JP2019124670A - 回転角検出装置、モータ制御装置、電動パワーステアリング装置、及び回転角検出方法 - Google Patents

回転角検出装置、モータ制御装置、電動パワーステアリング装置、及び回転角検出方法 Download PDF

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Kazuya Kamei
和哉 亀井
亮 皆木
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亮 皆木
敬幸 小林
Atsuyuki Kobayashi
敬幸 小林
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Abstract

【課題】高い検出精度を維持することができる回転角検出装置、モータ制御装置、電動パワーステアリング装置、及び回転角検出方法を提供すること。【解決手段】正相正弦波信号と逆相正弦波信号との差分である第1正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、第1正弦波信号のゲインを補正して第2正弦波信号とする。正相余弦波信号と逆相余弦波信号との差分である第1余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、第1余弦波信号のゲインを補正して第2余弦波信号とする。第2余弦波信号と第2正弦波信号とを加算した第3正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、第3正弦波信号のゲインを補正して第4正弦波信号とする。第2余弦波信号から第2正弦波信号を減算した第3余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、第3余弦波信号のゲインを補正して第4余弦波信号とする。第4正弦波信号及び第4余弦波信号に基づき、モータの回転角を算出する。【選択図】図7

Description

本発明は、回転角検出装置、モータ制御装置、電動パワーステアリング装置、及び回転角検出方法に関する。
乗用車やトラック等の車両の操舵力を軽減するため、モータによって操舵を補助する、いわゆる電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)装置がある。電動パワーステアリング装置は、車両のステアリング機構にモータが発生する補助操舵力を付与する操舵補助制御機能を有している。このような電動パワーステアリング装置において、ブラシレスモータの電流制御を行うためには、センサを用いてモータの位置(回転角)を高精度に検出する必要がある。例えば、外周面にN極とS極が交互に複数配置された着磁ローターの回転軸と平行な方向に所定間隔離れて配置され、直列接続された2つの磁気抵抗素子の接続点の電圧(差動出力電圧)を用いて位置検出を行う構成が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2015−87137号公報
磁気抵抗素子をセンサとして用いる場合、センサの出力には直流のオフセット成分が重畳する。また、回転磁石の取り付け誤差やセンサの製造誤差によって、センサのゲイン誤差や位相ズレが生じる場合がある。モータにセンサが組み込まれた状態で出荷前にオフセット電圧やゲイン誤差、位相ズレ等を補正するようにキャリブレーションを行うことが一般的である。しかしながら、センサの出力に生じるオフセット電圧やゲイン誤差は、温度ドリフトによって変化し、温度上昇に伴って増加する。このため、出荷前のキャリブレーション実施時とは異なる温度条件下では検出精度が低下する可能性がある。また、経時変化によってこれらの誤差が大きくなり検出精度が低下する場合がある。特に、磁気抵抗素子は、高感度の半導体素子であるため、このような温度特性や経年変化による出力変動が無視できない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、高い検出精度を維持することができる回転角検出装置、モータ制御装置、電動パワーステアリング装置、及び回転角検出方法を提供すること、を目的としている。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係る回転角検出装置は、正相正弦波信号と当該正相正弦波信号を位相反転した逆相正弦波信号とを含む差動正弦波信号、及び、正相余弦波信号と当該正相余弦波信号を位相反転した逆相余弦波信号とを含む差動余弦波信号を、モータの位置検出信号として出力する位置検出センサと、前記位置検出信号に基づき、前記モータの位置を検出する位置検出部と、を備え、前記位置検出部は、前記正相正弦波信号と前記逆相正弦波信号との差分を第1正弦波信号として出力し、前記正相余弦波信号と前記逆相余弦波信号との差分を第1余弦波信号として出力する差分演算部と、前記第1正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第1正弦波信号のゲインを補正した第2正弦波信号を出力すると共に、前記第1余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第1余弦波信号のゲインを補正した第2余弦波信号を出力する第1ゲイン補正部と、前記第2余弦波信号と前記第2正弦波信号とを加算して第3正弦波信号を生成し、前記第3正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第3正弦波信号のゲインを補正した第4正弦波信号を出力すると共に、前記第2余弦波信号から前記第2正弦波信号を減算して第3余弦波信号を生成し、前記第3余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第3余弦波信号のゲインを補正した第4余弦波信号を出力する第2ゲイン補正部と、前記第4正弦波信号及び前記第4余弦波信号に基づき、前記モータの回転角を算出する角度算出部と、を備える。
上記構成によれば、リアルタイムで検出された位置検出信号に基づき、回転角検出装置のキャリブレーションを実施することができる。これにより、温度ドリフトや経時変化によって検出精度が低下することを抑制することができ、高い検出精度を維持することができる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記第1正弦波信号の最大値及び最小値、前記第1余弦波信号の最大値及び最小値、前記第3正弦波信号の最大値及び最小値、並びに、前記第3余弦波信号の最大値及び最小値を記憶する記憶部を備えることが好ましい。
これにより、リアルタイムで検出された最新のデータを用いて、回転角検出処理を行うことができる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記第1ゲイン補正部は、前記第1余弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第1正弦波信号の値が0以上であるとき、当該第1正弦波信号の値を前記第1正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1正弦波信号の値が0未満であるとき、当該第1正弦波信号の値を前記第1正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、前記第1正弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第1余弦波信号の値が0以上であるとき、当該第1余弦波信号の値を前記第1余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1余弦波信号の値が0未満であるとき、当該第1余弦波信号の値を前記第1余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶することが好ましい。
これにより、第2正弦波信号を得るための第1正弦波信号の最大値又は最小値をリアルタイムで取得することができる。また、第2余弦波信号を得るための第1余弦波信号の最大値又は最小値をリアルタイムで取得することができる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記記憶部は、前記第1正弦波信号及び前記第1余弦波信号の最大値の上限値及び下限値、並びに、前記第1正弦波信号及び前記第1余弦波信号の最小値の上限値及び下限値が記憶され、前記第1ゲイン補正部は、前記第1余弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第1正弦波信号の値が0以上であるとき、前記第1正弦波信号の値が、前記第1正弦波信号の最大値の下限値以上であり、且つ、前記第1正弦波信号の最大値の上限値以下である場合に、当該第1正弦波信号の値を前記第1正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1正弦波信号の値が0未満であるとき、前記第1正弦波信号の値が、前記第1正弦波信号の最小値の下限値以上であり、且つ、前記第1正弦波信号の最小値の上限値以下である場合に、当該第1正弦波信号の値を前記第1正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、前記第1正弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第1余弦波信号の値が0以上であるとき、前記第1余弦波信号の値が、前記第1余弦波信号の最大値の下限値以上であり、且つ、前記第1余弦波信号の最大値の上限値以下である場合に、当該第1余弦波信号の値を前記第1余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1余弦波信号の値が0未満であるとき、前記第1余弦波信号の値が、前記第1余弦波信号の最小値の下限値以上であり、且つ、前記第1余弦波信号の最小値の上限値以下である場合に、当該第1余弦波信号の値を前記第1余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶することが好ましい。
これにより、第1正弦波信号の値が、第1正弦波信号の最大値の上限値及び下限値を逸脱していない状態で、第1正弦波信号の最大値を取得することができる。また、第1正弦波信号の値が、第1正弦波信号の最小値の上限値及び下限値を逸脱していない状態で、第1正弦波信号の最小値を取得することができる。また、第1余弦波信号の値が、第1余弦波信号の最大値の上限値及び下限値を逸脱していない状態で、第1余弦波信号の最大値を取得することができる。また、第1余弦波信号の値が、第1余弦波信号の最小値の上限値及び下限値を逸脱していない状態で、第1余弦波信号の最小値を取得することができる。これにより、第1正弦波信号又は第1余弦波信号の値がノイズ等によって異常値となった場合でも、正常に回転角検出処理を行うことができる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記記憶部は、前記第1正弦波信号及び前記第1余弦波信号の最大値の初期値と前記第1正弦波信号及び前記第1余弦波信号の最小値の初期値とがさらに記憶され、前記第1ゲイン補正部は、前記第1余弦波信号のゼロ点検出時において、前記第1正弦波信号の値が0以上であるとき、前記第1正弦波信号の値が、前記第1正弦波信号の最大値の下限値未満であるか、又は、前記第1正弦波信号の最大値の上限値よりも大きい場合に、前記第1正弦波信号の最大値の初期値を前記第1正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1正弦波信号の値が0未満であるとき、前記第1正弦波信号の値が、前記第1正弦波信号の最小値の下限値未満であるか、又は、前記第1正弦波信号の最小値の上限値よりも大きい場合に、前記第1正弦波信号の最小値の初期値を前記第1正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、前記第1正弦波信号のゼロ点検出時において、前記第1余弦波信号の値が0以上であるとき、前記第1余弦波信号の値が、前記第1余弦波信号の最大値の下限値未満であるか、又は、前記第1余弦波信号の最大値の上限値よりも大きい場合に、前記第1余弦波信号の最大値の初期値を前記第1余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1余弦波信号の値が0未満であるとき、前記第1余弦波信号の値が、前記第1余弦波信号の最小値の下限値未満であるか、又は、前記第1余弦波信号の最小値の上限値よりも大きい場合に、前記第1余弦波信号の最小値の初期値を前記第1余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶することが好ましい。
これにより、第1正弦波信号の値が、第1正弦波信号の最大値の上限値及び下限値を逸脱している場合には、第1正弦波信号の最大値の初期値を第1正弦波信号の最大値として適用することができる。また、第1正弦波信号の値が、第1正弦波信号の最小値の上限値及び下限値を逸脱している場合には、第1正弦波信号の最小値の初期値を第1正弦波信号の最小値として適用することができる。また、第1余弦波信号の値が、第1余弦波信号の最大値の上限値及び下限値を逸脱している場合には、第1余弦波信号の最大値の初期値を第1余弦波信号の最大値として適用することができる。また、第1余弦波信号の値が、第1余弦波信号の最小値の上限値及び下限値を逸脱している場合には、第1余弦波信号の最小値の初期値を第1余弦波信号の最小値として適用することができる。これにより、第1正弦波信号又は第1余弦波信号の値がノイズ等によって異常値となった場合でも、正常に回転角検出処理を行うことができる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記第2ゲイン補正部は、前記第3余弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第3正弦波信号の値が0以上であるとき、当該第3正弦波信号の値を前記第3正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3正弦波信号の値が0未満であるとき、当該第3正弦波信号の値を前記第3正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、前記第3正弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第3余弦波信号の値が0以上であるとき、当該第3余弦波信号の値を前記第3余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3余弦波信号の値が0未満であるとき、当該第3余弦波信号の値を前記第3余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶することが好ましい。
これにより、第4正弦波信号を得るための第3正弦波信号の最大値又は最小値をリアルタイムで取得することができる。また、第4余弦波信号を得るための第3余弦波信号の最大値又は最小値をリアルタイムで取得することができる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記記憶部は、前記第3正弦波信号及び前記第3余弦波信号の最大値の上限値及び下限値、並びに、前記第3正弦波信号及び前記第3余弦波信号の最小値の上限値及び下限値が記憶され、前記第2ゲイン補正部は、前記第3余弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第3正弦波信号の値が0以上であるとき、前記第3正弦波信号の値が、前記第3正弦波信号の最大値の下限値以上であり、且つ、前記第3正弦波信号の最大値の上限値以下である場合に、当該第3正弦波信号の値を前記第3正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3正弦波信号の値が0未満であるとき、前記第3正弦波信号の値が、前記第3正弦波信号の最小値の下限値以上であり、且つ、前記第3正弦波信号の最小値の上限値以下である場合に、当該第3正弦波信号の値を前記第3正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、前記第3正弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第3余弦波信号の値が0以上であるとき、前記第3余弦波信号の値が、前記第3余弦波信号の最大値の下限値以上であり、且つ、前記第3余弦波信号の最大値の上限値以下である場合に、当該第3余弦波信号の値を前記第3余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3余弦波信号の値が0未満であるとき、前記第3余弦波信号の値が、前記第3余弦波信号の最小値の下限値以上であり、且つ、前記第3余弦波信号の最小値の上限値以下である場合に、当該第3余弦波信号の値を前記第3余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶することが好ましい。
これにより、第3正弦波信号の値が、第3正弦波信号の最大値の上限値及び下限値を逸脱していない状態で、第3正弦波信号の最大値を取得することができる。また、第3正弦波信号の値が、第3正弦波信号の最小値の上限値及び下限値を逸脱していない状態で、第3正弦波信号の最小値を取得することができる。また、第3余弦波信号の値が、第3余弦波信号の最大値の上限値及び下限値を逸脱していない状態で、第3余弦波信号の最大値を取得することができる。また、第3余弦波信号の値が、第3余弦波信号の最小値の上限値及び下限値を逸脱していない状態で、第3余弦波信号の最小値を取得することができる。これにより、第3正弦波信号又は第3余弦波信号の値がノイズ等によって異常値となった場合でも、正常に回転角検出処理を行うことができる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記記憶部は、前記第3正弦波信号及び前記第3余弦波信号の最大値の初期値と前記第3正弦波信号及び前記第3余弦波信号の最小値の初期値とがさらに記憶され、前記第2ゲイン補正部は、前記第3余弦波信号のゼロ点検出時において、前記第3正弦波信号の値が0以上であるとき、前記第3正弦波信号の値が、前記第3正弦波信号の最大値の下限値未満であるか、又は、前記第3正弦波信号の最大値の上限値よりも大きい場合に、前記第3正弦波信号の最大値の初期値を前記第3正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3正弦波信号の値が0未満であるとき、前記第3正弦波信号の値が、前記第3正弦波信号の最小値の下限値未満であるか、又は、前記第3正弦波信号の最小値の上限値よりも大きい場合に、前記第3正弦波信号の最小値の初期値を前記第3正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、前記第3正弦波信号のゼロ点検出時において、前記第3余弦波信号の値が0以上であるとき、前記第3余弦波信号の値が、前記第3余弦波信号の最大値の下限値未満であるか、又は、前記第3余弦波信号の最大値の上限値よりも大きい場合に、前記第3余弦波信号の最大値の初期値を前記第3余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3余弦波信号の値が0未満であるとき、前記第3余弦波信号の値が、前記第3余弦波信号の最小値の下限値未満であるか、又は、前記第3余弦波信号の最小値の上限値よりも大きい場合に、前記第3余弦波信号の最小値の初期値を前記第3余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶することが好ましい。
これにより、第3正弦波信号の値が、第3正弦波信号の最大値の上限値及び下限値を逸脱している場合には、第3正弦波信号の最大値の初期値を第3正弦波信号の最大値として適用することができる。また、第3正弦波信号の値が、第3正弦波信号の最小値の上限値及び下限値を逸脱している場合には、第3正弦波信号の最小値の初期値を第3正弦波信号の最小値として適用することができる。また、第3余弦波信号の値が、第3余弦波信号の最大値の上限値及び下限値を逸脱している場合には、第3余弦波信号の最大値の初期値を第3余弦波信号の最大値として適用することができる。また、第3余弦波信号の値が、第3余弦波信号の最小値の上限値及び下限値を逸脱している場合には、第3余弦波信号の最小値の初期値を第3余弦波信号の最小値として適用することができる。これにより、第3正弦波信号又は第3余弦波信号の値がノイズ等によって異常値となった場合でも、正常に回転角検出処理を行うことができる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記差分演算部は、前記正相正弦波信号をSinθ+、前記逆相正弦波信号をSinθ−、前記第1正弦波信号をSinθ1fとしたとき、下記式(1)を用いて、前記第1正弦波信号Sinθ1fを算出し、前記正相余弦波信号をCosθ+、前記逆相余弦波信号をCosθ−、前記第1余弦波信号をCosθ1fとしたとき、下記式(2)を用いて、前記第1余弦波信号Cosθ1fを算出することが好ましい。
Sinθ1f=(Sinθ+)−(Sinθ−)・・・(1)
Cosθ1f=(Cosθ+)−(Cosθ−)・・・(2)
これにより、中点がゼロ電位、すなわち、オフセット電圧が除去された第1正弦波信号及び第1余弦波信号が得られる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記第1ゲイン補正部は、前記第1正弦波信号Sinθ1fの最大値をMAX(Sinθ1f)、前記第2正弦波信号をSinθ1gとし、前記第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上であるとき、下記式(3)を用いて、前記第2正弦波信号Sinθ1gを算出し、前記第1正弦波信号Sinθ1fの値が0未満であるとき、下記式(4)を用いて、前記第2正弦波信号Sinθ1gを算出することが好ましい。
Sinθ1g=Sinθ1f×(1/(MAX(Sinθ1f)))・・・(3)
Sinθ1g=Sinθ1f×((−1)/(MIN(Sinθ1f)))・・・(4)
これにより、第1正弦波信号のゲインが補正された第2正弦波信号が得られる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記第1ゲイン補正部は、前記第1余弦波信号Cosθ1fの最大値をMAX(Cosθ1f)、前記第2余弦波信号をCosθ1gとし、前記第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上であるとき、下記式(5)を用いて、前記第2余弦波信号Cosθ1gを算出し、前記第1余弦波信号Cosθ1fの値が0未満であるとき、下記式(6)を用いて、前記第2余弦波信号Cosθ1gを算出することが好ましい。
Cosθ1g=Cosθ1f×(1/(MAX(Cosθ1f)))・・・(5)
Cosθ1g=Cosθ1f×((−1)/(MIN(Cosθ1f)))・・・(6)
これにより、第1余弦波信号のゲインが補正された第2余弦波信号が得られる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記第2ゲイン補正部は、前記第3正弦波信号をVC+Sとしたとき、下記(7)式を用いて、前記第3正弦波信号VC+Sを算出し、前記第3余弦波信号をVC−Sとしたとき、下記(8)式を用いて、前記第3余弦波信号VC−Sを算出することが好ましい。
C+S=Cosθ1g+Sinθ1g・・・(7)
C−S=Cosθ1g−Sinθ1g・・・(8)
これにより、第2正弦波信号及び第2余弦波信号の位相ずれが補正される。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記第2ゲイン補正部は、前記第3正弦波信号VC+Sの最大値をMAX(VC+S)、前記第4正弦波信号をV1C+Sとし、前記第3正弦波信号VC+Sの値が0以上であるとき、下記式(9)を用いて、前記第4正弦波信号V1C+Sを算出し、前記第3正弦波信号VC+Sの値が0未満であるとき、下記式(10)を用いて、前記第4正弦波信号V1C+Sを算出することが好ましい。
V1C+S=VC+S×(1/(MAX(VC+S)))・・・(9)
V1C+S=VC+S×((−1)/(MIN(VC+S)))・・・(10)
これにより、第3正弦波信号のゲインが補正された第4正弦波信号が得られる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記第2ゲイン補正部は、前記第3余弦波信号VC−Sの最大値をMAX(VC−S)、前記第4余弦波信号をV1C−Sとし、前記第3余弦波信号VC−Sの値が0以上であるとき、下記式(11)を用いて、前記第4余弦波信号V1C−Sを算出し、前記第3余弦波信号VC−Sの値が0未満であるとき、下記式(12)を用いて、前記第4余弦波信号V1C−Sを算出することが好ましい。
V1C−S=VC−S×(1/(MAX(VC−S)))・・・(11)
V1C−S=VC−S×((−1)/(MIN(VC−S)))・・・(12)
これにより、第3余弦波信号のゲインが補正された第4余弦波信号が得られる。
回転角検出装置の望ましい態様として、前記角度算出部は、−90deg<θ1h<+90degの範囲内における角度をθ1hとしたとき、下記式(13)式を用いて、角度θ1hを算出し、0deg<θ<360degの範囲内における前記モータの回転角をθとし、前記第4余弦波信号V1C−Sが0以上であるとき、下記式(14)式を用いて、前記モータの回転角θを算出し、前記第4余弦波信号V1C−Sが0未満であるとき、下記式(15)式を用いて、前記モータの回転角θを算出することが好ましい。
θ1h=arctan(VC+S/V1C−S)・・・(13)
θ=θ1h−45deg・・・(14)
θ=(θ1h+180deg)−45deg・・・(15)
これにより、モータの回転角を第2ゲイン補正部によって遅れた位相45degだけ進ませることができる。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係るモータ制御装置は、上記回転角検出装置を備え、前記回転角を用いて、前記モータを駆動制御する。
これにより、モータを高精度に駆動制御することができる。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置は、上記モータ制御装置を備え、前記モータは、ステアリングのコラム軸又はラックに設けられ、前記ステアリングの操舵力をトルク制御する。
これにより、電動パワーステアリング装置における操舵補助制御の精度を高めることができる。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係る回転角検出方法は、モータの位置検出信号として位置検出センサから出力される、正相正弦波信号と当該正相正弦波信号を位相反転した逆相正弦波信号とを含む差動正弦波信号、及び、正相余弦波信号と当該正相余弦波信号を位相反転した逆相余弦波信号とを含む差動余弦波信号に基づき、前記モータの位置を検出する回転角検出方法であって、前記正相正弦波信号と前記逆相正弦波信号との差分を第1正弦波信号とするステップと、前記正相余弦波信号と前記逆相余弦波信号との差分を第1余弦波信号とするステップと、前記第1正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第1正弦波信号のゲインを補正して第2正弦波信号とするステップと、前記第1余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第1余弦波信号のゲインを補正して第2余弦波信号とするステップと、前記第2余弦波信号と前記第2正弦波信号とを加算して第3正弦波信号とするステップと、前記第2余弦波信号から前記第2正弦波信号を減算して第3余弦波信号とするステップと、前記第3正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第3正弦波信号のゲインを補正して第4正弦波信号とするステップと、前記第3余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第3余弦波信号のゲインを補正して第4余弦波信号とするステップと、前記第4正弦波信号及び前記第4余弦波信号に基づき、前記モータの回転角を算出するステップと、を有する。
これにより、リアルタイムで検出された位置検出信号に基づき、回転角検出装置のキャリブレーションを実施することができる。これにより、温度ドリフトや経時変化によって検出精度が低下することを抑制することができ、高い検出精度を維持することができる。
本発明によれば、高い検出精度を維持することができる回転角検出装置、モータ制御装置、電動パワーステアリング装置、及び回転角検出方法を提供することができる。
図1は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す図である。 図2は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニットのハードウェア構成を示す模式図である。 図3は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニットの機能的な構成を示す機能ブロック図である。 図4は、実施形態1における位置検出センサの概略図である。 図5は、位置検出信号及び位相角の関係を示す図である。 図6は、3相ブラシレスモータにおいて、位置検出部によって検出された電気角を用いて、3相ブラシレスモータのU相電流、V相電流、及びW相電流を制御しているときのモータ制御電流と電気角との関係を示す図である。 図7は、実施形態1に係る回転角検出装置の概略ブロック構成の一例を示す図である。 図8は、差動演算部の等価ブロックの一例を示す図である。 図9は、差動演算部の図8に示す等価ブロックにおける差分演算概念を説明する第1図である。 図10は、差動演算部の図8に示す等価ブロックにおける差分演算概念を説明する第2図である。 図11は、差動演算部の図8に示す等価ブロックにおける差分演算概念を説明する第3図である。 図12は、差動演算部の図8に示す等価ブロックにおける差分演算概念を説明する第4図である。 図13は、第1ゲイン補正部の等価ブロックの一例を示す図である。 図14は、第1ゲイン補正部の図13に示す等価ブロックにおける第1正弦波信号及び第1余弦波信号の最大値又は最小値の検出概念を説明する図である。 図15は、第2正弦波信号及び第2余弦波信号に位相ずれが生じていない場合の位相変換処理後のベクトル図である。 図16は、第2正弦波信号及び第2余弦波信号にαの位相ずれが生じている場合の位相変換処理後のベクトル図である。 図17は、第2ゲイン補正部の等価ブロックの一例を示す図である。 図18は、第2ゲイン補正部の図17に示す等価ブロックにおける第3正弦波信号及び第3余弦波信号の最大値又は最小値の検出概念を説明する図である。 図19は、実施形態1に係る回転角検出装置における回転角検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 図20は、実施形態1に係る回転角検出装置における第1正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図21は、実施形態1に係る回転角検出装置における第1余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図22は、実施形態1に係る回転角検出装置における第3正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図23は、実施形態1に係る回転角検出装置における第3余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図24は、EEPROMに記憶される第1正弦波信号及び第1余弦波信号の最大値の上限値、初期値、下限値の一例を示す図である。 図25は、EEPROMに記憶される第1正弦波信号及び第1余弦波信号の最小値の上限値、初期値、下限値の一例を示す図である。 図26は、EEPROMに記憶される第3正弦波信号及び第3余弦波信号の最大値の上限値、初期値、下限値の一例を示す図である。 図27は、EEPROMに記憶される第3正弦波信号及び第3余弦波信号の最小値の上限値、初期値、下限値の一例を示す図である。 図28は、実施形態2に係る回転角検出装置における第1正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図29は、実施形態2に係る回転角検出装置における第1余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図30は、実施形態2に係る回転角検出装置における第3正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図31は、実施形態2に係る回転角検出装置における第3余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図32は、実施形態2の変形例に係る回転角検出装置における第1正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図33は、実施形態2の変形例に係る回転角検出装置における第1余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図34は、実施形態2の変形例に係る回転角検出装置における第3正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。 図35は、実施形態2の変形例に係る回転角検出装置における第3余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す図である。電動パワーステアリング装置100は、車両のステアリング機構に補助操舵力を付与するモータ20を有し、ステアリング機構に対する操舵トルクと車速とを少なくとも用いて演算した操舵補助指令値に基づき、モータ20を駆動制御する。
このように、電動パワーステアリング装置100は、車両に搭載されて、車両の運転者によるハンドルホイール1(以下、「ステアリング」ともいう)の操作を補助するものである。ハンドルホイール1のコラム軸2は、減速ギヤ3、ユニバーサルジョイント4a、4b、ラックアンドピニオン機構5を介して、操舵輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、ハンドルホイール1の操舵トルクTを検出するトルクセンサ10が設けられている。また、コラム軸2には減速ギヤ3が取り付けられている。減速ギヤ3は、モータ20の発生するトルクを増加させてコラム軸2へ伝達する。このような構造によって、モータ20が発生するトルクにより、ハンドルホイール1の操舵力が補助される。
本実施形態において、電動パワーステアリング装置100は、コラム軸2にモータ20のトルクを伝達するコラムアシスト型の装置である。
モータ20は、例えば、ブラシレスモータである。電動パワーステアリング装置100を制御するECU(Electronic Control Unit、以下コントロールユニットという)30は、自身に内蔵された電源リレー13を介してバッテリ14から電力の供給を受けるとともに、イグニッションスイッチ11から送信されたイグニッション信号を受信する。また、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTと車速センサ12で検出された車両速度(車速)Vとに基づいて、モータ20の電流指令値を演算する。コントロールユニット30は、モータ20に供給される電流の値(電流検出値)と電流指令値とに基づいて、モータ20の電流検出値が電流指令値に追従するようにモータ20を駆動制御する。このように、コントロールユニット30は、電動パワーステアリング装置100を制御する装置(電動パワーステアリング装置の制御装置)である。
図2は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニットのハードウェア構成を示す模式図である。コントロールユニット30は、図2に示すように、電源リレー13と、制御用コンピュータ(MCU)110と、モータ駆動回路15と、モータ電流検出回路16と、位置検出部17等とを備えている。電動パワーステアリング装置100の制御用コンピュータ110は、CPU(Central Processing Unit)101、第1記憶装置としてのRAM(Random Access Memory)102、第2記憶装置としてのROM(Read Only Memory)103、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)104、インターフェース(I/F)105、A/D(Analog/Digital)変換器106、PWM(Pulse Width Modulation)コントローラ107等を備え、これらがバス108に接続されている。CPU101は処理装置に相当し、ROM103に記憶された電動パワーステアリング装置100の制御用コンピュータプログラム(以下、制御プログラムという)を実行して、電動パワーステアリング装置100を制御する。
ROM103は、制御プログラム及び電動パワーステアリング装置100の制御に用いるデータを記憶する。また、RAM102は、制御プログラムを動作させるためのワークメモリとして使用される。EEPROM104は、制御プログラムが入出力する制御データ等を記憶する。制御データは、コントロールユニット30に電源が投入された後にRAM102に展開された制御プログラム上で使用され、所定のタイミングでEEPROM104に上書きされる。
ROM103、RAM102及びEEPROM104等は、情報を記憶する記憶装置であって、CPU101が直接アクセスできる記憶装置(一次記憶装置)である。
本実施形態において、EEPROM104は、後述する回転角検出処理における各種データの初期値を記憶する第1記憶部として機能する。
また、本実施形態において、RAM102は、後述する回転角検出処理における各種データの更新値を記憶する第2記憶部として機能する。
A/D変換器106は、トルクセンサ10からの操舵トルクT、モータ電流検出回路16からのモータ20の電流検出値Im及び位置検出部17からのモータ20の回転角θの信号等を入力し、ディジタル信号に変換する。インターフェース105は、CAN(Controller Area Network)等の車載ネットワークに接続されている。インターフェース105は、車速センサ12からの車速Vの信号(車速パルス)を受け付けるためのものである。
PWMコントローラ107は、モータ20に対する電流指令値に基づいてUVW各相のPWM制御信号を出力する。モータ駆動回路15は、インバータ回路等により構成され、PWMコントローラ107から出力された信号に基づいてモータ20を駆動する。モータ電流検出回路16は、モータ20に供給される電流の値(電流検出値)Imを検出してA/D変換器106に出力する。
位置検出部17は、位置検出センサ25から出力される位置検出信号から、モータ20の回転角θを求める回転角検出処理を行い、A/D変換器106に出力する。本実施形態では、位置検出部17において、位置検出センサ25から出力される位置検出信号を補正し、補正後の信号に基づき、回転角検出処理を行う。なお、位置検出部17は、回路で構成される態様であっても良いし、図2に示す制御用コンピュータ110、より具体的にはCPU101によって実現される態様であっても良い。位置センサ25及び位置検出部17における位置検出信号の補正手法の詳細については後述する。
図3は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニットの機能的な構成を示す機能ブロック図である。図3を用いて、電動パワーステアリング装置100の制御を説明する。図3に示すように、コントロールユニット30は、アシスト機能部31を有する。
アシスト機能部31は、電流指令値算出部31a、電流制御部31bを有する。電流指令値算出部31aは、操舵トルクT及び車速Vに対応した電流指令値Iを算出する。電流制御部31bは、位置検出部17から出力されるモータ20の電気角θに基づき、電流指令値Iと電流検出値Imとの偏差が0に近づくように、比例制御と微分制御と積分制御とのうち少なくとも一つを実行し、電流指令値Iに近づくように制御された電流Imが生成されるように、モータ駆動回路15のゲート駆動信号のデューティ比Dを演算する。モータ駆動回路15は、電流制御部31bが演算したデューティ比DにしたがってPWM制御された電流をモータ20に出力する。モータ電流検出回路16は、モータ20に流れる電流Imを検出する。
図3に示すアシスト機能部31は、図2に示す制御用コンピュータ110、より具体的にはCPU101によって実現される。位置検出部17については後述する。
図4は、実施形態1における位置検出センサの概略図である。本実施形態において、位置検出センサ25は、図4に示すように、モータシャフト(回転軸)20aの端部に設けられたN極及びS極からなる1極の回転磁石251と、この回転磁石251から軸方向(モータシャフト(回転軸)20aの軸心X方向)に所定間隔の空隙を介して配置されたMRセンサ252と、を備えている。
MRセンサ252は、MR(Magneto Resistance)素子(磁気抵抗素子)を用いて構成される。MRセンサ252としては、トンネル磁気抵抗効果(Tunnel Magneto Resistance Effect)を利用したTMRセンサが例示される。MRセンサ252は、TMRセンサの他、AMR(Anisotropic Magneto Resistive)センサやGMR(Giant Magnetoresistance Effect)センサであっても良い。MRセンサ252の種類により本開示が限定されるものではない。
MRセンサ252は、回転磁石251がモータシャフト(回転軸)20aと共にモータシャフト(回転軸)20aの軸心Xを中心として回転することで生じる磁場の変化に応じた位置検出信号を出力する。
本実施形態において、MRセンサ252は、位置検出信号として、アナログ信号である差動正弦波信号及び差動余弦波信号を出力する。差動正弦波信号は、正相正弦波信号Sinθ+と、この正相正弦波信号Sinθ+を位相反転した逆相正弦波信号Sinθ−とを含む。差動余弦波信号は、正相余弦波信号Cosθ+と、この正相余弦波信号Cosθ+を位相反転した逆相余弦波信号Cosθ−とを含む。
図5は、位置検出信号及び位相角の関係を示す図である。図5に示す(a)は、正相正弦波信号Sinθ+の理想的な波形を示し、図5に示す(b)は、逆相正弦波信号Sinθ−の理想的な波形を示している。また、図5に示す(c)は、正相余弦波信号Cosθ+の理想的な波形を示し、図5に示す(d)は、逆相余弦波信号Cosθ−の理想的な波形を示している。また、図5に示す(e)は、モータ20の回転角(機械角)θを示している。
図5に示すように、本実施形態では、回転磁石251の磁極数が1であるので、モータ20の機械角θの1周期Tmと、MRセンサ252の電気角の1周期Teとが一致する。すなわち、図4に示すMRセンサ252は、モータ20の機械角θの1周期Tmにおいて、MRセンサ252の電気角の1周期Teを検出する。なお、位置検出センサ25は、差動正弦波信号及び差動余弦波信号を出力可能な構成であれば、上述した構成に限るものではなく、例えば、モータ20の機械角θの1周期Tmに対し、電気角で複数周期分の差動正弦波信号及び差動余弦波信号を出力可能な構成であっても良い。
図6は、3相ブラシレスモータにおいて、位置検出部によって検出された電気角を用いて、3相ブラシレスモータのU相電流、V相電流、及びW相電流を制御しているときのモータ制御電流と電気角との関係を示す図である。
図6に示すように、3相ブラシレスモータのU相電流、V相電流、及びW相電流は、互いに120度位相のずれた波形となる。
アシスト機能部31の電流制御部31bは、位置検出部17によって検出された電気角を用いて、モータ20の電流制御を行う。図6に示す例では、電気角の0[deg]を電流制御開始位置とし、U相の位相が0[deg]となるように制御する例を示している。
モータ20の電流制御では、モータ20の磁極対毎に、電気角が必要となる。モータ20の磁極対数が4である場合、位置検出部17は、モータ20の回転角を、モータ20の磁極対数に対応する電気角に分割して、アシスト機能部31の電流制御部31bに出力する。
図7は、実施形態1に係る回転角検出装置の概略ブロック構成の一例を示す図である。図7に示すように、実施形態1に係る回転角検出装置200は、位置検出センサ25と、位置検出部17とを含む。
図7に示すように、本実施形態において、位置検出部17は、差分演算部171と、第1ゲイン補正部172と、第2ゲイン補正部173と、角度算出部174と、を備えている。
差分演算部171は、正弦波差分演算部1711と、余弦波差分演算部1712と、を備えている。
正弦波差分演算部1711は、正相正弦波信号Sinθ+と逆相正弦波信号Sinθ−との差分を演算して、第1正弦波信号Sinθ1fを出力する。
余弦波差分演算部1712は、正相余弦波信号Cosθ+と逆相余弦波信号Cosθ−との差分を演算して、第1余弦波信号Cosθ1fを出力する。
差分演算部171には、アナログ信号である差動正弦波信号及び差動余弦波信号がサンプリング処理されてA/D変換された離散値の差動正弦波信号及び差動余弦波信号が入力される。
図8は、差動演算部の等価ブロックの一例を示す図である。図9は、差動演算部の図8に示す等価ブロックにおける差分演算概念を説明する第1図である。図10は、差動演算部の図8に示す等価ブロックにおける差分演算概念を説明する第2図である。図11は、差動演算部の図8に示す等価ブロックにおける差分演算概念を説明する第3図である。図12は、差動演算部の図8に示す等価ブロックにおける差分演算概念を説明する第4図である。
図9に示すように、差動正弦波信号である正相正弦波信号Sinθ+及び逆相正弦波信号Sinθ−には、オフセット電圧DifSin1が重畳している。また、図10に示すように、差動余弦波信号である正相余弦波信号Cosθ+及び逆相余弦波信号Cosθ−には、オフセット電圧DifCos1が重畳している。
オフセット電圧DifSin1は、下記(1)式に示すように、正相正弦波信号Sinθ+と逆相正弦波信号Sinθ−とを加算した値の半値で表される。
(DifSin1)=((Sinθ+)+(Sinθ−))/2・・・(1)
一方、オフセット電圧DifSin1を減算した正相正弦波信号Sinθ1d+は、以下の(2)式で表せ、オフセット電圧DifSin1を減算した逆相正弦波信号Sinθ1d−は、以下の(3)式で表せる。
(Sinθ1d+)=(Sinθ+)−DifSin1・・・(2)
(Sinθ1d−)=(Sinθ−)−DifSin1・・・(3)
上記(1)式を(2)式及び(3)式に代入すると、以下の(4)式及び(5)式が得られる。
(Sinθ1d+)=(Sinθ+)/2−(Sinθ−)/2・・・(4)
(Sinθ1d−)=−((Sinθ+)/2−(Sinθ−)/2)・・・(5)
正相正弦波信号Sinθ1d+を基準として、第1正弦波信号Sinθ1f=(Sinθ1d+)=(−(Sinθ1d−))とし、上記(4)式から(5)式を減算すると、以下の(6)式が得られる。
(Sinθ1f)×2=(Sinθ+)−(Sinθ−)・・・(6)
また、オフセット電圧DifCos1は、下記(7)式に示すように、正相余弦波信号Cosθ+と逆相余弦波信号Cosθ−とを加算した値の半値で表される。
(DifCos1)=((Cosθ+)+(Cosθ−))/2・・・(7)
一方、オフセット電圧DifCos1を減算した正相正弦波信号Cosθ1d+は、以下の(8)式で表せ、オフセット電圧DifCos1を減算した逆相余弦波信号Cosθ1d−は、以下の(9)式で表せる。
(Cosθ1d+)=(Cosθ+)−DifCos1・・・(8)
(Cosθ1d−)=(Cosθ−)−DifCos1・・・(9)
上記(7)式を(8)式及び(9)式に代入すると、以下の(10)式及び(11)式が得られる。
(Cosθ1d+)=(Cosθ+)/2−(Cosθ−)/2・・・(10)
(Cosθ1d−)=−((Cosθ+)/2−(Cosθ−)/2)・・・(11)
正相余弦波信号Cosθ1d+を基準として、第1余弦波信号Cosθ1f=(Cosθ1d+)=(−(Cosθ1d−))とし、上記(10)式から(11)式を減算すると、以下の(12)式が得られる。
(Cosθ1f)×2=(Cosθ+)−(Cosθ−)・・・(12)
本実施形態では、差動正弦波信号及び差動余弦波信号をサンプリング処理する際に、差動正弦波信号である正相正弦波信号Sinθ+及び逆相正弦波信号Sinθ−、差動余弦波信号である正相余弦波信号Cosθ+及び逆相余弦波信号Cosθ−をそれぞれ2倍の分解能で取得する。これにより、下記(6’)式を用いて、正相正弦波信号Sinθ+から逆相正弦波信号Sinθ−を減算することで、第1正弦波信号Sinθ1fが得られる(図11参照)。また、下記(12’)式を用いて、正相余弦波信号Cosθ+から逆相余弦波信号Cosθ−を減算することで、第1余弦波信号Cosθ1fが得られる(図12参照)。
Sinθ1f=(Sinθ+)−(Sinθ−)・・・(6’)
Cosθ1f=(Cosθ+)−(Cosθ−)・・・(12’)
これにより、中点がゼロ電位、すなわち、オフセット電圧が除去された第1正弦波信号Sinθ1f及び第1余弦波信号Cosθ1fが得られる。
第1ゲイン補正部172は、第1正弦波ゲイン補正部1721と、第1余弦波ゲイン補正部1722と、を備えている。
第1正弦波ゲイン補正部1721は、第1正弦波信号Sinθ1fのゲインを補正した第2正弦波信号Sinθ1gを出力する。
第1余弦波ゲイン補正部1722は、第1余弦波信号Cosθ1fのゲインを補正した第2余弦波信号Cosθ1gを出力する。
図13は、第1ゲイン補正部の等価ブロックの一例を示す図である。図14は、第1ゲイン補正部の図13に示す等価ブロックにおける第1正弦波信号及び第1余弦波信号の最大値又は最小値の検出概念を説明する図である。
第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fがゼロ電位となる第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点を検出する。
第1正弦波ゲイン補正部1721は、第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点検出時における第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上(Sinθ1f≧0)であるとき、当該第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)として検出し、第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点検出時における第1正弦波信号Sinθ1fの値が0未満(Sinθ1f<0)であるとき、当該第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)として検出する(図14参照)。
第1正弦波ゲイン補正部1721は、下記(13)式及び(14)式を用いて、第1正弦波信号Sinθ1fのゲイン補正を行い、正弦波信号Sinθ1gU及び正弦波信号Sinθ1gLを求める。
Sinθ1gU=Sinθ1f×(1/(MAX(Sinθ1f)))・・・(13)
Sinθ1gL=Sinθ1f×((−1)/(MIN(Sinθ1f)))・・・(14)
そして、第1正弦波ゲイン補正部1721は、第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上であるとき、正弦波信号Sinθ1gUを第2正弦波信号Sinθ1gとし、第1正弦波信号Sinθ1fの値が0未満であるとき、正弦波信号Sinθ1gLを第2正弦波信号Sinθ1gとする。
すなわち、第1正弦波ゲイン補正部1721は、第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上であるとき、下記の(13’)式を用いて、第2正弦波信号Sinθ1gを算出し、第1正弦波信号Sinθ1fの値が0未満であるとき、下記の(14’)式を用いて、第2正弦波信号Sinθ1gを算出する。
Sinθ1g=Sinθ1f×(1/(MAX(Sinθ1f)))・・・(13’)
Sinθ1g=Sinθ1f×((−1)/(MIN(Sinθ1f)))・・・(14’)
これにより、第1正弦波信号Sinθ1fのゲインが補正された第2正弦波信号Sinθ1gが得られる。
また、第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fがゼロ電位となる第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点を検出する。
第1余弦波ゲイン補正部1722は、第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点検出時における第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上(Cosθ1f≧0)であるとき、当該第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)として検出し、第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点検出時における第1余弦波信号Cosθ1fの値が0未満(Cosθ1f<0)であるとき、当該第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)として検出する(図14参照)。
第1余弦波ゲイン補正部1722は、下記(15)式及び(16)式を用いて、第1余弦波信号Cosθ1fのゲイン補正を行い、余弦波信号Cosθ1gU及び余弦波信号Cosθ1gLを求める。
Cosθ1gU=Cosθ1f×(1/(MAX(Cosθ1f)))・・・(15)
Cosθ1gL=Cosθ1f×((−1)/(MIN(Cosθ1f)))・・・(16)
そして、第1余弦波ゲイン補正部1722は、第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上であるとき、余弦波信号Cosθ1gUを第2余弦波信号Cosθ1gとし、第1余弦波信号Cosθ1fの値が0未満であるとき、余弦波信号Cosθ1gLを第2余弦波信号Cosθ1gとする。
すなわち、第1余弦波ゲイン補正部1722は、第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上であるとき、下記の(15’)式を用いて、第2余弦波信号Cosθ1gを算出し、第1余弦波信号Cosθ1fの値が0未満であるとき、下記の(16’)式を用いて、第2余弦波信号Cosθ1gを算出する。
Cosθ1g=Cosθ1f×(1/(MAX(Cosθ1f)))・・・(15’)
Cosθ1g=Cosθ1f×((−1)/(MIN(Cosθ1f)))・・・(16’)
これにより、第1余弦波信号Cosθ1fのゲインが補正された第2余弦波信号Cosθ1gが得られる。
第2ゲイン補正部173は、第2正弦波ゲイン補正部1731と、第2余弦波ゲイン補正部1732と、位相変換部1733と、を備えている。
位相変換部1733は、下記(17)式を用いて、第2正弦波信号Sinθ1gを位相変換した第3正弦波信号VC+Sを算出し、下記(18)式を用いて、第2余弦波信号Cosθ1gを位相変換した第3余弦波信号VC−Sを算出する。
C+S=Cosθ1g+Sinθ1g・・・(17)
C−S=Cosθ1g−Sinθ1g・・・(18)
図15は、第2正弦波信号及び第2余弦波信号に位相ずれが生じていない場合の位相変換処理後のベクトル図である。図16は、第2正弦波信号及び第2余弦波信号にαの位相ずれが生じている場合の位相変換処理後のベクトル図である。
第2正弦波信号Sinθ1gと第2余弦波信号Cosθ1gにαの位相ずれが生じている場合、図16に示すように、第3正弦波信号VC+Sは、第2正弦波信号Sinθ1gに対して+45−(α/2)deg位相が遅れ、第3余弦波信号VC−Sは、第2余弦波信号Cosθ1gに対して+45+(α/2)deg位相が遅れる。すなわち、第3正弦波信号VC+Sと第3余弦波信号VC−Sとは、90degの位相差となる。
図15に示すように、第2正弦波信号Sinθ1gと第2余弦波信号Cosθ1gに位相ずれが生じていない場合には、上記の(17)式のベクトル(Cosθ1g+Sinθ1g)と、上記の(18)式のベクトル(Cosθ1g−Sinθ1g)との大きさは等しくなる。
一方、図16に示すように、第2正弦波信号Sinθ1gと第2余弦波信号Cosθ1gにαの位相ずれを生じている場合には、上記の(17)式のベクトル(Cosθ1g+Sinθ1g)が、上記の(18)式のベクトル(Cosθ1g−Sinθ1g)よりも大きくなる。
本実施形態では、上記の(17)式の結果である第3正弦波信号VC+Sと、上記の(18)式の結果である第3余弦波信号VC−Sとに対し、ゲイン補正を行うことで、ゲイン補正後の第4正弦波信号V1C+Sのベクトルと第4余弦波信号V1C−Sのベクトルとの大きさが等しくなるように補正する。
これにより、第2正弦波信号Sinθ1g及び第2余弦波信号Cosθ1gの位相ずれαが補正される。
第2正弦波ゲイン補正部1731は、第3正弦波信号VC+Sのゲインを補正した第4正弦波信号V1C+Sを出力する。
第2余弦波ゲイン補正部1732は、第3余弦波信号VC−Sのゲインを補正した第4余弦波信号V1C−Sを出力する。
図17は、第2ゲイン補正部の等価ブロックの一例を示す図である。図18は、第2ゲイン補正部の図17に示す等価ブロックにおける第3正弦波信号及び第3余弦波信号の最大値又は最小値の検出概念を説明する図である。
第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sがゼロ電位となる第3余弦波信号VC−Sのゼロ点を検出する。
第2正弦波ゲイン補正部1731は、第3余弦波信号VC−Sのゼロ点検出時における第3正弦波信号VC+Sの値が0以上(VC+S≧0)であるとき、当該第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)として検出し、第3余弦波信号VC−Sのゼロ点検出時における第3正弦波信号VC+Sの値が0未満(VC+S<0)であるとき、当該第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)として検出する(図18参照)。
第2正弦波ゲイン補正部1731は、下記(19)式及び(20)式を用いて、第3正弦波信号VC+Sのゲイン補正を行い、正弦波信号V1C+SU及び正弦波信号V1C+SLを求める。
V1C+SU=VC+S×(1/(MAX(VC+S)))・・・(19)
V1C+SL=VC+S×((−1)/(MIN(VC+S)))・・・(20)
そして、第2正弦波ゲイン補正部1731は、第3正弦波信号VC+Sの値が0以上であるとき、正弦波信号V1C+SUを第4正弦波信号V1C+Sとし、第3正弦波信号VC+Sの値が0未満であるとき、正弦波信号V1C+SLを第4正弦波信号V1C+Sとする。
すなわち、第2正弦波ゲイン補正部1731は、第3正弦波信号VC+Sの値が0以上であるとき、下記の(19’)式を用いて、第4正弦波信号V1C+Sを算出し、第3正弦波信号VC+Sの値が0未満であるとき、下記の(20’)式を用いて、第4正弦波信号V1C+Sを算出する。
V1C+S=VC+S×(1/(MAX(VC+S)))・・・(19’)
V1C+S=VC+S×((−1)/(MIN(VC+S)))・・・(20’)
これにより、第3正弦波信号VC+Sのゲインが補正された第4正弦波信号V1C+Sが得られる。
また、第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sがゼロ電位となる第3正弦波信号VC+Sのゼロ点を検出する。
第2余弦波ゲイン補正部1732は、第3正弦波信号VC+Sのゼロ点検出時における第3余弦波信号VC−Sの値が0以上(VC−S≧0)であるとき、当該第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)として検出し、第3正弦波信号VC+Sのゼロ点検出時における第3余弦波信号VC−Sの値が0未満(VC−S<0)であるとき、当該第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)として検出する(図18参照)。
第2余弦波ゲイン補正部1732は、下記(21)式及び(22)式を用いて、第3余弦波信号VC−Sのゲイン補正を行い、余弦波信号V1C−SU及び余弦波信号V1C−SLを求める。
V1C−SU=VC−S×(1/(MAX(VC−S)))・・・(21)
V1C−SL=VC−S×((−1)/(MIN(VC−S)))・・・(22)
そして、第2余弦波ゲイン補正部1732は、第3余弦波信号VC−Sの値が0以上であるとき、余弦波信号V1C−SUを第4余弦波信号V1C−Sとし、第3余弦波信号VC−Sの値が0未満であるとき、余弦波信号V1C−SLを第4余弦波信号V1C−Sとする。
すなわち、第2余弦波ゲイン補正部1732は、第3余弦波信号VC−Sの値が0以上であるとき、下記の(21’)式を用いて、第4余弦波信号V1C−Sを算出し、第3余弦波信号VC−Sの値が0未満であるとき、下記の(22’)式を用いて、第4余弦波信号V1C−Sを算出する。
V1C−S=VC−S×(1/(MAX(VC−S)))・・・(21’)
V1C−S=VC−S×((−1)/(MIN(VC−S)))・・・(22’)
これにより、第3余弦波信号VC−Sのゲインが補正された第4余弦波信号V1C−Sが得られる。
角度算出部174は、逆正接演算部1741と、象限判定部1742と、モータ電気角演算部1743と、を備えている。
逆正接演算部1741は、下記(23)式を用いて、−90deg<θ1h<+90degの範囲内における角度θ1hを算出する。
θ1h=arctan(V1C+S/V1C−S)・・・(23)
象限判定部1742は、逆正接演算部1741によって算出された−90deg<θ1h<+90degの範囲内における角度θ1hを、0deg<θ<360degの範囲内におけるモータ20の回転角θに変換する。また、象限判定部1742は、第2ゲイン補正部173によって遅れた位相45degだけ進ませる。
象限判定部1742は、第4余弦波信号V1C−Sが0以上(V1C−S≧0)であるとき、下記(24)式を用いて、0deg<θ<360degの範囲内におけるモータ20の回転角θを算出する。
θ=θ1h−45deg・・・(24)
また、象限判定部1742は、第4余弦波信号V1C−Sが0未満(V1C−S<0)であるとき、下記(25)式を用いて、0deg<θ<360degの範囲内におけるモータ20の回転角θを算出する。
θ=(θ1h+180deg)−45deg・・・(25)
モータ電気角演算部1743は、象限判定部1742によって算出されたモータ20の回転角θに基づき、モータ20の磁極対数に対応する電気角θを算出する。モータ20の磁極対数が4つである場合、回転角θを4分割して、4周期分の電気角θを算出する。
次に、本実施形態に係る回転角検出装置200における回転角検出処理について説明する。図19は、実施形態1に係る回転角検出装置における回転角検出処理手順の一例を示すフローチャートである。図20は、実施形態1に係る回転角検出装置における第1正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。図21は、実施形態1に係る回転角検出装置における第1余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。図22は、実施形態1に係る回転角検出装置における第3正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。図23は、実施形態1に係る回転角検出装置における第3余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態では、車両を実際に走行させる実運用時にリアルタイムで回転角検出装置200のキャリブレーションを行う。これにより、温度ドリフトや経時変化によって検出精度が低下することを抑制することができ、高い検出精度を維持することができる。以下、上述した実運用時におけるリアルタイムキャリブレーションについて説明する。
EEPROM104(第1記憶部)には、例えば常温(例えば、25度)における、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の初期値MAX1ref、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の初期値MIN1ref、第3正弦波信号の最大値VC+Sの最大値MAX(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の初期値MAX2ref、第3正弦波信号の最大値VC+Sの最小値MIN(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の初期値MIN2refが記憶されている。
実運用時において、CPU101は、イグニッションスイッチ11から送信されたイグニッション信号を受信すると、EEPROM104(第1記憶部)に記憶されたMAX1ref、MIN1ref、MAX2ref、MIN2refを読み出し、RAM102(第2記憶部)に書き込む。このとき、RAM102(第2記憶部)には、MAX1refがそれぞれ第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の値として書き込まれ、MIN1refがそれぞれ第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の値として書き込まれ、MAX2refがそれぞれ第3正弦波信号の最大値VC+Sの最大値MAX(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の値として書き込まれ、MIN2refがそれぞれ第3正弦波信号の最大値VC+Sの最小値MIN(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の値として書き込まれる。
位置検出部17は、位置検出センサ25から出力される差動正弦波信号(正相正弦波信号Sinθ+、逆相正弦波信号Sinθ−)及び差動余弦波信号(正相余弦波信号Cosθ+、逆相余弦波信号Cosθ−)をサンプリング処理して取得する(ステップS100)。差分演算部171の正弦波差分演算部1711は、上述した(6’)式を用いて、第1正弦波信号Sinθ1fを算出する(ステップS101a)。また、差分演算部171の余弦波差分演算部1712は、上述した(12’)式を用いて、第1余弦波信号Cosθ1fを算出する(ステップS101b)。
第1ゲイン補正部172は、回転角検出処理を行っている間、常時、図20に示す割り込み処理手順を実施する。
第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点(Cosθ1f=0)を検知する(ステップS201)。第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点を検知していない場合(ステップS201;No)、第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点を検知するまで、ステップS201の処理を繰り返す。
第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点を検知すると(ステップS201;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点検出時における第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上(Sinθ1f≧0)であるか否かを判定する(ステップS202)。
第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点検出時における第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上(Sinθ1f≧0)であるとき(ステップS202;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS203)、ステップS201の処理に戻る。
第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点検出時における第1正弦波信号Sinθ1fの値が0未満(Sinθ1f<0)であるとき(ステップS202;No)、第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS204)、ステップS201の処理に戻る。
第1ゲイン補正部172は、回転角検出処理を行っている間、常時、図21に示す割り込み処理手順を実施する。
第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点(Sinθ1f=0)を検知する(ステップS301)。第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点を検知していない場合(ステップS301;No)、第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点を検知するまで、ステップS301の処理を繰り返す。
第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点を検知すると(ステップS301;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点検出時における第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上(Cosθ1f≧0)であるか否かを判定する(ステップS302)。
第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点検出時における第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上(Cosθ1f≧0)であるとき(ステップS302;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS303)、ステップS301の処理に戻る。
第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点検出時における第1余弦波信号Cosθ1fの値が0未満(Cosθ1f<0)であるとき(ステップS302;No)、第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS304)、ステップS301の処理に戻る。
図19に示す回転角検出処理手順に戻り、第1ゲイン補正部172の第1正弦波ゲイン補正部1721は、第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上(Sinθ1f≧0)であるか否かを判定する(ステップS102a)。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上(Sinθ1f≧0)であるとき(ステップS102a;Yes)、第1正弦波ゲイン補正部1721は、上述した(13’)式を用いて、第2正弦波信号Sinθ1gを算出する(ステップS103a)。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が0未満(Sinθ1f<0)であるとき(ステップS102a;No)、第1正弦波ゲイン補正部1721は、上述した(14’)式を用いて、第2正弦波信号Sinθ1gを算出する(ステップS104a)。
第1ゲイン補正部172の第1余弦波ゲイン補正部1722は、第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上(Cosθ1f≧0)であるか否かを判定する(ステップS102b)。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上(Cosθ1f≧0)であるとき(ステップS102b;Yes)、第1余弦波ゲイン補正部1722は、上述した(15’)式を用いて、第2余弦波信号Cosθ1gを算出する(ステップS103b)。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が0未満(Cosθ1f<0)であるとき(ステップS102b;No)、第1余弦波ゲイン補正部1722は、上述した(16’)式を用いて、第2余弦波信号Cosθ1gを算出する(ステップS104b)。
第2ゲイン補正部173の位相変換部1733は、上述した(17)式を用いて、第2正弦波信号Sinθ1gを位相変換した第3正弦波信号VC+Sを算出すると共に、上述した(18)式を用いて、第2余弦波信号Cosθ1gを位相変換した第3余弦波信号VC−Sを算出する(ステップS105)。
第2ゲイン補正部173は、回転角検出処理を行っている間、常時、図22に示す割り込み処理手順を実施する。
第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sのゼロ点(VC−S=0)を検知する(ステップS401)。第3余弦波信号VC−Sのゼロ点を検知していない場合(ステップS401;No)、第3余弦波信号VC−Sのゼロ点を検知するまで、ステップS401の処理を繰り返す。
第3余弦波信号VC−Sのゼロ点を検知すると(ステップS401;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sのゼロ点検出時における第3正弦波信号VC+Sの値が0以上(VC+S≧0)であるか否かを判定する(ステップS402)。
第3余弦波信号VC−Sのゼロ点検出時における第3正弦波信号VC+Sの値が0以上(VC+S≧0)であるとき(ステップS402;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS403)、ステップS401の処理に戻る。
第3余弦波信号VC−Sのゼロ点検出時における第3正弦波信号VC+Sの値が0未満(VC+S<0)であるとき(ステップS402;No)、第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS404)、ステップS401の処理に戻る。
第2ゲイン補正部173は、回転角検出処理を行っている間、常時、図23に示す割り込み処理手順を実施する。
第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sのゼロ点(VC+S=0)を検知する(ステップS501)。第3正弦波信号VC+Sのゼロ点を検知していない場合(ステップS501;No)、第3正弦波信号VC+Sのゼロ点を検知するまで、ステップS501の処理を繰り返す。
第3正弦波信号VC+Sのゼロ点を検知すると(ステップS501;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sのゼロ点検出時における第3余弦波信号VC−Sの値が0以上(VC−S≧0)であるか否かを判定する(ステップS502)。
第3正弦波信号VC+Sのゼロ点検出時における第3余弦波信号VC−Sの値が0以上(VC−S≧0)であるとき(ステップS502;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS503)、ステップS501の処理に戻る。
第3正弦波信号VC+Sのゼロ点検出時における第3余弦波信号VC−Sの値が0未満(VC−S<0)であるとき(ステップS502;No)、第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS504)、ステップS501の処理に戻る。
図19に示す回転角検出処理手順に戻り、第2ゲイン補正部173の第2正弦波ゲイン補正部1731は、第3正弦波信号VC+Sの値が0以上(VC+S≧0)であるか否かを判定する(ステップS106a)。
第3正弦波信号VC+Sの値が0以上(VC+S≧0)であるとき(ステップS106a;Yes)、第2正弦波ゲイン補正部1731は、上述した(19’)式を用いて、第4正弦波信号V1C+Sを算出する(ステップS107a)。
第3正弦波信号VC+Sの値が0未満(VC+S<0)であるとき(ステップS106a;No)、第2正弦波ゲイン補正部1731は、上述した(20’)式を用いて、第4正弦波信号V1C+Sを算出する(ステップS108a)。
第2ゲイン補正部173の第2余弦波ゲイン補正部1732は、第3余弦波信号VC−Sの値が0以上(VC−S≧0)であるか否かを判定する(ステップS106b)。
第3余弦波信号VC−Sの値が0以上(VC−S≧0)であるとき(ステップS106b;Yes)、第2余弦波ゲイン補正部1732は、上述した(21’)式を用いて、第4余弦波信号V1C−Sを算出する(ステップS107b)。
第3余弦波信号VC−Sの値が0未満(VC−S<0)であるとき(ステップS106b;No)、第2余弦波ゲイン補正部1732は、上述した(22’)式を用いて、第4余弦波信号V1C−Sを算出する(ステップS108b)。
角度算出部174の逆正接演算部1741は、上述した(23)式を用いて、−90deg<θ1h<+90degの範囲内における角度θ1hを算出する(ステップS109)。
角度算出部174の象限判定部1742は、第4余弦波信号V1C−Sが0以上(V1C−S≧0)であるか否かを判定する(ステップS110)。
第4余弦波信号V1C−Sが0以上(V1C−S≧0)であるとき(ステップS110;Yes)、象限判定部1742は、上述した(24)式を用いて、0deg<θ<360degの範囲内におけるモータ20の回転角θを算出する(ステップS111)。
第4余弦波信号V1C−Sが0未満(V1C−S<0)であるとき(ステップS110;No)、象限判定部1742は、上述した(25)式を用いて、0deg<θ<360degの範囲内におけるモータ20の回転角θを算出する(ステップS112)。
そして、位置検出部17は、求めたモータ20の回転角θ1を出力して(ステップS113)、ステップS100の処理に戻り、ステップS100からステップS113の処理を繰り返し行う。
上述した回転角検出処理手順により、リアルタイムでモータ20の回転角θが補正されるので、温度ドリフトや経時変化によって検出精度が低下することを抑制することができ、高い検出精度を維持することができる。
なお、回転角検出装置200は、モータ20を駆動制御するモータ制御装置を構成する。
また、モータ制御装置は、電動パワーステアリング装置100を構成する。
以上説明したように、実施形態1に係る回転角検出装置200、モータ制御装置、及び電動パワーステアリング装置100は、正相正弦波信号Sinθ+と逆相正弦波信号Sinθ−とを含む差動正弦波信号、及び、正相余弦波信号Cosθ+と逆相余弦波信号Cosθ−とを含む差動余弦波信号を、モータ20の位置検出信号として出力する位置検出センサ25と、位置検出信号に基づき、モータ20の位置を検出する位置検出部17と、第1記憶部(EEPROM104)及び第2記憶部(RAM102)と、を備える。位置検出部17は、正相正弦波信号Sinθ+と逆相正弦波信号Sinθ−との差分を第1正弦波信号Sinθ1fとして出力し、正相余弦波信号Cosθ+と逆相余弦波信号Cosθ−との差分を第1余弦波信号Cosθ1fとして出力する差分演算部171と、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)又は最小値MIN(Sinθ1f)に基づき、第1正弦波信号Sinθ1fのゲインを補正した第2正弦波信号Sinθ1gを出力すると共に、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)又は最小値MIN(Cosθ1f)に基づき、第1余弦波信号Cosθ1fのゲインを補正した第2余弦波信号Cosθ1gを出力する第1ゲイン補正部172と、
第2余弦波信号Cosθ1gと第2正弦波信号Sinθ1gとを加算して第3正弦波信号VC+Sを生成し、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)又は最小値MIN(VC+S)に基づき、第3正弦波信号VC+Sのゲインを補正した第4正弦波信号V1C+Sを出力すると共に、第2余弦波信号Cosθ1gから第2正弦波信号Sinθ1gを減算して第3余弦波信号VC−Sを生成し、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)又は最小値MIN(VC−S)に基づき、第3余弦波信号VC−Sのゲインを補正した第4余弦波信号V1C−Sを出力する第2ゲイン補正部173と、第4正弦波信号V1C+S及び第4余弦波信号V1C−Sに基づき、モータ20の回転角θを算出する角度算出部174と、を備える。
上記構成によれば、リアルタイムで検出された位置検出信号に基づき、回転角検出装置200のキャリブレーションを実施することができる。これにより、温度ドリフトや経時変化によって検出精度が低下することを抑制することができ、高い検出精度を維持することができる。
具体的に、第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上であるとき、当該第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)として第2記憶部(RAM102)に記憶し、第1正弦波信号Sinθ1fの値が0未満であるとき、当該第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)として第2記憶部(RAM102)に記憶する。また、第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点検出時における第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上であるとき、当該第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)として第2記憶部(RAM102)に記憶し、第1余弦波信号Cosθ1fの値が0未満であるとき、当該第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)として第2記憶部(RAM102)に記憶する。
これにより、第2正弦波信号Sinθ1gを得るための第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)又は最小値MIN(Sinθ1f)をリアルタイムで取得することができる。また、第2余弦波信号Cosθ1gを得るための第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)又は最小値MIN(Cosθ1f)をリアルタイムで取得することができる。
また、具体的に、第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sのゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、第3正弦波信号VC+Sの値が0以上であるとき、当該第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)として第2記憶部(RAM102)に記憶し、第3余弦波信号VC−Sのゼロ点検出時における第3正弦波信号VC+Sの値が0未満であるとき、当該第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)として第2記憶部(RAM102)に記憶する。また、第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sのゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、第3余弦波信号VC−Sの値が0以上であるとき、当該第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)として第2記憶部(RAM102)に記憶し、第3正弦波信号VC+Sのゼロ点検出時における第3余弦波信号VC−Sの値が0未満であるとき、当該第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)として第2記憶部(RAM102)に記憶する。
これにより、第4正弦波信号V1C+Sを得るための第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)又は最小値MIN(VC+S)をリアルタイムで取得することができる。また、第4余弦波信号V1C−Sを得るための第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)又は最小値MIN(VC−S)をリアルタイムで取得することができる。
また、実施形態1に係るモータ制御装置は、高精度に算出されたモータ20の回転角を用いてモータ20を駆動制御することで、モータ20を高精度に駆動制御することができる。
また、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置100は、実施形態1に係るモータ制御装置によって駆動制御されるモータ20がステアリング1のコラム軸2に設けられることで、電動パワーステアリング装置100における操舵補助制御の精度を高めることができる。
また、実施形態1に係る回転角検出方法は、モータの位置検出信号として位置検出センサ25から出力される、正相正弦波信号Sinθ+と逆相正弦波信号Sinθ−とを含む差動正弦波信号、及び、正相余弦波信号Cosθ+と逆相余弦波信号Cosθ−とを含む差動余弦波信号に基づき、モータ20の位置を検出する回転角検出方法であって、正相正弦波信号Sinθ+と逆相正弦波信号Sinθ−との差分を第1正弦波信号Sinθ1fとするステップと、正相余弦波信号Cosθ+と逆相余弦波信号Cosθ−との差分を第1余弦波信号Cosθ1fとするステップと、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)又は最小値MIN(Sinθ1f)に基づき、第1正弦波信号Sinθ1fのゲインを補正して第2正弦波信号Sinθ1gとするステップと、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)又は最小値MIN(Cosθ1f)に基づき、第1余弦波信号Cosθ1fのゲインを補正して第2余弦波信号Cosθ1gとするステップと、第2余弦波信号Cosθ1gと第2正弦波信号Sinθ1gとを加算して第3正弦波信号VC+Sとするステップと、第2余弦波信号Cosθ1gから第2正弦波信号Sinθ1gを減算して第3余弦波信号VC−Sとするステップと、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)又は最小値MIN(VC+S)に基づき、第3正弦波信号VC+Sのゲインを補正して第4正弦波信号V1C+Sとするステップと、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)又は最小値MIN(VC−S)に基づき、第3余弦波信号VC−Sのゲインを補正して第4余弦波信号V1C−Sとするステップと、第4正弦波信号V1C+S及び第4余弦波信号V1C−Sに基づき、モータ20の回転角θを算出するステップと、を有する。
これにより、リアルタイムで検出された位置検出信号に基づき、回転角検出装置200のキャリブレーションを実施することができる。これにより、温度ドリフトや経時変化によって検出精度が低下することを抑制することができ、高い検出精度を維持することができる。
(実施形態2)
本実施形態では、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)、第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)、について、それぞれ上限値と下限値とを設け、各値が上限値又は下限値を超える場合には、RAM102上の各値の更新を行わない例について説明する。
図24は、EEPROMに記憶される第1正弦波信号及び第1余弦波信号の最大値の上限値、初期値、下限値の一例を示す図である。図25は、EEPROMに記憶される第1正弦波信号及び第1余弦波信号の最小値の上限値、初期値、下限値の一例を示す図である。図26は、EEPROMに記憶される第3正弦波信号及び第3余弦波信号の最大値の上限値、初期値、下限値の一例を示す図である。図27は、EEPROMに記憶される第3正弦波信号及び第3余弦波信号の最小値の上限値、初期値、下限値の一例を示す図である。なお、EEPROM104に記憶される各値の上限値、初期値、下限値は、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
図28は、実施形態2に係る回転角検出装置における第1正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。図29は、実施形態2に係る回転角検出装置における第1余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。図30は、実施形態2に係る回転角検出装置における第3正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。図31は、実施形態2に係る回転角検出装置における第3余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、本実施形態に係る回転角検出装置の構成及び回転角検出処理手順は、実施形態1と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、実施形態1と同一の処理については、説明を省略する。
第1ゲイン補正部172は、上述した回転角検出処理を行っている間、常時、図28に示す割り込み処理手順を実施する。
第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点検出時における第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上(Sinθ1f≧0)であるとき(ステップS202;Yes)、第1ゲイン補正部172は、EEPROM104から第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の上限値MAX1Lim_H及び下限値MAX1Lim_Lを読み出し、第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値の下限値MAX1Lim_L以上であり、且つ、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値の上限値MAX1Lim_H以下(MAX1Lim_L≦Sinθ1f≦MAX1Lim_H)であるか否かを判定する(ステップS202−1)。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値の下限値MAX1Lim_L以上であり、且つ、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値の上限値MAX1Lim_H以下(MAX1Lim_L≦Sinθ1f≦MAX1Lim_H)であるとき(ステップS202−1;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS203)、ステップS201の処理に戻る。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値の下限値MAX1Lim_L未満であるか、又は、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値の上限値MAX1Lim_Hよりも大きいとき(ステップS202−1;No)、第1ゲイン補正部172は、RAM102上の第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)の値を更新せず、ステップS201の処理に戻る。
第1余弦波信号Cosθ1fのゼロ点検出時における第1正弦波信号Sinθ1fの値が0未満(Sinθ1f<0)であるとき(ステップS202;No)、第1ゲイン補正部172は、EEPROM104から第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の上限値MIN1Lim_H及び下限値MIN1Lim_Lを読み出し、第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値の下限値MIN1Lim_L以上であり、且つ、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値の上限値MIN1Lim_H以下(MIN1Lim_L≦Sinθ1f≦MIN1Lim_H)であるか否かを判定する(ステップS202−2)。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値の下限値MIN1Lim_L以上であり、且つ、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値の上限値MIN1Lim_H以下(MIN1Lim_L≦Sinθ1f≦MIN1Lim_H)であるとき(ステップS202−2;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS204)、ステップS201の処理に戻る。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値の下限値MIN1Lim_L未満であるか、又は、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値の上限値MIN1Lim_Hよりも大きいとき(ステップS202−2;No)、第1ゲイン補正部172は、RAM102上の第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)の値を更新せず、ステップS201の処理に戻る。
第1ゲイン補正部172は、上述した回転角検出処理を行っている間、常時、図29に示す割り込み処理手順を実施する。
第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点検出時における第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上(Cosθ1f≧0)であるとき(ステップS302;Yes)、第1ゲイン補正部172は、EEPROM104から第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の上限値MAX1Lim_H及び下限値MAX1Lim_Lを読み出し、第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値の下限値MAX1Lim_L以上であり、且つ、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値の上限値MAX1Lim_H以下(MAX1Lim_L≦Cosθ1f≦MAX1Lim_H)であるか否かを判定する(ステップS302−1)。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値の下限値MAX1Lim_L以上であり、且つ、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値の上限値MAX1Lim_H以下(MAX1Lim_L≦Cosθ1f≦MAX1Lim_H)であるとき(ステップS302−1;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS303)、ステップS301の処理に戻る。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値の下限値MAX1Lim_L未満であるか、又は、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値の上限値MAX1Lim_Hよりも大きいとき(ステップS302−1;No)、第1ゲイン補正部172は、RAM102上の第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の値を更新せず、ステップS301の処理に戻る。
第1正弦波信号Sinθ1fのゼロ点検出時における第1余弦波信号Cosθ1fの値が0未満(Cosθ1f<0)であるとき(ステップS302;No)、第1ゲイン補正部172は、EEPROM104から第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の上限値MIN1Lim_H及び下限値MIN1Lim_Lを読み出し、第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値の下限値MIN1Lim_L以上であり、且つ、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値の上限値MIN1Lim_H以下(MIN1Lim_L≦Cosθ1f≦MIN1Lim_H)であるか否かを判定する(ステップS302−2)。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値の下限値MIN1Lim_L以上であり、且つ、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値の上限値MIN1Lim_H以下(MIN1Lim_L≦Cosθ1f≦MIN1Lim_H)であるとき(ステップS302−2;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS304)、ステップS301の処理に戻る。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値の下限値MIN1Lim_L未満であるか、又は、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値の上限値MIN1Lim_Hよりも大きいとき(ステップS302−2;No)、第1ゲイン補正部172は、RAM102上の第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の値を更新せず、ステップS301の処理に戻る。
第2ゲイン補正部173は、上述した回転角検出処理を行っている間、常時、図30に示す割り込み処理手順を実施する。
第3余弦波信号VC−Sのゼロ点検出時における第3正弦波信号VC+Sの値が0以上(VC+S≧0)であるとき(ステップS402;Yes)、第2ゲイン補正部173は、EEPROM104から第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の上限値MAX2Lim_H及び下限値MAX2Lim_Lを読み出し、第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最大値の下限値MAX2Lim_L以上であり、且つ、第3正弦波信号VC+Sの最大値の上限値MAX2Lim_H以下(MAX2Lim_L≦VC+S≦MAX2Lim_H)であるか否かを判定する(ステップS402−1)。
第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最大値の下限値MAX2Lim_L以上であり、且つ、第3正弦波信号VC+Sの最大値の上限値MAX2Lim_H以下(MAX2Lim_L≦VC+S≦MAX2Lim_H)であるとき(ステップS402−1;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS403)、ステップS401の処理に戻る。
第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最大値の下限値MAX2Lim_L未満であるか、又は、第3正弦波信号VC+Sの最大値の上限値MAX2Lim_Hよりも大きいとき(ステップS402−1;No)、第2ゲイン補正部173は、RAM102上の第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)の値を更新せず、ステップS401の処理に戻る。
第3余弦波信号VC−Sのゼロ点検出時における第3正弦波信号VC+Sの値が0未満(VC+S<0)であるとき(ステップS402;No)、第2ゲイン補正部173は、EEPROM104から第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の上限値MIN2Lim_H及び下限値MIN2Lim_Lを読み出し、第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最小値の下限値MIN2Lim_L以上であり、且つ、第3正弦波信号VC+Sの最小値の上限値MIN2Lim_H以下(MIN2Lim_L≦VC+S≦MIN2LimH)であるか否かを判定する(ステップS402−2)。
第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最小値の下限値MIN2Lim_L以上であり、且つ、第3正弦波信号VC+Sの最小値の上限値MIN2Lim_H以下(MIN2Lim_L≦VC+S≦MIN2Lim_H)であるとき(ステップS402−2;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS404)、ステップS401の処理に戻る。
第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最小値の下限値MIN2Lim_L未満であるか、又は、第3正弦波信号VC+Sの最小値の上限値MIN2Lim_Hよりも大きいとき(ステップS402−2;No)、第2ゲイン補正部173は、RAM102上の第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)の値を更新せず、ステップS401の処理に戻る。
第2ゲイン補正部173は、上述した回転角検出処理を行っている間、常時、図31に示す割り込み処理手順を実施する。
第3正弦波信号VC+Sのゼロ点検出時における第3余弦波信号VC−Sの値が0以上(VC−S≧0)であるとき(ステップS502;Yes)、第2ゲイン補正部173は、EEPROM104から第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の上限値MAX2Lim_H及び下限値MAX2Lim_Lを読み出し、第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最大値の下限値MAX2Lim_L以上であり、且つ、第3余弦波信号VC−Sの最大値の上限値MAX2Lim_H以下(MAX2Lim_L≦VC−S≦MAX2Lim_H)であるか否かを判定する(ステップS502−1)。
第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最大値の下限値MAX2Lim_L以上であり、且つ、第3余弦波信号VC−Sの最大値の上限値MAX2Lim_H以下(MAX2Lim_L≦VC−S≦MAX2Lim_H)であるとき(ステップS502−1;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS503)、ステップS501の処理に戻る。
第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最大値の下限値MAX2Lim_L未満であるか、又は、第3余弦波信号VC−Sの最大値の上限値MAX2Lim_Hよりも大きいとき(ステップS502−1;No)、第2ゲイン補正部173は、RAM102上の第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の値を更新せず、ステップS501の処理に戻る。
第3正弦波信号VC+Sのゼロ点検出時における第3余弦波信号VC−Sの値が0未満(VC−S<0)であるとき(ステップS502;No)、第2ゲイン補正部173は、EEPROM104から第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の上限値MIN2Lim_H及び下限値MIN2Lim_Lを読み出し、第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最小値の下限値MIN2Lim_L以上であり、且つ、第3余弦波信号VC−Sの最小値の上限値MIN2Lim_H以下(MIN2Lim_L≦VC−S≦MIN2Lim_H)であるか否かを判定する(ステップS502−2)。
第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最小値の下限値MIN2Lim_L以上であり、且つ、第3余弦波信号VC−Sの最小値の上限値MIN2Lim_H以下(MIN2Lim_L≦VC−S≦MIN2Lim_H)であるとき(ステップS502−2;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS504)、ステップS501の処理に戻る。
第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最小値の下限値MIN2Lim_L未満であるか、又は、第3余弦波信号VC−Sの最小値の上限値MIN2Lim_Hよりも大きいとき(ステップS502−2;No)、第2ゲイン補正部173は、RAM102上の第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の値を更新せず、ステップS501の処理に戻る。
上述した図28、図29、図30、図31に示した割り込み処理手順により、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)、第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)、第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の各値が、ノイズ等によって異常値となった場合でも、正常に回転角検出処理を行うことができる。
(変形例)
実施形態2の変形例では、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)、第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)、第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の各値が上限値又は下限値を超える場合には、各値の初期値を適用する例について説明する。
図32は、実施形態2の変形例に係る回転角検出装置における第1正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。図33は、実施形態2の変形例に係る回転角検出装置における第1余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。図34は、実施形態2の変形例に係る回転角検出装置における第3正弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。図35は、実施形態2の変形例に係る回転角検出装置における第3余弦波信号の最大値又は最小値を検出する割り込み処理手順の一例を示すフローチャートである。
第1ゲイン補正部172は、上述した回転角検出処理を行っている間、常時、図32に示す割り込み処理手順を実施する。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)の下限値MAX1Lim_L以上であり、且つ、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)の上限値MAX1Lim_H以下(MAX1Lim_L≦Sinθ1f≦MAX1Lim_H)であるとき(ステップS202−1;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS203a)、ステップS201の処理に戻る。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)の下限値MAX1Lim_L未満であるか、又は、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)の上限値MAX1Lim_Hよりも大きいとき(ステップS202−1;No)、第1ゲイン補正部172は、EEPROM104から第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の初期値MAX1refを読み出して第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS203b)、ステップS201の処理に戻る。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)の下限値MIN1Lim_L以上であり、且つ、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)の上限値MIN1Lim_H以下(MIN1Lim_L≦Sinθ1f≦MIN1Lim_H)であるとき(ステップS202−2;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1正弦波信号Sinθ1fの値を第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS204a)、ステップS201の処理に戻る。
第1正弦波信号Sinθ1fの値が、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)の下限値MIN1Lim_L未満であるか、又は、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)の上限値MIN1Lim_Hよりも大きいとき(ステップS202−2;No)、第1ゲイン補正部172は、EEPROM104から第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の初期値MIN1refを読み出して第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS204b)、ステップS201の処理に戻る。
第1ゲイン補正部172は、上述した回転角検出処理を行っている間、常時、図33に示す割り込み処理手順を実施する。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の下限値MAX1Lim_L以上であり、且つ、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の上限値MAX1Lim_H以下(MAX1Lim_L≦Cosθ1f≦MAX1Lim_H)であるとき(ステップS302−1;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS303a)、ステップS301の処理に戻る。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の下限値MAX1Lim_L未満であるか、又は、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の上限値MAX1Lim_Hよりも大きいとき(ステップS302−1;No)、第1ゲイン補正部172は、EEPROM104から第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)の初期値MAX1refを読み出して第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS303b)、ステップS301の処理に戻る。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の下限値MIN1Lim_L以上であり、且つ、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の上限値MIN1Lim_H以下(MIN1Lim_L≦Cosθ1f≦MIN1Lim_H)であるとき(ステップS302−2;Yes)、第1ゲイン補正部172は、第1余弦波信号Cosθ1fの値を第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS304a)、ステップS301の処理に戻る。
第1余弦波信号Cosθ1fの値が、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の下限値MIN1Lim_L未満であるか、又は、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の上限値MIN1Lim_Hよりも大きいとき(ステップS302−2;No)、第1ゲイン補正部172は、EEPROM104から第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)及び第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)の初期値MIN1refを読み出して第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS304b)、ステップS301の処理に戻る。
第2ゲイン補正部173は、上述した回転角検出処理を行っている間、常時、図34に示す割り込み処理手順を実施する。
第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)の下限値MAX2Lim_L以上であり、且つ、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)の上限値MAX2Lim_H以下(MAX2Lim_L≦VC+S≦MAX2Lim_H)であるとき(ステップS402−1;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS403a)、ステップS401の処理に戻る。
第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)の下限値MAX2Lim_L未満であるか、又は、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)の上限値MAX2Lim_Hよりも大きいとき(ステップS402−1;No)、第2ゲイン補正部173は、EEPROM104から第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の初期値MAX2refを読み出して第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS403b)、ステップS401の処理に戻る。
第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)の下限値MIN2Lim_L以上であり、且つ、第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)の上限値MIN2Lim_H以下(MIN2Lim_L≦VC+S≦MIN2Lim_H)であるとき(ステップS402−2;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3正弦波信号VC+Sの値を第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS404a)、ステップS401の処理に戻る。
第3正弦波信号VC+Sの値が、第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)の下限値MIN2Lim_L未満であるか、又は、第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)の上限値MIN2Lim_Hよりも大きいとき(ステップS402−2;No)、第2ゲイン補正部173は、EEPROM104から第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の初期値MIN2refを読み出して第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS404b)、ステップS401の処理に戻る。
第2ゲイン補正部173は、上述した回転角検出処理を行っている間、常時、図35に示す割り込み処理手順を実施する。
第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の下限値MAX2Lim_L以上であり、且つ、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の上限値MAX2Lim_H以下(MAX2Lim_L≦VC−S≦MAX2Lim_H)であるとき(ステップS502−1;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS503a)、ステップS501の処理に戻る。
第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の下限値MAX2Lim_L未満であるか、又は、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の上限値MAX2Lim_Hよりも大きいとき(ステップS502−1;No)、第2ゲイン補正部173は、EEPROM104から第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)の初期値MAX2refを読み出して第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS503b)、ステップS501の処理に戻る。
第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の下限値MIN2Lim_L以上であり、且つ、第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の上限値MIN2Lim_H以下(MIN2Lim_L≦VC−S≦MIN2Lim_H)であるとき(ステップS502−2;Yes)、第2ゲイン補正部173は、第3余弦波信号VC−Sの値を第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS504a)、ステップS501の処理に戻る。
第3余弦波信号VC−Sの値が、第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の下限値MIN2Lim_L未満であるか、又は、第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の上限値MIN2Lim_Hよりも大きいとき(ステップS502−2;No)、第2ゲイン補正部173は、EEPROM104から第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)及び第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の初期値MIN2refを読み出して第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)としてRAM102上のデータを更新し(ステップS504b)、ステップS501の処理に戻る。
上述した図32、図33、図34、図35に示した割り込み処理手順においても、上述した図28、図29、図30、図31に示した割り込み処理手順と同様に、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)、第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)、第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の各値が、ノイズ等によって異常値となった場合でも、正常に回転角検出処理を行うことができる。
なお、上述した実施形態では、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)、第3正弦波信号VC+Sの最大値MAX(VC+S)、第3正弦波信号VC+Sの最小値MIN(VC+S)、第3余弦波信号VC−Sの最大値MAX(VC−S)、及び第3余弦波信号VC−Sの最小値MIN(VC−S)の上限値、初期値、下限値は、EEPROM104(第1記憶部)に記憶される例を示したが、EEPROM104以外に第1記憶部を設け、この第1記憶部に記憶される態様であっても良い。第1記憶部の構成により本開示が限定されるものではない。
また、上述した実施形態では、上述した回転角検出処理において、第1正弦波信号Sinθ1fの最大値MAX(Sinθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最小値MIN(Cosθ1f)、第1正弦波信号Sinθ1fの最小値MIN(Sinθ1f)、第1余弦波信号Cosθ1fの最大値MAX(Cosθ1f)、第3正弦波信号Vの最大値MAX(VC+S)、第3正弦波信号Vの最小値MIN(VC+S)、第3余弦波信号Vの最大値MAX(VC−S)、第3余弦波信号Vの最小値MIN(VC−S)は、RAM102(第2記憶部)に記憶される例を示したが、RAM102以外に第2記憶部を設け、この第2記憶部に記憶される態様であっても良い。第2記憶部の構成により本開示が限定されるものではない。
また、上述した実施形態では、車両を実際に走行させる実運用時にリアルタイムで回転角検出装置200のキャリブレーションを行う例を示したが、これに併せて、電動パワーステアリング装置100の出荷前に、モータ20に位置検出センサ25が組み込まれた状態で、回転角検出装置200の初期キャリブレーションを行う構成であっても良い。
1 ハンドルホイール(ステアリング)
2 コラム軸
3 減速ギヤ
4a、4b ユニバーサルジョイント
10 トルクセンサ
11 イグニッションスイッチ
12 車速センサ
14 バッテリ
15 モータ駆動回路
16 モータ電流検出回路
17 位置検出部
20 モータ
20a モータシャフト
25 位置検出センサ
30 コントロールユニット(ECU)
31 アシスト機能部
31a 電流指令値算出部
31b 電流制御部
100 電動パワーステアリング(EPS)装置
101 CPU
102 RAM(第2記憶部)
103 ROM
104 EEPROM(第1記憶部)
105 インターフェース
106 A/D変換器
107 PWMコントローラ
110 制御用コンピュータ(MCU)
171 差分演算部
172 第1ゲイン補正部
173 第2ゲイン補正部
174 角度算出部
200 回転角検出装置
251 回転磁石
252 MRセンサ
1711 正弦波差分演算部
1712 余弦波差分演算部
1721 第1正弦波ゲイン補正部
1722 第1余弦波ゲイン補正部
1731 第2正弦波ゲイン補正部
1732 第2余弦波ゲイン補正部
1733 位相変換部
1741 逆正接演算部
1742 象限判定部

Claims (18)

  1. 正相正弦波信号と当該正相正弦波信号を位相反転した逆相正弦波信号とを含む差動正弦波信号、及び、正相余弦波信号と当該正相余弦波信号を位相反転した逆相余弦波信号とを含む差動余弦波信号を、モータの位置検出信号として出力する位置検出センサと、
    前記位置検出信号に基づき、前記モータの位置を検出する位置検出部と、
    を備え、
    前記位置検出部は、
    前記正相正弦波信号と前記逆相正弦波信号との差分を第1正弦波信号として出力し、前記正相余弦波信号と前記逆相余弦波信号との差分を第1余弦波信号として出力する差分演算部と、
    前記第1正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第1正弦波信号のゲインを補正した第2正弦波信号を出力すると共に、前記第1余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第1余弦波信号のゲインを補正した第2余弦波信号を出力する第1ゲイン補正部と、
    前記第2余弦波信号と前記第2正弦波信号とを加算して第3正弦波信号を生成し、前記第3正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第3正弦波信号のゲインを補正した第4正弦波信号を出力すると共に、前記第2余弦波信号から前記第2正弦波信号を減算して第3余弦波信号を生成し、前記第3余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第3余弦波信号のゲインを補正した第4余弦波信号を出力する第2ゲイン補正部と、
    前記第4正弦波信号及び前記第4余弦波信号に基づき、前記モータの回転角を算出する角度算出部と、
    を備える
    回転角検出装置。
  2. 前記第1正弦波信号の最大値及び最小値、前記第1余弦波信号の最大値及び最小値、前記第3正弦波信号の最大値及び最小値、並びに、前記第3余弦波信号の最大値及び最小値を記憶する記憶部を備える
    請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記第1ゲイン補正部は、
    前記第1余弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第1正弦波信号の値が0以上であるとき、当該第1正弦波信号の値を前記第1正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1正弦波信号の値が0未満であるとき、当該第1正弦波信号の値を前記第1正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、
    前記第1正弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第1余弦波信号の値が0以上であるとき、当該第1余弦波信号の値を前記第1余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1余弦波信号の値が0未満であるとき、当該第1余弦波信号の値を前記第1余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶する
    請求項2に記載の回転角検出装置。
  4. 前記記憶部は、
    前記第1正弦波信号及び前記第1余弦波信号の最大値の上限値及び下限値、並びに、前記第1正弦波信号及び前記第1余弦波信号の最小値の上限値及び下限値が記憶され、
    前記第1ゲイン補正部は、
    前記第1余弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第1正弦波信号の値が0以上であるとき、前記第1正弦波信号の値が、前記第1正弦波信号の最大値の下限値以上であり、且つ、前記第1正弦波信号の最大値の上限値以下である場合に、当該第1正弦波信号の値を前記第1正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1正弦波信号の値が0未満であるとき、前記第1正弦波信号の値が、前記第1正弦波信号の最小値の下限値以上であり、且つ、前記第1正弦波信号の最小値の上限値以下である場合に、当該第1正弦波信号の値を前記第1正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、
    前記第1正弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第1余弦波信号の値が0以上であるとき、前記第1余弦波信号の値が、前記第1余弦波信号の最大値の下限値以上であり、且つ、前記第1余弦波信号の最大値の上限値以下である場合に、当該第1余弦波信号の値を前記第1余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1余弦波信号の値が0未満であるとき、前記第1余弦波信号の値が、前記第1余弦波信号の最小値の下限値以上であり、且つ、前記第1余弦波信号の最小値の上限値以下である場合に、当該第1余弦波信号の値を前記第1余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶する
    請求項2に記載の回転角検出装置。
  5. 前記記憶部は、
    前記第1正弦波信号及び前記第1余弦波信号の最大値の初期値と前記第1正弦波信号及び前記第1余弦波信号の最小値の初期値とがさらに記憶され、
    前記第1ゲイン補正部は、
    前記第1余弦波信号のゼロ点検出時において、前記第1正弦波信号の値が0以上であるとき、前記第1正弦波信号の値が、前記第1正弦波信号の最大値の下限値未満であるか、又は、前記第1正弦波信号の最大値の上限値よりも大きい場合に、前記第1正弦波信号の最大値の初期値を前記第1正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1正弦波信号の値が0未満であるとき、前記第1正弦波信号の値が、前記第1正弦波信号の最小値の下限値未満であるか、又は、前記第1正弦波信号の最小値の上限値よりも大きい場合に、前記第1正弦波信号の最小値の初期値を前記第1正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、
    前記第1正弦波信号のゼロ点検出時において、前記第1余弦波信号の値が0以上であるとき、前記第1余弦波信号の値が、前記第1余弦波信号の最大値の下限値未満であるか、又は、前記第1余弦波信号の最大値の上限値よりも大きい場合に、前記第1余弦波信号の最大値の初期値を前記第1余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第1余弦波信号の値が0未満であるとき、前記第1余弦波信号の値が、前記第1余弦波信号の最小値の下限値未満であるか、又は、前記第1余弦波信号の最小値の上限値よりも大きい場合に、前記第1余弦波信号の最小値の初期値を前記第1余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶する
    請求項4に記載の回転角検出装置。
  6. 前記第2ゲイン補正部は、
    前記第3余弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第3正弦波信号の値が0以上であるとき、当該第3正弦波信号の値を前記第3正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3正弦波信号の値が0未満であるとき、当該第3正弦波信号の値を前記第3正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、
    前記第3正弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第3余弦波信号の値が0以上であるとき、当該第3余弦波信号の値を前記第3余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3余弦波信号の値が0未満であるとき、当該第3余弦波信号の値を前記第3余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶する
    請求項2から請求項5の何れか一項に記載の回転角検出装置。
  7. 前記記憶部は、
    前記第3正弦波信号及び前記第3余弦波信号の最大値の上限値及び下限値、並びに、前記第3正弦波信号及び前記第3余弦波信号の最小値の上限値及び下限値が記憶され、
    前記第2ゲイン補正部は、
    前記第3余弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第3正弦波信号の値が0以上であるとき、前記第3正弦波信号の値が、前記第3正弦波信号の最大値の下限値以上であり、且つ、前記第3正弦波信号の最大値の上限値以下である場合に、当該第3正弦波信号の値を前記第3正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3正弦波信号の値が0未満であるとき、前記第3正弦波信号の値が、前記第3正弦波信号の最小値の下限値以上であり、且つ、前記第3正弦波信号の最小値の上限値以下である場合に、当該第3正弦波信号の値を前記第3正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、
    前記第3正弦波信号のゼロ点を検出し、当該ゼロ点検出時において、前記第3余弦波信号の値が0以上であるとき、前記第3余弦波信号の値が、前記第3余弦波信号の最大値の下限値以上であり、且つ、前記第3余弦波信号の最大値の上限値以下である場合に、当該第3余弦波信号の値を前記第3余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3余弦波信号の値が0未満であるとき、前記第3余弦波信号の値が、前記第3余弦波信号の最小値の下限値以上であり、且つ、前記第3余弦波信号の最小値の上限値以下である場合に、当該第3余弦波信号の値を前記第3余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶する
    請求項2から請求項5の何れか一項に記載の回転角検出装置。
  8. 前記記憶部は、
    前記第3正弦波信号及び前記第3余弦波信号の最大値の初期値と前記第3正弦波信号及び前記第3余弦波信号の最小値の初期値とがさらに記憶され、
    前記第2ゲイン補正部は、
    前記第3余弦波信号のゼロ点検出時において、前記第3正弦波信号の値が0以上であるとき、前記第3正弦波信号の値が、前記第3正弦波信号の最大値の下限値未満であるか、又は、前記第3正弦波信号の最大値の上限値よりも大きい場合に、前記第3正弦波信号の最大値の初期値を前記第3正弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3正弦波信号の値が0未満であるとき、前記第3正弦波信号の値が、前記第3正弦波信号の最小値の下限値未満であるか、又は、前記第3正弦波信号の最小値の上限値よりも大きい場合に、前記第3正弦波信号の最小値の初期値を前記第3正弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶し、
    前記第3正弦波信号のゼロ点検出時において、前記第3余弦波信号の値が0以上であるとき、前記第3余弦波信号の値が、前記第3余弦波信号の最大値の下限値未満であるか、又は、前記第3余弦波信号の最大値の上限値よりも大きい場合に、前記第3余弦波信号の最大値の初期値を前記第3余弦波信号の最大値として前記記憶部に記憶し、前記第3余弦波信号の値が0未満であるとき、前記第3余弦波信号の値が、前記第3余弦波信号の最小値の下限値未満であるか、又は、前記第3余弦波信号の最小値の上限値よりも大きい場合に、前記第3余弦波信号の最小値の初期値を前記第3余弦波信号の最小値として前記記憶部に記憶する
    請求項7に記載の回転角検出装置。
  9. 前記差分演算部は、
    前記正相正弦波信号をSinθ+、前記逆相正弦波信号をSinθ−、前記第1正弦波信号をSinθ1fとしたとき、下記式(1)を用いて、前記第1正弦波信号Sinθ1fを算出し、
    前記正相余弦波信号をCosθ+、前記逆相余弦波信号をCosθ−、前記第1余弦波信号をCosθ1fとしたとき、下記式(2)を用いて、前記第1余弦波信号Cosθ1fを算出する
    請求項1から請求項8の何れか一項に記載の回転角検出装置。
    Sinθ1f=(Sinθ+)−(Sinθ−)・・・(1)
    Cosθ1f=(Cosθ+)−(Cosθ−)・・・(2)
  10. 前記第1ゲイン補正部は、
    前記第1正弦波信号Sinθ1fの最大値をMAX(Sinθ1f)、前記第2正弦波信号をSinθ1gとし、前記第1正弦波信号Sinθ1fの値が0以上であるとき、下記式(3)を用いて、前記第2正弦波信号Sinθ1gを算出し、前記第1正弦波信号Sinθ1fの値が0未満であるとき、下記式(4)を用いて、前記第2正弦波信号Sinθ1gを算出する
    請求項1から請求項9の何れか一項に記載の回転角検出装置。
    Sinθ1g=Sinθ1f×(1/(MAX(Sinθ1f)))・・・(3)
    Sinθ1g=Sinθ1f×((−1)/(MIN(Sinθ1f)))・・・(4)
  11. 前記第1ゲイン補正部は、
    前記第1余弦波信号Cosθ1fの最大値をMAX(Cosθ1f)、前記第2余弦波信号をCosθ1gとし、前記第1余弦波信号Cosθ1fの値が0以上であるとき、下記式(5)を用いて、前記第2余弦波信号Cosθ1gを算出し、前記第1余弦波信号Cosθ1fの値が0未満であるとき、下記式(6)を用いて、前記第2余弦波信号Cosθ1gを算出する
    請求項1から請求項10の何れか一項に記載の回転角検出装置。
    Cosθ1g=Cosθ1f×(1/(MAX(Cosθ1f)))・・・(5)
    Cosθ1g=Cosθ1f×((−1)/(MIN(Cosθ1f)))・・・(6)
  12. 前記第2ゲイン補正部は、
    前記第3正弦波信号をVC+Sとしたとき、下記(7)式を用いて、前記第3正弦波信号VC+Sを算出し、前記第3余弦波信号をVC−Sとしたとき、下記(8)式を用いて、前記第3余弦波信号VC−Sを算出する
    請求項11に記載の回転角検出装置。
    C+S=Cosθ1g+Sinθ1g・・・(7)
    C−S=Cosθ1g−Sinθ1g・・・(8)
  13. 前記第2ゲイン補正部は、
    前記第3正弦波信号VC+Sの最大値をMAX(VC+S)、前記第4正弦波信号をV1C+Sとし、前記第3正弦波信号VC+Sの値が0以上であるとき、下記式(9)を用いて、前記第4正弦波信号V1C+Sを算出し、前記第3正弦波信号VC+Sの値が0未満であるとき、下記式(10)を用いて、前記第4正弦波信号V1C+Sを算出する
    請求項12に記載の回転角検出装置。
    V1C+S=VC+S×(1/(MAX(VC+S)))・・・(9)
    V1C+S=VC+S×((−1)/(MIN(VC+S)))・・・(10)
  14. 前記第2ゲイン補正部は、
    前記第3余弦波信号VC−Sの最大値をMAX(VC−S)、前記第4余弦波信号をV1C−Sとし、前記第3余弦波信号VC−Sの値が0以上であるとき、下記式(11)を用いて、前記第4余弦波信号V1C−Sを算出し、前記第3余弦波信号VC−Sの値が0未満であるとき、下記式(12)を用いて、前記第4余弦波信号V1C−Sを算出する
    請求項12又は請求項13に記載の回転角検出装置。
    V1C−S=VC−S×(1/(MAX(VC−S)))・・・(11)
    V1C−S=VC−S×((−1)/(MIN(VC−S)))・・・(12)
  15. 前記角度算出部は、
    −90deg<θ1h<+90degの範囲内における角度をθ1hとしたとき、下記式(13)式を用いて、角度θ1hを算出し、0deg<θ<360degの範囲内における前記モータの回転角をθとし、前記第4余弦波信号V1C−Sが0以上であるとき、下記式(14)式を用いて、前記モータの回転角θを算出し、前記第4余弦波信号V1C−Sが0未満であるとき、下記式(15)式を用いて、前記モータの回転角θを算出する
    請求項14に記載の回転角検出装置。
    θ1h=arctan(V1C+S/V1C−S)・・・(13)
    θ=θ1h−45deg・・・(14)
    θ=(θ1h+180deg)−45deg・・・(15)
  16. 請求項1から請求項15の何れか一項に記載の回転角検出装置を備え、
    前記回転角を用いて、前記モータを駆動制御する
    モータ制御装置。
  17. 請求項16に記載のモータ制御装置を備え、
    前記モータは、ステアリングのコラム軸又はラックに設けられ、前記ステアリングの操舵力をトルク制御する
    電動パワーステアリング装置。
  18. モータの位置検出信号として位置検出センサから出力される、正相正弦波信号と当該正相正弦波信号を位相反転した逆相正弦波信号とを含む差動正弦波信号、及び、正相余弦波信号と当該正相余弦波信号を位相反転した逆相余弦波信号とを含む差動余弦波信号に基づき、前記モータの位置を検出する回転角検出方法であって、
    前記正相正弦波信号と前記逆相正弦波信号との差分を第1正弦波信号とするステップと、
    前記正相余弦波信号と前記逆相余弦波信号との差分を第1余弦波信号とするステップと、
    前記第1正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第1正弦波信号のゲインを補正して第2正弦波信号とするステップと、
    前記第1余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第1余弦波信号のゲインを補正して第2余弦波信号とするステップと、
    前記第2余弦波信号と前記第2正弦波信号とを加算して第3正弦波信号とするステップと、
    前記第2余弦波信号から前記第2正弦波信号を減算して第3余弦波信号とするステップと、
    前記第3正弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第3正弦波信号のゲインを補正して第4正弦波信号とするステップと、
    前記第3余弦波信号の最大値又は最小値に基づき、前記第3余弦波信号のゲインを補正して第4余弦波信号とするステップと、
    前記第4正弦波信号及び前記第4余弦波信号に基づき、前記モータの回転角を算出するステップと、
    を有する
    回転角検出方法。
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