JP2019097301A - スイッチトリラクタンスモータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな電流をコイルに流してもコイルの発熱を抑制することができるスイッチトリラクタンスモータの制御装置を提供すること。【解決手段】スイッチトリラクタンスモータの制御装置は、ロータ、ステータおよびステータに巻回されたコイルを有し、走行用の駆動源として車両に搭載されるスイッチトリラクタンスモータの制御装置であり、所定の励磁区間において所定の電流値でコイルを励磁する第一制御を行う制御部を備え、制御部が、第一制御を行っても車両が発進できないと判定した場合、コイルにおいて、インダクタンスが正勾配である相が変わるようにロータを逆回転させた後、所定の励磁区間よりも狭い励磁区間において所定の電流値よりも大きい電流値でコイルを励磁する第二制御を行う。【選択図】図6

Description

本発明は、車両に搭載されるスイッチトリラクタンスモータの制御装置に関する。
互いに対向する複数の突極を各々備えたステータおよびロータと、ステータの突極に巻回された三相のコイルとを備え、ステータとロータのそれぞれの突極間に発生させた磁気吸引力によってロータを回転させるスイッチトリラクタンスモータが知られている。
このようなスイッチトリラクタンスモータに関して、例えば特許文献1には、スイッチトリラクタンスモータを搭載した車両が発進できない場合に、三相のコイルに対して、通常制御よりも大きな電流を流すことにより車両の発進性能を向上させる技術が開示されている。
特開2016−134937号公報
ここで、特許文献1に示すような従来のスイッチトリラクタンスモータの電流制御では、三相のコイルのうち、インダクタンスが正勾配である相のコイルを励磁する。そして、前記した通常制御によって車両が発進できない場合、スイッチトリラクタンスモータのコイルが大きな電流で励磁されているにもかかわらず、スイッチトリラクタンスモータは回転していないため、ある相のコイルに電流が流れ続ける。すなわち、通常制御によって車両が発進できない場合には、ある相のコイルが既に発熱している場合がある。そのため、ある相のコイルに対して通常制御よりも大きな電流を更に流すと、既に発熱しているコイルがより発熱するおそれがある。その結果、例えば発熱を抑制するための冷却装置を大型化する必要があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、大きな電流をコイルに流してもコイルの発熱を抑制することができるスイッチトリラクタンスモータの制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置は、ロータ、ステータおよび前記ステータに巻回されたコイルを有し、走行用の駆動源として車両に搭載されるスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、所定の励磁区間において所定の電流値で前記コイルを励磁する第一制御を行う制御部を備え、前記制御部は、前記第一制御を行っても前記車両が発進できないと判定した場合、前記コイルにおいて、インダクタンスが正勾配である相が変わるように前記ロータを逆回転させた後、前記所定の励磁区間よりも狭い励磁区間において前記所定の電流値よりも大きい電流値で前記コイルを励磁する第二制御を行うことを特徴とする。
これにより、スイッチトリラクタンスモータの制御装置は、第二制御を行う前にインダクタンスが正勾配である相が変わるようにロータを逆回転させることにより、第二制御を行う相のコイルの温度が、ロータの逆回転前よりも低くなる。
本発明に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置によれば、第一制御よりも狭い励磁区間かつ第一制御よりも大きな電流値でコイルを励磁する第二制御によってコイルに大きな電流を流した場合であっても、コイルの発熱を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置を含むシステム構成を模式的に示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置におけるスイッチトリラクタンスモータの構成を模式的に示す図である。 図3は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置におけるインバータの構成を模式的に示す図である。 図4は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、印加電圧および電流波形を示す図である。 図5は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、第一制御および第二制御における励磁区間と目標電流値との関係を示すグラフである。 図6は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置による駆動制御方法を示すフローチャートである。 図7は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、ロータの回転角度とコイルのインダクタンスとの関係を示すグラフである。 図8は、図7に示したU相、V相、W相のコイルの温度を示すグラフである。 図9は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、ロータの回転角度とコイルのインダクタンスとの関係を示すグラフである。 図10は、図9に示したU相、V相、W相のコイルの温度を示すグラフである。 図11は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、ロータの回転角度とコイルのインダクタンスとの関係を示すグラフである。 図12は、本発明の実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置を適用した車両を示すスケルトン図である。
本発明に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[システム構成]
本実施形態のシステム構成は、図1に示すように、スイッチトリラクタンスモータ(以下、「SRモータ」という)1と、インバータ2と、昇圧部3と、バッテリ4と、制御部100と、を含んでいる。本実施形態に係るSRモータ1の制御装置は、少なくともインバータ2および制御部100を含んで構成される。
SRモータ1は、走行用の駆動源として車両に搭載される。SRモータ1は、図1に示すように、インバータ2および昇圧部3を介してバッテリ4と電気的に接続されている。また、SRモータ1とインバータ2とは、コイル12(図2参照)を介して電気的に接続されている。なお、SRモータ1は、電動機としてだけではなく、発電機としても機能する。
SRモータ1は、回転子に永久磁石を使用しない電動機であり、ステータ10に巻回された三相のコイル12に励磁電流(以下、「電流」という)が流れることによって駆動する。SRモータ1は、図2に示すように、突極構造のステータ10と、突極構造のロータ20と、を備えている。なお、同図では、SRモータ1として、十八極のステータ10と、十二極のロータ20と、を備えた構成を一例として示している。
SRモータ1は、一対のステータ歯11およびコイル12aにより構成されるU相と、一対のステータ歯11およびコイル12bにより構成されるV相と、一対のステータ歯11およびコイル12cにより構成されるW相と、を含んでいる。
ステータ10は、図2に示すように、環状構造の内周部に、突極としてのステータ歯11を複数備えている。各ステータ歯11には、インバータ2に接続されたコイル12が巻回されている。
ロータ20は、ステータ10の径方向内側に配置されており、環状構造の外周部に、突極としてのロータ歯21を複数備えている。なお、ロータ20は、図示しないロータ軸と一体回転するように構成されている。
インバータ2は、図3に示すように、三相交流をコイル12に通電できるように複数のスイッチング素子を備えた電気回路(インバータ回路)によって構成されている。インバータ2は、同図に示すように、非対称のハーフブリッジ回路が三個並列に接続されている。そして、インバータ2では、各ハーフブリッジ回路に含まれる各相のコイル12a,12b,12cをそれぞれ独立に励磁することができ、各相のコイル12a,12b,12cに流れる電流をそれぞれ独立に制御することが可能に構成されている。すなわち、SRモータ1は、単相での駆動が可能であり、例えば高トルクで出力し続けたとしても、発熱しにくいという特徴を有している。
なお、車両に搭載されるモータとしては、SRモータ1の他に永久磁石界磁式同期モータ(以下、「PMモータ」という)が知られているが、このPMモータのインバータはフルブリッジ回路によって構成されている。そして、PMモータのインバータでは、各相のコイルをそれぞれ独立に励磁することができず、各相のコイルに流れる電流をそれぞれ独立に制御することが不可能である。すなわち、PMモータは、単相での駆動が不可能であり、例えば高トルクで出力し続けると、発熱しやすくなる。
インバータ2を構成するインバータ回路は、相ごとに設けられた複数のトランジスタおよび複数のダイオードと、一つのコンデンサCoと、を備えている。そして、インバータ2は、各相において、複数のトランジスタを同時にオンまたはオフにすることにより、コイル12に流れる電流値を変更する。
インバータ2は、U相のコイル12aの周辺に、トランジスタTra1,Tra2と、ダイオードDa1,Da2,Da3,Da4と、を備えている。また、インバータ2は、V相のコイル12bの周辺に、トランジスタTrb1,Trb2と、ダイオードDb1,Db2,Db3,Db4と、を備えている。また、インバータ2は、W相のコイル12cの周辺に、トランジスタTrc1,Trc2と、ダイオードDc1,Dc2,Dc3,Dc4と、を備えている。
なお、インバータ2は、一般的なPMモータのインバータとは異なり、各相にダイオードが2つずつ追加されているため(ダイオードDa3,Da4,Db3,Db4,Dc3,Dc4)、電流を直流で流すことができる。さらに、インバータ2には、一般的なPMモータのインバータのような中性点がないため、各相を独立した励磁条件で制御することが可能となる。
昇圧部3は、インバータ2とバッテリ4との間に設けられており、SRモータ1に印加する電圧を昇圧するものである。昇圧部3は、例えば昇圧コンバータによって構成されており、制御部100によって制御される。
制御部100は、SRモータ1を駆動制御する電子制御装置(ECU)である。制御部100は、CPUと、各種プログラム等のデータが格納された記憶部と、SRモータ1を駆動制御するための各種の演算を行う演算部と、を備えている。そして、演算部における演算の結果、インバータ2を制御するための指令信号が、制御部100からインバータ2に出力される。このように、制御部100は、インバータ2を制御することにより、SRモータ1に印加する電圧および電流を制御する。
制御部100は、回転数センサ51、アクセル開度センサ52、車速センサ53および温度センサ54と接続されている。回転数センサ51は、具体的にはレゾルバによって構成され、SRモータ1のロータ20の回転数を検出し、その検出信号(レゾルバ信号)を制御部100に対して出力する。また、アクセル開度センサ52は、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量を検出し、その検出信号を制御部100に対して出力する。また、車速センサ53は、車両の走行速度を検出し、その検出信号を制御部100に対して出力する。また、温度センサ54は、コイル12の温度を検出し、その検出信号を制御部100に対して出力する。
制御部100は、前記した回転数センサ51から入力される検出信号から、回転方向におけるステータ歯11とロータ歯21との相対的な位置関係を特定し、この位置関係に基づいて、通電対象となるコイル12の切り替えを相ごとに繰り返す制御を実行する。そして、制御部100は、この制御において、ある相のコイル12に電流を流してステータ歯11を励磁させ、ステータ歯11と、そのステータ歯11の近くのロータ歯21との間に磁気吸引力を発生させることにより、ロータ20を回転させる。
制御部100は、図4に示すように、あるロータ歯21の回転角度が励磁区間に入った場合、すなわちON角(励磁開始角)となった場合、励磁対象となるコイル12へ電流を流し始める。また、制御部100は、ロータ歯21の回転角度が励磁区間から外れた場合、すなわちOFF角(励磁終了角)となった場合、励磁対象となるコイル12へ流す電流を0にする。なお、「励磁区間」とは、同図に示すように、コイル12に電流が流れている区間(A+A+A)ではなく、ON角からOFF角までの、ロータ20の回転角度範囲、すなわちあるコイル12の励磁を開始してから終了するまでの区間(A+A)のことを示している。
制御部100は、ロータ歯21の回転角度が区間A内にある場合、励磁対象となるステータ歯11のコイル12に対して正の電圧を印加する正電圧モードを実行し、電流を目標電流値まで上昇するように制御する。
また、制御部100は、ロータ歯21の回転角度が区間A内にある場合、励磁対象となるステータ歯11のコイル12に対して、正電圧モードと還流モードとを交互に実行し、電流が目標電流値付近の大きさとなるように制御する。なお、「還流モード」とは、コイル12に電圧を印加せずに、コイル12を介してインバータ2内で電流を還流させる制御モードのことを示している。
また、制御部100は、ロータ歯21の回転角度が区間A内にある場合、励磁対象となるステータ歯11のコイル12に対して負の電圧を印加する負電圧モードを実行し、電流が0になるように制御する。
ここで、制御部100は、SRモータ1の電流制御として、第一制御と第二制御とを行う。第一制御は、通常走行時に行う電流制御であり、図5に示すように、所定の励磁区間において所定の目標電流値で三相のコイル12(具体的には三相のうちの励磁すべき相のコイル12)を励磁する制御のことを示している。第一制御では、通常走行時に要求される駆動力を満たすために、SRモータ1が出力すべき目標電流値で三相のコイル12を励磁する。なお、図5は、コイル12の励磁区間と目標電流値との関係を視覚的に示したものであり、電流波形を示したものではない(電流波形は図4参照)。
第二制御は、第一制御を行っても車両が発進できない場合に行う電流制御であり、図5に示すように、第一制御の励磁区間よりも狭い励磁区間において、第一制御の電流値よりも大きい電流値で三相のコイル12(具体的には三相のうちの励磁すべき相のコイル12)を励磁する制御のことを示している。本実施形態では、所定条件下において、第一制御に代えて第二制御を行うことにより、コイル12の発熱の抑制と車両の発進性能の向上とを両立させることができる。なお、第二制御は、アクセル全開で車両が発進できない場合だけではなく、アクセル一定で車両が発進できない場合においても実施可能である。また、制御部100は、後記するように、三相のコイル12において、インダクタンスが正勾配である相が変わるようにロータ20を逆回転させた後に(図9および図11参照)、前記した第二制御を行う。
なお、本実施形態では、第一制御の際の励磁区間のことを「第一の励磁区間」と、第一制御の際の目標電流値のことを「第一の電流値」と、第二制御の際の励磁区間のことを「第二の励磁区間」と、第二制御の際の目標電流値のことを「第二の電流値」と、それぞれ定義する。
また、第一制御および第二制御における各々の目標電流値は、前記した励磁区間におけるON角(励磁開始角)およびOFF角(励磁終了角)等と共に、図示しない励磁条件マップに記述されている。制御部100は、後記するSRモータ1の駆動制御の際に、アクセル開度センサ52によって検出されたアクセル開度に基づいて要求駆動力を導出し、当該要求駆動力に応じた励磁条件マップを読み込むことにより、第一制御および第二制御における各々の目標電流値を決定する。
[駆動制御方法]
以下、本実施形態に係るSRモータ1の制御装置による駆動制御方法の実施形態について、図6〜図11を参照しながら説明する。なお、車両の通常走行時、すなわち図6のスタートの時点において、制御部100は第一制御を実行している。
まず、制御部100は、図6に示すように、SRモータ1の駆動制御に用いる各種情報を読み込む(ステップS1)。なお、「各種情報」とは、具体的には回転数センサ51の検出信号に基づくロータ20の回転数および回転角度(位相)のことを示している。なお、同図では図示を省略したが、制御部100は、本ステップにおいて、アクセル開度センサ52によって検出されたアクセル開度に基づく要求駆動力の導出、励磁条件マップの読み込みを行う。
続いて、制御部100は、温度センサ54の検出信号に基づいて、三相のコイル12の温度を読み込む(ステップS2)。続いて、制御部100は、車速センサ53の検出信号に基づいて、車両が進行方向に動いていないか否かを判定する(ステップS3)。なお、「車両が進行方向に動いていない」とは、例えば坂路等において車両が停止している状態と、車両が進行方向と逆方向に動いている状態(ずり下がりの状態)と、を含んでいる。
ステップS3において、車両が進行方向に動いていないと判定された場合(ステップS3でYes)、制御部100は、アクセル開度センサ52によって検出されたアクセル開度が、予め設定された閾値(第一閾値)以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
ステップS4において、アクセル開度が、予め設定された閾値(第一閾値)以上であると判定された場合(ステップS4でYes)、制御部100は、インダクタンスが正勾配である相のコイル12の温度が、予め設定された閾値(第二閾値)以下であるか否かを判定する(ステップS5)。なお、本実施形態では、車両が進行方向に動いていない場合(ステップS3でYes)、かつアクセル開度が第一閾値以上である場合(ステップS4でYes)が、「車両が発進できない」場合に相当する。
ステップS5において、インダクタンスが正勾配である相のコイル12の温度が、予め設定された閾値(第二閾値)以下であると判定された場合(ステップS5でYes)、制御部100は、インダクタンスが正勾配である相のコイル12については第二制御を行い、残りの相のコイル12、すなわちインダクタンスが負勾配である相のコイル12については第一制御を引き続き行い(ステップS6)、処理を終了する。なお、ステップS6では、具体的には、車両が進行方向に動くまで「インダクタンスが正勾配である相のコイル:第二制御、インダクタンスが負勾配である相のコイル:第一制御」を行い、車両が進行方向に動いた後に「全相のコイル:第一制御」に切り替えて処理を終了する。
ここで、ステップS6に示すような各相独立の電流制御は、単相での駆動が可能なSRモータ1であるからこそ実施可能な制御であり、例えば単相での駆動が不可能なPMモータでは実施不可能な制御である。
前記したステップS5およびステップS6において、制御部100は、例えば図7および図8に示すように、インダクタンスが正勾配であるV相のコイル12の温度が第二閾値以下である場合、インダクタンスが正勾配であるV相のコイル12については第二制御を行い、残りのU相およびW相のコイル12については第一制御を引き続き行う。なお、「勾配」とは、図7に示すように、ロータ20の回転角θに対するインダクタンスの傾きのことを意味している。
前記したステップS3において、車両が進行方向に動いていると判定された場合(ステップS3でNo)、および、前記したステップS4において、アクセル開度が、予め設定された閾値(第一閾値)未満であると判定された場合(ステップS4でNo)、制御部100は、全相のコイル12について第一制御を引き続き行い(ステップS7)、処理を終了する。
前記したステップS5において、インダクタンスが正勾配である相のコイル12の温度が、予め設定された閾値(第二閾値)を超えると判定された場合(ステップS5でNo)、制御部100は、全相のコイル12を励磁しない(ステップS8)。続いて、制御部100は、ロータ20の回転角度が所定時間以上変化していないか否か、すなわちロータ20が所定時間以上停止しているか否かを判定する(ステップS9)。
ステップS9において、ロータ20の回転角度が所定時間以上変化していないと判定された場合(ステップS9でYes)、制御部100は、ロータ20が逆回転するように全相のコイル12を励磁する(ステップS10)。続いて、制御部100は、温度が予め設定された閾値(第二閾値)以下、かつインダクタンスが正勾配である相のコイル12については第二制御を行い、残りの相のコイル12については第一制御を引き続き行い(ステップS11)、処理を終了する。なお、ステップS11では、具体的には、車両が進行方向に動くまで「温度が第二閾値以下、かつインダクタンスが正勾配である相のコイル:第二制御、残りの相のコイル:第一制御」を行い、車両が進行方向に動いた後に「全相のコイル:第一制御」に切り替えて処理を終了する。
前記したステップS5、ステップS8〜ステップS11において、制御部100は、例えば図9および図10に示すように、インダクタンスが正勾配であるV相のコイル12の温度が第二閾値を超える場合、例えば図9および図11に示すように、インダクタンスが正勾配である相が、V相からW相へと変わるようにロータ20を逆回転させる。そして、制御部100は、インダクタンスが正勾配であるW相のコイル12については第二制御を行い、残りのU相およびV相のコイル12については第一制御を引き続き行う。
ステップS9において、ロータ20の回転角度が変化していると判定された場合(ステップS9でNo)、制御部100は、回転数センサ51の検出信号に基づいて、ロータ20が逆回転しているか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12において、ロータ20が逆回転していると判定された場合(ステップS12でYes)、ステップS11に進む。一方、ステップS12において、ロータ20が逆回転していないと判定された場合(ステップS12でNo)、ステップS7に進む。
以上のように、本実施形態に係るSRモータ1の制御装置は、第二制御を行う前にインダクタンスが正勾配である相が変わるようにロータ20を逆回転させることにより、第二制御を行う相のコイル12の温度が、ロータ20の逆回転前よりも低くなる。これにより、第一制御よりも狭い励磁区間かつ第一制御よりも大きな電流値でコイル12を励磁する第二制御によってコイル12に大きな電流を流した場合であっても、コイル12の発熱を抑制することができる。また、SRモータ1の制御装置では、例えば発熱を抑制するために冷却装置を大型化する必要もなくなる。
[適用例]
以下、本実施形態に係るSRモータ1の制御装置を適用した車両について、図12を参照しながら説明する。同図に示した車両200は、エンジン201と、車輪202と、変速機(T/M)203と、デファレンシャルギヤ204と、駆動軸205と、走行用動力源としてのSRモータ(SRM)1と、を備えている。車両200は、四輪駆動車であり、エンジン201が左右の前輪202FL,202FRを駆動し、リヤモータであるSRモータ1が左右の後輪202RL,202RRを駆動する。
SRモータ1は、いわゆるインホイールモータであり、左右の後輪202RL,202RRにそれぞれ一つずつ設けられている。車両200のリヤ側駆動装置では、左後輪202RLには左後SRモータ1RLが接続され、かつ右後輪202RRには右後SRモータ1RRが接続されている。左右の後輪202RL,202RRは、互いに独立して回転可能である。
左後輪202RLは、左後SRモータ1RLの出力トルク(モータトルク)によって駆動される。また、右後輪202RRは、右後SRモータ1RRの出力トルク(モータトルク)によって駆動される。
左後SRモータ1RLおよび右後SRモータ1RRは、インバータ2を介してバッテリ(B)4に接続されている。また、左後SRモータ1RLおよび右後SRモータ1RRは、バッテリ4から供給される電力によって電動機として機能するとともに、後輪202RL,202RRから伝達されるトルク(外力)を電力に変換する発電機として機能する。なお、インバータ2には、左後SRモータ1RL用の電気回路と、右後SRモータ1RR用の電気回路と、が含まれる。
制御部100は、左後SRモータ1RLおよび右後SRモータ1RRと、エンジン201と、を制御する。例えば、制御部100には、SRモータ用制御部(SRモータ用ECU)と、エンジン用制御部(エンジンECU)と、が含まれる。この場合、エンジンECUは、吸気制御、燃料噴射制御、点火制御等によって、エンジン201の出力トルクを目標とするトルク値に調節するエンジントルク制御を実行する。また、SRモータ用ECUは、回転数センサ51から入力されるレゾルバ信号に基づいて、左後SRモータ1RLおよび右後SRモータ1RRについてのモータ制御を実行する。回転数センサ51には、左後SRモータ1RLの回転数を検出する左後回転数センサ51RLと、右後SRモータ1RRの回転数を検出する右後回転数センサ51RRと、が含まれる。
以上、本発明に係るスイッチトリラクタンスモータの制御装置について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
例えば本実施形態に係るSRモータ1の制御装置では、昇圧部3(図1参照)に代えて、SRモータ1に印加する電圧を降圧する降圧部(降圧コンバータ)を設けてもよい。
また、実施形態に係るSRモータ1の制御装置の適用例は、図12に示したもの(以下、「適用例1」という)に限定されない。例えば、SRモータ1の制御装置の適用例は、適用例1とは異なり、全ての車輪202にSRモータ1が設けられた構成であってもよい(適用例2)。また、適用例1とは異なり、フロント側駆動装置が設けられていない後輪駆動車であってもよい(適用例3)。
SRモータ1の制御装置の適用例は、適用例1〜3とは異なり、車両200の走行用動力源がインホイールモータとしてのSRモータ1のみである構成であってもよい(適用例4)。また、適用例4とは異なり、SRモータ1がインホイールモータではない構成であってもよい(適用例5)。
SRモータ1の制御装置の適用例は、適用例5とは異なり、フロント側駆動装置として適用例1の構成が搭載されていてもよい(適用例6)。また、適用例3とは異なりリヤ側駆動装置が設けられていない、あるいは適用例4とは異なり駆動装置の配置が前後で逆である構成であってもよい(適用例7)。
1 スイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)
2 インバータ
3 昇圧部
4 バッテリ
10 ステータ
11 ステータ歯
12 コイル
20 ロータ
21 ロータ歯
51 回転数センサ
52 アクセル開度センサ
53 車速センサ
54 温度センサ
100 制御部

Claims (1)

  1. ロータ、ステータおよび前記ステータに巻回されたコイルを有し、走行用の駆動源として車両に搭載されるスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、
    所定の励磁区間において所定の電流値で前記コイルを励磁する第一制御を行う制御部を備え、
    前記制御部は、前記第一制御を行っても前記車両が発進できないと判定した場合、前記コイルにおいて、インダクタンスが正勾配である相が変わるように前記ロータを逆回転させた後、前記所定の励磁区間よりも狭い励磁区間において前記所定の電流値よりも大きい電流値で前記コイルを励磁する第二制御を行うことを特徴とするスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114826041A (zh) * 2021-01-21 2022-07-29 宁波方太厨具有限公司 一种开关磁阻电机的制动控制方法

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