内部に突出することを特徴とする連結構造。
  6. 請求項5に記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、
    軸が複数のラグスクリューボルトが軸状に螺合接続されて構成されていることを特徴とする連結構造。
  7. 請求項1から3のいずれかに記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、
    上下方向の断面が「コ」の字形に折り曲げられ、閉鎖面にピン挿通孔が形成された連結部が金具本体の上側に取り付けられており、柱等の角隅部を抱持した状態で前記ピン挿通孔にピンが挿通されると共に、「コ」の字形の一対の対向面が柱等に形成された溝に差し込まれるか、または、前記閉鎖面と同様に形成されたピン挿通孔にピンが挿通されて連結されていることを特徴とする連結構造。
  8. 請求項7に記載した木造建築物用耐震金具の連結構造において、
    連結部が金具本体に対して溶接により一体化され、且つ、前記連結部の内面に溶接されたナットに前記金具本体側から前記連結部の内面に突出したボルトが螺合して緊締されていることを特徴とする連結構造。
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