JP2019099220A - ブロー成形容器及び包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器内層の液切れ性に優れるブロー成形容器を提供する。【解決手段】本発明のブロー成形容器は、粘稠液体を充填するための充填空間を備えるブロー成形容器であって、前記充填空間は、熱可塑性樹脂組成物からなる容器内層によって形成され、前記熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、シリコーン樹脂とを含み、温度25℃において、前記容器内層の前記充填空間形成する面に水を10μl滴下したときの滑落角は、10°以上50°以下である。【選択図】図2
Description
本発明は、ブロー成形容器及び包装体に関する。
これまでの粘稠な内容物が収容される包装容器の分野において、様々な技術が開発されている。この種の技術としては、例えば、特許文献1に記載の技術が挙げられる。同文献には、包装容器を、例えば、2軸延伸ブロー成形を用いて作成することが記載されている。そして、同文献には、内容物の注出流路に、微粒子等の吹き付け等による非付着性処理を行うと同時に、容器にサックバック性を付与することにより、非付着性処理による液切れ性の向上が飛躍的に高められ、内容物排出時における液垂れをほぼ完全に防止し得ることが記載されている。
本発明者は、特許文献1に記載の包装容器を、脂質及びタンパク質を含む粘稠液体の包装容器として用いることを検討した。その結果、包装容器から粘稠液体を排出した後、包装容器の充填空間を形成する容器内層に粘稠液体が付着、残存してしまうことが判明した。容器内層に粘稠液体が付着、残存してしまうと、例えば、包装容器の自立安定性の低下といった不都合がある。
そこで、本発明は、容器内層の液切れ性に優れるブロー成形容器を提供することを課題とする。
そこで、本発明は、容器内層の液切れ性に優れるブロー成形容器を提供することを課題とする。
本発明者は、ブロー成形容器の容器内層の液切れ性を向上するために、容器内層について検討した。その結果、熱可塑性樹脂及びシリコーン樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物によって容器内層を形成し、容器内層の滑落角を特定の数値範囲内となるように制御することで、容器内層の液切れ性に優れるブロー成形容器とできることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、
粘稠液体を充填するための充填空間を備えるブロー成形容器であって、
前記充填空間は、熱可塑性樹脂組成物からなる容器内層によって形成され、
前記熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、シリコーン樹脂とを含み、
温度25℃において、前記容器内層の前記充填空間形成する面に水を10μl滴下したときの滑落角は、10°以上50°以下である、ブロー成形容器が提供される。
粘稠液体を充填するための充填空間を備えるブロー成形容器であって、
前記充填空間は、熱可塑性樹脂組成物からなる容器内層によって形成され、
前記熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、シリコーン樹脂とを含み、
温度25℃において、前記容器内層の前記充填空間形成する面に水を10μl滴下したときの滑落角は、10°以上50°以下である、ブロー成形容器が提供される。
また、本発明によれば、
上記ブロー成形容器と、
蓋材と、を備える包装体が提供される。
上記ブロー成形容器と、
蓋材と、を備える包装体が提供される。
本発明によれば、容器内層の液切れ性に優れるブロー成形容器が提供される。
以下、本実施形態について、適宜図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係るブロー成形容器は、粘稠液体を充填するための充填空間を備えるブロー成形容器であって、上記充填空間は、熱可塑性樹脂組成物からなる容器内層によって形成され、上記熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、シリコーン樹脂とを含み、温度25℃において、前記容器内層の前記充填空間形成する面に水を10μl滴下したときの滑落角は、10°以上50°以下である。
本発明者は、脂質及びタンパク質を含む粘稠液体を充填するブロー成形容器の分野において、従来のブロー成形容器では、粘稠液体を排出した後、充填空間を形成する容器内層に粘稠液体が付着、残存してしまうことを知見した。容器内層に粘稠液体が付着、残存してしまうと、例えば、包装容器の自立安定性の低下、外観の低下、粘稠液体の排出性の低下といった不都合がある。
そこで、本発明者は、ブロー成形容器の容器内層の液切れ性を向上する方法について検討した。その結果、熱可塑性樹脂及びシリコーン樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物によって容器内層を形成し、容器内層の滑落角を特定の数値範囲内となるように制御することで、容器内層の液切れ性に優れるブロー成形容器とできることを見出した。
詳細なメカニズムは定かではないが、この理由は以下のように推測される。容器内層の滑落角が特定の数値範囲内となる場合、容器内層の充填空間を形成する面にシリコーン樹脂が偏在すると推測される。これにより、粘稠液体に対する液切れ性を向上できる。
以上より、本実施形態にかかる包装容器形成用フィルムの撥液性を向上し、包装容器の液切れ性を向上できると推測される。
詳細なメカニズムは定かではないが、この理由は以下のように推測される。容器内層の滑落角が特定の数値範囲内となる場合、容器内層の充填空間を形成する面にシリコーン樹脂が偏在すると推測される。これにより、粘稠液体に対する液切れ性を向上できる。
以上より、本実施形態にかかる包装容器形成用フィルムの撥液性を向上し、包装容器の液切れ性を向上できると推測される。
以下、本実施形態に係るブロー成形容器について詳述する。
(ブロー成形容器)
ブロー成形容器の形状としてはブロー成形によって形成される従来公知の形状であれば限定されない。ブロー成形容器の形状としては、具体的には、チューブ形状、ボトル形状、タンク形状などが挙げられる。ブロー成形容器の形状としては、上記具体例のうち、例えば、チューブ形状であることが好ましい。本実施形態に係るブロー成形容器は、粘稠液体を排出した後、容器内層に粘稠液体が付着、残存しない。従来のチューブ形状のブロー成形容器は、容器内層に粘稠液体が付着する場合、その包装容器中の粘稠液体の残存量によっては、自立安定性の低下、外観の低下、粘稠液体の排出性の低下という不都合が生じていた。本実施形態に係るブロー成形容器は、容器内層の粘稠液体に対する液切れ性に優れる。したがって、上述した観点で不都合が生じず、包装容器中の粘稠液体の残存量に関わらず、自立安定性、外観、排出性を好適なものにできる。
ブロー成形容器の形状としてはブロー成形によって形成される従来公知の形状であれば限定されない。ブロー成形容器の形状としては、具体的には、チューブ形状、ボトル形状、タンク形状などが挙げられる。ブロー成形容器の形状としては、上記具体例のうち、例えば、チューブ形状であることが好ましい。本実施形態に係るブロー成形容器は、粘稠液体を排出した後、容器内層に粘稠液体が付着、残存しない。従来のチューブ形状のブロー成形容器は、容器内層に粘稠液体が付着する場合、その包装容器中の粘稠液体の残存量によっては、自立安定性の低下、外観の低下、粘稠液体の排出性の低下という不都合が生じていた。本実施形態に係るブロー成形容器は、容器内層の粘稠液体に対する液切れ性に優れる。したがって、上述した観点で不都合が生じず、包装容器中の粘稠液体の残存量に関わらず、自立安定性、外観、排出性を好適なものにできる。
チューブ形状のブロー成形容器としては、例えば、層構造が破壊されることなく可逆的に変形し、充填空間の体積を変化できるものが好ましい。これにより、充填空間から、空気を選択的に追い出すことができる。充填空間内の空気の量が少ないことによって、充填される粘稠液体の劣化を抑制できる。
本実施形態に係るブロー成形容器の形状の一例として、図1に記載のチューブ形状のブロー成形容器を示す。以下、図1に基づいて、本実施形態に係るブロー成形容器10について説明する。
なお、本実施形態に係るブロー成形容器の形状は図1の形状に限定されず、充填される粘稠液体の性状、販売形態、保存方法などに応じた形状とすることができる。ブロー成形容器の形状は、例えば、図1に示す形状であってもよいし、図2に示す形状であってもよい。
なお、本実施形態に係るブロー成形容器の形状は図1の形状に限定されず、充填される粘稠液体の性状、販売形態、保存方法などに応じた形状とすることができる。ブロー成形容器の形状は、例えば、図1に示す形状であってもよいし、図2に示す形状であってもよい。
本実施形態に係るブロー成形容器10は、例えば、ネジ部12と、本体部14とを備える。
(ネジ部12)
上記ネジ部12は、蓋部を締結するための部分である。ここで、ネジ部12は、例えば、本体部14と連結している。
ネジ部12の形状としては限定されないが、例えば、雄ネジ形状、すなわち、ネジ部12の外表面にネジ山が存在する形状であることが好ましい。これにより、粘稠液体がネジ山に付着することを抑制できる。
上記ネジ部12は、蓋部を締結するための部分である。ここで、ネジ部12は、例えば、本体部14と連結している。
ネジ部12の形状としては限定されないが、例えば、雄ネジ形状、すなわち、ネジ部12の外表面にネジ山が存在する形状であることが好ましい。これにより、粘稠液体がネジ山に付着することを抑制できる。
(本体部14)
上記本体部14は、充填空間20の大部分を含む。本体部14は、例えば、粘稠液体を充填し、さらに、ブロー成形容器10そのものを支えるための部分である。
ここで、本体部14は、例えば、排出口22及び底部24を備える。
上記本体部14は、充填空間20の大部分を含む。本体部14は、例えば、粘稠液体を充填し、さらに、ブロー成形容器10そのものを支えるための部分である。
ここで、本体部14は、例えば、排出口22及び底部24を備える。
(充填空間20)
充填空間20は容器内層によって構成される。充填空間20は、例えば、ネジ部12と、本体部14との内部に形成される。また、充填空間20は密封されていてもよく、例えば、後述する排出口22を備えていてもよい。
充填空間20は容器内層によって構成される。充填空間20は、例えば、ネジ部12と、本体部14との内部に形成される。また、充填空間20は密封されていてもよく、例えば、後述する排出口22を備えていてもよい。
(底部24)
上記底部24は、ブロー成形容器を正立して静置する際に、充填部分の底となる面である。ここで、底部24の形状は、例えば、図1に図示するように、底部の外縁部が接地する曲面形状でもよい。また、底部24の形状は、例えば、平面形状でもよい。底部24の形状としては、例えば、底部の外縁部が接地する曲面形状であることが好ましい。これにより、充填空間に粘稠液体が十分に充填されており、底部に荷重が加わったとしても、底部が膨らむことで自立安定性が低下することを抑制できる。
上記底部24は、ブロー成形容器を正立して静置する際に、充填部分の底となる面である。ここで、底部24の形状は、例えば、図1に図示するように、底部の外縁部が接地する曲面形状でもよい。また、底部24の形状は、例えば、平面形状でもよい。底部24の形状としては、例えば、底部の外縁部が接地する曲面形状であることが好ましい。これにより、充填空間に粘稠液体が十分に充填されており、底部に荷重が加わったとしても、底部が膨らむことで自立安定性が低下することを抑制できる。
(排出口22)
上記排出口22は、充填空間から粘稠液体を排出する口部である。排出口の形状としては限定されないが、例えば、ネジ部12を形成する観点から、円形状であることが好ましい。
排出口22の位置としては限定されないが、例えば、ブロー成形容器が正立して静置する際、排出口22の中心から鉛直方向に延びるブロー成形容器の中心軸40が、底部24を通過することが好ましい。
上記排出口22は、充填空間から粘稠液体を排出する口部である。排出口の形状としては限定されないが、例えば、ネジ部12を形成する観点から、円形状であることが好ましい。
排出口22の位置としては限定されないが、例えば、ブロー成形容器が正立して静置する際、排出口22の中心から鉛直方向に延びるブロー成形容器の中心軸40が、底部24を通過することが好ましい。
(内蓋部)
ここで、排出口22は、例えば、図示しない内蓋部を備えてもよい。ここで、内蓋部は例えば、容器内層と同様の熱可塑性樹脂組成物によって形成されてもよく、ポリエチレン、ポリプロピレンといったポリオレフィン樹脂などにより形成されるシール材をシールしてもよい。内蓋部の形状としては限定されず、充填される粘稠液体の組成、粘度に応じて適宜設定できる。内蓋部の形状としては、具体的には、星形状などの多角形状;円形状;楕円形状、卵形状などのオーバル形状などが挙げられる。例えば、粘稠液体が蜂蜜、水飴、マヨネーズ、ケチャップ、ドレッシングといった高粘度のものである場合、排出口の形状は星形状であることが好ましい。これにより、粘稠液体の排出性を制御できる。なお、本実施形態において、オーバル形状とは、対称軸を最低でも一つ以上持ち、交差しておらず、外側に凸状であり、閉じた、平面上の曲線で構成された形状のことを示す。
ここで、排出口22は、例えば、図示しない内蓋部を備えてもよい。ここで、内蓋部は例えば、容器内層と同様の熱可塑性樹脂組成物によって形成されてもよく、ポリエチレン、ポリプロピレンといったポリオレフィン樹脂などにより形成されるシール材をシールしてもよい。内蓋部の形状としては限定されず、充填される粘稠液体の組成、粘度に応じて適宜設定できる。内蓋部の形状としては、具体的には、星形状などの多角形状;円形状;楕円形状、卵形状などのオーバル形状などが挙げられる。例えば、粘稠液体が蜂蜜、水飴、マヨネーズ、ケチャップ、ドレッシングといった高粘度のものである場合、排出口の形状は星形状であることが好ましい。これにより、粘稠液体の排出性を制御できる。なお、本実施形態において、オーバル形状とは、対称軸を最低でも一つ以上持ち、交差しておらず、外側に凸状であり、閉じた、平面上の曲線で構成された形状のことを示す。
(層構造)
以下、ブロー成形容器を構成する層構造について説明する。
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、ブロー成形容器の用途に応じて、例えば、単層構造であってもよく、多層構造であってもよい。
以下、ブロー成形容器を構成する層構造について説明する。
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、ブロー成形容器の用途に応じて、例えば、単層構造であってもよく、多層構造であってもよい。
(容器内層)
本実施形態に係るブロー成形容器は、少なくとも、熱可塑性樹脂組成物によってなる容器内層を備える。粘稠液体が充填される充填空間は容器内層によって形成される。
熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、シリコーン樹脂とを含む。
本実施形態に係るブロー成形容器は、少なくとも、熱可塑性樹脂組成物によってなる容器内層を備える。粘稠液体が充填される充填空間は容器内層によって形成される。
熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、シリコーン樹脂とを含む。
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂としては、具体的には、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。第1の熱可塑性樹脂としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、具体的には、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線上低密度ポリエチレン(mLLPE)などのポリエチレン(PE);ポリプロピレン(PP);ポリビニルアルコール(PVA);エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA);エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA);エチレン−アクリル酸共重合体(EAA);エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA);エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA);エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA);アイオノマー樹脂;エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH);ノルボルネン−エチレン共重合体などが挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリエステル樹脂としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などが挙げられる。ポリエステル樹脂としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
フッ素系樹脂としては、具体的には、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、ペルフルオロアルキルビニルエーテルなどのモノマーの重合体、または、2種以上のモノマーの共重合体などが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、上記具体例のうち例えば、ポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。これにより、ブロー成形容器は好適な機械的特性を発現できる。また、熱可塑性樹脂組成物に含まれるシリコーン樹脂がポリオレフィン-シリコーン共重合体である場合、詳細なメカニズムは定かではないが、該ポリオレフィン-シリコーン共重合体のポリオレフィン由来の構造単位と、熱可塑性樹脂であるポリオレフィンとが相互作用すると推測される。これにより、パリソンまたはプリフォームを延伸することで、容器内層の最内面、すなわち、充填空間を形成する面に、ポリオレフィン-シリコーン共重合体のシリコーン由来の構造単位を偏在できる。
熱可塑性樹脂としては、具体的には、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。第1の熱可塑性樹脂としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、具体的には、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線上低密度ポリエチレン(mLLPE)などのポリエチレン(PE);ポリプロピレン(PP);ポリビニルアルコール(PVA);エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA);エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA);エチレン−アクリル酸共重合体(EAA);エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA);エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA);エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA);アイオノマー樹脂;エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH);ノルボルネン−エチレン共重合体などが挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリエステル樹脂としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などが挙げられる。ポリエステル樹脂としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
フッ素系樹脂としては、具体的には、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、ペルフルオロアルキルビニルエーテルなどのモノマーの重合体、または、2種以上のモノマーの共重合体などが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、上記具体例のうち例えば、ポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。これにより、ブロー成形容器は好適な機械的特性を発現できる。また、熱可塑性樹脂組成物に含まれるシリコーン樹脂がポリオレフィン-シリコーン共重合体である場合、詳細なメカニズムは定かではないが、該ポリオレフィン-シリコーン共重合体のポリオレフィン由来の構造単位と、熱可塑性樹脂であるポリオレフィンとが相互作用すると推測される。これにより、パリソンまたはプリフォームを延伸することで、容器内層の最内面、すなわち、充填空間を形成する面に、ポリオレフィン-シリコーン共重合体のシリコーン由来の構造単位を偏在できる。
(シリコーン樹脂)
上記シリコーン樹脂としては、例えば、ポリオレフィン−シリコーン共重合体を用いることが好ましい。ポリオレフィン−シリコーン共重合体としては、例えば、下記一般式(1)で表される構造単位を含むものを用いることができる。
上記シリコーン樹脂としては、例えば、ポリオレフィン−シリコーン共重合体を用いることが好ましい。ポリオレフィン−シリコーン共重合体としては、例えば、下記一般式(1)で表される構造単位を含むものを用いることができる。
上記一般式(1)において、Aは、ポリオレフィンに由来する構造単位である。
Aとしては限定されないが、例えば、ポリオレフィンに由来する構造単位とすることができる。ここで、ポリオレフィンに由来する構造単位とは、ポリオレフィンのうち、他の構造単位と結合する結合手について水素が外れた構造を示す。
上記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等のポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマーなどが挙げられる。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンを用いることが好ましい。これにより、シリコーン樹脂及び第1の熱可塑性樹脂の相溶性を向上できる。
Aとしては限定されないが、例えば、ポリオレフィンに由来する構造単位とすることができる。ここで、ポリオレフィンに由来する構造単位とは、ポリオレフィンのうち、他の構造単位と結合する結合手について水素が外れた構造を示す。
上記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等のポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマーなどが挙げられる。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンを用いることが好ましい。これにより、シリコーン樹脂及び第1の熱可塑性樹脂の相溶性を向上できる。
上記一般式(1)において、Bは、上記一般式(B1)で示す構造単位を含む。
本実施形態に係る包装容器形成用フィルムは、上記(B1)の構造単位が、包装容器形成用フィルムの表面に偏在することで、滑落角が特定の数値範囲内となる。
本実施形態に係る包装容器形成用フィルムは、上記(B1)の構造単位が、包装容器形成用フィルムの表面に偏在することで、滑落角が特定の数値範囲内となる。
本実施形態に係るシリコーン樹脂の一例としては、下記式(P1)から(P4)で表される構造のものが挙げられる。
上記一般式(1)の構造を備え、Aがポリエチレンまたはポリプロピレンである市販品のシリコーン樹脂としては、例えば、東レ・ダウコーニング社製のBY27−201、BY27−201C、BY27−202Hなどが挙げられる。
(その他の成分)
熱可塑性樹脂組成物中には、熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂以外に、フィラー、酸化防止剤、界面活性剤、離型剤などのその他の添加剤を含んでもよい。
以下、代表成分について説明する。
熱可塑性樹脂組成物中には、熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂以外に、フィラー、酸化防止剤、界面活性剤、離型剤などのその他の添加剤を含んでもよい。
以下、代表成分について説明する。
(フィラー)
フィラーとしては、具体的には、無機フィラーまたは有機フィラーなどを使用できる。
上記無機フィラーとしては、具体的には、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶性シリカ、2次凝集シリカ、微粉シリカなどのシリカ;アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化チタン、炭化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、チタンホワイトなどの金属化合物;タルク;クレー;マイカ;ガラス繊維などが挙げられる。無機フィラーとしては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記有機フィラーとしては、具体的には、フッ素系樹脂の微粒子、オルガノシリコーンの微粒子、ポリエチレンの微粒子などが挙げられる。有機フィラーとしては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
フィラーとしては、具体的には、無機フィラーまたは有機フィラーなどを使用できる。
上記無機フィラーとしては、具体的には、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶性シリカ、2次凝集シリカ、微粉シリカなどのシリカ;アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化チタン、炭化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、チタンホワイトなどの金属化合物;タルク;クレー;マイカ;ガラス繊維などが挙げられる。無機フィラーとしては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記有機フィラーとしては、具体的には、フッ素系樹脂の微粒子、オルガノシリコーンの微粒子、ポリエチレンの微粒子などが挙げられる。有機フィラーとしては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤およびチオエーテル系酸化防止剤から選択される1種以上を使用できる。
フェノール系酸化防止剤としては、具体的には、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、3,9−ビス{2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル}2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレングリコールビス((3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、4,4'−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル−6−ブチルフェノール)、2,−2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド)グリコールエステル、4,4'−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2'−エチリデンビス(4−s−ブチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル)テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス((3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル)イソシアヌレート、テトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン、2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4−8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ビス(β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)、トリエチレングリコールビス(β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)、1,1'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(6−(1−メチルシクロヘキシル)−4−メチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス(2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルプロピオニロキシ)1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)サルファイド、4,4'−チオビス(6−t−ブチル−2−メチルフェノール)、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジメチル−6−1−メチルシクロヘキシル、スチレネイティッドフェノール、2,4−ビス((オクチルチオ)メチル)−5−メチルフェノールなどが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、具体的には、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスホナイト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、ビス−(2,6−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ミックスドモノandジ−ノニルフェニルホスファイト)、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシカルボニルエチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−オクタデシルオキシカルボニルエチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
チオエーテル系酸化防止剤としては、具体的には、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ビス(2−メチル−4−(3−n−ドデシル)チオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル)チオプロピオネートなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤およびチオエーテル系酸化防止剤から選択される1種以上を使用できる。
フェノール系酸化防止剤としては、具体的には、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、3,9−ビス{2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル}2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレングリコールビス((3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、4,4'−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル−6−ブチルフェノール)、2,−2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド)グリコールエステル、4,4'−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2'−エチリデンビス(4−s−ブチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル)テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス((3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル)イソシアヌレート、テトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン、2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4−8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ビス(β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)、トリエチレングリコールビス(β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)、1,1'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(6−(1−メチルシクロヘキシル)−4−メチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス(2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルプロピオニロキシ)1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)サルファイド、4,4'−チオビス(6−t−ブチル−2−メチルフェノール)、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジメチル−6−1−メチルシクロヘキシル、スチレネイティッドフェノール、2,4−ビス((オクチルチオ)メチル)−5−メチルフェノールなどが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、具体的には、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスホナイト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、ビス−(2,6−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ミックスドモノandジ−ノニルフェニルホスファイト)、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシカルボニルエチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−オクタデシルオキシカルボニルエチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
チオエーテル系酸化防止剤としては、具体的には、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ビス(2−メチル−4−(3−n−ドデシル)チオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル)チオプロピオネートなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(界面活性剤)
界面活性剤としては限定されず、熱可塑性樹脂の種類に応じて、公知の界面活性剤を選択できる。
界面活性剤としては、具体的には、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステルなどの多価アルコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン化合物などが挙げられる。
界面活性剤としては限定されず、熱可塑性樹脂の種類に応じて、公知の界面活性剤を選択できる。
界面活性剤としては、具体的には、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステルなどの多価アルコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン化合物などが挙げられる。
(離型剤)
離型剤としては限定されず、熱可塑性樹脂の種類に応じて、公知の離型剤を選択できる。
離型剤としては、具体的には、カルナバワックスなどの天然ワックス;モンタン酸エステルワックス、酸化ポリエチレンワックスなどの合成ワックス;ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類;パラフィンなどが挙げられる。離型剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
離型剤としては限定されず、熱可塑性樹脂の種類に応じて、公知の離型剤を選択できる。
離型剤としては、具体的には、カルナバワックスなどの天然ワックス;モンタン酸エステルワックス、酸化ポリエチレンワックスなどの合成ワックス;ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類;パラフィンなどが挙げられる。離型剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱可塑性樹脂組成物中のシリコーン樹脂の含有量の下限値は、熱可塑性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であることがより好ましく、3質量部以上であることが更に好ましく、5質量部以上であることが一層好ましく、7質量部以上であることが殊更好ましい。これにより、ブロー成形によって、容器内層の充填空間を形成する面に均一にシリコーン樹脂が存在できる。
また、熱可塑性樹脂組成物中のシリコーン樹脂の含有量の上限値は、熱可塑性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、例えば、20質量部以下としてもよく、15質量部以下としてもよい。これにより、容器内層の充填空間を形成する面にシリコーン樹脂が偏在しやすくなる。また、ブロー成形容器の層構造が多層である場合、容器内層と、その他の層との接着性が向上する観点でも好ましい。
また、熱可塑性樹脂組成物中のシリコーン樹脂の含有量の上限値は、熱可塑性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、例えば、20質量部以下としてもよく、15質量部以下としてもよい。これにより、容器内層の充填空間を形成する面にシリコーン樹脂が偏在しやすくなる。また、ブロー成形容器の層構造が多層である場合、容器内層と、その他の層との接着性が向上する観点でも好ましい。
本実施形態に係る容器内層の最内面、すなわち、充填空間を形成する面は、容器内層に水を10μl滴下したときの滑落角の上限値が、50°以下であり、例えば、45°以下であることが好ましく、40°以下であることがより好ましい。これにより、容器内層の充填空間を形成する面にシリコーン樹脂が偏在できる。また、シリコーン樹脂が、ポリオレフィン−シリコーン共重合体の場合、該ポリオレフィン−シリコーン共重合体のヒドロシランに由来する構造単位を容器内層の充填空間を形成する面に偏在できる。したがって、本実施形態に係るブロー成形容器の粘稠液体に対する液切れ性を向上できる。
また、本実施形態に係る容器内層の最内面は、容器内層に水を10μl滴下したときの滑落角の下限値は、例えば、10°以上としてもよく、15°以上としてもよく、20°以上としてもよい。これにより、ブロー成形容器は、粘稠液体の排出性を制御でき、粘稠液体が予期せず大量に排出されるといった不都合を抑制できる。
なお、本実施形態において、滑落角とは、動的滑落法により評価される滑落角を示す。本実施形態において、動的滑落法は、以下の方法で行うことができる。
まず、ブロー成形容器の充填空間を形成する面を出す。充填空間を形成する面を出す方法としては、例えば、ブロー成形容器を切り開き、容器内層の充填空間を形成する面を平面に取り出す。次いで、平面上に台座を静置し、次いで、台座の上に当該容器内層の充填空間を形成する面を静置する。なお、このときの平面と、台座とがなす角を0°とする。次いで、当該容器内層の充填空間を形成する面の上に10μlの水を滴下する。次いで、台座を傾けることで、平面と、台座とのなす角を増やしていく。ここで、水滴が、当該容器内層の充填空間を形成する面を滑り落ち始めた際の、平面と台座とのなす角度を滑落角として示す。なお、滑落角の測定温度は、25℃とする。
ここで、水滴の観察には、協和界面科学社製、Drop Master DA−501などの市販の接触角計を使用して測定することができる。
また、本実施形態に係る容器内層の最内面は、容器内層に水を10μl滴下したときの滑落角の下限値は、例えば、10°以上としてもよく、15°以上としてもよく、20°以上としてもよい。これにより、ブロー成形容器は、粘稠液体の排出性を制御でき、粘稠液体が予期せず大量に排出されるといった不都合を抑制できる。
なお、本実施形態において、滑落角とは、動的滑落法により評価される滑落角を示す。本実施形態において、動的滑落法は、以下の方法で行うことができる。
まず、ブロー成形容器の充填空間を形成する面を出す。充填空間を形成する面を出す方法としては、例えば、ブロー成形容器を切り開き、容器内層の充填空間を形成する面を平面に取り出す。次いで、平面上に台座を静置し、次いで、台座の上に当該容器内層の充填空間を形成する面を静置する。なお、このときの平面と、台座とがなす角を0°とする。次いで、当該容器内層の充填空間を形成する面の上に10μlの水を滴下する。次いで、台座を傾けることで、平面と、台座とのなす角を増やしていく。ここで、水滴が、当該容器内層の充填空間を形成する面を滑り落ち始めた際の、平面と台座とのなす角度を滑落角として示す。なお、滑落角の測定温度は、25℃とする。
ここで、水滴の観察には、協和界面科学社製、Drop Master DA−501などの市販の接触角計を使用して測定することができる。
本実施形態では、例えば、容器内層を構成する熱可塑性樹脂組成物中の材料などを適切に選択することにより、上記滑落角の値を制御することが可能である。滑落角の値を制御する因子としては、上記の中でも例えば、熱可塑性樹脂組成物中のシリコーン樹脂の含有量、シリコーン樹脂の種類の選択が重要である。
詳細なメカニズムは定かではないが、上記因子を適切に設定することで、ブロー成形によって形成される包装容器、すなわち、ブロー成形容器を作成する場合、パリソンまたはプリフォームがブロー延伸される際に、容器内層の充填空間を形成する面に、熱可塑性樹脂よりも分子運動性が低いシリコーン樹脂が偏在できると推測される。これにより、容器内層の充填空間を形成する面にシリコーン樹脂が偏在する。
詳細なメカニズムは定かではないが、上記因子を適切に設定することで、ブロー成形によって形成される包装容器、すなわち、ブロー成形容器を作成する場合、パリソンまたはプリフォームがブロー延伸される際に、容器内層の充填空間を形成する面に、熱可塑性樹脂よりも分子運動性が低いシリコーン樹脂が偏在できると推測される。これにより、容器内層の充填空間を形成する面にシリコーン樹脂が偏在する。
(その他の層)
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造が多層構造の場合、容器内層以外の層を備えてもよい。容器内層以外の層としては、具体的には、ガスバリア層、酸素吸収層、消臭層、接着層、耐衝撃層などが挙げられる。
以下、代表する層について説明する。
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造が多層構造の場合、容器内層以外の層を備えてもよい。容器内層以外の層としては、具体的には、ガスバリア層、酸素吸収層、消臭層、接着層、耐衝撃層などが挙げられる。
以下、代表する層について説明する。
(ガスバリア層)
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、ガスバリア層を備えてもよい。これにより、粘稠液体の保存性を向上できる。
ガスバリア層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。ガスバリア層を形成するとしては具体的には、エチレン−ビニルアルコール共重合体を含む第1の樹脂組成物などが挙げられる。これにより、酸素バリア性を向上し粘稠液体が酸化によって劣化することを抑制できる。
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、ガスバリア層を備えてもよい。これにより、粘稠液体の保存性を向上できる。
ガスバリア層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。ガスバリア層を形成するとしては具体的には、エチレン−ビニルアルコール共重合体を含む第1の樹脂組成物などが挙げられる。これにより、酸素バリア性を向上し粘稠液体が酸化によって劣化することを抑制できる。
(酸素吸収層)
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、酸素吸収層を備えていてもよい。これにより、粘稠液体の保存性を向上できる。
酸素吸収層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。酸素吸収層を形成する材料としては、具体的には、ヒドロキシル基を備える樹脂と、ポリエン系重合体と、遷移金属触媒とを含む第2の樹脂組成物などが挙げられる。
ここで、ヒドロキシル基を備える樹脂としては、具体的には、エチレン−ビニルアルコール共重合体などが挙げられる。
また、ポリエン系重合体としては、具体的には、ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムなどが挙げられる。
また、遷移金属触媒としては、具体的には、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、錫、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、マンガンなどの無機塩、有機塩などが挙げられる。
ここで、無機塩としては、具体的には、塩化物などのハライド;硫酸塩等のイオウのオキシ塩;硝酸塩などの窒素のオキシ酸塩;リン酸塩などのリンオキシ塩;ケイ酸塩などが挙げられる。
また、有機塩としては、具体的には、カルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩などが挙げられる。
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、酸素吸収層を備えていてもよい。これにより、粘稠液体の保存性を向上できる。
酸素吸収層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。酸素吸収層を形成する材料としては、具体的には、ヒドロキシル基を備える樹脂と、ポリエン系重合体と、遷移金属触媒とを含む第2の樹脂組成物などが挙げられる。
ここで、ヒドロキシル基を備える樹脂としては、具体的には、エチレン−ビニルアルコール共重合体などが挙げられる。
また、ポリエン系重合体としては、具体的には、ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムなどが挙げられる。
また、遷移金属触媒としては、具体的には、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、錫、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、マンガンなどの無機塩、有機塩などが挙げられる。
ここで、無機塩としては、具体的には、塩化物などのハライド;硫酸塩等のイオウのオキシ塩;硝酸塩などの窒素のオキシ酸塩;リン酸塩などのリンオキシ塩;ケイ酸塩などが挙げられる。
また、有機塩としては、具体的には、カルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩などが挙げられる。
(消臭層)
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、消臭層を備えていてもよい。これにより、粘稠液体の酸化、ブロー成形容器の保存環境、酸素吸収層に起因する臭気を捕捉し、粘稠液体に不快な臭いが付与されることを抑制できる。
消臭層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。消臭層を形成する材料としては、具体的には、上述した容器内層に用いられる熱可塑性樹脂と、消臭成分とを含む第3の樹脂組成物が挙げられる。
ここで、消臭成分としては、具体的には、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、活性白土、活性酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、消臭層を備えていてもよい。これにより、粘稠液体の酸化、ブロー成形容器の保存環境、酸素吸収層に起因する臭気を捕捉し、粘稠液体に不快な臭いが付与されることを抑制できる。
消臭層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。消臭層を形成する材料としては、具体的には、上述した容器内層に用いられる熱可塑性樹脂と、消臭成分とを含む第3の樹脂組成物が挙げられる。
ここで、消臭成分としては、具体的には、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、活性白土、活性酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。
(接着層)
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、接着層を備えていてもよい。これにより、層間の接着力を高めることができる。
接着層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。接着層を形成する材料としては、具体的には、無水マレイン酸によりグラフト変性されたグラフト変性オレフィン系樹脂を含む第4の樹脂組成物が挙げられる。ここで、オレフィン樹脂としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体などが挙げられる。
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、接着層を備えていてもよい。これにより、層間の接着力を高めることができる。
接着層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。接着層を形成する材料としては、具体的には、無水マレイン酸によりグラフト変性されたグラフト変性オレフィン系樹脂を含む第4の樹脂組成物が挙げられる。ここで、オレフィン樹脂としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体などが挙げられる。
(耐衝撃層)
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、耐衝撃層を備えていてもよい。これにより、ブロー成形容器に、急激な変形、大きな荷重が加わった場合でも、ブロー成形容器が破壊されることを抑制することができる。
耐衝撃層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。耐衝撃層を形成する材料としては、具体的には、上述した容器内層に用いられる熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン樹脂を含む第5の樹脂組成物が挙げられる。
本実施形態に係るブロー成形容器の層構造は、例えば、耐衝撃層を備えていてもよい。これにより、ブロー成形容器に、急激な変形、大きな荷重が加わった場合でも、ブロー成形容器が破壊されることを抑制することができる。
耐衝撃層を形成する材料としては限定されず、従来公知の材料を用いることができる。耐衝撃層を形成する材料としては、具体的には、上述した容器内層に用いられる熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン樹脂を含む第5の樹脂組成物が挙げられる。
(包装体)
次に本実施形態に係る包装体について説明する。
本実施形態に係る包装体は、上述したブロー成形容器10と、蓋材とを備える。
本実施形態に係る包装体において、充填空間20の内部には、例えば、粘稠液体を充填することができる。
次に本実施形態に係る包装体について説明する。
本実施形態に係る包装体は、上述したブロー成形容器10と、蓋材とを備える。
本実施形態に係る包装体において、充填空間20の内部には、例えば、粘稠液体を充填することができる。
(蓋材)
上記蓋材は、例えば、樹脂材料によって形成することができる。
ここで、蓋材としては、例えば、上記ネジ部12に締結できるネジ切り部が形成されたものである。
蓋材としては、例えば、ヒンジと、ヒンジを介して開閉可能な天面とを備えるものであってもよい。これにより、上述した内蓋部の替わりに粘稠液体の排出性を制御できる。なお、本実施形態に係る包装体は、例えば、内蓋部及び蓋材を共に備えてもよい。
上記蓋材は、例えば、樹脂材料によって形成することができる。
ここで、蓋材としては、例えば、上記ネジ部12に締結できるネジ切り部が形成されたものである。
蓋材としては、例えば、ヒンジと、ヒンジを介して開閉可能な天面とを備えるものであってもよい。これにより、上述した内蓋部の替わりに粘稠液体の排出性を制御できる。なお、本実施形態に係る包装体は、例えば、内蓋部及び蓋材を共に備えてもよい。
なお、本実施形態の変形例として、例えば、蓋材の径が大きく、蓋材を平面に接するようにブロー成形容器を静置できる態様が挙げられる。すなわち、変形例のブロー成形容器は、例えば、図3に示すように、図1に示すものとは逆方向にブロー成形容器を静置できるものである。このような態様においても、本実施形態に係るブロー成形容器は液切れ性が良く、包装容器の自立安定性の低下、外観の低下、粘稠液体の排出性の低下といった不都合がない点で粘稠液体の充填に好適である。
(粘稠液体)
本実施形態に係る粘稠液体とは粘り気のある液体のことである。以下、本実施形態に係る粘稠液体について説明する。
本実施形態に係る粘稠液体とは粘り気のある液体のことである。以下、本実施形態に係る粘稠液体について説明する。
粘稠液体の粘度の下限値としては、温度25℃、せん断速度1[1/sec]の条件において、例えば、0.01Pa・s以上の場合でも好適に用いることができ、5Pa・s以上の場合でも好適に用いることができ、10Pa・s以上の場合でも好適に用いることができ、50Pa・s以上の場合でも好適に用いることができ、100Pa・s以上の場合でも好適に用いることができる。本実施形態にかかるブロー成形容器は、成就した下限値以上の粘稠液体に対しても液切れ性を向上できる。これにより、従来のブロー成形容器では充填できない高粘度の粘稠液体の充填にも好適に用いることができる。
また、粘稠液体の粘度の上限値としては、温度25℃、せん断速度1[1/sec]の条件において、例えば、5000Pa・s以下としてもよく、2000Pa・s以下としてもよく、1000Pa・s以下としてもよく、500Pa・s以下としてもよく、300Pa・s以下としてもよい。基本的に、粘稠液体の粘度が低いほど、ブロー成形容器は、より優れた液切れ性を発現できる。
なお、本実施形態において、粘稠液体の粘度は、例えば、レオメーター(例えば、ティー・エイ・インスツルメント社製、ARES−2KFRTN1−FCO−HR)を用いて測定することができる。
また、粘稠液体の粘度の上限値としては、温度25℃、せん断速度1[1/sec]の条件において、例えば、5000Pa・s以下としてもよく、2000Pa・s以下としてもよく、1000Pa・s以下としてもよく、500Pa・s以下としてもよく、300Pa・s以下としてもよい。基本的に、粘稠液体の粘度が低いほど、ブロー成形容器は、より優れた液切れ性を発現できる。
なお、本実施形態において、粘稠液体の粘度は、例えば、レオメーター(例えば、ティー・エイ・インスツルメント社製、ARES−2KFRTN1−FCO−HR)を用いて測定することができる。
粘稠液体としては、例えば、脂質またはタンパク質を含んでいてもよく、脂質及びタンパク質を含んでいてもよい。脂質、タンパク質を含むことで粘稠液体は粘度が向上し、さらに、従来のブロー成形容器の充填空間との親和性が向上する。これにより、従来のブロー成形容器の容器内層は、粘稠液体の液切れ性が悪いという不都合があった。一方、本実施形態に係るブロー成形容器の充填空間は、脂質、タンパク質を含む粘稠液体に対しても、優れた液切れ性を発現できる観点で都合がよい。
ここで、粘稠液体が脂質又はタンパク質を含む場合、粘稠液体は、例えば、溶媒をさらに含む。これにより、粘稠液体は、溶媒中に脂質又はタンパク質を分散させて構成される。なお、溶媒としては、具体的には、水、油などが挙げられる。
ここで、粘稠液体が脂質又はタンパク質を含む場合、粘稠液体は、例えば、溶媒をさらに含む。これにより、粘稠液体は、溶媒中に脂質又はタンパク質を分散させて構成される。なお、溶媒としては、具体的には、水、油などが挙げられる。
粘稠液体としては、例えば、O/WエマルションまたはW/Oエマルションであってもよく、O/Wエマルションであることが好ましい。本実施形態に係るブロー成形容器は、粘稠液体が上述したエマルションである場合でも、好適な液切れ性を発現できる観点で好ましい。また、本実施形態に係るブロー成形容器の充填空間は、油及び水の両方の成分に対して好適な液切れ性を発現できる。これにより、エマルションの成分が分離するといった不都合が起こりにくい観点で好適に用いることができる。
粘稠液体が、脂質(油脂)を含んでいる場合でも、本実施形態に係るブロー成形容器は優れた液切れ性を発現できる。
粘稠液体中の脂質の含有量の下限値としては、例えば、粘稠液体全体を100質量部としたとき、10質量部以上でもよく、30質量部以上でもよく、50質量部以上でもよく、70質量部以上でもよく、75質量部以上でもよい。本実施形態に係るブロー成形容器は、粘稠液体中の脂質の含有量が上記下限値以上と多い場合でも、好適な液切れ性を発現できる。
粘稠液体中の脂質の含有量の上限値としては、例えば、粘稠液体全体を100質量部としたとき、99質量部以下でもよく、95質量部以下でもよい。
粘稠液体中の脂質の含有量の下限値としては、例えば、粘稠液体全体を100質量部としたとき、10質量部以上でもよく、30質量部以上でもよく、50質量部以上でもよく、70質量部以上でもよく、75質量部以上でもよい。本実施形態に係るブロー成形容器は、粘稠液体中の脂質の含有量が上記下限値以上と多い場合でも、好適な液切れ性を発現できる。
粘稠液体中の脂質の含有量の上限値としては、例えば、粘稠液体全体を100質量部としたとき、99質量部以下でもよく、95質量部以下でもよい。
粘稠液体としては、具体的には、ミルク、シロップ、果汁、濃縮コーヒー、出汁、鍋の素などの調味液;しょうゆ、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、マヨネーズ様調味料、ドレッシング、水飴、蜂蜜などの粘稠調味料;サラダ油、オリーブオイル、ラード、牛脂などの油;洗剤、漂白剤などのトイレタリー;皮膚用化粧品、頭髪用化粧品などの化粧品;エンジンオイル、潤滑油などの機械油などが挙げられる。上述したように粘稠液体がタンパク質または脂質を含む場合でも、本実施形態に係るブロー成形容器は好適な液切れ性を発現できる。
粘稠液体として、上記具体例のうち例えば、マヨネーズまたはマヨネーズ様調味料を用いる場合に本実施形態に係るブロー成形容器は好適な液切れ性を発現し、マヨネーズを用いる場合に本実施形態に係るブロー成形容器はさらに好適な液切れ性を発現できる。
なお、本実施形態において、マヨネーズとは、日本農林規格において、ドレッシングの日本農林規格の第2条、第3条に定められる定義、規格を満たすものを示す。また、マヨネーズ様調味料とは、上記マヨネーズと比べて、油脂含有量が65%未満であり、マヨネーズの規格を満たさないものを示す。
粘稠液体として、上記具体例のうち例えば、マヨネーズまたはマヨネーズ様調味料を用いる場合に本実施形態に係るブロー成形容器は好適な液切れ性を発現し、マヨネーズを用いる場合に本実施形態に係るブロー成形容器はさらに好適な液切れ性を発現できる。
なお、本実施形態において、マヨネーズとは、日本農林規格において、ドレッシングの日本農林規格の第2条、第3条に定められる定義、規格を満たすものを示す。また、マヨネーズ様調味料とは、上記マヨネーズと比べて、油脂含有量が65%未満であり、マヨネーズの規格を満たさないものを示す。
(ブロー成形容器の製造方法)
次にブロー成形容器の製造方法について説明する。
ブロー成形容器は、例えば、パリソンまたはプリフォームをブロー成形することで作製することができる。
次にブロー成形容器の製造方法について説明する。
ブロー成形容器は、例えば、パリソンまたはプリフォームをブロー成形することで作製することができる。
パリソン、プリフォームの形状について説明する。ブロー成形容器の層構造が単層の場合は、例えば、上述した熱可塑性樹脂組成物によってパリソンまたはプリフォームを形成すればよい。また、ブロー成形容器の層構造が多層の場合は、例えば、上述した熱可塑性樹脂組成物が多層の最内層、すなわち、充填空間を形成する層となるように、複数の層を形成する樹脂組成物が同心円状に配置され、それぞれの層厚が全周にわたって略一定になるようにパリソン又はプリフォームを形成すればよい。
ブロー成形の方法としては限定されず、従来公知の方法を用いて行うことができる。ブロー成形の方法としては、具体的には、ダイレクトブロー成形、インジェクションブロー成形、インジェクションブローストレッチ成形などが挙げられる。
以上、実施形態に基づき、本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲でその構成を変更することもできる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
まず、各実施例、各比較例の容器内層を形成するために用いた原料成分について説明する。
まず、各実施例、各比較例の容器内層を形成するために用いた原料成分について説明する。
(熱可塑性樹脂)
・低密度ポリエチレン(住友化学社製、G202)
・ポリプロピレン(住友化学社製、W101)
・ノルボルネン−エチレン共重合体(ポリプラスチックス社製、8007F−04)
・低密度ポリエチレン(住友化学社製、G202)
・ポリプロピレン(住友化学社製、W101)
・ノルボルネン−エチレン共重合体(ポリプラスチックス社製、8007F−04)
(シリコーン樹脂)
・ポリオレフィン−シリコーン共重合体(東レ・ダウコーニング社製、BY27−201C)
・ポリオレフィン−シリコーン共重合体(東レ・ダウコーニング社製、BY27−201C)
次いで、各実施例、比較例のブロー成形容器について説明する。
(実施例1)
実施例1のブロー成形容器として、耐衝撃層と、容器内層とを、外側からこの順で備えるブロー成形容器を作製した。
まず、下記表1に示す原料成分を、容器内層を形成するための熱可塑性樹脂組成物として準備した。また、耐衝撃層を形成するためのポリエチレン(宇部丸善社製、F222NH)を準備した。
次いで、2つの押出機を用いて、多層ダイヘッドから、耐衝撃層を形成するためのポリエチレンと、容器内層を形成するための熱可塑性樹脂組成物とが最外層から順に同心円状に配置されるように、多層の溶融パリソンを押出し、公知のダイレクトブロー成形法により、図1に示す形状のブロー成形容器を得た。これを実施例1のブロー成形容器とした。なお、実施例1のブロー成形容器は、層構造が破壊されることなく可逆的な変形し、充填空間の体積を変化できるものであった。
実施例1のブロー成形容器として、耐衝撃層と、容器内層とを、外側からこの順で備えるブロー成形容器を作製した。
まず、下記表1に示す原料成分を、容器内層を形成するための熱可塑性樹脂組成物として準備した。また、耐衝撃層を形成するためのポリエチレン(宇部丸善社製、F222NH)を準備した。
次いで、2つの押出機を用いて、多層ダイヘッドから、耐衝撃層を形成するためのポリエチレンと、容器内層を形成するための熱可塑性樹脂組成物とが最外層から順に同心円状に配置されるように、多層の溶融パリソンを押出し、公知のダイレクトブロー成形法により、図1に示す形状のブロー成形容器を得た。これを実施例1のブロー成形容器とした。なお、実施例1のブロー成形容器は、層構造が破壊されることなく可逆的な変形し、充填空間の体積を変化できるものであった。
(実施例2〜3、比較例1)
容器内層を形成する熱可塑性樹脂組成物の原料成分を、下記表1のものに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2〜3、比較例1のブロー成形容器を作製した。
容器内層を形成する熱可塑性樹脂組成物の原料成分を、下記表1のものに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2〜3、比較例1のブロー成形容器を作製した。
(滑落角)
各実施例、比較例1のブロー成形容器の滑落角を評価した。以下に評価方法を詳述する。
まず、ブロー成形容器を切り開き、次いで、耐衝撃層及び充填空間を形成する容器内層によって構成される試験片を取り出した。なお、試験片は平らなフィルムであった。次いで、平面上に台座を静置し、次いで、台座の上に当該容器内層の充填空間を形成する面を静置した。なお、このときの平面と、台座とがなす角を0°とした。次いで、当該容器内層の充填空間を形成する面の上に10μlの水を滴下した。次いで、台座を傾けることで、平面と、台座とのなす角を増やしていった。ここで、水滴が、当該容器内層の充填空間を形成する面を滑り落ち始めた際の、平面と台座とのなす角度を滑落角として評価した。滑落角の測定温度は、25℃であった。評価結果を下記表1に示す。
なお、水滴の観察には、接触角計(協和界面科学社製、Drop Master DA−501)を使用した。
各実施例、比較例1のブロー成形容器の滑落角を評価した。以下に評価方法を詳述する。
まず、ブロー成形容器を切り開き、次いで、耐衝撃層及び充填空間を形成する容器内層によって構成される試験片を取り出した。なお、試験片は平らなフィルムであった。次いで、平面上に台座を静置し、次いで、台座の上に当該容器内層の充填空間を形成する面を静置した。なお、このときの平面と、台座とがなす角を0°とした。次いで、当該容器内層の充填空間を形成する面の上に10μlの水を滴下した。次いで、台座を傾けることで、平面と、台座とのなす角を増やしていった。ここで、水滴が、当該容器内層の充填空間を形成する面を滑り落ち始めた際の、平面と台座とのなす角度を滑落角として評価した。滑落角の測定温度は、25℃であった。評価結果を下記表1に示す。
なお、水滴の観察には、接触角計(協和界面科学社製、Drop Master DA−501)を使用した。
(液切れ性)
各実施例、比較例1のブロー成形容器の液切れ性を評価した。以下に評価方法を詳述する。
まず、ブロー成形容器を切り開き、次いで、耐衝撃層及び充填空間を形成する容器内層によって構成される試験片を切り出した。なお、試験片は平らなフィルムであり、試験片のサイズは長さ100mm×幅50mmであった。次いで、平面に静置した試験片の片方の末端に粘稠液体を2gのせた。次いで、粘稠液体がのっている末端が上になるように、試験片を垂直に立てた。試験片を垂直に立てると、重力によって、粘稠液体は試験片に沿って落下していき、最終的に100mmの長さを移動して、もう一方の末端に到達する。試験片を垂直に立てて、所定の時間内に移動した距離を液切れ性の評価結果とした。なお、液切れ性の評価は後述する粘稠液体1〜4を用いた。なお、粘稠液体1について、所定の時間は3分間とした。また、粘稠液体1よりも液切れ性の悪い粘稠液体2〜3について、所定の時間は60分間とした。また、粘度が低い粘稠液体4について、所定の時間は1分間とした。評価結果を下記表1に示す。なお、評価結果の単位はmmである。評価結果の数値が大きいほど液切れ性が良く、ブロー成形容器の充填空間に粘稠液体が付着、残存することがない。
各実施例、比較例1のブロー成形容器の液切れ性を評価した。以下に評価方法を詳述する。
まず、ブロー成形容器を切り開き、次いで、耐衝撃層及び充填空間を形成する容器内層によって構成される試験片を切り出した。なお、試験片は平らなフィルムであり、試験片のサイズは長さ100mm×幅50mmであった。次いで、平面に静置した試験片の片方の末端に粘稠液体を2gのせた。次いで、粘稠液体がのっている末端が上になるように、試験片を垂直に立てた。試験片を垂直に立てると、重力によって、粘稠液体は試験片に沿って落下していき、最終的に100mmの長さを移動して、もう一方の末端に到達する。試験片を垂直に立てて、所定の時間内に移動した距離を液切れ性の評価結果とした。なお、液切れ性の評価は後述する粘稠液体1〜4を用いた。なお、粘稠液体1について、所定の時間は3分間とした。また、粘稠液体1よりも液切れ性の悪い粘稠液体2〜3について、所定の時間は60分間とした。また、粘度が低い粘稠液体4について、所定の時間は1分間とした。評価結果を下記表1に示す。なお、評価結果の単位はmmである。評価結果の数値が大きいほど液切れ性が良く、ブロー成形容器の充填空間に粘稠液体が付着、残存することがない。
液切れ性の評価において、粘稠液体は以下のものを用いた。
・粘稠液体1:水に、タンパク質0.8g、脂質22.5gを分散させることで、O/Wエマルションである粘稠液体30gを作製し、粘稠液体1として用いた。この粘稠液体は、粘稠液体100質量部に対する脂質の含有量が75質量部であった。
・粘稠液体2:水に、タンパク質0.8g、脂質7.5gを分散させることで、O/Wエマルションである粘稠液体30gを作製し、粘稠液体2として用いた。この粘稠液体は、粘稠液体100質量部に対する脂質の含有量が25質量部であった。
・粘稠液体3:水に、タンパク質0.5gを分散させることで、粘稠液体30gを作製し、粘稠液体3として用いた。この粘稠液体は、脂質を含有していなかった。
・粘稠液体4:粘稠液体4として、液状の脂質30gを用いた。
・粘稠液体1:水に、タンパク質0.8g、脂質22.5gを分散させることで、O/Wエマルションである粘稠液体30gを作製し、粘稠液体1として用いた。この粘稠液体は、粘稠液体100質量部に対する脂質の含有量が75質量部であった。
・粘稠液体2:水に、タンパク質0.8g、脂質7.5gを分散させることで、O/Wエマルションである粘稠液体30gを作製し、粘稠液体2として用いた。この粘稠液体は、粘稠液体100質量部に対する脂質の含有量が25質量部であった。
・粘稠液体3:水に、タンパク質0.5gを分散させることで、粘稠液体30gを作製し、粘稠液体3として用いた。この粘稠液体は、脂質を含有していなかった。
・粘稠液体4:粘稠液体4として、液状の脂質30gを用いた。
また、粘稠液体の粘度をレオメーター(ティー・エイ・インスツルメント社製、ARES−2KFRTN1−FCO−HR)を用いて測定した。測定条件は、温度25℃、せん断速度1[1/sec]とした。
粘稠液体1の粘度は200Pa・sであった。粘稠液体2の粘度は50Pa・sであった。粘稠液体3の粘度は3Pa・sであった。粘稠液体4の粘度は65mPa・sであった。
粘稠液体1の粘度は200Pa・sであった。粘稠液体2の粘度は50Pa・sであった。粘稠液体3の粘度は3Pa・sであった。粘稠液体4の粘度は65mPa・sであった。
上記表1に示す通り、実施例のブロー成形容器は、比較例のブロー成形容器と比べて、容器内層の液切れ性に優れることが確認された。
10 ブロー成形容器
12 ネジ部
14 本体部
20 充填空間
22 排出口
24 底部
40 中心軸
12 ネジ部
14 本体部
20 充填空間
22 排出口
24 底部
40 中心軸
Claims (8)
- 粘稠液体を充填するための充填空間を備えるブロー成形容器であって、
前記充填空間は、熱可塑性樹脂組成物からなる容器内層によって形成され、
前記熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、シリコーン樹脂とを含み、
温度25℃において、前記容器内層の前記充填空間形成する面に水を10μl滴下したときの滑落角は、10°以上50°以下である、ブロー成形容器。 - 請求項1に記載のブロー成形容器であって、
前記熱可塑性樹脂組成物中の前記シリコーン樹脂の含有量は、前記熱可塑性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、0.01質量部以上20質量部以下である、ブロー成形容器。 - 請求項1または2に記載のブロー成形容器であって、
前記シリコーン樹脂は、ポリオレフィン−シリコーン共重合体である、ブロー成形容器。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のブロー成形容器であって、
前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、及び、フッ素系樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上である、ブロー成形容器。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のブロー成形容器であって、
前記粘稠液体は、脂質またはタンパク質を含む、ブロー成形容器。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載のブロー成形容器であって、
前記粘稠液体の粘度は、温度25℃、せん断速度1[1/sec]の条件において、0.01Pa・s以上5000Pa・s以下である、ブロー成形容器。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載のブロー成形容器であって、
ブロー成形容器の形状は、チューブ形状である、ブロー成形容器。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載のブロー成形容器と、
蓋材と、を備える包装体。
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JP2009270025A (ja) * | 2008-05-08 | 2009-11-19 | Kaneka Corp | ポリオレフィン−シリコーン共重合体、それを含有する熱可塑性樹脂組成物、それらの成形体 |
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