JP2019136750A - 電極構造及び通電加熱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自己穿孔型リベットにより、割れが発生しないように締結するため被締結部材に通電加熱して部分焼き戻しできる電極構造を提供する。【解決手段】電極構造の第1電極組立体30aは、第1電極基部32aと、その一方端部から上方向に延びる第1電極接触部33aとを有する第1電極部材31aと、第1電極基部の他方の端部から上方向に延びる第1絶縁チップ接触部36aを有する第1絶縁チップ35aとから成り、第2電極組立体30bは、第1電極組立体と上下逆、左右逆に取り付けられ、第2絶縁チップ接触部36bと第2電極接触部33bとが下方向に延び、第1電極接触部と、第2絶縁チップ接触部との間に、被締結部材52の一部を挟み、第1絶縁チップ接触部と、第2電極接触部との間に、被締結部材の他の一部を挟み、第1電極接触部と、第2電極接触部との間に、被締結部材を通して電流を流し、被締結部材の接合部を焼き戻す。【選択図】図3

Description

本発明は、自己穿孔型(セルフピアス)リベットを使用して複数の被締結部材を締結する際、締結前に被締結部材の接合部を通電加熱して焼き戻しする通電加熱装置の電極構造と通電加熱方法に関する。特に、高張力鋼板等の硬い材料、高強度アルミニウム板等の展延性の悪い材料で出来た被締結部材を締結する場合に通電加熱して焼き戻して硬さを下げると共に展延性を向上させる電極構造に関する。
自己穿孔型リベットは、大径の頭部と該頭部から垂下する中空の脚部とを有する。自己穿孔型リベットは、被締結部材に予め締結するためのボルト等を挿通する孔を加工しておかなくても、リベットを打ち込むだけで簡単に複数の被締結部材を締結できるという利点がある。
自己穿孔型リベットは、溶接に不向きなアルミニウムボデーパネルの締結に適している。自動車のボデーは軽量化が進められ、アルミニウムボデーも採用され、自己穿孔型リベットの需要は増大している。特に、自己穿孔型リベットは、上側(パンチ側)の被締結部材は貫通するが、ダイに隣接する下側(受け側)の被締結部材は貫通せずにその中に留まるように打込まれるので、受け側の被締結部材の表面にはリベット貫通孔が形成されない。そのため、受け側被締結部材の密封性が損なわれず、また受け側被締結部材の側からは自己穿孔型リベットが見えないという利点がある。
従来のダイを用いる自己穿孔型リベット締結装置を使用して、高張力鋼板、高強度アルミニウム板等の展延性の悪い被締結部材を締結する場合、自己穿孔型リベットの脚部の先端がパンチにより被締結部材の中に打ち込まれ、ダイの凹部により被締結部材が変形するとき、被締結部材が塑性変形に耐えられず、割れが発生する場合がある。特に、下側の被締結部材に割れが発生する場合が多い。
また、下側の被締結部板が超高張力鋼板のように硬い被締結部材では、自己穿孔型リベットが進入出来ず、座屈して締結できない場合がある。
特許文献1は、マグネシウム板材とアルミニウム板材をセルフピアスリベットで接合するセルフピアスリベット接合装置を開示する。セルフピアスリベットで接合する接合部は、加熱温度280〜固相線℃に加熱される。セルフピアスリベット接合装置は、マグネシウム板材の接合部に当接するダイと、ダイに埋設されたダイ加熱手段と、アルミニウム板材の接合部に当接するポンチと、ポンチに埋設されたポンチ加熱手段とを備える。ダイ加熱手段とポンチ加熱手段は、一例では電気ヒータである。
特許文献1では、ダイ加熱手段で発生した熱はダイを経て接合部に伝えることが出来、ポンチ加熱手段で発生した熱はポンチを経て接合部に伝えることが出来る。ダイ加熱手段とポンチ加熱手段で発生した熱は、接合部に効率よく伝えられる。
しかし、特許文献1の接合装置は、ポンチに電気ヒータが配置され、ダイに電気ヒータが配置され、コストが高くなる。
また、特許文献1の電気ヒータは、接合部のみでなく、ダイ、ポンチ、リベット等接合部の周囲の広い範囲を加熱するのでセルフピアスリベット接合装置全体に熱が拡散して接合部の加熱には効率が悪く、しかも、セルフピアスリベット接合装置のポンチ等摺動部が加熱されて悪さする。またリベットが加熱されて強度が低下する恐れがあり、実用性に欠くことは明らかである。
特許文献1は、接合部を固相線℃に加熱した状態でセルフピアスリベットで接合する工法で、接合部を焼き戻しする工法ではない。
特許文献2は、第1部材と第2部材のフランジを重ね合せた重ね合せ部をスポット溶接する車体部品の製造方法を開示する。この方法は、通電加熱工程と、スポット溶接工程との2つの工程を経る。通電加熱工程では、スポット溶接工程でナゲットを形成するナゲット形成部分の周囲に、通電加熱装置を用いた加熱によって焼き戻しされた広がりを持った軟化部を形成する。続くスポット溶接工程では、ナゲット形成部分にスポット溶接装置の溶着用電極を当ててスポット溶接を行う。スポット溶接が行われた後のスポット溶接部には、ナゲット形成部と、ナゲット形成部の周囲の広がりを持った軟化部とが形成されている。ナゲット形成部の周囲の軟化部は一定の幅があるので、軟化のピークは形成されず、応力集中を回避することが出来る。
しかし、特許文献2のスポット溶接は、通電加熱工程で、焼き戻しされた軟化部を形成し、スポット溶接工程で軟化部の中央部にナゲットを形成するものである。即ち、部材をスポット溶接するものであり、自己穿孔型リベットで締結するために部材の接合部を焼き戻しするものではない。
特許文献3は、鋼板をプレスすることによって所定形状に成形されたプレス成型品に対して通電加熱する方法を開示する。鋼板を熱間プレスにより所定形状に成形し、プレス成型品が成形される。プレス成型品は、プレス型内で所定時間保持されることにより焼入れが施される。次に、プレス成型品の任意断面に沿った立体形状を有する対の立体電極を配置し、立体電極間に通電することにより、プレス成型品を加熱する。立体電極による通電加熱によって、プレス成型品の通電部位に焼き戻しが施される。
特許文献3では、立体電極を用いることにより、プレス成型品の任意の箇所を任意の条件で通電加熱することが出来る。その結果、プレス成型品の強度分布を自由に設計できる、としている。
しかし、特許文献3は、立体電極でプレス成型品の任意の箇所を通電加熱して焼き戻すものであり、高張力鋼板を軟化させて、自己穿孔型リベットにより接合するものではない。
そのため、展延性の悪い被締結部材を自己穿孔型リベットにより締結する場合に、被締結部材に割れが発生しないように、締結前に被締結部材の任意の接合部の必要最小な部分のみを焼き戻して展延性を向上させる通電加熱装置とその電極構造が求められていた。
特開2010−188383号公報 特開2017‐131916号公報 特開2013‐244507号公報
本発明の目的は、自己穿孔型リベットにより、超高張力鋼板のような硬い被締結部材で、自己穿孔型リベットが進入出来ず、座屈しすることなく、また、展延性が悪い被締結部材を割れが発生しないように締結するため、被締結部材の接合部を通電加熱して焼き戻しする装置及びその電極構造を提供することである。
この目的を達成するため、本発明の電極構造は、第1電極組立体は、平らな電極基部の一方の端部から上方向に第1電極接触部が延び、他方の端部から上方向に第1絶縁チップ接触部が延びる。第2電極組立体は、第1電極組立体の上方に上下逆で左右逆に配置される。平らな電極基部の一方の端部から下方向に第2絶縁チップ接触部が延び、他方の端部から下方向に第2電極接触部が延びる。
第1電極接触部と第2絶縁チップ接触部の間、第1絶縁チップ接触部と第2電極接触部の間とに、被締結部材を挟んで、被締結部材を通電加熱して焼き戻しする。
本発明の第1の態様は、第1電極基部と、前記第1電極基部の一方の端部から上方向に延びる第1電極接触部とをする、導電性材料でできた第1電極部材と;前記第1電極基部の他方の端部から上方向に延びる第1絶縁チップ接触部を有し、前記第1電極基部と絶縁された第1絶縁チップとから成る第1電極組立体と、
第2電極基部と、前記第2電極基部の前記他方の端部から下方向に延びる第2電極接触部とを有する、導電性材料でできた第2電極部材と;前記第2電極基部の前記一方の端部から下方向に延びる第2絶縁チップ接触部を有し、前記第2電極基部と絶縁された第2絶縁チップとから成る第2電極組立体とを備え、
前記第1電極組立体の前記第1電極接触部の上方に、前記第2電極組立体の前記第2絶縁チップ接触部が位置し、
前記第1電極組立体の前記第1絶縁チップ接触部の上方に、前記第2電極組立体の前記第2電極接触部が位置し、
前記第1電極組立体と、前記第2電極組立体の少なくとも一方は、上下方向に移動することができ、
前記第1電極接触部と、前記第2絶縁チップ接触部との間に、被締結部材の一部を挟み、前記第1絶縁チップ接触部と、前記第2電極接触部との間に、前記被締結部材の他の一部を挟んだ状態で、前記第1電極接触部と、前記第2電極接触部との間に、前記被締結部材を通して電流を流すことができる電極構造である。
第1電極接触部と、第2絶縁チップ接触部との間に、被締結部材の一部を挟むことができ、第1絶縁チップ接触部と、第2電極接触部との間に、被締結部材の他の一部を挟むことができると、第1電極接触部と、第2絶縁チップ接触部との間には電流は流れず、第1絶縁チップ接触部と、第2電極接触部との間には電流は流れない。
第1電極接触部と、第2電極接触部との間に、被締結部材を通して電流を流すことができると、
第1電極接触部と、第2電極接触部との位置が離れ、被締結部材の第1電極接触部と、第2電極接触部との間の部分に電流を流すことができ、通電加熱することができる。
被締結部材の通電加熱された部分は焼き戻しされ、硬さが下がり、展延性が良くなる。そのため、その被締結部材の通電加熱されて焼き戻しされた分部を、自己穿孔性リベットで締結すると、打ち込み荷重が低下し、被締結部材の締結部に自己穿孔型リベットの脚部先端が進入でき、ひび割れしにくく、容易に接合することができる。
第1絶縁チップと、第2絶縁チップとが、絶縁材料でできていることが好ましい。
第1絶縁チップと第2絶縁チップが、セラミック等の絶縁材料で出来ていると、構造が簡単で確実に絶縁することが出来る。
第1電極組立体と、第2電極組立体とは同じ形状であり、上下逆で左右逆に取り付けられていることが好ましい。
第1電極組立体と、第2電極組立体とが同じ形状であると、部品の種類が減って、コストを削減することが出来る。
本発明の第2の態様は、通電加熱装置を使用して、自己穿孔型リベットにより締結する被締結部材の締結部を加熱する通電加熱方法であって、
前記通電加熱装置は、前記被締結部材の下側に配置する第1電極組立体と、上側に配置する第2電極組立体と、電源と、配線と、スイッチとを備え、
前記第1電極組立体は、第1電極接触部を有し、導電性材料でできた第1電極部材と、第1絶縁チップ接触部を有し、前記第1電極部材と絶縁された第1絶縁チップとから成り、
前記第2電極組立体は、前記第2電極接触部を有し、導電性材料でできた第2電極部材と、第2絶縁チップ接触部を有し、前記第2電極部材と絶縁された第2絶縁チップととから成り、
前記第1電極接触部と、前記第2絶縁チップ接触部とは対向して配置され、
前記第1絶縁チップ接触部と、前記第2電極接触部とは対向して配置され、
前記通電加熱方法は、
(a) 前記第1電極組立体と前記第2電極組立体の間に前記被締結部材を配置し、前記締結部の位置を前記第1電極接触部と、前記第2電極接触部との中間部に位置合わせし、
(b) 前記第1電極組立体の前記第1電極接触部と、前記第2電極組立体の前記第2絶縁チップ接触部とで、前記被締結部材の前記締結部の一方の側を挟み、
(c) 同時に、前記第1電極組立体の前記第1絶縁チップ接触部と、前記第2電極組立体の前記第2電極接触部とで、前記締結部の前記一方の側と反対側を挟み、
(d) 前記第1電極接触部と、前記第2電極接触部との間に電流を流し、前記締結部を通電加熱し、前記締結部を焼き戻す、ステップを備えることを特徴とする通電加熱方法である。
第1電極接触部の上側は、第2絶縁チップ接触部で押さえ、第2絶縁チップ接触部の上側は、第2電極接触部で押さえると、第1電極接触部と、記第2電極接触部との間の被締結部材を通って電流が流れるので、被締結部材の電流が流れる締結部は、通電加熱することが出来る。
本発明によれば、自己穿孔型リベットにより、展延性が悪い被締結部材を割れが発生しないように締結するため、被締結部材の締結部を通電加熱して焼き戻しする通電加熱装置及びその電極構造を提供することができる。
本発明の通電加熱装置により、被締結部材の接合部を加熱して焼き戻すことができ、超高張力鋼板のような硬い被締結部材でも、自己穿孔型リベットで締結でき、また、展延性の悪い被締結部材を締結する場合でも、被締結部材の締結部の割れを抑制することができる。
自己穿孔型リベット締結装置の自己穿孔型リベットを締結する部分の拡大図である。 自己穿孔型リベットにより被締結部材を締結した後の拡大断面図である。 本発明の実施形態による自通電加熱装置の電極構造を示す断面図である。 図3の通電加熱装置の電極構造の1つの電極組立体の上面図である。 図4の電極組立体の正面図である。 図4の電極組立体の右側面図である。 通電加熱装置の電極組立体近傍の概略図である。 被締結部材に各種条件で通電加熱した後の硬さ試験結果である。 複数の締結部に通電加熱できる通電加熱装置の概略図である。
図面を参照して、本発明の自己穿孔型リベット締結装置による、自己穿孔型リベットの締結方法について説明する。
図1は、自己穿孔型リベット締結装置の自己穿孔型リベット10を締結する部分の拡大図である。自己穿孔型リベット締結装置1は、C型フレーム(図示せず)を備え、C型フレームの下部にダイ20が固定される。C型フレームの上部には、上下方向に移動可能なノーズ27が取り付けられる。ノーズ27の内側に、自己穿孔型リベット10の頭部11をチャックするチャック部材が取り付けられる。また、チャック部材の中心孔の中に自己穿孔型リベット10を打ち込むためのパンチ28が配置される。
ダイ20の上面とノーズ27の下面の間に、被締結部材51,52を挟んでクランプすることができる。
図1では、ノーズ27の中心孔内に、自己穿孔型リベット10が配置され、自己穿孔型リベット10の上にパンチ28が配置されている。
自己穿孔型リベット10は、大径の頭部11と頭部11から垂下する円筒形の脚部12とを有する。脚部12の下端部は、幅が狭くなった脚部先端13である。自己穿孔型リベット10の材質は、被締結部材の材質に合わせ選択され、鉄鋼、ステンレス鋼等が使用される。
ダイ20は短い円柱形の大径部24と、その下の円柱形の小径部25とを有する。大径部24の上端部は平らな上面21であり、上面21の中央部には、自己穿孔型リベット10の脚部12を変形させるための凹部が形成されている。凹部は、中央部の円形の底面22と、底面22の周りの湾曲面23とからなる。
ダイ20の上面21の上に被締結部材51,52が配置され、被締結部材51,52は、上方から、ノーズ27により押さえられる。自己穿孔型リベット10の頭部11は、ノーズ27の内側に配置され、チャックされる。
パンチ28により、被締結部材51,52に自己穿孔型リベット10が打込まれる。自己穿孔型リベット10の脚部先端13はパンチ側の被締結部材51を貫通し、ダイ20に隣接する受け側の被締結部材52は貫通せずに、その中に留まる。自己穿孔型リベット10の脚部12の脚部先端13がダイ20により半径方向外方に拡径するように変形する。自己穿孔型リベット10の頭部11と、被締結部材52の中で拡径した脚部12とによって、被締結部材51,52が相互に締結される。
図2は、自己穿孔型リベット10により被締結部材51,52が締結された後の、接合部の拡大断面図である。被締結部材51,52がダイ20上に配置されて、ノーズ27により押さえられ、自己穿孔型リベット10がパンチ28により打込まれると、脚部12は、パンチ28によりパンチ側の被締結部材51を貫通し、受け側の被締結部材52を塑性変形させる。受け側の被締結部材52は、脚部12により下方へ突き出され、被締結部材52の突き出された部分は、ダイ20の凹部内に受入れられ、被締結部材52の下面は凹部の底面22に当たる。被締結部材52は底面22に突き当たると、下方へ移動できないので、自己穿孔型リベット10の脚部12は、被締結部材52を半径方向外方へ押しながら、半径方向外方に拡径するように変形する。脚部先端13はダイ20に隣接する受け側の被締結部材52を貫通せずにその中に留まる。
自己穿孔型リベット10の頭部11と、被締結部材52の中で拡径した脚部12とによって被締結部材51,52が相互に締結される。自己穿孔型リベット10で締結された後、ノーズ27とパンチ28は、上方へ移動する。
被締結部材52は、拡径した脚部12により、半径方向外側に押される。被締結部材52が高張力鋼板等の硬い材料で出来ている場合、自己穿孔型リベット10の脚部12は、被締結部材52に進入できずに異常変形することがある。又、展延性の悪い材料で出来ている場合は、ダイ20の湾曲面23の近くで、割れが発生しやすい。
本発明の実施形態では、被締結部材51,52を締結する前に、締結する被締結部材52(高張力鋼板等硬い金属板、又は、展延性の悪い金属板)の自己穿孔型リベット10で締結する部分を通電加熱装置2を使用して通電加熱することにより焼き戻しをする。通電加熱装置2は、抵抗スポット溶接機のチップホルダー部に電極構造を取り付けたものである。その後、自己穿孔型リベット締結装置1を使用して、被締結部材51,52を自己穿孔型リベット10で締結する。被締結部材52の締結する部分は、焼き戻されているので、自己穿孔型リベットの脚部先端が被締結部材51,52に進入して締結でき、被締結部材51,52に割れが発生しにくい。
以下の説明では、硬い材料でできた受け側の被締結部材52を、通電加熱により焼き戻すとして説明する。しかし、パンチ側の被締結部材51が硬い材料でできている場合も、被締結部材51を通電加熱により焼き戻しして軟化すことが出来る。
図3〜6を参照して、本発明の実施形態による被締結部材に通電加熱して焼き戻しするための通電加熱装置の電極の構造について説明する。
図3は、通電加熱装置2の下側の第1電極組立体30aと、上側の第2電極組立体30bにより、被締結部材52を挟んだ部分の断面図である。第1電極組立体30aと第2電極組立体30bで被締結部材52の加熱する締結部53の左側と右側を挟んでいる。両側の挟んだ部分の中央部が、通電加熱する締結部53である。締結部53は、加熱して焼き戻しされ、自己穿孔型リベットにより締結される部分となる。
下側の第1電極組立体30aは、金属材料等の導電性材料で出来た第1電極部材31aを有する。第1電極部材31aは、第1電極基部32aと、第1電極接触部33aと、第1電極円筒部34aとを有する。第1電極基部32aは、図3の奥行き方向に一定の長さを有する直方体形状である。
なお、本発明の実施形態の説明においては、図3の横方向を横方向、図3の面に垂直な方向を奥行き方向、縦方向を高さ方向という。また、一方は右方を表し、他方は左方を表すこととする。
第1電極基部32aの右端部から、第1電極接触部33aが上方向に延びる。第1電極接触部33aの図3の奥行き方向の長さは、第1電極基部32aと同じである。第1電極接触部33aの上面は平面であり、被締結部材52に当接することが出来る。第1電極基部32aの上面から、第1電極接触部33aの上面までの高さは、hである。
第1電極基部32aの中央部下面から、円筒形の第1電極円筒部34aが下方に延びる。後述するように、第1電極円筒部34aは、通電加熱装置2の第1チップホルダー接続部47aに接続することが出来る。
下側の第1電極組立体30aは、絶縁材料で出来た第1絶縁チップ35aを有する。第1絶縁チップ35aは、第1絶縁チップ接触部36aと、第1絶縁チップ固定部37aとを有する。第1絶縁チップ接触部36aは、第1電極基部32aの上面の左側端部を覆い、第1絶縁チップ接触部36aの上面は、平面であり、被締結部材52に当接することが出来る。第1絶縁チップ固定部37aは、第1電極接触部33aの左端部を覆う。
第1絶縁チップ固定部37aは、第1絶縁チップ35aを第1電極基部32aに固定するための部分である。他の方法で第1絶縁チップ接触部36aを固定できれば、第1絶縁チップ固定部37aはなくてもよい。
第1絶縁チップ接触部36aの上面の被締結部材52に当接する幅は、第1電極接触部33aの幅とほぼ等しい。第1絶縁チップ接触部36aの図3の奥行き方向の長さは、第1電極接触部33aの奥行き方向の長さとほぼ等しい。
第1絶縁チップ35aは、金属材料で造られてもよい。その場合は、絶縁シート等の絶縁材料で第1電極部材31bと絶縁する。
上側の第2電極組立体30bは、下側の第1電極組立体30aと同じ部分、部材を有し、同じ形状である。下側の第1電極組立体30aとは、上下逆で左右逆に取り付けられている。
下側の第1電極組立体30aの右側の第1電極接触部33aが、被締結部材52の下面に当接する。左側の第1絶縁チップ35aの第1絶縁チップ接触部36aが、被締結部材52の下面に当接する。
上側の第2電極組立体30bは、下側の第1電極組立体30aとは左右が逆に取り付けられている。上側の第2電極組立体30bの左側の第2電極接触部33bが、被締結部材52の上面に当接する。右側の第2絶縁チップ35bの第2絶縁チップ接触部36bが、被締結部材52の上面に当接する。締結部53の右側では、下側の第1電極接触部33aと、上側の第2絶縁チップ接触部36bとで、被締結部材52を挟む。締結部53の左側では、下側の第1絶縁チップ接触部36aと、上側の第2電極接触部33bとで、被締結部材52を挟む。
このように、本発明の実施形態による通電加熱装置2では、下側の第1電極組立体30aと上側の第2電極組立体30bとは、被締結部材52に接する電極接触部33aと33bの位置が異なるインダイレクト構造である。被締結部材52の下側の電極接触部33aと、被締結部材52の上側の電極接触部33bとの間で電流が流れる。
通電加熱装置2では、上側の第2電極組立体30bの左側の第2電極接触部33bと、下側の第1電極組立体30aの右側の第1電極接触部33aとの間に、被締結部材52の締結部53を通って、電流が流れる。その結果、締結部53は加熱されて焼き戻される。
図4〜6を参照して、通電加熱装置2の被締結部材52を押える第1電極組立体30aと第2電極組立体30bの構成について、更に詳しく説明する。第1電極組立体30aと第2電極組立体30bとは同じものである。第2電極組立体30bは、第1電極組立体30aと上下逆で、左右逆に配置されている。図4〜6では、第1電極組立体30aについて説明する。図4は本発明の実施形態の第1電極組立体30aの上面図、図5は正面図、図6は右側面図である。第1電極組立体30aは、第1電極部材31aと、第1絶縁チップ35aの外に、絶縁フィルム41と、絶縁カラー42と、ボルト43とを備える。
但し、絶縁チップが絶縁材料で出来ている場合は、絶縁フィルムや絶縁カラーは無くても良い。
第1電極部材31aは、直方体形状の第1電極基部32aを有する。第1電極基部32aには、図4の左側端部に、ボルト43を螺合させるための雌ねじを有する孔が2つ形成されている。
図5を参照する。第1電極基部32aの右側端部から上方向に直方体形状の第1電極接触部33aが延びる。第1電極接触部33aの高さはhである。第1電極接触部33aの上面は平面である。第1電極接触部33aの上面は、被締結部材52に接触して、被締結部材52に電流を流すことが出来る。第1電極基部32aの下面の中央部からは、円筒形状の第1電極円筒部34aが下方に延びる。第1電極円筒部34aは、通電加熱装置2の第1チップホルダー46aに接続する部分である。
第1電極基部32aの図5の左側には、第1絶縁チップ35aが配置される。第1絶縁チップ35aは、断面がL字形の部材であり、直方体形状の第1絶縁チップ接触部36aと、第1絶縁チップ接触部36aと直角方向に延びる第1絶縁チップ固定部37aとを有する。第1絶縁チップ接触部36aは、第1電極基部32aの図5の上面の左側に位置する。第1絶縁チップ接触部36aの高さは、第1電極接触部33aの高さと同じhである。第1絶縁チップ接触部36aが被締結部材52の下面に当接する横方向長さは、第1電極接触部33aの横方向長さと同じである。
第1絶縁チップ固定部37aは、第1電極基部32aの左側端部を覆う。第1絶縁チップ固定部37aには、ボルト43を通すため、2つの挿通孔が形成されている。
絶縁フィルム41は薄いフィルムであり、ボルト43を挿通するための2つの孔が形成されている。絶縁フィルム41は、第1電極基部32aの左端部と、第1絶縁チップ固定部37aの間と、第1電極基部32aの上面左側と、第1絶縁チップ接触部36aとの間に配置される。
絶縁カラー42は、フランジと、フランジから延びる円筒部とを有する。絶縁カラー42のフランジは、第1絶縁チップ35aの挿通孔の表面に当接し、絶縁カラー42の円筒部は第1絶縁チップ35aの挿通孔を通り、第1電極基部32aの取付孔に入るようになっている。
ボルト43の頭部は、絶縁カラー42のフランジに当接する。ボルト43の軸部は、絶縁カラー42の円筒部を通ることが出来る。
第1電極基部32aと第1絶縁チップ35aの間に、絶縁フィルム41が挟まれる。ボルト43の頭部は、絶縁カラー42のフランジにより受けられる。ボルト43の軸部は、第1絶縁チップ固定部37aの挿通孔に挿通された絶縁カラー42の中心孔に挿通され、第1電極基部32aに形成された取付孔に挿通される。ボルト43の雄ねじは、第1電極基部32aの取付孔の雌ねじに螺合する。第1絶縁チップ35aと第1電極部材31aは、絶縁フィルム41と、絶縁カラー42を介して、ボルト43により組み立てられて、第1電極組立体30aとなる。
第1電極部材31aの第1電極接触部33aと、第1絶縁チップ35aの第1絶縁チップ接触部36aとは、ほぼ同一平面にあり、被締結部材52の下面に当接できるようになっている。
1実施例では、図4に示す電極の長さL=24mmであり、第1電極接触部33aと第1絶縁チップ接触部36aの間隔D=24mmである。第1電極接触部33aと第1絶縁チップ接触部36aの高さh=4mmである。
間隔Dとは、第1電極接触部33aと、第1絶縁チップ35aの第1絶縁チップ接触部36aの間の横方向長さである。図3に示すように、上側の第2電極組立体30bの第2電極接触部33bの右側端部と、下側の第1電極組立体30aの第1絶縁チップ接触部36aの右側端部とは、横方向位置が合っている。したがって、上側の第2電極組立体30bの第2電極接触部33bの右側端部と、下側の第1電極組立体30aの第1電極接触部33aの左側端部と間の横方向の間隔はDである。
図3に戻って、本発明の実施形態の通電加熱装置2では、2つの電極組立体30a,bを電極接触部33a,bと絶縁チップ35a,bの位置を左右逆にして組み合わせる。図3の締結部53の左側では、上側の第2電極組立体30bの電極接触部33bと、下側の第1電極組立体30aの第1絶縁チップ接触部36aで、被締結部材52を挟む。締結部53の右側では、上側の第2電極組立体30bの第2絶縁チップ接触部36bと、下側の第1電極組立体30aの第1電極接触部33aで、被締結部材52を挟む。
上左側の第2電極接触部33bと、下右側の第1電極接触部33aとの間で、締結部53を通る電流が流れ、被締結部材52の締結部53は通電加熱される。
図7は、本発明の実施形態の通電加熱装置2の電極組立体30a,bの近傍の概略図である。通電加熱装置2は、通常の抵抗スポット溶接機のチップホルダー部46a,bに、チップホルダー接続部47a,bを介して、図3の電極組立体30a,bを取り付けて、通電加熱装置2としている。
通電加熱装置2は、下側の第1チップホルダー部46aと、上側の第2チップホルダー部46bとを備える。第1チップホルダー部46aは、通電加熱装置2の本体に固定され、第1チップホルダー部46aの先端の第1チップホルダー接続部47aは、下側の第1電極組立体30aの第1電極円筒部34aの円形孔に固定される。
上側の第2チップホルダー部46bは、通電加熱装置2の本体に対して上下に動かすことが出来る。第2チップホルダー部46bの第2チップホルダー接続部47bは、第2電極組立体30bの第2電極円筒部34bの円形孔に固定される。第2電極組立体30bを上下に動かすことが出来る。
第2電極組立体30bを下降させ、第1電極組立体30aと、第2電極組立体30bとの間に被締結部材52を挟むことが出来る。
通電加熱装置2の電源48から配線49を通って電極部材31a,bに電力を供給できるようになっている。電源48から下側の第1電極部材31aへ行く配線49には、スイッチSaが設けられている。電源48から上側の第2電極部材31bへ行く配線49には、スイッチSbが設けられている。スイッチSa,Sbを閉じると、第2電極部材31bの第2電極接触部33bと、第1電極部材31aの第1電極接触部33aとの間で、締結部53を通って電流が流れる。
本発明の実施形態の通電加熱装置2は、通電加熱装置2の下側の第1チップホルダー部46aに第1電極組立体30aを組み付け、上側の第2チップホルダー部46bに第2電極組立体30bを組み付けたものである。第2電極組立体30bを下降させて、第1電極組立体30aとの間に被締結部材52を挟み、電極接触部33a,bを介して、被締結部材52の締結部53に通電加熱装置2の電源から配線49を通って電流を流して、被締結部材52の締結部53を通電加熱する。これにより、被締結部材52の締結部53が加熱され、焼き戻しが行われる。
通電加熱が終了したら、第2電極組立体30bを上方に移動して、被締結部材52を取り外す。次の工程で、自己穿孔型リベット10により、被締結部材51と52を締結する。
抵抗スポット溶接機は、板金溶接工程等の自動車の車体生産ラインで一般に用いられているので、抵抗スポット溶接機に電極組立体30a,bを取り付けて、通電加熱装置2とすることが出来る。
自己穿孔型リベットによる締結を行う自己穿孔型リベット締結装置1の近くで、抵抗スポット溶接機を改変した通電加熱装置2を使用して、本発明の熱処理を行うことが出来る。
被締結部材52の締結部53を焼き戻しするのに必要な電流と通電時間は、被締結部材52の材質と、形状により異なる。締結部53を加熱しすぎると、焼入れされ、もろくなる可能性がある。被締結部材52の条件により、最適な電流と通電時間を求める必要がある。
電極の寸法について説明する。一例では、脚部外周直径3.4mmの自己穿孔型リベット10で接合する場合、電極の長さL=16mm、電極の間隔D=12mm程度が良い。又は、脚部外周直径5.3mの自己穿孔型リベット10で接合する場合、電極の長さLと、間隔Dは共に20mmから24mm程度とする。
高張力鋼板の被締結部材52の締結部53に流す電流は、2kA〜10kAとし、時間は0.5〜7秒程度とする。これらの電流と通電時間の条件は、焼き戻しする被締結部材52の材質と形状等の条件により変わる。
通電加熱装置2を使用して、被締結部材52に通電加熱した後は、自然空冷で冷却する。その後、自己穿孔型リベット締結装置1を使用して、被締結部材52の通電加熱した締結部53を自己穿孔型リベット10により締結する。
図8は、電極構造の寸法、電流、通電時間を変えて、通電した場合、被締結部材52の硬さがどのように変化するか試験した結果である。
図8では、1.2mm厚さのホットスタンプした硬さHv545の鋼板を被締結部材52として使用した。電極部材31a,bの奥行方向長さLは、24mmと、20mmとした。電極組立体30a,bの電極接触部33a,bと絶縁チップ接触部36a,bの間隔Dは、24mmと、20mmとした。(長さLと、間隔Dは同じ長さとした。)電極接触部33a,b間に通電する電流を3.5kAと、4.5kAとした。通電時間を変えて試験した場合に、被締結部材52の硬さがどのように変化するか試験した。
図8の中で、Aで示す点は、1.2mm厚さのホットスタンプした硬さHv545の鋼板を被締結部材52として、電極の長さL=24mm、電極の間隔D=24mmの電極組立体30を使用した。3.5kAの電流を0.7秒間通電し、その後自然空冷した。その結果、被締結部材52は硬さHv290程度に焼き戻された。この被締結部材52を、自己貫通形リベット10により締結したところ、正常に締結された。
ホットスタンプ鋼板の被締結部材52が、硬さHv290程度に焼鈍されていれば、自己穿孔型リベットにより、被締結部材52を締結することが出来ると考えられる。
被締結部材51,52の複数の位置で自己穿孔型リベット10により締結する場合、1工程で、複数の締結部53の位置に、通電加熱することが出来ると通電加熱が短時間で終了する。図9は、複数の締結部53を通電加熱する装置の概略図である。
被締結部材52の締結部53の位置の上下に、電極組立体30a,bが配置される。図9では、被締結部材52の4箇所の締結部53で通電加熱する。被締結部材52の下側の4か所に第1電極組立体30aが配置される。被締結部材52の上側の対応する4か所に第2電極組立体30bが配置される。
電源48が設けられる。電源48から各電極組立体30a,bへは、配線49で接続されている。
下側の第1電極組立体30aの下の配線49には、スイッチSa1〜Sa4が設けられる。上側の第2電極組立体30bの上の配線49には、スイッチSb1〜Sb4が設けられる。
被締結部材52を上側4つ、下側4つの電極組立体30a,bの間に配置する。まず、スイッチSa1とSb1を閉じて、一番左側の締結部53に通電加熱する。次に、スイッチSa1とSb1を開き、スイッチSa2とSb2を閉じて、2番目の締結部53に通電加熱する。次に、スイッチSa2とSb2を開き、スイッチSa3とSb3を閉じて、3番目の締結部53に通電加熱する。
こうして4つの締結部53を順に通電加熱する。
図9のような複数の箇所を通電加熱できる装置で締結部53に順に通電加熱すれば、被締結部材52を固定した状態で、複数の締結部53を順次通電加熱して焼き戻しすることが出来て効率的である。
本発明の実施形態によれば、電極接触部33の間に通電する電流により、被締結部材52の締結部53を部分的に加熱することが出来る。
被締結部材52は、適度な温度に加熱されて焼き戻され、硬さが低下し、展延性が増す。焼き戻しされた被締結部材52は、自己穿孔型リベットを打ち込むのに必要な荷重が低下する。自己穿孔型リベットは、被締結部材52に突き刺さりやすく、被締結部材52の中を進みやすくなる。
そのため、自己穿孔型リベットが被締結部材52に進入できず座屈変形することなく脚部先端が進入でき被締結部材51と被締結部材52を締結できる、また、被締結部材52が割れにくくなり、自己穿孔型リベット10により締結しやすくなる。
本発明の実施形態によれば、被締結部材52の加熱する締結部53の位置は、治具、ロボット等で位置を定めて通電加熱し、その締結部53の位置を記憶しておく。加熱した被締結部材52を自己穿孔型リベットで締結する際は、締結する被締結部材51,52を重ねて、記憶された締結部53の位置を自己穿孔型リベット10の位置と合わせ、締結部53に自己穿孔型リベット10を打ち込んで、被締結部材51と52を締結する。
被締結部材52の中の締結部53の位置を定めて通電加熱して焼き戻し、次に、被締結部材51,52を自己穿孔型リベット10で締結する工程で、熱処理した締結部53の位置を自己穿孔型リベット10で締結する位置に合わせることが出来る。そのため、位置合わせと、位置の変更が容易にできる。
本発明の実施形態によれば、自己穿孔型リベットによる締結に必要な最低限度の部分のみを焼き戻しすればよいので、車体全体の強度低下が少ない。
また、高張力素材で出来たダイ側の被締結部材52を通電加熱すれば、樹脂材で出来たパンチ側の被締結部材51も、被締結部材52と自己穿孔型リベット10で締結することが出来、自動車の車体を軽量化することが出来る。
1 自己穿孔型リベット締結装置
2 通電加熱装置
10 自己穿孔型リベット
11 頭部
12 脚部
13 脚部先端
20 ダイ
21 上面
22 底面
23 湾曲面
24 大径部
25 小径部
27 ノーズ
28 パンチ
30a,b 第1、第2電極組立体
31a,b 第1、第2電極部材
32a,b 第1、第2電極基部
33a,b 第1、第2電極接触部
34a,b 第1、第2電極円筒部
35a,b 第1、第2絶縁チップ
36a,b 第1、第2絶縁チップ接触部
37a,b 第1、第2絶縁チップ固定部
41 絶縁フィルム
42 絶縁カラー
43 ボルト
46a,b 第1、第2チップホルダー部
47a,b 第1、第2チップホルダー接続部
48 電源
49 配線
51 被締結部材(パンチ側)
52 被締結部材(受け側)
53 締結部
Sa,b スイッチ

Claims (4)

  1. 第1電極基部と、前記第1電極基部の一方の端部から上方向に延びる第1電極接触部とを有する、導電性材料でできた第1電極部材と;前記第1電極基部の他方の端部から上方向に延びる第1絶縁チップ接触部を有し、前記第1電極基部と絶縁された第1絶縁チップとから成る第1電極組立体と、
    第2電極基部と、前記第2電極基部の前記他方の端部から下方向に延びる第2電極接触部とを有する、導電性材料でできた第2電極部材と;前記第2電極基部の前記一方の端部から下方向に延びる第2絶縁チップ接触部を有し、前記第2電極基部と絶縁された第2絶縁チップとから成る第2電極組立体とを備え、
    前記第1電極組立体の前記第1電極接触部の上方に、前記第2電極組立体の前記第2絶縁チップ接触部が位置し、
    前記第1電極組立体の前記第1絶縁チップ接触部の上方に、前記第2電極組立体の前記第2電極接触部が位置し、
    前記第1電極組立体と、前記第2電極組立体の少なくとも一方は、上下方向に移動することができ、
    前記第1電極接触部と、前記第2絶縁チップ接触部との間に、被締結部材の一部を挟み、前記第1絶縁チップ接触部と、前記第2電極接触部との間に、前記被締結部材の他の一部を挟んだ状態で、前記第1電極接触部と、前記第2電極接触部との間に、前記被締結部材を通して電流を流すことができる電極構造。
  2. 請求項1に記載の電極構造であって、
    前記第1絶縁チップと、前記第2絶縁チップとが、絶縁材料でできている電極構造。
  3. 請求項1又は2に記載の電極構造であって、
    前記第1電極組立体と、前記第2電極組立体とは同じ形状であり、上下逆で左右逆に取り付けられている電極構造。
  4. 通電加熱装置を使用して、自己穿孔型リベットにより締結する被締結部材の締結部を加熱する通電加熱方法であって、
    前記通電加熱装置は、前記被締結部材の下側に配置された第1電極組立体と、上側に配置された第2電極組立体と、電源と、配線と、スイッチとを備え、
    前記第1電極組立体は、第1電極接触部を有し、導電性材料でできた第1電極部材と、第1絶縁チップ接触部を有し、前記第1電極部材と絶縁された第1絶縁チップとから成り、
    前記第2電極組立体は、前記第2電極接触部を有し、導電性材料でできた第2電極部材と、第2絶縁チップ接触部を有し、前記第2電極部材と絶縁された第2絶縁チップとから成り、
    前記第1電極接触部と、前記第2絶縁チップ接触部とは対向して配置され、
    前記第1絶縁チップ接触部と、前記第2電極接触部とは対向して配置され、
    前記通電加熱方法は、
    (a) 前記第1電極組立体と前記第2電極組立体の間に前記被締結部材を配置し、前記締結部の位置を前記第1電極接触部と、前記第2電極接触部との中間部に位置合わせし、
    (b) 前記第1電極組立体の前記第1電極接触部と、前記第2電極組立体の前記第2絶縁チップ接触部とで、前記被締結部材の前記締結部の一方の側を挟み、
    (c) 前記第1電極組立体の前記第1絶縁チップ接触部と、前記第2電極組立体の前記第2電極接触部とで、前記締結部の前記一方の側と反対側を挟み、
    (d) 前記第1電極接触部と、前記第2電極接触部との間に電流を流し、前記締結部を通電加熱し、前記締結部を焼き戻す、ステップを備えることを特徴とする通電加熱方法。
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