JP2019130647A - 切削インサート、切削工具及び切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサート、切削工具及び切削加工物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な切屑排出性を有する切削インサートが求められていた。【解決手段】一態様のインサートは、凸曲線形状のコーナと、コーナからそれぞれ延びた第1辺及び第2辺とを備えた上面と、上面の反対側に位置する下面と、上面及び下面の間に位置する側面とを有している。また、上面は、コーナに沿って位置する第1面と、第1面から離れており、かつ、第1面よりも下面から離れて位置している第2面と、第1面及び第2面の間に位置しており、かつ、第1面及び第2面のそれぞれに対して傾斜している第3面とを有している。上面視において、第3面は、第1辺の側に位置する第1傾斜面と、第1傾斜面よりも第2辺の側に位置する第2傾斜面とを有しており、上面視において、第1傾斜面は、コーナに接している。【選択図】図4

Description

本態様は、切削インサート、切削工具及び切削加工物の製造方法に関する。
金属などの被削材を切削加工する際に用いられる切削工具として、例えば特許文献1に記載のチップブレーカを有する切削インサートが知られている。特許文献1に記載の切削インサートにおけるチップブレーカは、ノーズの二等分線を境として対称の形状である2つのブレーカ面を有している。
国際公開第2005/068117
特許文献1に記載の切削インサートにおけるチップブレーカは、2つのブレーカ面がノーズから離れて位置しているため、低切り込みでの切削加工時に、切屑の挙動が不安定になるおそれがある。
一態様におけるインサートは、凸曲線形状のコーナと、該コーナからそれぞれ延びた第1辺及び第2辺とを備えた上面と、該上面の反対側に位置する下面と、前記上面及び前記下面の間に位置する側面とを有している。また、前記上面は、前記コーナに沿って位置する第1面と、前記第1面から離れており、かつ、前記第1面よりも前記下面から離れて位置している第2面と、前記第1面及び前記第2面の間に位置しており、かつ、前記第1面及び前記第2面のそれぞれに対して傾斜している第3面とを有している。上面視において、前記第3面は、前記第1辺の側に位置する第1傾斜面と、該第1傾斜面よりも前記第2辺の側に位置する第2傾斜面とを有しており、上面視において、前記第1傾斜面は、前記コーナに接している切削インサート。
上記態様の切削インサートは、良好な切屑排出性を有する。
本開示の実施形態の切削インサートを示す斜視図である。 図1における領域A1を示す拡大図である。 図1に示す切削インサートの上面図である。 図3における領域A2を示す拡大図である。 図4に示す切削インサートの変形例である。 図3に示す切削インサートをB1方向から見た側面図である。 図6における領域A3を示す拡大図である。 図3に示す切削インサートをB2方向から見た側面図である。 図8における領域A4を示す拡大図である。 図3に示す切削インサートをB3方向から見た側面図である。 図10における領域A5を示す拡大図である。 図4におけるC1−C1断面を示す断面図である。 図4におけるC2−C2断面を示す断面図である。 本開示の実施形態の切削工具を示す平面図である。 本開示の実施形態の切削加工物の製造方法における一工程を示した図である。 本開示の実施形態の切削加工物の製造方法における一工程を示した図である。 本開示の実施形態の切削加工物の製造方法における一工程を示した図である。
<切削インサート>
以下、本開示の様々な実施形態の切削インサート1について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態の切削インサート1を説明する上で必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、本開示の切削インサート1は、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
図1に示すように、実施形態の切削インサート1は、上面9と、上面9の反対側に位置する下面11と、上面9及び下面11の間に位置する側面13とを有している。また、上面図である図3に示すように、上面9は、凸曲線形状のコーナ3と、コーナ3からそれぞれ延びた第1辺5及び第2辺7とを備えている。
実施形態の上面9は多角形状であり、図3に示す一例においては上面9が菱形である。したがって、図3に示す一例における上面9は、4つの角及び4つの辺を有している。また、上面9が、菱形であることから、側面13は4つの面領域によって構成されている。なお、上面9の形状は図3に示す構成に限定されるものではない。例えば、上面9が四角形ではなく、五角形、六角形又は八角形であっても何ら問題ない。
図3において、コーナ3は、上面9が有する4つの角の1つである。また、第1辺5及び第2辺7は、上面9が有する4つの辺のうちの2つである。
実施形態における上面9は、概ね多角形状であればよく、厳密な意味での多角形状である必要はない。すなわち、多角形状の上面9における辺は、厳密に直線形状である必要はなく、例えば、凸曲線形状又は凹曲線形状であってもよい。また、多角形状の上面9における角は、2つの直線が交わった構成に限定されるものではなく、例えば、外方に向かって丸みを帯びた形状であってもよい。
図3及び図4に示す一例のように、上面視において第1辺5及び第2辺7は直線形状であってもよい。また、コーナ3の凸曲線形状は、曲率半径が一定であってもよい。
切削インサート1の大きさは特に限定されるものではないが、例えば、上面9の一辺の長さが3〜20mm程度に設定されてもよい。また、上面9から下面11までの高さが、5〜20mm程度に設定されてもよい。
切削インサート1は、上面9及び側面13が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃を有していてもよい。切刃は、被削材を切削加工する際に被削材を切削することが可能である。例えば、切刃は、上面9における、コーナ3、コーナ3に続く第1辺5の一部及び、コーナ3に続く第2辺7の一部に位置していてもよい。図4に示す一例において、切刃は、コーナ3の全体、第1辺5におけるコーナ3と隣り合う一部の領域及び第2辺7におけるコーナ3と隣り合う一部の領域に位置している。
また、切削インサート1は、上面9において開口する穴35を有していてもよい。穴35は、下面11にまで貫通するものであってもよい。また、穴35は上記の形態に限定されるものではなく、例えば、側面13に開口していてもよく、側面13のうちの1つの面領域から、この面領域の反対側に位置する別の面領域にかけて貫通するものであってもよい。
穴35は、切削インサート1をホルダに装着する際の固定具の挿入穴として用いることが可能である。固定具の例として、ネジ、クランプ部材及びくさびなどが挙げられる。
図4および図7などに示すように、本開示における上面9は、第1面15、第2面17及び第3面19を有している。第1面15は、コーナ3に沿って位置している。なお、コーナ3及び第1面15の間には、第1面15及び側面13のそれぞれに対して傾斜する傾斜面を有していてもよい。上記傾斜面は、平坦な面であってもよく、曲面であってもよい。上記傾斜面が平坦な場合、上記傾斜面はいわゆるチャンファと呼ばれるものである。また、上記傾斜面が曲面である場合、上記傾斜面はいわゆるランドと呼ばれるものである。
また、第2面17は、第1面15から離れており、かつ、第1面15よりも下面11から離れて位置している。また、第3面19は、第1面15及び第2面17の間に位置しており、かつ、図7に示すように第1面15及び第2面17のそれぞれに対して傾斜している。
また、図4に示す一例のように、上面視において、第3面19は、第1辺5の側に位置する第1傾斜面21と、第1傾斜面21よりも第2辺7の側に位置する第2傾斜面23とを有しており、第1傾斜面21は、コーナ3に接している。
第1傾斜面21がコーナ3に接しているため、例えばコーナ3の全体を用いた低切り込みの切削加工時にコーナ3から生じる切屑が、第1傾斜面21に接触し易いため、切屑排出が安定する。また、第1傾斜面21がコーナ3に接しているため、コーナ3の中央に対しても第1傾斜面21が近くに位置し易い。そのため、例えばコーナ3の一部を用いた極低切り込みの切削加工時においても、切屑が第1傾斜面21に接触し易い。したがって、実施形態における切削インサート1は、低切り込み時においても切屑の挙動を安定させることができることから、良好な切屑排出性を有する。
また、図4に示す一例のように、上面視において、第1傾斜面21は、第1辺5に接していてもよい。第1傾斜面21が第1辺5に接している場合には、第1傾斜面21及びコーナ3の間に所定の空間を設けることができる。そのため、コーナ3から生じる切屑が第1傾斜面21において詰まりにくい。したがって、図4に示す一例における切削インサート1は、より良好な切屑排出性を有する。
また、図5に示す変形例のように、上面視において、第3面19は、第1傾斜面21に隣り合い、かつ、第1辺5に沿って延びている第3傾斜面25を有していてもよい。側面13、第2面17及び第1傾斜面21の3つの面が交わる交点の近傍には応力が集中し易い。しかしながら、上面視において、第3面19は、第1傾斜面21に隣り合い、かつ、第1辺5に沿って延びている第3傾斜面25を有しているため、交点の近傍への応力集中が緩和される。そのため、実施形態における切削インサート1は高い耐久性を有する。なお、上面視において、第3傾斜面25は、平坦な面であってもよく、曲面であってもよい。
また、上面9は、コーナ3及び第1辺5の間並びにコーナ3及び第2辺7の間に、コー
ナ3の曲率半径と異なる曲率半径を有する凸曲線形状の部分を有していてもよい。上面視である図4に一例を示すように、第2傾斜面23は、コーナ3及び第2辺7の間に位置する凸曲線形状の部分に接触していてもよい。
例えばコーナ3のうち第2辺7に最も近い位置まで切り込んで切削加工をする場合、第2傾斜面23がコーナ3上に位置していないため、第2傾斜面23及びコーナ3の間に所定の空間を設けることができる。そのため、コーナ3から生じる切屑が第2傾斜面23において詰まりにくい。したがって、第2傾斜面23が上記の構成である場合には、切屑排出性がさらに良好になる。なお、上面視において、第2傾斜面23がコーナ3及び第2辺7の間に位置する凸曲線形状の部分に接触しているとき、第2傾斜面23はコーナ3と点接触していてもよい。
また、上面視である図4に示すように、第2傾斜面23は、コーナ3から離れていてもよい。第2傾斜面23がコーナ3から離れている場合には、第1面15のスペースが確保され易い。そのため、切屑が詰まりにくい。
また、上面視において、第2傾斜面23は、第2辺7に接していてもよい。例えばコーナ3に加えて第2辺7も用いて切削加工をする場合には、切屑が安定して第2傾斜面23に接触し易い。そのため、第2傾斜面23において良好に切屑を処理することが可能である。
図4に示す一例における第1傾斜面21及び第2傾斜面23は、それぞれ平らな面である。なお、第1傾斜面21及び第2傾斜面23は、それぞれ凸曲面形状、或いは凹曲面形状であってもよい。
また、図4に示す一例のように、第1傾斜面21及び第2傾斜面23が交わっていてもよい。すなわち、図4に示す一例のように、上面3が、第1傾斜面21及び第2傾斜面23の間に稜線27を有していてもよい。さらに、図4に示すように、稜線27が、コーナ3の二等分線Mに対して平行であってもよく、また、傾斜していてもよい。図4に示す一例においては、稜線27が、コーナ3の二等分線Mよりも第2辺の側に位置しており、且つ、コーナ3から離れるにしたがって二等分線Mに近づいている。
なお、図4に示す一例においては、第1辺5の仮想延長線L1及び第2辺7の仮想延長線L2のなす角を二等分にする線によってコーナ3の二等分線Mが示されている。
上面視した際に稜線27が二等分線Mに対して傾斜している場合には、下記の通り、被削材の加工面が良好になる。
例えば、図4に示すように、コーナ3から離れるにつれて第1辺5に近づくように稜線27が傾斜している場合には、コーナ3における第2辺7の側の部分を主として用いた端面加工における被削材の加工面が良好になる。これは、稜線27が上記のように傾斜している場合には、切屑が第1傾斜面21に接触し易いため、切削インサート1の送り方向へ排出され易く、加工面の方向へ排出されにくいからである。
なお、上記の端面加工においては、切削インサート1は、概ね第2辺7に沿った方向であって第2辺7からコーナ3に向かうように移動する。そのため、上記の端面加工における送り方向とは、概ね第2辺7に沿った方向であって第2辺7からコーナ3に向かう方向である。
また、コーナ3から離れるにつれて第2辺7に近づくように稜線27が傾斜している場
合には、コーナ3における第2辺7の側の部分を主として用いた内径加工或いは外径加工における被削材の加工面が良好になる。これは、稜線27が上記のように傾斜している場合には、第2傾斜面23に接触した切屑が、切削インサートの送り方向へ排出され易く、加工面の方向へ排出されにくいからである。
なお、上記の内径加工及び外径加工においては、切削インサート1は、概ね第2辺7に直交する方向であって第1辺5から第2辺7に向かうように移動する。そのため、上記の端面加工における送り方向とは、概ね第2辺7に直交する方向であって第1辺5から第2辺7に向かう方向である。
また、稜線27とは、第1傾斜面21及び第2傾斜面23が接続される部分であり、厳密な線である必要はない。例えば、第1傾斜面21及び第2傾斜面23の間にこれらの面を接続する、細長い曲面が存在していてもよい。すなわち、このような曲面が肉眼で見て概ね線形状であれば、この曲面を稜線27と見なしてもよい。
また、図4に示す一例のように、上面視において、稜線27が、コーナ3の二等分線Mよりも第2辺7の側に位置していてもよい。稜線27が上記のように位置している場合には、二等分線Mに直交する方向における第1傾斜面21の幅が広い。そのため、コーナ3における第2辺7の側の部分を主として用いた端面加工において切屑が第1傾斜面21に接触し易い。
また、図5に示す一例のように、上面視において、稜線27が、コーナ3の二等分線Mよりも第1辺5の側に位置していてもよい。稜線27が上記のように位置している場合には、二等分線Mに直交する方向における第2傾斜面23の幅が広い。そのため、コーナ3における第2辺7の側の部分を主として用いた内径加工或いは外径加工において切屑が第2傾斜面23に接触し易い。
また、上面視において、稜線27が、コーナ3の二等分線Mと交差していてもよい。稜線27が上記のように位置している場合には、稜線27が二等分線Mに対して傾斜しつつ、二等分線Mに直交する方向における第1傾斜面21及び第2傾斜面23のそれぞれの幅が広く確保される。そのため、コーナ3における第2辺7の側の部分を主として用いた端面加工、内径加工及び外径加工のいずれにおいても加工面が良好である。
また、図4に示す一例のように、上面9が、第2傾斜面23と隣り合い、かつ、第2辺7に沿って位置する第4面29を有していてもよい。上面9が上記の第4面29を有している場合には、例えばコーナ3における第2辺7の側の部分を主として用いた端面引き上げ加工における被削材の加工面が良好になる。これは、第2面17における第2辺7に沿った部分が被削材に対して接触しにくくなるからである。そのため、図4に示す一例における切削インサート1は、上記の端面引き上げ加工に用いられた場合においても、被削材を傷つけにくく、良好な加工面を提供できる。
なお、上記の端面引き上げ加工においては、切削インサート1は、概ね第2辺7に沿った方向であってコーナ3から第2辺7に向かうように移動する。そのため、上記の端面引き上げ加工における送り方向とは、概ね第2辺7に沿った方向であってコーナ3から第2辺7に向かう方向である。
また、図5に示す一例のように、第4面29は、コーナ3に接していてもよい。第4面29がコーナ3に接している場合には、引き上げ加工する際に、第2面17における第2辺7に沿った部分が被削材に対してより一層接触しにくくなる。そのため、図5に示す一例における切削インサート1は、上記の端面引き上げ加工に用いられた場合においても、
被削材を傷つけにくく、良好な加工面を提供できる。
また、図5に示す一例のように、上面視において、第2傾斜面23は、第2辺7から離れていてもよい。上面視において、第2傾斜面23が、第2辺7から離れている場合には、第2傾斜面23及び第2辺7の間に所定の空間を設けることができる。そのため、第2辺7から生じる切屑が第2辺7及び第2傾斜面23の間において詰まりにくい。したがって、図5に示す一例における切削インサート1は、良好な切屑排出性を有する。
また、図12及び図13に示す一例において、上面及び下面の中心を通る中心軸Pに直交する仮想平面を基準面Sとしている。図12は、図4におけるC1−C1断面を示す断面図であり、第1辺5に直交する断面図である。図12において、第1傾斜面21と基準面Sとがなす角度を第1角度θ1とする。また、図13は、図4におけるC2−C2断面を示す断面図であり、第2辺7に直交する断面図である。図13において、第2傾斜面23と基準面Sとがなす角度を第2角度θ2とする。ただし、図12及び図13は各種部材と中心軸Pとの位置関係を忠実に表したものではない。
このとき、第2角度θ2は第1角度θ1より小さくてもよい。第2角度θ2が第1角度θ1よりも小さい場合には、切屑が第2傾斜面23に接触して生じる抵抗が小さい。そのため、切削インサート1の耐久性が高い。
なお、上面視において、第1辺5に直交する仮想直線が第1傾斜面21を通らない場合は、上面視において、稜線27の仮想延長線L1に対して直交しており、かつ、第1傾斜面21を通る断面で第1角度θ1を評価してもよい。
切削インサート1の材質としては、例えば、超硬合金、サーメット、セラミックス、PCD(ポリクリスタルダイヤモンド)及びcBN(キュービックボロンナイトライド)などが挙げられる。
超硬合金の組成としては、例えば、WC(炭化タングステン)−Co、WC−TiC(炭化チタン)−Co及びWC−TiC−TaC(炭化タンタル)−Coが挙げられる。ここで、WC、TiC及びTaCは硬質粒子であり、Coは結合相である。また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料である。具体的には、サーメットとして、TiC又はTiN(窒化チタン)を主成分とした化合物が挙げられる。なお、切削インサート1の材質としては、これらに限定されるものではない。
切削インサート1は、上に例示する材質によって構成される1つの部材のみによって構成されていてもよく、また、上に例示する材質によって構成される複数の部材によって構成されていてもよい。
例えば、切削インサート1が、図1に示すように、本体部31及び切削部33によって構成されており、全体として多角板形状になっていてもよい。本体部31は略多角板形状であって、角の一部に切り欠かれた部分を有した構成であってもよい。切削部33は、上記の切り欠かれた部分にロウ材などを用いて接合されたものであってもよい。ここで、図1に示す一例においては、コーナ3、第1辺5の一部及び第2辺7の一部が、切削部33に位置している。
切削部33の材質として、例えばPCD及びcBNのように硬度が比較的高い材質を用いるとともに、本体部31の材質として、例えば、超硬合金、サーメット又はセラミックスを用いた場合には、安価に製造することが可能でありつつも、切削負荷に対する耐久性が高い切削インサート1となる。本体部31及び切削部33の硬度は、それぞれの部位の
ビッカース硬さを測定することによって評価すればよい。
また、切削インサート1は、上記の本体部31及び切削部33のみによって構成されていてもよいが、例えば、本体部31及び切削部33の部位に加えて、これらの部位の表面を被覆する被覆層(不図示)を備えていてもよい。被覆層は、本体部31及び切削部33によって構成される基体の表面の全体を覆っていてもよく、また、基体の表面の一部のみを覆っていてもよい。
被覆層の材質としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、並びに、チタンの炭化物、窒化物、酸化物、炭酸化物、窒酸化物、炭窒化物及び炭窒酸化物などが挙げられる。被覆層は、上記の材質のうち1つのみを含有していてもよく、また、複数を含有していてもよい。
また、被覆層は、1つのみの層によって構成されていてもよく、複数の層が積層された構成であってもよい。なお、被覆層の材質としては、これらに限定されるものではない。被覆層は、例えば、化学蒸着(CVD)法又は物理蒸着(PVD)法を用いることによって、基体の上に位置させることが可能である。
<切削工具>
次に、実施形態の切削工具101について図面を用いて説明する。
実施形態の切削工具101は、図14に示すように、第1端105aから第2端105bに向かって延びたホルダ105を有している。ホルダ105は、第1端105aの側にポケット103(切削インサートポケット)を有している。切削工具101は、ポケット103に位置する上記の切削インサート1を備えている。実施形態の切削工具101においては、第1辺、第2辺及びコーナのうち切刃として用いられる部分の少なくとも一部がホルダ105の第1端105aから突出するように、切削インサート1が装着されている。
ホルダ105は、細長く伸びた棒形状をなしている。そして、ホルダ105の第1端105aの側には、ポケット103が1つ設けられている。ポケット103は、切削インサート1が装着される部分であり、ホルダ105における第1端105aの側の端面に対して開口している。このとき、ポケット103がホルダ105の側面に対しても開口している場合には、切削インサート1の装着を容易に行うことができる。図14に示す一例におけるポケット103は、ホルダ105の下面に対して平行な着座面と、この着座面に対して傾斜する拘束側面とを有している。
ポケット103には切削インサート1が位置している。このとき、切削インサート1の下面がポケット103に直接に接していてもよく、また、切削インサート1とポケット103との間にシートを挟んでいてもよい。
図14に示す一例においては、切削インサート1は、クランプ部材107によって、ホルダ105に装着されている。すなわち、クランプ部材107の頭部が切削インサート1の穴の内壁に押し当てられ、切削インサート1をポケット103に拘束している。
ホルダ105としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
実施形態においては、いわゆる旋削加工に用いられる切削工具を例示している。旋削加工としては、例えば、内径加工、外径加工、端面加工及び溝入れ加工が挙げられる。なお
、切削工具としては旋削加工に用いられるものに限定されない。例えば、転削加工に用いられる切削工具に上記の実施形態の切削インサート1を用いてもよい。
<切削加工物の製造方法>
次に、実施形態の切削加工物の製造方法について図面を用いて説明する。
切削加工物は、被削材201を切削加工することによって作製される。実施形態における切削加工物の製造方法は、以下の工程を備えている。すなわち、
(1)被削材201を回転させる工程と、
(2)回転している被削材201に上記実施形態に代表される切削工具101における第1辺、第2辺及びコーナのうち切刃として用いられる部分の少なくとも一部を接触させる工程と、
(3)切削工具101を被削材201から離す工程と、
を備えている。
より具体的には、まず、図15に示すように、被削材201を軸O1の周りで回転させるとともに、被削材201に切削工具101を相対的に近付ける。次に、図16に示すように、切削工具101における第1辺、第2辺及びコーナのうち切刃として用いられる部分の少なくとも一部を被削材201に接触させて、被削材201を切削する。そして、図17に示すように、切削工具101を被削材201から相対的に遠ざける。
実施形態においては、軸O1を固定するとともに被削材201を回転させた状態で切削工具101をY1方向に移動させることによって被削材201に近づけている。また、図16においては、回転している被削材201に切削インサート1における第1辺、第2辺及びコーナのうち切刃として用いられる部分の少なくとも一部を接触させ、X1方向に移動させることによって被削材201を切削している。また、図17においては、被削材201を回転させた状態で切削工具101をY2方向に移動させることによって遠ざけている。
なお、実施形態の製造方法における切削加工では、それぞれの工程において、切削工具101を動かすことによって、切削工具101を被削材201に接触させる、あるいは、切削工具101を被削材201から離しているが、当然ながらこのような形態に限定されるものではない。
例えば、(1)の工程において、被削材201を切削工具101に近づけてもよい。同様に、(3)の工程において、被削材201を切削工具101から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、被削材201を回転させた状態を維持して、被削材201の異なる箇所に切削インサート1における第1辺、第2辺及びコーナのうち切刃として用いられる部分の少なくとも一部を接触させる工程を繰り返せばよい。
なお、被削材201の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄、又は非鉄金属などが挙げられる。
1・・・切削インサート
3・・・コーナ
5・・・第1辺
7・・・第2辺
9・・・上面
11・・・下面
13・・・側面
15・・・第1面
17・・・第2面
19・・・第3面
21・・・第1傾斜面
23・・・第2傾斜面
25・・・第3傾斜面
27・・・稜線
29・・・第4面
31・・・本体部
33・・・切削部
35・・・穴
101・・・切削工具
103・・・ポケット
105・・・ホルダ
107・・・クランプ部材
201・・・被削材
P・・・中心軸
θ1・・・第1角度
θ2・・・第2角度
M・・・二等分線
L1・・・仮想延長線
L2・・・仮想延長線
S・・・基準面

Claims (9)

  1. 凸曲線形状のコーナと、該コーナからそれぞれ延びた第1辺及び第2辺とを備えた上面と、
    該上面の反対側に位置する下面と、
    前記上面及び前記下面の間に位置する側面とを有し、
    前記上面は、
    前記コーナに沿って位置する第1面と、
    前記第1面から離れており、かつ、前記第1面よりも前記下面から離れて位置している第2面と、
    前記第1面及び前記第2面の間に位置しており、かつ、前記第1面及び前記第2面のそれぞれに対して傾斜している第3面とを有しており、
    上面視において、前記第3面は、
    前記第1辺の側に位置する第1傾斜面と、
    該第1傾斜面よりも前記第2辺の側に位置する第2傾斜面とを有しており、
    上面視において、前記第1傾斜面は、前記コーナに接している切削インサート。
  2. 上面視において、前記第1傾斜面は、前記第1辺に接している請求項1に記載の切削インサート。
  3. 上面視において、前記第2傾斜面は、前記コーナから離れている請求項1又は2に記載の切削インサート。
  4. 上面視において、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間に稜線を有し、該稜線は、前記コーナの二等分線と交差している請求項1乃至3のいずれか1つに記載の切削インサート。
  5. 上面視において、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間に稜線を有し、該稜線は、前記コーナの二等分線よりも前記第2辺の側に位置している請求項1乃至3のいずれか1つに記載の切削インサート。
  6. 前記上面は、前記第2傾斜面と隣り合い、かつ、前記第2辺に沿って位置する第4面を有する請求項1乃至5のいずれか1つに記載の切削インサート。
  7. 前記上面及び前記下面の中心を通る中心軸に直交する仮想平面を基準面としたとき、
    上面視において前記第2辺に直交する断面における、前記第2傾斜面と前記基準面とがなす第2角度は、上面視において前記第1辺に直交する断面における、前記第1傾斜面と前記基準面とがなす第1角度よりも小さい請求項1乃至6のいずれか1つに記載の切削インサート。
  8. 第1端から第2端に向かって延び、前記第1端側に位置するポケットを有するホルダと、
    前記ポケット内に位置する、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の切削インサートとを有する切削工具。
  9. 被削材を回転させる工程と、
    回転している前記被削材に請求項8に記載の切削工具を接触させる工程と、
    前記切削工具を前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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