JP2019137530A - 薬品棚 - Google Patents
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Abstract
【課題】薬品等の管理を自動化し、薬品等の発注及び購入を容易にする。【解決手段】薬品棚から取り出す薬品を特定する識別子の入力を受け付け、保管されている薬品を特定する識別子と当該薬品の保管場所の位置とを関連付けた薬品データベースを参照して、薬品棚において入力された識別子に関連付けられている保管場所の位置をユーザに知らせる。【選択図】図7
Description
本発明は、薬品棚に関する。
薬品、試薬、サンプル等の液体(以下、薬品等という)を収容する容器を保管するにあたって、薬品棚の何処に保管するべきか、薬品等の残量がどの程度であるのか、薬品等をいつ購入するべきか等について管理担当者がその都度手作業で確認している。
ところで、薬品等を収納する容器を保管する場合、薬品棚に薬品名等を記載して保管する場所を規定する必要がある。しかしながら、頻繁に保管位置を変更する場合、表示の付け替えの作業が繁雑となることがある。
また、薬品等の種類が多い場合、保管場所を表示していても何処に保管すべきか一目で分からず、探し当てるまでに時間がかかるという問題がある。
また、薬品等は実験などで使用する前後で重量を計測し、使用量及び残量をノート等に記載して管理することが一般的である。しかしながら、使用者や管理者の手作業に頼っているため、薬品等の名称の誤認や計測値の誤記載等が発生することがある。
また、薬品等の発注に際して、その残量を記載したノートを確認し、不足しそうな薬品等を事前に発注及び購入する必要がある。しかしながら、その都度、ノート等を確認する必要があり、確認することを失念し、適切な発注時期を逃すことがある。したがって、実際には、薬品等が無くなってから発注処理を行うことになり、実験等の作業に時間的なロスが生じる事がある。
また、薬品等の発注及び購入に関して、類似の安価な薬品等を採用すれば購入価格を下げられるが、過去の購入履歴からその発注先を決めることが多く、購入価格を下げられないことがある。
そこで、本発明の目的は、薬品等の管理を自動化し、薬品等の発注及び購入を容易にする秤量管理機能付き薬品棚を提供することにある。
本発明の一つの態様は、薬品の管理を行うことができる薬品棚であって、保管されている薬品を特定する識別子と当該薬品の保管場所の位置とを関連付けた薬品データベースを記憶する記憶手段と、薬品棚から取り出す薬品を特定する識別子の入力を受け付ける薬品特定情報取得手段と、を備え、前記薬品データベースを参照して、薬品棚において前記薬品特定情報取得手段から入力された識別子に関連付けられている保管場所の位置をユーザに知らせることを特徴とする薬品棚である。
本発明の別の態様は、薬品の管理を行うことができる薬品棚であって、保管されている薬品を特定する識別子と当該薬品の保管場所の位置とを関連付けた薬品データベースを記憶する記憶手段と、薬品に付けられた識別子を読み取る薬品識別子読取手段と、を備え、前記薬品データベースを参照して、薬品棚において前記薬品識別子読取手段で読み取られた識別子に関連付けられている保管場所の位置をユーザに知らせることを特徴とする薬品棚である。
本発明の別の態様は、薬品の管理を行うことができる薬品棚であって、保管されている薬品を特定する識別子と当該薬品の重量とを関連付けた薬品データベースを記憶する薬品データベース記憶手段と、薬品に付けられた識別子を読み取る薬品識別子読取手段と、を備え、薬品の重量を秤量するための秤量手段によって秤量された薬品の重量を、前記薬品識別子読取手段で読み取られた当該薬品の識別子に関連付けて前記薬品データベースに記憶させることを特徴とする薬品棚である。
ここで、前記薬品データベースは、前記識別子に関連付けて、当該識別子で特定される薬品の容器の重量を容器重量としてさらに記憶するものであり、薬品の重量を秤量するための秤量手段によって秤量された薬品の重量をグロス重量として、前記薬品識別子読取手段で読み取られた当該薬品の識別子に関連付けて前記グロス重量から当該薬品の容器の容器重量を減算したネット重量を前記薬品データベースに記憶させることが好適である。
また、前記薬品データベースは、前記識別子に関連付けて、当該識別子で特定される薬品の基準重量をさらに記憶するものであり、前記ネット重量が前記基準重量を下回った薬品を購入対象となる薬品として、ネットワークを介して前記購入対象となる薬品の購入元の候補を検索し、検索結果を前記購入対象となる薬品の購入のための情報としてユーザに提示することが好適である。
また、前記検索に用いられるキーワードに類似重み付けを関連付けたキーワードデータベースを記憶するキーワードデータベース記憶手段を備え、前記キーワードを用いた検索によって得られた検索結果を当該キーワードに関連付けられた類似重み付けを用いて順位付けし、当該順位に沿って前記検索結果をユーザに提示することが好適である。
本発明によれば、薬品等の管理を自動化し、薬品等の発注及び購入を容易にすることができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施の形態における秤量管理機能付き薬品棚システム100は、図1のシステム構成図に示すように、サーバ102、クライアント104、棚本体106、発光部108、薬品識別子読取部(薬品ID読取部)110、秤量部112及び使用者識別子読取部(使用者ID読取部)114を含んで構成される。サーバ102、クライアント104、発光部108、薬品ID読取部110、秤量部112及び使用者ID読取部114は、ネットワークを介して相互に情報通信可能に接続されている。薬品棚システム100は、インターネット等の情報通信網200を介して情報を収集できるように構成される。
サーバ102は、図2に示すように、処理部10、記憶部12、入力部14、出力部16及び通信部18を含んで構成される。すなわち、サーバ102は、一般的なコンピュータの基本構成を備えている。本実施の形態では、サーバ102は、薬品棚システム100での薬品の管理を統合的に行うために用いられる。
処理部10は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部10は、記憶部12に記憶されている薬品管理サーバプログラムを実行することによって、薬品棚システム100において薬品を管理する機能を実現する。記憶部12は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部12は、処理部10とアクセス可能に接続され、薬品管理サーバプログラム、薬品データベース、使用履歴データベース及びキーワードデータベースを含む薬品管理に必要なデータを記憶する。入力部14は、サーバ102に情報を入力する手段を含む。入力部14は、例えば、ユーザからの入力を受けるキーボード等を備える。出力部16は、ユーザから入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)等や薬品管理に必要な情報を出力する手段を含む。出力部16は、例えば、ユーザに対して画像を呈示するディスプレイを備える。通信部18は、クライアント104、発光部108、薬品ID読取部110及び秤量部112等の薬品棚システム100の各部との通信するためのインターフェースを含んで構成される。また、通信部18は、情報通信網200を介して、他の情報通信機器と情報をやり取りするためのインターフェースを含んで構成される。通信部18による通信は有線及び無線を問わない。
クライアント104は、図3に示すように、処理部20、記憶部22、入力部24、出力部26及び通信部28を含んで構成される。すなわち、クライアント104は、一般的なコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン端末の基本構成を備えている。
処理部20は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部20は、記憶部22に記憶されている薬品管理クライアントプログラムを実行することによって、薬品棚システム100において薬品の位置を確認する機能を実現する。記憶部22は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部22は、処理部20とアクセス可能に接続され、薬品管理クライアントプログラム、クライアント104における処理に必要なデータ及びデータベース等の情報を記憶する。入力部24は、クライアント104に情報を入力する手段を含む。入力部24は、例えば、ユーザからの入力を受けるタッチパネルやキーボード等を備える。出力部26は、ユーザから入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)等や薬品管理に必要な情報を出力する手段を含む。出力部26は、例えば、ユーザに対して画像を呈示するタッチパネルやディスプレイを備える。通信部28は、サーバ102と情報をやり取りするためのインターフェースを含んで構成される。通信部28による通信は有線及び無線を問わない。
棚本体106は、図4に示すように、薬品等の容器(ボトル)300を収納及び保管する棚である。棚本体106は、薬品の容器300を収納する位置を示すための発光部108(108a〜108d)を備える。発光部108は、例えば、薬品の容器300を収納する場所毎に薬品の使用者が認識し易い位置、例えば棚板上面や棚板前面に配置される。
また、棚本体106は、薬品ID読取部110を備える。薬品ID読取部110は、薬品の容器300に取り付けられる識別子を読み取り、サーバ102へその識別子の情報を送信する。薬品ID読取部110で読み取られる識別子は、薬品を特定する情報、例えば薬品IDを含み、これを読み込むことにより薬品を特定することを可能とする。識別子は、特に限定されるものではないが、図5に示すように、ICタグ、バーコードタグ、QRコードタグ等のタグ302として読み取り可能となるように薬品の容器300毎に取り付けられる。以下、本実施の形態では、識別子を薬品IDとして説明する。
秤量部112は、薬品の重量を測定する秤量装置である。秤量部112は、容器300に入れられている薬品の重量を測定し、その重量をグロス重量としてサーバ102へ出力する。また、秤量部112は、薬品ID読取部110と同様の薬品ID読取部110(図示しない)を備えてもよい。この場合、秤量部112において重量が測定された容器に付されている薬品IDを薬品ID読取部110によって読み取り、グロス重量と共に薬品IDをサーバ102へ出力する。
なお、秤量部112は、薬品に応じて複数設けてもよい。すなわち、薬品はその種類等に応じて使用量がmg単位からkg単位までの広い範囲に亘るので、それぞれの薬品に応じて適切な秤量ができるように複数の秤量部112を設けるようにしてもよい。
また、秤量部112は、棚本体106と一体に構成してもよい。例えば、棚本体106の薬品を保管する場所毎に秤量部112を設けてもよい。この場合、棚本体106に薬品が返却されている状態において秤量部112による秤量を行うことが可能になる。
使用者ID読取部114は、薬品の使用者に割り当てられた識別子を読み取り、サーバ102へその識別子の情報を送信する。使用者ID読取部114で読み取られる識別子は、使用者を特定する情報、例えば使用者IDを含み、これを読み込むことにより薬品の使用者を特定することを可能とする。識別子は、特に限定されるものではないが、ICタグ、バーコードタグ、QRコードタグ等のタグから読み取り可能となるように使用者に携帯させることが好適である。以下、本実施の形態では、識別子を使用者IDとして説明する。使用者ID読取部114の設置場所は、特に限定されるものではないが、図4に示すように棚本体106に配置するようにしてもよい。
<薬品データベース>
薬品棚システム100では、薬品データベースを用いて薬品の管理を行う。薬品データベースは、図6に示すように、薬品ID毎に薬品名、グレード、保管位置、容器重量、グロス重量、ネット重量、基準重量、取出日時、使用日時、前回購入元及び前回購入価格を含む情報を関連付けて記憶させたデータベースである。薬品データベースは、サーバ102の記憶部12に記憶される。
薬品棚システム100では、薬品データベースを用いて薬品の管理を行う。薬品データベースは、図6に示すように、薬品ID毎に薬品名、グレード、保管位置、容器重量、グロス重量、ネット重量、基準重量、取出日時、使用日時、前回購入元及び前回購入価格を含む情報を関連付けて記憶させたデータベースである。薬品データベースは、サーバ102の記憶部12に記憶される。
薬品名は、薬品の名称である。グレードは、薬品の品質を示す情報であり、1級、2級等で示される。保管位置は、棚本体106において当該薬品の容器を保管する位置を示す情報であり、例えば、棚番号、棚板番号及び棚板上の列番号により特定される位置情報とされる。容器重量は、薬品を入れる容器自体の重量を示す情報である。グロス重量は、薬品が入れられている容器全体の重量であり、容器に入れられている薬品と容器重量とを足し合わせた重量である。ネット重量は、薬品のみの重量であり、グロス重量から容器重量を差し引いた重量である。基準重量は、薬品のネット重量が当該重量を下回ったときに薬品購入をするべき基準となる重量を示す情報である。取出日時は、その薬品を最後に棚本体106から取り出した日時を示す情報である。使用日時は、その薬品を最後に使用した日時を示す情報である。前回購入元は、薬品を前回購入した購入元に関する情報、例えば、購入元の店舗名、連絡先等を含む情報である。前回購入価格は、薬品を前回購入したときの価格を示す情報である。
薬品棚システム100に管理対象となる薬品を新たに登録する場合、薬品の容器に薬品IDを示すタグ302を取り付けると共に、サーバ102の入力部14を用いて当該薬品IDに関連付けて薬品名、グレード、保管位置、ボトル重量、グロス重量、ネット重量、基準重量、前回購入元及び前回購入価格を入力することで登録される。なお、グロス重量は、秤量部112を用いて取得して登録するようにしてもよい。また、ネット重量は、秤量部112によって取得されたグロス重量からボトル重量を減算した値を登録するようにしてもよい。
なお、薬品データベースに登録されている情報は、サーバ102の出力部16において適宜表示できる。また、クライアント104からサーバ102にアクセスすることによって、クライアント104の出力部26において薬品データベースに登録されている情報を適宜表示できるようにしてもよい。
<薬品取り出し時の処理>
図7は、本実施の形態において薬品棚システム100から所望の薬品を取り出す際の処理のフローチャートを示す。
図7は、本実施の形態において薬品棚システム100から所望の薬品を取り出す際の処理のフローチャートを示す。
ステップS10では、薬品を使用しようとする者(以下、使用者という)を特定する使用者特定情報を取得する処理が行われる。使用者は、使用者ID読取部114を用いて、使用者に与えられた使用者IDを読み取らせる。使用者IDは、クライアント104からサーバ102へ送信される。
なお、サーバ102は、使用者IDで特定される使用者が予め登録されている薬品の取り扱いを許可されていない者である場合には取り扱いできない者であることを示す警告をサーバ102の出力部16やクライアント104の出力部26に表示させるようにしてもよい。
ステップS12では、使用者から所望の薬品を特定する薬品特定情報を取得する処理が行われる。使用者は、クライアント104の入力部24を用いて使いたい薬品を選択する処理を行う。薬品の選択は、例えば、入力部24から薬品名を薬品特定情報として入力するようにすればよい。また、例えば、クライアント104からサーバ102の記憶部12に記憶されている薬品データベースの情報を取得し、薬品のリストを出力部26に表示させ、入力部24を用いて使いたい薬品の薬品名を選択させて薬品特定情報を取得するようにしてもよい。使いたい薬品の薬品特定情報はクライアント104からサーバ102へ送信される。
ステップS14では、使いたい薬品の保管場所を特定する処理が行われる。サーバ102は、クライアント104から送信された使いたい薬品の薬品特定情報を受信すると、記憶部12に記憶されている薬品データベースを参照して当該薬品特定情報に該当する保管位置を抽出する。
ステップS16では、使用者に対して使いたい薬品の保管場所を知らせる処理が行われる。サーバ102は、図8に示すように、ステップS14において抽出された保管位置に該当する発光部108(図8では、発光部108c)を発光させる。このように使いたい薬品の保管場所に該当する発光部108を発光させることによって、使用者は使用したい薬品の保管場所を容易に特定し、所望の薬品を取り出すことができる。
なお、発光部108は、所定時間経過後に発光を止めるようにしたり、クライアント104を用いて使用者のクリア指示を受け付けた場合に発光を止めるようにしたりしてもよい。
ステップS18では、取出日時の記録処理が行われる。サーバ102は、薬品が取り出されると、薬品データベースにおいて取り出された薬品に関連付けられている取出日時を現在の日時にて更新する。このとき、薬品ID読取部110を用いて薬品の容器300に付けられたタグ302から薬品IDを読み取り、当該薬品IDをサーバ102に送信することによって当該薬品IDに対応する薬品が取り出されたことを確認するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、使いたい薬品名を薬品特定情報としたが、薬品名以外の情報を薬品特定情報としてもよい。例えば、薬品名とグレートの両方を使用者から取得し、薬品名とグレートの組み合わせを薬品特定情報としてもよい。
<薬品使用時の秤量処理>
図9は、本実施の形態において薬品を使用した際の秤量処理のフローチャートを示す。薬品の使用者は、使用後に秤量部112を用いて薬品と容器300との重量を合わせたグロス重量を秤量することで以下の処理が行われる。
図9は、本実施の形態において薬品を使用した際の秤量処理のフローチャートを示す。薬品の使用者は、使用後に秤量部112を用いて薬品と容器300との重量を合わせたグロス重量を秤量することで以下の処理が行われる。
ステップS20では、使用した薬品の重量の計測が行われる。使用者は、薬品の使用後に秤量部112を用いて薬品と容器300との総重量であるグロス重量の秤量を行う。このとき、図10に示すように、秤量部112に設けられた薬品ID読取部110により薬品の容器300に付けられたタグ302から薬品IDを自動的に読み取るようにすることが好適である。秤量部112は、読み取られた薬品IDに秤量されたグロス重量及び日時を関連付けてサーバ102へ送信する。
ステップS22では、薬品データベースの更新処理が行われる。サーバ102は、秤量部112から送信された薬品ID、グロス重量及び日時を受信すると、これらの情報に基づいて薬品データベースを更新する。
具体的には、サーバ102は、薬品データベースにおいて、受信した薬品IDに関連付けられているグロス重量を受信したグロス重量で書き替える。また、受信した薬品IDに関連付けられているネット重量を受信したグロス重量から登録されている容器重量を減算した値で書き替える。さらに、受信した薬品IDに関連付けられている使用日時を受信した日時で書き替える。
また、図11に示すような使用履歴データベースとして薬品毎に使用の履歴情報を記録するようにしてもよい。使用履歴データベースは、薬品毎に使用者、取出日時、使用前のネット重量、使用日時及び使用後のネット重量を含むデータベースである。サーバ102は、秤量部112で薬品の秤量が行われると、薬品データベースを参照して、当該薬品の薬品IDに関連付けられている取出日時、秤量前のネット重量、秤量の日時及び秤量で得られたネット重量をそれぞれ取出日時、使用前のネット重量、使用日時及び使用後のネット重量として使用履歴データベースに登録する。また、使用者を示す情報として薬品取出処理のステップS10において得られた使用者IDを使用履歴データベースに登録する。使用履歴データベースの内容は、サーバ102の出力部16やクライアント104の出力部26に表示されるようにしてもよい。
このように薬品使用時の秤量処理を行うことで、薬品を使用する機会毎に薬品の正確な残量を管理することができる。このとき、薬品の容器300に付けられているタグ302を用いて薬品(薬品の容器300)の特定を行うことで、薬品データベースにおいて特定された薬品(薬品の容器300)に関連付けて秤量されたグロス重量を自動的に更新することができる。また、ネット重量や薬品の使用日時も自動的に更新することができる。したがって、これらの情報の記録間違いや記録忘れを防ぐことができる。
なお、使用履歴データベースに基づいて、薬品の使用に不正等がある場合に警告を示す処理を行ってもよい。例えば、薬品毎に1回の使用重量の限度値を予め設定しておき、使用前のネット重量と使用後のネット重量が当該限度値を超えた場合に薬品の不正な使用があったものとして警告を表示するようにすればよい。例えば、薬品名と共に、使用者を特定する使用者IDや使用前のネット重量と使用後のネット重量等の情報を含む警告情報をサーバ102の出力部16やクライアント104の出力部26に表示するようにすればよい。また、不正の使用については、その履歴情報を記憶部12に記録するようにしてもよい。
<薬品再収納時の処理>
図12は、本実施の形態において薬品を使用後に棚本体106に再収納する時の処理のフローチャートを示す。
図12は、本実施の形態において薬品を使用後に棚本体106に再収納する時の処理のフローチャートを示す。
ステップS30では、再収納しようとする薬品の容器300から薬品IDを読み取る処理が行われる。薬品の使用者は、棚本体106に設けられた薬品ID読取部110を用いて再収納しようとする薬品の容器300に付けられたタグ302から薬品IDを読み取らせる。読み取られた薬品IDは、棚本体106からサーバ102へ送信される。
ステップS32では、再収納する薬品の保管場所を特定する処理が行われる。サーバ102は、棚本体106から送信された再収納する薬品の薬品IDを受信すると、記憶部12に記憶されている薬品データベースを参照して当該薬品IDに該当する保管位置を抽出する。
ステップS34では、使用者に対して再収納する薬品の保管場所を知らせる処理が行われる。サーバ102は、図13に示すように、ステップS32において抽出された保管位置に該当する発光部108(図13では、発光部108c)を発光させる。このように再収納する薬品の保管場所に該当する発光部108を発光させることによって、使用者は返却する薬品の保管場所を容易に特定することができるようになる。なお、発光部108は、所定時間経過後に発光を止めるようにしたり、クライアント104を用いて使用者のクリア指示を受け付けた場合に発光を止めるようにしたりしてもよい。
このように、使用した薬品を戻すべき保管場所に該当する発光部108を発光させることによって、使用者は薬品の保管場所を容易に特定し、所望の薬品を速やかに返却することができる。
また、薬品の取出日時から一定時間経過のち所定の保管場所に薬品が返却されなかった場合、薬品の不正使用があったとみなして警告表示を行うようにしてもよい。具体的には、サーバ102は、薬品データベースに記録されている取出日時を参照し、当該取出日時から所定の時間経過しており、未だ返却が行われていない薬品が存在する場合にサーバ102の出力部16やクライアント104の出力部26に警告表示を行うようにすればよい。
<薬品購入時の処理>
図14は、薬品の残量が少なくなったときに薬品の購入を行うための処理のフローチャートを示す。当該処理は、周期的に実行することが好適であり、例えば、1日毎に実行したり、1週間毎に実行したりすることが好適である。
図14は、薬品の残量が少なくなったときに薬品の購入を行うための処理のフローチャートを示す。当該処理は、周期的に実行することが好適であり、例えば、1日毎に実行したり、1週間毎に実行したりすることが好適である。
ステップS40では、薬品の残量の確認処理が行われる。サーバ102は、記憶部12に記憶されている薬品データベースを参照し、登録されている薬品毎に現在のネット重量が基準重量を下回っているか否かを判定する。現在のネット重量が基準重量を下回っている薬品が存在していれば、当該薬品は購入対象となる薬品であるとしてステップS42に処理を移行させ、存在していなければ処理を終了させる。
ステップS42では、購入対象となる薬品の購入元の候補を検索する処理が行われる。サーバ102は、通信部18を介してインターネットにアクセスし、購入対象となる薬品に対応する候補を検索する処理を行う。
検索は、図15に示すように、薬品毎に一つ以上のキーワード及び類似重み付けを関連付けたキーワードデータベースを参照して行われる。キーワードデータベースは、新たな薬品を薬品データベースに登録する度にサーバ102の記憶部12に予め記憶することが好適である。キーワードは、例えば、薬品の商品名、代替品の商品名、薬品の化学名、薬品のグレード、薬品の製造元、薬品の販売元、価格帯等の薬品の購入に関する情報とすればよい。また、キーワードは、単数で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。類似重み付けは、キーワードを用いた検索結果から候補を順位付けする際に用いられる重み付けである。類似重み付けの初期値は、キーワードデータベースに新たな薬品に対するキーワードを登録する際に適宜設定すればよい。本実施の形態では、検索結果についてより類似性が高いと評価するキーワードに対してより高い類似重み付けの値を設定する。
サーバ102は、キーワードデータベースを参照して、ステップS40において購入対象とされた薬品に関連付けられているキーワードを用いてインターネット上の当該薬品の販売に関連する情報を検索する。検索では、商品名、内容成分、価格、販売元等を含む情報を抽出する。
例えば、図15に示すキーワードデータベースの場合、薬品Aが購入対象であったときには「薬品A」というキーワードを用いた検索、「アルコール」というキーワードを用いた検索、「薬品A 1級」というキーワードの組み合わせを用いた検索を行う。このとき、これらのキーワードに「購入」、「販売」、「価格」等の商品の購入に関して一般的に用いられるキーワードを自動的に組み合わせて検索するようにしてもよい。また、薬品データベースを参照して、薬品Aに関連付けて登録されている前回購入元である「店舗a」をキーワードに組み合わせて検索するようにしてもよい。
ステップS44では、検索結果の順位付けの処理が行われる。サーバ102は、ステップS42において検索された結果のうち、商品名、内容成分、価格、販売元等の必要な情報を含む検索結果について類似度に基づいて順位付けを行う。サーバ102は、検索に用いたキーワードに対する検索結果の検索順位に対して類似重み付けの値で除算することで検索結果毎の類似度を算出する。
例えば、図15に示すキーワードデータベースを用いて薬品Aについて検索を行い、「薬品A」というキーワードを用いた検索において、商品名、内容成分、価格、販売元等の必要な情報を含む検索結果として検索順位1位で「検索結果X1」、検索順位2位で「検索結果X2」、検索結果3位で「検索結果X3」が得られたとする。この場合、キーワード「薬品A」に関連付けられている類似重み付けの値「0.4」にて各検索結果の検索順位を除算することで、「検索結果X1」の類似度は2.5、「検索結果X2」の類似度は5.0、「検索結果X3」の類似度は7.5となる。同様に、「アルコール」というキーワードを組み合わせた検索において、商品名、内容成分、価格、販売元等の必要な情報を含む検索結果として検索順位1位で「検索結果Y1」、検索順位2位で「検索結果Y2」、検索結果3位で「検索結果Y3」が得られたとする。この場合、キーワード「アルコール」に関連付けられている類似重み付けの値「0.1」にて各検索結果の検索順位を除算することで、「検索結果Y1」の類似度は10、「検索結果Y2」の類似度は20、「検索結果Y3」の類似度は30となる。同様に、「薬品A」及び「1級」というキーワードを組み合わせた検索において、商品名、内容成分、価格、販売元等の必要な情報を含む検索結果として検索順位1位で「検索結果Z1」、検索順位2位で「検索結果Z2」、検索結果3位で「検索結果Z3」が得られたとする。この場合、キーワード「薬品A」及び「1級」に関連付けられている類似重み付けの値「0.5」にて各検索結果の検索順位を除算することで、「検索結果Z1」の類似度は2.0、「検索結果Z2」の類似度は4.0、「検索結果Z3」の類似度は6.0となる。したがって、全体としての検索結果順位は、類似度が低い順に並べて「検索結果Z1」、「検索結果X1」、「検索結果Z2」、「検索結果X2」、「検索結果Z3」、「検索結果X3」、「検索結果Y1」、「検索結果Y2」、「検索結果Y3」となる。
ステップS46では、検索結果の表示処理が行われる。サーバ102は、検索結果を出力部16に表示させる。図16は、検索結果表示画面400の例を示す。検索結果表示画面400は、前回購入品表示領域402、検索結果表示領域404及び発注指示領域406を含む。前回購入品表示領域402は、購入対象である薬品の前回の購入履歴情報を示す領域である。サーバ102は、薬品データベースを参照し、購入対象である薬品に関連付けられている前回購入元及び前回購入価格を読みだして前回購入品表示領域402に表示させる。検索結果表示領域404は、購入対象である薬品に対する検索結果を表示する領域である。サーバ102は、検索結果を検索結果表示領域404に表示させる。このとき、ステップS44にて順位付けされた検索結果を当該順位に沿って表示させることが好適である。発注指示領域406は、購入対象である薬品の発注の指示を受け付けるための選択ボタンを表示させる領域である。例えば、「チェックされた薬品を発注しますか?」という文字情報と共に、発注を確定させるための「YES」ボタンと発注を止めるための「NO」ボタンを表示させる。
ステップS48では、購入処理が行われる。サーバ102は、入力部14を用いて、前回購入品及び検索結果のなかから購入する薬品の選択をユーザから受け付ける。例えば、図16に示すように、前回購入品表示領域402に表示された前回購入品及び検索結果表示領域404に表示された検索結果毎にチェックボックスを表示させ、入力部14を用いてユーザからいずれかのチェックボックスの選択を受け付ける。その後、発注指示領域406において「YES」ボタンが選択されると、チェックボックスで指定された薬品の発注処理を実行する。なお、発注指示領域406において「NO」ボタンが選択された場合、発注処理を終了させる。
ステップS50では、類似重み付けの更新処理が行われる。サーバ102は、記憶部12に記憶されているキーワードデータベースにおける類似重み付けの値を適宜更新する。例えば、ステップS46にて表示された検索結果の内容を確認したユーザから検索結果についての評価を受け付けるようにし、評価が高い場合には現在の類似重み付けの値が高いほどより高くなるように更新することが好適である。また、例えば、ステップS48にて購入する薬品として選択された検索結果を得たキーワードに関連付けられた類似重み付けの値をより高くなるように更新するようにしてもよい。このように、検索について学習を行うようにすることで、より好ましい検索結果が得られるようにすることができる。
以上のように、本実施の形態における薬品棚システム100では、薬品の残量が基準重量より少なくなったときに自動的に薬品の購入を促す処理が行われる。これにより、薬品の発注及び購入を容易にすることができる。また、薬品の購入を失念することを防ぐことができる。さらに、インターネットを介して、購入対象の薬品の価格を調査することで、代替品の価格等を比較して購入することが可能になる。
なお、本実施の形態では、購入する薬品の最終的な選択はユーザが行う態様としたが、購入処理まで完全に自動化してもよい。例えば、検索結果の順位付けにおいて最上位とされた販売元に対してサーバ102から自動的に発注処理を行うようにしてもよい。
10 処理部、12 記憶部、14 入力部、16 出力部、18 通信部、20 処理部、22 記憶部、24 入力部、26 出力部、28 通信部、100 薬品棚システム、102 サーバ、104 クライアント、106 棚本体、108 発光部、110 薬品識別子読取部(薬品ID読取部)、112 秤量部、114 使用者識別子読取部(使用者ID読取部)、200 情報通信網、300 容器、302 タグ、400 検索結果表示画面、402 前回購入品表示領域、404 検索結果表示領域、406 発注指示領域。
Claims (6)
- 薬品の管理を行うことができる薬品棚であって、
保管されている薬品を特定する識別子と当該薬品の保管場所の位置とを関連付けた薬品データベースを記憶する記憶手段と、
薬品棚から取り出す薬品を特定する識別子の入力を受け付ける薬品特定情報取得手段と、
を備え、
前記薬品データベースを参照して、薬品棚において前記薬品特定情報取得手段から入力された識別子に関連付けられている保管場所の位置をユーザに知らせることを特徴とする薬品棚。 - 薬品の管理を行うことができる薬品棚であって、
保管されている薬品を特定する識別子と当該薬品の保管場所の位置とを関連付けた薬品データベースを記憶する記憶手段と、
薬品に付けられた識別子を読み取る薬品識別子読取手段と、
を備え、
前記薬品データベースを参照して、薬品棚において前記薬品識別子読取手段で読み取られた識別子に関連付けられている保管場所の位置をユーザに知らせることを特徴とする薬品棚。 - 薬品の管理を行うことができる薬品棚であって、
保管されている薬品を特定する識別子と当該薬品の重量とを関連付けた薬品データベースを記憶する薬品データベース記憶手段と、
薬品に付けられた識別子を読み取る薬品識別子読取手段と、
を備え、
薬品の重量を秤量するための秤量手段によって秤量された薬品の重量を、前記薬品識別子読取手段で読み取られた当該薬品の識別子に関連付けて前記薬品データベースに記憶させることを特徴とする薬品棚。 - 請求項3に記載の薬品棚であって、
前記薬品データベースは、前記識別子に関連付けて、当該識別子で特定される薬品の容器の重量を容器重量としてさらに記憶するものであり、
薬品の重量を秤量するための秤量手段によって秤量された薬品の重量をグロス重量として、前記薬品識別子読取手段で読み取られた当該薬品の識別子に関連付けて前記グロス重量から当該薬品の容器の容器重量を減算したネット重量を前記薬品データベースに記憶させることを特徴とする薬品棚。 - 請求項4に記載の薬品棚であって、
前記薬品データベースは、前記識別子に関連付けて、当該識別子で特定される薬品の基準重量をさらに記憶するものであり、
前記ネット重量が前記基準重量を下回った薬品を購入対象となる薬品として、ネットワークを介して前記購入対象となる薬品の購入元の候補を検索し、検索結果を前記購入対象となる薬品の購入のための情報としてユーザに提示することを特徴とする薬品棚。 - 請求項5に記載の薬品棚であって、
前記検索に用いられるキーワードに類似重み付けを関連付けたキーワードデータベースを記憶するキーワードデータベース記憶手段を備え、
前記キーワードを用いた検索によって得られた検索結果を当該キーワードに関連付けられた類似重み付けを用いて順位付けし、当該順位に沿って前記検索結果をユーザに提示することを特徴とする薬品棚。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018023176A JP2019137530A (ja) | 2018-02-13 | 2018-02-13 | 薬品棚 |
Applications Claiming Priority (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019137530A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7492164B2 (ja) | 2020-12-02 | 2024-05-29 | 日本電信電話株式会社 | 検知システム |
-
2018
- 2018-02-13 JP JP2018023176A patent/JP2019137530A/ja active Pending
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