JP2019123574A - 画像処理装置 - Google Patents

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Yohei Yamada
洋平 山田
笹本 能史
Yoshifumi Sasamoto
能史 笹本
幸宣 井口
Yukinori Iguchi
幸宣 井口
直人 菅谷
Naoto Sugaya
直人 菅谷
林 健一
Kenichi Hayashi
健一 林
智 佐々木
Satoshi Sasaki
智 佐々木
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Abstract

【課題】記録媒体の位置のずれを調整しつつ、より短い時間で記録媒体を搬送することができる、画像処理装置を提供すること。【解決手段】時刻T0から時刻T1までの期間、ラインセンサーの発光素子が点灯する。CPUがシフトモーターを回転させることにより、レジストローラー対が記録材Pを移動させる。ラインセンサーの受光素子は、当該期間、受光量を累積させる。時刻T1から時刻T2までの期間、CPUは各受光素子から、時刻T0から時刻T1までの期間の受光量の累積量を読み出す。時刻T2から時刻T3までの期間、CPUは、各受光素子から読み出した受光量を用いて、記録材Pの端部の位置を決定し、基準位置から端部の位置のずれ量を決定する。CPUは、時刻T3から時刻T4までの期間で、記録材Pのずれを解消するために、シフトモーターを回転させる。【選択図】図8

Description

本開示は、画像処理装置において搬送される記録媒体のずれの調整に関する。
従来、画像処理装置において、高精度での原稿の読取および/または画像の形成を実現するために、記録媒体(原稿および/または用紙)における位置のずれ(搬送方向に交わる方向における適正な位置からの乖離)をより正確に認識する技術が提案されている。たとえば、特開2003−219117号公報(特許文献1)は、原稿の搬送経路において白黒対向板を使用する原稿両端検出装置を開示する。当該装置は、白黒対向板の黒部分を焦点位置へと移動させた状態で原稿の全画素をスキャンした後、白黒対向板の白部分を焦点位置へと移動させ、原稿の全画素をスキャンする。そして、当該装置は、2つのタイミングで得られた全画素のデータを利用して原稿の位置を算出する。
特開2003−219117号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術に従うと、上記のような2つのタイミングのそれぞれで記録媒体(原稿または用紙)の全画素のデータを取得する必要がある。このため、位置の調整も含めた記録媒体の搬送に要する時間が長くなり、原稿のデータ生成または記録媒体への画像形成に要する時間が長くなる、という事態が発生する場合があった。
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、記録媒体の位置のずれを調整しつつ、より短い時間で記録媒体を搬送することができる、画像処理装置を提供することである。
本開示のある局面に従うと、記録媒体の搬送経路と、搬送経路上の記録媒体の少なくとも一部に対向するように配置されたセンサーと、搬送経路上の記録媒体を挟んでセンサーと対向するように配置された対向板と、搬送経路上の記録媒体と対向板とを相対的に、搬送経路における搬送方向に交わる第1の方向に移動させるように構成された駆動手段とを備える画像処理装置が提供される。対向板は、複数の色のラインを含む。センサーは、対向板側からの反射光の光量を検出する。複数の色のラインは、第1の方向において隣り合うように配置される。駆動手段は、所定の期間において、搬送経路上の記録媒体と対向板とを第1の方向において相対的に移動させる。所定の期間に対応するセンサーの検出出力を用いて、搬送経路上の記録媒体の第1の方向の端部の位置を決定するように構成されたプロセッサーをさらに備える。
センサーは、所定の期間、搬送経路上の記録媒体に向けて発光するように構成された発光素子と、発光素子によって発光された光を受けるように構成され、搬送方向に交わる方向に隣り合うように配置された、複数の受光素子を含んでいてもよい。プロセッサーは、検出出力として、期間の複数の受光素子のそれぞれの受光量の積算値を用いるように構成されていてもよい。
複数の色のラインのそれぞれは、第1の方向において所定の長さを有していてもよい。駆動手段は、所定の期間において、所定の長さ以上、搬送経路上の記録媒体と対向板とを相対的に移動させるように構成されていてもよい。
複数の色のラインのそれぞれは、第1の方向において所定の長さを有していてもよい。所定の長さは、第1の方向におけるセンサーの受光素子の画素の整数倍であり、かつ、対向板に付着することが予測される異物の長さより長く、駆動手段は、所定の期間において、搬送経路上の記録媒体と対向板とを相対的に所定の長さの所定の倍数分だけ移動させるように構成されていてもよい。
駆動手段は、モーターを含んでもよい。プロセッサーは、所定の期間が経過した後、モーターを、所定の期間における動作を解消するために駆動し、さらに、モーターのモーター軸とギアとが確実に噛み込わせるために当該モーターを駆動してもよい。
複数の色のラインは、互いに交互に並ぶ、着色ラインと白色ラインとによって構成されていてもよい。複数の色のラインのそれぞれは、第1の方向において所定の長さを有していてもよい。プロセッサーは、センサーと対向板との間に記録媒体が存在しないときのセンサーの検出出力である第1の検出出力と、所定の期間に対応するセンサーの検出出力である第2の検出出力との比較の結果を用いてもよい。
プロセッサーは、着色ラインの第1の方向における最も内側の位置に対応する部分において第2の検出出力が第1の検出出力に対して変化した場合には、第2の検出出力が第1の検出出力に対して変化した最も外側の位置から相対的な移動の距離だけ第1の方向に移動した位置を、白い記録媒体についての第1の方向の端部の位置として決定するように構成されていてもよい。
プロセッサーは、第2の検出出力が第1の検出出力に対して変化した最も外側の着色ラインにおいて、所定の期間において第2の検出出力に変化が生じた最も内側の位置を、白い記録媒体についての第1の方向の端部の位置として決定するように構成されていてもよい。
プロセッサーは、白色ラインの第1の方向における最も内側の位置に対応する部分において第2の検出出力が第1の検出出力に対して変化した場合には、第2の検出出力が第1の検出出力に対して変化した最も外側の位置から相対的な移動の距離だけ第1の方向に移動した位置を、着色された記録媒体についての第1の方向の端部の位置として決定するように構成されていてもよい。
プロセッサーは、第2の検出出力が第1の検出出力に対して変化した最も外側の白色ラインにおいて、所定の期間において第2の検出出力に変化が生じた最も内側の位置を、着色された記録媒体についての第1の方向の端部の位置として決定するように構成されていてもよい。
画像処理装置は、記録媒体上に形成する画像を処理する画像処理部をさらに備えていてもよい。画像処理部は、記録媒体の第1の方向の端部の位置に基づいて、記録媒体上に形成する画像の第1の方向における位置を調整するように構成されていてもよい。
プロセッサーは、記録媒体の第1の方向の端部の位置に基づいて、駆動手段に記録媒体の第1の方向における位置を調整させるように構成されていてもよい。
搬送経路上の記録用紙を搬送を制御するためのレジストローラーをさらに備えていてもよい。駆動手段は、第1の記録媒体に対する所定の期間において、レジストローラーを第1の方向の一方側に移動させることによって、第1の記録媒体を第1の方向に移動させ、第1の記録媒体の次に搬送される第2の記録媒体に対する所定の期間において、レジストローラーを第1の方向の一方側に移動させることによって、第2の記録媒体を第1の方向に移動させるように構成されていてもよい。
プロセッサーは、センサーの検出出力に基づいて、搬送経路上に異物があるか否かを判定し、搬送経路上に異物があると判定した場合には、第1の方向において、異物が無い場合よりも当該異物の寸法以上長く、記録媒体と対向板とを相対的に移動させる、ように構成されていてもよい。
プロセッサーは、異物がライン第1の方向の端部に位置している場合には、異物が無い場合よりも異物の寸法以上長く、記録媒体と対向板とを相対的に移動させ、異物がライン第1の方向の端部に位置していない場合には、異物が無い場合と同じ寸法だけ、記録媒体と対向板とを相対的に移動させる、ように構成されていてもよい。
本開示によれば、所定の期間において、駆動手段が記録媒体と対向板とを相対的に移動させ、プロセッサーは、当該所定の期間において検出されたセンサーの出力を用いて記録媒体の端部の位置を決定する。これにより、記録媒体の搬送に長時間を要することなく、搬送方向に交わる方向における記録媒体の位置のズレを検出できるようにするための技術を提供することである。
本実施の形態の画像処理装置の全体構成図である。 画像処理装置100において、記録媒体を搖動させるための機構の一例を示す図である。 画像処理装置100の部分的なハードウェア構成を示す図である。 対向板200の構成を説明するための図である。 記録材Pがラインセンサー25に対向する場所に位置するときの、ラインセンサー25の各受光素子の検出出力を模式的に示す図である。 記録材Pがラインセンサー25に対向する場所に位置するときの、ラインセンサー25の各受光素子の検出出力を模式的に示す図である。 本実施の形態における記録材の端部の検出態様を説明するための図である。 本実施の形態における記録材の端部の検出態様を説明するための図である。 (A)および(B)は、本実施の形態における記録材の端部の検出態様を説明するための図である。 (A)および(B)は、記録材が搖動されることによる、受光素子の受光量の積算値の変化の他の例を説明するための図である。 (A)および(B)は、記録材が搖動されることによる、受光素子の受光量の積算値の変化のさらに他の例を説明するための図である。 記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 対向板200上に異物があるときの、記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 対向板200上に異物があるときの、記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 対向板200上に異物があるときの、記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 対向板200上に異物があるときの、記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 対向板200上に異物があるときの、記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 対向板200上に異物があるときの、記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 対向板200上に異物があるときの、記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。 連続する2枚の記録材Pに対する搖動の制御についてのシーケンスの一例を示す図である。 比較例の制御シーケンスの一例を示す図である。
以下に、図面を参照しつつ、画像処理装置の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
[1.画像処理装置の基本構成]
図1は、本実施の形態の画像処理装置の全体構成図である。画像処理装置100は、画像出力部1P、リーダー部4、及び操作部5を備える。リーダー部4及び操作部5は、画像出力部1P上に設けられる。操作部5は、ユーザーにより操作されるボタン等の他に、ディスプレイ等の表示部が一体に構成されており、タッチパネルとしても機能する。ユーザーは、操作部5により画像形成処理の各種設定、例えば画像形成に用いる記録材Pの紙種の設定を行うことができる。
本実施の形態において、記録材Pは、画像処理装置において搬送される記録媒体の一例である。本明細書では、記録媒体の搬送として、主に記録材Pの搬送について説明するが、記録媒体は画像処理装置において搬送される原稿用紙であってもよい。
リーダー部4は、原稿画像を読み取るスキャナーとして機能する。リーダー部4は、操作部5からの指示に応じて原稿画像を読み取り、読み取った原稿画像の画像データを生成して画像出力部1Pに送信する。画像出力部1Pは、操作部5からの指示及びリーダー部4から送信された画像データに応じて、画像形成処理を行う。
画像出力部1Pは、大別して画像形成部10、給紙部20、中間転写部30、定着部40、反転両面部50、両面搬送部60、排紙部70、及び制御部80を備える。画像形成部10は、同じ構成の4つのステーションを備える。
画像形成部10は、図中、矢印方向に回転駆動される像担持体である感光体ドラム11a〜11dを備える。感光体ドラム11a〜11dの外周面に対向する位置には、感光体ドラム11a〜11dの回転方向に並んで、一次帯電器12a〜12d、光学系13a〜13d、現像器14a〜14dが配置される。以降、感光体ドラム11a〜11d、一次帯電器12a〜12d、光学系13a〜13d、現像器14a〜14dを区別しない場合には、感光体ドラム11、一次帯電器12、光学系13、現像器14と記載する。
一次帯電器12は、感光体ドラム11の表面を均一に帯電する。光学系13は、画像データに応じて変調したレーザビーム等の光線を帯電した感光体ドラム11に照射することで、感光体ドラム11上に静電潜像を形成する。感光体ドラム11dには、イエローの画像データに応じてイエローの静電潜像が形成される。感光体ドラム11cには、シアンの画像データに応じてシアンの静電潜像が形成される。感光体ドラム11bには、マゼンタの画像データに応じてマゼンタの静電潜像が形成される。感光体ドラム11aには、ブラックの画像データに応じてブラックの静電潜像が形成される。
感光体ドラム11に形成された静電潜像は、現像器14に貯蔵されたトナーにより現像される。これにより感光体ドラム11には、トナー像が形成される。感光体ドラム11dに形成された静電潜像は、現像器14dからイエローのトナーが供給されて、イエローのトナー像として顕像化される。感光体ドラム11cに形成された静電潜像は、現像器14cからシアンのトナーが供給されて、シアンのトナー像として顕像化される。感光体ドラム11bに形成された静電潜像は、現像器14bからマゼンタのトナーが供給されて、マゼンタのトナー像として顕像化される。感光体ドラム11aに形成された静電潜像は、現像器14aからブラックのトナーが供給されて、ブラックのトナー像として顕像化される。感光体ドラム11の回転方向の下流側には、感光体ドラム11の表面をクリーニングするためのクリーナー15が配置される。
給紙部20は、画像が形成される用紙等の記録材Pを収納する給紙カセット21を備える。記録材Pには、普通紙やOHT(Overhead Transparency)シートを用いることができる。給紙カセット21に収納された記録材Pは、中間転写部30に向けて搬送される。そのために給紙部20は、給紙カセット21から記録材Pを1枚ずつ取り出すピックアップローラー対22、ピックアップローラー対22により取り出された記録材Pをレジストローラー対26まで搬送する複数の搬送ローラー対23、及び搬送ガイド24を備える。本実施の形態において、搬送ガイド24は搬送経路の一例である。
レジストローラー対26の記録材Pの搬送方向の上流側の搬送路には、記録材Pの搬送方向に直交する方向(記録材の幅方向)の記録材P及びその端部(横端)の位置を検知するラインセンサー25が設けられる。レジストローラー対26は、記録材Pを挟んだ状態で、ラインセンサー25で検知された記録材Pの幅方向にシフトすることで、記録材Pを幅方向の所定の位置にシフトさせる。またレジストローラー対26は、画像形成部10における画像形成のタイミングに合わせて記録材Pを中間転写部30に送り出す。
本明細書では、記録材Pをその幅方向にシフトさせることを「搖動」ともいう。
レジストローラー対26の記録材Pの搬送方向の上流側には、レジ前ローラー対27が配置される。レジ前ローラー対27は、記録材Pの挟み込む状態と、当該挟み込みを解除する状態とに制御され得る。
ラインセンサー25を挟んで搬送ガイド24に対向する位置には、搬送ガイド24上の記録材Pの有無を判別するシートセンサー28が配置される。
画像処理装置100は、対向板200をさらに備える。対向板200とラインセンサー25とは、搬送ガイド24を挟んで対向する。対向板200では、白色のラインと黒色のラインとが交互に配置されている。対向板200の詳細な構成は、図4等を参照して後述する。
レジストローラー対26よりも記録材Pの搬送方向の下流側の搬送路には、搬送ガイド24上の記録材Pを検知する搬送センサー29aが設けられる。搬送センサー29aに搬送ガイド24を挟んで対向する位置には、搬送センサー29aからの照射光を回帰させるプリズム29bが設けられる。シートセンサー28、レジストローラー対26、ラインセンサー25、及び搬送センサー29aを総称して「レジスト部」という。
中間転写部30は、中間転写体としての中間転写ベルト31を備える。中間転写ベルト31は、駆動ローラー32、図示しない弾性部材により付勢されて中間転写ベルト31に適度な張力を与えるテンションローラー33、及び二次転写ローラー34に巻回されている。駆動ローラー32は、中間転写ベルト31を回転駆動する。
中間転写ベルト31を挟んで感光体ドラム11a〜11dに対向する位置に、感光体ドラム11a〜11dと対をなして一次転写領域Ta、Tb、Tc、Tdを形成する一次転写ローラー35a〜35dが配置される。中間転写ベルト31を挟んで二次転写ローラー34に対向する位置に、二次転写ローラー34と対をなして二次転写領域Teを形成する二次転写ローラー36が配置される。二次転写領域Teの中間転写ベルト31の回転方向の下流側には、中間転写ベルト31の画像形成面をクリーニングするためのクリーナー37が配置される。
定着部40は、内部にハロゲンヒーター等の熱源を備えた定着ローラー41a、定着ローラー41aに加圧される加圧ローラー41b、定着ローラー41aと加圧ローラー41bとのニップ部へ記録材Pを導く定着前ローラー対42、及び定着前ガイド43を備える。なお、加圧ローラー41bは、定着ローラー41aと同様の熱源を備える構成であってもよい。
排紙部70は、定着部40により熱定着された記録材Pを搬送する内排出ローラー対71、記録材Pを外部に排出する外排出ローラー対72、記録材Pを反転両面部50及び外排出ローラー対72のいずれかに導くフラッパ73を備える。反転両面部50は、正転および逆転の回転可能な複数の反転両面ローラー対51及び反転両面ガイド52を備える。また、反転両面部50は、反転排紙時に反転両面ガイド52により反転された記録材Pを外排出ローラー対72に導く排紙フラッパ53及び両面印刷時に記録材Pを両面搬送部60に導く両面フラッパ54を備える。両面搬送部60は、記録材Pを反転両面部50から給紙部20に搬送する複数の両面搬送ローラー対61と、記録材Pをガイドする両面搬送ガイド62とを備える。制御部80は、前述の各部(画像形成部10、給紙部20、中間転写部30、定着部40、反転両面部50、両面搬送部60、排紙部70)の動作を制御するための、CPU(Central Processing Unit)およびモータードライブ基板を含む。
このような構成の画像処理装置100は、操作部5から画像形成の指示が入力されると、ピックアップローラー対22によって給紙カセット21から記録材Pを1枚ずつ取り出す。取り出された記録材Pは、複数の搬送ローラー対23により、レジ前ローラー対27を経由して、搬送ガイド24をレジストローラー対26まで搬送される。このとき、レジストローラー対26は停止している。この状態でレジストローラー対26に記録材Pを突き当てて、記録材Pのループを形成することで記録材Pの斜行を矯正する。その後、画像形成部10の画像形成のタイミングにあわせて、レジストローラー対26は回転を開始する。
画像形成部10は、操作部5からの画像形成の指示に応じて、前述したプロセスにより、中間転写ベルト31の回転方向において最も上流側にある感光体ドラム11d上にトナー像が形成される。感光体ドラム11dに形成されたトナー像は、高電圧が印加された一次転写ローラー35dにより、一次転写領域Tdにおいて中間転写ベルト31に転写される。中間転写ベルト31上に転写されたトナー像は、次の一次転写領域Tcまで搬送される。感光体ドラム11cには、一次転写領域Tcに中間転写ベルト31上に転写されたトナー像が搬送されるタイミングにあわせてトナー像が形成される。一次転写領域Tcでは、一次転写領域Tdで転写されたトナー像に重ねて、感光体ドラム11cに形成されたトナー像が転写される。以降同様に、一次転写領域Tb、Taにおいて転写が行われることで、中間転写ベルト31上に、フルカラーのトナー像が形成される。
レジストローラー対26の回転により搬送される記録材Pは、搬送センサー29a上を通過する。搬送センサー29aは、通過する記録材Pを検知する。この検知タイミングに応じて、中間転写ベルト31上に転写されたトナー像と記録材P上の画像形成位置とが二次転写領域Teで一致するように、レジストローラー対26の回転速度は調整される。
中間転写ベルト31上にフルカラーのトナー像が形成されると、記録材Pは、二次転写領域Teに搬送される。記録材Pが二次転写領域T2に進入して中間転写ベルト31に接触すると、二次転写ローラー36は、記録材Pの通過タイミングに合わせて高電圧が印加される。これにより、記録材Pには、中間転写ベルト31上のフルカラーのトナー像が転写される。
トナー像が転写された記録材Pは、定着前ガイド43によって定着部40の定着ローラー41aと加圧ローラー41bとのニップ部まで案内される。定着部40の定着ローラー41a及び加圧ローラー41bによる熱及びニップの圧力により、トナー像が記録材Pの表面に定着する。トナー像が定着した記録材Pは、内排出ローラー対71により搬送され、反転排紙時や、両面印刷時の裏面印刷の際には、フラッパ73により反転両面部50方向に搬送される。トナー像が定着した記録材Pは、片面印刷時や両面印刷時の裏面印刷後には、フラッパ73により外排出ローラー対72方向に搬送される。外排出ローラー対72は、記録材Pを画像出力部1Pの外部に排出する。
反転両面部50に搬送された記録材Pは、複数の反転両面ローラー対51により、反転両面ガイド52の奥まで引き込まれて停止する。その後、複数の反転両面ローラー対51が逆回転し、記録材Pは、両面フラッパ54により、反転排紙の場合は外排出ローラー対72に、両面印刷する場合は両面搬送部60に導かれる。反転排紙の場合、記録材Pは、両面フラッパ54を通過した後に、排紙フラッパ53により外排出ローラー対72に導かれ、外排出ローラー対72により画像出力部1Pの外部へ排出される。両面印刷時に記録材Pは、複数の両面搬送ローラー対61により搬送され、両面搬送ガイド62に導かれて、給紙部20の搬送ガイド24に合流する。その後、記録材Pは、表面印刷と同様のプロセスを経て、外排出ローラー対72により画像出力部1Pの外部へ排出される。
[2.記録媒体を搖動させるための機構]
図2は、画像処理装置100において、記録媒体を搖動させるための機構の一例を示す図である。図2には、当該機構の断面が模式的に示される。
図2では、搬送ガイド24が省略されている。図2に示されるように、記録材Pは、ラインセンサー25と対向板200の間を搬送される。矢印Cは、記録材Pの搬送方向を表わす。以下の説明では、矢印Cで表される方向を「搬送方向C」ともいう。
画像処理装置100では、記録材Pの先端がラインセンサー25と対向する位置を通過した時点で、レジストローラー対26によって記録材Pの先端が挟持される。レジストローラー対26の矢印R方向の回転は、レジ駆動モーター305によって駆動される。制御部80は、たとえば、レジ駆動モーター305を回転させることによりレジストローラー対26の回転させ、これにより、記録材Pを搬送する。制御部80は、たとえば、レジ駆動モーター305の回転を停止することにより、レジストローラー対26の回転を停止させ、これにより、レジストローラー対26に記録材Pを挟持させる。
画像処理装置100において、シフトモーター306は、レジストローラー対26を図2の奥行方向に移動させる。制御部80は、レジ駆動モーター305とシフトモーター306とを適宜制御することにより、レジストローラー対26に記録材Pを図2の奥行方向(幅方向)に搖動させる。
[3.画像処理装置の部分的なハードウェア構成]
図3は、画像処理装置100の部分的なハードウェア構成を示す図である。図3に示された部分は、記録材Pの搖動に関するハードウェア構成の少なくとも一部を含む。図3を用いて、斜行補正と横レジ補正とに関与するユニットの動作について説明する。
CPU301は、制御部80(図1)に含まれる。CPU301は、操作部5の入力装置から指示を取得し、また、操作部5の表示装置に情報を表示する。CPU301は、操作部5またはサイズセンサー314からから記録材Pのサイズ(例:A4、A4R、はがき、名刺または搬送方向及び幅方向における具体的な長さ、等)を示すサイズ情報を取得する。
サイズセンサー314は、搬送路または給紙カセット21に設けられており、記録材Pのサイズを検知する。CPU301は、シートセンサー28が検知信号を出力すると、記録材Pの先端がシートセンサー28に到達したことを認識する。CPU301は、記録材Pの先端がシートセンサー28に到達したタイミングを基準として、レジ前駆動モーター307の回転を停止させ、また、斜行補正と横レジ補正を開始する。
CPU301は、モーター制御部330を介して、レジ前ローラー対27を回転させるレジ前駆動モーター307、および、レジストローラー対26をシフトする際にレジ前ローラー対27を開かせる開閉モーター308を制御する。CPU301は、横レジ補正におけるシフト量(距離α)を決定し、かつ、レジストローラー対26の回転再開タイミングになると、モーター制御部330を介して、レジ駆動モーター305の回転を再開する。さらに、CPU301は、距離αだけ記録材Pが横方向に移動するようモーター制御部330を介してシフトモーター306を駆動する。
CPU301は、記録材Pの横端位置を決定するために、光源としてのLED315とラインセンサー25を用いる。つまり、CPU301は、シートの横端位置を検知する位置検知手段として機能する。
ラインセンサー25を駆動する際に、CPU301は、ラインセンサー制御部302へトリガー信号TRGを出力する。ラインセンサー制御部302は、トリガー信号TRGが入力されると、ラインセンサー25を駆動させるのに必要な制御信号をラインセンサー25に出力する。制御信号としては、クロック信号CLK、スタートパルスSP、ラインセンサに付随するLED315を点灯及び光量調整を行うためのLED制御信号LED_CONTなどがある。ラインセンサー25は、クロック信号CLKおよびスタートパルスSPが入力されると、ラインセンサー25の各画素から出力される信号を順次読みだして時系列の出力信号OUTを出力する。出力信号OUTはアナログ信号であり、アナログプロセッサー303とコンパレーター310に入力される。
アナログプロセッサー303は、出力信号OUTをアナログ信号からデジタル信号に変換してCPU301に出力する。CPU301は、サイズセンサー314または操作部5から取得したシートの幅方向のサイズ情報に基づいて、LED315の光量調整を行うラインセンサー25の読取画素の領域を決定する。即ち、CPU301は光量調整領域決定手段として機能する。ラインセンサー25からの出力信号OUTはアナログプロセッサー303に入力され、デジタル信号に変換されてCPU301に入力される。ラインセンサー制御部302は予め決められた複数の光量(駆動電流)にてLED315を駆動し、各駆動電流での反射光量のレベルに基づいて、先に決定した領域の画素から出力される出力信号の最大値が所定値になるように、LED315の光量を調整する。即ち、ラインセンサー制御部302は光量調整手段として機能する。なお、ラインセンサー制御部302の機能をCPU301内に設けてもよい。
光量調整が終了した後で、CPU301は、ラインセンサー25からの出力信号のレベルを比較し、最大値Vhと最小値Vlとを決定し、最大値と最小値との中間値を閾値Vthとして決定する。最大値Vhはシートに対向する読取画素からの出力であり、最小値Vlはシートに対向していない読取画素からの出力である。CPU301は、閾値VthをD/Aコンバーター309に出力する。即ち、CPU301は閾値決定手段として機能する。D/Aコンバーター309は、閾値Vthに対応した電圧をコンパレーター310に出力する。コンパレーター310は、閾値Vthと出力信号OUTとを比較することで、2値化を行なう。
このように、コンパレーター310は、ラインセンサー25の複数の画素が出力する信号と決定した閾値とを比較することで、当該信号を2値化する2値化手段として機能する。出力信号OUTが閾値Vthを超えていれば、コンパレーター310はハイレベルの信号を出力し、出力信号OUTが閾値Vthを超えていなければ、コンパレーター310はローレベルの信号を出力する。カウンター311は、ラインセンサー制御部302より出力されるクロック信号CLKにより動作させる。カウンター311は、クロック信号CLKにしたがって、2値化信号がハイレベルになっている時間をカウントし、カウント値をCPU301に出力する。CPU301は、カウント値に基づいて記録材Pの横端位置を決定する。
なお、画像処理装置100は、ラインセンサー25の各受光素子が、受光量を複数のレベルで検出できるように構成されていてもよい。すなわち、受光素子は、予め定められた量以上の光を受けた時間の長さに応じた信号を出力するように構成されていてもよい。一例では、各受光素子は、5msのうち記録材Pまたは白ラインからの反射光を受けた時間の長さに応じた信号を出力する。
さらに、CPU301は、目標位置に対する横端位置のずれ量とずれ方向を算出する。CPU301は、ずれ量をシフトモーター306のパルス数に変換し、パルス数と、シフトモーター306を駆動させる駆動方向のデータをモーター制御部330へ出力する。モーター制御部330は、駆動方向とパルス数にしたがってシフトモーター306を駆動する。
[4.対向板の構成]
図4は、対向板200の構成を説明するための図である。図4を参照して、対向板200は、搬送ガイド24にはめ込まれている。ラインセンサー25は、対向板200に対向するように配置されている。記録材Pは、一例において、搬送ガイド24の中央付近を通るように搬送される。これにより、記録材Pにおいて、搬送方向Cに交わる方向(図4中の矢印Xで表される方向。以下、「幅方向X」ともいう)における一方側の端部は、対向板200上を通る。ラインセンサー25は、記録材Pの幅方向Xにおける上記一方側の端部をカバーする。
図4において、位置POが幅方向Xにおける最も外側の位置を表わし、位置PIが幅方向Xにおける中央部を表わす。
対向板200の記録材Pと対向する面には、白ラインと黒ラインとが交互に描かれている。図4において、複数の白ラインのうち2本が、白ライン202,204として示される。複数の黒ラインのうち2本が、黒ライン201,203として示される。
黒ラインは、着色ラインの一例である。着色ラインは、白ラインと異なる色で着色されていればよい。たとえば、反射による受光量が白ラインに対して区別される限り、着色される色は黒以外であってもよい。
白ラインと黒ラインのそれぞれは、幅方向Xにおいて所定の長さを有する。当該所定の長さは、たとえば、ラインセンサー25の受光素子の画素の整数倍である。上記「搖動」における、幅方向Xでの、対向板200と記録材Pとの相対的な移動の距離は、上記所定の長さ以上であることが好ましい。なお、上記「搖動」における、幅方向Xでの、対向板200と記録材Pとの相対的な移動の距離は、白ライン(または黒ライン)の幅方向Xにおける寸法の整数倍であることが好ましい。
ラインセンサー25は、対向板200の白ラインと黒ラインのそれぞれに対応する複数のセットの発光素子および受光素子を含む。各受光素子は、対向板200側からの反射光の光量(受光量)を検出する。これにより、互いに隣接する白ラインと黒ラインのそれぞれの位置が、各受光素子の検出出力によって区別される。一例では、対向板200における1本のラインに対して、10組の発光素子と受光素子のセットが配置される。ただし、当該組の数は、単なる一例である。
[5.ラインセンサーの出力の説明]
ラインセンサー25は、幅方向Xにおいて並ぶ複数の発光素子と、幅方向Xにおいて並ぶ複数の受光素子とを含む。図5および図6は、記録材Pがラインセンサー25に対向する場所に位置するときの、ラインセンサー25の各受光素子の検出出力を模式的に示す図である。図5には、記録材Pが白色のシートであって、記録材Pの端部に黒等で着色された画像が含まれない場合の検出出力が示される。図6には、記録材Pが白色のシートであって、記録材Pの端部に黒等で着色された画像が含まれる場合の検出出力が示される。
図5において、項目「ラインセンサー出力」は、対向板200における各ラインに対応する位置の受光素子の検出出力を表わす。H信号は、白色の面に対応する信号である。L信号は、黒色の面(または、着色された面)に対応する信号である。図5の例では、黒ライン203の一部が記録材Pによって覆われている。これにより、黒ライン203に対応する検出出力のうち、記録材Pによって覆われていない部分に対応する信号の値はLであり、記録材Pによって覆われている部分に対応する信号の値はHである。
図5の例では、白ライン202および黒ライン201のラインと対向する部分は、記録材Pによって覆われている。これにより、白ライン202および黒ライン201の全領域に対応する信号の値は、Hである。
記憶装置320(図3)には、基準信号が記憶される。基準信号は、ラインセンサー25と対向する場所に記録材Pが存在しないときの受光素子の信号である。
比較信号は、ラインセンサー出力と基準信号とを比較した結果を表わす。ラインセンサー出力と基準信号とが同じ値であれば、比較信号の値はLである。ラインセンサー出力と基準信号とが違う値であれば、比較信号の値はHである。画像処理装置100において、CPU301は、比較信号の値がHである部分を決定することにより、記録材Pの端部の位置を決定する。
図5の例には、比較信号に対応する、幅方向における位置が示されている。位置POは、搬送ガイド24の、幅方向Xにおける最も外側の部分に対応する位置を表わす。CPU301は、比較信号の値がHを表わす位置であって、最も外側(位置POに近い側)にある位置を用いて、用紙の端部の位置を決定する。図5の例では、比較信号の値がHを表わす位置であって、最も外側にある位置x1が、記録材Pの端部として決定される。
図6の例では、記録材P上に画像IMが配置されている。画像IMは、白以外の色に着色されている。これにより、白の記録材Pにおいて、画像IMを形成された部分の光の反射率は、画像IMを形成されていない部分よりも低い。記録材Pの一方側の端部に位置する。これにより、記録材Pの端部が黒ライン203の中央部に位置するにもかかわらず、ラインセンサー出力の値は、黒ライン203の全領域に亘ってLである。記録材Pの端部の実際の位置が位置x1であるにも拘わらず、位置x2が端部の位置として決定される場合があり得る。
[6.本実施の形態の検出態様]
図7〜図9は、本実施の形態における記録材Pの端部の検出態様を説明するための図である。本実施の形態において、CPU301は、ラインセンサー25の受光素子における一回の受光の期間(たとえば、5ms(図8の時刻T0から時刻T1))に、シフトモーター306を駆動する。これにより、上記受光期間中に、レジストローラー対26は記録材Pを幅方向Xに移動させる。つまり、受光素子が受光量を検出している期間中に、記録材Pが幅方向Xに移動する。
記録材Pの移動距離は、対向板200上の各ラインの幅以上である。これにより、たとえ、記録材Pの端部が着色され、当該部分(図6の画像IM等)が黒ライン上に位置していても、当該部分は、上記受光期間中の移動によって白ライン上に移動する。これにより、比較信号において端部が検出される。
図7において、記録材P1は移動(搖動)前の状態を表し、記録材P2は移動(搖動)後の状態を表わす。なお、画像処理装置100では、上記受光期間中に、記録材Pと対向板200とが相対的に移動すればよい。したがって、記録材Pの代わりに、対向板200が幅方向Xに移動されてもよい。記録材Pが幅方向Xの一方側に移動され、かつ、対向板200が幅方向Xの他方側に移動されてもよい。
図7において、項目「積算値」は、記録材Pがラインセンサー25に対向する場所に位置する状態での、上記受光期間における、各受光素子の受光量の積算値を表わす。項目「基準信号」は、記録材Pがラインセンサー25に対向する場所に無い場合の、上記期間と同じ長さの期間における、各受光素子の受光量の積算値を表わす。
積算値「V10」は、受光素子が、上記受光期間において、白ラインまたは白い記録材Pからの反射光を受光し続けたときの値である。積算値が0(ゼロ)であることは、上記受光期間において、受光素子が黒ラインまたは着色された画像と対向し続けたことを意味する。
図7において、項目「基準信号」は、上記受光期間と同じ時間の長さの、記録材Pが無い状態での、各受光素子の受光量の積算値を表わす。
図7において、項目「比較信号」は、受光素子毎の、項目「積算値」および項目「基準信号」の比較の結果を表わす。項目「比較信号」において、値「H」は、項目「積算値」および項目「基準信号」の間で値に差があることを表わす。値「L」は、項目「積算値」および項目「基準信号」の間で値に差が無いことを表わす。
図7の例では、比較信号の値Hを示す部分のうち、最も位置PO(搬送ガイド24の外縁)に近い位置を用いて、記録材Pの端部が決定される。位置x1が、比較信号の値がHである位置であって最も位置POに近い位置である。位置x0は、位置x1から、記録材Pが搖動された長さだけ位置PI側に移動された位置である。位置x0が、記録材Pの端部の位置として決定される。
図8には、記録材Pの端部を検出するための制御におけるタイミングチャートが示される。タイミングチャートにおいて、項目「LED点灯」は、ラインセンサー25の発光素子(たとえば、LED(Light Emitting Diode)の点灯の状態に関する。H信号は、発光素子の点灯を表わす。L信号は、発光素子の消灯を表わす。
項目「受光量読出」は、ラインセンサー25の受光素子の受光量(検出出力)の読出に関する。H信号は、読出しが行なわれていることを表わす。L信号は、読出しが行なわれていないことを表わす。
項目「CPU演算」は、CPU301による、受光素子の検出出力を用いた記録材Pの端部の位置(または、基準位置から端部の位置のずれ量)の決定のための演算に関する。H信号は、当該演算が実行されていることを表わす。L信号は、当該演算が実行されていないこと(または、CPU301が他の演算を実行していること)を表わす。
項目「搖動方向」は、レジストローラー対26による記録材Pの搖動の方向、すなわち、シフトモーター306の回転方向に関する。回転方向は、たとえばCPU301がシフトモーター306のギアを切り替えることによって切り替えられる。−方向は、幅方向Xの一方の向き(たとえば、記録材Pを搬送ガイド24において外側へと移動させる向き)を表わす。+方向は、幅方向Xの他方の向き(たとえば、記録材Pを搬送ガイド24において中央部へと移動させる方き)を表わす。
項目「シフトモーター」は、シフトモーター306の駆動の有無に関する。ON信号は、シフトモーター306が回転駆動していることを表わす。OFF信号は、シフトモーター306が停止していることを表わす。
図8の例では、時刻T0から時刻T1までの期間(5ms)、ラインセンサー25の発光素子が点灯する。また、CPU301がシフトモーター306を回転させることにより、レジストローラー対26が記録材Pを幅方向Xに所定の距離(後述する距離D1)でけ移動させる。ラインセンサー25の受光素子は、当該期間、受光量を蓄積する。すなわち、時刻T0から時刻T1までの期間、記録材Pが幅方向Xに継続的に移動している状態で、ラインセンサー25の受光素子は継続的に受光量を蓄積する。
時刻T1から時刻T2までの期間(5ms)、CPU301は各受光素子から、時刻T0から時刻T1までの期間の受光量の累積量を読み出す。
時刻T2から時刻T3までの期間(1ms)、CPU301は、各受光素子から読み出した受光量を用いて、記録材Pの端部の位置を決定し、基準位置から端部の位置のずれ量を決定する。
CPU301は、時刻T3から時刻T4までの期間で、記録材Pのずれを解消する。より具体的には、CPU301は、必要に応じて搖動方向を設定し、必要な時間だけシフトモーター306を回転させる。一例では、CPU301は、ラインセンサー25の受光素子の検出出力を用いて、記録材Pの幅方向Xにおける端部の位置を決定し、そして、記録材Pの幅方向Xにおけるずれ量を決定する。さらに、CPU301は、当該ずれ量を解消するための、搖動方向と移動量とを決定する。そして、CPU301は、時刻T3において、決定された搖動方向に回転するようにシフトモーター306の回転方向を設定し(項目「搖動方向」)、決定された移動量に相当する時間だけシフトモーター306を回転させる。これにより、レジストローラー対26は、記録材Pを挟み込んだ状態で、ずれを解消する量だけ幅方向Xに移動する。
図9の(A)および図9の(B)は、記録材Pが搖動されることによる、受光素子の受光量の積算値の変化の一例を説明するための図である。図9の(A)は、時刻T0から0.5ms後の状態を表わす。図9の(B)は、時刻T0から1.0ms後の状態を表わす。図9の(A)および図9の(B)において、搬送方向Cは紙面を貫く方向である。
図9の(A)において、項目「受光量」は各受光素子の受光量を表わす。項目「受光量の積算値」は、各受光素子の受光量の積算値を表わす。図9(A)の例では、黒ライン203上に記録材Pの端部が位置する。
より具体的には、黒ライン203に対応するように10個の受光素子が配置される。10個の受光素子は、以下に示されるような第1〜第10の受光素子を含む。
第1の受光素子:幅方向Xにおける位置x10〜x11の光を検出する
第2の受光素子:幅方向Xにおける位置x11〜x12の光を検出する
第3の受光素子:幅方向Xにおける位置x12〜x13の光を検出する
第4の受光素子:幅方向Xにおける位置x13〜x14の光を検出する
第5の受光素子:幅方向Xにおける位置x14〜x15の光を検出する
第6の受光素子:幅方向Xにおける位置x15〜x16の光を検出する
第7の受光素子:幅方向Xにおける位置x16〜x17の光を検出する
第8の受光素子:幅方向Xにおける位置x17〜x18の光を検出する
第9の受光素子:幅方向Xにおける位置x18〜x19の光を検出する
第10の受光素子:幅方向Xにおける位置x19〜x20の光を検出する
図9の(A)では、記録材Pは、黒ライン203上の位置x10から位置x15までを被っている。記録材Pは白色の用紙であり、黒ライン203上に位置している記録材Pの部分には画像が形成されていない。これにより、ラインセンサー25において、第1〜第5の受光素子には、記録材Pからの光が反射する。第1〜第5の受光素子の受光量はV1である。一方、第6〜第10の受光素子の受光量は0である。そして、第1〜第5の受光素子の受光量の積算値もV1である。また、第6〜第10の受光素子の受光量の積算値も0である。
図9の(B)では、図9の(A)と比較して、記録材Pが幅方向Xに移動している。移動量は、2つの受光素子の検出領域に相当する距離(すなわち、2画素)である。記録材Pは、黒ライン203上の位置x10から位置x17までを被っている。これにより、ラインセンサー25において、第1〜第7の受光素子には、記録材Pからの光が反射する。第1〜第7の受光素子の受光量はV1である。一方、黒ライン203は光を反射しない。このため、第8〜第10の受光素子の受光量は0である。図9の(A)および図9の(B)を考慮すると、第1〜第5の受光素子の受光量の積算値はV2(値V1の2倍)である。第6〜第7の受光素子の受光量の積算値はV1である。第8〜第10の受光素子の受光量の積算値は0である。
第1〜第10の受光素子のそれぞれの受光量の積算値は、記録材Pの端部がどの位置から移動するかによって変化する。この原理に基づいて、CPU301は、記録材Pの移動前の端部を決定することができる。
図10の(A)および図10の(B)は、記録材Pが搖動されることによる、受光素子の受光量の積算値の変化の他の例を説明するための図である。図10の(A)および図10の(B)には、5ms間(図8の時刻T0から時刻T1までの期間)の記録材Pの搖動が示される。
時刻T0から時刻T1までの期間で、記録材Pは、図10の(A)に示された位置から図10の(B)に示された位置まで移動する。この記録材Pの移動に基づき、時刻T1(図10の(B))では、黒ライン203に対応する領域にある複数の受光素子の受光量の積算値は、互いに異なる。黒ライン203が記録材Pに覆われる時間が長くなるほど、積算値が大きくなる。
図11の(A)および図11の(B)は、記録材Pが搖動されることによる、受光素子の受光量の積算値の変化のさらに他の例を説明するための図である。図11の(A)および図11の(B)には、5ms間(図8の時刻T0から時刻T1までの期間)の記録材Pの搖動が示される。図11の(A)および図11の(B)では、記録材Pの着色された端部が、白ライン202上を移動する。
時刻T0から時刻T1までの期間で、記録材Pは、図11の(A)に示された位置から図11の(B)に示された位置まで移動する。この記録材Pの移動に基づき、時刻T1(図11の(B))では、白ライン202に対応する領域にある複数の受光素子の受光量の積算値は、互いに異なる。白ライン202が記録材Pに覆われる時間が長くなるほど、積算値が小さくなる。
[7.端部決定の具体例]
図12〜図15のそれぞれは、記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。図12〜図15のそれぞれにおいて、記録材P1は搖動前の記録材Pの位置を表わし、記録材P2は搖動前の記録材Pの位置を表わす。また、項目「基準信号」は、ラインセンサー25が記録材Pと対向していないときの、搖動期間(または、受光期間)と同じ期間の受光量の積算値を表わす。項目「積算値」は、ラインセンサー25が記録材Pと対向しているときの、搖動期間における受光量の積算値を表わす。以下、図12〜図15のそれぞれの例について説明する。各図の上方において、黒ライン201、白ライン202、黒ライン203のそれぞれに付された「0」〜「9」の数値は、各ラインに対応する領域に配置された10個の受光素子のそれぞれの検出領域を表わす。「0」〜「9」の数値の意味は、図16〜図20,図22の各図においても同様である。
・図12
図12の例では、記録材Pは白色であり、端部に画像は形成されていない。搖動期間において、記録材Pは、幅方向Xにおいて、記録材P1として表される位置から記録材P2として表される位置まで移動する。なお、搖動期間には、基本的には、用紙は搬送方向には移動しない。
図12の例では、黒ライン203の幅方向Xにおける最も内側(位置PIに近い側)の位置に対応する部分(位置xa)において、積算値が基準信号と異なる値を呈している。この場合、CPU301は、積算値が基準信号に対して変化した最も外側の位置(位置x1)から、相対的な移動の距離(距離D1)だけ幅方向Xに移動した位置(位置x0)を、記録材Pの端部の位置として決定する。
・図13
図13の例では、記録材Pは白色であり、端部に画像は形成されていない。搖動期間において、記録材Pは、幅方向Xにおいて、記録材P1として表される位置から記録材P2として表される位置まで移動する。
図13の例では、白ライン202および黒ライン203において、積算値は基準信号と一致している。一方、図13の例において、搬送ガイド24の最も外側において基準信号と差異を有する黒ラインは、黒ライン201である。CPU301は、当該黒ライン201に対応する部分において、搖動期間における積算値に変化があった部分のうち幅方向Xにおいて最も内側(位置PIに近い側)の位置(位置x0)を、白い記録材Pについての幅方向Xの端部の位置として決定する。
・図14
図14の例では、記録材Pは着色されている(すなわち、白色以外の色のシートである)。搖動期間において、記録材Pは、幅方向Xにおいて、記録材P1として表される位置から記録材P2として表される位置まで移動する。
図14の例では、白ライン202の幅方向Xにおける最も内側の位置(位置xb)に対応する部分において積算値が基準信号に対して変化している。この場合、CPU301は、積算値が基準信号に対して変化した最も外側の位置(位置x1)から相対的な移動の距離(距離D1)だけ幅方向Xに移動した位置(位置x0)を、着色された記録材Pについての幅方向Xの端部の位置として決定する。
・図15
図15の例では、記録材Pは着色されている(すなわち、白色以外の色のシートである)。搖動期間において、記録材Pは、幅方向Xにおいて、記録材P1として表される位置から記録材P2として表される位置まで移動する。
図15の例では、黒ライン203では、積算値は基準信号と一致している。図15の例では、白ライン202では、積算値は基準信号と一致していない。CPU301は、白ライン202のうち、搖動期間における積算値の変化があった部分のうち幅方向Xにおいて最も内側(位置PIに近い側)の位置(位置x0)を、着色された記録材Pについての幅方向Xの端部の位置として決定する。
画像処理装置100では、搬送される記録材Pについて、白色の記録材である、または、着色された記録材である(もしくは、端部に着色された画像を含む記録材である)ことを示す情報の入力を受付けてもよい。CPU301は、当該情報に基づいて、図12および図13に示された態様、または、図14または図15に示された態様のいずれに従って記録材Pの端部の位置を決定するかを選択してもよい。
[8.対向板200上に異物があるときの端部決定の具体例]
図16〜図22のそれぞれは、対向板200上に異物があるときの、記録材Pの端部の決定方法の具体例を示す図である。図16〜図22のそれぞれにおいて、記録材P1は搖動前の記録材Pの位置を表わし、記録材P2は搖動前の記録材Pの位置を表わす。また、項目「基準信号」は、ラインセンサー25が記録材Pと対向していないときであって、搬送ガイド24上に異物が無いことが保証された状態での、搖動期間と同じ期間の受光量の積算値を表わす。一例では、項目「基準信号」を表わすデータは、画像処理装置100の出荷時に記憶装置320に格納されている。他の例では、項目「基準信号」を表わすデータは、ユーザーから入力されることにより記憶装置320に格納される。
項目「事前信号」は、使用中の画像処理装置100において、ラインセンサー25が記録材Pと対向していないときの、搖動期間と同じ期間の受光量の積算値を表わす。項目「事前信号」を表わすデータは、たとえば画像処理装置100が所定枚数の記録材Pに対して画像形成を実行するたびに取得され、更新される。項目「積算値」は、ラインセンサー25が記録材Pと対向しているときの、搖動期間における受光量の積算値を表わす。以下、図16〜図19のそれぞれの例について説明する。
・図16,図17
図16の例では、対向板200上に白色の紙粉DSが付着している。これにより、当該紙粉DSに対応する部分では、基準信号と事前信号の値が異なる。すなわち、CPU301は、取得した事前信号が基準信号と異なる部分を含む場合に、対向板200上に紙粉DSが付着していることを認識する。紙粉DSは、異物の一例である。
CPU301は、対向板200上に紙粉DSが付着していることを認識したときに、操作部5のディスプレイに、清掃を促すメッセージを表示してもよい。
CPU301は、対向板200上に紙粉DSが付着していることを認識したときに、対向板200上に紙粉DSが付着していることを認識していないときよりも、搖動期間(または、受光期間)において記録材Pを搖動させる距離を長く設定してもよい。これにより、搖動前および搖動後のいずれか一方において、記録材Pの先端の位置が確実に検出される。
なお、上記「搖動」における、幅方向Xでの記録材Pの移動距離は、異物として付着することが予測される物体の幅方向Xにおける寸法よりも長いことが好ましい。一例では、画像処理装置100において想定される異物の、幅方向Xにおける寸法は、0.08〜1.12mm程度である。受光素子の1画素の幅方向Xにおける寸法は、600dpiで42.33μm程度である。したがって、上記「搖動」では、記録材Pは5〜10画素程度移動されることが好ましい。
CPU301は、幅方向Xにおける紙粉DSの寸法を計測し、計測された当該寸法以上、搖動距離を長くする。
図16の例では、CPU301は、搖動期間において、記録材Pを距離D2だけ搖動させる。距離D2は、図12等を参照して説明された距離D1より距離DXだけ長い。
距離DXは、たとえば、幅方向Xにおける紙粉DSの寸法に、ラインセンサー25の1つの受光素子の画素に対応した距離を加えた距離である。
ある実施の形態では、距離D1は、10画素分に相当する距離である。紙粉DSの寸法は2画素分に相当する距離である。距離DXは、1画素分に相当する距離である。これにより、距離D2は、13画素分に相当する距離である。
図16の例では、位置x4が、基準信号と受光量の積算値とが相違する部分のうち、最も位置PO(幅方向Xにおける外側。図4参照等)に近い位置である。CPU301は、位置x4から距離D2だけ移動した位置(位置x0)を、記録材Pの端部として決定する。
図16の例では、紙粉DSは、黒ライン201の端部のうち搬送ガイド24の「外側(位置POに近い側)」の端部に位置する。図17の例では、紙粉DSは、黒ライン203の端部のうち搬送ガイド24の「内側(位置POから遠い側)」の端部に位置する。図17の例においても、CPU301は、図16の例と同様に、搖動期間における記録材Pの移動距離を、紙粉DSが検出されないときよりも長く設定する。
・図18,図19
図18の例では、対向板200上に着色された汚れWPが付着している。これにより、当該汚れWPに対応する部分では、基準信号と事前信号の値が異なる。すなわち、CPU301は、取得した事前信号が基準信号と異なる部分を含む場合に、対向板200上に汚れWPが付着していることを認識する。汚れWPは、異物の一例である。
CPU301は、対向板200上に汚れWPが付着していることを認識したときに、操作部5のディスプレイに、清掃を促すメッセージを表示してもよい。
CPU301は、対向板200上に汚れWPが付着していることを認識したときに、対向板200上に汚れWPが付着していることを認識していないときよりも、搖動期間(または、受光期間)において記録材Pを搖動させる距離を長く設定してもよい。これにより、搖動前および搖動後のいずれか一方において、記録材Pの先端の位置が確実に検出される。
CPU301は、幅方向Xにおける汚れWPの寸法を計測し、計測された当該寸法以上、搖動距離を長くする。
図18の例では、CPU301は、搖動期間において、記録材Pを距離D2だけ搖動させる。距離D2は、図12等を参照して説明された距離D1より距離DYだけ長い。
距離DYは、たとえば、幅方向Xにおける汚れWPの寸法に、ラインセンサー25の1つの受光素子の画素に対応した距離を加えた距離である。
ある実施の形態では、距離D1は、10画素分に相当する距離である。汚れWPの寸法は2画素分に相当する距離である。距離DXは、1画素分に相当する距離である。これにより、距離D2は、13画素分に相当する距離である。
図18の例では、位置x5が、基準信号と受光量の積算値とが相違する部分のうち、最も位置PO(幅方向Xにおける外側。図4参照等)に近い位置である。CPU301は、位置x5から距離D2だけ移動した位置(位置x0)を、記録材Pの端部として決定する。
図18の例では、汚れWPは、白ライン202における、搬送ガイド24の「外側(位置POに近い側)」の端部に位置する。図19の例では、汚れWPは、白ライン204における、搬送ガイド24の「内側(位置POから遠い側)」の端部に位置する。図19の例においても、CPU301は、図18の例と同様に、搖動期間における記録材Pの移動距離を、汚れWPが検出されないときよりも長く設定する。
・図20,図22
図20および図22には、異物が対向板200上のラインの端部には位置しない例が示される。このような場合、CPU301は、図16〜図19を参照して説明したような、搖動期間における移動距離の延長は行わない。
より具体的には、図20の例では、紙粉DSは黒ライン201の中央付近に位置する。紙粉DSは、幅方向Xにおいて、黒ライン201の端部に位置しない。ただし、紙粉DSは、搖動前の記録材Pの端部と接する場所に位置する。
図20の場合、受光量が比較信号に対して変化している部分であって、幅方向Xにおける最も外側の部分の変化の態様を用いて、記録材Pの端部の位置が決定される。図20の例では、黒ライン201に対応する領域における受光量の比較信号に対する変化が、幅方向Xにおける最も外側の部分の変化である。より具体的には、黒ライン201に対応する領域では、「7」〜「9」として表される受光領域において、受光量が比較信号と相違している。
このような場合、CPU301は、受光領域「7」〜「9」における受光量の変化を利用して、記録材Pの端部の位置を推定する。一例では、CPU301は、図21に示されるように、受光領域「7」〜「9」における受光量の変化の傾きを利用して、受光量の積算値がV10に到達する位置を推定する。図21の例では、傾きを表わす線L21は、受光領域「5」に相当する位置で値「V10」に到達する。この場合、CPU301は、受光領域「5」に相当する位置が、記録材Pの端部の位置(位置x0)であると決定する。
図22の例では、紙粉DSは黒ライン201の中央付近に位置する。紙粉DSは、幅方向Xにおいて、黒ライン201の端部に位置しない。紙粉DSは、搖動前の記録材Pの端部から離間している。
図22の場合、CPU301は、図13を参照して説明されたのと同様の態様で、位置x1を用いて、記録材Pの端部の位置(位置x0)を決定する。
[9.連続した記録材に対する制御の具体例]
画像処理装置100は、記録材Pのそれぞれを、各搖動期間において、同じ方向に搖動させるように構成されていてもよい。図23は、連続する2枚の記録材Pに対する搖動の制御についてのシーケンスの一例を示す図である。
図23に示された例において、時刻T0から時刻T4までの期間は、N−1枚目の記録材Pに対する幅方向Xのずれの調整に対応する。時刻T8から時刻T12までの期間は、N枚目の記録材Pに対する幅方向Xのずれの調整に対応する。時刻T4から時刻T8までの期間は、シフトモーターの噛み込みの調整に対応する。
図8に示された例と比較して、図23の例では、N−1枚目の記録材Pは、時刻T4で、幅方向Xにおけるずれを補正された後、搬送方向Cにさらに搬送される。これにより、時刻T5迄には、N−1枚目の記録材Pは、ラインセンサー25に対向する位置を通過する。
時刻T8で、N枚目の記録材Pが、ラインセンサー25に対向する位置に到達する。
時刻T5から時刻T6までの間、CPU301は、時刻T3から時刻T4までとは逆の向き(「搖動方向」の値が反対であること)に、時刻T3から時刻T4までの時間の長さと同じ期間、シフトモーター306を回転させる。これにより、記録材Pのずれの解消のために幅方向Xに移動されたレジストローラー対26は元の位置に戻る。
その後、CPU301は、時刻T6から時刻T7は、さらに、時刻T5から時刻T6までの向きと同じ向きにシフトモーター306を回転させる。これにより、時刻T8において、シフトモーター306は、モーター軸とギアとが確実に噛み合った状態で、駆動を開始できる。
[10.比較例]
図24は、比較例の制御シーケンスの一例を示す図である。図24の例では、1枚の記録材Pに対して、CPU301は、ラインセンサー25の2回分の検出出力を必要とする。図24において、時刻T0から時刻T13までの期間は、1回目の検出出力に関する。時刻T13から時刻T17までの期間は、2回目の検出出力に関する。
より具体的には、CPU301は、時刻T0から時刻T11までの間、ラインセンサー25の発光素子を点灯させる。CPU301は、時刻T11から時刻T12までの間、ラインセンサー25の受光素子から、時刻T0から時刻T11までに受光した光量を読み出す。CPU301は、時刻T12から時刻T13までの間、各受光素子の受光量を記憶装置320に格納する。
時刻T13から時刻T14までの間、CPU301は、幅方向Xに記録材Pを搖動させるために、シフトモーター306を駆動する。時刻T14から時刻T15までの間、CPU301は、ラインセンサー25の発光素子を点灯させる。CPU301は、時刻T15から時刻T16までの間、ラインセンサー25の受光素子から、時刻T14から時刻T15までに受光した光量を読み出す。
時刻T16から時刻T17までの間、CPU301は、各受光素子について、基準信号と積算量との差を決定する。そして、CPU301は、当該差を用いて、記録材Pの幅方向Xにおけるずれ量を決定する。積算値は、時刻T0から時刻T11までの受光量と、時刻T14から時刻T15までの受光量との和である。
図24の例では、受光素子からの受光量の読出しが2回(時刻T11〜T12,時刻T15〜T16)行われる。また、当該2回の読出しの間に、記録材Pが搖動される(時刻T13〜T14)。これにより、ずれ量の補正に77msを要する。
一方、図8の例では、受光素子からの受光量の読出しは、1回(時刻T1〜T2)のみ行われる。記録材Pの搖動は、当該読出しと同時に行われる。これにより、ずれ量の補正に要する時間は61msである。すなわち、図24の例に対して、図8の例は、1枚の記録材Pのずれ量の補正に要する時間を、16msだけ短縮する。
以上説明された本実施の形態では、対向板200と記録材Pとの相対的な移動は、記録材Pを挟み込んだレジストローラー対26が移動することによって実現された。画像処理装置100は、対向板200を移動させるための機構(たとえば、モーター)を備え、当該機構によって対向板200を幅方向Xに移動させることにより、記録材Pを対向板200に対して相対的に移動させてもよい。
記録材Pの端部の位置が決定された時に、当該位置が理想的な位置からずれていれば、CPU301は、さらにレジストローラー対26を移動させることによって、記録材Pにおける位置のずれを解消する(図8の時刻T3〜時刻T4等)。なお、CPU301は、記録材P上に形成する画像の位置をずらすことによって、上記ずれを解消してもよい。すなわち、CPU301は、記録材Pの端部の位置を決定した後、当該位置の理想的な位置からのずれ量を算出する。そして、CPU301は、算出されたずれ量を解消するために、上記記録材Pついての画像データを、画像の印刷位置がずれ量を解消するように補正する。これにより、位置のずれを有する記録材Pに対して、当該ずれに適合された位置に画像が形成される。
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
1P 画像出力部、4 リーダー部、5 操作部、10 画像形成部、21 給紙カセット、22 ピックアップローラー対、23 搬送ローラー対、24 搬送ガイド、25 ラインセンサー、26 レジストローラー対、27,42 前ローラー対、28 シートセンサー、29a 搬送センサー、29b プリズム、30 中間転写部、31 中間転写ベルト、32 駆動ローラー、33 テンションローラー、34,36 二次転写ローラー、35a,35d 一次転写ローラー、40 定着部、80 制御部、100 画像処理装置、200 対向板、201,203 黒ライン、202,204 白ライン、302 ラインセンサー制御部、303 アナログプロセッサー、305 レジ駆動モーター、306 シフトモーター、307 前駆動モーター、308 開閉モーター、309 コンバーター、310 コンパレーター、311 カウンター、314 サイズセンサー、320 記憶装置、330 モーター制御部。

Claims (11)

  1. 記録媒体の搬送経路と、
    前記搬送経路上の記録媒体の少なくとも一部に対向するように配置されたセンサーと、
    前記搬送経路上の記録媒体を挟んで前記センサーと対向するように配置された対向板と、
    前記搬送経路上の記録媒体と前記対向板とを相対的に、前記搬送経路における搬送方向に交わる第1の方向に移動させるように構成された駆動手段とを備え、
    前記対向板は、複数の色のラインを含み、
    前記センサーは、前記対向板側からの反射光の光量を検出し、
    前記複数の色のラインは、前記第1の方向において隣り合うように配置され、
    前記駆動手段は、所定の期間において、前記搬送経路上の記録媒体と前記対向板とを前記第1の方向において相対的に移動させ、
    前記所定の期間に対応する前記センサーの検出出力を用いて、前記搬送経路上の記録媒体の前記第1の方向の端部の位置を決定するように構成されたプロセッサーをさらに備える、画像処理装置。
  2. 前記センサーは、
    前記所定の期間、前記搬送経路上の記録媒体に向けて発光するように構成された発光素子と、
    前記発光素子によって発光された光を受けるように構成され、前記搬送方向に交わる方向に隣り合うように配置された、複数の受光素子を含み、
    前記プロセッサーは、前記検出出力として、前記期間の前記複数の受光素子のそれぞれの受光量の積算値を用いるように構成されている、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記複数の色のラインのそれぞれは、前記第1の方向において所定の長さを有し、
    前記駆動手段は、前記所定の期間において、前記所定の長さ以上、前記搬送経路上の記録媒体と前記対向板とを相対的に移動させるように構成されている、請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記複数の色のラインのそれぞれは、前記第1の方向において所定の長さを有し、
    前記所定の長さは、
    前記第1の方向における前記センサーの受光素子の画素の整数倍であり、かつ、
    前記対向板に付着することが予測される異物の長さより長く、
    前記駆動手段は、前記所定の期間において、前記搬送経路上の記録媒体と前記対向板とを相対的に前記所定の長さの所定の倍数分だけ移動させるように構成されている、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記駆動手段は、モーターを含み、
    前記プロセッサーは、前記所定の期間が経過した後、前記モーターを、前記所定の期間における動作を解消するために駆動し、さらに、前記モーターのモーター軸とギアとが確実に噛み込わせるために当該モーターを駆動する、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記複数の色のラインは、互いに交互に並ぶ、着色ラインと白色ラインとによって構成され、
    前記複数の色のラインのそれぞれは、前記第1の方向において所定の長さを有し、
    前記プロセッサーは、
    前記センサーと前記対向板との間に記録媒体が存在しないときの前記センサーの検出出力である第1の検出出力と、前記所定の期間に対応する前記センサーの検出出力である第2の検出出力との比較の結果を用い、
    前記プロセッサーは、
    前記着色ラインの前記第1の方向における最も内側の位置に対応する部分において前記第2の検出出力が前記第1の検出出力に対して変化した場合には、前記第2の検出出力が前記第1の検出出力に対して変化した最も外側の位置から前記相対的な移動の距離だけ前記第1の方向に移動した位置を、白い記録媒体についての前記第1の方向の端部の位置として決定し、
    前記第2の検出出力が前記第1の検出出力に対して変化した最も外側の着色ラインにおいて、前記所定の期間において前記第2の検出出力に変化が生じた最も内側の位置を、白い記録媒体についての前記第1の方向の端部の位置として決定し、
    前記白色ラインの前記第1の方向における最も内側の位置に対応する部分において前記第2の検出出力が前記第1の検出出力に対して変化した場合には、前記第2の検出出力が前記第1の検出出力に対して変化した最も外側の位置から前記相対的な移動の距離だけ前記第1の方向に移動した位置を、着色された記録媒体についての前記第1の方向の端部の位置として決定し、
    前記第2の検出出力が前記第1の検出出力に対して変化した最も外側の白色ラインにおいて、前記所定の期間において前記第2の検出出力に変化が生じた最も内側の位置を、着色された記録媒体についての前記第1の方向の端部の位置として決定する、
    ように構成されている、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 記録媒体上に形成する画像を処理する画像処理部をさらに備え、
    前記画像処理部は、記録媒体の前記第1の方向の端部の位置に基づいて、前記記録媒体上に形成する画像の前記第1の方向における位置を調整するように構成されている、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記プロセッサーは、記録媒体の前記第1の方向の端部の位置に基づいて、前記駆動手段に前記記録媒体の前記第1の方向における位置を調整させるように構成されている、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記搬送経路上の記録用紙を搬送を制御するためのレジストローラーをさらに備え、
    前記駆動手段は、
    第1の記録媒体に対する前記所定の期間において、前記レジストローラーを前記第1の方向の一方側に移動させることによって、前記第1の記録媒体を前記第1の方向に移動させ、
    前記第1の記録媒体の次に搬送される第2の記録媒体に対する前記所定の期間において、前記レジストローラーを前記第1の方向の前記一方側に移動させることによって、前記第2の記録媒体を前記第1の方向に移動させるように構成されている、請求項1〜請求項6および請求項8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記プロセッサーは、
    前記センサーの検出出力に基づいて、前記搬送経路上に異物があるか否かを判定し、
    前記搬送経路上に異物があると判定した場合には、前記第1の方向において、前記異物が無い場合よりも当該異物の寸法以上長く、前記記録媒体と前記対向板とを相対的に移動させる、
    ように構成されている、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記プロセッサーは、
    前記異物が前記ラインの前記第1の方向の端部に位置している場合には、前記異物が無い場合よりも前記異物の寸法以上長く、前記記録媒体と前記対向板とを相対的に移動させ、
    前記異物が前記ラインの前記第1の方向の端部に位置していない場合には、前記異物が無い場合と同じ寸法だけ、前記記録媒体と前記対向板とを相対的に移動させる、
    ように構成されている、請求項10に記載の画像処理装置。
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