JP2019137650A - アルギニンエステルを含有する化粧料 - Google Patents

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【課題】様々なダメージから髪を保護する頭髪用化粧料を提供する。【解決手段】本発明の頭髪用化粧料は、アルギニンエステル又はその塩を含有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、アルギニンエステル又はその塩を含有し、様々な損傷から髪を保護する頭髪用化粧料に関する。
従来技術
紫外線等の環境的要因、ブラッシング、ドライヤー、ヘアアイロン等の熱、摩擦、乾燥等の物理的要因、及びシャンプー、染毛剤、パーマネント剤、ヘアブリーチ剤等に含まれる成分等の化学的要因によって、毛髪のタンパク質構造の変性又は分解が生じることが知られている。その結果、毛髪は、例えば、キューティクルの剥落、毛髪内部の水分含有率の低下、ケラチンタンパク質間の相互作用若しくは結合の消失、又はタンパク質及びタンパク質以外の毛髪構成成分自体の欠落等の損傷を受ける。毛髪の損傷は、枝毛又は切れ毛の発生、毛髪表面の摩擦力の増加、毛髪の張り又はコシの低下、毛髪間の絡まり、毛髪のパサツキ又はごわつき、硬さ等感触の劣化、毛髪強度の低下等として現れる。
このような毛髪の損傷を改善又は予防するために、従来、化粧品業界においてシリコーン類、多糖類、ポリペプチド、界面活性剤、ポリオール、アミノ酸、油脂、植物エキス、紫外線吸収剤又は紫外線散乱剤等が使用されている。近年では、例えば、デキストリン誘導体(特許文献1参照)、新規シリコーン類(特許文献2〜4参照)、及び新規ペプチド誘導体(特許文献5及び6参照)等、従来から使用されていた成分の有益な関連物質が多種新規に開発されている。
更に、各成分が有する有効性を十分に発揮すると同時に、各成分固有の欠点(例えば、毛髪適用時におけるキシミ、ゴワツキの発生、及び油っぽさ等の感触低下、毛髪への残留率の低下等)を補填することを目的として、様々な成分を組み合わせて製品を構成することが通常行われている。多種多様な組み合わせが従来から化粧品業界において考案されている(特許文献7〜12参照)。
特開平7−285834号公報 特開平8−127519号公報 特開平8−59440号公報 特開平9−59132号公報 特開平11−302300号公報 特開2000−86462号公報 特開平6−157247号公報 特開平7−53332号公報 特開平8−208439号公報 特開平10−279436号公報 特開2000−191445号公報 特開2002−145741号公報
しかし、従来成分の毛髪への使用において、優れた有効性を発揮すると同時に望ましくない欠点があることが知られている。例えば、シリコーン類は優れた毛髪被覆効果を有し、枝毛、切れ毛を改善、予防するが、毛髪の強度改善、低下抑制は低い。また、ポリオール類は優れた保湿性を有し、毛髪のパサツキを抑制するが、毛髪の損傷自体を改善する効果は非常に低い。紫外線吸収剤は紫外線による毛髪の損傷を顕著に防止するが、毛髪への残留性が低く長期間にわたる効果の持続性が低い。毛髪のダメージを予防又は改善する製品を製造することは、未だ容易ではない。毛髪のダメージを予防又は改善すると共にその他の欠点を抑制できる単一成分の開発が、化粧品業界において強く望まれている。
本発明者らは検討した結果、毛髪が受けるダメージに対して、アミノ酸の一種であるアルギニンエステル又はその塩を使用することで毛髪の損傷を予防し、損傷した毛には優れた強度が付与され、且つ毛髪の摩擦力が低下することを見出した。
また、アルギニンエステル又はその塩を含有する頭髪化粧料は、損傷した毛髪の強度を改善して毛髪に張りやコシを付与し、且つ毛髪の摩擦力を低下させ櫛通りや感触を改善することが可能であることを見出した。更には、アルギニンエステルを含有する頭髪化粧料は、ヘアアイロン又はドライヤー等の熱、ブラッシング等の摩擦、紫外線、シャンプー、ヘアカラー、又はパーマ等の化学的損傷から髪を保護することが認められた。
本発明の頭髪用化粧料は、アルギニンエステル又はその塩を含有する。
実施例2の結果(A;引張切断強度、B;伸張率)を示すグラフである。 実施例3の結果(A;引張切断強度、B;伸張率)を示すグラフである。 実施例4の結果(A;引張切断強度、B;伸張率)を示すグラフである。 実施例5の結果(A;引張切断強度、B;伸張率)を示すグラフである。 実施例6の結果(A;引張切断強度、B;伸張率)を示すグラフである。
前記アルギニンエステルは、以下の式(1)に示される化学構造を有する化合物である。
Figure 2019137650
前記アルギニンエステルは、アルギニンエステルの構造を保持していればよい。よって、式(1)中のRの構造には特に限定はない。また、式(1)中のアミノ基に他の官能基が付加されていてもよい。Rは直鎖状でもよく、分枝鎖を有していてもよい。また、Rの構造中に不飽和結合、環構造(環構造中に他の官能基を有していてもよい。)、他の官能基、又はヘテロ原子が含まれてもよい。Rとして具体的には、例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基が挙げられる。Rとして好ましくは直鎖状又は分枝鎖を有するアルキル基であり、より好ましくはC2n+1(n=1〜10の整数)である。前記アルギニンエステルとして具体的には、例えば、アルギニンメチルエステル及びエチルエステルが挙げられる。また、前記アルギニンエステルは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記アルギニンエステルとして、アルギニンメチルエステル及びエチルエステル並びにそれらの塩の少なくとも1種が好ましく用いられる。
前記アルギニンエステルは、塩の状態でも使用することができる。前記アルギニンエステルの塩は有機酸塩及び無機酸塩のいずれでもよい。前記有機酸塩としては、例えば、カルボン酸塩(例えば、モノカルボン酸、ジカルボン酸等の2以上のカルボキシル基を有するカルボン酸、ヒドロキシ酸)が挙げられる。前記有機酸塩として具体的には、例えば、乳酸塩、クエン酸塩、及びリンゴ酸塩が挙げられる。前記無機酸塩として具体的には、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、及び炭酸塩が挙げられる。
前記アルギニンエステル又はその塩の含有量は、本化粧料の種類、品質、期待される作用の程度等によって適宜の範囲とすることができる。前記含有量は通常、本化粧料全量中、固形分換算して0.001質量%以上、好ましくは0.01〜5.0質量%の濃度範囲とすることが有効である。
本化粧料の剤型には特に限定はない。該剤形として、例えば、アンプル状、カプセル状、粉末状、顆粒状、丸剤、錠剤状、固形状、液状、ゲル状、気泡状、乳液状、クリーム状、軟膏状、シート状、ムース状、粉末分散状、多層状、エアゾール状が挙げられる。
本化粧料は、毛髪への適用が可能であれば化粧品、医薬部外品に限定されない。本化粧料は、例えば、シャンプー、リンス、トリートメント等の洗髪用化粧料、ヘアクリーム、ヘアスプレー、ヘアトニック、ヘアジェル、ヘアローション、ヘアオイル、ヘアエッセンス、ヘアウォーター、ヘアワックス、ヘアフォーム等の整髪料、育毛・養毛料、染毛前処理剤や後処理剤更には中間処理剤等染毛剤関連製品やパーマネント前処理剤や後処理剤更には中間処理剤等のパーマネント剤関連製品等とすることができる。
本化粧料は、本発明の効果を阻害しない限り、必要に応じて、必須成分であるアルギニンエステル又はその塩以外の任意成分を含んでもよい。前記任意成分として具体的には、例えば、被膜形成剤、生理活性成分、着色剤、界面活性剤、香料、賦形剤等の製剤調整成分が挙げられる。前記任意成分を選択・併用することにより、更に多種の機能性を有する優れた頭髪用化粧料を構成することができる。
本化粧料中の前記任意成分の含有量には特に限定はない。該含有量は、一般的に0.0001〜50質量%の濃度範囲で使用される。前記任意成分は、本化粧料の製造過程において、予め加えておいても、製造途中で添加してもよい。前記任意成分の添加時期は、作業性を考えて適宜選択すれば良い。
上記のように、本化粧料は、様々な損傷から毛髪を保護することができる。よって、本化粧料は、毛髪の損傷の保護(損傷の予防を含む。)及び/又は改善の用途に好適に使用することができる。特に、本化粧料の1つの実施形態によれば、損傷毛の改善効果及び毛髪の保護効果は、pHの範囲に影響されず、あらゆるpHで認められる。
前記損傷とは、毛髪の正常な外観又は生理的機能を低下させる状態であればよく、その具体的内容には特に限定はない。前記損傷には、例えば、毛髪のタンパク質構造の変性及び/又は分解が挙げられる。前記損傷としてより具体的には、例えば、キューティクルの剥落、毛髪内部の水分含有率の低下、ケラチンタンパク質間の相互作用若しくは結合の消失、又はタンパク質及びタンパク質以外の毛髪構成成分自体の欠落が挙げられる。前記損傷として更に具体的には、例えば、枝毛又は切れ毛の発生、毛髪表面の摩擦力の増加、毛髪の張り又はコシの低下、毛髪間の絡まり、毛髪のパサツキ又はごわつき、硬さ等感触の劣化、毛髪強度の低下が挙げられる。
前記損傷の要因には特に限定はない。前記損傷の要因としては、例えば、熱、摩擦、又は光による物理的損傷及び化学物質との化学反応による化学的損傷が挙げられる。前記物理的損傷として具体的には、例えば、ドライヤー又はヘアアイロン等による熱、ブラッシングによる摩擦、及び紫外線による損傷が挙げられる。また、前記化学的損傷として具体的には、例えば、シャンプー、染毛剤、パーマネント剤、又はヘアブリーチ剤等の他の頭髪用剤に含まれる成分による損傷が挙げられる。本化粧料は、物理的損傷及び/又は化学的損傷に対する毛髪の保護及び/又は改善の用途に好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。尚、本発明は、実施例に示す形態に限定されない。本発明の実施形態は、目的及び用途等に応じて、本発明の範囲内で種々変更することができる。また、実施例における結果に対する考察は、全て発明者の見解に過ぎず、何ら本発明を定義付ける趣旨の説明ではないことを付言する。
処方例1〜20の化粧料の具体的組成を以下に示す。
(処方例1)シャンプー
Figure 2019137650
(処方例2)シャンプー
Figure 2019137650
(処方例3)シャンプー
Figure 2019137650
(処方例4)リンス
Figure 2019137650
(処方例5)リンス
Figure 2019137650
(処方例6)リンス
Figure 2019137650
(処方例7)トリーメント
Figure 2019137650
(処方例8)ヘアートニック
Figure 2019137650
(処方例9)ヘアークリーム
Figure 2019137650
(処方例10)ヘアオイル
Figure 2019137650
(処方例11)ヘアセットローション
Figure 2019137650
(処方例12)ヘアスタイリングジェル
Figure 2019137650
(処方例13)ヘアスタイリングスプレー
Figure 2019137650
(処方例14)ヘアフォーム
Figure 2019137650
(処方例15)ヘアミスト
Figure 2019137650
(処方例16)ヘアワックス
Figure 2019137650
(処方例17)染毛剤
Figure 2019137650
(処方例18)ヘアマニキュア
Figure 2019137650
(処方例19)パーマネントウェーブ剤
Figure 2019137650
(処方例20)縮毛矯正剤
Figure 2019137650
実施例1;毛髪の保湿性改善試験
サンプルとして、以下の化粧料(A)〜(D)を用いた。
(A)処方例15のアルギニンメチルエステルの代わりに水を添加したもの。
(B)処方例15のアルギニンメチルエステルの代わりにアルギニンを同濃度添加したもの。
(C)処方例15のアルギニンメチルエステルの代わりにアルギニンエチルエステルを同濃度添加したもの。
(D)処方例15。
ヒトの毛髪(直毛)100gを1.0%SDS水溶液200mLに10分間含浸した。精製水で洗浄後、40℃に保温したブリーチ剤(28%アンモニア水7mL、30%過酸化水素水26mLを含む全量200mLの水溶液)に24時間含浸した。その後、再度精製水にて毛髪を洗浄し、105℃で1時間乾燥した。乾燥後の毛髪を化粧料(A)〜(D)100mLに、それぞれ20gずつ20分間含浸した。その後、精製水にて毛髪を洗浄し、毛髪の質量が一定になるまで30℃にて風乾した。
風乾後、相対湿度75%に設定したデシケーター内に3時間静置し、吸水した状態での各毛髪の質量を測定した。測定後、相対湿度5%に設定したデシケーター内に24時間静置し、各毛髪の質量を測定した。毛髪の水分吸収率(%)及び毛髪の保水率(%)は以下の式に基づいて算出した。測定結果を表21に示す。
毛髪の水分吸収率(%)=(H75−HD)×100/HD
毛髪の保水率(%)=(H5−HD)×100/(HD)
HD;乾燥毛髪の質量(g)
H5;相対湿度5%デシケーター内静置後の毛髪の質量(g)
H75;相対湿度75%デシケーター内静置後の毛髪の質量(g)
Figure 2019137650
毛髪の最適保水率は13%程度と言われている。健常な毛髪は毛髪表面が疎水的であることから水分吸収は低い一方、毛髪内部の水分が失われにくい。これに対し、一般的に損傷が激しい毛髪ほど、水分吸収率が高く(水を吸い易く)、保水率は低い(乾燥しやすい)と言われている。
表21より、化粧料(A)及び(B)では、毛髪の水分吸収率は約30%〜36%と比較的高く、保水率は約5〜7%と低い結果であった。本発明の実施品である化粧料(C)及び(D)は、化粧料(A)及び(B)と比較して水分吸収率は低下し、保水率の向上が認められた。これらの結果から、本発明の実施品である化粧料(C)及び(D)は、化粧料(A)及び(B)と比べて、毛髪の過剰吸湿を改善し、毛髪のパサつきを防止するものとして最適であることが分かる。
アルギニンエステルは、プラスの電荷をもち、マイナスの電荷が増える傷んだ髪へ吸着し補修することで、水分吸収率及び保水率を奏したと考えられる。これに対してエステル構造をもたないアルギニンは水溶性が高く、これにより、毛髪の過剰な水分吸収が認められ、一方で水分の保持能は改善するものの弱い作用に留まったと考えられる。
実施例2;熱に対する毛髪保護試験
ブリーチ剤1剤(ホーユー株式会社製「レセ パウダーブリーチ EX」)及びブリーチ2剤(株式会社ミルボン社製「オルディーブ アディクシー オキシダン 6%」)を1対2.5(質量比)の比率で均一に混合することにより、ブリーチ混合液を調製した。毛束(株式会社スタッフス社製「テスト用毛束1g10cm人毛黒」)に対し、前記ブリーチ混合液を均等量塗布し、25℃で30分間放置後、しっかり水洗した。このブリーチ処理を2回行った。その毛束を1.0質量%ラウリル硫酸ナトリウム溶液中に25℃で5分間浸漬した。次いで水洗した後、乾燥させた。この毛束を評価用毛束とした。
サンプル溶液として、以下の化粧料(A)〜(D)を用いた。
(A)処方例15のアルギニンメチルエステルの代わりに水を添加したもの。
(B)処方例15のアルギニンメチルエステルの代わりにアルギニンを同濃度添加したもの。
(C)処方例15のアルギニンメチルエステルの代わりにアルギニンエチルエステルを同濃度添加したもの。
(D)処方例15。
サンプル溶液に評価用毛束を5分間浸漬後、温風乾燥した。次いで、資生堂プロフェッショナル株式会社制ヘアアイロン「Ceramic Iron Straight(JE64−02)」における一対の発熱体の設定温度を180℃とし、その発熱体間で上記乾燥後の評価用毛束を1分間加熱した。その後、万能引張試験機(株式会社島津製作所製「AG−20k NXDplus」)を用いて、処理した評価用毛束の毛髪1本当りの引張切断強度(N)及び伸張率(%)を50mm/minの速度で測定した(n=10)。この結果を図1(A)及び(B)に示す。この結果を指標として、毛髪損傷を評価した。
実施例3;紫外線に対する毛髪保護試験
評価用毛束及びサンプル溶液として、実施例2の評価用毛束及び化粧料(A)〜(D)を用いた。
サンプル溶液に評価用毛束を5分間浸漬後、温風乾燥した。次いで306nmに最大吸収波長を持つ紫外線ランプ「GL20SE」(三共電気社製)を用いて、乾燥した評価用毛束に紫外線を3時間照射した。その後、実施例2と同様の方法により、処理した評価用毛束の毛髪1本当りの引張切断強度(N)及び伸張率(%)測定した(n=10)。この結果を図2(A)及び(B)に示す。この結果を指標として、毛髪損傷を評価した。
実施例4;摩擦に対する毛髪保護試験
評価用毛束及びサンプル溶液として、実施例2の評価用毛束及び化粧料(A)〜(D)を用いた。
サンプル溶液に毛髪を5分間浸漬後、温風乾燥した。乾燥後の毛髪に対して10回ブラッシングを行った。この工程を1回とし、50回繰り返した。その後、実施例2と同様の方法により、処理した評価用毛束の毛髪1本当りの引張切断強度(N)及び伸張率(%)を測定した(n=10)。この結果を図3(A)及び(B)に示す。この結果を指標として、毛髪損傷を評価した。
実施例5;シャンプーによる損傷に対する毛髪保護試験
評価用毛束として、実施例2の評価用毛束を用いた。また、サンプル溶液として、以下の化粧料(A)〜(D)を用いた。
(A)処方例1のアルギニンメチルエステルの代わりに水を添加したもの。
(B)処方例1のアルギニンメチルエステルの代わりにアルギニンを同濃度添加したもの。
(C)処方例1のアルギニンメチルエステルの代わりにアルギニンエチルエステルを同濃度添加したもの。
(D)処方例1。
シャンプーを1g塗布し、十分泡立てた後、温水にて毛髪を濯ぎ、次いで温風乾燥させた。この工程を1回とし、30回繰り返した。その後、実施例2と同様の方法により、処理した評価用毛束の毛髪1本当りの引張切断強度(N)及び伸張率(%)を測定した(n=10)。この結果を図4(A)及び(B)に示す。この結果を指標として、毛髪損傷を評価した。
実施例6;パーマネントウェーブによる損傷からの毛髪保護作用
評価用毛束及びサンプル溶液として、実施例2の評価用毛束及び化粧料(A)〜(D)を用いた。
サンプル溶液2gを塗布した評価用毛束をロッドに常法の通り一定条件で巻き、カーリング剤第1剤(株式会社リトル・サイエンティスト社製「ソニルCA−H」)に浸漬し、25℃で10分間放置後、水洗した。次に、カーリング剤第2剤(株式会社リトル・サイエンティスト社製「ソニルB2ローション」)に浸漬し、25℃で10分間放置後、よく水洗した。その後、実施例2と同様の方法により、処理した評価用毛束の毛髪1本当りの引張切断強度(N)及び伸張率(%)を測定した(n=10)。この結果を図5(A)及び(B)に示す。この結果を毛髪損傷の指標として評価した。
毛髪荷重試験により、熱、紫外線、及び摩擦からの物理的な毛髪損傷に対する保護効果と、シャンプー又はパーマネントウェーブによる化学的な毛髪損傷に対する保護効果を評価した。図1〜図5は、本発明の実施品である化粧料(C)及び(D)は、アルギニンエステルを含まない化粧料(A)及び(B)と比較して、引張強度及び伸び率が大きいことを示している。これらの結果は、本発明の実施品である化粧料(C)及び(D)により、毛髪損傷が抑制されたことを示している。これらの結果から、本発明の実施品である化粧料(C)及び(D)は、いずれの損傷に対しても保護作用が認められることが分かる。

Claims (3)

  1. アルギニンエステル又はその塩を含有する、頭髪用化粧料。
  2. 前記アルギニンエステルが、アルギニンメチルエステル及びエチルエステル、並びにそれらの塩の少なくとも1種を含む、請求項1記載の頭髪用化粧料。
  3. 毛髪の保護及び/又は改善のための、請求項1又は2に記載の頭髪化粧料。
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