JP2019134029A - インプリントモールド - Google Patents

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博和 小田
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Abstract

【課題】パターン領域の外側へのインプリント樹脂のはみ出しを長期的に防止可能なインプリントモールドを提供する。【解決手段】インプリントモールド1は、第1面2A及び当該第1面に対向する第2面2Bを有する基部2と、基部2の第1面2A側に設定されるパターン領域内に形成されてなる凹凸パターン4とを備え、基部2の第1面2A側には、パターン領域の外側を取り囲む非パターン領域が設定され、非パターン領域の表面には、撥液性有機多孔質層5が形成されている。【選択図】図1

Description

本開示は、インプリントモールドに関する。
近年、半導体デバイス(例えば、半導体メモリ等)等の製造工程において、基板の表面に凹凸パターンを形成した型部材(インプリントモールド)を用い、凹凸パターンを基板等の被加工物に等倍転写するパターン形成技術であるナノインプリント技術が利用されている。特に、半導体デバイス等の微細化の進展等により、ナノインプリント技術が有力視されている。
ナノインプリント技術において用いられるインプリントモールドは、第1面及びそれに対向する第2面を有する基部と、基部の第1面から突出する凸構造部とを有し、凸構造部の上面に凹凸パターンが形成されてなるもの等が知られている(特許文献1,2参照)。このようなインプリントモールドを用い、被転写基板上に供給された被加工物としてのインプリント樹脂にインプリントモールドの凹凸パターンを接触させることで、当該凹凸パターンにインプリント樹脂を充填させる。そして、その状態で当該インプリント樹脂を硬化させることにより、インプリントモールドの凹凸パターンが転写されてなるパターン構造体が形成される。
被転写基板上へのインプリント樹脂の供給量が不十分であると、凹凸パターンにインプリント樹脂が十分に充填されず、パターン構造体に欠陥(未充填欠陥)を生じさせてしまう。一方で、インプリント樹脂の供給量を高精度に制御するのは極めて困難である。未充填欠陥を生じさせないために十分すぎる量のインプリント樹脂を被転写基板上に供給すると、インプリント樹脂にインプリントモールドを接触させたときに、インプリントモールドの凸構造部の外側に余剰のインプリント樹脂がはみ出し、凸構造部の側面に沿って盛り上がってしまう。凸構造部の外側にはみ出したインプリント樹脂は、凹凸パターンに充填されたインプリント樹脂とともに硬化する。その結果、いわゆるステップアンドリピート方式によりインプリント処理を行う場合、凸構造部の外側にはみ出し、硬化したインプリント樹脂と重ならないように、インプリント領域を離間させる必要があるため、1枚の被転写基板にインプリント処理を行うことのできる回数が制限されてしまう。
また、凸構造部の外側にはみ出し、側面に沿って盛り上がって硬化したインプリント樹脂とインプリントモールドとが接触してしまうと、インプリントモールドの破損等が生じたり、硬化したインプリント樹脂の欠損によって異物が生じたりするおそれもある。
このような課題を解決するために、従来、凸構造部の上面におけるパターン領域の外側や、凸構造部の側面にシランカップリング剤を塗布することで撥液層を形成する技術(特許文献3参照)、凸構造部の側面等にレジストに対する接触角が高い高撥液性部を形成する技術(特許文献4参照)、モールドの非凹凸パターン部に撥液層を形成する技術(特許文献5参照)等が提案されている。
特表2004−504718号公報 特開2002−93748号公報 特開2008−100378号公報 特開2016−157785号公報 特許第4940884号公報
上記特許文献3に記載の技術によれば、凸構造部の上面におけるパターン領域の外側や凸構造部の側面に撥液層が形成されているため、撥液層に到達したインプリント樹脂がそれ以上外側に向かって濡れ広がるのが阻害され、凸構造部の外側へのインプリント樹脂のはみ出しを抑制することができる。しかしながら、当該インプリントモールドを用いたインプリント処理、当該インプリントモールドの洗浄処理等を繰り返し行うことで、撥液層の剥離や磨耗が生じてしまい、経時的にインプリント樹脂のはみ出しを抑制することが困難となるおそれがある。特許文献4及び5に記載の技術においても同様の課題を有する。
上記課題に鑑みて、本開示は、パターン領域の外側へのインプリント樹脂のはみ出しを長期的に防止可能なインプリントモールドを提供することを一目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の一実施形態として、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、前記基部の第1面側に設定されるパターン領域内に形成されてなる凹凸パターンとを備え、前記基部の前記第1面側には、前記パターン領域の外側を取り囲む非パターン領域が設定され、前記非パターン領域の表面には、撥液性有機多孔質層が形成されているインプリントモールドが提供される。
前記撥液性有機多孔質層は、モノリス状有機多孔質構造体であればよく、前記モノリス状有機多孔質構造体は、三次元的に連続する細孔を有する共連続構造体であればよい。前記撥液性有機多孔質層は、光触媒粒子を含有していてもよいし、フッ素系成分を含有していてもよい。前記撥液性有機多孔質層は、エネルギー線の照射により表面の濡れ性を変化させる特性を有していてもよく、前記基部の前記非パターン領域と前記撥液性有機多孔質層との間に、遮光層が形成されていてもよい。
前記基部の第1面側から突出する凸構造部をさらに備え、前記パターン領域は、前記凸構造部の上面に設定され、前記非パターン領域は、前記パターン領域の外側を取り囲む、前記凸構造部の上面における領域を含み、前記撥液性有機多孔質層は、前記凸構造部の上面における前記非パターン領域に少なくとも形成されていてもよく、前記非パターン領域は、前記凸構造部の側面の領域をさらに含み、前記撥液性有機多孔質層は、前記凸構造部の側面における前記非パターン領域にさらに形成されていてもよい。
前記基部の前記第1面側から突出する凸構造部をさらに備え、前記パターン領域は、前記凸構造部の上面に設定され、前記非パターン領域は、前記凸構造部の側面の領域として設定され、前記撥液性有機多孔質層は、前記凸構造部の側面における前記非パターン領域に設けられていてもよい。
前記撥液性有機多孔質層の厚さは、5nm〜20μmであればよい。
本開示によれば、パターン領域の外側へのインプリント樹脂のはみ出しを長期的に防止可能なインプリントモールドを提供することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す断面図である。 図2は、本開示の一実施形態に係るインプリントモールドの凸構造部近傍の第1態様を示す部分拡大切断端面図である。 図3は、本開示の一実施形態に係るインプリントモールドの凸構造部近傍の第2態様を示す部分拡大切断端面図である。 図4は、本開示の一実施形態に係るインプリントモールドの凸構造部の第1の態様を示す平面図である。 図5は、本開示の一実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。 図6は、本開示の一実施形態におけるインプリント方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。 図7は、本開示の一実施形態に係る第1の態様の凸構造部を有するインプリントモールドを用いたインプリント処理時における当該インプリントモールドの作用を説明するための部分拡大切断端面図である。 図8は、本開示の他の実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す切断端面図である。 図9は、本開示の他の実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す平面図である。 図10は、本開示の一の実施形態に係る第2の態様の凸構造部を有するインプリントモールドを用いたインプリント処理時における当該インプリントモールドの作用を説明するための部分拡大切断端面図である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本明細書に添付した図面においては、理解を容易にするために、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から変更したり、誇張したりしている場合がある。本明細書等において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値及び上限値として含む範囲であることを意味する。本明細書等において、「フィルム」、「シート」、「板」等の用語は、呼称の相違に基づいて相互に区別されない。例えば、「板」は、「シート」、「フィルム」と一般に呼ばれ得るような部材をも含む概念である。
図1は、本実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す切断端面図であり、図2は、本実施形態に係るインプリントモールドの凸構造部近傍の第1態様を示す部分拡大切断端面図であり、図3は、本実施形態に係るインプリントモールドの凸構造部近傍の第2態様を示す部分拡大切断端面図である。
本実施形態に係るインプリントモールド1は、第1面2A及び当該第1面2Aに対向する第2面2Bを有する基部2と、基部2の第1面2Aから突出する凸構造部3と、凸構造部3の上面31のパターン領域33に形成されている凹凸パターン4とを備える。
基部2を構成する材料としては、インプリントモールド用基板を構成する材料として一般的なもの、例えば、ガラス材料;ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料等の透明材料が挙げられる。基部2は、上記材料のうちから任意に選択された一の材料からなる基板又は二以上の材料のそれぞれからなる基板が積層されてなる積層基板等であればよい。なお、本実施形態において「透明」とは、インプリント樹脂を硬化させ得る波長の光を透過可能であることを意味し、波長150nm〜400nmの光線の透過率が60%以上であることを意味し、好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。
基部2を構成するガラス材料としては、例えば、石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、バリウムホウケイ酸ガラス、アミノホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス等の無アルカリガラス等が挙げられる。
基部2の平面視形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、略矩形状、略円形状等が挙げられる。基部2が光インプリント用として一般的に用いられている石英ガラス基板により構成される場合、通常、基部2の平面視形状は略矩形状である。
基部2の大きさ(平面視における大きさ)も特に限定されるものではないが、基部2が上記石英ガラス基板により構成される場合、例えば、基部2の大きさは152mm×152mm程度である。また、基部2の厚さは、強度、取り扱い適性等を考慮し、例えば、300μm〜10mm程度の範囲で適宜設定され得る。
基部2の第1面2Aから突出する凸構造部3は、平面視において基部2の略中央に設けられている。凸構造部3の平面視における形状は、例えば、略矩形状であればよいが、それに限定されるものではなく、略八角形等の略多角形状、略円形状、略楕円形状等の任意の形状であってもよい。凸構造部3の大きさは、インプリントモールド1を用いたインプリント処理を経て製造される製品等に応じて適宜設定されるものであり、例えば、33mm±1μm×26mm±1μmの略矩形状の凸構造部3を挙げることができる。なお、本実施形態において、凸構造部3が基部2の第1面2Aから一体的に突出している態様を例に挙げるが、この態様に限定されるものではなく、基部2とは別体の凸構造部3が基部2の第1面2Aに直接的に、又は接着剤等を介して接合されている態様であってもよい。
凸構造部3の突出高さ(基部2の第1面2Aと凸構造部3の上面31との間の基部2厚み方向に沿った長さ)は、本実施形態に係るインプリントモールド1が凸構造部3を備える目的を果たし得る限り、特に制限されるものではなく、例えば、10μm〜100μm程度に設定され得る。
凸構造部3の上面31には、凹凸パターン4が形成されているパターン領域33と、パターン領域33の外側を取り囲む非パターン領域34とが設定されている(図2参照)。なお、本実施形態に係るインプリントモールド1において、凸構造部3の上面31にパターン領域33とともに非パターン領域34が設定されていてもよいが(図2参照)、凸構造部3の上面31にはパターン領域33のみが設定され、凸構造部3の側面32及び基部2の第1面2Aに非パターン領域34が設定されていてもよい(図3参照)。
パターン領域33には、凹凸パターン4が形成されている。凹凸パターン4の形状、寸法等は、本実施形態に係るインプリントモールド1を用いて製造される製品等にて要求される形状、寸法等に応じて適宜設定され得る。例えば、凹凸パターン4の形状としては、ラインアンドスペース状、ピラー状、ホール状、格子状等が挙げられる。また、凹凸パターン4の寸法は、例えば、10nm〜200nm程度に設定され得る。
非パターン領域34の表面には、撥液性有機多孔質層5が形成されている。撥液性有機多孔質層5は、本実施形態に係るインプリントモールド1を用いたインプリント処理時に当該インプリントモールド1の表面(凸構造部3の上面31及び側面32)に接するインプリント樹脂等に対して大きな接触角を有する多孔質層であればよい。具体的には、撥液性有機多孔質層5のインプリント樹脂に対する接触角は90°以上180°以下であればよい。撥液性有機多孔質層5がインプリント樹脂に対する撥液性を奏することで、本実施形態に係るインプリントモールド1を用いたインプリント処理時に、インプリント樹脂がパターン領域33からはみ出すのを防止することができる。なお、接触角は、例えば、温度25℃、湿度(RH)30%の条件下で撥液性有機多孔質層5の表面にマイクロシリンジを用いてインプリント樹脂61を滴下し、それから10秒後に接触角測定装置(協和界面化学社製,自動接触角計DM−501)を用いて測定され得る。
撥液性有機多孔質層5は、モノリス状有機多孔質構造体であって、エポキシ系モノマーからなる重合体をスピノーダル分解により相分離させることで形成され得る。モノリス状有機多孔質構造体は、骨格と空隙とが三次元網目状に連結された共連続構造を有し、骨格の表面には細孔が形成されている。撥液性有機多孔質層5がこのような共連続構造を有することで、いわゆるロータス効果によりインプリント樹脂に対する撥液性を奏することができる。
モノリス状有機多孔質構造体の空隙率は10%〜90%であればよく、60%〜80%であるのが好ましい。モノリス状有機多孔質構造体の空隙率が10%未満であると、撥液性有機多孔質層5が所望とする撥液性を奏し得ないおそれがあり、90%を超えると、撥液性有機多孔質層5の力学的強度が不足するおそれがある。なお、モノリス状有機多孔質構造体の空隙率は、例えば、ガス吸着によるBET法等を用いて計測され得る。
モノリス状有機多孔質構造体の空隙の孔径は、特に限定されるものではなく、例えば10nm〜10μm程度であればよく、10nm〜100nm程度であるのが好ましい。なお、モノリス状有機多孔質構造体の空隙の孔径は、例えば、電子顕微鏡(SEM)等を用いて測定され得る。
撥液性有機多孔質層5は、TiO2粒子、Cuドープ形TiO2粒子、WO3粒子等の光触媒粒子を含んでいてもよいし、フッ素系成分を含んでいてもよい。フッ素系成分は、例えば、PTFE粒子等の粒子状のフッ素系成分(フッ素系粒子)として撥液性有機多孔質層5に含まれていてもよい。また、フッ素系成分は、フッ素系コーティング剤、フッ素系離型剤等のフッ素系成分を含む溶剤に撥液性有機多孔質層5を浸漬させることによって、撥液性有機多孔質層5に含まれるものであってもよい。撥液性有機多孔質層5が光触媒粒子を含むことで、撥液性有機多孔質層5の表面に所定の波長の光を照射したときに、光触媒の酸化分解反応によりモノリス状有機多孔質構造体の光照射表面が分解され、撥液性有機多孔質層5の表面を初期状態(撥液性有機多孔質層5の初期形成時)と同等の多孔質構造に維持する機能(自己エッチング機能を用いた自己修復機能)を撥液性有機多孔質層5に付与することができる。また、撥液性有機多孔質層5に所定の波長の光を照射することで、光触媒の作用により、当該撥液性有機多孔質層5の表面を親水性(水に対する接触角が90°未満)にすることができる。例えば、インプリントモールド1を洗浄する際に、予め撥液性有機多孔質層5への光照射により表面を親水性にしておくことで、洗浄効果を向上させることができ、撥液性有機多孔質層5(モノリス状有機多孔質構造体)の表面(自己エッチング機能により分解された表面)を効果的に除去することができる。さらに、撥液性有機多孔質層5がフッ素系成分を含むことで、インプリント樹脂に対する撥液性をより向上させることができる。
撥液性有機多孔質層5に含まれる光触媒粒子やフッ素系粒子の粒径は、特に制限されるものではなく、モノリス状有機多孔質構造体の空隙の孔径よりも小さいのが好ましく、例えば5nm〜200nm程度であるのが好ましい。
本実施形態において、凸構造部3の上面31に設けられている撥液性有機多孔質層5の幅W5(図4参照)は、30μm以上であるのが好ましく、1mm以上であるのがより好ましい。当該撥液性有機多孔質層5の幅W5が30μm未満であると、インプリントモールド1を用いたインプリント処理時にインプリント樹脂がパターン領域33からはみ出してしまうおそれがある。同様に、凸構造部3の側面32に設けられている撥液性有機多孔質層5の高さT5は、0.1μm以上であるのが好ましく、1μm以上であるのがより好ましい。当該撥液性有機多孔質層5の高さT5が0.1μm未満であると、インプリントモールド1を用いたインプリント処理時にインプリント樹脂がパターン領域33からはみ出してしまうおそれがある。
撥液性有機多孔質層5は、非パターン領域34の表面に対する鉛直方向(図2に示す態様においては凸構造部3の上面31及び側面32、並びに基部2の第1面2Aのそれぞれに対する鉛直方向、図3に示す態様においては凸構造部3の側面32及び基部2の第1面2Aのそれぞれに対する鉛直方向)に5nm以上の厚さを有するのが好ましく、5nm〜20μmの厚さを有するのがより好ましい。なお、撥液性有機多孔質層5の厚さは、例えば、インプリントモールド1の基部2の厚さ方向に沿った断面のレーザ顕微鏡、SEM等を用いた観察により測定され得る。
撥液性有機多孔質層5は、非パターン領域34に直接形成されていてもよいが、所定の密着層や遮光層等を介して非パターン領域34に形成されていてもよい。遮光層が凸構造部3や基部2との間に介在していることで、インプリント時にパターン領域33からはみ出したインプリント樹脂が硬化してしまうのを防止することができる。また、密着層が設けられていることで、撥液性有機多孔質層5を非パターン領域34に強固に密着させることができる。
上述した構成を有するインプリントモールド1によれば、パターン領域33の外側を取り囲む非パターン領域34に形成されている撥液性有機多孔質層5により、インプリント樹脂61のはみ出し防止効果を長期的に維持することができる。特に、モノリス状有機多孔質構造体により奏される撥液性は、当該モノリス状有機多孔質構造体の磨耗等に影響されないため、撥液性有機多孔質層5が設けられてなるインプリントモールド1によれば、インプリント樹脂61のはみ出し防止効果をより長期的に維持することが可能となる。
〔インプリントモールドの製造方法〕
上述した構成を有するインプリントモールドの製造方法について説明する。図5は、本実施形態におけるインプリントモールドの製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。
まず、第1面10A及びそれに対向する第2面10Bを有する平板状のインプリントモールド用基板10を準備し、インプリントモールド用基板10の第1面10A上に、スパッタリング、PVD(Physical Vapor Deposition)、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の公知の成膜方法によりハードマスク層11を形成する(図5(A)参照)。ハードマスク層11を構成する材料としては、例えば、クロム、チタン、タンタル、珪素、アルミニウム等の金属;窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル化合物、窒化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素等を単独で、又は任意に選択した2種以上を組み合わせて用いることができる。
ハードマスク層11は、後述する工程(図5(B)参照)にてパターニングされ、凸構造部3をエッチングにより形成する際のマスクとして用いられる。そのため、インプリントモールド用基板10の種類に応じ、エッチング選択比等を考慮して、ハードマスク層11の構成材料を選択するのが好ましい。例えば、石英ガラスにより構成されるインプリントモールド用基板10の場合、ハードマスク層11を構成する材料として金属クロム等が好適に選択され得る。
ハードマスク層11の厚さは、インプリントモールド用基板10の構成材料の種類に応じたエッチング選択比等を考慮して適宜設定される。例えば、インプリントモールド用基板10が石英ガラスにより構成され、ハードマスク層11が金属クロムにより構成される場合、ハードマスク層11の厚さは、1nm〜20nm程度の範囲内で適宜設定され得る。
ハードマスク層11上に、凸構造部3に対応するレジストパターン12を形成し、当該レジストパターン12をマスクとしてハードマスク層11をエッチングすることで、第1ハードマスクパターン13を形成する(図5(B)参照)。そして、第1ハードマスクパターン13をマスクとしてインプリントモールド用基板10をエッチングすることで、凸構造部3を形成する(図5(C)参照)。
上記のようにして凸構造部3が形成された後、当該インプリントモールド用基板10の凸構造部3の上面31にパターン領域33を設定し、当該パターン領域33に、凹凸パターン4に対応する第2ハードマスクパターン14を形成する(図5(D)参照)。そして、第2ハードマスクパターン14をマスクとしてインプリントモールド用基板10にドライエッチング処理を施し、凸構造部3の上面31のパターン領域33に凹凸パターン4を形成する(図5(E)参照)。インプリントモールド用基板10のドライエッチングは、当該インプリントモールド用基板10の構成材料の種類に応じて適宜エッチングガスを選択して行なわれ得る。エッチングガスとしては、例えば、フッ素系ガス等を用いることができる。
続いて、非パターン領域34を露出させるようにして、凸構造部3の上面31のパターン領域33を覆うレジスト保護膜15を形成し(図5(F)参照)、当該インプリントモールド用基板10の第1面10Aに撥液性有機多孔質層5を形成する(図5(G)参照)。撥液性有機多孔質層5は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)等の溶媒にエポキシ系等のモノマー材料及び硬化剤等を溶解させ、光触媒粒子やフッ素系粒子等を所望により分散させてなる多孔質層形成用材料をインプリントモールド用基板10の第1面10Aに塗布し、所定の温度(60〜130℃程度)、所定の時間(1〜12時間程度)の加熱処理を施すことにより形成され得る。多孔質層形成用材料の塗布によりインプリントモールド用基板10の第1面10Aに形成された有機膜に加熱処理を施すことで、当該多孔質層形成用材料中のモノマーの重合及びスピノーダル分解が生じ、骨格と空隙とが三次元網目状に連結された共連続構造を有し、骨格の表面には細孔が形成されているモノリス状有機多孔質構造体が形成される。上記加熱処理における加熱温度や加熱時間等の加熱条件等を適宜調整することで、撥液性有機多孔質層5の空隙の孔径、空隙率等を調整することができる。なお、上記加熱処理後のインプリントモールド用基板10を、フッ素系コーティング剤、フッ素系離型剤等のフッ素系成分を含む溶剤に浸漬させてから乾燥させることで撥液性有機多孔質層5を形成してもよい。
なお、撥液性有機多孔質層5の骨格となるモノリス状有機多孔質構造体は、上記方法に限らずに、例えば、ポリ乳酸、アクリル樹脂等の樹脂膜をインプリントモールド用基板10の第1面10Aに成膜し、当該樹脂膜(インプリントモールド用基板10)を含水アルコール(含水メタノール、含水エタノール等)に浸漬させることによっても形成され得る。この場合において、含水アルコールへの樹脂膜の浸漬時間を適宜調整することで、モノリス状有機多孔質構造体の空隙の孔径、空隙率等を調整することができる。
最後に、レジスト保護膜15を除去することで、インプリントモールド1を製造することができる(図5(H)参照)。このようにして製造されたインプリントモールド1によれば、撥液性有機多孔質層5が、パターン領域33の外側を取り囲む非パターン領域34に設けられているため、後述するインプリント方法に用いられたときに、インプリント樹脂61がパターン領域33からはみ出すのを防止することができる。
〔インプリント方法〕
上述した構成を有するインプリントモールド1を用いたインプリント方法について説明する。図6は、本実施形態におけるインプリント方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。
まず、インプリントモールド1と、第1面60A及び第1面60Aに対向する第2面60Bを有する被転写基板60とを準備する(図6(A)参照)。被転写基板60としては、例えば、石英ガラス基板、ソーダガラス基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、アクリルガラス等や、これらのうちから任意に選択される2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板;ニッケル基板、チタン基板、アルニウム基板等の金属基板等;シリコン基板、窒化ガリウム基板等の半導体基板等が挙げられる。
次に、被転写基板60の第1面60A側にインプリント樹脂61を供給する(図6(B)参照)。インプリント樹脂61としては、従来公知の紫外線硬化性樹脂等を用いることができる。インプリント樹脂61の供給量は、本実施形態におけるインプリント方法により作製されるパターン構造体62(図6(E)参照)の残膜厚及びインプリントモールド1の凹凸パターン4の容積等に応じて適宜算出され、決定され得る。このとき、インプリント樹脂61の供給量不足によってパターン構造体62に欠陥(未充填欠陥)が生じるのを防止するために、インプリント樹脂61の供給量は、パターン構造体62の残膜厚及びインプリントモールド1の凹凸パターン4の容積等に応じて算出される量よりも僅かに多い量に決定されればよい。
被転写基板60の第1面60A側にインプリント樹脂61を供給するとき、インプリントモールド1の凹凸パターン4がインプリント樹脂61に直接接触するが、撥液性有機多孔質層5がインプリント樹脂61に直接接触しないような位置にインプリント樹脂61を供給する。撥液性有機多孔質層5がインプリント樹脂61に直接接触してしまうと、当該インプリント樹脂61が凸構造部3の上面31の外側に飛び出してしまうおそれがある。
続いて、インプリント樹脂61にインプリントモールド1の凸構造部3の上面31の凹凸パターン4(パターン領域33)を接触させ、被転写基板60の第1面60Aとインプリントモールド1の凹凸パターン4(パターン領域33)との間にインプリント樹脂61を展開させる(図6(C)参照)。このとき、インプリント樹脂61は、パターン領域33から非パターン領域34に向かって濡れ広がるように展開し、インプリントモールド1の非パターン領域34に達する。しかし、非パターン領域34に撥液性有機多孔質層5が設けられていることで、インプリント樹脂61が撥液性有機多孔質層5を越えて濡れ広がることがない(図7参照)。そのため、凸構造部3の外側にインプリント樹脂61がはみ出すのを防止することができる。
そして、その状態でインプリント樹脂61にインプリントモールド1を介してエネルギー線(UV等)ELを照射し、当該インプリント樹脂61を硬化させる(図6(D)参照)。この場合において、インプリントモールド1の非パターン領域34に撥液性有機多孔質層5が形成されていることで、非パターン領域34をエネルギー線UVが透過し難い。特に、遮光層が下地として設けられている場合には、エネルギー線UVが顕著に透過し難い。そのため、パターン領域33からインプリント樹脂が僅かにはみ出したとしても、当該はみ出したインプリント樹脂が硬化するのを防止することができる。
最後に、硬化したインプリント樹脂61からインプリントモールド1を剥離する(図6(E)参照)。これにより、被転写基板60の第1面60A上に、インプリントモールド1の凹凸パターン4が転写されてなるパターン構造体62を作製することができる。
上述したように、本実施形態に係るインプリントモールド1を用いてインプリント処理を行うことで、インプリントモールド1の凸構造部3の外側にインプリント樹脂61がはみ出すのを防止することができる。したがって、ステップアンドリピート方式により被転写基板60の第1面60A上に複数のインプリント処理を繰り返す場合、被転写基板60の第1面60A上における隣接する被インプリント領域(インプリントされる領域)の間隔を狭めることができ、1枚の被転写基板60におけるインプリント処理回数を増大させることができる。また、インプリント樹脂61がはみ出して凸構造部3の外側に盛り上がるようにして硬化してしまうと、当該盛り上がって硬化した部分によりインプリントモールド1が破損したり、パーティクルが発生したりするおそれがあるが、本実施形態に係るインプリントモールド1を用いたインプリント処理においては、凸構造部3の外側にインプリント樹脂61がはみ出すのを防止することができるため、上記インプリントモールド1の破損やパーティクルの発生を防止することもできる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態において、図8に示すように、基部2の第2面2Bには、所定の大きさの窪み部6が形成されていてもよい。窪み部6が形成されていることで、インプリントモールド1を用いたインプリント処理時、特にインプリント樹脂61との接触時やインプリントモールド1の剥離時に、基部2、特に凸構造部3の上面31を湾曲させることができる。その結果、凸構造部3の上面31とインプリント樹脂61とを接触させるときに、凸構造部3の上面31に形成されている凹凸パターン4とインプリント樹脂61との間に気体が挟みこまれてしまうのを抑制することができ、また、インプリント樹脂61に凹凸パターン4が転写されてなる転写パターンからインプリントモールド1を容易に剥離することができる。
窪み部6の平面視形状は、略円形状であるのが好ましい。略円形状であることで、インプリント処理時、特に凸構造部3の上面31とインプリント樹脂61とを接触させるときやインプリント樹脂61からインプリントモールド1を剥離するときに、インプリントモールド1の凸構造部3の上面31を、その面内において実質的に均一に湾曲させることができる。
図9に示すように、窪み部6の平面視における大きさは、窪み部6を基部2の第1面2A側に投影した投影領域内に、凸構造部3が包摂される程度の大きさである限り、特に制限されるものではない。当該投影領域が凸構造部3を包摂不可能な大きさであると、インプリントモールド1の凸構造部3の上面の全面を効果的に湾曲させることができないおそれがある。
上記実施形態において、基部2の第1面2Aに凸構造部3を有するインプリントモールド1を例に挙げて説明したが、この態様に限定されるものではなく、例えば、凸構造部3を有さず、平板状の基部2の第1面2Aに設定されたパターン領域33に凹凸パターン4が形成され、パターン領域33の外側を取り囲む非パターン領域34に撥液性有機多孔質層5が設けられてなるインプリントモールド1であってもよい。
上記実施形態において、凸構造部3の上面31に設定された非パターン領域34に形成された撥液性有機多孔質層5によってインプリント樹脂61のはみ出しを防止する態様を例に挙げて説明したが、この態様に限定されるものではない。例えば、凸構造部3の側面32に撥液性有機多孔質層5が設けられているインプリントモールド1(図3参照)を用いたインプリント時において、被転写基板60の第1面60Aとインプリントモールド1の凹凸パターン4(パターン領域33)との間にインプリント樹脂61を展開させると、インプリント樹脂61は、凸構造部3の外縁に向かって濡れ広がるように展開し、凸構造部3の外縁に達する。しかし、凸構造部3の側面32の非パターン領域34に撥液性有機多孔質層5が設けられていることで、インプリント樹脂61が凸構造部3の外縁を越えて外側に濡れ広がることがなく、また凸構造部3の側面32に沿って盛り上がることもない(図10参照)。そのため、インプリント樹脂61の凸構造部3からのはみ出しを防止することができるとともに、凸構造部3の側面32に沿って盛り上がって硬化したインプリント樹脂61によって、インプリントモールド1の損傷や異物の発生を抑制することができる。
上記実施形態において、凸構造部3の上面31及び側面32に設定された非パターン領域34(図2参照)又は側面32に設定された非パターン領域34(図3参照)とともに、基部2の第1面2Aにも撥液性有機多孔質層5が形成されている態様を例に挙げて説明したが、この態様に限定されるものではない。例えば、凸構造部3の上面31及び側面32に設定された非パターン領域34、又は凸構造部3の側面32に設定された非パターン領域34に撥液性有機多孔質層5が形成され、基部2の第1面2Aには撥液性有機多孔質層5が形成されていなくてもよい。
以下、実施例等を挙げて本開示をさらに詳細に説明するが、本開示は下記の実施例等に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
ポリエチレングリコール(東京化成工業社製,50g)にエポキシモノマー(TETRAD−C,三菱ガス化学社製,15g)及び硬化剤(4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン),東京化成工業社製,5g)を添加し、大気圧下、室温条件下で十分に混合して混合液を調製した。当該混合液に光触媒粒子(ST01,石原産業社製,5g)及びPTFE粒子(L173JE,旭硝子社製,25g)を分散させて、多孔質層形成用材料を調製した。
石英ガラス基板(信越化学工業社製)に、上記多孔質層形成用材料をアセトンで希釈した希釈液をスプレーコートした後に、当該石英ガラス基板を100℃で1時間加熱することで、撥液性有機多孔質層5を形成した。上記撥液性有機多孔質層5をSEMにて観察したところ、共連続構造を有していることが確認された。
[接触角の測定]
温度25℃、湿度(RH)30%の条件下で撥液性有機多孔質層5の表面にマイクロシリンジを用いてインプリント樹脂を滴下し、それから10秒後に接触角測定装置(協和界面化学社製,自動接触角計DM−501)を用いて接触角を測定した。撥液性有機多孔質層5の接触角は140°を示すことが確認された。
〔実施例2〕
ポリエチレングリコール(東京化成工業社製,50g)にエポキシモノマー(TETRAD−C,三菱ガス化学社製,15g)及び硬化剤(4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン),東京化成工業社製,5g)を添加し、大気圧下、室温条件下で十分に混合して混合液を調製した。当該混合液に光触媒粒子(ST01,石原産業社製,5g)を分散させて、多孔質層形成用材料を調製した。
石英ガラス基板(信越化学工業社製)に、上記多孔質層形成用材料をアセトンで希釈した希釈液をスプレーコートした後に、当該石英ガラス基板を100℃で1時間加熱することで、モノリス状有機多孔質構造体を形成した。このモノリス状有機多孔質構造体にフッ素系溶剤(エスエフコート,AGCセイミケミカル社製,5mL)を滴下して染み込ませた後、自然乾燥させて、撥液性有機多孔質層5を得た。上記撥液性有機多孔質層5をSEMにて観察したところ、共連続構造を有していることが確認された。
[接触角の測定]
温度25℃、湿度(RH)30%の条件下で撥液性有機多孔質層5の表面にマイクロシリンジを用いてインプリント樹脂を滴下し、それから10秒後に接触角測定装置(協和界面化学社製,自動接触角計DM−501)を用いて接触角を測定した。撥液性有機多孔質層5の接触角は145°を示すことが確認された。
〔実施例3〕
石英ガラス基板(信越化学工業社製)にアクリル樹脂を成膜し、当該石英ガラス基板を含水エタノールに1時間浸漬させた。浸漬後の石英ガラス基板を乾燥させることで、石英ガラス基板上に撥液性有機多孔質層5の骨格となるモノリス状有機多孔質構造体を形成した。このモノリス状有機多孔質構造体にフッ素系溶剤(エスエフコート,AGCセイミケミカル社製,5mL)を滴下して染み込ませた後、自然乾燥させて、撥液性有機多孔質層5を得た。上記撥液性有機多孔質層5をSEMにて観察したところ、共連続構造を有していることが確認された。
[接触角の測定]
温度25℃、湿度(RH)30%の条件下で撥液性有機多孔質層5の表面にマイクロシリンジを用いてインプリント樹脂を滴下し、それから10秒後に接触角測定装置(協和界面化学社製,自動接触角計DM−501)を用いて接触角を測定した。撥液性有機多孔質層5の接触角は145°を示すことが確認された。
本開示は、半導体デバイスの製造過程等のインプリントモールドを用いた微細加工の技術分野において有用である。
1…インプリントモールド
2…基部
2A…第1面
2B…第2面
3…凸構造部
31…上面
32…側面
33…パターン領域
34…非パターン領域
4…凹凸パターン
5…撥液性有機多孔質層

Claims (11)

  1. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、
    前記基部の第1面側に設定されるパターン領域内に形成されてなる凹凸パターンと
    を備え、
    前記基部の前記第1面側には、前記パターン領域の外側を取り囲む非パターン領域が設定され、
    前記非パターン領域の表面には、撥液性有機多孔質層が形成されている
    インプリントモールド。
  2. 前記撥液性有機多孔質層は、モノリス状有機多孔質構造体である
    請求項1に記載のインプリントモールド。
  3. 前記モノリス状有機多孔質構造体は、三次元的に連続する細孔を有する共連続構造体である
    請求項2に記載のインプリントモールド。
  4. 前記撥液性有機多孔質層は、光触媒粒子を含有する
    請求項1〜3のいずれかに記載のインプリントモールド。
  5. 前記撥液性有機多孔質層は、フッ素系成分を含有する
    請求項1〜4のいずれかに記載のインプリントモールド。
  6. 前記撥液性有機多孔質層は、エネルギー線の照射により表面の濡れ性を変化させる特性を有する
    請求項1〜5のいずれかに記載のインプリントモールド。
  7. 前記基部の前記非パターン領域と前記撥液性有機多孔質層との間に、遮光層が形成されている
    請求項1〜6のいずれかに記載のインプリントモールド。
  8. 前記基部の第1面側から突出する凸構造部をさらに備え、
    前記パターン領域は、前記凸構造部の上面に設定され、
    前記非パターン領域は、前記パターン領域の外側を取り囲む、前記凸構造部の上面における領域を含み、
    前記撥液性有機多孔質層は、前記凸構造部の上面における前記非パターン領域に少なくとも形成されている
    請求項1〜7のいずれかに記載のインプリントモールド。
  9. 前記非パターン領域は、前記凸構造部の側面の領域をさらに含み、
    前記撥液性有機多孔質層は、前記凸構造部の側面における前記非パターン領域にさらに形成されている
    請求項8に記載のインプリントモールド。
  10. 前記基部の前記第1面側から突出する凸構造部をさらに備え、
    前記パターン領域は、前記凸構造部の上面に設定され、
    前記非パターン領域は、前記凸構造部の側面の領域として設定され、
    前記撥液性有機多孔質層は、前記凸構造部の側面における前記非パターン領域に設けられている
    請求項1〜7のいずれかに記載のインプリントモールド。
  11. 前記撥液性有機多孔質層の厚さは、5nm〜20μmである
    請求項1〜10のいずれかに記載のインプリントモールド。
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