JP2019167248A - 駆動装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置の小型化を図ることができる駆動装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】駆動装置30の入力軸4には、入力プーリ部3bと入力ギヤ部3aとを有する入力部材3が、回転自在に支持されている。この入力部材3の入力ギヤ部3aは、モータ1から駆動力が伝達される駆動ギヤ2と噛み合っている。排紙ローラ161の回転軸8には、第一クラッチ9を介して入力ギヤ部3aと噛み合う出力ギヤ9aが取り付けられている。また、回転軸8には、出力プーリ6が、回転軸8に対して回動自在に取り付けられている。入力プーリ部3bと出力プーリ6とには、タイミングベルト5が架け渡されている。また、回転軸8には、第二クラッチ7が固定されており、第二クラッチ7の駆動爪7aが、出力プーリ6の駆動連結穴6aに嵌合している。【選択図】図3

Description

本発明は、駆動装置および画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、またはそれらの複合機などの画像形成装置においては、画像形成動作のために多くの駆動装置が備えられている。
特許文献1には、出力対象回転体たる排紙ローラを正回転および逆回転させる駆動装置が記載されている。この駆動装置には、モータから回転駆動力が入力される入力軸と、排紙ローラに回転駆動力を出力する出力軸とを備えている。入力軸から出力軸への駆動伝達経路は、2経路あり、一方は、出力軸を、モータの回転方向と同方向に回転させる正転駆動伝達経路であり、他方は、出力軸を、モータの回転方向と逆方向に回転させる逆転駆動伝達経路である。各駆動伝達経路には、それぞれ駆動伝達切り替え手段たるクラッチを有しており、正転駆動伝達経路のクラッチをONにし、逆転駆動伝達経路のクラッチをOFFにすると、出力軸が正回転し、排紙ローラが正回転する。一方、正転駆動伝達経路のクラッチをOFFにし、逆転駆動伝達経路のクラッチをONにすると、出力軸が逆回転し、排紙ローラが逆回転する。
特許文献1に記載の駆動装置においては、正転駆動伝達経路のクラッチが、出力軸に設けられており、逆転駆動伝達経路のクラッチが、入力軸に設けられている。一般的に、クラッチは、ギヤやプーリなどの駆動伝達部材に比べて寿命が短く、定期的に交換が必要となってくる。正転駆動伝達経路のクラッチを交換するときは、出力軸にアクセスし、出力軸から寿命のクラッチを取り外して、新品のクラッチを出力軸に取り付ける作業となる。逆転駆動伝達経路のクラッチを交換するときは、入力軸にアクセスし、入力軸から寿命のクラッチを取り外して、新品のクラッチを入力転軸に取り付ける作業となる。このように、正転駆動伝達経路のクラッチと逆転駆動伝達経路のクラッチとが互いに異なる軸に取り付けられている場合は、駆動装置が搭載される画像形成装置に、入力軸、出力軸いずれにも作業者がアクセスできるようにする必要があり、そのためのスペースを画像形成装置に設ける必要がある。その結果、画像形成装置の大型化につながるという課題がある。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、駆動力を伝達する状態と駆動力の伝達を遮断する状態とを切り替え可能な駆動伝達切り替え手段を有する複数の駆動伝達経路を備え、各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段を制御して、複数の駆動伝達経路のいずれか1つから選択的に出力対象回転体に駆動力を伝達する駆動装置において、前記駆動力を発生する駆動源は、一方向のみ回転するものであり、前記出力対象回転体は、正逆回転することを特徴とするものである。
本発明によれば、駆動装置が搭載される装置の小型化を図ることができる。
本実施形態の駆動装置を適用した画像形成装置の概略構成を示す図。 同駆動装置の概略斜視図。 同駆動装置の概略断面図。 第一クラッチの概略構成図。 第二クラッチの概略構成図。 (a)は、第二クラッチと出力プーリとを示す斜視図であり、(b)は、第二クラッチの斜視図であり、(c)は、出力プーリの斜視図。 従来の駆動装置の概略断面図。 変形例1の駆動装置の概略断面図。 変形例2の駆動装置の概略断面図。 変形例3の駆動装置の概略断面図 変形例4の駆動装置の概略構成図。 変形例5の駆動装置の概略構成図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の駆動装置を備えた画像形成装置100の概略構成を示す図である。
同図に示すように、画像形成装置100は、自動原稿送り装置110、読取装置120、作像装置130、定着装置140、給紙装置150、排紙装置160及び再給紙装置170を備えている。
自動原稿送り装置110は、この実施形態は、シートスルーの読み取りに対応した原稿送り機構を有する。読取装置120は、自動原稿送り装置110によって読み取り位置まで送られてきた原稿を搬送している状態で読み取る公知のものである。
作像装置130は、感光体、帯電チャージャ、光書き込みユニット、現像ユニット、転写ユニット、クリーニングユニット、除電ユニットなどを備えた公知のものである。すなわち、作像装置130は、帯電チャージャにより電位を付与した感光体に、光書き込みユニットにより潜像を形成し、この潜像を現像ユニットにより顕像化されたトナー像を、転写ユニットにより記録紙上に転写する。また、転写されずに残ったトナーは、クリーニングユニットによりクリーニングされ、また、感光体表面に残った電位は、徐電ユニットにより零電位に戻される。
定着装置140は、加圧ローラ140bと熱ローラ140aを対とする定着ローラ対を備えている。
給紙装置150は、給紙カセットに集積された記録紙を1枚ずつ引き出し、作像装置130の転写ユニット側に送り出す。
排紙装置160は、定着装置140から搬送される記録紙を排紙トレイ163へ排紙する一方で、再給紙装置170側へスイッチバックさせることができる。すなわち、排紙装置160は、一対の排紙ローラ161a,161bを備え、排紙センサ162により、記録紙が排紙ローラ161a,161bに端部が挟まれたニップ状態を検出したら、排紙ローラ161a,161bを逆転させて、再給紙装置170に供給する。
再給紙装置170は、作像装置130により作像されて排紙装置160の排紙ローラ161a,161bにニップ状態となった記録紙を、点線にて示すスイッチバック経路171を経てその裏面に転写可能な向きとして、作像装置130に供給する。なお、一対の排紙ローラ161a,161bは、外歯歯車を噛み合わせるなどして、回転入力に対し、両者が逆回転する構造となっている。
次に、下排紙ローラ161bまたは上排紙ローラ161aを回転駆動する駆動装置について説明する。以下の説明では、上排紙ローラ161aと、下排紙ローラ161bとを区別しない場合は、「排紙ローラ161」として説明する。
図2は、排紙ローラ161を駆動する駆動装置30の概略斜視図であり、図3は、駆動装置30の概略断面図である。
駆動装置30は、モータ1を備えている。モータ1は、モータ取り付け面板11に取り付けられている。モータ1のモータギヤ1aには、駆動ギヤ2が噛み合っている。駆動ギヤ2は、側面板12とモータ取り付け面板11とに固定されたギヤ軸2aに回転自在に支持されている。また、側面板12とモータ取り付け面板11とには、入力軸4が固定されており、この入力軸4には、入力プーリ部3bと入力ギヤ部3aとを有する入力部材3が、回転自在に支持されている。この入力部材3の入力ギヤ部3aは、駆動ギヤ2と噛み合っている。排紙ローラ161の回転軸8は、入力軸4に対して径方向にずれた位置に設けられており、一端側は、側面板12に軸受12aを介して回転自在に支持されている。また、回転軸8には、第一クラッチ9を介して入力ギヤ部3aと噛み合う出力ギヤ9aが取り付けられている。また、回転軸8には、出力プーリ6が、回転軸8に対して回動自在に取り付けられている。入力プーリ部3bと出力プーリ6とには、タイミングベルト5が架け渡されている。また、回転軸8には、第二クラッチ7が固定されており、第二クラッチ7の駆動爪7aが、出力プーリ6の駆動連結穴6aに嵌合している。
第一クラッチ9と第二クラッチ7は、それぞれコネクタ91、71により制御部20に接続されている。第一クラッチ9のコネクタ91と、第二クラッチ7のコネクタ71の色が互いに異なっており、第一クラッチ9のコネクタ91を、第二クラッチ7のコネクタを接続する箇所に誤って接続してしまうなどの不具合を抑制する構成となっている。
図4は、第一クラッチ9の概略構成図である。
図4に示すように、第一クラッチ9は、電磁クラッチであり、軸固定部9e、電磁コイル部9d、ロータ部9c、アーマチュア9bなどを備えている。軸固定部9eには、回転軸8が挿入される挿入穴を有しており、その挿入穴が、断面D字形状となっている。回転軸8には、このD字形状に嵌合するように、切り欠いて、断面D字部分を有している。回転軸8の断面D字部分は、第二クラッチ7が取り付けられた箇所まで延びている。軸固定部9eの断面D字形状部分を、回転軸8の断面D字部分と嵌合させることにより、軸固定部9eを、回転軸8と連れ回りするように固定している。
軸固定部9eには、電磁コイル部9dが、軸固定部9eに対して回転自在に取り付けられている。一方、ロータ部9cは、軸固定部9eと一体で回転するよう軸固定部9eに固定されている。金属円盤からなるアーマチュア9bは、出力ギヤ9aに取り付けられており、出力ギヤ9aとアーマチュア9bとの一体物は、回転自在、かつ、軸方向に所定範囲移動可能に軸固定部9eに、保持されている。ロータ部9cは、電磁コイル部9dとアーマチュア9bとの間に配置されている。
クラッチOFF時は、出力ギヤ9aとアーマチュア9bとの一体物は、フリーな状態となっており、軸固定部9eに対して空回り可能な状態となっている。クラッチON時は、電磁コイル部9dに電流が流れ、電磁力が発生する。電磁力が発生すると、金属円盤のアーマチュア9bが、電磁力により、電磁コイル部9dへ引き寄せられ、アーマチュア9bがロータ部9cに吸着する。これにより、出力ギヤ9aとの間で駆動伝達可能な状態となり、出力ギヤ9aからの回転駆動力が、ロータ部9c、軸固定部9eを介して、回転軸8に伝達され、回転軸8が回転駆動する。
出力ギヤ9aは、入力ギヤ部3aから駆動力を受けて回転する際、ロータ部9c側へスラスト力が働くはす歯歯車とするのが好ましい。これにより、出力ギヤ9aとアーマチュア9bとの一体物を、ロータ部9cに接触させることができ、クラッチOFFからクラッチONに切り替わったとき、タイムラグがほとんどなく、ロータ部9cにアーマチュア9bを吸着させることができる。
図5は、第二クラッチ7の概略構成図である。また、図6(a)は、第二クラッチ7と出力プーリ6とを示す斜視図であり、図6(b)は、第二クラッチ7の斜視図であり、図6(c)は、出力プーリ6の斜視図である。
この第二クラッチ7は、アーマチュア7bが取り付けられた駆動伝達部材が、同軸上に配置された出力プーリとの間で駆動伝達が行われる駆動連結部材7fである点が、第一クラッチ9と異なる。それ以外の構成は、第一クラッチ9と同様な構成である。すなわち、電磁コイル部7dとロータ部7cとが取り付けられた筒状の軸固定部7eが回転軸8に固定されている。アーマチュア7bは、出力プーリ側に延びる一対の駆動爪7aを備えた駆動連結部材7fに取り付けられている。
図5、図6(c)に示すように、出力プーリ6の第二クラッチ7との対向面には、一対の駆動連結穴6aが形成されており、この駆動連結穴6aに駆動連結部材7fの駆動爪7aが嵌合している。
電磁クラッチにおいては、アーマチュアと一体の駆動伝達部材は、クラッチON時にロータ部7c側へスライド移動してアーマチュア7bがロータ部7cに確実に吸着するように、軸固定部に対して、所定の隙間を有して軸固定部に取り付けられる。そのため、アーマチュアと一体の駆動伝達部材は、クラッチOFF時に回転軸8に対して傾く場合がある。出力プーリにアーマチュアを取り付けた場合、クラッチOFF時に出力プーリが回転軸に対して傾いてしまうと、タイミングベルトが外れてしまうなどの不具合が生じるおそれがある。
これに対し、第二クラッチ7では、出力プーリ6を回転軸8に取り付け、駆動連結部材7fを介して出力プーリ6と第二クラッチ7とを軸方向から駆動連結している。出力プーリ6は、回転軸8に対して回転可能な隙間でよく、軸方向にスライド可能にする場合に比べて、回転軸8との隙間を小さくできる。これにより、出力プーリ6が回転軸に対して傾くのを抑制することができ、タイミングベルトが外れるなどの不具合が生じることがない。一方、アーマチュア7bが取り付けられる駆動連結部材7fは、軸方向にスライド移動可能に軸固定部に取り付けるため、クラッチOFF時に駆動連結部材が回転軸に対して傾くおそれがある。しかし、駆動連結部材が傾いても、タイミングベルトが外れるなどの不具合が生じることがない。
図3に示すように、本実施形態の駆動装置30は、入力軸4から回転軸8への駆動伝達経路を2つ有している。第一駆動伝達経路20aは、外歯車の入力ギヤ部3aと、外歯車の出力ギヤ9aと、第一クラッチ9とで構成されている。第二駆動伝達経路20bは、入力プーリ3bと、タイミングベルト5と、出力プーリ6と第二クラッチ7とで構成されている。
第一クラッチ9をON、第二クラッチ7をOFFにすると、回転軸8は、第一駆動伝達経路20aから駆動力が伝達される。このとき、出力プーリ6は、入力プーリ部3b、タイミングベルト5を介して、回転軸8の回転方向に対して逆向きに回転している。このとき、上述したように、第二クラッチ7はOFFとなっており、出力プーリ6は、第二クラッチ7により回転軸8と切り離されている。よって、出力プーリ6は、回転軸8の回転方向に対して逆方向に空回りし、第二クラッチ7を介して回転軸8に駆動力は伝達されない。
第一クラッチ9をOFF、第二クラッチ7をONにすると、回転軸8は、第二駆動伝達経路20bから駆動力が伝達され、回転軸8は、第一駆動伝達経路により駆動伝達されたときとは、逆方向に回転する。このとき、出力ギヤ9aは、入力ギヤ部3aから回転軸8とは、逆回転方向に回動させる駆動力が伝達される。しかし、第一クラッチ9はOFFとなっており、出力ギヤ9aは、第一クラッチ9により回転軸8と切り離なされている。よって、出力ギヤ9aは、第一クラッチ9の軸固定部9eに対して逆方向に空回りし、第一クラッチ9を介して回転軸8に駆動力は伝達されない。
各クラッチ7,9の切り換え制御は、次のように行う。以下の説明では、第一駆動伝達経路20aを、排紙ローラ161を正回転させる正転駆動伝達経路として用い、第二駆動伝達経路20bを排紙ローラ161を逆回転させる正転駆動伝達経路として用いる場合について説明する。
画像形成動作を開始する際、第一クラッチ9をONにし、第二クラッチ7をOFFにして、モータ1を駆動する。すると、第一駆動伝達経路20aを介して、回転軸8に駆動力が伝達され、回転軸8から最終的に駆動力が排紙ローラ161に伝達され、排紙ローラ161が正回転する。
画像形成モードが両面印刷モードのときは、排紙センサ162(図1参照)が記録紙の搬送方向後端を検知したら、第一クラッチ9をONからOFFに切り換えた後、第二クラッチ7をOFFからONに切り換える。これにより、回転軸8への駆動伝達経路が、第一駆動伝達経路20aから第二駆動伝達経路20bに切り替わり、排紙ローラ161が逆回転する。これにより、記録紙が、スイッチバックされ、再給紙装置170へ搬送される。排紙センサ162(図1参照)がスイッチバック搬送中の記録紙の搬送方向後端を検知したら、第二クラッチ7をONからOFFに切り換えた後、第一クラッチ9をOFFからONに切り換える。これにより、回転軸8への駆動伝達経路が、第二駆動伝達経路20bから第一駆動伝達経路20aに切り替わり、排紙ローラ161が再び正回転する。その後、両面印刷された記録紙が排紙ローラ161により排紙トレイ163へ排出される。
図7は、第一クラッチ9を回転軸8に設け、第二クラッチ7を入力軸4に設けたものである。図7に示す構成においては、第一クラッチ9の交換は、回転軸8にアクセスして、第一クラッチ9を回転軸8から取り外して、新品のクラッチを回転軸8に取り付ける作業となる。この場合、回転軸8に作業者がアクセスできるようにするには、画像形成装置には、図7に示すS1のスペースが必要となる。第二クラッチ7の交換作業は、次のようになる。まず、モータ取り付け面板11にアクセスして、モータ取り付け面板11を取り外す。次に、入力軸4にアクセスし、入力ギヤ3aを入力軸4から取り外した後、第二クラッチ7を入力軸4から取り外す。次に、新品の第二クラッチ7を入力軸4に取り付けた後、入力ギヤを入力軸4に取り付ける。そして、モータ取り付け面板11を画像形成装置に取り付ける。この場合、作業者は、モータ取り付け面板11と、入力軸4にアクセスする必要があるため、画像形成装置には、S2のスペースが必要となる。このように、第一クラッチ9と、第二クラッチ7とを別々の軸に取り付けた場合、少なくとも画像形成装置には、S3のスペースが必要となり、装置の大型化を招くおそれがある。
これに対し、本実施形態では、図3に示すように、第一クラッチ9、第二クラッチ7を、回転軸8に設けている。これにより、作業者は、回転軸8にアクセスすれば、第一クラッチ9、第二クラッチ7いずれも、交換することができる。これにより、クラッチ交換作業のためのスペースを、回転軸8にアクセス可能なスペースS1のみでよい。その結果、図3に示すように、モータ取り付け面板11の背面に、例えば制御基板などの部材Dを設けることが可能となり、装置の小型化を図ることができる。
また、回転軸8に第一、第二クラッチを設けることで、入力軸4を軸受を介して、モータ取りつけ面板11と側面板12とに回転自在に支持しなくてもよくなる。その結果、軸受を無くすことができ、装置の部品点数を削減することができ、装置のコストダウンを図ることができる。
また、回転軸8とは別に、出力軸を設け、この出力軸に第一クラッチ、第二クラッチ、出力プーリなどを取り付け、出力軸をカップリングにより回転軸8と連結する構成としてもよい。この場合、第一クラッチまたは第二クラッチを交換する際は、出力軸にアクセスして、出力軸を、画像形成装置本体から取り外し、画像形成装置外で、クラッチを交換することができる。これにより、画像形成装置内の狭いスペースで、クラッチの交換作業を行う場合に比べて、クラッチの交換作業を容易に行うことができる。また、第一、第二クラッチの寿命がほぼ同じであれば、第一クラッチ、第二クラッチ、出力プーリなどを取り付けられた出力軸ごと交換するようにしてもよい。
また、第一クラッチ9よりも回転軸の中央側に配置された第二クラッチ7を交換するときは、第一クラッチ9を回転軸8から取り外す必要がある。このときは、回転軸8に新品の第二クラッチ7を取り付けた後、第一クラッチ9を回転軸8に取り付ける。そして、各クラッチのコネクタを、装置本体内の接続部に差し込む。このとき、第一クラッチ9のコネクタ91と第二クラッチ7のコネクタ71が同一であると次の問題が発生する可能性がある。すなわち、第一クラッチ9のコネクタ91を、第二クラッチ7のコネクタ用の接続部に差し込み、第二クラッチ7のコネクタ71を第一クラッチ9のコネクタ用の接続部に差し込んでしまい、誤接続のおそれがあるという問題である。誤接続してしまうと、排紙ローラ161を正回転させたいときに排紙ローラが逆回転し、排紙ローラを逆回転させたいときに、排紙ローラが正回転してしまう。
しかし、本実施形態においては、第一クラッチ9のコネクタ91と、第二クラッチ7のコネクタ71とを互いに異なる色にしている。これにより、作業者は、コネクタの色を見れば、このコネクタが、第一クラッチ9のコネクタ91か、第二クラッチ7のコネクタ71かを判別することができる。これにより、コネクタの誤接続を抑制することができる。本実施形態では、色により識別可能にしているが、形状により識別可能としてもよい。
また、本実施形態では、第二駆動伝達経路20bは、タイミングベルト5を用いた駆動伝達経路となっている。この第二駆動伝達経路は、大きな負荷変動が発生するおそれのあるときの駆動伝達に用いるのが好ましい。
駆動伝達経路を、内歯車や外歯車などの歯車で構成した場合、排紙ローラ161に大きな負荷変動が生じた場合、歯同士が突き当たり、歯が損傷したり、騒音が発生したりするおそれがある。一方、タイミングベルトを用いることで、排紙ローラ161に大きな負荷変動が生じた場合、タイミングベルトが弾性変形して、その負荷変動を吸収することができる。
例えば、排紙ローラ161bを正回転させるときは、記録紙の先端が排紙ローラ161に突き当たることがあり、排紙ローラ161に大きな負荷が生じることがある。一方、排紙ローラ161を逆回転させるときは、排紙ローラ161a,161b対で挟み込んだ状態の記録紙をスイッチバックさせるため、記録紙の先端が排紙ローラ161に突き当たることがないため、負荷変動が、正回転時よりも少ない。この場合は、第二駆動伝達経路20bのとき、排紙ローラ161が正回転するように構成し、第一駆動伝達経路20aのとき、排紙ローラ161が逆回転するように構成する。
また、例えば、装置の生産性を高めるために、すばやくスイッチバック搬送させたい場合は、一方のクラッチをOFFにした直後に、他方のクラッチをONにする必要がある。一方のクラッチをOFFにした直後は、慣性で排紙ローラは正回転しているため、一方のクラッチをOFFにした直後に他方のクラッチONして、回転方向をすばやく反転させると、大きな負荷が生じる。一方、記録紙をスイッチバック搬送した後、再度、排紙ローラに記録紙が到達するまでには、十分な時間がある。従って、他方のクラッチをOFFにして、排紙ローラの回転が停止してから、一方のクラッチをONにして排紙ローラを再度、正回転させることができる。その結果、逆回転時の方が、正回転時に比べて、負荷変動が大きい場合がある。よって、このような場合は、第一駆動伝達経路20aのとき、排紙ローラ161が正回転するように構成し、第二駆動伝達経路20bのとき、排紙ローラ161が逆回転するように構成する。
また、タイミングベルトを用いた駆動伝達経路の方が、外歯車のみで構成した駆動伝達経路に比べて、高速回転域での静音性に期待できる。従って、排紙ローラの正回転、逆回転のうち、回転速度を速くしたい方の駆動伝達に、第二駆動伝達経路20bを用いるのが好ましい。
排紙ローラ正回転時は、良好な定着性を得るために、記録紙搬送速度をあまり高めることができないが、スイッチバック搬送時は、記録紙を搬送するだけであるので、搬送速度を高めることができる。よって、排紙ローラ161は、正回転時の回転速度よりも逆回転時の回転速度を速くするのが好ましい。このように、排紙ローラ161の逆回転時の回転速度を速くする場合は、タイミングベルト5を用いた第二駆動伝達経路20bを介して駆動伝達するときに、排紙ローラ161が逆回転するようにする。これにより、スイッチバック搬送時の騒音を、第一駆動伝達経路で排紙ローラ161を逆回転させる場合に比べて、抑制することができる。
また、タイミングベルト5を用いた駆動伝達経路は、歯車のみで構成した駆動伝達経路に比べて、クラッチをONにしてから、回転軸8に駆動力が伝達されるまでの時間が長い。よって、タイミングベルト5を用いた駆動伝達経路のクラッチをONにするタイミングを、歯車のみで構成した駆動伝達経路のクラッチをONにするタイミングよりも早くするのが好ましい。これにより、タイミングベルト5を用いた駆動伝達経路のクラッチをONにするタイミングを、歯車のみで構成した駆動伝達経路のクラッチをONにするタイミングと同じにした場合に比べて、回転軸の回転開始遅れが生じるのを防止することができる。
また、第一駆動伝達経路20aを、外歯車のみで構成することで、耐久性を高めることができる。従って、第一駆動伝達経路は、使用頻度が多く、使用時間の長い回転方向の駆動に用いるのが好ましい。排紙ローラは、記録紙をスイッチバック搬送する逆回転よりも、排紙トレイ163へ記録紙を排出する正回転の方が、使用頻度が多く、使用時間が長い。従って、第一駆動伝達経路20aを介して駆動伝達するときに、排紙ローラ161を正回転させるように構成するのが好ましい。
また、スイッチバックするために、一方のクラッチをOFFにして、他方のクラッチをONにするが、一方のクラッチをOFFにした直後は、慣性で排紙ローラ161は正回転している。そのため、他方のクラッチがONとなり、排紙ローラ161が逆回転を開始するまでの間、記録紙は排紙ローラ161の慣性で、排紙トレイ163へ向けて搬送される。その結果、装置の構成によっては、他方のクラッチがONとなり、排紙ローラ161が逆回転を開始するまでの間の排紙ローラ161の慣性の回転で、記録紙の後端が排紙ローラ対から抜けてしまうおそれがある。このようなおそれがあるときは、回転軸8を、側面板12に回転自在に支持する軸受12aを、回転軸8の回転を止めるブレーキ装置にする。ブレーキ装置を設けることで、記録紙をスイッチバックをする際に、一方のクラッチをONからOFFに切り替えると同時に、ブレーキ装置を作動させて回転軸8の回転にブレーキをかける。これにより、他方のクラッチがONとなり、排紙ローラ161が逆回転を開始するまでの間の排紙ローラ161の慣性による回転を抑制することができる。よって、スイッチバック搬送が開始されるまえに、排紙ローラ161の慣性による回転により、記録紙が排紙トレイ163へ搬送されてしまうのを防止することができる。また、ブレーキ装置を設けることで、他方のクラッチをONにする際、停止または十分減速された回転軸8と駆動連結される。これにより、排紙ローラ161の回転方向を切り替える際の負荷トルクの上昇を抑制することができる。
次に、駆動装置の変形例について、説明する。
[変形例1]
図8は、変形例1の駆動装置30Aの概略断面図である。
図8に示すように、この変形例1の駆動装置30Aは、第一クラッチ9を、第二クラッチ7と同一構成したものである。
先の図3に示した駆動装置においては、出力ギヤ9aは、第一クラッチ(具体的には、第一クラッチのアーマチュア9b)と一体的に設けられ、第一クラッチ9の軸固定部に9eに軸方向にスライド移動可能に取り付けられている。このため、クラッチOFF時に出力ギヤ9aが、回転軸8に対して傾く場合があった。出力ギヤ9aは、クラッチOFF時にも入力ギヤ3aから駆動力が伝達される。そのため、出力ギヤ9aが傾くと、噛み合い振動や、歯の異常磨耗が生じるおそれがあった。
一方、この変形例1では、第一クラッチ9を、第二クラッチ7と同一のものとし、出力ギヤ9aを、回転軸8に回転自在に支持した。出力ギヤ9aの第一クラッチ9との対向面には、出力プーリ6と同様に、一対の駆動連結穴を設け、この駆動連結穴に第一クラッチ9の駆動連結部材9fに設けられた駆動爪9aが嵌合している。
このように、第一クラッチ9を、第二クラッチ7と同一にすることで、出力ギヤ9aを、回転軸8に回転自在に支持することができ、軸方向にスライド移動可能に構成する必要がない。よって、出力ギヤ9aは、回転軸8に対して回転自在な隙間嵌めでよく、出力ギヤ9aが回転軸8に対して傾くのを抑制することができる。これにより、噛み合い振動や歯の異常磨耗が生じるのを抑制することができる。
また、第一クラッチ9と、第二クラッチ7とを同じ構成とすることにより、第一クラッチ9として、使用されていたクラッチを、第二クラッチ7として使用し、第二クラッチ7として使用されていたクラッチを第一クラッチ9として使用するなど、定期的にクラッチを入れ替えることができる。例えば、使用時間や、クラッチにかかる負荷などにより、一方のクラッチに対して、他方のクラッチの方が早く劣化してしまう場合がある。この場合、上述のように、クラッチを定期的に入れ替えることで、クラッチの寿命を延ばすことができる。
[変形例2]
図9は、変形例2の駆動装置30Bの概略断面図である。
この変形例2では、入力軸4に第一クラッチ9と第二クラッチ7を取り付けたものである。
この変形例2では、入力軸4は、モータ取り付け面板11と側面板12とに軸受11a,12aを介して回転自在に支持されている。入力ギヤ3aは、第一クラッチ9(具体的には、第一クラッチのアーマチュア9b)に取り付けられており、入力プーリ3bは、第二クラッチ7(具体的には、第二クラッチのアーマチュア7b)に取り付けれている。また、入力軸4には、駆動ギヤ2と噛み合う駆動アイドラギヤ13が取り付けられている。
第一クラッチ9ON、第二クラッチ7OFFのときは、第一駆動伝達経路20aから回転軸8に駆動力が伝達される。このとき、回転軸8は、入力軸4の回転方向に対して逆方向に回転駆動する。回転軸8が入力軸4に対して逆回転することにより、出力プーリ6が逆回転し、入力プーリ3bが入力軸4に対して逆回転駆動する。しかし、第二クラッチ7はOFFであるので、入力プーリ3bは第二クラッチ7に対して空回りする。
一方、第二クラッチ7ON、第一クラッチOFFのときは、第二駆動伝達経路20bから回転軸8に駆動力が伝達される。このとき、回転軸8は、入力軸4の回転方向と同方向に回転駆動する。回転軸8が入力軸4と同方向に回転することにより、入力軸4の回転方向と同方向に回転する出力ギヤ9aから駆動伝達される入力ギヤ3aが、入力軸4の回転方向に対して逆方向に回転駆動する。しかし、第一クラッチ9はOFFであるので、入力ギヤ3aは第一クラッチ9に対して空回りする。
この変形例2では第一または第二クラッチを交換する際は、まず、モータ取り付け面板11にアクセスして、モータ取り付け面板11を画像形成装置から取り外す。次に、駆動アイドラギヤ13を、入力軸4から取り外した後、寿命のクラッチを取り外し、新品のクラッチを入力軸4に取り付ける。第二クラッチ7を取り替える場合は、第一クラッチ9も入力軸4から取り外す。また、モータ取り付け面板11を取り外した後、第一、第二クラッチが取り付けられた入力軸4を軸方向に移動させて、入力軸4を側面板12から取り外し、画像形成装置の外で、クラッチを交換できるように構成してもよい。また、モータ取り付け面板11とともに、入力軸4を軸方向に移動させ、モータ取り付け面板11とともに、入力軸4を画像形成装置から取り外し、画像形成装置の外で、入力軸4をモータ取り付け面板11から取り外してもよい。
この変形例2では、クラッチを交換するためには、モータ取り付け面板11と、入力軸4とのアクセス可能に画像形成装置を構成する必要があり、図9に示すように、スペースS2が必要がとなる。しかし、回転軸8には、作業者がアクセス可能に構成する必要がないため、回転軸8よりも外側に、部材などを配置することができる。これにより、回転軸8と入力軸4にそれぞれにクラッチを設けた場合に比べて、各クラッチを交換するのに必要なスペースを削減することができ、画像形成装置の小型化を図ることができる。
また、先の図3や図8に示したように、回転軸8に第一、第二クラッチを設けた場合、両方のクラッチをOFFにし、駆動モータONの状態で排紙ローラの回転を一時停止したときも、各駆動伝達経路20a,20bの駆動伝達部材(第一駆動伝達経路は入力ギヤおよび出力ギヤ、第二駆動伝達経路は、入力プーリ、出力プーリ、タイミングベルト)には、駆動力が入力され、回転し続ける。これに対し、変形例2では、両方のクラッチをOFFにし、駆動モータONの状態で排紙ローラの回転を一時停止したとき、各駆動伝達経路20a,20bの駆動伝達部材には、駆動力が入力されず、回転を停止することができる。これにより、変形例2においては、回転軸8に各クラッチを設けた構成に比べて、各駆動伝達経路20a,20bの駆動伝達部材の磨耗の進行を抑制することができるというメリットがある。
[変形例3]
図10は、変形例3の駆動装置30Cの概略断面図である。
図10に示すように、この変形例3は、第二駆動伝達経路20bを、入力外歯車16と、内歯歯車17とで構成した。また、この変形例2では、第二駆動伝達経路20bを、第一駆動伝達経路20aよりも外側に配置した。
入力軸4の一端を、モータ取り付け面板11を貫通させ、入力軸4のモータ取り付け面板11を貫通した部分に入力外歯車16を固定した。入力外歯車16には、内歯歯車17が噛み合っており、内歯歯車17は、回転軸8に固定された第二クラッチ7に取り付けられている。この変形例3では、内歯歯車17を軸方向にスライド移動することにより、第二クラッチ7を、回転軸8から取り外すことができる。第一クラッチ9は、内歯歯車17と一体の第二クラッチ7を軸方向に移動して第二クラッチ7と内歯歯車17を取り外した後、第一クラッチ9を軸方向に移動させて、回転軸8から取り外す。
第一クラッチ9ON、第二クラッチ7OFFのときは、第一駆動伝達経路20aから回転軸8に駆動力が伝達される。このときは、回転軸8は、入力軸4の回転方向に対して逆方向に回転駆動する。回転軸8が入力軸4に対して逆回転する。一方、内歯歯車17は、入力外歯車16からの駆動力を受けて、入力軸4と同方向に回転しており、回転軸8とは逆方向に回転している。しかし、第二クラッチ7はOFFであるので、内歯歯車17は、第二クラッチ7に対して空回りする。
一方、第二クラッチ7ON、第一クラッチ9OFFのときは、第二駆動伝達経路20bから回転軸8に駆動力が伝達される。このときは、回転軸8は、入力軸4の回転方向と同方向に回転駆動する。回転軸8が入力軸4と同方向に回転することにより、入力軸4の回転方向と逆方向に回転する出力ギヤ9aが、回転軸8とは逆方向に回転駆動する。しかし、第一クラッチ9はOFFであるので、出力ギヤ9aは、第一クラッチ9に対して空回りする。
この変形例3では、第二駆動伝達経路20bに内歯歯車17を用いることで、入力外歯車16との噛み合い部を内歯歯車17で覆うことができ、噛み合い部で発生する騒音を、内歯歯車17により遮蔽することができる。また、外歯車に比べて、噛み合い率を上げることができ、騒音・振動の発生を抑制することができる。これにより、装置の静音性を高めることができる。このため、第二伝達駆動経路20bは、使用頻度が多く、使用時間が長い方の駆動伝達に用いるのが好ましい。具体的には、排紙ローラ161は、記録紙をスイッチバック搬送する逆回転よりも、排紙トレイ163へ記録紙を排出する正回転の方が、使用頻度が多く、使用時間が長い。従って、第二駆動伝達経路20bを介して駆動伝達するときに、排紙ローラ161を正回転させる。これにより、効果的に装置の静音性を高めることができる。
また、内歯歯車17は、外歯車に比べて、耐久性が弱い。従って、トルクの低いほうの駆動伝達に第二駆動伝達経路20bを用いるようにするのが好ましい。例えば、上述したように、すばやくクラッチを切り換えてスイッチバック搬送するように構成し、スイッチバック搬送時の方が、負荷トルクが大きい場合は、第二駆動伝達経路20bを介して駆動伝達するときに、排紙ローラ161が正回転するように構成する。
[変形例4]
図11は、変形例4の駆動装置30Dの概略構成図である。
この変形例4は、第一駆動伝達経路20a、第二駆動伝達経路20bいずれも、タイミングベルト5を用いた駆動伝達経路とした。また、入力軸4に出力対象回転体として、定着装置の熱ローラ140aを設けたものである。
モータギヤ1aと噛み合う駆動ギヤ2、入力軸4に固定された入力ギヤ3aを介して、入力軸4に駆動力が伝達され、入力軸4が所定の回転速度で回転し、入力軸4に設けられた熱ローラ140aが所定の回転速度で回転する。
第一駆動伝達経路20aは、第一入力プーリ18aと、第一出力プーリ18bと、これらプーリに架け渡された第一タイミングベルト18cと第一クラッチ9とで構成されている。第一入力プーリ18aは、入力軸4に固定されており、第一出力プーリ18bは、回転軸8に取り付けられた第一クラッチ9に設けられている。
第二駆動伝達経路20bは、第二入力プーリ19aと、第二出力プーリ19bと、これらプーリに架け渡された第二タイミングベルト19cと第二クラッチ7とで構成されている。第二入力プーリ19aは、入力軸4に固定されており、第二出力プーリ19bは、回転軸8に取り付けられた第二クラッチ7に設けられている。
第二クラッチ7をOFFにし、第一クラッチ9をONにすると、第一駆動伝達経路20aを介して、回転軸8は入力軸4の回転方向と同方向に第一の回転速度で回転する。一方、第二クラッチ7をONにし、第一クラッチ9をOFFにすると、第二駆動伝達経路20bを介して、回転軸8に駆動力が伝達される。これにより、回転軸8は、入力軸4と回転方向と同方向に第一の回転速度とは異なる第二の回転速度で回転する。
図11に示すように、第一出力プーリ18bの直径は、第一入力プーリ18aの直径よりも小さくなっており、第一駆動伝達経路20aにより駆動力が伝達されるとき、回転軸8の回転速度は、入力軸4の回転速度よりも速くなる。一方、第二出力プーリ19bの直径は、第二入力プーリ19aの直径と同じとなっており、第二駆動伝達経路20bにより駆動力が伝達されるとき、回転軸8の回転速度は、入力軸4の回転速度と同じ速度となる。このように、この変形例4の駆動装置30Dにおいては、クラッチを切り替えることにより、排紙ローラ161の回転速度を切り替えることができる。
この変形例4では、記録紙の搬送方向後端が定着装置140を抜けたら、第二の回転速度から第一の回転速度に切り換えて、排紙ローラ161の回転速度を上げる。これにより、すばやく記録紙を排紙トレイ163へ排出することでき、生産性を高めることができる。以下に、この変形例4を用いた駆動制御の一例について、具体的に説明する。
画像形成動作開始時は、第二クラッチ7をONにし、第一クラッチ9をONにしてモータ1の駆動を開始する。このとき、第二駆動伝達経路20bを介して駆動力が伝達され、排紙ローラ161は、熱ローラ140aとほぼ同速の第二の回転速度で回転する。排紙センサ162が記録紙の搬送方向先端を検知したら、時刻計測を開始する。そして、記録紙の搬送速度により予め求められた記録紙の搬送方向後端が定着装置を抜ける時刻となったら、第二クラッチ7をOFFにした後、第一クラッチ9をONにする。すると、第一駆動伝達経路20aを介して駆動力が回転軸8に伝達され、排紙ローラ161が、熱ローラ140aの回転速度よりも速い第一の回転速度で回転する。これにより、記録紙の搬送速度が加速され、すばやく排紙トレイ163へ記録紙を排出することができ、生産性を高めることができる。
一方、入力軸4を介して駆動力が入力される熱ローラ140aは、クラッチが切り替わっても等速で回転駆動を続ける。
また、この変形例4では、熱ローラ140aと、排紙ローラ161の2つを回転駆動する。これにより、排紙ローラ161と、熱ローラ140aとを別々の駆動装置により回転駆動させる場合に比べて、モータや駆動伝達部材の数を低減することができる。その結果、モータのモータ音や、モータや駆動伝達部材の振動による音の発生を抑制することができ、低騒音化を図ることができる。また、モータの数や駆動伝達部材の数を低減することができ、装置の小型化や、低コスト化を図ることができる。
また、この変形例4は、第一、第二駆動伝達経路いずれもタイミングベルトを用いた駆動伝達経路とすることで、入力軸4と回転軸8との距離が離れていても、入力プーリと出力プーリとクラッチとタイミングベルトとで、駆動伝達経路を形成することができる。よって、入力軸4と回転軸8との距離が離れていても、部品点数が増大することなく、駆動伝達を行うことができる。また、内歯車や外歯車を用いた場合に比べて、高速域での静音性能と省スペース化の点で優れている。また、タイミングベルトが弾性的に変形して負荷変動を吸収することができるので、速度をすばやく切り換える必要がある回転体の駆動伝達に好適である。
また、先の図10に示した変形例3において、第一駆動伝達経路20aをタイミングベルトを用いた駆動伝達経路として、第一駆動伝達経路20aによる回転軸8の回転方向と、第二駆動伝達経路20bによる回転軸8の回転方向とを同じし、かつ、回転軸8の回転速度を互いに異ならせてもよい。また、内歯車を用いた駆動伝達経路と、外歯車のみで構成した駆動伝達経路とで、第一駆動伝達経路20aによる回転軸8の回転方向と、第二駆動伝達経路20bによる回転軸8の回転方向とを同じし、かつ、回転軸8の回転速度を互いに異ならせてもよい。また、両方の駆動伝達経路を、外歯車のみで構成して、第一駆動伝達経路20aによる回転軸8の回転方向と、第二駆動伝達経路20bによる回転軸8の回転方向とを同じし、かつ、回転軸8の回転速度を互いに異ならせてもよい。
[変形例5]
図12は、変形例5の駆動装置30Eの概略構成図である。
この変形例5は、駆動伝達経路を3つ有するものである。この変形例5は、先の図2、図3に示した駆動装置をベースにして、構成されており、先の図2、図3に示した駆動装置に対して異なる点は、以下のとおりである。
(1)入力軸4が回転自在にモータ取り付け面板11と側面板12とに支持された点。
(2)入力軸4に熱ローラ140aが設けられている点。
(3)第三駆動伝達経路20cを設けた点。
(4)入力部材3が、入力軸に対して相対的に回転不能に取り付けられている点。
第三駆動伝達経路20cは、第三入力プーリ22、第三出力プーリ23と、第三タイミングベルト21と、第三クラッチ24とを有している。第三入力プーリ22は、入力軸4に固定されており、第三出力プーリ23は、回転軸8に取り付けられた第三クラッチ24に設けられている。
第二駆動伝達経路20bの出力プーリ6の直径は、入力プーリ部3bの直径よりも小さくなっており、第二駆動伝達経路20bから駆動力が伝達されるとき、回転軸8は、入力軸4よりも速い速度で回転する。一方、第三駆動伝達経路20cの入力プーリと出力プーリの直径は、同径であり、第三駆動伝達経路20cから駆動力が伝達されるとき、回転軸8は、入力軸4と同速度で回転する。
第一駆動伝達経路20aから回転軸8に駆動力を伝達する場合は、第一クラッチ9をON、第二、第三クラッチをOFFにする。このとき、回転軸8は、入力軸4の回転方向とは逆方向に回転する。第二駆動伝達経路20bから回転軸8に駆動力を伝達する場合は、第二クラッチ7をON、第一、第三クラッチをOFFにする。このとき、回転軸8は、入力軸4と同方向で、入力軸4よりも速い速度で回転駆動する。第三駆動伝達経路20cから回転軸8に駆動力を伝達する場合は、第三クラッチ24をON、第一、第二クラッチをOFFにする。このとき、回転軸8は、入力軸4と同方向で、入力軸4と同速度で回転駆動する。
変形例5の駆動装置30Eの駆動制御の一例について説明する。
画像形成動作開始時は、第三クラッチ24をONにし、第一、第二クラッチをOFFにしてモータ1の駆動を開始する。このとき、第三駆動伝達経路20cを介して駆動力が伝達され、排紙ローラ161は、熱ローラ140aと同速の回転速度で回転する。
画像形成モードが片面印刷モードのときは、排紙センサ162が記録紙の搬送方向先端を検知したら、時刻計測を開始する。そして、記録紙の搬送速度により予め求められた記録紙の搬送速度後端が定着装置を抜ける時刻となったら、第三クラッチ24をOFFにした後、第二クラッチ7をONにする。すると、第二駆動伝達経路20bを介して駆動力が回転軸8に伝達され、排紙ローラ161が、熱ローラ140aの回転速度よりも速い回転速度で回転する。これにより、記録紙の搬送速度が加速され、すばやく排紙トレイ163へ記録紙を排出することができ、生産性を高めることができる。
一方、画像形成モードが両面印刷モードのときは、排紙センサ162が記録紙の搬送方向後端を検知したら、第三クラッチ24をONからOFFに切り換えた後、第一クラッチ9をOFFからONに切り換える。これにより、回転軸8への駆動伝達経路が、第三駆動伝達経路20cから第一駆動伝達経路20aに切り替わり、排紙ローラ161が逆回転する。これにより、記録紙が、スイッチバックされ、再給紙装置170へ搬送される。排紙センサ162がスイッチバック搬送中の記録紙の後端を検知したら、第一クラッチ9をONからOFFに切り換えた後、第三クラッチ24をOFFからONに切り換える。これにより、回転軸8への駆動伝達経路が、第一駆動伝達経路20aから第三駆動伝達経路20cに切り替わり、排紙ローラ161が再び熱ローラ140aと同じ回転速度で正回転する。
その後、両面印刷された記録紙の搬送方向後端が、定着装置140を抜けたら、第三クラッチ24をOFFにした後、第二クラッチ7をONにし、記録紙搬送速度を上げて、排紙トレイ163へ記録紙を排出する。
この変形例5では、入力軸4に接続された熱ローラ140aの回転速度を変えずに、回転軸8に接続された排紙ローラ161の速度を増速することができ、かつ、熱ローラ140aの回転方向を変えずに、排紙ローラ161の回転方向を変えることができる。これにより、上述したように、排紙ローラ161によりスイッチバック搬送することができ、かつ、排紙トレイ163に記録紙を排紙する際に、すばやく記録紙を排紙することができる。
上記変形例4、5の駆動装置は、排紙ローラ161と熱ローラ140aとを回転駆動させているが、入力軸4により回転させる出力対象回転体は、常に一定速度で回転させる回転体であればよい。例えば、入力軸4により回転させる出力対象回転体の一例としては、転写ローラ、搬送ローラ、感光体、現像ローラなどが挙げられるが、これに限るものではない。また、回転軸8により回転させる出力対象回転体も排紙ローラに限られず、正転/逆転させたり、増速または減速させたい回転体であればよい。
また、例えば、先の図1に示す自動原稿送り装置110の原稿を搬送するローラの駆動に上述した変形例4の駆動装置を用いることができる。例えば、図1に示す自動原稿送り装置110の原稿排紙ローラ110aと、原稿搬送ローラ110bの駆動に駆動装置を用いることができる。具体的には、入力軸4で原稿搬送ローラ110bを回転駆動し、回転軸8で原稿排紙ローラ110aを回転駆動する。第一駆動伝達経路20a、第二駆動伝達経路20bのいずれか一方が、原稿排紙ローラ110aを原稿搬送ローラ110bと同速度で回転させる駆動伝達経路であり、他方が原稿排紙ローラ110aを原稿搬送ローラ110bよりも速く回転させる駆動伝達経路となっている。
まず、原稿の搬送方向後端が、読取位置Yを通過するまで、一方の駆動伝達経路で原稿排紙ローラ110aに駆動力を伝達し、原稿排紙ローラ110aを原稿搬送ローラ110bと同速度で回転させる。原稿の搬送方向後端が、読取位置Yを通過したら、一方の駆動伝達経路のクラッチをOFFにし、他方の駆動伝達経路のクラッチをONにする。これにより、原稿排紙ローラ110aの回転速度が増加し、原稿排紙ローラ対に挟み込まれている原稿の搬送速度が増加する。これにより、すばやく、画像が読み取られて原稿を、排紙することができる。
また、例えば、原稿載置台にセットされた原稿束に対して接離可能に設けられたピックアップローラ110cを、入力軸4により回転駆動し、原稿搬送ローラ110bを回転軸8により回転駆動させてもよい。この場合、ピックアップローラ110cを原稿束の上面に当接させ、最上位の原稿を搬送するときは、一方の駆動伝達経路で原稿搬送ローラ110bをピックアップローラ110cと同速度で回転駆動させる。原稿搬送ローラ110bに原稿の搬送方向先端が到達し、原稿が原稿搬送ローラ110bにより搬送されるようになったら、ピックアップローラ110cを原稿束から離間させる。ピックアップローラ110cが原稿束から離間したら、一方の駆動伝達経路のクラッチをOFFにし、他方の駆動伝達経路のクラッチをONにする。これにより、原稿搬送ローラ110bの回転速度が増加し、原稿の搬送速度が増加する。これにより、すばやく、原稿を読み取り位置へ搬送することができ、生産性を高めることができる。
このように、自動原稿送り装置110に、変形例4の駆動装置を用いることで、クラッチ交換のためには、回転軸8にアクセス可能なスペースを、自動原稿送り装置110に設けておけばよい。よって、回転軸8と入力軸4にそれぞれクラッチを配置した場合に比べて、自動原稿送り装置110の小型化を図ることができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
駆動力を伝達する状態と駆動力の伝達を遮断する状態とを切り替え可能なクラッチなどの駆動伝達切り替え手段を有する複数の駆動伝達経路を備え、各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段を制御して、複数の駆動伝達経路のいずれか1つから選択的に排紙ローラ161などの出力対象回転体に駆動力を伝達する駆動装置において、各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段を同一の回転軸8に取り付けた。
これによれば、一つの回転軸に各駆動伝達経路のクラッチなどの駆動伝達切り替え手段が取り付けられているので、駆動伝達切り替え手段が取り付けられている回転軸にのみ、作業者がアクセス可能に画像形成装置などの駆動装置30が搭載される装置を構成すれば、各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の交換を行うことができる。これにより、互いに異なる回転軸に駆動伝達切り替え手段を取り付けた構成に比べて、駆動装置が搭載される装置の小型化を図ることができる。
(態様2)
(態様1)において、複数の駆動伝達経路のうち、少なくともひとつは、所定の駆動駆動経路で駆動力を伝達したときとは逆方向に排紙ローラ161などの出力対象回転体を回転させる逆転駆動伝達経路である。
これによれば、各駆動伝達経路のクラッチなどの駆動伝達切り替え手段を制御することにより、排紙ローラ161などの出力対象回転体を正回転/逆回転駆動することができる。
(態様3)
(態様1)または(態様2)において、複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも駆動伝達経路への負荷変動が最も大きい駆動伝達経路を、タイミングベルトなどのベルトを用いて駆動伝達を行うように構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、駆動伝達時に負荷変動が発生したとき、ベルトが弾性変形することにより負荷を吸収することができる。よって、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段により駆動力の伝達を遮断した状態から、駆動力を伝達する状態へと切り替えたときの衝撃などにより、駆動伝達経路を構成する駆動伝達部材が破損したりするのを抑制することができる。
(態様4)
(態様1)乃至(態様3)いずれかにおいて、複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも、排紙ローラ161などの出力対象回転体を、最も速く回転させる駆動伝達経路は、タイミングベルトなどのベルトを用いて駆動伝達を行うように構成した。
これによれば、実施形態で説明したようにベルトを用いた駆動伝達経路は、歯車を用いた場合に比べて、高速域での静音性に優れている。従って、複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも、回転軸8を、最も速く回転させる駆動伝達経路についてベルトを用いることで、歯車を用いる場合に比べて、静音化を図ることができる。
(態様5)
(態様1)乃至(態様4)いずれかにおいて、複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも一つは、内歯車を用いて駆動伝達を行うように構成した。
これによれば、変形例3で説明したように、内歯車を用いることで、外歯車を用いた場合に比べて、噛み合い率を高めることができ、回転ムラや騒音・振動の発生を抑制することができる。
(態様6)
(態様1)乃至(態様5)いずれかにおいて、複数の駆動伝達経路のうち少なくとも一つは、外歯車のみで構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、外歯車は、内歯車やタイミングベルトに比べて耐久性が高い。従って、複数の駆動伝達経路のうち少なくとも一つは、外歯車のみで構成することによって、その駆動伝達経路の耐久性を高めることができる。
(態様7)
(態様1)乃至(態様6)いずれかにおいて、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段に設けられた出力ギヤ9aなどの駆動伝達部材は、径方向に隣接する入力ギヤ部3aなどの駆動伝達部材に接続されている。
これによれば、径方向に隣接する入力ギヤ部3aなどの駆動伝達部材から伝達される駆動力を、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段により遮断したり、回転軸8に伝達したりすることができる。
(態様8)
(態様7)において、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段は、出力ギヤ9aなどの駆動伝達部材と軸方向で連結するものであり、駆動伝達部材は、駆動伝達切り替え手段との連結方向にスラスト力が働くはす歯歯車である。
これによれば、実施形態で説明したように、出力ギヤ9aなどの駆動伝達部材を駆動伝達切り替え手段との連結方向にスラスト力が働くはす歯歯車とすることで、駆動伝達部材を、駆動伝達切り替え手段のロータ部9cなどの連結部に接触させることができ、駆動力の伝達を遮断した状態から、駆動力を伝達する状態へと切り替えたとき、タイムラグがほとんどなく、駆動伝達部材と連結することができる。
(態様9)
(態様1)乃至(態様8)いずれかにおいて、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段を制御する制御部などの制御手段に接続する各駆動伝達切り替え手段の接続コネクタに、どの駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の接続コネクタであるのかを識別するための識別手段(本実施形態では、互いに色を異ならせた)を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、接続コネクタの識別手段により、その接続コネクタが、どの駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段であるのかを把握することができる。これにより、作業者は、その接続コネクタに対応する被接続部に間違えることなく、接続することができ、接続コネクタの誤接続を抑制することができる。なお、識別手段は、各接続コネクタの色を互いに異ならせたり、印を互い異ならせたり、形状を互いに異ならせたりすることにより実現できる。
(態様10)
(態様1)乃至(態様9)いずれかにおいて、各駆動伝達経路のクラッチなどの駆動伝達切り替え手段を、同一形状とした。
これによれば、変形例1で説明したように、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段の劣化の進行が早い駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段と、駆動伝達切り替え手段の劣化の進行が遅い駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段とを定期的に入れ替えることができ、駆動伝達切り替え手段の寿命を延ばすことが可能となる。
(態様11)
(態様1)乃至(態様10)いずれかにおいて、複数の駆動伝達経路のうち、少なくともひとつはタイミングベルト5などのベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路であり、ベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路のクラッチなどの駆動伝達切り替え手段の駆動力の伝達を遮断する状態から駆動力を伝達する状態に切り替えるタイミングを、ベルトを用いずに駆動伝達を行う駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の上記切り替えるタイミングに比べて早くした。
これによれば、実施形態で説明したように、ベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路を介して駆動力が伝達される際の、駆動開始遅れを防止することができる。
(態様12)
(態様1)乃至(態様11)いずれかにおいて、駆動伝達切り替え手段が、電磁クラッチである。
これによれば、電磁クラッチをONにすることで、駆動力を伝達する状態にでき、OFFにすることで、駆動力の伝達を遮断する状態にすることができる。
(態様13)
(態様1)乃至(態様12)いずれかにおいて、排紙ローラ161などの出力対象回転体の回転を止めるブレーキ装置などのブレーキ手段を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、回転軸に駆動力を伝達している駆動伝達経路のクラッチなどの駆動力切り替え手段を、駆動力を伝達する状態から駆動力を遮断する状態に切り替えて、別の駆動伝達経路の駆動力切り替え手段を、駆動力を遮断する状態から駆動力を伝達する状態からに切り替えるときに、慣性で排紙ローラなどの出力対象回転体が回転するのをブレーキ手段で止めることができる。
(態様14)
(態様1)乃至(態様13)いずれかの駆動装置を備えた画像形成装置。
これによれば、実施形態で説明したように、画像形成装置の小型化を図ることができる。
1:モータ
2:駆動ギヤ
3:入力部材
3a:入力ギヤ、入力ギヤ部
3b:入力プーリ、入力プーリ部
4:入力軸
5:タイミングベルト
6:出力プーリ
6a:駆動連結穴
7:第二クラッチ
7f:駆動連結部材
8:回転軸
9:第一クラッチ
9a:出力ギヤ
9f:駆動連結部材
11:モータ取り付け面板
12:側面板
13:駆動アイドラギヤ
16:入力外歯車
17:内歯歯車
18a:第一入力プーリ
18b:第一出力プーリ
18c:第一タイミングベルト
19a:第二入力プーリ
19b:第二出力プーリ
19c:第二タイミングベルト
20:制御部
20a:第一駆動伝達経路
20b:第二伝達駆動経路
20c:第三駆動伝達経路
21:第三タイミングベルト
22:第三入力プーリ
23:第三出力プーリ
24:第三クラッチ
30:駆動装置
71:コネクタ
91:コネクタ
100:画像形成装置
110:自動原稿送り装置
140:定着装置
140a:熱ローラ
160:排紙装置
161 :排紙ローラ
162:排紙センサ
163:排紙トレイ
特開2014−173676号公報

Claims (16)

  1. 駆動力を伝達する状態と駆動力の伝達を遮断する状態とを切り替え可能な駆動伝達切り替え手段を有する複数の駆動伝達経路を備え、各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段を制御して、複数の駆動伝達経路のいずれか1つから選択的に出力対象回転体に駆動力を伝達する駆動装置において、
    前記駆動力を発生する駆動源は、一方向のみ回転するものであり、
    前記出力対象回転体は、正逆回転することを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくともひとつは、所定の駆動伝達経路で駆動力を伝達したときとは、逆方向に前記出力対象回転体を回転させる逆転駆動伝達経路であることを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも駆動伝達経路への負荷変動が最も大きい駆動伝達経路を、ベルトを用いて駆動伝達を行うように構成したことを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも、前記出力対象回転体を、最も速く回転させる駆動伝達経路は、ベルトを用いて駆動伝達を行うように構成したことを特徴とする駆動装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも一つは、内歯車を用いて駆動伝達を行うように構成したことを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち少なくとも一つは、外歯車のみで構成したことを特徴とする駆動装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の駆動装置において、
    駆動伝達切り替え手段に設けられた駆動伝達部材は、径方向に隣接する駆動伝達部材に接続されていることを特徴とする駆動装置。
  8. 請求項7に記載の駆動装置において、
    前記駆動伝達切り替え手段は、前記駆動伝達部材と軸方向で連結するものであり、
    前記駆動伝達部材は、前記駆動伝達切り替え手段との連結方向にスラスト力が働くはす歯歯車であることを特徴とする駆動装置。
  9. 請求項1乃至6いずれかに記載の駆動装置において、
    前記駆動伝達切り替え手段は、該駆動伝達切り替え手段と同軸上に設けられた駆動伝達部材と軸方向で連結するものであり、
    前記駆動伝達部材は、ベルトが掛け回されたプーリであることを特徴とする駆動装置。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載の駆動装置において、
    駆動伝達切り替え手段を制御する制御手段に接続する各駆動伝達切り替え手段の接続コネクタに、どの駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の接続コネクタであるのかを識別するための識別手段を設けたことを特徴とする駆動装置。
  11. 請求項1乃至10いずれかに記載の駆動装置において、
    各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段を、同一形状としたことを特徴とする駆動装置。
  12. 請求項1乃至11いずれかに記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくともひとつはベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路であり、
    ベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の駆動力の伝達を遮断する状態から駆動力を伝達する状態に切り替えるタイミングを、ベルトを用いずに駆動伝達を行う駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の上記切り替えるタイミングに比べて早くしたことを特徴とする駆動装置。
  13. 請求項1乃至12いずれかに記載の駆動装置において、
    前記駆動伝達切り替え手段が、電磁クラッチであることを特徴とする駆動装置。
  14. 請求項13に記載の駆動装置において、
    各駆動伝達経路の電磁クラッチのうちの少なくともひとつは、回転軸に回転自在に設けられた電磁コイル部と、前記回転軸に固定されたロータ部と、前記回転軸に回転自在に設けられるとともに、前記ロータ部と前記回転軸に回転自在に設けられた駆動伝達部材との間で軸方向に移動可能に設けられ、前記駆動伝達部材に嵌合する嵌合部材を有する駆動連結部材と、から構成されていることを特徴とする駆動装置。
  15. 請求項1乃至14いずれかに記載の駆動装置において、
    前記出力対象回転体の回転を止めるブレーキ手段を設けたことを特徴とする駆動装置。
  16. 請求項1乃至15いずれかに記載の駆動装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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