JP2019136784A - 両面研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削物の両面の平坦性及び平行性を向上させることができる両面研削装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る両面研削装置1は、第1中心軸C1を回転軸として回転し、第1中心軸C1から第1半径R1の外周を有する第1砥石面11が上方に面するように設けられた下砥石10と、第1中心軸C1に平行な第2中心軸C2を回転軸として回転し、第2中心軸C2から第2半径R2の外周を有する第2砥石面21が下方に面するように設けられた上砥石20と、を備え、第1砥石面11と第2砥石面21とが対向する領域である研削加工領域に研削物50が配置され、第1中心軸C1及び第2中心軸C2に直交し、第1中心軸C1と第2中心軸C2とを結ぶ方向をピッチ方向とした場合に、研削加工領域のピッチ方向の長さは、第1半径R1以下、且つ、第2半径R2以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、両面研削装置に関し、例えば、ウェハの両面を研削する両面研削装置に関する。
特許文献1〜5には、ウェハを研削する際に、ウェハの上下に設けられた上砥石及び下砥石により、ウェハを両面研削する両面研削装置が開示されている。
特開2003−048156号公報 特開平03−117560号公報 特開平10−235556号公報 特開2005−205585号公報 特開2004−148425号公報
例えば、半導体素子等の素材となるウェハの両面仕上げ加工工程において、片面研削装置による片面研削では、ウェハを吸着したバキュームチャックの吸着力解放時に、スプリングバックが発生し、ウェハの両面の平坦及び平行を維持することが困難となる場合がある。
図17に示すように、片面研削装置171は、ターンテーブル172上に配置させたウェハ173の基準面を、砥石チップ174が含まれた研削ホイール175で研削する。まず、図18(a)に示すように、ウェハ173をターンテーブル172上にセットする。次に、図18(b)に示すように、ウェハ173をバキュームチャック等が設けられたターンテーブル172に吸着させる。その後、図18(c)に示すように、ウェハ173の基準面を砥石チップ174が含まれた研削ホイール175で研削する。研削後、ターンテーブル172へのウェハ173の吸着力を解放する。この場合に、図18(d)に示すように、スプリングバックが発生し、基準面側に湾曲する。片側研削装置171では、必要以上に取り代を要し、材料歩留まりを悪化させる。そのため、吸着力を要さない両面加工工程により、ウェハを研削することが望ましい。
図19に示すように、吸着力を要さない両面加工工程を行う両面ラップ装置191は、上定盤192、下定盤193、ウェハ194を保持するキャリア195、サンギア196及び内歯ギア197を備えている。金属製の上下定盤の間にウェハ194を挟み、隙間に砥粒液198を流し込んで加工する遊離砥粒方式である。このため、特に、炭化シリコン(SiC)等の超高硬度を加工するためには、シリコン(Si)等の比較的加工しやすい材質の加工に比べて極めて長時間を要する(100倍遅い)。したがって、材料によって、生産タクトを考慮し、現実的な加工レートを可能にする固定砥粒方式の両面研削装置が使用されている。
図20(a)〜(d)に示すように、固定砥粒方式の両面研削装置201は、上下定盤に上砥石220及び下砥石210が設けられている。まず、図20(a)に示すように、薄いキャリア230にウェハ240を保持させる。次に、図20(b)に示すように、上砥石220と下砥石210との間にウェハ240を保持したキャリア230を配置する。そして、図20(c)に示すように、サンギアと内歯ギアとの間でウェハ240を保持したキャリア230を回転させる。研削後、図20(d)に示すように、キャリア230をリリースする。
両面研削装置201は、ウェハ240の両面を同時に加工することでハイレート且つ十分な高精度(平行度及び面粗度)な加工が可能と考えられる。しかしながら、両面研削装置201は、研削加工によって砥石面が摩耗し、所定の形状からのズレが生じてくる。
特許文献1〜5のように、重力方向において、上砥石と下砥石との重なる領域が大きい両面研削装置では、加工中に上砥石及び下砥石をドレス(砥石の目立て)する領域を十分に確保することができないため、上砥石及び下砥石の摩耗具合が変わってしまう。その結果、上砥石及び下砥石の摩耗具合にばらつきが生じ、研削物を平坦に研削することができない虞がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、研削物の両面の平坦性及び平行性を向上させることができる両面研削装置を提供する。
本発明の一態様に係る両面研削装置は、第1中心軸を回転軸として回転し、前記第1中心軸から第1半径の外周を有する第1砥石面が上方に面するように設けられた下砥石と、前記第1中心軸に平行な第2中心軸を回転軸として回転し、前記第2中心軸から第2半径の外周を有する第2砥石面が下方に面するように設けられた上砥石と、を備え、前記第1砥石面と前記第2砥石面とが対向する領域である研削加工領域に研削物が配置され、前記第1中心軸及び前記第2中心軸に直交し、前記第1中心軸と前記第2中心軸とを結ぶ方向をピッチ方向とした場合に、前記研削加工領域の前記ピッチ方向の長さは、前記第1半径以下、且つ、前記第2半径以下である。このような構成により、上砥石及び下砥石の摩耗具合にばらつきが生じることを抑制し、研削物の両面の平坦性及び平行性を向上させることができる。
また、前記研削物を保持するキャリアギアを前記第1砥石面に平行な面内で回転させるサンギア及びカウンタギアをさらに備え、前記サンギアは、上方から見て、前記上砥石よりも外側に配置され、前記カウンタギアは、前記上砥石に設けられた前記第2中心軸と同軸の内孔内に配置されている。このような構成により、上砥石に干渉することなく、研削物を加工することができる。
本発明により、研削物の両面の平坦性及び平行性を向上させることができる両面研削装置を提供する。
実施形態1に係る両面研削装置の主要部を例示した斜視図である。 実施形態1に係る両面研削装置の加工時の状態を例示した斜視図である。 実施形態1に係る両面研削装置の下砥石及び上砥石を例示した断面図である。 (a)〜(d)は、下砥石及び上砥石の位置関係を例示した断面図である。 下砥石及び上砥石を同軸構造とした両面研削装置を例示した斜視図である。 (a)〜(c)は、下砥石及び上砥石を同軸の回転構造とした両面研削装置において、下砥石及び上砥石の変位を例示した図であり、(a)は、荷重が100[N]、(b)は、荷重が500[N]、(c)は、荷重が1000[N]である。 (a)〜(c)は、実施形態1に係る両面研削装置において、下砥石及び上砥石の変位を例示した図であり、(a)は、荷重が100[N]、(b)は、荷重が500[N]、(c)は、荷重が1000[N]である。 実施形態1に係る両面研削装置において、キャリアギアの回転駆動機構を例示した断面斜視図である。 実施形態1に係る両面研削装置において、キャリアギアの回転駆動機構を例示した断面図である。 実施形態1に係る両面研削装置において、キャリアギアの回転駆動機構を例示した説明図である。 (a)は、研削物を回転させない両面研削装置において、研削物の表面の加工目を例示した図であり、(b)は、実施形態1に係る両面研削装置1において、研削物の表面の加工目を例示した図である。 (a)〜(d)は、比較例1に係る両面研削装置において、下砥石及び上砥石のツルーイング手法を例示した図であり、(a)及び(d)は、断面斜視図を示し、(b)及び(c)は、模式図を示している。 (a)〜(c)は、実施形態2に係る両面研削装置において、下砥石及び上砥石のツルーイング手法を例示した図であり、(a)及び(c)は、断面斜視図を示し、(b)は模式図を示す。 (a)及び(b)は、比較例2に係る両面研削装置において、下砥石及び上砥石のツルーイング手法を例示した断面斜視図である。 (a)及び(b)は、比較例3に係る両面研削装置において、下砥石及び上砥石のツルーイング手法を例示した断面斜視図である。 (a)及び(b)は、比較例4に係る両面研削装置において、下砥石及び上砥石のツルーイング手法を例示した断面斜視図である。 片面研削装置を例示した斜視図である。 (a)〜(d)は、片面研削装置における研削工程を例示した図である。 両面ラップ装置を例示した斜視図である。 (a)〜(d)は、両面研削装置における研削工程を例示した図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施形態1)
<両面研削装置:オフセット配置>
実施形態1に係る両面研削装置1を説明する。本実施形態の両面研削装置1は、砥石面の形状を維持管理するために、上下砥石の回転軸をオフセット配置させている。まず、両面研削装置1の構成を説明する。図1は、実施形態1に係る両面研削装置1の主要部を例示した斜視図である。図2は、実施形態1に係る両面研削装置1の加工時の状態を例示した斜視図である。
図1及び図2に示すように、両面研削装置1は、下砥石10、下本体部17、下ドレス18、下測定器19、上砥石20、上本体部27、上ドレス28、上測定器29、サンギア30、カウンタギア40を備えている。両面研削装置1は、キャリアギア55に保持された研削物50の両面を研削する装置である。
下砥石10は、円板状の部材であり、第1中心軸C1を有している。第1中心軸C1は、鉛直方向である。下砥石10は、下本体部17上に配置されている。下本体部17は、例えば、中心軸を鉛直方向とした円筒の形状であるが、下本体部17の形状は円筒状に限らず、直方体状でもよい。下砥石10は、第1中心軸C1を回転軸として回転する。下砥石10には、第1中心軸C1から第1半径R1の外周を有する第1砥石面11が設けられている。第1砥石面11は、上方に面するように設けられている。下砥石10は、第1砥石面11上に配置された研削物50を研削する。
上砥石20は、円板状の部材であり、第2中心軸C2を有している。第2中心軸C2は、第1中心軸C1と平行であり鉛直方向である。上砥石20は、上本体部27の下方に配置されている。上本体部27は、例えば、中心軸を鉛直方向とした円筒の形状であるが、上本体部27の形状は円筒状に限らず、直方体状でもよい。第2中心軸C2は、第1中心軸と間隔を空けて配置されている。上砥石20は、第2中心軸C2を回転軸として回転する。上砥石20には、第2中心軸C2から第2半径R2の外周を有する第2砥石面21が設けられている。第2砥石面21は、下方に面するように設けられている。
このように、下砥石10及び上砥石20は、回転軸が間隔を空けて配置されたオフセット配置となっている。上砥石20における第2砥石面21と、下砥石10における第1砥石面11とは、部分的に対向している。第1砥石面11と第2砥石面21とが対向する領域を、研削加工領域という。上砥石20は、研削加工領域に配置された研削物50を研削する。
第2砥石面21には、内孔26が設けられている。内孔26は、下方に開口している。内孔26は第2中心軸C2と同軸となっている。内孔26には、カウンタギア40が配置される。
カウンタギア40は、歯車状の部材であり、外周に複数の歯が形成されている。カウンタギア40は中心軸を有している。カウンタギア40の中心軸が、第2中心軸C2と同軸になるように、カウンタギア40は、上砥石20に設けられた内孔26内に配置される。しかしながら、カウンタギア40は、第2砥石面21よりも下方に突出した部分を有している。カウンタギア40は、第2中心軸C2を回転軸として回転する。上方から透過してみると、カウンタギア40は、下砥石10よりも外側に配置されている。
サンギア30は、歯車状の部材であり、外周に複数の歯が形成されている。サンギア30は中心軸を有している。サンギア30の中心軸が、第1中心軸C1と同軸になるように、サンギア30は、下砥石10の第1砥石面11上に設けられている。サンギア30は、第1中心軸C1を回転軸として回転する。上方から透過してみると、サンギア30は、上砥石20よりも外側に配置されている。
研削物50は、平坦な両面を有する部材である。研削物50は、例えば、ウェハである。なお、研削物50は、研削される平坦な両面を有していれば、ウェハに限らない。研削物50の両面を第1面51及び第2面52という。第2面52は、第1面51の反対側の面である。
研削物50は、第1砥石面11と第2砥石面21とが対向する研削加工領域に配置される。研削物50の第1面51は、下砥石10の第1砥石面11に接し、研削物50の第2面52は、上砥石20の第2砥石面21に接する。これにより、研削物50の第1面51は、第1砥石面11により研削され、研削物50の第2面52は、第2砥石面21により研削される。
キャリアギア55は、歯車状の部材であり、外周面に複数の歯が形成されている。また、キャリアギア55は、内部に研削物50を保持する保持孔が設けられている。キャリアギア55は、研削物50を保持するので、単に、キャリアともいう。その場合には、外周の複数の歯をキャリアギアという。
キャリアギア55の中心軸と、保持孔の中心軸とは、ずれていてもよい。キャリアギア55は、研削物50の外周面を囲んで研削物50を保持する。研削物50は、例えば、保持孔に嵌合されて保持される。キャリアギア55の厚さは、研削物50の厚さよりも薄い。例えば、キャリアギア55の厚さは、70[μm]である。よって、キャリアギア55に保持された研削物50の第1面51及び第2面52は、保持孔から突出している。
研削物50を保持したキャリアギア55は、上砥石20と下砥石10との間に配置される。この場合に、上方から見ると、キャリアギア55に保持された研削物50は、研削加工領域内に配置される。一方、キャリアギア55の歯は、上方から見ると、第1砥石面11から外側に突出する部分及び第2砥石面21から外側に突出する部分を有している。
キャリアギア55の歯における第1砥石面11から外側に突出した部分は、カウンタギア40の歯と噛み合う。これにより、カウンタギア40は、研削物50を保持するキャリアギア55を第1砥石面11に平行な面内で回転させる。キャリアギア55の歯における第2砥石面21から外側に突出した部分は、サンギア30の歯と噛み合う。これにより、サンギア30は、研削物50を保持するキャリアギア55を第1砥石面11に平行な面内で回転させる。
下ドレス18は、下砥石10の第1砥石面11上に配置されている。下ドレス18は、第1砥石面11における研削加工領域以外の部分に接触している。下ドレス18は、第1砥石面11の目立てを行う。下測定器19は、第1砥石面11上に配置されている。下測定器19は、第1砥石面11の形状及び目立て状態を測定する。
上ドレス28は、上砥石20の第2砥石面21に接触するように配置されている。上ドレス28は、第2砥石面21における研削加工領域以外の部分に接触している。上ドレス28は、第2砥石面21の目立てを行う。上測定器29は、第2砥石面21に配置されている。上測定器29は、第2砥石面21の形状及び目立て状態を測定する。
第1中心軸C1を回転軸としたサンギア30の回転に連動して、第2中心軸C2を回転軸としてカウンタギア40も回転する。サンギア30及びカウンタギア40に噛み合うキャリアギア55は、第1砥石面11と第2砥石面21との間で、第1砥石面11に平行な面内で回転する。一方、下砥石10は、第1中心軸C1を回転軸として回転し、上砥石20は、第2中心軸C2を回転軸として回転する。これにより、研削物50の第1面51は第1砥石面11によって研削され、研削物50の第2面52は、第2砥石面21によって研削される。
図3は、実施形態1に係る両面研削装置1の下砥石10及び上砥石20を例示した断面図である。図3に示すように、下砥石10の第1中心軸C1と上砥石20の第2中心軸は平行であり、所定の間隔を空けて配置されている。第1中心軸C1と第2中心軸C2との間隔をピッチOfという。また、第1中心軸C1及び第2中心軸C2に直交し、第1中心軸C1と第2中心軸C2とを結ぶ方向をピッチ方向とする。ピッチ方向における研削加工領域の長さを研削加工領域長ULとする。研削物50の外径ΦをWとする。
そうすると、本実施形態の両面研削装置1では、以下の(1)式及び(2)式を満たすように下砥石10及び上砥石20が配置されている。
W<Min(Of、R1、R2) (1)
|R2−R1|+W<Of<R1+R2−W (2)
本実施形態では、上ドレス28を配置させるために、第1砥石面11は、第2砥石面21を下方から部分的に覆っている。第1砥石面11は、第2砥石面21の中心までは覆っていない。よって、研削加工領域長UL<第2半径R2である。また、下ドレス18を配置させるために、第2砥石面21は、第1砥石面11を上方から部分的に覆っている。第2砥石面21は、第1砥石面11の中心までは覆っていない。よって、研削加工領域長UL<第1半径R1である。また、研削加工領域長UL<ピッチOfである。研削物50は、研削加工領域内に配置されているので、研削物50の外径W<研削加工領域長ULである。したがって、外径W<第1半径R1であり、外径W<第2半径R2であり、外径W<ピッチOfである。これにより、(1)式が満たされる。
仮に、第1中心軸C1と第2中心軸C2とをピッチ方向において近づけると、第1砥石面11または第2砥石面21のうち半径の大きい方の外周が、第1砥石面11または第2砥石面21の中心と交差する。例えば、第1半径R1<第2半径R2とした場合には、第2砥石面21の外周が第1砥石面11の中心に交差する。この状態では、第1半径R1=研削加工領域長ULであり、第2半径R2=ピッチOfである。
下ドレス18及び上ドレス28を配置させるためには、|第2半径R2−第1半径R1|+研削加工領域長UL<ピッチOfであるので、外径W<研削加工領域長ULより、|R2−R1|+W<Ofとなる。
また、研削加工領域が形成されるためには、第1砥石面11と第2砥石面21とが対向しなければならないので、ピッチOf<第1半径R1+第2半径R2が必要である。第1砥石面11と第2砥石面21とが対向した研削加工領域長ULは、研削加工領域長UL=第1半径R1+第2半径R2−Ofとなる。研削加工領域長UL内に外径Wの研削物50を配置させるためには、研削加工領域長ULは外径Wよりも大きくしなければならないので、外径W<研削加工領域長ULである。よって、外径W<第1半径R1+第2半径R2−Ofであり、Of<R1+R2−Wとなる。これにより、(2)式が満たされる。
本実施形態では、(1)式及び(2)式を満たすように、下砥石10及び上砥石20が配置されている。よって、下ドレス18及び上ドレス28を、それぞれ第1砥石面11及び第2砥石面21におけるドレスが必要な面18a及び28aに配置することができる。よって、第1砥石面11及び第2砥石面21の目立てをすることができる。これにより、加工面である第1砥石面11及び第2砥石面21が研削加工によって形状が崩れても、常時、形状を整え、目立てすることができる。また、第1砥石面11及び第2砥石面21の形状及び目立て状態を、常時、測定することができる。このようにして、本実施形態の両面研削装置1は、第1砥石面11及び第2砥石面21を平坦及び平行にすることができ、研削物50の両面の平坦性及び平行性を向上させることができる。
図4(a)〜(d)は、下砥石10及び上砥石20の位置関係を例示した断面図である。図4(a)に示すように、ピッチOf>第1半径R1+第2半径R2の場合には、第1砥石面11と第2砥石面21とが対向しない。よって、研削加工領域が形成されないので、研削物50を研削することができない。
図4(b)に示すように、|第2半径R2−第1半径R1|+外径W>ピッチOfの場合には、第1砥石面11は、第2砥石面21の中心を含むように第2砥石面21を覆う。また、第2砥石面21は、第1砥石面11の中心を含むように第1砥石面11を覆う。よって、下ドレス18を配置することができない面18bがあり、第1砥石面11及び第2砥石面21の目立てをすることができない。また、第1砥石面11及び第2砥石面21の形状及び目立て状態を測定することができない。特許文献2及び特許文献3の両面研削装置は、この場合に該当する。
図4(c)に示すように、外径W>第1半径R1またはピッチOfの場合には、研削物50は、第1砥石面11の中心を含むように第1砥石面11を覆う。よって、下ドレス18を配置することができない面18bがあり、第1砥石面11の目立てをすることができない。また、第1砥石面11の形状及び目立て状態を測定することができない。
図4(d)に示すように、外径W>第2半径R2の場合には、研削物50は、第2砥石面21の中心を含むように第2砥石面21を覆う。よって、上ドレス28を配置することができない面20bがあり、第2砥石面21の目立てをすることができない。特許文献1の両面研削装置がこの場合に該当する。このように、図4(a)〜(d)の場合には、加工しながら砥石面を整える常時目立てが不可能な領域があるので、第1砥石面11及び第2砥石面21を平行にすることができない。よって、研削物50を平坦及び平行に研削することができない。
図5は、下砥石10及び上砥石20を同軸Cの回転構造とした両面研削装置101を例示した斜視図である。図5に示すように、上砥石20よりも内径の大きなリングギア160を同軸Cに配置させた両面研削装置101は、下砥石10と上砥石20とが接近しても干渉なく薄い研削物50を研削加工することができる。しかしながら、下砥石10及び上砥石20の目立てを行う下ドレス18及び上ドレス28を配置することができない。また、ドレス状態を測定する下測定器19及び上測定器29を配置することができない。よって、加工しながら砥石面を整える常時目立てをすることができず、研削物50を平坦に研削することが困難である。
図6(a)〜(c)は、下砥石10及び上砥石20を同軸Cの回転構造とした両面研削装置101において、下砥石10及び上砥石20の変位を例示した図であり、(a)は、荷重が100[N]、(b)は、荷重が500[N]、(c)は、荷重が1000[N]である。各図において、上段は、変位量をグレースケールで示し、下段は、第1砥石面11及び第2砥石面21の断面形状を示す。
図6(a)〜(c)に示すように、荷重が増加すると、下砥石10及び上砥石20における変位量は大きくなる。下砥石10の第1砥石面11及び上砥石20の第2砥石面21は、口開き状に変化する。図6(a)、(b)及び(c)における第1砥石面11と第2砥石面21との変位差の最大値は、それぞれ、1.4[μm]、7.0[μm]及び14.0[μm]である。このように、下砥石10及び上砥石20を同軸Cの回転構造とした両面研削装置101では、第1砥石面11と第2砥石面21とが口開き状となるので、研削物50の両面を平行にすることが困難である。
図7(a)〜(c)は、実施形態1に係る両面研削装置1において、下砥石10及び上砥石20の変位を例示した図であり、(a)は、荷重が100[N]、(b)は、荷重が500[N]、(c)は、荷重が1000[N]である。各図において、上段は、変位量をグレースケールで示し、下段は、第1砥石面11及び第2砥石面21の断面形状を示す。
図7(a)〜(c)に示すように、荷重が増加すると、下砥石10及び上砥石20における変位量は図6の場合と同様に大きくなる。しかしながら、第1砥石面11及び第2砥石面21は平行を維持することができる。また、図7(a)、(b)及び(c)における第1砥石面11と第2砥石面21との変位差の最大値は、それぞれ、0.22[μm]、1.1[μm]及び2.2[μm]であり、図6と比べて、荷重に対する変位量を小さくすることができる。第1中心軸C1及び第2中心軸C2の剛性を同じ剛性にし、研削物50の中心に対してシンメトリーにオフセットすれば、第1砥石面11及び第2砥石面21をさらに平行に近づけることができる。このように、本実施形態の両面研削装置1は、同軸構造の両面研削装置101に比べて、第1砥石面11及び第2砥石面21の平坦性及び平行性を向上させることができる。
<キャリアギア回転駆動機構>
次に、研削物50の両面の面粗度を向上させるキャリアギア回転駆動機構を説明する。まず、実施形態1に係る両面研削装置1のキャリアギア回転駆動機構を説明する。図8は、実施形態1に係る両面研削装置1において、キャリアギア55の回転駆動機構を例示した断面斜視図である。図9は、実施形態1に係る両面研削装置1において、キャリアギア55の回転駆動機構を例示した断面図である。図10は、実施形態1に係る両面研削装置1において、キャリアギア55の回転駆動機構を例示した説明図である。
図8〜図10に示すように、両面研削装置1は、上述した部材の他に、サンギア軸32、サンギア駆動ギア33、キャリア駆動軸42、キャリア駆動ギア43、キャリア駆動モータ44、アイドルギア45、下主軸12、下主軸駆動プーリー13、下主軸駆動モータ14、下主軸駆動モータプーリー15、下主軸駆動ベルト16、を備えている。また、両面研削装置1は、下主軸ベアリング91、サンギア軸ベアリング93、キャリア軸ベアリング94を備えている。
サンギア軸32は、鉛直方向に延びた棒状の部材であり、下本体部17の中央部に配置されている。サンギア軸32は、第1中心軸C1と同軸となっている。サンギア軸32の上端は、サンギア30と接続されている。サンギア軸32の下端には、サンギア駆動ギア33が接続されている。サンギア軸ベアリング93は、回転するサンギア軸32を支持する。
サンギア駆動ギア33は歯車状の部材である。サンギア駆動ギア33の中心軸は、第1中心軸C1と同軸となっている。サンギア駆動ギア33は、サンギア軸32の下端に接続されている。よって、サンギア駆動ギア33は、サンギア30とともに第1中心軸C1を回転軸として回転する。
キャリア駆動軸42は、鉛直方向に延びた棒状の部材であり、下本体部17の側方に配置されている。キャリア駆動軸42は、第2中心軸C2と同軸となっている。キャリア駆動軸42の上端は、カウンタギア40と接続されている。キャリア駆動軸42の下端には、キャリア駆動ギア43が接続されている。キャリア軸ベアリング94は、回転するキャリア駆動軸42を支持する。
キャリア駆動ギア43は歯車状の部材である。キャリア駆動ギア43の中心軸は、第2中心軸C2と同軸となっている。キャリア駆動ギア43は、キャリア駆動軸42の下端に接続されている。よって、キャリア駆動ギア43は、カウンタギア40とともに第2中心軸C2を回転軸として回転する。
キャリア駆動モータ44は、下本体部17の側方に配置されている。キャリア駆動モータ44は、キャリア駆動軸42に対して、第2中心軸C1を回転軸として回転させる駆動力を伝達する。
アイドルギア45は、歯車状の部材である。アイドルギア45の中心軸は、第1中心軸C1及び第2中心軸C2と平行であり、鉛直方向である。アイドルギア45は、サンギア駆動ギア33とキャリア駆動ギア43との間に配置されている。アイドルギア45の歯は、サンギア駆動ギア33及びキャリア駆動ギア43の歯と噛み合っている。したがって、キャリア駆動ギア43の回転は、アイドルギア45を介してサンギア駆動ギア33に伝達される。よって、キャリア駆動モータ44により、キャリア駆動軸42に伝達させた回転は、キャリア駆動ギア43及びアイドルギア45を介してサンギア駆動ギア33に伝達され、サンギア軸32を回転させる。
例えば、サンギア駆動ギア33の歯数と、キャリア駆動ギア43の歯数とを同数とすることにより、サンギア30と、カウンタギア40とを同じ方向に同じ回転速度で回転させることができる。また、サンギア30の歯数と、カウンタギア40の歯数とを同数とすることにより、キャリアギア55を下砥石10上の研削加工領域において自転回転させることができる。
下主軸12は、鉛直方向に延びた円筒状の部材であり、下本体部17の中央部に配置されている。下主軸12は、第1中心軸C1と同軸となっている。下主軸12は、サンギア軸32を内包するように配置されている。すなわち、サンギア軸32は、下主軸12の内部に同軸に配置されている。下主軸12の上端は、下砥石10と接続されている。下主軸12の下端には、下主軸駆動プーリー13が接続されている。下主軸ベアリング91は、回転する下主軸12を支持する。
下主軸駆動プーリー13は円盤状の部材である。下主軸駆動プーリー13の中心軸は、第1中心軸C1と同軸となっている。
下主軸駆動モータ14は、下本体部17の側方に配置されている。下主軸駆動モータ14には、下主軸駆動モータプーリー15が連結されている。下主軸駆動モータプーリー15は、円盤状の部材である。下主軸駆動モータプーリー15の中心軸は、第1中心軸C1及び第2中心軸C2と平行であり、鉛直方向である。下主軸駆動モータ14は、下主軸駆動モータプーリー15に対して、回転駆動力を伝達する。
下主軸駆動ベルト16は、下主軸駆動プーリー13と下主軸駆動モータプーリー15とを接続している。したがって、下主軸駆動モータプーリー15の回転は、下主軸駆動ベルト16を介して、下主軸駆動プーリー13に伝達される。よって、下主軸駆動モータ14により、下主軸駆動モータプーリー15に伝達させた回転は、下主軸駆動ベルト16及び下主軸駆動プーリー13を介して下主軸12に伝達され、下砥石10を回転させる。図示しないが、上砥石20についても、下砥石10と同様の機構によって回転させている。
このように、本実施形態の両面研削装置1は、下砥石10の第1砥石面11と上砥石20の第2砥石面が接近しても干渉することなく薄い研削物50を研削することができる。
図11(a)は、研削物50を回転させない場合における研削物50の研削面の加工目53を例示した図であり、(b)は、実施形態1に係る両面研削装置1において、研削物50の研削面の加工目53を例示した図である。
図11(a)に示すように、キャリア155を回転させない場合には、研削物50の研削面には、一方向の加工目53が生成される。よって、研削物50の研削面の特性が場所に依存し、偏りが生じる可能性がある。また、砥石面の摩耗にも、偏りが生じる可能性がある。
これに対して、図11(b)に示すように、本実施形態においては研削物50を保持するキャリアギア55を回転させている。したがって、研削物50の研削面に多方向の加工目53が生成され、加工目53が平均化される。よって、研削物50の研削面の特性を向上させることができる。また、第1砥石面11および第2砥石面21は万遍なく使用されるので、形状崩れを抑制することができる。
次に、実施形態1の効果を説明する。
本実施形態の両面研削装置1は、下砥石10の回転軸と上砥石20の回転軸とを間隔を空けて配置させたオフセット配置としている。よって、下砥石10及び上砥石20の半径以下の領域を研削加工領域とすることができる。これにより、研削加工領域以外の領域に、下ドレス18及び上ドレス28を配置させることができる。したがって、研削加工時においても第1砥石面11及び第2砥石面21の目立てを行うことができるので、下砥石10及び上砥石20の摩耗具合にばらつきが生じることを抑制する。よって、研削物50の両面の平坦性及び平行性を向上させることができる。
また、第1砥石面11及び第2砥石面21の形状及び目立て状態を測定する測定器を配置することができるので、研削加工時においても第1砥石面11及び第2砥石面21の形状及び目立てを測定することができる。よって、研削物50の両面の平坦性及び平行性を向上させることができる。
さらに、下砥石10及び上砥石20の回転軸に対する剛性を同等にするとともに、下砥石10及び上砥石20を加工中心に対してシンメトリーに配置することにより、研削物50の両面の平坦性及び平行性をさらに向上させることができる。
サンギア30は、上方から見て、上砥石20よりも外側に配置され、カウンタギア40は、上砥石20に設けられた内孔26内に配置されている。よって、下砥石10及び上砥石20は、サンギア30及びカウンタギア40に干渉することなく、研削物50を加工することができる。
サンギア30に回転駆動力を伝達するサンギア軸32と、カウンタギア40に回転駆動力を伝達するキャリア駆動軸42とは、サンギア駆動ギア33、アイドルギア45及びキャリア駆動ギア43を介して連結されている。よって、サンギア30とカウンタギア40とは同期し、キャリアギア55を安定して自転回転させることができる。また、同期して回転させるので、キャリア駆動軸42を回転させるキャリア駆動モータ44を1個だけ備えればよい。また、制御軸数を低減することができる。よって、コスト及びサイズを低減させることができる。
研削物50を保持したキャリアギア55を、第1砥石面11面上で回転させている。よって、加工目53が平均化され、研削物50の研削面の特性を向上させることができる。また、砥石面は万遍なく使用されるので、形状崩れを抑制することができる。
(実施形態2)
<ツルーイング手法>
次に、実施形態2を説明する。実施形態2は、上下砥石オフセット駆動型の両面研削装置におけるツーリング手法である。ツルーイング手法とは、砥石の砥石面を研ぎ直す方法である。ウェハ等の研削物50に対して、両面研磨等の研削加工を行う場合に、研削物50の両面の平坦性及び平行性を確保するためには、砥石面の崩れた形状を研ぎ直すツルーイングが必要である。ツルーイングは、下砥石10及び上砥石20の交換時、または、摩耗が進んだ時に行われる。まず、比較例1に係るツルーイング手法を説明する。その後、比較例1と対比させて、本実施形態のツルーイング手法を説明する。さらに、比較例2〜4についても説明する。
比較例1に係るツルーイング手法を説明する。図12(a)〜(d)は、比較例1に係る両面研削装置201において、下砥石10及び上砥石20のツルーイング手法を例示した図であり、(a)及び(d)は、断面斜視図を示し、(b)及び(c)は、模式図を示している。
図12(a)に示すように、比較例1に係る一般的なツルーイング手法においては、下砥石10及び上砥石20の間に、修正用のツルーイング砥石165を挟んで回転させる。図12(b)に示すように、下砥石10及び上砥石20の両方向からツルーイング砥石165を挟む。そして、下砥石10及び上砥石20の両方を回転させながら、挟み込んで面合わせを行う。
しかしながら、実際には、図12(c)に示すように、下砥石10及び上砥石20の間に挟んだツルーイング砥石165の減り速度とツルーイング速度は必ずしも一致しない。特に、ツルーイング砥石165の減り速度>ツルーイング速度の場合には、挟み込む力が全く発生せず、自重だけで下砥石10の第1砥石面11を荒らすのみとなる。また、ツルーイング砥石165の減り速度<ツルーイング速度の場合でも、下砥石10と上砥石20との間で同じ面合わせ力にはならない。したがって、図12(d)に示すように、ツルーイング後、第1砥石面11及び第2砥石面21は凹凸になる。
次に、実施形態2に係るツルーイング手法を説明する。図13(a)〜(c)は、実施形態2に係る両面研削装置2において、下砥石10及び上砥石20のツルーイング手法を例示した図であり、(a)及び(c)は、断面斜視図を示し、(b)は模式図を示す。本実施形態の両面研削装置2の構成は、実施形態1の両面研削装置1の構成と同等であるので、説明を省略する。
図13(a)に示すように、本実施形態に係る両面研削装置2においては、ツルーイング砥石165を使用していない。下砥石10及び上砥石20を若干異なる回転数で回転させながら、両者を直接押し付ける。なお、下砥石10及び上砥石20の回転数を等しくすると、同じ位相で面合わせが生じ、360[°]に渡って均一にすることが困難になる。
図13(b)に示すように、本実施形態では、下砥石10の第1砥石面11及び上砥石20の第2砥石面21にかかる面合わせ力が同等になる。したがって、理想的な面合わせとなるので、図13(c)に示すように、第1砥石面11及び第2砥石面21における平坦性及び平行性を向上させることができる。
次に、比較例2に係るツルーイング手法を説明する。図14(a)及び(b)は、比較例2に係る両面研削装置202において、下砥石10及び上砥石20のツルーイング手法を例示した断面斜視図である。
図14(a)に示すように、下砥石10及び上砥石20が同軸Cの回転構造となった両面研削装置202において、自転回転しないツルーイング砥石165を用いた場合には、ツルーイング砥石165の同じ砥石面が、第1砥石面11及び第2砥石面21に接する。よって、図14(b)に示すように、ツルーイングを行っても第1砥石面11及び第2砥石面21の湾曲形状を修正することができない。
次に、比較例3に係るツルーイング手法を説明する。図15(a)及び(b)は、比較例3に係る両面研削装置203において、下砥石10及び上砥石20のツルーイング手法を例示した断面斜視図である。
図15(a)に示すように、下砥石10及び上砥石20が同軸Cの回転構造となった両面研削装置203において、自転回転させたツルーイング砥石165を用いた場合には、ツルーイング砥石165は、下砥石10及び上砥石20の同軸Cから遠ざかる外側に移動する。そうすると、第1砥石面11及び第2砥石面21は、外側に広がった口開き状に変位する。その場合には、図15(b)に示すように、ツルーイング砥石165をリリースすると、下砥石10及び上砥石20はスプリングバックし、内側に広がった口開き状に変位する。このように、比較例3では、第1砥石面11及び第2砥石面21は、平坦であるが、テーパを有するようにツルーイングされる。
次に、比較例4に係るツルーイング手法を説明する。図16(a)及び(b)は、比較例4に係る両面研削装置204において、下砥石10及び上砥石20のツルーイング手法を例示した断面斜視図である。
図16(a)に示すように、下砥石10及び上砥石20が同軸Cの回転構造となった両面研削装置204において、ツルーイング砥石165を用いない場合には、第1砥石面11と第2砥石面21とは同軸Cで回転する。そして、第1砥石面11は、半径方向において第2砥石面21と同じ加工目が接触するように回転する。よって、図16(b)に示すように、ツルーイングを行っても第1砥石面11及び第2砥石面21の湾曲形状を修正することができない。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態の両面研削装置2のツルーイング手法は、ツルーイング砥石165を使用せず、下砥石10の第1砥石面11及び上砥石20の第2砥石面21にかかる面合わせ力を同等にすることができるので、第1砥石面11及び第2砥石面21の平坦性及び平行性を向上させることができる。
また、下砥石10及び上砥石20の回転軸をオフセット配置にしているので、下砥石10及び上砥石20の加工目を多方向とすることができ、平坦性及び平行性を向上させることができる。
下砥石10及び上砥石20の回転数を異なる回転数としているので、360[°]に渡って均一にツルーイングすることができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1の記載に含まれている。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
1、101、201、202、203、204 両面研削装置
10 下砥石
11 第1砥石面
12 下主軸
13 下主軸駆動プーリー
14 下主軸駆動モータ
15 下主軸駆動モータプーリー
16 下主軸駆動ベルト
17 下本体部
18 下ドレス
18a、18b 面
19 下測定器
20 上砥石
21 第2砥石面
26 内孔
27 上本体部
28 上ドレス
28a、28b 面
29 上測定器
30 サンギア
32 サンギア軸
33 サンギア駆動ギア
40 カウンタギア
42 キャリア駆動軸
43 キャリア駆動ギア
44 キャリア駆動モータ
45 アイドルギア
50 研削物
51 第1面
52 第2面
53 加工目
55 キャリアギア
91 下主軸ベアリング
93 サンギア軸ベアリング
94 キャリア軸ベアリング
155 キャリア
160 リングギア
165 ツルーイング砥石
171 片面研削装置
172 ターンテーブル
173 ウェハ
174 砥石チップ
175 研削ホイール
191 両面ラップ装置
192 上定盤
193 下定盤
194 ウェハ
195 キャリア
196 サンギア
197 内歯ギア
201 両面研削装置
210 下砥石
220 上砥石
230 キャリア
240 ウェハ
C1 第1中心軸
C2 第2中心軸
R1 第1半径
R2 第2半径
UL 研削加工領域長
W 外径

Claims (2)

  1. 第1中心軸を回転軸として回転し、前記第1中心軸から第1半径の外周を有する第1砥石面が上方に面するように設けられた下砥石と、
    前記第1中心軸に平行な第2中心軸を回転軸として回転し、前記第2中心軸から第2半径の外周を有する第2砥石面が下方に面するように設けられた上砥石と、
    を備え、
    前記第1砥石面と前記第2砥石面とが対向する領域である研削加工領域に研削物が配置され、
    前記第1中心軸及び前記第2中心軸に直交し、前記第1中心軸と前記第2中心軸とを結ぶ方向をピッチ方向とした場合に、
    前記研削加工領域の前記ピッチ方向の長さは、前記第1半径以下、且つ、前記第2半径以下である、
    両面研削装置。
  2. 前記研削物を保持するキャリアギアを前記第1砥石面に平行な面内で回転させるサンギア及びカウンタギアをさらに備え、
    前記サンギアは、上方から見て、前記上砥石よりも外側に配置され、
    前記カウンタギアは、前記上砥石に設けられた前記第2中心軸と同軸の内孔内に配置された、
    請求項1に記載の両面研削装置。
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