JP2019131248A - ポリエステル樹脂製多重ボトル及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂製多重ボトル及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019131248A
JP2019131248A JP2018015258A JP2018015258A JP2019131248A JP 2019131248 A JP2019131248 A JP 2019131248A JP 2018015258 A JP2018015258 A JP 2018015258A JP 2018015258 A JP2018015258 A JP 2018015258A JP 2019131248 A JP2019131248 A JP 2019131248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bottle
container body
inner container
outer shell
polyester resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018015258A
Other languages
English (en)
Inventor
晃広 山口
Akihiro Yamaguchi
晃広 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokkaican Co Ltd
Original Assignee
Hokkaican Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokkaican Co Ltd filed Critical Hokkaican Co Ltd
Priority to JP2018015258A priority Critical patent/JP2019131248A/ja
Publication of JP2019131248A publication Critical patent/JP2019131248A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】内容器体本体が外殻ボトルから剥離し易く、減容変形し易いポリエステル樹脂脂製多重ボトルを提供する。【解決手段】外口部4と外殻ボトル本体21とを有する外殻ボトル2と、外殻ボトル2の外口部4内に配設される円筒状の内口部13と、内口部13に連接し外殻ボトル2の内面形状に沿う形状の内容器体本体14と、を有し、外圧により変形する内容器体3と、外口部4と内口部13との間に形成されて外殻ボトル2と内容器体3との間に外気を導入する通気路19と、を備え、外殻ボトル本体21は肩部5と胴部6と底部7とを備えるポリエステル樹脂製多重ボトル1であって、内容器体本体14は、外殻ボトル本体よりも薄肉に形成され、肩部5に対応する内容器体本体14の部分には、でこぼこに凹んだ凹凸模様26が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、外殻ボトル内に配置された内容器体を備えるポリエステル樹脂製多重ボトル及びその製造方法に関する。
従来、外圧に対して原形復帰可能な外殻ボトルの内部に、外圧による減容により変形する(以下、「減容変形」ということがある)内容器体を配置し、該外殻ボトルと該内容器体との間に外気が導入されるようにした合成樹脂製多重ボトルが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
合成樹脂製多重ボトルは、外殻ボトルの胴部を押圧することにより、内容器体を減容変形させて内容器体に収容されている内容物を注出する一方、押圧が解除されると別途設けられた逆止弁等の作用により外殻ボトルと内容器体との間に外気が導入される。この結果、外気圧により外殻ボトルが原形復帰する一方、内容器体は減容変形された状態が維持される。このようにするときには、内容器体内に外気が侵入することが無いので、内容器体内に収容されている内容物が酸化等により変質することを防止することができる。
特開2013−245010号公報 特開2010−082916号公報
多重ボトルとしては従来減容変形が容易な軟質のポリエチレン樹脂製多重ボトルが実用化されているが、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂)は、ポリエチレン樹脂と比較して容器の透明感又は内容物の香味の保持性などが優れているため、多重ボトルもポリエチレン樹脂に変えてポリエステル樹脂で成形することが考えられる。
しかしながら、多重ボトルをポリエステル樹脂で成形する場合には、内容器体本体が外殻ボトルの内面に張り付いて外殻ボトルと内容器体本体との間に空気が入り難いという問題がある。また、ポリエステル樹脂では、ポリエチレン樹脂と比較して柔軟性が劣るため、内容器体本体が減容変形し難いという問題がある。
本発明は、以上の点に鑑み、内容器体本体が外殻ボトルから剥離し易く、減容変形し易いポリエステル樹脂脂製多重ボトル及びその製造方法を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明は、
円筒状の外口部と、該外口部に連接する外殻ボトル本体と、を有し、外圧に対して原形復帰可能なポリエステル樹脂製の外殻ボトルと、
前記外殻ボトルの前記外口部内に配設される円筒状の内口部と、該内口部に連接し前記外殻ボトルの内面形状に沿う形状の内容器体本体と、を有し、外圧により変形するポリエステル樹脂製の内容器体と、
前記外口部と前記内口部との間に形成されて前記外殻ボトルと前記内容器体との間に外気を導入する通気路と、を備え、
前記外殻ボトル本体は、前記外口部に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、を備え、
前記外殻ボトルと前記内容器体とがブロー成形にて同時に成形されたポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
前記内容器体本体は、前記外殻ボトル本体よりも薄肉であり、
前記肩部及び前記肩部に対応する前記内容器体本体の部分には凹凸模様が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、内容器体本体を外殻ボトル本体の肉厚よりも薄く、外殻ボトルの肩部と内容器体本体とには凹凸模様が形成されるため、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂など)で外殻ボトルと内容器体を製造しても、通気路から吸い込まれた空気が外殻ボトルの肩部と内容器体本体との間に入り込み易くなり、外殻ボトルから内容器体本体を離れ易くすることができて、内容器体の減容変形が容易となる。
[2]また、本発明においては、前記凹凸模様は、革製品の表面のようなしわ模様とすることができる。凹凸模様としてしわ模様を付けることによりポリエステル樹脂製多重ボトルの外観の向上を図ることができる。他にも、凹凸模様としては、梨地や木目、布地、格子、などの様々な模様とすることができる。凹凸模様としてしわ模様や、梨地、木目、布地、格子などの模様を選択することにより、肩部にも凹凸模様をつける場合に、外殻ボトルの外観の向上を図ることができる。
[3]また、本発明においては、前記外殻ボトル及び前記内容器体は、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなることが好ましい。かかる構成によれば、ポリエチレンテレフタレート樹脂のような比較的硬い材料で外殻ボトル及び内容器体を製造しても、内容器体本体を外殻ボトルから容易に剥すことができる。
[4]また、本発明においては、外殻ボトルと内容器体本体との間に離型剤を介在させることが好ましい。かかる構成によれば、より一層外殻ボトルから内容器体本体を剥離させ易くすることができる。離型剤としては、例えば、流動パラフィンやシリコン系化合物を用いることができる。
[5]本発明のポリエステル樹脂製多重ボトルの製造方法は、
円筒状の外口部と、該外口部に連接する外殻ボトル本体と、を有し、外圧に対して原形復帰可能なポリエステル樹脂製の外殻ボトルと、
前記外殻ボトルの前記外口部内に配設される円筒状の内口部と、該内口部に連接し前記外殻ボトルの内面形状に沿う形状であり前記外殻ボトル本体よりも薄肉の内容器体本体と、を有し、外圧により変形するポリエステル樹脂製の内容器体と、
前記外口部と前記内口部との間に形成されて前記外殻ボトルと前記内容器体との間に外気を導入する通気路と、を備え、
前記外殻ボトル本体は、前記外口部に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、を備え、
前記外殻ボトルと前記内容器体とはブロー成形にて同時に成形されるポリエステル樹脂製多重ボトルの製造方法であって、
ブロー成形する際に、前記外殻ボトルの元となる有底筒状の外プリフォーム内に、前記外プリフォームよりも薄肉であり前記内容器体の元となる有底筒状の内プリフォームを挿入した状態で、ロッドで前記内プリフォームの底部を押圧しながら、前記外殻ボトル用の型であって、前記肩部に対応する部分に凹凸模様が付された型の中で、ブロー成形により前記外殻ボトルと前記内容器体本体とが同時に形成されることを特徴とする。
本発明によれば、外殻ボトルと内容器体本体とを同時にブロー成形することで、肩部の凹凸模様と、内容器体本体の凹凸模様とを同時に形成することができ、ポリエステル樹脂製多重ボトルの製造が容易となる。また、内プリフォームを外プリフォームよりも薄肉とすることで、ブロー成形で成形される内容器体本体も外殻ボトル本体よりも薄くなり、肩部と内容器体本体とに凹凸模様を設けることで、肩部から内容器体本体を容易に剥離させることができる。これは、ブロー成形後の外殻ボトル本体と内容器体本体とで内部応力に差が生じて、内容器体本体は外殻ボトルの肩部から剥離し易くなり、特に、凹凸模様が形成された肩部と肩部に対応する内容器体本体の部分とは、凹凸模様によって表面積が増えて内部応力の差の影響も大きくなるためと考えられる。
本発明のポリエステル樹脂製多重ボトルの実施形態を示す斜視図。 図1のII−II線で切断した断面を示す説明図。
図1及び図2に示すように、本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1は、外圧に対して原形復帰可能な外殻ボトル2と、外殻ボトル2の内側に収容され外圧により変形する内容器体3とからなる。
外殻ボトル2は、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂製であり、円筒状の外口部4と、外口部4に連接する外殻ボトル本体21とを備えている。外殻ボトル本体21は、肩部5と、肩部5に連接する円筒状胴部6と、円筒状胴部6に連接する底部7とを備えている。底部7は、下端に接地する接地部7bを備えると共に、接地部7bの内周側に外殻ボトル2の内側に膨出してポリエステル樹脂製多重ボトル1に自立性を付与する凹部8を備えている。
外口部4は外周面に雄ねじ部10と、サポートリング11とを備える。肩部5は外口部4に接する部分が四角錐状部となっている。この四角錐状部の下方の肩部5は、四角錐状部から円筒状胴部6に向かって次第に拡径するとともに四角錐の角が滑らかになり円筒状胴部6に連なっている。
底部7は、接地部9に接する部分が四角錐状部となっており、四角錐状部の上方に四角錐状部から円筒状胴部6に向かって次第に拡径するとともに四角錐の角が滑らかになり円筒状胴部6に連なっている。また、凹部8は、3段に積層された四角錐台状凹部8a,8b,8cを備えている。
また、肩部5及び底部7の四角錐状部は、それぞれ上下方向軸に直交する水平断面が四角形状であってその頂点にはRが付されており、該頂点に稜線を備えている。ここで、底部7の稜線は肩部5の稜線の延長上に連なっている。
一方、内容器体3は、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂製であり、外口部4の内周側に配設される円筒状の内口部13と、内口部13に連接し、外殻ボトル2の肩部5、円筒状胴部6、底部7、接地部7b、凹部8の内面形状に沿う形状の内容器体本体14とを備えている。内容器体本体14は、外殻ボトル本体21よりも薄肉に形成されている。内口部13は、上部に外口部4の上端よりも上方に延出された延出部15と、延出部15から径方向外方に張り出す鍔部16とを備えており、鍔部16により外口部4の上端縁に係止されている。
なお、外殻ボトル2と内容器体3に用いるポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好適であるが、それに限定されず、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂、又はポリエチレンナフタレート樹脂などであってもよく、または公知のポリエステル樹脂を単独で、あるいは混合して使用してもよい。
また、内口部13は、外周面に周方向に間隔を存して複数の縦溝17を備えている。縦溝17は鍔部16の下面に形成された横溝18に連設されており、横溝18は鍔部16の外周縁で外部に開放されている。この結果、縦溝17及び横溝18により、外殻ボトル2と内容器体3との間に外気を導入する通気路19が形成されている。各縦溝17は、内口部13の下端まで延びている。
肩部5は、外口部4の下端から下方に向かって拡径しながら次第に薄肉となるように形成されている。肩部5には、革製品の表面のしわのようにデコボコに窪んだしわ模様25が全周に亘って設けられている。なお、本実施形態においては、凹凸模様として革製品の表面のしわのようにでこぼこに凹んだしわ模様25を説明したが、本発明の凹凸模様は革製品の表面のしわのような凹凸に限らず、例えば、梨地や、木目、布地、格子、などの他の凹凸模様(シボ模様)であってもよい。
図2の断面図に示すように、肩部5に対応する内容器体本体14の部分にも肩部5と同様のしわ模様26が設けられている。
本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1は、図示しない逆止弁付きキャップが外殻ボトル2の外口部4に装着されて用いられるものであり、内容器体3に図示しない内容物が収容されており、該内容物を注出するときには、外口部4及び内口部13を下方に向けて傾ける。そして、外殻ボトル2の円筒状胴部6を把持して押圧すると、内容器体本体14が減容変形することにより、内容物が注出される。ポリエステル樹脂製多重ボトル1では、円筒状胴部6は軸に直交する断面が円形であるので軸に対して任意の方向から押圧することができるので、円筒状胴部6の中央を容易に把持して内容器体本体18を減容変形させることができ、優れたスクイズ性を得ることができる。
次に、外殻ボトル2の円筒状胴部6の押圧を解除すると、外殻ボトル2と内容器体本体14との間に通気路19の縦溝17から凹凸模様25,26が形成された肩部5と内容器体本体14との間に外気が導入され、自己の復元力により外殻ボトル2は原形に復帰するが、内容器体本体14の中には外気が入り込まず、内容器体本体14は減容変形したままの状態が維持される。
このとき、内容物は重力により内口部13方向に集中しているので、内容器体本体14は外殻ボトル2の底部7の四角錐状部に対応する部分において、底部7の稜線に挟まれる部分に対応する側面部分に内容器体本体14の内側への谷折れ部が形成されて内側に没入することにより、谷折れ変形が始まる。
ポリエステル樹脂製多重ボトル1では、外殻ボトル2の円筒状胴部6の押圧と該押圧の解除とを繰り返すことにより次第に前記内容物が減少する。前記内容物が減少すると、内容器体本体14の谷折れ変形が、外殻ボトル2の底部7の四角錐状部に対応する部分を起点として、幅方向では内容器体本体14の外側から内方に向けて進行し折り畳まれる。
本実施形態においては、肩部5及び内容器体本体14には、しわ模様25、26が存在することにより、内容物充填後の使用時には、両しわ模様25、26の間に外気が導入され、外圧がかかったとき、肩部5に対応する内容器体本体14の部分は、より早く外殻ボトル2から剥離し、折り畳まれた部位が谷部となり折り畳み減容変形が行われる。この結果、内容器体本体14に収容されている内容物を余すことなく注出することができ、残液量を減少させることができる。
また、本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1は、四角錐台状凹部8a,8b,8cからなる形状の凹部8を備えているので、ブロー成形時の加熱圧着により、凹部8では内容器体本体18が外殻ボトル2に密着している。また、凹部8は四角錐台状凹部8a,8b,8cからなり、多数の段差部と屈曲部とを備えていることにより、凹部8においては外殻ボトル2と内容器体本体14との間に外気が侵入することがない。
従って、外殻ボトル2の長さ方向に沿って谷折れ部が形成される間に、凹部8において外殻ボトル2から内容器体本体14が剥離することがなく、内容器体本体14に収容されている内容物をさらに確実に注出することができ、残液量を減少させることができる。
本実施形態の肩部5にしわ模様25が形成されたポリエステル樹脂製多重ボトル1は、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる外殻ボトル2用の有底筒状外プリフォームと外プリフォームよりも胴部が薄肉の内容器体3用の有底筒状内プリフォームとを用いて、外プリフォームに内プリフォームを挿入し、両プリフォームの胴部の間に離型剤(好ましくは、流動パラフィン)を介在させ、外殻ボトル2の肩部5及び肩部5に対応する内容器体本体14の部分にしわ模様25が形成されるように設計されたブロー成形金型を用いて、金型の内部に両プリフォームを配置して、両方同時にブロー成形することにより製造することができる。ブロー成形後の内容器体本体14も外殻ボトル2よりも薄肉となる。
ブロー成形金型のしわ模様は機械加工等で形成される。外プリフォームと内プリフォームとを積層して同時に延伸ブロー成形して得られた多重ボトル1には、肩部5のしわ模様25のみならず、肩部5に対応する内容器体本体14の部分にもしわ模様26が同時に形成される。ブロー成形金型の肩部のしわ模様は、肩部5のしわ模様25と内容器体本体14のしわ模様26とが同時に形成されるように設定されている。
このようにして製造される多重ボトルの外口部4と内口部13の間には通気路19が設けられており、肩部5には、しわ模様25が形成され、肩部5に対応する内容器体本体14の部分にも同様のしわ模様26が形成される。外殻ボトル2と内容器体本体14とはブロー成形後、ブロー成形金型から取り出されて冷却される。肩部5のしわ模様25と内容器体本体14のしわ模様26とでは、内側と外側との冷却温度の差、肉厚の差などの理由から内部応力などにも差が生じて、肩部5のしわ模様25と内容器体本体14のしわ模様26との間において外気を導入するなどして僅かな外力で容易に剥離させることができる。特にしわ模様25,26が形成された肩部5と内容器体本体14との間では、しわ模様25,26によって、剥離性が向上される。これは、しわ模様25,26の分だけ表面積が増加しているため、しわ模様25,26における内部応力の差も他の部分と比較して顕著となるためと考えられる。
本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1によれば、外殻ボトル2の肩部5の内面と内容器体本体14の外面とにしわ模様25,26が設けられているため、比較的硬い材料であるポリエチレンテレフタレート樹脂などで外殻ボトルと内容器体を製造しても、通気路19から取り込まれる空気が、しわ模様25,26が形成された肩部5と内容器体本体14との間に入り込むことによって、外殻ボトル2から内容器体本体14を離れ易くすることができる。
また、ポリエステル樹脂で外殻ボトルと内容器体とを形成したポリエステル樹脂製多重ボトルは、外殻ボトルと内容器体とが共にポリエステル樹脂製であり、内容器体に充填する内容物が高温の加熱状態でホットパックされる場合や、内容物の充填後に、外殻ボトルの外面にシュリンクラベルを取り付けるためにラベルを加熱収縮させる場合などにおいて、外殻ボトルと内容器体とが密着した状態でポリエステル樹脂製多重ボトルが加熱される場合、外殻ボトルの肩部と内容器体本体とが剥離し難くなる虞がある。特に離れ難くなった部分が肩部と肩部に対応する内容器体本体の部分である場合には、外気が導入される通気路に近いため、内容器体本体の減容変形に悪影響を与える虞がある。
しかしながら、本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1においては、高温の内容物を充填するときや、シュリンクラベルを取り付けるために加熱されても、肩部5のしわ模様25及び内容器体本体14のしわ模様26との間で剥離性が向上されているため、通気路19から外気を導入して容易に肩部5から内容器体本体14を剥離させ、外殻ボトル2と内容器体本体14との間の下方にまで容易に外気を送ることができる。
また、ポリエステル樹脂製多重ボトル1の内容器体本体14にピンホールなどがないかどうか品質確認のためにポリエステル樹脂製多重ボトル1の製造後、一度凹部8を除く外殻ボトル2の部分から内容器体本体14を剥離させてピンホールの有無などの品質確認を行ってもよい。そして、品質確認をした後、内容器体本体14を膨らませて元に戻したポリエステル樹脂製多重ボトル1においても、例えば、加熱した内容物の充填工程や、シュリンクラベルの取り付けのための加熱処理工程などの後の工程においても、本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1によれば、しわ模様25,26によって内容器体本体14が外殻ボトル2の肩部5に張り付いて剥離し難くなることを防止することができる。
また、本実施形態においては、外殻ボトル2と内容器体本体14とを同時にブロー成形することで、肩部5のしわ模様25と、内容器体本体14のしわ模様26とを同時に形成することができ、ポリエステル樹脂製多重ボトル1の製造が容易となる。
また、本実施形態では、外殻ボトル2と内容器体本体14との間に離型剤を介在させている。これにより、外殻ボトル2から内容器体本体14を更に剥離させ易くすることができる。離型剤としては、例えば、流動パラフィンやシリコン系化合物を用いることができる。
尚、本実施形態では、外殻ボトル2における肩部5の外口部4に連接する部分を四角錐状部としているが、肩部5全体を四角錐状部としてもよい。また、本実施形態では、外殻ボトル2における底部7の接地部7bに連接する部分を四角錐状部としているが、底部7全体を四角錐状部としてもよい。または、肩部及び底部の一方または両方を円錐状に形成してもよい。
また、本実施形態では、外殻ボトル2における四角錐状部を上下方向軸に直交する水平断面が四角形状である四角錐状としているが、四角錐状部は水平断面が三角形状である三角錐状、五角形状である五角錐状、六角形状である六角錐状のいずれか1つの多角錐状であってもよい。また、多角錐状は、多角形の頂点がカットされ、或いは多角形の頂点にRが付されていてもよく、さらに、前記頂点に挟まれた辺を外方に膨出させてもよく、膨出させた辺に1以上の頂点を備えていてもよい。
また、本実施形態では、外口部4の外周面に雄ねじ部10を備える構成としているが、外口部4は雄ねじ部10を備えない単なる円筒状であってもよく、このようにすることにより例えば醤油ボトル等の打栓式口部等に適用することができる。
また、本実施形態では、円筒状胴部6のスクイズ性等への影響を考慮して、しわ模様25を肩部5にのみ設けているものを説明した。しかしながら、本発明の肩部の凹凸模様は、これに限らず、肩部の上半分にのみ凹凸模様を設けてもよい。また、胴部や底部に凹凸模様を付してもよい。
1 ポリエステル樹脂製多重ボトル
2 外殻ボトル
3 内容器体
4 外口部
5 肩部
6 胴部
7 底部
7b 接地部
8 凹部
10 雄ねじ部
11 サポートリング
13 内口部
14 内容器体本体
15 延出部
16 鍔部
17 縦溝
18 横溝
19 通気路
21 外殻ボトル本体
25 肩部のしわ模様
26 内容器体本体のしわ模様

Claims (5)

  1. 円筒状の外口部と、該外口部に連接する外殻ボトル本体と、を有し、外圧に対して原形復帰可能なポリエステル樹脂製の外殻ボトルと、
    前記外殻ボトルの前記外口部内に配設される円筒状の内口部と、該内口部に連接し前記外殻ボトルの内面形状に沿う形状の内容器体本体と、を有し、外圧により変形するポリエステル樹脂製の内容器体と、
    前記外口部と前記内口部との間に形成されて前記外殻ボトルと前記内容器体との間に外気を導入する通気路と、を備え、
    前記外殻ボトル本体は、前記外口部に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、を備え、
    前記外殻ボトルと前記内容器体とはブロー成形にて同時に成形されるポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記内容器体本体は、前記外殻ボトル本体よりも薄肉に形成され、
    前記肩部及び前記肩部に対応する前記内容器体本体の部分には凹凸模様が設けられていることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  2. 請求項1記載のポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記凹凸模様は、しわ模様であることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  3. 請求項1または請求項2に記載のポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記外殻ボトル及び前記内容器体は、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載のポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記外殻ボトルと前記内容器体本体の間に離型剤が介在されていることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  5. 円筒状の外口部と、該外口部に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、を有し、外圧に対して原形復帰可能なポリエステル樹脂製の外殻ボトルと、
    前記外殻ボトルの前記外口部内に配設される円筒状の内口部と、該内口部に連接し前記外殻ボトルの内面形状に沿う形状の内容器体本体と、を有し、外圧により変形するポリエステル樹脂製の内容器体と、
    前記外口部と前記内口部との間に形成されて前記外殻ボトルと前記内容器体との間に外気を導入する通気路と、
    を備えるポリエステル樹脂製多重ボトルの製造方法であって、
    ブロー成形する際に、前記外殻ボトルの元となる有底筒状の外プリフォーム内に、前記外プリフォームよりも薄肉であり前記内容器体の元となる有底筒状の内プリフォームを挿入した状態で、ロッドで前記内プリフォームの底部を押圧しながら、前記外殻ボトル用の型であって、前記肩部に対応する部分に凹凸模様が付された型の中で、ブロー成形により前記外殻ボトルと前記内容器体本体とが同時に形成されることを特徴とする合成樹脂製ブロー成形多重ボトルの製造方法。
JP2018015258A 2018-01-31 2018-01-31 ポリエステル樹脂製多重ボトル及びその製造方法 Pending JP2019131248A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018015258A JP2019131248A (ja) 2018-01-31 2018-01-31 ポリエステル樹脂製多重ボトル及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018015258A JP2019131248A (ja) 2018-01-31 2018-01-31 ポリエステル樹脂製多重ボトル及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019131248A true JP2019131248A (ja) 2019-08-08

Family

ID=67545552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018015258A Pending JP2019131248A (ja) 2018-01-31 2018-01-31 ポリエステル樹脂製多重ボトル及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019131248A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7519844B2 (ja) 2020-08-28 2024-07-22 株式会社吉野工業所 二重容器

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0428525A (ja) * 1990-05-24 1992-01-31 Dainippon Printing Co Ltd 酸素バリヤー性を有する二軸延伸ブロー成形容器及びその製造方法
JPH0740426A (ja) * 1993-07-28 1995-02-10 Toppan Printing Co Ltd ホログラムを有する中空容器及びその製造方法
JPH10139027A (ja) * 1996-11-12 1998-05-26 Mitsubishi Plastics Ind Ltd プラスチックボトル
JP2003192031A (ja) * 2001-12-21 2003-07-09 Kao Corp 積層剥離容器
JP2004209690A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Yoshino Kogyosho Co Ltd 熱可塑性合成樹脂製壜体容器の製造方法
JP2010082916A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Yoshino Kogyosho Co Ltd ブロー成形容器及びその成形方法
JP2014091580A (ja) * 2013-12-18 2014-05-19 Yoshino Kogyosho Co Ltd 積層剥離容器
JP2016216082A (ja) * 2015-05-19 2016-12-22 東洋製罐グループホールディングス株式会社 延伸ブロー二重容器及びその製造方法
JP2017186059A (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 北海製罐株式会社 ポリエステル樹脂製ブロー成形多重ボトル、それに用いる離型剤、その塗布方法及び塗布装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0428525A (ja) * 1990-05-24 1992-01-31 Dainippon Printing Co Ltd 酸素バリヤー性を有する二軸延伸ブロー成形容器及びその製造方法
JPH0740426A (ja) * 1993-07-28 1995-02-10 Toppan Printing Co Ltd ホログラムを有する中空容器及びその製造方法
JPH10139027A (ja) * 1996-11-12 1998-05-26 Mitsubishi Plastics Ind Ltd プラスチックボトル
JP2003192031A (ja) * 2001-12-21 2003-07-09 Kao Corp 積層剥離容器
JP2004209690A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Yoshino Kogyosho Co Ltd 熱可塑性合成樹脂製壜体容器の製造方法
JP2010082916A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Yoshino Kogyosho Co Ltd ブロー成形容器及びその成形方法
JP2014091580A (ja) * 2013-12-18 2014-05-19 Yoshino Kogyosho Co Ltd 積層剥離容器
JP2016216082A (ja) * 2015-05-19 2016-12-22 東洋製罐グループホールディングス株式会社 延伸ブロー二重容器及びその製造方法
JP2017186059A (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 北海製罐株式会社 ポリエステル樹脂製ブロー成形多重ボトル、それに用いる離型剤、その塗布方法及び塗布装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7519844B2 (ja) 2020-08-28 2024-07-22 株式会社吉野工業所 二重容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008536717A (ja) 最適なプラスチック分布状態のブロー成形容器の製造システム及び方法
JPH04501693A (ja) プラスチックブロー成形ボトル及びプラスチックボトル作製方法.
JP6730824B2 (ja) ポリエステル樹脂製ブロー成形多重ボトル
JP2018030614A (ja) 合成樹脂製多重ボトル及びその製造方法
JP2017065712A (ja) 合成樹脂製多重ボトル
MX2013009221A (es) Costilla de hombro para dirigir fuerza de carga superior.
WO2020116105A1 (ja) プリフォーム、及び合成樹脂製容器
JP6585513B2 (ja) ポリエステル樹脂製ブロー成形多重ボトル
JP6013699B2 (ja) 容器及びその製造方法
JP2019131248A (ja) ポリエステル樹脂製多重ボトル及びその製造方法
JP4666798B2 (ja) 合成樹脂製ボトル型容器
JP7075763B2 (ja) 合成樹脂製ブロー成形多重ボトルの製造方法
JP6932448B2 (ja) 積層プリフォーム、容器、積層プリフォームの製造方法、及び容器の製造方法
JP2019094072A (ja) ポリエステル樹脂製多重ボトル
WO2018061379A1 (ja) 合成樹脂製容器
JP2005280329A (ja) プラスチック容器およびその製造方法
JP2022091282A (ja) ポリエステル樹脂製多重ボトル及びその製造方法
JP7391480B2 (ja) 積層剥離容器
JP2019147279A (ja) ポリエステル樹脂製多重ボトルの製造方法
JP3635977B2 (ja) 延伸ブロー成形用二層構成プリフォーム
JP2005153170A (ja) テーパ付き容器の成形金型
JP2022041270A (ja) 積層剥離容器
JP7211087B2 (ja) 複合容器、複合容器の製造方法およびブロー成形型
JP4087181B2 (ja) 底部に内リブを備える合成樹脂製容器の製造方法およびそれを用いて製造された容器
JP7324620B2 (ja) 多重容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220405