JP2019184540A - 軸受の異常診断方法および軸受の異常診断システム - Google Patents

軸受の異常診断方法および軸受の異常診断システム Download PDF

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Abstract

【課題】軸受の分解前に、軸受の異常の有無を診断し得る軸受の異常診断方法を提供する。【解決手段】この軸受の異常診断方法は、軸受20の軌道面22mに対する複数の測定位置での磁場をそれぞれ測定し、各測定値をその磁場のN極とS極との磁極性に対応して相互を識別可能に表示する異なる2つの第一識別情報と、各測定値それぞれの磁場の大きさに応じて段階的に各段階を識別可能に設定された第二識別情報と、の組み合わせによる画像情報を生成し、その生成された画像情報に基づいて軸受20を診断する。【選択図】図10

Description

本発明は、軸受の異常を診断する技術に関する。
軸受を使用した鋳造機や抄紙機などの生産機械では、定期的にメンテナンスが行われる。その定期メンテナンスに際し、この種の生産機械では、生産機械のハウジングから軸受が抜き取られ、分解、洗浄、点検等のメンテナンスが行われる。
特開2004−198246号公報
ここで、上記メンテナンス時に、軸受の異常を事前(特に異常を起こす前に)把握することにより、軸受の交換を行うことができれば、生産機械の稼動時における軸受軌道面のはく離により生産機械の稼動停止を防止できる。また、製造している製品をはく離片により傷付けることも防止できる。
このような課題に対し、例えば特許文献1に記載の技術は、渦電流によって生じるインピーダンスの変化を検出することで、疲労進行に伴う鋼中の組織変化による残留オーステナイトの減少量を軸受全体として測定し、軸受の疲労傾向情報と疲労パターン情報とを比較して軸受の負荷状態を診断し、これにより、軸受軌道面の早期剥離等の損傷原因を究明したり、ユーザの設備上の問題を究明したり、その改善方法を見出したりする手段として利用できるとしている。
しかし、同文献記載の技術は、渦電流によって生じるインピーダンスの変化を検出することにより軸受の負荷状態を推定する技術であり、また、同文献には、軸受の異常の有無およびその程度との因果関係は記載されておらず、そのため、軸受の分解前に、軸受の異常の有無を診断する技術として解決すべき課題が残される。
そこで、本発明では、このような問題点に着目してなされたものであって、軸受の分解前に、軸受の異常の有無を診断し得る軸受の異常診断方法および軸受の異常診断システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る軸受の異常診断方法は、軸受に対する複数の測定位置での磁場をそれぞれ測定する測定工程と、前記測定工程で測定された磁場測定面での磁場のN極とS極の磁極性分布情報を生成する情報生成工程と、前記情報生成工程で生成された磁極性分布情報に基づいて、前記軸受を診断する診断工程と、を含むことを特徴とする。
但し、「磁場測定面」とは、軸受の測定対象となる転動面および/または軌道面をいう。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る軸受の異常診断システムは、本発明の一態様に係る軸受の異常診断方法を、コンピュータを含む情報処理装置を用いて実行する軸受の異常診断システムであって、磁場測定器により測定される軸受の磁場測定面における複数の測定位置の磁場の情報を取得する磁場情報取得ステップと、前記磁場情報取得ステップで取得された前記磁場測定面における複数の測定位置の磁場の各測定値を、N極とS極との磁極性およびその強さに応じた前記磁極性分布情報として生成する情報生成ステップと、その生成された磁極性分布情報に基づいて軸受の異常の有無とその進行度合とを診断する診断ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、N極とS極との磁極性およびその強さに応じた磁極性分布情報として軸受の磁場測定面における磁場変化を把握することにより、軸受の分解前に軸受の異常の有無を診断できる。
本発明に係る軸受の異常診断方法に用いる軸受の異常診断システムの一実施形態を説明する図であり、同図(a)はそのうちの磁場測定器の模式的斜視図、(b)はシステムのブロック図である。 本発明に係る軸受の異常診断方法にて異常を診断する軸受の一実施形態を説明する図であり、同図は軸線に沿った断面の要部を拡大して示している。 本発明に係る軸受の異常診断システムによる軸受の異常診断方法の一実施形態を説明する模式図((a)、(b))である。 本発明に係る軸受の異常診断方法での磁場測定面の一例の説明図であり、同図は軸受軌道面の負荷圏を展開して示している。 本発明に係る軸受の異常診断方法での磁場測定面の一例の説明図であり、同図は軸受軌道面の負荷圏を展開して示している。 本発明に係る軸受の異常診断方法にて異常を診断する転がり軸受の転動体の転動姿勢の一例を説明する図であり、同図(a)はころ正常姿勢、(b)はころ傾倒姿勢(ミスアライメント時)のイメージを示している。 本発明に係る軸受の異常診断方法にて採用する、磁場の大きさに応じた色分け(第一識別情報)とその基本色の濃さで濃淡分け(第二識別情報)した基準例を示す図である。但し、図7〜図10に示すモニタ表示では、公報で色彩表示が困難な理由から、赤色であるイメージを記号Nで示し、青色であるイメージを記号Sで示している。 図4ないし図5で示した磁場測定面において、本発明に係る軸受の異常診断方法での診断の結果、磁場測定面が正常時の画像情報のモニタ表示例のイメージを示す図である。 図4ないし図5で示した磁場測定面において、本発明に係る軸受の異常診断方法での診断の結果、磁場測定面に対し転動体のミスアライメントが生じているときの画像情報モニタ表示例のイメージを示す図である。 図4ないし図5で示した磁場測定面において、本発明に係る軸受の異常診断方法での診断の結果、磁場測定面が異常時の画像情報のモニタ表示例のイメージを示す図である。 本発明に係る軸受の異常診断システムによる軸受の異常診断方法の他の実施形態を説明する模式図である。
以下、本発明の実施形態および実施例について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態ないし実施例に特定するものではない。
<異常診断システム>
図1に、本発明に係る軸受の異常診断方法に用いる軸受の異常診断システムの一実施形態を示す。同図に示すように、この異常診断システムは、テスラメータ(磁場測定器)10と、情報処理装置7とを備える。
テスラメータ10は、磁場(磁束密度)を計測する計測器であり、同図に示すように、手で持ち運び可能で計測値を表示可能な箱型の本体部5と、この本体部5に信号線6を介して接続されたプローブ2と、を有する。
プローブ2端部には感磁部1が設けられている。感磁部1の内部には、磁場に比例した電圧を出力するホール素子が設けられるとともに、ホール素子の出力電圧から磁場(磁束密度)を計測する処理部3がプローブ2内にパッケージ化されている。なお、本実施例では、テスラメータ(磁場測定器)として、製造メーカ:日本電磁測器、(型番GV−400)を使用した。
プローブ2は、磁場に比例した電圧を出力するホール素子の出力電圧から磁場(磁束密度)を計測可能になっている。プローブ2には、外部出力部4が設けられ、外部出力部4は、処理部3での磁場(磁束密度)の計測結果を、信号線6を介して本体部5に出力可能に構成されている。さらに、本体部5は、処理部3での磁場(磁束密度)の計測結果を、外部の情報処理装置7に出力可能になっている。
情報処理装置7は、コンピュータと、磁場モニタ用ソフトウェアとを含み、所定のモニタ処理を実行することにより、テスラメータ10を制御して、時系列の磁場測定データを記録するとともに、その処理の結果を、モニタ等の不図示の表示部にオペレータが目視で認識可能な画像情報として表示可能になっている。
本実施形態の異常診断システムでは、情報処理装置7が実行する所定のモニタ処理は、磁場情報取得ステップと、画像情報生成ステップと、診断ステップと、を含む軸受の異常診断処理を実行可能に構成されている。
磁場情報取得ステップは、テスラメータ10により測定される、図2に示す軸受20の磁場測定面である軌道面22mにおける複数の測定位置の磁場の情報である測定値を取得するステップである。本実施形態の異常診断システムにおいて、磁場情報取得ステップは、軸受20の少なくとも負荷圏における軌道面22mの磁場の測定値を取得する。なお、複数の測定位置の磁場の情報を取得するに際し、測定範囲を走査可能な走査装置(不図示)を用いてもよいし、オペレータが手で一点ずつ測定を行ってもよい。
画像情報生成ステップは、磁場情報取得ステップで取得された軌道面22mにおける複数の測定位置の磁場の各測定値を、N極とS極との磁極性に応じた異なる2つの基本色で色分けするとともに、その色分けされた各測定値をその磁場の大きさに応じて基本色の濃さで濃淡分けすることで、複数の測定位置の磁場の各測定値を濃淡分けされた2つの基本色の画像情報として生成するステップである。
本実施形態の異常診断システムにおいて、画像情報生成ステップは、軸受20の負荷圏における磁場の測定値をN極とS極との磁極性およびその大きさの分布状況に対応する色とその濃淡を含む画像情報を生成するとともにその画像情報をモニタに表示する。このような構成であれば、オペレータがモニタ上で異常診断状況を確認する上で視認性に優れるため、診断ステップでの処理に加え、軸受20の異常の有無とその進行度合とを人が目視診断する上で好適である。
診断ステップは、画像情報生成ステップで生成された画像情報に基づいて、軸受の異常の有無とその進行度合とを診断するステップである。本実施形態の異常診断システムにおいて、診断ステップは、表示された画像情報の色の濃淡の分布状況と、この画像情報に対比可能に紐付けされた異常進行度合の比較情報とに基づいて、軸受20の異常の有無とその進行度合とを診断する。
<軸受の構成>
図2に、本発明に係る軸受の異常診断方法にて異常を診断する軸受の一実施形態を示す。同図に示す例は自動調心ころ軸受である。なお、本発明で診断可能な軸受はこれに限らず、玉軸受、円すい軸受、円筒軸受など、軌道輪が円筒状の鋼材であればよい。また、ころ(つまり、その外周の転動面)が診断対象(つまり磁場測定面)である場合には、ころが鋼材であればよい。
同図に示すように、本実施形態の自動調心ころ軸受20(以下、単に「軸受」ともいう。)は、内輪21および外輪22と、これら内輪21および外輪22の間に、2列に配列され、不図示の保持器で回動自在に保持される転動体である複数の球面ころ23(以下、単に「ころ」ともいう。)と、を有する。この自動調心ころ軸受20は、ころ23、内輪21および外輪22が、円筒状の鋼材である。
各ころ23は、外輪22の磁場測定面である軌道面22mと内輪21の磁場測定面である軌道面21mとの間にそれぞれ介装され、不図示の保持器によって回動自在に保持される。不図示の保持器には、ころ23を収容する複数のポケットが画成され、各ポケットに、ころ23が回動自在に保持される。
内輪21は、軸方向(同図中左右方向)中央側が凸となるように複列の軌道面21m、21mが形成されている。両軌道面21m、21mの間の軸方向中央部には、ほぼ平坦な頂面21tが形成されている。軸方向両端部には、一対の鍔部21s、21sが設けられ、軸受の外方へのころ23の脱落を防止している。
外輪22は、内周面に複列一体の凹球面状の軌道面22mが形成されている。また、外輪22の外周面の軸方向中央部には、潤滑剤を注入する油穴22hが貫通形成され、この油穴22hから軸受20内に潤滑剤を供給可能になっている。
本実施形態の自動調心ころ軸受20は、内輪21が、産業機械の支軸(不図示)に取付けられ、外輪22が産業機械のハウジング(不図示)に取付けられて使用される。産業機械の支軸とともに内輪21が回転すると、ころ23は内輪軌道面21mと外輪軌道面22mとの間を転動する。このとき、外輪22の油穴22hから軸受20内に供給された潤滑油が軸受の各部に供給され、各部接触面の潤滑状態を良好に維持し、発熱による温度上昇、摩耗、及び振動が抑制される。
<本発明における測定・診断原理>
本発明の測定・診断原理は、軸受の負荷圏での磁場測定面の磁場変化に基づくものであり、特に、本実施形態のような転がり軸受20の負荷圏での軌道面22mの磁極性の分布情報に基づくものである。
つまり、例えば内輪21が回転する使用状態において、図3(a)に示すように、外輪22の軌道面22mは、転動体23の移動に伴い繰り返し荷重を受ける。これにより、外輪22の軌道面22mには、疲労による組織変化(マルテンサイト組織のひずみの減少や、残留オーステナイトの減少)や金属接触を起因とする軸受の磁化変化が生じ、磁歪の逆効果として、軌道面22mの変形に伴って磁気特性が変化する。よって、この磁気特性の変化を、図3(b)に示すように、テスラメータ(磁場測定器)10を用いて監視すれば、疲労による組織変化の状況に基づいて、軌道面22mの異常の有無とその進行度合を診断することができる。
<ミスアライメントについて>
ここで、ころ軸受は、図6(a)に転動体の転動姿勢の一例を示すように、転動体の転動姿勢が正常姿勢であれば、疲労によって寿命に達して損傷に至るものが一般的には多い。しかし、過大な荷重が軸受に負荷されたり、軸受の取付け対象(例えば、回転軸やハウジング)の精度の劣化により、図6(b)に転動体の転動姿勢が傾倒した状態を示すように、軌道面等が軸中心から傾き(α)、ミスアライメントが生じたりすると、軌道面の早期剥離や摩耗等の予期せぬ損傷を引き起こすことがある。
そこで、軌道面等の磁場測定面のはく離前における磁場を検知し、その磁場の磁極性の分布状況とこれに紐付けされた異常進行度合との因果関係との比較に基づいて、軸受の異常の有無とその進行の程度を診断することで、軸受の磁場測定面がはく離を起こすことなく、軸受等を交換することができる。
すなわち、軸受の異常を事前に把握することにより、メンテナンス時に、軸受の交換を適切に行うことができれば、磁場測定面のはく離による、生産機械稼動時の不意の停止を防止できる。また、製造している製品をはく離片により傷付けることも防止される。
<異常診断方法>
本実施形態では、図2に示した自動調心転がり軸受20を用意し、その外輪22の軌道面22mに対して、図1に示した異常診断システムを用い、テスラメータ10の測定部1の大きさ(面積X*Y(図1参照))に合わせて、図4に示すように、外輪22の軌道面22mの負荷圏の測定範囲にメッシュを設け、軸受20の軌道面22mにおける複数の測定位置の磁場を順にテスラメータ10でそれぞれ測定して測定値を得る(磁場情報取得ステップ:測定工程)。
測定結果は、情報処理装置7に送られ、情報処理装置7により、それら複数点の磁場測定面での磁場の各測定値をその磁場のN極とS極との磁極性に応じた異なる2つの基本色で色分けするとともに、その磁場の大きさに応じて基本色の濃さで濃淡分けした画像情報を生成する(情報生成ステップ:情報生成工程)。
さらに、情報処理装置7は、その生成した画像情報をモニタに表示するとともに、その生成した画像情報と異常進行度合との因果関係との比較に基づいて、鋼製軌道面の異常の有無を診断する(診断ステップ:診断工程)。なお、この異常診断は、情報処理装置7の実行するプログラムによらず、オペレータが画像情報を目視することにより判断してもよい。
《実施例:確認試験》
以下の試験条件において、軌道面22mの負荷圏における観察部(図5参照)を観察した。ここで、例えば測定範囲としては、図5に示すように、最も負荷がかかる位置を中心に±60°の範囲(周方向に120°の範囲=軸受軌道面の1/3の範囲)を測定することが望ましい。また、テスラメータ10の測定部1の大きさに合せて設けるメッシュの一例としては、例えば図4に示したように、上記測定範囲を20mm×20mmに区切って測定することは好ましい。
試験機名:玉軸受寿命試験機
使用軸受:呼び番号23152(自動調心ころ軸受)
試験荷重:ラジアル荷重 52.4tf(P/C=0.4)
軸受回転数:800rpm
潤滑方式:強制循環給油
本実施例では、軸受の異常診断方法として、軸受20の軌道面22mにおける複数の測定位置での磁場をテスラメータ(磁場測定器)10によりそれぞれ測定し(測定工程)、それら複数点の磁場の各測定値を、その磁場のN極とS極との磁極性に応じた異なる2つの基本色で色分け(第一識別情報)するとともに、その磁場の大きさに応じた基本色の濃さで濃淡分け(第二識別情報)した画像情報を磁極性分布情報として生成し(情報生成工程)、その生成した画像情報に基づいて、軌道面22mの異常等の状態を診断する(診断工程)。
この実施例では、図2に示した自動調心転がり軸受20を分解し、外輪22の軌道面22m表面の汚れ等の付着物を落とした。
次いで、図1に示した異常診断システムを用い、テスラメータ(ガウスメータ(磁場測定器))10の測定部1の大きさ(面積X*Y(図1参照))に合わせて、外輪22の軌道面22mの負荷圏に実際にメッシュを設け、軸受の軌道面における複数の測定位置として、メッシュにより区分された各領域の内周面での磁場を、図3(b)に示したように、順にテスラメータ10でそれぞれ測定して測定値を得た。この例では、油穴が配置される非走行面と軌道面の両方を測定した。
なお、本実施例では、2つの基本色として、N極性を赤色、S極性を青色とする表示例であるが、図7〜図10に示すモニタ表示では、図面を公報にてカラー表示が困難な理由から、赤色であるイメージを記号Nで示し、青色であるイメージを記号Sで示している。
図8に、軸受組付けが正常時における60時間後の磁極性分布情報の結果を示す。
同図に示すように、軸受組付けが正常であれば、磁極が軌道面全体に一様な分布であることがわかる。本実施形態では、同図の磁極性分布情報(画像情報)が、生成した画像情報との因果関係を有する異常進行度合の比較情報である。このように、異常進行度合の比較情報は、対応する軸受の軌道面の異常の有無とその進行度合の程度を実験によって予め取得したときの磁極性分布情報を用いることができる。
ここで、図8に示したように、軸受の組み付け状態が正常な時には、磁極が軌道面全体にある程度一様な磁場分布を持っている。これに対し、生成した磁極性分布情報(画像情報)の例として、軸受組付けがミスアライメント時における60時間後の結果を図9に示す。
同図に示すように、軸受組付けがミスアライメント時には、比較情報である、軸受組付けが正常時のときに比べて、軌道面非走行側と軌道面外側においてエッジロードが発生しており、磁極の偏りが見られることがわかる。つまり、軸受組付において、ミスアライメントが発生する時には、軌道面の幅方向にて磁極の偏りが発生する(軌道面外側ではN極よりに磁極の偏り、非走行面側ではS極よりに磁極の偏り、あるいはその逆が発生する。)。
ここで、図6(b)に示したように、ミスアライメント時には、軌道面の非走行面側において転動体のエッジが軌道面に強く接触するため激しい応力集中が生じる。一方、軌道面の外側では、転動体のエッジが軌道面に接触しない(あるいは弱く接触する)ため応力集中が生じていない。これにより、軌道面非走行側と軌道面外側とにおいて磁極の偏りが見られ、転動体の両側のエッジが軌道面に強く接触するため、磁極が軸方向に変化していることがわかる。
次に、生成した磁極性分布情報(画像情報)の例として、摩耗発生時における24時間後の結果を図10に示す。
同図に示すように、摩耗発生時においては、比較情報である、軸受組付けが正常時のときに比べて、軌道面全体的に磁極が変化していることがわかる。軸受の軌道面に摩耗が発生するときには、軌道面全面に大きな偏りが発生する。つまり、摩耗時においては、負荷圏軌道面に応力が集中して組織変化が生じるため、正常時と比較して、軌道面全体に、複列にまたがり大きな磁極の偏りが認められる。
軌道面に過大な荷重が負荷されると、軌道面の残留オーステナイトが分解し、さらに、マルテンサイトのひずみも減少する。ここで、残留オーステナイトは非磁性相であり、マルテンサイトのひずみは磁壁の移動しやすさに影響する。さらに、転動体が軌道面を繰り返し通過することで、引張または圧縮の力が軌道面に繰り返し加えられて磁性が変化(逆磁歪効果)する。特に、内輪の回転時における外輪軌道面は、一定箇所を転動体が通過するため、負荷圏に磁歪が多く蓄積されるものと考えられる。
このように、本発明に係る軸受の異常診断システムおよび軸受の異常診断方法であれば、生成した磁極性分布情報(画像情報)と、この磁極性分布情報との因果関係を有する異常進行度合の比較情報との比較に基づいて、磁場測定面の異常の有無とその進行度合を診断することができる。
よって、本発明に係る軸受の異常診断システムおよび軸受の異常診断方法であれば、従来の診断方法のように軸受を切断せずとも、メンテナンス時に、転がり軸受の異常の有無およびその進行の程度を非分解状態で事前に把握できる。これにより、メンテナンス時に、適切な判断下にて軸受を交換できる。そのため、生産機械の稼動時における、磁場測定面のはく離による生産機械の不意の停止を防止できる。また、製造している製品がはく離片により傷付けられるようなことも防止できる。
なお、本発明に係る軸受の異常診断方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、磁場測定面の測定例として、軸受20の軌道面22mを内周面の側から測定した例について説明したが、これに限定されず、本発明は、磁場測定面での磁場のN極とS極の磁極性分布情報を取得可能であれば、他の磁場測定面(つまり、内輪21の軌道面、および/またはころ23外周の転動面)を測定対象にできることは勿論である。
例えば、図11に変形例(他の実施形態)として模式図を示すように、軸受20の軌道面22mを外周面の側から測定することができる。このような測定によれば、軸受の分解前に、軸受の異常の有無を診断し得る軸受の異常診断方法および軸受の異常診断システムを提供する上で好適である。
また、例えば上記実施形態では、磁極性分布情報の第一識別情報と第二識別情報の例として、2つの第一識別情報が、相互に色相の異なる色の情報(赤と青)であり、第二識別情報が、相互に色相の異なる色の情報(赤と青)それぞれについて、各測定値それぞれの磁場の大きさに応じて色の明度または彩度を複数の段階に区分して表示(濃淡)する画像情報である例を示したが、これに限定されない。
つまり、本発明にて生成する磁極性分布情報としては、複数点の磁場の各測定値をその磁場のN極とS極との磁極性に対応して相互を識別可能に表示する異なる2つの第一識別情報と、各測定値それぞれの磁場の大きさに応じて段階的に各段階を識別可能に設定された第二識別情報と、の組み合わせによるものであれば、種々の態様とすることができる。
例えば、図7〜図10において示す態様「そのもの」とすることができる。つまり、2つの第一識別情報が、相互に異なる磁極記号S、Nの情報であり、第二識別情報が、相互に異なる磁極記号の情報それぞれについて、各測定値それぞれの磁場の大きさに応じて前記磁極記号またはその背景を表示する部分の明度または彩度を複数の段階に区分して表示する情報とすることができる。
また、色を用いる場合において、青と赤に限定されないことも勿論であり、種々の色を組み合わせることができる。また、磁極記号についても、S、Nを用いることが好ましいが、これに限らず、相互に異なる磁極記号であれば、種々の記号を対応させることができる。
また、例えば上記実施形態では自動調心ころ軸受を軸受の一例とし、さらに、実施例において、油穴が配置される非走行面と、軌道面両方を内周面側から測定した例を示したが、これに限定されず、例えば軌道面だけを測定してもよいし、当然に、軸受を非分解状態下にて外周面側から測定することができる。また、本発明に係る軸受の異常診断方法は、転がり軸受に限定されるものではないが、ころを転動体とする種々の軸受に好適である。例えば、自動調心ころ軸受の他、円すいころ軸受、円筒ころ軸受等の軸受の異常診断に好適である。
1 感磁部
2 プローブ
3 処理部
4 出力部
5 本体部
6 信号線
7 情報処理装置
10 テスラメータ(磁場測定器)
20 自動調心ころ軸受(軸受)
21 内輪(軌道輪)
22 外輪(軌道輪)
22m 外輪の軌道面(磁場測定面)
23 ころ(転動体)

Claims (10)

  1. 軸受に対する複数の測定位置での磁場をそれぞれ測定する測定工程と、
    前記測定工程で測定された磁場測定面での磁場のN極とS極の磁極性分布情報を生成する情報生成工程と、
    前記情報生成工程で生成された磁極性分布情報に基づいて、前記軸受を診断する診断工程と、
    を含むことを特徴とする軸受の異常診断方法。
    但し、「磁場測定面」とは、軸受の測定対象となる転動面および/または軌道面をいう。
  2. 前記情報生成工程は、前記磁極性分布情報を、複数点の磁場の各測定値をその磁場のN極とS極との磁極性に対応して相互を識別する異なる2つの第一識別情報と、各測定位置それぞれの磁場の大きさに応じて段階的に各段階を識別可能な第二識別情報と、の組み合わせによる画像情報として生成し、
    前記診断工程は、その生成された画像情報に基づいて前記軸受を診断する請求項1に記載の軸受の異常診断方法。
  3. 前記2つの第一識別情報は、相互に色相の異なる色の情報であり、
    前記第二識別情報は、前記相互に色相の異なる色の情報それぞれについて、各測定位置それぞれの磁場の大きさに応じて色の明度または彩度を複数の段階に区分して表示する情報である請求項2に記載の軸受の異常診断方法。
  4. 前記2つの第一識別情報は、相互に異なる磁極記号の情報であり、
    前記第二識別情報は、前記相互に異なる記号の情報それぞれについて、各測定位置それぞれの磁場の大きさに応じて前記磁極記号及び/またはその背景を表示する部分の明度または彩度を複数の段階に区分して表示する情報である請求項2に記載の軸受の異常診断方法。
  5. 前記生成した磁極性分布情報と、該磁極性分布情報との因果関係を有する異常進行度合の比較情報との比較に基づいて、前記磁場測定面の異常の有無とその進行度合を診断する請求項1〜4のいずれか一項に記載の軸受の異常診断方法。
  6. 前記生成する磁極性分布情報は、前記軸受の負荷圏における磁場測定面の磁場の状態を測定した負荷圏測定値に基づくものであり、
    前記異常進行度合の比較情報は、対応する軸受の磁場測定面の異常の有無とその進行度合の程度を実験によって予め取得したときの磁極性分布情報である請求項5に記載の軸受の異常診断方法。
  7. 前記生成する磁極性分布情報は、前記軸受の負荷圏における磁場測定面の磁場の状態を測定した負荷圏測定値に基づくものであり、
    前記異常進行度合の比較情報は、前記軸受の非負荷圏における磁場測定面の磁場の状態を測定した非負荷圏測定値に基づく磁極性分布情報である請求項5に記載の軸受の異常診断方法。
  8. 前記軸受は、前記磁場測定面を外周面に有する鋼製の内輪と、前記磁場測定面を内周面に有する鋼製の外輪と、これら内輪および外輪の間に介装されて前記磁場測定面を外周面に有する複数のころと、を備える転がり軸受である請求項1〜7のいずれか一項に記載の軸受の異常診断方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の軸受の異常診断方法を、コンピュータを含む情報処理装置を用いて実行する軸受の異常診断システムであって、
    磁場測定器により測定される軸受における複数の測定位置の磁場の情報を取得する磁場情報取得ステップと、
    前記磁場情報取得ステップで取得された前記磁場測定面における複数の測定位置の磁場の各測定値を、N極とS極との磁極性およびその強さに応じた前記磁極性分布情報として生成する情報生成ステップと、
    前記情報生成ステップで生成された磁極性分布情報に基づいて軸受の異常の有無とその進行度合とを診断する診断ステップと、
    を含むことを特徴とする軸受の異常診断システム。
  10. 前記磁場情報取得ステップは、前記軸受の少なくとも負荷圏における磁場測定面の磁場の測定値を取得し、
    前記情報生成ステップは、前記磁極性分布情報を、前記負荷圏における磁場の測定値をN極とS極との磁極性およびその大きさの分布状況に対応する色とその濃淡を含む画像情報を表示可能に生成し、
    前記診断ステップは、前記生成された画像情報の色の濃淡の分布状況と、該画像情報に対比可能に紐付けされた異常進行度合の比較情報とに基づいて、前記軸受の異常の有無とその進行度合とを診断する請求項9に記載の軸受の異常診断システム。
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