JP2019124201A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の大型化を抑えつつ排気ガスにおける還元剤の分散性を向上させた排気浄化装置を提供する。【解決手段】排気浄化装置10は、通路21を流れる排気ガスに還元剤を添加する添加弁45と、通路21の中心軸回りに螺旋状に延在する第1分散板30であって、通路21における上流側に位置する上流側端部31と通路21における下流側に位置する下流側端部32とが通路21の中心軸方向で対向する状態で通路21を仕切る第1分散板30とを備え、添加弁45は、上流側端部31と下流側端部32とが構成する第1主流路35を流れる排気ガスに対して還元剤を添加するように構成され、第1分散板30は、上流側端部31と下流側端部32とを一体的に連結する中間連結部33に複数の第1副流路36を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、排気ガスに添加された還元剤を用いて排気ガスを浄化する排気浄化装置に関する。
従来から、例えば特許文献1のように、排気に含まれる窒素酸化物(以下、NOxという)を浄化する排気浄化装置として、排気ガスに対して還元剤として尿素水を添加する添加弁とこの添加弁の下流に位置する選択還元型触媒と用いた尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)装置が知られている。尿素SCR装置では、排気ガスに添加された尿素水が排気の熱によってアンモニアへと加水分解される。そして、そのアンモニアを含む排気ガスが選択還元型触媒に流入すると、排気ガス中のNOxがアンモニアを還元剤として窒素と水とに還元される。
ところで、選択還元型触媒におけるNOxの浄化を効率よく行ううえでは、選択還元型触媒に流入する際に還元剤が十分に分散していることが好ましい。排気ガスにおける還元剤の分散度合いである分散性は、尿素水の添加位置から選択還元型触媒までの経路が長いほど向上する傾向にあるが、これでは排気浄化装置の大型化を招いてしまう。こうした問題は、尿素水を還元剤として用いる排気浄化装置に限らず、排気ガスに添加された還元剤を用いて排気ガスを浄化する排気浄化装置に共通する。
本発明は、装置の大型化を抑えつつ排気ガスにおける還元剤の分散性を向上させた排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する排気浄化装置は、排気通路の中心軸の回りに螺旋状に延在する分散板と、前記排気通路を流れる排気ガスに還元剤を添加する添加弁とを備え、前記分散板は、前記排気通路における上流側に位置する上流側端部と、前記排気通路の中心軸に沿う方向で前記上流側端部に対して下流側から対向する下流側端部と、前記上流側端部と前記下流側端部とを繋ぐ中間連結部であって前記中間連結部を貫通する貫通孔が形成された前記中間連結部とを有し、前記添加弁は、前記中心軸に沿う方向における前記上流側端部と前記下流側端部との間の空間を通る排気ガスに対して前記還元剤を添加する。
上記構成によれば、分散板に到達した排気ガスは、その一部が上流側端部や中間連結部に案内されることで排気通路の中心軸回りを分散板に沿うように旋回する主流を形成する。また、排気ガスの残りは、排気通路の中心軸方向に沿って貫通孔から噴出する副流を形成する。そして、主流は、還元剤が添加されたうえで上流側端部と下流側端部の間の空間から噴出する。そのため、分散板に対する下流側の空間では、排気通路の中心軸回りに旋回する主流に対して、排気通路の中心軸方向に沿って流れる副流が側方から衝突することとなる。これにより、主流と副流とが効率よく攪拌されることから、装置の大型化を抑えつつ還元剤の分散性を向上させることができる。
上記排気浄化装置において、前記分散板は、前記貫通孔を複数有し、前記複数の貫通孔は、前記分散板の周方向に並んでいることが好ましい。
上記構成によれば、貫通孔が周方向に並んでいることで主流に対して副流が衝突する機会を増やすことができる。その結果、還元剤の分散性をより向上させることができる。
上記構成によれば、貫通孔が周方向に並んでいることで主流に対して副流が衝突する機会を増やすことができる。その結果、還元剤の分散性をより向上させることができる。
上記排気浄化装置において、前記添加弁は、前記排気通路の中心方向へ前記還元剤を噴射することが好ましい。
上記構成によれば、主流の流れ方向に対しておおよそ直交する方向から還元剤が噴射される。そのため、主流そのものにおける還元剤の分散性が向上するから、副流との衝突後における還元剤の分散性をさらに向上させることができる。
上記構成によれば、主流の流れ方向に対しておおよそ直交する方向から還元剤が噴射される。そのため、主流そのものにおける還元剤の分散性が向上するから、副流との衝突後における還元剤の分散性をさらに向上させることができる。
上記排気浄化装置において、前記分散板が第1分散板であり、上記排気浄化装置は、前記中間連結部に下流側から対向して前記排気通路を部分的に仕切る第2分散板を有することが好ましい。
上記構成によれば、上流側端部と下流側端部との間の空間から噴出した排気ガスの主流が下流側へと拡散することが第2分散板によって抑えられる。これにより、副流と衝突したとしても周方向におけるより遠くまで主流を到達させることが可能である。その結果、還元剤の分散性をさらに向上させることができる。
上記排気浄化装置において、前記貫通孔が第1貫通孔であり、前記第2分散板は、前記第2分散板を貫通する第2貫通孔を有することが好ましい。
上記構成によれば、排気ガスの一部が第2貫通孔を通じて第2分散板を通過する。これにより、第2分散板の設置にともなう排気ガスの圧力損失の増大を抑えることができる。
上記構成によれば、排気ガスの一部が第2貫通孔を通じて第2分散板を通過する。これにより、第2分散板の設置にともなう排気ガスの圧力損失の増大を抑えることができる。
図1〜図6を参照して、排気浄化装置の一実施形態について説明する。
図1および図2に示すように、エンジンからの排気ガスを浄化する排気浄化装置10は、選択還元型触媒15に流入する排気ガスに対して還元剤を添加する添加装置20を備えている。選択還元型触媒15は、例えば耐熱性に優れたセラミックやステンレスを素材としたフロースルー型のモノリス担体に対して、還元剤の種類に応じた白金や銀、銅などの触媒金属を胆持させたものである。選択還元型触媒15においては、排気ガスに含まれるNOxと添加装置20が添加した還元剤との還元反応によってNOxが窒素と水等に還元される。添加装置20は、通路21、第1分散板30、添加弁45、および、第2分散板50を備えている。
図1および図2に示すように、エンジンからの排気ガスを浄化する排気浄化装置10は、選択還元型触媒15に流入する排気ガスに対して還元剤を添加する添加装置20を備えている。選択還元型触媒15は、例えば耐熱性に優れたセラミックやステンレスを素材としたフロースルー型のモノリス担体に対して、還元剤の種類に応じた白金や銀、銅などの触媒金属を胆持させたものである。選択還元型触媒15においては、排気ガスに含まれるNOxと添加装置20が添加した還元剤との還元反応によってNOxが窒素と水等に還元される。添加装置20は、通路21、第1分散板30、添加弁45、および、第2分散板50を備えている。
通路21は、例えばステンレス等の金属管で形成されており、エンジンからの排気ガスが流れる排気通路の一部として機能する。通路21は、通路21の中心軸21Aに沿って延びる筒状の通路本体22と、通路本体22の一端部に連結された上流側フランジ部23と、通路本体22の他端部に連結された下流側フランジ部24とを有している。通路21は、上流側フランジ部23が上流側通路25のフランジ部25aに対して締結され、下流側フランジ部24が下流側通路26のフランジ部26aに締結される。
第1分散板30は、耐食性の高い金属(たとえばステンレス:JIS SUS304)で構成される。第1分散板30は、通路21を仕切るように通路21の中心軸21A回りに螺旋状に延在しており、外周縁部が通路本体22の内周面22aに連結されている。
第1分散板30は、通路21における上流側に位置する上流側端部31と、通路21における下流側に位置するとともに通路21の中心軸21Aに沿う方向で上流側端部31に下流側から対向する下流側端部32と、上流側端部31と下流側端部32とを一体的に連結する中間連結部33とを有している。上流側端部31は第1分散板30の上流端31aを有し、下流側端部32は第1分散板30の下流端32aを有する。上流側端部31と下流側端部32とは、通路21における上方側の空間において互いに略平行となるように配置されることで第1主流路35を構成する。また、第1分散板30は、中間連結部33を貫通して当該中間連結部33に対する上流側の空間と当該中間連結部33に対する下流側の空間とを連通する複数の第1副流路36(第1貫通孔)を有している。複数の第1副流路36は、周方向に沿うように長く延びる長穴形状を有しており、中間連結部33における外周部分に周方向に沿って等間隔で並ぶように配列されている。外周部分は、通路21の中心軸21Aよりも通路本体22の内周面22aに近い部分である。
第1分散板30は、たとえば、複数の第1副流路36に加えて中心部に小さな逃げ孔38が形成された螺旋状の主構成板39に対して、扇形形状を有する副構成板40が接合されることにより作製される。主構成板39は、たとえばプレス加工などによって成形される。主構成板39が中心部に逃げ孔38を有することにより成形時における成形不良が低減される。また、第1分散板30が主構成板39と副構成板40とで構成されることにより、上流側端部31と下流側端部32とが対向する構造を容易に実現することができる。
図3に示すように、上述した第1分散板30に排気ガスが到達すると、排気ガスの一部が上流側端部31および中間連結部33によって案内されることで中心軸21A回りを旋回する旋回流となって第1主流路35から噴出する。すなわち、上流側端部31および中間連結部33は旋回流形成部として機能する。この中心軸21A回りの旋回流を主流41という。排気ガスの残りは、中間連結部33の外周部分に形成された複数の第1副流路36から中心軸21Aの方向に沿った直進流となって噴出する。この第1副流路36から噴出する排気ガスの流れを副流42という。
図4に示すように、添加弁45は、通路21の通路本体22に取り付けられている。添加弁45は、還元剤を噴射する噴射部46を第1主流路35に有する。噴射部46は、通路21の径方向においては外周側の位置であって、かつ、周方向においては下流側端部32の下流端32a側の位置に位置しており、その噴射方向が通路21の中心方向に設定されている。すなわち、噴射部46は、第1主流路35を流れる主流41に対し、主流41の流れ方向に直交する方向に向けて還元剤を噴射するように形成されている。噴射部46から噴射された還元剤は、排気ガスの主流41とともに第1主流路35から噴出する。なお、噴射部46の噴射方向は、水平方向成分よりも重力方向成分が大きい方が好ましい。また、還元剤は、選択還元型触媒15においてNOxを還元可能なものであればよく、選択還元型触媒15の触媒金属に応じた尿素水やアンモニア、エンジンの燃料等である。
図5に示すように、こうした構成の第1分散板30と添加弁45とによれば、中心軸21A回りの旋回流であって還元剤を含んだ主流41に対して第1副流路36を通過した副流42が側方から衝突する。主流41および副流42は互いの流れ方向がおおよそ直交する状態で衝突するため、主流41と副流42とが効率よく攪拌されることで還元剤が分散しやすくなる。これにより、中心軸21Aに沿う方向におけるスペースを大きくしなくとも還元剤が分散しやすくすることができる。すなわち、装置の大型化を抑えつつ還元剤の分散性を向上させることができる。第1分散板30が複数の第1副流路36を有することにより、こうした主流41と副流42との衝突が複数箇所において生じる。その結果、還元剤の分散性をより向上させることができる。
また、添加弁45は、通路21の中心方向へ向けて還元剤を噴射する。すなわち、添加弁45は、第1主流路35を流れる排気ガスの主流41に対しておおよそ直交する方向から還元剤を噴射する。これにより、中心軸21A側を旋回している排気ガスに対しても還元剤が到達しやすくなることから、主流41における還元剤の濃度分布の偏りが抑えられる。その結果、還元剤の分散性をさらに向上させることができる。
図1および図2に示すように、第2分散板50は、第1分散板30に対して通路21の下流側から対向しており、第1分散板30よりも耐食性の高い金属(たとえばステンレス:JIS SUS310S)で構成される。第2分散板50は、中心軸21A上に中心部が位置する扇形形状を有しており、その円弧部分が通路本体22の内周面22aに連結されることにより通路21の流路断面に沿うように配設されている。流路断面は、中心軸21Aに直交する面方向における流路の断面である。
図6に示すように、第2分散板50は、中心軸21Aに沿う方向における通路21の下流側からの平面視において、下流端32aを跨ぐように下流側端部32の一部と中間連結部33の一部とに対向している。第2分散板50は、第1分散板30と第2分散板50との間に第1主流路35から主流41が噴出する噴出空間51を形成する。第2分散板50は、第1分散板30の複数の第1副流路36のうちで少なくとも1つと対向している。第2分散板50は、その一部が切り欠かれた形状を有していることで通路21の流路断面を部分的に仕切っており、主流41と副流42とが衝突したあとの排気ガスが通過する第2主流路53を形成している。第2分散板50は、主流41と副流42との衝突後の流れであって旋回状態が保持された主通過流56(図5参照)を第2主流路53へと案内する。
また、第2分散板50は、第2分散板50を貫通して第2分散板50に対する上流側の空間である噴出空間51と第2分散板50に対する下流側の空間とを連通する複数の第2副流路55(第2貫通孔)を有している。複数の第2副流路55は、第2分散板50の中心部から放射状に配列されており、外周側に位置するほど大きな径を有している。また、複数の第2副流路55は、周方向に並んでいる第2副流路55が同じ径となるように配列されている。添加装置20においては、図5に示すように、主流41と副流42との衝突後、一部の排気ガスが第2主流路53を通る中心軸21A回りの旋回流である主通過流56として添加装置20を通過し、残りの排気ガスが複数の第2副流路55を通る中心軸21Aに沿った直進流である副通過流57として添加装置20を通過するように構成されている。また、第2分散板50は、第1分散板30に形成された複数の第1副流路36に対して中心軸21Aに沿う方向で対向する位置に第2副流路55を有していることが好ましい。換言すれば、第2分散板50は、中心軸21Aに沿う方向からの平面視において第1副流路36の一部に対して第2副流路55の一部が重なることが好ましい。
添加装置20においては、第1主流路35から噴出空間51へと噴出した主流41が副流42と衝突したとしても第2分散板50が障害となることでそのまま下流側へ拡散することが抑えられる。これにより、主流41の旋回状態が保持されやすくなることから、周方向におけるより遠くまで旋回流である主流41を到達させることができ、主流41と副流42との衝突機会が確保されやすくなる。
一方で第2分散板50は、通路21の流路断面の一部を仕切っているため排気ガスが添加装置20を通過する際に生じる圧力損失の増大を招いてしまう。この点、第2分散板50が第2副流路55を有していることにより、主流41と副流42との衝突後の排気ガスの一部が第2副流路55を通じて第2分散板50を通過する。そのため、第2分散板50の設置にともなう圧力損失の増大を小さくすることができる。こうしたことは中心軸21Aに沿う方向からの平面視において第1副流路36の一部に対して第2副流路55の一部が重なることにより顕著なものとなる。また、圧力損失の過度な増大を抑えるべく、第2分散板50は、中心軸21Aに沿う方向からの平面視においてその中心角が180°程度に設定された扇形形状を有すること、すなわち通路21の流路断面における半分程度は第2主流路53として確保することが好ましい。
また、複数の第2副流路55は、第2分散板50の中心部から放射状に配列されており、外周側に位置するほど大きな径を有しているとともに周方向に並んでいる第2副流路55が同じ径となるように配列されている。すなわち、複数の第2副流路55は、主流41のうちで遠心力により密度が大きくなる位置ほど大きな径を有している。そのため、第2副流路55を通過した排気ガスについて流速のばらつきを抑えることができる。
上記実施形態によれば、以下に列挙する作用効果が得られる。
(1)添加装置20は、通路21を仕切るように中心軸21A回りに螺旋状に延在する第1分散板30を備えている。第1分散板30は、上流側端部31と、上流側端部31に対して下流側から対向する下流側端部32と、上流側端部31と下流側端部32とを一体的に連結する中間連結部33とを有している。そのため、第1分散板30に到達した排気ガスは、その一部が上流側端部31と中間連結部33とに案内されて中心軸21A回りを旋回する主流41となる。この主流41は、上流側端部31と下流側端部32との間の第1主流路35において還元剤が添加されたうえで該第1主流路35から噴出する。また、残りの排気ガスは、中間連結部33に形成された第1副流路36から中心軸21Aの方向に沿う直進流である副流42となって噴出する。これにより、還元剤を含んだ主流41に対して側方から副流42が衝突することで主流41と副流42とを効率よく攪拌させることができる。また、添加弁45は、第1主流路35、すなわち第1分散板30の占有空間に噴射部46を有している。そのため、添加弁45の配置にともなって中心軸21A方向に装置が大型化することもない。これらのことから、装置の大型化を抑えつつ還元剤の分散性を向上させることができる。
(1)添加装置20は、通路21を仕切るように中心軸21A回りに螺旋状に延在する第1分散板30を備えている。第1分散板30は、上流側端部31と、上流側端部31に対して下流側から対向する下流側端部32と、上流側端部31と下流側端部32とを一体的に連結する中間連結部33とを有している。そのため、第1分散板30に到達した排気ガスは、その一部が上流側端部31と中間連結部33とに案内されて中心軸21A回りを旋回する主流41となる。この主流41は、上流側端部31と下流側端部32との間の第1主流路35において還元剤が添加されたうえで該第1主流路35から噴出する。また、残りの排気ガスは、中間連結部33に形成された第1副流路36から中心軸21Aの方向に沿う直進流である副流42となって噴出する。これにより、還元剤を含んだ主流41に対して側方から副流42が衝突することで主流41と副流42とを効率よく攪拌させることができる。また、添加弁45は、第1主流路35、すなわち第1分散板30の占有空間に噴射部46を有している。そのため、添加弁45の配置にともなって中心軸21A方向に装置が大型化することもない。これらのことから、装置の大型化を抑えつつ還元剤の分散性を向上させることができる。
(2)第1分散板30は、周方向に沿って並ぶ複数の第1副流路36を有している。こうした構成によれば、主流41に対して副流42が側方から衝突する機会を増やすことができる。その結果、還元剤の分散性をより向上させることができる。また、同じ範囲(第1副流路36そのものの部分および第1副流路36間の部分)が1つの貫通孔に置換された構成に比べて副流42の流速を高めることができ、主流41と副流42との衝突によって排気ガスが攪拌されやすくなる。
(3)複数の第1副流路36が外周部分に形成されていることにより、主流41を形成する旋回流の一部が第1副流路36に流入することが抑えられるとともに、副流42が主流41のうちの密度が大きい部分に衝突する。これにより、衝突後に主流41と副流42とが効率よく攪拌されることから、還元剤の分散性を効率よく向上させることができる。
(4)添加弁45は、第1主流路35を流れる主流41に対し、主流41の流れ方向に直交する方向に向けて還元剤を噴射するように構成されている。これにより、中心軸21A側を流れている排気ガスに対しても還元剤が到達しやすくなることから、主流41における還元剤の濃度分布の偏りが抑えられる。その結果、主流41と副流42との衝突後における還元剤の分散性を向上させることができる。
(5)添加弁45は、通路21における外周側の位置に噴射部46を有している。これにより、主流41のうちで密度の大きい部分に対して還元剤を噴射することができる。その結果、還元剤の分散性を効率よく向上させることができる。
(6)添加装置20は、下流端32aを挟んで下流側端部32の一部および中間連結部33の一部に対向して第1主流路35から主流41が噴出する噴出空間51を形成するとともに通路21における流路断面を部分的に仕切る第2分散板50を有している。こうした構成によれば、第1主流路35から噴出空間51に噴出した排気ガスの主流41が下流側へと拡散することが抑えられ、主流41と副流42との衝突後の流れが旋回状態に保持されやすくなる。これにより、還元剤を含んだ主流41を周方向におけるより遠くへ到達させることが可能となる。その結果、排気ガスの流路長が長くなることから、還元剤の分散性をさらに向上させることができる。
(7)第2分散板50は、複数の第2副流路55を有している。これにより、第1分散板30を通過した排気ガスの一部が第2主流路53を通じて添加装置20を通過し(図5参照)、残りの排気ガスが複数の第2副流路55を通じて添加装置20を通過する。そのため、第2分散板50の設置にともなう圧力損失の増大を抑えることができる。
(8)複数の第2副流路55は、第2分散板50の中心部から放射状に配列されており、外周側に位置するほど大きな径を有している。すなわち、複数の第2副流路55は、主流41の密度が大きい位置ほど大きな径を有している。こうした構成によれば、第2副流路55を通過する排気ガスについて流速のばらつきを抑えることができる。
(9)第1副流路36は、周方向に沿う長穴形状を有している。すなわち、旋回流である主流41の流れ方向に沿うように第1副流路36が設定されている。これにより、第1副流路36を通過した排気ガスを効果的に主流41に衝突させることができる。
(10)第1分散板30を通過した排気ガスには、未燃燃料や窒素酸化物、水分や硫黄などに加えて還元剤が含まれている。そのため、こうした排気ガスとの接触機会が第1分散板30よりも多い第2分散板50は、第1分散板30よりも腐食しやすい環境に置かれることとなる。この点、上記添加装置20においては、第2分散板50が第1分散板30よりも耐食性の高い金属によって構成されていることから、第2分散板50の腐食を効果的に抑えることができる。
(11)第1分散板30は、中心部に逃げ孔38を有している。こうした逃げ孔38を有していることで第1分散板30の加工を容易に行うことができる。また、第1分散板30の中心部に対する下流側の空間に排気ガスや還元剤が滞留することが抑えられる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・第2分散板50は、通路21における流路断面に沿うように配設されるものに限られない。たとえば、第2分散板50は、中心軸21Aの沿う方向における第1分散板30との離間距離が一定に保持されるように中心軸21A回りに螺旋状に延在するように配設されてもよい。またたとえば、第2分散板50は、上記離間距離が下流側ほど大きくなるように、通路21の流路断面、換言すれば中心軸21Aに対して斜めに延在するように配設されてもよい。
・第2分散板50は、通路21における流路断面に沿うように配設されるものに限られない。たとえば、第2分散板50は、中心軸21Aの沿う方向における第1分散板30との離間距離が一定に保持されるように中心軸21A回りに螺旋状に延在するように配設されてもよい。またたとえば、第2分散板50は、上記離間距離が下流側ほど大きくなるように、通路21の流路断面、換言すれば中心軸21Aに対して斜めに延在するように配設されてもよい。
・第2分散板50は、第2副流路55を備えていなくともよい。こうした構成において、第2分散板50は、排気ガスの圧力損失の増大を抑えるうえで上記離間距離が下流側ほど大きくなるように、すなわち下流側ほど流路断面積が大きくなるように延在することが好ましい。
・第2分散板50は、第1分散板30の中間連結部33に対して下流側から対向することにより第1主流路35から噴出した主流41の拡散を抑えられればよい。そのため、第2分散板50の形状は、扇形形状に限られない。
・上述した添加装置20は、第1分散板30および第2分散板50を有しているが、第1分散板30のみを有していてもよい。こうした構成であっても、上記実施形態の(1)〜(5)に記載した作用効果に準ずる作用効果を得ることができる。
・添加弁45による還元剤の噴射方向は、通路21における中心方向に限られるものではなく、その時々の設計条件に応じて変更可能である。たとえば、還元剤の噴射方向は、主流41に沿う方向に設定されてもよい。
・第1分散板30は、第1副流路36を1つ以上有していればよく複数に限られない。また、第1分散板30は、複数の第1副流路36を有する場合でも、それらが周方向に並んでいる構成に限られない。たとえば、外周側に位置する第1副流路36と中心側に位置する第1副流路36とが周方向において交互に配設されている構成であってもよい。
・上流側端部31と下流側端部32は、主流41の旋回方向において下流端32aに近づくほど流路断面積が小さくなるように配設されてもよい。こうした構成によれば噴出空間51への主流41の噴出速度が高められることで旋回方向におけるさらに遠くまで主流41を到達させることができる。
10…排気浄化装置、15…選択還元型触媒、20…添加装置、21…通路、21A…中心軸、22…通路本体、22a…内周面、23…上流側フランジ部、24…下流側フランジ部、25…上流側通路、25a…フランジ部、26…下流側通路、26a…フランジ部、30…第1分散板、31…上流側端部、31a…上流端、32…下流側端部、32a…下流端、33…中間連結部、35…第1主流路、36…第1副流路、38…逃げ孔、39…主構成板、40…副構成板、41…主流、42…副流、45…添加弁、46…噴射部、50…第2分散板、51…噴出空間、53…第2主流路、55…第2副流路、56…主通過流、57…副通過流。
Claims (5)
- 排気通路の中心軸の回りに螺旋状に延在する分散板と、
前記排気通路を流れる排気ガスに還元剤を添加する添加弁とを備え、
前記分散板は、前記排気通路における上流側に位置する上流側端部と、前記排気通路の中心軸に沿う方向で前記上流側端部に対して下流側から対向する下流側端部と、前記上流側端部と前記下流側端部とを連結する中間連結部であって前記中間連結部を貫通する貫通孔が形成された前記中間連結部とを有し、
前記添加弁は、前記中心軸に沿う方向における前記上流側端部と前記下流側端部との間の空間を通る排気ガスに対して前記還元剤を添加する
排気浄化装置。 - 前記分散板は、前記貫通孔を複数有し、
前記複数の貫通孔は、前記分散板の周方向に並んでいる
請求項1に記載の排気浄化装置。 - 前記添加弁は、前記排気通路の中心方向へ前記還元剤を噴射する
請求項1または2に記載の排気浄化装置。 - 前記分散板が第1分散板であり、
前記中間連結部に下流側から対向して前記排気通路を部分的に仕切る第2分散板を有する
請求項1〜3のいずれか一項に記載の排気浄化装置。 - 前記貫通孔が第1貫通孔であり、
前記第2分散板は、前記第2分散板を貫通する第2貫通孔を有する
請求項4に記載の排気浄化装置。
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JP2018007005A JP2019124201A (ja) | 2018-01-19 | 2018-01-19 | 排気浄化装置 |
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JP2018007005A JP2019124201A (ja) | 2018-01-19 | 2018-01-19 | 排気浄化装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021107703A (ja) * | 2019-12-27 | 2021-07-29 | フタバ産業株式会社 | 排気ガス浄化装置及び旋回流発生部材 |
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2018
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JP7152385B2 (ja) | 2019-12-27 | 2022-10-12 | フタバ産業株式会社 | 排気ガス浄化装置及び旋回流発生部材 |
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