JP2019165125A - 半導体用フィルム状接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着剤を介してそれぞれの接続部の電極が互いに電気的に接続される半導体装置のチップ間ピッチが狭くなり、フィレットが隣接するチップに付着することによる生産性の低下やフィレットを抑制した際のパッケージ端部のフィレット不足による信頼性の低下を防止する半導体用フィルム状接着剤を提供する。【解決手段】半導体チップ及び配線回路基板を接着剤を介してそれぞれの接続部の電極同士が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップを接着剤を介してそれぞれの接続部の電極同士が互いに電気的に接続された半導体装置の製造に用いる接着剤であって、前記接着剤の表面自由エネルギーの極性成分γSPの値が1.3以上である半導体用フィルム状接着剤。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造に用いる半導体用フィルム状接着剤に関し、半導体チップと配線回路基板の間に介在し電極同士の接合を維持、固定する接着剤、又は、複数の半導体チップの間に介在し電極同士の接合を維持、固定するフィルム状の接着剤に関する。
これまで、半導体チップと基板を接続するには金ワイヤ等の金属細線を用いるワイヤーボンディング方式が広く適用されてきたが、半導体装置に対する高機能・高集積・高速化等の要求に対応するため、半導体チップ又は基板にバンプと呼ばれる導電性突起を形成して、半導体チップと基板間で直接接続するフリップチップ接続方式(FC接続方式)が広まりつつある。
フリップチップ接続方式としては、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて金属接合させる方法、超音波振動を印加して金属接合させる方法、樹脂の収縮力によって機械的接触を保持する方法などが知られているが、接続部の信頼性の観点から、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて金属接合させる方法が一般的である。
例えば、基板と半導体チップ間の接続においては、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)等に盛んに用いられているCOB(Chip On Board)型の接続方式もFC接続方式である。
CPU、MPU等に用いられるエリアアレイ型の半導体パッケージでは、高機能化が強く要求され、チップの大型化、ピン(バンプ、配線)数の増加、ピッチやギャップの高密度化が挙げられる。
また、FC接続方式は、半導体チップ上にバンプ又は配線を形成して、半導体チップ間で接続するCOC(Chip On Chip)型接続方式にも広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−294382号公報
さらなる小型化、薄型化、高機能化が強く要求されるパッケージでは、上述した接続方式を積層・多段化したチップスタック型パッケージやPOP(Package On Package)、TSV(Through-Silicon Via)等も広く普及し始めている。
平面状でなく立体状に配置することでパッケージを小さくできることから、上記の技術は多用され、半導体の性能向上及びノイズ低減、実装面積の削減、省電力化にも有効であり、次世代の半導体配線技術として注目されている。
上述したようにフリップチップパッケージでは高機能化、高集積化が進んでいるが、高機能化、高集積化するにつれて、配線間のピッチが狭くなり、絶縁信頼性が低下する。
また、低コスト化を目的に、パッケージ組み立て時のチップ間ピッチも狭くなりつつある。チップ間距離が短くなることで、生産性が向上し、低コスト化が進む。
上述に示したようにチップ間ピッチが狭くなると、接続時に半導体用の接着剤がチップ周囲にはみ出した際に、隣接するチップにまで達し、不良が生じやすくなっている。
そこで、接続時の半導体用の接着剤のはみ出す量の抑制が求められている。
上記、接続時の半導体用の接着剤のはみ出した部分を“フィレット”を呼ぶ。フィルム厚みを薄くすることで、フィレットを抑制することは可能であるが、フィルムを薄くする場合では、パッケージ端部のフィレット量が少なくなり、信頼性が低下する恐れがある。
本発明は、高機能化、高集積化、低コスト化が進んでいるフリップチップパッケージにおいて、生産性向上を目的とし、チップ間ピッチが狭くなり、それに伴い、フィレットが隣接するチップに付着することによる生産性の低下、また、フィレットを抑制した際のパッケージ端部のフィレット不足による信頼性の低下を抑制した半導体用フィルム状接着剤を提供することを課題とする。
本発明は、以下に関する。
(1) 半導体チップ及び配線回路基板を接着剤を介してそれぞれの接続部の電極同士が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップを接着剤を介してそれぞれの接続部の電極同士が互いに電気的に接続された半導体装置の製造に用いる接着剤であって、接着剤の表面自由エネルギーの極性成分γ の値が1.3以上である半導体用フィルム状接着剤。
極性成分γ の値は、フィルム状の半導体用フィルム状接着剤の表面に、純水、ジヨードメタンをそれぞれ滴下し、静的接触角を測定し、測定した静的接触角の値から、Owens-Wendtの方法に基づいて算出したものである。
(2) 前記半導体用フィルム状接着剤の130℃における溶融粘度が、10000Pa・s以下である上記(1)に記載の半導体用フィルム状接着剤。
(3) 前記半導体用フィルム状接着剤が、(a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤、(c)分子量10000以上の高分子量成分、を含有する上記(1)又は(2)に記載の半導体用フィルム状接着剤。
(4) 前記(c)分子量10000以上の高分子量成分が、重量平均分子量20000以上で、ガラス転移温度が100℃以下である上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の半導体用フィルム状接着剤。
本発明の半導体用フィルム状接着剤を介して実装することで、フィレットを抑制し、かつ、パッケージ端部のフィレットは確保できる半導体装置を製造できる。
半導体チップと基板間の接続断面図である(例COB)。 半導体チップ間の接続断面図である(例COC)。 半導体チップ積層型の断面図である(例TSV)。
本発明の半導体用フィルム状接着剤を用いた半導体装置の製造方法で用いられるチップ、基板等について以下説明する。
半導体チップとしては、特に限定はなく、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体、ガリウム・ヒ素、インジウム・リン等の化合物半導体など、各種半導体を用いることができる。
配線回路基板(半導体用基板)としては、通常の回路基板であれば特に制限はなく、主な成分として、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、セラミック、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂等の絶縁基板表面に形成された金属層の不要な個所をエッチング除去して配線パターンが形成されたもの、絶縁基板表面に金属めっき等によって配線パターンを形成したもの、絶縁基板表面に導電性物質を印刷して配線パターンを形成したものなどを用いることができる。
配線パターンの表面には、主な成分として、金、銀、銅、はんだ(主成分は例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅)、スズ、ニッケル等からなる金属層が形成されていてもよく、この金属層は単一の成分のみで構成されていても、複数の成分から構成されていてもよい。また、複数の金属層が積層された構造をしていてもよい。銅、はんだは安価であることから一般的に使用されている。
バンプと呼ばれる導電性突起の材質としては、主な成分として、金、銀、銅、はんだ(主成分は例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅)、スズ、ニッケル等が用いられ、単一の成分のみで構成されていても、複数の成分から構成されていてもよい。また、これらの金属が積層された構造をなすように形成されていてもよい。バンプは半導体チップ又は基板に形成されていてもよい。銅、はんだは安価であることから一般的に使用されている。
図1〜3に、本発明の半導体用フィルム状接着剤を用いて製造される半導体装置の一例を示す。
図1は、半導体チップと基板間で接続が行われる場合、図2は、半導体チップ間で接続が行われる場合の断面構造を示している。接続部はバンプと配線、バンプとバンプによる金属接合のどちらでもよく、本発明の半導体用フィルム状接着剤を介して、電気的な接続を必要とする半導体装置(フリップチップ接続)であればよい。
これらの図1、図2に示すようなパッケージを積層して金、銀、銅、はんだ(主成分は例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅)、スズ、ニッケル等で電気的に接続してもよい。銅、はんだは安価であることから一般的に使用されているため、好ましい。
例えば、TSV(Through-Silicon Via)技術で見られるような、本発明の半導体用フィルム状接着剤を半導体チップ間に介して、フリップチップ接続又は積層し、半導体チップを貫通する孔を形成し、パターン面の電極とつなげてもよい。断面構造の一例を図3に示す。これより、通常は使用しないチップの裏面からも信号がやり取りできるようになり、チップ内で配線を垂直に通すため,チップ間やチップとインターポーザーの間を最短に、かつ柔軟に接続できる。積層チップとインターポーザー間にも本発明の半導体用フィルム状接着剤は適用できる。
また、例えば、エリアバンプチップ技術等で知られている、自由度の向上したバンプ形成方法ではインターポーザーを介さないでそのままチップをマザーボードにダイレクトに実装する場合にも、本発明の半導体用フィルム状接着剤は適用できる。
基板上に半導体用フィルム状接着剤を貼付する方法は、加熱プレス、ロールラミネート、真空ラミネート等によって行うことができる。半導体用フィルム状接着剤の供給面積や厚みは、半導体チップ又は基板のサイズやバンプ高さ等によって適宜設定される。半導体用フィルム状接着剤は、半導体チップに貼付してもよく、半導体ウエハに本発明の半導体用フィルム状接着剤を貼付した後、ダイシングして、半導体チップに個片化することによって、半導体用フィルム状接着剤を貼付した半導体チップを作製してよい。半導体用フィルム状接着剤を基板又は半導体チップに貼り付けた後、半導体チップのはんだバンプと基板の銅配線をフリップチップボンダー等の接続装置を用いて、位置合わせした後、半導体チップと基板をはんだバンプの融点以上の温度で加熱しながら押し付けて(接続部にはんだを用いる場合は、はんだ部分に250℃以上かかることが好ましい)、半導体チップと基板を接続するとともに、半導体用フィルム状接着剤によって半導体チップと基板の間の空隙を封止充てんする。接続荷重は、バンプ数に依存するが、バンプの高さばらつき吸収や、バンプ変形量の制御を考慮して設定される。接続時間は生産性向上の観点から、短時間であるほど好ましく、はんだを溶融させ、酸化膜や表面の不純物を除去し、金属接合を接続部に形成する方が好ましい。
位置合わせをした後、仮固定して、リフロー炉で加熱処理することによってはんだバンプを溶融させて半導体チップと基板を接続することによって半導体装置を製造してもよい。仮固定は、金属接合を形成する必要性が顕著に要求されないため、上述の本圧着に比べて低荷重、短時間、低温度でもよく、生産性向上、接続部の劣化防止等メリットが生じる。半導体チップと基板を接続した後、オーブン等で加熱処理を行って、半導体用フィルム状接着剤を硬化させてもよい。加熱温度は、半導体用フィルム状接着剤の硬化が進行し、好ましくはほぼ完全に硬化することであり、加熱温度、加熱時間は適宜設定すればよい。
短時間接続とは、接続形成時間(本圧着時間)中に、接続部に、はんだであれば250℃以上かかる時間が4s以下であることをいう。好ましくは3s以下、さらに好ましくは2s以下である。
また、本圧着時間が10s以下が好ましく、さらに好ましくは5s以下である。
短時間で半導体装置を介して実装し、はんだの飛散や流動なく、高信頼性のパッケージをより多く製造することが好ましい。
(接着剤の表面自由エネルギーの極性成分γ
本発明では、表面自由エネルギーの極性成分γ の値が1.3以上であるフィルム状の接着剤を用いる。フィルム状とは、一般的なフィルムを意味する。
本発明においては、表面自由エネルギーγは、Owens-Wendtの方法により求めた値である。
以下に分子間力と表面自由エネルギーの成分分けの関係を示す。
・分散力(γ);全ての分子において、常に振動することで瞬間的に電荷の偏りが生じて双極子が発生し、分子同士が引っ張り合う力(表面自由エネルギー分散成分γ)。
・極性(配向)力(γ);極性分子が永久双極子によって正負の電荷の偏りが生じ、分子同士が正負で向き合って引っ張りあう力(表面自由エネルギー極性(双極子)成分γ)。
具体的には、下記<式1>における式(1)、式(2)の連立方程式から、表面自由エネルギーγsを求める。ここで、<式1>は、Fowkes式を拡張したOwens式、及びYoungの式から求められるものである。
<式1>
(1)γ=γ +γ
(2)1+cosθ=(2/γ)((γ γ 1/2+(γ γ 1/2
上記式(1)は、Fowkes−Owens式で、表面自由エネルギーの成分を分けたもので、表面自由エネルギーγが、表面自由エネルギーの極性成分γ と表面自由エネルギーの分散成分γ の和であるとするものであり、上記式(2)は、固体Sと液体Lのような界面の界面張力γSLについての拡張Fowkesモデルの関係式にYoungの式を組み合わせて得られた関係式である。
表面自由エネルギーγは、上記式(2)において、表面張力γ、表面張力極性成分(γ )、表面張力分散成分(γ )が既知である2種の液体を用いて、これらの液体における接触角θを測定し、これにより上記連立方程式を解くことで求められる。
本発明においては、この2種の液体に、純水とジヨードメタンを使用する。
表面張力が既知の水、ジヨードメタン、の接触角を25℃、50%RHの条件下で接触角計(協和界面科学株式会社製:全自動接触角計、DM−50)を用いて測定した。計算に用いた接触角は、各液を滴下後10秒後の接触角を採用した。
得られた接触角データをOwens-Wendtの方法によって計算し、半導体用フィルム状接着剤の表面自由エネルギーの分散成分γ 、極性成分γ 、水素結合成分γ を求め、各成分を合計したものを表面自由エネルギーγとした。この計算には、接触角計ソフトウェア(FAMAS)内の計算ソフトを用いて行った。
以下、本発明で用いる半導体用フィルム状接着剤について説明する。
(a)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂としては、分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限なく用いることができる。(a)成分のエポキシ樹脂として、具体的には、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ナフタレン型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、フェノールアラルキル型、ビフェニル型、トリフェニルメタン型、ジシクロペンタジエン型及び各種多官能エポキシ樹脂を使用することができる。これらは単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。
(a)成分は、高温での接続時に分解して揮発成分が発生することを抑制する観点から、接続時の温度が250℃の場合は、250℃における熱重量減少量率が5%以下のエポキシ樹脂を用いることが好ましく、300℃の場合は、300℃における熱重量減少量率が5%以下のエポキシ樹脂を用いることが好ましい。また、ビスフェノールA型やビスフェノールF型の液状エポキシ樹脂は、1%熱重量減少温度が250℃以下であるため、高温加熱時に分解して揮発成分が発生する恐れがある。このため、室温(1気圧、25℃)で固形のエポキシ樹脂を用いることが好ましい。液状エポキシ樹脂を用いる場合は、固形のエポキシ樹脂と併用して用いることが好ましい。
(b)硬化剤
(b)硬化剤としては、例えば、フェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤及びホスフィン系硬化剤が挙げられる。(b)成分がフェノール性水酸基、酸無水物、アミン類又はイミダゾール類を含むと、接続部に酸化膜が生じることを抑制するフラックス活性を示し、接続信頼性・絶縁信頼性を向上させることができる。以下、各硬化剤について説明する。
(b−i)フェノール樹脂系硬化剤
フェノール樹脂系硬化剤としては、分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有するものであれば特に制限はなく、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールナフトールホルムアルデヒド重縮合物、トリフェニルメタン型多官能フェノール樹脂及び各種多官能フェノール樹脂等を使用することができる。これらは単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。また、液状フェノール樹脂は高温加熱時に分解して揮発成分が発生する恐れがあることから、室温(1気圧、25℃)で固形のフェノール樹脂を用いることが望ましい。
上記(a)エポキシ樹脂に対する(b−i)フェノール樹脂系硬化剤の当量比(フェノール性水酸基/エポキシ基のモル比)は、硬化性や接着性、保存安定性等の観点から、0.3〜1.5であることが好ましく、0.4〜1.0であることがより好ましく、0.5〜1.0であることが更に好ましい。当量比が0.3未満では、硬化性が低下し、接着力が低下する恐れがあり、1.5を超えると、未反応のフェノール性水酸基が過剰に残存し、吸水率が高くなり、絶縁信頼性が低下する恐れがある。フェノール性水酸基は、酸化膜を除去するフラックス活性を示すため、半導体用フィルム状接着剤がフェノール樹脂系硬化剤を含むことで、接続性、信頼性を向上させることができる。
(b−ii)酸無水物系硬化剤
酸無水物系硬化剤としては、例えば、メチルシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及びエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート等を使用することができる。これらは単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。また、液状酸無水物は高温加熱時に分解して揮発成分が発生する恐れがあることから、室温(1気圧、25℃)で固形の酸無水物を用いることが望ましい。
上記(a)エポキシ樹脂に対する(b−ii)酸無水物系硬化剤の当量比(酸無水物基/エポキシ基のモル比)は、硬化性や接着性、保存安定性等の観点から、0.3〜1.5であることが好ましく、0.4〜1.0であることがより好ましく、0.5〜1.0であることが更に好ましい。当量比が0.3未満では、硬化性が低下し、接着力が低下する恐れがあり、1.5を超えると、未反応の酸無水物が過剰に残存し、吸水率が高くなり、絶縁信頼性が低下する恐れがある。酸無水物は酸化膜を除去するフラックス活性を示すため、半導体用フィルム状接着剤が酸無水物を含むことで、接続性、信頼性を向上させることができる。
(b−iii)アミン系硬化剤
アミン系硬化剤としては、ジシアンジアミド等を使用することができる。また、液状アミンは高温加熱時に分解して揮発成分が発生する恐れがあることから、室温(1気圧、25℃)で固形のアミンを用いることが望ましい。
上記(a)エポキシ樹脂に対する(b−iii)アミン系硬化剤の当量比(アミン/エポキシ基のモル比)は、硬化性や接着性、保存安定性等の観点から、0.3〜1.5であることが好ましく、0.4〜1.0であることがより好ましく、0.5〜1.0であることが更に好ましい。当量比が0.3未満では、硬化性が低下し、接着力が低下する恐れがあり、1.5を超えると、未反応のアミンが過剰に残存し、絶縁信頼性が低下する恐れがある。アミン類は酸化膜を除去するフラックス活性を示すため、半導体用フィルム状接着剤がアミン類を含むことで、接続性、信頼性を向上させることができる。
(b−iv)イミダゾール系硬化剤(含有する窒素原子が第三級窒素原子)
イミダゾール系硬化剤としては、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2´−メチルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2´−ウンデシルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2´−エチル−4´−メチルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2´−メチルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、エポキシ樹脂とイミダゾール類の付加体等が挙げられる。これらの中でも、硬化性や保存安定性、接続信頼性の観点から、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2´−メチルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2´−エチル−4´−メチルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2´−メチルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体が好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらをマイクロカプセル化して潜在性を高めた潜在性硬化剤を用いてもよい。
(b−iv)イミダゾール系硬化剤の含有量は、(a)エポキシ樹脂100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることがより好ましい。この含有量が0.1質量部未満では、硬化性が低下する恐れがあり、20質量部を超える場合には、金属−金属の接続部が形成される前に半導体用フィルム状接着剤が硬化してしまい、接続不良が発生する恐れがある。イミダゾール系硬化剤は、(b)硬化剤として単独で用いてもよいが、上記(b−i)〜(b−iii)の硬化剤と共に硬化促進剤として用いてもよい。
(b−v)ホスフィン系硬化剤
ホスフィン系硬化剤としては、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラ(4−メチルフェニル)ボレート、テトラフェニルホスホニウム(4−フルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
(b−v)ホスフィン系硬化剤の含有量は、(a)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。ホスフィン系硬化剤の含有量が0.1質量部以上であると硬化性が向上する傾向があり、10質量部以下であると金属接合が形成される前に半導体用フィルム状接着剤が硬化することがなく、接続不良が発生しにくい傾向がある。
(c)分子量10000以上の高分子量成分
(c)分子量10000以上の高分子量成分としては、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂、アクリルゴム等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性及びフィルム形成性に優れることから、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリルゴム、シアネートエステル樹脂、ポリカルボジイミド樹脂等が望ましく、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリルゴムがより好ましい。これらの高分子量成分は単独で、或いは2種以上の混合物又は共重合体として使用することができる。
(c)分子量10000以上の高分子量成分と、(a)エポキシ樹脂と、(b)硬化剤との質量比は、特に制限されないが、フィルム形成性や、スピンコート等による膜形成性を良好にするためには、(c)分子量10000以上の高分子量成分1質量部に対して、(a)エポキシ樹脂及び(b)硬化剤の合計の質量が、0.01〜4質量部であることが好ましく、0.1〜4質量部であることがより好ましく、0.1〜3質量部であることがfr更に好ましい。この質量比が0.01質量部未満では、半導体用フィルム状接着剤の硬化性が低下し、接着力が低下する恐れがあり、4質量部を超えて大きいと、フィルム形成性や膜形成性が低下する恐れがある。
(c)成分として用いられるポリイミド樹脂は、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを公知の方法で縮合反応させて得ることができる。より具体的には、有機溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを等モル又はほぼ等モル混合し(各成分の添加順序は任意)、反応温度80℃以下、好ましくは0〜60℃で付加反応させる。反応が進行するにつれ反応液の粘度が徐々に上昇し、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸が生成する。なお、半導体用フィルム状接着剤の諸特性の低下を抑えるため、上記のテトラカルボン酸二無水物は無水酢酸で再結晶精製処理されていることが好ましい。
上記ポリアミド酸は、50〜80℃の温度で加熱して解重合させることによって、その分子量を調整することもできる。
ポリイミド樹脂は、上記反応物(ポリアミド酸)を脱水閉環させて得ることができる。脱水閉環は、加熱処理する熱閉環法と、脱水剤を使用する化学閉環法で行うことができる。
ポリイミド樹脂の原料として用いられるテトラカルボン酸二無水物としては特に制限は無く、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3´、4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2´、3,3´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,4,3´,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,2´,3´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3,3´,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,3´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,4,3´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,2´,3´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メチルフェニルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシクロヘキサン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリテート無水物)、エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(エキソ−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ−〔2,2,2〕−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェニル)フェニル〕プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2、−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェニル)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン二無水物、4,4´−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、下記一般式(I)で表されるテトラカルボン酸二無水物(式中、nは2〜20の整数を示す)、及び、下記式(II)で表されるテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
Figure 2019165125
[式(I)中、mは2〜20の整数を示す。]
Figure 2019165125
上記一般式(I)で表されるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、無水トリメリット酸モノクロライド及び対応するジオールから合成することができ、具体的には1,2−(エチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,3−(トリメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,4−(テトラメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,5−(ペンタメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,6−(ヘキサメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,7−(ヘプタメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,8−(オクタメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,9−(ノナメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,10−(デカメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,12−(ドデカメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,16−(ヘキサデカメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,18−(オクタデカメチレン)ビス(トリメリテート無水物)等が挙げられる。
テトラカルボン酸二無水物としては、優れた耐湿信頼性を付与できる点で、上記式(II)で表されるテトラカルボン酸二無水物が好ましい。これらテトラカルボン酸二無水物は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記式(II)で表されるテトラカルボン酸二無水物の含有量は、全テトラカルボン酸二無水物に対して40モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、70モル%以上が極めて好ましい。この含有量が40モル%未満であると、上記式(II)で表されるテトラカルボン酸二無水物を使用したことによる耐湿信頼性の効果を充分に確保することができない傾向がある。
上記ポリイミド樹脂の原料として用いられるジアミンとしては特に制限はなく、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3´−ジアミノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´−ジアミノジフェニルメタン、3,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルエーテメタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジイソプロピルフェニル)メタン、3,3´−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,4´−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、4,4´−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,3´−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4´−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4´−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´−ジアミノジフェニルケトン、3,4´−ジアミノジフェニルケトン、4,4´−ジアミノジフェニルケトン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2´−(3,4´−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4´−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3´−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、3,4´−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、4,4´−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−(3−アミノエノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(4−アミノエノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(3−アミノエノキシ)フェニル)スルフォン、ビス(4−(4−アミノエノキシ)フェニル)スルフォン、3,5−ジアミノ安息香酸等の芳香族ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、下記式(III)で表される脂肪族エーテルジアミン、下記一般式(IV)で表される脂肪族ジアミン、下記一般式(V)で表されるシロキサンジアミンが挙げられる。
Figure 2019165125
[式(III)中、Q1、Q2及びQ3は各々独立に炭素数1〜10のアルキレン基を示し、rは2〜80の整数を示す。]
Figure 2019165125
[式(IV)中、qは5〜20の整数を示す。]
Figure 2019165125
[式(V)中、Q4及びQ9は各々独立に炭素数1〜5のアルキレン基又は置換基を有してもよいフェニレン基を示し、Q5、Q6、Q7、及びQ8は各々独立に炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基又はフェノキシ基を示し、pは1〜5の整数を示す。]
これらの中でも、低応力性、低温ラミネート性、低温接着性を付与できる点で、上記一般式(III)又は(IV)で表されるジアミンが好ましい。また、低吸水性、低吸湿性を付与できる点で、上記一般式(V)で表されるジアミンが好ましい。これらのジアミンは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。この場合、上記一般式(III)で表される脂肪族エーテルジアミンの含有量は、全ジアミンの1〜50モル%であることが好ましく、上記一般式(IV)で表される脂肪族ジアミンの含有量は、全ジアミンの20〜80モル%であることが好ましく、上記一般式(V)で表されるシロキサンジアミンの含有量は、全ジアミンの20〜80モル%であることが好ましい。上記含有量の範囲外であると、低温ラミネート性及び低吸水性の付与の効果が小さくなる傾向があるため、好ましくない。
また、上記一般式(III)で表される脂肪族エーテルジアミンとしては、具体的には、下記式;
Figure 2019165125
で表される脂肪族エーテルジアミンが挙げられ、中でも、低温ラミネート性と有機レジスト付き基板に対する良好な接着性を確保できる点で、下記一般式(VI)で表される脂肪族エーテルジアミンがより好ましい。
Figure 2019165125
[式中、sは2〜80の整数を示す。]
上記一般式(VI)で表される脂肪族エーテルジアミンとして具体的には、サンテクノケミカル株式会社製のジェファーミンD−230,D−400,D−2000,D−4000,ED−600,ED−900,ED−2001,EDR−148、BASF社製のポリエーテルアミンD−230,D−400,D−2000等のポリオキシアルキレンジアミン等の脂肪族ジアミンが挙げられる。
また、上記一般式(IV)で表される脂肪族ジアミンとしては、例えば、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン等が挙げられ、中でも1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカンが好ましい。
また、上記一般式(V)で表されるシロキサンジアミンとしては、例えば、上記一般式(V)中のpが1のものとして、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(4−アミノフェニル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ビス(4−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノブチル)ジシロキサン、1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシ−1,3−ビス(4−アミノブチル)ジシロキサン等があり、pが2のものとして、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(4−アミノフェニル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−3,3−ジメチル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(4−アミノブチル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(5−アミノペンチル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(2−アミノエチル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(4−アミノブチル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(5−アミノペンチル)ト
リシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサエチル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサプロピル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン等がある。
上記ポリイミド樹脂は1種を単独で又は必要に応じて2種以上を混合(ブレンド)して
使用することができる。
(d)成分であるポリイミド樹脂は、ガラス転移温度(Tg)は、基板やチップへの貼付性の観点から、100℃以下であることが好ましく、75℃以下であることがより好ましい。Tgが100℃より高い場合には、半導体チップに形成されたバンプや、基板に形成された電極や配線パターンなどの凹凸を半導体封止用接着剤で埋め込むことができず、気泡が残存して、ボイドの原因となる傾向がある。なお、上記のTgとは、DSC(パーキンエルマー社製、DSC−7型)を用いて、サンプル量10mg、昇温速度5℃/min、測定雰囲気:空気、の条件で測定したときのTgである。
(d)成分であるのポリイミド樹脂の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で10000以上であるが、単独で良好なフィルム形成性を示すために、30000以上であることが好ましく、40000以上であることがより好ましく、50000以上であることが更に好ましい。重量平均分子量が10000より小さい場合にはフィルム形成性が低下する恐れがある。なお、本明細書において、重量平均分子量とは、高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製、C−R4A)を用いて、ポリスチレン換算で測定したときの重量平均分子量を意味する。
(d)成分と(c)成分との含有量の比は特に制限されないが、フィルム状を良好に保持するために、(d)成分1質量部に対して、(c)成分が0.01〜5質量部となるようにすることが好ましく、0.1〜2質量部となるようにすることがより好ましい。この含有量の比が0.01質量部より小さいと硬化性が低下し、接着力が低下する恐れがあり、5質量部より大きいとフィルム形成性や膜形成性が低下する恐れがある。
(c)成分の分子量10000以上の高分子量成分は、ガラス転移温度(Tg)は、基板やチップへの貼付性の観点から、100℃以下であることが好ましく、75℃以下であることがより好ましい。Tgが100℃を超えて高い場合には、半導体チップに形成されたバンプや、基板に形成された電極や配線パターン等の凹凸を半導体用フィルム状接着剤で埋め込むことができず、気泡が残存して、ボイドの原因となる傾向がある。なお、上記のTgとは、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、DSC−7型)を用いて、サンプル量10mg、昇温速度5℃/min、測定雰囲気:空気の条件で測定したときのTgである。
(c)成分である分子量10000以上の高分子量成分の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で10000以上であるが、単独で良好なフィルム形成性を示すために、20000以上であることが好ましく、30000以上であることがより好ましく、40000以上であることが更に好ましい。重量平均分子量が10000未満の場合にはフィルム形成性が低下する恐れがある。なお、本明細書において、重量平均分子量とは、高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製、C−R4A)を用いて、ポリスチレン換算で測定したときの重量平均分子量を意味する。(c)成分の分子量は、流動性を考慮して100万以下、好ましくは50万以下であることが好ましい。
(c)成分と(a)成分のエポキシ樹脂との含有量の比は特に制限されないが、フィルム状を良好に保持するために、(c)成分1質量部に対して、(a)成分が0.01〜5質量部となるようにすることが好ましく、0.1〜2質量部となるようにすることがより好ましい。この含有量の比が0.01質量部未満では硬化性が低下し、接着力が低下する恐れがあり、5質量部を超えて大きいとフィルム形成性や膜形成性が低下する恐れがある。
(d)フラックス
半導体用フィルム状接着剤には(d)フラックス成分、すなわち、フラックス活性(酸化物や不純物を除去する活性)を示す化合物であるフラックス活性剤を含有することができる。フラックス活性剤としては、イミダゾール類やアミン類のように非共有電子対を有する含窒素化合物、カルボン酸類、フェノール類及びアルコール類が挙げられる。
アルコール等に比べて有機酸の方がフラックス活性を強く発現し、接続性が向上する。
(e)無機フィラ及び(f)樹脂フィラ
半導体用フィルム状接着剤の粘度や硬化物の物性を制御するため、及び、半導体チップと基板とを接続した際のボイドの発生や吸湿率の抑制のために、フィラを配合してもよい。絶縁性無機フィラとしては、ガラス、シリカ、アルミナ、酸化チタン、マイカ、窒化ホウ素等が挙げられ、その中でも、シリカ、アルミナ、酸化チタン、窒化ホウ素等が好ましく、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素がより好ましい。ウィスカーとしてはホウ酸アルミニウム、チタン酸アルミニウム、酸化亜鉛、珪酸カルシウム、硫酸マグネシウム、窒化ホウ素等が挙げられる。
樹脂フィラとしては、ポリウレタン、ポリイミド等を用いることができる。
これらのフィラ及びウィスカーは単独又は2種以上の混合体として使用することもできる。フィラの形状、粒径、及び配合量については、特に制限されない。
分散性や接着力向上の観点から、表面処理フィラであることが好ましい。表面処理としては、グリシジル系(エポキシ系)、アミン系、フェニル系、フェニルアミノ系、アクリル系、ビニル系等が挙げられる。
粒径に関しては、フリップチップ接続時のかみ込み防止の観点から、平均粒径が1.5μm以下が好ましく、視認性(透明性)の観点から、平均粒径が1.0μm以下がより好ましい。
これら全ては、表面処理のしやすさから、エポキシシラン系、アミノシラン系、アクリルシラン系等のシラン処理が好ましい。
分散性、流動性、接着力の観点から、グリシジル系、フェニルアミノ系、アクリル系、メタクリル系が好ましい。保存安定性の観点から、フェニル系、アクリル系、メタクリル系がより好ましい。
(f)樹脂フィラは(e)無機フィラに比べて、260℃等の高温で柔軟性を付与することができるため、耐リフロー性向上に適している。また、柔軟性付与のため、フィルム形成性向上にも効果がある。
絶縁信頼性の観点から、フィラは絶縁性であることが好ましい。銀フィラ、はんだフィラ等導電性の金属フィラは含有していないことが好ましい。
(e、f)フィラの配合量は、半導体用フィルム状接着剤組成物の固形分全体を基準として、30〜90質量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましい。30質量%未満では放熱性が低く、また、接着力の向上が強く発揮されない傾向がある。90質量%を超えると粘度が高くなって接着剤組成物の流動性の低下や接続部へのフィラの噛み込み(トラッピング)が生じ、接続信頼性が低下する傾向がある。
さらに、半導体用フィルム状接着剤には、イオントラッパー、酸化防止剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、レベリング剤等を配合してもよい。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの配合量については、各添加剤の効果が発現するように適宜調整すればよい。
半導体用フィルム状接着剤は、200℃以上の高温での圧着が可能である。また、はんだ等金属を溶融させて接続を形成するフリップチップパッケージではより効果を発現する。
(半導体用フィルム状接着剤の作製方法)
半導体用フィルム状接着剤(フィルム状)の作製方法を以下に示す。
(c)分子量10000以上の高分子量成分、(a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤、フィラ、その他添加剤等を有機溶媒中に加え、攪拌混合、混練等により、溶解又は分散させて、樹脂ワニスを調製する。その後、離型処理を施した基材フィルム上に、樹脂ワニスをナイフコーター、ロールコーター、アプリケーター、ダイコーター、コンマコーターなどを用いて塗布した後、加熱により有機溶媒を減少させて、基材フィルム上にフィルム状接着剤を形成する。
基材フィルムとしては、有機溶媒を揮発させる際の加熱条件に耐え得る耐熱性を有するものであれば特に制限はなく、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエーテルナフタレートフィルム、メチルペンテンフィルム等が例示できる。基材フィルムは、これらのフィルムからなる単層のものに限られず、2種以上の材料からなる多層フィルムであってもよい。
さらに、塗布後の樹脂ワニスから有機溶媒を揮発させる際の条件は、具体的には、50〜200℃、0.1〜90分間の加熱を行うことが好ましい、実装後のボイドや粘度調製に影響がなければ、有機溶媒が1.5質量%以下まで揮発する条件とすることが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
(1)表面自由エネルギーの極性成分γ の測定方法
フィルム状の半導体用フィルム状接着剤上に純水、及びジヨードメタンを滴下し、静的接触角を接触角計(協和界面科学株式会社製、DM−50、AD−31s)で測定した。測定した接触角の値から、Owens-Wendtの方式に基づいて、表面自由エネルギーの極性成分γ の値を算出した。
(2)溶融粘度測定方法
レオメーター(株式会社アントンパール・ジャパン製、MCR301)にて、サンプル厚み:400μm、昇温速度10℃/分、周波数:1Hzの条件で、測定治具(ディスポーザブルプレート(直径8mm)及びディスポーザブルサンプルディッシュ)を用いて、30℃〜140℃における溶融粘度を測定し、温度130℃での値を用いて評価した。
(3)半導体装置の製造方法
対向するステージ及び圧着ヘッドを有するフリップチップボンダーの押圧部材(FCB3、パナソニック株式会社製)を用いてし、以下の手順で半導体装置を製造した。
ダイシング装置を用いて、下記で作製した製造例のフィルム状接着剤(A〜F)をはんだバンプ付き半導体ウエハに貼り付け、ダイシングによって個片化した。貼り付けたフィルム状接着剤のフィルム厚みは、40μmとした。次いで、上記のフリップチップボンダーを用いて、個片化した接着剤フィルム付き半導体チップ(チップサイズ:縦7.3mm、横7.3mm、厚み0.15mm、接続部の金属(電極):銅ピラー+はんだ、銅ピラー高さ15μm、はんだ高さ10μm、バンプ数1048ピン、ピッチ80μm、製品名:WALTS−TEG CC80、株式会社ウォルツ製)と、押圧部材のステージ上の半導体チップ(チップサイズ:縦10mm、横10mm、厚み0.1mm、接続部の金属(電極):Au、製品名:WALTS−TEG IP80、株式会社ウォルツ製)がそれぞれの接続部が互いに対向するように位置合わせした。その後、圧着ヘッドとステージの間に挟んで加圧及び加熱して、接続部同士が接触するように半導体チップ同士を圧着し、半導体チップ同士の電極を電気的に接続した。圧着時の圧着ヘッドの最高到達温度は260℃、ステージ温度は80℃であった。
(4)フィレット評価(フィレット幅、カバレッジ性)
上記で作製したサンプルを上面から金属顕微鏡(オリンパス株式会社製、BX60)を用いて観察した。チップ側面からフィレットが最も外側に出ている距離をフィレット幅(A)とした。フィレット幅(A)は、150μm以下を良好な結果とし「○」、150μmを超えた場合を不良とし「×」として評価した。
チップのエッジ部分のフィレット幅(B)とし、(A)と(B)の比をカバレッジ性(C)とし、パッケージの端部までフィレットが出ているかを評価した。カバレッジ性は、(C)=(B)/(A)とし、0.1以上であれば、パッケージ端部までフィレットが出ていることを示す。パッケージ端部と中心部のフィレット幅の差がない方が好ましいため、(C)が1に近いほど、良好である。
(合成例:ポリイミド樹脂の合成)
温度計、攪拌機及び塩化カルシウム管を備えた300mlフラスコに、1,12−ジアミノドデカン2.10g(0.035モル)、ポリエーテルジアミン(BASF社製、商品名:D2000、分子量:1923)17.31g(0.03モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学工業株式会社製、商品名:LP−7100)2.61g(0.035モル)及びN−メチル−2−ピロリドン(関東化学株式会社製)150gを仕込み、攪拌した。ジアミンの溶解後、フラスコを氷浴中で冷却しながら、無水酢酸で再結晶精製した4,4´−(4,4´−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(フタル酸二無水物)(Sigma−Aldrich社製、商品名:BPADA)15.62g(0.10モル)を少量ずつ添加した。室温で8時間反応させたのち、キシレン100gを加え、窒素ガスを吹き込みながら180℃で加熱し、水と共にキシレンを共沸除去して、ポリイミド樹脂の溶液を得た。得られたポリイミド樹脂は、Tgが22℃、重量平均分子量が47000、SP値が10.2であった。
(実施例1〜4及び比較例1〜2)
実施例、比較例で使用した化合物を以下に示す。
(a)エポキシ樹脂
トリフェノールメタン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、EP1032H60、以下EP1032とする)
ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、YL983U、以下YL983とする)
(b)硬化剤
2,4−ジアミノ−6−[2´−メチルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体(四国化成工業株式会社製、2MAOK−PW)
(c)分子量10000以上の高分子量成分
ポリイミド樹脂(合成例で作製したポリイミド樹脂)
アクリルエラストマー(クラレ株式会社製、LA4285)、重量平均分子量Mw:約57000)
フェノキシ樹脂(新日鉄住金化学株式会社製、ZX1356)、Tg:約71℃、重量平均分子量Mw:約63000)
(d)フラックス剤(カルボン酸)
グルタル酸(融点約95℃)
(e)無機フィラ
シリカフィラ(株式会社アドマテックス製、SE2050、平均粒径0.5μm)
メタクリル表面処理ナノシリカフィラ(株式会社アドマテックス製、YA050C−SM、以下SMナノシリカとする、平均粒径約50nm)
(フィルム状接着剤の作製方法)
表1に示した配合により、(a)エポキシ樹脂、(d)フラックス剤(グルタル酸)、(e)無機フィラ(SE2050、SMナノシリカ)、(f)樹脂フィラ、を固形分60質量%になるように有機溶媒(メチルエチルケトン)を添加した。その後、直径1.0mm、直径2.0mmのビーズを固形分と同質量加え、ビーズミル(フリッチュ・ジャパン株式会社製、遊星型微粉砕機P-7)で30分撹拌した。その後、(c)分子量10000以上の高分子量成分を加え、再度、ビーズミルで30分撹拌した。撹拌後、(b)硬化剤を添加して攪拌し、ビーズをろ過によって除去した。作製したワニスをテーブルコータで塗工、乾燥(100℃/5min)し、フィルム状接着剤を得た。
Figure 2019165125
Figure 2019165125
表面自由エネルギーの極性成分(γ )が、1.3以上である本発明の半導体用フィルム状接着剤によれば、フィレットを抑制でき、かつ、パッケージ端部までフィレットを確保できることが確認された。
1…半導体用フィルム状接着剤
2…半導体チップ
3…基板
4…銅バンプ
5…接続部(はんだ)
6…配線
7…貫通電極
8…インターポーザー

Claims (4)

  1. 半導体チップ及び配線回路基板を接着剤を介してそれぞれの接続部の電極同士が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップを接着剤を介してそれぞれの接続部の電極同士が互いに電気的に接続された半導体装置の製造に用いる接着剤であって、前記接着剤の表面自由エネルギーの極性成分γ の値が1.3以上である半導体用フィルム状接着剤。
  2. 前記半導体用フィルム状接着剤の130℃における溶融粘度が、10000Pa・s以下である請求項1に記載の半導体用フィルム状接着剤。
  3. 前記半導体用フィルム状接着剤が、(a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤、(c)分子量10000以上の高分子量成分、を含有する請求項1又は請求項2に記載の半導体用フィルム状接着剤。
  4. 前記(c)分子量10000以上の高分子量成分が、重量平均分子量20000以上で、ガラス転移温度が100℃以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体用フィルム状接着剤。
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