JP2019132898A - 固定構造、撮像装置および移動体 - Google Patents

固定構造、撮像装置および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】筺体と被固定部材との間を良好に固定する固定構造、これを用いたカメラおよび移動体を提供する。【解決手段】固定構造は、フロントケース12内に突設される支持ポスト16と、基板14と、少なくとも一つのスペーサ18と、ねじ17とを備える。支持ポスト16は、フロントケース12の内側の面から突出する。基板14は、支持ポスト16の先端部に対して固定される。少なくとも一つのスペーサ18は、複数の支持ポスト16のそれぞれと基板14との間に介在する。ねじ17は、複数の支持ポスト16のそれぞれに対して、基板14とスペーサ18とを固定する。スペーサ18の基板14に接する部分を含む面、および、基板14のスペーサ18に接する部分を含む面の双方または何れか一方は、球面状である。【選択図】図1

Description

本開示は、固定構造、撮像装置および移動体に関する。
撮像素子が実装された基板をレンズホルダに固定する際に、撮像レンズと撮像素子の受光面との間の距離を調整するために、複数の距離調整用のスペーサを用意する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、撮像素子の周りを囲むように配置可能な環形状を有する複数種類の厚さの異なるスペーサが用意され、撮像レンズと撮像素子との間が適切な距離となるように、1つのスペーサが選択される。
特開2013−29538号公報
しかしながら、上述のような距離調整用のスペーサを用いてピント合わせを行っても、撮像レンズの光軸と撮像素子の受光面の法線とが、必ずしも平行にならないことがある。例えば、レンズのレンズホルダへの組込誤差により光軸が傾くこと、撮像素子の基板へのはんだ付けの高さによって受光面の法線方法にばらつきが出ること、等が生じ得る。そのような場合には、単にスペーサを用いて距離調整を行っても、撮像された画像内の位置によってピントの調整が不十分な領域が生じうる。
したがって、レンズホルダ等の筺体と、撮像素子を搭載した基板等の被固定部材との間の固定構造は、距離および傾きの調整ができることが好ましい。本開示は、筺体と被固定部材との間の良好な固定を可能にする固定構造、この固定構造を備える撮像装置、および、この撮像装置を備える移動体を提供する。
本開示の一実施形態に係る固定構造は、複数の支持部と、被固定部材と、少なくとも一つのスペーサと、固定要素とを備える。前記複数の支持部は、筺体内に突設される。前記被固定部材は、前記複数の支持部の先端部に対して固定される。前記少なくとも一つのスペーサは、前記複数の支持部のそれぞれと被固定部材との間に介在する。固定要素は、前記複数の支持部のそれぞれに対して、前記被固定部材と前記スペーサとを固定する。前記スペーサの被固定部材に接する部分を含む面、および、前記被固定部材のスペーサに接する部分を含む面の双方または何れか一方は、球面状である。
本開示の一実施形態に係る撮像装置は、レンズと、筺体と、複数の支持部と、撮像素子と、被固定部材と、少なくとも一つのスペーサと、固定要素とを含む。前記筺体は、前記レンズを保持する。前記支持部は、前記筺体内に突設される。前記撮像素子は、前記レンズにより形成される被写体の像を撮像する。前記被固定部材は、前記複数の支持部の先端部に対して固定される被固定部材であって、前記撮像素子を搭載する。前記スペーサは、前記複数の支持部のそれぞれと前記被固定部材との間に介在する。前記固定要素は、前記複数の支持部のそれぞれに対して、前記被固定部材と前記スペーサとを固定する。前記スペーサの前記被固定部材に接する部分を含む面、および、前記被固定部材の前記スペーサに接する部分を含む面の双方または何れか一方が、球面状である。
本開示の一実施形態に係る移動体は、撮像装置を備える。撮像装置は、レンズと、筺体と、複数の支持部と、撮像素子と、被固定部材と、少なくとも一つのスペーサと、固定要素とを含む。前記筺体は、前記レンズを保持する。前記支持部は、前記筺体内に突設される。前記撮像素子は、前記レンズにより形成される被写体の像を撮像する。前記被固定部材は、前記複数の支持部の先端部に対して固定される被固定部材であって、前記撮像素子を搭載する。前記スペーサは、前記複数の支持部のそれぞれと前記被固定部材との間に介在する。前記固定要素は、前記複数の支持部のそれぞれに対して、前記被固定部材と前記スペーサとを固定する。前記スペーサの前記被固定部材に接する部分を含む面、および、前記被固定部材の前記スペーサに接する部分を含む面の双方または何れか一方が、球面状である。
本開示の実施形態によれば、筺体と被固定部材との間を良好に固定することができる。
本開示の一実施形態に係る撮像装置の概略構成を示す断面図である。 図1の撮像装置のA−A線断面図である。 図2のB−B線による部分断面図であり、図1の撮像装置の固定構造の第1例を説明する図である。 比較例に係る撮像装置の概略構成を示す図である。 固定構造の第2例を説明する図である。 固定構造の第3例を説明する図である。 固定構造の第4例を説明する図である。 固定構造の第5例を説明する図である。 固定構造の第6例を説明する図である。 固定構造の第7例を説明する図である。 固定構造の第8例を説明する図である。 固定構造の第9例を説明する図である。 固定構造の第10例を説明する図である。 一実施形態に係る撮像装置を搭載した移動体を示す図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものである。図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
(第1例)
図1から図3を参照して、本開示の一実施形態に係る撮像装置であるカメラ10および固定構造の第1例について説明する。
図1に示すように、カメラ10は、レンズ群11と、レンズ群11を保持するフロントケース12と、撮像素子13と、撮像素子13を搭載した基板14と、リアケース15と、複数の支持ポスト16と、支持ポスト16に対応して設けられたねじ17と、複数のスペーサ18と、ワッシャ19とを備える。
レンズ群11は、少なくとも一つのレンズを含む撮像レンズである。レンズ群11は、カメラ10の被写体の像を撮像素子13の受光面に結像させる。レンズ群11を構成するレンズは、可視光を透過するガラス、樹脂等の素材から形成されることができる。カメラ10が赤外線カメラの場合、レンズ群11を構成するレンズは、所定の周波数帯域の赤外線を透過する素材から形成されることができる。
フロントケース12は、レンズ群11を互いに固定した状態で保持する中空の筺体である。フロントケース12は、樹脂、金属等の種々の素材により構成することができる。フロントケース12のレンズ群11が固定された側を、前面側とよぶ。フロントケース12は、レンズ群11を保持した状態で、レンズ群11と反対側の背面側に開口しており、この開口部分に基板14を配置するように構成される。基板14はフロントケース12の支持ポスト16に固定される。
撮像素子13は、例えばCCD(Charge Coupled Device)撮像素子またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子を含んでよい。撮像素子13は、レンズ群11によって受光面に結像される被写体像を撮像して、撮像画像を生成し電気信号として出力可能である。撮像素子13により電気信号に変換された被写体の像は、リアケース15からカメラ10の外部へ出力される。
基板14は、撮像素子13に加え電子部品が搭載されうる板状の部材である。基板14は、例えば樹脂材料により構成され、外部から力を加えることによりたわみを生じることがある。基板14は、フロントケース12に対して固定される被固定部材である。基板14は、撮像素子13をレンズ群11に対して受光面を向けた状態で搭載する。基板14および基板14に搭載された撮像素子13は、レンズ群11の光軸に対して傾きを有することがある。図1および図3並びに以下の各図において、基板14の傾きは強調して示したものである。実際には、基板14は僅かしか傾かない場合が多い。
リアケース15は、フロントケース12と接合されて、カメラ10の筺体の一部を形成する。リアケース15は、主にフロントケース12の背面側に位置する。リアケース15は、フロントケース12に基板14が固定された後接続される。リアケース15は、樹脂、金属等の種々の素材により構成することができる。
図3は、図1の支持ポスト16に基板14を固定する固定構造を、より詳細に示している。図3は、図2の断面図に示される3つのねじ17のうち、2つのねじ17−1,7−2を通る断面(B−B線断面)による断面図である。図3には2つのねじ17−1,17−2の周りの構造のみが示されるが、他のねじ17−3の周りの構造も同じである。また、図3では、説明のために、右側のねじ17(17−2)、スペーサ18、基板14、およびワッシャ19が支持ポスト16に対して固定された状態ではなく、これらのねじ17、スペーサ18およびワッシャ19は分解された状態で二点鎖線により表示している。実際には、基板14を固定した状態では、これら右側に示した構成要素も、左側の構成要素と同様に支持ポスト16に固定される。以下の図においても、適宜同じ又は類似の表記をする。
なお、ねじ止めの位置、即ち、支持ポスト16、ねじ17、スペーサ18およびワッシャ19の数は、3つに限られず、3つ以外の複数とすることができる。例えば、ねじ止めの位置は、2箇所又は4箇所以上とすることができる。
複数の支持ポスト16は、フロントケース12内に突設された支持部である。複数の支持ポスト16は、フロントケース12の内側の面から基板14側に向けて突出した形状を有してよい。第1例におけるそれぞれの支持ポスト16の先端部は、レンズ群11の光軸に沿う方向に延びている。支持ポスト16は、図1に示すようにフロントケース12内で直線的に延在してよい。支持ポスト16は、図1とは異なりフロントケース12の側面に接合してよい。支持ポスト16は、基板14側においてねじ穴16bが形成されている。ねじ穴16bは、めねじが形成されたタップ穴としうる。ねじ穴16bは、めねじが形成されていないセルフタップねじ用の穴としてよい。支持ポスト16のねじ穴16bが形成される部分は、レンズ群11の光軸方向に沿う方向に延在することができる。図3に示すように、支持ポスト16の端面は、平坦な支持面16aとすることができる。
ねじ17は、各支持ポスト16に対して、スペーサ18を介して、基板14を共締めして固定する。また、図3に示すように、ねじ17の頭部17aと基板14との間は中間部材であるワッシャ19が介在する。ねじ17の先端のねじ部17bは、支持ポスト16のねじ穴16bと螺合することによって固定される。ねじ17は、金属、樹脂、セラミクス等の種々の素材により構成することができる。
各スペーサ18は、支持ポスト16のそれぞれと基板14との間に介在する。スペーサ18は、樹脂、金属等の種々の素材により構成することができる。スペーサ18としては、高さの異なる複数のスペーサ18が用意される。撮像素子13の受光面のレンズ群11からの距離および光軸との傾きを調整するために、適切な高さのスペーサ18が選択される。例えば、図3において左側のスペーサ18−1と右側のスペーサ18−2とは高さが異なってよい。スペーサ18の支持ポスト16側の面は、支持面16aに載置できる平坦な面とすることができる。なお、支持ポスト16とスペーサ18とが接する面は平坦な面に限られず、凹凸を有して光軸方向と直交する面内で、必要な調整幅の範囲で摺動可能に遊嵌されていてよい。
スペーサ18の基板14に接触する部分を含む面、および、基板14のスペーサ18に接触する部分を含む面の双方又は何れか一方は、球面状である。図1〜3の第1例の固定構造では、スペーサ18の基板14と接する部分を含む接触面18aは凸型の球面状となっている。また、基板14のスペーサ18に接する部分を含む第1接触面14aは、凹型の球面状となっている。基板14の第1接触面14aの球面部の曲率半径は、スペーサ18の接触面18aの曲率半径と等しいか、僅かに大きい。スペーサ18の接触面18aと基板14の第1接触面14aとは、互いに摺動可能である。
なお、本開示において「球面状」は、凸型の球面状と凹型の球面状とを含む。また、「球面状」は、半球面およびそれ以下の立体角を有する部分球面を含む。さらに、「球面状」は、完全な球面に限られない。例えば、一部が球面の形状を有し、その周りで緩やかに曲率半径が増加する面を含む。本開示において、基板14および/またはスペーサ18の球面状の面は種々の曲率半径を有することができる。本開示において、球面状の面の曲率半径は、基板14の傾きを調整した場合でも、基板14の第1接触面14aとスペーサ18の接触面18aの面的又は線的接触が維持される範囲内とする。後述する、基板14および/またはワッシャ19の球面状の面も同様である。
スペーサ18には、ねじ17のねじ部17bが貫通するための貫通穴18bが設けられている。貫通穴18bは、ねじ部17bの直径よりも大きい直径を有する。すなわち、貫通穴18bは、ねじ部17bの周りに空隙を有する。これにより、基板14の傾きを調整した結果隣接するスペーサ18間(例えばスペーサ18−1とスペーサ18−2)の距離が変化して、スペーサ18の水平位置が僅かに変化することを許容することができる。
ワッシャ19(中間部材)は、光軸方向に沿う方向に見たとき、円環状の部材である。円環状は、完全な円に限られず、種々の形状を含む。例えば、円環状は、円環の一部が切断されている形状、および、多角形の外形の内側に円形の穴を有するものも含む。ワッシャ19は、樹脂、金属等の種々の素材により構成することができる。ワッシャ19のねじ17の頭部17a側の面は頭部17aに当接し、ねじ17を締めることにより押圧される。ねじ17の頭部17aとワッシャ19とが接する面は、平坦な面とすることができる。ねじ17の頭部17aとワッシャ19とが接する面は平坦な面に限られない。例えば、ねじ17の頭部17aとワッシャ19とが接する面は、凹凸を有して光軸方向と直交する面内で、必要な調整幅の範囲で摺動可能に遊嵌されていてもよい。
ワッシャ19の基板14に接触する部分を含む面、および、基板14のワッシャ19に接触する部分を含む面の双方又は何れか一方は、球面状とすることができる。図1〜図3の第1例の固定構造では、ワッシャ19の基板14と接する部分を含む接触面19aは凸型の球面状となっている。また、基板14のワッシャ19に接する部分を含む第2接触面14bは、凹型の球面状となっている。基板14の第2接触面14bの球面の曲率半径は、ワッシャ19の接触面19aの曲率半径と等しいか、僅かに大きい。ワッシャ19の接触面19aと基板14の第2接触面14bとは、互いに摺動可能である。
ワッシャ19には、ねじ17のねじ部17bが貫通するための貫通穴19bが設けられている。貫通穴19bは、ねじ部17bの直径よりも大きい直径を有する。すなわち、貫通穴19bは、ねじ部17bの周りに空隙を有する。これにより、基板14の傾きを調整した結果、隣接するワッシャ19間の光軸に直交する方向の距離が変化して、ワッシャ19の水平方向の位置が僅かに変化することを許容することができる。
上述のように、基板14は、スペーサ18側に第1接触面14aを有し、ワッシャ19側に第2接触面14bを有する。第1接触面14aと第2接触面14bとの間には、貫通穴14cが設けられている。貫通穴14cは、ねじ17の直径よりも大きい直径を有する。すなわち、貫通穴14cは、ねじ部17bの周りに空隙を有する。これにより、基板14の傾きを調整した結果、貫通穴14cが傾き、且つ、隣接する貫通穴14c間の光軸に直交する方向の距離が変化しても、ねじ17のねじ部17bが貫通穴14cを貫通することを許容する。
以上のような構成によって、第1例の固定構造では、各スペーサ18を高さの異なる複数のスペーサ18の中から選択することができる。各スペーサ18の高さを変えることによって、撮像素子13の受光面の光軸方向の位置および傾きを調整することが可能になる。各スペーサ18の高さを調整したうえで、ねじ17によりねじ締めすることにより、基板14がフロントケース12に対して望ましい位置および傾きで強固に固定される。これにより、撮像された画像の全体でピントを合わせることができる。
また、スペーサ18の接触面18aが凸型の球面状であり、基板14の第1接触面14aが接触面18aと略等しい曲率半径を有する凹型の球面状であるから、ねじ17により基板14と支持ポスト16との間をねじ締めしたとき、接触面18aと第1接触面14aとは互いに面的に当接する。これにより、スペーサ18の高さの違いに起因にして、基板14にたわみが発生することを軽減することができる。
さらに、ワッシャ19の接触面19aが凸型の球面状であり、基板14の第2接触面14bが接触面19aと略等しい曲率半径を有する凹型の球面状であるから、ねじ17により基板14とねじ17の頭部17aとの間をねじ締めしたとき、接触面19aと第2接触面14bとは互いに面的に当接する。これにより、ねじ17の頭部17aおよびワッシャ19と、基板14との間の相対的な傾きに起因にして、基板14にたわみが発生することを軽減することができる。
また、基板14の貫通穴14c、スペーサ18の貫通穴18b、および、ワッシャ19の貫通穴19bが、空隙を有しているので、基板14を光軸と直交する面内で移動させることができる。これにより、撮像素子13の受光面を、レンズ群11の光軸方向及び光軸に対する傾きのみならず、光軸に直交する面内方向にも調整することが可能になる。
(比較例)
第1例の固定構造と対比するため、図4に比較例を示す。比較例に係る固定構造は、レンズ群211を保持するフロントケース212と、撮像素子213を搭載した基板214と、リアケース215と、複数の支持ポスト216と、支持ポスト216に対応して設けられたねじ217と、複数のスペーサ218と、を備える。第1例の構成要素に200を加えた参照符号を有する構成要素は、第1例の構成要素に対応している。以下において、第1例の固定構造と同一又は類似の構成要素については説明を省略して、異なる構成要素について説明する。
スペーサ218は、中空の円筒状の形状を有し、異なる複数の高さのスペーサ218が用意される。これらのスペーサ218は、第1例と同様に交換可能である。スペーサ218の基板214側の面は平坦な面となっている。また、基板214のスペーサ218側の面も平坦な面となっている。さらに、第1例と異なり、ワッシャが基板214とねじ217の頭部との間に設けられていない。
このような固定構造において、撮像素子213のレンズ群211の光軸に対する傾きを調整しようとすると、異なる厚さとなるようにそれぞれのスペーサ218を交換することになる。しかし、基板214とスペーサ218とは、それぞれ平坦な面で対向していることから、図4に示すように選択したスペーサ218の厚さによって、互いに傾き部分的にのみ接触することになる。このような場合、ねじ217を締め付けることにより、基板214に対して望ましくない不均一な力が加わり、たわみが発生しうる。
また、基板214とねじ217の頭部との間も、互いに対する傾きにより部分的にのみ接触する。その結果、ねじ217の頭部からも、基板214に対して望ましくない不均一な力が加わり、たわみが発生しうる。このため、基板214の強度、はんだ信頼性、撮像素子213の向き等に影響を及ぼす。
第1例に係る固定構造は、比較例の有する上述のようなたわみの問題を解決することが可能になり、フロントケース12と基板14との間を良好に固定することができる。
(第2例)
図5を参照して、本開示の固定構造の第2例について説明する。図5は、第1例の固定構造における図3と類似の断面図である。以下の第2例の固定構造の説明においては、第1例の固定構造と異なる構成について説明し、第1例と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。特に言及しない限り、第1例の構成要素に対応する構成要素には、第1例の対応する構成要素の参照符号に10を加えた参照符号を付している。
図5において、第2例に係る固定構造における、撮像素子23を搭載した基板24と、複数の支持ポスト26と、支持ポスト26に対応して設けられたねじ27と、スペーサ28と、ワッシャ29とを含む部分が拡大して示されている。
第1例と異なり、第2例に係る固定構造は、スペーサ28の基板24と接する部分を含む接触面28aは凹型の球面状となっている。また、基板24のスペーサ28に接する部分を含む第1接触面24aは、凸型の球面状となっている。さらに、ワッシャ29の基板24と接する部分を含む接触面29aは凹型の球面状となっている。また、基板24のワッシャ29に接する部分を含む第2接触面24bは、凸型の球面状となっている。その他の構成は第1例の固定構造と同じである。
第2例に係る固定構造では、第1例の固定構造と同様の作用効果を有することができる。さらに、第2例に係る固定構造では、基板24の第1接触面24aおよび第2接触面24bが、凸面となっているので、基板24の剛性および強度を保つことができる。
(第3例)
図6を参照して、本開示の固定構造の第3例を説明する。図6は、第1例の固定構造における図3と類似の断面図である。以下の第3例の固定構造の説明においては、第1例の固定構造と異なる構成について説明し、第1例と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。特に言及しない限り、第1例の構成要素に対応する構成要素には、第1例の対応する構成要素の参照符号に20を加えた参照符号を付している。
図6において、第3例に係る固定構造における、撮像素子33を搭載した被固定部材34と、複数の支持ポスト36と、支持ポスト36に対応して設けられたねじ37と、スペーサ38と、ワッシャ39とを含む部分が拡大して示されている。
被固定部材34は、基板部34aおよび半球状凸部34bを含む。基板部34aは、板状部材であってレンズ群に向く中央に撮像素子33が載置されている。半球状凸部34bは、基板部34aと一体的に構成され、基板部34aからレンズ群側に凸の球面を有する。半球状凸部34bの撮像素子33のレンズ群側は、開口した空間となっている。
半球状凸部34bのスペーサ38と接する部分を第1接触部34cと呼ぶ。第1接触部34cは、複数のスペーサ38と接する複数の部分球面である。複数の第1接触部34cは、同一の曲率中心を有する。複数の第1接触部34cは、同一の曲率半径を有してよい。基板部34aの各ワッシャ39と接する第2接触部34dは、凹型の球面状となっている。また、基板部34aおよび半球状凸部34bの、ねじ37が貫通する部分は、ねじ37のねじ部37bの直径よりも広い空隙が設けられている。
スペーサ38は被固定部材34の半球状凸部34bと接する。スペーサ38の半球状凸部34bと接する接触面38aは、半球状凸部34bの曲面に沿う凹面として形成される。半球状凸部34bと各スペーサ38の接触面38aとは、摺動可能に面的に接触する。各ねじ37は、各スペーサ38を介して被固定部材34の基板部34aおよび半球状凸部34bと各支持ポスト36とをねじ固定する。
以上のような構成によって、第3例に係る固定構造では、複数のスペーサ38の接触面38a上に被固定部材34を載置した状態で、被固定部材34の第1接触部34cとスペーサ38の接触面38aとの間を摺動させることができる。これにより、撮像素子33の傾きを調整することができる。また、各スペーサ38の高さを調整することによって、撮像素子33の光軸方向の位置を調整できる。これらによって、画像全体でピントを合わせることが可能になる。
また、被固定部材34の第1接触部34cが凸型の球面状であり、スペーサ38の接触面が、第1接触部34cと面的に接触する凹型の球面状である。これにより、ねじ37により被固定部材34と支持ポスト36との間をねじ締めしたとき、被固定部材34に不所望なたわみが発生することを軽減することができる。また、基板部34aの撮像素子33側の面には、凹面および凸面の何れも設ける必要がないため、基板部34aの剛性および強度を保つことができる。
(第4例)
図7を参照して、本開示の固定構造の第4例を説明する。図7は、第1例の固定構造における図3と類似の断面図である。以下の第4例の固定構造の説明においては、第1例の固定構造と異なる構成について説明し、第1例と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。特に言及しない限り、第1例の構成要素に対応する構成要素には、第1例の対応する構成要素の参照符号に30を加えた参照符号を付している。
図7において、第4例に係る固定構造における、撮像素子43を搭載した基板44と、複数の支持ポスト46と、支持ポスト46に対応して設けられたねじ47と、スペーサ48と、ワッシャ49とを含む部分が拡大して示されている。
第4例に係る固定構造は、第1例と異なり、基板44のスペーサ48と接する部分を含む第1接触面44a、および、基板44のワッシャ49と接する部分を含む第2接触面44bは、テーパ形状となっている。テーパ形状とは、一方向に向かって細くなる形状を意味する。基板44の第1接触面44aおよび第2接触面44bは、テーパ面の一種である円錐面の一部としうる。例えば、第2接触面44bは、円錐台の側面とすることができる。
第4例に係る固定構造によれば、スペーサ48を適切に選択することにより、第1例と同様に撮像素子43の受光面の光軸方向の位置および傾きを調整することが可能になる。また、第4例に係る固定構造では、球面であるスペーサ48の接触面48aと基板44の第1接触面44aとは、円形の線により線接触する。これによりスペーサ48は、基板44の第1接触面44aをバランスよく均等に支持することができる。また、球面であるワッシャ49の接触面49aと基板44の第2接触面44bとは、円形の線により線接触する。これによりワッシャ49は、基板44の第2接触面44bにバランスよく均等に力を加えることができる。したがって、ねじ47により、支持ポスト46に基板44とスペーサ48およびワッシャ49とを共締めしたときに、基板44にたわみが発生することを軽減することができる。
さらに、ねじ47をねじ締めすることにより、基板44の第1接触面44aとスペーサ48の接触面48aとの接触部、および、基板44の第2接触面44bとワッシャ49の接触面49aとの間の接触部が互いに変形して帯状となる。これによって、基板44の固定状態がさらに安定する。なお、第4例の固定構造では、ねじ締めをしたとき変形により見かけ上のスペーサ48の厚さが減少するので、変形量を予め考慮して厚さを決定したスペーサ48を組み込む。なお、基板とスペーサおよび基板とワッシャが円形の線接触をするとき、ねじ締めにより接触面が帯状となって基板が安定する点は、以下の例においても同様である。
第4例の固定構造によれば、第1例の固定構造と比較して、基板44の第1接触面44aおよび第2接触面44bの形状を容易に作成することができるという利点を有している。
(第5例)
図8を参照して、本開示の固定構造の第5例を説明する。図8は、第1例の固定構造における図3と類似の断面図である。以下の第5例の固定構造の説明においては、第1例の固定構造と異なる構成について説明し、第1例と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。特に言及しない限り、第1例の構成要素に対応する構成要素には、第1例の対応する構成要素の参照符号に40を加えた参照符号を付している。
図8において、第5例に係る固定構造における、撮像素子53を搭載した基板54と、複数の支持ポスト56と、支持ポスト56に対応して設けられたねじ57と、スペーサ58と、ワッシャ59とを含む部分が、拡大して示されている。
第5例に係る固定構造は、第1例と異なり、基板54のスペーサ58と接する部分を含む第1接触面54a、および、基板54のワッシャ59と接する部分を含む第2接触面54bは、曲率のついた丸みを有する湾曲面となっている。第1接触面54aおよび第2接触面54bは、基板54に対して一定の径の穴を設け、この穴のスペーサ58側およびワッシャ59側のエッジを面取りして形成することができる。
第5例に係る固定構造によれば、スペーサ58を適切に選択することにより、第1例と同様に撮像素子53の受光面の光軸方向の位置および傾きを調整することが可能になる。また、第5例に係る固定構造では、球面であるスペーサ58の接触面58aと基板54の第1接触面54aとは、円形の線により線接触する。さらに、球面であるワッシャ59の接触面59aと基板54の第2接触面54bとは、円形の線により線接触する。これにより、ねじ57により、支持ポスト56に基板54、スペーサ58およびワッシャ59を共締めしたときに、基板54にたわみが発生することを軽減することができる。
第5例の固定構造によれば、基板54に穴を設けてエッジ部分を面取りすることにより、基板54の第1接触面54aおよび第2接触面54bを形成することができるので、第1例の固定構造と比較して、容易に作成することができるという利点を有している。
(第6例)
図9を参照して、本開示の固定構造の第6例を説明する。図9は、第1例の固定構造における図3と類似の断面図である。以下の第6例の固定構造の説明においては、第1例の固定構造と異なる構成について説明し、第1例と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。特に言及しない限り、第1例の構成要素に対応する構成要素には、第1例の対応する構成要素の参照符号に50を加えた参照符号を付している。
図9において、第6例に係る固定構造における、撮像素子63を搭載した基板64と、複数の支持ポスト66と、支持ポスト66に対応して設けられたねじ67と、スペーサ68と、ワッシャ69とを含む部分が拡大して示されている。
第6例に係る固定構造において、第1例の固定構造と異なり、基板64のスペーサ68と接する部分を含む第1接触部64aは、基板64のスペーサ68側に設けられた円筒状の内側面を有する開口として形成されている。基板64の厚さ方向の中央には貫通穴64cが設けられ、貫通穴64cよりスペーサ68側に、貫通穴64cより直径の大きい第1接触部64aが形成される。第1接触部64aと貫通穴64cとの間には、段差が形成される。この段差を含んで第1接触部64aとよぶ。また、同様に、基板64のワッシャ69と接する部分を含む第2接触部64bは、基板64のワッシャ69側に設けられた円筒状の内側面を有する開口として形成されている。貫通穴64cよりワッシャ69側に、貫通穴64cより直径の大きい第2接触部64bが形成される。第2接触部64bと貫通穴64cとの間には、段差が形成される。この段差を含んで第2接触部64bとよぶ。
第6例に係る固定構造によれば、スペーサ68を適切に選択することにより、第1例と同様に撮像素子63の受光面の光軸方向の位置および傾きを調整することが可能になる。また、第6例に係る固定構造では、球面であるスペーサ68の接触面68aと基板64の第1接触部64aとは、基板64のスペーサ68側の面と第1接触部64aの円筒状の内側面とがなす境界のエッジにより線接触する。さらに、スペーサ68の接触面68aと基板64の第1接触部64aとは、第1接触部64aと貫通穴64cとの段差部分のエッジにより線接触する。すなわち、スペーサ68の接触面68aと基板64の第1接触部64aとは、2本の円形状の線により接触する。また、同様に、球面であるワッシャ69の接触面69aと基板64の第2接触部64bとの間の接触も、2本の円形状の線接触とすることができる。これにより、ねじ67により、支持ポスト66に基板64、スペーサ68およびワッシャ69を共締めしたときに、基板64にたわみが発生することを軽減することができる。
なお、第6例に係る固定構造では、基板64のスペーサ68側に貫通穴64cと第1接触部64aの円筒面との間に1つの段差が形成されている。しかし、第1接触部64aの構造はこれに限られず、第1接触部64aを直径が異なる複数段の円筒面を有する構造とし、より多くの円形のエッジでスペーサ68の接触面68aに線接触させてよい。ワッシャ69の接触面69aと接する部分を含む基板64の第2接触部64bについても同様である。第1接触部64aおよび第2接触部64bをより多くの段数を有するように構成することにより、ねじ67により、より効果的に基板64にたわみが発生することを軽減することができる。
また、基板64の第1接触部64aおよび第2接触部64bは、貫通穴64cと一体の段差のない1つの貫通穴として形成することもできる。その場合、スペーサ68の接触面68aは、基板64のスペーサ68側の面と当該貫通穴とがなす境界のエッジのみにより線接触する。また、ワッシャ69の接触面69aは、基板64のワッシャ69側の面と当該貫通穴とがなす境界のエッジのみにより線接触する。この場合も、基板64の第1接触部64aとスペーサ68の接触面68aとの間、および、基板64の第2接触部64bとワッシャ69の接触面69aとの間の円形状の線接触により、基板64にたわみが発生することを手軽減することができる。
(第7例)
図10を参照して、本開示の固定構造の第7例を説明する。図10は、第1例の固定構造における図3と類似の断面図である。以下の第7例の固定構造の説明においては、第1例の固定構造と異なる構成について説明し、第1例と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。特に言及しない限り、第1例の構成要素に対応する構成要素には、第1例の対応する構成要素の参照符号に60を加えた参照符号を付している。
図10において、第7例に係る固定構造における、撮像素子73を搭載した基板74と、複数の支持ポスト76と、支持ポスト76に対応して設けられたねじ77と、スペーサ78と、ワッシャ79とを含む部分が拡大して示されている。
第7例に係る固定構造において、第1例に係る固定構造と異なり、球面である基板74の第1接触面74aと接する部分を含むスペーサ78の接触部78aは、部分的な円錐面として形成されている。例えば、スペーサ78の接触部78aは、円錐台の形状とすることができる。接触部78aは、円錐台の側面の光軸方向の両側の端部において、基板74の第1接触面74aに円形の線で線接触する。同様に、球面である基板74の第2接触面74bと接触する部分を含むワッシャ79の接触部79aは、部分的な円錐面として形成されている。例えば、ワッシャ79の接触部79aは、円錐台の形状とすることができる。接触部79aは、円錐台の側面の光軸方向の両側の端部において、基板74の第2接触面74bに円形の線で線接触する。
第7例に係る固定構造によれば、スペーサ78を適切に選択することにより、第1例と同様に撮像素子73の受光面の光軸方向の位置および傾きを調整することが可能になる。また、第7例に係る固定構造では、スペーサ78の接触部78aと球面である基板74の第1接触面74aとは、2本の円形の線により線接触する。さらに、ワッシャ79の接触部79aと球面である基板74の第2接触面74bとは、2本の円形の線により線接触する。これにより、ねじ77により、支持ポスト76に基板74、スペーサ78およびワッシャ79を共締めしたときに、基板74にたわみが発生することを軽減することができる。
(第8例)
図11を参照して、本開示の固定構造の第8例を説明する。図11は、第1例の固定構造における図3と類似の断面図である。以下の第8例の固定構造の説明においては、第1例の固定構造と異なる構成について説明し、第1例と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。特に言及しない限り、第1例の構成要素に対応する構成要素には、第1例の対応する構成要素の参照符号に70を加えた参照符号を付している。
図11において、第8例に係る固定構造における、撮像素子83を搭載した基板84と、複数の支持ポスト86と、支持ポスト86に対応して設けられたねじ87と、スペーサ88と、ワッシャ89とを含む部分が拡大して示されている。
第8例に係る固定構造において、第1例に係る固定構造と異なり、球面である基板84の第1接触面84aと接する部分を含むスペーサ88の接触部88aは、曲率を有する湾曲面として形成されている。スペーサ88の接触部88aの曲率は、基板84の第1接触面84aの曲率よりも大きい。接触部88aは、基板84の第1接触面84aに円形の線で線接触する。また、球面である基板84の第2接触面84bと接する部分を含むワッシャ89の接触部89aは、曲率を有する湾曲面として形成されている。ワッシャ89の接触部89aの曲率は、基板84の第2接触面84bの曲率よりも大きい。接触部89aは、基板84の第2接触面84bに円形の線で線接触する。
第8例に係る固定構造によれば、スペーサ88を適切に選択することにより、第1例と同様に撮像素子83の受光面の光軸方向の位置および傾きを調整することが可能になる。また、また、第8例に係る固定構造では、スペーサ88の接触部88aと球面である基板84の第1接触面84aとは、円形の線により線接触する。さらに、ワッシャ89の接触部89aと球面である基板84の第2接触面84bとは、円形の線により線接触する。これにより、ねじ87により、支持ポスト86に基板84、スペーサ88およびワッシャ89を共締めしたときに、基板84にたわみが発生することを軽減することができる。
さらに、第8例に係る固定構造では、スペーサ88を円環状の部材として、接触部88aに該当する側の端部の外側のエッジを面取りすることにより、容易に曲率を有する湾曲面を形成することができる。よって、スペーサ88をより容易に作成することができる。また、ワッシャ89についても同様に容易に作成することができる。
(第9例)
図12を参照して、本開示の固定構造の第9例を説明する。図12は、第1例の固定構造における図3と類似の断面図である。以下の第9例の固定構造の説明においては、第1例の固定構造と異なる構成について説明し、第1例と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。特に言及しない限り、第1例の構成要素に対応する構成要素には、第1例の対応する構成要素の参照符号に80を加えた参照符号を付している。
図12において、第9例に係る固定構造における、撮像素子93を搭載した基板94と、複数の支持ポスト96と、支持ポスト96に対応して設けられたねじ97と、スペーサ98と、ワッシャ99とを含む部分が拡大して示されている。
第9例に係る固定構造において、第1例に係る固定構造と異なり、球面である基板94の第1接触面94aと接する部分を含むスペーサ98の接触部98aは、円筒状のスペーサ98の上端において、より半径の小さい円筒部を含む。この円筒部とスペーサ98の外周との間には段差が形成される。接触部98aは、スペーサ98の上面および上記段差により形成される2つのエッジにより、基板94の第1接触面94aに2本の円形の線で線接触する。また、球面である基板94の第2接触面94bと接する部分を含むワッシャ99の接触部99aは、円筒状のワッシャ99の下端においてより半径の小さい円筒部を含む。この円筒部とワッシャ99の外周との間には段差が形成される。接触部99aは、ワッシャ99の下面および上記段差により形成される2つのエッジにより、基板94の第2接触面94bに2本の円形の線で線接触する。
第9例に係る固定構造によれば、スペーサ98を適切に選択することにより、第1例と同様に撮像素子93の受光面の光軸方向の位置および傾きを調整することが可能になる。また、また、第9例に係る固定構造では、スペーサ98の接触部98aと球面である基板94の第1接触面94aとは、2本の円形の線により線接触する。さらに、ワッシャ99の接触部99aと球面である基板94の第2接触面94bとは、2本の円形の線により線接触する。これにより、ねじ97により、支持ポスト96に基板94、スペーサ98およびワッシャ99を共締めしたときに、基板94にたわみが発生することを軽減することができる。
(第10例)
図13を参照して、本開示の固定構造の第10例を説明する。図13は、第1例の固定構造における図3と類似の断面図である。以下の第10例の固定構造の説明においては、第1例の固定構造と異なる構成について説明し、第1例と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。特に言及しない限り、第1例の構成要素に対応する構成要素には、第1例の対応する構成要素の参照符号に90を加えた参照符号を付している。
図13において、第10例に係る固定構造における、撮像素子103を搭載した基板104と、複数の支持ポスト106と、支持ポスト106に対応して設けられたねじ107と、スペーサ108と、ワッシャ109とを含む部分が拡大して示されている。
第10例に係る固定構造は、第1例に係る固定構造と異なり、基板104とねじ107の頭部107aとの間にワッシャが無く、ねじ107の頭部107aの基板104側の面が、凸型の球面状となっている。球面である基板104の第2接触面104bと、ねじ107の頭部107aの基板104側の面とは、互いに摺動可能に面的に当接する。これにより、ねじ107の頭部107aと、基板104との間の相対的な傾きに起因にして、基板104にたわみが発生することを軽減することができる。
第10例に係る固定構造によれば、スペーサ108を適切に選択することにより、第1例と同様に撮像素子103の受光面の光軸方向の位置および傾きを調整することが可能になる。この場合、基板104の光軸に直交する面内方向の動きが、ねじ107の頭部107aにより規制されるが、基板104は、第2接触面104bの面内方向の動きが許容される範囲内で、傾きの調整をすることができる。
(移動体)
図14は本発明の一実施形態による固定構造を含むカメラ111a〜111dを搭載した移動体である車両110の例を説明する図である。車両110は、さらに、情報処理装置112と表示装置113を搭載しうる。カメラ111a〜111dは種々の場所に搭載することができる。例えば、カメラ111aは、車両110のフロントバンパーに固定され、車両前方を撮像しうる。カメラ111bは車両110のリアバンパーに固定され、車両後方画像を撮像しうる。カメラ111cは、ウィンドシールドの内側の車室内に設置され、車両110前方を撮像しうる。カメラ111dは車両110の車室内のダッシュボード上に設置され、運転者または車両内の他の搭乗者を撮像しうる。図14のカメラ111a〜カメラ111dの搭載位置は例示であって、これらに限定されない。車両110は、これらのカメラ111a〜111dの一部を搭載しうる。
カメラ111a〜111dは、取得した画像を車両110内の通信手段を介して、情報処理装置112に出力してよい。情報処理装置112は、画像処理用ASIC(Application Specific Integrated Circuit),DSP(Digital Signal Processor)等の画像処理専用のプロセッサおよび種々の情報を記憶するメモリを含み、カメラ111a〜111dおよび他の車載カメラから出力された画像に対して、ホワイトバランス調整、露出調整処理、色補間、明るさ補正およびガンマ補正等の処理を行ってよい。さらに、情報処理装置112は、画像の切替え、複数の車載カメラからの画像の結合、一部の画像の切出し、記号、文字や予想軌跡線等の画像への重畳、等の処理を行い、表示装置113の仕様に合わせた画像信号を出力してよい。情報処理装置112の一部またはすべての機能をカメラ111a〜111d側に持たせても良い。
ここで、本開示における「車両」には、自動車、鉄道車両、産業車両、及び生活車両を含むが、これに限られない。例えば、車両には、滑走路を走行する飛行機を含めてよい。自動車は、乗用車、トラック、バス、二輪車、及びトロリーバス等を含むがこれに限られず、道路上を走行する他の車両を含んでよい。軌道車両は、機関車、貨車、客車、路面電車、案内軌道鉄道、ロープウエー、ケーブルカー、リニアモーターカー、及びモノレールを含むがこれに限られず、軌道に沿って進む他の車両を含んでよい。産業車両は、農業及び建設向けの産業車両を含む。産業車両には、フォークリフト、及びゴルフカートを含むがこれに限られない。農業向けの産業車両には、トラクター、耕耘機、移植機、バインダー、コンバイン、及び芝刈り機を含むが、これに限られない。建設向けの産業車両には、ブルドーザー、スクレーバー、ショベルカー、クレーン車、ダンプカー、及びロードローラを含むが、これに限られない。生活車両には、自転車、車いす、乳母車、手押し車、及び電動立ち乗り2輪車を含むが、これに限られない。車両の動力機関は、ディーゼル機関、ガソリン機関、及び水素機関を含む内燃機関、並びにモーターを含む電気機関を含むが、これに限られない。車両は、人力で走行するものを含む。なお、車両の分類は、上述に限られない。例えば、自動車には、道路を走行可能な産業車両を含んでよく、複数の分類に同じ車両が含まれてよい。
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、本開示の第1例〜第10例の固定構造における、基板とスペーサとの間の接触形態および基板とワッシャとの間の接触形態は、如何様にも組み合わせ可能である。また、各固定構造は、カメラの筺体に撮像素子を搭載した基板を固定するものとして説明したが、これに限られない。これらの固定構造は、他のセンサの固定にも適用できる。
上記各固定構造において、固定要素をねじとしたが、固定要素はこれに限られない。例えば、固定要素としては、リベット、熱カシメ用の金属又は樹脂等の部材、接着剤等種々の固定要素を採用しうる。採用した固定要素に応じて、中間部材および支持部の形態を適宜変更してよい。上記固定構造では、中間部材としてワッシャを用いた。しかし、中間部材は介在しなくとも、スペーサおよび被固定部材の位置決めは可能である。選択する固定要素によっては、中間部材は不要となる。また、本開示の筺体、被固定部材、支持部、中間部材、固定要素等は、実施例で例示した以外に、金属、樹脂、ガラス、セラミクス、木材等、種々の素材で構成することができる。
10 カメラ(撮像装置)
11 レンズ群(レンズ)
12 フロントケース(筺体)
13,23,33,43,53,63,73,83,93,103 撮像素子
14,24,44,54,64,74,84,94,104 基板(被固定部材)
15 リアケース
16,26,36,46,56,66 支持ポスト(支持部)
76,86,96,106 支持ポスト(支持部)
17,27,37,47,57,67,77,87,97,107 ねじ(固定要素)
18,28,38,48,58,68,78,88,98,108 スペーサ
19,29,39,49,59,69,79,89 ワッシャ(中間部材)
34 被固定部材
110 車両(移動体)
112 情報処理装置
113 表示装置

Claims (10)

  1. 筺体内に突設される複数の支持部と、
    前記複数の支持部の先端部に対して固定される被固定部材と、
    前記複数の支持部のそれぞれと前記被固定部材との間に介在する少なくとも一つのスペーサと、
    前記複数の支持部のそれぞれに対して、前記被固定部材と前記スペーサとを固定する固定要素と、を備え、
    前記スペーサの前記被固定部材に接する部分を含む面、および、前記被固定部材の前記スペーサに接する部分を含む面の双方または何れか一方が、球面状である固定構造。
  2. 前記スペーサの前記被固定部材に接する部分を含む面が球面状の場合の前記被固定部材の前記スペーサに接する部分を含む面、または、前記被固定部材の前記スペーサに接する部分を含む面が球面状である場合の前記スペーサの前記被固定部材に接する部分を含む面が、テーパ形状である請求項1に記載の固定構造。
  3. 前記スペーサの前記被固定部材に接する部分を含む面、および、前記被固定部材の前記スペーサに接する部分を含む面の一方の面が凸型の球面状であり、他方の面が前記凸型の球面状の半径以上の大きさの半径を有する凹型の球面状である請求項1に記載の固定構造。
  4. 前記スペーサと前記被固定部材とが線接触する請求1または2に記載の固定構造。
  5. 前記支持部はねじ穴が形成されており、
    前記固定要素が、前記支持部のそれぞれに前記被固定部材と前記スペーサとを共締めするねじである、請求項1から4の何れか一項に記載の固定構造。
  6. 前記ねじの頭部と前記被固定部材との間に介在する中間部材を備え、前記中間部材の前記被固定部材と接する面および前記被固定部材の前記中間部材に接する面の双方または何れか一方は球面状である請求項5に記載の固定構造。
  7. 前記ねじの頭部の前記被固定部材側の面が球面状に形成される請求項5に記載の固定構造。
  8. 前記被固定部材は、板状の部材である請求項1から6の何れか一項に記載の固定構造。
  9. レンズと
    前記レンズを保持する筺体と、
    前記筺体内に突設される複数の支持部と、
    前記レンズにより形成される被写体の像を撮像する撮像素子と、
    前記複数の支持部の先端部に対して固定される被固定部材であって、前記撮像素子を搭載する被固定部材と、
    前記複数の支持部のそれぞれと前記被固定部材との間に介在する少なくとも一つのスペーサと、
    前記複数の支持部のそれぞれに対して、前記被固定部材と前記スペーサとを固定する固定要素と、を備え、
    前記スペーサの前記被固定部材に接する部分を含む面、および、前記被固定部材の前記スペーサに接する部分を含む面の双方または何れか一方が、球面状である撮像装置。
  10. レンズ、前記レンズを保持する筺体、前記筺体内に突設される複数の支持部、前記レンズにより形成される被写体の像を撮像する撮像素子、前記複数の支持部の先端部に対して固定される被固定部材であって、前記撮像素子を搭載する被固定部材、前記複数の支持部のそれぞれと前記被固定部材との間に介在する少なくとも一つのスペーサ、および、前記複数の支持部のそれぞれに対して、前記被固定部材と前記スペーサとを固定する固定要素を含み、前記スペーサの前記被固定部材に接する部分を含む面、および、前記被固定部材の前記スペーサに接する部分を含む面の双方または何れか一方が、球面状である撮像装置を備えた移動体。
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JP2021196486A (ja) * 2020-06-12 2021-12-27 京セラ株式会社 光学装置、調整方法およびワッシャー

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