JP2019163404A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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淳志 砂田
Atsushi Sunada
淳志 砂田
誠 金澤
Makoto Kanazawa
誠 金澤
圭一郎 内海
Keiichiro Utsumi
圭一郎 内海
多田 祐二
Yuji Tada
祐二 多田
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Abstract

【課題】良好な誘電特性を示すとともに難燃性および熱安定性に優れた樹脂成形体を実現する。【解決手段】樹脂成形体の製造材料となる組成物は、特定のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物と樹脂成分とを含む。ここで用いられる特定のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、例えば、下記の式(1)においてnが3であるととともにRの全てがフェノキシフェノキシ基、エテニルフェノキシ基またはベンジルフェノキシ基の構造を有するものであり、かつ、熱重量分析において不活性ガス雰囲気下で常温から600℃まで昇温速度10℃/分で加熱したときの500℃における重量保持率が50%以上、温度25℃で周波数1GHzでの比誘電率が2.6以下でありかつ誘電損失が0.002以下の条件を満足するものである。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、特に、難燃性樹脂組成物に関する。
自動車、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム関連)、IoT(Internet of Things)、M2M(Machine to Machine)、D2D(Device to Device)および第五世代移動通信システム(5G)等の産業分野において、高周波信号を扱うシステムの実用化およびより発展的な実用計画が進行している。これに伴い、これらの産業分野において不可欠な電気・電子機器、例えば、半導体に代表される電子部品やこれらを搭載したプリント配線基板などについて、伝送信号の高周波化が要求されている。
この要求を受け、高周波帯での伝送損失が少なく、誘電特性に優れた基板を実現するための樹脂材料が要望されており、この要望に応えた樹脂材料の開発および実用化も進んでいる。このような樹脂材料は、上述の電気的特性が求められるものであるのと同時に、それ自体の、或いは、基板に適した薄膜状に加工した場合の難燃性が求められており、必要により難燃剤の使用が検討される。
樹脂材料に対して使用される難燃剤は、一般に、無機系難燃剤と有機系難燃剤とに大別される。無機系難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、メラミンシアヌレート等の窒素化合物、赤リン、リン酸アミド、ポリリン酸アンモニウムおよびホスフィン酸アルミニウム系等のリン化合物、三酸化アンチモンおよび五酸化アンチモン等のアンチモン化合物、並びに、ホウ素化合物が挙げられる。一方、有機系難燃剤としては、例えば、塩素化パラフィン、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、臭素化ポリスチレンおよびテトラブロモビスフェノールA等のハロゲン系化合物、トリフェニルホスフェート(TPP)、トリクレジルホスフェート(TCP)およびビスフェノールAビス−ジフェニルホスフェート(BDP)等のリン系化合物、並びに、トリス(クロロエチル)ホスフェート(TCEP)およびトリス(β-クロロプロピル)ホスフェート(TCPP)等のハロゲン化リン系化合物が挙げられる。
無機系難燃剤は、誘電特性に優れており、樹脂材料の電気的特性を損ないにくいものであるが、吸水性や加水分解性を示すことから、その使用により樹脂成形体の機械的特性および電気的特性の経時劣化を招きやすく、長期的な信頼性が要求される電気・電子機器用として用いられる樹脂材料への難燃剤として不具合がある。一方、有機系難燃剤は、ハロゲン系化合物についはハロゲンフリーによる環境対応が要請される観点において使用が制限されつつあり、また、リン系化合物は、可塑性を有することから樹脂材料に対する添加量を増やして難燃性を高めると樹脂成形体の機械的強度を損なう可能性があり、また、加水分解性を示すことから、やはり、その使用が樹脂成形体の機械的特性および電気的特性の経時劣化を招きやすい。
そこで、樹脂材料に対して使用される難燃剤として、有機・無機ハイブリッド材料であるホスファゼン系化合物が注目されている。ホスファゼン系化合物は、リン含有化合物であって有機リン系化合物に比べてリン含有率が高いことから、樹脂材料に対する添加量を抑えて樹脂成形体に所要の難燃性を付与可能であるとともに、可塑性および加水分解性が小さいことから、樹脂成形体の機械的特性および電気的特性の経時劣化を招きにくい。
特許文献1は、フェノキシホスファゼン化合物を含む組成物を有効成分とする難燃剤を開示しており、そのような難燃剤を用いることで高周波領域における電気特性安定性に優れた樹脂成形体が得られるとしている。しかし、この難燃剤は、上記組成物がTGAによる不活性ガス雰囲気下、昇温温度10℃/分で常温から600℃まで加熱した時の500℃における重量保持率が15重量%以下であることから、それを用いた樹脂成形体は高温下での熱安定性を欠く。
特許3923497号公報
本発明は、良好な誘電特性を示すとともに難燃性および熱安定性に優れた樹脂成形体の実現を課題とする。
本発明に係る難燃性樹脂組成物は、特定のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物と樹脂成分とを含む。ここで、特定のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、下記の式(1)で表されるとともに、熱重量分析において不活性ガス雰囲気下で常温から600℃まで昇温速度10℃/分で加熱したときの500℃における重量保持率が50%以上、温度25℃で周波数1GHzでの比誘電率が2.6以下でありかつ誘電損失が0.002以下の条件を満足するものである。
Figure 2019163404
式(1)中、nは3〜8の整数を示し、Rはそれぞれ独立して下記のR−1基またはR−2基を示しかつ少なくとも一つがR−2基である。
R−1基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基が置換されていてもよい、炭素数が6〜20のアリールオキシ基。
R−2基:下記の式(2)で示される置換アリールオキシ基。
Figure 2019163404
式(2)中、Rは単結合、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、オキシメチレン基またはスルホニル基を示し、Rはモル体積当たりのモル分極が0.4以下の水素原子または特性基を示し、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素数が1〜6のアルキル基若しくはアルケニル基または置換基を有していてもよい炭素数が6〜10のアリール基を示し、pおよびqはそれぞれ独立して1〜4の整数を示し、rは0または1を示す。但し、rが0のときのRは水素原子またはメチル基とはならない。
本発明において用いられるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、通常、式(1)のnが3若しくは4のもの、または、式(1)のnが3のものと4のものとを重量比率で95%以上含むアリールオキシ環状ホスファゼン化合物混合物である。
また、本発明において用いられるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、酸価が0.05mgKOH/g以下のものが好ましい。
さらに、本発明において用いられるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、カールフィッシャー法により測定した含有水分量が100mg/kg以下のものが好ましい。
本発明において用いられる樹脂成分は、例えば、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂、ポリフタルアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、シアン酸エステル樹脂、ビスマレイミド−シアン酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂およびそれらの変性樹脂からなる群から選ばれたものである。
本発明の一形態において用いられるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、式(2)中のRとしてモル体積当たりのモル分極が0.4以下の重合反応性特性基を有するものである。この形態に係る本発明の難燃性樹脂組成物は、アリールオキシ環状ホスファゼン化合物の重合反応性特性基と重合反応可能な重合性材料をさらに含んでいてもよい。この形態の難燃性樹脂組成物は、アリールオキシ環状ホスファゼン化合物として重合反応性特性基がアルケニル基のものを用い、重合性材料としてビニル系化合物、ビニリデン系化合物、ジエン化合物、アクリル系化合物、エポキシ系化合物並びにラクトン、ラクタムおよび環状エーテルからなる群から選択された環状化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つのものを用いたものが好ましい。
他の観点に係る本発明は、樹脂成形体に関するものであり、この樹脂成形体は、本発明の難燃性樹脂組成物からなる。
さらに他の観点に係る本発明は、電気・電子部品に関するものであり、この電気・電子部品は、本発明の樹脂成形体を含む。
本発明に係る難燃性樹脂組成物は、特定のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物を用いていることから、良好な誘電特性を示すとともに難燃性および熱安定性に優れた樹脂成形体を形成可能である。
本発明に係る樹脂成形体は、本発明の難燃性樹脂組成物からなるため、良好な誘電特性を示すとともに難燃性および熱安定性に優れている。
本発明に係る電気・電子部品は、本発明の樹脂成形体を含むものであることから、良好な誘電特性を示すとともに難燃性および熱安定性に優れている。
本発明の難燃性樹脂組成物は、特定のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物と樹脂成分とを含む。
本発明の組成物において用いられるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物の構造は、下記の式(1)で表される。
Figure 2019163404
式(1)中、nは3〜8の整数を示す。したがって、式(1)で表されるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、nが3であるアリールオキシシクロトリホスファゼン化合物(3量体)、nが4であるアリールオキシシクロテトラホスファゼン化合物(4量体)、nが5であるアリールオキシシクロペンタホスファゼン化合物(5量体)、nが6であるアリールオキシシクロヘキサホスファゼン化合物(6量体)、nが7であるアリールオキシシクロヘプタホスファゼン化合物(7量体)またはnが8であるアリールオキシシクロオクタホスファゼン化合物(8量体)である。
これらのアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、nが小さいものの方が本発明の組成物に用いられた場合において誘電特性の優れた樹脂成形体を実現しやすいことから、nが3から6の整数のものが好ましく、nが3若しくは4のものが特に好ましい。また、アリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、nが異なる二種以上のものの混合物であってもよいが、この混合物は、nが小さいアリールオキシ環状ホスファゼン化合物の含有量の多いものの方が本発明の組成物に用いられた場合において、誘電特性の優れた樹脂成形体を実現しやすい。したがって、nが異なるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物の混合物としては、nが3から6の環状ホスファゼン化合物を重量比率で95%以上含む混合物が好ましく、nが3および4の環状ホスファゼン化合物を重量比率で95%以上含む混合物が特に好ましい。
式(1)中のRは、下記のR−1基またはR−2基を示し、少なくとも一つがR−2基である。
R−1基:
炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基が置換されていてもよい、炭素数が6〜20のアリールオキシ基。
このようなアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、エチルメチルフェノキシ基、ジエチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、イソプロピルメチルフェノキシ基、イソプロピルエチルフェノキシ基、ジイソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ペンチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、エトキシフェノキシ基、n−プロポキシフェノキシ基、iso−プロポキシフェノキシ基、n−ブトキシフェノキシ基、tert−ブトキシフェノキシ基、4−メトキシ−3−メチルフェノキシ基、4−エトキシ−3−メチルフェノキシ基、4−n−プロポキシフェノキシ基、4−iso−プロポキシ−3−メチルフェノキシ基、4−n−ブトキシ−3−メチルフェノキシ基、4−tert−ブトキシ−3−メチルフェノキシ基、フェニルフェノキシ基、ナフチルオキシ基、アントリルオキシ基およびフェナントリルオキシ基等を挙げることができる。このうち、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、ジエチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、フェニルフェノキシ基およびナフチルオキシ基が好ましく、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基およびナフチルオキシ基が特に好ましい。
R−2基:
下記の式(2)で示される置換アリールオキシ基。
Figure 2019163404
式(2)中、Rは、単結合、酸素原子(O)、硫黄原子(S)、メチレン基(CH)、オキシメチレン基(OCH)またはスルホニル基(SO)を示す。Rは、モル体積当たりのモル分極が0.4以下の水素原子または特性基を示す。Rは、それぞれ独立して水素原子、炭素数が1〜6のアルキル基若しくはアルケニル基または置換基を有していてもよい炭素数が6〜10のアリール基を示す。pおよびqは、それぞれ独立して1〜4の整数を示し、rは0または1を示す。但し、式(2)においてrが0のときのRは、水素原子またはメチル基とはならない。
の選択肢であるモル体積当たりのモル分極が0.4以下の特性基(以下、「R特性基」ということがある。)において、「モル体積当たりのモル分極」は、次のClausius-Mossottiの式により定義される。
Figure 2019163404
式中、PLLはモル分極であり、Vはモル体積である。εはR特性基を構成する原子団(分子)の比誘電率である。
上記特性基のPLLおよびVは、特性基を構成する原子団のPLLおよびVの和で求められる。本発明の組成物からなる樹脂成形体において低誘電率を実現するためには、R特性基としてモル体積当たりのモル分極がより小さな原子団のものを用いるのが好ましい。
特性基のモル体積あたりのモル分極の数値および計算の方法は、例えば、次の文献1から4に記載されている。
文献1:高分子電気物性、金丸競著、共立出版社
文献2:電子材料、31[10]84−87(1992)
文献3:サーキットテクノロジ、 Vol8、 No.2(1993)
文献4:Properties of Polymers、D.W. Van Krevelen著、2009年刊、Elsevier社
特性基は、重合活性等の反応性を持たない非反応型のものと、重合活性の反応性を有する反応型のものとに分類することができる。
非反応型のR特性基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基およびn−ブチル基などのアルキル基、フルオロ基、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基およびヘプタフルオロプロピル基などのフルオロアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基およびn−ブトキシ基などのアルコキシ基、並びに、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基およびブチルチオ基などのアルキルチオ基を挙げることができるが、モル体積あたりのモル分極率が0.4以下の条件を満足するものであれば、これらに限定されるものではない。
反応型のR特性基としては、例えば、エテニル基、メチルエテニル基、エチルエテニル基、プロピルエテニル基、イソプロピルエテニル基、ブチルエテニル基、1−プロぺニル基およびアリル基等のアルケニル基、並びに、メトキシエテニル基、エトキシエテニル基、プロポキシエテニル基、イソプロポキシエテニル基およびブトキシエテニル基等のアルコキシエテニル基を挙げることができるが、モル体積あたりのモル分極率が0.4以下の条件を満足するものであれば、これらに限定されるものではない。反応型のR特性基として好ましいものは、反応性が良好なことからエテニル基、メチルエテニル基およびエチルエテニル基である。
が水素であるR−2基の具体例としては、フェニルフェノキシ基、フェノキシフェノキシ基およびベンジルフェノキシ基を挙げることができる。
が非反応型の特性基であるR−2基の具体例としては、4−メチルフェニルフェノキシ基、3−メチルフェニルフェノキシ基、2−メチルフェニルフェノキシ基、4−エチルフェニルフェノキシ基、3−エチルフェニルフェノキシ基、2−エチルフェニルフェノキシ基、4−(n−プロピル)フェニルフェノキシ基、3−(n−プロピル)フェニルフェノキシ基、2−(n−プロピル)フェニルフェノキシ基、4−イソプロピルフェニルフェノキシ基、3−イソプロピルフェニルフェノキシ基、2−イソプロピルフェニルフェノキシ基、4−(n−ブチル)フェニルフェノキシ基、3−(n−ブチル)フェニルフェノキシ基、2−(n−ブチル)フェニルフェノキシ基、4−フルオロフェニルフェノキシ基、3−フルオロフェニルフェノキシ基、2−フルオロフェニルフェノキシ基、4−(モノフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、3−(モノフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、2−(モノフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、4−(ジフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、3−(ジフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、2−(ジフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、4−(トリフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、3−(トリフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、2−(トリフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、4−(ペンタフルオロエチル)フェニルフェノキシ基、3−(ペンタフルオロエチル)フェニルフェノキシ基、2−(ペンタフルオロエチル)フェニルフェノキシ基、4−(ヘプタフルオロプロピル)フェニルフェノキシ基、3−(ヘプタフルオロプロピル)フェニルフェノキシ基、2−(ヘプタフルオロプロピル)フェニルフェノキシ基、4−メトキシフェニルフェノキシ基、3−メトキシフェニルフェノキシ基、2−メトキシフェニルフェノキシ基、4−エトキシフェニルフェノキシ基、3−エトキシフェニルフェノキシ基、2−エトキシフェニルフェノキシ基、4−(n−プロポキシ)フェニルフェノキシ基、3−(n−プロポキシ)フェニルフェノキシ基、2−(n−プロポキシ)フェニルフェノキシ基、4−(イソプロポキシ)フェニルフェノキシ基、3−(イソプロポキシ)フェニルフェノキシ基、2−(イソプロポキシ)フェニルフェノキシ基、4−(n−ブトキシ)フェニルフェノキシ基、3−(n−ブトキシ)フェニルフェノキシ基、2−(n−ブトキシ)フェニルフェノキシ基、4−メチルチオフェニルフェノキシ基、3−メチルチオフェニルフェノキシ基、2−メチルチオフェニルフェノキシ基、4−エチルチオフェニルフェノキシ基、3−エチルチオフェニルフェノキシ基、2−エチルチオフェニルフェノキシ基、4−(n−プロピルチオ)フェニルフェノキシ基、3−(n−プロピルチオ)フェニルフェノキシ基、2−(n−プロピルチオ)フェニルフェノキシ基、4−(イソプロピルチオ)フェニルフェノキシ基、3−(イソプロピルチオ)フェニルフェノキシ基、2−(イソプロピルチオ)フェニルフェノキシ基、4−(n−ブチルチオ)フェニルフェノキシ基、3−(n−ブチルチオ)フェニルフェノキシ基、2−(n−ブチルチオ)フェニルフェノキシ基、4−メチルフェノキシフェノキシ基、3−メチルフェノキシフェノキシ基、2−メチルフェノキシフェノキシ基、4−エチルフェノキシフェノキシ基、3−エチルフェノキシフェノキシ基、2−エチルフェノキシフェノキシ基、4−(n−プロピル)フェノキシフェノキシ基、3−(n−プロピル)フェノキシフェノキシ基、2−(n−プロピル)フェノキシフェノキシ基、4−イソプロピルフェノキシフェノキシ基、3−イソプロピルフェノキシフェノキシ基、2−イソプロピルフェノキシフェノキシ基、4−(n−ブチル)フェノキシフェノキシ基、3−(n−ブチル)フェノキシフェノキシ基、2−(n−ブチル)フェノキシフェノキシ基、4−フルオロフェノキシフェノキシ基、3−フルオロフェノキシフェノキシ基、2−フルオロフェノキシフェノキシ基、4−(モノフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、3−(モノフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、2−(モノフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、4−(ジフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、3−(ジフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、2−(ジフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、4−(トリフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、3−(トリフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、2−(トリフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、4−(ペンタフルオロエチル)フェノキシフェノキシ基、3−(ペンタフルオロエチル)フェノキシフェノキシ基、2−(ペンタフルオロエチル)フェノキシフェノキシ基、4−(ヘプタフルオロプロピル)フェノキシフェノキシ基、3−(ヘプタフルオロプロピル)フェノキシフェノキシ基、2−(ヘプタフルオロプロピル)フェノキシフェノキシ基、4−メトキシフェノキシフェノキシ基、3−メトキシフェノキシフェノキシ基、2−メトキシフェノキシフェノキシ基、4−エトキシフェノキシフェノキシ基、3−エトキシフェノキシフェノキシ基、2−エトキシフェノキシフェノキシ基、4−(n−プロポキシ)フェノキシフェノキシ基、3−(n−プロポキシ)フェノキシフェノキシ基、2−(n−プロポキシ)フェノキシフェノキシ基、4−(イソプロポキシ)フェノキシフェノキシ基、3−(イソプロポキシ)フェノキシフェノキシ基、2−(イソプロポキシ)フェノキシフェノキシ基、4−(n−ブトキシ)フェノキシフェノキシ基、3−(n−ブトキシ)フェノキシフェノキシ基、2−(n−ブトキシ)フェノキシフェノキシ基、4−メチルチオフェノキシフェノキシ基、3−メチルチオフェノキシフェノキシ基、2−メチルチオフェノキシフェノキシ基、4−エチルチオフェノキシフェノキシ基、3−エチルチオフェノキシフェノキシ基、2−エチルチオフェノキシフェノキシ基、4−(n−プロピルチオ)フェノキシフェノキシ基、3−(n−プロピルチオ)フェノキシフェノキシ基、2−(n−プロピルチオ)フェノキシフェノキシ基、4−(イソプロピルチオ)フェノキシフェノキシ基、3−(イソプロピルチオ)フェノキシフェノキシ基、2−(イソプロピルチオ)フェノキシフェノキシ基、4−(n−ブチルチオ)フェノキシフェノキシ基、3−(n−ブチルチオ)フェノキシフェノキシ基、2−(n−ブチルチオ)フェノキシフェノキシ基、4−メチルベンジルフェノキシ基、3−メチルベンジルフェノキシ基、2−メチルベンジルフェノキシ基、4−エチルベンジルフェノキシ基、3−エチルベンジルフェノキシ基、2−エチルベンジルフェノキシ基、4−(n−プロピル)ベンジルフェノキシ基、3−(n−プロピル)ベンジルフェノキシ基、2−(n−プロピル)ベンジルフェノキシ基、4−イソプロピルベンジルフェノキシ基、3−イソプロピルベンジルフェノキシ基、2−イソプロピルベンジルフェノキシ基、4−(n−ブチル)ベンジルフェノキシ基、3−(n−ブチル)ベンジルフェノキシ基、2−(n−ブチル)ベンジルフェノキシ基、4−フルオロベンジルフェノキシ基、3−フルオロベンジルフェノキシ基、2−フルオロベンジルフェノキシ基、4−(モノフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、3−(モノフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、2−(モノフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、4−(ジフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、3−(ジフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、2−(ジフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、4−(トリフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、3−(トリフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、2−(トリフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、4−(ペンタフルオロエチル)ベンジルフェノキシ基、3−(ペンタフルオロエチル)ベンジルフェノキシ基、2−(ペンタフルオロエチル)ベンジルフェノキシ基、4−(ヘプタフルオロプロピル)ベンジルフェノキシ基、3−(ヘプタフルオロプロピル)ベンジルフェノキシ基、2−(ヘプタフルオロプロピル)ベンジルフェノキシ基、4−メトキシベンジルフェノキシ基、3−メトキシベンジルフェノキシ基、2−メトキシベンジルフェノキシ基、4−エトキシベンジルフェノキシ基、3−エトキシベンジルフェノキシ基、2−エトキシベンジルフェノキシ基、4−(n−プロポキシ)ベンジルフェノキシ基、3−(n−プロポキシ)ベンジルフェノキシ基、2−(n−プロポキシ)ベンジルフェノキシ基、4−(イソプロポキシ)ベンジルフェノキシ基、3−(イソプロポキシ)ベンジルフェノキシ基、2−(イソプロポキシ)ベンジルフェノキシ基、4−(n−ブトキシ)ベンジルフェノキシ基、3−(n−ブトキシ)ベンジルフェノキシ基、2−(n−ブトキシ)ベンジルフェノキシ基、4−メチルチオベンジルフェノキシ基、3−メチルチオベンジルフェノキシ基、2−メチルチオベンジルフェノキシ基、4−エチルチオベンジルフェノキシ基、3−エチルチオベンジルフェノキシ基、2−エチルチオベンジルフェノキシ基、4−(n−プロピルチオ)ベンジルフェノキシ基、3−(n−プロピルチオ)ベンジルフェノキシ基、2−(n−プロピルチオ)ベンジルフェノキシ基、4−(イソプロピルチオ)ベンジルフェノキシ基、3−(イソプロピルチオ)ベンジルフェノキシ基、2−(イソプロピルチオ)ベンジルフェノキシ基、4−(n−ブチルチオ)ベンジルフェノキシ基、3−(n−ブチルチオ)ベンジルフェノキシ基および2−(n−ブチルチオ)ベンジルフェノキシ基を挙げることができる。
が反応型の特性基であるR−2基の具体例としては、4−エテニルフェノキシ基、3−エテニルフェノキシ基、2−エテニルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェノキシ基、4−(エチルエテニル)フェノキシ基、3−(エチルエテニル)フェノキシ基、2−(エチルエテニル)フェノキシ基、4−(n−プロピルエテニル)フェノキシ基、3−(n−プロピルエテニル)フェノキシ基、2−(n−プロピルエテニル)フェノキシ基、4−(イソプロピルエテニル)フェノキシ基、3−(イソプロピルエテニル)フェノキシ基、2−(イソプロピルエテニル)フェノキシ基、4−(n−ブチルエテニル)フェノキシ基、3−(n−ブチルエテニル)フェノキシ基、2−(n−ブチルエテニル)フェノキシ基、4−(メトキシエテニル)フェノキシ基、3−(メトキシエテニル)フェノキシ基、2−(メトキシエテニル)フェノキシ基、4−(エトキシエテニル)フェノキシ基、3−(エトキシエテニル)フェノキシ基、2−(エトキシエテニル)フェノキシ基、4−(n−プロポキシエテニル)フェノキシ基、3−(n−プロポキシエテニル)フェノキシ基、2−(n−プロポキシエテニル)フェノキシ基、4−(イソプロポキシエテニル)フェノキシ基、3−(イソプロポキシエテニル)フェノキシ基、2−(イソプロポキシエテニル)フェノキシ基、4−(n−ブトキシエテニル)フェノキシ基、3−(n−ブトキシエテニル)フェノキシ基、2−(n−ブトキシエテニル)フェノキシ基、4−(1−プロぺニル)フェノキシ基、3−(1−プロぺニル)フェノキシ基、2−(1−プロぺニル)フェノキシ基、4−エテニルフェニルフェノキシ基、3−エテニルフェニルフェノキシ基、2−エテニルフェニルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(エチルエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(エチルエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(エチルエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(n−プロピルエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(n−プロピルエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(n−プロピルエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(イソプロピルエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(イソプロピルエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(イソプロピルエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(n−ブチルエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(n−ブチルエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(n−ブチルエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(メトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(メトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(メトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(エトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(エトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(エトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(n−プロポキシエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(n−プロポキシエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(n−プロポキシエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(イソプロポキシエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(イソプロポキシエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(イソプロポキシエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(n−ブトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(n−ブトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(n−ブトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(1−プロペニル)フェニルフェノキシ基、3−(1−プロペニル)フェニルフェノキシ基、2−(1−プロペニル)フェニルフェノキシ基、4−エテニルフェノキシフェノキシ基、3−エテニルフェノキシフェノキシ基、2−エテニルフェノキシフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(エチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(エチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(エチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(n−プロピルエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(n−プロピルエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(n−プロピルエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(イソプロピルエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(イソプロピルエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(イソプロピルエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(n−ブチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(n−ブチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(n−ブチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(メトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(メトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(メトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(エトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(エトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(エトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(n−プロポキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(n−プロポキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(n−プロポキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(イソプロポキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(イソプロポキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(イソプロポキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(n−ブトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(n−ブトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(n−ブトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(1−プロペニル)フェノキシフェノキシ基、3−(1−プロペニル)フェノキシフェノキシ基、2−(1−プロペニル)フェノキシフェノキシ基、4−エテニルベンジルフェノキシ基、3−エテニルベンジルフェノキシ基、2−エテニルベンジルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(エチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(エチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(エチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(n−プロピルエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(n−プロピルエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(n−プロピルエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(イソプロピルエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(イソプロピルエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(イソプロピルエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(n−ブチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(n−ブチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(n−ブチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(メトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(メトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(メトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(エトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(エトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(エトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(n−プロポキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(n−プロポキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(n−プロポキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(イソプロポキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(イソプロポキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(イソプロポキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(n−ブトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(n−ブトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、2−(n−ブトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、4−(1−プロペニル)ベンジルフェノキシ基、3−(1−プロペニル)ベンジルフェノキシ基および2−(1−プロペニル)ベンジルフェノキシ基を挙げることができる。
R−2基として好ましいものとしては、Rが水素である基、特に、フェニルフェノキシ基、フェノキシフェノキシ基およびベンジルフェノキシ基、Rがメチル基、エチル基、フルオロ基、モノフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基およびエトキシ基からなる群から選ばれた非反応型の特性基であるである基、特に、4−メチルフェニルフェノキシ基、3−メチルフェニルフェノキシ基、2−メチルフェニルフェノキシ基、4−エチルフェニルフェノキシ基、3−エチルフェニルフェノキシ基、2−エチルフェニルフェノキシ基、4−フルオロフェニルフェノキシ基、3−フルオロフェニルフェノキシ基、2−フルオロフェニルフェノキシ基、4−(モノフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、3−(モノフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、2−(モノフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、4−(トリフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、3−(トリフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、2−(トリフルオロメチル)フェニルフェノキシ基、4−メトキシフェニルフェノキシ基、3−メトキシフェニルフェノキシ基、2−メトキシフェニルフェノキシ基、4−エトキシフェニルフェノキシ基、3−エトキシフェニルフェノキシ基、2−エトキシフェニルフェノキシ基、4−メチルフェノキシフェノキシ基、3−メチルフェノキシフェノキシ基、2−メチルフェノキシフェノキシ基、4−エチルフェノキシフェノキシ基、3−エチルフェノキシフェノキシ基、2−エチルフェノキシフェノキシ基、4−フルオロフェノキシフェノキシ基、3−フルオロフェノキシフェノキシ基、2−フルオロフェノキシフェノキシ基、4−(モノフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、3−(モノフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、2−(モノフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、4−(トリフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、3−(トリフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、2−(トリフルオロメチル)フェノキシフェノキシ基、4−メトキシフェノキシフェノキシ基、3−メトキシフェノキシフェノキシ基、2−メトキシフェノキシフェノキシ基、4−エトキシフェノキシフェノキシ基、3−エトキシフェノキシフェノキシ基、2−エトキシフェノキシフェノキシ基、4−メチルベンジルフェノキシ基、3−メチルベンジルフェノキシ基、2−メチルベンジルフェノキシ基、4−エチルベンジルフェノキシ基、3−エチルベンジルフェノキシ基、2−エチルベンジルフェノキシ基、4−フルオロベンジルフェノキシ基、3−フルオロベンジルフェノキシ基、2−フルオロベンジルフェノキシ基、4−(モノフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、3−(モノフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、2−(モノフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、4−(トリフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、3−(トリフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、2−(トリフルオロメチル)ベンジルフェノキシ基、4−メトキシベンジルフェノキシ基、3−メトキシベンジルフェノキシ基、2−メトキシベンジルフェノキシ基、4−エトキシベンジルフェノキシ基、3−エトキシベンジルフェノキシ基および2−エトキシベンジルフェノキシ基、殊に、4−フルオロフェニルフェノキシ基、3−フルオロフェニルフェノキシ基、2−フルオロフェニルフェノキシ基、4−メトキシフェニルフェノキシ基、3−メトキシフェニルフェノキシ基、2−メトキシフェニルフェノキシ基、4−フルオロフェノキシフェノキシ基、3−フルオロフェノキシフェノキシ基、2−フルオロフェノキシフェノキシ基、4−メトキシフェノキシフェノキシ基、3−メトキシフェノキシフェノキシ基、2−メトキシフェノキシフェノキシ基、4−フルオロベンジルフェノキシ基、3−フルオロベンジルフェノキシ基、2−フルオロベンジルフェノキシ基、4−メトキシベンジルフェノキシ基、3−メトキシベンジルフェノキシ基および2−メトキシベンジルフェノキシ基、Rがエテニル基、メチルエテニル基、メトキシエテニル基およびエトキシエテニル基からなる群から選ばれた反応型の特性基であるである基、特に、4−エテニルフェノキシ基、3−エテニルフェノキシ基、2−エテニルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェノキシ基、4−(メトキシエテニル)フェノキシ基、3−(メトキシエテニル)フェノキシ基、2−(メトキシエテニル)フェノキシ基、4−(エトキシエテニル)フェノキシ基、3−(エトキシエテニル)フェノキシ基、2−(エトキシエテニル)フェノキシ基、4−エテニルフェニルフェノキシ基、3−エテニルフェニルフェノキシ基、2−エテニルフェニルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(メトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(メトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(メトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(エトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(エトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(エトキシエテニル)フェニルフェノキシ基、4−エテニルフェノキシフェノキシ基、3−エテニルフェノキシフェノキシ基、2−エテニルフェノキシフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(メトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(メトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(メトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(エトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(エトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(エトキシエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−エテニルべンジルフェノキシ基、3−エテニルべンジルフェノキシ基、2−エテニルべンジルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)べンジルフェノキシ基、3−(メチルエテニル)べンジルフェノキシ基、2−(メチルエテニル)べンジルフェノキシ基、4−(メトキシエテニル)べンジルフェノキシ基、3−(メトキシエテニル)べンジルフェノキシ基、2−(メトキシエテニル)べンジルフェノキシ基、4−(エトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(エトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基および2−(エトキシエテニル)ベンジルフェノキシ基、殊に、4−エテニルフェノキシ基、3−エテニルフェノキシ基、2−エテニルフェノキシ基、4−エテニルフェニルフェノキシ基、3−エテニルフェニルフェノキシ基、2−エテニルフェニルフェノキシ基、4−エテニルフェノキシフェノキシ基、3−エテニルフェノキシフェノキシ基、2−エテニルフェノキシフェノキシ基、4−エテニルベンジルフェノキシ基、3−エテニルベンジルフェノキシ基、2−エテニルベンジルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基および2−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基を挙げることができる。
式(1)において、Rは2n個含まれているが、このうちの少なくとも一つがR−2基である。R−2基の観点において、式(1)で示されるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は次の形態に分類することができる。
[形態1]
2n個の全てのRがR−2基のものである。この場合、Rは、全てが同じR−2基であってもよいし、2種以上のR−2基であってもよい。この形態のもので好ましいものは、式(1)のnが3であるアリールオキシシクロトリホスファゼン化合物、式(1)のnが4であるアリールオキシシクロテトラホスファゼン化合物、式(1)のnが5であるアリールオキシシクロペンタホスファゼン化合物若しくは式(1)のnが6であるアリールオキシシクロヘキサホスファゼン化合物またはこれらの任意の混合物である。
この形態の環状ホスファゼン化合物におけるR−2基は、Rが水素原子であるものとしてフェニルフェノキシ基、フェノキシフェノキシ基またはベンジルフェノキシ基が好ましく、非反応型のR特性基を有するものとして4−フルオロフェニルフェノキシ基、3−フルオロフェニルフェノキシ基、2−フルオロフェニルフェノキシ基、4−メトキシフェニルフェノキシ基、3−メトキシフェニルフェノキシ基、2−メトキシフェニルフェノキシ基、4−フルオロフェノキシフェノキシ基、3−フルオロフェノキシフェノキシ基、2−フルオロフェノキシフェノキシ基、4−メトキシフェノキシフェノキシ基、3−メトキシフェノキシフェノキシ基、2−メトキシフェノキシフェノキシ基、4−フルオロベンジルフェノキシ基、3−フルオロベンジルフェノキシ基、2−フルオロベンジルフェノキシ基、4−メトキシベンジルフェノキシ基、3−メトキシベンジルフェノキシ基または2−メトキシベンジルフェノキシ基が好ましく、反応型のR特性基を有するものとして4−エテニルフェノキシ基、3−エテニルフェノキシ基、2−エテニルフェノキシ基、4−エテニルフェニルフェノキシ基、3−エテニルフェニルフェノキシ基、2−エテニルフェニルフェノキシ基、4−エテニルフェノキシフェノキシ基、3−エテニルフェノキシフェノキシ基、2−エテニルフェノキシフェノキシ基、4−エテニルベンジルフェノキシ基、3−エテニルベンジルフェノキシ基、2−エテニルベンジルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基、4−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、3−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、2−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基、4−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基、3−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基または2−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基が好ましい。このような好ましいR−2基を有する本形態のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、他のR−2基を有する本形態のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物に比べ、熱安定性および誘電特性においてより優れた樹脂成形体を実現可能な点において有利である。
[形態2]
2n個のRのうちの一部(すなわち、少なくとも一つ)がR−2基であり、他のRがR−1基のものである。ここで、R−2基が二つ以上の場合、R−2基は、全てが同じR−2基であってもよいし、二種以上のR−2基が混在したものであってもよい。また、R−1基が二つ以上の場合、R−1基は、全てが同じR−1基であってもよいし、二種以上のR−1基が混在したものであってもよい。
この形態のもので好ましいものは、2n個のRのうちの1個〜(2n−1)個がR−2基のものである、式(1)のnが3であるアリールオキシシクロトリホスファゼン化合物、式(1)のnが4であるアリールオキシシクロテトラホスファゼン化合物、式(1)のnが5であるアリールオキシシクロペンタホスファゼン化合物若しくは式(1)のnが6であるアリールオキシシクロヘキサホスファゼン化合物またはこれらの任意の混合物である。
なお、2n個のRのうちの1個〜(2n−1)個がR−2基であるか否かは、アリールオキシ環状ホスファゼン化合物またはその製造過程における中間体のTOF−MS分析により確認することが出来る。
この形態のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物の具体例としては、式(1)のnが3であるアリールオキシシクロトリホスファゼン化合物、式(1)のnが4であるアリールオキシシクロテトラホスファゼン化合物、式(1)のnが5であるアリールオキシシクロペンタホスファゼン化合物または式(1)のnが6であるアリールオキシシクロヘキサホスファゼン化合物であって、次のものを挙げることができる。
Rが、R−1基であるフェノキシ基とR−2基であるフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である3−フルオロフェニルフェノキシ基とのの組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である4−メトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である2−メトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である4−フルオロ−2メチルフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基であるフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である4−フルオロフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である3−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である2−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である3−エチル−5−フルオロフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とベンジルフェノキシ基との組み合わせであるもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である3−フルオロベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である4−メトキシベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である2−メトキシベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である4−エチル−2−フルオロベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの。
Rが、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基であるフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である4−フルオロフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である3−メトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である2−メトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である3−メチル−4−メトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基であるフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である3−フルオロフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である4−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である2−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である2−エチル−5−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基であるベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である4−フルオロベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である3−メトキシベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である2−メトキシベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である2−フルオロ−3−メチルベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの。
Rが、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基であるフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である3−フルオロフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である4−メトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である2−メトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である3−エチル−4−フルオロフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基であるフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である4−フルオロフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である3−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である2−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である2−メチル−5−フルオロフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基であるベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である3−フルオロベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である4−メトキシベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である2−メトキシベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である2−フルオロ−4−メチルベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの。
Rが、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基であるフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である4−フルオロフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である3−メトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である2−メトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である2−エチル−4−メトキシメトキシフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基であるフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である3−フルオロフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である4−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である2−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である5−メチル−3−メトキシフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基であるベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である4−フルオロベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である3−メトキシベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である2−メトキシベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの。
Rが、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である4−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である3−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である2−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である2−メチル−4−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である6−メチル−2−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である4−エテニルフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である3−エテニルフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である2−エテニルべンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である4−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である3−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である2−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である1−メチル−4−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である3−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である4−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるフェノキシ基とR−2基である2−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの。
Rが、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である4−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である3−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である2−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である3−エテニルフェニルフェノキシ基の組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である4−エテニルフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である2−エテニルべンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である4−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である3−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である2−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である2−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である3−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である4−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である3−メチル−4−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である4−メチル−3−エテニルフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるメチルフェノキシ基とR−2基である4−メチル−2−エテニルフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの。
Rが、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である4−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である3−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である2−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である4−エテニルフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である2−エテニルフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である3−エテニルべンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である4−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である3−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である2−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である4−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である2−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるジメチルフェノキシ基とR−2基である3−(メチルエテニル)ベンジルフェノキシ基との組み合わせのもの。
Rが、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である4−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である3−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である2−エテニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である4−エテニルフェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である3−エテニルフェノキシフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である2−エテニルべンジルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である4−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である3−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である2−(メチルエテニル)フェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である3−(メチルエテニル)フェニルフェノキシ基との組み合わせのもの、R−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である4−(メチルエテニル)フェノキシフェノキシ基との組み合わせのものおよびR−1基であるナフチルオキシ基とR−2基である2−(メチルエテニル)べンジルフェノキシ基との組み合わせのもの。
以上の具体例に係るアリールオキシ環状ホスファゼン化合物から選択した任意のものの混合物。
本発明の組成物において用いられるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、式(1)で表される構造のもののうち、特定の特性条件を満足するもの、すなわち、熱重量分析において不活性ガス雰囲気下で常温から600℃まで昇温速度10℃/分で加熱したときの500℃における重量保持率が50%以上、温度25℃で周波数1GHzでの比誘電率が2.6以下でありかつ誘電損失が0.002以下の条件を満足するものである。各特性の測定方法は、後記の実施例に記載のとおりである。
本発明の組成物において用いられるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物の酸価は、0.05mgKOH/g以下が好ましく、0.03mgKOH/g以下がより好ましく、0.01mgKOH/g以下が特に好ましい。式(1)で表されるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、所要の特性条件を満足するものであっても、酸価が0.05mgKOH/gを超えると誘電特性、特に誘電損失が損なわれる可能性がある。
アリールオキシ環状ホスファゼン化合物の上記酸価は、JIS K0070「化学製品の酸価、けん化価、エステル化、よう素価、水酸基価および不けん化物の試験方法」に従って測定した場合のものであり、例えば次の式(3)で表される単位を含む環状ホスファゼン化合物が測定対象の酸価成分となるものである。式(3)中、Rは式(1)と同じである。
Figure 2019163404
また、本発明の組成物において用いられるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物の含有水分量は、100mg/kg以下が好ましく、50mg/kg以下がより好ましく、30mg/kg以下が特に好ましい。式(1)で表されるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、所要の特性条件を満足するものであっても、含有水分量が100mg/kgを超えると誘電特性、特に誘電損失が損なわれる可能性がある。
アリールオキシ環状ホスファゼン化合物の上記含有水分量は、JIS K0068「化学製品の水分測定方法」に従ってカールフィッシャー法により測定した場合のものである。
本発明の組成物において、上述のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、二種以上のものが併用されてもよい。
本発明の組成物において用いられる樹脂成分は、樹脂成形体の製造材料として通常用いられるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂、ポリフタルアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、シアン酸エステル樹脂、ビスマレイミド−シアン酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂またはこれらの変性樹脂などである。これらの樹脂成分は、二種以上のものを併用してもよい。また、これらの樹脂成分は、以下の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を混合して使用することもできる。この際、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とは併用してもよい。
混合使用可能な熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエチレン樹脂、ポリイソプレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、耐衝撃性ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン樹脂(MBS樹脂)、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(MABS樹脂)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂(AAS樹脂)、ポリメチルアクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリチオエーテルスルホン樹脂並びに液晶ポリマーを挙げることができる。変性ポリフェニレンエーテル樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテルの一部または全部に、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、無水ジカルボキシル基などの反応性官能基をグラフト反応や共重合などの何らかの方法により導入したものが用いられる。ポリエステル樹脂の例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂およびポリエチレンナフタレート樹脂を挙げることができる。熱可塑性樹脂は、二種以上のものを併用してもよい。
本発明の組成物を電子機器において用いられる成形体材料として用いる場合、熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂またはポリイソプレン樹脂を用いるのが好ましい。
混合使用可能な熱硬化性樹脂の具体例としては、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリカルボジイミド樹脂およびマレイミド樹脂を挙げることができる。これらのうち、ポリエステルイミド樹脂、ポリカルボジイミド樹脂およびマレイミド樹脂等のポリイミド系樹脂は、その取り扱い加工性および接着性を高めるために熱可塑性や溶媒可溶性が付与されたものであってもよい。熱硬化性樹脂は、二種以上のものを併用してもよい。
本発明の組成物は、上述のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物と上述の樹脂成分とを均一に混合することで調製することができる。本発明の組成物におけるアリールオキシ環状ホスファゼン化合物の含有量は、樹脂成分の種類や本発明の組成物の用途などの各種条件に応じて適宜設定することができるが、通常、固形分換算での樹脂成分100重量部に対し、0.1〜200重量部に設定するのが好ましく、0.5〜100重量部に設定するのがより好ましく、1〜50重量部に設定するのが特に好ましい。アリールオキシ環状ホスファゼン化合物の含有量が0.1重量部未満の場合は、十分な難燃性を示す樹脂成形体が得られ難くなる可能性がある。逆に、アリールオキシ環状ホスファゼン化合物の含有量が200重量部を超えると、樹脂成分本来の特性が損なわれ、樹脂成分による当該特性を示す樹脂成形体が得られ難くなる可能性がある。
本発明の組成物は、上述のアリールオキシ環状ホスファゼン化合物として反応型のR特性基を有するものを用いる場合、当該特性基と重合反応可能な重合性材料をさらに含んでいてもよい。重合性材料としては、例えば、ビニル系化合物、ビニリデン系化合物、ジエン化合物、アクリル系化合物、エポキシ系化合物並びにラクトン、ラクタムおよび環状エーテルからなる群から選ばれた環状化合物を挙げることができる。
このような重合性材料の具体例としては、塩化ビニル、ブタジエン、イソプレン、スチレン、耐衝撃性ポリスチレン前駆体、アクリロニトリル−スチレン樹脂(AS樹脂)前駆体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)前駆体、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン樹脂(MBS樹脂)前駆体、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(MABS樹脂)前駆体、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂(AAS樹脂)前駆体、メチル(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート樹脂前駆体、エポキシ化油アクリレート樹脂前駆体、ウレタンアクリレート樹脂前駆体、ポリエステルアクリレート樹脂前駆体、ポリエーテルアクリレート樹脂前駆体、アクリルアクリレート樹脂前駆体、不飽和ポリエステル樹脂前駆体、ビニル/アクリレート樹脂前駆体、ビニルエーテル系樹脂前駆体、ポリエン/チオール樹脂前駆体、シリコンアクリレート樹脂前駆体、ポリブタジエンアクリレート樹脂前駆体、ポリスチリル(エチル)メタクリレート樹脂前駆体、ポリカーボネートアクリレート樹脂前駆体、光硬化性または熱硬化性のポリイミド樹脂前駆体、光硬化性または熱硬化性のポリフェニレンエーテル樹脂前駆体、光硬化性または熱硬化性のケイ素含有樹脂前駆体、光硬化性または熱硬化性のエポキシ樹脂前駆体、脂環式エポキシ樹脂前駆体およびグリシジルエーテルエポキシ樹脂前駆体を挙げることができる。このうち、ブタジエン、イソプレン、スチレン、エポキシアクリレート樹脂前駆体、ウレタンアクリレート樹脂前駆体およびポリエステルアクリレート樹脂前駆体が好ましい。
重合性材料は二種以上のものを併用してもよい。
重合性材料を含む本発明の組成物は、重合開始剤をさらに含むのが好ましい。重合開始剤の種類は、反応型のR特性基を有するアリールオキシ環状ホスファゼン化合物と重合性材料とを重合反応させる方法により選択することができる。加熱により重合させる場合、使用可能な重合開始剤の例として、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドおよびジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の過酸化物、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキシルニトリル、アゾビスシアノ吉草酸および2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ系化合物並びに芳香族スルホン酸塩等の酸発生剤を挙げることができる。
また、エネルギー線の照射により重合させる場合、使用可能な重合開始剤の例として、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、スルホニウム系光重合開始剤およびヨードニウム系光重合開始剤等を挙げることができる。この場合、必要に応じて第三級アミン等の増感剤を併用することもできる。
本発明の組成物は、必要に応じて反応性希釈剤を含んでいてもよい。利用可能な反応性希釈剤は、特に限定されるものではないが、例えば、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテルまたはアリルグリシジルエーテル等の脂肪族アルキルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートまたは3級カルボン酸グリシジルエステル等のアルキルグリシジルエステル、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−s−ブチルフェニルグリシジルエーテルまたはノニルフェニルグリシジルエーテル等の芳香族アルキルグリシジルエーテル等である。反応性希釈剤は、二種以上のものが併用されてもよい。
本発明の組成物は、その用途や樹脂成分の種類等に応じ、目的とする物性を損なわない範囲で各種の添加剤を配合することができる。利用可能な添加剤の例としては、天然シリカ、焼成シリカ、合成シリカ、アモルファスシリカ、ホワイトカーボン、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛、天然マイカ、合成マイカ、アエロジル、カオリン、クレー、タルク、焼成カオリン、焼成クレー、焼成タルク、ウオラストナイト、ガラス短繊維、ガラス微粉末、中空ガラスおよびチタン酸カリウム繊維等の無機充填剤、ナノカーボンチューブ、グラフェンおよびフラーレン等のナノカーボン類、アラミド繊維およびポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維等の有機繊維、シランカップリング剤等の充填材の表面処理剤、ワックス類、脂肪酸およびその金属塩、酸アミド類およびパラフィン等の離型剤、塩素化パラフィン、リン酸エステル、縮合リン酸エステル、リン酸アミド、リン酸アミドエステル、ホスフィネート、ホスフィネート塩、リン酸アンモニウムおよび赤リン等のリン系難燃剤、メラミン、メラミンシアヌレート、メラム、メレム、メロンおよびサクシノグアナミン等の窒素系難燃剤、シリコーン系難燃剤並びに臭素系難燃剤等の難燃剤、三酸化アンチモン等の難燃助剤、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のドリッピング防止剤、ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、ヒンダートフェノールおよびスチレン化フェノールなどの酸化防止剤、チオキサントン系等の光重合開始剤、スチルベン誘導体等の蛍光増白剤、硬化剤、染料、顔料、着色剤、光安定剤、光増感剤、増粘剤、滑剤、消泡剤、レベリング剤、光沢剤、重合禁止剤、チクソ性付与剤、可塑剤並びに帯電防止剤等を挙げることができる。
本発明の組成物は、各種の成形方法により成形可能であり、樹脂成形体の製造用材料として用いることができる。ここで、本発明の組成物は、反応型のR特性基を有するアリールオキシ環状ホスファゼン化合物と重合性材料とを含むものである場合、成形時に加熱することで、或いは、光や放射線等のエネルギー線を照射することで、アリールオキシ環状ホスファゼン化合物と重合性材料との重合反応を進行させることができる。
本発明の組成物を用いて形成された樹脂成形体は、難燃性および高温下での熱安定性に優れていることから、各種の産業分野において多様な用途・目的のために使用することができる。特に、この樹脂成形体は、比誘電率および誘電損失が低いことから誘電特性に優れており、電気・電子部品において有用である。例えば、この樹脂成形体を半導体封止用途や回路基板用途(特に、金属張積層板、プリント配線基板用基板、プリント配線基板用接着剤、プリント配線基板用接着剤シート、プリント配線基板用絶縁性回路保護膜、プリント配線基板用導電ペースト、多層プリント配線基板用封止剤、回路保護剤、カバーレイフィルムまたはカバーインク)として含む電気・電子部品は、比誘電率および誘電損失が低く、伝送信号の高周波化に対応可能である。
以下に実施例や比較例等を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらによってなんら限定されるものではない。
以下において、「unit mol」の「unit」は、環状ホスファゼン化合物の最小構成単位、例えば、式(1)については(NPR)を意味する。なお、クロロシクロホスファゼン化合物の場合、その「unit」は(NPCl)であり、その1unit molは115.87gである。また、以下においては、特に断りがない限り、「%」および「部」とあるのは、それぞれ「重量%」および「重量部」を意味する。
実施例等で使用したリン系難燃剤
実施例等で使用したリン系難燃剤は以下のとおりである。実施例等のために製造したリン系難燃剤としての各種の環状ホスファゼン化合物は、H−NMRおよび31P−NMR並びにTOF-MSの結果に基づいて同定した。
各リン系難燃剤について測定した誘電特性および熱安定性を表1に示す。誘電特性は、株式会社AET製の粉体測定用空洞共振器を用い、温度25℃で周波数1GHzでの比誘電率および誘電損失を測定した。また、熱安定性は、示差熱熱重量同時測定装置(株式会社日立ハイテクノロジーの型番「STA7200」)を用い、窒素雰囲気下において常温から600℃の温度範囲を10℃/分で加熱したときの500℃における重量保持率(%)を測定した。重量保持率が高いほど、熱安定性に優れていることを示している。
<リン系難燃剤A:フェノキシ基全置換環状ホスファゼン化合物>
PHOSPHORUS−NITROGEN COMPOUNDS、H.R.ALLCOCK著、1972年刊、151頁、ACADEMIC PRESS社に記載されている方法に従ってヘキサクロロシクロトリホスファゼンから白色固体のヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン([N=P(OC)を製造し、これをリン系難燃剤Aとして使用した。
<リン系難燃剤B:アリルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物>
温度計、撹拌機、冷却管および滴下ロートを備え付けた1リットルの四つ口フラスコに、窒素気流下でテトラヒドロフラン200mL、水素化ナトリウム(60%、流動パラフィン分散粉末)52.8g(1.32mol)およびヘキサクロロシクロトリホスファゼン69.5g(0.60unit mol)を仕込み、フェノール溶液(テトラヒドロフラン60mLにフェノール62.1g(0.66mol)を溶解したもの)を滴下した。50℃で1時間熟成後、この反応液に2−アリルフェノール溶液(テトラヒドロフラン80mLに2−アリルフェノール80.5g(0.6mol)を溶解したもの)を滴下し、50℃で24時間熟成した。この反応混合物を室温に冷却後にトルエン500mLを加えて希釈し、この希釈液を500mLのイオン交換水を用いて2回水洗した後に希硝酸で中和してさらに水洗した。水洗後の溶液のトルエン層を減圧濃縮し、154.0gの生成物を得た(収率:94.6%)。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
H−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
3.3(6H),4.8〜5.1(6H),5.7〜6.0(3H),6.8〜7.3(27H)
31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
9.0〜9.3 三量体(P=N)
◎TOF−MS:
774,814,854
以上の分析結果から、この生成物は[N(OCCHCH=CH(OC]、[[N(OCCHCH=CH(OC]および[N(OCCHCH=CH(OC]の混合物であり、その平均組成が[[N(OCCHCH=CH(OC]のアリルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物であることを確認した。この生成物をリン系難燃剤Bとして使用した。
<リン系難燃剤C:ホスフィン酸金属塩>
ホスフィン酸金属塩であるClariant社の商品名「Exolit OP935」を入手し、これをリン系難燃剤Cとして使用した。
<リン系難燃剤D:フェノキシフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物>
温度計、撹拌機、冷却管および滴下ロートを備え付けた3リットルの四つ口フラスコに、窒素気流下でヘキサクロロシクロトリホスファゼン溶液(テトラヒドロフラン700mLにヘキサクロロシクロトリホスファゼン173.8g(1.50unit mol)を溶解したもの)を仕込み、これに、予め調製したフェノキシフェノールのナトリウム塩溶液(テトラヒドロフラン1,000mLにフェノキシフェノールのナトリウム塩725.9g(3.47mol)を溶解したもの)を1時間かけて滴下し、3時間還流した。この反応混合物を室温に冷却後、溶媒を留去することで濃縮し、これにトルエン1,000mLおよび5%水酸化ナトリウム水溶液500mLを加えて分液ロートに移した。水層から分離したトルエン層を5%水酸化ナトリウム水溶液500mLで洗浄し、希硝酸で中和した後にさらに水洗した。トルエン層を減圧濃縮し、560.7gの生成物を得た(収率:90.0%)。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
H−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
6.9〜7.2(54H)
31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
10.0 三量体(P=N)
◎TOF-MS(m/z):
1245
以上の分析結果から、この生成物は、構造が[N(OCOC]のフェノキシフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物であることを確認した。この生成物をリン系難燃剤Dとして使用した。
<リン系難燃剤E:ベンジルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物>
温度計、撹拌機、冷却管および滴下ロートを備え付けた3リットルの四つ口フラスコに、窒素気流下でヘキサクロロシクロトリホスファゼン溶液(テトラヒドロフラン700mLにヘキサクロロシクロトリホスファゼン173.8g(1.50unit mol)を溶解したもの)を仕込み、これに、予め調製したベンジルフェノールのナトリウム塩溶液(テトラヒドロフラン1,000mLにベンジルフェノールのナトリウム塩715.6g(3.47mol)を溶解したもの)を1時間かけて滴下し、3時間還流した。この反応混合物を室温に冷却後、溶媒を留去することで濃縮し、これにトルエン1,000mLおよび5%水酸化ナトリウム水溶液500mLを加えて分液ロートに移した。水層から分離したトルエン層を5%水酸化ナトリウム水溶液500mLで洗浄し、希硝酸で中和した後にさらに水洗した。トルエン層を減圧濃縮し、570.9gの生成物を得た(収率:92.5%)。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
H−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
3.8(12H)、6.7〜7.4(54H)
31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
9.3 三量体(P=N)
◎TOF-MS(m/z):
1234
以上の分析結果から、この生成物は、構造が[N(OCCH]のベンジルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物であることを確認した。この生成物をリン系難燃剤Eとして使用した。
<リン系難燃剤F:エテニルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物>
温度計、撹拌機、冷却管および滴下ロートを備え付けた5リットルの四つ口フラスコに、窒素気流下でテトラヒドロフラン750mL、水素化ナトリウム(60%、流動パラフィン分散粉末)158.3g(3.96mol)およびヘキサクロロシクロトリホスファゼン208.6g(1.80unit mol)を仕込んだ。これを0〜5℃に冷却し、4−(メチルエテニル)フェノール溶液(テトラヒドロフラン750mLに4−(メチルエテニル)フェノール523.3g(3.9mol)を溶解したもの)を滴下した後に50℃に昇温して24時間熟成した。反応終了を確認後、反応液にトルエン2,000mLを加えて希釈し、この希釈液を2,000mLのイオン交換水に加えた。これをイオン交換水2,000mLを用いて2回水洗した後に飽和食塩水1,000mLを用いてさらに洗浄した。そして、有機層を濃縮後、残渣をジエチルエーテルで希釈してシリカゲルカラムクロマトグラフに適用した。得られたフラクションを濃縮し、411.5gの生成物を得た(収率85.7%)。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
H−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
2.1(18H),5.1(6H),5.3(6H),6.8〜7.3(24H)
31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
9.5〜10.5 三量体(P=N)
◎TOF−MS:
933
以上の分析結果から、この生成物は、構造が[N(OCC(CH)=CH]のエテニルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物であることを確認した。この生成物をリン系難燃剤Fとして使用した。
<リン系難燃剤G:エテニルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物>
温度計、撹拌機、冷却管および滴下ロートを備え付けた1リットルの四つ口フラスコに、窒素気流下でテトラヒドロフラン200mL、水素化ナトリウム(60%、流動パラフィン分散粉末)52.8g(1.32mol)およびヘキサクロロシクロトリホスファゼン69.5g(0.60unit mol)を仕込んだ。これにフェノール溶液(テトラヒドロフラン60mLにフェノール56.5g(0.60mol)を溶解したもの)を滴下し、50℃で1時間熟成した。その後、この反応液に4−(メチルエテニル)フェノール溶液(テトラヒドロフラン100mLに4−(メチルエテニル)フェノール93.9g(0.7mol)を溶解したもの)を滴下し、50℃で24時間熟成した。反応混合物を室温に冷却後、トルエン500mLを加えて希釈した。この希釈液を500mLのイオン交換水を用いて2回水洗した後に希硝酸で中和し、さらに水洗した。そして、トルエン層を減圧濃縮し、159.6gの生成物を得た(収率:98.1%)。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
H−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
2.1(9H),5.0〜5.3(6H),6.8〜7.4(27H)
31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
9.5〜10.5 三量体(P=N)
◎TOF−MS:
774、814、853
以上の分析結果から、この生成物は[N(OCCH(CH)=CH(OC]、[N(OCCH(CH)=CH(OC]および[N(OCCH(CH)=CH(OC]の混合物であり、その平均組成が[N(OCCH(CH)=CH(OC]のエテニルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物であることを確認した。この生成物をリン系難燃剤Gとして使用した。
<リン系難燃剤H:エテニルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物>
温度計、撹拌機、冷却管および滴下ロートを備え付けた1リットルの四つ口フラスコに、窒素気流下でテトラヒドロフラン200mL、水素化ナトリウム(60%、流動パラフィン分散粉末)55.5g(1.39mol)およびヘキサクロロシクロトリホスファゼン73.0g(0.63unit mol)を仕込んだ。これにフェノール溶液(テトラヒドロフラン100mLにフェノール98.8g(1.05mol)を溶解したもの)を滴下し、50℃で1時間熟成した。この反応液に4−(メチルエテニル)フェノール溶液(テトラヒドロフラン100mLに4−(メチルエテニル)フェノール42.3g(0.32mol)を溶解したもの)を滴下し、50℃で24時間熟成した。反応混合物を室温に冷却後、トルエン500mLを加えて希釈した。この希釈液を500mLのイオン交換水で2回水洗した後に希硝酸で中和し、さらに水洗した。そして、トルエン層を減圧濃縮し、146.6gの生成物を得た(収率:95.2%)。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
H−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
2.1(3H),4.9〜5.4(2H),6.7〜7.4(29H)
31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
9.5〜10.5 三量体(P=N)
◎TOF−MS:
734,774
以上の分析結果から、この生成物は[N(OCCH(CH)=CH(OC]と[N(OCCH(CH)=CH(OC]との混合物であり、その平均組成が[N(OCCH(CH)=CH1(OC]のエテニルフェノキシ基含有環状ホスファゼン化合物であることを確認した。この生成物をリン系難燃剤Hとして使用した。
Figure 2019163404
実験例1〜6
リン系難燃剤DおよびEのそれぞれについて、酸価成分(先に記載した式(3)で表される単位を含むもの。)およびイオン交換水を適宜添加することで表2に示すように酸価および含有水分量を調整し、誘電特性を測定した。誘電特性の測定項目および測定方法は、[実施例等で使用したリン系難燃剤]に関して説明したとおりである。結果を表2に示す。
Figure 2019163404
実施例1〜5
リン系難燃剤D〜H、ビニル末端変性ポリフェニレンエーテルオリゴマー(SABIC社の商品名「SA−9000」)、スチレン−ブタジエン共重合体(TOTAL社の商品名「RICON184」)、重合開始剤(東京化成株式会社の試薬「t−Butyl Peroxide」)およびメチルエチルケトン(MEK)を表1に示す割合で加えて撹拌し、ワニスを調製した。このワニスをポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム上に塗布して室温で1時間放置した後、90℃で30分さらに乾燥処理した。乾燥後の塗膜を剥離してポリテトラフルオロエチレン樹脂製のスペーサー内に入れ、真空下、120℃で30分、150℃で30分、180℃で100分の順に段階的に加熱、加圧して硬化させることで後記の評価に適した大きさの成形体を得た。
比較例1〜3
リン系難燃剤D〜Hに代えてリン系難燃剤A〜Cを使用した点を除いて実施例1〜5と同様に操作し、後記の評価に適した大きさの成形体を得た。
実施例6〜11
リン系難燃剤D、Eと、予め100℃で8時間乾燥処理した熱可塑性樹脂(ポリフタルアミド:SOLVAY社の商品名「アモデルAE−1133」)とを二軸混練押出装置(東洋精機株式会社製)に対して表3に示す割合で供給し、310℃にて混練して樹脂ペレットを得た。射出成形機(デジタルファクトリー株式会社製)を用い、得られた樹脂ペレットを樹脂温度300℃、金型温度120℃の条件で成形し、後記の評価に適した大きさの成形体を得た。
比較例4、5
リン系難燃剤D、Eに代えてリン系難燃剤A、Cを使用した点を除いて実施例6〜11と同様に操作し、後記の評価に適した大きさの成形体を作製した。
実施例および比較例で得られた成形体の評価
実施例1〜11および比較例1〜5で得られた成形体について、難燃性、誘電特性および耐熱性を評価した。評価方法は次のとおりである。結果を表3、4に示す。
<難燃性>
長さ125mm、幅12.5mmおよび厚み1.5mmの成形体について、アンダーライターラボラトリーズ(Underwriter’s Laboratories Inc.)のUL−94規格垂直燃焼試験に基づき、10回接炎時の合計燃焼時間と燃焼時の滴下物による綿着火の有無により、V−0、V−1、V−2および規格外の四段階の難燃性クラスに分類判定した。V−0が最高評価であり、V−1、V−2、規格外の順に評価が下がる。
<誘電特性>
長さ80mm、幅3mmおよび厚さ1.0mmの成形体について、JIS R1641「ファインセラミックス基板のマイクロ波誘電特性の測定方法」に従い温度25℃で周波数1GHzでの比誘電率および誘電損失を測定した。
<耐熱性>
成形体の耐熱性を、以下のブリードアウト性で評価した。
成形体を160℃で100時間加熱し、成形体表面でのブリードアウト状態(成形体内
部からのブリードアウト状態)を目視により観察した。評価の基準は次の通りである。
◎:ブリードアウトが全く見られない。
〇:ブリードアウトがほとんど見られない。
△:若干のブリードアウトが見られる。
×:著しいブリードアウトが見られる。
Figure 2019163404
Figure 2019163404

Claims (7)

  1. 下記の式(1)で表されるとともに、熱重量分析において不活性ガス雰囲気下で常温から600℃まで昇温速度10℃/分で加熱したときの500℃における重量保持率が50%以上、温度25℃で周波数1GHzでの比誘電率が2.6以下でありかつ誘電損失が0.002以下の条件を満足するアリールオキシ環状ホスファゼン化合物と、
    樹脂成分と、
    を含む難燃性樹脂組成物。
    Figure 2019163404
    (式(1)中、nは3〜8の整数を示し、Rはそれぞれ独立して下記のR−1基またはR−2基を示しかつ少なくとも一つがR−2基である。
    R−1基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基が置換されていてもよい、炭素数が6〜20のアリールオキシ基。
    R−2基:下記の式(2)で示される置換アリールオキシ基。
    Figure 2019163404
    式(2)中、Rは単結合、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、オキシメチレン基またはスルホニル基を示し、Rはモル体積当たりのモル分極が0.4以下の水素原子または特性基を示し、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素数が1〜6のアルキル基若しくはアルケニル基または置換基を有していてもよい炭素数が6〜10のアリール基を示し、pおよびqはそれぞれ独立して1〜4の整数を示し、rは0または1を示す。但し、rが0のときのRは水素原子またはメチル基とはならない。)
  2. 前記アリールオキシ環状ホスファゼン化合物は、式(1)のnが3若しくは4のもの、または、式(1)のnが3のものと4のものとを重量比率で95%以上含むアリールオキシ環状ホスファゼン化合物混合物である、請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記アリールオキシ環状ホスファゼン化合物は酸価が0.05mgKOH/g以下である、請求項1または2に記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 前記アリールオキシ環状ホスファゼン化合物はカールフィッシャー法により測定した含有水分量が100mg/kg以下である、請求項1から3のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 前記樹脂成分は、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂、ポリフタルアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、シアン酸エステル樹脂、ビスマレイミド−シアン酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂およびそれらの変性樹脂からなる群から選ばれたものである、請求項1から4のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物からなる樹脂成形体。
  7. 請求項6に記載の樹脂成形体を含む電気・電子部品。
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