JP2019179906A - コイルユニット、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置及びワイヤレス電力伝送システム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1は、コイル本体と、絶縁部材とを備えるワイヤレス電力伝送用コイルユニットを開示している。
しかしながら、特許文献1に記載のワイヤレス電力伝送用コイルユニットにあっては、コイルの耐衝撃性について検討の余地がある。
まず、本発明の一実施形態として、例えば図1及び図2に示すワイヤレス電力伝送システム100について説明する。図1は、ワイヤレス電力伝送システム100の一例を示す構成図である。図2は、ワイヤレス電力伝送システム100の送電コイルユニット203及び受電コイルユニット301の構成を示す回路図である。
第2のLC共振回路は、受電コイルL2と、受電側コンデンサC2とを含む。第2のLC共振回路の共振周波数を送電コイルユニット203側の共振周波数に近づける(一致させる場合も含む。)ことで、磁界共鳴方式のワイヤレス電力伝送が可能となっている。なお、受電コイルユニット301は磁性体をさらに備えてもよい。また、他の実施形態において、受電コイルユニットはLC共振回路を備えなくてもよい。すなわち、他の実施形態において、受電コイルユニットは、受電側コンデンサを含まなくてもよい。
(第1の実施形態)
次に、一実施形態である第1の実施形態に係るコイルユニットとして、図3に示すコイルユニット1について説明する。図3は、コイルユニット1の平面図である。
図3に示すように、コイルユニット1は、コイル10と基材20を備える。コイル10は送電側コイルL1としても受電側コイルL2としても用いることができる。
コイルユニット1においては、コイル10と基材20とが図示略の筐体に収容されている。なお、コイルユニット1は、コンデンサ及び磁性体のいずれか一方又は両方をさらに備えてもよい。コイルユニット1がコンデンサ及び磁性体のいずれか一方又は両方をさらに備える場合、コンデンサ、磁性体は特に限定されない。
巻線部11は導線14が渦巻き状に巻かれている部分である。導線14は、特に限定されない。導線14は、例えば銅、アルミニウム等を含むリッツ線でもよい。
第1の配線部12は、導線14が巻線部11から巻線部11の最外周側で延長されている部分である。第2の配線部13は、導線14が巻線部11から巻線部11の最内周側で延長されている部分である。
第1の壁面24は、巻線部11の最外周側の導線14と沿って形成される壁面である。そのため、第1の壁面24は収容部21の外周壁として機能する。具体的には、第1の壁面24は、主面22に設けられている。第1の壁面24により、巻線部11の最外周の導線14の位置が固定される。そして、第1の壁面24により収容部21の内側の平面領域と収容部21の外側の平面領域とが、巻線部11の最外周側で区切られている。
第2の壁面25は、巻線部11の最内周側の導線14と沿って形成される壁面である。そのため、第2の壁面25は収容部21の内周壁として機能する。具体的には、第2の壁面25は、主面22に設けられている。第2の壁面25により、巻線部11の最内周の導線14の位置が固定される。そして、第2の壁面25により、収容部21の内側の平面領域と収容部21の外側の空間領域とが、巻線部11の最内周側で区切られている。
第1の壁面24には、第1の引出口26が形成されている。第1の引出口26では、巻線部11の最外周側の導線14が収容部21の内側から外側に引き出される。第2の壁面25には、第2の引出口27が形成されている。第2の引出口27では、巻線部11の最内周側の導線14が収容部21の内側から外側に引き出される。
第1の引出口26及び第2の引出口27からそれぞれ引き出されている導線14は、図示略の電気部品と接続されてもよい。また、第1の引出口26には、第1の配線部12の導線14が固定されてもよく、第2の引出口27には、第2の配線部13の導線14が固定されてもよい。これにより、コイル10の導線14の位置がずれにくくなる。
図3に示すコイルユニット1において、空間30の幅W1の長さ及び幅W1と直交する方向の長さは、巻線部11の導線14の線幅Rに対し3R以上が好ましい。幅W1の長さは、巻線部11の導線14から突出部28が離れる方向の幅の長さである。これにより、コイルユニット1が耐衝撃性にさらに優れる。なお、幅W1と直交する方向とは、突出部28が導線14から離れる方向であり、コイルの軸方向と直交する方向である。
図3に示すコイルユニット1において、空間31の幅W2の長さ及び幅W2と直交する方向の長さは、巻線部11の導線14の線幅Rに対し3R以上が好ましい。幅W2の長さは、巻線部11の導線14から突出部29が離れる方向の幅の長さである。これにより、コイルユニット1が耐衝撃性にさらに優れる。なお、幅W2と直交する方向とは、突出部28が導線14から離れる方向であり、コイルの軸方向と直交する方向である。
第1の溝32は、収容部21の内側の主面22が直線状壁面24aと直線状壁面24bとによって区切られることで形成されている。直線状壁面24a及び直線状壁面24bは、第1の壁面24の一部の外周壁を構成し、互いに平行であり対向する壁面部分である。
第1の溝32は、直線状壁面24a及び直線状壁面24bと平行な向きに収容部21の内側の平面領域に形成されている。
第1の溝32は収容部21の内側から外側に貫通するように基材20に形成されている溝状の空間領域である。コイルユニット1においては、第1の溝32は、収容部21の内側から基材20の端部にかけて形成されている。その結果、熱電対等の温度測定器を基材20の端部から収容部21の内側に直線的に挿入でき、巻線部11の温度測定等の状態管理の実施がさらに容易となる。
コイルユニット1においては、基材20がボビンの形態である。ボビンはコイル10の導線14をきれいに巻き、コイル10の導線14の形状を保持するための部品である。
さらに、第1の引出口26及び第2の引出口27の両方は、突出部33,34にそれぞれ形成されている。具体的には第1の壁面24が突出部33を有し、第2の壁面25が突出部34を有する。そして、第1の引出口26は突出部33に形成され、第2の引出口27は突出部34に形成される。その結果、第1の引出口26及び第2の引出口27の導線14の周囲にそれぞれ空間35,36が形成される。
以上説明したコイルユニット1(2)にあっては、第1の壁面24及び第2の壁面25が突出部28,29(33,34)を有し、空間30,31(35,36)が形成されているため、コイルユニット1又はその端子接続部分に外力が加わった際には、空間30,31(35,36)が緩衝領域として機能し、応力が緩和されやすくなる。よって、コイルユニット1(2)は、耐衝撃性に優れる。
ワイヤレス電力伝送技術ではコイルユニットには、薄型化、小型化が求められている。そのため、コイル10とコイル10以外の電気部品との端子接続部分についても薄型化、小型化が求められている。コイルユニット1(2)における端子接続部分としては、第1の配線部12、第2の配線部13等がある。
ところが、上述のようにコイルユニットにおいては端子接続部分の薄型化、小型化が求められている。そのため、端子接続の作業に加えて、導線の長さ調整の作業も困難になることがあった。
コイルユニット1(2)にあっては、第1の溝32が収容部21の内側で形成されているため、作業性がさらに向上する。
また、コイルユニット2にあっては、第1の引出口26及び第2の引出口27が突出部に形成され、第1の引出口26及び第2の引出口27の導線14の周囲にそれぞれ空間35,36が形成されているため、作業性がさらに向上する。
図5は、一実施形態である第2の実施形態に係るコイルユニット3の平面図である。図6は、他の実施形態に係るコイルユニット4の平面図である。図7は、他の実施形態に係るコイルユニット5の平面図である。
以下の説明において、コイルユニット3〜5の構成とコイルユニット1,2の構成とで同一又は類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。コイルユニット3〜5とコイルユニット1,2とで重複する構成について、説明を省略する。
第1の壁面部材51は第1の壁面24と、第1の区画壁面37とを有する。第1の区画壁面37は、巻線部11の導線の外周側に沿って形成される。
第2の壁面部材52は、第2の壁面25と、第2の区画壁面38とを有する。第2の区画壁面38は、巻線部11の導線の内周側に沿って形成される。
第1の区画壁面37及び第2の区画壁面38の間に巻線部11の導線が収容される。
第1の壁面部材51及び第2の壁面部材52のいずれか一方又は両方が、巻線部11の導線から離れて形成される突出部を有し、巻線部11の導線と突出部との間に空間が形成されている。
このように形成されている溝状の空間領域に巻線部11の導線14が一本ずつ収容されている。さらに、巻線部11の最外周側の導線14は、第1の壁面24と第2の区画壁面38との間に収容され、巻線部11の最内周側の導線14は、第2の壁面25と第1の区画壁面37との間に収容されている。このように、第1の区画壁面37及び第2の区画壁面38は、巻線部11の導線14を収容する部材としても機能する。これにより、導線14の位置の変動を一巻ごとに抑制でき、第1の配線部12及び第2の配線部13における導線14の長さの調整作業が容易になる。また、電力伝送コイルとしてのコイルの特性変化を抑制できる。なお、他の実施形態において、第2の溝には巻線部の導線が複数本ずつ収容されてもよい。
なお、コイルユニット3においては、第1の区画壁面37は収容部21の外周壁である第1の壁面24と巻線部の導線14に沿って連続し、第2の区画壁面38は収容部21の内周壁である第2の壁面25と巻線部の導線14に沿って連続している。すなわち、第1の区画壁面37は第1の壁面24と一体的に構成されてもよく、第2の区画壁面38は第2の壁面25と一体的に構成されてもよい。
なお、コイルユニット1に対する振動、衝撃等の外力による影響が少ない場合、第1の区画壁面37及び第2の区画壁面38の高さを導線16の直径以下とすることが好ましい。これにより、コイルユニット1をさらに薄型化できる。
第1の突出部43と巻線部11の導線14との間には第1の空間45が形成され、第2の突出部44と巻線部11の導線14との間には第2の空間46が形成されている。
コイルユニット5のように、第1の突出部43と第2の突出部44とは、巻線部11の最外周側と最内周側の間の領域で形成されてもよい。具体的にコイルユニット5においては、第1の空間45と第2の空間46とが同一部分の導線14を挟み込むように形成されている。このようにコイルユニット5にあっては、同一部分の導線14を挟み込むようにして第1の空間45及び第2の空間46が形成されているため、作業性がさらに向上する。
Claims (11)
- 導線が渦巻き状に巻かれている巻線部を有するコイルと、
前記巻線部を内側に収容する収容部を有する基材と、
を備え、
前記収容部は、
前記巻線部の最外周側の導線と沿って形成される第1の壁面を有する第1の壁面部材と、
前記巻線部の最内周側の導線と沿って形成される第2の壁面を有する第2の壁面部材と、
を有し、
前記第1の壁面及び前記第2の壁面のいずれか一方又は両方が、前記巻線部の導線から離れて形成される突出部を有し、前記巻線部の導線と前記突出部との間に空間が形成されている、コイルユニット。 - 前記第1の壁面には、前記巻線部の最外周側の導線が前記収容部の内側から外側に引き出される第1の引出口が形成され、
前記第2の壁面には、前記巻線部の最内周側の導線が前記収容部の内側から外側に引き出される第2の引出口が形成されている、請求項1に記載のコイルユニット。 - 前記第1の引出口及び前記第2の引出口のいずれか一方又は両方が、前記突出部に形成されている、請求項2に記載のコイルユニット。
- 前記突出部が前記巻線部の導線から離れる方向の前記空間の幅の長さが、漸次広くなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコイルユニット。
- 前記突出部が前記巻線部の導線から離れる方向の前記空間の幅の長さ及び前記突出部が前記巻線部の導線から離れる方向と直交する方向の前記空間の幅の長さが、前記巻線部の導線の線幅Rに対し3R以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコイルユニット。
- 前記第1の壁面部材が、前記巻線部の導線の外周側に沿って形成される第1の区画壁面をさらに有し、
前記第2の壁面部材が、前記巻線部の導線の内周側に沿って形成される第2の区画壁面をさらに有し、
前記第1の区画壁面及び前記第2の区画壁面の間に前記巻線部の導線が収容される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のコイルユニット。 - 導線が渦巻き状に巻かれている巻線部を有するコイルと、
前記巻線部を内側に収容する収容部を有する基材と、
を備え、
前記収容部は、
前記巻線部の最外周側の導線と沿って形成される第1の壁面と、前記巻線部の導線の外周側に沿って形成される第1の区画壁面とを有する第1の壁面部材と、
前記巻線部の最内周側の導線と沿って形成される第2の壁面と、前記巻線部の導線の内周側に沿って形成される第2の区画壁面とを有する第2の壁面部材と、
を有し、
前記第1の区画壁面及び前記第2の区画壁面の間に前記巻線部の導線が収容され、
前記第1の壁面部材及び前記第2の壁面部材のいずれか一方又は両方が、前記巻線部の導線から離れて形成される突出部を有し、前記巻線部の導線と前記突出部との間に空間が形成されている、コイルユニット。 - 前記第1の区画壁面が前記巻線部の導線から前記巻線部の外周側に向かって離れて形成される第1の突出部を有し、
前記第2の区画壁面が前記巻線部の導線から前記巻線部の内周側に向かって離れて形成される第2の突出部を有し、
前記巻線部の導線と前記第1の突出部との間に第1の空間が形成され、
前記巻線部の導線と前記第2の突出部との間に第2の空間が形成され、
前記第1の空間と前記第2の空間とが同一部分の導線を挟み込むように形成されている、請求項7に記載のコイルユニット。 - 電力をワイヤレスで送電するワイヤレス送電装置であって、
請求項1〜8のいずれか一項に記載のコイルユニットを備える、ワイヤレス送電装置。 - 電力をワイヤレスで受電するワイヤレス受電装置であって、
請求項1〜8のいずれか一項に記載のコイルユニットを備える、ワイヤレス受電装置。 - ワイヤレス送電装置からワイヤレス受電装置に向けて電力をワイヤレスで伝送するワイヤレス電力伝送システムであって、
前記ワイヤレス送電装置及び前記ワイヤレス受電装置の少なくとも一方は、請求項1〜8のいずれか一項に記載のコイルユニットを備える、ワイヤレス電力伝送システム。
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