JP2019100474A - 車両の変速制御装置 - Google Patents

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翔 奥谷
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大樹 宝藤
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匡史 諏訪部
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Abstract

【課題】 コースト走行中に有段変速機がダウンシフトする際のショックを抑制できる車両の変速制御装置を提供する。【解決手段】 変速機コントローラ12は、フューエルカット中のコースト走行状態で副変速機30がダウンシフトしている場合に、フューエルカットが終了すると判断されたときには、Lowブレーキ32の伝達トルク容量の上昇勾配を、副変速機30の入力トルクの絶対値Tに応じた伝達トルク容量の上昇勾配よりも小さくするショック抑制制御を実行する。【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の変速制御装置に関する。
特許文献1には、クラッチおよびブレーキの掛け替えにより変速する有段変速機を備えた自動変速機が開示されている。
特開2010-209946号公報
上記従来技術において、コースト走行時、運転者のDレンジからLレンジへのセレクト操作に伴う有段変速機のダウンシフト中に、ロックアップクラッチの解放に起因するエンジン回転の低下により、エンジンへの燃料供給を再開するフューエルカットリカバーが発生するシーンがある。このとき、有段変速機の掛け替え変速中におけるローブレーキの伝達トルク容量は、有段変速機の入力トルクの絶対値に応じて決定されるため、フューエルカットリカバーによりエンジントルクが立ち上がったとき、ローブレーキの伝達トルク容量が増大から減少に急転することにより、ショック(減速度抜け)が生じるおそれがあった。
本発明の目的の一つは、コースト走行中に有段変速機がダウンシフトする際のショックを抑制できる車両の変速制御装置を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る車両の変速制御装置では、フューエルカット中のコースト走行状態で有段変速機がダウンシフトしている場合に、フューエルカットが終了すると判断されたときには、締結側摩擦締結要素の締結容量の上昇勾配を、有段変速機の入力トルクに応じた締結容量の上昇勾配よりも小さくするショック抑制制御を実行する。
よって、コースト走行中に有段変速機がダウンシフトする際のショックを抑制できる。
実施形態1に係る無段変速機を搭載した車両の概略構成図である。 実施形態1に係る変速機コントローラの内部構成を示す図である。 変速機コントローラの記憶装置に格納されている変速マップの一例を示す図である。 変速機コントローラの記憶装置に格納されているロップアップ制御マップの一例を示す図である。 従来のロックアップ制御のタイムチャートである。 コーストロックアップ時のロックアップ制御の流れを示すフローチャートである。 ショック抑制制御の流れを示すフローチャートである。 実施形態1のロックアップ制御のタイムチャートである。 実施形態1のショック抑制制御のタイムチャートである。
〔実施形態1〕
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、ある変速機構の「変速比」は、当該変速機構の入力回転速度を当該変速機構の出力回転速度で割って得られる値である。また、「最Low変速比」は当該変速機構の最大変速比を意味し、「最High変速比」は当該変速機構の最小変速比を意味する。
図1は、実施形態1に係る無段変速機を搭載した車両の概略構成図である。この車両は動力源としてエンジン1を備える。エンジン1の出力回転は、トルクコンバータ2、第1ギヤ列3、バリエータ20、副変速機30(以下、バリエータ20と副変速機30を合わせて、単に「変速機4」という。)、第2ギヤ列5、終減速装置6を介して駆動輪7へと伝達される。第2ギヤ列5には駐車時に変速機4の出力軸を機械的に回転不能にロックするパーキング機構8が設けられている。
また、車両には、エンジン1を制御するエンジンコントローラ1a、エンジン1の動力の一部を利用して駆動されるオイルポンプ10と、オイルポンプ10からの油圧を調圧して変速機4の各部位に供給する油圧制御回路11と、油圧制御回路11を制御する制御装置としての変速機コントローラ12とが設けられている。
各構成について説明する。トルクコンバータ2は、ポンプインペラ2a、タービンランナ2bおよびロックアップクラッチ2cを有する。ポンプインペラ2aは、エンジン1に連結されている。タービンランナ2bは、第1ギヤ列3に連結されている。ロックアップクラッチ2cは、ポンプインペラ2aとタービンランナ2bとを一体的に連結可能である。変速機4は、バリエータ20と、バリエータ20に対して直列に設けられる副変速機30とを備える。「直列に設けられる」とは同動力伝達経路においてバリエータ20と副変速機30が直列に設けられるという意味である。副変速機30は、この例のようにバリエータ20の出力軸に直接接続されていてもよいし、その他の変速ないし動力伝達機構(例えば、ギヤ列)を介して接続されていてもよい。
バリエータ20は、プライマリプーリ21と、セカンダリプーリ22と、プーリ21,22の間に掛け回されるVベルト23とを備えるベルト式無段変速機である。プーリ21,22は、それぞれ固定円錐板と、この固定円錐板に対してシーブ面を対向させた状態で配置され固定円錐板との間にV溝を形成する可動円錐板と、この可動円錐板の背面に設けられて可動円錐板を軸方向に変位させる油圧シリンダ23a,23bとを備える。油圧シリンダ23a,23bに供給される油圧を調整すると、V溝の幅が変化してVベルト23と各プーリ21,22との接触半径が変化し、バリエータ20の変速比vRatioが無段階に変化する。
副変速機30は前進2段・後進1段の変速機構である。副変速機30は、2つの遊星歯車のキャリアを連結したラビニョウ型遊星歯車機構31と、ラビニョウ型遊星歯車機構31を構成する複数の回転要素に接続され、それらの連係状態を変更する複数の摩擦締結要素(Lowブレーキ32、Highクラッチ33、Revブレーキ34)とを備える。各摩擦締結要素32〜34への供給油圧を調整し、各摩擦締結要素32〜34の締結・解放状態を変更すると、副変速機30の変速段が変更される。例えば、Lowブレーキ32を締結し、Highクラッチ33およびRevブレーキ34を解放すれば副変速機30の変速段は1速となる。Highクラッチ33を締結し、Lowブレーキ32およびRevブレーキ34を解放すれば副変速機30の変速段は1速よりも変速比が小さな2速となる。また、Revブレーキ34を締結し、Lowブレーキ32およびHighクラッチ33を解放すれば副変速機30の変速段は後進となる。なお、以下の説明では、副変速機30の変速段が1速であるとき「変速機4が低速モードである」と表現し、2速であるとき「変速機4が高速モードである」と表現する。
図2は、実施形態1に係る変速機コントローラの内部構成を示す図である。変速機コントローラ12は、図2に示すように、CPU121と、RAMおよびROMからなる記憶装置122と、入力インターフェース123と、出力インターフェース124と、これらを相互に接続するバス125とから構成される。
入力インターフェース123には、アクセルペダルの開度(以下、「アクセル開度APO」という。)を検出するアクセル開度センサ41の出力信号、変速機4の入力回転速度(=プライマリプーリ21の回転速度、以下、「プライマリ回転速度Npri」という。)を検出する回転速度センサ42の出力信号、車両の走行速度(以下、「車速VSP」という。)を検出する車速センサ43の出力信号、変速機4の油温を検出する油温センサ44の出力信号、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ45の出力信号(レンジ信号)などが入力される。運転者は、セレクトレバーの操作により変速機4の各レンジ(P,R,N,D,S,L)を選択可能である。Sレンジは、いわゆる2速レンジであり、Dレンジよりも低速側の変速比での変速のみが許容されている。Lレンジは、いわゆる1速レンジであり、Sレンジよりもさらに低速側の変速比での変速のみが許容されている。
記憶装置122には、変速機4の変速制御プログラム、この変速制御プログラムで用いる変速マップ(図3)が格納されている。CPU121は、記憶装置122に格納されている変速制御プログラムを読み出して実行し、入力インターフェース123を介して入力される各種信号に対して各種演算処理を施して変速制御信号を生成し、生成した変速制御信号を、出力インターフェース124を介して油圧制御回路11に出力する。
油圧制御回路11は複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路11は、変速機コントローラ12からの変速制御信号に基づき、複数の油圧制御弁を制御して油圧の供給経路を切り換えると共にオイルポンプ10で発生した油圧から必要な油圧を調製し、これを変速機4の各部位に供給する。これにより、バリエータ20の変速比vRatio、副変速機30の変速段が変更され、変速機4の変速が行われる。
図3は、変速機コントローラの記憶装置に格納されている変速マップの一例を示す図である。この変速マップ上では変速機4の動作点が車速VSPとプライマリ回転速度Npriとに基づき決定される。変速機4の動作点と変速マップ左下隅の零点を結ぶ線の傾きが変速機4の変速比(バリエータ20の変速比vRatioに副変速機30の変速比subRatioを掛けて得られる全体の変速比、以下、「スルー変速比Ratio」という。)を表している。この変速マップには、従来のベルト式無段変速機の変速マップと同様に、アクセル開度APO毎に変速線が設定されており、変速機4の変速はアクセル開度APOに応じて選択される変速線に従って行われる。なお、図3には簡単のため、Dレンジにおける、全負荷線(アクセル開度APO=8/8のときの変速線)、パーシャル線(アクセル開度APO=4/8のときの変速線)、コースト線(アクセル開度APO=0のときの変速線)のみが示されている。
変速機4が低速モードのときは、変速機4はバリエータ20の変速比vRatioを最大にして得られる低速モード最Low線とバリエータ20の変速比vRatioを最小にして得られる低速モード最High線とに挟まれた領域内を変速可能である。このとき、変速機4の動作点はA領域とB領域内を移動する。一方、変速機4が高速モードのときは、変速機4はバリエータ20の変速比vRatioを最大にして得られる高速モード最Low線とバリエータ20の変速比vRatioを最小にして得られる高速モード最High線とに挟まれた領域内を変速可能である。このとき、変速機4の動作点はB領域とC領域内を移動する。
副変速機30の各変速段の変速比は、低速モード最High線に対応する変速比(低速モード最High変速比)が高速モード最Low線に対応する変速比(高速モード最Low変速比)よりも小さくなるように設定されている。これにより、低速モードで取り得る変速機4のスルー変速比Ratioの範囲である低速モードレシオ範囲と高速モードで取り得る変速機4のスルー変速比Ratioの範囲である高速モードレシオ範囲とが部分的に重複し、変速機4の動作点が高速モード最Low線と低速モード最High線で挟まれるB領域にあるときは、変速機4は低速モード、高速モードのいずれのモードも選択可能になっている。
変速機コントローラ12は、この変速マップを参照して、車速VSPおよびアクセル開度APOに対応するスルー変速比Ratioを到達スルー変速比DRatioとして設定する。この到達スルー変速比DRatioは、当該運転状態でスルー変速比Ratioが最終的に到達すべき目標値である。そして、変速機コントローラ12は、スルー変速比Ratioを所望の応答特性で到達スルー変速比DRatioに追従させるための過渡的な目標値である目標スルー変速比tRatioを設定し、スルー変速比Ratioが目標スルー変速比tRatioに一致するようにバリエータ20および副変速機30を制御する。変速マップ上において、低速モード最High線は、副変速機30の1速から2速への切り替えを判定するための変速線として機能し、高速モード最Low線は、副変速機30の2速から1速への切り替えを判定するための変速線として機能する。変速機コントローラ12は、変速機4の動作点が変速線を跨いで変化した場合、副変速機30の変速制御を行う。このとき、変速機コントローラ12は、バリエータ20の変速制御を副変速機30の変速制御に協調させる。なお、図3において、Lレンジハイリミッタ線は、Lレンジにおけるコースト線(アクセル開度APO=0のときの変速線)に相当し、Lレンジにおける最High変速比(最小変速比)を規定する。同様に、Sレンジハイリミッタ線は、Sレンジにおけるコースト線に相当し、Sレンジにおけるスルー変速比DRatioの最High変速比を規定する。
エンジンコントローラ1aは、アクセル開度APO等の各入力情報に基づき、エンジン1の運転状態に応じて、気筒毎に設けられた各インジェクタから所定気筒に所定量の燃料を噴射する。また、運転者がアクセルペダルから足を離したアクセルペダル解放時には、コースト走行中の燃料消費の無駄を防止するために、燃料供給を中止するフューエルカットを行う。
また、エンジンコントローラ1aは、各入力情報に基づき、エンジン1の運転状態に応じて、気筒毎に設けられた点火装置を介して所定気筒の点火栓を所定タイミングで点火させる。これにより、エンジン1は所定の通りに運転され、コースト走行中は所定の通りにフューエルカットされる。さらに、エンジンコントローラ1aは、エンジン回転が所定のリカバー閾値以下まで低下すると、各インジェクタから所定気筒に所定量の燃料を再噴射するフューエルカットリカバーを行うことによりエンジンストールを防止する。
次に、ロックアップ制御について説明する。ロックアップクラッチ2cは、アプライ側とリリース側の両方の油室に油圧を給排することにより締結状態を制御する構成であり、締結圧をアプライ側に供給することで締結状態とし、解放圧をリリース側に供給することで解放状態とする。図4は、変速機コントローラの記憶装置に格納されているロップアップ制御マップの一例を示す図である。このロックアップ制御マップ上ではロックアップクラッチ2cの締結/解放が車速VSPおよびアクセル開度APOに応じた作動点に基づき決定される。変速機コントローラ12は、車速VSPおよびアクセル開度APOからロックアップ制御マップを参照してロックアップクラッチ2cを締結または解放する。ロックアップ制御マップには、ロックアップクラッチ2cを解放するトルコン領域(L/U OFF領域)およびロックアップクラッチ2cを締結するロックアップ領域(L/U ON領域)が定められている。ロックアップ制御マップでは、作動点のL/U OFF領域からL/U ON領域への移動(解放から締結への切り替え)を判定するL/U ON線を破線で、作動点のL/U ON領域からL/U OFF領域への移動(締結から解放への切り替え)を判定するL/U OFF線を実線でレンジ毎(Dレンジ、Sレンジ、Lレンジ)に示している。L/U ON線およびL/U OFF線にはロックアップのハンチングを回避するためのヒステリシスが設定されている。
ロックアップ制御マップにおいて、L/U ON領域は、Dレンジ、Sレンジ、Lレンジの順に広く設定されている。換言すると、L/U OFF領域は、Lレンジ、Sレンジ、Dレンジの順に広く設定されている。Lレンジではバリエータ20の変速比が最大または最大付近となるため、中高車速域でロックアップクラッチ2cが締結状態である場合、ロックアップクラッチ2cのロックアップダンパではパワートレインの共振を抑えきれず、車体が前後方向に振動する、いわゆる「ゆさゆさ振動」が生じる。この対策として、Lレンジでは、ロックアップクラッチ2cの締結状態から解放状態への切り替え判定を行うためのL/U OFF車速が、DおよびSレンジの場合よりも高くなるようにL/U OFF線が設定されている。また、DレンジのL/U OFF車速は、エンジンコントローラ1aからロックアップクラッチ2cの解放要求を受ける車速である。エンジンコントローラ1aは、エンジンストール防止のために、車速VSPがある車速まで低下すると、変速機コントローラ12に対し、ロックアップクラッチ2cの解放を要求する。
図5は、従来のロックアップ制御のタイムチャートである。前提として、運転者はアクセルペダルから足を離した状態であり、ロックアップクラッチは締結状態である(以下、「コーストロックアップ」という。)。また、エンジンはフューエルカット中であり、駆動輪により回転を与えられているため、エンジントルクは負の値である。時刻t1直前の車速VSPは、Sレンジ用のL/U OFF車速とLレンジ用のL/U OFF車速との間の車速である。
時刻t1では、運転者がセレクトレバーをDレンジからLレンジへセレクト操作したことにより、変速マップ上の動作点がC領域にあるDレンジ用のコースト線上の点から、高速モード最Low線を跨ぎ、A領域にあるLレンジ用のコースト線(Lレンジハイリミッタ線)上の点へ移動する。変速機コントローラは、スルー変速比Ratioが目標スルー変速比tRatioに一致するようにバリエータのダウンシフト変速を開始すると共に、HighクラッチとLowブレーキの掛け替えによる副変速機の2速から1速へのダウンシフト変速(以下、「2-1変速」という。」を開始する。また、時刻t1では、運転者のセレクト操作によりロックアップ制御マップ上のL/U OFF車速がDレンジ用からLレンジ用に切り替わるため、車速VSPがL/U OFF車速を下回ったことにより、変速機コントローラはロックアップクラッチを解放する。2-1変速では、まず、Highクラッチの指示容量(伝達トルク容量の指令値)を所定容量まで減少させると同時に、Lowブレーキの指示容量を伝達トルク容量が発生するギリギリの状態まで増大させるガタ詰め(準備制御)を行った後、Lowブレーキの指示容量を増大させるトルクフェーズ制御に移行する。トルクフェーズ制御では、副変速機の入力トルクの絶対値に応じてLowブレーキの指示容量を調整する。入力トルクの絶対値は、バリエータの変速比の増大に応じて増大するため、変速機コントローラは、Lowブレーキの指示容量を増大させる。
時刻t2では、エンジン回転が所定のリカバー閾値以下となったため、エンジンコントローラは、フューエルカットリカバー(FCR)を行い、エンジンへの燃料供給を再開する。これにより、エンジントルクがゼロ付近までステップ状に立ち上がり、副変速機の入力トルクが急減するため、変速機コントローラは、Lowブレーキの指示容量を急減させる。このとき、Lowブレーキの伝達トルク容量は増大から減少に急転することによって、ショック(減速度抜け)やジャダーが生じる。また、ロックアップクラッチの解放により慣性モーメントが小さくなることで、エンジンブレーキの効きが弱まる。これらの現象は、ダウンシフト操作によってエンジンブレーキの効きが強まることを期待している運転者にとって大きな違和感となる。
時刻t3では、変速機コントローラは、イナーシャフェーズ制御として、Lowブレーキの伝達トルク容量を増大させ、2-1変速を進行させる。このとき、変速機コントローラは、スルー変速比Ratioが目標スルー変速比tRatioに一致するようにバリエータをアップシフト変速させる。
時刻t4では、スルー変速比Ratioが到達スルー変速比DRatioに一致する。変速機コントローラは、終了制御として、Lowブレーキの指示容量を完全締結容量まで引き上げる。
上記のように、従来のロックアップ制御では、フューエルカット状態でのコーストロックアップ中、運転者がDレンジからLレンジへのセレクト操作(以下、「D-Lセレクト操作」という。)を行うことにより副変速機30が2-1変速する際、2-1変速中にロックアップクラッチが解放すると、Lowブレーキの伝達トルク容量が急変することにより、ショック等が発生し、運転者に違和感を与えるという問題があった。
そこで、実施形態1のロックアップ制御では、ショックの抑制を狙いとし、ロックアップクラッチ2cが締結状態でのコースト走行中、運転者のD-Lセレクト操作を検出した場合には、検出しない場合よりもロックアップクラッチ2cの解放を遅延させる。また、実施形態1では、2-1変速中にフューエルカットリカバーが発生すると判断されたときには、Lowブレーキ32の指示容量の上昇勾配を、副変速機30の入力トルクの絶対値に応じた指示容量の上昇勾配よりも小さくするショック抑制制御を実行する。
図6は、コーストロックアップ時のロックアップ制御の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、フューエルカット中のコーストロックアップ時に所定周期で繰り返し実行される。
ステップS1では、L/U OFFディレイ要求が有るか否かを、下記の条件1または条件2の一方が成立しているか否かに基づいて判定する。YESの場合はステップS6へ進み、NOの場合はステップS2へ進む。
条件1の成立条件は、下記の3条件を全て満たす場合とする。
(1) 車速VSPが所定車速よりも高い。ここで、所定車速は、Dレンジ用のL/U OFF車速とする。
(2) コースト走行中である。コースト走行中か否かは、アクセル開度APO=0であるか否かにより判定する。なお、エンジントルク<0からコースト走行か否かを判定してもよい。
(3) 副変速機30の2-1変速中である。
条件1の解除条件(S1で条件1の成立によりYESと判定された後、NOと判定する条件)は、2-1変速が終了している場合とする。
条件2の成立条件は、下記の3条件を全て満たした場合とする。
(1) コースト走行中である。
(2) タイマの残り時間がゼロよりも大きい。なお、変速機コントローラ12は、レンジ信号により運転者のD-Lセレクト操作を検出したとき、タイマのカウントダウンを開始する。タイマの初期値は、D-Lセレクト操作を検出してから副変速機30のダウンシフトが終了していると予測できる時間が経過したとき残り時間がゼロとなるような値に設定されている。
(3) 副変速機30の2-1変速中ではない。
条件2の解除条件(S1で条件2の成立によりYESと判定された後、NOと判定する条件)は、タイマの残り時間がゼロである場合とする。
ステップS2では、レンジ信号がLレンジであるか否かを判定する。YESの場合はステップS4へ進み、NOの場合はステップS3へ進む。
ステップS3では、レンジ信号がSレンジであるか否かを判定する。YESの場合はステップS5へ進み、NOの場合はステップS6へ進む。
ステップS4では、ロックアップ制御において参照するロックアップ制御マップ上のL/U OFF線をLレンジ用のL/U OFF線とする。
ステップS5では、ロックアップ制御において参照するロックアップ制御マップ上のL/U OFF線をSレンジ用のL/U OFF線とする。
ステップS6では、ロックアップ制御において参照するロックアップ制御マップ上のL/U OFF線をDレンジ用のL/U OFF線とする。
ステップS7では、ロックアップ制御マップ上の作動点が、Lレンジ用のL/U OFF線で決まるL/U OFF領域にあるか否か(車速VSPがLレンジ用のL/U OFF車速未満か否か)を判定する。YESの場合はステップS10へ進み、NOの場合はステップS1へ戻る。
ステップS8では、ロックアップ制御マップ上の作動点が、Sレンジ用のL/U OFF線で決まるL/U OFF領域にあるか否か(車速VSPがSレンジ用のL/U OFF車速未満か否か)を判定する。YESの場合はステップS10へ進み、NOの場合はステップS1へ戻る。
ステップS9では、ロックアップ制御マップ上の作動点が、Dレンジ用のL/U OFF線で決まるL/U OFF領域にあるか否か(車速VSPがDレンジ用のL/U OFF車速未満か否か)を判定する。YESの場合はステップS10へ進み、NOの場合はステップS1へ戻る。
ステップS10では、2-1変速中であるか否かを判定する。YESの場合はステップS11へ進み、NOの場合はステップS12へ進む。
ステップS11では、ロックアップクラッチ2cを所定のスリップ率でスリップ締結(以下、「スムーズOFF)という。)する。
ステップS12では、ロックアップクラッチ2cを解放して本制御を終了する。
ステップS13では、ロックアップクラッチ2cをスムーズOFFしてから所定時間が経過したか否かを判定する。YESの場合はステップS14へ進み、NOの場合はステップS11へ戻る。
ステップS14では、ロックアップクラッチ2cを解放して本制御を終了する。
図7は、ショック抑制制御の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、運転者のD-Lセレクト操作を検出したときに開始される。
ステップS21では、ショック抑制制御開始条件が成立しているか否かを判定する。YESの場合はステップS22へ進み、NOの場合はステップS23へ進む。ショック抑制制御開始条件の成立は、下記の4条件を全て満たす場合とする。
(1) フューエルカット中である。
(2) コースト走行中である。
(3) ロックアップクラッチ2cがスムーズOFF状態(スリップ締結状態)である。
(4) 車速VSPがDレンジ用のL/U OFF車速以下である。
ステップS22では、Lowブレーキ32の指示容量を制限値とする。まず、ステップS21でYESと判定された時点、すなわちショック抑制制御の開始時点での副変速機30の入力トルクを読み込み、その絶対値を制御開始時トルクT1とする。続いて、現在の入力トルクの絶対値Tから制御開始時トルクT1を差し引いた入力トルク上昇分ΔTを求める。次に、制御開始時トルクT1に対し、入力トルク上昇分ΔTにゲイン係数Kを乗じた値K×ΔTを加算した値T1+K×ΔTを、L/B指示容量用入力トルクTL/Bとする。最後に、L/B指示容量用入力トルクTL/Bに応じてLowブレーキ32の指示容量を演算する。ゲイン係数Kは、0よりも大きく、かつ、1よりも小さな値とする(例えば、0.5)。
ステップS23では、Lowブレーキ32の指示容量を通常値とする。通常の2-1変速時におけるLowブレーキ32の指示容量と同様に、現在の入力トルクの絶対値TをL/B指示容量用入力トルクTL/Bとし、L/B指示容量用入力トルクTL/Bに応じてLowブレーキ32の指示容量を演算する。
ステップS24では、L/B指示容量用入力トルクTL/Bが制御開始時トルクT1を超えた後、制御開始時トルクT1以下まで低下したか否かを判定する。YESの場合はステップS25へ進み、NOの場合はステップS26へ進む。
ステップS25では、現在の入力トルクの絶対値TをL/B指示容量用入力トルクTL/Bとし、L/B指示容量用入力トルクTL/Bに応じてLowブレーキ32の指示容量を演算する。
ステップS26では、ステップS21でYESと判定されてから一定時間が経過したか否かを判定する。YESの場合はステップS27へ進み、NOの場合はステップS22へ戻る。
ステップS27では、Lowブレーキ32の指示容量を通常値に向かってランプ制御する。具体的には、L/B指示容量用入力トルクTL/Bを決めるゲイン係数Kを0.5から1へ向かって、例えば、0.6→0.7→0.8→0.9→1と漸増させることにより、Lowブレーキ32の指示容量を徐々に通常値に近づける。ゲイン係数Kを1とし、指示容量が通常値と一致したら本制御を終了する。
図8は、実施形態1のロックアップ制御のタイムチャートである。前提は図5と同様である。
時刻t1では、運転者のD-Lセレクト操作により変速マップ上の動作点がC領域からA領域へ移動したため、変速機コントローラ12は、スルー変速比Ratioが目標スルー変速比tRatioに一致するようにバリエータ20のダウンシフト変速を開始すると共に、Highクラッチ33とLowブレーキ32の掛け替えによる副変速機30の2-1変速を開始する。また、時刻t1では、図6のフローチャートにおいて、ステップS1の条件1が成立するため、L/U OFFディレイ要求有りと判定し、ステップS6においてL/U OFF車速をLレンジ用からDレンジ用に切り替える。このため、車速VSPはLレンジ用のL/U OFF車速を下回っているものの、ロックアップクラッチ2cは解放されず、エンジン回転はリカバー閾値よりも高い回転に維持される。これにより、フューエルカットは継続し、エンジントルクは一定に保たれる。この結果、D-Lセレクト操作後すぐにエンジンブレーキの効きが弱まるのを防止できる。2-1変速では、ガタ詰め(準備制御)を行った後、トルクフェーズ制御に移行する。トルクフェーズ制御では、副変速機30の入力トルクの絶対値に応じてLowブレーキ32の指示容量を調整する。変速機30の入力トルクの絶対値は、バリエータ20の変速比増大に応じてランプ状に増大する。変速機コントローラ12は、トルクフェーズ制御として、Lowブレーキ32の指示容量を入力トルクの絶対値に応じて増大させる。
時刻t5では、変速機コントローラ12は、イナーシャフェーズ制御として、Lowブレーキの伝達トルク容量を増大させ、2-1変速を進行させる。このとき、変速機コントローラ12は、スルー変速比Ratioが目標スルー変速比tRatioに一致するようにバリエータをアップシフト変速させる。
時刻t6では、スルー変速比Ratioが到達スルー変速比DRatioに一致する。変速機コントローラ12は、終了制御として、Lowブレーキ32の指示容量を完全締結容量まで引き上げる。2-1変速の終了に伴い、ステップS1でL/U OFFディレイ要求なしと判定し、ステップS4においてL/U OFF車速をLレンジ用とする。このとき、車速VSPは既にLレンジ用のL/U OFF車速を下回っているため、変速機コントローラ12はロックアップクラッチ2cを解放する。
時刻t7では、エンジン回転が所定のリカバー閾値以下となったため、エンジンコントローラ1aは、フューエルカットリカバー(FCR)を行い、エンジン1への燃料供給を再開する。これにより、エンジントルクはゼロ付近までステップ状に立ち上がる。このとき、副変速機30の2-1変速は既に終了しているため、Lowブレーキ32の指示容量は完全締結容量であり、副変速機30の入力トルクに影響を受けない。よって、図5に示したようなフューエルカットリカバーに起因するLowブレーキ32の伝達トルク容量の急変は生じないため、ショックおよびジャダーを抑制できる。
次に、運転者のD-Lセレクト操作により変速マップ上の動作点がC領域からB領域に移動する場合、すなわち、副変速機30が2-1変速を行わない場合について説明する。この場合、図6のフローチャートでは、ステップS1で条件2が成立するため、L/U OFFディレイ要求有りと判定し、ステップS6においてL/U OFF車速をDレンジ用とする。その後、タイマの残り時間がゼロになると、ステップS1でL/U OFFディレイ要求なしと判定し、ステップS4においてL/U OFF車速をLレンジ用とする。
つまり、変速機コントローラ12は、D-Lセレクト操作を検出すると、副変速機30が2-1変速を行わない場合であっても、L/U OFF車速をLレンジ用からDレンジ用に切り替える。これは、副変速機30が2-1変速を行う場合にのみロックアップクラッチ2cの解放をダウンシフト終了まで遅延させると、2-1変速の有無でロックアップクラッチ2cが解放される車速VSPが大きく異なることとなり、運転者に違和感を与えるからである。よって、2-1変速を行わない場合であっても、2-1変速が終了していると予測できる時間まではL/U OFF車速をDレンジ用とすることにより、運転者に与える違和感を軽減できる。
図8のシーンでは、L/U OFF車速をLレンジ用からDレンジ用に切り替えることにより、ロックアップクラッチ2cの解放が副変速機30の2-1変速終了時点まで遅延したが、D-Lセレクト操作時の車速VSPや車両の減速度によっては、2-1変速中に車速VSPがDレンジ用のL/U OFF車速を下回ることがある。この場合、エンジンストール防止の観点から、ロックアップクラッチ2cを即座に解放する必要があり、これに伴い2-1変速中にフューエルカットリカバーが発生すると、Lowブレーキ32の指示容量は副変速機30の入力トルクに影響を受ける。この対応として、実施形態1では、2-1変速中にフューエルカットリカバーが発生すると判断されたときには、Lowブレーキ32の指示容量の上昇勾配を、副変速機30の入力トルクの絶対値Tに応じた指示容量の上昇勾配よりも小さくするショック抑制制御を実行する。
図9は、実施形態1のショック抑制制御のタイムチャートである。前提は図5と同様である。
時刻t1では、運転者のD-Lセレクト操作により変速マップ上の動作点がC領域からA領域へ移動したため、変速機コントローラ12は、バリエータ20のダウンシフトおよび副変速機30の2-1変速を開始する。L/U OFF車速は、Lレンジ用からDレンジ用に切り替えられる。ロックアップクラッチ2cは締結状態であり、車速VSPはDレンジ用のL/U OFF車速を超えている。このため、図7のフローチャートでは、ステップS21の条件が成立せず、ステップS23において、Lowブレーキ32の指示容量を通常値とする。すなわち、入力トルクの絶対値TをL/B指示容量用入力トルクTL/Bとし、L/B指示容量用入力トルクTL/Bに応じてLowブレーキ32の指示容量を演算する。
時刻t20では、車速VSPがDレンジ用のL/U OFF車速を下回ったため、図6のフローチャートでは、ステップS11でロックアップクラッチ2cをスムーズOFFする。このとき、図7のフローチャートにおいて、ステップS21の条件が成立するため、ステップS22では、Lowブレーキ32の指示容量を制限値とする。すなわち、制御開始時トルク(時刻t20における副変速機30の入力トルクの絶対値)T1に対し、入力トルク上昇分ΔT(=T-T1)にゲイン係数Kを乗じた値K×ΔTを加算した値T1+K×ΔTを、L/B指示容量用入力トルクTL/Bとし、L/B指示容量用入力トルクTL/Bに応じてLowブレーキ32の指示容量を演算する。これにより、Lowブレーキ32の指示容量の上昇勾配は、副変速機30の入力トルクの絶対値Tの上昇勾配に対して、50%程度に制限される。
時刻t30では、エンジン回転が所定のリカバー閾値以下となったため、エンジンコントローラ1aは、フューエルカットリカバーを行い、エンジン1への燃料供給を開始する。これにより、エンジントルクがゼロ付近までステップ状態に立ち上がるため、副変速機30の入力トルクは増大から減少に急転する。これに対し、実施形態1では、ショック抑制制御によりLowブレーキ32の指示容量の上昇勾配を制限しているため、Lowブレーキ32の指示容量の上昇勾配を制限しない場合と比べて、ショック(減速度抜け)およびジャダーを抑制できる。さらに、実施形態1では、フューエルカットリカバーの発生時、ロックアップクラッチ2cはスムーズOFF状態であるため、ロックアップクラッチ2cが締結状態である場合と比べて、副変速機30の入力トルクが抑制される。この結果、フューエルカットリカバーによりエンジントルクが立ち上がる際の副変速機30の入力トルクの変動が抑えられるため、Lowブレーキ32の指示容量の変動を抑制できる。
時刻t40では、L/B指示容量用入力トルクTL/Bが制御開始時トルクT1と一致する。図7のフローチャートにおいて、ステップS24でYESと判定し、ステップS25でLowブレーキ32の指示容量を通常値に戻し、ショック抑制制御を終了する。これにより、フューエルカットリカバーの発生後、ショック抑制制御が不要に継続し、Lowブレーキ32の指示容量が副変速機30の入力トルクに対して乖離するのを抑制できる。
時刻t50では、時刻t20から所定時間が経過したため、ロックアップクラッチ2cを解放する。
ここで、ある程度のエンジントルクが維持されることで、時刻t20から一定時間を経過してもL/B指示容量用入力トルクTL/Bが制御開始時トルクT1まで低下しない場合には、図7のフローチャートにおいて、ステップS26でYESと判定し、ステップS27でLowブレーキ32の指示容量を通常値に向かってランプ制御する。これにより、2-1変速終了後もショック抑制制御が不要に継続し、Lowブレーキ32の指示容量が適正値から外れるのを回避できる。また、ランプ制御によってLowブレーキ32の指示容量が通常値まで急変するのを抑制できる。
実施形態1にあっては、以下の作用効果を奏する。
(1) エンジン1、ロックアップクラッチ2cを備えたトルクコンバータ2、Lowブレーキ32、Highクラッチ33およびRevブレーキ34の掛け替えにより前進2段・後進1段を実現する副変速機30および駆動輪7を伝達経路の配列順とし、副変速機30のダウンシフト時にHighクラッチ33およびLowブレーキ32の伝達トルク容量を制御する変速機コントローラ12を有する車両の変速制御装置であって、変速機コントローラ12は、フューエルカット中のコースト走行状態で副変速機30がダウンシフトしている場合に、フューエルカットが終了すると判断されたときには、Lowブレーキ32の伝達トルク容量の上昇勾配を、副変速機30の入力トルクの絶対値Tに応じた伝達トルク容量の上昇勾配よりも小さくするショック抑制制御を実行する。
ロックアップ制御では、2-1変速中に車速VSPがDレンジ用のL/U OFF車速を下回ったとき、ロックアップクラッチ2cをスムーズOFFする。つまり、ロックアップクラッチ2cが締結状態からスムーズOFF状態に切り替えられた場合には、フューエルカットが終了し、フューエルカットリカバーが発生すると判断できる。よって、フューエルカットが終了とすると判断されたときには、Lowブレーキ32の伝達トルク容量の上昇勾配を副変速機30の入力トルクの絶対値Tに応じた伝達トルク容量の上昇勾配よりも制限することにより、フューエルカットリカバー起因するLowブレーキ32の伝達トルク容量の変動が抑えられ、この結果、ショックおよびジャダーを抑制できる。
(2) 変速機コントローラ12は、フューエルカットが終了すると判断したときには、ロックアップクラッチ2cをスリップ締結する。
これにより、フューエルカットリカバーの発生に伴う副変速機30の入力トルクの変動を抑制できるため、ショック等のさらに抑制できる。
(3) 変速機コントローラ12は、副変速機30の入力トルクの絶対値Tがショック抑制制御開始時の値の絶対値T1を下回ったとき、ショック抑制制御を終了する。
これにより、フューエルカットリカバーの発生後、ショック抑制制御が不要に継続し、Lowブレーキ32の指示容量が副変速機30の入力トルクに対して乖離するのを抑制できる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、フューエルカット終了の判断方法(予測方法)は任意であり、車速VSPがDレンジ用のL/U OFF車速を下回ったときにフューエルカットが終了とすると判断してもよい。
ショック抑制制御におけるLowブレーキ32の指示容量は、副変速機30の入力トルクの絶対値Tに応じた指示容量、すなわち通常値の上昇勾配よりも小さな上昇勾配であれば、任意の方法で設定できる。例えば、通常値に対し、所定のゲインK(0<K<1)を乗じたものをショック抑制制御におけるLowブレーキ32の指示容量としてもよい。
本発明は、トルクコンバータおよび駆動輪間の伝達経路上に、摩擦締結要素の掛け替えにより複数の変速段を実現可能な有段変速機が介装された車両に適用可能である。つまり、バリエータを持たない車両にも適用できる。
SレンジのL/U OFF線およびL/U ON線をLレンジと同じにしてもよい。
1 エンジン
2 トルクコンバータ
2c ロックアップクラッチ
7 駆動輪
12 変速機コントローラ(コントローラ)
30 副変速機(有段変速機)
32 Lowブレーキ(摩擦締結要素、締結側摩擦締結要素)
33 Highクラッチ(摩擦締結要素、解放側摩擦締結要素)
34 Revブレーキ(摩擦締結要素)

Claims (3)

  1. エンジン、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータ、摩擦締結要素の掛け替えにより複数の変速段を実現する有段変速機および駆動輪を伝達経路の配列順とし、前記有段変速機のダウンシフト時に解放側摩擦締結要素および締結側摩擦締結要素の締結容量を制御するコントローラを有する車両の変速制御装置であって、
    前記コントローラは、フューエルカット中のコースト走行状態で前記有段変速機がダウンシフトしている場合に、前記フューエルカットが終了すると判断されたときには、前記締結側摩擦締結要素の締結容量の上昇勾配を、前記有段変速機の入力トルクに応じた締結容量の上昇勾配よりも小さくするショック抑制制御を実行する車両の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の変速制御装置であって、
    前記コントローラは、前記フューエルカットが終了すると判断したときには、前記ロックアップクラッチをスリップ締結する車両の変速制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両の変速制御装置であって、
    前記コントローラは、前記有段変速機の入力トルクの絶対値が前記ショック抑制制御開始時の値の絶対値を下回ったとき、前記ショック抑制制御を終了する車両の変速制御装置。
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