JP2019120889A - 画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面凹凸がある紙種などの特殊な転写媒体に対しても長期に渡り安定して優れた転写性、またフルカラーモードにおけるハーフトーン転写性にも優れており、さらに高いクリーニング性も備えた画像形成装置を提供する。【解決手段】像担持体200と、現像手段230と、中間転写体501と、転写手段507とを有する画像形成装置であって、中間転写体は、基層、及び弾性層が積層されたものであり、弾性層は、表面に微粒子による凹凸形状を有し、微粒子の体積抵抗率が、1×100Ω・cm〜1×109Ω・cmであり、トナーが、添加剤を有し、トナーを分散剤に分散させてなるトナー分散液に、超音波振動を加えたときに、照射エネルギー量が4kJのとき、トナーから脱離する前記添加剤の量が、トナー中の添加剤全量に対して、20質量%〜35質量%であり、トナーは、比誘電率が2.6以上3.9以下であることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
近年、フルカラーの電子写真装置においては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の現像画像を一旦中間転写媒体上に色重ねし、その後一括して紙などの転写媒体に転写する中間転写ベルト方式が用いられている。
係る中間転写ベルトにおいて、柔軟性があり、トナー離型性に優れ、転写媒体によらず高い転写率を実現する等の観点から、柔軟性のあるゴム弾性層を基層上に積層し、表面に微粒子からなる層を形成させる構造の中間転写ベルトが種々提案されている。
例えば、特許文献1では、中間転写ベルトの表面を3μm以下の直径のビーズで被覆することが提案されている。特許文献2及び3では、中間転写ベルトの表面を疎水化処理微粒子と親和性のある材料からなる層で形成することが提案されている。特許文献4及び5では、比較的大きめの粒子を、中間転写ベルトの表面層の樹脂に埋設させる構成とすることが提案されている。特許文献6では、アルミナ、窒化ホウ素、ガラスなどの無機粒子をシランカップリング剤で処理した粒子を中間転写ベルトの表面に配することが提案されている。特許文献7及び8では、シリコーン樹脂やフッ素樹脂などの樹脂を主成分としてなる球形粒子を中間転写ベルトの表面に配することが提案されている。特許文献9では、体積固有抵抗の低い微粒子を中間転写ベルトの表面に配することが提案されている。
さらに近年における超高速プリントシステムに使用するトナーでは、画像形成装置の使用環境温度・湿度の変動や、大量枚数の画像の連続出力等、過酷な使用条件にさらされる中でも、一定画質の画像を出力し続けるために、安定した転写性、クリーニング性をもたせることが重要である。このため、外添剤の種類や種々の物性、処方部数に関する多くの発明が開示されている。
例えば特許文献10では、ゾルゲル法で製造された外添剤を用い、該外添剤の粒径と最小粒子径、最大粒子径、数平均1次粒子径の比等を規定することにより、外添剤のトナー母体からの遊離や埋没を抑えられ、トナーの長期安定性が得られる技術が提案されている。
本発明は、表面凹凸がある紙種などの特殊な転写媒体に対しても長期に渡り安定して優れた転写性、またフルカラーモードにおけるハーフトーン転写性にも優れており、さらに高いクリーニング性も備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の画像形成装置は、
潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、
前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、
前記現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写体と、
前記中間転写体上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段と、
を有する画像形成装置であって、
前記中間転写体は、基層、及び弾性層が積層されたものであり、
前記弾性層は、表面に微粒子による凹凸形状を有し、
前記微粒子の体積抵抗率が、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであり、
前記トナーが、添加剤を有し、
前記トナーを分散剤に分散させてなるトナー分散液に、超音波振動を加えたときに、照射エネルギー量が4kJのとき、前記トナーから脱離する前記添加剤の量が、前記トナー中の前記添加剤全量に対して、20質量%〜35質量%であり、
前記トナーは、比誘電率が2.6以上3.9以下である、
ことを特徴とする。
本発明によると、表面凹凸がある紙種などの特殊な転写媒体に対しても長期に渡り安定して優れた転写性を有し、またフルカラーモードにおけるハーフトーン転写性にも優れており、さらに高いクリーニング性をも備えた画像形成装置を提供することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の中間転写体の層構成の一例を示す模式図である。 図2Aは、中間転写体の表面を上方から観察した拡大模式図である。 図2Bは、微粒子の構造の一例を示す模式図である。 図3は、弾性層への微粒子の付与方法の一例を示す概略図である。 図4は、本発明の画像形成装置の一例を示す模式図である。 図5は、本発明の画像形成装置の他の一例を示す要部模式図である。 図6Aは、微粒子が球状である場合の球形度の測定を説明するための模式図である。 図6Bは、微粒子が球状である場合の球形度の測定を説明するための模式図である。 図6Cは、微粒子が球状である場合の球形度の測定を説明するための模式図である。
上記特許文献1から8に記載の中間転写体は、粒子、コート剤のいずれも抵抗の高い絶縁材料が用いられている。しかし、本発明者らは、上記特許文献1から8に記載のような高抵抗の粒子が配された中間転写体を用いると、以下の問題が生じることを確認した。
1画面上にハーフトーン画像とベタ画像とを混在するハーフトーンベタ画像を出力する場合、トナー入力量が多いベタ領域の濃度を出すために高い転写電流を掛ける必要がある(いわゆるフルカラーモード)。ここでトナー入力量が少ないハーフトーン領域にも高い転写電流を掛けているので、その部分のトナーは過充電となり逆帯電する。逆帯電したトナーは電界の力では転写できなくなり、結果として転写率が大きく低下する。上記特許文献1から8に記載の中間転写体を用いた場合、フルカラーモードではハーフトーンの転写率が著しく低くなってしまう(特に黒色において顕著に現れる)。上記特許文献9において転写率は改善したが、画像形成装置の使用環境温度・湿度の変動や、大量枚数の画像の連続出力等、過酷な使用条件にさらされる中で転写率の安定性を維持することが出来ない。
そこで、本発明者らは、この新たに認識されたハーフトーンの転写性に関する課題に対し鋭意検討を重ねたところ、弾性層の表面に、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmの体積抵抗率を示す微粒子を配した中間転写体を用い、かつ分散剤に分散させてなるトナー分散液に、超音波振動を加えたときに、照射エネルギー量が4kJのときにトナーから脱離する添加剤が全添加量に対して20質量%〜35質量%の遊離率であり、かつ比誘電率を2.6以上3.9以下のトナーを用いると、この課題が解決できることを見出した。
(中間転写体)
本発明の画像形成装置に使用される中間転写体は、像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写体であって、基層と、該基層上に、微粒子を有し該微粒子により凹凸形状を有する弾性層とを備え、前記微粒子の体積抵抗率は1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであり、さらに必要に応じてその他の部材を有する。
本発明の中間転写体の層構成の一例について図1を用いて説明する。具体的な構成としては、比較的屈曲性が得られる剛性な基層11の上に柔軟な弾性層12が積層されており、その最表面には微粒子13が弾性層上に面方向に独立して配列(埋没)され、一様な凹凸形状をして積層されている。本発明における微粒子13が単一の状態では、粒子同士の層厚方向の重なり合いや、弾性層12中への微粒子13の完全埋没が殆どない。
前記中間転写体は、ベルト状のものやドラム状のもの等があるが、本発明では特に制限はなく、適宜選択できるが、中間転写ベルトであることが好ましく、特に無端ベルト、いわゆるシームレスベルトの中間転写ベルトであることがより好ましい。
以下、具体的態様として、中間転写ベルトを例に説明する。
<基層>
図1における、基層11について説明する。
前記基層は、例えば、樹脂と、電気抵抗調整剤とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
−樹脂−
前記樹脂としては、難燃性の観点から、例えば、PVDF、ETFE等のフッ素系樹脂;ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが挙げられる。これらの中でも、機械強度(高弾性)、及び耐熱性の点から、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が好ましい。
前記ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、東レ・デュポン株式会社、宇部興産株式会社、新日本理化株式会社、JSR株式会社、ユニチカ株式会社、アイ・エス・ティー株式会社、日立化成工業株式会社、東洋紡株式会社、荒川化学株式会社等のメーカーからの一般汎用品を入手し使用することができる。
−電気抵抗調整剤−
前記電気抵抗調整剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属酸化物、カーボンブラック、イオン導電剤、導電性高分子材料などが挙げられる。
前記金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素などが挙げられる。また、分散性をよくするため、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものなどが挙げられる。
前記カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラックなどが挙げられる。
前記イオン導電剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホ酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウムなどが挙げられる。
前記電気抵抗調整剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記中間転写体の抵抗値としては、表面抵抗率が1×10Ω/□〜1×1013Ω/□であると好ましい。また、前記中間転写体の抵抗値としては、体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×1011Ω・cmであると好ましい。上記抵抗値となるように前記電気抵抗調整剤を含有させるとよいが、機械強度の面から、膜が脆く割れやすくならない程度の量添加するよう調整する。つまり、中間転写ベルトとする場合には、前記樹脂成分(例えば、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体)と電気抵抗調整剤の配合を適正に調整した塗工液を用いて、電気特性(表面抵抗及び体積抵抗)と機械強度のバランスが取れた中間転写ベルトを製造するのが好ましい。
前記基層における前記電気抵抗調整剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電気抵抗調整剤が前記カーボンブラックの場合には、前記基層に対して、10質量%以上25質量%以下が好ましく、15質量%以上20質量%以下がより好ましい。また、前記電気抵抗調整剤が前記金属酸化物の場合には、前記基層に対して、1質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記含有量が、前記好ましい範囲の下限値以上であると、抵抗値の均一性が得られやすくなり、任意の電位に対する抵抗値の変動が小さくなる。また、前記含有量が、前記好ましい範囲の上限値以下であると、前記中間転写ベルトの機械強度が低下しにくく、実用上好ましい。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、例えば、分散助剤、補強剤、潤滑剤、熱伝導剤、酸化防止剤などが挙げられる。
前記基層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30μm〜150μmが好ましく、40μm〜120μmがより好ましく、50μm〜80μmが特に好ましい。
前記基層の厚みが、30μm以上であれば、亀裂によりベルトが裂けるのを防止でき、150μm以下であれば、曲げによってベルトが割れるのを防止することができる。一方、前記基層の厚みが上記した特に好ましい範囲であると、耐久性の点で有利である。基層に関しては、走行安定性を高めるために、膜厚ムラはなるべく無くすことが好ましい。
前記基層の平均厚みの測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、接触式や渦電流式の膜厚計での計測、膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で測定する方法などが挙げられる。
<弾性層>
図1における、基層11上に積層された弾性層12について説明する。
前記弾性層は、微粒子を有し該微粒子により凹凸形状を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、弾性材料を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記弾性層表面の凹凸形状は、例えば、弾性層表面をオリンパス株式会社製 LEXT OLS4100で観察することにより、確認することができる。
−弾性材料−
前記弾性材料としては、十分な柔軟性(弾性)を有する材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂、エラストマー、ゴムなどが挙げられる。これらの中でも、エラストマー、ゴムが好ましい。
前記エラストマーとしては、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマーが挙げられる。
前記熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエーテル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリアクリル系熱可塑性エラストマー、ポリジエン系熱可塑性エラストマー、シリコーン変性ポリカーボネート系熱可塑性エラストマー、フッ素系共重合体などが挙げられる。
前記熱硬化性エラストマーとしては、例えば、ポリウレタン系熱硬化性エラストマー、シリコーン変性エポキシ系熱硬化性エラストマー、シリコーン変性アクリル系熱硬化性エラストマーなどが挙げられる。
前記ゴムとしては、例えば、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ヒドリンゴムなどが挙げられる。
これらの中でも、耐オゾン性、柔軟性、粒子との接着性、難燃性付与、及び耐環境安定性の点から、アクリルゴムが特に好ましい。以下、アクリルゴムについて説明する。
前記アクリルゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリルゴムの各種架橋系(エポキシ基、活性塩素基、カルボキシル基)の中ではカルボキシル基架橋系がゴム物性(特に圧縮永久歪み)及び加工性が優れている点から、カルボキシル基架橋系を選択することが好ましい。
前記カルボキシル基架橋系のアクリルゴムに用いる架橋剤としては、アミン化合物が好ましく、多価アミン化合物がより好ましい。
前記アミン化合物としては、脂肪族多価アミン架橋剤、芳香族多価アミン架橋剤などが挙げられる。
前記脂肪族多価アミン架橋剤としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメイト、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミンなどが挙げられる。
前記芳香族多価アミン架橋剤としては、例えば、4,4’−メチレンジアニリン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3,5−ベンゼントリアミン、1,3,5−ベンゼントリアミノメチルなどが挙げられる。
前記架橋剤の含有量は、アクリルゴム100質量部に対して、0.05質量部以上20質量部以下が好ましく、0.1質量部以上5質量部以下がより好ましい。
前記架橋剤の含有量が、0.05質量部以上20質量部以下であると、架橋が適正に行われ、架橋物の形状維持、弾性等の物性が良好である。
前記弾性層には、更に架橋促進剤を配合して前記架橋剤に組み合わせて用いてもよい。
前記架橋促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記多価アミン架橋剤と組み合わせて用いることができる架橋促進剤であることが好ましく、例えば、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、第四級オニウム塩、第三級ホスフィン化合物、弱酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。
前記グアニジン化合物としては、例えば、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジオルトトリルグアニジンなどが挙げられる。
前記イミダゾール化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。
前記第四級オニウム塩としては、例えば、テトラn−ブチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリ−n−ブチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。
前記多価第三級アミン化合物としては、例えば、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザ‐ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)などが挙げられる。
前記第三級ホスフィン化合物としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィンなどが挙げられる。
前記弱酸のアルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム又はカリウムのリン酸塩、炭酸塩等の無機弱酸塩あるいはステアリン酸塩、ラウリル酸塩等の有機弱酸塩などが挙げられる。
前記架橋促進剤の含有量は、アクリルゴム100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下が好ましく、0.3質量部以上10質量部以下がより好ましい。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電気抵抗調整剤、難燃性を得るための難燃剤、酸化防止剤、補強剤、充填剤、加硫促進剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アクリルゴムの調製には、例えば、ロール混合、バンバリー混合、スクリュー混合、溶液混合などの適宜の混合方法が採用できる。配合順序については特に限定されないが、熱で反応や分解しにくい成分を充分に混合した後、熱で反応しやすい成分あるいは分解しやすい成分として、例えば、架橋剤などを、反応や分解が起こらない温度で短時間に混合すればよい。
前記アクリルゴムは、加熱することにより架橋物とすることができる。
加熱温度は、130℃以上220℃以下が好ましく、140℃以上200℃以下がより好ましい。架橋時間は30秒間以上5時間以下が好ましい。
加熱方法としては、例えば、プレス加熱、蒸気加熱、オーブン加熱、熱風加熱などのゴムの架橋に用いられる方法を適宜選択すればよい。また、一度架橋した後に、架橋物の内部まで確実に架橋させるために、後架橋を行ってもよい。前記後架橋は、加熱方法、架橋温度、形状などにより異なるが、1時間以上48時間以下で行うことが好ましい。前記後
架橋を行う際の加熱方法、加熱温度は適宜選択することができる。
前記弾性層における25℃で50%RHでのマイクロゴム硬度値は、30以上80以下が好ましい。
前記マイクロゴム硬度は、市販のマイクロゴム硬度計を使用することができ、例えば、高分子計器株式会社の「マイクロゴム硬度計MD−1」などを用いて測定することができる。
前記弾性層の平均厚みは、200μm以上500μm以下が好ましく、300μm以上400μm以下がより好ましい。前記平均厚みが、200μm以上であると、表面に凹凸がある紙種に対する画像品質が良好であり、500μm以下であると、弾性層の重さが適正であり、たわみや反りが生じず、安定に走行性することができる。
前記弾性層の厚みとは、前記粒子を除いた、前記弾性層の弾性材料の厚みを指し、例えば、粒子が存在していない領域の弾性材料の厚みとすることができる。
前記平均厚みは、任意に10点の厚みを測定した際の平均値である。なお、前記厚みは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社キーエンス製、装置名:VE−7800)で断面を観察することにより測定することができる。
<微粒子>
図1における、前記弾性層の表面に形成された微粒子13について説明する。
微粒子の体積抵抗率は、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであり、好ましくは1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmである。
前記微粒子の構成材料や構造としては、上記所定の体積抵抗率を示す限り、特に制限はない。適宜目的に応じて選択することができ、例えば単層構造でもよいし、以下に記載するように母体となる粒子に樹脂等をコーティングしてなるコアシェルの2層構造でもよい。
例えば、絶縁粒子やこれよりも抵抗の高い粒子の表面に、導電性の樹脂をコーティングや重合で被覆させたり、あるいは金属を無電解メッキ法で表面に被覆させて、コアシェル構造とした微粒子でもよい。
また、前記微粒子の形状としては、上記所定の体積抵抗率を示す限り、特に制限はない。適宜目的に応じて選択することができ、例えば球状の微粒子でもよいし、あるいは球状でなく不定形の微粒子でもよい。好ましくは、球状の微粒子であり、特に以下に示すような球形度の高い、真球状の微粒子であることが好ましい。
前記微粒子が、上述したコアシェル構造からなる場合、母体粒子の形状が球状であることが好ましい。母体粒子が球状であると、樹脂をコーティングした後の微粒子の形状も容易に球状となりやすいからである。
前記微粒子の大きさとしては、平均粒径が100μm以下であるとよい。微粒子の粒径は、前記弾性層上に微粒子が充填される際、微粒子と微粒子の隙間にトナーが入り込まないような、大きさであれば問題はないが、平均粒径が5μm以下であると好ましく、0.5μm〜5μmであるとより好ましく、1μm〜2μmであると特に好ましい。
<<微粒子の具体的態様>>
前記微粒子としては、高抵抗な粒子の表面に導電性の層をコーティングして得られる微粒子が、転写性の面から特に好ましい。
母体となる高抵抗な粒子に樹脂をコーティングしてなるコアシェル構造の微粒子の模式図を図2Bに示す。図2B中、符号13Aは母体粒子(高抵抗な粒子)を、符号13Bはコーティングされた導電性層を示す。
前記高抵抗な粒子としては、アクリル樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、ポリアミド樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、ポリ塩化ビニル樹脂粒子などが挙げられる。
前記高抵抗な粒子の表面に形成される前記導電性の層としては、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオール、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリ3,4エチレンジオキシチオフェンなどの導電性樹脂をコーティングしてなる導電性樹脂層や、銅、銀などの金属メッキをコーティングしてなる導電性層などが挙げられる。中でも、トナー離型性の観点からポリチオフェン、ポリピロールの導電性樹脂をコーティングしてなる導電性樹脂層がより好ましい。
前記高抵抗な粒子の表面に前記導電性樹脂をコートする方法としては、粒子の表面にスプレー塗工をしてコーティングしてもよいし、公知の方法を用いることもできる。公知の方法としては、例えば特開2007−254558号公報や特開2002−356654号公報などに記載の方法が挙げられる。
前記導電性樹脂としては、市販品を使用することもでき、例えばポリチオフェンとしてはナガセケムテックス株式会社、ヘレウス株式会社、株式会社理学などから入手できる。
ポリアニリン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリ−3,4エチレンジオキシチオフェンは化研産業株式会社や三協化成産業株式会社などから入手できる。
微粒子の体積抵抗率は、前記導電性樹脂などの抵抗の低い材料のコート層の厚みを変えることにより、適宜調整することができる。例えば、コート層の厚みを薄くし、体積抵抗率を高めに調整したり、コート層の厚みを厚くし、体積抵抗率を低めに調整することができる。金属などの導電性が高すぎる材料を使用する場合には、微粒子の体積抵抗率が上記範囲の下限値より低くなり過ぎぬよう留意する。
<<微粒子の体積抵抗率>>
前記微粒子の体積抵抗率は、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであり、好ましくは1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmである。
上述したように、特許文献1から8に記載の中間転写体は、粒子、コート剤のいずれも抵抗の高い絶縁材料が用いられている。本発明者らは、上記特許文献1から8に記載のような高抵抗の粒子が配された中間転写体を用いると、フルカラーモードにおけるハーフトーンの転写性が悪くなるという問題を見つけた。
上記特許文献8には、中間転写ベルト全体の抵抗率として、基層及び弾性層の表面抵抗率を1×10Ω/□〜1×1013Ω/□、体積抵抗率を1×10Ω・cm〜1×1012Ω・cmにすることが記載されている。
しかし、本発明者らは、中間転写ベルト全体の抵抗率として知られている抵抗率のオーダーとは全く違う1×10Ω・cm以下という低抵抗領域の体積抵抗率を示す微粒子に変えて実験を行ってみた。
その結果、本発明者は、(1)微粒子の体積抵抗率を高いものから低いものへ変えても、中間転写ベルト全体の抵抗率に変化はないが、(2)微粒子の体積抵抗率を1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmの範囲にすることで、フルカラーモードにおけるハーフトーンの転写性の問題を解決することができることを見出した。
前記微粒子の体積抵抗率を1×10〜1×10Ω・cmの範囲にすることにより、フルカラーモード(高転写電流)でのハーフトーン転写性が良化する理由は定かではないが、中間転写ベルト表面にある微粒子の抵抗が高いと電流が中間転写ベルトに流れにくくなって放電してしまい、その影響を受けたトナー自体の電荷が下がるのではないかと考えられる。逆に中間転写ベルト表面にある微粒子の抵抗が低すぎる場合は、ベルト表面に電流が流れすぎてしまい中間転写ベルトと像担持体(感光体)、紙間での放電が起こりにくくなることからトナーを転写するための電界形成が阻害されてしまうのではないかと考えられる。そこで、中間転写ベルト表面にある微粒子の体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmの範囲であれば放電と電界形成のバランスが保たれ高い転写性が得られるのではないかと考えられる。また上記実験にて使用するトナーを分散剤に分散させてなるトナー分散液に、超音波振動を加えたときに、照射エネルギー量が4kJのときにトナーから脱離する添加剤が全添加量に対して20質量%〜35質量%の遊離率であり、かつ比誘電率を2.6以上3.9以下のものを使用することで高い転写性を安定的にかつ維持できることを見出した。トナーの添加剤の遊離率を20質量%〜35質量%の範囲にすることで遊離した添加剤によるベルトの劣化を抑制でき、トナーの誘電率を2.6以上3.9以下にすることでトナーによる転写性のバラツキを抑制できていると考えられる。
<<微粒子の体積抵抗率の測定方法>>
微粒子の体積抵抗率の測定は、例えば三菱化学アナリテック社のMCP−PD51やロレスタGP(抵抗が高ければハイレスタUP)で測定することができる。
測定方法としては、23℃50%RH環境で15mmφの加圧容器に微粒子を1g入れ、荷重4KNを掛けた後、20KVにて測定した値を読み取ることにより算出することができる。
<<微粒子の存在状態>>
ここで、図2Aは、中間転写体の表面を上方から観察した拡大模式図である。このように、均一な粒径の前記微粒子が独立して整然と配列する形態を採る。前記微粒子同士の重なり合いは殆ど観測されない。この表面を構成する各微粒子の弾性層面における断面の径も均一なほうが好ましく、具体的には、±(平均粒径×0.5)μm以下の分布幅となることが好ましい。
これを形成するために、できるだけ粒径の揃った微粒子を用いることが好ましいが、これを用いなくてもある粒径のものが選択的に表面に形成できる方法により表面を形成して前記粒径分布幅となる構成としてもよい。
前記微粒子による弾性層表面の占有面積率としては、60%以上が好ましい。前記占有面積率が60%以上であると、樹脂部分の露出が適正であり、良好な転写性が得られる。
前記微粒子は、前記弾性層中へ一部埋設された形態を取るが、その埋没率は、50%を超え、100%に満たないものが好ましく、51%〜90%であることが、より好ましい。前記埋没率が50%を超えると、画像形成装置での長期使用において粒子の脱離が起きにくく、耐久性に優れる。一方、100%に満たないと、球状粒子による転写性への効果が低減しにくく、好ましい。
前記埋没率とは、微粒子の深さ方向の径の弾性層に埋没している率のことであるが、ここで言う、埋没率は、すべての微粒子が50%を超え100%に満たないという意味ではなく、ある視野で見たときの平均埋没率で表したときの数値が50%を超え100%に満たなければよい。しかし、埋没率50%のときは、電子顕微鏡による断面観測において、弾性層中へ完全埋没している粒子が殆ど観測されない(弾性層中に完全に埋没している微粒子の個数%は球状粒子全体のうち5%以下)。
<<微粒子の球形度>>
上述したように、本発明の微粒子の形状は、球状であることが好ましく、より球形度の高い真球状であることがより好ましい。本発明において、球形度は次のように求める。
本発明の微粒子を平滑な測定面上に均一に分散付着させ、微粒子100個について、カラーレーザー顕微鏡(装置名:VK−8500、株式会社キーエンス製)を用いて、任意の倍率(例えば、1,000倍)に拡大して、図6A〜図6Cに示すように、100個の粒子の長軸r(μm)、短軸r(μm)、厚みr(μm)を測定し、それらの算術平均値を求める。これにより、微粒子の球形度を測定することができる。
本発明では、長軸と短軸との比(r/r)が0.9以上1.0以下で、厚みと短軸との比(r/r)が0.9以上1.0以下の範囲であるものを真球状であるという。
<中間転写ベルトの製造方法>
本発明の中間転写ベルトを作製する方法についての一例を説明する。まず、基層の作製方法について説明する。
少なくとも樹脂成分を含む基層用塗工液、即ち、前記ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む基層用塗工液を用いて基層を製造する方法について説明する。
円筒状の型、例えば、円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、少なくとも樹脂成分を含む塗工液(例えば、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液)をノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、80℃以上150℃以下の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が形成されたところで金型ごと高温処理の可能な加熱炉(焼成炉
)に移し、段階的に昇温し、最終的に250℃以上450℃以下の高温加熱処理(焼成)し、十分にポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体のイミド化又はポリアミドイミド化を行う。充分に冷却後、引き続き、弾性層を積層する。
弾性層は、ゴムを有機溶剤に溶解させたゴム塗料を用い、基層上に塗布形成し、その後、溶剤を乾燥、加硫することで製造することができる。塗布成形法としては、基層と同じく、螺旋塗工、ダイ塗工、ロール塗工などの既存の塗工法が適用できるが、凹凸転写性をよくするためには弾性層の厚みを厚くすることが必要であり、厚膜を形成する塗工法としては、ダイ塗工、及び螺旋塗工が優れており、前述したように弾性層の厚みを巾方向で変えやすいと言った点から螺旋塗工が優れている。そのため、ここでは、螺旋塗工について説明する。まず、基層を周方向に回転させながら、丸型、又は広幅のノズルによりゴム塗料を連続的に供給しながら、ノズルを基層の軸方向に移動させて、基層上に塗料を螺旋状に塗工する。基層上に螺旋状に塗工された塗料は、所定の回転速度、乾燥温度を維持させることでレベリングされながら乾燥される。その後、更に所定の加硫温度で加硫(架橋)させて形成される。巾方向への膜厚を変化させるには、ノズルの吐出量、ノズル金型間の距離を変化させるか、もしくは金型の回転速度を変えることにより作製することができる。
次に、加硫された弾性層は、その後充分に冷却し、引き続き、粒子を弾性層上へ塗布することで粒子層を形成させて所望の中間転写ベルト(シームレスベルト)を得る。
ここで、前記粒子層の形成方法としては、図3に示すように、粉体供給装置35と押し当て部材33を設置し、金型ドラム31を回転させながら粉体供給装置35から微粒子34を弾性層32の表面に均一にまぶし、表面にまぶされた前記微粒子を押し当て部材33により一定圧力にて押し当てる。
押し当て部材33により、弾性層へ微粒子を埋設させつつ、余剰な粒子を取り除く。本発明では、特に単分散の微粒子を用いるために、このような押し当て部材でのならし工程のみの簡単な工程で、均一な単一粒子層を形成することが可能である。埋没率の調整は、ここでの押し当て部材の押し当て時間の長さにより調整する。
前記微粒子の弾性層中への埋没率の調整は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、押し当て部材の押圧力を加減することにより、容易に果たすことができる。例えば、流延塗工液の粘度、固形分、溶剤の使用量、粒子の材質等にもよるが、目安として、流延塗工液の粘度100mPa・s以上100,000mPa・s以下において、押圧力を、1mN/cm以上1,000mN/cm以下の範囲とすることにより、50%以上100%以下の埋没率を比較的容易に達成することができる。
微粒子を均一に表面に並べた後、回転させながら所定温度、所定時間で加熱することにより、硬化させ粒子を埋設させた弾性層を形成する。充分に冷却後、金型から基層ごと脱離させ、所望の中間転写ベルト(シームレスベルト)を得ることができる。
前記中間転写ベルトにおける粒子の埋没率を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、中間転写体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)やレーザー顕微鏡を用いて観察することにより、測定することができる。
こうして作製された中間転写ベルトの抵抗は、カーボンブラック、イオン導電剤の量を可変することにより調整される。この際、粒子の大きさや占有面積率によって抵抗が変わりやすいので注意する。
前記中間転写ベルトの抵抗値としては、表面抵抗率が1×10Ω/□以上1×1013Ω/□以下で、体積抵抗率が1×10Ω・cm以上1×1011Ω・cm以下であることが好ましい。
前記中間転写ベルトの抵抗は、例えば、カーボンブラック、イオン導電剤の量を可変することにより調整することができる。この際、粒子の大きさや占有面積率によって抵抗が変わりやすいので注意する。
前記抵抗の測定は、市販の計測器を使用できるが、例えば、ダイアインスツルメンツ社製のハイレスタを使用することにより測定することができる。
なお弾性層表面の微粒子の体積抵抗率が高いもの、低いもの、そのどちらを使用しても、粒子自体の大きさが小さいためか、ベルト全体の抵抗測定値自体に変化はない。
(トナー)
近年の電子写真方式による画像形成分野においては、超高速プリントシステムに適応するトナーとして、画像形成装置の使用環境温度・湿度の変動や、大量枚数の画像の連続出力等、過酷な使用条件にさらされる中でも、一定画質の画像を出力し続けるために、低付着力と低温定着性の両立が課題となっている。
これらの課題に対して、シリカ等の微粒子をトナーに添加することで対応しているが、添加剤をトナー粒子表面に付着させた際の状態もまたプロセス適合性を大きく左右する。例えば、トナー粒子との付着力の弱いあるいは未付着の添加剤は、転写体上へ移行して付着しやすく、フィルミングなどを生じ転写率低下の原因となりうる。しかし、逆にトナー粒子との付着力を強くしすぎると、添加剤がトナー粒子に埋め込まれ、トナー間にスペーサー効果が得られずブロッキングや転写性の低下等の問題が生じる。あるいは、所望のトナー特性を得るために更に添加量を増やすと、トナー母体粒子の表面積に限界があるため、トナーの被覆率が一定以上に高まると付着力の弱い添加剤が増加し、転写体へ移行し付着する割合が増加し、転写性の部分的低下による画像欠陥が発生してしまう。
本発明のような添加剤付着状態の制御手段としては、混合によるエネルギー付与でトナー温度が上昇するのを防ぐため、ジャケット等を装備して、内部の温度を調節できるものが好ましい。必要に応じて様々な形状のデフレクタ(仕切り板)をミキサー内に設置してトナー粒子と外添剤にかかるエネルギーを調整し、高エネルギー付加混合、均一混合を図ってもよい。添加剤に与える負荷の履歴を変えるために、途中又は随時添加剤を加える方法をとっても良い。また、混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよい。はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えてもよいし、その逆でもよい。使用できる混合設備の例としては、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー等が挙げられる。
<添加剤の遊離率>
ここで、トナーから脱離する添加剤について、以下のようにして測定する。
(1)トナー試料3.75gを、110mLのバイアル中の0.5質量%ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(ノイゲンET−165、第一工業製薬社製)分散液50mLに分散させる。
(2)超音波ホモジナイザー(商品名:homogenizer、形式VCX750、CV33、SONICS&MATERIALS社製)を用いて、周波数20kHzで出力を40Wとし、100秒超音波を照射する。また、このときに与えたエネルギー量は出力と照射時間との積から算出する(40W×100秒=4kJ)。またこのとき、該トナー分散液の液温が40℃以上とならないように適時冷却しながら処理を実施する。
(3)得られた分散液をろ紙(商品名:定性ろ紙(No.2、110mm)、アドバンテック東洋社製)で吸引ろ過し、再度イオン交換水で2回洗浄し、ろ過し、遊離した添加剤を除去後、トナーを乾燥させる。
(4)添加剤除去前後のトナーの添加剤量を蛍光X線分析装置(理学電機社製、ZSX−100e)にて検量線による強度(又は外添剤除去前後の強度差)から質量%を計算することで定量し、添加剤の遊離量を求めることができる。
〔数式1〕
遊離量=(分散前添加剤質量)−(分散後の残留添加剤質量)
下記数式2により、添加剤の遊離率(質量%)を求めることができる。
〔数式2〕
遊離率=〔遊離量/添加剤全添加量〕×100
このとき、添加剤の全添加量は、以下のように定義する。
超音波ホモジナイザーを用いて、上記と同様の方法で照射エネルギー量を1000kJ、1500kJだけ超音波を照射したトナーの添加剤量を蛍光X線分析装置にて定量し、1000kJと1500kJで添加剤量に減少がないことを確認する。減少がない場合、添加剤が全て脱離していると判断できる。
また、処理後のトナー表面を電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で観察し、添加剤が全て脱離していることを確認してもよい。変化が認められる場合はさらに500kJずつ照射エネルギー量を増やして同様の処理を行う。
上記のようにして添加剤を全て脱離したトナーの添加剤量と、未処理トナーとの差から添加剤の全添加量を算出する。
なお、上記のように添加剤を全て脱離させた後、「添加剤を全て脱離したトナーの添加剤量」を蛍光X線で測定すると、添加剤量はゼロか、母体に添加剤と同一の物質が含まれる場合は影響を受けてある一定の値となる。一方、未処理トナーの添加剤量を蛍光X線で測ると、添加剤と、上記と同様にトナー母体に添加剤と同一の物質が含まれる材料を使用していた場合にその分だけ添加剤量が加算されることとなる。従って、外添剤としての「添加剤の全添加量」を算出するために、上記のように、添加剤を全て脱離したトナーの添加剤量と、未処理トナーとの差から添加剤の全添加量を算出する方法をとる。
トナーの添加剤の遊離率として、照射エネルギー量が4kJのときに20質量%〜35質量%の遊離率であることが好ましく、照射エネルギー量が4kJのときに20質量%未満であるとクリーニング効率が低下し、35質量%より大きいと遊離した添加剤が転写体に付着して画像欠陥が生じる。照射エネルギーを4kJにすることで画像形成装置内においてトナーから遊離しやすい付着力の弱い添加剤の量を測定することが可能である。
前記添加剤としては、例えば、外添剤などが挙げられる。
<トナー比誘電率>
トナーを成型器によって、厚さ2.0±0.1mmになるように6MPaの圧力で直径40mmの円形のペレットを作製する。得られたペレットを、TR−10C型誘電体損測定器(安藤電気社製)の不導体の円筒の上下に良好な導電性の金属電極を有する内径約2cmの測定セル内に密着させ充填する。交流ブリッジ法により25℃、大気中、室内において測定し、1KHzの測定周波数で比誘電率を求める。
前記トナーの比誘電率は2.6〜3.9が好ましく、2.6〜3.6がより好ましい。
前記比誘電率が3.9を超えると満足できる転写性やチリのない高画質画像が得られないことがある。前記比誘電率が2.6を下回ると静電的手法を用いる転写システムにおいて転写効率が著しく低下するおそれがある。
また、トナーの形状、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下のような、平均円形度、体積平均粒径、体積平均粒径と個数平均粒径との比(体積平均粒径/個数平均粒径)等を有していることが好ましい。
<トナーの平均円形度>
前記トナーの平均円形度は、前記トナーの形状と投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値であり、例えば、0.925〜0.970が好ましく、0.960〜0.970がより好ましい。なお、前記平均円形度が0.925未満の粒子が15%以下であるものが好ましい。
前記平均円形度が、0.925以上であると、満足できる転写性やチリのない高画質画像が得られやすい。前記平均円形度が、0.970以下であると、以下の不具合を防ぐことができる。
〔不具合〕
ブレードクリーニング等を採用している画像形成システムでは、感光体上及び転写ベルト等のクリーニング不良が発生し、画像上の汚れ、例えば、写真画像等の画像面積率の高い画像形成の場合において、給紙不良等で未転写の画像を形成したトナーが感光体上に転写残トナーとなって蓄積した画像の地汚れが発生してしまうことがある。あるいは、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまうことがある。
前記平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」、シスメックス社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100 Data Processing Program for FPIA version00−10)を用いて解析を行う。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬社製)を0.1〜0.5ml添加し、各トナー0.1〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加する。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で3分間分散処理する。前記分散液を前記FPIA−2100にて濃度を5,000〜15,000個/μLが得られるまでトナーの形状及び分布を測定する。
本測定法は平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5,000〜15,000個/μLにすることが重要である。前記分散液濃度を得るために前記分散液の条件、即ち、添加する界面活性剤量、トナー量を変更する必要がある。界面活性剤量は前述したトナー粒径の測定と同様にトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分に濡らすことができないため、分散が不十分となる。またトナー添加量は粒径により異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要があり、トナー粒径が3μm〜10μmの場合、トナー量を0.1g〜0.5g添加することにより分散液濃度を5,000個/μl〜15,000個/μlに合わせることが可能となる。
トナーの体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、3μm〜10μmが好ましく、3μm〜7μmがより好ましく、4μm〜7μmが特に好ましい。前記体積平均粒径が、3μm以上であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着しにくく、キャリアの帯電能力が低下しにくい。前記体積平均粒径が、10μm以下であると、高解像で高画質の画像が得られやすく、かつ、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒径の変動が小さい。
前記トナーにおける体積平均粒径と個数平均粒径との比(体積平均粒径/個数平均粒径)としては、1.00〜1.25が好ましく、1.00〜1.15がより好ましい。
前記体積平均粒径、及び前記体積平均粒径と個数平均粒径との比(体積平均粒径/個数平均粒径)は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman CoulterMutlisizer 3 Version3.51)にて解析を行うことができる。
具体例を挙げると、ガラス製100mlビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬社製)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加する。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II、本多電子社製)で10分間分散処理する。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター社製)を用いて測定を行う。
測定は装置が示す濃度が8±2%になるように前記トナーサンプル分散液を滴下する。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
前記トナーは、例えば、結着樹脂を少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記結着樹脂としては、例えば、結晶性樹脂、非晶性樹脂などが挙げられる。
前記結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
前記ポリエステル樹脂としては、例えば、結晶性ポリエステル樹脂、非晶質ポリエステル樹脂などが挙げられる。
また、前記ポリエステル樹脂は、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有していてもよい。
<非晶質ポリエステル樹脂>
前記非晶質ポリエステル樹脂としては、未変性ポリエステル樹脂が好ましい。前記未変性ポリエステル樹脂とは、多価アルコールと、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸エステルなどの多価カルボン酸又はその誘導体とを用いて得られるポリエステル樹脂であって、ポリイソシアネートなどにより変性されていないポリエステル樹脂である。
前記多価アルコールとしては、例えば、ジオールなどが挙げられる。
前記ジオールとしては、例えば、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物;エチレングリコール、プロピレングリコール;水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価カルボン酸としては、例えば、ジカルボン酸などが挙げられる。
前記ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸;ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記非晶質ポリエステル樹脂は、3価以上のカルボン酸及び3価以上のアルコールの少なくともいずれかを含んでいてもよい。
前記3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、又はそれらの酸無水物などが挙げられる。
前記3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
<ウレタン結合及び/又はウレア結合を有するポリエステル樹脂>
前記ウレタン結合及び/又はウレア結合を有するポリエステル樹脂には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては、活性水素基を有するポリエステル樹脂とポリイソシアネートとの反応生成物などが挙げられる。この反応生成物は、後述する硬化剤と反応させる反応前駆体(以下、「プレポリマー」と称することがある)として使用することが好ましい。
前記活性水素基を有するポリエステル樹脂としては、例えば、水酸基を有するポリエステル樹脂などが挙げられる。
−活性水素基を有するポリエステル樹脂−
前記活性水素基を有するポリエステル樹脂は、例えば、ジオールと、ジカルボン酸と、3価以上のアルコール及び3価以上のカルボン酸の少なくともいずれかとを重縮合することにより得られる。前記3価以上のアルコール及び前記3価以上のカルボン酸は、前記活性水素基を含有するポリエステル樹脂に分岐構造を付与する。
前記ジオール、前記ジカルボン酸、前記3価以上のアルコール、及び前記3価以上のカルボン酸の具体例としては、前述の前記ジオール、前記ジカルボン酸、前記3価以上のアルコール、及び前記3価以上のカルボン酸の具体例がそれぞれ挙げられる。
−ポリイソシアネート−
前記ポリイソシアネートには特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジイソシアネート、3価以上のイソシアネートなどが挙げられる。
前記ジイソシアネートとしては、例えば、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、イソシアヌレート類、これらをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたものなどが挙げられる。
前記脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトカプロン酸メチル、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトジフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3−メチルジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルエーテルなどが挙げられる。
前記芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記イソシアヌレート類としては、例えば、トリス(イソシアナトアルキル)イソシアヌレート、トリス(イソシアナトシクロアルキル)イソシアヌレートなどが挙げられる。
これらのポリイソシアネートは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−硬化剤−
前記硬化剤はプレポリマーと反応するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物などが挙げられる。
−−活性水素基含有化合物−−
前記活性水素基含有化合物における活性水素基には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記活性水素基含有化合物としてはウレア結合を形成可能な点でアミン類が好ましい。
前記アミン類としては、例えば、ジアミン、3価以上のアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸、これらのアミノ基をブロックしたものなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ジアミン、又はジアミンと少量の3価以上のアミンとの混合物が好ましい。
前記ジアミンとしては、例えば、芳香族ジアミン、脂環式ジアミン、脂肪族ジアミンなどが挙げられる。前記芳香族ジアミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。前記脂環式ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミンなどが挙げられる。前記脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。
前記3価以上のアミンとしては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記アミノアルコールとしては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
前記アミノメルカプタンとしては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
前記アミノ酸としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
前記アミノ基をブロックしたものとしては、例えば、アミノ基を、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類でブロックすることにより得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
前記非晶質ポリエステル樹脂成分の分子構造は、溶液又は固体でのNMR測定の他に、X線回折、GC/MS、LC/MS、IR測定などにより確認することができる。簡便には赤外線吸収スペクトルにおいて、965±10cm−1及び990±10cm−1にオレフィンのδCH(面外変角振動)に基づく吸収を有しないものを非晶質ポリエステル樹脂として検出する方法が挙げられる。
<結晶性ポリエステル樹脂>
前記結晶性樹脂として結晶性ポリエステル樹脂(以下、結晶性ポリエステル樹脂と表記する)を挙げて説明する。前記結晶性ポリエステル樹脂は、高い結晶性をもつために、定着開始温度付近において急激な粘度低下を示す熱溶融特性を示す。このような特性を有する結晶性ポリエステル樹脂を非晶質ポリエステル樹脂と共に用いることで、溶融開始温度直前までは結晶性による耐熱保存性がよく、溶融開始温度では結晶性ポリエステル樹脂の融解による急激な粘度低下(シャープメルト)を起こさせることができる。そして、それに伴い結晶性ポリエステル樹脂は非晶質ポリエステル樹脂と相溶し、共に急激に粘度低下することで定着することから、良好な耐熱保存性と低温定着性とを兼ね備えたトナーが得られる。また、離型幅(定着下限温度と耐高温オフセット発生温度との差)についても、良好な結果を示す。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、多価アルコールと、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸エステルなどの多価カルボン酸又はその誘導体とを用いて得られる。
なお、本発明において結晶性ポリエステル樹脂とは、上記のごとく、多価アルコールと、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸エステル等の多価カルボン酸又はその誘導体とを用いて得られるものを指し、ポリエステル樹脂を変性したもの、例えば、前記プレポリマー、及びそのプレポリマーを架橋及び/又は伸長反応させて得られる樹脂は、前記結晶性ポリエステル樹脂には属さない。
本発明での結晶性ポリエステル樹脂の結晶性の有無は、結晶解析X線回折装置(例えばX’Pert Pro MRD フィリッップス社)により確認することができる。以下測定方法を記す。
まず、対象試料を乳鉢によりすり潰して試料粉体を作成し、得られた試料粉体を試料ホルダーに均一に塗布する。その後、回折装置内に試料ホルダーをセットし、測定を行い、回折スペクトルを得る。得られた回折ピークに20°<2θ<25°の範囲に得られたピークのうち最もピーク強度が大きいピークのピーク半値幅が2.0以下である場合結晶性を有すると判断する。
結晶性ポリエステル樹脂に対し、上記状態を示さないポリエステル樹脂を、本発明では、非晶質ポリエステル樹脂という。
以下にX線回折の測定条件の一例を記す。
〔測定条件〕
Tension kV: 45kV
Current: 40mA
MPSS
Upper
Gonio
Scanmode: continuos
Start angle : 3°
End angle : 35°
Angle Step:0.02°
Lucident beam optics
Divergence slit : Div slit 1/2
Difflection beam optics
Anti scatter slit: As Fixed 1/2
Receiving slit : Prog rec slit
−多価アルコール−
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオール、3価以上のアルコールが挙げられる。
前記ジオールとしては、例えば、飽和脂肪族ジオールなどが挙げられる。前記飽和脂肪族ジオールとしては、直鎖飽和脂肪族ジオール、分岐飽和脂肪族ジオールが挙げられるが、これらの中でも、直鎖飽和脂肪族ジオールが好ましく、炭素数が2以上12以下の直鎖飽和脂肪族ジオールがより好ましい。
前記飽和脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、前記結晶性ポリエステル樹脂の結晶性が高く、シャープメルト性に優れる点で、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールが好ましい。
前記3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−多価カルボン酸−
前記多価カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2価のカルボン酸、3価以上のカルボン酸が挙げられる。
前記2価のカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の二塩基酸等の芳香族ジカルボン酸;などが挙げられ、更に、これらの無水物やこれらの低級(炭素数1〜3)アルキルエステルも挙げられる。
前記3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物やこれらの低級(炭素数1〜3)アルキルエステルなどが挙げられる。
また、前記多価カルボン酸としては、前記飽和脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、スルホン酸基を持つジカルボン酸が含まれていてもよい。更に、前記飽和脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、2重結合を持つジカルボン酸を含有してもよい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数4以上12以下の直鎖飽和脂肪族ジカルボン酸と、炭素数2以上12以下の直鎖飽和脂肪族ジオールとから構成されることが好ましい。即ち、前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数4以上12以下の飽和脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位と、炭素数2以上12以下の飽和脂肪族ジオールに由来する構成単位とを有することが好ましい。そうすることにより、結晶性が高く、シャープメルト性に優れることから、優れた低温定着性を発揮できる点で好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60℃以上80℃以下であることが好ましい。前記融点が、60℃未満であると、結晶性ポリエステル樹脂が低温で溶融しやすく、トナーの耐熱保存性が低下することがあり、80℃を超えると、定着時の加熱による結晶性ポリエステル樹脂の溶融が不十分で、低温定着性が低下することがある。
前記結晶性ポリエステル樹脂の分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。分子量分布がシャープで低分子量のものが低温定着性に優れ、かつ分子量が低い成分が多いと耐熱保存性が低下するという観点から、前記結晶性ポリエステル樹脂のオルトジクロロベンゼンの可溶分が、GPC測定において、重量平均分子量(Mw)3,000〜30,000、数平均分子量(Mn)1,000〜10,000、Mw/Mn1.0〜10であることが好ましい。さらには、重量平均分子量(Mw)5,000〜15,000、数平均分子量(Mn)2,000〜10,000、Mw/Mn1.0〜5.0であることが好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、紙と樹脂との親和性の観点から、所望の低温定着性を達成するためには、5mgKOH/g以上が好ましく、10mgKOH/g以上がより好ましい。一方、耐高温オフセット性を向上させるには、45mgKOH/g以下が好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂の水酸基価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、所望の低温定着性を達成し、かつ良好な帯電特性を達成するためには、0mgKOH/g〜50mgKOH/gが好ましく、5mgKOH/g〜50mgKOH/gがより好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂の分子構造は、溶液又は固体によるNMR測定の他、X線回折、GC/MS、LC/MS、IR測定などにより確認することができる。簡便には赤外線吸収スペクトルにおいて、965±10cm−1又は990±10cm−1にオレフィンのδCH(面外変角振動)に基づく吸収を有するものを結晶性ポリエステル樹脂として検出する方法が挙げられる。
前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、1質量部〜10質量部が好ましく、2質量部〜4質量部がより好ましい。
<その他の成分>
本発明のトナーは、前述した成分の他に、必要に応じて離型剤、着色剤、帯電制御剤、外添剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料などのその他の成分を添加することができる。
−離型剤−
前記離型剤としては特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。
ロウ類及びワックス類の離型剤としては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;などの天然ワックスが挙げられる。
また、これら天然ワックスのほか、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトンやエーテル等の合成ワックス;などが挙げられる。
更に、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド系化合物;低分子量の結晶性高分子樹脂であるポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体又は共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレートとエチルメタクリレートの共重合体);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子などを用いてもよい。
これらの中でも、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどの炭化水素系ワックスが好ましい。
前記離型剤の融点は特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、60℃〜80℃が好ましい。
前記離型剤の含有量には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、トナー100質量部に対して2質量部〜10質量部が好ましく、3質量部〜8質量部がより好ましい。
−着色剤−
前記着色剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
その例としては、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンなどが挙げられる。
前記着色剤の含有量には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、トナー100質量部に対して1質量部〜15質量部が好ましく、3質量部〜10質量部がより好ましい。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造に使用される樹脂又はマスターバッチとともに混練される樹脂としては、前記ポリエステル樹脂の他に、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン又はその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記マスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合し、混練して得ることができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂及び有機溶剤とともに混合混練して着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も、着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるので乾燥する必要がなく好ましい。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
−帯電制御剤−
前記帯電制御剤には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。
具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
前記帯電制御剤の含有量は特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、トナー100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましい。
(添加剤)
前記添加剤としては、無機微粒子が2種類以上添加され、そのうちの1種類以上がシリカであり、公知のものの中から目的に応じて複数種類を組み合わせて適宜選択することができる。例えば、疎水化されたシリカ微粒子、脂肪酸金属塩(例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなど);金属酸化物(例えばチタニア、アルミナ、酸化錫、酸化アンチモンなど)又はこれらの疎水化物、フルオロポリマーなどが挙げられる。これらの中でも、疎水化されたシリカ微粒子、チタニア微粒子、疎水化されたチタニア微粒子、が好適に挙げられる。
前記疎水化されたシリカ微粒子としては、例えばHDK H2000T、HDK H2000/4、HDK H2050EP、HVK21、HDK H1303VP(いずれも、クラリアントジャパン社製);R972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812、NX90G(いずれも日本アエロジル社製)などが挙げられる。
前記チタニア微粒子としては、例えばP−25(日本アエロジル社製);STT−30、STT−65C−S(いずれも、チタン工業社製);TAF−140(富士チタン工業社製);MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(いずれも、テイカ社製)などが挙げられる。
前記疎水化されたチタニア微粒子としては、例えばT−805(日本アエロジル社製);STT−30A、STT−65S−S(いずれも、チタン工業社製);TAF−500T、TAF−1500T(いずれも、富士チタン工業社製);MT−100S、MT−100T、MT−150AFM(いずれも、テイカ社製);IT−S(石原産業社製)などが挙げられる。
<トナーの製造方法>
トナーの製造方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリエステル樹脂成分を含み、更に必要に応じて、前記結晶性ポリエステル樹脂や離型剤、着色剤などを含む油相を水系媒体中で分散させることにより造粒することが好ましい。
また、前記ポリエステル樹脂成分として、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有しないポリエステル樹脂を含み、好ましくはウレタン結合及び/又はウレア結合を有するプレポリマーであるポリエステル樹脂を含み、更に必要に応じて、前記結晶性ポリエステル樹脂、前記硬化剤、離型剤、着色剤などを含む油相を水系媒体中で分散させることにより造粒することが更に好ましい。
このようなトナーの製造方法として、公知の溶解懸濁法が挙げられる。
その一例として、前記プレポリマーと前記硬化剤との伸長反応及び/又は架橋反応によりポリエステル樹脂を生成させながら、トナー母体粒子を形成する方法を示す。
この方法では、水系媒体の調製、トナー材料を含有する油相の調製、トナー材料の乳化乃至分散、有機溶媒の除去を行う。
−水系媒体(水相)の調製−
前記水系媒体の調製は、例えば樹脂粒子を水系媒体に分散させることにより行うことができる。前記樹脂粒子の水系媒体中の添加量には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水系媒体100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましい。
前記水系媒体には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば水、水と混和可能な溶媒、これらの混合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水が好ましい。
前記水と混和可能な溶媒には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セロソルブ類、低級ケトン類などが挙げられる。前記アルコールとしては、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなどが挙げられる。前記低級ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
−油相の調製−
本実施形態における前記トナー材料を含有する油相の調製は、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有しないポリエステル樹脂を含み、更に必要に応じてウレタン結合及び/又はウレア結合を有するプレポリマーであるポリエステル樹脂と、前記結晶性ポリエステル樹脂、硬化剤、離型剤、着色剤などを含むトナー材料を、有機溶媒中に溶解乃至分散させることにより行うことができる。
前記有機溶媒には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、除去が容易である点で、沸点が150℃未満の有機溶媒が好ましい。
前記沸点が150℃未満の有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも酢酸エチル、トルエン、キシレン、ベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等が好ましく、酢酸エチルがより好ましい。
−乳化乃至分散−
前記トナー材料の乳化乃至分散は、前記トナー材料を含有する油相を、前記水系媒体中に分散させることにより行うことができる。そして、前記トナー材料を乳化乃至分散させる際に、前記硬化剤と前記プレポリマーとを伸長反応及び/又は架橋反応させることができる。
前記プレポリマーを生成させるための反応条件(反応時間、反応温度)には特に制限はなく、前記硬化剤と前記プレポリマーとの組み合わせに応じて、適宜選択することができる。前記反応時間は10分間〜40時間が好ましく、2〜24時間がより好ましい。前記反応温度は、0℃〜150℃が好ましく、40℃〜98℃がより好ましい。
前記水系媒体中において、前記プレポリマーを含有する分散液を安定に形成する方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては、水系媒体相中に、トナー材料を溶媒に溶解乃至分散させて調製した油相を添加し、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。
前記分散のための分散機には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、低速せん断式分散機、高速せん断式分散機、摩擦式分散機、高圧ジェット式分散機、超音波分散機などが挙げられる。これらの中でも分散体(油滴)の粒子径を2〜20μmに制御することができる点で、高速せん断式分散機が好ましい。
前記高速せん断式分散機を用いた場合、回転数、分散時間、分散温度等の条件は、目的に応じて適宜選択することができる。前記回転数は、1,000〜30,000rpmが好ましく、5,000〜20,000rpmがより好ましい。前記分散時間は、バッチ方式の場合、0.1〜5分間が好ましい。前記分散温度は、加圧下において、0℃〜150℃が好ましく、40℃〜98℃がより好ましい。なお、一般に、前記分散温度が高温である方が分散は容易である。
前記トナー材料を乳化乃至分散させる際の水系媒体の使用量には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、トナー材料100質量部に対して、50〜2,000質量部が好ましく、100〜1,000質量部がより好ましい。
前記トナー材料を含有する油相を乳化乃至分散する際には、油滴等の分散体を安定化させ、所望の形状にするとともに粒度分布をシャープにする観点から、分散剤を用いることが好ましい。
前記分散剤には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイドなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましい。
前記界面活性剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤などを用いることができる。前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどが挙げられる。これらの中でも、フルオロアルキル基を有するものが好ましい。
−有機溶媒の除去−
前記乳化スラリー等の分散液から有機溶媒を除去する方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては、反応系全体を徐々に昇温させて油滴中の有機溶媒を蒸発させる方法、分散液を乾燥雰囲気中に噴霧して油滴中の有機溶媒を除去する方法などが挙げられる。
前記有機溶媒が除去されると、トナー母体粒子が形成される。トナー母体粒子に対しては、洗浄、乾燥等を行うことができ、更に分級等を行うことができる。前記分級は、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離などにより、添加剤部分を取り除くことにより行ってもよいし、乾燥後に分級操作を行ってもよい。
前記得られたトナー母体粒子は、前記外添剤、前記帯電制御剤等の粒子と混合してもよい。このとき、機械的衝撃力を印加することにより、トナー母体粒子の表面から前記外添剤等の粒子が脱離するのを抑制することができる。
前記機械的衝撃力を印加する方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては、高速で回転する羽根を用いて混合物に衝撃力を印加する方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させて粒子同士又は粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などが挙げられる。
前記方法に用いる装置には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としてはオングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
(現像剤)
本発明の現像剤は、少なくとも本発明のトナーを含み、必要に応じてキャリア等の適宜選択されるその他の成分を含む。このため、転写性、帯電性等に優れ、高画質な画像を安定に形成することができる。なお、現像剤は、一成分現像剤であっても二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命が向上することから、二成分現像剤が好ましい。
前記現像剤を一成分現像剤として用いる場合、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するブレード等の部材へのトナーの融着が少なく、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
前記現像剤を二成分現像剤として用いる場合、長期に亘るトナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像装置における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
<キャリア>
前記キャリアには特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、芯材を被覆する樹脂層を有するものが好ましい。
−芯材−
前記芯材の材料には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム系材料、50〜90emu/gのマンガン−マグネシウム系材料などが挙げられる。また、画像濃度を確保するためには、100emu/g以上の鉄粉、75〜120emu/gのマグネタイト等の高磁化材料を用いることが好ましい。また、穂立ち状態となっている現像剤の感光体に対する衝撃を緩和でき、高画質化に有利であることから、30〜80emu/gの銅−亜鉛系等の低磁化材料を用いることが好ましい。
これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記芯材の体積平均粒子径には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10〜150μmが好ましく、40〜100μmがより好ましい。
本発明のトナーは、前記キャリアと混合して二成分系現像剤に用いることができる。
前記二成分現像剤中の前記キャリアの含有量には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記二成分現像剤100質量部に対して、90〜98質量部が好ましく、93〜97質量部がより好ましい。
本発明の現像剤は、磁性一成分現像方法、非磁性一成分現像方法、二成分現像方法等の公知の各種電子写真法による画像形成に好適に用いることができる。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、前記現像手段により現像された前記トナー像が一次転写される中間転写体と、前記中間転写体上に担持された前記トナー像を記録媒体に二次転写する転写手段と、を有し、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有する。
ここで、前記画像形成装置で使用される中間転写体が上述した本発明の中間転写体である。
また、前記画像形成装置で使用されるトナーが上述した本発明のトナーである。
また、前記画像形成装置がフルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有する複数の潜像担持体を直列に配置してなる態様の画像形成装置がより好ましい。
本発明の画像形成方法は、潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像工程と、
前記現像工程において現像された前記トナー像を中間転写体上に転写する一次転写工程と、
前記中間転写体上に担持された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
ここで、前記画像形成方法で使用される中間転写体が上述した本発明の中間転写体である。
また、前記画像形成方法で使用されるトナーが上述した本発明のトナーである。
前記画像形成装置に装備されるベルト構成部に用いられる前記中間転写体(本発明の好ましい態様である中間転写ベルトを例にとり)について、要部模式図を参照しながら、以下に詳しく説明する。なお、模式図は一例であって本発明はこれに限定されるものではない。
図4は、本発明に係る製造方法により得られる前記中間転写ベルト(シームレスベルト)をベルト部材として装備する画像形成装置を説明するための要部模式図である。
図4に示すベルト部材を含む中間転写ユニット500は、複数のローラに張架された中間転写体である中間転写ベルト501などにより構成されている。この中間転写ベルト501の周りには、二次転写ユニット600の二次転写電荷付与手段である二次転写バイアスローラ605、中間転写体クリーニング手段であるベルトクリーニングブレード504、潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布部材である潤滑剤塗布ブラシ505などが対向するように配設されている。
また、位置検知用マークが中間転写ベルト501の外周面又は内周面に図示しない位置検知用マークが設けられる。ただし、中間転写ベルト501の外周面側については位置検知用マークがベルトクリーニングブレード504の通過域を避けて設ける工夫が必要であり、配置上の困難さを伴うことがあるので、その場合には位置検知用マークを中間転写ベルト501の内周面側に設けてもよい。マーク検知用センサとしての光学センサ514は、中間転写ベルト501が架け渡されている一次転写バイアスローラ507とベルト駆動ローラ508との間の位置に設けられる。
この中間転写ベルト501は、一次転写電荷付与手段である一次転写バイアスローラ507、ベルト駆動ローラ508、ベルトテンションローラ509、二次転写対向ローラ510、クリーニング対向ローラ511、及びフィードバック電流検知ローラ512に張架されている。各ローラは導電性材料で形成され、一次転写バイアスローラ507以外の各ローラは接地されている。一次転写バイアスローラ507には、定電流又は定電圧制御された一次転写電源801により、トナー像の重ね合わせ数に応じて所定の大きさの電流又は電圧に制御された転写バイアスが印加されている。
中間転写ベルト501は、図示しない駆動モータによって矢印方向に回転駆動されるベルト駆動ローラ508により、矢印方向に駆動される。
このベルト部材である中間転写ベルト501は、通常、半導体、又は絶縁体で、単層又は多層構造となっているが、本発明においてはシームレスベルトが好ましく用いられ、これによって耐久性が向上すると共に、優れた画像形成が実現できる。また、中間転写ベルトは、感光体ドラム200上に形成されたトナー像を重ね合わせるために、通紙可能最大サイズより大きく設定されている。
二次転写手段である二次転写バイアスローラ605は、二次転写対向ローラ510に張架された部分の中間転写ベルト501のベルト外周面に対して、後述する接離手段としての接離機構によって、接離可能に構成されている。二次転写バイアスローラ605は、二次転写対向ローラ510に張架された部分の中間転写ベルト501との間に被記録媒体である転写紙Pを挟持するように配設されており、定電流制御される二次転写電源802によって所定電流の転写バイアスが印加されている。
レジストローラ610は、二次転写バイアスローラ605と二次転写対向ローラ510に張架された中間転写ベルト501との間に、所定のタイミングで転写材である転写紙Pを送り込む。また、二次転写バイアスローラ605には、クリーニング手段であるクリーニングブレード608が当接している。該クリーニングブレード608は、二次転写バイアスローラ605の表面に付着した付着物を除去してクリーニングするものである。
尚、図4中、符号70は除電ローラを、符号80はアースローラを、符号204は電位センサーを、符号205は画像濃度センサーを、符号503は帯電チャージャを、513はトナー画像を示す。
このような構成のカラー複写機において、画像形成サイクルが開始されると、感光体ドラム200は、図示しない駆動モータによって矢印で示す半時計方向に回転され、該感光体ドラム200上に、Bk(ブラック)トナー像形成、C(シアン)トナー像形成、M(マゼンタ)トナー像形成、Y(イエロー)トナー像形成が行われる。中間転写ベルト501はベルト駆動ローラ508によって矢印で示す時計回りに回転される。この中間転写ベルト501の回転に伴って、一次転写バイアスローラ507に印加される電圧による転写バイアスにより、Bkトナー像、Cトナー像、Mトナー像、Yトナー像の一次転写が行われ、最終的にBk、C、M、Yの順に中間転写ベルト501上に各トナー像が重ね合わせて形成される。
例えば、前記Bkトナー像形成は次のように行われる。
図4において、帯電チャージャ203は、コロナ放電によって感光体ドラム200の表面を負電荷で所定電位に一様に帯電する。前記ベルトマーク検知信号に基づき、タイミングを定め、図示しない書き込み光学ユニットにより、Bkカラー画像信号に基づいてレーザー光によるラスタ露光を行う。このラスタ像が露光されたとき、当初一様帯電された感光体ドラム200の表面の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。このBk静電潜像に、Bk現像器231Kの現像ローラ上の負帯電されたBkトナーが接触することにより、感光体ドラム200の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い部分つまり露光された部分にはトナーが吸着し、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。
このようにして感光体ドラム200上に形成されたBkトナー像は、感光体ドラム200と接触状態で等速駆動回転している中間転写ベルト501のベルト外周面に一次転写される。この一次転写後の感光体ドラム200の表面に残留している若干の未転写の残留トナーは、感光体ドラム200の再使用に備えて、感光体クリーニング装置201で清掃される。この感光体ドラム200側では、Bk画像形成工程の次にC画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラースキャナによるC画像データの読み取りが始まり、そのC画像データによるレーザー光書き込みによって、感光体ドラム200の表面にC静電潜像を形成する。
そして、先のBk静電潜像の後端部が通過した後で、且つC静電潜像の先端部が到達する前にリボルバ現像ユニット230の回転動作が行われ、C現像機231Cが現像位置にセットされ、C静電潜像がCトナーで現像される。以後、C静電潜像領域の現像を続けるが、C静電潜像の後端部が通過した時点で、先のBk現像機231Kの場合と同様にリボルバ現像ユニットの回転動作を行い、次のM現像機231Mを現像位置に移動させる。これもやはり次のY静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。なお、M及びYの画像形成工程については、それぞれのカラー画像データ読み取り、静電潜像形成、現像の動作が上述のBk、Cの工程と同様であるので説明は省略する。
このようにして感光体ドラム200上に順次形成されたBk、C、M、及びYのトナー像は、中間転写ベルト501上の同一面に順次位置合わせされて一次転写される。これにより、中間転写ベルト501上に最大で4色が重ね合わされたトナー像が形成される。一方、前記画像形成動作が開始される時期に、転写紙Pが転写紙カセット又は手差しトレイなどの給紙部から給送され、レジストローラ610のニップで待機している。
そして、二次転写対向ローラ510に張架された中間転写ベルト501と二次転写バイアスローラ605によりニップが形成された二次転写部に、前記中間転写ベルト501上のトナー像の先端がさしかかるときに、転写紙Pの先端がこのトナー像の先端に一致するように、レジストローラ610が駆動されて、転写紙ガイド板601に沿って転写紙Pが搬送され、転写紙Pとトナー像とのレジスト合わせが行われる。
このようにして、転写紙Pが二次転写部を通過すると、二次転写電源802によって二次転写バイアスローラ605に印加された電圧による転写バイアスにより、中間転写ベルト501上の4色重ねトナー像が転写紙P上に一括転写(二次転写)される。この転写紙Pは、転写紙ガイド板601に沿って搬送されて、二次転写部の下流側に配置した除電針からなる転写紙除電チャージャ606との対向部を通過することにより除電された後、ベルト構成部であるベルト搬送装置210により定着装置270に向けて送られる。そして、この転写紙Pは、定着装置270の定着ローラ271、272のニップ部でトナー像が溶融定着された後、図示しない排出ローラで装置本体外に送り出され、図示しないコピートレイに表向きにスタックされる。なお、定着装置270は必要によりベルト構成部を備えた構成とすることもできる。
一方、前記ベルト転写後の感光体ドラム200の表面は、感光体クリーニング装置201でクリーニングされ、前記除電ランプ202で均一に除電される。また、転写紙Pにトナー像を二次転写した後の中間転写ベルト501のベルト外周面に残留した残留トナーは、ベルトクリーニングブレード504によってクリーニングされる。該ベルトクリーニングブレード504は、図示しないクリーニング部材離接機構によって、該中間転写ベルト501のベルト外周面に対して所定のタイミングで接離されるように構成されている。
このベルトクリーニングブレード504の前記中間転写ベルト501の移動方向上流側には、該中間転写ベルト501のベルト外周面に対して接離するトナーシール部材502が設けられている。このトナーシール部材502は、前記残留トナーのクリーニング時に前記ベルトクリーニングブレード504から落下した落下トナーを受け止めて、前記落下トナーが前記転写紙Pの搬送経路上に飛散するのを防止している。このトナーシール部材502は、前記クリーニング部材離接機構によって、前記ベルトクリーニングブレード504とともに、該中間転写ベルト501のベルト外周面に対して接離される。
このようにして残留トナーが除去された中間転写ベルト501のベルト外周面には、前記潤滑剤塗布ブラシ505により削り取られた潤滑剤506が塗布される。該潤滑剤506は、例えば、ステアリン酸亜鉛などの固形体からなり、該潤滑剤塗布ブラシ505に接触するように配設されている。また、中間転写ベルト501のベルト外周面に残留した残留電荷は、中間転写ベルト501のベルト外周面に接触した図示しないベルト除電ブラシにより印加される除電バイアスによって除去される。ここで、前記潤滑剤塗布ブラシ505及び前記ベルト除電ブラシは、それぞれの図示しない接離機構により、所定のタイミングで、前記中間転写ベルト501のベルト外周面に対して接離されるようになっている。
ここで、リピートコピーの時は、カラースキャナの動作及び感光体ドラム200への画像形成は、1枚目の4色目(Y)の画像形成工程に引き続き、所定のタイミングで2枚目の1色目(Bk)の画像形成工程に進む。また、中間転写ベルト501は、1枚目の4色重ねトナー像の転写紙への一括転写工程に引き続き、ベルト外周面の前記ベルトクリーニングブレード504でクリーニングされた領域に、2枚目のBkトナー像が一次転写されるようにする。その後は、1枚目と同様動作になる。以上は、4色フルカラーコピーを得るコピーモードであったが、3色コピーモード、2色コピーモードの場合は、指定された色と回数の分について、前記同様の動作を行うことになる。また、単色コピーモードの場合は、所定枚数が終了するまでの間、リボルバ現像ユニット230の所定色の現像機のみを現像動作状態にし、ベルトクリーニングブレード504を中間転写ベルト501に接触させたままの状態にしてコピー動作を行う。
前記実施形態では、感光体ドラムを一つだけ備えた複写機について説明したが、本発明は、例えば、図5の要部模式図に一構成例を示すような、複数の感光体ドラムをシームレスベルトからなる一つの中間転写ベルトに沿って並設した画像形成装置にも適用できる。
図5は、4つの異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像を形成するための4つの感光体ドラム21Bk、21Y、21M、及び21Cを備えた4ドラム型のデジタルカラープリンタの一構成例を示す。
図5において、プリンタ本体10は電子写真方式によるカラー画像形成を行うための、画像書込部12、画像形成部13、給紙部14、から構成されている。画像信号を元に画像処理部で画像処理して画像形成用の黒(Bk)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びシアン(C)の各色信号に変換し、画像書込部12に送信する。画像書込部12は、例えば、レーザー光源と、回転多面鏡等の偏向器と、走査結像光学系、及びミラー群、からなるレーザー走査光学系であり、前記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部13の各色毎に設けられた像担持体(感光体)21BK、21M、21Y、及び21Cに各色信号に応じた画像書込を行う。
画像形成部13は黒(Bk)用、マゼンタ(M)用、イエロー(Y)用、及びシアン(C)用の各像担持体である感光体21Bk、21M、21Y、21Cを備えている。この各色用の各感光体としては、通常OPC感光体が用いられる。各感光体21Bk、21M、21Y、及び21Cの周囲には、帯電装置、前記書込部12からのレーザー光の露光部、黒、マゼンタ、イエロー、シアンの各色用の現像装置20Bk、20M、20Y、20C、一次転写手段としての一次転写バイアスローラ23Bk、23M、23Y、23C、クリーニング装置(表示略)、及び図示しない感光体除電装置等が配設されている。なお、前記現像装置20Bk、20M、20Y、20Cには、2成分磁気ブラシ現像方式を用いている。ベルト構成部である中間転写ベルト22は、各感光体21Bk、21M、21Y、21Cと、各一次転写バイアスローラ23Bk、23M、23Y、23Cとの間に介在し、各感光体上に形成された各色のトナー像が順次重ね合わせて転写される。
一方、転写紙Pは、給紙部14から給紙された後、レジストローラ16を介して、ベルト構成部である転写搬送ベルト50に担持される。そして、中間転写ベルト22と転写搬送ベルト50とが接触するところで、前記中間転写ベルト22上に転写されたトナー像が、二次転写手段としての二次転写バイアスローラ60により二次転写(一括転写)される。これにより、転写紙P上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙Pは、転写搬送ベルト50により定着装置15に搬送され、この定着装置15により転写された画像が定着された後、プリンタ本体外に排出される。
なお、前記二次転写時に転写されずに前記中間転写ベルト22上に残った残留トナーは、ベルトクリーニング部材25によって中間転写ベルト22から除去される。このベルトクリーニング部材25の下流側には、潤滑剤塗布装置27が配設されている。この潤滑剤塗布装置27は、固形潤滑剤と、中間転写ベルト22に摺擦して固形潤滑剤を塗布する導電性ブラシとで構成されている。前記導電性ブラシは、中間転写ベルト22に常時接触して、中間転写ベルト22に固形潤滑剤を塗布している。固形潤滑剤は、中間転写ベルト22のクリーニング性を高め、フィルミィングの発生を防止し耐久性を向上させる作用がある。
尚、図5中、符号26は駆動ローラを示す。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<各抵抗率(値)の測定>
微粒子の体積抵抗率の測定は、三菱化学アナリテック社のMCP−PD51とロレスタGP、ハイレスタUPを使い、23℃50%RH環境のもと、15mmφの加圧容器に微粒子を1g入れ、荷重4KNを掛けた後、20KVにて測定した値を読み取ることにより算出した。
また中間転写ベルトの抵抗率は、23℃50%RH環境でハイレスタUPを使い、表面抵抗率、体積抵抗率をバイアス500Vで10秒印加後の値を計測した。
<トナーの体積平均粒径の測定>
体積平均粒径は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman CoulterMutlisizer 3 Version3.51)にて解析を行うことで測定した。
<トナーの平均円形度の測定>
平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」、シスメックス社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100 Data Processing Program for FPIA version00−10)を用いて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬社製)を0.1〜0.5ml添加し、各トナー0.1〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で3分間分散処理する。前記分散液を前記FPIA−2100にて濃度を5,000〜15,000個/μLが得られるまでトナーの形状及び分布を測定した。
<トナーの比誘電率の測定>
トナーを成型器によって、厚さ2.0±0.1mmになるように6MPaの圧力で直径40mmの円形のペレットを作製した。得られたペレットを、TR−10C型誘電体損測定器(安藤電気社製)の不導体の円筒の上下に良好な導電性の金属電極を有する内径約2cmの測定セル内に密着させ充填した。交流ブリッジ法により25℃、大気中、室内において測定し、1KHzの測定周波数で比誘電率を求めた。
<トナーにおける添加剤の遊離率の測定>
トナーから脱離する添加剤について、以下のようにして測定した。
(1)トナー試料3.75gを、110mLのバイアル中の0.5質量%ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(ノイゲンET−165、第一工業製薬社製)分散液50mLに分散させた。
(2)超音波ホモジナイザー(商品名:homogenizer、形式VCX750、CV33、SONICS&MATERIALS社製)を用いて、周波数20kHzで出力を40Wとし、100秒超音波を照射した(40W×100秒=4kJ)。またこのとき、該トナー分散液の液温が40℃以上とならないように適時冷却しながら処理を実施した。
(3)得られた分散液をろ紙(商品名:定性ろ紙(No.2、110mm)、アドバンテック東洋社製)で吸引ろ過し、再度イオン交換水で2回洗浄し、ろ過し、遊離した添加剤を除去後、トナーを乾燥させるた。
(4)添加剤除去前後のトナーの添加剤量を蛍光X線分析装置(理学電機社製、ZSX−100e)にて検量線による強度(又は外添剤除去前後の強度差)から質量%を計算することで定量し、添加剤の遊離量を求めた。
〔数式1〕
遊離量=(分散前添加剤質量)−(分散後の残留添加剤質量)
下記数式2により、添加剤の遊離率(質量%)を求めた。
〔数式2〕
遊離率=〔遊離量/添加剤全添加量〕×100
このとき、添加剤の全添加量は、以下のように定義する。
超音波ホモジナイザーを用いて、上記と同様の方法で照射エネルギー量を1000kJ、1500kJだけ超音波を照射したトナーの添加剤量を蛍光X線分析装置にて定量し、1000kJと1500kJで添加剤量に減少がないことを確認する。減少がない場合、添加剤が全て脱離していると判断できる。
また、処理後のトナー表面を電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で観察し、添加剤が全て脱離していることを確認した。変化が認められる場合はさらに500kJずつ照射エネルギー量を増やして同様の処理を行った。
上記のようにして添加剤を全て脱離したトナーの添加剤量と、未処理トナーとの差から添加剤の全添加量を算出した。
(製造例A)
〔中間転写ベルトAの作製〕
<基層の作製>
下記により基層用塗工液を調製し、この塗工液を用いてシームレスの中間転写ベルトの基層を作製した。
<<基層用塗工液の調製>>
先ず、ポリイミド樹脂前駆体を主成分とするポリイミドワニス(U−ワニスA;宇部興産社製)に、予めビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(SpecialBlack4;エボニックデグサ社製)の分散液を、カーボンブラック含有率がポリアミック酸固形分の17質量%になるように調合し、よく攪拌混合して塗工液を調製した。
<<ポリイミド基層ベルトの作製>>
次に、外径500mm、長さ400mmの外面をブラスト処理にて粗面化した金属製の円筒状支持体を型として用い、ロールコート塗工装置に取り付けた。
続いて、上記で作製した基層用塗工液をパンに流し込み、塗布ローラの回転速度40mm/secで塗料を汲み上げ、規制ローラと塗布ローラのギャップを0.6mmとして、塗布ローラ上の塗料厚みを制御した。
その後、円筒状支持体の回転速度を35mm/secに制御して塗布ローラに近づけ、塗布ローラとのギャップ0.4mmとして塗布ローラ上の塗料を均一に円筒状支持体上に転写塗布した。その後、回転を維持しながら熱風循環乾燥機に投入して、110℃まで徐々に昇温して30分加熱、さらに昇温して200℃で30分加熱し、回転を停止した。その後、これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に320℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)した。充分に冷却し、膜厚60μmのポリイミド基層ベルトAを得た。
<弾性層の作製>
下記に示す各成分及び含有量で配合し、混練することにより、ゴム組成物を調製した。
・アクリルゴム(日本ゼオン株式会社製、NipolAR12):100質量部
・ステアリン酸(日油株式会社製、ビーズステアリン酸つばき):1質量部
・赤リン(燐化学工業株式会社製、ノーバエクセル140F):10質量部
・水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製、ハイジライトH42M):40質量部
・架橋剤(デュポン ダウ エラストマー ジャパン社製、Diak.No.1、ヘキサメチレンジアミンカーバメイト):0.6質量部
・架橋促進剤(Safic alcan社製、VULCOFAC ACT55(70質量%の1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7と二塩基酸との塩、30質量%のアモルファスシリカ)):0.6質量部
次に、得られたゴム組成物を有機溶剤(MIBK、メチルイソブチルケトン)に溶かして、固形分35質量%のゴム溶液を作製した。
前記ゴム溶液を先に作製したポリイミド基層が形成された円筒状支持体を回転させながらポリイミド基層上に、ノズルよりゴム溶液を連続的に吐出しながら円筒状支持体の軸方向に移動させ螺旋状に塗布した。塗布量としては最終的な弾性層の平均厚みが400μmになるようなゴム溶液量の条件とした。その後、ゴム溶液が塗布された円筒状支持体をそのまま回転しながら熱風循環乾燥機に投入し、昇温速度4℃/分間で90℃まで昇温して30分間加熱した。
<導電性粒子の作製>
球形アクリル樹脂粒子であるテクポリマーSSX102(積水化成品工業株式会社、粒径2μm)の表面にポリチオフェン系導電性ポリマーであるDenatron PT−434(ナガセケムテックス株式会社)をスプレー塗工した後、120℃1時間乾燥して導電性粒子Aを作製した。スプレー塗工は微粒子の体積抵抗率が最終的に2.1×10Ω・cmとなるように調整した。
<弾性層表面への微粒子塗布>
次に、図3の方法を用いて、弾性層32の表面に導電性粒子Aをまんべんなくまぶし、ポリウレタンゴムブレードからなる押し当て部材33を、押圧力100mN/cmで押し当てて弾性層表面に固定化した。
続いて、再び熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度4℃/分間で170℃まで昇温して60分間加熱処理し、中間転写ベルトAを作製した。
(製造例B)
〔中間転写ベルトBの作製〕
製造例Aの<導電性粒子の作製>において、導電性粒子Aを作製する際のスプレー塗工で塗布、乾燥する工程を2回繰り返した以外は、製造例Aの<導電性粒子の作製>と同様にして、微粒子の体積抵抗率が7.5×10Ω・cmである導電性粒子Bを作製した。
製造例Aにおいて、導電性粒子Aを導電性粒子Bに代えた以外は、製造例Aと同様にして、中間転写ベルトBを作製した。
(製造例C)
〔中間転写ベルトCの作製〕
製造例Aの<導電性粒子の作製>において、導電性粒子Aを作製する際のスプレー塗工での塗布、乾燥する工程を行わないこと以外は、製造例Aの<導電性粒子の作製>と同様にして、微粒子の体積抵抗率が7.5×10Ω・cmである導電性粒子Cを作製した。
製造例Aにおいて、導電性粒子Aを導電性粒子Cに代えた以外は、製造例Aと同様にして、中間転写ベルトCを作製した。
(製造例D)
〔中間転写ベルトDの作製〕
製造例Aの<導電性粒子の作製>において、テクポリマーSSX102をシリコーン樹脂粒子であるトスパール2000B(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ株式会社、平均粒径6μm)に変更した以外は、製造例Aの<導電性粒子の作製>と同様にして導電性粒子Dを作製した。このときの微粒子の体積抵抗率は5.5×10Ω・cmであった。
製造例Aにおいて、導電性粒子Aを導電性粒子Dに代えた以外は、製造例Aと同様にして、中間転写ベルトDを作製した。
(製造例E)
〔中間転写ベルトEの作製〕
製造例Aにおいて、導電性粒子Aを使わず、テクポリマーSSX102をそのまま使用した以外は、製造例Aと同様にして、中間転写ベルトEを得た。このときのテクポリマーSSX102の抵抗率は、抵抗が高すぎてオーバーレンジであった(1×1014Ω・cm以上)。
(製造例F)
〔中間転写ベルトFの作製〕
製造例Eにおいて、導電性粒子Aを使わず、テクポリマーSSX102の代わりに球形の半田粉(スズ、銀、銅)であるSTC−3の微粒カット品(三井金属株式会社、平均粒径2.6μm)を使用した以外は、製造例Eと同様にして、中間転写ベルトFを得た。このときのSTC−3の体積抵抗率は3.2×10−6Ω・cmであった。
(製造例G)
〔中間転写ベルトGの作製〕
製造例Eにおいて、導電性粒子Aを使わず、テクポリマーSSX102の代わりにポリウレタン球形微粒子であるダイミックビーズUCN−8070CMクリヤー(大日精化株式会社、平均粒径7μm)を使用した以外は、製造例Eと同様にして、中間転写ベルトGを得た。このときのUCN−8070CMクリヤーの体積抵抗率は6.3×10Ω・cmであった。
(製造例H)
〔中間転写ベルトHの作製〕
製造例Aの<導電性粒子の作製>において、テクポリマーSSX102をエポスターS6(日本触媒株式会社、平均粒径0.4μm)に変更した以外は、製造例Aの<導電性粒子の作製>と同様にして導電性粒子Hを作製した。このときの微粒子の体積抵抗率は1.6×10Ω・cmであった。
製造例Aにおいて、導電性粒子Aを導電性粒子Hに代えた以外は、製造例Aと同様にして、中間転写ベルトHを作製した。
(製造例1)
〔トナー1の作製〕
<非晶質ポリエステル樹脂1の調製>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した四つ口フラスコに、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物、テレフタル酸、アジピン酸、及びトリメチロールプロパンを、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物とビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物とがモル比(ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物)で85/15であり、テレフタル酸とアジピン酸とがモル比(テレフタル酸/アジピン酸)で75/25であり、全モノマー中におけるトリメチロールプロパンの量が1mol%であり、水酸基とカルボキシル基とのモル比であるOH/COOHが1.2となるように仕込み、チタンテトライソプロポキシド(樹脂成分に対して500ppm)とともに常圧で230℃で8時間反応し、更に10mmHg〜15mmHgの減圧で4時間反応後、反応容器に無水トリメリット酸を全樹脂成分に対して1mol%になるよう入れ、180℃、常圧で3時間反応し、[非晶質ポリエステル樹脂1]を得た。
<プレポリマーの調製>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物、テレフタル酸、及びアジピン酸を、水酸基とカルボキシル基のモル比であるOH/COOHが1.1であり、ジオール成分の構成がビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物80mol%、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物20mol%であり、ジカルボン酸成分の構成がテレフタル酸60mol%及びアジピン酸40mol%となるように、チタンテトライソプロポキシド(樹脂成分に対して1,000ppm)とともに投入した。その後、4時間程度で200℃まで昇温し、次いで、2時間かけて230℃に昇温し、流出水がなくなるまで反応を行った。その後更に、10mmHg〜15mmHgの減圧下で5時間反応し、[中間体ポリエステルB−1]を得た。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、得られた[中間体ポリエステルB−1]とイソホロンジイソシアネート(IPDI)とをモル比(IPDIのイソシアネート基/中間体ポリエステルの水酸基)2.0で投入し、酢酸エチルで50%酢酸エチル溶液となるように希釈後、100℃で5時間反応させ、[プレポリマー1]を得た。
<マスターバッチ(MB)の調製>
水1,200部、カーボンブラック(Printex35デクサ製)〔DBP吸油量=42mL/100mg、pH=9.5〕500部、及び[非晶質ポリエステル樹脂C−1]500部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
<WAX分散液の作製>
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に離型剤1としてパラフィンワックス50部(日本精鑞社製、HNP−9、炭化水素系ワックス、融点75℃、SP値8.8)、及び酢酸エチル450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒間、直径0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、分散を行い[WAX分散液1]を得た。
<ケチミン化合物の合成>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部、及びメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
<油相の調製>
[WAX分散液1]500部、[プレポリマー1]228部、[非晶質ポリエステル樹脂1]836部、[マスターバッチ1]100部、及び硬化剤として[ケチミン化合物1]2部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で7,000rpmで60分間混合し、[油相1]を得た。
<有機微粒子エマルション(微粒子分散液)の合成>
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業社製)11部、スチレン138部、メタクリル酸138部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分間で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。更に、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。
[微粒子分散液1]をLA−920(HORIBA社製)で測定した体積平均粒径は、0.14μmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。
<水相の調製>
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業社製)37部、及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とした。
<乳化・脱溶剤>
[油相1]が入った容器に、[水相1]1,200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。次に、撹拌機及び温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
<洗浄・乾燥>
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、以下の操作を行った。
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する、という前記(1)〜(4)の操作を2回行い[濾過ケーキ]を得た。
[濾過ケーキ]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmのメッシュで篩い[トナー母体粒子1]を得た。
<外添処理>
[トナー母体粒子1]100部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ0.6部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体を0.8部とし、20Lヘンシェルミキサ(三井鉱山社製)を用いて−5℃の30%エチレングリコール水をジャケットに流して混合容器内部を冷却しつつ、周速50m/sにて5分間混合した。上記を500メッシュの篩により風篩し、[トナー1]を得た。
(製造例2)
〔トナー2の作製〕
製造例1の<油相の調製>において、混合条件を、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで60分間混合に変更した以外は、製造例1の<油相の調製>と同様にして[油相2]を得た。
製造例1において、[油相1]を[油相2]に代えた以外は、製造例1と同様にして[トナー2]を得た。
(製造例3)
〔トナー3の作製〕
製造例1の<油相の調製>において、[マスターバッチ1]50部に変更した以外は、製造例1の<油相の調製>と同様にして[油相3]を得た。
製造例1において、[油相1]を[油相3]に代えた以外は、製造例1と同様にして[トナー4]を得た。
(製造例4)
〔トナー4の作製〕
製造例1の<外添処理>において、混合条件を10℃の冷却水をジャケットに流して周速33m/sにて5分間混合するとした以外は、製造例1と同様にして、[トナー4]を作製した。
(製造例5)
〔トナー5の作製〕
製造例2の<乳化・脱溶剤>において、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで10分間混合し[乳化スラリー]を得た以外は、製造例2と同様にして、[トナー5]を作製した。
(製造例6)
〔トナー6の作製〕
製造例2の<乳化・脱溶剤>において、10℃の冷却水にて冷却しながらTKホモミキサーで、回転数15,000rpmで30分間混合し[乳化スラリー]を得た以外は、製造例2と同様にして、[トナー6]を作製した。
(製造例7)
〔トナー7の作製〕
製造例1の<油相の調製>において、混合条件を、TKホモミキサー(特殊機化製)で3,000rpmで60分間混合に変更した以外は、製造例1の<油相の調製>と同様にして[油相4]を得た。
製造例1において、[油相1]を[油相4]に代えた以外は、製造例1と同様にして[トナー7]を得た。
(製造例8)
〔トナー8の作製〕
製造例1の<外添処理>において、混合条件を5℃の冷却水をジャケットに流して周速25m/sにて5分間混合するとした以外は、製造例1と同様にして、[トナー8]を作製した。
(製造例9)
〔トナー9の作製〕
製造例1の<外添処理>において、混合条件を10℃の冷却水をジャケットに流して周速40m/sにて5分間混合するとした以外は、製造例1と同様にして、[トナー9]を作製した。
(製造例10)
〔トナー10の作製〕
製造例1の<油相の調製>において、混合条件を、TKホモミキサー(特殊機化製)で3,000rpmで60分間混合に変更し、[油相5]を得、更に、製造例1の<外添処理>において、混合条件を、10℃の冷却水をジャケットに流して周速40m/sにて5分間混合するとした以外は、製造例1と同様にして、[トナー10]を作製した。
(実施例1)
〔キャリアの作製〕
トルエン100質量部に、シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコーン)100質量部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5質量部、及びカーボンブラック10質量部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。流動床型コーティング装置を用いて、平均粒径50μmの球状マグネタイト1,000質量部の表面に前記樹脂層塗布液を塗布して、[キャリア]を作製した。
〔現像剤の作製〕
ボールミルを用いて、[トナー1]5質量部と[キャリア]95質量部とを混合し、[現像剤1]を作製した。
次に、得られた現像剤1及び中間転写ベルトAを用いて画像形成装置を構築し、以下のようにして、特性を評価した。結果を表1に示す。
<転写性>
現像剤及び中間転写ベルトを、図5の画像形成装置に搭載し、ハーフトーン転写性が低い紙として、表面コートしてある厚紙(PODグロスコート紙)を準備した。次に、モノクロモード(低転写電流)、フルカラーモード(高転写電流)でブラック単色のハーフトーン画像をそれぞれ出力し、トナーの転写性を確認した。
[転写性の評価基準]
判定は、以下の基準で行った。
◎:転写率90%以上
○:転写率80%以上90%未満
△:転写率70%以上80%未満
×:転写率70%未満
<クリーニング性>
さらに中間転写ベルトのクリーニング性を評価した。
転写性の試験をフルカラーモード(高転写電流)で実施した後のベルト表面に繊維状のテープを取り付けベルト上に残ったトナーを補修した。補修したトナーの量を量り以下の評価基準で評価した。
[クリーニング性の評価基準]
判定は、以下の基準で行った。
○:0.1g未満
△:0.1g以上0.5g未満
×:1.0g以上
<画像濃度(着色度)>
作製した現像剤1、及び中間転写ベルトAを用いて以下の評価を行った。imageo MP C4300(リコー社製)のユニットに現像剤を投入した後、PPC用紙タイプ6000<70W>A4 T目(リコー社製)に2cm×15cmの長方形のベタ画像をトナーの付着量が0.40mg/cmとなるように形成した。このとき、定着ローラの表面温度を120℃となるように設定した。次に、X−Rite938(X−Rite社製)を用いて、ベタ画像の画像濃度(ID)を、ステータスAモード、d50光で測定した。
〔評価基準〕
◎:1.5以上
○:1.4以上1.5未満
△:1.2以上1.4未満
×:1.2未満
(実施例2〜実施例10、及び比較例1〜比較例7)
表1に記載のトナー及び中間転写ベルトを用いた以外は、実施例1と同様にして、画像形成の評価を行った。結果を表1に示した。
上記結果から、次のことが確認できた。微粒子の体積抵抗率が−6乗から14乗オーダーまで変わっているが、中間転写ベルト自体の抵抗率には測定上変化が見られなかった。
しかし、中間転写ベルトA〜D、Hとそれよりも微粒子の体積抵抗率が高い中間転写ベルトE、Gとではハーフトーンの転写性に大きな違いが出た。特にフルカラーモードでの差が大きかった。逆に中間転写ベルトA〜Dよりも微粒子の体積抵抗率が低い中間転写ベルトFでは、全くトナーが転写できていなかった。これらの結果より、微粒子の体積抵抗率は高くても低くてもハーフトーンの転写性が良くないことがわかった。またトナー8を使用して転写性の試験を実施したところ徐々に転写性が悪化していくことがわかった。試験後の中間転写ベルトを顕微鏡にて観察したところベルト表面の削れや添加剤の付着が見られたことから遊離した添加剤が表面を削ったり、付着することで転写性を下げていると推測される。
以上実施例で示されるように、本発明によれば、特殊な転写媒体に対しても転写性が優れており、またフルカラーモードにおけるハーフトーン転写性にも優れており、さらに高いクリーニング性も良好な画像形成装置を提供することができる。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、
前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、
前記現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写体と、
前記中間転写体上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段と、
を有する画像形成装置であって、
前記中間転写体は、基層、及び弾性層が積層されたものであり、
前記弾性層は、表面に微粒子による凹凸形状を有し、
前記微粒子の体積抵抗率が、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであり、
前記トナーが、添加剤を有し、
前記トナーを分散剤に分散させてなるトナー分散液に、超音波振動を加えたときに、照射エネルギー量が4kJのとき、前記トナーから脱離する前記添加剤の量が、前記トナー中の前記添加剤全量に対して、20質量%〜35質量%であり、
前記トナーは、比誘電率が2.6以上3.9以下である、
ことを特徴とする画像形成装置である。
<2> 前記微粒子が、球状の微粒子である前記<1>に記載の画像形成装置である。
<3> 前記微粒子の体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmである前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<4> 前記球状の微粒子の平均粒径が、5μm以下である前記<2>に記載の画像形成装置である。
<5> 前記中間転写体が、シームレスの中間転写ベルトである前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<6> 前記トナーの体積平均粒径が、3μm〜7μmである前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<7> 前記トナーの平均円形度が、0.925〜0.970である前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<8> 前記画像形成装置がフルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有する複数の像担持体を直列に配置してなる前記<1>から<7>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<9> 潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像工程と、
前記現像工程において現像された前記トナー像を中間転写体上に転写する一次転写工程と、
前記中間転写体上に担持された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写工程と、を含む画像形成方法であって、
前記中間転写体は、基層、及び弾性層が積層されたものであり、
前記弾性層は、表面に微粒子による凹凸形状を有し、
前記微粒子の体積抵抗率が、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであり、
前記トナーが、添加剤を有し、
前記トナーを分散剤に分散させてなるトナー分散液に、超音波振動を加えたときに、照射エネルギー量が4kJのとき、前記トナーから脱離する前記添加剤の量が、前記トナー中の前記添加剤全量に対して、20質量%〜35質量%であり、
前記トナーは、比誘電率が2.6以上3.9以下である、
ことを特徴とする画像形成方法である。
<10> 前記微粒子が、球状の微粒子である前記<9>に記載の画像形成方法である。
<11> 前記微粒子の体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmである前記<9>から<10>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<12> 前記球状の微粒子の平均粒径が、5μm以下である前記<10>に記載の画像形成方法である。
<13> 前記中間転写体が、シームレスの中間転写ベルトである前記<9>から<12>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<14> 前記トナーの体積平均粒径が、3μm〜7μmである前記<9>から<13>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<15> 前記トナーの平均円形度が、0.925〜0.970である前記<9>から<14>のいずれかに記載の画像形成方法である。
前記<1>から<8>に記載の画像形成装置、及び前記<9>から<15>に記載の画像形成方法によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
本発明の画像形成装置は、例えば、コピー・プリンタ等の画像形成装置として使用される。特に、本発明の画像形成装置は、フルカラーの画像形成を行う画像形成装置に、好適に使用される。
特開平9−230717号公報 特開2002−162767号公報 特開2004−354716号公報 特開2007−328165号公報 特開2009−75154号公報 特開2015−148660号公報 特許第5786181号公報 特開2012−194223号公報 特開2004−053918公報 特開2011−043759号公報

Claims (9)

  1. 潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、
    前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、
    前記現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写体と、
    前記中間転写体上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段と、
    を有する画像形成装置であって、
    前記中間転写体は、基層、及び弾性層が積層されたものであり、
    前記弾性層は、表面に微粒子による凹凸形状を有し、
    前記微粒子の体積抵抗率が、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであり、
    前記トナーが、添加剤を有し、
    前記トナーを分散剤に分散させてなるトナー分散液に、超音波振動を加えたときに、照射エネルギー量が4kJのとき、前記トナーから脱離する前記添加剤の量が、前記トナー中の前記添加剤全量に対して、20質量%〜35質量%であり、
    前記トナーは、比誘電率が2.6以上3.9以下である、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記微粒子が、球状の微粒子である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記微粒子の体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmである請求項1から2のいずれかに記載の画像形成装置。
  4. 前記球状の微粒子の平均粒径が、5μm以下である請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記中間転写体が、シームレスの中間転写ベルトである請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記トナーの体積平均粒径が、3μm〜7μmである請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記トナーの平均円形度が、0.925〜0.970である請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成装置がフルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有する複数の像担持体を直列に配置してなる請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像工程と、
    前記現像工程において現像された前記トナー像を中間転写体上に転写する一次転写工程と、
    前記中間転写体上に担持された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写工程と、を含む画像形成方法であって、
    前記中間転写体は、基層、及び弾性層が積層されたものであり、
    前記弾性層は、表面に微粒子による凹凸形状を有し、
    前記微粒子の体積抵抗率が、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであり、
    前記トナーが、添加剤を有し、
    前記トナーを分散剤に分散させてなるトナー分散液に、超音波振動を加えたときに、照射エネルギー量が4kJのとき、前記トナーから脱離する前記添加剤の量が、前記トナー中の前記添加剤全量に対して、20質量%〜35質量%であり、
    前記トナーは、比誘電率が2.6以上3.9以下である、
    ことを特徴とする画像形成方法。
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