JP2019181496A - 溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属板同士の間に生じている隙間が大きい場合であっても、各金属板を容易に接合することができるレーザ溶接方法を提供する。【解決手段】2枚の金属板W1,W2における接合領域内の6箇所に順にレーザ光を照射し該箇所を溶融させて各金属板W1,W2同士を部分的に接合させる部分溶接工程を行う。この部分溶接工程の終了後、所定時間経過後に前記接合領域の全体に亘ってレーザ光を照射していき、この接合領域の全体を溶融させて各金属板W1,W2同士を接合させる本溶接工程を行う。部分溶接工程によって、溶融金属が凝固するときの収縮によって各金属板同士の間の板隙は小さくなっているので、本溶接工程での溶融金属の量が比較的少なくても、この板隙に溶融金属が十分に入り込み各金属板に亘って溶融金属が架橋されることで各金属板が良好に接合されることになる。これにより、溶接条件の選定が容易になる。【選択図】図3

Description

本発明は、重ね合わされた複数枚の金属板において予め設定された接合領域を溶接する溶接方法に係る。
従来、複数枚の金属板同士を接合(溶接)する手法として重ね隅肉溶接が知られている。特許文献1には、2枚の金属板の重ね隅肉溶接に関し、金属板同士の間に隙間(以下、板隙という場合もある)が生じている場合に、レーザ光の照射による各金属板それぞれへの入熱量を調整することで各金属板に亘って溶融金属を架橋させて各金属板同士を接合することが開示されている。
特開2015−199110号公報
しかしながら、金属板同士の間に生じている隙間(板隙)が大きい場合、各金属板に亘って溶融金属を架橋させるためには、この溶融金属の量を多くする必要がある。つまり、各金属板に亘って溶融金属を架橋させるのに必要な溶融金属量を得るための溶接条件を板隙に応じて適宜選定する必要があり、溶接条件の選定の煩雑化や溶接装置の構成の複雑化を招いてしまう可能性がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、金属板同士の間に生じている隙間が大きい場合であっても、各金属板を容易に接合することができる溶接方法を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、重ね合わされた複数枚の金属板において予め設定された接合領域を溶接する溶接方法を対象とする。そして、この溶接方法は、前記複数枚の金属板における前記接合領域内の少なくとも1箇所を溶融させて各金属板同士を部分的に接合させる部分溶接工程と、前記部分溶接工程の終了後、所定時間経過後に前記接合領域の全体を溶融させて各金属板同士を接合させる本溶接工程と、を行うことを特徴とする。
この特定事項により、本発明に係る溶接方法では、先ず、部分溶接工程において、複数枚の金属板における接合領域内の少なくとも1箇所を溶融させて各金属板同士を部分的に接合させる。この際、溶融金属が凝固するときの収縮によって各金属板同士の間の隙間(板隙)が小さくなる。つまり、前記接合領域における板隙が小さくなる。そして、この部分溶接工程の終了後、所定時間経過後に本溶接工程を行う。この本溶接工程では、前記接合領域の全体を溶融させて各金属板同士を接合させる。この際、前記部分溶接工程によって接合領域における板隙は小さくなっているので、本溶接工程での溶融金属の量が比較的少なくても、この板隙に溶融金属が十分に入り込み各金属板に亘って溶融金属が架橋されることで各金属板が良好に接合されることになる。このように本解決手段では本溶接工程の開始前における接合領域の板隙は小さくなっているため、各金属板に亘って溶融金属を架橋させるための溶融金属量が得られる溶接条件の選定が容易である。つまり、溶接条件の選定の煩雑化を抑制でき、溶接動作を容易に行うことが可能になる。
また、前記接合領域は、前記各金属板の重ね合わせ部分である溶接線に沿う方向に延在されており、前記部分溶接工程では、前記溶接線に沿う方向に亘って所定間隔を存した複数箇所それぞれを溶融させて各金属板同士を部分的に接合させることが好ましい。
これによれば、部分溶接工程の終了後にあっては、各金属板の重ね合わせ部分である溶接線に沿う方向の略全体において各金属板同士の間隔(板隙)が小さくなっている。これにより、本溶接工程では、各金属板における接合領域の略全体に亘って均等な溶融金属量で溶接が行われ、該接合領域の略全体に亘って均等な接合強度を得ることができる。
また、前記部分溶接工程では、前記溶接線上の複数の溶接箇所に対し、外側に位置する溶接箇所から内側に位置する溶接箇所に亘って順に溶接を行うことが好ましい。
また、前記部分溶接工程での各溶接箇所の数は、前記溶接線に沿う方向に亘って等間隔寸法を存した箇所を溶接箇所とした場合に、前記溶接線に沿う方向において各金属板上で略10mm当たり1箇所となる数に設定されていることが好ましい。
また、前記部分溶接工程での各溶接箇所におけるそれぞれの溶接長さは略3mmに設定されていることが好ましい。
また、前記部分溶接工程での溶接時間間隔としては略0.2秒間隔に設定されていることが好ましい。
また、前記金属板は、鉛直方向で重ね合わされた上板および下板であって、上板の板厚寸法は下板の板厚寸法よりも小さく設定されていることが好ましい。
これら溶接順序、溶接点数、溶接長さ、溶接時間間隔、上板の板厚寸法といったパラメータは、部分溶接工程を実施するに当たり、各金属板同士の板隙が変化する場合の該変化に影響を与えるものとなっている。そして、これらパラメータを前述の如く設定することで、部分溶接工程に要する時間を必要最小限に抑えながらも、本溶接工程の開始前における接合領域の板隙を十分に小さくすることができる。
また、前記金属板は、鉛直方向で重ね合わされた上板および下板であって、前記上板と前記下板との重ね隅肉部分に対して上方からレーザ光を照射して重ね隅肉溶接を行う際、前記本溶接工程は、前記レーザ光の照射位置を、前記各金属板の重ね合わせ部分である溶接線を跨ぐように円形または楕円形の軌跡に沿って移動させながら、その軌跡における円形または楕円形の中心を前記溶接線に沿う方向に移動させていくようにし、前記レーザ光の照射位置の前記円形または前記楕円形の軌跡に沿う移動方向が、前記溶接線に沿う方向において既に前記レーザ光が通過した範囲よりも下流側であって前記各金属板の未溶融部分を前記レーザ光が通過する際に、前記上板に前記レーザ光が照射された後、前記下板に前記レーザ光が照射される方向に規定されていることが好ましい。
これによれば、本溶接工程(重ね隅肉溶接)において上板にレーザ光が照射されている際に、このレーザ光の照射位置では上板の金属材料が溶融され、該上板と下板とが架橋される。この場合、レーザ光の熱は上板だけに留まらず下板にも伝達されることになり、このレーザ光の照射位置において上板と下板とが良好に溶接される。また、レーザ光の熱が上板および下板の両方に伝達されているため、この際における上板においてレーザ光の照射位置の周辺の領域にあっては入熱量が比較的少なく金属材料の溶融が十分に行われていない状態にある。その後、前記軌跡上を移動するレーザ光の照射位置が下板を経て再び上板に達することで、前記溶融が十分に行われていなかった上板の前記領域(上板と下板とが既に溶接されている位置の周辺の領域)では、レーザ光の照射によって金属材料が完全に溶融されることになり、このレーザ光の照射位置にあっても上板と下板とは良好に溶接される。
このように、円形または楕円形の軌跡に沿って移動するレーザ光の照射位置が再び上板に達した際には、この上板の照射位置では、それまで十分に溶融されていなかった領域が溶融することになる。つまり、完全に溶融されている領域に向けてレーザ光を照射するものとはなっていない。このため、完全に溶融されている領域に向けてレーザ光を照射することで溶湯(溶融金属)をキーホールの圧力で吹き飛ばしてしまうといったことは抑制され、溶接箇所(金属材料が溶融した後に凝固した領域)の厚み(ビードにおけるのど厚)を十分に確保することができ、溶接箇所における接合強度(継手強度)を十分に確保することができる。
また、前記部分溶接工程での溶接順序として、前記溶接線上の複数の溶接箇所に対し、外側に位置する溶接箇所から内側に位置する溶接箇所に亘って順に溶接を行った後、最も外側に位置する溶接箇所とその溶接箇所に隣り合って内側に位置する溶接箇所との間に溶接を行うようにしてもよい。
溶接線上の複数の溶接箇所に対し、外側に位置する溶接箇所から内側に位置する溶接箇所に亘って順に溶接を行った時点では、前記溶接線上における外側の領域の板隙が内側の領域の板隙に比べて大きくなってしまう傾向があるが、本解決手段では、最も外側に位置する溶接箇所とその溶接箇所に隣り合って内側に位置する溶接箇所との間での板隙を小さくすることができ、これによって各金属板の溶接領域の全体に亘って板隙を均等に小さくすることができる。その結果、本溶接工程での溶融金属の量が更に少なくても、板隙に溶融金属が十分に入り込み各金属板に亘って溶融金属が架橋されることで各金属板を良好に接合することができる。
本発明では、複数枚の金属板における接合領域内の少なくとも1箇所を溶融させて各金属板同士を部分的に接合させる部分溶接工程を行った後、所定時間経過後に接合領域の全体を溶融させて各金属板同士を接合させる本溶接工程を行うようにしている。このため、部分溶接工程において溶融金属が凝固するときの収縮によって各金属板同士の間の隙間(板隙)を小さくすることができる。つまり、本溶接工程の開始前における接合領域の板隙を小さくすることができるため、各金属板に亘って溶融金属を架橋させるための溶融金属量が得られる溶接条件の選定が容易であり、その選定の煩雑化を抑制できる。
実施形態に係るレーザ溶接装置を示す概略構成図である。 2枚の金属板が重ね合わされた状態を示す斜視図である。 部分溶接工程終了後における図2相当図である。 部分溶接された箇所の断面図である。 部分溶接工程での溶接順序と部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるための実験結果を示す図である。 部分溶接工程での溶接点数と部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるための実験結果を示す図である。 部分溶接工程での溶接長さと部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるための実験結果を示す図である。 部分溶接工程での溶接時間間隔と部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるための実験結果を示す図である。 部分溶接工程での溶接時間間隔と部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるための他の実験結果を示す図である。 部分溶接工程での上板の板厚寸法と部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるための実験結果を示す図である。 本溶接工程におけるレーザ光の走査を説明するための図2相当図である。 本溶接工程におけるレーザ光の照射位置の軌跡を説明するための図である。 本溶接工程におけるレーザ光の照射位置の移動状態を説明するためのワークの溶接箇所を拡大して示す図である。 本溶接工程終了後における図2相当図である。 変形例1における図3相当図である。 変形例1における図6相当図である。 変形例2における溶接箇所を示す金属板の平面図である。 変形例3における溶接箇所を示す金属板の平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、自動車の車体の製造工程で使用されるレーザ溶接装置により実施されるレーザ溶接方法として本発明を適用した場合について説明する。
−レーザ溶接装置の概略構成−
図1は、本実施形態に係るレーザ溶接に使用されるレーザ溶接装置1を示す概略構成図である。この図1に示すように、レーザ溶接装置1は、レーザ発振器2、レーザスキャナ3、溶接ロボット4、および、ロボットコントローラ5を備えている。
レーザ発振器2はレーザ光を生成する。この生成されたレーザ光は、光ファイバーケーブル21を経てレーザスキャナ3に導かれる。レーザ光としては、例えば炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、ファイバーレーザ等を用いることができる。
レーザスキャナ3は、光ファイバーケーブル21を経て導かれたレーザ光を、2枚のアルミニウム合金の板材(アルミニウム系金属板;以下、単に金属板という場合もある)W1,W2が重ね合わされて成るワークWに照射する(図1の一点鎖線を参照)。レーザスキャナ3の内部には図示しないレンズ群や複数のミラー31(図1では1個のミラー31のみを示している)が収容されている。レンズ群としては、レーザ光を平行光にするためのコリメートレンズや、レーザ光をワークWの加工点(ワークW上の所定のレーザ照射位置)において焦点を結ぶように集光させる集光レンズ等が備えられている。また、各ミラー31はそれぞれ回動軸32を中心に回動可能に構成されている。具体的には、前記回動軸32は走査モータ33に連結されており、この走査モータ33の作動に伴う回動軸32の回動によって各ミラー31が回動するようになっている。そして、これらミラー31の回動によってレーザ光を走査し、ワークWの所定範囲内でレーザ光の照射位置を移動させることが可能となっている。これにより、レーザスキャナ3自体を移動させることなくレーザ光の照射位置を移動することが可能である。各ミラー31は例えばガルバノミラーを用いて構成することができる。
溶接ロボット4は、レーザスキャナ3を移動可能とするように構成されている。この溶接ロボット4は、多関節ロボットによって構成されている。具体的に、本実施形態のものでは、ベース台41、ベース台41の内部に収容された回転機構(図示省略)、関節42,43,44、および、アーム45,46,47を備えている。回転機構の回転動作および各関節42,43,44におけるアーム45,46,47の揺動動作により、レーザスキャナ3を任意の方向に移動することが可能となっている。
ロボットコントローラ5には、予めオフラインティーチングによって、溶接対象箇所に向けてレーザスキャナ3を移動させるための情報(各関節42,43,44の回動角度量等の情報)が記憶されている。そして、車体製造ライン上の溶接工程箇所まで車体が搬送されてきた際に、ロボットコントローラ5からの制御信号に従い、前記情報に基づいて溶接ロボット4が作動することで、レーザスキャナ3が溶接対象箇所に対向され、このレーザスキャナ3から溶接対象箇所に向けてレーザ光が照射されることで順次レーザ溶接が行われていくことになる。
また、前記ロボットコントローラ5には、ワークW上のレーザ照射位置を移動させるための制御信号を出力するレーザ光走査制御部51が備えられている。このレーザ光走査制御部51は、前記走査モータ33に対して制御信号を出力する。この制御信号に従って走査モータ33が作動することにより、各ミラー31が回動軸32を中心に回動してレーザ光が走査され、ワークW上のレーザ照射位置が移動される。このワークW上でのレーザ照射位置の移動については後述する。
−溶接方法−
次に、本実施形態の特徴である溶接方法について説明する。本実施形態では、鉛直方向で重ね合わされた2枚の金属板W1,W2の重ね隅肉溶接を行う場合であって、この金属板W1,W2の重ね合わせ部分(重ね隅肉部分)に対して、前記レーザスキャナ3より出射されるレーザ光を上方から照射する場合について説明する。このため、以下では、上側の金属板を上板W1と呼び、下側の金属板を下板W2と呼ぶこととする。
図2は、2枚の金属板W1,W2が重ね合わされた状態を示す斜視図である。本実施形態における重ね隅肉溶接は、重ね合わされた上板W1と下板W2との重ね合わせ部分である溶接線Lに沿って金属材料を溶融させてこれら上板W1と下板W2とを溶接するものである。具体的には、上板W1の先端面(図2における手前側の端面)W1aの位置に対して、下板W2の先端面(図2における手前側の端面)W2aの位置を僅かに手前側に位置させ、これら上板W1の上面W1bおよび先端面W1aから、下板W2の上面W2bに亘る所定の範囲内である接合領域内で、レーザ光を走査させて(レーザ光の集光点を走査させて)金属材料を溶融させ、これにより上板W1と下板W2とを溶接するようにしている。
そして、本実施形態の溶接工程としては、部分溶接工程と、その後に実施される本溶接工程とがある。
部分溶接工程は、各金属板W1,W2における前記溶接線Lを含む接合領域内の少なくとも1箇所(各金属板W1,W2に跨る箇所)にレーザ光を照射し該箇所を溶融させて各金属板W1,W2同士を部分的に接合させるものである。具体的には、図3(部分溶接工程終了後における図2相当図であって斜線を付した部分が溶融金属が硬化されて成る溶接箇所である)に示すように、前記溶接線Lに沿う方向に亘って所定間隔を存した6箇所それぞれにレーザ光を個別に照射し各箇所を溶融させて各金属板W1,W2同士を部分的に接合させるものである。
本溶接工程は、前記部分溶接工程の終了後、該部分溶接工程で溶融した金属(溶融金属)が硬化した後に行われるものであって、前記接合領域の全体に亘って順にレーザ光を照射していくことで、この接合領域の全体を溶融させて各金属板W1,W2同士を接合させるものである。
以下、部分溶接工程および溶接工程それぞれについて説明する。
(部分溶接工程)
部分溶接工程では、各金属板W1,W2における溶接線Lに沿う方向に亘って所定間隔を存した複数箇所(図3では6箇所)それぞれにレーザ光を照射し(図3の一点鎖線を参照)各箇所を溶融させて各金属板W1,W2同士を部分的に接合させる。
そして、この部分溶接工程では、溶融金属が凝固するときの収縮によって各金属板W1,W2同士の間の隙間(板隙)が小さくなる。つまり、前記接合領域における板隙が小さくなる。図4は部分溶接された箇所の断面図である。この図4に示すものでは、上板W1の先端部分(前記先端面W1aおよびその周辺部)およびこの上板W1の先端部分に対向する下板W2の上面W2bの一部が、レーザ光の照射によって溶融され、その後、凝固するときの収縮によって上板W1の先端部分が下板W2側に湾曲した状態を示している。この上板W1の先端部分の湾曲により、各金属板W1,W2同士の間の隙間(板隙;上板W1の先端面W1aの下端と下板W2の上面W2bとの間隔)が小さくなる。つまり、前記接合領域における板隙が小さくなる。
本発明の発明者らは、前記部分溶接工程を実施するに当たり、各金属板W1,W2同士の板隙が変化する場合の該変化に影響を与えるパラメータとして、溶接順序、溶接点数、溶接長さ、溶接時間間隔、上板W1の板厚寸法が挙げられるといった知見を得た。
ここで、溶接順序とは、前記溶接線Lに沿う方向に亘って所定間隔を存した位置に規定された複数の溶接箇所それぞれの溶接順序である。溶接点数とは、前記溶接線Lに沿う方向に亘って所定間隔を存した位置に規定された複数の溶接箇所の個数である。溶接長さとは、各溶接箇所における溶融部分の前記溶接線Lに沿う方向の長さ寸法である。溶接時間間隔とは、各溶接箇所にレーザ光を順に照射して溶接していく際のインターバル(一つの溶接箇所に対するレーザ光の照射が終了してから次の一つの溶接箇所に対するレーザ光の照射が開始されるまでの時間間隔)である。
以下、これらパラメータと部分溶接工程終了後における各金属板W1,W2同士の板隙との関係を求めるために行った実験結果について説明する。尚、以下の実験におけるレーザ溶接条件(レーザ出力、レーザ焦点位置等)は適宜設定される。つまり、スパッタの発生が抑制される範囲で所定時間内に部分溶接工程を終了させることができるレーザ溶接条件として予め設定されている。
<溶接順序と部分溶接工程終了後の板隙との関係>
図5は部分溶接工程での溶接順序と部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるために行った実験結果を示す図である。この図5の上段に示す各金属板W1,W2に付した数字は、複数(6箇所)の溶接箇所それぞれにおける溶接順序を表している。つまり、この実験では3種類の溶接順序で実験を行っている。この3種類の溶接順序のうち第1の溶接順序としては図中の右側から左側に向けて等間隔寸法で順に溶接を行ったものである。その場合の結果(部分溶接工程終了後の板隙)を図5の下段の△で示している。第2の溶接順序としては図中の中央側(内側)から順次外側に亘って等間隔寸法で溶接を行ったものである。その場合の結果を図5の下段の□で示している。第3の溶接順序としては図中の外側から順次中央側(内側)に亘って等間隔寸法で溶接を行ったものである。その結果を図5の下段の○で示している。
この実験によれば、前記3種類の溶接順序のうち、第3の溶接順序である図中の外側から順次中央側に亘って等間隔寸法で溶接を行った場合に、この中央部分において最も板隙が小さくなるといった結果が得られた(図5における測定箇所C,Dを参照)。具体的には、この測定箇所C,Dにあっては、初期板隙(部分溶接工程前の板隙;例えば0.5mm)に対して40%程度まで板隙が小さくなっている。
以上のことから、部分溶接工程での溶接順序としては、外側から順次中央側に亘って溶接を行うことが最適であるとの結果を得た。
<溶接点数と部分溶接工程終了後の板隙との関係>
図6は部分溶接工程での溶接点数と部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるために行った実験結果を示す図である。この実験では、溶接点数を1点、2点、3点、4点、5点、6点それぞれに設定した場合についての部分溶接工程終了後の板隙を計測して行った。溶接点数が1点の場合には、前記溶接線Lに沿う方向の略中央部分を溶接箇所とした。また、溶接点数が複数点の場合には、前記溶接線Lに沿う方向に亘って等間隔寸法を存した箇所を溶接箇所とした。
図6に示すように、溶接点数が多いほど部分溶接工程終了後の板隙は小さくなるといった結果が得られた。この場合も測定箇所C,Dにあっては、初期板隙に対して40%程度まで板隙が小さくなっている。
以上のことから、部分溶接工程終了後の板隙を小さくするためには、部分溶接工程での溶接点数は多い方が好ましいとの結果を得た。しかしながら、図6では示していないが溶接点数を7点以上に設定したとしても板隙を小さくする効果に殆ど変化はなかった。このため、部分溶接工程に要する時間(タクトタイム)を考慮すると、溶接点数としては6点が適切であるとの結果を得た。この実験では、各金属板W1,W2の板幅(図2における左右方向の板寸法)は60mmであった。このため、互いに隣り合う溶接箇所同士の間隔寸法は10mm程度であることが適切であるとの結果を得た。
<溶接長さと部分溶接工程終了後の板隙との関係>
図7は部分溶接工程での溶接長さと部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるために行った実験結果を示す図である。この実験では、溶接長さを2mm、3mm、6mmそれぞれに設定した場合についての部分溶接工程終了後の板隙を計測して行った。また、溶接順序としては前述したように外側から順次中央側(内側)に亘って等間隔寸法で溶接を行うものとした。
図7に示すように、溶接長さが長いほど部分溶接工程終了後の板隙は小さくなるといった結果が得られた。この場合、測定箇所C,Dにあっては、初期板隙に対して50%程度まで板隙が小さくなっている。
以上のことから、部分溶接工程終了後の板隙を小さくするためには、部分溶接工程での溶接長さは長い方が好ましいとの結果を得た。しかしながら、溶接長さを6mmとした場合、一部の溶接箇所では未溶着部分が発生していた。このため、全ての溶接箇所が確実に溶着される範囲で溶接長さをできるだけ長く確保するものとしては3mmが適切であるとの結果を得た。
<溶接時間間隔と部分溶接工程終了後の板隙との関係>
図8および図9は部分溶接工程での溶接時間間隔と部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるために行った実験結果を示す図である。この実験では、溶接時間間隔を0秒間隔、0.2秒間隔、2秒間隔それぞれに設定した場合についての部分溶接工程終了後の板隙を計測して行った。また、図8に示すものは溶接順序として外側から順次中央側(内側)に亘って等間隔寸法で溶接を行ったものであり、図9に示すものは溶接順序として図中の右側から左側に向けて順に等間隔寸法で溶接を行ったものである。
図8および図9に示すように、溶接時間間隔が長いほど部分溶接工程終了後の板隙(最も板隙が小さくなっている箇所での該板隙)は小さくなるといった結果が得られた。以上のことから部分溶接工程終了後の板隙を小さくするためには、溶接時間間隔は長い方が好ましいが、部分溶接工程に要する時間(タクトタイム)を考慮すると、板隙を十分に小さくできている0.2秒間隔が適切であるとの結果を得た。
<上板の板厚寸法と部分溶接工程終了後の板隙との関係>
図10は部分溶接工程での上板W1の板厚寸法と部分溶接工程終了後の板隙との関係を求めるための実験結果を示す図である。この実験では、上板W1の板厚寸法を1.2mmに設定した場合および1.0mmに設定した場合それぞれについての部分溶接工程終了後の板隙を計測して行った。また、溶接順序としては前述したように外側から順次中央側(内側)に亘って等間隔寸法で溶接を行うものとした。
図10に示すように、上板W1の板厚寸法が1.2mmのものに比べて1.0mmのものの方が部分溶接工程終了後の板隙は小さくなるといった結果が得られた。この場合、測定箇所C,Dにあっては、初期板隙に対して30%程度まで板隙が小さくなっている。
以上のことから、部分溶接工程終了後の板隙を小さくするためには、上板W1の板厚寸法は小さい方が好ましいとの結果を得た。
以上のように、前記各実験の結果によると、部分溶接工程での溶接順序としては外側に位置する溶接箇所から内側に位置する溶接箇所に亘って順に溶接を行うこと、部分溶接工程での溶接点数としては6点であること、部分溶接工程での溶接長さとしては略3mmであること、部分溶接工程での溶接時間間隔としては略0.2秒間隔であること、上板W1の板厚寸法としてはできるだけ小さいこと、が部分溶接工程終了後の板隙を小さくするためには好ましいという結果を得た。
尚、前述したように、各金属板W1,W2の板幅が60mmであった場合に、部分溶接工程での溶接点数として6点が最適であった。このため、この部分溶接工程での溶接点数を設定する概念としては、溶接線Lに沿う方向に亘って等間隔寸法を存した箇所を溶接箇所とした場合に、各金属板W1,W2の板幅10mm当たり1箇所となる数に設定することが好ましいことになる。また、上板W1の板厚寸法としては、車体に十分な剛性が確保できる板厚寸法の範囲内においてできるだけ小さいことが好ましいことになる。このため、車体の剛性を下板W2の板厚寸法を十分に確保することで得て、上板W1の板厚寸法を小さくする(下板W2の板厚寸法よりも小さくする)ことが好ましい。
(本溶接工程)
次に、本溶接工程について説明する。本溶接工程は、前述したように、部分溶接工程の終了後、該部分溶接工程で溶融した金属(溶融金属)が硬化した後に行われるものであって、前記接合領域の全体に亘って順にレーザ光を照射していくことで、この接合領域の全体を溶融させて各金属板W1,W2同士を接合させるものである。
そして、この本溶接工程でのレーザ光の走査(上板W1および下板W2におけるレーザ光の照射位置の移動)としては、図11に実線の矢印(レーザ光の照射位置の軌跡)に示すように、レーザ光の照射位置を、上板W1と下板W2との重ね合わせ部分である溶接線Lを跨ぐように楕円形の軌跡に沿って移動させながら、その軌跡における楕円形の中心を溶接線Lに沿う方向(図11における左方向)に移動させていく。図11では前記軌跡の中心を繋いだ線を一点鎖線Mで示しており、この一点鎖線Mが前記溶接線Lに平行となっている。この種の溶接手法は一般にレーザウォブリング溶接と呼ばれている。
具体的には、前記溶接線Lに沿う方向において既にレーザ光が通過した範囲(図11にあっては範囲X)よりも下流側(図11にあっては左側)であって上板W1および下板W2の未溶融部分(未だレーザ光が照射されていない部分であって、図11にあっては点X1よりも左側に位置する領域)をレーザ光が通過する際に、上板W1にレーザ光が照射された後、下板W2にレーザ光が照射される方向に規定されている。つまり、図11における楕円形の軌跡を反時計回り方向に移動しながら、その軌跡における楕円形の中心が溶接線Lに沿って左方向に移動するようにレーザ光が走査されるようにしている。このレーザ光の照射位置の移動は、前述したように、レーザ光走査制御部51からの制御信号が、前記各ミラー31を回動させる走査モータ33に出力され、該走査モータ33が作動して各ミラー31が回動することにより行われる。
また、このレーザ光の照射位置の前記楕円形の軌跡について詳述すると、例えば上板W1および下板W2の板厚寸法が1.0mm〜1.5mmである場合に、図12に示すように、楕円形の長軸方向(図12における上下方向であって前記溶接線Lに対して直交する方向)の長さ寸法(振幅)Aは2.5mm〜3.5mmの範囲の所定値に設定される。また、楕円形の短軸方向(図12における左右方向であって前記溶接線Lに平行な方向)の長さ寸法(幅)Dは1.0mm〜2.5mmの範囲の所定値に設定される。また、溶接線Lに沿う方向のピッチ(前記軌跡における楕円形の中心を溶接線Lに沿う方向に移動させていく際の1回転当たりにおいて溶接線Lに沿う方向での走査移動量)Pは0.8mm〜1.5mmの範囲の所定値に設定される。これらの値はこれに限定されるものではなく、上板W1および下板W2の板厚寸法等に応じて実験またはシミュレーションによって適宜設定される。
また、本溶接工程におけるレーザ光の条件について説明すると、レーザ出力は3000〜4000Wの範囲の所定値に設定される。また、楕円形の軌跡に沿う走査速度は3000〜4000cm/minの範囲の所定値に設定される。これらの値はこれに限定されるものではなく、上板W1および下板W2の板厚寸法等に応じて実験またはシミュレーションによって適宜設定される。
次に、本溶接工程における金属材料の溶融状態について説明する。図13は、この本溶接工程におけるレーザ光の照射位置の移動状態を説明するためのワークWの溶接箇所を拡大して示す図である。この図13における点S1〜S4はレーザ光の照射位置を示している。つまり、この図13では、図13(a)から図13(d)に移るに従って、レーザ光の照射位置が、一点鎖線で示す楕円形の軌跡上をS1,S2,S3,S4の順で移動していくことを表している。
この図13に示すように、本溶接工程では、上板W1と下板W2との重ね合わせ部分にレーザ光を照射して重ね隅肉溶接を行う際、レーザ光の照射位置は、前述したように、上板W1と下板W2との重ね合わせ部分である溶接線Lを跨ぐように楕円形の軌跡に沿って移動しながら、その軌跡における楕円形の中心が溶接線Lに沿う方向(図13における左方向)に移動していく。そして、このレーザ光の照射位置の移動としては、図13において、楕円形の軌跡を反時計回り方向に移動しながら、その軌跡における楕円形の中心が溶接線Lに沿って左方向に移動している。つまり、レーザ光の照射位置の前記楕円形の軌跡に沿う移動方向は、溶接線Lに沿う方向において既にレーザ光が通過した範囲X(図11を参照)よりも下流側であって上板W1および下板W2の未溶融部分をレーザ光が通過する際に、上板W1にレーザ光が照射された後、下板W2にレーザ光が照射される方向に規定されている。
これにより、図13(a)で示すレーザ光の照射状態(照射位置S1)では、上板W1にレーザ光が照射されていることで、この照射位置S1で上板W1の金属材料が溶融され、該上板W1と下板W2とが架橋されることになる。この場合、レーザ光の熱は上板W1だけに留まらず下板W2にも伝達されることになり、このレーザ光の照射位置において上板W1と下板W2とが良好に溶接される。また、レーザ光の熱が上板W1および下板W2の両方に伝達されているため、この際における上板W1においてレーザ光の照射位置S1の周辺の領域(例えば図13(a)において破線で囲んだ領域)にあっては入熱量が比較的少なく金属材料の溶融が十分に行われていない状態(例えば半溶融状態)にある。その後、図13(b)で示すレーザ光の照射状態(照射位置S2)のように、前記軌跡上を移動するレーザ光の照射位置S2が下板W2上を経た後、図13(c)で示すレーザ光の照射状態(照射位置S3)のように、レーザ光の照射位置S3が再び上板W1上に達することで、前記溶融が十分に行われていなかった上板W1の前記領域(上板W1と下板W2とが既に溶接されている位置の周辺の領域;図13(c)において破線で囲んだ領域)では、レーザ光の照射によって金属材料が完全に溶融されることになり、このレーザ光の照射位置にあっても上板W1と下板W2とは良好に溶接される。つまり、図13(d)で示すレーザ光の照射状態(照射位置S4)に達すると、この図13(d)において破線で囲んだ領域が凝固することで、この領域において上板W1と下板W2とは良好に溶接されることになる。このような動作が、楕円形の軌跡に沿ってレーザ光の照射位置が1回転する度に連続して行われることで、溶接線Lに沿って金属材料が溶融して上板W1と下板W2とが溶接されていく。図14は本溶接工程終了後における図2相当図である。
また、本実施形態の場合、上板W1にレーザ光が照射されている際には、この上板W1の溶融金属は重力の作用によって下板W2の溶融部分に流れ込みやすくなり、これら溶融金属が混合されることになる。つまり、上板W1と下板W2との重ね合わせ方向を鉛直方向とした場合には、重力を有効に利用することで上板W1と下板W2との架橋がより良好に行われ、溶接箇所の厚みが確保され、上板W1と下板W2とがよりいっそう高い接合強度で溶接されることになる。
このように、本溶接工程では、楕円形の軌跡に沿って移動するレーザ光の照射位置が再び上板W1に達した際には、この上板W1上の照射位置では、それまで十分に溶融されていなかった領域を溶融させることになる。つまり、完全に溶融されている領域に向けてレーザ光を照射するものとはなっていない。このため、完全に溶融されている領域に向けてレーザ光を照射することで溶湯(溶融金属)をキーホールの圧力で吹き飛ばしてしまうといったことは抑制され、溶接箇所(金属材料が溶融した後に凝固した領域)の厚み(ビードにおけるのど厚)を十分に確保することができ、溶接箇所における接合強度(継手強度)を十分に確保することができる。
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態では、部分溶接工程において、複数枚の金属板W1,W2における接合領域内の少なくとも1箇所にレーザ光を照射し該箇所を溶融させて各金属板W1,W2同士を部分的に接合させている。そして、この際、溶融金属が凝固するときの収縮によって各金属板W1,W2同士の間の隙間(板隙)を小さくしている。そして、この部分溶接工程の終了後、所定時間経過後に本溶接工程を行っている。この本溶接工程では、前記部分溶接工程によって接合領域における板隙は小さくなっているので、本溶接工程での溶融金属の量が比較的少なくても、この板隙に溶融金属が十分に入り込み各金属板W1,W2に亘って溶融金属が架橋されることで各金属板W1,W2が良好に接合されることになる。このように本実施形態では、本溶接工程の開始前における接合領域の板隙は小さくなっているため、各金属板W1,W2に亘って溶融金属を架橋させるための溶融金属量が得られる溶接条件の選定が容易である。つまり、溶接条件の選定の煩雑化を抑制でき、溶接動作を容易に行うことが可能になる。
また、本実施形態では、接合領域が、各金属板W1,W2の重ね合わせ部分である溶接線Lに沿う方向に延在されており、前記部分溶接工程では、前記溶接線Lに沿う方向に亘って所定間隔を存した複数箇所それぞれを溶融させて各金属板W1,W2同士を部分的に接合している。このため、部分溶接工程の終了後にあっては、各金属板W1,W2の重ね合わせ部分である溶接線Lに沿う方向の略全体において各金属板W1,W2同士の間隔(板隙)が小さくなっている。これにより、本溶接工程では、各金属板W1,W2における接合領域の略全体に亘って均等な溶融金属量で溶接が行われ、該接合領域の略全体に亘って均等な接合強度を得ることができる。
−変形例1−
次に、変形例1について説明する。本変形例は、部分溶接工程での溶接箇所および溶接順序が前記実施形態のものと異なっている。従って、ここでは、部分溶接工程での溶接箇所および溶接順序についてのみ説明する。
図15は、本変形例における図3相当図である。また、図16は、本変形例における図6相当図である。これらの図に示すように、本変形例における溶接順序としては、第1番目の溶接箇所(図16において最も右側に位置する溶接箇所)と第3番目の溶接箇所との間に第7番目の溶接箇所を設定しておくと共に、第2番目の溶接箇所(図16において最も左側に位置する溶接箇所)と第4番目の溶接箇所との間に第8番目の溶接箇所を設定しておく。そして、図中の外側から順次中央側(内側)に亘って等間隔寸法で溶接を行った後に(第1番目の溶接箇所から第6番目の溶接箇所に亘って順に等間隔寸法で溶接を行った後に)、前記第7番目の溶接箇所の溶接を行う。また、この第7番目の溶接箇所の溶接を行った後に、前記第8番目の溶接箇所の溶接を行う。
これにより、第7番目の溶接箇所および第8番目の溶接箇所(測定箇所F,A)にあっては、前記実施形態の如く等間隔寸法で6箇所の溶接を行った場合に比べて、板隙が小さくなっており、これによって各金属板W1,W2の溶接領域の全体に亘って板隙が均等に小さくなっている。
その結果、前記実施形態のものに比べて本溶接工程での溶融金属の量が更に少なくても、板隙に溶融金属が十分に入り込み各金属板W1,W2に亘って溶融金属が架橋されることで各金属板W1,W2が良好に接合されることになる。
尚、本変形例の効果を十分に得るためには、第7番目の溶接箇所の溶接を行う際には、第1番目の溶接箇所および第3番目の溶接箇所それぞれにおいて溶融金属が完全に硬化していないことが好ましい。同様に、第8番目の溶接箇所の溶接を行う際には、第2番目の溶接箇所および第4番目の溶接箇所それぞれにおいて溶融金属が完全に硬化していないことが好ましい。本変形例では、このことを考慮して溶接時間間隔が設定されることになる。例えば前記実施形態で設定した0.2秒間隔であればこれを実現することが可能である。
−変形例2−
次に、変形例2について説明する。本変形例は、2枚の金属板(上板W1および下板W2)が重ね合わされて成るワークWを重ね合わせ溶接する場合に本発明を適用したものである。
図17は、本変形例における溶接箇所を示すワークW(上板W1および下板W2)の平面図である。本変形例における溶接工程では、先ず、部分溶接工程において、図17(a)に示すように、互いに近接した3箇所を溶接箇所として設定し、それぞれに個別にレーザ光を照射することで(図17(a)の一点鎖線を参照)金属板同士を部分的に溶接させる。ここで使用されるレーザ溶接方法としてはレーザスクリューウェルディング(LSW)が挙げられる。つまり、ワークWの溶接箇所の中心位置の周囲の全周に亘ってレーザ光を走査していき、この溶接箇所を溶融させることで溶接を行うものである。この際にも、前記実施形態の場合と同様に、溶融金属が凝固するときの収縮によって各金属板W1,W2同士の間の隙間(板隙)が小さくなる。つまり、接合領域における板隙が小さくなる。
その後、本溶接工程では、図17(b)に示すように、前記部分溶接工程での溶接箇所の周囲を囲む領域にレーザ光を照射していき(図17(b)の一点鎖線を参照)、各接合領域を溶接する。この本溶接工程では、前記部分溶接工程によって接合領域における板隙は小さくなっているので、溶融金属の量が比較的少なくても、板隙に溶融金属が十分に入り込み各金属板W1,W2に亘って溶融金属が架橋されることで各金属板W1,W2が良好に接合されることになる。
−変形例3−
次に、変形例3について説明する。本変形例も、2枚の金属板(上板W1および下板W2)が重ね合わされて成るワークWを重ね合わせ溶接する場合に本発明を適用したものである。
図18は、本変形例における溶接箇所を示すワークW(上板W1および下板W2)の平面図である。本変形例における溶接工程では、先ず、部分溶接工程において、図18(a)に示すように、6箇所の溶接箇所を1組の溶接群として設定し、3箇所に溶接群を形成している。ここで使用されるレーザ溶接方法としてもレーザスクリューウェルディング(LSW)が挙げられる。この際にも、前記実施形態の場合と同様に、溶融金属が凝固するときの収縮によって各金属板W1,W2同士の間の隙間(板隙)が小さくなる。つまり、各溶接群の形成領域における板隙が小さくなる。
その後、本溶接工程では、図18(b)に示すように、前記部分溶接工程で形成された各溶接群の周囲を囲む領域にレーザ光を照射していき、各溶接群の形成領域を溶接する。この本溶接工程では、前記部分溶接工程によって各溶接群における板隙は小さくなっているので、溶融金属の量が比較的少なくても、板隙に溶融金属が十分に入り込み各金属板W1,W2に亘って溶融金属が架橋されることで各金属板W1,W2が良好に接合されることになる。
−他の実施形態−
尚、本発明は、前記実施形態および前記各変形例に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
例えば、前記実施形態および前記各変形例では、自動車の車体の製造工程で使用されるレーザ溶接装置1により実施されるレーザ溶接方法として本発明を適用した場合について説明したが、その他の部材のレーザ溶接に対しても本発明は適用することが可能である。また、レーザ溶接に替えてアーク溶接によっても本発明は実現が可能である。
また、前記実施形態では、本溶接工程におけるレーザ光の照射位置を楕円形の軌跡に沿って移動させながら2枚のアルミニウム系金属板で成る上板W1と下板W2との重ね隅肉溶接を行う場合について説明した。本発明はこれに限らず、レーザ光の照射位置を円形(真円形状)の軌跡に沿って移動させながら重ね隅肉溶接を行うようにしてもよい。また、3枚の金属板に対して重ね隅肉溶接を行う場合にも本発明は適用が可能である。つまり、3枚の金属板に跨ってレーザ光の照射位置を円形または楕円形の軌跡に沿って移動させるものである。また、鋼板に対して重ね隅肉溶接を行う場合にも本発明は適用が可能である。また、各金属板の重ね合わせ方向を水平方向やその他の方向とした重ね隅肉溶接を行う場合にも本発明は適用が可能である。
本発明は、レーザ光によるアルミニウム系金属板の重ね隅肉溶接を行うレーザ溶接方法に適用可能である。
1 レーザ溶接装置
W ワーク
W1 上板(金属板)
W2 下板(金属板)

Claims (9)

  1. 重ね合わされた複数枚の金属板において予め設定された接合領域を溶接する溶接方法であって、
    前記複数枚の金属板における前記接合領域内の少なくとも1箇所を溶融させて各金属板同士を部分的に接合させる部分溶接工程と、
    前記部分溶接工程の終了後、所定時間経過後に前記接合領域の全体を溶融させて各金属板同士を接合させる本溶接工程と、を行うことを特徴とする溶接方法。
  2. 請求項1記載の溶接方法において、
    前記接合領域は、前記各金属板の重ね合わせ部分である溶接線に沿う方向に延在されており、
    前記部分溶接工程では、前記溶接線に沿う方向に亘って所定間隔を存した複数箇所それぞれを溶融させて各金属板同士を部分的に接合させることを特徴とする溶接方法。
  3. 請求項2記載の溶接方法において、
    前記部分溶接工程では、前記溶接線上の複数の溶接箇所に対し、外側に位置する溶接箇所から内側に位置する溶接箇所に亘って順に溶接を行うことを特徴とする溶接方法。
  4. 請求項2または3記載の溶接方法において、
    前記部分溶接工程での各溶接箇所の数は、前記溶接線に沿う方向に亘って等間隔寸法を存した箇所を溶接箇所とした場合に、前記溶接線に沿う方向において各金属板上で略10mm当たり1箇所となる数に設定されていることを特徴とする溶接方法。
  5. 請求項2、3または4記載の溶接方法において、
    前記部分溶接工程での各溶接箇所におけるそれぞれの溶接長さは略3mmに設定されていることを特徴とする溶接方法。
  6. 請求項2〜5のうち何れか一つに記載の溶接方法において、
    前記部分溶接工程での溶接時間間隔としては略0.2秒間隔に設定されていることを特徴とする溶接方法。
  7. 請求項2〜6のうち何れか一つに記載の溶接方法において、
    前記金属板は、鉛直方向で重ね合わされた上板および下板であって、上板の板厚寸法は下板の板厚寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする溶接方法。
  8. 請求項1〜7のうち何れか一つに記載の溶接方法において、
    前記金属板は、鉛直方向で重ね合わされた上板および下板であって、前記上板と前記下板との重ね隅肉部分に対して上方からレーザ光を照射して重ね隅肉溶接を行う際、
    前記本溶接工程は、
    前記レーザ光の照射位置を、前記各金属板の重ね合わせ部分である溶接線を跨ぐように円形または楕円形の軌跡に沿って移動させながら、その軌跡における円形または楕円形の中心を前記溶接線に沿う方向に移動させていくようにし、
    前記レーザ光の照射位置の前記円形または前記楕円形の軌跡に沿う移動方向が、前記溶接線に沿う方向において既に前記レーザ光が通過した範囲よりも下流側であって前記各金属板の未溶融部分を前記レーザ光が通過する際に、前記上板に前記レーザ光が照射された後、前記下板に前記レーザ光が照射される方向に規定されていることを特徴とする溶接方法。
  9. 請求項2記載の溶接方法において、
    前記部分溶接工程では、前記溶接線上の複数の溶接箇所に対し、外側に位置する溶接箇所から内側に位置する溶接箇所に亘って順に溶接を行った後、最も外側に位置する溶接箇所とその溶接箇所に隣り合って内側に位置する溶接箇所との間に溶接を行うことを特徴とする溶接方法。
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