JP2019183069A - 樹脂付き強化繊維基材及びその製造方法、プリプレグの製造方法、繊維強化成形品の製造方法 - Google Patents

樹脂付き強化繊維基材及びその製造方法、プリプレグの製造方法、繊維強化成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】機械強度の高い繊維強化成形品を製造できる樹脂付き強化繊維基材、樹脂付き強化繊維基材の製造方法、プリプレグの製造方法、及び繊維強化成形品の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】強化繊維基材に、D50が0.5〜100μmのフッ素樹脂を含む粉体を、前記強化繊維基材と前記粉体の合計体積に対する前記強化繊維基材の体積の比率が0.70〜0.99となるように塗布する、樹脂付き強化繊維基材の製造方法。さらに、前記樹脂付き強化繊維基材に、非フッ素樹脂を、前記強化繊維基材と前記樹脂付き強化繊維基材の樹脂由来の樹脂成分と前記非フッ素樹脂の合計体積に対する前記強化繊維基材の体積の比率が0.40〜0.60となるように含浸させる、プリプレグの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂付き強化繊維基材及びその製造方法、プリプレグの製造方法、繊維強化成形品の製造方法に関する。
繊維強化成形品は、高強度で軽量なため、車両(自動車、鉄道車両等)、航空機等の輸送機器、建築部材、電子機器等の広い用途に用いられている。繊維強化成形品の製造には、強化繊維基材にマトリックス樹脂が含浸されたプリプレグが用いられる。マトリックス樹脂としては、従来から熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が用いられている。マトリックス樹脂としてフッ素樹脂を用いることも提案されている。
特許文献1には、熱硬化性樹脂にフッ素樹脂の粉体を添加したマトリックス樹脂を強化繊維基材に含浸したプリプレグが開示されている。
特許文献2には、熱可塑性樹脂とフッ素樹脂をドライブレンドしたマトリックス樹脂を強化繊維基材に含浸したプリプレグが開示されている。
特許文献3には、フッ素樹脂のみからなるマトリックス樹脂、又はフッ素樹脂が主成分である熱可塑性樹脂との混合樹脂からなるマトリックス樹脂を強化繊維基材に含浸したプリプレグが開示されている。
国際公開第2017/122743号 国際公開第2017/122735号 国際公開第2017/122740号
しかし、特許文献1〜3のようなプリプレグを用いて得られる繊維強化成形品の機械強度はまだ充分とは言えず、機械強度のさらなる向上が求められる。
本発明は、機械強度の高い繊維強化成形品を製造できる樹脂付き強化繊維基材、樹脂付き強化繊維基材の製造方法、プリプレグの製造方法、及び繊維強化成形品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]強化繊維基材に、D50が0.5〜100μmのフッ素樹脂を含む粉体を、前記強化繊維基材と前記粉体の合計体積に対する前記強化繊維基材の体積の比率が0.70〜0.99となるように塗布する、樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
[2]前記粉体を塗布した前記強化繊維基材を前記フッ素樹脂の融点以上の温度で加熱する、[1]の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
[3]前記フッ素樹脂が、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有し、融点が100〜325℃のフッ素樹脂である、[1]又は[2]の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
[4]前記フッ素樹脂の融点が150℃以上260℃未満である、[3]の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
[5]前記フッ素樹脂の融点が260℃以上325℃以下である、[3]の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
[6]前記強化繊維基材が、強化繊維織物、強化繊維が一方向に引き揃えられた強化繊維シート、又は強化繊維不織布のいずれかである、[1]〜[5]のいずれかの樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
[7]前記強化繊維基材に含まれる強化繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、又はアラミド繊維のいずれかである、[1]〜[6]のいずれかの樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
[8][1]〜[7]のいずれかの樹脂付き強化繊維基材の製造方法により樹脂付き強化繊維基材を製造し、前記樹脂付き強化繊維基材に、非フッ素樹脂を、前記強化繊維基材と前記樹脂付き強化繊維基材の樹脂由来の樹脂成分と前記非フッ素樹脂の合計体積に対する前記強化繊維基材の体積の比率が0.40〜0.60となるように含浸させる、プリプレグの製造方法。
[9]前記非フッ素樹脂が、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂である、[8]のプリプレグの製造方法。
[10]前記非フッ素樹脂を含浸する前に前記樹脂付き強化繊維基材を表面処理する、[8]又は[9]のプリプレグの製造方法。
[11]強化繊維基材と、D50が0.5〜100μmのフッ素樹脂を含む粉体とを含み、前記強化繊維基材と前記粉体の合計体積に対する前記強化繊維基材の体積の比率が0.70〜0.99である、樹脂付き強化繊維基材。
[12][8]〜[10]のいずれかのプリプレグの製造方法によりプリプレグを製造し、前記プリプレグを用いた成形により繊維強化成形品を得る、繊維強化成形品の製造方法。
[13][1]〜[7]のいずれかの製造方法により得られた樹脂付き強化繊維基材を積層し複数の樹脂付き強化繊維基材からなる積層体を製造し、該積層体に熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を含浸させた後に成形する、繊維強化成形品の製造方法。
[14][1]〜[7]のいずれかの製造方法により得られた樹脂付き強化繊維基材と、熱可塑性樹脂からなるフィルムを、金型内に積層した後に、前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度で熱プレスして成形する、繊維強化成形品の製造方法。
本発明によれば、機械強度の高い繊維強化成形品を製造できる樹脂付き強化繊維基材、樹脂付き強化繊維基材の製造方法、プリプレグの製造方法、及び繊維強化成形品の製造方法を提供できる。
以下の用語は、以下の意味を有する。
粉体の「D50」は、レーザー回折・散乱法によって求められる体積基準累積50%径である。すなわち、レーザー回折・散乱法によって粒度分布を測定し、粒子の集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その累積カーブ上で累積体積が50%となる点の粒子径である。
「融点」とは、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解ピークの最大値に対応する温度を意味する。
「溶融成形可能」であるとは、溶融流動性を示すことを意味する。
「溶融流動性を示す」とは、荷重49Nの条件下、樹脂の融点よりも20℃以上高い温度において、溶融流れ速度が0.01〜1000g/10分となる温度が存在することを意味する。
「溶融流れ速度」とは、JIS K 7210:1999(ISO 1133:1997)に規定されるメルトマスフローレート(MFR)を意味する。
「単量体に基づく単位」は、単量体1分子が重合して直接形成される原子団と、該原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。本明細書において、単量体に基づく単位を、単に、単量体単位とも記す。
「単量体」とは、重合性二重結合等の重合性不飽和結合を有する化合物である。
「酸無水物基」とは、−C(=O)−O−C(=O)−で表される基を意味する。
「カルボニル基含有基」とは、構造中にカルボニル基(−C(=O)−)を有する基である。
「エーテル性酸素原子」とは、炭素−炭素原子間に1個存在する酸素原子(−C−O−C−)である。
「ペルフルオロアルキル基」とは、アルキル基の水素原子のすべてがフッ素原子に置換された基である。「ペルフルオロアルキレン基」とは、アルキレン基の水素原子のすべてがフッ素原子に置換された基である。
数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
エチレンに基づく単位とテトラフルオロエチレンに基づく単位を有する共重合体を「エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体」と記す。他の共重合体についても同様に記す。
[樹脂付き強化繊維基材]
本発明の樹脂付き強化繊維基材は、強化繊維基材と、D50が0.5〜100μmのフッ素樹脂を含む粉体(以下、「粉体A」と記す。)とを含む。
(強化繊維基材)
強化繊維基材に用いる強化繊維としては、無機繊維、金属繊維、有機繊維を例示できる。
無機繊維としては、炭素繊維、黒鉛繊維、ガラス繊維、シリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、ボロン繊維を例示できる。
金属繊維としては、アルミニウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維を例示できる。
有機繊維としては、芳香族ポリアミド繊維、ポリアラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維を例示できる。
強化繊維としては、入手性の点から、炭素繊維、ガラス繊維、又はアラミド繊維のいずれかが好ましい。
強化繊維は、開繊されていてもよく、開繊されていなくてもよい。強化繊維は、表面処理されていてもよい。強化繊維は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
強化繊維としては、長さが10mm以上の連続した長繊維が好ましい。強化繊維は、強化繊維基材の長さ方向の全長又は幅方向の全幅にわたり連続している必要はなく、途中で分断されていてもよい。
強化繊維基材の態様としては、特に限定されず、複数の強化繊維からなる強化繊維束、強化繊維を織成してなる強化繊維織物、強化繊維が一方向に引き揃えられた強化繊維シート、強化繊維不織布、これらを組み合わせたものを例示できる。強化繊維基材としては、得られる繊維強化成形品の強度物性の点から、強化繊維織物、強化繊維が一方向に引き揃えられた強化繊維シート、強化繊維不織布が好ましい。
強化繊維基材の厚みは、10〜500μmが好ましく、20〜300μmがより好ましい。強化繊維基材の厚みが前記範囲の下限値以上であれば、強化繊維基材の取り扱い性に優れる。強化繊維基材の厚みが前記範囲の上限値以下であれば、繊維強化成形品を製造する際の含浸性に優れる。
炭素繊維表面には繊維の取り扱いを容易にするためのコーティング(サイジングとも呼ぶ)がされているが、本発明においては、コーティングされた炭素繊維、コーティング剤を除去した炭素繊維のどちらも用いることができる。
(粉体A)
粉体Aは、フッ素樹脂を主成分とすることが好ましい。フッ素樹脂が主成分であれば、繊維強化成形品の比誘電率及び誘電正接をより低くできる。また、嵩密度の高い粉体Aが得られやすい。粉体Aの嵩密度が大きいほど、ハンドリング性に優れる。フッ素樹脂を主成分とする粉体Aとは、粉体A中のフッ素樹脂の割合が80質量%以上であることを意味する。フッ素樹脂の割合は、粉体Aのうち85質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。
粉体Aを形成するフッ素樹脂は、溶融成形可能であることが好ましい。フッ素樹脂の融点は、100〜325℃が好ましく、150〜325℃がより好ましく、170〜325℃がさらに好ましい。フッ素樹脂の融点が前記範囲の下限値以上であれば、繊維強化成形品の耐熱性に優れる。フッ素樹脂の融点が前記範囲の上限値以下であれば、繊維強化成形品を製造する際に汎用的な装置を使用でき、かつ繊維強化成形品における部材間(層間)の接着性に優れる。
融点が比較的低いフッ素樹脂を用いた場合、プリプレグを成形する際の温度を低くしても、繊維強化成形品における部材間(層間)での接着性に優れる。この点では、フッ素樹脂の融点は、150℃以上260℃未満が好ましく、170〜250℃がより好ましい。
融点が比較的高いフッ素樹脂を用いた場合、高い耐熱性を有する繊維強化成形品が得られるので好ましい。この点では、フッ素樹脂の融点は、260〜325℃が好ましく、280〜325℃がより好ましい。
なお、フッ素樹脂の融点は、フッ素樹脂を構成する単位の種類や含有割合、分子量等によって調整できる。例えば、後述の単位u1の割合が多くなるほど融点が高くなる傾向がある。
フッ素樹脂の溶融流れ速度は、0.1〜1000g/10分が好ましく、0.5〜100g/10分がより好ましく、1〜30g/10分がさらに好ましく、3〜25g/10分が特に好ましい。溶融流れ速度が前記範囲の下限値以上であれば、フッ素樹脂の成形加工性に優れる。溶融流れ速度が前記範囲の上限値以下であれば、繊維強化成形品の機械強度が高くなる。
フッ素樹脂としては、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン(以下、「TFE」とも記す。)共重合体(ETFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン(以下、「CTFE」とも記す。)共重合体(ECTFE)、CTFE/TFE共重合体、TFE/ヘキサフルオロプロピレン(以下、「HFP」とも記す。)共重合体(FEP)、TFE/ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(以下、「PAVE」とも記す。)共重合体(PFA)、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)、変性ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。また、溶融流動性を示すのであれば、ポリテトラフルオロエチレンも挙げられる。
変性ポリテトラフルオロエチレンとしては、(i)TFEと極微量のCH=CH(CFF又はCF=CFOCFとを共重合したもの、(ii)前記(i)にさらに極微量の接着性官能基含有単量体を共重合したもの、(iii)TFEと極微量の接着性官能基含有単量体とを共重合したもの、(iv)ポリテトラフルオロエチレンにプラズマ処理等で接着性官能基を導入したもの、(v)前記(i)にプラズマ処理等で接着性官能基を導入したもの等が挙げられる。前記接着性官能基としては、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、イソシアネート基を例示できる。
フッ素樹脂としては、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基(以下、「官能基f」と記す。)を有するフッ素樹脂(以下、「フッ素樹脂F」と記す。)が好ましい。フッ素樹脂Fの融点の好ましい範囲は、前記したとおりである。
なお、フッ素樹脂は、官能基fを有しないフッ素樹脂であってもよい。
フッ素樹脂Fが有する官能基fは、1種であってもよく、2種以上であってもよい。官能基fとしては、繊維強化成形品における部材間(層間)での接着性の点から、カルボニル基含有基を有することが好ましい。
カルボニル基含有基としては、例えば、炭化水素基の炭素原子間にカルボニル基を有する基、カーボネート基、カルボキシ基、ハロホルミル基、アルコキシカルボニル基、酸無水物基等が挙げられる。
炭化水素基の炭素原子間にカルボニル基を有する基における炭化水素基としては、例えば、炭素数2〜8のアルキレン基等が挙げられる。なお、前記アルキレン基の炭素数は、カルボニル基の炭素原子を含まない炭素数である。アルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。
ハロホルミル基は、−C(=O)−X(ただし、Xはハロゲン原子である。)で表される。ハロホルミル基におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。すなわちハロホルミル基としてはフルオロホルミル基(カルボニルフルオリド基ともいう。)が好ましい。
アルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基が特に好ましい。
フッ素樹脂F中の官能基fの含有量は、フッ素樹脂Fの主鎖炭素数1×10個に対し10〜60000個が好ましく、100〜50000個がより好ましく、100〜10000個がさらに好ましく、300〜5000個が特に好ましい。官能基fの含有量が前記範囲の下限値以上であれば、繊維強化成形品における部材間(層間)での接着性にさらに優れる。官能基fの含有量が前記範囲の上限値以下であれば、プリプレグを成形する際の温度を低くしても、繊維強化成形品における部材間(層間)での接着性に優れる。
官能基fの含有量は、核磁気共鳴(NMR)分析、赤外吸収スペクトル分析等の方法によって測定できる。例えば、特開2007−314720号公報に記載のように赤外吸収スペクトル分析等の方法を用いて、フッ素樹脂Fを構成する全単位中の官能基fを有する単位の割合(モル%)を求め、前記割合から、官能基fの含有量を算出できる。
フッ素樹脂Fとしては、例えば、官能基fを有する単位や官能基fを有する末端基を有する含フッ素重合体が挙げられる。具体的には、PCTFE、ETFE、ECTFE、CTFE/TFE共重合体、FEP、PFA、PVdF等に官能基fを導入したフッ素樹脂を例示できる。
フッ素樹脂Fとしては、繊維強化成形品における部材間(層間)での接着性に優れる点から、下記含フッ素重合体Xが好ましい。
含フッ素重合体X:TFE又はCTFEに基づく単位(以下、「単位u1」とも記す)と、酸無水物基を有する環状炭化水素単量体(以下、「酸無水物系単量体」とも記す。)に基づく単位(以下、「単位u2」とも記す)と、含フッ素単量体(ただし、TFE及びCTFEを除く。)に基づく単位(以下、「単位u3」とも記す)とを有する含フッ素重合体。
単位u1を構成する単量体としては、耐熱性が優れる点から、TFEが好ましい。
酸無水物系単量体としては、無水イタコン酸(以下、「IAH」とも記す。)、無水シトラコン酸(以下、「CAH」とも記す。)、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(以下、「NAH」とも記す。)、無水マレイン酸等が挙げられる。酸無水物系単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸無水物系単量体としては、IAH、CAH及びNAHが好ましい。IAH、CAH及びNAHのいずれかを用いると、無水マレイン酸を用いた場合に必要となる特殊な重合方法(特開平11−193312号公報参照)を用いることなく、酸無水物基を有する含フッ素重合体Xを容易に製造できる。
酸無水物系単量体としては、繊維強化成形品における部材間(層間)での接着性にさらに優れる点から、IAH及びNAHが好ましい。
含フッ素重合体Xには、単位u2における酸無水物基の一部が加水分解し、その結果、酸無水物系単量体に対応するジカルボン酸(イタコン酸、シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、マレイン酸等)に由来する単位が含まれる場合がある。前記ジカルボン酸に由来する単位が含まれる場合、当該単位の含有量は、単位u2の含有量に含まれるものとする。
単位u3を構成する含フッ素単量体としては、重合性炭素−炭素二重結合を1つ有する含フッ素化合物が好ましく、例えば、フルオロオレフィン(フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、TFE、HFP、ヘキサフルオロイソブチレン等。ただし、TFEを除く。)、PAVE、CF=CFORf2SO(ただし、Rf2は炭素数1〜10で炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよいペルフルオロアルキレン基であり、Xはハロゲン原子又は水酸基である。)、CF=CFORf3CO(ただし、Rf3は炭素数1〜10で炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよいペルフルオロアルキレン基であり、Xは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)、CF=CF(CFOCF=CF(ただし、pは1又は2である。)、CH=CX(CF(ただし、Xは水素原子又はフッ素原子であり、qは2〜10の整数であり、Xは水素原子又はフッ素原子である。)(以下、「FAE」とも記す。)、環構造を有する含フッ素単量体(ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソール、ペルフルオロ(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)等)等が挙げられる。
PAVEとしては、CF=CFORf1(ただし、Rf1は炭素数1〜10で炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよいペルフルオロアルキル基である。)等が挙げられる。
単位u3を構成する含フッ素単量体としては、含フッ素重合体Xの成形性に優れる点から、HFP、PAVE及びFAEからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、PAVEが特に好ましい。
PAVEとしては、CF=CFOCFCF、CF=CFOCFCFCF(以下、「PPVE」とも記す。)、CF=CFOCFCFCFCF、CF=CFO(CFF等が挙げられ、PPVEが好ましい。
FAEとしては、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH等が挙げられる。
FAEとしては、CH=CH(CFq1(ただし、q1は、2〜6であり、2〜4が好ましい。)が好ましく、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CF(CFH、CH=CF(CFHがより好ましく、CH=CH(CFF(以下、「PFBE」とも記す。)及びCH=CH(CFF(以下、「PFEE」とも記す。)が特に好ましい。
含フッ素重合体X中の単位u1と単位u2と単位u3との合計量に対する各単位の好ましい割合は下記のとおりである。
単位u1の割合は、90〜99.89モル%が好ましく、95〜99.47モル%がより好ましく、96〜98.95モル%がさらに好ましい。
単位u2の割合は、0.01〜3モル%が好ましく、0.03〜2モル%がより好ましく、0.05〜1モル%がさらに好ましい。
単位u3の割合は、0.1〜9.99モル%が好ましく、0.5〜9.97モル%がより好ましく、1〜9.95モル%がさらに好ましい。
含フッ素重合体Xにおいて、各単位の割合が前記範囲内であれば、繊維強化成形品における部材間(層間)での接着性にさらに優れる。
単位u2の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体Xにおける酸無水物基の量が適切になり、繊維強化成形品における部材間(層間)での接着性にさらに優れる。
単位u3の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体Xの成形性にさらに優れる。
各単位の割合は、含フッ素重合体Xの溶融NMR分析、フッ素含有量分析、赤外吸収スペクトル分析等により算出できる。
含フッ素重合体Xは、単位u1〜u3に加えて、非フッ素系単量体(ただし、酸無水物系単量体を除く。)に基づく単位(以下、「単位u4」とも記す)を有していてもよい。
非フッ素系単量体としては、重合性炭素−炭素二重結合を1つ有する非フッ素化合物が好ましく、例えば、オレフィン(エチレン、プロピレン、1−ブテン等)、ビニルエステル(酢酸ビニル等)等が挙げられる。非フッ素系単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
非フッ素系単量体としては、フッ素樹脂フィルムの機械的強度等に優れる点から、エチレン、プロピレン、1−ブテンが好ましく、エチレンが特に好ましい。
含フッ素重合体Xが単位u1と単位u2と単位u3と単位u4とからなり、単位u4がエチレン単位である場合の、単位u1と単位u2と単位u3と単位u4との合計量に対する各単位の好ましい割合は下記のとおりである。
単位u1の割合は、25〜80モル%が好ましく、40〜65モル%がより好ましく、45〜63モル%がさらに好ましい。
単位u2の割合は、0.01〜5モル%が好ましく、0.03〜3モル%がより好ましく、0.05〜1モル%がさらに好ましい。
単位u3の割合は、0.2〜20モル%が好ましく、0.5〜15モル%がより好ましく、1〜12モル%がさらに好ましい。
エチレン単位の割合は、20〜75モル%が好ましく、35〜50モル%がより好ましく、37〜55モル%がさらに好ましい。
含フッ素重合体Xの具体例としては、TFE/NAH/PPVE共重合体、TFE/IAH/PPVE共重合体、TFE/CAH/PPVE共重合体、TFE/IAH/HFP共重合体、TFE/CAH/HFP共重合体、TFE/IAH/PFBE/エチレン共重合体、TFE/CAH/PFBE/エチレン共重合体、TFE/IAH/PFEE/エチレン共重合体、TFE/CAH/PFEE/エチレン共重合体、TFE/IAH/HFP/PFBE/エチレン共重合体等が挙げられる。
含フッ素重合体Xとしては、官能基fを有するPFAが好ましく、TFE/NAH/PPVE共重合体、TFE/IAH/PPVE共重合体、TFE/CAH/PPVE共重合体がより好ましい。
含フッ素重合体X等の官能基fを有するフッ素重合体は、常法により製造できる。単量体の重合によって含フッ素重合体を製造する場合、重合方法としては、ラジカル重合開始剤を用いる重合方法が好ましい。
重合方法としては、塊状重合法、有機溶媒(フッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素等)を用いる溶液重合法、水性媒体と必要に応じて適当な有機溶媒とを用いる懸濁重合法、水性媒体と乳化剤とを用いる乳化重合法が挙げられ、溶液重合法が好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、その半減期が10時間である温度が0〜100℃である開始剤が好ましく、20〜90℃である開始剤がより好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、アゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリル等)、非フッ素系ジアシルペルオキシド(イソブチリルペルオキシド、オクタノイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等)、ペルオキシジカーボネート(ジイソプロピルペルオキシジカ−ボネート等)、ペルオキシエステル(tert−ブチルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシイソブチレート、tert−ブチルペルオキシアセテート等)、含フッ素ジアシルペルオキシド((Z(CFCOO)(ただし、Zは水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、rは1〜10の整数である。)で表される化合物等)、無機過酸化物(過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等)等が挙げられる。
重合時には、含フッ素重合体Xの溶融粘度を制御するために、連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、アルコール(メタノール、エタノール等)、クロロフルオロハイドロカーボン(1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン等)、炭化水素(ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等)が挙げられる。
溶液重合法で用いる有機溶媒としては、ペルフルオロカーボン(ペルフルオロシクロブタン等)、ヒドロフルオロカーボン(1−ヒドロペルフルオロヘキサン等)、クロロヒドロフルオロカーボン(1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン等)、ヒドロフルオロエーテル(メチルペルフルオロブチルエーテル等)等が挙げられる。これらの炭素数は、4〜12が好ましい。
フッ素樹脂Fとしては、主鎖末端基として官能基fを有する含フッ素重合体を用いてもよい。主鎖末端基として官能基fを有する含フッ素重合体は、単量体の重合の際に、官能基fをもたらす連鎖移動剤や重合開始剤を使用して単量体を重合させる方法で製造できる。
官能基fをもたらす連鎖移動剤としては、カルボキシ基、エステル結合、ヒドロキシ基等を有する連鎖移動剤が好ましい。具体的には、酢酸、無水酢酸、酢酸メチル、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
官能基fをもたらす重合開始剤としては、ペルオキシカーボネート、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステル等の過酸化物系重合開始剤が好ましい。具体的には、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート等が挙げられる。
粉体Aは、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてフッ素樹脂以外の成分をさらに含んでいてもよい。フッ素樹脂以外の成分としては、フッ素樹脂以外の樹脂、無機フィラー、ゴム等が挙げられる。フッ素樹脂以外の樹脂としては、芳香族ポリエステル、ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンオキシド等が挙げられる。
粉体AのD50は、0.5〜100μmであり、1〜90μmが好ましく、3〜80μmがより好ましく、5〜60μmがさらに好ましい。粉体AのD50が前記範囲の下限値以上であれば、強化繊維基材への塗布性に優れる。粉体AのD50が前記範囲の上限値以下であれば、強化繊維基材への付着性に優れる。
例えば、重合で得たフッ素樹脂や、市販のフッ素樹脂を含むパウダー材料を、必要に応じて粉砕した後に分級(篩い分け等)することにより、D50が前記範囲の粉体Aが得られる。溶液重合、懸濁重合または乳化重合によりフッ素樹脂を製造した場合は、重合に用いた有機溶媒又は水性媒体を除去して粒状のフッ素樹脂を回収した後に、粉砕や分級(篩い分け等)を行う。重合後の粒状のフッ素樹脂のD50が所望の範囲内である場合は、当該フッ素樹脂をそのまま粉体Aとして使用できる。パウダー材料の粉砕方法及び分級方法としては、国際公開第2016/017801号の[0065]〜[0069]に記載の方法を採用できる。
なお、粉体Aとしては、市販品を用いてもよい。
本発明の樹脂付き強化繊維基材においては、強化繊維基材と粉体Aの合計体積に対する強化繊維基材の体積の比率(以下、「比率Q」とも記す。)は、0.70〜0.99であり、0.75〜0.95が好ましく、0.80〜0.90がより好ましい。比率Qが前記範囲の下限値以上であれば、強化繊維成形品の強度特性に優れる。比率Qが前記範囲の上限値以下であれば、強化繊維成形品の耐衝撃性に優れる。
なお、比率Qは、樹脂付き強化繊維基材の製造時の仕込み量、及び材料の比重から算出できる。
(樹脂付き強化繊維基材の製造方法)
本発明の樹脂付き強化繊維基材の製造方法としては、強化繊維基材に、粉体Aを、強化繊維基材と粉体Aの合計体積に対する強化繊維基材の体積の比率Qが0.70〜0.99となるように塗布する方法を例示できる。
粉体Aの塗布方法としては、特に限定されず、静電塗装、溶射、粉体Aの分散液に強化繊維基材を浸漬する方法を例示できる。
分散液に用いる液状媒体としては、特に限定されず、水;メタノール、エタノール等のアルコール;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の含窒素化合物;ジメチルスルホキシド等の含硫黄化合物;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;乳酸エチル、酢酸エチル等のエステル類;メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等のケトン類;エチレングリコールモノイソプロピルエーテル等のグリコールエーテル類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類を例示できる。液状媒体としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
分散液の固形分濃度は、5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。
本発明では、粉体Aを塗布した強化繊維基材を、粉体Aを形成するフッ素樹脂の融点以上の温度で加熱してもよい。粉体Aの塗布後に加熱して粉体Aの少なくとも一部を溶融させることで、プリプレグにおいて強化繊維基材と後述の非フッ素樹脂との間にフッ素樹脂をより効率良く存在させることができる。これにより、機械強度が高い繊維強化成形品が得られやすくなる。
[プリプレグの製造方法]
本発明のプリプレグの製造方法においては、前記した樹脂付き強化繊維基材の製造方法により樹脂付き強化繊維基材を製造し、樹脂付き強化繊維基材に、非フッ素樹脂を特定の比率で含浸させる。
非フッ素樹脂としては、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を例示できる。
熱可塑性樹脂としては、結晶性樹脂、非晶性樹脂、熱可塑性エラストマーを例示できる。
結晶性樹脂としては、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、液晶ポリエステル等)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、酸変性ポリエチレン、酸変性ポリプロピレン、酸変性ポリブチレン等)、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリアリーレンスルフィド樹脂(ポリフェニレンスルフィド等)、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルニトリル、液晶ポリマーを例示できる。
非晶性樹脂としては、スチレン系樹脂(ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂等)、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、未変性または変性されたポリフェニレンエーテル、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートを例示できる。
熱可塑エラストマーとしては、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリブタジエン系エラストマー、ポリイソプレン系エラストマー、アクリロニトリル系エラストマー等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、プリプレグの耐熱性向上の点から、ポリアミド、ポリアリーレンスルフィド樹脂(ポリフェニレンスルフィド等)、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルニトリル、変性されたポリフェニレンエーテル、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートが好ましい。
熱可塑性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリイミド、ビスマレイミド樹脂を例示できる。
熱硬化性樹脂としては、繊維強化成形品の機械的特性の点から、エポキシ樹脂、アネートエステル樹脂が好ましく、エポキシ樹脂がより好ましい。
エポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂(ビスフェノール型エポキシ樹脂、(ポリ)アルキレングリコール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等)、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂(N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、トリグリシジルイソシアヌレート等)、脂環型エポキシ樹脂(ジシクロペンタジエン型等)、主鎖に硫黄原子を有するエポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂を例示できる。
熱硬化性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
非フッ素樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合、熱硬化性樹脂に硬化剤を配合してもよい。硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類に応じて適宜選択できる。
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂の場合、硬化剤としては、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、ビスアニリン、ベンジルジメチルアニリンを例示できる。
熱硬化性樹脂がシアネートエステル樹脂の場合、硬化剤としては、繊維強化成形品の靭性が向上する点から、ジエポキシ化合物が好ましい。
硬化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、非フッ素樹脂に無機フィラー、有機フィラー、有機顔料、金属せっけん、界面活性剤、紫外線吸収剤、潤滑剤、シランカップリング剤等の添加剤を配合してもよい。
本発明では、強化繊維基材と粉体A由来の樹脂成分と非フッ素樹脂の合計体積に対する強化繊維基材の体積の比率(以下、「比率Q」とも記す。)が0.40〜0.60となるように、非フッ素樹脂を樹脂付き強化繊維基材に含浸させる。
比率Qは、0.40〜0.60であり、0.42〜0.60が好ましく、0.45〜0.60がより好ましい。比率Qが前記範囲の下限値以上であれば、繊維強化成形品の強度特性に優れる。比率Qが前記範囲の上限値以下であれば、繊維強化成形品の耐衝撃性に優れる。
なお、比率Qは、樹脂付き強化繊維基材の製造時の仕込み量とプリプレグの製造時の仕込み量、及び材料の比重から算出できる。
非フッ素樹脂を樹脂付き強化繊維基材に含浸する方法としては、特に限定されない。例えば、非フッ素樹脂フィルムと樹脂付き強化繊維基材とを重ね合わせ、熱プレスすることで非フッ素樹脂を樹脂付き強化繊維基材に含浸する方法を例示できる。
本発明では、非フッ素樹脂を含浸する前に樹脂付き強化繊維基材を表面処理してもよい。表面処理としては、プラズマ処理が好ましい。
プラズマ処理に用いるプラズマ照射装置は、特に限定されず、高周波誘導方式、容量結合型電極方式、コロナ放電電極−プラズマジェット方式、平行平板型、リモートプラズマ型、大気圧プラズマ型、ICP型高密度プラズマ型等を採用した装置を例示できる。
プラズマ処理に使用するガスとしては、特に限定されず、酸素、窒素、希ガス(アルゴン)、水素、アンモニアを例示できる。
[繊維強化成形品の製造方法]
本発明の繊維強化成形品の製造方法は、本発明のプリプレグの製造方法によりプリプレグを製造し、前記プリプレグを用いた成形により繊維強化成形品を製造する方法である。
繊維強化成形品は、本発明の製造方法で製造したプリプレグのみを用いて製造してもよく、本発明の製造方法で製造したプリプレグと、本発明の製造方法で製造したプリプレグ以外の他のプリプレグとを用いて製造してもよい。本発明の製造方法で製造したプリプレグと、プリプレグ以外の他の部材とを用いて繊維強化成形品を製造してもよい。
他のプリプレグとしては、マトリックス樹脂が熱可塑性樹脂を含み、かつフッ素樹脂を含まないプリプレグを例示できる。
プリプレグ以外の他の部材としては、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、黄銅、ニッケル、亜鉛等の金属からなる金属箔、樹脂フィルムを例示できる。
繊維強化成形品は、例えば、本発明のプリプレグを含む複数のプリプレグを積層した積層材料を熱プレスすることによって得られる。非フッ素樹脂として未硬化の熱硬化性樹脂を用いた場合は、得られる繊維強化成形品は熱硬化性樹脂の硬化物を含む。
成形方法としては、金型を用いたプレス成形法、オートクレーブを用いた方法等が挙げられる。
プリプレグを含む積層材料の熱プレスの温度は、熱可塑性樹脂又は未硬化の熱硬化性樹脂を含むプリプレグを用いる場合は、熱可塑性樹脂の融点以上、又は熱硬化性樹脂の硬化温度以上とすることが好ましい。
本発明の繊維強化成形品は、本発明のプリプレグを用いない方法によっても成形できる。たとえば、本発明の樹脂付き強化繊維基材を製造し、該樹脂付き強化繊維基材を重ね合わせた積層体を金型内に配置し、熱硬化性樹脂を金型内に注入することで含浸させ、硬化させる方法が挙げられる。このような成形方法は一般的にレジントランスファー成形(RTM)とも呼ばれ、熱硬化性樹脂に含浸させる際に、金型を真空引きすること方法をバキュームアシストレジントランスファー成形(VaRTM)と呼ぶ。
また、本発明の樹脂付き強化繊維基材を製造し、該樹脂付き強化繊維基材と熱可塑性樹脂からなるフィルムを金型内に積層し、その後、熱可塑性樹脂の融点以上の温度で加熱プレスすることによっても、本発明の繊維強化成形品を得ることができる。樹脂付き強化基材をAとし、熱可塑性樹脂からなるフィルムをBとした場合、上記積層はABABABと交互に積層してもよく、AABAABBなど不規則な順序で積層してもよい。
繊維強化成形品の用途は、特に限定されない。プリント基板、電子機器の筐体、内部部材(トレイ、シャーシ等)、建材(パネル等)、自動車、二輪車、鉄道車両等の車両、航空機等の輸送機器関連の部品、ラケット、バットなどのスポーツ用品、産業機械、ロボット、医療機器の部品を例示できる。
以上説明したように、本発明においては、強化繊維基材に粉体Aを特定の比率で塗布した樹脂付き強化繊維基材に、非フッ素樹脂を特定の比率で含浸してプリプレグとする。このようなプリプレグを用いることで、機械強度の高い繊維強化成形品を製造できる。本発明により前記効果が得られる要因としては、強化繊維と非フッ素樹脂の間に柔軟なフッ素樹脂が入り込むためと考えられる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[測定方法]
フッ素樹脂及び粉体についての各種測定方法を以下に示す。
(1)共重合組成
フッ素樹脂の共重合組成は、溶融NMR分析およびフッ素含有量分析により求めた。
(2)融点(℃)
セイコー電子社製の示差走査熱量計(DSC装置)を用い、フッ素樹脂を10℃/分の速度で昇温したときの融解ピークを記録し、極大値に対応する温度(℃)を融点(Tm)とした。
(3)MFR(g/10分)
テクノセブン社製のメルトインデクサーを用い、下記温度および荷重下で、直径2mm、長さ8mmのノズルから10分間(単位時間)に流出するフッ素樹脂の質量(g)を測定してMFRとした。
(4)粉体のD50
堀場製作所社製のレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(LA−920測定器)を用い、粉体を水中に分散させ、粒度分布を測定し、D50(μm)を算出した。
(5)曲げ強度
東洋精機社製の引張圧縮試験機「ストログラフR−2」を用いて、ロードセル定格1000kg、速度5mm/分、支点間距離8cmの条件で成形品の曲げ強度を測定した。
[樹脂材料]
本実施例で使用した樹脂材料を以下に示す。
(フッ素樹脂F)
フッ素樹脂F−1:国際公開第2016/006644号の例5と同様にして、共重合組成がTFE単位/エチレン単位/CH=CH(CFF単位/IAH単位(モル比)=54.7/42.8/2.1/0.4のフッ素樹脂を製造した。融点は240℃、MFR(297℃、荷重49N)は20.6g/10分、比重は1.76であった。
(ポリアミド樹脂B)
ポリアミド樹脂B−1:ポリアミド6(宇部興産社製、UBEナイロン 1022B、比重:1.14)。
[実施例1]
フッ素樹脂F−1をアズワン社製冷凍粉砕機TPH−01により粉砕し、D50が50μmのフッ素樹脂の粉体A−1を得た。
非開繊カーボンクロス(サンライト社製、平織CF3000、厚さ:0.25mm、比重:1.80)を縦10cm×横10cmに切断して強化繊維基材とした。静電塗装により、前記強化繊維基材に粉体A−1を、強化繊維基材と粉体A−1の合計体積に対する強化繊維基材の体積の比率Qが0.90となるように塗布した。次いで、熱風循環式乾燥機にて260℃、3分間の条件で熱暴露し、樹脂付き強化繊維基材C−1を得た。
単軸押出機(田辺プラスチックス機械社製、VS−30)及び400mm幅Tダイを用いて、設定樹脂温度260℃、回転数50rpm、ライン速度2.0m/分にてポリアミド樹脂B−1を押出成形し、厚さ50μmのポリアミドフィルムを得た。前記ポリアミドフィルムから縦10cm×横10cmのフィルムを2枚切り出し、樹脂付き強化繊維基材C−1の両面に積層し、メルト熱プレス機(テスター産業社製)を用いて温度240℃、圧力1MPa、プレス時間3分間の条件でプレス成形し、プリプレグP−1得た。プリプレグP−1における、強化繊維基材とフッ素樹脂F−1とポリアミド樹脂B−1の合計体積に対する強化繊維基材の体積の比率Qは、0.50であった。
プリプレグP−1を10枚積層し、メルト熱プレス機(テスター産業社製)を用いて、温度280℃、圧力10MPa、プレス時間15分間(予熱工程:12分(加圧無し)、圧縮工程:3分)の条件でプレス成形し、厚さ2.3mmの繊維強化成形品を得た。
[比較例1]
比率Qを0.50とする以外は、実施例1と同様に粉体A−1を強化繊維基材に塗布して樹脂付き強化繊維基材C−2を得た。
樹脂付き強化繊維基材C−2を10枚積層し、メルト熱プレス機(テスター産業社製)を用いて、温度280℃、圧力10MPa、プレス時間15分間(予熱工程:12分(加圧無し)、圧縮工程:3分)の条件でプレス成形し、厚さ2.2mmの繊維強化成形品を得た。
[比較例2]
ポリアミド樹脂B−1とフッ素樹脂A−1を、体積比でポリアミド樹脂B−1:フッ素樹脂A−1=90:10になるようにドライブレンドし、2軸押出機(テクノベル社製、KZW15TW−45MG)に投入し、樹脂吐出量2.0kg/時間、スクリュー回転数200rpm、設定樹脂温度240℃の条件で溶融混練して樹脂組成物を得た。
単軸押出機(田辺プラスチックス機械社製、VS−30)及び400mm幅Tダイを用い、設定樹脂温度260℃、回転数50rpm、ライン速度2.0m/分にて前記樹脂組成物を押出成形し、厚さ50μmのブレンドフィルムを得た。前記ブレンドフィルムから縦10cm×横10cmのフィルムを2枚切り出した。それら2枚のフィルムを、非開繊カーボンクロス(サンライト社製、平織CF3000、厚さ0.25mm、比重:1.80)から切り出した縦10cm×横10cmの強化繊維基材の両面に積層し、メルト熱プレス機(テスター産業社製)を用いて、温度240℃、圧力1MPa、プレス時間3分間の条件でプレス成形してプリプレグP−2を得た。プリプレグP−2における、強化繊維基材とフッ素樹脂F−1とポリアミド樹脂B−1の合計体積に対する強化繊維基材の体積の比率Qは、0.50であった。
プリプレグP−2を11枚積層し、メルト熱プレス機(テスター産業社製)を用いて、温度280℃、圧力10MPa、プレス時間15分間(予熱工程:12分(加圧無し)、圧縮工程:3分)の条件でプレス成形し、厚さ2.2mmの繊維強化成形品を得た。
各例で得た繊維強化成形品の曲げ強度を測定した結果を表1に示す。
Figure 2019183069
表1に示すように、本発明の製造方法で製造したプリプレグを用いた実施例1の繊維強化成形品は、比率Qが0.50の樹脂付き強化繊維基材をプリプレグとして用いた比較例1や、フッ素樹脂とポリアミド樹脂をブレンドして強化繊維基材に含浸したプリプレグを用いた比較例2の繊維強化成形品に比べて、曲げ強度が高かった。

Claims (14)

  1. 強化繊維基材に、D50が0.5〜100μmのフッ素樹脂を含む粉体を、前記強化繊維基材と前記粉体の合計体積に対する前記強化繊維基材の体積の比率が0.70〜0.99となるように塗布する、樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
  2. 前記粉体を塗布した前記強化繊維基材を前記フッ素樹脂の融点以上の温度で加熱する、請求項1に記載の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
  3. 前記フッ素樹脂が、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有し、融点が100〜325℃のフッ素樹脂である、請求項1又は2に記載の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
  4. 前記フッ素樹脂の融点が150℃以上260℃未満である、請求項3に記載の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
  5. 前記フッ素樹脂の融点が260℃以上325℃以下である、請求項3に記載の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
  6. 前記強化繊維基材が、強化繊維織物、強化繊維が一方向に引き揃えられた強化繊維シート、又は強化繊維不織布のいずれかである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
  7. 前記強化繊維基材に含まれる強化繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、又はアラミド繊維のいずれかである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂付き強化繊維基材の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂付き強化繊維基材の製造方法により樹脂付き強化繊維基材を製造し、前記樹脂付き強化繊維基材に、非フッ素樹脂を、前記強化繊維基材と前記樹脂付き強化繊維基材の樹脂由来の樹脂成分と前記非フッ素樹脂の合計体積に対する前記強化繊維基材の体積の比率が0.40〜0.60となるように含浸させる、プリプレグの製造方法。
  9. 前記非フッ素樹脂が、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂である、請求項8に記載のプリプレグの製造方法。
  10. 前記非フッ素樹脂を含浸する前に前記樹脂付き強化繊維基材を表面処理する、請求項8又は9に記載のプリプレグの製造方法。
  11. 強化繊維基材と、D50が0.5〜100μmのフッ素樹脂を含む粉体とを含み、前記強化繊維基材と前記粉体の合計体積に対する前記強化繊維基材の体積の比率が0.70〜0.99である、樹脂付き強化繊維基材。
  12. 請求項8〜10のいずれか一項に記載のプリプレグの製造方法によりプリプレグを製造し、前記プリプレグを用いた成形により繊維強化成形品を得る、繊維強化成形品の製造方法。
  13. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法により得られた樹脂付き強化繊維基材を積層し複数の樹脂付き強化繊維基材からなる積層体を製造し、該積層体に熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を含浸させた後に成形する、繊維強化成形品の製造方法。
  14. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法により得られた樹脂付き強化繊維基材と、熱可塑性樹脂からなるフィルムを、金型内に積層した後に、前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度で熱プレスして成形する、繊維強化成形品の製造方法。
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