JP2019097932A - 機能性シートの製造方法及び噴霧装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原料シートの所定部位に機能性材料を精度よく付着させることができ、高品質の機能性シートを効率よく製造し得る機能性シートの製造方法、及び該製造方法の実施に使用される噴霧装置を提供することを提供すること。【解決手段】本発明の機能性シートの製造方法は、一方向MDに搬送される原料シートSの一面に対し、機能性材料を噴霧口40から噴霧して、該一面のターゲット領域Tに付着させる噴霧工程を有する。前記噴霧工程において、噴霧口40の搬送直交方向CDの両外方の噴射口60から原料シートSの一面に向けて空気を噴射すると共に、原料シートSを挟んで噴射口60とは反対側で且つターゲット領域Tの搬送直交方向CDの両外方位置にて原料シートSに対向配置された吸引口70から周辺の空気を吸引することにより、噴霧中の機能性材料を挟んで搬送直交方向CDの両外方に、エアカーテンを形成する。【選択図】図1
Description
本発明は、各種の機能性材料を含む機能性シートの製造方法、並びに該製造方法の実施に使用される機能性材料の噴霧装置に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品は、典型的には、相対的に着用者の肌から近い位置に配される表面シートと、相対的に着用者の肌から遠い位置に配される裏面シートと、両シート間に介在配置された吸収体とを含んで構成される。このような吸収性物品の構成部材に、スキンケア効果を有する植物エキスなどのスキンケア剤、抗菌剤、香料などの各種の機能性材料が付与される場合がある。
特許文献1には、不織布からなる表面シートに、経血の吸収性を促進する液体である機能性材料を付与するに際し、不織布における機能性材料の定着性を向上させるために、不織布に熱風を吹き付けて加熱した後、該不織布を噴霧ノズルと吸引ドラムとの間に導入して該噴霧ノズルから該不織布に対して機能性材料を霧状に吹き出し、該不織布の搬送方向と直交する搬送直交方向の全域に機能性材料を付与する方法が記載されている。
また、吸収性物品に適用されるスキンケア剤の中には、それが付着した部位の防漏性を低下させるものがあり、吸収性物品の構成部材にスキンケア剤を付着させるに際しては、不必要な部位に付着しないよう、スキンケア剤の付与方法を適切に制御する必要がある。斯かる要求に応え得る方法として、特許文献2には、表面シートにスキンケア剤が塗布された吸収性物品の製造方法において、スキンケア剤として20℃で半固体又は固体のものを用い、溶融させた状態の該スキンケア剤を50℃以上の温風で表面シートにスプレー塗工した後、該表面シートにおける該スキンケア剤を空気流により冷却することが記載されている。特許文献2記載のスキンケア剤の付与方法は、表面シートの所定部位に付与されたスキンケア剤が該表面シートの他の部位へ移行することを防止するものであり、スキンケア剤のスプレー塗工自体の制御は特に課題としていない。
前記のスキンケア剤の如き機能性材料を、非接触式のスプレーノズルなどを用いて粒子化して噴霧し、搬送中のシートの所定部位に選択的に付着させる場合、その粒子たる機能性材料の微細な液滴が該シートの不必要な部位に付着しないように、該液滴の飛翔範囲を適切に制御する必要がある。斯かる液滴の飛翔範囲の制御方法として、スプレーノズルと搬送中のシートとの間の空間部を包囲する飛散防止ボックスを配置することで、該ノズルから噴出された液滴の飛翔範囲を該ボックス内に限定し、該液滴が周辺に飛散する不都合を防止する方法が考えられる。しかしながらこの方法は、シートの搬送を確保するために、飛散防止ボックスの下端と搬送中のシートとの間に隙間を設ける必要があり、その隙間から液滴が飛散するおそれがあるため、シートの所定部位に機能性材料を精度よく付着させるという点では改善の余地がある。
従って本発明の課題は、原料シートの所定部位に機能性材料を精度よく付着させることができ、高品質の機能性シートを効率よく製造し得る機能性シートの製造方法、及び原料シートの所定部位に機能性材料を精度よく付着させることができる噴霧装置を提供することに関する。
本発明は、通気性の原料シートの一面に機能性材料が付着した機能性シートの製造方法であって、一方向に搬送される前記原料シートの一面に対し、前記機能性材料を噴霧口から噴霧して、該一面における所定のターゲット領域に付着させる噴霧工程を有し、前記噴霧工程において、前記噴霧口を挟んで前記原料シートの搬送方向と直交する搬送直交方向の両外方位置に配置された噴射口から該原料シートの一面に向けて空気を噴射すると共に、該原料シートを挟んで該噴射口とは反対側で且つ前記ターゲット領域の該搬送直交方向の両外方位置にて該原料シートに対向配置された吸引口から周辺の空気を吸引することにより、該原料シートにおける該ターゲット領域の該搬送直交方向の両外方に位置する部分を透過して該原料シートの一面側から他面側に向かって流れる、エアカーテンを形成する、機能性シートの製造方法である。
また本発明は、通気性の原料シートの一面に機能性材料を噴霧する噴霧装置であって、一方向に搬送される前記原料シートの一面における所定のターゲット領域に向けて前記機能性材料を噴霧する噴霧口を有する噴霧機構と、前記噴霧口から噴霧されている前記機能性材料を挟んで前記原料シートの搬送方向と直交する搬送直交方向の両外方に、該原料シートにおける該ターゲット領域の該搬送直交方向の両外方に位置する部分を透過して該原料シートの一面側から他面側に向かって流れる、エアカーテンを形成するエアカーテン形成機構とを具備し、前記エアカーテン形成機構が、前記噴霧口を挟んで前記搬送直交方向の両外方位置に配置された噴射口から該原料シートの一面に向けて空気を噴射する、噴射機構と、該原料シートを挟んで該噴射口とは反対側で且つ前記ターゲット領域の該搬送直交方向の両外方位置にて該原料シートに対向配置された吸引口から周辺の空気を吸引する、吸引機構とを具備する噴霧装置である。
本発明によれば、原料シートの所定部位に機能性材料を精度よく付着させることができる。
以下、本発明の機能性シートの製造方法及び噴霧装置を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本発明の機能性シートの製造方法の実施に使用可能な機能性シートの製造装置1が示されている。製造装置1は、原料シートSの搬送装置2と、該搬送装置2によって一方向に搬送される原料シートSの一面(上面)に機能性材料を噴霧する噴霧装置3とを具備する。本実施形態においては、製造装置1によって、粒子化された機能性材料を含むミストMが噴霧されるが、これに限定されず、例えば、糸状(繊維状)化された機能性材料が噴霧されてもよい。本明細書において「ミスト」とは、微細な液滴が気体中に分散された状態のものを意味し、該液滴の平均粒子径は通常0.1μm以上100μm以下程度である。
搬送装置2は、軸周りに回転可能な搬送ロール20を具備し、連続帯状の原料シートSをその長手方向に沿って搬送するようになされており、その具体的な構成は、公知のシート搬送装置と同様である。尚、図中、符号MD(Machine Direction)は、機械方向即ち原料シートSの搬送方向、符号CD(Cross machine Direction)は、MDに直交する搬送直交方向であり、CDはロール20それぞれの回転軸方向に一致する。
噴霧装置3は、ミストMを噴霧する噴霧口40を有する噴霧機構4を具備する。本実施形態における噴霧機構4は、機能性材料を圧縮空気により微粒子化して噴霧する非接触式のスプレーノズルからなる。噴霧機構4は、公知のスプレーのノズルと同様に構成され、具体的には例えば、図示しないコンプレッサーと、機能性材料を含む液を収容する図示しないタンクと、該タンクと噴霧口40とを結ぶ図示しない通路とを有し、該コンプレッサーからの圧縮空気により、該タンクに収容されている機能性材料を含む液を加圧して該通路を通過させ、噴霧口40から微粒子化したミストMを噴霧するように構成されている。噴霧機構4は、搬送中の原料シートSから上方に所定距離離間した位置に配置固定され、噴霧機構4の下端には、噴霧口40が原料シートSと対向するように配置されている。尚、本発明においては、噴霧機構4の構成はコンプレッサーを用いたスプレーノズルに限定されず、例えば超音波を用いてミストを発生させるものでもよい。
噴霧装置3は、噴霧機構4に加えてさらに、エアカーテン形成機構5を具備する点で特徴付けられる。エアカーテン形成機構5は、噴霧機構4の噴霧口40から原料シートSの一面における所定のターゲット領域Tに向けて機能性材料、より具体的にはミストMを噴霧するに際し、ミストMがターゲット領域T以外の部位に付着しないように、噴霧中のミストMを挟んで搬送直交方向CDの両外方にエアカーテンを形成し、ミストM中に存する機能性材料の液滴の搬送直交方向CDにおける飛翔範囲を所定範囲に限定するものであり、噴射機構6と吸引機構7とを具備する。
噴射機構6は、図1及び図2に示すように、噴霧機構4を挟んで搬送直交方向CDの両外方に一対配置固定されている。各噴射機構6の下端には、搬送中の原料シートSの一面(上面)に向けて空気を噴射する噴射口60が設けられている。つまり、ミストMを噴霧する噴霧機構4の噴霧口40を挟んで、搬送直交方向CDの両外方それぞれに、空気を噴射する噴射機構6の噴射口60が配置されており、ミストMの噴霧口40と空気の噴射口60とが、搬送中の原料シートSに対して同じ側に配置されている。本実施形態においては、一対の噴射機構6,6はそれぞれ噴射口60を複数(具体的には3個)有し、その複数の噴射口60は、搬送方向MDに所定間隔を置いて間欠配置されている。噴射機構6は、エアカーテンの形成に用いられる公知の空気噴射機構と同様に構成されている。
高さ方向に関して、噴射口60は、図2に示すように、噴霧口40よりも上方の位置に配置されていることが好ましい。このように、原料シートSの一面(上面)からの離間距離に関して、エアカーテン形成用の空気を噴射する噴射口60までの離間距離を、ミストMを噴霧する噴霧口40までの離間距離よりも長くすることによって、噴霧口40よりも上方から下方に向かってエアカーテンが形成されるので、ミストM中に存する機能性材料の液滴が該エアカーテンを超えて搬送直交方向CDの外方に飛散する不都合が効果的に抑制される。
噴射機構6と共にエアカーテン形成機構5を構成する吸引機構7は、図1及び図2に示すように、搬送中の原料シートSを挟んで噴射機構6とは反対側に配置固定されている。本実施形態における吸引機構7はサクションボックスからなり、その吸引面(上面)が、搬送中の原料シートSに対向するような位置関係で配置され、図示しない吸引源に接続されている。吸引機構7の吸引面には、周辺の空気を吸引する吸引口70が配置されている。本実施形態においては、吸引機構7は平面視円形の吸引口70を噴射口60と同数(具体的には3個)有し、その複数の吸引口70は、搬送方向MDに所定間隔を置いて間欠配置されている。
また本実施形態においては、図1及び図2に示すように、空気を噴射する噴射口60と空気を吸引する吸引口70とが、搬送中の原料シートSを挟んで対向している。即ち、1個の噴射口60から鉛直方向に延びる仮想延長線上に1個の吸引口70が配置されており、複数(3個)の噴射口60と複数(3個)の吸引口70とが1対1で対応している。
また本実施形態においては、噴霧装置3は、図1及び図2に示すように、搬送中の原料シートSを挟んで噴霧口40とは反対側で且つターゲット領域Tと平面視において重なる位置に配置された吸引口80から周辺の空気を吸引する、噴霧制御用吸引機構8を具備する。噴霧制御用吸引機構8は、噴霧機構4の噴霧口40から噴霧された機能性材料(本実施形態では、ミストM中に存する機能性材料の液滴)の飛翔範囲を制御するためのもので、図示の形態では、平面視楕円形状の吸引口80を複数(具体的には3個)有し、その複数の吸引口80は、楕円形の短軸方向を搬送方向MDに一致させて、搬送方向MDに所定間隔を置いて間欠配置されている。噴霧制御用吸引機構8の基本構成は、吸引機構7と同様である。本実施形態においては、図1及び図2に示すように、吸引機構7と噴霧制御用吸引機構8とが一体となって1つのサクションボックスを形成しているが、両機構7,8はそれぞれ独立に構成されていてもよい。
また、吸引口70,80の配置パターンは、それぞれ図1に示すような、複数の吸引口70,80が搬送方向MDに間欠配置されたパターンに限定されず、任意の配置パターンを採用できる。例えば図3に示すように、吸引口70,80は平面視において一方向に長い形状(図示の形態では長方形形状)をなし、その長手方向が搬送方向MDに一致するように配置されていてもよい。この場合、吸引口70に対向配置されている噴射機構6の噴射口60も、該吸引口70と同様に、平面視において一方向に長い形状(例えば長方形形状)をなし、その長手方向が搬送方向MDに一致するように配置されていてもよい。また、吸引口70,80の何れか一方が、図1に示す如き間欠配置パターン、他方が、図3に示す如き搬送方向MDに延在するパターンでもよい。
次に、本発明の機能性シートの製造方法を、前述した製造装置1を用いた機能性シートの製造方法に基づき説明する。本実施形態の製造方法は、図1に示すように、搬送装置2によって一方向に搬送される帯状の原料シートSの一面(上面)に対し、機能性材料を噴霧口40から噴霧して、該一面における所定のターゲット領域T(機能性材料の付着予定部)に付着させる噴霧工程を有する。本実施形態における噴霧工程は、粒子化された機能性材料を含むミストMを噴霧口40から噴霧して、ターゲット領域Tに付着させる。
本実施形態においては、原料シートSの一部、具体的には、原料シートSの一面における搬送直交方向MDの中央部のみに機能性材料(ミストM)を付着させ、他の部位には付着させない。即ち、本実施形態の製造方法で製造された機能性シートにおける、機能性材料の付着部は、該シートの平面視において搬送方向MDに延びる帯状をなし、搬送直交方向MDの中央部に位置している。このように、機能性材料を原料シートSの一部に選択的に付着させるために、本実施形態では前記噴霧工程において、噴霧機構4の噴霧口40から噴霧されているミストMを挟んで搬送直交方向CDの両外方に、エアカーテンを形成する。
即ち、噴霧口40を挟んで搬送直交方向CDの両外方位置に配置された噴射機構6の噴射口60から原料シートSの一面(上面)に向けて空気を噴射すると共に、原料シートSを挟んで噴射口60とは反対側で且つターゲット領域Tの搬送直交方向CDの両外方位置にて原料シートSに対向配置された吸引機構7の吸引口70から周辺の空気を吸引することにより、噴霧中のミストMを挟んで搬送直交方向CDの両外方に、原料シートSにおけるターゲット領域Tの搬送直交方向CDの両外方に位置する部分を透過して該原料シートSの一面側(上面側)から他面側(下面側)に向かって流れる、エアカーテンを形成する。図中の点線の矢印は、エアカーテンにおける空気の流れ方向を示している。本実施形態においては、エアカーテンは、噴射口60から吸引口70に向かって鉛直方向に流れており、原料シートSにおける、ターゲット領域Tの搬送直交方向CDの両外方で且つターゲット領域Tの同方向CDの両端近傍位置を透過している。
このように、噴霧中のミストMの搬送直交方向CDの両外方位置に、ミストMの噴霧方向と同方向に流れるエアカーテンを形成することで、ミストM中に存する機能性材料の液滴が該エアカーテンを超えて搬送直交方向CDの外方に飛散する不都合が抑制され、原料シートSの所定部位(ターゲット領域T)に機能性材料を精度よく付着させることが可能となる。
特に本実施形態においては、図1及び図2に示すように、空気の噴射口60と吸引口70とが搬送中の原料シートSを挟んで対向しているため、エアカーテンにおける空気の流れ方向に乱れが生じ難く、エアカーテンによる機能性材料の想定外の範囲への飛散抑制効果がより一層確実に奏される。
また本実施形態においては、図1及び図2に示すように、前記噴霧工程において、原料シートSを挟んで噴霧口40とは反対側で且つターゲット領域Tと平面視において重なる位置にて原料シートSに対向配置された、噴霧制御用吸引機構8の吸引口80から周辺の空気を吸引することにより、ミストMの噴霧方向を制御しているため、前記のエアカーテンによる作用効果と相俟って、機能性材料の想定外の範囲への飛散が効果的に抑制され、原料シートSの所定部位(ターゲット領域T)に機能性材料を高精度で効率よく付着させることが可能である。
原料シートSとしては、機能性材料が付着可能で且つ前記エアカーテンの形成が可能な通気性を有するシート状物であればよく、典型的には、各種製法による不織布、織布、紙、多孔性の樹脂製フィルム、あるいはこれらの1種以上を含む複合シート等が挙げられる。
本発明が適用可能な機能性材料としては、粒子化あるいは繊維化するなどして噴霧可能なものであればよく、例えば、接着剤、油剤、スキンケア効果や保湿効果のある機能剤等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。前記接着剤としては、例えば、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)等のスチレン系ゴム、又はアモルファスポリαオレフィン(APAO)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等のオレフィン系ポリマー等のホットメルト接着剤;低密度ポリエチレン、ポリビニルアセテート、シリコーン樹脂、糊等が挙げられる。
前記スキンケア剤としては、人の肌に対して保護、治癒等の効能を有するものを特に制限なく用いることができ、親水性のものでも疎水性のものでもよいが、肌への親和性が特に高い親水性のスキンケア剤が好ましく用いられる。親水性のスキンケア剤を原料シートに噴霧する場合において、該原料シートに防漏性を有するべき部位がある場合、具体的には例えば、原料シートが、吸収性物品における表面シートの一部に防漏カフが接合された複合シートである場合、その防漏性を有するべき部位に親水性のスキンケア剤が付着すると、該部位の防漏性が低下することが懸念される。しかしながら本発明によれば、前記のエアカーテンの形成により、スキンケア剤の噴霧方向が適切に制御され、原料シートの一面における所定のターゲット領域にスキンケア剤を精度よく付着させることができ、斯かる懸念は払拭されている。
本発明に適用可能な親水性のスキンケア剤としては、例えば、流動パラフィン、シリコーンオイル、動植物油(オリーブ油、ホオバ油、ベニバナ油、スクワラン及びスクワレン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル−コレステロールエステル、パラフィンワックス、C12〜C22脂肪酸、C12〜C44脂肪酸エーテル、C12〜C22脂肪アルコール、ワセリン、脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、金属石験(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン、シリコーン系レジン、特開2004−298643号公報又は特表2008−522772号公報に記載されている発明で使用されるエモリエント剤やエモリエント剤と固定化剤を含むローション組成物等が挙げられる。前記各種の親水性のスキンケア剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明は吸収性物品の製造に有用であり、その場合、本発明で用いる原料シートは、吸収性物品の構成部材である。本発明は例えば、液保持性の吸収体と、該吸収体よりも着用者の肌近くに配される表面シートとを備える吸収性物品の製造方法であって、該表面シートの一面(例えば肌対向面)にスキンケア剤(機能性材料)を付着させる工程を有する製造方法に好適である。
ここでいう「吸収性物品」には、人体から排出される体液(尿、軟便、経血、汗等)の吸収に用いられる物品が広く包含され、例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ、失禁パッド等が包含される。また、前記「吸収性物品の構成部材」には、吸収性物品の構成部材の1種又は2種以上の組み合わせ、吸収性物品の製造中間体が包含され、該「吸収性物品の製造中間体」には、機能性材料が付着してない点以外は完成品たる吸収性物品と同じものが包含される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に制限されず、適宜変更可能である。例えば、噴射機構6の噴射口60、吸引機構7の吸引口70、噴霧制御用吸引機構8の吸引口80の平面視形状、数、配置パターンは、前記実施形態に限定されず、機能性材料の種類、機能性シートの用途等に応じて適宜調整可能である。例えば、複数の噴射口60が搬送方向MDに所定間隔を置いて間欠配置された形態にかえて、搬送方向MDに延在するスリット状の単一の噴射口60などが挙げられる。
1 機能性シートの製造装置
2 搬送装置
3 噴霧装置
4 噴霧機構
40 噴霧口
5 エアカーテン形成機構
6 噴射機構
60 噴射口
7 吸引機構
70 吸引口
8 噴霧制御用吸引機構
80 吸引口
S 原料シート
M ミスト(機能性材料)
T ターゲット領域
MD 搬送方向
CD 搬送直交方向
2 搬送装置
3 噴霧装置
4 噴霧機構
40 噴霧口
5 エアカーテン形成機構
6 噴射機構
60 噴射口
7 吸引機構
70 吸引口
8 噴霧制御用吸引機構
80 吸引口
S 原料シート
M ミスト(機能性材料)
T ターゲット領域
MD 搬送方向
CD 搬送直交方向
Claims (7)
- 通気性の原料シートの一面に機能性材料が付着した機能性シートの製造方法であって、
一方向に搬送される前記原料シートの一面に対し、前記機能性材料を噴霧口から噴霧して、該一面における所定のターゲット領域に付着させる噴霧工程を有し、
前記噴霧工程において、前記噴霧口を挟んで前記原料シートの搬送方向と直交する搬送直交方向の両外方位置に配置された噴射口から該原料シートの一面に向けて空気を噴射すると共に、該原料シートを挟んで該噴射口とは反対側で且つ前記ターゲット領域の該搬送直交方向の両外方位置にて該原料シートに対向配置された吸引口から周辺の空気を吸引することにより、該原料シートにおける該ターゲット領域の該搬送直交方向の両外方に位置する部分を透過して該原料シートの一面側から他面側に向かって流れる、エアカーテンを形成する、機能性シートの製造方法。 - 前記噴射口と前記吸引口とが前記原料シートを挟んで対向している請求項1に記載の機能性シートの製造方法。
- 前記噴霧工程において、前記原料シートを挟んで前記噴霧口とは反対側で且つ前記ターゲット領域と平面視において重なる位置にて該原料シートに対向配置された別の吸引口から周辺の空気を吸引することにより、前記機能性材料の噴霧方向を制御する請求項1又は2に記載の機能性シートの製造方法。
- 通気性の原料シートの一面に機能性材料を噴霧する噴霧装置であって、
一方向に搬送される前記原料シートの一面における所定のターゲット領域に向けて前記機能性材料を噴霧する噴霧口を有する噴霧機構と、
前記噴霧口から噴霧されている前記機能性材料を挟んで前記原料シートの搬送方向と直交する搬送直交方向の両外方に、該原料シートにおける該ターゲット領域の該搬送直交方向の両外方に位置する部分を透過して該原料シートの一面側から他面側に向かって流れる、エアカーテンを形成するエアカーテン形成機構とを具備し、
前記エアカーテン形成機構が、前記噴霧口を挟んで前記搬送直交方向の両外方位置に配置された噴射口から該原料シートの一面に向けて空気を噴射する、噴射機構と、該原料シートを挟んで該噴射口とは反対側で且つ前記ターゲット領域の該搬送直交方向の両外方位置にて該原料シートに対向配置された吸引口から周辺の空気を吸引する、吸引機構とを具備する噴霧装置。 - 前記噴射口と前記吸引口とが前記原料シートを挟んで対向している請求項4に記載の噴霧装置。
- 前記原料シートを挟んで前記噴霧口とは反対側で且つ前記ターゲット領域と平面視において重なる位置に配置された吸引口から周辺の空気を吸引する、噴霧制御用吸引機構を具備する請求項4又は5に記載の噴霧装置。
- 高さ方向に関して、前記噴射口は、前記噴霧口よりも上方の位置に配置されている請求項4〜6のいずれか1項に記載の噴霧装置。
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JP7484595B2 (ja) | 2020-09-03 | 2024-05-16 | 王子ホールディングス株式会社 | 液体付着方法、それを用いた吸収性物品の製造方法および吸収性物品の製造装置 |
JP7512189B2 (ja) | 2020-12-24 | 2024-07-08 | 大王製紙株式会社 | 使い捨て着用物品の製造装置 |
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