JP2019185997A - 海洋ケーブル、海洋ケーブルの使用方法及び海洋ケーブルの敷設構造 - Google Patents

海洋ケーブル、海洋ケーブルの使用方法及び海洋ケーブルの敷設構造 Download PDF

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康広 安齋
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勉 秋山
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Abstract

【課題】 うねりの発生を抑制することが可能な海洋ケーブル等を提供する。【解決手段】 外装部9は、ケーブルコアの外周の周方向に複数本の線材19a、19bが所定の撚りピッチで配置される。ここで、線材19bの撚りピッチをP、線材19bの層心半径をr、シーブ4による曲げ半径をR、海洋ケーブル3がシーブ4と接触する範囲の海洋ケーブル3の両切断端面における線材19bのそれぞれの基準線からの配置角度をθ1、θ2とし、k=(r2+(P/2π)2)1/2とした場合に、線材19bの内、k(θ2−θ1)+(1/k)・(P/2π)2・(r/32d)・(sinθ2−sinθ1)が最大となる前記線材において、[{(1/k)・(P/2π)2・(r/R)・(sinθ2−sinθ1)}/{k・(θ2−θ1)}]×100(%)≦0.06(%)を満たす。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、深海の無人探査システムなどに電力等を供給するための海洋ケーブル等に関するものである。
海洋において、無人探査システムを用いて深海の探査を行う場合には、母船から、海洋ケーブルで接続された無人探査システムが海中に繰り出される。海洋ケーブルを用いることで、母船から無人探査システムへ電力や信号等を送ることができる。
このような海洋ケーブルは、所定の軸力が必要であるため、抗張力体からなる外装が設けられる。外装は、電力用心線の外周部に、例えば2層に設けられる。それぞれの層の抗張力体は、互いに逆向きに所定の撚りピッチで配置される(例えば特許文献1)。
特開2009−199847号公報
海洋ケーブルは、可撓性を有するものの、製造時にはまっすぐな状態であるため、海中に繰り出しても、周期的なたわみなどは生じることはない。しかし、発明者らは、所定の条件のもとでは、海洋ケーブルをシーブを介して繰り返し使用した際に、海洋ケーブルに周期的なうねりが生じる現象を発見した。このようなうねりを生じると、海中に繰り出した後に、局所的な変形による破損や、シーブを介して巻き戻す際に、シーブの溝から脱落する等のおそれがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、うねりの発生を抑制することが可能な海洋ケーブル等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、ケーブルコアと、前記ケーブルコアの外周に配置される外装部と、前記外装部の外周に配置される外部被覆部と、を具備し、前記外装部は、前記ケーブルコアの外周の周方向に複数本の線材が所定の撚りピッチで配置され、前記線材の撚りピッチをP、前記線材の層心半径をr、前記海洋ケーブルの外径をd、前記海洋ケーブルの曲げ範囲の両切断端面における前記線材のそれぞれの基準線からの配置角度をそれぞれθ、θとし、
k=(r+(P/2π)1/2
とした場合に、
最外層に位置する前記線材の内、
k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/16d)・(sinθ−sinθ)が最大となる前記線材において、
[{(1/k)・(P/2π)・(r/16d)・(sinθ−sinθ)}/{k・(θ−θ)}]×100≦0.06
を満たすことを特徴とする海洋ケーブルである。
前記線材が、樹脂に繊維が添加された繊維補強抗張力体の外面に被覆部が形成されてなる線材であることが望ましい。
前記外部被覆部が、編組チューブで構成されることが望ましい。
第1の発明によれば、海洋ケーブルの曲げ半径に対して、最外層の外装部の線材のピッチが所定の条件を満たすため、海洋ケーブルを曲げた際に、線材が要因となる海洋ケーブルのうねりの発生を抑制することができる。
また、線材が繊維補強抗張力体であれば、軽量であり、十分な軸力を確保することができる。また、抗張力体が被覆部で覆われていることで、抗張力体が損傷することを抑制することができる。また、海洋ケーブルを水中で使用した際に、抗張力体に水分が浸透することを抑制することができる。
また、外部被覆部が編組チューブで構成されれば、海洋ケーブルの曲げに容易に追従することができるとともに、外部被覆の内部に水が浸透し、外装部まで水が入り込むことができる。このため、外装部における線材には、外周全体から水圧が付与されるため、外装部の外周部からのみ力が付与されることを防止することができる。
第2の発明は、シーブに沿って曲げて使用される海洋ケーブルの使用方法であって、海洋ケーブルは、ケーブルコアと、前記ケーブルコアの外周に配置される外装部と、前記外装部の外周に配置される外部被覆部と、を具備し、前記外装部は、前記ケーブルコアの外周の周方向に複数本の線材が所定の撚りピッチで配置され、前記線材の撚りピッチをP、前記線材の層心半径をr、前記シーブによる曲げ半径をR、前記海洋ケーブルの曲げ範囲の両切断端面における前記線材のそれぞれの基準線からの配置角度をそれぞれθ、θとし、
k=(r+(P/2π)1/2
とした場合に、
最外層に位置する前記線材の内、
k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)が最大となる前記線材において、
[{(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)}/{k・(θ−θ)}]×100≦0.06
を満たすことを特徴とする海洋ケーブルの使用方法である。
前記線材が、樹脂に繊維が添加された繊維補強抗張力体の外面に被覆部が形成されてなる線材であることが望ましい。
前記外部被覆部が、編組チューブで構成されることが望ましい。
第2の発明によれば、第1の発明と同様の効果を得ることができる。
第3の発明は、シーブを介して海洋ケーブルが海中に敷設される海洋ケーブルの敷設構造であって、前記海洋ケーブルは、ケーブルコアと、前記ケーブルコアの外周に配置される外装部と、前記外装部の外周に配置される外部被覆部と、を具備し、前記外装部は、前記ケーブルコアの外周の周方向に複数本の線材が所定の撚りピッチで配置され、前記線材の撚りピッチをP、前記線材の層心半径をr、前記シーブによる曲げ半径をR、前記海洋ケーブルの曲げ範囲の両切断端面における前記線材のそれぞれの基準線からの配置角度をそれぞれθ、θとし、
k=(r+(P/2π)1/2
とした場合に、
最外層に位置する前記線材の内、
k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)が最大となる前記線材において、
[{(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)}/{k・(θ−θ)}]×100≦0.06
を満たすことを特徴とする海洋ケーブルの敷設構造である。
第3の発明によれば、第1の発明と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、うねりの発生を抑制することが可能な海洋ケーブル等を提供することができる。
海洋ケーブル敷設構造1を示す図。 海洋ケーブル3を示す断面図。 海洋ケーブル3をシーブ4に沿って曲げた状態を示す図。 (a)は、図3のA部における海洋ケーブル3を示す断面概略図、(b)は、図3のB部における海洋ケーブル3を示す断面概略図。 外装線軌道長の最大変化率と海洋ケーブル3のうねり高さの関係を示す図。 外装線のピッチと外装線の軌道長の最大変化率の関係を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は海洋ケーブル敷設構造1を示す概念図である。洋上の船体2には、シーブ4が配置される。シーブ4を介して、船体2から海中へ海洋ケーブル3が繰り出されている。すなわち、海洋ケーブル敷設構造1は、船体2からシーブ4を介して海洋ケーブル3が海中に敷設される。例えば、海洋ケーブル3の先端は、無人探査システムと接続されており、無人探査システムへ電力及び信号を送ることができる。
前述したように、海洋ケーブル3を海中へ送り出す際には、海洋ケーブル3は、シーブ4の径に応じた曲げ半径で曲げ変形する。海洋ケーブル3がシーブ4を通過すると、海中においては、海洋ケーブル3には略まっすぐな状態(機械的に曲げ変形が付与されていない状態)となる。なお、海洋ケーブル3の曲げ時の状態の詳細については後述する。
次に、海洋ケーブル3について説明する。図2は、海洋ケーブル3の断面図である。海洋ケーブル3は、主に電力用線心5、外装部9、外部被覆部11等から構成される。なお、海洋ケーブル3の構成は、図示した例には限られない。
電力用線心5は、導体部15と被覆部17等からなる。なお、被覆部17は、さらに絶縁層、半導電層、シールド層、遮水層等からなる。導体部15は、例えば銅素線を撚り合わせて構成される。
このようにして構成される電力用線心5が、3相交流送電用に3本集合撚りされる。また、3本の電力用線心5の谷部には、通信ケーブルとして光ケーブル7が設けられる。また、3本の電力用線心5及び光ケーブル7の外周の隙間に樹脂紐等の介在層21を形成して略円形のケーブルコア20を形成する。
ケーブルコア20の外周には、海洋ケーブル3の荷重を支持する外装部9が設けられる。図示した例では、外装部9は、外装線である2層の線材19a、19bで構成される。線材19a、19bは、例えば樹脂に繊維が添加された繊維補強抗張力体10からなる。繊維補強抗張力体10の外面には例えばポリオレフィン等の樹脂製の被覆部12が形成される。
外装部9は、それぞれ周方向に併設された複数本の線材19a、19bがケーブルコアの外周に所定のピッチで隙間なく巻きつけられる。なお、線材19a、19bは、線材19a、19bの外径に対して巻きつけピッチが十分に長くなるように形成される。なお、内周側の線材19aと外周側の線材19bは、ケーブルコアの外周に互いに逆方向に螺旋巻きされる。このように、線材19a、19bを互いに逆向きに螺旋巻きすることで、海洋ケーブル3が曲りや搖動を受ける際に、ねじれが生じることを防止することができる。
外装部9の外周には、外部被覆部11が設けられる。外部被覆部11は、線材19a、19bの外周に押出被覆される樹脂製であってもよいが、複数の繊維が織り込まれた編組チューブであること望ましい。すなわち、外部被覆部11は、完全に遮水性のある被覆部ではなく、海水が外装部9へ容易に浸透することが可能である。
なお、外装部9は、必ずしも2層でなくてもよいが、複数層で構成されることが望ましい。また、内層の線材19aと外層の線材19bの外径は同じでなくてもよい。
次に、海洋ケーブル3を曲げた状態について説明する。図3は、海洋ケーブル3をシーブ4に沿って曲げた際の概念図である。前述したように、海洋ケーブル3が曲げられた際に、海洋ケーブル3を構成する外装線も、同様に曲げ変形する。ここで、発明者らは、前述したうねりの原因は、シーブによる繰り返しのしごきによって生じることを見出した。
前述したように、外装部9は、ケーブルコアの外周の周方向に複数本の線材19a、19bが所定の撚りピッチで配置される。
ここで、図1に示すように、海洋ケーブル3を使用する際には、船体2に設けられたシーブ4を介して海洋ケーブル3が海中に繰り出される。この際、海洋ケーブル3は、シーブ4に沿って移動するため、シーブ4の径に応じて曲げ変形する。海洋ケーブル3が曲げられると、外装部9を構成する線材19a、19bには、その周方向の位置によって、引張力又は圧縮力が加わる。このため、線材19a、19bは、一部が伸ばされ、他の一部が縮められる。すなわち、外装線の周方向の位置によって、伸ばされる外装線と縮められる外装線とが存在する。
このように、海洋ケーブル3の周方向の位置によって、線材19a、19bの長さが変化しても、海洋ケーブル3がシーブ4を通過した後に、線材19a、19bが元の状態に戻れば、海中に繰り出された海洋ケーブル3は、略まっすぐな状態になる。しかし、この長さ変化が部分的に残ってしまうと、海洋ケーブル3には、この線材19a、19bの長さの差に応じたうねりを生じることとなる。
発明者らは、うねりの生じた海洋ケーブル3について調査したところ、外装部9における最外層の線材19bが、周方向の位置に応じて長さに差が生じていることを見出した。すなわち、シーブ4によって繰り返しのしごきを受けた後、各々の線材19bに生じた伸び量と縮み量の差が次第に復元しにくくなり、結果、その軌道長の差が蓄積していくことがうねりの原因であることを発見した。
そこで、以下、最外層に位置する線材19bについて、曲げた際の軌道長の変化量について検討する。図3に示すように、線材19bの撚りピッチ(海洋ケーブル3を伸ばした状態における線材19bの巻き付けピッチ)をPとする。また、シーブ4による曲げ半径(シーブ4の中心から海洋ケーブル3の中心線までの長距離)をRとする。また、海洋ケーブル3の曲げ長さ(シーブ4との接触によって海洋ケーブル3が曲げられている範囲の長さ)をaとする。
また、図4(a)は、図3のA部(曲げ部の端面)における海洋ケーブル3を示す断面概略図、図4(b)は、図3のB部(曲げ部の端面)における海洋ケーブル3を示す断面概略図である。図4(a)、図4(b)に示すように、線材19bの層心半径(周方向に併設される線材19bの中心を結ぶ円の半径)をrとする。なお、海洋ケーブル3の外径はdとする。
また、海洋ケーブル3がシーブ4と接触する範囲(曲げ範囲)の線材19bの両切断端面(A位置、B位置)における線材19bのそれぞれの基準線からの配置角度θ、θとする。すなわち、θ、θは、それぞれの線材19bの周方向位置を示す。例えば、線材19bが36本の場合には、それぞれの線材19bのθは、10度ずつずれることとなる。
ここで、基準線は、径方向の断面における、シーブ4の径方向の外方とする。したがって、θ、θは、シーブ4の中心に最も遠い側が0度となり、最も近い側が180度となる。また、θは、θとPとaによって算出することができる。
この場合において、海洋ケーブル3に曲げ変形のない状態におけるそれぞれの線材19bの軌道長lは、すべて同一であり、k=(r+(P/2π)1/2と定義すると、
={k・(θ−θ)}
で表される。
また、海洋ケーブル3がシーブ4によって曲げられた状態におけるそれぞれの線材19bの軌道長lは、
=k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)で表される。
この場合、外装線の軌道長の変化率は、{(l−l)/l}×100(%)であるため、外装線の軌道長の変化率は、
[{(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)}/{k・(θ−θ)}]×100(%)・・・(1)式
と表すことができる。
ここで、外装線の変化率が大きくなると、これに伴い、発生し得るうねり高さが大きくなる。特に、うねり高さが海洋ケーブル3の外径の5%を超えると、例えば、シーブ4から海洋ケーブル3が外れてしまう恐れがある。したがって、海洋ケーブル3のうねり高さを5%以下に抑制する必要がある。
海洋ケーブル3のうねり高さを5%以下にするためには、外装線軌道長の最大変化率を0.06%以下とすればよい。すなわち、最外層に位置する線材19bの内、l=k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)が最大となる外装線、すなわち外装線の変化量(l−l)が最大になる外装線において、(1)式が、0.06%以下となる条件を満たせばよい。
このように、シーブ4に沿って海洋ケーブル3を曲げる際、上記関係を満たすような海洋ケーブル3の使用方法であれば、うねりを所定以下とすることができる。このため、海洋ケーブル3のうねりによる不具合が生じることを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、海洋ケーブル3の外装部9における最外層の線材19bの撚りピッチPを、所定の条件を満たすように設計することで、シーブ4を介した海洋ケーブル3の繰り返しの使用においても、海洋ケーブル3にうねりが生じることを抑制することができる。
また、線材19a、19bが繊維補強抗張力体10で構成され、繊維補強抗張力体10が、保護層及び遮水層としての被覆部12で覆われるため、線材19a、19bが損傷することを抑制することができるとともに、繊維補強抗張力体10に水分が浸透することを抑制することができる。
また、外部被覆部11が編組チューブで構成されるため、水分がケーブルコアの外周まで容易に浸透する。このため、外装部9が外周からのみ水圧を受けることがなく、それぞれの線材19a、19bは全周から水圧を受ける。すなわち、外装部9が外周からのみ圧縮力を受けることがない。
所定の条件の海洋ケーブルを、シーブに相当する円形のローラに掛け、40kNの張力で、U字状にしごき試験を行った。U字しごき試験後の海洋ケーブルをまっすぐに伸ばした際の、海洋ケーブルのうねりにおける浮き上がり高さをうねり高さとして評価した。
なお、海洋ケーブル3の外径d=43.9mmとし、外装部9における最外層の線材19bの層心半径(周方向に併設される線材19bの中心を結ぶ円の半径)r=18.725mmとし、シーブ4による曲げ半径R=696.95mmとし、線材19bの本数は36本とした。
最外層の線材19bの撚りピッチPを変化させて、各条件におけるうねり高さを評価した。また、それぞれの条件においてθ=0度〜350度(10度ピッチ)として、この際の変化率を、前述した(1)式によって算出した。なお、θはθから計算で求めた。
図5は、各条件において計算によって算出した外装線の軌道長の最大変化率と、それぞれの条件における海洋ケーブル3のうねり高さ(海洋ケーブル3の外径に対するうねり高さの比)の関係を示す図である。
図5に示すように、海洋ケーブル3のうねり高さを5%(図中C)以下にするためには、外装線軌道長の最大変化率を0.06%以下(図中D)とする必要があることが分かる。すなわち、前述したように、最外層に位置する線材19bの内、l=k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)が最大となる外装線において、(1)式が、0.06%以下を満たせばよい。
次に、最外層の線材19bの撚りピッチPを、200〜500mmの範囲で変化させて、前述した式(1)によって、外装線軌道長の最大変化率を算出した。図6は、外装線の撚りピッチPに対する、前述の外装線軌道長の最大変化率の関係を示す図である。すなわち、縦軸は、最外層に位置する線材19bの内、l=k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)が最大となる線材19bにおける、[{(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)}/{k・(θ−θ)}]×100(%)の値である。
図6において、外装線の軌道長の最大変化率が、0.06%以下を満たすように、線材19bの撚りピッチPを設定すればよい。すなわち、図6に示すように、線材19bの撚りピッチPを、外装線軌道長の最大変化率が0.06%(図中E)以下となる範囲で設定すればよい。
ここで、海洋ケーブル3は、使用状態を考慮して各仕様が設計される。例えば、海洋ケーブル3の外径は、使用されるシーブ4のサイズ(シーブ4による曲げ半径R)も考慮されて設定される。したがって、一般的には、海洋ケーブル3の外径dは、シーブ4の曲げ半径Rの約1/16程度で設定される(海洋ケーブル3の外径dは、シーブ4の外径(=2R)の1/32程度で設定される。)。
すなわち、前述したように、最外層に位置する線材19bの内、l=k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/16d)・(sinθ−sinθ)が最大となる線材19bにおいて、海洋ケーブル3が、
[{(1/k)・(P/2π)・(r/16d)・(sinθ−sinθ)}/{k・(θ−θ)}]×100(%)≦0.06(%)
を満たせば、海洋ケーブル3のうねりの発生を抑制することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。本発明を、船体に設けられたシーブを介して海洋ケーブルを海中に繰り出す実施の形態を例に説明したが、海岸設備や海上設備から海洋ケーブルを海中に繰り出してもよい。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………海洋ケーブル敷設構造
2………船体
3………海洋ケーブル
4………シーブ
5………電力線心
7………光ケーブル
9………外装部
10………繊維補強抗張力体
11………外部被覆部
12………被覆部
15………導体部
17………被覆部
19a、19b………線材
20………ケーブルコア
21………介在層

Claims (7)

  1. ケーブルコアと、
    前記ケーブルコアの外周に配置される外装部と、
    前記外装部の外周に配置される外部被覆部と、
    を具備し、
    前記外装部は、前記ケーブルコアの外周の周方向に複数本の線材が所定の撚りピッチで配置され、
    前記線材の撚りピッチをP、前記線材の層心半径をr、前記海洋ケーブルの外径をd、前記海洋ケーブルの曲げ範囲の両切断端面における前記線材のそれぞれの基準線からの配置角度をそれぞれθ、θとし、
    k=(r+(P/2π)1/2
    とした場合に、
    最外層に位置する前記線材の内、
    k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/16d)・(sinθ−sinθ)が最大となる前記線材において、
    [{(1/k)・(P/2π)・(r/16d)・(sinθ−sinθ)}/{k・(θ−θ)}]×100≦0.06
    を満たすことを特徴とする海洋ケーブル。
  2. 前記線材が、樹脂に繊維が添加された繊維補強抗張力体の外面に被覆部が形成されてなる線材であることを特徴とする請求項1記載の海洋ケーブル。
  3. 前記外部被覆部が、編組チューブで構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の海洋ケーブル。
  4. シーブに沿って曲げて使用される海洋ケーブルの使用方法であって、
    海洋ケーブルは、
    ケーブルコアと、
    前記ケーブルコアの外周に配置される外装部と、
    前記外装部の外周に配置される外部被覆部と、
    を具備し、
    前記外装部は、前記ケーブルコアの外周の周方向に複数本の線材が所定の撚りピッチで配置され、
    前記線材の撚りピッチをP、前記線材の層心半径をr、前記シーブによる曲げ半径をR、前記海洋ケーブルの曲げ範囲の両切断端面における前記線材のそれぞれの基準線からの配置角度をそれぞれθ、θとし、
    k=(r+(P/2π)1/2
    とした場合に、
    最外層に位置する前記線材の内、
    k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)が最大となる前記線材において、
    [{(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)}/{k・(θ−θ)}]×100≦0.06
    を満たすことを特徴とする海洋ケーブルの使用方法。
  5. 前記線材が、樹脂に繊維が添加された繊維補強抗張力体の外面に被覆部が形成されてなる線材であることを特徴とする請求項4記載の海洋ケーブルの使用方法。
  6. 前記外部被覆部が、編組チューブで構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の海洋ケーブルの使用方法。
  7. シーブを介して海洋ケーブルが海中に敷設される海洋ケーブルの敷設構造であって、
    前記海洋ケーブルは、
    ケーブルコアと、
    前記ケーブルコアの外周に配置される外装部と、
    前記外装部の外周に配置される外部被覆部と、
    を具備し、
    前記外装部は、前記ケーブルコアの外周の周方向に複数本の線材が所定の撚りピッチで配置され、
    前記線材の撚りピッチをP、前記線材の層心半径をr、前記シーブによる曲げ半径をR、前記海洋ケーブルの曲げ範囲の両切断端面における前記線材のそれぞれの基準線からの配置角度をそれぞれθ、θとし、
    k=(r+(P/2π)1/2
    とした場合に、
    最外層に位置する前記線材の内、
    k(θ−θ)+(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)が最大となる前記線材において、
    [{(1/k)・(P/2π)・(r/R)・(sinθ−sinθ)}/{k・(θ−θ)}]×100≦0.06
    を満たすことを特徴とする海洋ケーブルの敷設構造。
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