JP2019177409A - 鋳塊、その製造方法および鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
の鋳塊の製造方法で製造された鋳塊を用いて鋼板を製造する。
本発明の一実施の形態に係る鋳塊は、連続鋳造法によって溶鋼から連続して製造される鋳塊である。ここで、「鋳塊」とは、連続鋳造法におけるモールドに供給された溶鋼から形成された鋳造物であって、矩形または円形などの所定の断面形状を有する帯状の鋳造物である。上記鋳塊の温度、は限定されないが、上記鋳塊は、溶鋼から形成されていることから、通常、600〜900℃の温度を有している。
上記鋳塊は、モールド内の溶鋼の撹拌効率を適切に高めることが可能な公知の製造装置を用いて製造することが可能である。たとえば、上記鋳塊は、ノズルからモールド内に溶鋼を連続して供給して上記モールドから鋳塊を連続して排出する工程と、上記モールド内の上記溶鋼を電磁撹拌する工程と、上記モールドから連続して排出される上記鋳塊の表面を研削する工程と、を含む鋳塊の製造方法によって製造することが可能である。以下、上記鋳塊の製造方法の一例を説明する。図1は、本実施の形態に係る鋳造を製造可能な連続鋳造装置の構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、連続鋳造装置1Aは、精錬工程から供給された溶鋼を受け取る取鍋2と、タンディッシュ3と、モールド10と、浸漬ノズル40Aと、電磁攪拌装置(攪拌装置)50A、50Bとを備えている。
連続鋳造装置1Aでは、浸漬ノズル40Aの吐出孔41Aからモールド10に溶鋼が連続供給され、モールド10内の所定の高さ位置に溶鋼の湯面S(メニスカスとも呼称される)が形成される。なお、連続鋳造中には、湯面Sは多少揺れ動くが、本明細書では平均湯面高さを湯面Sの位置とする。また、湯面S上には、気泡や酸化物などの異物を補捉するためのモールドパウダー(不図示)が添加されている。
上記の研削された鋳塊は、常法によって鋼板となる。すなわち、鋼板は、前述の鋳塊の製造方法で製造された鋳塊を用いて製造される。たとえば、鋼板は、前述したように、連続鋳造法で製造された(研削後の)鋳塊を切断してスラブ(鋳片)を製造し、スラブを熱間圧延してホットコイルと呼ばれる厚めの鋼帯を製造し、この鋼帯を冷間圧延することによって製造される。上記鋳塊から鋼板を製造することにより、表面欠陥を実質的に有さない鋼板、例えば、実使用上問題のない表面性状を有する鋼板、が得られる。
本実施の形態に係る鋳塊は、連続鋳造法によって溶鋼から連続して製造される鋳塊であって、連続鋳造法での鋳塊の移動方向における鋳塊の、溶鋼の電磁撹拌を開始した位置よりも後方の位置であって鋳塊の表面から2mmの深さの位置における欠陥の個数は、5.0×10−5/mm2以下である。よって、上記鋳塊は、鋳塊の歩留りが高く、かつ鋼板における鋳塊中の異物由来の表面欠陥の発生を抑制することができる。
図1〜3に示すような連続鋳造装置を用いて、下記の条件でのオーステナイト系ステンレス鋼SUS304の連続鋳造を行い、帯状の鋳塊(鋳塊実施例)を製造した。上記連続鋳造では、モールド10中の溶鋼を電磁攪拌装置50A、50Bによって撹拌した。モールド10中において、吐出孔41Aから吐出された溶鋼のうちの略全量の溶鋼が、モールド10の短辺面12Aa、12Baに直接到達した。当該溶鋼は、吐出孔41Aから吐出されてからモールド10の短辺面12Aa、12Baに到達するまでの間、電磁攪拌装置50A、50Bによって形成される撹拌領域を通過する。なお、電磁攪拌装置50A、50Bによる溶鋼の撹拌は、モールド10から排出された鋳塊の長さが900mmになった時点から行った。
吐出孔41Aの吐出角度φ:5°
吐出孔41Aの鉛直方向の幅:50mm
湯面Sから吐出孔41Aの中心までの鉛直方向の距離L:220mm
短辺モールド12A、12B間の距離W:1038mm
鋳造速度:1.40m/min
吐出速度:932mm/s
スラブ厚み:200mm
電磁攪拌装置50A、50Bによる撹拌を行わない以外は実施例1と同様にして、鋳塊(鋳塊比較例)を製造した。
(1)鋳塊中の欠陥の数
鋳塊実施例および鋳塊比較例のそれぞれについて、放射線透過検査により、その表面から2mmおよび3mmの位置における、地疵(凝固シェルへのモールドパウダーの混入に起因する異物および線状疵)の個数を計測した。当該地疵は、前述の欠陥に相当する。計測位置は、鋳塊の長手方向における、連続鋳造法での鋳塊の移動方向の先端から800、1000、1200、1500、2000、2500および3000mmの位置であって、鋳塊の幅方向における中央部(鋳塊の幅方向における中心から200mm以内の位置)である。なお、本評価では、地疵の直径(長径)が0.15mm以上である地疵の個数を計測した。
鋳塊実施例および鋳塊比較例のそれぞれについて、スラブ研削設備を用いて、上記の地疵の個数に応じた研削を行った。
研削後の鋳塊実施例を用いて一般的なオーステナイト系ステンレス鋼板の製造工程(熱間圧延、焼鈍、酸洗、冷間圧延、焼鈍、酸洗)を行い、板厚1mmの複数枚の鋼板(鋼板実施例)を製造した。また、研削後の鋳塊比較例を用いて鋼板実施例と同様にして、板厚1mmの複数枚の鋼板(鋼板比較例1)を製造した。
2 取鍋
3 タンディッシュ
10 モールド
11A、11B 長辺モールド
11Aa、11Ba 長辺面
12A、12B 短辺モールド
12Aa、12Ba 短辺面
40A 浸漬ノズル
41A 吐出孔
50A、50B 電磁攪拌装置
60 吐出方向
C 凝固シェル
E 先端部
L 吐出孔の中心と湯面との距離
LD 長辺方向
M 中央部
M1 中心部
M2 中間部
P 吐出孔から吐出された溶鋼が直進した場合に湯面に到達する点
R 側部
S 湯面
SD 短辺方向
W 短辺モールド間の距離
Claims (8)
- 連続鋳造法によって溶鋼から連続して製造される鋳塊であって、
前記連続鋳造法での前記鋳塊の移動方向における前記鋳塊の、溶鋼の電磁撹拌を開始した位置よりも後方の位置であって前記鋳塊の表面から2mmの深さの位置における欠陥の個数は、5.0×10−5/mm2以下である、鋳塊。 - 前記溶鋼の電磁撹拌を開始した位置よりも後方の位置は、前記鋳塊の先端から1000mmの位置である、請求項1に記載の鋳塊。
- 前記鋳塊の金属材料は、ステンレス鋼を含む、請求項1または2に記載の鋳塊。
- ノズルからモールド内に溶鋼を連続して供給して前記モールドから鋳塊を連続して排出する工程と、
前記モールド内の前記溶鋼を電磁撹拌する工程と、
前記モールドから連続して排出される前記鋳塊の表面を研削する工程と、を含む鋳塊の製造方法であって、
前記研削する工程は、電磁撹拌された溶鋼から生成した鋳塊の表面の、前記鋳塊の幅方向の中央部を、前記鋳塊の幅方向における側部、および、電磁撹拌される前の前記溶鋼から生成した鋳塊の先端部、のいずれよりも浅く研削する、鋳塊の製造方法。 - 前記モールド内において水平方向よりも上方に向けて前記溶鋼を吐出して前記溶鋼を前記モールド内に連続して供給する、請求項4に記載の鋳塊の製造方法。
- 前記モールドを平面視したときの形状が矩形であり、
前記モールドの長手方向に沿って前記溶鋼を前記ノズルから前記モールド内に供給する、請求項4または5に記載の鋳塊の製造方法。 - 前記鋳塊の表面の、前記鋳塊の移動方向における電磁撹拌を開始した位置は、鋳塊の先端から1000mm未満の位置である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の鋳塊の製造方法。
- 請求項4〜7のいずれか一項に記載の鋳塊の製造方法で製造された鋳塊を用いて鋼板を製造する、鋼板の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH10166120A (ja) * | 1996-12-06 | 1998-06-23 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶融金属の連続鋳造方法 |
JP2005144486A (ja) * | 2003-11-13 | 2005-06-09 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造設備における溶鋼電磁撹拌装置の運転方法 |
JP2007216288A (ja) * | 2006-02-20 | 2007-08-30 | Jfe Steel Kk | 鋼の連続鋳造方法 |
WO2018051483A1 (ja) * | 2016-09-16 | 2018-03-22 | 日新製鋼株式会社 | 連続鋳造法 |
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