JP2019189723A - Ledヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びledヘッドランプ - Google Patents
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Abstract
Description
なお、先行技術文献は、以下の通りである。
1.(A)平均重合度が1,500以下で、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合したアルケニル基を含有する25℃で液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)平均重合度が2,000以上で、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合したアルケニル基を含有する25℃で生ゴム状のオルガノポリシロキサン:10〜100質量部、
(C)R1SiO1/2単位(M単位)、SiO4/2単位(Q単位)、R1SiO2/2単位(D単位)、及びR1SiO3/2単位(T単位)(各単位中、R1は炭素数1〜6の置換又は非置換の1価炭化水素基である。)から選択される単位からなり、これら全構成単位のうち、M単位及びQ単位の合計量が80mol%以上であり、M単位のQ単位に対するmol比(M単位/Q単位)が0.5〜1.5であって、かつ1分子(全構成単位)中に少なくとも2個のアルケニル基を含むシリコーンレジン:10〜150質量部、
(D)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合した水素原子(Si−H基)を含有し、該Si−H基量が0.0085mol/g以下であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(D)成分中のSi−H基の数が、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分中のケイ素原子と結合したアルケニル基の合計1個当たり、1.0〜3.0個となる量、
(E)白金系触媒:触媒量
を含有するLEDヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
2.(B)成分のアルケニル基含有量が0.03mmol/gを超えるものである上記1記載のLEDヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
3.(A)成分が、分子鎖両末端にのみケイ素原子に結合したアルケニル基を有するものである上記1又は2記載のLEDヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
4.上記1〜3のいずれかに記載のLEDヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の硬化物で封止され、該硬化物が、JIS K 6249:2003記載の方法で測定したType−A硬度計による硬さが65以上の成形体であるLEDヘッドランプ。
<付加硬化型液状シリコーンゴム組成物>
本発明のLEDヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物は、以下の(A)〜(E)成分を含有してなるものであって、室温(25℃)で液状のものである。以下、各成分について詳細に説明する。
(A)成分の25℃で液状のオルガノポリシロキサンは、平均重合度が1,500以下、好ましくは150〜1500であり、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合したアルケニル基を含有するもので、通常、ヒドロシリル化硬化型液状シリコーンゴムのベースポリマーとして使用されている公知のものであり、JIS K 6249:2003記載の回転粘度計による25℃での粘度が1〜100Pa・s、好ましくは5〜100Pa・sの粘度を有するものである。
(A)成分と(B)成分混合後の平均重合度は、好ましくは3,500〜8,000である。
[測定条件]
展開溶媒:トルエン
流量:1mL/min.
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:KF−805L×2(Shodex社製)
カラム温度:25℃
試料注入量:30μL(濃度0.2質量%のトルエン溶液)
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜6の置換又は非置換の1価炭化水素基で、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、フェニル基等の非置換1価炭化水素基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノメチル基等の上記1価炭化水素基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子やシアノ基で置換された置換アルキル基等の置換1価炭化水素基が挙げられる。複数の置換基は異なっていても同一であってもよいが、分子中にアルケニル基を2個以上含んでいることが必要である。また、aは1.9〜2.4、好ましくは1.95〜2.05を満足する正数である。)
特に、(A)成分の平均組成式(1)中の複数のR1は同じでも異なっても良いが、付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の他の成分との相溶性の観点から、(A)成分のR1の80mol%以上がメチル基であることが好ましい。これは、各成分の相溶性が悪化すると、付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の硬化物の透明性が低下するためである。また、アルケニル基としてはビニル基が好ましいが、これも他の成分との相溶性を保つことがその理由である。
(D)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合した水素原子を含有するもので、下記平均組成式(2)で示されるものを使用することができる。
R2 bHcSiO(4-b-c)/2 (2)
(式中、R2は炭素数1〜6の置換又は非置換の1価炭化水素基で、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、フェニル基などの非置換1価炭化水素基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノメチル基等の上記1価炭化水素基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子やシアノ基で置換された置換アルキル基等の置換1価炭化水素基である。bは0.7〜2.1、cは0.18〜1.0、かつb+cは0.88〜3.0、好ましくは、bは0.8〜2.0、cは0.2〜1.0、かつb+cは1.0〜2.5を満足する正数である。)
(E)成分の白金系触媒は、公知のものが使用可能で、例えば、白金黒、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒などが挙げられる。
白金系触媒の配合量は、触媒量とすることができ、白金族金属として、(A)成分に対し、通常0.5〜1,000ppm、好ましくは1〜200ppm程度とすることができる。
本発明の付加硬化型液状シリコーンゴム組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記(A)〜(C)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン以外のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンや、アルコキシシリル基を含有するアルコキシシラン系化合物、シランカップリング剤、チタン系やジルコニウム系等の縮合触媒などを架橋補助剤として配合しても良い。
なお、付加反応制御剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜1質量部、好ましくは0.01〜0.5質量部である。
これらの各任意成分は、1種単独で用いても2種以上を併用しても良い。
本発明の付加硬化型液状シリコーンゴム組成物は、ニーダー、プラネタリーミキサー等の通常の混合攪拌器、混練器等を用いて、上記(A)〜(E)成分の他、必要に応じてその他の成分を均一に混合することにより調製することができる。
得られた付加硬化型液状シリコーンゴム組成物を硬化させることにより、硬化物を作製することができる。この硬化は、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物と同様の硬化条件で行えばよく、例えば、常温でも十分硬化するが、必要に応じて加熱してもよく、80〜220℃、特に120〜200℃で3秒〜10分間、特に5秒〜3分間加熱することにより硬化させることができる。
成形方法は、公知の熱硬化樹脂についての成形法を用いることができ、例えば、プレス成形法ならば、2枚のライナーの間に付加硬化型液状シリコーンゴム組成物を流し込み、所定の金型、条件で加圧加硫させれば良い。あるいは、2液混合型の液状射出成形機では、任意の金型を用いて望みの形状の硬化物を得て、例えば、光学用途に適した成形品を得ることができる。さらには他の樹脂との二色成形も可能である。他にもコンプレッション成形、トランスファー成形などが可能である。また、延伸成形法の例としては、2枚の連続樹脂フィルムの間に付加硬化型液状シリコーンゴム組成物を供給しながら、ロールにより一定厚みに延伸し、加熱炉に連続的に供給して常圧熱気加硫させる。硬化後、冷却してからライナーを剥離すれば、シート状の透明硬化物が得られる。
LEDヘッドランプは、上記成形方法を用い、LEDを付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の硬化物で封止してなるもので、該硬化物は、JIS K 6249:2003記載の方法で測定したType−A硬度計による硬さが65以上、特に65〜85の成形体であることが好ましい。硬化物の硬さが65未満になると、成形品の変形による歪みが発生することがあるためである。
[実施例1〜2及び比較例1〜2]
付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の各例について、(A)液状アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、(B)生ゴム状アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、(C)シリコーンレジン、(D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、(E)白金系触媒、及び(F)付加反応制御剤の配合量を表1に示した。
・硬化物硬さ:JIS K 6249:2003(2mmシート×3枚重ね)記載のType−A硬度計により、初期及び150℃/4000時間後の硬さを測定した。
・150℃/4000時間後のゴム割れの有無:150℃/4,000時間後の2号ダンベル試験片を引張り試験機の空気式平面形つかみ具にチャックした時に該試験片に割れが生じるか否かで判定した。
・透明性:初期及び150℃/4,000時間後の前記2mmシートの全光線透過率(%)とヘイズ(%)を測定した。
(A)25℃で液状であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサン:
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン
平均重合度:約750
粘度:約30Pa・s
1分子当たりのビニル基数:2個(ビニル基含有量:0.036mmol/g)
(B)25℃で生ゴム状であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサン:
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ビニルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体
平均重合度:約8,000
1分子当たりのビニル基数:40個(ビニル基含有量:0.067mmol/g)
(C)シリコーンレジン:
(CH3)3SiO1/2(M)単位、(CH2=CH)(CH3)2SiO1/2(M)単位、SiO4/2(Q)単位の共重合体
1分子当たりのビニル基数:4.0個(ビニル基含有量:0.84mmol/g)
1分子中のM単位のQ単位に対するmol比(M単位/Q単位):0.85
(D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン:
D−1 両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン
1分子当たりのSi−H基数:20個(Si−H基含有量0.0073mol/g)
D−2 両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン
1分子当たりのSi−H基数:50個(Si−H基含有量0.0081mol/g)
D−3 両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン
1分子当たりのSi−H基数:45個(Si−H基含有量0.011mol/g)
D−4 (CH3)3SiO1/2単位、H(CH3)2SiO1/2単位、SiO4/2単位の共重合体レジン
1分子当たりのSi−H基数:30個(Si−H基含有量0.0088mol/g)
(E)白金系触媒:
白金触媒
Pt濃度: 1wt%
(F)付加反応制御剤:
1−エチニルシクロヘキサノール
Claims (4)
- (A)平均重合度が1,500以下で、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合したアルケニル基を含有する25℃で液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)平均重合度が2,000以上で、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合したアルケニル基を含有する25℃で生ゴム状のオルガノポリシロキサン:10〜100質量部、
(C)R1SiO1/2単位(M単位)、SiO4/2単位(Q単位)、R1SiO2/2単位(D単位)、及びR1SiO3/2単位(T単位)(各単位中、R1は炭素数1〜6の置換又は非置換の1価炭化水素基である。)から選択される単位からなり、これら全構成単位のうち、M単位及びQ単位の合計量が80mol%以上であり、M単位のQ単位に対するmol比(M単位/Q単位)が0.5〜1.5であって、かつ1分子(全構成単位)中に少なくとも2個のアルケニル基を含むシリコーンレジン:10〜150質量部、
(D)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合した水素原子(Si−H基)を含有し、該Si−H基量が0.0085mol/g以下であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(D)成分中のSi−H基の数が、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分中のケイ素原子と結合したアルケニル基の合計1個当たり、1.0〜3.0個となる量、
(E)白金系触媒:触媒量
を含有するLEDヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。 - (B)成分のアルケニル基含有量が0.03mmol/gを超えるものである請求項1記載のLEDヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
- (A)成分が、分子鎖両末端にのみケイ素原子に結合したアルケニル基を有するものである請求項1又は2記載のLEDヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載のLEDヘッドランプ用高透明付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の硬化物で封止され、該硬化物が、JIS K 6249:2003記載の方法で測定したType−A硬度計による硬さが65以上の成形体であるLEDヘッドランプ。
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WO2020080028A1 (ja) * | 2018-10-16 | 2020-04-23 | 信越化学工業株式会社 | Ledヘッドランプ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びledヘッドランプ |
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