JP2019190767A - 環境制御システム及び環境制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡単な構成で、作業者の能率の低下を抑制することができる環境制御システム及び環境制御装置を提供する。【解決手段】環境制御システム100は、作業空間内で作業する作業者の作業性を検知する作業性検知手段25と、作業空間内の温度、湿度、及び風速のうちの少なくとも一つのパラメータを含む作業環境パラメータの値を調整可能な作業環境調整手段と、作業環境調整手段の運転を制御する制御手段とを備える。作業性の低下が検知されると、作業環境調整手段により作業環境パラメータの値を変化させる。【選択図】図1

Description

本発明は、環境制御システム及び環境制御装置に関する。
近年、例えば心拍、脈拍、血流、体温などの人の生体データをリアルタイムで測定し、その状態に応じて空調機器を制御する空調システムが提案されている。中でもオフィスなどでの業務を効率よく遂行するため、作業者の生理心理状況に応じてオフィス環境を構築する技術が知られている。下記特許文献1には、在室者の椅子に設けられた感圧チューブを用いて体動を検出し、算出した心拍関連パラメータに基づいて、在室者のストレス状態を判定し、在室者の空間使用目的に応じた空調制御する技術が開示されている。
特開2017−32202号公報
特許文献1の技術では、以下のような課題がある。ストレス状態の判定のための椅子、及び空調機は、各在室者の個々の作業エリアに設置されているが、個々にストレス判定装置を設けるにはコストがかかる。また、実際のオフィスでは、在室者数よりも少ない数の空調機で室内空間全体を環境制御する必要があり、実現性が低い。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、比較的簡単な構成で、作業者の能率の低下を抑制することができる環境制御システム及び環境制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る環境制御システムは、作業空間内で作業する作業者の作業性を検知する作業性検知手段と、作業空間内の温度、湿度、及び風速のうちの少なくとも一つのパラメータを含む作業環境パラメータの値を調整可能な作業環境調整手段と、作業環境調整手段の運転を制御する制御手段とを備え、作業性の低下が検知されると、作業環境調整手段により作業環境パラメータの値を変化させるものである。
また、本発明に係る環境制御装置は、作業空間内で作業する作業者の作業性を検知する作業性検知手段から受信した作業性の情報に基づいて、作業空間内の温度、湿度、及び風速のうちの少なくとも一つのパラメータを含む作業環境パラメータの値を調整可能な作業環境調整手段の運転を制御する環境制御装置であって、作業性の低下が検知されると、作業環境調整手段により作業環境パラメータの値を変化させるものである。
本発明によれば、比較的簡単な構成で、作業者の能率の低下を抑制することが可能となる。
実施の形態1による環境制御システム及び環境制御装置を示す図である。 実施の形態1による環境制御システムが用いられる作業空間の例を示す側面図である。 図2に示す室内機及び集団作業空間の模式的な平面図である。 実施の形態1の環境制御システムが実施する処理を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得る。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による環境制御システム及び環境制御装置を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の環境制御システム100は、空気調和機1、環境制御装置14、照明システム19、送風システム20、換気システム21、及び空気清浄デバイス22を備える。
以下の説明では、作業者が作業するための空間を「作業空間」と称する。作業空間は、例えば、会議室内の空間、作業室内の空間、オフィス内の空間のうちのいずれかでもよい。「作業」は、頭脳を主として使用する労働でもよいし、身体の動作を主として使用する労働でもよい。作業空間は、一人の作業者のみが作業可能な空間でもよいし、複数の作業者が作業可能な空間でもよい。
以下の説明では、作業空間内の温度、湿度、及び風速のうちの少なくとも一つのパラメータを「作業環境パラメータ」と称する。「作業空間内の温度」とは、作業空間内の気温、作業空間内の体感温度、作業者に触れる物体(例えば椅子、机)の温度のうちの少なくとも一つのパラメータでもよい。体感温度のパラメータとしては、例えば、温熱環境評価指数PMV(Predicted Mean Vote,予測温冷感申告)を用いてもよい。「作業空間内の風速」とは、例えば、1分間の平均風速でもよい。
図1に示すように、空気調和機1は、室内機2、冷媒配管3、及び室外機4を備える。室内機2は、冷媒配管3を介して室外機4に接続されている。空気調和機1は、作業環境パラメータの値を調整可能である。空気調和機1は、作業空間内の空気調和を行う。空気調和機1は、風向ルーバ5と、図示しないファンモータ及び圧縮機を備える。空気調和機1は、圧縮機により冷媒回路の冷媒を循環させることで、冷房運転、暖房運転、除湿運転のうちの少なくとも一つの空調運転を実施可能である。ファンモータは、作業空間内に気流を生成する。風向ルーバ5は、室内機2から作業空間内に吹き出される気流の向きを調整する。本実施の形態における空気調和機1は、作業環境調整手段に相当する。なお、図1では、冷凍サイクルを含む空調運転の実現に必要な構成の図示は省略されている。
図2は、実施の形態1による環境制御システム100が用いられる作業空間の例を示す側面図である。図2は、集団作業空間60に対して環境制御システム100が用いられる例を示す。集団作業空間60は、複数の作業者50が作業可能な作業空間に相当する。個別作業空間70は、集団作業空間60内の作業者50各個人の作業空間に相当する。図2の例では、作業者50が座って作業する席が個別作業空間70に相当している。個別作業空間70には作業者50が使用するパーソナルコンピュータ80がそれぞれ配置されている。また、図2の例では、集団作業空間60を形成する部屋の天井に室内機2が配置されている。
図1に示すように、室内機2は、温湿度センサ8、表面温度センサ9、通信部10、制御部11、計時部12、及び作業性判定部13を備える。温湿度センサ8、表面温度センサ9、通信部10、計時部12、及び作業性判定部13の各々は、制御部11に対して電気的に接続されている。温湿度センサ8は、作業空間内の温度を検出する温度センサと、作業空間内の湿度を検出する湿度センサとを有する。温湿度センサ8は、作業空間内の温度及び湿度を周期的に作業検出する。表面温度センサ9は、作業空間内の被検出体の表面温度を検出する。通信部10は、環境制御装置14との間の通信を行う。制御部11は、演算部11a、記憶部11b、ファンモータ制御部11c、及び風向ルーバ制御部11dを備える。制御部11は、空調運転の制御を含む各種の制御を行う。ファンモータ制御部11cは、ファンモータの動作速度を調整する。風向ルーバ制御部11dは、風向ルーバ5の動作を制御する。
環境制御装置14は、使用者が操作する操作部15と、情報を表示して報知するディスプレイに相当する表示部16と、通信部17と、制御部18とを備える。操作部15、表示部16、通信部17、及び制御部18の各々は、制御部18に対して電気的に接続されている。使用者は、操作部15により、各種設定の情報を入力できる。表示部16は、空気調和機1の制御状況に関する情報等を表示可能である。制御部18は、環境制御装置14の動作を制御する。環境制御装置14と空気調和機1とは、互いの通信部17,10を通じて、相互に情報の送受信が可能である。
照明システム19は、作業空間内を照明する照明装置を備える。照明システム19は、照明光の色温度と、作業空間内の照度との少なくとも一方を調整可能である。送風システム20は、作業空間内に気流を発生させる。換気システム21は、作業空間内の空気と、室外の空気との換気を行う。空気清浄デバイス22は、作業空間内の空気を浄化する空気清浄運転を行うことができる。図示を省略するが、照明システム19、送風システム20、換気システム21、及び空気清浄デバイス22の各々は、環境制御装置14の通信部17との通信を行うための通信部を備え、当該通信部を介して、環境制御装置14との間で相互に情報の送受信が可能である。
本実施の形態では、空気調和機1に代えて、または空気調和機1に加えて、送風システム20、換気システム21、及び空気清浄デバイス22の少なくとも一つを用いて作業環境パラメータを調整することもできる。本実施の形態における送風システム20、換気システム21、及び空気清浄デバイス22の少なくとも一つは、作業環境調整手段に相当する。本実施の形態おける制御部11及び制御部18は、作業環境調整手段の運転を制御する制御手段に相当する。
本実施の形態では、照明システム19、送風システム20、及び空気清浄デバイス22の各々を、通信機能を備えた独立の機器として構成したが、これらのうちの少なくとも一つが空気調和機1と一体的に構成されるようにしてもよい。
表面温度センサ9は、室内機2の本体と一体的に設けられている。すなわち、図2の例では、集団作業空間60を形成する部屋の天井に表面温度センサ9が配置される。表面温度センサ9は、作業空間内の被検出体の表面温度を周期的に検出する。表面温度センサ9は、例えば、図示しない複数のサーモパイルを有する赤外線センサを備えた構成でもよい。表面温度センサ9は、この赤外線センサを回転駆動することで温度検出範囲を走査し、赤外線センサの出力を用いて温度検出範囲の熱画像データを生成してもよい。温度検出範囲内の被検出体には、例えば、作業者50の人体、床面、及び壁面が含まれ得る。表面温度センサ9を用いることにより、作業空間内における作業者50の有無を判定することができるとともに、作業空間内に作業者50が存在する場合には作業者50の位置の特定及び作業者50の体の表面温度の検出が可能となる。表面温度センサ9は、集団作業空間60にいる複数の作業者50のそれぞれを検出可能である。本実施の形態における表面温度センサ9は、作業者50の生体情報を非接触で検出する生体情報センサに相当する。
通信部10及び通信部17は、無線通信用の送受信装置を備えてもよい。通信部10及び通信部17は、作業者50が所持する例えばスマートフォンのような携帯情報端末との間でもデータの送受信が可能であるように構成されてもよい。また、通信部10及び通信部17は、作業者50が作業で使用するパーソナルコンピュータ80との間でもデータの送受信が可能であるように構成されてもよい。
計時部12は、リアルタイムクロックであり、計時情報を制御部11に出力する。計時情報は、月、日、時、分及び秒の情報を含む。
本実施の形態の環境制御システム100は、作業空間内で作業する作業者50の作業性を検知する作業性検知手段を備える。本実施の形態における作業性検知手段は、表面温度センサ9及び作業性判定部13を含む。作業性判定部13は、表面温度センサ9のような生体情報センサを用いて得られた作業者50の生体情報に基づいて当該作業者50の作業性を判定する。作業者50の労働の能率は、その作業者50個人の現在の体調、眠気の度合い、覚醒の度合い、疲労の度合い、リラックスの度合い、ストレスの度合いなどに応じて変化する。「作業性」とは、その作業者50個人としての最高能率に対する、その作業者50個人の現在の能率の割合に相当する。作業者50の作業性が高いことは、当該作業者50の現在の能率が当該作業者50の最高能率に近いことに相当する。作業者50の作業性が低いことは、当該作業者50の現在の能率が当該作業者50の最高能率に比べて低下していることに相当する。
作業性判定部13は、表面温度センサ9のような生体情報センサを用いて得られた作業者50の生体情報に基づいて、当該作業者50の作業性の指標となる数値(以下、「作業性の値」と称する)を計算してもよい。例えば、作業者50個人の作業性が最高であるときの作業性の値を100とした場合、作業性判定部13は、表面温度センサ9のような生体情報センサを用いて得られた作業者50の生体情報に基づいて1よりも小さい補正係数を算出し、当該補正係数を100に乗じることによって当該作業者50の作業性の値を算出してもよい。複数の作業者50がいる場合には、作業性判定部13は、複数の作業者50の各人の生体情報に基づいて、各人の作業性を個別に判定することができる。なお、作業性判定部13が制御部11に組み込まれていてもよい。
作業性検知手段は、作業者50の生体情報を非接触で検出する生体情報センサを備えてもよい。生体情報センサは、皮膚温度、心拍、眼球の動き、まぶたの動き、及びまぶたの開度のうちの少なくとも一つを生体情報として検出してもよい。そのような生体情報を用いることで、作業性を精度良く検知及び判定することが可能となる。作業性判定部13は、例えば、作業者50の生体情報に基づいて、当該作業者50の眠気レベル、覚醒レベル、疲労レベル、リラックスレベル、及びストレスレベルのうちの1または2以上のレベルを推定し、その推定結果に基づいて当該作業者50の作業性の値を算出してもよい。例えば、作業性判定部13は、眠気レベルが高いほど作業性の値が低くなるように算出してもよいし、覚醒レベルが高いほど作業性の値が高くなるように算出してもよいし、疲労レベルが高いほど作業性の値が低くなるように算出してもよいし、リラックスレベルが高いほど作業性の値が高くなるように算出してもよいし、ストレスレベルが高いほど作業性の値が低くなるように算出してもよい。作業者50の生体情報に基づいて上記のようなレベルを推定するための閾値は、作業性判定部13内の記憶部(図示せず)に予め格納されていてもよい。
作業性検知手段は、例えば、作業空間内を撮影するカメラを備えてもよい。作業性判定部13は、そのカメラにより撮影された画像に対して画像認識処理をすることで、作業空間内の作業者50及び物体の位置を検出してもよい。
作業性検知手段は、例えば、マイクロ波のような電波によるドップラーセンサ、あるいはミリ波レーダを用いた生体情報センサを備えてもよい。作業性検知手段は、当該生体情報センサにより、例えば作業者50の体動、呼吸数、心拍、血流のうちの少なくとも一つを生体情報として検出してもよい。作業性判定部13は、そのようにして検出された心拍変動に基づいて、高周波変動成分であるHF成分と、低周波変動成分であるLF成分とを抽出し、HF成分の数値と、LF/HFの数値との少なくとも一方を用いて作業者50の緊張またはリラックスの状態を推定してもよい。例えば、自律神経におけるリラックス指標であるHF成分が多いほど、作業者50のリラックスレベルが高いと推定してもよい。また、LF/HFの値が小さいほど作業者50のリラックスレベルが高いと推定してもよい。また、LF/HFの値が大きいほど作業者50のストレスレベルが高いと推定してもよい。
作業性判定部13は、カメラにより撮影された作業者50の顔の画像に対して画像認識処理をすることで、作業者50の眼球の動き、まぶたの動き、及びまぶたの開度のうちの少なくとも一つを検出し、その検出結果に基づいて作業性を判定してもよい。
眠気レベルが高いと、額の皮膚温度と鼻の皮膚温度との温度差が大きくなる。作業性判定部13は、表面温度センサ9を用いて取得された作業者50の顔の熱画像から作業者50の額の皮膚温度と鼻の皮膚温度との温度差を検出し、当該温度差に基づいて作業者50の眠気レベルを推定してもよい。
眠気レベルが高いと、時間当たりのまばたきの回数が低下する。作業性判定部13は、カメラにより取得された作業者50のまぶたの動きから時間当たりのまばたきの回数を算出し、当該回数に基づいて作業者50の眠気レベルを推定してもよい。
眠気レベルが高いと、まぶたの開度が低下する。作業性判定部13は、カメラにより取得された作業者50のまぶたの開度に基づいて作業者50の眠気レベルを推定してもよい。
作業性判定部13は、発光ダイオードから作業者50へ照射された近赤外線の反射量の強度値から作業性を判定してもよい。作業性判定部13は、当該強度値から、体感温度を算出し、集中度を推定してもよい。作業性判定部13は、カメラにより撮影された画像を用いて、作業者50の顔面の色度解析により血流量を推定してもよい。
また、作業性判定部13は、作業者50が身に付けている、通信機能を備えたウェアラブルセンサ(図示せず)または生体センサ(図示せず)から受信した生体情報を用いて作業性を判定してもよい。
なお、本実施の形態では、作業性検知手段に相当する表面温度センサ9及び作業性判定部13を空気調和機1が備える構成を例に説明するが、図1に示すように、表面温度センサ9及び作業性判定部13に代えて、または表面温度センサ9及び作業性判定部13に加えて、空気調和機1から独立した作業性検知手段25を用いてもよい。この場合、作業性検知手段25は、環境制御装置14の通信部17との通信を行うための通信部を備え、当該通信部を介して、環境制御装置14との間で相互に情報の送受信が可能である。
空気調和機1の制御部11の演算部11aは、制御に必要な演算を実行する。記憶部11bは、演算に用いられるデータを記憶する。制御部11は、制御回路に相当し、典型的にはマイクロコンピュータにより実現される。この場合、演算部11aはプロセッサに相当し、記憶部11bはメモリに相当する。メモリは半導体メモリが一般的である。演算部11aは記憶部11bに記憶されたプログラムを実行し、プログラムに記載された制御方法を実行する。記憶部11bには、空気調和機1の設定情報、温湿度センサ8の出力データ、表面温度センサ9の出力データ、作業性判定部13の検出値などが記憶される。
制御部11は、空気調和機1の設定情報と温湿度センサ8の出力データと表面温度センサ9の出力データとに基づき、空調運転を制御する。
環境制御装置14の制御部18の演算部18aは、制御に必要な演算を実行する。記憶部18bは、演算に用いられるデータを記憶する。制御部18は、制御回路に相当し、典型的にはマイクロコンピュータにより実現される。この場合、演算部18aはプロセッサに相当し、記憶部18bはメモリに相当する。メモリは半導体メモリが一般的である。演算部18aは記憶部18bに記憶されたプログラムを実行し、プログラムに記載された制御方法を実行する。記憶部18bには、空気調和機1、照明システム19、送風システム20、換気システム21、及び空気清浄デバイス22の設定情報と、作業性判定部13の検出値などが記憶される。
図2に示すように、本実施の形態における照明システム19は、アンビエント照明装置19a及びタスク照明装置19bを備える。アンビエント照明装置19aは、集団作業空間60を形成する部屋の天井に配置されている。アンビエント照明装置19aは、集団作業空間60を全体的に照明する。照明システム19は、環境制御装置14からの指令に従い、アンビエント照明装置19aからの照明光の色温度と、アンビエント照明装置19aによる集団作業空間60内の照度との少なくとも一方を調整可能である。
タスク照明装置19bは、各々の個別作業空間70を個別に照明する。図示の例では、各々の個別作業空間70に配置された作業者50の机にタスク照明装置19bがそれぞれ設置されている。照明システム19は、環境制御装置14からの指令に従い、タスク照明装置19bからの照明光の色温度と、タスク照明装置19bによる個別作業空間70内の照度との少なくとも一方を、各々の個別作業空間70毎に調整可能である。タスク照明装置19bは、個別作業空間70内の照明光の色温度及び照度の少なくとも一方を制御可能な個別照明手段に相当する。
本実施の形態の環境制御システム100において、作業者50の作業性の低下が検知されると、環境制御装置14は、空気調和機1、送風システム20、換気システム21、及び空気清浄デバイス22のうちの少なくとも一つの動作を制御することにより、作業性の低下が検知された作業者50に対する作業環境パラメータの値を変化させる。すなわち、環境制御装置14は、作業性の低下が検知された作業者50に対する作業環境パラメータの値が、作業性の低下が検知される前の作業環境パラメータの値とは異なる値になるように、空気調和機1、送風システム20、換気システム21、及び空気清浄デバイス22のうちの少なくとも一つの動作を制御する。これにより、作業者50に刺激を与えたり、作業者50の快適性を向上したりすることができる。このため、作業者50の作業性を回復させ、労働の能率を上げることが可能となる。
また、本実施の形態の環境制御システム100において、作業者50の作業性の低下が検知されると、環境制御装置14は、照明システム19の動作を制御することにより、照明システム19による照明光の色温度及び照度の少なくとも一方を変化させるようにしてもよい。すなわち、環境制御装置14は、作業性の低下が検知された作業者50に対する照明光の色温度及び照度の少なくとも一方が、作業性の低下が検知される前の照明光の色温度及び照度の少なくとも一方とは異なる値になるように、照明システム19を制御する。これにより、作業者50に刺激を与えたり、作業者50の快適性を向上したりすることができる。このため、作業者50の作業性を回復させ、労働の能率を上げることが可能となる。以下の説明では、照明システム19による照明光の色温度及び照度の少なくとも一方の値を「照明設定」と称することがある。
本実施の形態における送風システム20は、個別送風機20aを備える。個別送風機20aは、各々の個別作業空間70に対して個別に送風する。図示の例では、各々の個別作業空間70に配置された作業者50の机に個別送風機20aがそれぞれ設置されている。
空気調和機1は、集団作業空間60の全体の作業環境パラメータの値を調整可能な第一作業環境調整手段に相当する。個別送風機20aは、個別作業空間70の作業環境パラメータの値を調整可能な第二作業環境調整手段に相当する。本実施の形態であれば、第一作業環境調整手段及び第二作業環境調整手段を備えたことで、各作業者50に対する作業環境パラメータの値をより多様に調整することが可能となる。
送風システム20は、環境制御装置14からの指令に従い、個別送風機20aの動作を制御することで、作業性の低下した作業者50へ向けて送風で刺激を与えたりすることができる。図示を省略するが、送風システム20は、集団作業空間60を形成する部屋の天井または壁面に設置され、集団作業空間60内の全体的なサーキュレーションを行う送風機を備えてもよい。送風システム20は、環境制御装置14からの指令に従い、集団作業空間60内の空気を攪拌してもよい。
換気システム21は、集団作業空間60の内部の空気と外気とを入れ替えることができる換気手段に相当する。送風システム20は、例えば、環境制御装置14からの指令に従い、室内の二酸化炭素濃度が高いときに強運転してもよい。そのようにすることで、作業者50の作業性の向上にさらに有利になる。
空気清浄デバイス22は、空気を濾過するエアフィルタと、空気が当該エアフィルタを通過するように送風する送風機とを備える空気清浄手段に相当する。空気清浄デバイス22は、環境制御装置14からの指令に従い、運転される。空気清浄デバイス22によれば、作業空間内の空気に含まれるウイルス、細菌、真菌などの微生物、花粉、臭い成分、あるいはそれらが付着したほこりなどを除去することができる。このため、作業者50の健康に対して良好な効果が得られるとともに、作業者50が呼吸を楽に行うことができるようになるので、作業者50の作業性の向上にさらに有利になる。
本実施の形態では、照明システム19、送風システム20、換気システム21、及び空気清浄デバイス22は、環境制御装置14からの指令によって制御される構成としたが、各システムに単独の操作部を設け、作業者50が個々に運転操作及び設定変更ができるように構成してもよい。
図3は、図2に示す室内機2及び集団作業空間60の模式的な平面図である。図3に示すように、本実施の形態では、集団作業空間60内に、16人の作業者50のための16個の個別作業空間70がある。図3では、便宜上、以下のように表す。在席しており、かつ作業性の低下していない作業者50を実線の白丸で示す。在席しており、かつ作業性の低下している作業者50を破線の白丸で示す。不在の作業者50を黒丸で示す。図3に示す例では、定員16人のうち、在室している作業者50が8人、不在の作業者50が8人である。また、在室している8人の作業者50のうち、作業性の低下していない作業者50が4人、作業性の低下している作業者50が4人である。
室内機2は、四箇所の吹出口6A,6B,6C,6Dを備える。各吹出口6A,6B,6C,6Dに風向ルーバ5がそれぞれ設けられている。室内機2は、各吹出口6A,6B,6C,6Dから吹き出される空気の温度、風速、及び湿度のうちの少なくとも一つを個別に調整可能である。また、室内機2は、各吹出口6A,6B,6C,6Dから吹き出される気流の向きをそれぞれの風向ルーバ5によって個別に調整可能である。
集団作業空間60は、四つの集団作業空間60A,60B,60C,60Dに分けて考えることができる。集団作業空間60A内に、8人の作業者50のための8個の個別作業空間70がある。吹出口6Aから吹き出される空気は、主として集団作業空間60A内に流入する。吹出口6Aは、集団作業空間60Aの作業環境パラメータの値を調整可能な第一作業環境調整手段に相当する。集団作業空間60B内に、8人の作業者50のための8個の個別作業空間70がある。集団作業空間60Bの一部と集団作業空間60Aの一部とは重なっている。図示の例では、集団作業空間60B内の4個の個別作業空間70は、集団作業空間60A内の4個の個別作業空間70と同一である。吹出口6Bから吹き出される空気は、主として集団作業空間60B内に流入する。吹出口6Bは、集団作業空間60Bの作業環境パラメータの値を調整可能な第一作業環境調整手段に相当する。集団作業空間60C内に、8人の作業者50のための8個の個別作業空間70がある。集団作業空間60Cの一部と集団作業空間60Bの一部とは重なっている。図示の例では、集団作業空間60C内の4個の個別作業空間70は、集団作業空間60B内の4個の個別作業空間70と同一である。吹出口6Cから吹き出される空気は、主として集団作業空間60C内に流入する。吹出口6Cは、集団作業空間60Cの作業環境パラメータの値を調整可能な第一作業環境調整手段に相当する。集団作業空間60D内に、8人の作業者50のための8個の個別作業空間70がある。集団作業空間60Dの一部と集団作業空間60Cの一部とは重なっている。図示の例では、集団作業空間60D内の4個の個別作業空間70は、集団作業空間60C内の4個の個別作業空間70と同一である。吹出口6Dから吹き出される空気は、主として集団作業空間60D内に流入する。吹出口6Dは、集団作業空間60Dの作業環境パラメータの値を調整可能な第一作業環境調整手段に相当する。集団作業空間60Aの一部と集団作業空間60Dの一部とは重なっている。図示の例では、集団作業空間60A内の4個の個別作業空間70は、集団作業空間60D内の4個の個別作業空間70と同一である。
図4は、実施の形態1の環境制御システム100が実施する処理を説明するためのフローチャートである。以下の説明では、集団作業空間60内の各作業者50が図3に示す例のような状態になっているものとする。
作業または就業が開始すると、図4のステップS1として、環境制御システム100は、表面温度センサ9を用いて各作業者50の位置を検出する。これにより、各作業者50が在席しているかどうかを判別できる。作業性検知手段がカメラなどの他のセンサを備える場合には、当該センサにより検出された情報に基づいて作業性判定部13がステップS1の処理を実行してもよい。
次いで、ステップS2として、環境制御システム100は、作業性判定部13により、作業者50の作業性が低下しているかどうかを作業者50毎に判定する。このステップS2では、作業性判定部13は、例えば以下のようにしてもよい。作業または就業の開始初期に検知された作業性の値に1よりも小さい係数を乗じた値を作業性閾値とし、現在の作業性の値が当該作業性閾値未満になっている場合に作業性が低下していると判定してもよい。また、作業者50毎の作業性の値の過去データを記憶しておき、その過去データに基づいて作業者50毎の作業性閾値を設定し、現在の作業性の値が当該作業性閾値未満になっている場合に作業性が低下していると判定してもよい。
次いで、ステップS3として、環境制御システム100は、複数の作業者50を含む、エリアとしての作業性を例えば以下のように判定する。図3に示すように、集団作業空間60Aには、現在5人の作業者50がおり、そのうち2人は作業性が低下しており、3人は作業性が低下していない。このように、集団作業空間60Aでは、作業性が低下している作業者50の人数よりも作業性が低下していない作業者50の人数の方が多いので、作業環境パラメータの値を変化させる必要性は低い。よって、環境制御システム100は、吹出口6Aを用いた空調運転については、動作を変更する必要がないので、ステップS4として、通常運転を継続する。
また、集団作業空間60Bには、現在4人の作業者50がおり、そのうち1人は作業性が低下しており、3人は作業性が低下していない。このように、集団作業空間60Bでは、作業性が低下している作業者50の人数よりも作業性が低下していない作業者50の人数の方が多いので、作業環境パラメータの値を変化させる必要性は低い。よって、環境制御システム100は、吹出口6Bを用いた空調運転については、動作を変更する必要がないので、ステップS4として、通常運転を継続する。
また、集団作業空間60Cには、現在3人の作業者50がおり、そのうち2人は作業性が低下しており、1人は作業性が低下していない。このように、集団作業空間60Cでは、作業性が低下していない作業者50の人数よりも作業性が低下している作業者50の人数の方が多いので、作業環境パラメータの値を変化させる必要性が高い。よって、環境制御システム100は、吹出口6Cを用いた空調運転については、動作を変更する必要があるので、ステップS5として、作業環境パラメータの値を変化させるための作業性向上モードへ移行する。
また、集団作業空間60Dには、現在4人の作業者50がおり、そのうち3人は作業性が低下しており、1人は作業性が低下していない。このように、集団作業空間60Dでは、作業性が低下していない作業者50の人数よりも作業性が低下している作業者50の人数の方が多いので、作業環境パラメータの値を変化させる必要性が高い。よって、環境制御システム100は、吹出口6Dを用いた空調運転については、動作を変更する必要があるので、ステップS5として、作業環境パラメータの値を変化させるための作業性向上モードへ移行する。
以上のように、本実施の形態では、集団作業空間内にいる複数の作業者50のうちの基準割合以上の人数の作業者50について作業性の低下が検知されると、当該集団作業空間の作業環境パラメータの値を第一作業環境調整手段(吹出口6A,6B,6C,6D)により変化させる。これにより、複数の作業者50を含む集団作業空間の作業環境パラメータの値をより適切に調整することが可能となる。上記の例では「基準割合」を1/2としているが、基準割合の値はこれに限定されるものではなく、1/2よりも大きい値でもよいし、1/2よりも小さい値でもよい。
作業性向上モードに移行した集団作業空間60C,60Dに対しては、以下のようにする。まず、ステップS6として、空調設定を変更する。例えば、例えば空気調和機1は、表面温度センサ9の検出値に応じて、作業者50が寒がっているときには吹出口6C,6Dの設定温度を上げ、作業者50が暑がっているときには吹出口6C,6Dの設定温度を下げてもよい。次いで、ステップS7として、照明設定を変更する。例えば、集団作業空間60C,60Dに属するアンビエント照明装置19aの出力を増加させ、集団作業空間60C,60Dの照度を増加させることにより、作業者50の眠気を防止するようにしてもよい。続いて、ステップS8として、換気設定を変更する。例えば、換気量が増加するように換気システム21を運転してもよい。これにより、作業空間内に新しい空気を入れることで、作業者50の作業性を回復させる上で有利になる。続いて、ステップS9として、空気清浄設定を変更する。例えば、空気清浄デバイス22のエアフィルタを通過する空気の流量が増加するように空気清浄デバイス22を運転してもよい。これにより、作業空間内の空気の清浄性が増加して快適性が高くなることで、作業者50の作業性を回復させる上で有利になる。
ステップS4またはステップS9からステップS10へ進む。ステップS10以下では、各作業者50の作業性が低下しているかどうかに応じて、各々の個別作業空間70に対する作業環境パラメータ及び照明設定を個別に調整する。作業性が低下していない作業者50の個別作業空間70については、ステップS10からステップS11に進む。ステップS11において、当該個別作業空間70のタスク照明装置19b及び個別送風機20aがオンされている場合には、タスク照明装置19b及び個別送風機20aをオフする。
これに対し、作業性が低下している作業者50の個別作業空間70については、ステップS10からステップS12に進み、個別作業性向上モードの処理を次のように開始する。まず、ステップS13として、当該個別作業空間70のタスク照明装置19bの照明設定を変更する。例えば、タスク照明装置19bの出力を増加させ、当該個別作業空間70の照度を増加させることにより、作業者50の眠気を防止するようにしてもよい。次いで、ステップS14として、当該個別作業空間70の個別送風機20aをオンする。これにより、作業性の低下している作業者50に対して、個別送風機20aからの気流の刺激が与えられ、眠気を防止することができる。
以上のように、本実施の形態では、集団作業空間60内にいる複数の作業者50のうちの一部の人数の作業者50について作業性の低下が検知された場合には、作業性の低下が検知された作業者50の個別作業空間70内の照明光の色温度及び照度の少なくとも一方を個別照明手段(タスク照明装置19b)により変化させる。これにより、作業性が低下していない作業者50に影響を与えることなく、作業性が低下した作業者50の作業性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、集団作業空間60内にいる複数の作業者50のうちの一部の人数の作業者50について作業性の低下が検知されると、作業性の低下が検知された作業者50の個別作業空間70の作業環境パラメータの値を第二作業環境調整手段(個別送風機20a)により変化させる。これにより、作業性が低下していない作業者50に影響を与えることなく、作業性が低下した作業者50の作業性を向上させることができる。
ステップS11またはステップS14からステップS15へ進む。計時部12は、作業者50毎に、その作業者50が作業開始から連続して作業した時間である連続作業時間を計時している。ステップS15で、環境制御システム100は、作業者50毎に、連続作業時間が設定時間であるX分に達したかどうかを判断する。連続作業時間が設定時間に達した作業者50に対しては、環境制御システム100は、休憩モードの処理を行う。休憩モードにおいては、作業者50に対する作業環境パラメータの値及び照明設定の少なくとも一つを変化させることにより、当該作業者50に休憩を促す。これにより、作業者50に適切なタイミングで休憩をとらせることができるので、作業性の低下を抑制する上で有利になる。例えば、休憩モードにおいては、タスク照明装置19bの出力を低下させたりタスク照明装置19bをオフしたりすることで、当該作業者50の個別作業空間70の照度を低下させてもよい。さらに、休憩モードにおいては、環境制御装置14からの指令により、作業者50が所持する例えばスマートフォンのような携帯情報端末へプッシュ通知をしたり、作業者50が作業で使用するパーソナルコンピュータ80の画面に休憩を促す表示をしたりして、休憩を促してもよい。
ステップS16からステップS17へ進む。ステップS17で、環境制御システム100は、表面温度センサ9を用いて、休憩モードの対象となった作業者50が個別作業空間70から離席したかどうかを判定する。作業者50が個別作業空間70から離席した場合には、作業者50が休憩に入ったと考えられるので、休憩モードの処理を終了してもよい。よって、作業者50が個別作業空間70から離席した場合には、環境制御システム100は休憩モードの処理を終了する。また、ステップS17で、環境制御システム100は、作業者50のスマートフォンまたはパーソナルコンピュータ80等から休憩モードの解除指令を受けたかどうかを判定する。作業者50から休憩モードの解除指令を受けた場合には、休憩モードの処理を終了すべきであるので、環境制御システム100は休憩モードの処理を終了する。
ステップS15またはステップS17からステップS18へ進む。ステップS18で、環境制御システム100は、作業または就業が終了する終業時間が到来したかどうかを判断し、終業時間がまだ到来していない場合には、ステップS1以降の処理を再度実行する。終業時間が到来した場合には、S19に移行する。
ステップS19で、環境制御システム100は、各作業者50の今日1日の作業パターン、及び作業性の時間的な変動の学習データをメモリに記憶する。このようにして、環境制御システム100は、各作業者50について、当該作業者50の作業性の時間的な変動の傾向を学習することができる。各作業者50の個性により、例えば、午前中に作業性が低下しやすい作業者50、昼食後に作業性が低下しやすい作業者50、夕方に作業性が低下しやすい作業者50などが存在する。環境制御システム100は、作業者50の作業性の時間的な変動の傾向を学習した上記学習データと、現在の時刻とに基づいて、作業環境パラメータの値を調整するようにしてもよい。そのようにすることで、1日の時間の流れの中において作業者50の作業性が低下することを事前に抑制することが可能となる。
各作業者50の個性により、作業者50が好む作業環境パラメータの値が人によって異なる可能性がある。この点に鑑みて、環境制御システム100は、以下のようにしてもよい。環境制御システム100は、上述した学習データに基づいて、各作業者50が好む作業環境パラメータの値を個別に算出し、その算出された値を各作業者50毎に目標値としてメモリに記憶する。環境制御システム100は、各々の個別作業空間70の位置と、当該個別作業空間70を使用する作業者50のための上記目標値との関係をメモリに記憶する。前述したように、環境制御システム100は、作業環境パラメータの値を個別作業空間70毎に異ならせることが可能である。いずれかの個別作業空間70の作業者50の作業性の低下が検知されると、環境制御システム100は、当該個別作業空間70の作業環境パラメータの値が、当該作業者50のための目標値に対して近づくように、作業環境パラメータの値を調整する。上記のようにすることで、例えば、多数の作業者50が在室しているオフィス空間などにおいても、簡単な構成で作業性を向上することが可能となる。
環境制御システム100は、作業者50の作業性の低下が検知されて作業環境パラメータの値または照明設定を変化させた後に、当該作業者50の作業性が回復した場合には、作業環境パラメータの値または照明設定を元の値に戻すように制御してもよい。これにより、作業者50の快適性をさらに向上することが可能となる。環境制御システム100は、その作業者50の作業性の値が前述した作業性閾値以上に上昇した場合に、その作業者50の作業性が回復したとみなして上記の制御を行うようにしてもよい。
上述した実施の形態では、作業者50の生体情報に基づいて作業性検知手段が作業性を検知する例を説明したが、作業性検知手段が作業性を検知する方法はこれに限定されない。例えば、以下のようにしてもよい。作業性検知手段は、パーソナルコンピュータ80のキーボード及びマウスの少なくとも一方に対する操作頻度に応じて作業性を検知してもよい。作業性検知手段は、当該操作頻度が高いほど作業性の値が高くなるように作業性の値を算出してもよい。作業性検知手段は、作業者50からの申告を受け付ける手段を備え、作業者50からの申告に応じて作業性を検知してもよい。作業性検知手段は、作業者50から、例えば、「眠気がある」、「肌寒い」、「暑い」のような申告を受け付け、その情報に基づいて作業性の値を算出してもよい。作業性検知手段は、上記のような方法と、作業者50の生体情報との両方を用いて作業性を検知してもよい。
1 空気調和機、 2 室内機、 3 冷媒配管、 4 室外機、 5 風向ルーバ、 6A,6B,6C,6D 吹出口、 8 温湿度センサ、 9 表面温度センサ、 10 通信部、 11 制御部、 12 計時部、 13 作業性判定部、 14 環境制御装置、 15 操作部、 16 表示部、 17 通信部、 18 制御部、 19 照明システム、 19a アンビエント照明装置、 19b タスク照明装置、 20 送風システム、 20a 個別送風機、 21 換気システム、 22 空気清浄デバイス、 25 作業性検知手段、 50 作業者、 60,60A,60B,60C,60D 集団作業空間、 70 個別作業空間、 80 パーソナルコンピュータ、 100 環境制御システム

Claims (16)

  1. 作業空間内で作業する作業者の作業性を検知する作業性検知手段と、
    前記作業空間内の温度、湿度、及び風速のうちの少なくとも一つのパラメータを含む作業環境パラメータの値を調整可能な作業環境調整手段と、
    前記作業環境調整手段の運転を制御する制御手段とを備え、
    前記作業性の低下が検知されると、前記作業環境調整手段により前記作業環境パラメータの値を変化させる環境制御システム。
  2. 前記作業性検知手段は、前記作業者の生体情報を非接触で検出する生体情報センサを備え、
    前記生体情報センサは、前記作業環境調整手段と一体に設置されている請求項1に記載の環境制御システム。
  3. 前記作業性の低下が検知されて前記作業環境調整手段により前記作業環境パラメータの値を変化させた後に前記作業性が回復すると、前記作業環境調整手段により前記作業環境パラメータの値を元の値に戻す請求項1または請求項2に記載の環境制御システム。
  4. 前記作業環境調整手段は、複数の前記作業者が作業可能な集団作業空間の前記作業環境パラメータの値を調整可能な第一作業環境調整手段と、前記集団作業空間内の各個人の作業空間である個別作業空間の前記作業環境パラメータの値を調整可能な第二作業環境調整手段とを含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の環境制御システム。
  5. 前記集団作業空間内にいる複数の前記作業者のうちの一部の人数の前記作業者について前記作業性の低下が検知されると、前記作業性の低下が検知された前記作業者の前記個別作業空間の前記作業環境パラメータの値を前記第二作業環境調整手段により変化させる請求項4に記載の環境制御システム。
  6. 前記集団作業空間内にいる複数の前記作業者のうちの基準割合以上の人数の前記作業者について前記作業性の低下が検知されると、前記集団作業空間の前記作業環境パラメータの値を前記第一作業環境調整手段により変化させる請求項4または請求項5に記載の環境制御システム。
  7. 前記作業空間内の照明光の色温度及び照度の少なくとも一方を制御可能な照明手段を備え、
    前記作業性の低下が検知されると、前記照明光の色温度及び照度の少なくとも一方を変化させる請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の環境制御システム。
  8. 複数の前記作業者が作業可能な集団作業空間内の各個人の作業空間である個別作業空間内の照明光の色温度及び照度の少なくとも一方を制御可能な個別照明手段を備え、
    前記集団作業空間内にいる複数の前記作業者のうちの一部の人数の前記作業者について前記作業性の低下が検知されると、前記作業性の低下が検知された前記作業者の前記個別作業空間内の照明光の色温度及び照度の少なくとも一方を前記個別照明手段により変化させる請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の環境制御システム。
  9. 前記作業空間内を換気する換気手段を備え、
    前記作業性の低下が検知されると、前記換気手段による換気量を増加させる請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の環境制御システム。
  10. 前記作業空間内の空気を浄化する空気清浄手段を備え、
    前記作業性の低下が検知されると、前記空気清浄手段を通過する空気の流量を増加させる請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の環境制御システム。
  11. 一つの部屋に複数の前記作業者のための複数の前記作業空間があり、
    各々の前記作業空間の位置と、当該作業空間を使用する前記作業者のための目標値との関係を記憶する記憶手段を備え、
    前記作業環境調整手段は、前記作業環境パラメータの値を前記作業空間毎に異ならせることが可能であり、
    前記作業性の低下が検知されると、当該作業性の低下が検知された前記作業者のための前記目標値に対して前記作業環境パラメータの値が近づくように変化させる請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の環境制御システム。
  12. 前記作業空間内の照明光の色温度及び照度の少なくとも一方を制御可能な照明手段を備え、
    前記作業者が連続して作業した時間である連続作業時間が設定時間に達したときに、前記作業環境パラメータの値、前記色温度、及び前記照度のうちの少なくとも一つを変化させることにより前記作業者に休憩を促す休憩モードを有する請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の環境制御システム。
  13. 前記作業者が離席した場合と、前記作業者からの解除指令を受けた場合とのいずれかの場合に前記休憩モードの処理を終了する請求項12に記載の環境制御システム。
  14. 前記作業者の一日の前記作業性の時間的な変動を記憶する記憶手段を備え、
    前記記憶手段に記憶された前記作業性の時間的な変動のデータと、現在の時刻とに基づいて、前記作業環境パラメータの値を調整可能である請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の環境制御システム。
  15. 前記作業性検知手段は、前記作業者の眠気レベルと、前記作業者の覚醒レベルと、前記作業者の疲労レベルと、前記作業者のリラックスレベルとのうちの少なくとも二つのレベルを検知し、前記少なくとも二つのレベルに基づいて、前記作業性の値を算出する請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の環境制御システム。
  16. 作業空間内で作業する作業者の作業性を検知する作業性検知手段から受信した前記作業性の情報に基づいて、前記作業空間内の温度、湿度、及び風速のうちの少なくとも一つのパラメータを含む作業環境パラメータの値を調整可能な作業環境調整手段の運転を制御する環境制御装置であって、
    前記作業性の低下が検知されると、前記作業環境調整手段により前記作業環境パラメータの値を変化させる環境制御装置。
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