JP2019159372A - 認証装置、認証システム、認証方法、コンピュータプログラム、及び記憶媒体 - Google Patents

認証装置、認証システム、認証方法、コンピュータプログラム、及び記憶媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2019159372A
JP2019159372A JP2018040617A JP2018040617A JP2019159372A JP 2019159372 A JP2019159372 A JP 2019159372A JP 2018040617 A JP2018040617 A JP 2018040617A JP 2018040617 A JP2018040617 A JP 2018040617A JP 2019159372 A JP2019159372 A JP 2019159372A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
registered
person
authentication
user
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018040617A
Other languages
English (en)
Inventor
俊亮 中野
Toshiaki Nakano
俊亮 中野
伊藤 嘉則
Yoshinori Ito
嘉則 伊藤
佐藤 博
Hiroshi Sato
博 佐藤
山本 貴久
Takahisa Yamamoto
貴久 山本
雄司 金田
Yuji Kaneda
雄司 金田
敦夫 野本
Atsuo Nomoto
敦夫 野本
八代 哲
Satoru Yashiro
哲 八代
英生 野呂
Hideo Noro
英生 野呂
潔考 高橋
Kiyotaka Takahashi
潔考 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2018040617A priority Critical patent/JP2019159372A/ja
Publication of JP2019159372A publication Critical patent/JP2019159372A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Collating Specific Patterns (AREA)
  • Image Input (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

【課題】ユーザの負荷を低減しつつ、身体的特徴の偽造によるなりすましを防止して、高精度の判定を行う認証装置を提供する。【解決手段】認証装置1000は、撮像装置300から、ユーザを撮像した撮像画像を取得する画像取得部1200と、登録済みユーザの画像である登録画像を記録する画像記録部1300と、撮像画像の一部と登録画像の一部とを照合するための照合領域を決定する照合領域決定部1400と、撮像画像の照合領域の画像と登録画像の照合領域の画像とを照合して、撮像画像のユーザが登録済みユーザであるかを判定する照合部1500と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置により撮像した画像を用いた認証技術に関する。
人物の身体的特徴に基づいて、該身体的特徴を有する人物を判定するバイオメトリクス認証がある。バイオメトリクス認証に用いられる身体的特徴には、歩容、筆跡、声紋等の個人の動作の特徴(行動的特徴)や、顔、虹彩、網膜、指紋、指静脈、掌形等の個人の器官形状の特徴(身体的特徴)等がある。バイオメトリクス認証では、予め登録される身体的特徴と、判定対象となる人物から取得した身体的特徴とを照合して、その類似度を導出する。類似度が所定値以上であれば、判定対象の人物が登録されている人物であると判定され、類似度が所定値未満であれば、判定対象の人物が登録されてないと判定される。
バイオメトリクス認証の代表的な実施態様に、権限のある人物のみに入室を許可する入退室管理がある。入退室管理では、入室する権限を有する人物を誤って拒否しない、また、入室する権限を有しない人物を誤って許可しない、といった高い判定精度が要求される。高い判定精度を達成するバイオメトリクス認証技術として、虹彩認証技術(特許文献1)、指紋認証技術(特許文献2)、指静脈認証技術(特許文献3)等が広く実用化されている。
入退室管理では、入室したい人物が、入室する部屋の入口近傍に設置されるセンサに自信の身体的特徴部分(目、指等)を検知させる。認証装置は、センサが検知した身体的特徴と、予め登録されている身体的特徴とを照合して、入室したい人物の入室を許可するか否かを判定する。このような従来の構成では、センサが常に一定の条件で身体的特徴を検知できるように、入室したい人物に所定の動作を強制する。これにより高い判定精度が実現される。
バイオメトリクス認証では、身体的特徴の偽造に対する対策が重要である。第三者が身体的特徴を偽造した場合、その第三者が登録された人物になりすまして認証される可能性がある。指紋認証と虹彩認証の研究分野では、身体的特徴が偽造された場合の研究が報告されている(非特許文献1、2、3)。
特開2002−259981号公報 特開2007−117535号公報 特開2007−156936号公報
「指紋照合装置は人工指紋を受け入れるか」、山田浩二、松本弘之、松本勉、電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティvol.100, no.213, pp.159-166, 2000-07-18 「セキュリティ技術の弱点を発見したらどうしますか?」、松本勉、電子情報通信学会誌 00084(00003), 202-204, 2001-03-01 「From the iriscode to the iris: a new vulnerability of irisrecognition systems」: J. Galbally: 2012
バイオメトリクス認証は、高い判定精度を維持しつつ、ユーザの負荷を低減することが望まれている。例えば、上記のような虹彩、指紋、指静脈の認証を用いた入退室管理では、ユーザは、センサに身体的特徴部分を検知させる必要がある。具体的には、ユーザは、入口近傍のセンサに接近して、センサの検知範囲内に身体的特徴部分を移動させる必要がある。ユーザは、このような認証に協力する動作に数十秒の時間を費やすこともある。特に指紋や指静脈認証では、ユーザが手袋をしている場合にこれを外さなければならず、ユーザの負荷となる。
また、顔、虹彩、網膜、指紋、指静脈、掌形等を用いた認証は、身体的特徴に特定の身体の部位を用いる。そのためにこれらの身体的特徴は、基本的には代替がきかないものである。身体的特徴の偽造に対する対策として偽造された身体的特徴を無効にすると、第三者のなりすましを防止することができるが、登録された本来のユーザ自身の認証もできなくなる。特許文献3は、複数の方向から撮影した複数の指紋画像のうちの一つをランダムに認証に用いることで、偽造による認証突破を抑止する方法を提案する。しかし、認証に用いる身体の部位が同じであるために、身体的特徴の偽造に対する本質的な解決法にはならない。
本発明は、このような従来の問題を解決するため、ユーザの負荷を低減しつつ、身体的特徴の偽造によるなりすましを防止して、高精度の判定を行う認証装置を提供することを主たる目的とする。
本発明の認証装置は、人物を撮像した撮像画像を取得する画像取得手段と、登録される人物の画像である登録画像を記録する記録手段と、前記撮像画像の一部と前記登録画像の一部とを照合するための照合領域を決定する照合領域決定手段と、前記撮像画像の照合領域の画像と前記登録画像の照合領域の画像とを照合して、前記撮像画像の人物が登録された人物であるか否かを判定する照合手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ユーザの負荷を低減しつつ、身体的特徴の偽造によるなりすましを防止して、高精度の判定を行うことができる。
(a)、(b)は、認証システムの構成説明図。 (a)、(b)は、認証システムの設置位置の説明図。 認証処理を表すフローチャート。 照合領域決定処理を表すフローチャート。 (a)〜(c)は、照合領域決定処理の説明図。 (a)、(b)は、認証システムの設置位置の説明図。
以下、図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
本実施形態では、認証装置を入退室管理に用いる例を説明する。ここでは、人物の横顔を撮像した画像を認証処理に用いる。以降、入室を希望する人物を単に「ユーザ」とよび、予め入退室の権限が付与される人物を「登録済みユーザ」とよぶ。
(全体構成)
図1は、本実施形態の認証装置を含む認証システムの構成説明図である。図1(a)は、認証システム1のハードウェア構成図である。認証システム1は、認証装置1000、接近検知センサ200、撮像装置300、入力装置400、及び解錠装置500を備える。接近検知センサ200、撮像装置300、入力装置400、及び解錠装置500は、認証装置1000に有線或いは無線により接続される。
認証装置1000は、CPU(Central Processing Unit)110、ROM(Read
Only Memory)120、及びRAM(Random Access Memory)130を備えるコンピュータシステムである。認証装置1000は、記憶装置140、入出力インタフェース(I/F)150、入力I/F160、及び出力I/F170を備える。CPU110、ROM120、RAM130、記憶装置140、入出力インタフェース(I/F)150、入力I/F160、及び出力I/F170は、バスを介して相互に通信可能に接続される。
CPU110は、ROM120に格納されるコンピュータプログラムを、RAM130を作業領域に用いて実行することで、認証システム1の動作を制御する。記憶装置140は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置である。記憶装置140は、入退室を管理する部屋に入室を許可された登録済みユーザの顔画像等の身体的特徴を記憶する。入出力I/F150は、認証装置1000と、接近検知センサ200及び撮像装置300と、の間のインタフェース制御を行う。入出力I/F150は、CPU110の制御により、接近検知センサ200及び撮像装置300へ動作を制御する制御信号を送信する。入出力I/F150は、接近検知センサ200の検知結果及び撮像装置300による撮像画像を取得してCPU110へ送信する。
接近検知センサ200は、入退室を管理する部屋の入口近傍に設置され、人物(ユーザ)を検知するセンサである。接近検知センサ200は、例えば赤外線センサ等の人感センサである。撮像装置300は、入退室を管理する部屋の入口近傍に、接近検知センサ200よりも入口近くに設置される。撮像装置300は、部屋に接近するユーザを撮像する。
入力I/F160は、認証装置1000と入力装置400との間のインタフェース制御を行う。入力装置400は、キーボード、マウス、タッチパネル等のユーザインタフェースである。入力装置400は、ユーザの登録時にユーザの個人情報等の入力に用いられる。入力I/F160は、入力装置400から入力されるデータをCPU110へ送信する。出力I/F170は、認証装置1000と解錠装置500との間のインタフェース制御を行う。出力I/F170は、CPU110の制御により、解錠装置500の動作を制御する解錠制御信号を送信する。解錠装置500は、入退室を管理する部屋の入口の施錠の解除を行う。入退室を管理する部屋の入口は、常に施錠された状態である。解錠装置500は、認証装置1000から解錠制御信号を取得したときに入口の施錠を解除する。
図1(b)は、認証装置1000の機能ブロック図である。認証装置1000は、接近検知部1100、画像取得部1200、画像記録部1300、照合領域決定部1400、照合部1500、外部出力部1600、及び画像登録部1700として機能する。各機能ブロックは、例えばCPU110が所定のコンピュータプログラムを実行することで実現されるが、少なくとも一部がハードウェアにより実現されてもよい。
接近検知部1100は、入出力I/F150及びCPU110により実現され、接近検知センサ200から取得する検知結果に応じて、部屋の入口近傍のユーザを検知する。画像取得部1200は、入出力I/F150及びCPU110により実現され、撮像装置300から撮像画像を取得する。画像取得部1200は、接近検知部1100が部屋の入口近傍のユーザを検知した場合に、撮像装置300から撮像画像を取得する。撮像装置300は、常時撮像する構成であってもよいが、本実施形態では、画像取得部1200から撮像画像の要求があるときに高画質の画像を撮像する構成である。画像記録部1300は、記憶装置140により実現され、認証システム1に登録された登録済みユーザの身体的特徴を含む登録データを記録する。本実施形態の画像記録部1300は、入退室の権限のある登録済みユーザの画像(登録画像)を、該登録済みユーザの氏名等の個人情報に紐付けて記録する。
照合領域決定部1400は、CPU110により実現され、ユーザの認証を行うための照合処理時に、実際に照合を行う撮像画像と登録画像の一部の領域(照合領域)を決定する。照合部1500は、CPU110により実現され、撮像画像及び登録画像のそれぞれの照合領域を照合して、ユーザが登録済みユーザであるか否かを判定する。外部出力部1600は、出力I/F170及びCPU110により実現され、照合の結果、ユーザが登録済みユーザである場合に解錠制御信号を解錠装置500へ送信する。画像登録部1700は、入力I/F160及びCPU110により実現され、入力装置400から登録するユーザについての身体的特徴(登録画像)、個人情報等を取得して、画像記録部1300に登録する。
図2は、認証システム1の設置位置の説明図である。図2(a)は、ユーザを水平方向から見た図であり、図2(b)は、ユーザの俯瞰図である。本実施形態では、接近検知センサ200及び撮像装置300が、入退室の管理対象となる部屋の入口2001に通じる通路に設置される。接近検知センサ200は、撮像装置300よりも入口2001から遠い位置に設けられる。そのためにユーザは、入口2001に接近する際に、接近検知センサ200の検知位置2005を通過した後に、撮像装置300の撮像範囲2006を通過する。接近検知センサ200と撮像装置300とは、接近検知センサ200がユーザを検知して撮像装置300が撮像を開始するまでの時間に応じた距離2002だけ離されて配置される。
認証システム1は、ユーザが入口2001を通過するタイミングの前までに、入口2001の施錠が解錠されるように認証処理を行う。そのために撮像装置300は、認証処理から施錠解除までに必要な時間に応じた距離2003だけ入口2001から離れた位置に設けられる。撮像装置300は、ユーザの顔を撮像するために、典型的なユーザの顔の高さに合わせた高さに配置される。なお、撮像装置300は、ユーザが移動する方向に沿って、複数設置されてもよい。撮像装置300を複数設置する場合、入口2001に最も近い撮像装置が、入口2001から距離2003だけ離れた位置に設けられる。撮像装置300を複数設置することで、ユーザが通過する過程で複数回の撮像が可能となるために、認証精度を高くすることができる。通路の幅2004は、撮像装置300がユーザの肌の特徴を撮像可能な距離であればよい。
(認証処理)
図3は、以上のような構成の認証システム1による認証処理を表すフローチャートである。ここでは、説明を簡便にするために、撮像装置300が撮像した撮像画像にはユーザが一人だけ写るものとする。実際の運用時には、撮像画像に複数のユーザが写ることが考えられるが、その場合、本フローチャートが撮像画像に写るユーザの人数分だけ繰り返し実行される。
認証装置1000の接近検知部1100は、接近検知センサ200の検知結果に応じて、ユーザが、入退室管理する部屋の入口2001への通路を通過したことを検知する(S1101)。認証装置1000は、接近検知センサ200によるユーザの検知をトリガとして認証処理を開始する。画像取得部1200は、接近検知部1100がユーザを検知したことに応じて、撮像装置300に撮像させて撮像画像を取得する(S1102)。
照合領域決定部1400は、画像記録部1300から登録画像を一つ取得する(S1103)。照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像のそれぞれから、照合処理を行う一部の領域(照合領域)を決定する(S1104)。照合部1500は、撮像画像及び登録画像のそれぞれから、決定された照合領域の画像を抽出して照合する(S1105)。認証装置1000は、画像記録部1300に記録されたすべての登録画像と撮像画像との照合処理を、S1103〜S1105の処理を繰り返すことで行う(S1106:N)。
画像記録部1300に記録されたすべての登録画像と撮像画像との照合処理が終了すると(S1106:Y)、照合部1500は、撮像画像と各登録画像との照合結果から、撮像画像のユーザが登録済みユーザであるか否かを最終的に判定する(S1107)。外部出力部1600は、照合部1500による判定の結果、撮像画像のユーザが登録済みユーザであれば解錠装置500に解錠制御信号を送信して、入口2001を解錠させる。撮像画像のユーザが登録済みユーザでない場合、認証装置1000は、解錠制御信号を送信せずに処理を終了する。そのために入口2001は、施錠されたままである。また、認証装置1000にディスプレイが接続される場合、外部出力部1600は、照合部1500による判定の結果をディスプレイに表示させる(S1108)。
なお、以上の処理では、最終的な判定処理(S1107)がすべての登録画像と撮像画像との照合処理が終了した後に行われているが、これに限らず、登録画像と撮像画像との照合処理が終了するたびに、判定処理が行われてもよい。すなわち、S1106の処理とS1107の処理との順序が入れ替えられてもよい。この場合、撮像画像のユーザが登録済みユーザである場合に、その時点で入口2001が解錠される。そのために、すべての登録画像と撮像画像との照合処理を行う場合よりも、認証処理が効率的に行われる。
(各機能ブロックの詳細)
認証装置1000は、以上のようにユーザの認証を行い、認証結果に応じて入口2001の解錠制御を行う。以下に、認証装置1000の各機能ブロック及び各処理の詳細について説明する。
・接近検知部1100
上記の通り、接近検知部1100は、接近検知センサ200の検知結果に応じて、入口2001に接近するユーザを検知する。接近検知センサ200は、移動するユーザが検知位置2005を横切ると、ユーザを検知したことを表す検知信号を出力する。接近検知部1100は、この検知信号を取得してユーザが検知位置2005に到達したことを検知する。接近検知部1100は、ユーザが検知位置2005に到達したことを検知すると、画像取得部1200にユーザの検知を通知する。接近検知センサ200は、例えば鉄道で運用されている踏切障害物検知装置に用いられる光センサや、一般的なカメラにより実現することができる。
光センサを用いる場合、赤外光を発光する発光装置が通路の一方の壁面に設けられ、発光装置から発光された赤外線を受光する受光装置が通路の対向する壁面に設けられる。発光装置から受光装置への赤外線の光路が検知位置2005になる。ユーザが検知位置2005を通過することで赤外光が遮られるために、受光装置が赤外線を受光できなくなる。接近検知部1100は、受光装置が赤外線を受光するときと受光しないときとで異なる値の検知信号を取得する。接近検知部1100は、受光装置が赤外線を受光しないときの検知信号により、ユーザを検知することができる。
一般的なカメラを用いる場合、接近検知部1100は、カメラにより撮影した画像を解析することでユーザを検知する。カメラは、例えば動画像を撮影する。接近検知部1100は、カメラから検知信号として動画像を取得する。接近検知部1100は、動画像から顔を検出することでユーザを検知することができる。顔検出は公知の技術を用いることができる。公知の技術は、例えば「Rapid object detection using a boosted cascade of simple features: P. Viola, M. Jones: 2001」である。
・画像取得部1200
画像取得部1200は、接近検知部1100からユーザを検知したことを表す通知を取得することを契機に、撮像装置300から、通路を移動するユーザを撮像した撮像画像を取得する。画像取得部1200は、取得した撮像画像を照合領域決定部1400に送信する。撮像装置300は、光学レンズ及び画像センサを備える。画像取得部1200は、撮像装置300の動作を制御する。画像取得部1200は、撮像装置300と接近検知センサ200との設置間隔(距離2002)と、ユーザの典型的な歩行速度とに応じて、接近検知部1100から通知を取得してから所定時間待機する。待機後に画像取得部1200は、撮像装置300に撮像を指示して、撮像画像を取得する。
撮像装置300は、通路の一方の壁面に設けられてユーザを横から撮像する構成の他に、通路の対向する壁面にそれぞれ設けられて、ユーザを両方向から撮像するように構成されてもよい。撮像装置300は、画角を水平方向に向けるのではなく、やや角度をつけて斜めの画角でユーザを撮像するようにしてもよい。これにより撮像装置300は、複数の人物が同時に撮像範囲2006を通過する場合に、陰になる人物も撮像することができる。
撮像装置300は、一般的な可視光による可視画像を撮像するカメラであってもよいが、近赤外線を用いて撮像するカメラであってもよい。近赤外線の波長を用いる撮像装置300は、皮膚表面ではなく、皮下の特徴が撮影可能である。また、赤と近赤外線との間の狭い波長帯では、メラニン色素の有無によって皮膚の反射率が顕著に異なるという報告がある。これは、例えば「The optics of human skin Aspects important for human health: K. P. Nielsen etc.: 2008」に報告される。撮像装置300は、この波長帯で撮像を行うカメラであってもよい。
撮像装置300は、投光器と併用されてもよい。投光器は、撮像範囲2006に光を照射する。これにより撮像装置300は、豊富な光量による撮像が可能となる。そのために撮像装置300は、シャッター速度を高めて撮像することで、ユーザの動きブレを少なくした画像を撮像することができる。また、撮像装置300は、低ISO感度で撮像することで、ノイズの少ない高画質な画像を撮像可能となる。投光器は、例えば撮像装置300に隣接して配置され、撮像装置300の撮像タイミングで、ユーザに真横から光を照射することが好ましい。ユーザに真横から光を照射することで、投光器の光がユーザの目に直接入るのを防ぐことができる。投光器の分光特性は、撮像装置300の画像センサが受光する波長帯に近い光が好ましい。投光器は、撮像装置300が、可視画像を撮像する場合には可視光を照射し、赤外線画像を撮像する場合には赤外線を照射する。
・照合領域決定部1400
照合領域決定部1400は、上記の通り照合処理に用いる照合領域を決定する。S1104の照合領域決定処理について詳細に説明する。照合領域決定部1400は、画像取得部1200から取得する撮像画像と、画像記録部1300から取得する登録画像とについて、照合領域を決定する。図4は、照合領域決定処理を表すフローチャートである。図5は、照合領域決定処理の説明図である。
照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像から、画像中の顔が存在する領域を検出する(S1201)。顔検出は、上記の公知技術により実行可能である。照合領域決定部1400は、顔検出により、顔が存在する領域を包含する矩形領域である顔領域を検出する。照合領域決定部1400は、目、口、耳等の顔の器官が存在する位置を検出して、より詳細に顔の位置を特定してもよい。顔の器官の位置を検出することで、以降の処理を精度良く行うことができる。顔の器官の位置検出は、公知の方法で可能である。例えば「Active Shape Models - Their Training and Application: T.F. Cootes, C.J. Taylor, D. Cooper, and J. Graham: 1998」である。
照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像のそれぞれについて、顔領域の座標を所定の座標に変換して正規化する(S1202)。照合領域決定部1400は、例えば顔領域の矩形の横幅、縦幅が所定の長さ且つ顔領域が正立するように、顔領域の画像をアフィン変換することで座標変換を行う。目、口、耳等の顔の器官の位置が検出されている場合、照合領域決定部1400は、各器官の位置が所定位置に移動するようにアフィン変換を行う。座標変換により、顔領域の画像は、図5(a)に例示するような正規化された画像となる。
照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像の正規化した顔領域の画像から、肌が露出している領域(肌領域)を検出する(S1203)。肌領域は、画像中の色に基づいて公知の方法で検出される。例えば、「Statistical color models with application to skin detection: M.J. Jones, J.M. Rehg:2002」である。照合領域決定部1400は、肌領域を取得できない場合(S1204:N)、認証失敗と判断してS1104の処理を終了する。これは、ユーザが、装着物等で肌を露出していないまま撮像範囲2006を通過した可能性が高いためである。この場合、認証処理自体が終了し、入口2001の解錠は行われない。
肌領域を取得した場合(S1204:Y)、照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像のそれぞれの正規化した顔領域の画像から、照合領域の候補となる候補領域を抽出する(S1205)。候補領域の抽出は、例えば以下のように行われる。照合領域決定部1400は、図5(b)に例示するように、正規化した顔領域の画像をグリッド分割して、肌領域のグリッドのみを抽出する。図5(b)では、斜線部分のグリッドが抽出される。抽出した肌領域の各グリッドが候補領域となる。グリッドのサイズは、例えば実寸で一辺が2センチメートルないし3センチメートルの矩形である。グリッドのサイズは、小さすぎる場合に個人を識別する情報量が不足し、大きすぎる場合に顔の輪郭や髪に影響されて全て肌領域であるグリッドを抽出しづらくなる。そのためにグリッドのサイズは適切に設定される。
照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像のそれぞれの正規化した顔領域の画像により抽出した候補領域から、位置が重複する候補領域を抽出する(S1206)。位置が重複する候補領域は、各画像の同じ位置で照合可能な候補領域である。図5(c)は、位置が重複する候補領域を例示する。斜線部分のグリッドが、位置が重複する候補領域である。ここでは、こめかみから頬にかけての候補領域が、位置が重複する候補領域として抽出されている。
照合領域決定部1400は、位置が重複する候補領域から所定の一つの候補領域を選択する(S1207)。照合領域決定部1400は、例えば、登録済みユーザに応じて異なる位置の候補領域を選択するようにしてもよい。或いは、照合領域決定部1400は、撮像画像を取得するたびにランダムに異なる位置の候補領域を選択する。いずれにせよ照合領域決定部1400は、選択する候補領域の位置を固定せず、複数の位置が重複する候補領域から様々な位置の候補領域を選択する。
照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像のそれぞれで、選択した候補領域に相当する位置の位置合わせのための微調整を行う(S1208)。S1201〜S1207の処理では、候補領域は、顔検出によって、撮像画像と登録画像とに写る横顔が同じ位置にあることが期待できる。しかしミリメートル単位では位置ずれが生じている可能性がある。正確な照合のためには、ミリメートル単位の色ずれも調整される必要がある。
撮像画像と登録画像との完全に同じ位置を照合するために、照合領域決定部1400は、肌表面のしみ、毛穴、そばかす、ホクロ等の見た目の特徴を利用して候補領域の位置、傾き、大きさを微調整する。位置合わせの微調整は、例えば最も単純な以下の方法で行われる。照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像の候補領域をそれぞれ少しずつずらして部分画像を抽出し、部分画像を正規化し、相互相関をとることで位置合わせを行う。得られる相関値から、照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像の候補領域がどの程度見た目が合っているかを推測することができる。片方の画像の候補領域の位置を少しずつずらしながら調べれば、最も見た目が合う位置を探索することができる。最終的に相関値が所定値を超えた場合に、照合領域決定部1400は、該候補領域の位置合わせが終了したと判定する。所定値は運用前に予め調整しておくことが望ましい。
照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像で位置が合っている候補領域が少なくとも一つ得られるまで、位置合わせの微調整を実行する。つまり照合領域決定部1400は、S1207及びS1208の処理を、位置が重複する候補領域の中から、位置が合っている候補領域が得られるまで繰り返し実行する。位置が合っている候補領域が得られた場合(S1209:Y)、照合領域決定部1400は、位置合わせが成功したと判断する。照合領域決定部1400は、位置合わせが成功した候補領域を照合領域とする。照合領域決定部1400は、撮像画像及び登録画像のそれぞれに対応する照合領域の位置を、照合部1500に送信する。
位置が合っている候補領域が得られなかった場合(S1209:N)、照合領域決定部1400は、位置合わせが失敗したと判断する。照合領域決定部1400は、最も位置が合っている候補領域を照合領域として処理を継続してもよいが、該撮像画像と登録画像との照合を行わないようにしてもよい。照合を行わない理由は、しみ、毛穴、そばかす、ホクロ等の肌表面の見た目に基づいて位置を合わせられなかったことから、撮像画像と登録画像とは、それぞれに写る人物が他人同士である可能性が高いためである。この場合、認証処理自体が終了し、入口2001の解錠は行われない。
以上の説明では、照合領域決定部1400は、画像取得部1200が撮像画像を取得するたびに照合領域決定処理を行う。これに対して照合領域決定部1400は、登録画像から候補領域を抽出するS1205の処理まで予め実行した状態で画像記録部1300に登録画像の情報を保持しておいてもよい。これにより照合領域決定部1400は、同じ処理を繰り返す必要がなくなり、照合領域決定処理を高速化できる。なお、照合領域決定部1400は、照合領域を複数決定してもよい。複数の照合領域を用いることで、照合の信頼性が向上する。
・照合部1500
照合部1500は、S1105〜S1107の、撮像画像と登録画像との照合処理及び判定処理を行う。照合部1500は、画像取得部1200から取得した撮像画像と、画像記録部1300から取得した登録画像とから、まず照合に用いる特徴量を抽出する。照合部1500は、特徴量同士を照合することで、登録済みユーザと撮像画像に写るユーザとの同一人物らしさを表す類似度を導出する。照合部1500は、全登録済みユーザの登録画像についての類似度を導出した上で、撮像画像に写るユーザが登録済みユーザであるか否かを判定する。以降、詳細に説明する。
特徴量の抽出は、以下のように行われる。照合部1500は、撮像画像及び登録画像のそれぞれの照合領域から、照合に用いる特徴量を抽出する。ここで特徴量は、多次元量であり、特徴ベクトルとして表される。特徴量は、例えば矩形の照合領域内の画素値を、矩形の左上から右下に向かって順に読み出して一列にした数値列(ベクトル)である。また、画素値の読み出し前に、「Face recognition with local binary patterns: T Ahonen, A Hadid, M Pietikäinen: 2004」の方法を用いてもよい。数値列を隣り合う画素の画素値の大小関係だけに変換することで、撮像環境で変化する画像全体の輝度値の大きさの変動を取り除くことができる。さらに各種の画像処理フィルタを、特徴量抽出の前処理として組み合わせることも可能である。
画素値をそのまま列べた数値列を特徴量とする場合、肌領域全体が特徴量となるために、特徴量が冗長になる。人間が実際に肌を見て比較する場合、肌のホクロ、しみ、毛穴、血管、産毛、傷跡等の局所的なパターンが照合の重要な手かがりとなる。具体的には、どの程度の大きさ、濃さのパターンが、肌のどこにいくつ存在するかが重要である。例えば「Facial feature point extraction method based on combination of shape extraction and pattern matching: K. Fukui, O. Yamaguchi: 1998」の技術を用いて、その情報だけを取り出すことができる。この技術は、特定の大きさ、形状のパターンが撮像画像のどこに存在するかを求めるフィルタ演算を開示する。
例えば、顔のホクロを略円形であると仮定すると、照合部1500は、様々な大きさの円形に対応するフィルタを用意することで、各種大きさのホクロの位置を求めることができる。またこの方法は、ホクロの濃さに対応して存在の確度も得られる。従って、照合部1500は、どの程度の大きさ、濃さのホクロが頬のどこに存在するかを特徴量とすることで、個人を識別し得る特徴量とすることができる。フィルタの形状を任意に変更することで、照合部1500は、別の形状のパターンも同様の方法で抽出することができる。
類似度の導出は、以下のように行われる。照合部1500は、撮像画像の特徴量と登録画像の特徴量とを照合して、類似度を算出する。本実施形態の類似度は、大きいほど特徴量が似ていることを表す。つまり、類似度は、大きいほど、撮像画像のユーザが登録済みユーザと同じであることを表す。例えば照合部1500は、撮像画像の特徴量と登録画像の特徴量とのベクトル同士のなす角度のコサイン、特徴量のベクトル間のユークリッド距離の逆数、等を類似度として算出する。
判定は、以下のように行われる。照合部1500は、この処理の時点で、撮像画像に対する全登録画像の類似度を取得している。ここでは、照合部1500は、撮像画像に写るユーザが登録済みユーザあるか否かを判定する。
照合部1500は、取得した類似度の中で最大の類似度を抽出する。照合部1500は、最大の類似度が所定の閾値より大きいか否かを判定する。照合部1500は、最大の類似度が閾値より大きい場合に、撮像画像に写るユーザが、最大の類似度が得られた登録画像の登録済みユーザであると判定する。最大の類似度が閾値より小さい場合、照合部1500は、撮像画像に写るユーザが、登録済みユーザではなく、未登録者であると判定する。
類似度と比較される閾値は予め設定される。認証の誤りには、登録済みユーザを未登録のユーザとして誤って判定する未認証と、未登録のユーザを登録済みユーザとして誤って判定する誤認証と、がある。未認証と誤認証はトレードオフの関係にあり、閾値の設定状況で、低減したい認証の誤りの種類が選択される。閾値が低い場合、異なる人物を同一人物と判定しやすくなるために、未認証の可能性が低下して、誤認証の可能性が高くなる。閾値が高い場合、異なる人物を同一人物と判定しにくくなるために、未認証の可能性が高くなり、誤認証の可能性が低下する。
・画像記録部1300
画像記録部1300は、入退室の権限がある登録済みユーザの身体的特徴、ここではユーザの横顔の画像と、複数の候補領域の位置情報を対応付けて記録する。上記の通り画像記録部1300は、読み書き可能な記憶装置140により実現される。画像記録部1300は、好適には、物理的に異なる複数の記憶装置140に分散して実現される。複数の記憶装置140は、現実世界で異なる別の場所に設けられる。また、照合領域決定部1400から画像及び位置情報を画像記録部1300に送信する経路は、それぞれ別に設けられることがより好ましい。本実施形態の身体的特徴は、ユーザの肌の画像と、候補領域の位置情報との組であり、片方だけでは身体的特徴として成立しない。このような画像記録部1300は、第三者が身体的特徴及び候補領域の位置情報の両方を窃取できる可能性を下げることができる。
・外部出力部1600
外部出力部1600は、上記の通り、照合部1500による判定の結果、撮像画像のユーザが登録済みユーザであれば解錠装置500に解錠制御信号を送信する。解錠装置500は、解錠制御信号を受信して入口2001を解錠する。外部出力部1600は、照合部1500による判定の結果、撮像画像のユーザが登録済みユーザではない場合、解錠制御信号を送信しない。そのために入口2001は、施錠されたままである。
撮像画像のユーザが登録済みユーザではない場合、外部出力部1600は、スピーカに発音させて登録されていないユーザが施錠された入口2001に接近していることを周囲に報知してもよい。また、外部出力部1600は、ディスプレイに照合部1500による判定の結果を表示してもよい。例えば外部出力部1600は、ディスプレイに撮像画像を表示し、この撮像画像に重畳して判定結果を表示する。
・画像登録部1700
画像登録部1700は、入力装置400からの入力により、画像記録部1300にユーザを登録する。ユーザの登録時に認証装置1000は、登録モードで動作する。認証装置1000は、登録モード時に、例えばディスプレイにユーザの登録画面を表示して、登録操作を案内する。
登録するユーザの画像は、登録モード時に、該ユーザが認証処理時と同様に撮像装置300の撮像範囲2006を通過することで画像取得部1200に取得される。画像登録部1700は、このように取得された登録用の画像を画像取得部1200から取得する。
このとき照合領域決定部1400は、S1201〜S1205の処理を登録用の画像に対して実行する。これにより照合領域決定部1400は、登録用の画像から複数の候補領域を抽出する。画像登録部1700は、照合領域決定部1400から複数の候補領域の位置情報を取得する。画像登録部1700は、入力装置400から登録するユーザの識別情報や氏名等の個人情報を取得し、複数の候補領域の位置情報、及び登録用の画像とともに画像取得部1200に保存する。
一度登録された登録済みユーザは、肌が経年変化することがあるために、定期的に身体的特徴(顔の画像)が更新されることが好ましい。そのために画像登録部1700は、ユーザが登録済みユーザと判定されたときに、そのときの撮像画像を新たな身体的特徴(顔の画像)として画像記録部1300に記録する。例えば画像登録部1700は、図3のS1108の処理の際に、前回の登録から一定期間が経過している場合に身体的特徴を更新する。
この場合、画像登録部1700は、判定処理時に類似度と比較される閾値よりもさらに高い閾値を設定しておき、この高い閾値を超えた類似度の場合にのみ、身体的特徴を更新するようにしてもよい。つまり、画像登録部1700は、身体的特徴を更新する際に誤って別人のものに置き換えることを防止するために、より確実に本人と認証できた場合に限り身体的特徴を更新する。
以上のような本実施形態の認証システム1は、ユーザに意識させることなく、高精度の認証処理を実現できる。本実施形態の撮像装置300は、ユーザの特定部位の肌を接近した位置で、高解像度で撮像する。ユーザに意識させることなく認証を行うために、認証装置1000は、認証に用いる部位が限定されない本発明の特徴を活かして、認証する現場の条件に応じて高解像度で撮像できる部位を選択する。具体的には本実施形態では、入退室を管理する入口2001への通路の壁に撮像装置300が設けられる。撮像装置300は、ユーザが通過する瞬間にユーザの顔を真横から撮像する。認証装置1000は、撮像画像のユーザの頬部分で認証処理を行う。
撮像装置300をユーザの正面ではなく壁に埋め込んで配置することで、認証装置1000は、ユーザが撮像装置300に気づかずに撮像装置300に最接近したタイミングでユーザの認証を行うことができる。本実施形態の認証システム1は、ユーザの横顔ではなく手を撮影することで認証処理を行うことができる。しかし、ユーザが手袋を装着している場合は肌を撮影できないため。横顔であれば、マスクを装着していても完全に覆い隠すことは考えづらいため、肌を撮影できる可能性が高い。
また、本実施形態の認証システム1は、身体的特徴の偽造を困難にする。本実施形態の認証システム1は、虹彩、指紋、指静脈等の生体認証とは異なり、非接触で撮像した撮像画像を認証に用いる。虹彩、指紋、指静脈等の生体認証では、ユーザがセンサに特定部位をかざすタイミングで、第三者が後から該特定部位の画像や型を窃取するリスクがある。しかし本実施形態の認証システム1は、ユーザに認証のための動作を強制しない。そのために身体的特徴の窃取のリスクが少ない。
さらに本実施形態の認証システム1は、照合する部位を限定しない特徴を活かして、特定部位のうち、実際に認証に用いる領域の位置を外部に隠蔽しながら変動させることができる。そのために、例えば第三者は頬の広い領域を窃取、偽造することが必要となる。窃取、偽造する体の部位が大きくなるほど、それは技術的に難しくなると一般的には考えられるため、身体的特徴の偽造が困難になる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、認証システム1の応用例であり、明示的に認証システム1による入退室管理を行ってない場合について説明する。本実施形態では、不特定多数の人物が自由に通過できる入口と出口がある施設において、認証システム1が、各人物が該施設に入場してから退場するまでの滞在時間を計測する。第1実施形態の認証システム1と同じ構成、機能についての説明は省略する。
第2実施形態では、接近検知センサ200と撮像装置300との組が、施設の入口と出口とにそれぞれ配置される。各接近検知センサ200及び各撮像装置30は、物理的に離れた位置に設置される認証装置1000に、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続される。
認証装置1000が備える画像登録部1700は、入力装置400によるユーザの登録を行わず、入口に設けられた撮像装置300が撮像した撮像画像を、画像記録部1300に自動的に登録画像として登録する。認証装置1000は、出口に設けられた撮像装置300が撮像した撮像画像と、自動的に登録した登録画像との照合処理を行う。
画像登録部1700について説明する。画像登録部1700は、入口に設けられた撮像装置300が撮像した撮像画像を、画像記録部1300に新規の登録済みユーザの身体的特徴を表す登録画像として登録する。このとき、画像登録部1700は、登録画像とともに、登録した時刻を画像記録部1300に記録する。認証装置1000は、このような登録画像の登録時刻と、出口に設けられた撮像装置300による撮像画像を用いてユーザを認証した時刻とから、該ユーザの該施設の滞在時間を算出することができる。
本実施形態では、不特定多数の人物を自動的に登録するために、登録済みユーザの数が際限なく増加する可能性がある。そのために画像登録部1700は、登録画像及び登録時間を、画像記録部1300に記録してから所定時間経過後に、自動的に削除することが好ましい。所定時間は、ユーザが施設に滞在する典型的な時間に基づいて設定される。
施設では、通常、出口と入口を区別していないことが多い。ユーザは、通路を移動する方向を決められていない。このような場合であっても第2実施形態の認証システム1は適用可能である。具体的には、認証装置1000は、施設のすべての出入口に設けられた撮像装置300による撮像画像を自動的に登録し且つ該撮像画像による認証処理を行う。ただし、二重登録を防止するために、認証装置1000は、撮像画像の自動登録前に既に登録されている登録画像との照合処理を行う。認証装置1000は、該当する登録済みユーザがいないと判定したうえで、撮像画像を登録する。
以上のような第2実施形態の認証システム1は、第1実施形態の認証システム1を応用したユーザの施設滞在時間の計測システムである。認証システム1は、ユーザに気づかれることなく、ユーザの滞在時間を計測できる。
(第3実施形態)
第3実施形態は、認証システム1の応用例であり、通行量が多く撮像装置300の撮像範囲2006で複数のユーザが重なって同時に通行する場合であっても、全ユーザの認証が可能な認証システム1について説明する。第1実施形態の認証システム1と同じ構成、機能についての説明は省略する。
第3実施形態では、第1実施形態とは異なり、入口2001は施錠されておらず、通路に、ユーザが立ち止まらずに通過可能な簡易ゲートが設けられる。ユーザは、立ち止まらずに入口2001を通過する。認証システム1は、ユーザが入口2001を通過する権限があるか否かを、ゲートを通過する前に認証する。
図6は、第3実施形態の認証システム1の設置位置の説明図である。図6(a)は、ユーザを水平方向から見た図であり、図6(b)は、ユーザの俯瞰図である。本実施形態の認証システム1は、通行量が多い通路でユーザの認証を行う。そのために通路には、ユーザが一列になって移動することを促す複数のゲート2000が設けられる。各ゲート2000の間隔は、ユーザが一人通過できる幅であることが好ましい。この場合、ユーザが一列になって移動することになる。なお、ゲート2000は、ユーザが一列になって移動することを促すことができれば、その形状は限定しない。例えばゲート2000は、直立するポール等の形状であってもよい。
接近検知センサ200及び撮像装置300は、複数のゲート2000のそれぞれに設けられる。接近検知センサ200は、ユーザの移動方向に対して撮像装置300よりも上流側に配置される。そのためにユーザは、ゲート2000を通過する際に、接近検知センサ200の検知位置2005を通過した後に撮像装置300の撮像範囲2006を通過する。接近検知センサ200と撮像装置300とは、距離600だけ離されて配置される。距離600は、例えば数十センチメートル程度である。この距離600は、接近検知センサ200がユーザを検知して撮像装置300が撮像を開始するまでの時間に応じた距離である。撮像装置300は、ゲート2000の端部から距離601だけ離されて配置される。距離601は、ユーザがゲート2000を通過し終わる前に認証して、ユーザが登録済みユーザではない場合に、該ユーザに通過する権限がないことを認識させるのに必要が距離である。
認証装置1000は、すべての接近検知センサ200及び撮像装置300に対して一つ設けられる構成でもよいが、ユーザの数によっては、処理負荷を分散するために、接近検知センサ200及び撮像装置300の一組に対して一つ設けられてもよい。接近検知センサ200及び撮像装置300の一組に対して認証装置1000を一つ設ける場合、各ゲート2000に認証システム1が設けられる。認証システム1がゲート2000毎に設けられるために、複数のユーザの同時認証が可能となる。
本実施形態では、身体的特徴として、通過するユーザの首から顎にかけての肌の画像を用いる。図6(a)に示す通り、接近検知センサ200及び撮像装置300は、ゲート2000の上部に配置される。撮像装置300は、ユーザを真横から見上げるように撮像範囲2006が設けられ、ユーザの首から顎の周辺を撮像する。
なお、撮像装置300の配置を変えて、ユーザの首から顎にかけてではなく手を撮像して身体的特徴として用いることも可能である。ただし、手はユーザが自由に動かせるために決められた位置で撮影できないことがある。また、撮像装置300は、掌と手の甲のどちら側を撮像できるかも確かではない。そのために認証に用いる身体的特徴として利用するには、ユーザに手をかざしてもらうなど、ある程度のユーザの協力が必要となる。
認証装置1000の外部出力部1600は、照合部1500による判定結果を出力する。ユーザが登録済みユーザである場合、外部出力部1600は、ユーザの通過を妨害しないようにする。ユーザが登録済みユーザではない場合、外部出力部1600は、ユーザの通過を妨害する。例えばゲート2000は、可動式のアームを備える。外部出力部1600は、ユーザが登録済みユーザではない場合に、可動式のアームの駆動装置を駆動して、アームを閉じさせる。或いは外部出力部1600は、スピーカに発音させて登録されていないユーザがゲート2000を通過しようとしていることを周囲に報知してもよい。また、外部出力部1600は、アームの駆動とスピーカによる報知を同時に行ってもよい。
以上のような第3実施形態の認証システム1は、第1実施形態の認証システム1の効果に加え、多人数であってもユーザに気づかれずに認証処理を行うことができる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

Claims (15)

  1. 人物を撮像した撮像画像を取得する画像取得手段と、
    登録される人物の画像である登録画像を記録する記録手段と、
    前記撮像画像の一部と前記登録画像の一部とを照合するための照合領域を決定する照合領域決定手段と、
    前記撮像画像の照合領域の画像と前記登録画像の照合領域の画像とを照合して、前記撮像画像の人物が登録された人物であるか否かを判定する照合手段と、を備えることを特徴とする、
    認証装置。
  2. 前記照合領域決定手段は、前記撮像画像と前記登録画像とで、それぞれ肌が露出する同じ位置を前記照合領域に決定することを特徴とする、
    請求項1記載の認証装置。
  3. 前記記録手段は、複数の人物の各々の登録画像を記録しており、
    前記照合領域決定手段は、登録される人物に応じて異なる位置を前記照合領域に決定することを特徴とする、
    請求項1又は2記載の認証装置。
  4. 前記照合領域決定手段は、同じ人物の登録画像において、照合のたびに異なる位置を前記照合領域に決定することを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれか1項記載の認証装置。
  5. 前記照合領域決定手段は、前記撮像画像と前記登録画像とのそれぞれから前記照合領域の候補となる複数の候補領域を抽出し、前記撮像画像の複数の候補領域と前記登録画像の複数の候補領域とから、位置が重複する候補領域に応じて前記照合領域を決定することを特徴とする、
    請求項1〜4のいずれか1項記載の認証装置。
  6. 前記照合領域決定手段は、前記位置が重複する候補領域の位置を、肌の特徴に基づいて微調整して前記照合領域を決定することを特徴とする、
    請求項5記載の認証装置。
  7. 前記記録手段は、前記登録画像と該登録画像における前記複数の候補領域の位置情報とを対応付けて記録することを特徴とする、
    請求項5又は6記載の認証装置。
  8. 前記記録手段は、前記登録画像と前記複数の候補領域の位置情報とを物理的に異なる複数の記憶装置に分散して記録することを特徴とする、
    請求項7記載の認証装置。
  9. 人物を撮像する撮像装置と、前記人物の認証を行う認証装置と、を備える認証システムであって、
    前記認証装置は、
    前記撮像装置から前記人物を撮像した撮像画像を取得する画像取得手段と、
    登録される人物の画像である登録画像を記録する記録手段と、
    前記撮像画像の一部と前記登録画像の一部とを照合するための照合領域を決定する照合領域決定手段と、
    前記撮像画像の照合領域の画像と前記登録画像の照合領域の画像とを照合して、前記撮像画像の人物が登録された人物であるか否かを判定する照合手段と、を備えることを特徴とする、
    認証システム。
  10. 前記人物を検知するセンサをさらに備え、
    前記認証装置は、前記センサの検知結果を取得する検知手段をさらに備え、
    前記画像取得手段は、前記検知手段が前記センサから前記人物を検知したことを表す検知結果を取得すると、前記撮像装置から前記撮像画像を取得することを特徴とする、
    請求項9記載の認証システム。
  11. 前記人物に光を照射する投光器をさらに備え、
    前記撮像装置は、前記投光器により光が照射される範囲を撮像することを特徴とする、
    請求項9又は10記載の認証システム。
  12. 前記撮像装置は、可視光、近赤外線、赤と近赤外線との間の波長帯のいずれかで撮像を行うことを特徴とする、
    請求項9〜11のいずれか1項記載の認証システム。
  13. 人物を撮像する撮像装置から前記人物を撮像した撮像画像を取得して、前記人物の認証を行う認証装置により実行される方法であって、
    前記認証装置が、
    登録される人物の画像である登録画像を予め所定の記録手段に記録しておき、
    前記撮像画像の一部及び前記登録画像の一部を照合するための照合領域に決定して、
    前記撮像画像の照合領域の画像と前記登録画像の照合領域の画像とを照合することで、前記撮像画像の人物が登録された人物であるかを判定することを特徴とする、
    認証方法。
  14. 人物を撮像する撮像装置に接続されるコンピュータを、
    前記撮像装置から前記人物を撮像した撮像画像を取得する画像取得手段、
    登録される人物の画像である登録画像を記録する記録手段、
    前記撮像画像の一部と前記登録画像の一部とを照合するための照合領域を決定する照合領域決定手段、
    前記撮像画像の照合領域の画像と前記登録画像の照合領域の画像とを照合して、前記撮像画像の人物が登録された人物であるか否かを判定する照合手段、
    として機能させるためのコンピュータプログラム。
  15. 請求項14に記載のコンピュータプログラムを記憶する、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
JP2018040617A 2018-03-07 2018-03-07 認証装置、認証システム、認証方法、コンピュータプログラム、及び記憶媒体 Pending JP2019159372A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018040617A JP2019159372A (ja) 2018-03-07 2018-03-07 認証装置、認証システム、認証方法、コンピュータプログラム、及び記憶媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018040617A JP2019159372A (ja) 2018-03-07 2018-03-07 認証装置、認証システム、認証方法、コンピュータプログラム、及び記憶媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019159372A true JP2019159372A (ja) 2019-09-19

Family

ID=67994830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018040617A Pending JP2019159372A (ja) 2018-03-07 2018-03-07 認証装置、認証システム、認証方法、コンピュータプログラム、及び記憶媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019159372A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021077356A (ja) * 2019-11-07 2021-05-20 株式会社スペース二十四インフォメーション ユーザ識別管理システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021077356A (ja) * 2019-11-07 2021-05-20 株式会社スペース二十四インフォメーション ユーザ識別管理システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6781413B2 (ja) 情報処理装置
JP2004118627A (ja) 人物認証装置および人物認証方法
US11756338B2 (en) Authentication device, authentication method, and recording medium
JP2006277341A (ja) 複数同時バイオメトリクス入力装置および複数同時バイオメトリクス認証装置
JP2009098814A (ja) 入退場管理方法および顔画像認識セキュリティシステム
JP2010152706A (ja) 生体認証装置
JP7196932B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
US20120249297A1 (en) Consent Biometrics
JP2013069155A (ja) 顔認証データベース構築方法、顔認証装置及び顔認証プログラム
JP7010385B2 (ja) 虹彩認証装置、虹彩認証方法、虹彩認証プログラムおよび記録媒体
JP4899552B2 (ja) 認証装置、認証方法、認証プログラム、これを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2017044778A (ja) 認証装置
JP5955056B2 (ja) 顔画像認証装置
US20220012968A1 (en) Door access control system based on user intent
JP2021060866A (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
JP2014142838A (ja) 入室管理システムおよび入室管理装置
JP2019159372A (ja) 認証装置、認証システム、認証方法、コンピュータプログラム、及び記憶媒体
JP7468779B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及び記憶媒体
JP2014086042A (ja) 顔認証装置
JP2006099687A (ja) 利用者認証装置
JP5871764B2 (ja) 顔認証装置
JP2013210824A (ja) 顔画像認証装置
KR20140060081A (ko) 원거리 얼굴인식 기반 스피드 게이트 통제 방법 및 장치
US20240194011A1 (en) Authentication of a user for access
JP2008071179A (ja) 顔照合装置、通行制御装置、顔照合方法、および、通行制御方法