JP2019151744A - 開環メタセシス重合触媒、及びそれを用いた環状オレフィン重合物の製造方法 - Google Patents

開環メタセシス重合触媒、及びそれを用いた環状オレフィン重合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】入手しやすい原料から容易に調製できる新規な開環メタセシス重合触媒と、該触媒を用いた環状オレフィン重合物の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の開環メタセシス重合触媒は価数が4価以下の低原子価ニオブを含むニオブカルベン錯体である。この触媒は、アルコキシ基を配位子として有するニオブカルベン錯体であってもよい。また、この触媒は、下記式(1)NbX1m(1)(式中、X1はアルコキシ基又はハロゲン原子を示す。mは3又は5を示す。m個のX1は同一でもよく異なっていてもよい)で表されるニオブ化合物と、亜鉛と、カルベン形成性化合物とを反応させることにより調製されるものであってもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、低原子価ニオブを含む新規な開環メタセシス重合触媒、及び該触媒を用いた環状オレフィン重合物の製造方法に関する。
ノルボルネンなどの環状オレフィンの開環重合物(環状オレフィン重合物)は、透明性、低複屈折性、成形加工性などに優れることから、光学用途をはじめとして、種々の用途に適用できる材料として用いられている。環状オレフィン重合物の製造方法としては、開環メタセシス重合触媒を用いた開環メタセシス重合反応を利用する方法が知られている。
開環メタセシス重合触媒としては、Cp(シクロペンタジエニル)−ニオブ錯体、ONO−ピンサー型のニオブ錯体、Schrock型カルベン−ニオブ錯体等のニオブ錯体が提案されている(非特許文献1〜3)。
しかしながら、上記のニオブ錯体は、配位子が複雑な構造を有しているため、合成に多段階の工程やコストがかかること、ニオブ錯体が空気中で不安定であることから工業的利用上に難点があった。
K. Mashima, et al., Organomatallics, 1997, 16, 1345. S. VenkatRamani, et al., Organometalics, 2016, 35, 2675. K. Wised, K. Nomura, Organometallics, 2016, 35, 2773.
本発明の目的は、入手しやすい原料から簡易に調製できる新規な開環メタセシス重合触媒と、該触媒を用いた環状オレフィン重合物の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、優れた活性を有する新規な開環メタセシス重合触媒と、該触媒を用いた環状オレフィン重合物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、低原子価ニオブを含むニオブカルベン錯体が開環メタセシス重合触媒として有用であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、価数が4価以下の低原子価ニオブを含み、かつ、ニオブカルベン錯体である開環メタセシス重合触媒を提供する。
前記触媒は、アルコキシ基を配位子として有するニオブカルベン錯体であってもよい。
また、本発明は、価数が4価以下の低原子価ニオブを含み、かつ、ニオブカルベン錯体である開環メタセシス重合触媒の調製方法であって、
下記式(1)
NbX1 m (1)
(式中、X1はアルコキシ基又はハロゲン原子を示す。mは3又は5を示す。m個のX1は同一でもよく異なっていてもよい)
で表されるニオブ化合物と、亜鉛と、カルベン形成性化合物とを反応させることを特徴とする開環メタセシス重合触媒の調製方法を提供する。
この開環メタセシス重合触媒の調製方法において、前記カルベン形成性化合物は、下記式(3)
bCHCl2 (3)
(式中、Rbは置換基を有していてもよい芳香族環式基を示す)
で表される化合物であってもよい。
また、前記触媒は、同種又は異種の環状オレフィン同士の反応により環状オレフィン重合物を生成させる開環メタセシス重合反応に用いる触媒であってもよい。
また、本発明は、同種又は異種の環状オレフィン同士の反応により環状オレフィン重合物を生成させる開環メタセシス重合反応により環状オレフィン重合物を製造する方法であって、前記記載の開環メタセシス重合触媒を用いることを特徴とする環状オレフィン重合物の製造方法を提供する。
この環状オレフィン重合物の製造方法において、反応溶媒として非プロトン性極性溶媒を用いてもよい。
この環状オレフィン重合物の製造方法において、環状オレフィンはノルボルネンであってもよい。
本発明によれば、ニオブ原子を含む新規な開環メタセシス重合触媒が提供される。この開環メタセシス重合触媒は、固体の錯体触媒ではなく、反応液中でin situで調製可能であることから、空気に影響されない安定な触媒を入手容易な原料から簡便、低コスト、かつ高収率に製造することができる。また、この触媒は開環メタセシス重合反応に対し優れた活性を有する。そのため、本発明の触媒を用いることにより、環状オレフィンから目的とする環状オレフィン重合物を工業的に効率よく製造することができる。
[開環メタセシス重合触媒]
本発明の開環メタセシス重合触媒は、価数が4価以下の低原子価ニオブを含むニオブカルベン錯体である。価数が4価以下の低原子価ニオブとは、価数が4価以下(例えば、4価又は3価)のニオブを意味する。
本発明の開環メタセシス重合触媒は、ニオブカルベン錯体である。ニオブカルベン錯体としては、例えば、アルコキシ基を配位子として有するニオブカルベン錯体が挙げられる。前記アルコキシ基として、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基などが挙げられる。これらのアルコキシ基の中でも、メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
前記カルベンとしては、置換基としてみた場合、メチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ベンジリデン基、アルコキシカルボニルメチレン基(メトキシカルボニルメチレン基、エトキシカルボニルメチレン基等のC1-6アルコキシ−カルボニルメチレン基など)などが挙げられる。
本発明の開環メタセシス重合触媒は、例えば、前記式(1)で表されるニオブ化合物と、亜鉛(Zn)と、カルベン形成性化合物とから調製することができる。
前記式(1)中、X1はアルコキシ基又はハロゲン原子を示す。mは3又は5を示す。m個のX1は同一でもよく異なっていてもよい。式(1)で表される化合物は、エーテル(1,2−ジメトキシエタン等)などを配位子として有していてもよい。
1におけるアルコキシ基としては、前記と同様の基が挙げられる。中でも、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましい。ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
式(1)で表されるニオブ化合物の代表的な例として、例えば、ニオブ(V)ペンタメトキシド、ニオブ(V)ペンタエトキシド(=ペンタエトキシニオブ)、ニオブ(V)ペンタブトキシド等のニオブ(V)ペンタC1-4アルコキシド;五塩化ニオブ、五臭化ニオブ等の五ハロゲン化ニオブ;ニオブ(III)トリメトキシド、ニオブ(III)トリエトキシド、ニオブ(III)トリブトキシド等のニオブ(III)トリC1-4アルコキシド;三塩化ニオブ、三臭化ニオブ等の三ハロゲン化ニオブ;NbCl3(DME)などが挙げられる。なお、DMEは1,2−ジメトキシエタンである。
前記カルベン形成性化合物としては、カルベン錯体を形成可能な化合物であればよく、金属とカルベン錯体を形成可能な公知の化合物を用いることができる。例えば、カルベン形成性化合物として、前記式(3)で表される化合物が挙げられる。
式(3)中、Rbは置換基を有していてもよい芳香族環式基を示す。前記芳香族環式基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。芳香族環式基が有していてもよい置換基として、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等のC1-4アルキル基;トリフルオロメチル基等のC1-4ハロゲン化アルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基等のC1-4アルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のC1-4アルコキシ−カルボニル基;アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等のC1-10アシル基;ヒドロキシル基;カルボキシ基;シアノ基;ニトロ基などが挙げられる。
式(3)で表される化合物の代表的な例として、例えば、α,α−ジクロロトルエン(=ベンザルクロリド)、p−メチル−α,α−ジクロロトルエン、p−フルオロ−α,α−ジクロロトルエンなどが挙げられる。
カルベン形成性化合物として、式(3)で表される化合物のほか、ジクロロメタン、ジクロロ酢酸エステル(ジクロロ酢酸メチル、ジクロロ酢酸エチル等)などを用いることもできる。
本発明の開環メタセシス重合触媒の調製の際、前記式(1)で表されるニオブ化合物と、亜鉛(Zn)と、カルベン形成性化合物に加えて、下記式(2)で表される化合物を用いてもよい。式(2)で表される化合物を用いることにより、開環メタセシス重合触媒をより円滑に速やかに形成することができる。式(2)で表される化合物は、本発明の開環メタセシス重合触媒を用いる反応において、反応活性剤としての機能を有する。
a 3SiX2 (2)
(式中、Raは炭化水素基、X2はハロゲン原子を示す。3個のRaは同一でもよく異なっていてもよい)
aにおける炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基(C1-10アルキル基等);フェニル基、ナフチル基等のアリール基(C6-14アリール基等);ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基(C7-15アラルキル基等)などが挙げられる。これらの中でも、アルキル基、特に、メチル基、エチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。X2におけるハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
式(2)で表される化合物の代表的な例として、例えば、トリメチルシリルクロリド、トリエチルシリルクロリド、t−ブチルジメチルシリルクロリド、トリイソプロピルシリルクロリド、t−ブチルジフェニルシリルクロリド、トリメチルシリルブロミド、トリエチルシリルブロミド、t−ブチルジメチルシリルブロミド、トリイソプロピルシリルブロミド、t−ブチルジフェニルシリルブロミドなどが挙げられる。
式(1)で表されるニオブ化合物と亜鉛(Zn)とカルベン形成性化合物と、必要に応じて用いられる式(2)で表される化合物の反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジグライム(=ジエチレングリコールジメチルエーテル)、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒が好ましい。これらの中でも、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジグライム(=ジエチレングリコールジメチルエーテル)等のエーテルが特に好ましい。
式(2)で表される化合物の使用量は、式(1)で表されるニオブ化合物1モルに対して、例えば0〜20モル、好ましくは1〜20モル、さらに好ましくは2〜10モルである。
亜鉛(Zn)の使用量は、式(1)で表されるニオブ化合物1モルに対して、例えば1〜100モル、好ましくは5〜30モルである。
カルベン形成性化合物[例えば、式(3)で表される化合物]の使用量は、式(1)で表されるニオブ化合物1モルに対して、例えば1〜20モル、好ましくは2〜10モルである。
触媒調製時の温度は、例えば、0〜150℃、好ましくは10〜100℃、さらに好ましくは20〜50℃である。
本発明の開環メタセシス重合触媒は、in situで調製可能である。
[環状オレフィン重合物の製造方法]
本発明の開環メタセシス重合触媒は、種々の開環メタセシス重合反応、例えば、ホモ開環メタセシス重合反応、交差開環メタセシス重合反応(クロス開環メタセシス重合反応)に使用できる。
前記ホモ開環メタセシス重合反応では、同種の環状オレフィン同士の反応により環状オレフィンの重合物(単重合物)が生成する。一方、前記交差開環メタセシス重合反応では、異種の環状オレフィン同士の反応により環状オレフィンの共重合物が生成する。
開環メタセシス重合反応のモノマーである環状オレフィンとしては、環内に炭素−炭素二重結合を有する環状化合物であれば特に限定されないが、例えば、下記式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019151744
式(I)中、環Aは、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む、炭素数4〜40(好ましくは5〜30.より好ましくは6〜20)の単環式、又は多環式炭化水素環である。環Aは、環内にさらに1〜4個の炭素−炭素二重結合、又は炭素−炭素三重結合を有していてもよい。また、環Aの環内の炭素原子の1〜4個は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、およびケイ素原子からなる群から選択されるヘテロ原子によって置き換えられていてもよい。
環Aは、置換基を有していてもよい。当該置換基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、ドデシル基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜3)のアルキル基;ビニル基、アリル基、1−ブテニルなどの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)のアルキニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)のシクロアルキル基;パーヒドロナフタレン−1−イル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基などの橋かけ環式炭化水素基;フェニル基、ナフチル基などの炭素数6〜14(好ましくは6〜10)の芳香族炭化水素基;シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基などのシクロアルキル−アルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル−C1-4アルキル基など);ベンジル基などのアラルキル基(例えば、C7-18アラルキル基など);複素環式基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;ヒドロキシ基;オキソ基;置換オキシ基(例えば、C1-20アルコキシ基、C6-14アリールオキシ基、C7-18アラルキルオキシ基、C1-20アシルオキシ基など);カルボキシル基;置換オキシカルボニル基(C1-20アルコキシカルボニル基、C6-14アリールオキシカルボニル基、C7-18アラルキルオキシカルボニル基など);置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基;スルホ基等が挙げられる。また、2個の置換基が繋がって、C3-5アルキレン基(例えば、トリメチレン基など)、C2-4アルキレンオキシ基(例えば、ジメチレンオキシ基など)、C1-2アルキレンジオキシ基(例えば、メチレンジオキシ基など)、イミド基(−CO−NR−CO−(RはC1-4アルキル基))、酸無水物基(−CO−O−CO−)などの2価の基を形成してもよい。上記置換基の数は特に限定されず、例えば、1〜4個、好ましくは1又は2個である。置換基が複数個ある場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。
上記置換又は無置換カルバモイル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜3)のアルキル基、若しくはアセチル基、ベンゾイル基等の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜3)のアシル基等を有するカルバモイル基、又は無置換カルバモイル基などが挙げられる。また、上記置換又は無置換アミノ基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜3)のアルキル基、アセチル基、ベンゾイル基等の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜3)のアシル基等を有するアミノ基、若しくは、無置換アミノ基等が挙げられる。
前記複素環式基を構成する複素環には、芳香族性複素環および非芳香族性複素環が含まれる。このような複素環として、例えばヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、オキシラン環などの3員環、オキセタン環などの4員環、フラン、テトラヒドロフラン、オキサゾール、γ−ブチロラクトン環などの5員環、4−オキソ−4H−ピラン、テトラヒドロピラン、モルホリン環などの6員環、ベンゾフラン、4−オキソ−4H−クロメン、クロマン環などの縮合環、3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]−ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン、チアゾール、チアジアゾール環などの5員環、4−オキソ−4H−チオピラン環などの6員環、ベンゾチオフェン環などの縮合環など)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えばピロール、ピロリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール環などの5員環、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン環などの6員環、インドール、インドリン、キノリン、アクリジン、ナフチリジン、キナゾリン、プリン環などの縮合環など)などが挙げられる。
単環式の環状オレフィンとしては、炭素数が通常4〜20、好ましくは4〜10の置換又は無置換のシクロアルケン又はシクロアルカジエンが挙げられる。シクロアルケンの具体例としては、シクロブテン、シクロペンテン、メチルシクロペンテン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等が挙げられる。シクロアルカジエンの具体例としては、シクロヘキサジエン、メチルシクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチルシクロオクタジエン、フェニルシクロオクタジエン等が挙げられる。
多環式の環状オレフィンとしては、ノルボルネン類を用いることができる。ノルボルネン類の具体例としては、ノルボルネン、ノルボルナジエン、メチルノルボルネン、ジメチルノルボルネン、エチルノルボルネン、塩素化ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、クロロメチルノルボルネン、トリメチルシリルノルボルネン、フェニルノルボルネン、シアノノルボルネン、ジシアノノルボルネン、メトキシカルボニルノルボルネン、ピリジルノルボルネン、ナジック酸無水物、ナジック酸イミド等の官能基を有していてもよい二環ノルボルネン類;ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエンやそのアルキル、アルケニル、アルキリデン、アリール、ヒドロキシル、酸無水物基、ジカルボキシイミド、カルボキシル、アルコキシカルボニル置換体等の三環ノルボルネン類;ジメタノヘキサヒドロナフタレン、ジメタノオクタヒドロナフタレンやそのアルキル、アルケニル、アルキリデン、アリール、ヒドロキシル、酸無水物基、ジカルボキシイミド、カルボキシル、アルコキシカルボニル置換体等の四環ノルボルネン類;トリシクロペンタジエン等の五環ノルボルネン類;ヘキサシクロヘプタデセン等の六環ノルボルネン類;ジノルボルネン、二個のノルボルネン環が炭化水素又はエステル基等で結合した化合物、これらのアルキル、アリール置換体等のノルボルネン環を含む化合物等が挙げられる。
上記環状オレフィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。環状オレフィンとしては、ノルボルネン類が好ましく、特に、以下の化合物が好ましい。
Figure 2019151744
本発明の開環メタセシス重合触媒を用いて環状オレフィン重合物を製造する際の反応温度としては、例えば0〜150℃、好ましくは10〜100℃、さらに好ましくは20〜50℃である。
反応溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であれば特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジグライム(=ジエチレングリコールジメチルエーテル)、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒などが好ましい。これらの中でも、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジグライム(=ジエチレングリコールジメチルエーテル)等のエーテルが特に好ましい。
前記本発明の開環メタセシス重合触媒の使用量は、原料として用いる環状オレフィン(基質)1モルに対して、例えば0.001〜1モル、好ましくは0.005〜0.5モルである。
反応は、窒素、アルゴン等の不活性気体の雰囲気下で行うのが好ましい。
開環メタセシス重合反応においては、分子量調整剤を使用することができる。分子量調整剤は、開環メタセシス重合反応の反応中、又は反応後に添加することができる。分子量調整剤としては、例えば、ビニル基を有する化合物等が挙げられる。具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン類;スチレン、ビニルトルエン等のスチレン類;エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のエーテル類;アリルクロライド等のハロゲン含有ビニル化合物;酢酸アリル、グリシジルメタクリレート等のビニルエステル類;アリルアルコール等のビニルアルコール類;アクリルアミド等の窒素含有ビニル化合物等を使用することができる。分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。分子量調整剤の使用量は、目的とする環状オレフィン重合物の分子量に応じて適宜選択することができるが、通常、環状オレフィンに対して0.001〜20モル%の範囲である。
反応終了後、反応生成物を、液性調整、濾過、抽出、濃縮、蒸留、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の精製手段に付すことにより、目的とする環状オレフィン重合物を単離することができる。
こうして得られる環状オレフィン重合物は、透明性、低複屈折性、成形加工性などに優れることから、光学用途、医療用樹脂をはじめとして、種々の用途に適用できる材料として利用できる。
本発明の開環メタセシス重合触媒は、以下のような機構で形成されると考えられる。すなわち、まず、式(1)で表されるニオブ化合物が亜鉛(Zn)と反応して、低原子価ニオブ[例えば、Nb(EtO)3]が生成する。なお、式(2)で表される化合物を用いる場合には、式(1)で表されるニオブ化合物[例えば、Nb(EtO)5](Etはエチル基)が式(2)で表される化合物(例えば、トリメチルシリルクロリド)と反応して、式(1)中のX1の少なくとも1つ(例えば、エトキシ基等のアルコキシ基)がX2(ハロゲン原子)に変換され、続いて亜鉛(Zn)の作用により、低原子価ニオブ[例えば、Nb(EtO)3]が生成する。そして、この低原子価ニオブが、亜鉛(Zn)及びカルベン形成性化合物(例えば、α,α−ジクロロトルエン)と反応して、Nbカルベン錯体[例えば、PhC=Nb(EtO)3](Phはフェニル基)が形成される。
本発明の開環メタセシス重合触媒を用いた開環メタセシス重合反応の反応機構は以下のように考えられる。下記スキームにおいて、「=Nb」はNbカルベン錯体を意味する。分子量調整剤として、エチルビニルエーテルを用いた場合を示している。mは、(m+2)が、環状オレフィン重合物の重合度に相当する数である。
Figure 2019151744
本発明の開環メタセシス重合反応において、各化合物の添加順序は特に限定されず、任意の順番で添加することができる。例えば、式(1)で表されるニオブ化合物、亜鉛、カルベン形成性化合物と、必要に応じて式(2)で表される化合物を混合して、本発明の開環メタセシス重合触媒を調製した後に環状オレフィン化合物を添加する;環状オレフィン化合物と亜鉛を混合して、式(1)で表されるニオブ化合物、カルベン形成性化合物と、必要に応じて式(2)で表される化合物を添加して、本発明の開環メタセシス重合触媒の調製と開環メタセシス重合反応を同時に進行させる;のいずれであってもよい。
本発明の開環メタセシス重合反応で得られる環状オレフィン重合物には複数の炭素−炭素二重結合が存在する。これら炭素−炭素二重結合の幾何異性は、特に限定されず、トランス体でもシス体であってもよく、トランス体とシス体が任意の割合で存在していてもよい。
本発明の開環メタセシス重合反応で得られる環状オレフィン重合物の数平均分子量(Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1000〜100000であり、より好ましくは3000〜80000である。
本発明の開環メタセシス重合反応で得られる環状オレフィン重合物の分子量分布(D)は、特に限定されないが、好ましくは1〜7であり、より好ましくは1.5〜6.5である。
環状オレフィン重合物のトランス体とシス体の割合、数平均分子量(Mn)、分子量分布(D)は反応温度、反応時間、開環メタセシス重合触媒の使用量などで調整することができる。上記数平均分子量(Mn)及び分子量分布(D)は、後述のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算の値である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例で得られた環状オレフィン重合物(ポリノルボルネン)の転換率、収率、各物性値は、以下の条件で測定した。
[転換率、収率]
測定機器:GC−2010(SHIMADZU製)
カラム:BP−5(SGE製)
カラム温度:40から280℃(昇温速度15℃/min)、
キャリア―ガス:窒素
[数平均分子量(Mn)、分子量分布(D)]
測定機器:日本分光 SECシステム(JASCO製)
カラム:KF−805L(Shodex製)
カラム温度:40℃、
溶媒:THF
分子量:標準ポリスチレン換算
[トランス体比]
環状オレフィン重合物(ポリノルボルネン)に存在する炭素−炭素二重結合の総量に対するトランス体の割合(トランス体比)は、1H−NMRを測定し、シス体の炭素−炭素二重結合に帰属される5.2ppm付近に現れるピークの積分値(シス体積分値)とトランス体の炭素−炭素二重結合に帰属される5.35ppmに現れるピークの積分値(トランス体積分値)から以下の式により算出した。
[トランス体比(%)]=[トランス体積分値]/([トランス体積分値]+[シス体積分値])×100
1H−NMRスペクトルは、下記の条件により測定した。
測定装置:JNM−ECZ400(JEOL製)
溶媒:クロロホルム−d
積算回数:16回
測定温度:20℃
実施例1
Figure 2019151744
シュレンク管に亜鉛[亜鉛粉末(粒径:75〜150μm),98mg,1.5mmol]と、基質であるノルボルネン(282mg,3mmol)、撹拌子を加え、内部をアルゴン置換した後、溶媒であるテトラヒドロフラン(超脱水,安定剤不含,3mL)、ペンタエトキシニオブ[Nb(OEt)5](0.0251mL,0.1mmol)、トリメチルシリルクロリド(0.158mL,1.25mmol)、ベンザルクロリド(=α,α−ジクロロトルエン)(0.064mL,0.5mmol)を順次加え、スターラーにより室温で2時間撹拌した。このとき、溶液の色が無色透明から黒色に変化した。ついで、エチルビニルエーテル(0.1mL,1mmol)とメタノール(15mL)を加えることにより反応を停止した。その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は定量的であった。
反応混合物を綿を用いてろ過し亜鉛とポリマーを取り出した。ナスフラスコを漏斗の下に置き,THFでポリマーを溶かすことで亜鉛を取り除いた。溶媒を留去して取り除き乾燥して得られた生成物(ポリノルボルネン)を分析したところ、数平均分子量(Mn)は10200、分子量分布(D)は2.77、トランス体比は60%であった。
実施例2
反応温度を40℃にしたこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は定量的、数平均分子量(Mn)は5700、分子量分布(D)は2.09、トランス体比は61%であった。
実施例3
ベンザルクロリドを0.032mL(0.25mmol)用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は96%、数平均分子量(Mn)は14700、分子量分布(D)は3.14、トランス体比は60%であった。
実施例4
ベンザルクロリドを0.096mL(0.75mmol)用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は99%、数平均分子量(Mn)は10400、分子量分布(D)は3.11、トランス体比は60%であった。
実施例5
トリメチルシリルクロリドを0.063mL(0.5mmol)、亜鉛を65mg(1.0mmol)用いたこと以外は、実施例3と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は98%、収率は99%、数平均分子量(Mn)は17200、分子量分布(D)は2.82、トランス体比は58%であった。
実施例6
トリメチルシリルクロリドを0.126mL(1.0mmol)、亜鉛を65mg(1.0mmol)用いたこと以外は、実施例3と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は定量的、数平均分子量(Mn)は23300、分子量分布(D)は3.09、トランス体比は59%であった。
実施例7
ノルボルネンを942mg(10mmol)用いたこと以外は、実施例5と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は61%、収率は42%、数平均分子量(Mn)は26500、分子量分布(D)は5.97、トランス体比は61%であった。
実施例8
ノルボルネンを942mg(10mmol)用い、反応時間を4時間としたこと以外は、実施例5と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は89%、収率は75%、数平均分子量(Mn)は64800、分子量分布(D)は3.83、トランス体比は60%であった。
実施例9
ノルボルネンを942mg(10mmol)用い、反応時間を6時間としたこと以外は、実施例5と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は80%、収率は73%、数平均分子量(Mn)は41500、分子量分布(D)は6.15、トランス体比は61%であった。
実施例10
ノルボルネンを942mg(10mmol)用い、反応時間を8時間としたこと以外は、実施例5と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は94%、数平均分子量(Mn)は28800、分子量分布(D)は3.08、トランス体比は60%であった。
実施例11
ペンタエトキシニオブの代わりに五塩化ニオブ(V)を27mg(0.1mmol)用いた以外は、実施例5と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は97%、収率は定量的、数平均分子量(Mn)は74700、分子量分布(D)は3.40、トランス体比は59%であった。
実施例12
ペンタエトキシニオブの代わりにペンタ(n−ブトキシ)ニオブを0.042mL(0.1mmol)用いた以外は、実施例5と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%、収率は98%、数平均分子量(Mn)は22100、分子量分布(D)は6.36、トランス体比は58%であった。
実施例13
ペンタエトキシニオブの代わりにペンタ(iso−プロポキシ)ニオブを0.042mL(0.1mmol)用い、反応温度を40℃としたこと以外は、実施例5と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は94%、数平均分子量(Mn)は47300、分子量分布(D)は5.09、トランス体比は68%であった。
実施例14
ペンタエトキシニオブの代わりに五塩化ニオブ(V)を27mg(0.1mmol)用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は89%、数平均分子量(Mn)は12000、分子量分布(D)は3.68、トランス体比は58%であった。
実施例15
反応温度を40℃としたこと以外は、実施例14と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は定量的、数平均分子量(Mn)は7200、分子量分布(D)は2.51、トランス体比は59%であった。
実施例16
反応温度を60℃としたこと以外は、実施例14と同様の操作を行った。
その結果、生成物(ポリノルボルネン)の変換率は99%以上、収率は定量的、数平均分子量(Mn)は7800、分子量分布(D)は2.42、トランス体比は61%であった。

Claims (8)

  1. 価数が4価以下の低原子価ニオブを含み、かつ、ニオブカルベン錯体である開環メタセシス重合触媒。
  2. アルコキシ基を配位子として有するニオブカルベン錯体である請求項1記載の開環メタセシス重合触媒。
  3. 価数が4価以下の低原子価ニオブを含み、かつ、ニオブカルベン錯体である開環メタセシス重合触媒の調製方法であって、
    下記式(1)
    NbX1 m (1)
    (式中、X1はアルコキシ基又はハロゲン原子を示す。mは3又は5を示す。m個のX1は同一でもよく異なっていてもよい)
    で表されるニオブ化合物と、亜鉛と、カルベン形成性化合物とを反応させることを特徴とする開環メタセシス重合触媒の調製方法。
  4. カルベン形成性化合物が、下記式(3)
    bCHCl2 (3)
    (式中、Rbは置換基を有していてもよい芳香族環式基を示す)
    で表される化合物である請求項3記載の開環メタセシス重合触媒の調製方法。
  5. 同種又は異種の環状オレフィン同士の反応により環状オレフィン重合物を生成させる開環メタセシス重合反応に用いる請求項1又は2に記載の開環メタセシス重合触媒。
  6. 同種又は異種の環状オレフィン同士の反応により環状オレフィン重合物を生成させる開環メタセシス重合反応により環状オレフィン重合物を製造する方法であって、請求項1、2、及び5の何れかの項に記載の開環メタセシス重合触媒を用いることを特徴とする環状オレフィン重合物の製造方法。
  7. 反応溶媒として非プロトン性極性溶媒を用いる請求項6記載の環状オレフィン重合物の製造方法。
  8. 前記環状オレフィンが、ノルボルネンである請求項6又は7記載の環状オレフィン重合物の製造方法。
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