JP2019117184A - 磁気センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】外部磁界の3方向の成分を検出する3つの検出部の配置に起因する問題の発生を抑制する。【解決手段】磁気センサ1は、外部磁界のX方向、Y方向、Z方向の成分を検出する第1ないし第3の検出部10,20,30を含んでいる。Z方向に直交する基準平面RPは、第1ないし第3の検出部10,20,30を垂直投影してできる第1ないし第3の領域A10,A20,A30を含んでいる。第3の領域A30の重心C30を通り、Z方向に垂直で且つ互いに直交する第1および第2の直線L1,L2を想定したとき、第1の領域A10は、第1の直線L1に平行な方向における第3の領域A30の両側に位置する2つの部分領域A11,A12を含み、第2の領域A20は、第2の直線L2に平行な方向における第3の領域A30の両側に位置する2つの部分領域A21,A22を含んでいる。【選択図】図1

Description

本発明は、外部磁界の、互いに直交する3方向の成分を検出する磁気センサに関する。
近年、携帯電話機等の移動体通信機器には、地磁気センサが組み込まれる場合がある。このような用途の地磁気センサには、小型で且つ外部磁界の三次元的な方向を検出できることが求められる。このような地磁気センサは、例えば、外部磁界の、互いに直交する3方向の成分を検出する磁気センサを用いて実現される。磁気センサとしては、基板上に設けられた複数の磁気検出素子を用いたものが知られている。磁気検出素子としては、例えば磁気抵抗効果素子が用いられる。
特許文献1には、支持体上にX軸磁気センサ、Y軸磁気センサおよびZ軸磁気センサが設けられた地磁気センサが記載されている。この地磁気センサにおいて、Z軸磁気センサは、磁気抵抗効果素子と軟磁性体を備えている。軟磁性体は、Z軸に平行な方向の垂直磁界成分を、Z軸に垂直な方向の水平磁界成分に変換して、この水平磁界成分を磁気抵抗効果素子に与える。
特許文献2には、センサ基板に搭載された磁気センサが記載されている。この磁気センサは、X軸センサ、Y軸センサおよびZ軸センサからなる。Z軸センサは、磁気抵抗効果素子と、磁性材料で形成されたZ磁界変換部材を有している。Z磁界変換部材は、Z方向の磁界をX−Y平面に沿う磁界に変換する。
国際公開第2011/068146号 特許第6301823号公報
外部磁界の、互いに直交する3方向の成分を検出するための3つの検出部が一体化された磁気センサでは、3つの検出部の配置に起因して、2つの検出部の特性が互いに異なったり、2つの検出部の各々の特性が劣化したりする場合があるという問題点があった。
例えば、特許文献1に記載された地磁気センサでは、X軸磁気センサとY軸磁気センサが、それぞれ単独では同等の特性を有するように設計されていても、地磁気センサに組み込まれた状態では、X軸磁気センサとY軸磁気センサのそれぞれの出力が同等の特性にならない場合がある。その原因は、Z軸磁気センサに含まれる軟磁性体が磁束を集める作用を有することから、その影響によって、軟磁性体がない場合と比べて、X軸磁気センサとY軸磁気センサの各々に印加される磁界が異なるためと考えられる。
また、特許文献2に記載された磁気センサでは、X方向の外部磁界が印加されたときのX軸センサの特性と、Y方向の外部磁界が印加されたときのY軸センサの特性が、それぞれ設計された特性と比べて劣化する場合がある。その原因は、X軸センサ、Y軸センサおよびZ軸センサの配置にあると考えられる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、外部磁界の、互いに直交する3方向の成分を検出するための3つの検出部が一体化された磁気センサであって、3つの検出部の配置に起因して、2つの検出部の特性が互いに異なったり、2つの検出部の各々の特性が劣化したりすることを抑制できるようにした磁気センサを提供することにある。
本発明の磁気センサは、外部磁界の第1の方向に平行な方向の成分を検出するための第1の検出部と、外部磁界の第2の方向に平行な方向の成分を検出するための第2の検出部と、外部磁界の第3の方向に平行な方向の成分を検出するための第3の検出部と、第1ないし第3の検出部を支持する支持部とを備えている。
第1ないし第3の方向は、互いに直交している。第1ないし第3の検出部の各々は、少なくとも1つの磁気検出素子を含んでいる。第3の検出部は、更に、軟磁性材料よりなる軟磁性構造体を含んでいる。
支持部は、第3の方向に直交する基準平面を有している。基準平面は、互いに異なる第1の領域と第2の領域と第3の領域を含んでいる。第1の領域は、基準平面に第1の検出部を垂直投影してできる領域である。第2の領域は、基準平面に第2の検出部を垂直投影してできる領域である。第3の領域は、基準平面に第3の検出部を垂直投影してできる領域である。
第3の領域の重心を通り、第3の方向に垂直で且つ互いに直交する2つの直線を第1の直線と第2の直線としたとき、第1の領域は、第1の直線に平行な方向における第3の領域の両側に位置する第1の部分領域と第2の部分領域を含み、第2の領域は、第2の直線に平行な方向における第3の領域の両側に位置する第3の部分領域と第4の部分領域を含んでいる。
本発明の磁気センサにおいて、第1の領域のいかなる部分も第2の直線とは交差しなくてもよく、第2の領域のいかなる部分も第1の直線とは交差しなくてもよい。
また、本発明の磁気センサにおいて、支持部は、上面を有する基板を含んでいてもよい。この場合、第1ないし第3の検出部は、基板の上面の上または上方に配置されていてもよい。また、基準平面は、基板の上面であってもよい。
また、本発明の磁気センサにおいて、第1ないし第3の検出部に含まれる全ての磁気検出素子は、基準平面から等しい距離の位置に配置されていてもよい。
また、本発明の磁気センサにおいて、軟磁性構造体は、外部磁界の第3の方向に平行な方向の成分を受けて第3の方向に垂直な方向の出力磁界成分を出力する磁界変換部を含んでいてもよい。出力磁界成分の強度は、外部磁界の第3の方向に平行な方向の成分の強度と対応関係を有する。この場合、第3の検出部は、出力磁界成分の強度を検出してもよい。
また、本発明の磁気センサにおいて、軟磁性構造体は、少なくとも1つの軟磁性層を含んでいてもよい。
また、本発明の磁気センサにおいて、第1の領域と第2の領域は、第3の方向から見て、第3の領域の重心を中心として第1の領域を90°回転すると第2の領域に重なる位置関係であってもよい。
また、本発明の磁気センサにおいて、第1および第2の部分領域の各々は第1の直線に対して線対称な形状であってもよく、第3および第4の部分領域の各々は第2の直線に対して線対称な形状であってもよい。
また、本発明の磁気センサにおいて、少なくとも1つの磁気検出素子は、少なくとも1つの磁気抵抗効果素子であってもよい。
また、本発明の磁気センサにおいて、第1の直線は、第1の方向に平行であってもよいし、第2の方向に平行であってもよい。あるいは、第1の直線が第1の方向に対してなす角度は45°であってもよい。
本発明の磁気センサでは、第1の領域は、第1の直線に平行な方向における第3の領域の両側に位置する第1の部分領域と第2の部分領域を含み、第2の領域は、第2の直線に平行な方向における第3の領域の両側に位置する第3の部分領域と第4の部分領域を含んでいる。これにより、本発明によれば、3つの検出部の配置に起因して、2つの検出部の特性が互いに異なったり、2つの検出部の各々の特性が劣化したりすることを抑制することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサの概略の構成を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサの回路構成の一例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサにおける第1および第2の検出部の構成と第1の検出部に関する配線を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサにおける第1および第2の検出部の構成と第2の検出部に関する配線を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサにおける第3の検出部に関する配線を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサにおける磁気抵抗効果素子を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサにおける1つの抵抗部の一部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサにおける磁界変換部の構成の一例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサにおける第1ないし第3の検出部のそれぞれの一部を示す断面図である。 第1の比較例の磁気センサにX方向の外部磁界が印加された様子を示す説明図である。 第1の比較例の磁気センサにY方向の外部磁界が印加された様子を示す説明図である。 第2の比較例の磁気センサにX方向の外部磁界が印加された様子を示す説明図である。 第2の比較例の磁気センサにY方向の外部磁界が印加された様子を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサにX方向の外部磁界が印加された様子を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサにY方向の外部磁界が印加された様子を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気センサの概略の構成を示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気センサの概略の構成を示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気センサにおける第1および第2の検出部の構成と第1の検出部に関する配線を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気センサにおける第1および第2の検出部の構成と第2の検出部に関する配線を示す説明図である。 本発明の第4の実施の形態に係る磁気センサにおける第1および第2の検出部の構成を示す説明図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサの概略の構成について説明する。本実施の形態に係る磁気センサ1は、外部磁界の、互いに直交する3方向の成分を検出するセンサである。
図1に示したように、磁気センサ1は、外部磁界の第1の方向に平行な方向の成分を検出するための第1の検出部10と、外部磁界の第2の方向に平行な方向の成分を検出するための第2の検出部20と、外部磁界の第3の方向に平行な方向の成分を検出するための第3の検出部30と、支持部50とを備えている。第1ないし第3の方向は、互いに直交する。第1ないし第3の検出部10,20,30の各々は、少なくとも1つの磁気検出素子を含んでいる。
第3の検出部30は、更に、軟磁性材料よりなる軟磁性構造体40を含んでいる。軟磁性構造体40は、磁界変換部42と、少なくとも1つの軟磁性層を含んでいる。磁界変換部42は、外部磁界の第3の方向に平行な方向の成分を受けて第3の方向に垂直な方向の出力磁界成分を出力する。以下、外部磁界の第3の方向に平行な方向の成分を、入力磁界成分と言う。出力磁界成分の強度は、入力磁界成分の強度と対応関係を有する。第3の検出部30は、出力磁界成分の強度を検出することによって、入力磁界成分の強度を検出する。軟磁性構造体40については、後で詳しく説明する。
支持部50は、第1ないし第3の検出部10,20,30を支持する構造体である。支持部50は、互いに反対側に位置する下面と上面51aとを有する基板51を含んでいる。
ここで、図1に示したように、X方向、Y方向、Z方向を定義する。X方向、Y方向、Z方向は、互いに直交する。X方向とY方向は基板51の上面51aに平行な方向である。Z方向は、基板51の上面51aに垂直な方向であって、基板51の下面から上面51aに向かう方向である。また、X方向とは反対の方向を−X方向とし、Y方向とは反対の方向を−Y方向とし、Z方向とは反対の方向を−Z方向とする。以下、基準の位置に対してZ方向の先にある位置を「上方」と言い、基準の位置に対して「上方」とは反対側にある位置を「下方」と言う。また、磁気センサ1の構成要素に関して、Z方向の端に位置する面を「上面」と言い、−Z方向の端に位置する面を「下面」と言う。
本実施の形態では特に、第1の方向はX方向と一致し、第2の方向はY方向と一致し、第3の方向はZ方向と一致する。
第1ないし第3の検出部10,20,30は、基板51の上面51aの上または上方に配置されている。
支持部50は、第3の方向すなわちZ方向に直交する基準平面RPを有している。本実施の形態では特に、基準平面RPは、基板51の上面51aである。
基準平面RPは、互いに異なる第1の領域A10と第2の領域A20と第3の領域A30を含んでいる。第1の領域A10は、基準平面RPに第1の検出部10を垂直投影してできる領域である。第2の領域A20は、基準平面RPに第2の検出部20を垂直投影してできる領域である。第3の領域A30は、基準平面RPに第3の検出部30を垂直投影してできる領域である。
ここで、第3の領域A30の重心C30を通り、第3の方向(Z方向)に垂直で且つ互いに直交する2つの直線を第1の直線L1と第2の直線L2とする。本実施の形態では特に、第1の直線L1はX方向に平行であり、第2の直線L2はY方向に平行である。
本実施の形態では、第1の検出部10は、互いに異なる位置に配置された第1の部分11と第2の部分12を含んでいる。第1の領域A10は、基準平面RPに第1の部分11を垂直投影してできる第1の部分領域A11と、基準平面RPに第2の部分12を垂直投影してできる第2の部分領域A12を含んでいる。第1および第2の部分領域A11,A12は、第1の直線L1に平行な方向における第3の領域A30の両側に位置している。
また、第2の検出部20は、互いに異なる位置に配置された第1の部分21と第2の部分22を含んでいる。第2の領域A20は、基準平面RPに第1の部分21を垂直投影してできる第3の部分領域A21と、基準平面RPに第2の部分22を垂直投影してできる第4の部分領域A22を含んでいる。第3および第4の部分領域A21,A22は、第2の直線L2に平行な方向における第3の領域A30の両側に位置している。
本実施の形態では、第1および第2の部分領域A11,A12は、いずれも第1の直線L1と交差する位置にある。また、第3および第4の部分領域A21,A22は、いずれも第2の直線L2と交差する位置にある。
第1の領域A10のいかなる部分も第2の直線L2とは交差しないことが好ましい。同様に、第2の領域A20のいかなる部分も第1の直線L1とは交差しないことが好ましい。
本実施の形態では特に、第1の領域A10と第2の領域A20は、第3の方向(Z方向)から見て、第3の領域A30の重心C30を中心として第1の領域A10を90°回転すると第2の領域A20に重なる位置関係である。図1において、重心C30を中心として反時計回り方向に第1および第2の部分領域A11,A12を90°回転すると、第1および第2の部分領域A11,A12はそれぞれ第3および第4の部分領域A21,A22に重なる。
また、本実施の形態では特に、第1および第2の部分領域A11,A12の各々は、第1の直線L1に対して線対称な形状である。また、第3および第4の部分領域A21,A22の各々は、第2の直線L2に対して線対称な形状である。
図1に示したように、磁気センサ1は、更に、基板51の上面51aの上または上方に配置された複数の端子を備えている。この複数の端子は、第1の検出部10に対応する電源端子Vxおよび出力端子Vx+,Vx−と、第2の検出部20に対応する電源端子Vyおよび出力端子Vy+,Vy−と、第3の検出部30に対応する電源端子Vzおよび出力端子Vz+,Vz−と、第1ないし第3の検出部10,20,30で共通に使用されるグランド端子Gとを含んでいる。
次に、図2を参照して、磁気センサ1の回路構成の一例について説明する。この例では、第1の検出部10は、ホイートストンブリッジ回路を構成する4つの抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4を含んでいる。抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4の各々は、外部磁界の第1の方向(X方向)に平行な方向の成分に応じて変化する抵抗値を有する。抵抗部Rx1は、電源端子Vxと出力端子Vx+との間に設けられている。抵抗部Rx2は、出力端子Vx+とグランド端子Gとの間に設けられている。抵抗部Rx3は、電源端子Vxと出力端子Vx−との間に設けられている。抵抗部Rx4は、出力端子Vx−とグランド端子Gとの間に設けられている。
第2の検出部20は、ホイートストンブリッジ回路を構成する4つの抵抗部Ry1,Ry2,Ry3,Ry4を含んでいる。抵抗部Ry1,Ry2,Ry3,Ry4の各々は、外部磁界の第2の方向(Y方向)に平行な方向の成分に応じて変化する抵抗値を有する。抵抗部Ry1は、電源端子Vyと出力端子Vy+との間に設けられている。抵抗部Ry2は、出力端子Vy+とグランド端子Gとの間に設けられている。抵抗部Ry3は、電源端子Vyと出力端子Vy−との間に設けられている。抵抗部Ry4は、出力端子Vy−とグランド端子Gとの間に設けられている。
第3の検出部30は、ホイートストンブリッジ回路を構成する4つの抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4を含んでいる。抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4の各々は、磁界変換部42から出力される出力磁界成分に応じて変化する抵抗値を有する。抵抗部Rz1は、電源端子Vzと出力端子Vz+との間に設けられている。抵抗部Rz2は、出力端子Vz+とグランド端子Gとの間に設けられている。抵抗部Rz3は、電源端子Vzと出力端子Vz−との間に設けられている。抵抗部Rz4は、出力端子Vz−とグランド端子Gとの間に設けられている。
以下、抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4,Ry1,Ry2,Ry3,Ry4,Rz1,Rz2,Rz3,Rz4のうちの任意の1つを抵抗部Rと言う。抵抗部Rは、少なくとも1つの磁気検出素子を含んでいる。本実施の形態では特に、少なくとも1つの磁気検出素子は、少なくとも1つの磁気抵抗効果素子である。以下、磁気抵抗効果素子をMR素子と記す。
本実施の形態では特に、MR素子は、スピンバルブ型のMR素子である。このスピンバルブ型のMR素子は、方向が固定された磁化を有する磁化固定層と、印加磁界の方向に応じて方向が変化可能な磁化を有する自由層と、磁化固定層と自由層の間に配置されたギャップ層とを有している。自由層と磁化固定層は、いずれも磁性材料を含んでいる。スピンバルブ型のMR素子は、TMR(トンネル磁気抵抗効果)素子でもよいし、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子でもよい。TMR素子では、ギャップ層はトンネルバリア層である。GMR素子では、ギャップ層は非磁性導電層である。スピンバルブ型のMR素子では、自由層の磁化の方向が磁化固定層の磁化の方向に対してなす角度に応じて抵抗値が変化し、この角度が0°のときに抵抗値は最小値となり、角度が180°のときに抵抗値は最大値となる。各MR素子において、自由層は、磁化容易軸方向が、磁化固定層の磁化の方向に直交する方向となる形状異方性を有している。
図2において、塗りつぶした矢印は、MR素子における磁化固定層の磁化の方向を表している。図2に示した例では、抵抗部Rx1,Rx4の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向はX方向である。抵抗部Rx2,Rx3の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向は−X方向である。
また、抵抗部Ry1,Ry4の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向はY方向である。抵抗部Ry2,Ry3の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向は−Y方向である。抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向については、後で説明する。
外部磁界の第1の方向(X方向)に平行な方向の成分の検出値は、出力端子Vx+と出力端子Vx−との間の電位差と対応関係を有する。外部磁界の第2の方向(Y方向)に平行な方向の成分の検出値は、出力端子Vy+と出力端子Vy−との間の電位差と対応関係を有する。外部磁界の第3の方向(Z方向)に平行な方向の成分すなわち入力磁界成分の検出値は、出力端子Vz+と出力端子Vz−との間の電位差と対応関係を有する。例えば、各検出値は、対応する電位差に対して振幅やオフセットの調整を施したものであってもよい。
次に、図3および図4を参照して、抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4,Ry1,Ry2,Ry3,Ry4の配置の一例について説明する。この例では、第1の検出部10の第1の部分11は抵抗部Rx1,Rx4を含み、第1の検出部10の第2の部分12は抵抗部Rx2,Rx3を含んでいる。また、第2の検出部20の第1の部分21は抵抗部Ry1,Ry4を含み、第2の検出部20の第2の部分22は抵抗部Ry2,Ry3を含んでいる。図3には、第1の検出部10に関する配線も示している。また、図4には、第2の検出部20に関する配線も示している。
図3および図4において、塗りつぶした矢印は、MR素子における磁化固定層の磁化の方向を表している。図3および図4に示した例では、第1の検出部10の第1の部分11と、第1の検出部10の第2の部分12と、第2の検出部20の第1の部分21と、第2の検出部20の第2の部分22の各々において、そこに含まれる複数のMR素子の磁化固定層の磁化の方向が同じ方向になる。そのため、この例によれば、複数のMR素子の磁化固定層の磁化の方向の設定が容易になる。
図5は、第3の検出部30に関する配線を示している。
次に、図6を参照して、MR素子の構成の一例について説明する。図6に示したMR素子100は、基板51側から順に積層された反強磁性層101、磁化固定層102、ギャップ層103および自由層104を含んでいる。反強磁性層101は、反強磁性材料よりなり、磁化固定層102との間で交換結合を生じさせて、磁化固定層102の磁化の方向を固定する。
なお、MR素子100における層101〜104の配置は、図6に示した配置とは上下が反対でもよい。また、MR素子100は、反強磁性層101を含まない構成であってもよい。この構成は、例えば、反強磁性層101および磁化固定層102の代わりに、2つの強磁性層とこの2つの強磁性層の間に配置された非磁性金属層とを含む人工反強磁性構造の磁化固定層を含む構成であってもよい。また、磁気検出素子は、ホール素子、磁気インピーダンス素子等、MR素子以外の磁界を検出する素子であってもよい。
次に、図7を参照して、抵抗部Rの構成の一例について説明する。この例では、抵抗部Rは、直列に接続された複数のMR素子100を含んでいる。抵抗部Rは、更に、複数のMR素子100が直列に接続されるように、回路構成上隣接する2つのMR素子100を電気的に接続する1つ以上の接続層を含んでいる。図7に示した例では、抵抗部Rは、1つ以上の接続層として、1つ以上の下部接続層111と、1つ以上の上部接続層112とを含んでいる。下部接続層111は、回路構成上隣接する2つのMR素子100の下面に接し、この2つのMR素子100を電気的に接続する。上部接続層112は、回路構成上隣接する2つのMR素子100の上面に接し、この2つのMR素子100を電気的に接続する。
次に、図8を参照して、第3の検出部30の磁界変換部42の構成の一例について説明する。この例では、磁界変換部42は、抵抗部Rz1に対応する下部ヨーク42B1および上部ヨーク42T1と、抵抗部Rz2に対応する下部ヨーク42B2および上部ヨーク42T2と、抵抗部Rz3に対応する下部ヨーク42B3および上部ヨーク42T3と、抵抗部Rz4に対応する下部ヨーク42B4および上部ヨーク42T4とを含んでいる。
下部ヨーク42B1,42B2,42B3,42B4および上部ヨーク42T1,42T2,42T3,42T4の各々は、Z方向に垂直な方向に長い直方体形状を有している。
下部ヨーク42B1および上部ヨーク42T1は、抵抗部Rz1の近傍に配置されている。下部ヨーク42B1は、抵抗部Rz1よりも、基板51の上面51aにより近い位置に配置されている。上部ヨーク42T1は、抵抗部Rz1よりも、基板51の上面51aからより遠い位置に配置されている。上方から見たときに、抵抗部Rz1は、下部ヨーク42B1と上部ヨーク42T1の間に位置している。
下部ヨーク42B2および上部ヨーク42T2は、抵抗部Rz2の近傍に配置されている。下部ヨーク42B2は、抵抗部Rz2よりも、基板51の上面51aにより近い位置に配置されている。上部ヨーク42T2は、抵抗部Rz2よりも、基板51の上面51aからより遠い位置に配置されている。上方から見たときに、抵抗部Rz2は、下部ヨーク42B2と上部ヨーク42T2の間に位置している。
下部ヨーク42B3および上部ヨーク42T3は、抵抗部Rz3の近傍に配置されている。下部ヨーク42B3は、抵抗部Rz3よりも、基板51の上面51aにより近い位置に配置されている。上部ヨーク42T3は、抵抗部Rz3よりも、基板51の上面51aからより遠い位置に配置されている。上方から見たときに、抵抗部Rz3は、下部ヨーク42B3と上部ヨーク42T3の間に位置している。
下部ヨーク42B4および上部ヨーク42T4は、抵抗部Rz4の近傍に配置されている。下部ヨーク42B4は、抵抗部Rz4よりも、基板51の上面51aにより近い位置に配置されている。上部ヨーク42T4は、抵抗部Rz4よりも、基板51の上面51aからより遠い位置に配置されている。上方から見たときに、抵抗部Rz4は、下部ヨーク42B4と上部ヨーク42T4の間に位置している。
磁界変換部42が出力する出力磁界成分は、下部ヨーク42B1および上部ヨーク42T1によって生成されて抵抗部Rz1に印加される磁界成分と、下部ヨーク42B2および上部ヨーク42T2によって生成されて抵抗部Rz2に印加される磁界成分と、下部ヨーク42B3および上部ヨーク42T3によって生成されて抵抗部Rz3に印加される磁界成分と、下部ヨーク42B4および上部ヨーク42T4によって生成されて抵抗部Rz4に印加される磁界成分を含んでいる。
図8において、4つの白抜きの矢印は、それぞれ、入力磁界成分の方向がZ方向であるときに、抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4に印加される磁界成分の方向を表している。また、図8において、4つの塗りつぶした矢印は、それぞれ、抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4のMR素子100の磁化固定層102の磁化の方向を表している。抵抗部Rz1,Rz4のMR素子100の磁化固定層102の磁化の方向は、それぞれ、入力磁界成分の方向がZ方向であるときに抵抗部Rz1,Rz4に印加される磁界成分の方向と同じ方向である。抵抗部Rz2,Rz3のMR素子100の磁化固定層102の磁化の方向は、それぞれ、入力磁界成分の方向がZ方向であるときに抵抗部Rz2,Rz3に印加される磁界成分の方向とは反対方向である。
ここで、第3の検出部30の作用について説明する。入力磁界成分が存在しない状態では、抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4のMR素子100の自由層104の磁化の方向は、磁化固定層102の磁化の方向に対して垂直である。
入力磁界成分の方向がZ方向であるときには、抵抗部Rz1,Rz4のMR素子100では、自由層104の磁化の方向は、磁化固定層102の磁化の方向に対して垂直な方向から、磁化固定層102の磁化の方向に向かって傾く。このとき、抵抗部Rz2,Rz3のMR素子100では、自由層104の磁化の方向は、磁化固定層102の磁化の方向に対して垂直な方向から、磁化固定層102の磁化の方向とは反対方向に向かって傾く。その結果、入力磁界成分が存在しない状態と比べて、抵抗部Rz1,Rz4の抵抗値は減少し、抵抗部Rz2,Rz3の抵抗値は増加する。
入力磁界成分の方向が−Z方向の場合は、上述の場合とは逆に、入力磁界成分が存在しない状態と比べて、抵抗部Rz1,Rz4の抵抗値は増加し、抵抗部Rz2,Rz3の抵抗値は減少する。
抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4の抵抗値の変化量は、入力磁界成分の強度に依存する。
入力磁界成分の方向と強度が変化すると、抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4のそれぞれの抵抗値は、抵抗部Rz1,Rz4の抵抗値が増加すると共に抵抗部Rz2,Rz3の抵抗値が減少するか、抵抗部Rz1,Rz4の抵抗値が減少すると共に抵抗部Rz2,Rz3の抵抗値が増加するように変化する。これにより、出力端子Vz+と出力端子Vz−との間の電位差が変化する。従って、この電位差に基づいて、入力磁界成分を検出することができる。
次に、図9を参照して、第1ないし第3の検出部10,20,30の構造の一例について説明する。図9は、第1ないし第3の検出部10,20,30のそれぞれの一部を示している。この例では、第1ないし第3の検出部10,20,30は、基板51の上に配置されている。基板51は、上面51aと下面51bを有している。
第1の検出部10は、抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4の他に、それぞれ絶縁材料よりなる絶縁層66A,67A,68Aを含んでいる。絶縁層66Aは、基板51の上面51aの上に配置されている。抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4は、絶縁層66Aの上に配置されている。図9には、抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4に含まれる複数のMR素子100のうちの1つと、それに接続された下部接続層111および上部接続層112を示している。絶縁層67Aは、基板51の上面51aの上において抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4の周囲に配置されている。絶縁層68Aは、抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4および絶縁層67Aを覆っている。
第2の検出部20の構造は、第1の検出部10と同様である。すなわち、第2の検出部20は、抵抗部Ry1,Ry2,Ry3,Ry4の他に、それぞれ絶縁材料よりなる絶縁層66B,67B,68Bを含んでいる。絶縁層66Bは、基板51の上面51aの上に配置されている。抵抗部Ry1,Ry2,Ry3,Ry4は、絶縁層66Bの上に配置されている。図9には、抵抗部Ry1,Ry2,Ry3,Ry4に含まれる複数のMR素子100のうちの1つと、それに接続された下部接続層111および上部接続層112を示している。絶縁層67Bは、基板51の上面51aの上において抵抗部Ry1,Ry2,Ry3,Ry4の周囲に配置されている。絶縁層68Bは、抵抗部Ry1,Ry2,Ry3,Ry4および絶縁層67Bを覆っている。
第3の検出部30は、抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4および軟磁性構造体40の他に、それぞれ絶縁材料よりなる絶縁層61,62,63,64を含んでいる。図9に示した例では、軟磁性構造体40は、磁界変換部42と、2つの軟磁性層41,43を含んでいる。
磁界変換部42は、図8に示した下部ヨーク42B1,42B2,42B3,42B4および上部ヨーク42T1,42T2,42T3,42T4を含んでいる。図9では、下部ヨーク42B1,42B2,42B3,42B4のうちの1つを符号42Bで示し、それに対応する上部ヨーク42T1,42T2,42T3,42T4のうちの1つを符号42Tで示している。
軟磁性層41は、基板51の上面51aの上に配置されている。下部ヨーク42B1,42B2,42B3,42B4は、軟磁性層41の上に配置されている。絶縁層61は、軟磁性層41の上において下部ヨーク42B1,42B2,42B3,42B4の周囲に配置されている。
抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4は、絶縁層61の上に配置されている。図9には、抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4に含まれる複数のMR素子100のうちの1つと、それに接続された下部接続層111および上部接続層112を示している。絶縁層62は、下部ヨーク42B1,42B2,42B3,42B4および絶縁層61の上において抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4の周囲に配置されている。
上部ヨーク42T1,42T2,42T3,42T4は、絶縁層62の上に配置されている。絶縁層63は、抵抗部Rz1,Rz2,Rz3,Rz4および絶縁層62の上において上部ヨーク42T1,42T2,42T3,42T4の周囲に配置されている。
軟磁性層43は、上部ヨーク42T1,42T2,42T3,42T4および絶縁層63の上に配置されている。絶縁層64は、軟磁性層43を覆っている。
上方から見たときに、軟磁性層41,43は、第3の検出部30の全域またはほぼ全域にわたって存在する。言い換えると、基板51の上面51aすなわち基準平面RPに軟磁性層41を垂直投影してできる領域と、基準平面RPに軟磁性層43を垂直投影してできる領域は、いずれも、第3の領域A30と一致するかほぼ一致する。
図9に示した例では、第1ないし第3の検出部10,20,30に含まれる全ての磁気検出素子すなわちMR素子100は、基板51の上面51aすなわち基準平面RPから等しい距離の位置に配置されている。
なお、磁界変換部42は、下部ヨーク42B1,42B2,42B3,42B4と、上部ヨーク42T1,42T2,42T3,42T4の一方のみを含んでいてもよい。また、軟磁性構造体40は、軟磁性層41,43の一方のみを含んでいてもよい。
次に、本実施の形態に係る磁気センサ1の作用および効果について説明する。本実施の形態に係る磁気センサ1では、第1の検出部10は、外部磁界の第1の方向(X方向)に平行な方向の成分を検出し、第2の検出部20は、外部磁界の第2の方向(Y方向)に平行な方向の成分を検出する。以下、第1の方向(X方向)に平行な方向を第1の検出部10の感磁方向とも言い、第2の方向(Y方向)に平行な方向を第2の検出部20の感磁方向とも言う。本実施の形態では、第1の直線L1は第1の検出部10の感磁方向と平行であり、第2の直線L2は第2の検出部20の感磁方向と平行である。
第3の検出部30は、前述の作用によって、外部磁界の第3の方向(Z方向)に平行な方向の成分である入力磁界成分を検出する。第3の検出部30は、軟磁性構造体40を含んでいる。軟磁性構造体40は、磁界変換部42と、2つの軟磁性層41,43を含んでいる。軟磁性構造体40は、基準平面RPに平行な方向の磁界に対応する磁束を集める作用を有する。この軟磁性構造体40は、第1の検出部10と第2の検出部20の各々に印加される磁界に影響を与える。そのため、第1ないし第3の検出部10,20,30の配置によっては、軟磁性構造体40に起因して第1の検出部10と第2の検出部20の出力の特性が大きく異なる可能性がある。
また、第1および第2の検出部10,20の各々は、MR素子を含んでいる。MR素子は、磁性材料を含んでいる。そのため、第1および第2の検出部10,20も、基準平面RPに平行な方向の磁界に対応する磁束を集める作用を有する。そのため、第1ないし第3の検出部10,20,30の配置によっては、第1および第2の検出部10,20の各々の特性が、設計された特性と比べて劣化する可能性がある。
本実施の形態では、第1の領域A10は、第1の直線L1に平行な方向における第3の領域A30の両側に位置する第1の部分領域A11と第2の部分領域A12を含み、第2の領域A20は、第2の直線L2に平行な方向における第3の領域A30の両側に位置する第3の部分領域A21と第4の部分領域A22を含んでいる。これにより、本実施の形態によれば、第1ないし第3の検出部10,20,30の配置に起因して、第1および第2の検出部10,20の特性が互いに異なったり、第1および第2の検出部10,20の各々の特性が劣化したりすることを抑制することができる。以下、これについて、第1および第2の比較例と比較しながら詳しく説明する。
図10および図11は、第1の比較例の磁気センサ201の概略の構成を示している。この磁気センサ201は、外部磁界の第1の方向(X方向)に平行な方向の成分を検出するための第1の検出部210と、外部磁界の第2の方向(Y方向)に平行な方向の成分を検出するための第2の検出部220と、外部磁界の第3の方向(Z方向)に平行な方向の成分を検出するための第3の検出部230と、支持部250とを備えている。以下、第1の方向(X方向)に平行な方向を第1の検出部210の感磁方向とも言い、第2の方向(Y方向)に平行な方向を第2の検出部220の感磁方向とも言う。図示しないが、第3の検出部230は、本実施の形態における磁界変換部42と同様の磁界変換部を含んでいる。この磁界変換部は、軟磁性構造体に対応する。
支持部250は、第3の方向(Z方向)に直交する基準平面RP2を有している。基準平面RP2は、互いに異なる第1の領域A210と第2の領域A220と第3の領域A230を含んでいる。第1の領域A210は、基準平面RP2に第1の検出部210を垂直投影してできる領域である。第2の領域A220は、基準平面RP2に第2の検出部220を垂直投影してできる領域である。第3の領域A230は、基準平面RP2に第3の検出部230を垂直投影してできる領域である。
第1の領域A210と第3の領域A230と第2の領域A220は、第1の方向(X方向)に沿って、この順に並んでいる。
図10は、磁気センサ201にX方向の外部磁界が印加された様子を表している。図11は、磁気センサ201にY方向の外部磁界が印加された様子を表している。図10および図11において、矢印の付いた複数の曲線は、第3の領域A230の近傍における磁束を模式的に表している。図10および図11に示したように、第3の検出部230に含まれる磁界変換部は、基準平面RP2に平行な方向の磁界に対応する磁束を集める作用を有する。
上記の磁界変換部の作用により、第1の検出部210では、その感磁方向に直交する方向の外部磁界が印加されたとき(図11参照)よりも、その感磁方向の外部磁界が印加されたとき(図10参照)の方が、第1の検出部210における磁束密度が大きくなる。これとは逆に、第2の検出部220では、その感磁方向に直交する方向の外部磁界が印加されたとき(図10参照)よりも、その感磁方向の外部磁界が印加されたとき(図11参照)の方が、第2の検出部220における磁束密度が小さくなる。その結果、第1の検出部210と第2の検出部220では、出力の特性、具体的には感磁方向に対して外部磁界の方向がなす角度の変化に対する出力の変化の特性が大きく異なる。
図12および図13は、第2の比較例の磁気センサ301の概略の構成を示している。磁気センサ301は、以下の点で、本実施の形態に係る磁気センサ1と異なっている。磁気センサ301では、第1の検出部10は、第2の部分12を含んでおらず、第1の部分11のみによって構成されている。従って、第1の領域A10は、第2の部分領域A12を含んでおらず、第1の部分領域A11のみによって構成されている。また、第2の検出部20は、第2の部分22を含んでおらず、第1の部分21のみによって構成されている。従って、第2の領域A20は、第4の部分領域A22を含んでおらず、第3の部分領域A21のみによって構成されている。
このように、磁気センサ301では、第1の領域A10は、第1の直線L1に平行な方向における第3の領域A30の片側にのみ存在し、第2の領域A20は、第2の直線L2に平行な方向における第3の領域A30の片側にのみ存在している。これは、以下のように言い換えることができる。第1の領域A10は第2の直線L2の片側にのみ存在し、第2の領域A20は第1の直線L1の片側にのみ存在している。第1の検出部10は、第2の直線L2を含むYZ平面の片側にのみ存在し、第2の検出部20は、第1の直線L1を含むXZ平面の片側にのみ存在している。
図12は、磁気センサ301にX方向の外部磁界が印加された様子を表している。図13は、磁気センサ301にY方向の外部磁界が印加された様子を表している。図12および図13において、矢印の付いた複数の曲線は、第3の領域A30の近傍における磁束を模式的に表している。
図12に示したように、磁気センサ301にX方向の外部磁界が印加されたときには、第3の領域A30の近傍において、磁束の方向や密度は、第1の直線L1を含むXZ平面に対して非対称である。これは、磁束を集める作用を有する第2の検出部20が、第1の直線L1を含むXZ平面の片側にのみ存在しているためである。
第1の検出部10は、第1の直線L1を含むXZ平面によって2つの部分に分けることができる。図12に示した状況では、第1の検出部10の上記2つの部分において、磁界は、第1の直線L1を含むXZ平面に対して非対称になる。第1の検出部10の上記2つの部分に、第1の直線L1を含むXZ平面に対して対称な磁界が印加されることを前提として、第1の検出部10が設計されている場合には、図12に示した状況では、X方向の外部磁界が印加されたときの第1の検出部10の特性が、設計された特性と比べて劣化する場合がある。
図13に示したように、磁気センサ301にY方向の外部磁界が印加されたときには、第3の領域A30の近傍において、磁束の方向や密度は、第2の直線L2を含むYZ平面に対して非対称である。これは、磁束を集める作用を有する第1の検出部10が、第2の直線L2を含むYZ平面の片側にのみ存在しているためである。
第2の検出部20は、第2の直線L2を含むYZ平面によって2つの部分に分けることができる。図13に示した状況では、第2の検出部20の上記2つの部分において、磁界は、第2の直線L2を含むYZ平面に対して非対称になる。第2の検出部10の上記2つの部分に、第2の直線L2を含むYZ平面に対して対称な磁界が印加されることを前提として、第2の検出部20が設計されている場合には、図13に示した状況では、Y方向の外部磁界が印加されたときの第2の検出部20の特性は、設計された特性と比べて劣化する場合がある。
次に、図14および図15を参照して、本実施の形態に係る磁気センサ1について、X方向の外部磁界が印加されたときと、Y方向の外部磁界が印加されたときの様子を説明する。図14は、磁気センサ1にX方向の外部磁界が印加された様子を表している。図15は、磁気センサ1にY方向の外部磁界が印加された様子を表している。図14および図15において、矢印の付いた複数の曲線は、第3の領域A30の近傍における磁束を模式的に表している。
始めに、第1の比較例と比較したときの本実施の形態の効果について説明する。前述のように、第3の検出部30に含まれる軟磁性構造体40は、基準平面RPに平行な方向の磁界に対応する磁束を集める作用を有する。
本実施の形態に係る磁気センサ1では、上記の軟磁性構造体40の作用により、第1の検出部10では、その感磁方向に直交する方向の外部磁界が印加されたとき(図15参照)よりも、その感磁方向の外部磁界が印加されたとき(図14参照)の方が、第1の検出部10における磁束密度が大きくなる。同様に、第2の検出部20では、その感磁方向に直交する方向の外部磁界が印加されたとき(図14参照)よりも、その感磁方向の外部磁界が印加されたとき(図15参照)の方が、第2の検出部20における磁束密度が大きくなる。その結果、第1の検出部10と第2の検出部20では、出力の特性、具体的には感磁方向に対して外部磁界の方向がなす角度の変化に対する出力の変化の特性が同じかほぼ同じになる。このように、本実施の形態によれば、軟磁性構造体40に起因して第1の検出部10と第2の検出部20の出力の特性が異なることを抑制することができる。
上記の効果は、特に、第1の領域A10と第2の領域A20が、第3の方向(Z方向)から見て、重心C30を中心として第1の領域A10を90°回転すると第2の領域A20に重なる位置関係であることによって、顕著に発揮される。
また、第1ないし第3の検出部10,20,30に含まれる全ての磁気検出素子すなわちMR素子100が、基板51の上面51aすなわち基準平面RPから等しい距離の位置に配置されていることによっても、上記の効果が顕著に発揮される。
また、本実施の形態では、軟磁性構造体40の作用により、第1の検出部10と第2の検出部20の各々において、感磁方向の外部磁界が印加されたときの磁束密度をより大きくすることができる。その結果、本実施の形態によれば、第1の検出部10と第2の検出部20の各々の感度を高めることができる。この効果は、軟磁性構造体40が軟磁性層41,43の少なくとも一方を含むことにより、顕著に発揮される。
次に、第2の比較例と比較したときの本実施の形態の効果について説明する。本実施の形態では、第1の領域A10は、第1の直線L1に平行な方向における第3の領域A30の両側に位置する第1および第2の部分領域A11,A12を含んでいる。これは、以下のように言い換えることができる。第1および第2の部分領域A11,A12は、第2の直線L2の両側に位置している。第1の検出部10の第1および第2の部分11,12は、第2の直線L2を含むYZ平面の両側に存在している。
また、第2の領域A20は、第2の直線L2に平行な方向における第3の領域A30の両側に位置する第3および第4の部分領域A21,A22を含んでいる。これは、以下のように言い換えることができる。第3および第4の部分領域A21,A22は、第1の直線L1の両側に位置している。第2の検出部20の第1および第2の部分21,22は、第1の直線L1を含むXZ平面の両側に存在している。
これらの特徴により、本実施の形態では、図14に示したように、磁気センサ1にX方向の外部磁界が印加されたときには、第3の領域A30の近傍において、磁束の方向や密度は、第1の直線L1を含むXZ平面に対して対称かほぼ対称になる。また、図15に示したように、磁気センサ1にY方向の外部磁界が印加されたときには、第3の領域A30の近傍において、磁束の方向や密度は、第2の直線L2を含むYZ平面に対して対称かほぼ対称になる。そのため、本実施の形態によれば、第1および第2の検出部10,20の各々の特性が、設計された特性と比べて劣化することを抑制することができる。
上記の効果は、特に、第1および第2の部分領域A11,A12の各々が第1の直線L1に対して線対称な形状であり、第3および第4の部分領域A21,A22の各々が第2の直線L2に対して線対称な形状であることにより、顕著に発揮される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、第1ないし第3の検出部10,20,30の配置に起因して、第1および第2の検出部10,20の特性が互いに異なったり、第1および第2の検出部10,20の各々の特性が劣化したりすることを抑制することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。始めに、図16を参照して、本実施の形態に係る磁気センサ1の概略の構成について説明する。
本実施の形態では、第1の検出部10と第2の検出部20の位置が、第1の実施の形態とは異なっている。図16に示したように、本実施の形態における第1の検出部10は、図1に示した第1の検出部10を、第3の領域A30の重心C30を中心として反時計回り方向に90°回転させた位置にある。従って、本実施の形態における第1の領域A10は、図1に示した第1の領域A10を、重心C30を中心として反時計回り方向に90°回転させた位置にある。また、本実施の形態における第2の検出部20は、図1に示した第2の検出部20を、重心C30を中心として反時計回り方向に90°回転させた位置にある。従って、本実施の形態における第2の領域A20は、図1に示した第2の領域A20を、重心C30を中心として反時計回り方向に90°回転させた位置にある。
本実施の形態では、重心C30を通り第1および第2の部分領域A11,A12と交差する第1の直線L1は第2の方向(Y方向)に平行である。また、重心C30を通り第3および第4の部分領域A21,A22と交差する第2の直線L2は第1の方向(X方向)に平行である。従って、本実施の形態では、第1の直線L1は第1の検出部10の感磁方向に対して垂直であり、第2の直線L2は第2の検出部20の感磁方向に対して垂直である。
本実施の形態では、第3の検出部30に含まれる軟磁性構造体40の作用により、第1の検出部10では、その感磁方向の外部磁界が印加されたときよりも、その感磁方向に直交する方向の外部磁界が印加されたときの方が、第1の検出部10における磁束密度が大きくなる。同様に、第2の検出部20では、その感磁方向の外部磁界が印加されたときよりも、その感磁方向に直交する方向の外部磁界が印加されたときの方が、第2の検出部20における磁束密度が大きくなる。その結果、第1の検出部10と第2の検出部20では、出力の特性、具体的には感磁方向に対して外部磁界の方向がなす角度の変化に対する出力の変化の特性が同じかほぼ同じになる。従って、第1の実施の形態と同様に、本実施の形態によれば、軟磁性構造体40に起因して第1の検出部10と第2の検出部20の出力の特性が異なることを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態に係る磁気センサ1の効果のうち、軟磁性構造体40の作用によって第1の検出部10と第2の検出部20の各々の感度を高めることができるという効果は得られない。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。始めに、図17を参照して、本実施の形態に係る磁気センサ1の概略の構成について説明する。
本実施の形態における第1の検出部10、第2の検出部20および第3の検出部30は、図1に示した第1の検出部10、第2の検出部20および第3の検出部30を、第3の領域A30の重心C30を中心として反時計回り方向に45°回転させた位置にある。従って、本実施の形態における第1の領域A10、第2の領域A20および第3の領域A30は、図1に示した第1の領域A10、第2の領域A20および第3の領域A30を、重心C30を中心として反時計回り方向に45°回転させた位置にある。
第1の実施の形態と同様に、第1の検出部10は第1の部分11と第2の部分12を含み、第1の領域A10は第1および第2の部分領域A11,A12を含んでいる。また、第2の検出部20は第1の部分21と第2の部分22を含み、第2の領域A20は第3および第4の部分領域A21,A22を含んでいる。
また、本実施の形態では、重心C30を通り第1および第2の部分領域A11,A12と交差する第1の直線L1が第1の方向(X方向)に対してなす角度は45°であり、重心C30を通り第3および第4の部分領域A21,A22と交差する第2の直線L2が第2の方向(Y方向)に対してなす角度は45°である。
次に、図18および図19を参照して、本実施の形態における第1および第2の検出部10,20の構成の一例について説明する。この例では、第1の実施の形態と同様に、第1の検出部10の第1の部分11は、抵抗部Rx1,Rx4を含み、第1の検出部10の第2の部分12は、抵抗部Rx2,Rx3を含んでいる。抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4と、電源端子Vx、出力端子Vx+,Vx−およびグランド端子Gとの接続関係は、第1の実施の形態と同じである。図18には、第1の検出部10に関する配線も示している。
また、第2の検出部20の第1の部分21は、抵抗部Ry1,Ry4を含み、第2の検出部20の第2の部分22は、抵抗部Ry2,Ry3を含んでいる。抵抗部Ry1,Ry2,Ry3,Ry4と、電源端子Vy、出力端子Vy+,Vy−およびグランド端子Gとの接続関係は、第1の実施の形態と同じである。図19には、第2の検出部20に関する配線も示している。
抵抗部Rx1,Rx2,Rx3,Rx4,Ry1,Ry2,Ry3,Ry4の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向は、第1の実施の形態と同じである。図18および図19において、塗りつぶした矢印は、MR素子における磁化固定層の磁化の方向を表している。
本実施の形態では、第1の直線L1が、第1の方向(X方向)に平行な方向すなわち第1の検出部10の感磁方向に対してなす角度は45°である。第2の直線L2が、第2の方向(Y方向)に平行な方向すなわち第2の検出部20の感磁方向に対してなす角度も、45°である。これにより、本実施の形態では、第1の検出部10と第2の検出部20では、出力の特性、具体的には感磁方向に対して外部磁界の方向がなす角度の変化に対する出力の変化の特性が同じかほぼ同じになる。従って、第1の実施の形態と同様に、本実施の形態によれば、軟磁性構造体40に起因して第1の検出部10と第2の検出部20の出力の特性が異なることを抑制することができる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。始めに、図20を参照して、本実施の形態に係る磁気センサ1が第3の実施の形態と異なる点について説明する。本実施の形態では、第1の方向は、X方向から、図20における反時計回り方向に45°回転した方向と一致し、第2の方向は、Y方向から、図20における反時計回り方向に45°回転した方向と一致する。以下、本実施の形態における第1の方向を記号D1で表し、本実施の形態における第2の方向を記号D2で表す。
本実施の形態では、第1の直線L1は第1の方向D1に平行であり、第2の直線L2は第2の方向D2に平行である。
第1の検出部10は、外部磁界の第1の方向D1に平行な方向の成分を検出できるように構成されている。具体的には、本実施の形態では、第1の検出部10の抵抗部Rx1,Rx4の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向は、第1の方向D1である。第1の検出部10の抵抗部Rx2,Rx3の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向は、第1の方向D1とは反対の方向である。本実施の形態では、第1の方向D1に平行な方向が第1の検出部10の感磁方向である。
また、第2の検出部20は、外部磁界の第2の方向D2に平行な方向の成分を検出できるように構成されている。具体的には、本実施の形態では、第2の検出部20の抵抗部Ry1,Ry4の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向は、第2の方向D2である。第2の検出部20の抵抗部Ry2,Ry3の各々におけるMR素子の磁化固定層の磁化の方向は、第2の方向D2とは反対の方向である。本実施の形態では、第2の方向D2に平行な方向が第2の検出部20の感磁方向である。
図20において、塗りつぶした矢印は、MR素子における磁化固定層の磁化の方向を表している。
本実施の形態における第1ないし第3の検出部10,20,30の構成は、第1の実施の形態における第1ないし第3の検出部10,20,30を第3の領域A30の重心C30を中心として反時計回り方向に45°回転させて得られる構成である。
以下、本実施の形態における第1および第2の検出部10,20を用いて、外部磁界のX方向に平行な方向の成分と、外部磁界のY方向に平行な方向の成分を検出する場合について説明する。まず、出力端子Vx+と出力端子Vx−との間の電位差をV1とし、出力端子Vy+と出力端子Vy−との間の電位差をV2とする。外部磁界のX方向に平行な方向の成分の検出値は、下記の式(1)で表される値Sxと対応関係を有する。外部磁界のY方向に平行な方向の成分の検出値は、下記の式(2)で表される値Syと対応関係を有する。
Sx=V1−V2 …(1)
Sy=V1+V2 …(2)
外部磁界のX方向に平行な方向の成分の検出値は、値Sxに対して振幅やオフセットの調整を施したものであってもよい。外部磁界のY方向に平行な方向の成分の検出値は、値Syに対して振幅やオフセットの調整を施したものであってもよい。
本実施の形態では、第1の直線L1は第1の検出部10の感磁方向に平行であり、第2の直線L2は第2の検出部20の感磁方向に平行である。そのため、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、第1の検出部10と第2の検出部20では、出力の特性、具体的には感磁方向に対して外部磁界の方向がなす角度の変化に対する出力の変化の特性が同じかほぼ同じになる。従って、第1の実施の形態と同様に、本実施の形態によれば、軟磁性構造体40に起因して第1の検出部10と第2の検出部20の出力の特性が異なることを抑制することができる。
本実施の形態において、第1ないし第3の検出部10,20,30の構成は、第2の実施の形態における第1ないし第3の検出部10,20,30を第3の領域A30の重心C30を中心として反時計回り方向に45°回転させて得られる構成であってもよい。この場合には、第1の直線L1は、第2の方向D2に平行であって、第1の検出部10の感磁方向に対して垂直である。また、第2の直線L2は、第1の方向D1に平行であって、第2の検出部20の感磁方向に対して垂直である。この場合には、第2の実施の形態と同様の作用によって、軟磁性構造体40に起因して第1の検出部10と第2の検出部20の出力の特性が異なることを抑制することができる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1ないし第3の実施の形態のいずれかと同様である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、第1ないし第3の検出部の各々の構成は、各実施の形態に示した例に限られず、請求の範囲の要件を満たすものであればよい。
1…磁気センサ、10…第1の検出部、20…第2の検出部、30…第3の検出部、40…軟磁性構造体、50…支持部、A10…第1の領域、A20…第2の領域、A30…第3の領域。

Claims (12)

  1. 外部磁界の第1の方向に平行な方向の成分を検出するための第1の検出部と、
    前記外部磁界の第2の方向に平行な方向の成分を検出するための第2の検出部と、
    前記外部磁界の第3の方向に平行な方向の成分を検出するための第3の検出部と、
    前記第1ないし第3の検出部を支持する支持部とを備えた磁気センサであって、
    前記第1ないし第3の方向は、互いに直交し、
    前記第1ないし第3の検出部の各々は、少なくとも1つの磁気検出素子を含み、
    前記第3の検出部は、更に、軟磁性材料よりなる軟磁性構造体を含み、
    前記支持部は、前記第3の方向に直交する基準平面を有し、
    前記基準平面は、互いに異なる第1の領域と第2の領域と第3の領域を含み、
    前記第1の領域は、前記基準平面に前記第1の検出部を垂直投影してできる領域であり、
    前記第2の領域は、前記基準平面に前記第2の検出部を垂直投影してできる領域であり、
    前記第3の領域は、前記基準平面に前記第3の検出部を垂直投影してできる領域であり、
    前記第3の領域の重心を通り、前記第3の方向に垂直で且つ互いに直交する2つの直線を第1の直線と第2の直線としたとき、前記第1の領域は、前記第1の直線に平行な方向における前記第3の領域の両側に位置する第1の部分領域と第2の部分領域を含み、前記第2の領域は、前記第2の直線に平行な方向における前記第3の領域の両側に位置する第3の部分領域と第4の部分領域を含むことを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記第1の領域のいかなる部分も前記第2の直線とは交差せず、前記第2の領域のいかなる部分も前記第1の直線とは交差しないことを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
  3. 前記支持部は、上面を有する基板を含み、
    前記第1ないし第3の検出部は、前記基板の上面の上または上方に配置され、
    前記基準平面は、前記基板の上面であることを特徴とする請求項1または2記載の磁気センサ。
  4. 前記第1ないし第3の検出部に含まれる全ての磁気検出素子は、前記基準平面から等しい距離の位置に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気センサ。
  5. 前記軟磁性構造体は、前記外部磁界の第3の方向に平行な方向の成分を受けて前記第3の方向に垂直な方向の出力磁界成分を出力する磁界変換部を含み、
    前記出力磁界成分の強度は、前記外部磁界の第3の方向に平行な方向の成分の強度と対応関係を有し、
    前記第3の検出部は、前記出力磁界成分の強度を検出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気センサ。
  6. 前記軟磁性構造体は、少なくとも1つの軟磁性層を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の磁気センサ。
  7. 前記第1の領域と第2の領域は、前記第3の方向から見て、前記第3の領域の重心を中心として前記第1の領域を90°回転すると前記第2の領域に重なる位置関係であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の磁気センサ。
  8. 前記第1および第2の部分領域の各々は、前記第1の直線に対して線対称な形状であり、前記第3および第4の部分領域の各々は、前記第2の直線に対して線対称な形状であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の磁気センサ。
  9. 前記少なくとも1つの磁気検出素子は、少なくとも1つの磁気抵抗効果素子であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の磁気センサ。
  10. 前記第1の直線は、前記第1の方向に平行であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の磁気センサ。
  11. 前記第1の直線は、前記第2の方向に平行であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の磁気センサ。
  12. 前記第1の直線が前記第1の方向に対してなす角度は45°であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の磁気センサ。
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