JP2019177575A - レンズ成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズ成形用金型において、成形精度を向上させた技術を提供する。【解決手段】可動側コア200は、第1入れ子210と第2入れ子220とを備える。第2入れ子220は、第1入れ子210に形成された小径貫通孔212に焼きばめによって固定されており、小径貫通孔212から突出した第2入れ子220の先端部が一方側のレンズ面を成形するレンズ成形部221である。第1入れ子210の可動側コア200とのパーティングラインである面に、インロー凸部とインロー凹部290の嵌合によるインロー構造が形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、レンズ成形用金型に係り、特に、プラスチックレンズを成形するレンズ成形用金型に関する。
昨今のカメラ市場では、車載用のセンシングカメラや高画素の監視カメラ等の需要が増してきており、より小型でありつつ高性能なカメラが求められてきている。そのようなカメラに利用されるレンズユニットには、射出成形で製造されたプラスチックレンズが用いられることが多い。プラスチック射出成形金型の成形精度を高めるためには、金型を構成する各部品の公差を可能な限り小さく抑える必要がある。特に入れ子方式の金型では、入れ子収容部に設けられたクリアランスにより入れ子の位置に誤差が生じないよう入れ子を固定する必要があり、各種の技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2017−140797号公報
ところで、レンズの高い成形精度が必要とされると、それに伴い部品調整に高い作業レベルを要し、作業者毎で例えば1μmレベルでのリニアな調芯が必要となるが、これは非常に困難であり、対策の技術が求められていた。また、金型構成部品が多く、型分解後の1μmレベルでの再現が困難である。さらに、高精度を必要とする金型部品加工が角形状の場合、部品精度の向上が難しいという課題もあった。
本発明は、上記の状況に鑑みなされたものであって、レンズ成形用金型において、成形精度を向上させた技術を提供することにある。
本発明は、プラスチックレンズを成形するレンズ成形用金型において、前記プラスチックレンズの一方側の面および側面を成形する第1コアと、前記プラスチックレンズの他方側の面を成形する第2コアと、を備え、前記第1コアは、第1入れ子と外周が略円柱状の第2入れ子とを備え、前記第2入れ子は、前記第1入れ子に形成された円筒状の貫通孔に焼きばめによって固定されており、前記貫通孔から突出した前記第2入れ子の先端部が一方側のレンズ面を成形する一方側レンズ成形部であり、前記第1入れ子の前記第2コアとのパーティングラインである面に、前記第2コアに向かって凸のインロー凸部または前記1コア側に凹のインロー凹部のいずれか一方が形成されており、前記第2コアには、前記第1入れ子に形成された前記インロー凸部または前記インロー凹部にインロー構造により嵌まり込むインロー凸部またはインロー凹部のいずれか他方が形成されている。このような構造を採用することで、インロー構造による位置決めが可能となり、成形精度の安定性を実現できる。また、構成部品点数を削減することができ、部品積上げによる累積誤差を抑制できる。また、焼きばめを採用する際に、第2コア入れ子の形状を略円柱形状とし、貫通孔の形状を円筒状とすることで、円柱、円筒研磨が可能になり部品精度出しが容易になる。また、焼きばめにより、調芯不要となるため、調芯時の金型修正を削減できる。すなわち、リードタイム短縮、コスト低減を実現できる。
前記インロー構造は、ガス抜き溝を備えてもよい。入れ子構造により隙間が無くなり(または非常に狭くなり)、樹脂成形時にガスが発生した場合に逃げ空間が無くなる虞がある。しかし、インロー構造を構成する凹側または凸側のいずれか又は両方にガス抜き溝を設けることで、射出成形時のガス由来の不具合を抑制できる。
前記パーティングラインは、ガス抜き構造を備えてもよい。この構造においても、射出成形時のガス由来の不具合を抑制できる。
前記第1入れ子の前記貫通孔は、大径の第1入れ子大径部と、小径の第1入れ子小径部と、を備え、前記第2入れ子は、前記第1入れ子大径部に焼きばめによって固定された第2入れ子大径部と、前記第1入れ子小径部に隙間ばめによって嵌合された第2入れ子小径部と、を備え、前記第2入れ子小径部の先端が一方側レンズ成形部であってもよい。第2入れ子小径部は、隙間ばめによって第1入れ子小径部に嵌合されているため、当該部分をガス抜きとして利用できる。したがって、レンズ面付近にガスが溜まりにくくなり、ウェルドライン、剥離、シワ等のガス由来の不具合による成形精度低下を抑制できる。
前記第1コアは、固定側型板または可動側型板のいずれか一方に配置され、前記第2コアは、固定側型板または可動側型板のいずれか他方に配置され、前記第2コアの方が隙間ばめが広くてもよい。例えば、第1コアと型板との隙間は3μm以下、第2コアと型板との隙間は10μm以下といった精度に設定する。
第2コアは、調芯構造が付加されてもよい。成形を繰り替えることで摩耗等によりインロー構造(調芯レス構造)では精度を出せなくなった場合であっても、第2コアには調芯構造が付加されているため、インロー構造を廃止して第2コアを調芯させることができ、それによって引き続きレンズ成形用金型で精度のよいレンズを成形することができる。すなわち、金型の長寿命化が実現できる。
前記第1コアは可動側であってもよい。
本発明によれば、プラスチックレンズを成形するレンズ成形用金型において、インロー構造による位置決めが可能となり、成形精度の安定性を実現できる。また、別の観点では、構成部品点数を削減することができ、部品積上げによる累積誤差を抑制できる。また、焼きばめを採用する際に、第2コア入れ子の形状を略円柱形状とし、貫通孔の形状を円筒状とすることで、円柱、円筒研磨が可能になり部品精度出しが容易になる。また、別の観点では、焼きばめにより、調芯不要となるため、調芯時の金型修正を削減できる。すなわち、リードタイム短縮、コスト低減を実現できる。
実施形態に係る、レンズ成形用金型を備える射出成形機の全体構成を示す模式図である。 実施形態に係る、固定側型板のパーティング面を示す平面図である。 実施形態に係る、可動側型板のパーティング面を示す平面図である。 実施形態に係る、図2の破線A1で囲んだ固定側コアの拡大図である。 実施形態に係る、図3の破線A2で囲んだ可動側コアの拡大図である。 実施形態に係る、レンズ成形用金型が閉じられたときの固定側コアおよび可動側コアの接合状態を示す側面視断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のレンズ成形用金型910を備える射出成形機900の全体構成を示す模式図である。このレンズ成形用金型910を用いて、プラスチックレンズを成形する。
レンズ成形用金型910は、その固定側取付板912が射出成形機900の固定盤921に、可動側取付板914が可動盤922に取り付けられて、射出成形機900に装着される。射出成形機900は、型板である可動側型板915と型板である固定側型板913とをパーティングラインPLで開閉させ、成形品(すなわちプラスチックレンズ)の成形および取出しを行う。射出成形機900は一般的なプラスチック射出成形動作を実行可能な成形機であれば、その種類は問わない。
図2は、固定側型板913のパーティング面913aを示す平面図である。パーティング面913aには、パーティング面913aの中央を中心として周方向等間隔に12個の入れ子収容部である固定側コア収容部410が形成されており、各固定側コア収容部410には入れ子である略角柱形状の固定側コア100が嵌合されている。なお、説明の便宜上、図2ではレンズ成形用金型910を構成する各部材同士の位置決め、連結、またはガイドなどに用いられる各種ピンやピン穴の記載は省略している。また、詳細は後述するが、固定側コア100は、入れ子構造にいわゆる隙間ばめを用いている。固定側コア100と後述の可動側コア200とは、凹凸嵌合のインロー構造を採用し、調芯レス構造となり、嵌合時の精度を向上させている。なお、固定側コア100には、調芯機能(後述のストレートブロック310、320)を付加し、使用により精度が出なくなった場合に備え、インロー構造を廃止し調芯可能となっている。
各固定側コア収容部410には、固定側コア100とともに、後述するスペーサー部材であるストレートブロック310、320が収容されており、各固定側コア100はストレートブロック310、320によりその固定側コア収容部410における配置位置がボルト315、325(図4、図6を参照)で固定されている。すなわち、ストレートブロック310、320は、調芯機構として機能する。各固定側コア100のパーティング面100eの中央からは、レンズ成形面を有する後述のレンズ成形部121の先端部が延出している。
固定側型板913のパーティング面913aには、その中央に設けられたスプルーランナー950から平面方向に向かって放射状に延びる溝部である固定側ランナー半体960が形成され、各固定側コア100のパーティング面100eまで延びている。
図3は、可動側型板915のパーティング面915aを示す平面図である。パーティング面915aには、固定側型板913のパーティング面913aと同様に、パーティング面915aの中央を中心として周方向等間隔に12個の入れ子収容部である可動側コア収容部420が形成されており、各可動側コア収容部420には入れ子である略円柱形状の可動側コア200が嵌合されている。可動側コア200は、入れ子構造にいわゆる焼きばめを用いている。なお、図3においても図2と同様に、レンズ成形用金型910を構成する各部材同士の位置決め、連結、またはガイドなどに用いられる各種ピンやピン穴の記載は省略している。
各可動側コア200のパーティング面200eの中央には、レンズ成形面を有するレンズ成形部221が露出している。
可動側型板915のパーティング面915aには、その中央のスプルーランナー950から平面方向に向かって放射状に延びる溝部である可動側ランナー半体970が形成され、各可動側コア200のパーティング面200eまで延びている。
固定側コア100および可動側コア200は、互いに他方のいずれかに対向する位置に配置されており、レンズ成形用金型910が閉じられたときに、後述する図6のレンズ成形室916を形成する。また、同様に、固定側ランナー半体960および可動側ランナー半体970も互いに対応する位置に配置されており、レンズ成形用金型910が閉じられることで、スプルーランナー950からレンズ成形室916に溶融樹脂を導くランナーを形成する。
<コアの構成>
図4は図2の破線A1で囲んだ固定側コア100の拡大図である。図5は図3の破線A2で囲んだ可動側コア200の拡大図である。図6は、レンズ成形用金型910が閉じられたときの固定側コア100および可動側コア200の接合状態を示す側面視断面図である。
まず、主に図4及び図5を参照して、固定側コア100と可動側コア200がコア構成の概要を説明する。
固定側コア100は、第1入れ子110の中に第2入れ子120が嵌合された多重入れ子構造(2重入れ子構造)を備えている。また、可動側コア200も、第1入れ子210の中に第2入れ子220が嵌合された多重入れ子構造(2重入れ子構造)を備えている。
図4に示すように、固定側コア100は、その外周面(側面100a、100b、100c、100d)の周方向における角部が面取りされた略四角柱形状の部材である。また、固定側コア100を収容する固定側コア収容部410は、固定側型板913のパーティング面913aに凹状に形成されている。固定側コア収容部410の内周面は平面からなる側面410a、410b、410c、410dを有し、固定側コア100の外周面(側面100a、100b、100c、100d)に沿って、固定側コア100が嵌合される略四角柱形状の空間を形成している。
固定側コア収容部410の各側面410a、410b、410c、410dのうち、側面410aおよび側面410bの深さ方向(Z方向)に直交する方向をこれら各側面410a、410bの幅方向としたときに、各側面410a、410bの幅方向における中央には、各側面410a、410bの面位置が段状に凹んだ空間であるスペーサー配置部411、412が形成されている。スペーサー配置部411、412は、各側面410a、410bの幅方向における全長の1/3程度の幅とされており、固定側コア収容部410の開口410fから深さ方向に延びている。スペーサー配置部411、412は、ストレートブロック310、320が配置可能な最小限の空間とされている。
固定側コア収容部410に収容された固定側コア100は、その外周面(側面100a、100b、100c、100d)が固定側コア収容部410の内周面と対向する向きに配置されている。固定側コア100のパーティング面100eの面位置は、固定側型板913のパーティング面913aと面一に揃えられている。
固定側コア収容部410に収容された固定側コア100の側面100a側には、側面100aと接する位置にストレートブロック310が配置されており、側面100b側には、側面100bと接する位置にストレートブロック320が配置されている。
固定側コア100の側面100aにおけるストレートブロック310との当接部には、固定側コア収容部410の開口410f側から底面410e側に向かってコア側当接面101が形成されている。本実施形態におけるコア側当接面101は、側面100aの高さ方向(Z方向)に直交する方向を側面100aの幅方向としたときに、側面100aの幅方向の全長の1/3程度の幅とされている。また、コア側当接面101は、側面100aの面が切り欠かれるように落ち窪んで形成されている。
同様に、固定側コア100の側面100bにおけるストレートブロック320との当接部にも、固定側コア収容部410の開口410f側から底面410e側に向かってコア側当接面102が設けられている。コア側当接面102についても、側面100bの高さ方向に直交する方向を側面100bの幅方向としたときに、側面100bの幅方向の全長の1/3程度の幅とされており、側面100bの面が切り欠かれるように落ち窪んで形成されている。
パーティング面100eの第1入れ子110の先端部側の面には、外周近傍に固定側ランナー半体960の領域を除き略円環状にインロー構造の一方側の構造としてインロー凸部190が形成されている。
図5に示すように、可動側コア200は、上述のように、焼きばめの入れ子構造を採用することから外周が略円柱状の部材であり、円筒状の凹形状に形成された可動側コア収容部420に嵌合配置されている。可動側コア200のパーティング面200eの面位置は、可動側型板915のパーティング面915aと面一に揃えられている。また、調芯レス構造を採用することから、調芯機能は設けられていない。
可動側コア200は、入れ子構造として、外側の第1入れ子210と、第1入れ子210に嵌合する内側の第2入れ子220と備える。
パーティング面200eの第1入れ子210の外周部分には、固定側コア100のインロー構造であるインロー凸部190と嵌合するインロー凹部290が、パーティング面200eより一段下がった段形状にて形成されている。
インロー凹部290の段形状の円周部分290aには、周方向に所定間隔で6箇所のガス抜き溝291が形成されている。また、第1入れ子210の先端側(パーティング面200e)であってインロー凹部290が形成される外縁には、ガス抜き溝291に繋がるように、僅かに低くなったガス抜き面292(ガス抜き機構)が形成されている。これら構造によって、成形時にガスが発生した場合であっても、外部に排出することができ、レンズ成形への悪影響を排除できる。
図6を参照して、固定側コア100と可動側コア200のそれぞれの入れ子構造を説明する。固定側コア100は、上述のように、第1入れ子110の中に第2入れ子120が隙間ばめにより嵌合された多重入れ子構造(2重入れ子構造)を備え、それらはロック部材199によって固定されている。可動側コア200も、上述のように、第1入れ子210の中に第2入れ子220が嵌合された多重入れ子構造(2重入れ子構造)を備え、ロック部材299により固定されている。
図示のように、固定側コア100の成形面(第1成形面117、第2成形面127)、および可動側コア200のレンズ成形面(第1成形面217、第2成形面227)により、レンズ成形室916が形成されている。レンズ成形室916にプラスチックレンズが成形される。
可動側コア200の第2成形面227はレンズ成形面であって、プラスチックレンズの一方側のレンズ面を形成する。固定側コア100の第2成形面127はレンズ成形面であって、プラスチックレンズの他方側のレンズ面を形成する。ここで、レンズ面の一方側および他方側は、便宜的に表記しているものであり、当然に第1凸状レンズ面127が一方側に対応すれば、第2成形面227が他方側に対応することになる。
可動側コア200の第1成形面217は、プラスチックレンズの一方側のレンズ面の外周を囲むフランジ面を形成する。また、可動側コア200の側面形成部218は、プラスチックレンズの側面を成形する。固定側コア100の第1成形面117は、プラスチックレンズの他方側のレンズ面の外周を囲むフランジ面を形成する。ここで示すように、プラスチックレンズの側面を成形する側面形成部218は、焼きばめを施した側である第1コアつまり可動側コア200にあることが好ましい。一般に、プラスチックレンズは、側面を基準にレンズ面の偏芯測定が行われる。したがって、側面を成形する側面形成部218が焼きばめを施された第1コア側(可動側コア200)にあることで、レンズの他方側のレンズ面の偏芯をさらに抑えることができ、精度の高いレンズ成形ができる。
固定側コア100は、第1入れ子110と、第1入れ子110の第1胴部110xに嵌合された第2入れ子120との組み合わせにより構成されている。第1入れ子110の第1胴部110xは、第2入れ子120が嵌合される凹部111を有している。
凹部111は、開口111a、内周面111b、および底面111cにより形成される略円柱形状の空間である。凹部111の開口111aは、固定側コア100の底面100fに設けられている。また、凹部111の底面111cの中央には、円形の貫通孔112が形成されている。
ここで、第2入れ子120の端面のうち、凹部111の底面111c側(+Z方向側)の端面を先端面120a、その反対側(−Z方向側)の端面を後端面120bとする。このときに、第2入れ子120の先端面120aは、凹部111の貫通孔112に嵌合された略円柱形状の突出部であるレンズ成形部121と、凹部111の底面111cに対向する平面である平面部122とにより構成されている。
レンズ成形部121は平面部122の中央から垂直に延出している。レンズ成形部121の先端部には凸面からなる第2成形面127が形成されている。第2成形面127は、例えば、アモルファルNi−Pメッキにより鏡面加工されている。
第2胴部120xには、第2入れ子120の後端面120bに開口が設けられたねじ穴124が形成されている。ねじ穴124は、第2入れ子120を凹部111から引き抜く際に、雄ねじが設けられた工具を螺合させる穴である。
第1入れ子110の凹部111の底面111cと、第2入れ子120の平面部122との間に、金属製の環状スペーサー138が配置されている。また、第1入れ子110の凹部111内における、第2入れ子120よりも凹部111の開口111a側には、第2入れ子120の後端面120bに当接する金属製の円環形状の環状スペーサー151が嵌合されている。環状スペーサー138、151を厚みの異なるものに適宜加工または交換することで、レンズ厚を調整することができる。
つづいて、可動側コア200について説明する。可動側コア200は、第1入れ子210と、第1入れ子210の第1胴部210xに嵌合された第2入れ子220との組み合わせにより構成されている。第2入れ子210の第1胴部210xは、第2入れ子220が嵌合される凹部211を有している。
凹部211は、開口211a、内周面211b、および底面211cにより形成される略円柱形状の空間である。凹部211の開口211aは、固定側コア200の底面200fに設けられている。また、凹部211の底面211cの中央には、第1凹部211より小径で円形の小径貫通孔212が形成されている。
ここで、第2入れ子220の端面のうち、凹部211の底面211c側(−Z方向側)の端面を先端面220a、その反対側(+Z方向側)の端面を後端面220bとする。このときに、第2入れ子220の先端面220aは、凹部211の小径貫通孔212に嵌合された略円柱形状の突出部であるレンズ成形部221と、凹部211の底面211cに対向する平面である平面部222とにより構成されている。
レンズ成形部221は平面部222の中央から垂直に延出している。レンズ成形部221の先端部には凸面からなる第2成形面227が形成されている。第2成形面227は、例えば、アモルファルNi−Pメッキにより鏡面加工されている。
第2胴部220xには、第2入れ子220の後端面220bに開口が設けられたねじ穴224が形成されている。ねじ穴224は、第2入れ子220を凹部211から引き抜く際に、雄ねじが設けられた工具を螺合させる穴である。
第1入れ子210の凹部211の底面211cと、第2入れ子220の平面部222との間に、金属製の環状スペーサー238が配置されている。また、第1入れ子210の凹部211内における、第2入れ子220よりも凹部211の開口211a側には、第2入れ子220の後端面220bに当接する金属製の円環形状の環状スペーサー251が嵌合されている。環状スペーサー238、251を厚みの異なるものに適宜加工または交換することで、レンズ厚を調整することができる。
ここで、第1入れ子210の貫通孔は、大径の第1入れ子大径部である凹部211と、小径の第1入れ子小径部である小径貫通孔212と、を備える。第2入れ子220は、凹部211に焼きばめによって固定された大径の第2入れ子大径部である第2胴部220xと、小径貫通孔212に隙間ばめによって嵌合された小径の第2入れ子小径部であるレンズ成形部221とを備える。このように、径の大きな部分(すなわち凹部211と第2胴部220x)で、焼きばめで嵌合が固定されるため、嵌合状態のクリアランスを小さくすることができる。また、レンズ成形部221は、隙間ばめであり、一定のクリアランスを有することから、レンズ成形に直接的に影響を及ぼす可能性があるレンズ成形室916内の空気、溶融樹脂から発生したガスを良好に排出できる。したがって、レンズ成形室916、特にレンズ面付近にガス等が溜まりにくくなり、ウェルドライン、剥離、シワ等のガス由来の不具合による成形精度低下を抑制できる。
また、可動側コア200と可動側取板915との隙間は3μm以下である。また、固定側コア100と固定側型板913との隙間は10μm以下である。可動側コア200における焼きばめの固定構造とインロー構造により、成形時に発生するガスを逃がす経路として、焼きばめの構造が設けられていない固定側コア100と固定側型板913との隙間を利用することができる。
以上、本実施形態の特徴を纏めると次の通りである。
プラスチックレンズを成形するレンズ成形用金型910において、プラスチックレンズの一方側の面および側面を成形する第1コア(可動側コア200)と、プラスチックレンズの他方側の面を成形する第2コア(固定側コア100)と、を備える。第1コア(可動側コア200)は、第1入れ子210と外周が略円柱形状の第2入れ子220とを備える。第2入れ子220は、第1入れ子210に形成された円筒状の小径貫通孔212に焼きばめによって固定されており、小径貫通孔212から突出した第2入れ子220の先端部が一方側のレンズ面を成形するレンズ成形部221である。第1入れ子210の第2コア100とのパーティングラインである面に、第2コア(固定側コア100)に向かって凸のインロー凸部または第1コア(可動側コア200)側に凹のインロー凹部のいずれか一方が形成されており、第2コア(固定側コア100)には、第1入れ子210に形成されたインロー凸部またはインロー凹部にインロー構造により嵌まり込むインロー凸部またはインロー凹部のいずれか他方が形成されている。上記の実施形態の例では、固定側コア100のインロー凸部190と可動側コア200のインロー凹部290との嵌合によるインロー構造が形成されている。このような構造を採用することで、各キャビ毎の位置決めが可能となり、繰返し精度の安定性を実現できる。また、構成部品点数を削減することができ、部品積上げによる累積誤差を抑制できる。また、焼きばめを採用する際に、コア形状を丸形(略円柱形状)とすることで、円筒研磨が可能になり部品精度出しが容易になる。また、焼きばめにより、調芯不要となるため、金型修正回数を削減できる。すなわち、リードタイム短縮、コスト低減を実現できる。
インロー構造(インロー凸部190、インロー凹部290)は、ガス抜き溝291を備えてもよい。ここではインロー凹部290に形成されているが、インロー凸部190に形成されてもよい。焼きばめにより、入れ子構造に隙間が無くなり(または非常に狭くなり)、樹脂成形時にガスが発生した場合に逃げ空間が無くなる虞がある。しかし、インロー構造を構成する凹側または凸側のいずれか又は両方にガス抜き溝(ここでは、インロー凹部290に形成されたガス抜き溝291)を設けることで、射出成形時のガス由来の不具合を抑制できる。
パーティングラインは、ガス抜き構造を備えてもよい。ここでは、インロー凹部290に形成されたガス抜き面292である。この構造においても、射出成形時のガス由来の不具合を抑制できる。
第1入れ子210の貫通孔は、大径の第1入れ子大径部である凹部211と、小径の第1入れ子小径部である小径貫通孔212と、を備える。第2入れ子220は、凹部211に焼きばめによって固定された第2胴部220xと、小径貫通孔212に隙間ばめによって嵌合されたレンズ成形部221とを備える。このように、径の大きな部分(すなわち凹部211と第2胴部220x)で、焼きばめで嵌合が固定されるため、嵌合状態のクリアランスを小さくすることができる。また、レンズ成形部221は、隙間ばめであり、一定のクリアランスを有することから、レンズ成形に直接的に影響を及ぼす可能性が高いレンズ成形室916内のガスや空気を良好に排出できる。すなわち、したがって、レンズ面付近にガス等が溜まりにくくなり、ウェルドライン、剥離、シワ等のガス由来の不具合による成形精度低下を抑制できる。
第1コア(可動側コア200)は、固定側型板または可動側型板のいずれか一方に配置され、第2コア(固定側コア100)は、固定側型板または可動側型板のいずれか他方に配置される。そして、第2コア(固定側コア100)の方が隙間ばめが広くい。可動側コア200における焼きばめの固定構造とインロー構造により、成形時に発生するガスを逃がす経路として、焼きばめの構造が設けられていない固定側コア100と固定側型板913との隙間を利用することができる。
第2コア(固定側コア100)には、調芯構造が付加されてもよい。成形を繰り返すことで摩耗等によりインロー構造(調芯レス構造)では精度を出せなくなった場合であっても、固定側コア100には調芯構造が付加されているため、インロー構造を廃止して第2コアを調芯させることができ、それによって引き続きレンズ成形用金型で精度のよいレンズを成形することができる。すなわち、金型の長寿命化が実現できる。
本発明を、実施の形態をもとに説明したが、この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
100 固定側コア
110、210 第1入れ子
112 貫通孔
120、220 第2入れ子
190 インロー凸部
200 可動側コア
211 凹部
212 小径貫通孔
218 側面形成部
220x 胴部
221 レンズ成形部
290 インロー凹部
291 ガス抜き溝
292 ガス抜き面
900 射出成形機
910 レンズ成形用金型
912 固定側取付板
913 固定側型板
914 可動側取付板
915 可動側型板
916 レンズ成形室
921 固定盤
922 可動盤

Claims (7)

  1. プラスチックレンズを成形するレンズ成形用金型において、
    前記プラスチックレンズの一方側の面および側面を成形する第1コアと、
    前記プラスチックレンズの他方側の面を成形する第2コアと、を備え、
    前記第1コアは、第1入れ子と外周が略円柱状の第2入れ子とを備え、
    前記第2入れ子は、前記第1入れ子に形成された円筒状の貫通孔に焼きばめによって固定されており、前記貫通孔から突出した前記第2入れ子の先端部が一方側のレンズ面を成形する一方側レンズ成形部であり、
    前記第1入れ子の前記第2コアとのパーティングラインである面に、前記第2コアに向かって凸のインロー凸部または前記1コア側に凹のインロー凹部のいずれか一方が形成されており、
    前記第2コアには、前記第1入れ子に形成された前記インロー凸部または前記インロー凹部にインロー構造により嵌まり込むインロー凸部またはインロー凹部のいずれか他方が形成されていることを特徴とするレンズ成形用金型。
  2. 前記インロー構造は、ガス抜き溝を備えることを特徴とする請求項1に記載のレンズ成形用金型。
  3. 前記パーティングラインは、ガス抜き機構を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ成形用金型。
  4. 前記第1入れ子の前記貫通孔は、大径の第1入れ子大径部と、小径の第1入れ子小径部と、を備え、
    前記第2入れ子は、前記第1入れ子大径部に焼きばめによって固定された第2入れ子大径部と、前記第1入れ子小径部に隙間ばめによって嵌合された第2入れ子小径部と、を備え、
    前記第2入れ子小径部の先端が一方側レンズ成形部であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のレンズ成形用金型。
  5. 前記第1コアは、固定側型板または可動側型板のいずれか一方に配置され、前記第2コアは、固定側型板または可動側型板のいずれか他方に配置され、
    前記第2コアの方が隙間ばめが広いことを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載のレンズ成形用金型。
  6. 第2コアは、調芯構造が付加されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載のレンズ成形用金型。
  7. 前記第1コアは可動側であることを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載のレンズ成形用金型。
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