JP2019126137A - 電力変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンデンサやリアクトルなどの大型の部品を空間効率よく収容可能な電力変換器を提供する。【解決手段】電力変換器2のケース50は、アッパーケース52とロアケース53に分割されている。ケース50の内部には、制御基板66、積層ユニット20、コンデンサ60、リアクトル70が収容されている。制御基板66と積層ユニット20はアッパーケース52に収容されており、コンデンサ60とリアクトル70はロアケース53に収容されている。アッパーケース52に雌ネジ孔72が設けられており、ロアケース53の雌ネジ孔72に対向する位置に貫通孔59が設けられている。下側から貫通孔59に挿通されたボルト57が雌ネジ孔72に締結され、アッパーケース52とロアケース53が連結される。【選択図】図4

Description

本明細書が開示する技術は、複数のパワーモジュールと複数の冷却器が積層されている積層ユニットと、パワーモジュールに接続されているコンデンサを備えている電力変換器に関する。
積層ユニットのパワーモジュールとコンデンサが接続されている電力変換器が特許文献1に開示されている。特許文献1の電力変換器は、電気自動車に搭載され、電源の電力を、走行用のモータの駆動に適した電力に変換するデバイスである。特許文献1の電力変換器は、積層ユニットとコンデンサが横方向に並んでケースに収容されている。積層ユニットとコンデンサの上方に、積層ユニットのパワーモジュールを制御する制御基板が配置されている。
特開2016−100986号公報
車載の機器にとって小型化は重要な課題である。特に、大電力を扱う電力変換器では、コンデンサの体格が大きく、ほかにも体格の大きいリアクトルなどもケースに収容される。本明細書が開示する技術は、ケース内に大きな部品を空間効率よく収容した電力変換器を提供する。
本明細書が開示する電力変換器は、アッパーケースとロアケースに分割されているケースと、積層ユニットと、制御基板と、コンデンサと、リアクトルを備えている。積層ユニットは、複数のパワーモジュールと複数の冷却器が積層されているデバイスであり、アッパーケースに収容されている。制御基板は、アッパーケース内にて積層ユニットの上方に配置されている。コンデンサは、パワーモジュールに接続されており、ロアケースに収容されている。リアクトルは、ロアケースに収容されている。パワーモジュールと冷却器の積層方向からみたときにリアクトルの横幅が積層ユニットの横幅よりも短い。積層方向からみたときにコンデンサの隣にリアクトルが配置されている。アッパーケースには雌ネジ孔が設けられており、ロアケースには、雌ネジ孔に対向する位置に貫通孔が設けられている。下側から貫通孔に挿通されたボルトが雌ネジ孔に締結され、アッパーケースとロアケースが接続される。
上記のレイアウトにより、積層ユニットと制御基板とコンデンサとリアクトルを空間効率よくケースに収容することができる。特に、コンデンサを積層ユニットよりも横幅が短いリアクトルの隣に配置することで、パワーモジュールと冷却器の積層方向からみたときのケース全体の横幅を短くすることができる。また、アッパーケースとロアケースの締結を、アッパーケースに設けられた雌ネジ孔に、下側からロアケースの貫通孔を通してボルトを締結する構造とすることで、ボルト締結用のスペースをアッパーケースの側に設ける必要がなくなり、より大きい制御基板をアッパーケースに収容することが可能となった。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電力変換器を含む電気自動車の電力系のブロック図である。 積層ユニットとバスバとコンデンサユニットのアセンブリの斜視図である。 積層ユニットとバスバとコンデンサユニットのアセンブリの分解斜視図である。 電力変換器のケース内の部品レイアウトを示す断面図である(YZ平面でカット)。 電力変換器のケース内の部品レイアウトを示す断面図である(XZ平面でカット)。
図面を参照して実施例の電力変換器2を説明する。実施例の電力変換器2は電気自動車に搭載されるデバイスである。電力変換器2は、バッテリの電力を走行用モータの駆動電力に変換する。図1に、電力変換器2を含む電気自動車100の電力系のブロック図を示す。電気自動車100は、2個の走行用のモータ83a、83bを備えている。それゆえ、電力変換器2は、2セットのインバータ回路13a、13bを備えている。2個のモータ83a、83bの出力は、ギアボックス85で合成されて車軸86(即ち駆動輪)へと伝達される。
電力変換器2は、システムメインリレー82を介してバッテリ81と接続されている。電力変換器2は、バッテリ81の電圧を昇圧する電圧コンバータ回路12と、昇圧後の直流電力を交流電力に変換する2セットのインバータ回路13a、13bを備えている。
電圧コンバータ回路12は、バッテリ側の端子に印加された電圧を昇圧してインバータ側の端子に出力する昇圧動作と、インバータ側の端子に印加された電圧を降圧してバッテリ側の端子に出力する降圧動作の双方を行うことが可能な双方向DC−DCコンバータである。説明の便宜上、以下では、バッテリ側(低電圧側)の端子を入力端18と称し、インバータ側(高電圧側)の端子を出力端19と称する。また、入力端18の正極と負極を夫々、入力正極端18aと入力負極端18bと称する。出力端19の正極と負極を夫々、出力正極端19aと出力負極端19bと称する。「入力端18」、「出力端19」との表記は説明の便宜を図るためのものであり、先に述べたように、電圧コンバータ回路12は双方向DC−DCコンバータであるので、出力端19から入力端18へ電力が流れる場合がある。
電圧コンバータ回路12は、2個のスイッチング素子9a、9bの直列回路、リアクトル7、フィルタコンデンサ5、各スイッチング素子に逆並列に接続されているダイオードで構成されている。リアクトル7は、一端が入力正極端18aに接続されており、他端は直列回路の中点に接続されている。フィルタコンデンサ5は、入力正極端18aと入力負極端18bの間に接続されている。入力負極端18bは、出力負極端19bと直接に接続されている。スイッチング素子9bが主に昇圧動作に関与し、スイッチング素子9aが主に降圧動作に関与する。図1の電圧コンバータ回路12はよく知られているので詳細な説明は省略する。なお、符号8aが示す破線矩形の範囲の回路が、後述するパワーモジュール8aに対応する。符号25a、25bは、パワーモジュール8aから延出している端子を示している。符号25aは、スイッチング素子9a、9bの直列回路の高電位側と導通している端子(正極端子25a)を示している。符号25bは、スイッチング素子9a、9bの直列回路の低電位側と導通している端子(負極端子25b)を表している。次に説明するように、正極端子25a、負極端子25bという表記は、他のパワーモジュールでも用いる。
インバータ回路13aは、2個のスイッチング素子の直列回路が3セット並列に接続された構成を有している。スイッチング素子9cと9d、スイッチング素子9eと9f、スイッチング素子9gと9hがそれぞれ直列回路を構成している。各スイッチング素子にはダイオードが逆並列に接続されている。3セットの直列回路の高電位側の端子(正極端子25a)が電圧コンバータ回路12の出力正極端19aに接続されており、3セットの直列回路の低電位側の端子(負極端子25b)が電圧コンバータ回路12の出力負極端19bに接続されている。3セットの直列回路の中点から3相交流(U相、V相、W相)が出力される。3セットの直列回路の夫々が、後述するパワーモジュール8b、8c、8dに対応する。
インバータ回路13bの構成はインバータ回路13aと同じであるため、図1では具体的な回路の図示を省略している。インバータ回路13bもインバータ回路13aと同様に、2個のスイッチング素子の直列回路が3セット並列に接続された構成を有している。3セットの直列回路の高電位側の端子が電圧コンバータ回路12の出力正極端19aに接続されており、3セットの直列回路の低電位側の端子が電圧コンバータ回路12の出力負極端19bに接続されている。各直列回路に対応するハードウエアをパワーモジュール8e、8f、8gと称する。
インバータ回路13a、13bの入力端に平滑コンデンサ6が並列に接続されている。平滑コンデンサ6は、別言すれば、電圧コンバータ回路12の出力端19に並列に接続されている。平滑コンデンサ6は、電圧コンバータ回路12とインバータ回路13a、13bの間を流れる電流の脈動を除去する。
スイッチング素子9a−9hは、トランジスタであり、典型的にはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であるが、他のトランジスタ、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であってもよい。また、ここでいうスイッチング素子は、電力変換に用いられるものであり、パワー半導体素子と呼ばれることもある。パワーモジュール8e−8gに含まれているスイッチング素子も同様である。
図1において、破線8a−8gの夫々がパワーモジュールに相当する。電力変換器2は、2個のスイッチング素子の直列回路を7セット備えている。ハードウエアとしては、直列回路を構成する2個のスイッチング素子、および各スイッチング素子に逆並列に接続されているダイオードが一つのパッケージに収容されている。以下では、パワーモジュール8a−8gのいずれか一つを区別なく示すときにはパワーモジュール8と表記する。
7個のパワーモジュール(7セットの直列回路)の高電位側の端子(正極端子25a)が平滑コンデンサ6の正極電極に接続され、低電位側の端子(負極端子25b)が平滑コンデンサ6の負極電極に接続される。図1において、符号30が示す破線内の導電経路は、複数のパワーモジュール8の正極端子25aと平滑コンデンサ6の正極電極を相互に接続するバスバ(正極バスバ)に対応する。符号40が示す破線内の導電経路は、複数の負極端子25bと平滑コンデンサ6の負極電極を相互に接続するバスバ(負極バスバ)に対応する。次に、複数のパワーモジュール8と正極バスバ30、負極バスバ40の構造について説明する。
図2に電力変換器2の一部のハードウエアの斜視図を示す。図2は、バスバ30、40で接続された積層ユニット20とコンデンサ60のアセンブリの斜視図である。積層ユニット20は、先に述べたパワーモジュール8(8a−8g)と複数の冷却器22を積層したデバイスである。コンデンサ60は、図1の平滑コンデンサ6に相当するコンデンサ素子を封止したデバイスである。
複数のパワーモジュール8(8a−8g)は、複数の冷却器22とともに積層ユニット20を構成している。パワーモジュール8a−8gは全て同じ形状であるので、図2と後述する図3では、代表して左端のパワーモジュールにのみ、符号8を付し、他のパワーモジュールには符号を省略した。また、図2と後述する図3では、左端の2個の冷却器にのみ、符号22を付し、他の冷却器には符号を省略した。
積層ユニット20は、図1のインバータ回路13a、13bの主要部品をほとんど含んでいる。それゆえ、積層ユニット20は、「インバータ」と換言してもよい。それゆえ、図2と図3では、積層ユニット20の符号にかっこ書きで13a、13bと付記してある。
図の座標系について説明する。図中の座標系のZ軸の正方向が、電力変換器2の「上」に相当する。即ち、図2(及び後述する図3)は、積層ユニット20とコンデンサ60のアセンブリを斜め下からみた図である。
積層ユニット20は、複数のカードタイプの冷却器22が平行に配置されているとともに、隣り合う冷却器22の間にカードタイプのパワーモジュール8が挟まれているデバイスである。カードタイプのパワーモジュール8は、その幅広面を冷却器22に対向させて積層されている。各パワーモジュール8の一つの側面(下面)から3個の端子(正極端子25a、負極端子25b、中点端子25c)が延びている。図2と後述する図3では、積層ユニット20の左端に位置するパワーモジュール8の端子にのみ符号25a、25b、25cを付し、残りのパワーモジュール8には端子を示す符号を省略した。
正極端子25aと負極端子25bは、先に述べたように、パワーモジュール8に収容されている直列回路の高電位側の端子と低電位側の端子である。中点端子25cは、直列回路の中点と導通している端子である。別言すれば、3個の端子25a−25cは、いずれも、パワーモジュール8の内部でスイッチング素子と導通している。3個の端子25a−25cは、パワーモジュール8の幅広面と交差する一側面(下面)から図中のZ軸負方向(即ち下方)に延びている(図2は、積層ユニット20を斜め下から見た図であることに留意されたい)。正極端子25aなどが設けられている一側面の反対側の面(上面)からは、複数の制御端子27が図中のZ軸正方向(即ち上方)に延びている。制御端子27は、パワーモジュール8に内蔵されているスイッチング素子のゲート電極と導通しているゲート端子、及び、パワーモジュール8に内蔵されている温度センサなどに導通している信号端子である。
図中の右端の冷却器22には、冷媒供給口28と冷媒排出口29が設けられている。隣接する冷却器22同士は、2個の連結管23で接続されている。一方の連結管23は、積層方向からみて冷媒供給口28と重なるように位置している。図2、図3では隠れて見えないが、他方の連結管は、積層方向からみて冷媒排出口29と重なるように位置している。冷媒供給口28と冷媒排出口29には、不図示の冷媒循環装置が接続される。冷媒供給口28から供給される冷媒は、一方の連結管23を通じて全ての冷却器22に分配される。冷媒は冷却器22を通る間に隣接するパワーモジュール8から熱を吸収する。熱を吸収した冷媒は、他方の連結管23と冷媒排出口29を通じて積層ユニット20から排出される。各パワーモジュール8は、その両側から冷却されるので、積層ユニット20は冷却性能が高い。
各パワーモジュール8の3個の端子25a−25cはいずれも平板状である。複数のパワーモジュール8の正極端子25aは、隣接するパワーモジュール8の正極端子25aの平坦面と対向するように、積層方向に一列に並んでいる。複数のパワーモジュール8の負極端子25bも、隣接するパワーモジュール8の負極端子25bの平坦面と対向するように、積層方向に一列に並んでいる。複数のパワーモジュール8の中点端子25cも同様である。複数のパワーモジュール8の正極端子25a、負極端子25b、中点端子25cは、3列に並んでいる。
先に述べたように、コンデンサ60は、電気自動車100の走行用モータの駆動電力が流れるので体格が大きい。コンデンサ60は、積層ユニット20の冷却器22とパワーモジュール8の積層方向(図中のX方向)に長尺であり、積層ユニット20の斜め下方(図2、図3では斜め上方)に並んでいる。コンデンサ60のケースの中には、コンデンサ素子61(図3参照)が収容されている。積層ユニット20とコンデンサ60は、正極バスバ30と負極バスバ40で接続されている。なお、正極バスバ30と負極バスバ40の間には絶縁板48が挟まれている。コンデンサ60の長手方向の両端には、コンデンサ60をケースへ取り付けるためのタブ62が設けられている。
図3に、正極バスバ30と負極バスバ40と積層ユニット20とコンデンサ素子61(コンデンサ60)のアセンブリの分解斜視図を示す。図3では、コンデンサ60のケースを省略し、内部のコンデンサ素子61を描いてある。コンデンサ素子61は、図1の平滑コンデンサ6に相当する。
複数のパワーモジュール8の正極端子25aとコンデンサ素子61の正極61aが正極バスバ30で接続され、複数の負極端子25bとコンデンサ素子61の負極61bが負極バスバ40で接続される。
正極バスバ30は、板状の平板部31、複数の正極端子孔32、及び、複数の枝部33を備えている。図3では、左端の正極端子孔32と枝部33にのみ符号を付し、他の正極端子孔と枝部には符号を省略した。後に説明する負極バスバ40と絶縁板48でも同様である。
平板部31の一端に接続バスバ63の一端が接続される。接続バスバ63の他端がコンデンサ素子61の正極61aに接続される。正極バスバ30の平板部31には、複数の正極端子孔32が設けられており、各正極端子孔32の縁から枝部33が、平板部31と直交する方向に延びている。各正極端子孔32を各パワーモジュール8の正極端子25aが通り、それぞれの正極端子25aとそれぞれの枝部33が溶接にて接合される。
負極バスバ40は、板状の平板部41、複数の負極端子孔42、複数の枝部43、及び、複数の正極端子孔44を備えている。平板部41の一端が、コンデンサ素子61の負極61bに接続される。負極バスバ40の平板部41には、複数の負極端子孔42が設けられており、各負極端子孔42の縁から枝部43が、平板部41と直交する方向に延びている。各負極端子孔42を各パワーモジュール8の負極端子25bが通り、その負極端子25bと枝部43が溶接にて接合される。
正極バスバ30と負極バスバ40の間に絶縁板48が挟まれている。絶縁板48は、正極バスバ30と負極バスバ40の間を絶縁する。絶縁板48には複数の筒部49が設けられている。
正極バスバ30、絶縁板48、負極バスバ40を重ねると、負極バスバ40の複数の正極端子孔44の夫々を、絶縁板48の複数の筒部49の夫々が通過し、筒部49の内側を、パワーモジュール8の正極端子25aと、正極バスバ30の枝部33が通過する。即ち、負極バスバ40の正極端子孔44と、正極端子25a(及び正極バスバ30の枝部33)の間を、絶縁板48の筒部49が通る。正極端子25aと枝部33は、筒部49によって負極バスバ40の正極端子孔44から完全に遮断されており、両者は絶縁される。
正極バスバ30の平板部31と、負極バスバ40の平板部41は、共に板状であり、相互に近接対向する。正確には、平板部31と平板部41は、絶縁板48を挟んで積層される。正極バスバ30の平板部31と負極バスバ40の平板部41は、コンデンサ60(コンデンサ素子61)から積層ユニット20へ向けて近接並走して延びている。一方のバスバに電流が流れると、その電流に起因してバスバの周囲に磁界が発生する。磁界の大きさとバスバのインダクタンスには正の相関がある(磁界が大きいほど、インダクタンスも大きくなる)。正極バスバ30の平板部31と負極バスバ40の平板部41が対向していると、一方のバスバの磁界によって他方のバスバに渦電流が生じる。渦電流の発生は、一方のバスバの磁界を弱める。磁界が弱まるということは、インダクタンスが小さくなることを意味する。バスバの平板部31、41を近接並走させることで、バスバのインダクタンスを小さくすることができる。
図4、図5を参照して、電力変換器2のケース50の内部の部品レイアウトを説明する。図4は、図中の座標系でX軸正側のケース50の側板をカットした断面図である。図5は、Y軸負側のケース50の側板をカットした断面図である。先に述べたように、X方向は、積層ユニット20において複数のパワーモジュール8と複数の冷却器22が積層している方向に相当する。以下では、X方向を積層方向と称する場合がある。図4は、ケース50の内部の部品レイアウトを積層方向から見た図に相当する。
電力変換器2のケース50は、上下方向でアッパーケース52とロアケース53に分割されている。ロアケース53は、アッパーケース52の下に位置する。アッパーケース52は上側と下側がともに開口しており、上側の開口はアッパーカバー51で塞がれる。アッパーカバー51は、上方から挿通されるボルト73によってアッパーケース52の上部に固定される。アッパーケース52とロアケース53は、ほぼ同じ高さを有しており、ケース50の内部空間を上下にほぼ二分している。アッパーケース52とロアケース53は、ボルト57で締結される。
アッパーケース52には、制御基板66と積層ユニット20とコンデンサ60が固定されている。コンデンサ60は、アッパーケース52に固定されるが、ロアケース53に収容される。コンデンサ60の固定構造については後述する。ロアケース53には、リアクトル70が固定されている。リアクトル70は、図1のリアクトル7に対応する。
アッパーケース52には、その内部空間52sを上下に分割する中仕切521が設けられており、中仕切521の上側に制御基板66が固定され、その下側に積層ユニット20が固定される。制御基板66には、図1のスイッチング素子9a−9h、及び、パワーモジュール8e−8gに埋設されているスイッチング素子を制御する回路が実装されている。制御基板66には、複数のパワーモジュール8の夫々から延びる制御端子27が接続されている。
積層ユニット20は、中仕切521の下側に固定されている。積層ユニット20は、中仕切521から立設する支持壁522とアッパーケース52の内壁の間に、板バネ67とともに挟まれている。板バネ67によって、複数のパワーモジュール8と複数の冷却器22は、積層方向に荷重を受けつつアッパーケース52に収容されている。積層方向の荷重によって、隣接するパワーモジュール8と冷却器22が密着し、冷却性能が向上する。
コンデンサ60は、積層ユニット20の斜め下に配置されている。コンデンサ60は、アッパーケース52の内側面から出ている突起55の下端にボルト56で締結されている。突起55は、アッパーケース52の内側面から延びており、途中で下方に屈曲している。突起55は、アッパーケース52の内部空間52sからロアケース53の内部空間53sへと延びており、その下端はロアケース53の内部空間53sの中に達している。コンデンサ60は、アッパーケース52に支持されているが、ロアケース53の内部空間53sに収容されており、ロアケース53の内部空間53sにて、アッパーケース52の突起55に締結されている。コンデンサ60の側面のタブ62がボルト56で突起55の下端に締結されている。コンデンサ60は、長手方向の両端がボルト56で突起55に締結されている。
ケース50の下端からコンデンサ60の上端までの高さH1は、ケース50の下端から積層ユニット20の下端(ただし、正極端子25a、負極端子25b、中点端子25cは除く)までの高さH2よりも低い。即ち、コンデンサ60は、積層ユニット20の端子25a−25cを除く本体よりも低い位置に配置されている。図4に示されているように、積層ユニット20とコンデンサ60は、図中のY方向でわずかに重なっている。
積層方向(X方向)からみて、リアクトル70の幅W1は、積層ユニット20の幅W2よりも短い。そのリアクトル70は、積層ユニット20の下方で、コンデンサ60の隣に配置されている。
積層方向(X方向)からみて、積層ユニット20の幅W2よりも、制御基板66の幅W3が長い。制御基板66は、積層方向(X方向)からみて、アッパーカバー51の内寸よりもわずかに小さいだけである。
アッパーケース52とロアケース53の締結構造について述べる。アッパーケース52の下側の開口(ロアケース53に対向する開口)の周囲にはフランジ71が設けられており、そのフランジ71には、下側に開口している複数の雌ネジ孔72が設けられている。ロアケース53の開口の周囲にもフランジ58が設けられており、フランジ58には、雌ネジ孔72に対向する位置に貫通孔59が設けられている。アッパーケース52とロアケース53は、下側から上側に向かってボルト57が貫通孔59を通過し、そのボルト57が雌ネジ孔72に締結されることで、連結される。ボルト57は、ケース50の下側からのアクセスにより脱着される。
電力変換器2のケース50における上記した部品レイアウトの利点について説明する。上記したように、コンデンサ60は、アッパーケース52の突起55に締結されているが、ロアケース53に収容されている。積層ユニット20は、アッパーケース52に収容されている。体格の大きい積層ユニット20とコンデンサ60を、アッパーケース52とロアケース53に別々に収容しているので、ケース50の高さと幅(Y軸方向の長さ)の比を小さくすることができる。
また、コンデンサ60は、ロアケース53の内部空間53sにて突起55の下端にボルト56で締結されている。ケース50は、図4に示されているように、高さと幅(ケース50のY方向の長さ)の比が1に近い。それゆえ、積層ユニット20とコンデンサ60を水平方向に並べて配置することができない。また、積層ユニット20とコンデンサ60は、正極バスバ30と負極バスバ40で接続されているため、積層ユニット20をアッパーケース52に固定しコンデンサ60をロアケース53に固定すると組立効率が悪くなる。積層ユニット20とコンデンサ60は、共にアッパーケース52に固定するか、共にロアケース53に固定することが望ましい。仮にコンデンサ60をその上端でアッパーケース52に固定すると、コンデンサ60は上端を片持ち支持されることになる。そうすると、片持ちの支持箇所からコンデンサ60の重心Gまでの距離が長くなる。電力変換器2は車両に搭載されるため、走行中に強い振動を受ける。コンデンサ60の締結箇所(片持ち支持の締結箇所)から重心Gまでの距離が長いと、コンデンサ60は、図中のY方向に振動し易くなる。
実施例の電力変換器2においては、コンデンサ60のタブ62は、上下方向でコンデンサ60のほぼ中央に位置している。コンデンサ60の締結箇所(タブ62)は、上下方向でコンデンサ60の重心Gに近い。それゆえ、実施例の電力変換器2では、図中のY方向の振動に対してコンデンサ60の耐振動特性が良い。
積層方向からみたときに、コンデンサ60は、積層ユニット20よりも横幅の短いリアクトル70の隣に配置されている。コンデンサ60を、積層ユニット20ではなく、積層ユニットよりも横幅の短いリアクトル70の隣に配置することで、積層方向からみたときのケース50の横幅を短く抑えることが可能となっている。
制御基板66は、アッパーケース52の上方に配置されており、アッパーケース52とロアケース53の締結箇所(ボルト57、貫通孔59、雌ネジ孔72)よりも高い位置にある。そして、アッパーケース52とロアケース53は、下側からのアクセスで連結、分離ができるようになっている。この構造により、積層方向からみたときのアッパーケース52の幅方向の空間を、制御基板66の収容空間として有効に使えるようになっている。別言すれば、アッパーケース52とロアケース53の脱着を下側からのアクセスで可能にしたことによって、ケース50の幅(Y方向の幅)に対してそれよりも僅かに短い幅の制御基板66を収容することができる。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。図1で示したように、インバータ回路13a、13bを構成する主要部品は積層ユニット20に収容されている。それゆえ、積層ユニット20を「インバータ」と呼ぶこことができる。ケース50のアッパーケース52は、バスバ30、40で接続されているインバータ13a、13b(積層ユニット20)とコンデンサ60を固定している。インバータ13a、13b(積層ユニット20)はアッパーケース52に収容されており、コンデンサ60はロアケース53に収容されている。コンデンサ60は、アッパーケース52から延びており、ロアケース53の内部空間53sに達している突起55の下端に締結されている。
実施例の電力変換器2は、上下方向でアッパーケース52とロアケース53に分割されているケース50を備えている。積層ユニット20とコンデンサ60は、アッパーケース52に固定されている。コンデンサ60はアッパーケース52の内部空間52sからロアケース53の内部空間53sへと延びる突起55の下端にボルト56で固定されている。コンデンサ60は、アッパーケース52に締結されているが、ロアケース53の内部空間53sに収容されている。コンデンサ60は、ロアケース53の内部空間53sにて、上下方向のほぼ中心(タブ62)で締結されている。それゆえ、横方向の振動に対して耐振動性が良い。
仮に、図4、図5のケース50の上下を逆にしても、コンデンサ60の耐振動特性について同じ効果が得られる。図4、図5のケース50の上下を逆にすると、アッパーケース52がロアケースに相当し、ロアケース53がアッパーケースに相当することになる。従って、実施例の技術は、次のように表現することができる。電力変換器は、アッパーケースとロアケースに分割されているケースを備えている。アッパーケースとロアケースの一方を第1分割ケースと称し、他方を第2分割ケースと称する。積層ユニット20とコンデンサ60は、正極バスバ30と負極バスバ40で接続されており、共に第1分割ケースに固定されている。積層ユニット20は、第1分割ケースの内部空間に収容されており、コンデンサ60は、第2分割ケースに収容されている。コンデンサ60は、第2ケースの内部空間にて、第1ケースの内部空間から延びる突起55に締結される。
積層方向(X方向)からみたときにリアクトル70の横幅W1が積層ユニット20の横幅W2よりも短い。コンデンサ60は、積層ユニット20よりも下に配置されているとともに、積層方向からみたときにリアクトル70の隣に配置されている。アッパーケース52に雌ネジ孔72が設けられており、ロアケース53の雌ネジ孔72に対向する位置に貫通孔59が設けられている。貫通孔59に挿通されたボルト57が雌ネジ孔72に締結され、アッパーケース52とロアケース53が連結される。この構造により、積層方向からみたときのケース50の横幅を抑制することができるとともに、比較的大きな幅の制御基板66をアッパーケース52の上方に収容することが可能となっている。
以上説明したように、実施例の電力変換器2は、ケース50の内部に、様々な部品を空間効率良く収容している。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:電力変換器
5:フィルタコンデンサ
6:平滑コンデンサ
7:リアクトル
8、8a−8g:パワーモジュール
9a−9h:スイッチング素子
12:電圧コンバータ回路
13a、13b:インバータ回路(インバータ)
20:積層ユニット(インバータ)
22:冷却器
23:連結管
27:制御端子
30:正極バスバ
31:平板部
32:正極端子孔
33:枝部
40:負極バスバ
41:平板部
42:負極端子孔
43:枝部
44:正極端子孔
48:絶縁板
49:筒部
50:ケース
51:アッパーカバー
52:アッパーケース
52s:内部空間
53:ロアケース
53s:内部空間
55:突起
56、57:ボルト
58、71:フランジ
59:貫通孔
60:コンデンサ
62:タブ
66:制御基板
67:板バネ
70:リアクトル
72:雌ネジ孔
100:電気自動車

Claims (1)

  1. アッパーケースとロアケースに分割されているケースと、
    前記アッパーケースに収容されており、複数のパワーモジュールと複数の冷却器が積層されている積層ユニットと、
    前記アッパーケース内にて前記積層ユニットの上方に配置されている制御基板と、
    前記パワーモジュールに接続されており、前記ロアケースに収容されているコンデンサと、
    前記ロアケースに収容されているリアクトルと、
    を備えており、
    前記パワーモジュールと前記冷却器の積層方向からみたときに前記リアクトルの横幅が前記積層ユニットの横幅よりも短く、
    前記積層方向からみたときに前記コンデンサの隣に前記リアクトルが配置されており、
    前記アッパーケースに雌ネジ孔が設けられており、前記ロアケースの前記雌ネジ孔に対向する位置に貫通孔が設けられており、
    下側から前記貫通孔に挿通されたボルトが前記雌ネジ孔に締結されている、電力変換器。
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