JP2019172348A - ピール適性を有する滅菌包装材料用不織布 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装材料としての加工適正があり、蒸気滅菌法をはじめあらゆる滅菌処理方法に対応して、形状、寸法の変化が少なく、高い滅菌処理効率を発現し、長期間内部の滅菌状態を維持することでき、かつ、滅菌処理条件下でも破袋しないシール強度を有しながらイージーピール、クリーンピール等の適切なピール適性を有する滅菌用包装材料の提供。【解決手段】表面粗さ係数Raが3.0〜20.0である、連続長繊維不織布で構成される滅菌用包装材料。【選択図】なし

Description

本発明は、医療器具の滅菌工程時に用いられる滅菌用包装材料に関する。より詳しくは、本発明は、表面粗さ係数Raが3.0〜20.0である、連続長繊維不織布で構成することによりピール適性を改善した滅菌用包装材料に関する。
医療用器具は、感染症防止のため、滅菌処理を施して使用されており、滅菌処理を施す器具としては、具体的には、ゾンデ、メス、ピンセット、ハサミ等が挙げられる。滅菌処理の方法としては、高温高圧蒸気法、エチレンオキサイドガス法、電子線法等が用いられ、各種処理方法に適した滅菌用包装材料が使用されている。
滅菌用包装材料に要求される機能として、ダメージや様々な環境からの物理的に保護できること、使用するまで滅菌性が維持できること、イージーピールと無菌展開(クリーンピール)が可能であること、製品情報、識別の明示が可能であること、さらには各種滅菌条件下でも包材形状を維持できること、等が挙げられる。
一般に、滅菌用包装材料としては、パルプ系天然繊維、ポリエチレンをはじめとする合成繊維を原料とした不織布、フィルム、プラスチックが使用されており、これらを組み合わせることで、良好な無菌状態を保持することに加え、上記の機能を発揮する包装材料となる。特に、パウチ式と言われる不織布と透明な樹脂フィルムを組み合わせたパウチ式といわれる袋体は、滅菌用包装材料として広く使用されている。
滅菌用包装材料に適した不織布は、まず、滅菌処理に使用される媒体(蒸気、ガス、電子線等)が不織布を透過し医療器具本体を滅菌できるように、通気性が良好であることが必要である。他方、その後、包装材料内の医療器具の無菌状態を保持するためには、数ミクロンのバクテリアの内部への侵入を防ぐ必要があり、単純に不織布の繊維間隙からなる孔径を大きくして通気性を高めることはできない。それゆえ、バクテリアのフィルトレーション効果を高めつつ、一定の通気性を維持しなければならない。また、袋の中身である医療器具は、ハサミ、メス等の鋭利なものが多く、これらの突刺挙動に対して破袋されない強度が必要される。また、大型医療器具に対しては、引裂、引張強度などの機械強度、フィルムとのシール強度も必要とされる。これらは、ドライ状態ではもちろんであるが、液体の多い医療現場等ではウエット状態でも要求される。さらに、クリーンな環境が好まれる医療現場にとって、ピール時の不織布からの脱落繊維、毛羽の発生は好まれるものではなく、イージーピール性と合わせて、適正なピール性も必要である。
例えば、以下の特許文献1には、医療分野で使用される繊維質シートとしてポリエチレン樹脂を使用したフラッシュ紡糸法の不織布が報告されている。フラッシュ紡糸では、製造プロセスの特性上、糸径が均一ではなく、目付分散性も良好ではなく、不織布の物性面で斑がある。特にシール斑が大きくイージーピールを達成するためには、フィルム側に工夫をする必要がある。また、融点130℃であるポリエチレン樹脂を主原料としていることから、高圧蒸気滅菌法のような高温環境が要求されるような方法では、不織布の孔構造を保持することができず、包装材料として使用できない。
また、以下の特許文献2には、パルプ系の滅菌紙が報告され、滅菌紙と合成樹脂フィルムをラミネーションすることで、ヒートシール性が得られることが記載されている。しかしながら、一般的滅菌包材にパルプ系の紙を用いた場合には、長繊維系不織布と比べ、繊維1本1本が連続しておらず、フィルムピール時に紙粉が飛散し、手術等の医療処置の際に体内に侵入するリスクがあるとして致命的な問題となる。また、アルコール、水等が頻繁に使用される環境下で、パルプ系滅菌紙は、非常にもろく、包装材料として不適格である。さらに、透気度が非常に高く、例えば、蒸気が入りにくい不織布構造であるため、滅菌効率が悪い。
以下の特許文献3には、繊維径が異なる少なくとも2層以上の積層不織布を用いることで、高性能、高機能な滅菌包装材料不織布が得られることが記載されている。かかる積層不織布を滅菌包装材料に用いることで、高いバクテリアバリア性を有する滅菌包装材料を作製することが可能となるが、医療器具を包装しヒートシール処理を行った後のシール強度については問題ないものの、ピール性の観点からは問題がある。特に、ピールに必要な強力(ピール強力)が高いと、医療現場等で手軽に展開可能(イージーピール性)な包袋が好まれる場合に問題となる。また、ピール強力の調整は、適正なシール条件を選択することで可能であるが、適正なシール条件の範囲は著しく狭く、この範囲外でシールすると、ピール後の不織布表面から毛羽が立ったり、フィルムとの接着強度に不織布強度が耐えられず層間剥離や破断する場合がある。
特開2014−237478号公報 特開平7−238449号公報 国際公開第2017/146050号
以上の従来技術に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、包装材料としての加工適正があり、蒸気滅菌法をはじめあらゆる滅菌処理方法に対応して、形状、寸法の変化も少なく、滅菌処理効率が高く、長期間内部の滅菌状態を維持することでき、滅菌処理条件下でも破袋しないシール強度を有しながらイージーピール、クリーンピール等の適切なピール適性を有する滅菌用包装材料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究し実験を重ねた結果、特定範囲の表面粗さの連続長繊維不織布を用いることにより、前記課題を解決しうること予想外に見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]表面粗さ係数Raが3.0〜20.0である、連続長繊維不織布で構成される滅菌用包装材料。
[2]前記連続長繊維不織布を構成する繊維は熱可塑性合成繊維である、前記[1]に記載の滅菌用包装材料。
[3]前記連続長繊維不織布は、少なくとも2層以上の積層不織布の形態にある、前記[1]又は[2]に記載の滅菌用包装材料。
[4]前記積層不織布が、不織布層(I)の間に不織布層(II)からなる中間層が存在する積層不織布である、前記[3]に記載の滅菌用包装材料。
[5]前記不織布層(II)が、平均繊維径0.1〜4μmの極細繊維で構成されるメルトブロウン不織布層である、前記[4]に記載の滅菌用包装材料。
[6]前記不織布層(I)が、平均繊維径5〜30μmの連続長繊維で構成される、前記[4]又は[5]に記載の滅菌包装材料。
[7]ガーレ通気度試験において100mlの空気が通過する時間から得られる前記連続長繊維不織布の通気度が、0.1〜20秒/100mlである、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の滅菌用包装材料。
[8]前記連続長繊維不織布の嵩密度が、0.2〜0.8g/cmである、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の滅菌用包装材料。
[9]前記連続長繊維不織布の平均流量孔径が、0.5〜10μmであり、かつ、バブルポイントが1〜30μmである、前記[1]〜[8]のいずれかに記載の滅菌用包装材料。
[10]前記連続長繊維不織布の厚みが、50〜300μmであり、かつ、目付が、20〜100g/mである、前記[1]〜[9]のいずれかに記載の滅菌用包装材料。
[11]前記連続長繊維不織布の引張強度が、50〜300N/25mmであり、かつ、突刺強度が、50〜500Nである、前記[1]〜[10]のいずれかに記載の滅菌用包装材料。
[12]前記連続長不織布のシール強力が、3〜20N/10mmである、前記[1]〜[11]のいずれかに記載の滅菌用包装材料。
本発明に係る滅菌用包装材料は、安定した加工工程で、歩留まりがよく、低コストで生産することでき、さらに、適度な通気性加え、適切に制御された不織布構造を有するため、包材内部の滅菌状態を維持できるバクテリアバリア性が非常に良好であり、鋭利やサイズの大きい医療器具を包袋したとしても破袋することなく製品を保護することが可能で、あらゆる滅菌処理条件下でも破袋しないシール強度を有しながら、イージーピール、クリーンピール等の適切なピール適性を有するため品質安定性が優れており、高性能、高品質である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の滅菌用包装材料は、表面粗さ係数Raが3.0〜20.0である、連続長繊維不織布で構成されることを特徴とする。
不織布表面の粗さ係数Raは3.0〜20.0である。この範囲であれば、適切なシール強度と、イージーピール性を有する滅菌包装材料を得ることが可能となる。メカニズムとしては、袋体工程のなかで不織布単体同士、あるいはフィルムと不織布をヒートシール機にてシールするが、これは不織布表面、あるいはフィルムのシール層が選択的に溶融し、一方の不織布表面空隙に食い込み冷却固化することによりアンカー効果でシール強度を発現する。また、イージーピール性を有するためには、この樹脂の食い込み具合(アンカー効果の度合)を調整する必要がある。つまり、シール強度とイージーピール性はトレードオフの関係にあり、これらに影響を与える不織布表面の物性因子に表面粗さが影響している。表面粗さ係数が高い(つまり表面が粗く、凹凸起伏が激しい)と、シール層アンカー効果が強く、シール強度が高い反面イージーピールでない。他方、表面粗さ係数が低いと、イージーピールではあるが、シール強度が低く、高圧蒸気滅菌時などの袋内の内圧変化による激しい伸収縮に耐えきれず、破袋してしまう。その意味で、表面粗さを示す係数Raは3.0〜20.0であり、好ましくは4.〜15・0で、さらに好ましくは5.0〜10.0である。
尚、表面粗さを示す係数Raは、JIS B 0601に準じ測定を行い、算出した値とする。Ra(算術平均粗さ)は、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さ(l)だけを抜き取り、この抜取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、下記式:
によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。
本実施形態の滅菌用包装材料の不織布に関する製造方法は限定されない。スパンボンド法、乾式法、湿式法、メルトブロウン法、エレクトロスピニング法等であることができる。また、上記表面粗さ係数を得る上で、不織布の表面平滑性をコントールできれば、特に製造方法は限定されない。例えば、カレンダー加工により不織布表面を平滑化させ、表面粗さをコントールすることもできる。あるいは、スパンボンド法における扁平糸のような、繊維自体の凹凸性を抑制させ、不織布表面粗さを一定範囲に調整することも可能である。
本実施形態の滅菌用包装材料の不織布は、連続長繊維で構成されている。長繊維とは、繊維長が15mm以上であることをいう。連続長繊維は、短繊維と比べ糸が連続しているため、単糸強度が強く、結果として布強度し、生産工程の安定化を達成することができる。また、フィルムと不織布のシール部分を開封時にピールする際、連続的に連なる繊維構造が不織布表面に配置されているため、熱シールにより繊維を包埋、あるいは界面で接着したフィルム層につられて繊維が飛散する、いわゆる紙粉が発生することなく、クリーンピールが可能である。他方、滅菌紙等の短繊維不織布とフィルムをヒートシールした場合、不連続である短繊維が紙粉となって現場に放出されるリスクがあり、医療用途で使用される包装材料としては好ましくない。
本実施形態の滅菌用包装材料は、熱可塑性合成樹脂により構成されていることが好ましい。例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂で有ることができ、具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキサン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン等のα-オレフィンの単独若しくは共重合体である高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン(プロピレン単独重合体)、ポリプロピレンランダム共重合体、ポリ1-ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテン、エチレン・プロピレンランダム共重合体のポリオレフィン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)。また、これらの樹脂を主体とする共重合体又は混合物も好ましい。特に、融点が140℃以上の樹脂で構成された不織布を用いることで、蒸気滅菌などの高温条件を要する滅菌処理にも対応することができる。より好ましくは、ポリエステル系、若しくはポリプロピレンのポリマーである。これらの樹脂を用いた場合は、特に耐熱性が高く、病院内で頻繁に使用されている高圧蒸気滅菌処理では、従来よりも高温処理が可能とため、処理時間が軽減でき、効率的な滅菌処理が可能となる。その場合、極細繊維で構成される緻密な孔構造を維持することができ、滅菌処理後も効果的にバクテリアの侵入を防ぐことが可能である。
本実施形態の滅菌用包装材料の通気度は、ガーレ型通気度試験で100mlの空気積層不織布を通過する時間が0.1〜20秒/100mLであることが好ましく、より好ましくは0.3〜15秒/100ml、更に好ましくは0.5〜10秒/100mlである。0.1秒未満であると、微小平均流量孔径が得られていなく、バクテリアバリア性が低く、滅菌包材として好ましくない。他方、20秒/100mLを超えると、ガスの通気性が悪く、滅菌包材として機能しない。
本実施形態の滅菌用包装材料の嵩密度は、0.2〜0.8g/cmであることが好ましく、より好ましくは0.25〜0.7g/cm、さらに好ましくは0.30〜0.6g/cmである。嵩密度が0.2g/cm未満であると、不織布内部空隙部分が無数に存在し、厚み方向の貫通孔が多くなりバクテリアの侵入が容易となり、滅菌用包装材料の最も重要なバクテリアバリア性を著しく損なうこととなる。また、シールの観点でも、不織布表面に空隙部分が多く存在するため、フィルムが溶融する際に不織布側に食い込む樹脂量が多くなりアンカー効果がより発現する。これは強いシール強度が得られる反面、ピール時に不織布内部まで染み込んだ樹脂が包含している繊維を絡めて剥がされることから、ピール強度が高く、ピール後の表面に毛羽立ちが発生し、クリーンピール性が得られない。他方、嵩密度が0.8g/cmを超えると、バリア性の観点で良好であるが、シール強度が低く、滅菌条件下による圧力変化、特に高圧蒸気滅菌処理中における袋の伸縮挙動に耐えきれずに破袋してしまう。
本実施形態の滅菌用包装材料の平均流量孔径は、0.5〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.75〜7.5μm、さらに好ましくは1.0〜5μmである。平均流量孔径が0.5μm未満であると、繊維間隙が狭すぎるため、通気度が低下し、滅菌処理が包装材料内部まで浸透せず、に適さない。他方、10μmを超えると、繊維間距離が大きくなり過ぎて、バクテリアバリア性が低下し、細菌類の侵入を許してしま、滅菌状態の維持が困難である。
バブルポイントは平均流量孔径に近い数値であるほど孔径均一性がある。本実施形態の滅菌用包装材料のバブルポイントは、1〜30μmであることが好ましく、より好ましくは2〜25μm、更に好ましくは3〜20μmである。
本実施形態の滅菌用包装材料の目付は、20〜100g/mであることが好ましく、より好ましくは25〜90g/m、更に好ましくは30〜80g/mである。20g/m未満であると、引張、突刺し、の強度が不足し包装材料として加工することが困難であり、生産性等から不適合である。
本実施形態の滅菌用包装材料の厚みは、50〜300μmであることが好ましく、より好ましくは40〜275μm、更に好ましくは50〜250μmである。厚みが50μm未満であると、通気性が低下してしまう。他方、300μmを超えると、不織布の剛直度が増しハンドリングの観点で使用困難となる。
本実施形態の滅菌用包装材料の引張強度は、50〜300N/25mm巾であることが好ましく、より好ましくは60〜275N/25mm巾、更に好ましくは70〜250N/25mm巾である。引張強度が50N/25mm巾未満であると、生産工程において、加工工程上の張力に耐えることができず、包装材料にした際も容易に変形が起きてしまい、滅菌包材として機能しない。他方、300N/25mm巾を超えると、滅菌包材のはりが有りすぎてハンドリング性が悪く、滅菌包材として機能しない。
本実施形態の滅菌用包装材料の突き刺し強度は、50〜500Nであることが好ましく、より好ましくは60〜450N、更に好ましくは70〜400Nである。突き刺し強度に関しては、引張強度と同様のことがいえる。
本実施形態の連続長繊維不織布は、少なくとも2層以上の積層不織布の形態にあることが好ましく、例えば、前記積層不織布は、不織布層(I)の間に不織布層(II)からなる中間層が存在する積層不織布であることができる。
この場合、各不織布層の製造方法は限定されない。不織布層(I)の製法は、好ましくはスパンボンド法、乾式法、湿式法等であることができる。更に好ましくは、生産性の良さからスパンボンド法である。不織布層(II)の製法は、好ましくは極細繊維を用いた乾式法、湿式法等の製法、又はエレクトロスピニング法、メルトブロウン法等であることができる。更に好ましくは、極細不織布を容易に緻密に形成できることから、メルトブロウン法である。
本実施形態の滅菌用包装材料は、極細繊維層を含む少なくとも2層以上の積層不織布であることができる。極細繊維層を含む不織布は、微小の孔径を有し、繊維表面の比表面積が大きくなり、良好な通気性、バクテリアバリア性が高まる。
不織布層(I)は、繊維径5〜30μmを有する繊維から構成されるものであることが好ましく、より好ましくは7〜20μm、更に好ましくは9〜18μmである。繊維径が30μm以下であれば、繊維の径が太過ぎず、均一な繊維間距離を保てるため、緻密で均一な不織布積層体を得ることができ、不織布層(I)と不織布層(II)とを互いに接するように積層した場合に、不織布層(II)を構成する構成する極細繊維が、不織布層(I)を構成する繊維の間により均一に配置される。これにより、積層不織布の孔径は均一にすることができ、最大孔径を意味するバブルポイントは小さくなり、良好なバクテリアバリア性を達成できる。場合によっては、不織布層(II)は2層以上にしてもよい。他方、不織布層(I)を構成する繊維の繊維径が5μm以上であれば、単糸強度が強くなり、積層不織布が十分な引張、突刺強度を達成することができ、加工性も安定する。
不織布層(II)は、繊維径0.1〜4μmの極細繊維で構成されるものであることが好ましく、より好ましくは0.3〜3μm、さらに好ましくは0.5〜2.5μmである。繊維径が4μm以下であれば、繊維間距離が大きくなり過ぎないため、微小孔径を達成することができ、良好なバクテリアバリア性を有することができる。4μmを超えると、緻密性、孔径均一性が低くなりなり、バクテリアバリア性が著しく低下する。繊維径が0.1μm未満であると不織布は、基材の孔径が小さくなり過ぎ、通気性が悪くなる。
本実施形態の滅菌用包装材料をより安定に製造するためには、2層の不織布層(I)の間に中間層として不織布層(II)が存在する3層の積層不織布が好ましい。積層不織布の両面が不織布層(I)であれば、加工時に不織布表面に外力が加わった際に、毛羽立ち、糸くずの発生を抑えることができ、また、生産時には、表面毛羽要因の不良を抑制することができ、ピール性を良好にすることが期待でき、滅菌用包装材料として良質な不織布を得ることができる。
不織布層(I)と不織布層(II)の積層・一体化方法は特に限定されない。具体的には、熱的接合としては、カレンダーによる加工、及び高温の熱風による一体化(エアースルー方式)、化学的接合としては、ポリアクリレート、ポリウレタン樹脂などのエマルジョンされたものを塗布する方法などが挙げられる。特に、熱的接合は、不織布の引張、突刺し、の強度と曲げ柔軟性とを維持でき、バインダーを用いることなく、複数の不織布層を形成でき、不純物の混入が拒絶される医療用包装材料として非常に好ましい。また、熱的接合は、適切なピール性を得るために必要な表面平滑性を得る上で、好ましい方法である。特に好ましい熱的接合方法は、カレンダーによる加工である。カレンダー加工は、エンボスや梨地柄のような凹凸のある金属ロ−ル、平滑性を有するフラットロールを用いた熱ロールで圧着させる方法である。表面凹凸性のあるロールの表面柄は、繊維同士を結合できるものであれば特に限定しない。この工程によりイージーピール性を寄与させることもできる。熱接着工程は、熱可塑性樹脂(好ましくは、熱可塑性樹脂長繊維)の融点よりも50〜120℃低い温度で線圧100〜1000N/cmで行うことができる。熱接着工程における線圧が100N/cm未満であると、十分な強度を発現することは難しい。また、1000N/cmを超えると、見掛け密度が大きくなり平均流量孔径が小さくなり過ぎてしまい、必要な通気性が損なわれてしまう場合がある。但し、熱接着工程は、極細繊維の緻密構造を崩壊させてしまい、高いバリア性との両立が非常に困難である場合がある。その場合、繊維の結晶性や形状を適切に調整することで、バリア性に影響を与えず、繊維同志を結合させ、適切なピール性を得ることが容易となる。例えば、上記結晶性樹脂と、上記結晶性樹脂の融点より低い融点の熱可塑性樹脂とを混合して用いることができる。混合は単一の樹脂から構成される繊維を混ぜてもよいし、1本の繊維中に2種以上の融点の異なる樹脂が含まれていてもよい。例えば、芯と鞘とから成り、鞘の熱可塑性樹脂の融点が芯の熱可塑性樹脂の融点より低い鞘芯糸を用いることができる。例えば、芯がPET、鞘が共重合PETの鞘芯糸が使用できる。また、繊維断面形状として扁平糸を使用することが好ましい。特に扁平率が0.15以上0.7以下の扁平糸を使用することがより好ましい。
滅菌用包装材料は、一般的に、不織布のような通気性のみで滅菌用包装材料にするもの、又は通気性基材と透明なフィルムなどの非通気性基材を組み合わせて使用するものがあり、そのために基材にはヒートシール性が求められる場合がある。本実施形態の積層不織布は、熱可塑性樹脂で構成されており、ヒートシール性を得ることは容易である。特に、融点の低い樹脂材料等を片面に採用することで、優れたヒートシール強度が発現される。ヒートシール性を有していると積層不織布を用いて滅菌包材だけでなく、手術用ガウンなどを縫製する際に熱圧着縫製を採用することもできる。
本実施形態の滅菌用包装材料は、ピール強度が3〜20Nであることが好ましい。ピール強度が3N以下であると、中身の医療器具をいれた後や各種滅菌処理時に破袋してしまう。他方、20N以上であれば、開封に強い強度を必要とするため、現実的に医療現場では使用できない。
本実施形態の滅菌用包装材料は、撥水・撥アルコール処理を施すことが好ましい。撥水・撥アルコール処理の方法は限定されない。例えば、撥水性を有する材料を塗工するコーテイング方法や、撥水・撥アルコール性を有するガス等により繊維表面を活性化させて、表面処理を施すガス処理方法を用いてもよい。撥水・撥アルコール性を有する材料、あるいはガスの種類としては限定されないが、フッ素系、シリコン系等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)目付(g/m
JIS L−1906に規定の方法に従い、縦20cm×横25cmの試験片を試料の幅方向1m当たり3箇所の、計1m×1m当たり9箇所採取して質量を測定し、その平均値を単位面積当たりの質量に換算して求めた。
(2)厚み(μm)の測定
JIS L−1906に規定の方法に従い、巾1m当たり10箇所の厚みを測定し、その平均値を求めた。
(3)見掛け密度(g/cm)の測定
上記(2)で測定した目付け(g/m)、上記(3)で測定した厚み(μm)を用い、以下の式:
見掛けの密度=(目付け)/(厚み)
により算出した。
(4)不織布の平均流量孔径、バブルポイントの測定
測定装置として、PMI社製のパームポロメーター(型式:CFP−1200AEX)を用いた。本測定装置は、不織布を試料として、予め表面張力が既知の浸液に不織布を浸し、不織布の全ての細孔を浸液の膜で覆った状態から不織布に圧力をかけ、浸液の液膜が破壊される圧力と浸液の表面張力とから計算される細孔の孔径を測定するものである。浸液としてPMI社製のシルウィックを用い、不織布を浸液に浸して充分に脱気した後、下記の式:
d=C・r/P
{式中、d(単位:μm)はフィルターの孔径であり、r(単位:N/m)は浸液の表面張力であり、P(単位:Pa)はその孔径の液膜が破壊される圧力であり、Cは浸液の濡れ張力、接触角などにより定まる定数を用いて孔径を求めた。
浸液に浸したフィルターにかける圧力Pを低圧から高圧へと連続的に変化させたときの流量(濡れ流量、単位L/min)を測定した。この測定方法では、ある圧力Pにおける濡れ流量を、同圧力での乾き流量で除した値を累積フィルター流量(単位%)と呼ぶ。累積フィルター流量が50%となる圧力で破壊される液膜の流量を平均流量孔径とした。また、初期の圧力は最も大きな細孔の液膜でも破壊されないので、流量は0である。圧力を上げていくと、最も大きな細孔の液膜が破壊され、流量が発生する、この細孔径をバブルポイントという。
(5)ガーレ通気度(秒/100ml)
ガーレ式デンソメータ(株式会社安田精機製作所製、“B”type)を用いて100mlの空気の透過時間(単位;s/100ml)の測定を室温で行う。一つの不織布サンプルに対して種々の異なる位置について5点の測定を行い、その平均値を通気度とした。
(6)突刺し強度(N)
卓上型精密万能機(島津製作所社製のAGS−1000D型に、直径φ25mm、先端の半径12.5mmの針を装着し、温度23±2℃、針の移動速度50mm/分で突刺試験を行った。一つの不織布サンプルに対して種々の異なる位置について5点の測定を行い、その平均値を通気度とした。
(7)引張強力(N/25mm)の測定
JIS 8113に規定の方法に従い、不織布の各端部10cmを除き、幅25mm×長さ200mmの試験片をつかみ具間の距離が100mmになるように固定し、クロスヘッドスピードを20mm/分で測定を行う。不織布の幅方向1mにつきそれぞれ5箇所採取した。試験片が破断するまで荷重を加え、機械方向(MD)及び幅方向(CD)の試験片の最大荷重時の強さの平均値を求めた。
(8)引裂き強力(N)
JIS L1085 5・5C法(ペンジュラム法)に準じて、積層不織布試料の両端部10cmを除いて不織布の幅20cm当たり、65mm×100mmの大きさの試験片を機械方向(MD)、幅方向(CD)の各1枚採取する。エレメンドルフ型引裂試験機を用いて測定し、測定値の平均値を算出した。本実施例では機械方向、幅方向それぞれ5点の試験片を採取、測定し、その平均値を算出した。
(9)大気塵捕集効率
測定面積78.5cm(直径10cm)、風速23.0L/minとして、測定機を通過する前後の大気を捕集し、捕集大気中の1μmの粒子(塵埃)をパーテクルカウンター(リオン製)で測定し、下記式:
大気塵捕集効率(%)=[1−(下流粒子数/上流粒子数)]×100
により求めた。
(10)熱収縮率
サンプルを長さ300mm、幅210mmの試料に80mm×80mmの正方形の印を入れ、寸法を測長する。正方形の印を入れた試料を温度125℃に設定された乾熱機内に15分間滞留させ、正方形の寸法を測長し、乾熱機に入れる前と比較し収縮率を算出する。
(11)表面粗さ係数(Ra)
不織布表面を、レーザーテック株式会社製オブテリスクC130(対物レンズ:5倍)を用いて観察し、表面粗さ解析を行った。その後、実表面の断面曲線より、JIS B0601:2001及びJIS B6010:2001に基づいて表面粗さ係数(算術平均高さ)を計測した。
(12)表面耐磨耗性
試料(不織布)の幅方向に長い試験片(幅約30cm×長さ3cm)を、1m幅につき5点採取し、JIS L−0849 摩擦に対する染色堅ろう度試験方法 に記載の摩擦試験機II形(学振形)を用いて測定を行った。試験台上と摩擦子との双方に測定面が接触する様に試験片を取り付け、30回往復摩擦し、摩擦後の不織布の外観検査を以下の基準で実施した。
尚、以下の表1中、「表」とは、積層不織布の場合、層構成の1方の最外層の表面を意味し、「裏」とは他方の最外層の表面を意味する。
5級:不織布の表面には、変化がない。
4級:不織布の表面に、ピリングはないが、表面に、1本ずつの糸がたち、表面がわずかに荒れている。
3級:長さ0.5cm未満のピリンングがある。又は、全体に毛羽が浮いている。
2級:長さ1cm以上のピリングがある。又は、摩擦面に綿状物が浮いていたり、若しくは摩擦面が磨耗され磨り減っている。
1級:不織布の一部が破れている。
(13)シール強力、イージーピール性
適切な温度でヒートシールした際のヒートシール強力は、JIS L 1086に準じ、以下の方法により測定した。長さ10cm、幅3cmの試料片を2枚重ね合わせ、端部より2cmの部分を試料片の幅方向に平行にヒートシールしたもの5個を試料として用意する。ヒートシールはポリテトラフルオロエチレンでコートされた上下一対の圧接バー(幅1cm、長さ30cm)を有する熱プレス機にて面圧98N/cm、1秒間でヒートシールする。次いで、卓上型精密万能機(島津製作所社製のAGS−1000D型)を用い、つかみ間隔7cmでチャック間に接着部が中央になるようにサンプルをセットし引張速度10cm/分として剥離させ、剥離する時に示す極大値の大きい物より3個、極小値の小さいものより3個とり、合計6個の平均値をシール強力とした。また、以下の表では、シール強力が5N以上15N未満の範囲にあるものをイージーピール性「A」、15N以上の範囲にあるものをイージーピール性「B」、そして5N未満では滅菌処理中や重量物を包んだ際にシール部から破袋するリスクが高いためイージーピール性「C」と表記した。
(14)ピール後の毛羽(クリーンピール性)
不織布にイージーピールフィルム(Tダイ法による無延伸ポリプロピレン)を適切な方法で張り合わせ、高圧蒸気滅菌処理後にフィルムを剥離させ、不織布表面に毛羽が発生しているものを×、毛羽立ちがないものを〇として2段階で評価し、クリーンピール性の指標とした。
[実施例1〜10]
ポリエチレンテレフタレート(以下、PET)樹脂を用い、スパンボンド法により、紡糸温度300℃でフィラメントの長繊維群を、移動する捕集ネット上に向けて押し出し、紡糸速度4500m/分で紡糸した。また、表面粗さをより高度に制御するために、シール層側表面SB層を構成する繊維に扁平断面糸(扁平率:0.125のノズルを使用、実際の糸の扁平率は0.30)を採用した。その後、コロナ帯電で3μC/g程度帯電させて十分に開繊をさせ、熱可塑性樹脂長繊維ウェブを捕集ネット上で形成した。前記で作製したSB不織布の上に以下のMB法によりウェブを吹き付けた。繊維素材としてPET樹脂用い、紡口ノズル径0.30mmの紡口ノズルから、押出機で溶融されたPET樹脂を押し出した。押出機におけるPET樹脂の溶融温度、紡糸ガス温度、溶融樹脂の単孔吐出量などを適宜選択し、熱可塑性樹脂を牽引細化させた。さらにそのMB不織布の上に同様のSB不織布を吹き付けることでSB−MB−SB積層不織布を作製した。その後得られたウェブをロール温度200℃にてカレンダー加工して不織布を得た。
[実施例11]
シール層側表面SB層を構成する繊維に丸断面糸(繊維径:1.7dtex)を採用した以外は、実施例1〜10と同様に、SB−MB−SB積層不織布を作製した。その後得られたウェブをカレンダー加工して不織布を得た。
[実施例12]
ポリプロピレン(以下、PP)樹脂を用い、スパンボンド法により、紡糸温度230℃でフィラメントの長繊維群を、移動する捕集ネット上に向けて押し出し、紡糸速度4500m/分で紡糸した。また、表面粗さをより高度に制御するために、シール層側表面SB層を構成する繊維に扁平断面糸(扁平率:0.125のノズルを使用、実際の糸の扁平率は0.25)を採用した。その後、コロナ帯電で3μC/g程度帯電させて十分に開繊をさせ、熱可塑性樹脂長繊維ウェブを捕集ネット上で形成した。前記で作製したSB不織布の上に以下のMB法によりウェブを吹き付けた。繊維素材としてPET樹脂用い、紡口ノズル径0.30mmの紡口ノズルから、押出機で溶融されたPET樹脂を押し出した。押出機におけるPP樹脂の溶融温度、紡糸ガス温度、溶融樹脂の単孔吐出量などを適宜選択し、熱可塑性樹脂を牽引細化させた。さらにそのMB不織布の上に同様のSB不織布を吹き付けることでSB−MB−SB積層不織布を作製した。その後得られたウェブをカレンダー加工して滅菌用包装材料を得た。
[実施例13]
実施例1〜10と同様に、SB−MB−SB積層不織布を作製した。その後得られたウェブをロール温度230℃にてカレンダー加工して不織布を得た。
[比較例1]
PET樹脂で構成されたSB法により不織布(糸径16μm、目付25g/m)をネット上に吹き付け、フラットロールにて線圧260N/cm、温度190℃熱接着した後、カレンダーロールにて、線圧294N/cm、温度245℃にて加工し積層不織布を得た。
[比較例2]
一般的に使用されているパルプ短繊維の滅菌紙(糸径4μm、目付63g/m
実施例1〜14、比較例1〜2の不織布構造、並びに、得られた不織布の各種特定を以下の表1に示す。
本発明に係る滅菌用包装材料は、包装材料としての加工適正があり、蒸気滅菌法をはじめあらゆる滅菌処理方法に対応して、形状、寸法の変化が少なく、高い滅菌処理効率を発現し、長期間内部の滅菌状態を維持することでき、かつ、滅菌処理条件下でも破袋しないシール強度を有しながらイージーピール、クリーンピール等の適切なピール適性を有する積層不織布で構成することにより、感染症の防止を目的とした医療分野におけるゾンデ、メス、ピンセット、ハサミ等の滅菌用包装材料として好適に利用可能である。

Claims (12)

  1. 表面粗さ係数Raが3.0〜20.0である、連続長繊維不織布で構成される滅菌用包装材料。
  2. 前記連続長繊維不織布を構成する繊維は熱可塑性合成繊維である、請求項1に記載の滅菌用包装材料。
  3. 前記連続長繊維不織布は、少なくとも2層以上の積層不織布の形態にある、請求項1又は2に記載の滅菌用包装材料。
  4. 前記積層不織布が、不織布層(I)の間に不織布層(II)からなる中間層が存在する積層不織布である、請求項3に記載の滅菌用包装材料。
  5. 前記不織布層(II)が、平均繊維径0.1〜4μmの極細繊維で構成されるメルトブロウン不織布層である、請求項4に記載の滅菌用包装材料。
  6. 前記不織布層(I)が、平均繊維径5〜30μmの連続長繊維で構成される、請求項4又は5に記載の滅菌包装材料。
  7. ガーレ通気度試験において100mlの空気が通過する時間から得られる前記連続長繊維不織布の通気度が、0.1〜20秒/100mlである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の滅菌用包装材料。
  8. 前記連続長繊維不織布の嵩密度が、0.2〜0.8g/cmである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の滅菌用包装材料。
  9. 前記連続長繊維不織布の平均流量孔径が、0.5〜10μmであり、かつ、バブルポイントが1〜30μmである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の滅菌用包装材料。
  10. 前記連続長繊維不織布の厚みが、50〜300μmであり、かつ、目付が、20〜100g/mである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の滅菌用包装材料。
  11. 前記連続長繊維不織布の引張強度が、50〜300N/25mmであり、かつ、突刺強度が、50〜500Nである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の滅菌用包装材料。
  12. 前記連続長不織布のシール強力が、3〜20N/10mmである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の滅菌用包装材料。
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