JP2019142434A - 後輪制御装置 - Google Patents

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高太郎 椎野
Kotaro Shiino
高太郎 椎野
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Abstract

【課題】転舵方向を含む後輪の転舵情報を得ることができる後輪制御装置を提供する。【解決手段】本発明の後輪制御装置は、車両の後輪の転舵量に応じて変化する角度を検出可能な角度センサの出力信号、車両の前輪の転舵の方向および転舵量の信号である前輪転舵情報信号、および、後輪の中立位置からの転舵の方向が前輪の中立位置からの転舵の方向と一致しているかまたは不一致であるかの判断結果に基づき、後輪の転舵の方向および転舵量を導出する。【選択図】図7

Description

本発明は、後輪制御装置に関し、詳しくは、後輪の転舵方向および転舵量を求める技術に関する。
特許文献1の後輪操舵装置は、後輪転舵軸の実位置が該後輪転舵軸の目標位置に追従させる位置フィードバック制御のゲインを、後輪転舵軸の軸方向位置が中立位置に保持されたロック状態であるときに高応答値に設定する。
特開2014−213775号公報
ところで、後輪の舵角を検出するセンサの出力が、後輪が中立位置から右に転舵されているときと、後輪が中立位置から左に転舵されているときとで同じ出力になる場合があると、前記センサの信号を入力して後輪の転舵駆動信号を出力するコントローラは、電源投入時であって転舵情報が消滅しているときに、センサ出力に基づき後輪の転舵方向を判断できなくなる場合があった。
本発明は、従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、転舵方向を含む後輪の転舵情報を得ることができる後輪制御装置を提供することにある。
本発明によれば、その1つの態様において、車両の後輪の転舵量に応じて変化する角度を検出可能な角度センサの出力信号、車両の前輪の転舵の方向および転舵量の信号である前輪転舵情報信号、および、後輪の中立位置からの転舵の方向が前輪の中立位置からの転舵の方向と一致しているかまたは不一致であるかの判断結果に基づき、後輪の転舵の方向および転舵量を導出する。
本発明によれば、転舵方向を含む後輪の転舵情報を得ることができる。
車両の転舵システムを示す構成図である。 後輪舵角センサの構造を示す断面図である。 後輪転舵ロック機構の構造を示す断面図である。 逆位相モードでの転舵状態を示す図である。 同位相モードでの転舵状態を示す図である。 前輪転舵角センサおよび後輪転舵角センサの出力特性を示す線図である。 後輪転舵転舵コントローラの機能ブロック図である。 後輪転舵情報の導出処理の手順を示すフローチャートである。 後輪転舵ロック機構のロック解除処理の手順を示すフローチャートである。 中立位置への復帰処理および後輪転舵ロック機構のロック処理の手順を示すフローチャートである。 後輪舵角センサの他の実施形態を示す図である。 後輪舵角センサの他の実施形態を示す図である。
以下、本発明に係る後輪制御装置の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、車両の転舵システムの一態様を示す全体構成図である。
図1の車両1は、左前輪FL,右前輪FR,左後輪RL,右後輪RRを有した4輪車両である。
電動パワーステアリング装置2は、運転者が操舵したステアリングホイール3の回転を、左右の前輪FL,FRを転舵させる転舵軸4に伝達する操舵機構5と、転舵軸4にアシスト力を付与するアシスト機構6とを有する。
操舵機構5は、ステアリングホイール3に連結する操舵入力軸7を有する。操舵入力軸7の先端に設けたピニオン軸8は、転舵軸4(ラックバー)の外周に形成したラック9のラック歯に噛み合う。
そして、ステアリングホイール3の回転によってピニオン軸8が回転すると、転舵軸4が長手方向(軸方向)に移動し、左右の前輪FL,FRを転舵させる。
アシスト機構6は、電動モータ10と、電動モータ10の回転運動を転舵軸4の直線運動に変換するボールねじ機構などの伝達機構11とを有する。
前輪転舵コントローラ12は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)などを有するマイクロコンピュータを備えるとともに、電動モータ10の駆動回路を備える。
電動パワーステアリング装置2は、ステアリングホイール3に入力した操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ13、前輪FL,FRの舵角を操舵入力軸7の回転角として検出する前輪舵角センサ14を有する。
そして、前輪転舵コントローラ12は、操舵トルクセンサ13が検出した操舵トルク、前輪舵角センサ14が検出した舵角(deg)などに基づいて、電動モータ10の回転を制御し、転舵軸4に付与するアシスト力を制御する。
また、車両1の転舵システムは、左右の後輪RL,RRに舵角を与える後輪制御装置21を有する。
後輪制御装置21は、左右の後輪RL,RRを転舵させる転舵軸22と、後輪RL,RRを転舵する推力を発生する後輪用アクチュエータである電動モータ23と、電動モータ23の回転運動を転舵軸22の直線運動に変換する伝達機構24とを有する。
伝達機構24は、電動モータ23が回転駆動するピニオン軸25と、転舵軸22の外周に形成したラック26とを有し、ピニオン軸25はラック26のラック歯に噛み合う。
そして、ピニオン軸25とラック26のラック歯とが噛み合うことで、電動モータ23の回転運動が転舵軸22(ラックバー)の直線運動に変換され、転舵軸22が長手方向(軸方向)に移動することで、左右の後輪RL,RRを転舵させる。
後輪転舵コントローラ27は、CPU,ROM、RAMなどを有するマイクロコンピュータを備えるとともに、電動モータ23の駆動回路を備え、電動モータ23の駆動信号を出力する。
また、後輪制御装置21は、後輪RL,RRの舵角をピニオン軸25の回転角として検出する角度センサである後輪舵角センサ28を有する。
そして、後輪転舵コントローラ27は、後輪舵角センサ28が検出する後輪RL,RRの舵角(転舵方向および転舵量)が目標値に近づくように電動モータ23の駆動信号を決定し、決定した駆動信号を電動モータ23に出力して、電動モータ23の回転方向および回転量を制御する。
図2は、伝達機構24および後輪舵角センサ28の構造の一態様を示す。
伝達機構24は、前述したピニオン軸25およびラック26とともに、電動モータ23の回転速度を減速してピニオン軸25に伝えるための減速機30を有する。
減速機30として、ウォーム(ねじ歯車)31とウォームホイール(はす歯歯車)32とを組み合わせたウォームギヤを用いている。
ウォーム31は、電動モータ23の出力軸の先端に同軸に連結し、電動モータ23の出力軸と一体に回転する。
一方、ウォームホイール32の軸心に沿って設けた貫通孔32Aにピニオン軸25の基端25Bを差し込んで、ウォームホイール32とピニオン軸25とを一体化し、ピニオン軸25を軸受25Aで支持することで、ウォームホイール32とピニオン軸25とが一体に回転する構造としてある。
そして、ピニオン軸25の基端25Bから軸心に沿って延設した棒状の支持部材33の先端に、後輪舵角センサ28を構成する円板状の永久磁石28Aを支持してあり、永久磁石28Aはピニオン軸25と一体に軸回りに回転する。
一方、永久磁石28Aと所定の間隙を挟んで対向する位置に、センサ素子28Bを搭載したセンサ素子基板28Cを固定してある。
センサ素子28Bは、永久磁石28Aによる磁界強度を検出するGMR(Giant Magneto Resistive)素子などの磁気センサ素子であり、永久磁石28A(ピニオン軸25)が1回転すると、出力が0deg相当の最小値から360deg相当の最大値までの間でリニアに変化する。
つまり、永久磁石28Aおよびセンサ素子28Bを有する後輪舵角センサ28は、車両1の後輪RL,RRの転舵量に応じて変化するピニオン軸25の角度を検出可能な角度センサである。
後輪舵角センサ28は、ピニオン軸25の角度(deg)を表す信号を、後輪転舵コントローラ27に出力する。
但し、ピニオン軸25の角度を検出する角度センサである後輪舵角センサ28を、永久磁石と磁気センサ素子とを組み合わせた角度センサに限定するものではなく、公知の種々の角度センサを適宜採用できる。
また、後輪制御装置21は、図3に示す後輪転舵ロック機構41を備える。
後輪転舵ロック機構41は、転舵軸22を固定する、換言すれば、後輪RL,RRの転舵量(転舵角)が保持されるように後輪RL,RRの転舵を規制する機構である。
後輪転舵ロック機構41は、ロックピン41Aと、ロックピン41Aを軸方向に沿って移動させる磁気力を発生するソレノイドコイル41Bとを備える。
ロックピン41Aは、ラック26のラック歯と噛み合って転舵軸22の移動を規制するロック位置と、ラック26のラック歯と係合せずに転舵軸22を移動可能とする非ロック位置との間で移動可能である。
そして、ロックピン41Aは、ソレノイドコイル41Bのオフ状態(通電遮断状態)では、ロック位置に移動してラック26のラック歯と噛み合い、転舵軸22の移動を規制する。
一方、ロックピン41Aは、ソレノイドコイル41Bのオン状態(通電状態)では、非ロック位置に退避し、ラック26のラック歯と係合しなくなることで、転舵軸22が移動可能になる。
後輪転舵コントローラ27は、ソレノイドコイル41Bのオン/オフ(通電/非通電)を制御する機能を備える。
車両制御コントローラ51は、CPU,ROM、RAMなどを有するマイクロコンピュータを備え、車両を統合制御する機能を有する。
車両制御コントローラ51は、各車輪の回転速度をそれぞれに検出する車輪速センサ53A−53Dの出力を読み込む。
また、車両制御コントローラ51、前輪転舵コントローラ12、および後輪転舵コントローラ27は、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワーク52を介して相互通信可能である。
そして、車両制御コントローラ51は、車両速度(km/h)や前輪FL,FRの転舵の情報などから、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向(左切り/右切り)および転舵量の目標値を演算し、係る目標値を後輪転舵コントローラ27に送信する。
なお、後輪制御装置21は、後輪RL,RRの転舵の方向および転舵量の目標値を演算する機能と、目標値に基づき電動モータ23の駆動信号を決定して出力する機能とを備えた1つのコントローラを有することができる。
車両制御コントローラ51は、後輪RL,RRの転舵の方向および転舵量の目標値の演算において、前輪FL,FRの中立位置からの転舵方向と後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向とを一致させる(同方向とする)同位相モードと、前輪FL,FRの中立位置からの転舵方向と後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向とを不一致(逆方向)とする逆位相モードとを有する。
そして、車両制御コントローラ51は、車両速度が所定値未満のとき(低車速時又は停車時)に逆位相モードを選択し、車両速度が前記所定値以上のとき(高車速時)に同位相モードを選択する。
図4は、逆位相モードでの前輪FL,FRおよび後輪RL,RRの転舵状態を例示する図である。
逆位相モードでは、前輪FL,FRを中立位置から右方向(左方向)に転舵すると、後輪RL,RRを逆の中立位置から左方向(右方向)に転舵する。係る逆位相モードでは、車両1の最小回転半径が小さくなって、車両1の小回り性能を向上するから、駐車時に逆位相モードとすることで、駐車時における車両1の操作性が向上する。
図5は、同位相モードでの前輪FL,FRおよび後輪RL,RRの転舵状態を例示する図である。
同位相モードでは、前輪FL,FRを中立位置から右方向(左方向)に転舵すると、後輪RL,RRも中立位置から同じ右方向(左方向)に転舵する。係る同位相モードでは、車両1の安定性が向上するから、例えば、高速道路でのレーンチェンジにおいて同位相モードとすることで、車両挙動が安定した状態でレーンチェンジを行えるようになる。
このように、車両1の運転状態(車両速度)に応じて後輪RL,RRの制御モードを切換えることで、車両の操縦性を向上させることができる。
図6は、逆位相モードでの前輪舵角センサ14の出力特性および後輪舵角センサ28の出力特性を示す図である。
前輪舵角センサ14は、前輪FL,FRを最大切れ角まで左に転舵したとき、換言すれば、転舵軸4を左転舵方向に最大限移動させたとき(Sf)の出力θfから、前輪FL,FRを最大切れ角まで右に転舵したとき、換言すれば、転舵軸4を右転舵方向に最大限移動させたとき(−Sf)の出力−θfまでの間で、センサ出力θf(deg)がリニアに変化する。
そして、前輪舵角センサ14の出力θfが零であるときは、転舵軸4が中立位置(切れ角が零)であることを表し、出力θfがプラスであるときは、転舵軸4が中立位置から左転舵方向に移動していることを表し、出力θfがマイナスであるときは、転舵軸4が中立位置から右転舵方向に移動していることを表し、出力θfの絶対値が大きいほど中立位置からの転舵量(転舵角、切れ角、転舵軸4のストローク量)が大きいことを表す。
つまり、前輪舵角センサ14は、その出力(瞬時値)から前輪転舵情報信号である前輪FL,FRの転舵方向および転舵量を検出することができる、絶対舵角センサである。
なお、係る前輪舵角センサ14の出力特性は、例えば、操舵入力軸7の回転を歯車などで減速して回転体に伝え、この回転体の角度を検出することで実現する。
一方、後輪舵角センサ28は、ピニオン軸25の角度を検出する角度センサであり、ピニオン軸25が1回転する間で、ピニオン軸25の角度(deg)を表す出力θrがリニアに変化するセンサである。
ここで、後輪制御装置21において、後輪RL,RRを最大切れ角まで左に転舵したとき、換言すれば、転舵軸22を中立位置から左転舵方向に最大限移動させたとき(Sr)から、後輪RL,RRを最大切れ角まで右に転舵したとき、換言すれば、転舵軸22を中立位置から右転舵方向に最大限移動させたとき(−Sr)までの間でのピニオン軸25の回転数が、1回転を超え、2回転未満となるように、転舵軸22のストローク量やピニオン軸25の径などが設定されている。
後輪舵角センサ28の出力θrは、後輪RL,RRの中立位置を基準として変化するよう調整される。
そして、後輪舵角センサ28の出力θrは、転舵軸22が中立位置から右転舵方向に移動するほど、初期値である0deg相当の値から徐々に大きくなり、転舵軸22が中立位置から右転舵方向に最大限移動したときに、360deg相当の値よりも小さい値θrRを示す。
また、後輪舵角センサ28の出力θrは、転舵軸22が中立位置から左転舵方向に移動するほど、初期値である360deg相当の値から徐々に小さくなり、転舵軸22が中立位置から左転舵方向に最大限移動したときに、0deg相当の値よりも大きい値θrL(0deg<θrL<θrR<360deg)を示す。
これにより、逆位相モードにおいて、前輪FL,FRが中立位置から左方向に転舵され、後輪RL,RRが、前輪FL,FRの左方向への切れ角の増加に応じて中立位置から右方向に転舵されると、後輪舵角センサ28の出力θrは0deg相当の値からから漸増する。
一方、逆位相モードにおいて、前輪FL,FRが中立位置から右方向に転舵され、後輪RL,RRが、前輪FL,FRの右方向への切れ角の増加に応じて中立位置から左方向に転舵されると、後輪舵角センサ28の出力θrは360deg相当の値から漸減する。
上記の後輪舵角センサ28は、減速機などを用いないので構造が簡単で低コストであり、また、バックラッシュ(Backlash)が少ないため高精度な角度検出が可能である。
但し、後輪舵角センサ28の出力特性では、後輪RL,RRが中立位置から右方向へ転舵されているときと、後輪RL,RRが中立位置から左方向へ転舵されているときとで、センサ出力値が同じ値になる場合がある。
このため、後輪転舵コントローラ27は、後輪舵角センサ28の出力の瞬時値から後輪RL,RRの中立位置からの転舵の方向および転舵量を特定することができない。
ここで、後輪転舵コントローラ27は、後輪RL,RRの転舵情報信号である後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向および転舵量を一旦導出すると、その後は、電動モータ23に出力する駆動信号に基づき転舵の変化方向を認識できるから、左切り状態と右切り状態とで同じセンサ出力になる場合があるとしても、後輪舵角センサ28の出力θrに基づき後輪RL,RRの中立位置からの転舵の方向および転舵量を求めることができる。
そこで、後輪転舵コントローラ27は、後輪転舵コントローラ27への通電開始時などの後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向が不明な状態で、後輪RL,RRの中立位置からの転舵の方向および転舵量を後輪舵角センサ28の出力θrから導出するための機能(以下、後輪転舵情報導出機能という)を備える。
なお、後輪転舵コントローラ27への通電開始時とは、車両1のイグニッションスイッチ(電源スイッチ)がオフからオンに切換えられたときなどである。
以下では、後輪転舵コントローラ27の後輪転舵情報導出機能を詳細に説明する。
図7は、後輪転舵コントローラ27や後輪舵角センサ28を含む後輪制御装置21の機能ブロック図である。
後輪転舵コントローラ27は、前輪転舵情報信号取得部271、前後輪転舵方向比較判断部272、後輪転舵情報導出部273、不揮発性メモリ274Aを有する記憶部274、後輪駆動信号出力部275、後輪操舵実行判断部276、後輪転舵ロック制御部277、ウェークアップ回路(Wake-up IC)278を有する。
前輪転舵情報信号取得部271は、前輪舵角センサ14が検出した、前輪FL,FRの中立位置から転舵方向および転舵量の情報(前輪転舵情報信号)を、前輪舵角センサ14から直接または車両制御コントローラ51を介して取得する。
前後輪転舵方向比較判断部272は、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向が前輪FL,FRの中立位置からの転舵方向と一致しているか、または不一致であるかを判断する。
前述のように、後輪転舵制御は、逆位相モードと同位相モードとを有し、逆位相モードでは後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向と前輪FL,FRの中立位置からの転舵方向とが不一致になり、同位相モードでは後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向と前輪FL,FRの中立位置からの転舵方向とが一致する。
したがって、前後輪転舵方向比較判断部272は、中立位置からの転舵方向の一致/不一致を、同位相モードで後輪RL,RRの転舵を制御したか、逆位相モードで後輪RL,RRの転舵を制御したかで判断できる。
更に、車両速度に基づき逆位相モードと同位相モードとのいずれか一方が選択されるから、前後輪転舵方向比較判断部272は、逆位相モードが選択される車両速度であるか同位相モードが選択される車両速度であるかに応じて、中立位置からの転舵方向の一致/不一致を判断できる。
後輪転舵情報導出部273は、後輪舵角センサ28の出力θr、前輪FL,FRの中立位置から転舵方向および転舵量の情報(前輪転舵情報信号)、および、中立位置からの転舵方向が前輪FL,FRと後輪RL,RRとで一致しているか不一致であるか情報に基づき、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向および転舵量の情報を導出する。
例えば、逆位相モードで後輪RL,RRの転舵制御が実施された場合、前輪FL,FRの中立位置から左方向に転舵されている場合、後輪RL,RRは中立位置から右方向に転舵されていることになり、後輪舵角センサ28の出力θrは右切りの角度を表すことになる。
このようにして、後輪転舵情報導出部273は、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向および転舵量の情報を導出する。
つまり、後輪転舵情報導出部273は、前輪転舵情報信号および中立位置からの転舵方向が前輪FL,FRと後輪RL,RRとで一致しているか不一致であるか情報に基づき、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向を特定し、更に、特定した転舵方向においてそのときの後輪舵角センサ28の出力θrが示す転舵量を求めることで、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向および転舵量の情報を導出する。
ここで、車両1のイグニッションスイッチがオンからオフに切換えられる(後輪転舵コントローラ27への通電が遮断される)のは、車両速度が低く逆位相モードで後輪RL,RRの転舵が制御される条件下であり、イグニッションスイッチのオフ状態で転舵位置が保持されれば、イグニッションスイッチがオフからオンに切換えられたときも逆位相モードでの転舵位置になっている。
したがって、前後輪転舵方向比較判断部272は、イグニッションスイッチがオフからオンに切換えられ、後輪転舵コントローラ27への通電が開始されたときに、低車速域での逆位相モードで後輪RL,RRの転舵が制御された状態であると推定し、中立位置からの転舵方向が前輪FL,FRと後輪RL,RRとで不一致になっていると判断できる。
このように、後輪舵角センサ28が、中立位置からの転舵の方向を検出できないセンサであっても、後輪転舵コントローラ27は、後輪舵角センサ28の出力θr、前輪FL,FRの転舵情報信号、および、前輪FL,FRと後輪RL,RRとで転舵方向が一致しているか不一致であるか情報に基づき、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向を含む転舵情報を得ることができる。
そして、イグニッションスイッチがオフに切換えられ、後輪RL,RRの転舵情報が消滅した場合でも、後輪転舵コントローラ27は、イグニッションスイッチがオフに切換えられたときに、新たに後輪RL,RRの転舵情報を得て後輪RL,RRの転舵制御を再開することができる。
また、イグニッションスイッチがオフに切換えられたときに、後輪転舵コントローラ27が、後輪RL,RRの転舵情報を不揮発性メモリ274Aに保存する場合においては、後輪転舵コントローラ27は、イグニッションスイッチがオンに切換えられたとき、新たに導出した後輪RL,RRの転舵情報と、不揮発性メモリ274Aに保存されている後輪RL,RRの転舵情報とを比較することで、不揮発性メモリ274Aに保存されていた後輪RL,RRの転舵情報の正確性を判断できる。
なお、本願において、後輪転舵コントローラ27は、例えば後輪RL,RRが中立位置から右に転舵された状態から中立位置よりも左に向けて後輪RL,RRを転舵する過渡状態において、後輪RL,RRが中立位置まで戻っていない状態であるときは、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向を右と判断し、後輪RL,RRが中立位置を過ぎてから後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向を左と判断する。
図8のフローチャートは、イグニッションスイッチがオンに切換えられて、後輪転舵コントローラ27への通電が開始されたときの後輪転舵情報導出部273の処理手順を詳細に示す。
ステップS101で、イグニッションスイッチがオンに切換えられて、後輪転舵コントローラ27への通電が開始されると、後輪転舵情報導出部273は、ステップS102で、前輪舵角センサ14の出力θfを読み込む。
更に、後輪転舵情報導出部273は、ステップS103で、後輪舵角センサ28の出力θrを読み込む。
そして、後輪転舵情報導出部273は、次のステップS104で、前輪舵角センサ14の出力θfが零以上であるか否かを判断する。
本実施形態においては、図6に示したように、前輪舵角センサ14の出力θfが零であるときは前輪FL,FRが中立位置であることを表し、前輪舵角センサ14の出力θfがプラスであるときは前輪FL,FRが中立位置から左方向に転舵されていることを表し、前輪舵角センサ14の出力θfがマイナスであるときは中立位置から右方向に転舵されていることを表す。
したがって、θf≧0が成立するときは、前輪FL,FRが中立位置若しくは中立位置から左方向に転舵されている状態である。
また、イグニッションスイッチがオフされて後輪転舵コントローラ27への通電が遮断される前の停車状態(車両速度が所定値未満の状態)では、後輪RL,RRの転舵は逆位相モードで制御されることになる。更に、イグニッションスイッチがオフされている間においては、通常、イグニッションスイッチがオフされた時点での前輪FL,FRおよび後輪RL,RRの転舵状態が保持されることになる。
このため、後輪転舵コントローラ27は、イグニッションスイッチがオンされたとき、後輪RL,RRの中立位置からの転舵の方向は前輪FL,FRの中立位置からの転舵の方向と一致しない状態(逆位相モード)であると推定できる。
換言すれば、後輪転舵情報導出部273は、イグニッションスイッチがオンされたときに、イグニッションスイッチがオフされた車両速度が所定値未満であるときの逆位相モードでの転舵状態が保持されていると推定することができる。
ここで、逆位相モードでの転舵状態が保持されているとすれば、前輪FL,FRが中立位置から左方向に転舵されている場合、後輪RL,RRは中立位置から右方向に転舵されていることになり、逆に、前輪FL,FRが中立位置から右方向に転舵されている場合、後輪RL,RRは中立位置から左方向に転舵されていることになる。
つまり、後輪転舵情報導出部273は、後輪舵角センサ28の出力θrが、中立位置から右方向への転舵量を表すのか中立位置から左方向への転舵量を表すのかが不明であるときに、保存されている転舵状態が同位相モードと逆位相モードとのいずれの転舵制御に因るものであるかを車両速度に基づき判別し、係る判別結果に基づき後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向を導出できる。
後輪転舵情報導出部273は、ステップS104でθf≧0が成立すると判断した場合、換言すれば、前輪FL,FRが中立位置から左方向に転舵されていて後輪RL,RRが中立位置から右方向に転舵されていると推定できる場合、ステップS105に進む。
後輪転舵情報導出部273は、ステップS105で、下記の数式(1)にしたがって後輪RL,RRの中立位置から右方向への転舵量Srを算出する。
Sr=(θr/360)×Cf…(1)
数式(1)において、Cfは、ピニオン軸25の1回転当たりの転舵軸(ラックバー)22の長手方向への移動量(mm)である。
また、ステップS105に進んだ場合、後輪RL,RRは中立位置から右方向に転舵されている状態であり、後輪舵角センサ28の出力θrが表すピニオン軸25の角度が大きいほど、転舵軸(ラックバー)22は中立位置から右転舵方向により大きく移動していることになる(図6参照)。
したがって、数式(1)によって、後輪舵角センサ28の出力θrが表すピニオン軸25の角度(deg)の情報が、転舵軸(ラックバー)22の中立位置からの右転舵方向への移動量(mm)の情報に変換されることになる。
なお、後輪転舵情報導出部273は、後輪舵角センサ28の出力θrが後輪RL,RRの中立位置でのみ取り得る値であるときは、後輪RL,RRの転舵位置は中立位置であると判定する。
一方、後輪転舵情報導出部273は、ステップS104でθf≧0が成立しないと判断した場合、換言すれば、θf<0であって前輪FL,FRが中立位置から右方向に転舵されていて、逆位相モードによって後輪RL,RRが中立位置から左方向に転舵されていると推定できる場合、ステップS106に進む。
後輪転舵情報導出部273は、ステップS106で、下記の数式(2)にしたがって後輪RL,RRの中立位置から左方向への転舵量Srを算出する。
Sr={(θr−360)/360 }×Cf…(2)
数式(2)において、Cfは、ピニオン軸25の1回転当たりの転舵軸(ラックバー)22の長手方向への移動量(mm)である。
ステップS106に進んだ場合、後輪RL,RRが中立位置から左方向に転舵されている状態であり、後輪舵角センサ28の出力θrが表すピニオン軸25の角度が小さいほど、転舵軸(ラックバー)22は左転舵方向により大きく移動していることになる(図6参照)。
したがって、数式(2)によって、後輪舵角センサ28の出力θrが表すピニオン軸25の角度(deg)の情報が、転舵軸(ラックバー)22の中立位置からの左転舵方向への移動量(mm)の情報に変換されることになる。
このように、後輪転舵コントローラ27(後輪転舵情報導出部273)は、通電が開始されて起動すると、保持されている転舵状態が低車速時の逆位相モードでの転舵状態であり、前輪FL,FRの中立位置からの転舵方向と後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向とが不一致になっていると推定する。
そして、後輪転舵コントローラ27(後輪転舵情報導出部273)は、転舵方向の一致/不一致の情報、前輪FL,FRの中立位置から転舵方向の情報、および、後輪舵角センサ28の出力θrに基づき、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向および転舵量を導出する。
したがって、後輪舵角センサ28が、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向を検出することができない(換言すれば、絶対舵角を検出できない)センサであっても、後輪転舵コントローラ27は、中立位置からの転舵方向を含む後輪RL,RRの転舵の情報を得ることができる。
後輪転舵コントローラ27は、イグニッションスイッチがオンされたときに、上記のようにして中立位置からの転舵方向を含む後輪RL,RRの転舵の情報を導出し、その後、後輪RL,RRの転舵位置を変更する制御を実施するが、電動モータ23に出力する駆動信号に基づき転舵の変化方向を検知できるから、左切り状態と右切り状態とで同じセンサ出力になる場合があるとしても、後輪舵角センサ28の出力θrに基づき後輪RL,RRの中立位置からの転舵の方向および転舵量を逐次求めて、目標の転舵位置にフィードバック制御できる。
ここで、図7に戻って説明を続ける。
後輪駆動信号出力部275は、後輪転舵情報導出部273が導出した後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向および転舵量の情報、および、車両制御コントローラ51が算出した後輪RL,RRの転舵制御の目標値に基づき、電動モータ23の駆動信号を決定し、決定した駆動信号を電動モータ23に出力する。
つまり、後輪駆動信号出力部275は、後輪転舵情報導出部273が導出した後輪RL,RRの実転舵位置が目標値に近づくように電動モータ23の駆動信号を設定するフィードバック制御を実施する。
なお、後輪RL,RRの転舵制御の目標値は、逆位相モード或いは同位相モードに基づき設定されるから、後輪駆動信号出力部275は、前輪FL,FRの中立位置からの転舵方向と後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向が一致するように電動モータ23を駆動する同位相モードと、前輪FL,FRの中立位置からの転舵方向と後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向が不一致となるように電動モータ23を駆動する逆位相モードを有することになる。
また、後輪操舵実行判断部276は、後輪RL,RRの転舵制御を実行するか中止するかを判断する。
例えば、後輪操舵実行判断部276は、後輪転舵コントローラ27への通電が開始されるイグニッションスイッチがオンに切換えられたときに、後輪RL,RRの転舵制御の実行開始を判断し、後輪転舵コントローラ27への通電が遮断されるイグニッションスイッチがオフに切換えられたときに、後輪RL,RRの転舵制御の中止を判断する。
そして、後輪操舵実行判断部276が、後輪RL,RRの転舵制御の中止を判断すると、後輪駆動信号出力部275は、後輪転舵情報導出部273が導出した後輪RL,RRの転舵情報に基づく電動モータ23のフィードバック制御によって、後輪RL,RRの転舵位置を中立位置に戻す。
後輪操舵を行わないときは、後輪RL,RRは中立位置に戻されていることが好ましいため、後輪駆動信号出力部275は、後輪RL,RRの転舵制御の中止判断に基づき、後輪RL,RRの転舵位置を中立位置に戻す。
ここで、イグニッションスイッチがオフに切換えられたときに、後輪RL,RRの転舵位置を中立位置に戻しておけば、後輪転舵コントローラ27は、イグニッションスイッチがオンされたときに、後輪RL,RRは中立位置になっているものとして後輪RL,RRの転舵制御を開始できる。
また、後輪RL,RRの転舵位置を中立位置まで戻すことができなかった場合や、後輪転舵コントローラ27が中立位置に戻す機能を備えない場合であっても、図8のフローチャートに示した後輪転舵情報導出部273の処理機能によって、後輪RL,RRの転舵情報が導出され、後輪RL,RRの転舵制御を開始できる。
後輪転舵ロック制御部277は、後輪転舵ロック機構41のソレノイドコイル41Bへの通電を制御することで、後輪転舵ロック機構41による後輪転舵のロックと後輪転舵のロック解除とを制御する。
イグニッションスイッチがオフに切換えられた後、車両1のリフトアップを伴う車両整備などにより外部から後輪RL,RRの転舵が操作されると、イグニッションスイッチがオフに切換えられたときの転舵状態が変更され、逆位相モードに応じた転舵位置から同位相モードに応じた転舵位置に変えられてしまう可能性がある。
この場合、イグニッションスイッチがオンされたときは逆位相モードでの転舵状態が保存されているという推定に基づき、後輪転舵情報導出部273が後輪RL,RRの転舵情報を導出すると、誤った後輪転舵情報を導出することになる。
そこで、後輪転舵ロック制御部277は、イグニッションスイッチがオフに切換えられ、後輪転舵コントローラ27への通電が遮断されるときに、後輪転舵ロック機構41のソレノイドコイル41Bへの通電を遮断してロック状態に移行させ、イグニッションスイッチのオフ中はロック状態に保持させる。
一方、イグニッションスイッチがオンに切換えられ、後輪転舵コントローラ27への通電が開始されると、後輪転舵コントローラ27は、ソレノイドコイル41Bへの通電を開始してロック解除し、イグニッションスイッチのオン中はロック解除状態に保持させて、後輪RL,RRの転舵を可能にする。
これにより、イグニッションスイッチがオフ中に、後輪RL,RRの転舵位置が不用意に変更されることを抑止し、イグニッションスイッチがオンに切換えられて後輪転舵コントローラ27への通電が開始されたときに、後輪RL,RRの転舵情報を正しく導出できる。
また、後輪転舵ロック制御部277が、イグニッションスイッチのオフ操作に伴って後輪転舵ロック機構41をロック状態に移行させるときに、記憶部274は、後輪転舵情報導出部273が導出した後輪RL,RRの転舵情報を不揮発性メモリ274Aに記憶する。
後輪転舵コントローラ27は、イグニッションスイッチがオンに切換えられたとき、新たに導出した後輪RL,RRの転舵情報と、不揮発性メモリ274Aに保存されている後輪RL,RRの転舵情報とを比較することで、不揮発性メモリ274Aに保存されていた後輪RL,RRの転舵情報の正確性を判断でき、後輪RL,RRの転舵情報としてより正確な情報を得ることができる。
次に、イグニッションスイッチのオン時およびオフ時における後輪転舵ロック制御部277によるロック/ロック解除処理、および、イグニッションスイッチのオフ時における後輪駆動信号出力部275による中立位置復帰処理を、図9および図10のフローチャートにしたがって説明する。
図9のフローチャートは、イグニッションスイッチのオン時の処理を示す。
図9のフローチャートにおいて、ステップS121でイグニッションスイッチがオンされると、後輪転舵ロック制御部277は、ステップS122で、後輪転舵ロック機構41のソレノイドコイル41Bに通電して後輪RL,RRの転舵ロックを解除する。
これによって、後輪RL,RRの転舵が可能になるので、後輪駆動信号出力部275は、ステップS123で、後輪RL,RRの転舵制御を開始する。
一方、図10のフローチャートは、イグニッションスイッチのオフ時の処理を示す。
図10のフローチャートにおいて、ステップS131でイグニッションスイッチがオフされると、後輪駆動信号出力部275は、ステップS132で、後輪RL,RRを中立位置に戻す制御を実施する。
そして、後輪RL,RRが中立位置に戻ると、後輪転舵ロック制御部277は、ステップS133で、後輪転舵ロック機構41のソレノイドコイル41Bへの通電を遮断して後輪RL,RRを転舵ロック状態に移行させ、ステップS134で、転舵軸22のロックを完了させる。これにより、イグニッションスイッチのオフ中に後輪RL,RRが外部から操舵されて転舵位置が変わることを抑止でき、後輪RL,RRは中立位置に保持される。
また、記憶部274は、ステップS134で、後輪転舵ロック機構41によってロックされたときの後輪RL,RRの転舵情報を不揮発性メモリ274Aに記憶する。
なお、後輪転舵コントローラ27は、イグニッションスイッチがオンされることで通電が開始され、イグニッションスイッチがオフされた後、電源供給を自己遮断する機能を備え、ステップS134での処理が完了した後に電源の自己遮断を実行する。
上記の後輪転舵情報導出部273は、中立位置になっていることが推定できるときに、後輪RL,RRの転舵情報の導出結果を校正する機能を備えることができる。
つまり、後輪RL,RRが中立位置であるときに成立する条件である、車両速度が判定速度(判定速度>0km/h)よりも高く、かつ、左後輪RLの回転速度と右後輪RRの回転速度との差の絶対値が閾値(閾値>0rpm)よりも小さい状態になったとき、後輪転舵情報導出部273は、後輪RL,RRが中立位置であると推定する。
そして、後輪転舵情報導出部273は、後輪RL,RRが中立位置であると推定したときに、後輪RL,RRの転舵情報を中立位置に校正する。
これにより、後輪転舵コントローラ27は、前輪FL,FRと後輪RL,RRとの間における転舵方向の一致/不一致の情報、前輪FL,FRの中立位置から転舵方向の情報、後輪舵角センサ28の出力θrに加え、後輪RL,RRの車輪速差の情報を考慮して、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向および転舵量の情報(後輪転舵情報)を高い精度で得ることができる。
ウェークアップ回路278は、後輪転舵コントローラ27への通電が停止されるイグニッションスイッチのオフ中において後輪RL,RRの転舵量変化の有無を監視し、転舵量が変化すると、後輪転舵コントローラ27への通電を開始させる機能を有する。
ウェークアップ回路278は、後輪舵角センサ28のセンサ素子28B付近に配置され(図2参照)、イグニッションスイッチのオフ中、換言すれば、後輪転舵コントローラ27への通電が停止されている間も、電源(バッテリ)から電力が供給される。
そして、ウェークアップ回路278は、イグニッションスイッチのオフ中に、後輪舵角センサ28を構成する永久磁石28Aの回転による磁束変化の有無を検出する。
イグニッションスイッチのオフ中に、外部からの後輪RL,RRの転舵操作によって転舵軸22が長手方向に移動し、この転舵軸22の移動によってピニオン軸25が回転駆動されると、ピニオン軸25と一体に永久磁石28Aが回転することで磁束が変化し、ウェークアップ回路278は、係る磁束変化を検出する。
つまり、ウェークアップ回路278は、イグニッションスイッチのオフ中において、外部からの後輪RL,RRの転舵操作の有無を検出する。
ウェークアップ回路278は、磁束変化(後輪RL,RRの転舵操作)を検出すると、後輪転舵コントローラ27への通電を開始させるウェークアップ信号を出力する。
後輪転舵コントローラ27がウェークアップ信号に基づく電源投入によって起動すると、後輪転舵情報導出部273は、後輪RL,RRの転舵情報の演算を再開する。
後輪転舵情報導出部273は、不揮発性メモリ274Aに記憶されている後輪RL,RRの転舵情報、つまり、イグニッションスイッチがオフされたときの後輪RL,RRの転舵情報を読み出して初期値とし、その後の後輪舵角センサ28の出力θrの変化に基づき転舵情報を更新する。
そして、イグニッションスイッチのオフ状態が継続していて、かつ、後輪舵角センサ28の出力θrが一定時間以上変化していない状態になると、記憶部274は、後輪転舵情報導出部273が更新した後輪RL,RRの転舵情報を不揮発性メモリ274Aに記憶する。
ウェークアップ回路278を備えれば、イグニッションスイッチのオフ中に、車両1のリフトアップを伴う車両整備などにより外部から後輪RL,RRが転舵操作されたときに、係る転舵操作による転舵情報の変化を検出でき、後輪RL,RRの転舵情報としてより正確な情報を得ることができる。
また、後輪転舵ロック機構41を備えないシステムでは、イグニッションスイッチのオフ中における外部から後輪RL,RRの転舵操作を抑止できず、転舵操作が実施されると後輪RL,RRの転舵制御の精度を低下させることになる。しかし、ウェークアップ回路278を備えれば、仮に、後輪RL,RRが同位相モードでの転舵状態にまで操作されたとしても、係る操作に応じて後輪RL,RRの転舵情報を更新することが可能であり、転舵制御の精度低下を抑止できる。
なお、後輪転舵情報導出部273は、ウェークアップ回路278によって起動したときに、図8のフローチャートに示した、後輪舵角センサ28の出力θr、前輪転舵情報、および、中立位置からの転舵方向が前輪FL,FRと後輪RL,RRとで一致しているか不一致であるか情報(逆位相モード/同位相モードの判別情報)に基づき、後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向および転舵量の情報を導出する処理を実施し、その後の後輪舵角センサ28の出力θrの変化に基づき転舵情報を更新することができる。
ここで、ウェークアップ回路278によって後輪転舵コントローラ27への通電が開始されたときに、記憶部274が不揮発性メモリ274Aに記憶する転舵情報は、少なくとも後輪RL,RRの中立位置からの転舵方向の情報を含むことが好ましい。
ところで、図2に示した後輪舵角センサ28は、電動モータ23の回転を後輪RL,RRの転舵軸22に伝える伝達機構を構成するピニオン軸25の角度を検出するが、後輪RL,RRの転舵軸22の駆動系とは別に、転舵軸22の長手方向への移動を回転部材の角度として検出するための運動方向変換機構を設けることができる。
上記の運動方向変換機構は、転舵軸22の直線運動を回転部材の回転運動に変換する機構であり、回転部材の角度は、転舵軸22の長手方向への移動、つまり、後輪RL,RRの舵角を表すことになる。
図11の後輪制御装置21−2は、電動モータ23の回転運動を後輪RL,RRの転舵軸22の直線運動に変換する伝達機構としてボールねじ機構81を備える。
また、後輪制御装置21−2の転舵軸22の外周には、ラック26−2を形成してあり、このラック26−2のラック歯に噛み合うピニオン軸25−2を備える。
係る構成において、電動モータ23によって転舵軸22(ラックバー)が長手方向に移動すると、係る直線運動が回転部材であるピニオン軸25−2の回転運動に変換される。
そしてピニオン軸25−2の角度を検出することで、後輪RL,RRの舵角を検出する後輪舵角センサ28−2を設けてある。
後輪舵角センサ28−2は、例えば、後輪舵角センサ28と同様に、永久磁石と、永久磁石による磁界強度を検出するGMR素子などの磁気センサ素子とを備え、永久磁石(ピニオン軸25−2)が1回転すると、出力が最小値から最大値までの間でリニアに変化するセンサである。
上記の後輪制御装置21−2では、電動モータ23が発生する駆動力を転舵軸22に伝達する伝達機構に、転舵軸22の長手方向への移動量を回転部材の角度として検出するセンサを設置することができない場合であっても、角度センサを用いて転舵軸22の長手方向への移動量を検出できる。
また、ラック26−2とピニオン軸25−2とからなる運動方向変換機構は、電動モータ23が発生する推力を転舵軸22に伝達する伝達機構ではなく、ラック26−2の長手方向の移動に伴ってピニオン軸25−2を従動回転させる機構である。
このため、回転部材としてのピニオン軸25−2は、高い剛性が不要で、ピニオン軸25−2を小型かつ軽量な部材として、運動方向変換機構の軽量化、小型化を図ることができる。例えば、ピニオン軸25−2を樹脂材料で形成することができる。
また、後輪舵角センサ28および後輪舵角センサ28−2は、いずれも回転部材としてのピニオン軸の角度を検出するセンサであるが、後輪舵角センサが角度検出の対象とする回転部材をピニオン軸に限定するものではない。
図12の後輪制御装置21−3は、図11の後輪制御装置21−2と同様に、電動モータ23の回転運動を後輪RL,RRの転舵軸22の直線運動に変換する伝達機構としてボールねじ機構81を備える。
また、後輪制御装置21−3は、電動モータ23の推力を伝達する伝達機構とは別に、運動方向変換機構と減速機との組み合わせを備える。
後輪制御装置21−2の転舵軸22は、外周にラック26−3を備える。ピニオン軸25−3はラック26−3のラック歯に噛み合う。
更に、後輪制御装置21−2は、ピニオン軸25−3に噛み合う減速用歯車82を備える。
係る構成において、ラック26−3とピニオン軸25−3とからなる運動方向変換機構は、電動モータ23による転舵軸22の長手方向の直線運動を、ピニオン軸25−3(回転部材)の回転運動に変換する。更に、ピニオン軸25−3が回転することで減速用歯車82が回転する。ここで、減速用歯車82は、ピニオン軸25−3の回転速度を減速するものであり、ピニオン軸25−3と減速用歯車82とは減速機を構成する。
そして、後輪舵角センサ28−3は、減速用歯車82の角度を検出することで、後輪RL,RRの舵角を検出する。
後輪舵角センサ28−3は、例えば、後輪舵角センサ28と同様に、永久磁石と、永久磁石による磁界強度を検出するGMR素子などの磁気センサ素子とを備え、減速用歯車82が1回転すると、出力が最小値から最大値までの間でリニアに変化するセンサである。
上記の後輪制御装置21−3では、電動モータ23が発生する駆動力を転舵軸22に伝達する伝達機構に、転舵軸22の長手方向への移動量を回転部材の角度として検出するセンサを設置することができない場合であっても、角度センサを用いて転舵軸22の長手方向への移動量を検出できる。
また、ラック26−3とピニオン軸25−3とからなる運動方向変換機構、および、ピニオン軸25−3と減速用歯車82とからなる減速機は、電動モータ23が発生する推力を転舵軸22に伝達する伝達機構ではなく、ラック26−3の長手方向の移動に伴ってピニオン軸25−3および減速用歯車82を従動回転させる機構である。
このため、ピニオン軸25−3および減速用歯車82は、高い剛性が不要で、ピニオン軸25−2および減速用歯車82を小型かつ軽量な部材として、運動方向変換機構および減速機の軽量化、小型化を図ることができる。例えば、ピニオン軸25−2および減速用歯車82を樹脂材料で形成することができる。
また、後輪制御装置21−3では、減速用歯車82の減速比の調整によって、より広範囲の後輪RL,RRの転舵量を検出することができる。
上記実施形態で説明した各技術的思想は、矛盾が生じない限りにおいて、適宜組み合わせて使用することができる。
また、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想および教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、後輪制御装置は、後輪用アクチュエータとして、電動モータに代えて油圧シリンダなどの動力シリンダを備えることができる。
また、後輪制御装置は、転舵軸22の直線運動を回転部材の回転運動に変換する機構としてリンク機構を用い、このリンク機構によって回転する回転部材の角度を角度センサで検出することができる。
また、後輪転舵ロック機構41は、転舵軸22との係合によって後輪RL,RRの転舵を規制する構造に限定されず、例えば、ピニオン軸25の回転を規制することで後輪RL,RRの転舵を規制する構造とすることができる。
また、ウェークアップ回路278は、例えば、車両1がリフトアップされたことを検知したときに、つまり、リフトアップを伴う車両整備によって外部から後輪RL,RRの転舵量が操作される可能性があるときに、後輪転舵コントローラ27への通電を開始させることができる。
1…車両、21…後輪制御装置、22…転舵軸(ラックバー)、23…電動モータ(後輪用アクチュエータ)、24…伝達機構、25…ピニオン軸、26…ラック、27…後輪転舵コントローラ(コントローラ)、28…後輪舵角センサ(角度センサ)、41…後輪転舵ロック機構、271…前輪転舵情報信号取得部、272…前後輪転舵方向比較判断部、273…後輪転舵情報導出部、278…ウェークアップ回路、RL,RR…後輪

Claims (15)

  1. 後輪制御装置において、
    角度センサであって、車両の後輪の転舵量に応じて変化する角度を検出可能な前記角度センサと、
    コントローラであって、前輪転舵情報信号取得部と、前後輪転舵方向比較判断部と、後輪転舵情報導出部と、を備え、
    前記前輪転舵情報信号取得部は、車両の前輪の転舵の方向および転舵量の信号である前輪転舵情報信号を取得可能であり、
    前記前後輪転舵方向比較判断部は、前記後輪の中立位置からの転舵の方向が前記前輪の中立位置からの転舵の方向と一致しているか、または不一致であるかを判断し、
    前記後輪転舵情報導出部は、前記角度センサの出力信号、前記前輪転舵情報信号、および前記前後輪転舵方向比較判断部の判断結果に基づき、前記後輪の転舵の方向および転舵量を導出する、
    前記コントローラと、
    を有することを特徴とする後輪制御装置。
  2. 請求項1に記載の後輪制御装置において、前記コントローラは、後輪駆動信号出力部を備え、
    前記後輪駆動信号出力部は、前記後輪を転舵させる後輪用アクチュエータに駆動信号である後輪用アクチュエータ駆動信号を出力可能であり、前記前輪の転舵の方向と前記後輪の転舵の方向が一致するように前記後輪用アクチュエータを駆動させる同位相モードと、前記前輪の転舵の方向と前記後輪の転舵の方向が不一致となるように前記後輪用アクチュエータを駆動させる逆位相モードを有することを特徴とする後輪制御装置。
  3. 請求項2に記載の後輪制御装置において、前記後輪駆動信号出力部は、車両速度に応じて前記同位相モードと前記逆位相モードを切換えることを特徴とする後輪制御装置。
  4. 請求項3に記載の後輪制御装置において、前記後輪駆動信号出力部は、車両速度が所定値未満のとき、前記逆位相モードを選択し、車両速度が前記所定値以上のとき、前記同位相モードを選択することを特徴とする後輪制御装置。
  5. 請求項3に記載の後輪制御装置において、前記前後輪転舵方向比較判断部は、車両速度に基づき、前記後輪の中立位置からの転舵方向が前記前輪の中立位置からの転舵方向と一致しているか、または不一致であるかを判断することを特徴とする後輪制御装置。
  6. 請求項1に記載の後輪制御装置において、前記後輪転舵情報導出部は、前記コントローラへの通電の開始に伴い、前記角度センサの出力信号、前記前輪転舵情報信号、および前記前後輪転舵方向比較判断部の判断結果に基づき、前記後輪の転舵の方向および転舵量を導出することを特徴とする後輪制御装置。
  7. 請求項1に記載の後輪制御装置において、前記コントローラは、後輪操舵実行判断部と後輪駆動信号出力部を備え、
    前記後輪操舵実行判断部は、前記後輪の転舵の制御を実行するか否かを判断可能であり、
    前記後輪駆動信号出力部は、前記後輪を転舵させる後輪用アクチュエータに駆動信号である後輪用アクチュエータ駆動信号を出力可能であり、かつ前記後輪操舵実行判断部が前記後輪の転舵の制御を実行している状態から中止すると判断したとき、前記角度センサの出力信号、前記前輪転舵情報信号、および前記前後輪転舵方向比較判断部の判断結果に基づき、前記後輪が中立位置に戻るように前記後輪用アクチュエータ駆動信号を出力することを特徴とする後輪制御装置。
  8. 請求項1に記載の後輪制御装置において、前記コントローラは、後輪駆動信号出力部を備え、
    前記後輪駆動信号出力部は、前記後輪を転舵させる後輪用アクチュエータに駆動信号である後輪用アクチュエータ駆動信号を出力可能であり、
    前記コントローラは、前記後輪駆動信号出力部からの出力信号に基づき、前記後輪の中立位置からの転舵の方向の情報を取得可能であることを特徴とする後輪制御装置。
  9. 請求項1に記載の後輪制御装置は、後輪用アクチュエータと伝達機構を備え、
    前記後輪用アクチュエータは、前記伝達機構を介して前記後輪を転舵する推力を付与可能であり、
    前記伝達機構は、前記後輪用アクチュエータによって回転駆動されるピニオン軸と、前記ピニオン軸の回転に伴い移動し、前記後輪を転舵させるラックバーを備え、
    前記角度センサは、前記ピニオン軸の回転角を検出することを特徴とする後輪制御装置。
  10. 請求項1に記載の後輪制御装置は、後輪用アクチュエータ、伝達機構、および運動方向変換機構を備え、
    前記後輪用アクチュエータは、前記伝達機構を介して前記後輪を転舵する推力を付与可能であり、
    前記伝達機構は、前記後輪用アクチュエータの駆動に伴い移動し、前記後輪を転舵させる転舵軸を含み、
    前記運動方向変換機構は、回転部材を含み、前記転舵軸の長手方向の運動を前記回転部材の回転運動に変換可能であり、
    前記角度センサは、前記回転部材に設けられることを特徴とする後輪制御装置。
  11. 請求項10に記載の後輪制御装置において、前記転舵軸はラックバーであり、
    前記回転部材は、ピニオン軸であって、
    前記ピニオン軸は、樹脂材料で形成され、前記ラックバーのラック歯と噛合っており、
    前記角度センサは、前記ピニオン軸に設けられることを特徴とする後輪制御装置。
  12. 請求項1に記載の後輪制御装置は、後輪用アクチュエータ、伝達機構、および減速機を備え、
    前記後輪用アクチュエータは、前記伝達機構を介して前記後輪を転舵する推力を付与可能であり、
    前記伝達機構は、前記後輪用アクチュエータの駆動に伴い移動し、前記後輪を転舵させる転舵軸を含み、
    前記減速機は、回転部材と、減速用歯車を含み、
    前記回転部材は、前記転舵軸の長手方向の運動を前記回転部材の回転運動に変換可能であり、
    前記減速用歯車は、前記回転部材の回転速度を減速するものであり、
    前記角度センサは、前記減速用歯車に設けられることを特徴とする後輪制御装置。
  13. 請求項1に記載の後輪制御装置において、前記後輪転舵情報導出部は、前記後輪の左車輪と右車輪の回転速度の差の情報に基づき、前記後輪の転舵の方向または転舵量を導出することを特徴とする後輪制御装置。
  14. 請求項1に記載の後輪制御装置は、後輪転舵ロック機構を備え、
    前記後輪転舵ロック機構は、前記後輪の転舵量が保持されるように前記後輪の転舵を規制可能であり、
    前記コントローラは、記憶部を備え、
    前記記憶部は、不揮発性メモリを含み、前記後輪転舵ロック機構が前記後輪の転舵を規制するとき、前記角度センサの出力信号、前記前輪転舵情報信号、または前記前後輪転舵方向比較判断部の判断結果の情報を記憶することを特徴とする後輪制御装置。
  15. 請求項1に記載の後輪制御装置において、前記コントローラは、ウェークアップ回路を備え、
    前記ウェークアップ回路は、前記コントローラへの通電が遮断されている状態において、前記後輪の転舵量が変化するとき、前記コントローラへの通電を開始させることを特徴とする後輪制御装置。
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