JP2019176440A - 再送制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線通信の品質を確保しながら、より短い遅延時間で再送を完了可能とする。【解決手段】受信局3は、受信した無線信号に第1の信号検出処理を実施して検出されたユーザデータ用無線パケットに符号誤りが検出された場合は送信局2に再送要求を行い、符号誤りが検出されなかった場合は、該ユーザデータ用無線パケットを受信バッファに収容する。受信局3は、第1の信号検出処理と並行して、無線信号に第1の信号検出処理よりも処理遅延の長い第2の信号検出処理を行い、検出されたユーザデータ用無線パケットに符号誤りが検出されなかった場合は、該ユーザデータ用無線パケットを受信バッファに収容する。受信局3は、受信バッファに収容された、符号誤りが検出されなかったユーザデータ用無線パケットを所定のタイミングで出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、再送制御方法に関する。
現在、スマートフォンなどの高機能な移動通信端末が爆発的に普及している。携帯電話に関しては、第3世代移動通信から第4世代移動通信に移行し、現在ではさらに先の第5世代移動通信(通称「5G」)に関する研究開発が進められている。この5Gでは、伝送速度の目標値に10Gbit/s(ギガビット毎秒)以上が設定されている他、遅延に関する要求条件も1ms(ミリ秒)と設定されている。
この遅延時間の要求条件の詳細は明確に定義されている訳ではなく、一般にはエンド−エンドの伝送遅延と解釈されることが多い。インターネットを介した場合には遅延時間に関しては保証の対象外となるリスクがある。また、仮に専用線を用いても所定の距離を伝送すると伝搬遅延で1msを超える状況は容易に生じる。したがって、この1msの要求条件の解釈は、5Gの無線のネットワークを介して提供されるサービスであるものの、サービスの提供主体(例えば、情報を提供するサーバであったり、何らかの処理を行うコンピュータであったり、更にはルーチング処理やネットワーク処理を行うネットワーク機器など)はユーザに近接した地域に存在し、その上でのエンド−エンドの遅延時間だと解される。例えば、基地局を介した車車間通信の様なものを想定するならば、アクセス系の無線区間は往復の2回経由するため、片側の配分は最大で500μs(マイクロ秒)となる。仮に、設置容易性などを考慮してエントランス回線にも無線回線を用いる場合には、500μs内で2ホップを要することになり、更に条件は厳しくなる。
この様な低遅延のサービスを提供するにあたり、無線区間を経由する場合には、原理的に光ファイバの様な低誤り率を達成することは困難である。フェージングや諸般の品質劣化要因を考えれば、1回の送信で所望の誤り率を達成するためには相当なマージンを見込んだ回線設計が求められる。しかし、これは伝送効率の観点からは非効率であるため、再送制御により複数回送信で所望の誤り率を実現するのが一般的である。
再送制御においては一般に、(1)送信局から受信局への信号の送信と受信局での受信、(2)受信局から送信局への応答信号の送信と送信局での受信、を繰り返す。(1)及び(2)の信号処理に要する時間が概ね一定であり、この時間を仮にT1wayとする。このとき、再送なしの場合の送信に要する時間はT1way、1回再送(2回送信)に要する時間は3×T1way、2回再送(3回送信)に要する時間は5×T1way、・・・となり、再送回数の増加と共に再送に要する時間は増加する。
次に、この様な低遅延が求められる無線伝送では、シングルキャリア伝送を行うことが主流である。例えば、シングルキャリア伝送であれば、信号を受信したらユニークワードなどによるタイミング検出やチャネル推定の後に、実際のユーザデータを収容したペイロード領域の信号を受信すると共に、即座に信号の復調処理を行うことができる。送信側においても、ユニークワードなどのプリアンブル的な信号を付与すれば、送信データの変調処理の後に即座に信号を送信できる。
一方、マイクロ波帯において主流となるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)変調方式では信号処理に時間を要する。例えば、受信処理を例にとれば、1OFDMシンボルの信号の受信を完了しなければ、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)処理を開始することすらできない。仮に2048ポイントFFTのシステムで、512ポイントのガードインターバルを付与するとなれば、2560サンプルのサンプリングデータを受信しないと、FFT処理が開始できない。同様に送信側でも、一部のサブキャリアで送信すべき信号の変調処理が完了しても、全てのサブキャリアの信号の変調処理が完了しないとIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:高速逆フーリエ変換)処理を開始できない。またさらに、送信すべき信号に対してはインタリーブをかけることが一般的である。送信側はインタリーブによりデータ列を全帯域の中で順番を入れ替えて伝送するために、その入れ替えのための待ち時間も要する。受信側では、この逆処理に相当するデインタリーブも行うので、これらの処理時間は全て加算されてT1wayの増大につながる。
この様に一般的には遅延時間的にはシングルキャリア伝送が優位だが、反射波の影響が無視できない場合には、シングルキャリア伝送は特性が劣化するという問題もある。OFDM変調方式は、周波数選択性の歪の影響を補償するための技術であり、シングルキャリアとOFDM変調方式の組み合わせとしてSC−FDE(Single Carrier Frequency Domain Equalization)技術も提案されている。
SC−FDE技術では、送信側が、送信信号の先頭に、サブキャリア毎のチャネル推定を可能とするトレーニング信号を付与する。受信側はこのトレーニング信号を受信し、サブキャリア毎のチャネル推定を行う。送信側は、このトレーニング信号に続けてシングルキャリア伝送の変調信号を送信する。送信側は、必要に応じて、遅延波の影響を除去するためのサイクリックプレフィックス信号(以下、CPと呼ぶ)を変調信号に付与する。受信側は、受信した信号からCPを除去し、この信号を一旦FFTする。受信側は、FFTの後、事前に推定されたチャネル情報でFFT結果を除算して周波数領域での等化処理を行い、チャネル等化後の信号をIFFTして時間軸上の信号に戻す。
CPの付与に関しては、例えば非特許文献1などにおいてオーバーラップFDE(Frequency Domain Equalization)技術などが提案されており、この場合にはCPの付与を省略することができる。オーバーラップFDE技術では、受信側の処理の負荷が若干増加するが、送信側に関しては(チャネル推定用のトレーニング信号の付与などを除けば)全くシングルキャリア伝送と同一の信号処理で済む。
この様にして、受信側は、周波数領域の等化処理が施されたシングルキャリア伝送の信号を用いて復調処理を行う。この周波数領域での等化処理により特性は改善可能だが、当然ながら信号処理に伴う処理遅延は増大する。非特許文献1のオーバーラップFDE技術でも同様で、受信側において敢えて等化処理を行わなくても信号検出処理を行うことは可能であるが、受信側で等化処理を行うことで信号検出の特性を大きく改善することが可能である。
以下、無線回線上で符号誤りが発生した際に行う再送制御について説明を加える。
上述の様に無線通信において符号誤りは不可避であり、符号誤り確率と符号誤り時のインパクトの関係から、符号誤りが許容できない場合には、再送制御により誤り補償を実施するのが一般的である。ユーザデータは、所定の長さの無線パケット(以下、PDU(Protocol Data Unit)と呼ぶ)を構成し、このPDUにはシーケンス番号と誤り検出用の符号が付与されて伝送される。受信局は、誤り検出用の符号のチェックによりPDUの誤りを検出すると、再送要求を行う。再送要求の方法には、例えばStop&Wait型やGo−Back−N型、更には選択再送型などが存在し、符号誤りの検出をNACK(Negative-ACKnowledgement)として符号誤り通知を行う場合の他、ACK(ACKnowledgement)として正常受信通知を行う場合などある。特にACKを通知する場合に典型的なのは、正常受信ができたPDUに付与されたシーケンス番号を通知することで、該当するシーケンス番号のPDUの正常受信を送信局に通知することが可能となる。
この様に、再送要求のための制御信号と言った場合、その具体的な内容にはACKベースやNACKベースの制御情報などのバリエーションがあり、更にはシーケンス番号を直接ビット列で表記する以外にも、正常受信を“1”、符号誤りを“0”で表記したビットマップを用いて通知することも可能である。本発明の本質は、これらの再送要求情報の表記方法とは完全に独立であるため、一例としてNACKを返送する場合を例にとり説明を行うが、その他の如何なる再送要求信号を採用するシステムに対しても本発明は適応可能である。
また、受信局が信号を受信し、送信局が送信したPDUをその受信した信号から再生する際の信号処理の一例として、周波数領域の等化処理を実施するシングルキャリア伝送(SC−FDE)について説明する。このSC−FDEには幾つかのバリエーションがあり、一般には所定のブロック領域毎にサイクリックプレフィックスと呼ばれるブロック領域の前半部分の一部のコピーをブロック領域の後ろに付与することで、遅延波によるブロック間干渉を回避する手法が一般的である。その他にも、サイクリックプレフィックスを付与しないシングルキャリア伝送のOverlap−FDE技術と呼ばれる方式も存在する。ここでは、Overlap−FDE技術を例に取り、説明を行う。
まず、送信される信号には周波数領域でのチャネル推定用のトレーニング信号が付与されていることを除けば、それに後続する信号は通常のシングルキャリア伝送の信号そのものである。ここで周波数領域の等化処理を実施する場合には、事前にチャネル推定がなされている必要がある。具体的には、所定の帯域内をNFFT個の周波数成分に分割し、この各周波数成分に対応したチャネル情報は取得済みであるものとする。
次に、Overlap−FDEの受信側の処理を説明する。受信側は、所定のブロック領域のサンプリングデータ(NFFTサンプル)を読み込み、NFFTポイントのFFT処理により周波数成分の信号に分解する。受信側は、分解された周波数成分の信号を、事前にチャネル推定用の信号で推定された周波数成分ごとのチャネル情報で除算し、周波数領域での周波数選択性歪を補償する。受信側は、その補償した周波数軸上の信号を、IFFT処理により再度時間領域の信号に変換する。サイクリックプレフィックスを伴わないOverlap−FDEでは、ブロック領域の前半1/4の領域と後半1/4の領域にはブロック間干渉信号が含まれる。そのため、受信側は、真ん中の1/2の領域の時間領域信号のみを有効情報と見なして取り出し、1/2周期ずつずらして行うOverlap−FDE処理を相互にオーバーラップさせる形で、有効な真ん中の1/2周期分の周波数領域で等化されて再生されたサンプリングデータを継ぎはぎ状に組合せ、周波数領域の等化処理がなされたシングルキャリア伝送の信号を再生する。受信側は、この再生された信号に対して信号検出処理を行うことで、周波数選択性歪を補償した状態での信号検出処理が可能になる。
以上のOverlap−FDE処理は一例であるが、最大の特徴として、この周波数領域の等化処理を実施してもしなくても、基本的にはシングルキャリア伝送の信号検出処理は実現可能である。ただし、周波数領域の等化処理を実施した場合の方がPDUの誤り率は低く、逆に実施しない単純なシングルキャリアの信号検出処理ではPDU誤り率が相対的に高くなる傾向がある。そこで、従来技術においては、PDU誤り率を改善できるところまで改善し、それでもPDU誤りが避けられない場合には、再送要求を行い再送による誤り率の改善を試みていた。
図7は、従来技術における再送制御を行う受信局の信号受信時の処理フローを示す図である。受信局が処理を開始し(ステップS201)、PDUを受信し(ステップS202)、受信サンプリングデータに対してOverlap−FDE処理などを用いて周波数領域の等化処理を実施する(ステップS203)。受信局は、周波数領域での等化処理により周波数選択性歪が補償された受信サンプリングデータに、シングルキャリア(SC)の信号検出処理(誤り訂正処理を含む)を実施し(ステップS204)、その後にPDU単位で符号誤りの有無を検出する(ステップS205)。受信局は、当該PDUに符号誤りがない場合(ステップS206:NO)、そのPDUを受信バッファに格納し(ステップS207)、処理を終了する(ステップS210)。受信局は、PDUに符号誤りがある場合には(ステップS206:YES)、そのPDUを廃棄して(ステップS208)、送信局へ再送要求を行い(ステップS209)、処理を終了する(ステップS210)。
図8は、従来技術における送信局の制御情報受信時の処理フローを示す図である。送信局は、処理を開始すると(ステップS211)、制御情報を受信し(ステップS212)、PDUの場合と同様に受信制御情報に対してOverlap−FDE処理などを用いて周波数領域の等化処理を実施する(ステップS213)。送信局は、周波数領域での等化処理により周波数選択性歪が補償された制御情報の受信サンプリングデータに、シングルキャリア(SC)の信号検出処理(誤り訂正処理を含む)を実施し(ステップS214)、その後に符号誤りの有無を検出する(ステップS215)。送信局は、制御情報に符号誤りがない場合には(ステップS216:NO)、その制御情報の内容を解析して必要に応じて再送処理を実施し(ステップS217)、処理を終了する(ステップS219)。送信局は、制御情報に符号誤りがある場合には(ステップS216:YES)、その制御情報を廃棄し(ステップS218)、処理を終了する(ステップS219)。
受信局は、再送されたPDUを受信すると(ないしは新規PDUの受信時も同様であるが)、上述の受信局の信号処理を繰り返し実施する。これにより、符号誤りにより損失したPDUも再生されて出力される。ここでは明記しないが、受信局は、所定のタイミングで正常受信されたPDUをソーティングし、送信局側に入力された順序と同一の順番でデータを再生できるようにして出力する。
一般に、信号の送受信には処理遅延、伝搬遅延などにより遅延が生じる。例えば基地局装置から端末局装置方向への信号伝送において再送制御を伴う場合には、以下の処理遅延を要する。
まず、着目するPDUが端末局装置において正常に受信されるためには、基地局装置が、送信データに対して所定の変調処理を施した後にその信号を無線周波数に変換して送信し、端末局装置では、受信信号を周波数変換してサンプリングし、サンプリングされた信号に対して周波数領域の等化処理や信号検出処理、誤り検出処理などを実施する必要がある。これは基地局装置から端末局装置方向の片道の信号伝送に相当する。
ここで再送要求を行う場合には、端末局装置は再送要求用の制御情報を生成し、これに対して所定の変調処理を施した後にその信号を無線周波数に変換して送信する。この制御情報を基地局装置が受信し、受信信号を周波数変換してサンプリングし、サンプリングされた信号に対して周波数領域の等化処理や信号検出処理、誤り検出処理などを実施する。さらに基地局装置は、この再送要求信号によりPDUの再送の必要性を把握し、そのPDUのデータを選択的に読みだして、この送信データに対して所定の変調処理を施した後にその信号を無線周波数に変換して送信する。端末局装置は、受信信号を周波数変換してサンプリングし、サンプリングされた信号に対して周波数領域の等化処理や信号検出処理、誤り検出処理などを実施する。
この結果、1回で正常受信される場合に比べて1往復半、すなわち単純計算で3倍の遅延時間を必要とする。さらに再送を1回追加するごとに、1往復分の処理遅延が加算され、その合計の処理遅延が全体の遅延特性を決定する。
この様に、再送制御を行う場合には行わない場合に対して非常に長い遅延時間が必要とされる。しかし、近年のアプリケーションの中には要求される遅延時間が非常に短いものも存在するため、再送のための十分な処理遅延時間を確保することは困難である。
小原 辰徳、武田 一樹、安達 文幸、「シングルキャリア伝送におけるOverlap FDEとブロック間干渉キャンセラの特性比較」、社団法人電子情報通信学会、信学技報、vol. 110、no. 433、RCS2010-252、p.25-29、2011年
上述の様に、5Gでは非常に遅延時間に関する要求条件が厳しく、アクセス系においても、エントランス回線の一部を無線化する場合の無線部分においても、無線伝送に伴う遅延の短縮と、一方で誤り率に関しても高品質であるという条件を両立することが求められる。処理遅延に関しては、誤り率の改善のための信号処理を高度化すると誤り率は改善するが、一方で処理遅延は増大する。例えば、オーバーラップFDE技術を例にとれば、受信側の処理として等化処理を行わなければ処理遅延は最短で済むが、誤り率特性は劣化する。一方で、等化処理を実施すると誤り率は改善するが処理遅延は低下する。同様に、誤り検出時に再送制御を行えば誤り率特性は改善するが、処理遅延は再送制御なし時の処理遅延T1wayは、1回の再送ごとに2×T1wayずつ増加する。
上記事情に鑑み、本発明は、無線通信の品質を確保しながら、より短い遅延時間で再送を完了可能とする再送制御方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、第1の無線局及び第2の無線局を備える無線通信システムにおける再送制御方法であって、前記第1の無線局が、ユーザデータをユーザデータ用無線パケットに収容して前記第2の無線局に無線により送信する送信ステップと、前記第2の無線局からの再送要求に応じて前記ユーザデータ用無線パケットを再送する再送ステップと、前記第2の無線局が、前記送信ステップ又は前記再送ステップおいて送信された前記ユーザデータ用無線パケットを無線により受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された無線信号に第1の信号検出処理を行う第1の信号検出処理ステップと、前記第1の信号検出処理により検出された前記ユーザデータ用無線パケットに符号誤りの検出処理を行う第1の符号誤り検出ステップと、前記第1の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出された場合に、前記第1の無線局に当該ユーザデータ用無線パケットの再送要求を行う再送要求ステップと、前記第1の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出されなかった場合に、該ユーザデータ用無線パケットを受信バッファに収容する第1の収容ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記無線信号に前記第1の信号検出処理よりも処理遅延の長い第2の信号検出処理を行う第2の信号検出処理ステップと、前記第2の信号検出処理ステップにおいて検出された前記ユーザデータ用無線パケットに符号誤りの検出処理を行う第2の符号誤り検出ステップと、前記第2の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出されなかった場合に、該ユーザデータ用無線パケットを前記受信バッファに収容する第2の収容ステップと、前記受信バッファに収容された、符号誤りが検出されなかった前記ユーザデータ用無線パケットを所定のタイミングで出力するバッファ出力ステップと、を有する。
本発明の一態様は、上述の再送制御方法であって、前記第2の信号検出処理は、前記第1の信号検出処理よりも誤り率を低減可能である。
本発明の一態様は、上述の再送制御方法であって、前記第1の信号検出処理は、周波数選択性歪補償を伴わないシングルキャリアの信号検出処理であり、前記第2の信号検出処理は、周波数選択性歪補償を伴うシングルキャリアの信号検出処理である。
本発明の一態様は、上述の再送制御方法であって、前記第1の信号検出処理は、位相雑音補償を伴わない信号検出処理であり、前記第2の信号検出処理は、位相雑音補償を伴う信号検出処理である。
本発明の一態様は、上述の再送制御方法であって、前記第1の信号検出処理は、ハイブリッドARQ(Automatic Repeat Request)処理を伴わない信号検出処理であり、前記第2の信号検出処理は、ハイブリッドARQ処理を伴う信号検出処理である。
本発明の一態様は、上述の再送制御方法であって、前記第1の無線局が、前記第2の無線局から受信した無線信号に誤り率を改善するための信号処理を含まない信号検出を行って前記再送要求を検出する第3の信号検出処理ステップを有する。
本発明の一態様は、無線局における再送制御方法であって、ユーザデータが収容されたユーザデータ用無線パケット、又は、再送要求に応じて再送された前記ユーザデータ用無線パケットを無線により受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された無線信号に第1の信号検出処理を行う第1の信号検出処理ステップと、前記第1の信号検出処理により検出された前記ユーザデータ用無線パケットに符号誤りの検出処理を行う第1の符号誤り検出ステップと、前記第1の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出された場合に、当該ユーザデータ用無線パケットの送信元に再送要求を行う再送要求ステップと、前記第1の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出されなかった場合に、該ユーザデータ用無線パケットを受信バッファに収容する第1の収容ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記無線信号に前記第1の信号検出処理よりも処理遅延の長い第2の信号検出処理を行う第2の信号検出処理ステップと、前記第2の信号検出処理ステップにおいて検出された前記ユーザデータ用無線パケットに符号誤りの検出処理を行う第2の符号誤り検出ステップと、前記第2の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出されなかった場合に、該ユーザデータ用無線パケットを前記受信バッファに収容する第2の収容ステップと、前記受信バッファに収容された、符号誤りが検出されなかった前記ユーザデータ用無線パケットを所定のタイミングで出力するバッファ出力ステップと、を有する。
本発明により、無線通信の品質を確保しながら、より短い遅延時間で再送を完了可能となる。
第1の実施形態による無線通信システムの構成図である。 同実施形態による受信局の信号受信時の処理フローを示す図である。 同実施形態による送信局の制御情報受信時の処理フローを示す図である。 同実施形態及び従来技術による信号再送のタイミングチャートである。 第2の実施形態による受信局の信号受信時の処理フローを示す図である。 第3の実施形態による受信局の信号受信時の処理フローを示す図である。 従来技術における受信局の信号受信時の処理フローを示す図である。 従来技術における送信局の制御情報受信時の処理フローを示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
[動作原理]
以下に本発明の実施形態の動作原理を説明する。
背景技術においても簡単に触れたが、シングルキャリア伝送の場合を例に取れば、受信信号をそのまま用いて信号検出処理を行うことも可能であるが、一方で周波数領域の等化処理を行った後に信号検出処理を行うことも可能である。シングルキャリア伝送のOverlap−FDE技術などを例に取ると、送信信号には周波数領域でのチャネル推定用のトレーニング信号が付与されていることを除けば、それに後続する信号は通常のシングルキャリア伝送の信号である。周波数選択性歪が限定的であれば、状況次第で周波数領域の等化処理を行わずに正しく受信できる場合もあるし、受信できない場合もある。当然、周波数領域の等化処理を行うのが理想的であるが、周波数領域の等化処理には処理遅延を要する。例えば、時間領域信号から周波数領域信号に変換する際に行うFFT処理は、1ブロック領域分のデータを全て受信し終わらないとFFT処理を開始することは出来ない。
通常、周波数領域等化のための処理単位である1ブロック領域の長さは、遅延波の影響を排除するために、想定する遅延波よりも十分に長く設定される。この時間長分のデータをサンプリングし終えるまでの間は、次のFFT処理に進むことができない。一方で、従来のシングルキャリア伝送であれば、受信信号をサンプリングすると、サンプリングデータ毎に即座に処理を開始することが可能である。IFFT処理の場合も同様だが、この様にブロック単位の信号処理に伴う遅延時間は、単純なシングルキャリアの信号検出処理に比べると遥かに処理遅延が大きい。ここで、比較的近距離で無線通信を行うのであれば、空間上での伝搬遅延は相対的に小さなものとなり、送信局及び受信局における信号処理に要する処理遅延が遅延特性を左右する。この様な過剰な処理遅延を待たずに、再送要求の可能性の高い場合に先行して再送要求を行うのが本動作原理のポイントである。
例えばOverlap−FDEの適用を想定すると、受信信号を周波数領域の等化処理を行わなくてもシングルキャリアの信号検出処理は可能である。誤り率特性を改善するにはOverlap−FDEの周波数領域の等化処理を実施するのは必須だが、本実施形態では、それと並行して、周波数領域の等化処理を伴わない、従来のシングルキャリアの信号検出処理も実施する。仮に見通し環境で反射波の影響が限定的な場合には、周波数領域の等化処理を実施しなくても、ある程度のPDU誤り率は期待することができる。Overlap−FDEの処理には、FFT処理と周波数成分ごとのチャネル情報の除算処理とIFFT処理と、さらには継ぎはぎ状にサンプリングデータを組み合わせる処理を実施する必要があるため、この処理遅延が全体の遅延特性を劣化させる。そこで、同時並行的にこの様な処理を回避した単純なシングルキャリア伝送の信号検出処理を実施し、ここで符号誤りがあった場合には、周波数領域の等化処理により真の意味での符号誤りの有無を確定させる前に、先行して再送要求を行いながら、再送要求に並行して上述の周波数領域の等化処理を実施する。
上述の様に、再送制御を行う場合には、再送を伴わない場合の片道の信号の伝送に要する遅延に対し、1往復半の信号の伝送に要する遅延が必要となり、この差分である1往復分の信号伝送に必要な遅延時間は、Overlap−FDEの周波数領域の等化処理に要する遅延よりも長いことが期待される。本実施形態では、Overlap−FDEの周波数領域の等化処理を伴わないシングルキャリア伝送の信号検出処理においてPDUに符号誤りが検出された場合には、その時点で再送要求を実施する。一方で、その後に周波数領域での等化処理により正常なデータを再生することができれば、それでそのPDUは正常受信となる。この場合、再送されたPDUの正常受信の有無の判定を待つまでもなく、その時点でそのPDUは送信完了状態となる。もちろん、周波数領域の等化処理を行っても符号誤りがある場合には、先行して再送要求した再送信号の受信を待てば良いことになる。しかし、これらの処理が同時並行的に実施されるために、結果的に再送制御に要する遅延時間は短縮されることになる。
ここで注意すべき点は、周波数領域の等化処理を行わない場合と等化処理を行った場合の符号誤り率(例えば、パケット誤り率PER:Packet Error Rate)である。ある程度の見通し環境であるならば、周波数選択性歪の程度は限定的となることが予想される。例えば、周波数領域での等化処理を行わない場合のPERが例えば10−2であり、周波数領域での等化処理を行う場合のPERが例えば10−4であるとする。この場合、本来は再送が必要な確率は10−4であるのに対し、本実施形態では10−2の確率で再送要求を行っていることになる。このため、過剰に再送要求を行うことで伝送効率が低下するが、いずれにしても無駄な再送に伴う伝送効率のロスは再送の頻度である1%(即ち確率10−2)と0.01%(即ち確率10−4)との差分である0.99%である。この程度の伝送効率の低下が許容できるのであれば、この様な先行した再送要求により限定的な伝送効率の低下により、大幅な処理遅延短縮を図ることが可能になる。
また更に、例えば片方向の伝送遅延、具体的には「送信局におけるPDUの生成から送信処理までの処理遅延と、伝搬路上での伝搬遅延、受信局におけるPDUの受信処理」、ないしは「受信局における再送要求用の制御情報の生成から送信処理までの処理遅延と、伝搬路上での伝搬遅延、送信局における再送要求用の制御情報の受信処理」、更に同様に「再送要求を把握した後の送信局における再送PDUの生成処理から送信処理、更にはその再送PDUの伝搬遅延、受信局における再送PDUの受信処理」などのそれぞれに相当する片方向の伝送遅延がTであるとする。また、「周波数領域の等化処理を伴わない受信局又は送信局でのPDUの受信処理」と「周波数領域の等化処理を伴う受信局又は送信局でのPDUの受信処理」の処理遅延時間のギャップをΔTとする。受信局における再送要求から、当該受信局において再送PDUが受信されて周波数領域の等化処理を伴わないPDUの受信処理が完了するまでに約2Tの処理遅延を要するのに対し、一般的には上述の様にΔT<2Tが予想される。仮にΔT=Tとすると、受信局において、送信局が送信を開始してからT後の誤り率は10−2、2T後の誤り率は10−4(周波数領域での等化処理での改善を含む)、3T後の誤り率は10−6(2T後の誤り率と独立な誤り率を10−2乗算した結果の確率)、4T後の誤り率は10−8(周波数領域での等化処理での改善を含む)となる。仮に周波数領域での等化処理を行った後に再送要求を行うとすると、片方向の伝送遅延は2Tとなるため、PDUの2回送信(再送1回に相当)に要する処理遅延は6Tとなるため、本実施形態の適用により誤り率10−8を実現するのに要する遅延時間は6Tから4Tに短縮可能となる。再送回数が増加すると、その差は更に大きくなる。
以上が本発明の実施形態の動作原理であるが、以下に詳細な処理を説明する。なお、背景技術にも記載したように、再送要求のための制御信号には様々なバリエーションがあるが、本発明の本質は、受信局から送信局へ制御信号により通知する再送要求情報の表記方法とは完全に独立である。以下では、一例としてNACKを返送する場合を例にとり説明を行うが、その他の如何なる再送要求信号を採用するシステムに対しても本実施形態は適応可能である。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態における無線通信システム1の構成を示す機能ブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。無線通信システム1は、送信局2と受信局3とを有する。送信局2は、ユーザデータ送信側の無線局である。受信局3は、ユーザデータ受信側の無線局である。同図においては、送信局2及び受信局3を1台ずつ示しているが、それぞれの台数は任意である。
送信局2は、MAC(Medium Access Control)層処理部21、物理層処理部22及びアンテナ23を備える。MAC層処理部21は、MAC層(レイヤ)に関する処理を行う。MAC層処理部21は、無線通信区間での送受信に用いられるフレームフォーマットと、図示しない外部の機器やネットワークでの送受信に用いられるフレームフォーマットとの間の変換処理又は終端処理を行う。MAC層処理部21は、例えば、ユーザデータを設定したユーザデータ用無線パケットとして、シーケンス番号を付与したPDUを構成し、物理層処理部22に出力する。また、MAC層処理部21は、受信局3から受信した制御情報用無線パケットに設定されている制御情報に基づいてユーザデータ用無線パケットの再送が必要と判断した場合、再送するユーザデータ用無線パケットを物理層処理部22に出力する。
物理層処理部22は、物理層の信号処理を行う。物理層処理部22は、MAC層処理部21から出力された新規又は再送のユーザデータ用無線パケットをシングルキャリアの無線信号に変換し、アンテナ23から送信する。また、物理層処理部22は、アンテナ23が受信した無線信号に信号検出処理を行い、検出した信号をMAC層処理部21に出力する。例えば、物理層処理部22は、アンテナ23が受信した無線信号から、受信局3が送信した制御情報用無線パケットを検出し、MAC層処理部21に出力する。
受信局3は、アンテナ31、物理層処理部32及びMAC層処理部33を備える。物理層処理部32は、物理層の信号処理を行う。物理層処理部32は、アンテナ23が受信した無線信号から、送信局2が送信した信号を検出してMAC層処理部33に出力する。また、物理層処理部32は、MAC層処理部33から出力された信号を無線信号に変換し、アンテナ31から無線により送信する。物理層処理部32は、第1の信号処理部321、第2の信号処理部322及び第3の信号処理部323を備える。
第1の信号処理部321は、アンテナ31が受信した無線信号に第1の信号検出処理を行い、ユーザデータ用無線パケットであるPDUを検出する。第2の信号処理部322は、第1の信号処理部321と並行して、アンテナ31が受信した無線信号に第2の信号検出処理を行い、ユーザデータ用無線パケットであるPDUを検出する。第1の信号検出処理は誤り率を改善するための信号処理(等化処理)を含まず、誤り率を改善するための信号処理(等化処理)を含んだ第2の信号検出処理よりも高速で短時間で信号処理を完了する。第3の信号処理部は、MAC層処理部33から出力された制御情報用無線パケットをシングルキャリアの無線信号に変換し、アンテナ31から送信する。
MAC層処理部33は、MAC層に関する処理を行う。MAC層処理部33は、無線通信区間での送受信に用いられるユーザデータ用無線パケットのフレームフォーマットと、図示しない外部の機器やネットワークなどでの送受信に用いられるフレームフォーマットとの間の変換処理又は終端処理を行う。MAC層処理部33は、第1の誤り検出処理部331、第2の誤り検出処理部332、受信バッファ333及びここには明記していないがこれらを統括する機能を備える。
第1の誤り検出処理部331は、第1の信号検出処理において検出されたPDUの誤り検出処理を行う。第1の誤り検出処理部331は、誤り無しの場合に、PDUを受信バッファ333に格納し、誤り有りの場合に、PDUの再送を要求する制御信号を設定した制御情報用無線パケットを物理層処理部32の第3の信号処理部323に出力する。第2の誤り検出処理部332は、第2の信号検出処理において検出されたPDUの誤り検出処理を行う。第2の誤り検出処理部332は、誤り無しの場合に、PDUを受信バッファ333に格納し、誤り有りの場合に、そのPDUを破棄する。MAC層処理部33は、所定タイミングにおいて、受信バッファ333に格納されたPDUを送信側と同様の順に並べ、図示しない上位レイヤの処理部に出力する。
図2は、第1の実施形態における受信局3の信号受信時の処理フローを示す。受信局3が処理を開始し(ステップS101)、アンテナ31によりPDUを受信すると(ステップS102)、物理層処理部32は、受信サンプリングデータに対して同時並列的に以下の二つの処理を行う。まず、物理層処理部32の第1の信号処理部321は、第1の信号検出処理として、受信サンプリングデータに対してシングルキャリアの信号検出処理(誤り訂正処理を含む)を実施する(ステップS103)。信号検出処理では、送信局2から送信された信号を検出し、データ系列を再生する。その後に第1の誤り検出処理部331は、PDU単位で符号誤りの有無を検出する(ステップS104)。
第1の誤り検出処理部331は、当該PDUに符号誤りがないことを検出した場合(ステップS105:NO)、受信PDUを受信バッファ333に収容し(ステップS109)、処理を終了する(ステップS116)。第1の誤り検出処理部331は、当該PDUに符号誤りがあることを検出した場合には(ステップS105:YES)、そのPDUを廃棄し(ステップS106)、当該PDUの受信が既に完了しているか否かを確認する(ステップS107)。第1の誤り検出処理部331は、受信が完了していないと判断した場合には(ステップS107:NO)、再送要求を行い(ステップS108)、処理を終了する(ステップS116)。
物理層処理部32の第2の信号処理部322は、第1の信号検出処理と同時並列的に行うもうひとつの第2の信号検出処理として、受信サンプリングデータに対してOverlap−FDE処理などを用いて周波数領域の等化処理を実施する(ステップS110)。第2の信号処理部322は、周波数領域での等化処理により周波数選択性歪が補償された受信サンプリングデータに、シングルキャリアの信号検出処理(誤り訂正処理を含む)を実施し(ステップS111)、その後に第2の誤り検出処理部332は、PDU単位で符号誤りの有無を検出する(ステップS112)。
第2の信号処理部322は、当該PDUに符号誤りがあることを検出した場合には(ステップS113:YES)、そのPDUを廃棄する(ステップS114)。第2の信号処理部322は、PDUに符号誤りがないことを検出した場合には(ステップS113:NO)、そのPDUの受信状態を「受信完了」状態として管理し(ステップS115)、そのPDUを受信バッファ333に格納して(ステップS109)、処理を終了する(ステップS116)。
ここでは明記しないが、送信局2は再送要求がなされたPDUを再送し、受信局3はそのPDUを受信したら(ないしは新規PDUの受信時も同様であるが)、図2に示す上述の処理を再び実施し、符号誤りにより損失したPDUを補償する。また、同様にここでは明記しないが、受信局3は、所定のタイミングで、受信バッファ333に格納されている、正常受信されたPDUをソーティングし、送信局2側に入力された順序と同一の順番でデータを再生できるようにして出力する。これは、従来の受信局と同様の処理を用いることができる。
一方、送信局2の再送要求受信時の処理フローは、図8に示す処理フローと同様でも構わないが、周波数領域の等化処理を省略する構成でも構わない。一般に制御情報量はユーザデータ量に比べて圧倒的に少ないため、制御情報に関しては伝送レートの低い高信頼モードを適用しても伝送効率の劣化にはなり難いので、この様な周波数領域の等化処理を省略することは十分に選択可能である。
図3は、本実施形態における送信局2における制御情報受信時の処理フローを示す図である。送信局2は、処理を開始すると(ステップS211)、アンテナ23は無線により制御情報を受信する(ステップS212)。物理層処理部22は、制御情報の受信サンプリングデータにシングルキャリアの信号検出処理(誤り訂正処理を含む)を実施する(ステップS214)。その後に、MAC層処理部21は、信号検出処理により検出された制御情報の符号誤りの有無を検出する(ステップS215)。MAC層処理部21は、制御情報に符号誤りがないことを検出した場合(ステップS216:NO)、その制御情報の内容を解析して必要に応じてPDUの再送処理を実施し(ステップS217)、処理を終了する(ステップS219)。MAC層処理部21は、制御情報に符号誤りがあることを検出した場合には(ステップS216:YES)、その制御情報を廃棄し(ステップS218)、処理を終了する(ステップS219)。図8との差分は、処理遅延を短縮するために、ステップS213を省略した点であり、それ以外に関しては共通の処理となる。
なお、受信局3の第1の信号処理部321と第2の信号処理部322とは物理的に別の回路としてもよく、第1の信号検出処理のステップS103の処理と第2の信号検出処理のステップS111のタイミングが重複しなければ、物理的に同一の回路を用いてもよい。ただし、同一PDUに対するステップS103の処理を、ステップS111の処理よりも優先して実施する。同様に、受信局3の第1の誤り検出処理部331と第2の誤り検出処理部332とは物理的に別の回路としてもよく、処理のタイミングが重複しなければ物理的に同一の回路を用いてもよい。この場合、同一の受信PDUに対するステップS104〜S109の処理を、ステップS112〜S114の処理よりも優先する。また、MAC層処理部21、33が誤り検出処理を行わず、物理層処理部22、第1の信号処理部321、第2の信号処理部322が誤り検出処理を実行してもよい。
図4は、第1の実施形態及び従来技術による信号再送のタイミングチャートを示す図である。図4(a)は従来技術による再送要求処理を示し、図4(b)は第1の実施形態による再送要求処理を示す。図4(b)においては、受信局3が図2に示す処理を、送信局2が図3に示す処理を行う。また、受信局3における第2の信号検出処理は、従来技術における信号検出処理と同じとする。
例えば、受信局3の第1の信号検出処理における処理遅延が10μs、誤り率は1%であり、第2の信号検出処理における処理遅延は25μs、誤り率が0.01%であるとする。また、送信局2、受信局3のそれぞれの送信処理に5μsを要するとする。この場合、第1の信号検出処理では、片道で15μs、往復で30μsの遅延であり、第2の信号検出処理では、片道で30μs、往復で60μsの遅延である。
従来技術では、送信局からの信号送信タイミングをt=0μsとすると、図4(a)に示すように、受信局は、5μsにおいてPDU(1)を受信し、信号検出処理を行って誤りが検出された場合、処理遅延25μsが経過した30μsにおいて再送要求(2)の送信処理を開始する。送信局は、その5μs後の35μsにおいて再送要求(2)を受信する。送信局は、信号検出処理を行い、処理遅延25μsが経過した60μsにおいてPDU(3)の再送処理を開始する。受信局は、65μsにおいてPDU(3)を受信し、信号検出処理を行って再び誤りが検出された場合、90μsにおいて再送要求(4)の送信処理を開始する。送信局は、95μsにおいて再送要求(4)を受信する。送信局は、信号検出処理を行い、120μsにおいてPDU(5)の再送処理を開始する。受信局は、125μsにおいてPDU(5)を受信し、信号検出処理を行う。誤りが検出されなかった場合、受信局は、150μsにおいて正常にPDU(5)を受信できる。受信局は、誤りを検出した場合、150μsにおいて再送要求(6)の送信処理を開始する(有限回再送の場合には、再送要求を行わない場合もある)。
一方、本実施形態の無線通信システム1では、送信局2からの信号送信タイミングをt=0μsとすると、図4(b)に示すように、受信局3は、5μsにおいてPDU(1)を受信する。受信局3は、第1の信号検出処理を行って誤りが検出された場合、処理遅延10μsが経過した15μsにおいて再送要求(2)の送信処理を開始する。送信局2は、その5μs後の20μsにおいて再送要求(2)を受信する。受信局3は、第1の信号検出処理と並行してPDU(1)に第2の信号検出処理を行い、t=5μsから処理遅延25μsが経過した30μsにおいて誤りを検出する。送信局2は、再送要求(2)の信号検出処理を行い、t=20μsから処理遅延10μsが経過した30μsにおいてPDU(3)の再送処理を開始する。
受信局3は、35μsにおいてPDU(3)を受信し、第1の信号検出処理を行って誤りが検出された場合、処理遅延10μsが経過した45μsにおいて再送要求(4)の送信処理を開始する。送信局2は、50μsにおいて再送要求(4)を受信する。受信局3は、第1の信号検出処理と並行してPDU(3)に第2の信号検出処理を行い、t=35μsから処理遅延25μsが経過した60μsにおいて誤りを検出する。送信局2は、再送要求(4)の信号検出処理を行い、60μsにおいてPDU(5)の再送処理を開始する。
受信局3は、65μsにおいてPDU(5)を受信し、第1の信号検出処理を行って誤りが検出された場合、75μsにおいて再送要求(6)の送信処理を開始する(有限回再送の場合には、再送要求を行わない場合もある)。第1の信号検出処理と並行して、受信局3は、PDU(5)に第2の信号検出処理を行い、誤りが検出されなかった場合、t=65μsから処理遅延25μsが経過した90μsにおいて正常にPDU(5)を受信できる。
上記のように、2回の再送によって受信局が正常にPDUを受信できるまでの時間は、従来方式では150μs、本実施形態では90μsである。第2の信号検出処理では再送に要する帯域は0.01%であるが、第1の信号検出処理では、1%の帯域を再送によりロスすることになる。しかし、この損失の代わりに上記のように、再送サイクルが大幅に短縮可能となり、再送遅延は大幅に改善可能である。
以上説明したように本実施形態の無線通信システムは、第1の無線局と、第2の無線局を有する。例えば、第1の無線局は送信局2であり、第2の無線局は受信局3である。第1の無線局は、ユーザデータをユーザデータ用無線パケットに収容して第2の無線局に送信する。第2の無線局は、第1の無線局から受信したユーザデータ用無線パケットの符号誤りの有無を検出し、符号誤りの有無の結果を示す情報を制御情報用無線パケットに収容して第1の無線局に送信する。第1の無線局は、制御情報用無線パケットに収容された情報に基づいて必要に応じてユーザデータ用無線パケットの再送を行う。
このような無線通信システムにおいて、第2の無線局は、受信した無線信号に対して処理遅延の短い第1の信号検出処理を実施する。第2の無線局は、第1の信号検出処理により得られたユーザデータ用無線パケットの符号誤りを検出した際に、第1の無線局に対して当該ユーザデータ用無線パケットの再送要求を行い、符号誤りが検出されず、正常受信となった場合は、該ユーザデータ用無線パケットを受信バッファに収容する。
第2の無線局は、第1の信号検出処理と並行して、受信した無線信号に第2の信号検出処理を実施する。第2の信号検出処理は、第1の信号検出処理よりも処理遅延が長く、かつ、誤り率を低減可能である。第2の無線局は、第2の信号検出処理において得られたユーザデータ用無線パケットの符号誤りの有無を検出し、誤りがなく正常受信となった際に、該ユーザデータ用無線パケットを受信バッファに収容する。第2の無線局は、受信バッファに収容された、正常受信されたユーザデータ用無線パケットを所定のタイミングで出力することで符号誤りの補償を行う。
本実施形態によれば、無線通信の誤り率特性と遅延特性を両立し、より短い遅延時間で再送を完了することが可能となる。
[第2の実施形態]
以上の説明では、第2の信号検出処理として周波数領域の等化処理を行う場合の例を示したが、その他の信号処理を実施しても構わない。例えば、高周波数帯では位相雑音が問題となるケースがあるが、この位相雑音を補償する技術を上記周波数領域の等化処理に代えて利用することも可能である。この位相雑音補償処理の詳細は、本実施形態の本質には影響しないため簡単に説明する。ユーザデータを収容する周波数成分と分離した一部の周波数領域(例えば利用帯域の端部など)に少し周波数の間隔をあけて正弦波信号(周波数成分をサブキャリアと呼ぶ場合、端部周辺のひとつのサブキャリアを用い、ユーザデータが収容されるサブキャリアとの間に数サブキャリアの間隔をあけておく)を割り当てると、その正弦波信号の周辺に漏れ出す周波数成分のチャネル情報と上述の正弦波のチャネル情報の周波数領域での関係から、その関係をIFFTした情報として、時間領域での位相雑音の振る舞いを推定することが可能である。この位相雑音により、時間領域で各サンプリングデータが各サンプリングタイミングで何らかの位相オフセットを生じさせているのであるが、このサンプリングごとの位相オフセットの値θ(t)が推定されたならば、その推定値をキャンセルする形で受信サンプリングデータにExp(−jθ(t))を乗算することで、位相雑音が抑圧された受信サンプリングデータが取得される。この様な位相雑音補償処理を第2の信号検出処理として周波数領域の等化処理に代えて行えばよい。
図5は、本発明の第2の実施形態における受信局3の信号受信時の処理フローを示す図である。同図において、図2に示す第1の実施形態における受信局3の処理フローと同一の処理には同一の符号を付し、その説明を省略する。図5に示す処理フローと、図2に示す処理フローとの差分は、図2におけるステップS110の処理が、位相雑音の補償処理(ステップS120)に置き換えられた点である。この結果、受信局3において同時並列的に行う二つの処理は、単純なシングルキャリアの信号検出処理と、位相雑音補償後にシングルキャリアの信号検出処理を行う内容に置き換えられる。それ以外の処理は全て図2に示す処理フローと同様である。
[第3の実施形態]
以上の説明では、受信局は、周波数領域の等化処理や位相雑音補償処理を、新規受信のPDUと再送PDUの区別なく、全て同様の信号処理を行っていたが、再送PDUに対してだけ第2の信号検出処理を実施しても構わない。具体的には、再送効率を高めるための信号処理技術としてハイブリッドARQ(Automatic repeat-request;自動再送要求)と呼ばれる信号処理が存在する。ハイブリッドARQでは、再送されたPDUのサンプリングデータと、その前までに送信された同一PDUに対応したサンプリングデータを組み合わせて、信号検出処理を行うのが一般的である。その具体的な信号検出処理の内容に関しては様々なバリエーションがあり得る。しかし、ここで重要なのは再送されたPDUを単純に信号検出処理するのに比べ、過去の受信サンプリングデータと最新の再送PDUのサンプリングデータを組み合わせて信号検出処理を行うことにより、当然ながら後者の方が信号処理に時間を要するのは明らかである。本実施形態では、その処理時間のギャップを節約するために、再送されたPDUの単純な信号検出処理結果のみを用いて、必要に応じて再送制御を行う。
図6は、本発明の第3の実施形態における受信局3の信号受信時の処理フローを示す図である。同図において、図2に示す第1の実施形態における受信局3の処理フローと同一の処理には同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示す処理フローと、図2に示す処理フローとの差分は、図2におけるステップS110の処理が、ハイブリッドARQ処理(ステップS130)に置き換えられた点である。この結果、受信局3において同時並列的に行う二つの処理は、単純なシングルキャリアの信号検出処理と、ハイブリッドARQ処理後にシングルキャリアの信号検出処理を行う内容に置き換えられる。それ以外の処理は全て図2に示す処理フローと同様である。
[その他の補足説明]
上記の説明では、第1の実施形態では周波数領域の等化処理を、第2の実施形態では位相雑音補償処理を、第3の実施形態ではハイブリッドARQの処理を、それぞれ単発で実施する構成について述べたが、これらの処理は直交した処理であるので、それぞれを組み合わせた信号処理も可能である。
例えば、第1の信号検出処理として通常のシングルキャリアの信号検出処理を行い、第2の信号検出処理として周波数領域の等化処理を実施するのに加え、第3の信号処理として位相雑音補償処理を実施し、3つの信号処理を同時並行的に実施することも可能である。更には、第1の信号検出処理として通常のシングルキャリアの信号検出処理を行うのに加え、第2の信号検出処理として位相雑音補償処理(シングルキャリアの信号検出処理を含まない、純粋な位相雑音補償処理)を実施し、その結果得られた時間領域のサンプリングデータに対して、周波数領域の等化処理を実施しても良い。この場合には、位相雑音と周波数領域の等化処理を両方施したものであるため、誤り率特性は更に改善されたものとなることが予想される。その意味で、上述の様に3つの信号処理を同時並行的に実施することに加え、位相雑音と周波数領域の等化処理を両方施したものを更に第4の信号処理として同時並行的に実施することも可能である。
さらには、本発明の第3の実施形態におけるハイブリッドARQの処理を更に組み合わせても良く、これらの処理の実施の有無をマトリクス的に組み合わせた処理が選択肢として存在する。これらの如何なる処理を実施しても良い。
またさらには、ここに記載しないその他の誤り率の改善に資する信号処理を、同時並行的に追加して実施しても構わない。その場合には、図2に示す第1の実施形態の受信局3の処理フローにおけるステップS110にその信号処理が組み込まれる。
処理遅延がかかるが、誤り率改善を行う技術は多数ある。シングルキャリア伝送における周波数領域の等化処理では、FFT後にCSIで除算し、その後にIFFTを行う。また、位相雑音補償処理では、FFT後にパイロット信号周りの信号漏れ出し情報から位相雑音レプリカを生成する。等化するにはFFT後にCSIで除算し、その後にIFFTを行う。また、ハイブリッドARQでは、再送PDUにエラーがある場合、前回受信のPDUと合成してSNRを改善する。再度、エラーチェックを行い正常受信であれば受信完了となる。しかし、このような誤り率改善技術を行わなくても、無線局は、シングルキャリアの信号検出処理が可能である。そこで、本発明の実施形態では、信号を受信した無線局は、複数の信号処理をパラレルに実施し、最も処理遅延の短い信号処理における誤り検出結果を受けて、先行して送信元の無線局に再送を要求する。
従って、再送制御により無線伝送における誤り率を改善しながら、一方で再送制御の1サイクルあたりの時間を短縮し、再送後の誤り率の改善と処理遅延の短縮を可能とする無線伝送を実現することが可能になる。
さらに、以上の説明では第1の信号検出処理としてシングルキャリア伝送を想定した説明を行ったが、例えばOFDM変調方式を採用する場合であっても、第1の信号検出処理として通常のOFDM変調方式のみを適用し、第2の信号検出処理として位相雑音補償やハイブリッドARQを適用することも可能である。したがって、本発明の実施形態はシングルキャリア伝送に限定された再送制御技術ではなく、広く一般的な伝送方式において適用可能な技術である。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行ってもよい。
1…無線通信システム, 2…送信局, 3…受信局, 21…MAC層処理部, 22…物理層処理部, 23…アンテナ, 31…アンテナ, 32…物理層処理部, 33…MAC層処理部, 321…第1の信号処理部, 322…第2の信号処理部, 323…第3の信号処理部, 331…第1の誤り検出処理部, 332…第2の誤り検出処理部, 333…受信バッファ

Claims (7)

  1. 第1の無線局及び第2の無線局を備える無線通信システムにおける再送制御方法であって、
    前記第1の無線局が、
    ユーザデータをユーザデータ用無線パケットに収容して前記第2の無線局に無線により送信する送信ステップと、
    前記第2の無線局からの再送要求に応じて前記ユーザデータ用無線パケットを再送する再送ステップと、
    前記第2の無線局が、
    前記送信ステップ又は前記再送ステップおいて送信された前記ユーザデータ用無線パケットを無線により受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにおいて受信された無線信号に第1の信号検出処理を行う第1の信号検出処理ステップと、
    前記第1の信号検出処理により検出された前記ユーザデータ用無線パケットに符号誤りの検出処理を行う第1の符号誤り検出ステップと、
    前記第1の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出された場合に、前記第1の無線局に当該ユーザデータ用無線パケットの再送要求を行う再送要求ステップと、
    前記第1の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出されなかった場合に、該ユーザデータ用無線パケットを受信バッファに収容する第1の収容ステップと、
    前記受信ステップにおいて受信された前記無線信号に前記第1の信号検出処理よりも処理遅延の長い第2の信号検出処理を行う第2の信号検出処理ステップと、
    前記第2の信号検出処理ステップにおいて検出された前記ユーザデータ用無線パケットに符号誤りの検出処理を行う第2の符号誤り検出ステップと、
    前記第2の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出されなかった場合に、該ユーザデータ用無線パケットを前記受信バッファに収容する第2の収容ステップと、
    前記受信バッファに収容された、符号誤りが検出されなかった前記ユーザデータ用無線パケットを所定のタイミングで出力するバッファ出力ステップと、
    を有する再送制御方法。
  2. 前記第2の信号検出処理は、前記第1の信号検出処理よりも誤り率を低減可能である、
    請求項1に記載の再送制御方法。
  3. 前記第1の信号検出処理は、周波数選択性歪補償を伴わないシングルキャリアの信号検出処理であり、
    前記第2の信号検出処理は、周波数選択性歪補償を伴うシングルキャリアの信号検出処理である、
    請求項1に記載の再送制御方法。
  4. 前記第1の信号検出処理は、位相雑音補償を伴わない信号検出処理であり、
    前記第2の信号検出処理は、位相雑音補償を伴う信号検出処理である、
    請求項1に記載の再送制御方法。
  5. 前記第1の信号検出処理は、ハイブリッドARQ(Automatic Repeat Request)処理を伴わない信号検出処理であり、
    前記第2の信号検出処理は、ハイブリッドARQ処理を伴う信号検出処理である、
    請求項1に記載の再送制御方法。
  6. 前記第1の無線局が、
    前記第2の無線局から受信した無線信号に誤り率を改善するための信号処理を含まない信号検出を行って前記再送要求を検出する第3の信号検出処理ステップを有する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の再送制御方法。
  7. 無線局における再送制御方法であって、
    ユーザデータが収容されたユーザデータ用無線パケット、又は、再送要求に応じて再送された前記ユーザデータ用無線パケットを無線により受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにおいて受信された無線信号に第1の信号検出処理を行う第1の信号検出処理ステップと、
    前記第1の信号検出処理により検出された前記ユーザデータ用無線パケットに符号誤りの検出処理を行う第1の符号誤り検出ステップと、
    前記第1の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出された場合に、当該ユーザデータ用無線パケットの送信元に再送要求を行う再送要求ステップと、
    前記第1の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出されなかった場合に、該ユーザデータ用無線パケットを受信バッファに収容する第1の収容ステップと、
    前記受信ステップにおいて受信された前記無線信号に前記第1の信号検出処理よりも処理遅延の長い第2の信号検出処理を行う第2の信号検出処理ステップと、
    前記第2の信号検出処理ステップにおいて検出された前記ユーザデータ用無線パケットに符号誤りの検出処理を行う第2の符号誤り検出ステップと、
    前記第2の符号誤り検出ステップにおいて符号誤りが検出されなかった場合に、該ユーザデータ用無線パケットを前記受信バッファに収容する第2の収容ステップと、
    前記受信バッファに収容された、符号誤りが検出されなかった前記ユーザデータ用無線パケットを所定のタイミングで出力するバッファ出力ステップと、
    を有する再送制御方法。
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