JP2019181762A - インクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐水性に優れているとともに、白抜けの発生が抑制された画像を記録することが可能なインクジェット記録方法を提供する。【解決手段】ラインヘッドから水性インクを吐出して記録媒体の所定位置に画像を記録する記録工程と、記録媒体を加熱して画像を定着する定着工程と、を有するインクジェット記録方法である。水性インクが、染料、及び水溶性樹脂や樹脂粒子などの樹脂を含有し、記録工程における所定位置への画像の記録から、定着工程における所定位置に記録された画像を定着するまでの時間が、1.0秒以下である。【選択図】なし
Description
本発明は、インクジェット記録方法に関する。
近年、インクジェット記録装置及びそれを用いる記録方法については、記録速度(スループット)の向上、及び記録される画像の画質の向上が要求されている。このような要求を満たす記録方法として、樹脂粒子を含有するインクをラインヘッドで吐出する工程と、熱定着機構により画像を定着する工程とを有するインクジェット記録方法が知られている。例えば、樹脂粒子の最低造膜温度と熱定着の温度との関係を制御した、定着ローラーへのインクの転写を抑制しうるインクジェット記録方法が提案されている(特許文献1)。
インクジェット方式で記録した画像を定着機構に通すと、電子写真方式における「ブリスタ現象」と同様に、水蒸気によって色材が剥がれて画像の下地である記録媒体が見える、いわゆる「白抜け」が発生しやすい。このような「白抜け」は、顔料を色材として含有するインク(顔料インク)で記録した場合に生ずる。
染料を色材として含有するインク(染料インク)を用いた場合にはブリスタ現象が生じないため、白抜けの発生は抑制される。また、画像の発色性を高める観点からは、染料を色材として選択する利点があると言える。但し、染料インクで記録した画像については、耐水性が乏しいといった別の課題を有している。
特許文献1で提案された記録方法は、顔料インクを用いることを前提とした方法であり、染料インクを用いて画像を記録する方法ではない。また、耐水性に優れているとともに、白抜けの発生が抑制された画像を染料インクで記録する方法については、これまでに見出されていない。
したがって、本発明の目的は、耐水性に優れているとともに、白抜けの発生が抑制された画像を記録することが可能なインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、ラインヘッドから水性インクを吐出して記録媒体の所定位置に画像を記録する記録工程と、前記記録媒体を加熱して前記画像を定着する定着工程と、を有するインクジェット記録方法であって、前記水性インクが、染料及び樹脂を含有し、前記記録工程における前記所定位置への前記画像の記録から、前記定着工程における前記所定位置に記録された前記画像を定着するまでの時間が、1.0秒以下であることを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
本発明によれば、耐水性に優れているとともに、白抜けの発生が抑制された画像を記録することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値である。
まず、染料インクで記録される画像の耐水性を向上させるための構成について説明する。染料インクを記録媒体にそのまま付与するだけでは、耐水性を有する画像を記録することはできない。染料インクで記録した画像の耐水性を向上させるには、水などの液体成分から染料を保護するための樹脂を記録媒体の表面付近に存在させる必要がある。但し、記録媒体の表面付近に存在する樹脂の量は、記録媒体へのインクの浸透に伴って減少する。このため、樹脂を記録媒体の表面付近に存在させるには、記録媒体へのインクの浸透を遅らせる必要がある。
検討の結果、本発明者らは、染料及び樹脂を含有するインクをラインヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録した後、記録媒体を加熱して画像を定着する記録方法であって、画像の記録から定着までの時間を1.0秒以下とする構成を見出した。このような構成を採用することで、耐水性に優れているとともに、白抜けの発生が抑制された画像を記録することができる。画像の記録から定着までの時間を1.0秒以下とするためには、前提として、ラインヘッドからインクを吐出させる方式を利用することを要する。ラインヘッドからインクを吐出することで、記録速度(スループット)を高めることもできる。
画像の耐水性が発現するメカニズムは、樹脂が水溶性であるか、水分散性(樹脂粒子)であるかによって異なる。水溶性樹脂は、一度乾燥すると再溶解しにくくなる。また、記録媒体に付与されたインク中で水溶性樹脂同士は絡み合い、ネットワークを形成する。このため、記録媒体へのインクの浸透が遅くなるとともに、形成されたネットワークに染料が絡め取られ、水による染料の移動も抑制される。また、水溶性樹脂は水溶性であるため、染料と同様の挙動を示す。すなわち、水溶性樹脂を用いることで、染料と同等の浸透範囲において画像の耐水性を発現させることができる。したがって、画像の記録から定着までの時間を1.0秒以下とすることで、インク中の染料及び水溶性樹脂を、記録媒体に浸透する前に定着することができる。これにより、水が付与された場合であっても、例えば5.0秒以下のような短時間であれば十分な耐水性を示す画像を記録することができる。しかし、画像の記録から定着までの時間が1.0秒を超えると、記録媒体中へのインクの浸透が進行してしまい、水溶性樹脂によって形成されるネットワークが疎になる。疎になったネットワークには外部から水が侵入しやすくなるとともに、ネットワーク自体も解れやすくなるので、染料がネットワーク外へと流出しやすくなる。
一方、水分散性樹脂(樹脂粒子)は染料と異なる挙動を示し、記録媒体に付与されても記録媒体に浸透しにくく、記録媒体の表面に残りやすい。また、樹脂粒子が加熱されると、樹脂粒子中の疎水部分により耐水性が発現した膜が形成される。画像の記録から定着までの時間を1.0秒以下とすることで、インク中の染料を、記録媒体に浸透する前、すなわち、染料が樹脂粒子に覆われているうちに樹脂粒子が膜化され、染料を定着することができる。これにより、水が付与された場合であっても、例えば5.0秒以下のような短時間であれば十分な耐水性を示す画像を記録することができる。これに対して、画像の記録から定着までの時間が1.0秒を超えると、記録媒体中へのインクの浸透が進行してしまう。このため、浸透しにくい樹脂粒子が、より広範囲に浸透した染料を覆いきれなくなり、記録される画像の耐水性が発現しなくなる。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、ラインヘッドから水性インクを吐出して記録媒体の所定位置に画像を記録する記録工程と、記録媒体を加熱して画像を定着する定着工程とを有する。記録媒体に付与する水性インクは、染料及び樹脂を含有する。そして、記録工程における所定位置への画像の記録から、定着工程における所定位置に記録された画像を定着するまでの時間が、1.0秒以下である。以下、本発明のインクジェット記録方法の詳細について説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、ラインヘッドから水性インクを吐出して記録媒体の所定位置に画像を記録する記録工程と、記録媒体を加熱して画像を定着する定着工程とを有する。記録媒体に付与する水性インクは、染料及び樹脂を含有する。そして、記録工程における所定位置への画像の記録から、定着工程における所定位置に記録された画像を定着するまでの時間が、1.0秒以下である。以下、本発明のインクジェット記録方法の詳細について説明する。
(記録工程)
記録工程では、ラインヘッドから水性インクを吐出する。ラインヘッドは、記録媒体の搬送方向の幅(最大用紙幅)の全幅にわたってインクを吐出する吐出口(ノズル)が配置されたライン型の記録ヘッドである。ラインヘッドではなく、シリアル方式の記録ヘッド(シリアルヘッド)からインクを吐出すると、副走査方向へ走査する分、記録から定着までに要する時間が増加する。このため、記録媒体へのインクの浸透が進行してしまい、液体成分から染料を保護するための樹脂の機能を十分に発揮させることができない。また、記録速度を向上させる観点からもラインヘッドを用いることが好ましい。シリアル方式の記録ヘッドは、紙送り方向(副走査方向)に対して直交する方向(主走査方向)に記録ヘッドを繰り返し移動させて画像を記録する方式の記録ヘッドである。
記録工程では、ラインヘッドから水性インクを吐出する。ラインヘッドは、記録媒体の搬送方向の幅(最大用紙幅)の全幅にわたってインクを吐出する吐出口(ノズル)が配置されたライン型の記録ヘッドである。ラインヘッドではなく、シリアル方式の記録ヘッド(シリアルヘッド)からインクを吐出すると、副走査方向へ走査する分、記録から定着までに要する時間が増加する。このため、記録媒体へのインクの浸透が進行してしまい、液体成分から染料を保護するための樹脂の機能を十分に発揮させることができない。また、記録速度を向上させる観点からもラインヘッドを用いることが好ましい。シリアル方式の記録ヘッドは、紙送り方向(副走査方向)に対して直交する方向(主走査方向)に記録ヘッドを繰り返し移動させて画像を記録する方式の記録ヘッドである。
記録媒体の所定位置に画像が記録されてから、記録媒体が加熱されて画像が定着するまでの時間(以下、単に「記録から定着までの時間」とも記す)は、1.0秒以下であることを要する。記録から定着までの時間が1.0秒超であると、インクの浸透が進行してしまい、耐水剤としての樹脂の機能が十分に発揮されなくなり、画像の耐水性が不十分になる。前記時間は0.1秒以上であることが好ましい。
例えば、(i)記録媒体の搬送速度を上げる;(ii)搬送距離を短くする;(iii)(i)及び(ii)を組み合わせる;ことにより、記録から定着までの時間を1.0秒以下とすることができる。搬送速度が遅すぎると、スループットを向上させることが困難になる場合がある。一方、搬送速度が速すぎると搬送精度が低下しやすくなり、記録ヘッドから吐出されたインク滴の付着位置の精度が低下する場合がある。以上の点を考慮すると、記録媒体の搬送速度は4インチ/秒以上50インチ/秒以下とすることが好ましく、8インチ/秒以上35インチ/秒以下とすることがさらに好ましい。
搬送距離が短すぎると、記録ヘッド(ラインヘッド)と、記録媒体を加熱して画像を定着する定着機構との間の距離が短くなりすぎる。このため、定着機構によって記録ヘッドが加温されやすくなり、ノズル近傍でのインクの蒸発が進行してインクの間欠吐出安定性が低下することがある。一方、搬送距離が長すぎると、記録装置自体が大きくなることがある。以上の点を考慮すると、記録媒体の搬送距離(記録から定着までの距離)は、1インチ以上15インチ以下であることが好ましく、2インチ以上10インチ以下であることがさらに好ましい。
記録媒体の搬送方式としては、ローラー搬送方式、ベルト搬送方式、吸引搬送方式、及び静電搬送方式などを挙げることができる。なかでも、装置の簡略化や小型化の観点から、ローラー搬送方式によって記録媒体を搬送することが好ましい。
(定着工程)
定着工程では、所定位置に画像が記録された記録媒体を定着機構などの定着手段により加熱して、画像を記録媒体に定着する。記録媒体を加熱することで、水性インクを構成する水などの液体成分が蒸発する。これにより、記録媒体へのインクの浸透が抑制されるとともに、染料を液体成分から保護するための樹脂を記録媒体の表面付近に高濃度で存在させることができる。定着機構としては、記録媒体に熱を付与する熱定着機構を挙げることができる。熱定着機構としては、ローラー定着機構、ベルト定着機構などの熱及び圧力を付与する接触式の熱圧定着手段;熱板定着機構、フラッシュ定着機構、赤外線ランプ定着機構、オーブン定着機構、誘電加熱定着機構などの非接触式の熱定着手段を挙げることができる。
定着工程では、所定位置に画像が記録された記録媒体を定着機構などの定着手段により加熱して、画像を記録媒体に定着する。記録媒体を加熱することで、水性インクを構成する水などの液体成分が蒸発する。これにより、記録媒体へのインクの浸透が抑制されるとともに、染料を液体成分から保護するための樹脂を記録媒体の表面付近に高濃度で存在させることができる。定着機構としては、記録媒体に熱を付与する熱定着機構を挙げることができる。熱定着機構としては、ローラー定着機構、ベルト定着機構などの熱及び圧力を付与する接触式の熱圧定着手段;熱板定着機構、フラッシュ定着機構、赤外線ランプ定着機構、オーブン定着機構、誘電加熱定着機構などの非接触式の熱定着手段を挙げることができる。
インクに効率的に熱を伝えるとともに、樹脂粒子を含有するインクを用いた場合には樹脂粒子の膜化を促進させて画像の耐水性をさらに向上させるべく、接触式の熱圧定着手段を採用することが好ましい。さらに、接触式の熱圧定着手段のなかでも、装置の小型化・設計の容易性などの観点から、ローラー定着機構を採用することが好ましい。接触型の熱圧定着手段に用いられるローラーやベルトの表面素材は、耐熱性、撥水性、及び離型性などを考慮すると、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)などのフッ素系樹脂であることが好ましい。
定着工程では、記録媒体に付与されたインク中の水分のうち、半分以上の水分が蒸発しうる熱を付与することが好ましく、インク中の全ての水分が蒸発しうる熱を付与することがさらに好ましい。具体的には、記録媒体の加熱温度を後述する温度の範囲内で調整すればよい。
定着工程で記録媒体に付与する熱は、定着機構の温度と定着時間の両方を調整することで制御することができる。定着時間は、主として搬送速度の調整により制御することができる。また、定着機構の数を増減することによっても定着時間を制御することができる。1の記録装置に設ける定着機構の数は、装置の小型化及び設計容易性の観点から、1以上4以下であることが好ましく、1以上2以下であることがさらに好ましい。複数の定着機構を設ける場合、記録から定着までの時間は、記録媒体の搬送方向における最も上流側の定着機構(最初に画像に接触する定着機構)に画像が到達する時点で判断する。
定着機構の温度が低すぎると、記録媒体に十分な熱を付与するために記録媒体の搬送速度を低下させる必要が生じ、スループットを向上させることが困難になる場合がある。一方、定着機構の温度が高すぎると、記録装置の駆動に必要な電気量が増加しやすくなることがある。さらに、定着機構の温度が高すぎると、樹脂粒子を含有するインクで記録する場合に、いわゆる「泣き別れ」のようなホットオフセットが生じやすくなることがある。以上の点を考慮すると、定着機構の温度は60℃以上200℃以下とすることが好ましく、80℃以上120℃以下とすることがさらに好ましい。例えば、ローラー定着機構などの接触式の熱圧着手段の温度は、100℃以上250℃以下とすることが好ましい。画像を記録していない記録媒体を搬送し、搬送時の記録媒体の表面温度を赤外線放射温度計で測定することで、定着時の記録媒体の温度を測定することができる。また、樹脂粒子を含有するインクで記録する場合は、その最低造膜温度以上の温度に記録媒体を加熱することが好ましい。
(インクジェット記録装置)
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット方式でインクを吐出するラインヘッドを備えたインクジェット記録装置を使用して実施することができる。図1は、インクジェット記録装置の一例を示す模式図である。図1に示すインクジェット記録装置は、インクを吐出する吐出口を備えたライン方式の記録ヘッド(ラインヘッド)1、給紙カセット2、給紙ローラー3、及び搬送ローラー4を備える。図1に示すインクジェット記録装置は、さらに、記録媒体8a上のインクを乾燥させる加熱手段である接触式の加熱ローラー5、排紙ローラー6、及び排紙トレイ7を備える。制御部9は、各ローラーの回転方向及び速度や、接触式の加熱ローラー5におけるヒーターの温度を制御する。さらに、制御部9は、記録媒体8aの搬送に合わせて記録ヘッド1の動作を制御できるように、記録ヘッド1に接続されている。
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット方式でインクを吐出するラインヘッドを備えたインクジェット記録装置を使用して実施することができる。図1は、インクジェット記録装置の一例を示す模式図である。図1に示すインクジェット記録装置は、インクを吐出する吐出口を備えたライン方式の記録ヘッド(ラインヘッド)1、給紙カセット2、給紙ローラー3、及び搬送ローラー4を備える。図1に示すインクジェット記録装置は、さらに、記録媒体8a上のインクを乾燥させる加熱手段である接触式の加熱ローラー5、排紙ローラー6、及び排紙トレイ7を備える。制御部9は、各ローラーの回転方向及び速度や、接触式の加熱ローラー5におけるヒーターの温度を制御する。さらに、制御部9は、記録媒体8aの搬送に合わせて記録ヘッド1の動作を制御できるように、記録ヘッド1に接続されている。
画像の記録時には、給紙ローラー3により給紙カセット2からピックアップされた記録媒体8aが搬送ローラー4によって搬送される。そして、記録ヘッド1から吐出して記録媒体8aの所定位置に付与されたインクによって画像が記録される。所定位置に画像が記録された記録媒体8bは、記録媒体8b上のインク中の水分を蒸発させながら接触式の加熱ローラー5を通過した後、排紙ローラー6で搬送されて排紙トレイ7に積載される。
図2は、図1に示すインクジェット記録装置の一部を拡大して示す模式図である。図2に示すように、接触式の加熱ローラー5は、上下一対のローラー5A及び5Bで構成されている。上側に配設されたローラー5Aは、例えば、その内部にハロゲンヒーターなどのヒーターが収容されたヒートローラーである。下側に配設されたローラー5Bは、例えば、ローラー5Aとの間で記録媒体8を挟持搬送するように構成されたピンチローラー5Bである。接触式の加熱ローラー5を通過する際に、記録媒体8及び記録媒体8上の所定位置に記録された画像(インク)を加熱し、インク中の水分を蒸発させて画像を記録媒体8aの所定位置に定着することができる。
<インク>
インクは、染料及び樹脂を含有する。以下、インクを構成する各成分及びインクの物性などについて詳細に説明する。以下、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」との記載は、それぞれ「アクリル酸、メタクリル酸」、「アクリレート、メタクリレート」を意味する。
インクは、染料及び樹脂を含有する。以下、インクを構成する各成分及びインクの物性などについて詳細に説明する。以下、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」との記載は、それぞれ「アクリル酸、メタクリル酸」、「アクリレート、メタクリレート」を意味する。
(色材)
インクは色材として染料を含有する。染料としては、アニオン性基を有するものなどを挙げることができ、具体的には、フタロシアニン、アゾ、キサンテン、アントラピリドンなどの骨格を有する化合物を用いることができる。インク中の染料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.50質量%以上15.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以上10.00質量%以下であることがさらに好ましい。
インクは色材として染料を含有する。染料としては、アニオン性基を有するものなどを挙げることができ、具体的には、フタロシアニン、アゾ、キサンテン、アントラピリドンなどの骨格を有する化合物を用いることができる。インク中の染料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.50質量%以上15.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以上10.00質量%以下であることがさらに好ましい。
染料インクで記録される画像の耐候性の低さを補うために、さらに顔料を色材として含有させてもよい。顔料をさらに含有させることで、染料の含有量を減らすことができ、画像の耐水性を向上させることもできる。顔料と染料を併用する場合、顔料の色調と染料の色調は、同じであっても異なっていてもよい。
顔料及び染料は、いずれも従来公知のものを用いることができる。また、新規に合成された顔料及び染料を用いることもできる。顔料としては、無機顔料及び有機顔料を挙げることができる。顔料としては、分散剤として樹脂を用いる樹脂分散タイプの顔料、及び顔料の粒子表面に親水性基を導入した自己分散タイプの顔料(自己分散顔料)などを用いることができる。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.50質量%以上15.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以上10.00質量%以下であることがさらに好ましい。
樹脂分散タイプの顔料としては、樹脂分散剤を使用した樹脂分散型顔料、顔料の粒子表面を樹脂で被覆したマイクロカプセル型顔料、及び顔料の粒子表面に高分子を含む有機基が化学的に結合した樹脂結合型顔料などを挙げることができる。分散方法の異なる顔料を併用することもできる。樹脂分散剤としては、後述する樹脂を用いることができる。なかでも、(メタ)アクリル酸などのアニオン性基を有するモノマーに由来する親水性ユニットと、芳香環や脂肪族基を有するがアニオン性基を有しないモノマーに由来する疎水性ユニットと、を有するアクリル系樹脂を用いることが好ましい。
自己分散顔料としては、顔料の粒子表面にアニオン性基が直接又は他の原子団を介して結合したものを挙げることができる。アニオン性基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、及びホスホン酸基などを挙げることができる。アニオン性基のカウンターイオンとしては、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムなどのカチオンを挙げることができる。また、他の原子団は、顔料の粒子表面とイオン性基とのスペーサの機能を持つ基であり、分子量が1,000以下であることが好ましい。他の原子団としては、炭素数1乃至6程度のアルキレン基;フェニレン基、ナフチレン基などのアリーレン基;エステル基;イミノ基;アミド基;スルホニル基;エーテル基などを挙げることができる。また、これらの基を組み合わせた基であってもよい。
(樹脂)
インクは樹脂を含有する。インク中の樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上20.00質量%以下であることが好ましく、0.50質量%以上15.00質量%以下であることがさらに好ましい。樹脂の形態としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、及びこれらの組み合わせなどを挙げることができる。また、樹脂は、水性媒体(インク)に溶解する水溶性樹脂であってもよく、水性媒体(インク)中に樹脂粒子の状態で分散する水分散性樹脂であってもよい。樹脂粒子は色材を内包するものである必要はない。
インクは樹脂を含有する。インク中の樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上20.00質量%以下であることが好ましく、0.50質量%以上15.00質量%以下であることがさらに好ましい。樹脂の形態としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、及びこれらの組み合わせなどを挙げることができる。また、樹脂は、水性媒体(インク)に溶解する水溶性樹脂であってもよく、水性媒体(インク)中に樹脂粒子の状態で分散する水分散性樹脂であってもよい。樹脂粒子は色材を内包するものである必要はない。
「水溶性樹脂」とは、インクを構成する水性媒体に溶解しうる樹脂をいい、具体的には、酸価と当量のアルカリで中和した場合に、動的光散乱法により粒子径を測定可能な粒子を形成しない状態で水性媒体中に存在しうる樹脂を意味する。樹脂が「水溶性」であるか「水分散性」であるかについては、以下に示す方法にしたがって判断することができる。まず、酸価相当のアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)により中和された樹脂を含む液体(樹脂固形分:10質量%)を用意する。次いで、用意した液体を純水で10倍(体積基準)に希釈して試料溶液を調製する。そして、試料溶液中の樹脂の粒子径を動的光散乱法により測定した場合に、粒子径を有する粒子が測定されなければ、その樹脂は「水溶性」であると判断することができる。この際の測定条件は、例えば、SetZero:30秒、測定回数:3回、測定時間:180秒、形状:真球形、屈折率:1.59、とすることができる。粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒度分析計(例えば、商品名「UPA−EX150」、日機装製)などを使用することができる。勿論、粒度分布測定装置や測定条件などは上記に限られるものではない。
水溶性樹脂の酸価は、100mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることが好ましい。水分散性樹脂(樹脂粒子)の酸価は、5mgKOH/g以上100mgKOH/g以下であることが好ましい。水溶性樹脂の重量平均分子量は、3,000以上15,000以下であることが好ましい。水分散性樹脂(樹脂粒子)の重量平均分子量は、1,000以上2,000,000以下であることが好ましい。樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される、ポリスチレン換算の値である。動的光散乱法により測定される(測定条件は上記と同様)樹脂粒子の体積平均粒子径は、50nm以上500nm以下であることが好ましい。樹脂粒子の最低造膜温度は、0℃以上200℃以下であることが好ましい。
樹脂粒子の最低造膜温度とは、樹脂粒子が加熱によって溶融し、樹脂膜を形成(造膜)するために必要な最低温度のことを意味する。本発明においては、樹脂粒子の最低造膜温度は、樹脂粒子そのものの特性として扱う。したがって、インクのように水溶性有機溶剤やインクの添加剤などの成分が樹脂粒子と共存する状態として測定した値ではなく、水分散液(水溶性有機溶剤やインクの添加剤が存在しない液体)として測定した値を利用する。インクから分析する場合には、分取した樹脂粒子を水に分散させた水分散液を利用すればよい。最低造膜温度は、JIS K6828−2:2003(合成樹脂エマルジョン第2部:白化温度及び最低造膜温度の求め方)に記載の試験法に準拠して測定することができる。樹脂粒子の最低造膜温度は、例えば、樹脂の合成に利用するモノマーの種類や使用量などの条件を変更することにより調整することができる。
樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂などを挙げることができる。なかでも、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂としては、親水性ユニット及び疎水性ユニットを有するものが好ましい。なかでも、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、芳香環を有するモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの少なくとも一方に由来する疎水性ユニットとを有する樹脂が好ましい。特に、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、スチレン及びα−メチルスチレンの少なくとも一方のモノマーに由来する疎水性ユニットとを有する樹脂が好ましい。これらの樹脂は顔料と相互作用しやすいため、顔料を分散させるための樹脂分散剤としても好適に用いることができる。
親水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有するユニットである。親水性ユニットは、例えば、親水性基を有する親水性モノマーを重合することで形成することができる。親水性基を有する親水性モノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボン酸基を有する酸性モノマー、これらの酸性モノマーの無水物や塩などのアニオン性モノマーなどを挙げることができる。酸性モノマーの塩を構成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、有機アンモニウムなどのイオンを挙げることができる。疎水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有しないユニットである。疎水性ユニットは、例えば、アニオン性基などの親水性基を有しない、疎水性モノマーを重合することで形成することができる。疎水性モノマーの具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの芳香環を有するモノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマーなどを挙げることができる。
ウレタン系樹脂は、例えば、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得られたものを用いることができる。また、鎖延長剤をさらに反応させたものであってもよい。オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを挙げることができる。
インク中の、染料の含有量(質量%)は、樹脂の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.01倍以上2.50倍以下であることが好ましい。上記の質量比率が0.01倍未満であると、画像の耐水性は発現するがインクの粘度が上昇しやすいため、インクの吐出安定性が低下する場合がある。インクの吐出安定性が低下すると、水蒸気に起因する色材の剥がれによって生ずる白抜けではなく、インク付着位置の乱れに起因する線状の白抜けが起こりやすくなる。一方、上記の質量比率が2.50倍超であると、染料に対する樹脂の量が相対的に少なくなるため、画像の耐水性が十分に向上しない場合がある。
水溶性樹脂及び樹脂粒子の一方のみを樹脂として含有するインクを用いても、耐水性に優れた画像を記録することができる。但し、前述の通り、水溶性樹脂を含有するインクと、樹脂粒子を含有するインクとでは、異なるメカニズムによって画像の耐水性が向上すると考えられる。このため、水溶性樹脂と樹脂粒子を併用したインクを用いることで、記録される画像の耐水性をさらに向上させることができる。すなわち、インクに含有させる樹脂は、水溶性樹脂及び樹脂粒子を含むことが好ましい。
(水性媒体)
本発明のインクジェット記録方法で用いるインクは、水を含む水性媒体を含有するインクジェット用の水性インクである。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.00質量%以上90.00質量%以下であることが好ましく、50.00質量%以上90.00質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のインクジェット記録方法で用いるインクは、水を含む水性媒体を含有するインクジェット用の水性インクである。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.00質量%以上90.00質量%以下であることが好ましく、50.00質量%以上90.00質量%以下であることがさらに好ましい。
水性媒体は、さらに水溶性有機溶剤を含有してもよい。水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に制限はなく、1価アルコール、多価アルコール、(ポリ)アルキレングリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒などを用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.00質量%以上50.00質量%以下であることが好ましい。
(その他の添加剤)
インクは、上記した成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体などの、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。さらに、インクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、及びキレート化剤などの種々の添加剤を含有してもよい。
インクは、上記した成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体などの、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。さらに、インクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、及びキレート化剤などの種々の添加剤を含有してもよい。
(インクの物性)
インクの25℃における粘度は、1.0mPa・s以上15.0mPa・s以下であることが好ましく、1.0mPa・s以上10.0mPa・s以下であることがさらに好ましい。インクの25℃における表面張力は、28mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。インクの25℃におけるpHは、5以上9以下であることが好ましい。
インクの25℃における粘度は、1.0mPa・s以上15.0mPa・s以下であることが好ましく、1.0mPa・s以上10.0mPa・s以下であることがさらに好ましい。インクの25℃における表面張力は、28mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。インクの25℃におけるpHは、5以上9以下であることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<各種物性などの測定方法>
(樹脂の水溶性/水分散性)
酸価相当のアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)により中和された樹脂を含む液体(樹脂固形分:10質量%)を用意した。次いで、用意した液体を純水で10倍(体積基準)に希釈して試料溶液を調製した。そして、試料溶液中の樹脂の粒子径を動的光散乱法により測定し、粒子径を有する粒子が測定されなければ、その樹脂は「水溶性」であると判断した。一方、粒子径を有する粒子が測定されれば、その樹脂は「水分散性(樹脂粒子)」であると判断した。測定条件は以下の通りとし、粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒度分析計(例えば、商品名「UPA−EX150」、日機装製)を使用した。
[測定条件]
SetZero:30秒
測定回数:3回
測定時間:180秒
形状:真球形
屈折率:1.59
(樹脂の水溶性/水分散性)
酸価相当のアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)により中和された樹脂を含む液体(樹脂固形分:10質量%)を用意した。次いで、用意した液体を純水で10倍(体積基準)に希釈して試料溶液を調製した。そして、試料溶液中の樹脂の粒子径を動的光散乱法により測定し、粒子径を有する粒子が測定されなければ、その樹脂は「水溶性」であると判断した。一方、粒子径を有する粒子が測定されれば、その樹脂は「水分散性(樹脂粒子)」であると判断した。測定条件は以下の通りとし、粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒度分析計(例えば、商品名「UPA−EX150」、日機装製)を使用した。
[測定条件]
SetZero:30秒
測定回数:3回
測定時間:180秒
形状:真球形
屈折率:1.59
(樹脂粒子の最低造膜温度)
JIS K6828−2:2003に準拠して樹脂粒子の最低造膜温度を測定した。すなわち、MFT測定装置(商品名「簡易造膜温度測定装置」、井元製作所製)を使用し、プレート上にブレードコードを用いて樹脂粒子を含む水分散液を塗布し、樹脂粒子の最低造膜温度を測定した。具体的には、樹脂粒子を含む水分散液をブレード状の0.3mmのアプリケータで塗布し、30分間乾燥させた後、昇温させながら随時ガラス棒で塗布面をなぞり、塗布面に傷が発生した温度を最低造膜温度とした。
JIS K6828−2:2003に準拠して樹脂粒子の最低造膜温度を測定した。すなわち、MFT測定装置(商品名「簡易造膜温度測定装置」、井元製作所製)を使用し、プレート上にブレードコードを用いて樹脂粒子を含む水分散液を塗布し、樹脂粒子の最低造膜温度を測定した。具体的には、樹脂粒子を含む水分散液をブレード状の0.3mmのアプリケータで塗布し、30分間乾燥させた後、昇温させながら随時ガラス棒で塗布面をなぞり、塗布面に傷が発生した温度を最低造膜温度とした。
<樹脂を含む液体の調製>
(樹脂1)
撹拌装置、窒素導入管、還流冷却装置、及び温度計を備えたフラスコを用意した。フラスコ内を窒素置換した後、メチルエチルケトン200部を加え、撹拌下で80℃まで昇温した。スチレン50.0部、アクリル酸n−ブチル30.0部、及びアクリル酸20.0部の混合物と、重合開始剤1.9部及びメチルエチルケトン20.0部の混合物とを、それぞれ2時間かけて、80℃を維持したままフラスコ内に滴下した。重合開始剤としては、商品名「V−59」(和光純薬製)を用いた。80℃を維持してさらに4時間撹拌して反応させた後、樹脂の酸価を基準としてモル比で0.9倍となる量の水酸化カリウム、及び適量のイオン交換水を加えて酸基を中和した。その後、メチルエチルケトンを減圧下で除去して、樹脂の含有量が25.0%である、樹脂1を含む液体を得た。樹脂1は水溶性樹脂であった。
(樹脂1)
撹拌装置、窒素導入管、還流冷却装置、及び温度計を備えたフラスコを用意した。フラスコ内を窒素置換した後、メチルエチルケトン200部を加え、撹拌下で80℃まで昇温した。スチレン50.0部、アクリル酸n−ブチル30.0部、及びアクリル酸20.0部の混合物と、重合開始剤1.9部及びメチルエチルケトン20.0部の混合物とを、それぞれ2時間かけて、80℃を維持したままフラスコ内に滴下した。重合開始剤としては、商品名「V−59」(和光純薬製)を用いた。80℃を維持してさらに4時間撹拌して反応させた後、樹脂の酸価を基準としてモル比で0.9倍となる量の水酸化カリウム、及び適量のイオン交換水を加えて酸基を中和した。その後、メチルエチルケトンを減圧下で除去して、樹脂の含有量が25.0%である、樹脂1を含む液体を得た。樹脂1は水溶性樹脂であった。
(樹脂2)
市販のスチレン−アクリル酸共重合体(商品名「ジョンクリル683」、BASF製)に、樹脂の酸価を基準としてモル比で0.9倍となる量の水酸化カリウム、及び適量のイオン交換水を加えて加熱し、樹脂を溶解させた。常温まで冷却した後、適量のイオン交換水を加えて、樹脂の含有量が25.0%である、樹脂2を含む液体を得た。樹脂2は水溶性樹脂であった。
市販のスチレン−アクリル酸共重合体(商品名「ジョンクリル683」、BASF製)に、樹脂の酸価を基準としてモル比で0.9倍となる量の水酸化カリウム、及び適量のイオン交換水を加えて加熱し、樹脂を溶解させた。常温まで冷却した後、適量のイオン交換水を加えて、樹脂の含有量が25.0%である、樹脂2を含む液体を得た。樹脂2は水溶性樹脂であった。
(樹脂3)
スチレン0.9部、メタクリル酸エチル14.4部、メタクリル酸メチル2.7部、n−ヘキサデカン2.0部、及び2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)2.0部を混合し、30分間撹拌して混合物を得た。得られた混合物を、界面活性剤(商品名「Nikkol BC15」、日光ケミカルズ製)の5.0%水溶液76.0部に滴下し、30分間撹拌した。超音波照射機(商品名「S−150Dデジタルソニファイアー」、ブランソン製)を使用し、400W、20kHzの条件で3時間分散した後、窒素雰囲気下、80℃で4時間重合反応を行った。適量のイオン交換水を添加した後に、エバポレーターにて濃縮し、樹脂の含有量が35.0%である、樹脂3を含む液体を得た。樹脂3は水分散性樹脂(樹脂粒子)であり、最低造膜温度は60℃であった。
スチレン0.9部、メタクリル酸エチル14.4部、メタクリル酸メチル2.7部、n−ヘキサデカン2.0部、及び2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)2.0部を混合し、30分間撹拌して混合物を得た。得られた混合物を、界面活性剤(商品名「Nikkol BC15」、日光ケミカルズ製)の5.0%水溶液76.0部に滴下し、30分間撹拌した。超音波照射機(商品名「S−150Dデジタルソニファイアー」、ブランソン製)を使用し、400W、20kHzの条件で3時間分散した後、窒素雰囲気下、80℃で4時間重合反応を行った。適量のイオン交換水を添加した後に、エバポレーターにて濃縮し、樹脂の含有量が35.0%である、樹脂3を含む液体を得た。樹脂3は水分散性樹脂(樹脂粒子)であり、最低造膜温度は60℃であった。
(樹脂4)
モノマーをスチレン16.2部、メタクリル酸エチル0.9部、及びメタクリル酸メチル0.9部に変更したこと以外は、前述の樹脂3の場合と同様の手順で、樹脂の含有量が35.0%である、樹脂4を含む液体を得た。樹脂4は水分散性樹脂(樹脂粒子)であり、最低造膜温度は190℃であった。
モノマーをスチレン16.2部、メタクリル酸エチル0.9部、及びメタクリル酸メチル0.9部に変更したこと以外は、前述の樹脂3の場合と同様の手順で、樹脂の含有量が35.0%である、樹脂4を含む液体を得た。樹脂4は水分散性樹脂(樹脂粒子)であり、最低造膜温度は190℃であった。
(樹脂5)
モノマーをスチレン16.2部、メタクリル酸エチル0.1部、及びメタクリル酸メチル1.7部に変更したこと以外は、前述の樹脂3の場合と同様の手順で、樹脂の含有量が35.0%である、樹脂5を含む液体を得た。樹脂5は水分散性樹脂(樹脂粒子)であり、最低造膜温度は200℃であった。
モノマーをスチレン16.2部、メタクリル酸エチル0.1部、及びメタクリル酸メチル1.7部に変更したこと以外は、前述の樹脂3の場合と同様の手順で、樹脂の含有量が35.0%である、樹脂5を含む液体を得た。樹脂5は水分散性樹脂(樹脂粒子)であり、最低造膜温度は200℃であった。
<顔料分散液の調製>
(顔料分散液1)
顔料(キナクリドン顔料の固溶体、商品名「Ink Jet Magenta E7B VP 3958」、クラリアント製)10.0部、樹脂1を含む液体12.0部、及びイオン交換水78.0部を混合して混合物を得た。分散・乳化機(商品名「クレアミックス」、エム・テクニック製)を使用して、得られた混合物を10,000rpmで60分間プレミキシングした。その後、高圧ホモジナイザー(商品名「スターバースト」、スギノマシン製)を使用して、処理圧245MPa、20パスの条件で分散した。高速冷却遠心機(商品名「himac CR−N」、日立工機製)を使用して粗大粒子を除去した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過した。適量のイオン交換水を添加した後、エバポレーターを用いて濃度を調整して、顔料の含有量が10.0%、樹脂(樹脂分散剤)の含有量が3.0%である顔料分散液1を得た。
(顔料分散液1)
顔料(キナクリドン顔料の固溶体、商品名「Ink Jet Magenta E7B VP 3958」、クラリアント製)10.0部、樹脂1を含む液体12.0部、及びイオン交換水78.0部を混合して混合物を得た。分散・乳化機(商品名「クレアミックス」、エム・テクニック製)を使用して、得られた混合物を10,000rpmで60分間プレミキシングした。その後、高圧ホモジナイザー(商品名「スターバースト」、スギノマシン製)を使用して、処理圧245MPa、20パスの条件で分散した。高速冷却遠心機(商品名「himac CR−N」、日立工機製)を使用して粗大粒子を除去した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過した。適量のイオン交換水を添加した後、エバポレーターを用いて濃度を調整して、顔料の含有量が10.0%、樹脂(樹脂分散剤)の含有量が3.0%である顔料分散液1を得た。
(顔料分散液2)
顔料をC.I.ピグメントブルー15:3に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1の場合と同様にして、顔料の含有量が10.0%、樹脂(樹脂分散剤)の含有量が3.0%である顔料分散液2を得た。C.I.ピグメントブルー15:3としては、商品名「Ink Jet Cyan BG」(クラリアント製)を用いた。
顔料をC.I.ピグメントブルー15:3に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1の場合と同様にして、顔料の含有量が10.0%、樹脂(樹脂分散剤)の含有量が3.0%である顔料分散液2を得た。C.I.ピグメントブルー15:3としては、商品名「Ink Jet Cyan BG」(クラリアント製)を用いた。
(顔料分散液3)
顔料をC.I.ピグメントイエロー74に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1の場合と同様にして、顔料の含有量が10.0%、樹脂(樹脂分散剤)の含有量が3.0%である顔料分散液3を得た。C.I.ピグメントイエロー74としては、商品名「Brilliant Yellow 5GX」(クラリアント製)を用いた。
顔料をC.I.ピグメントイエロー74に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1の場合と同様にして、顔料の含有量が10.0%、樹脂(樹脂分散剤)の含有量が3.0%である顔料分散液3を得た。C.I.ピグメントイエロー74としては、商品名「Brilliant Yellow 5GX」(クラリアント製)を用いた。
(顔料分散液4)
顔料をカーボンブラック(商品名「PRINTEX80」、オリオンエンジニアドカーボンズ製)に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1の場合と同様にして、顔料の含有量が10.0%、樹脂(樹脂分散剤)の含有量が3.0%である顔料分散液4を得た。
顔料をカーボンブラック(商品名「PRINTEX80」、オリオンエンジニアドカーボンズ製)に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1の場合と同様にして、顔料の含有量が10.0%、樹脂(樹脂分散剤)の含有量が3.0%である顔料分散液4を得た。
(顔料分散液5)
マゼンタの自己分散顔料を含有する市販の顔料分散液(商品名「CAB−O−JET 465M」、キャボット製)に適量のイオン交換水を添加して濃度を調整し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液5を得た。
マゼンタの自己分散顔料を含有する市販の顔料分散液(商品名「CAB−O−JET 465M」、キャボット製)に適量のイオン交換水を添加して濃度を調整し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液5を得た。
(顔料分散液6)
シアンの自己分散顔料を含有する市販の顔料分散液(商品名「CAB−O−JET 450C」、キャボット製)に適量のイオン交換水を添加して濃度を調整し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液6を得た。
シアンの自己分散顔料を含有する市販の顔料分散液(商品名「CAB−O−JET 450C」、キャボット製)に適量のイオン交換水を添加して濃度を調整し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液6を得た。
(顔料分散液7)
イエローの自己分散顔料を含有する市販の顔料分散液(商品名「CAB−O−JET 470Y」、キャボット製)に適量のイオン交換水を添加して濃度を調整し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液7を得た。
イエローの自己分散顔料を含有する市販の顔料分散液(商品名「CAB−O−JET 470Y」、キャボット製)に適量のイオン交換水を添加して濃度を調整し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液7を得た。
(顔料分散液8)
ブラックの自己分散顔料を含有する市販の顔料分散液(商品名「CAB−O−JET 400」、キャボット製)に適量のイオン交換水を添加して濃度を調整し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液8を得た。
ブラックの自己分散顔料を含有する市販の顔料分散液(商品名「CAB−O−JET 400」、キャボット製)に適量のイオン交換水を添加して濃度を調整し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液8を得た。
<インクの調製>
表1−1〜1−3の上段に示す各成分(単位:%)を混合して十分に撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過し、各インクを調製した。表1−1〜1−3中の「アセチレノールE100」は、ノニオン性界面活性剤(川研ファインケミカル製)の商品名である。
表1−1〜1−3の上段に示す各成分(単位:%)を混合して十分に撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過し、各インクを調製した。表1−1〜1−3中の「アセチレノールE100」は、ノニオン性界面活性剤(川研ファインケミカル製)の商品名である。
<評価>
図1に示すような構成を有する、ラインヘッドを搭載したインクジェット記録装置を用意した。また、シリアルヘッドを搭載したインクジェット記録装置として、商品名「PIXUS Pro10」(キヤノン製)を改造(表2に示す条件で記録できるように定着機構を組み込むなど)したものを用意した。本実施例においては、解像度が600dpi×600dpiで、1/600インチ×1/600インチの単位領域に4.5ngのインク滴を2滴付与する条件で記録した画像を、記録デューティが100%であると定義する。記録媒体としては、A4サイズの普通紙(商品名「PB Paper」、キヤノン製)を、温度15℃、相対湿度10%の環境に1晩以上置いたものを用いた。記録から加熱までの搬送距離は、定着機構の位置を移動することで調整した。本発明においては、以下に示す各評価項目の評価基準において、「A」及び「B」を好ましいレベル、「C」を許容できないレベルとした。評価結果を表2に示す。
図1に示すような構成を有する、ラインヘッドを搭載したインクジェット記録装置を用意した。また、シリアルヘッドを搭載したインクジェット記録装置として、商品名「PIXUS Pro10」(キヤノン製)を改造(表2に示す条件で記録できるように定着機構を組み込むなど)したものを用意した。本実施例においては、解像度が600dpi×600dpiで、1/600インチ×1/600インチの単位領域に4.5ngのインク滴を2滴付与する条件で記録した画像を、記録デューティが100%であると定義する。記録媒体としては、A4サイズの普通紙(商品名「PB Paper」、キヤノン製)を、温度15℃、相対湿度10%の環境に1晩以上置いたものを用いた。記録から加熱までの搬送距離は、定着機構の位置を移動することで調整した。本発明においては、以下に示す各評価項目の評価基準において、「A」及び「B」を好ましいレベル、「C」を許容できないレベルとした。評価結果を表2に示す。
(耐水性)
各インクをインクカートリッジに充填し、インクジェット記録装置にセットした。記録ヘッドのすべての吐出口から10,000Hzの吐出周波数でインクを1分間連続して吐出させることで、各吐出口からインクが正常に吐出されるように調整した。その後、記録媒体の全面に、記録デューティが100%である幅3mmのベタ画像を3mm間隔で記録した。記録の1日後、記録物を45度傾斜させて、マイクロピペッターで1,000mL測り取った純水を記録媒体の上部から流した。5秒後に純水を吸い取って画像の状態を目視で観察し、以下に示す評価基準にしたがって画像の耐水性を評価した。
A:インクの滲みが生じていなかった。
B:インクの滲みがわずかに生じていたが、画像の境界はわかった。
C:画像の境界がわからないほどインクが滲んでいた。
各インクをインクカートリッジに充填し、インクジェット記録装置にセットした。記録ヘッドのすべての吐出口から10,000Hzの吐出周波数でインクを1分間連続して吐出させることで、各吐出口からインクが正常に吐出されるように調整した。その後、記録媒体の全面に、記録デューティが100%である幅3mmのベタ画像を3mm間隔で記録した。記録の1日後、記録物を45度傾斜させて、マイクロピペッターで1,000mL測り取った純水を記録媒体の上部から流した。5秒後に純水を吸い取って画像の状態を目視で観察し、以下に示す評価基準にしたがって画像の耐水性を評価した。
A:インクの滲みが生じていなかった。
B:インクの滲みがわずかに生じていたが、画像の境界はわかった。
C:画像の境界がわからないほどインクが滲んでいた。
(白抜け)
各インクをインクカートリッジに充填し、インクジェット記録装置にセットした。記録ヘッドのすべての吐出口から10,000Hzの吐出周波数でインクを1分間連続して吐出させることで、各吐出口からインクが正常に吐出されるように調整した。その後、記録媒体の全面に、記録デューティが100%である幅200mmのベタ画像を200mm間隔で記録した。記録したベタ画像の状態を目視で観察し、以下に示す評価基準にしたがって画像の白抜けを評価した。
A:白抜けが生じていなかった。
B:白抜けがわずかに生じていた。
C:目立つレベルの白抜けが生じていた。
各インクをインクカートリッジに充填し、インクジェット記録装置にセットした。記録ヘッドのすべての吐出口から10,000Hzの吐出周波数でインクを1分間連続して吐出させることで、各吐出口からインクが正常に吐出されるように調整した。その後、記録媒体の全面に、記録デューティが100%である幅200mmのベタ画像を200mm間隔で記録した。記録したベタ画像の状態を目視で観察し、以下に示す評価基準にしたがって画像の白抜けを評価した。
A:白抜けが生じていなかった。
B:白抜けがわずかに生じていた。
C:目立つレベルの白抜けが生じていた。
1 記録ヘッド
4 搬送ローラー
5 加熱ローラー
6 排紙ローラー
7 排紙トレイ
8 記録媒体
4 搬送ローラー
5 加熱ローラー
6 排紙ローラー
7 排紙トレイ
8 記録媒体
Claims (6)
- ラインヘッドから水性インクを吐出して記録媒体の所定位置に画像を記録する記録工程と、前記記録媒体を加熱して前記画像を定着する定着工程と、を有するインクジェット記録方法であって、
前記水性インクが、染料及び樹脂を含有し、
前記記録工程における前記所定位置への前記画像の記録から、前記定着工程における前記所定位置に記録された前記画像を定着するまでの時間が、1.0秒以下であることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 前記水性インク中の、前記染料の含有量(質量%)が、前記樹脂の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.01倍以上2.50倍以下である請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記樹脂が、水溶性樹脂及び樹脂粒子を含む請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
- 前記定着工程において、前記樹脂粒子の最低造膜温度以上の温度に前記記録媒体を加熱する請求項3に記載のインクジェット記録方法。
- 前記定着工程において、接触型の熱圧定着手段により前記記録媒体を加熱して前記画像を定着する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記水性インクが、さらに顔料を含有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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2018
- 2018-04-06 JP JP2018073751A patent/JP2019181762A/ja active Pending
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