以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図1を参照して、本発明の実施形態に係る通信システム1の全体構成を説明する。図1は、通信システム1を示す構成図である。通信システム1は、画像形成装置100と、画像形成装置100との間で無線通信可能な携帯端末装置200とを備える。
画像形成装置100は、画像を示す画像データDに基づいてシートに画像を形成する。画像形成装置100は、例えば、複写機、プリンター、又は複合機である。以下では、一例として、画像形成装置100がプリンター機能と複写機能とを有するモノクロ複合機である場合について説明する。画像形成装置100は、記憶部20と、画像形成ユニット30と、入力部40と、制御部10と、通信部50とを備える。
記憶部20は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)によって構成される。記憶部20は、画像データDのような各種のデータ、及び、画像形成装置100の各部の動作を制御するための制御プログラムを記憶する。制御プログラムは、制御部10によって実行される。
画像形成ユニット30は、画像データDに対応する画像をシートに形成する。画像形成ユニット30は、「画像形成部」の一例に相当する。入力部40には、特定処理指示が入力される。入力部40は、例えば、操作パネルである。特定処理指示は、画像データDに関する特定の処理(以下、単に「特定の処理」と記載することがある。)のための指示であり、1以上の指示を含む。特定処理指示は、ユーザーによって入力部40に入力される。なお、画像形成ユニット30の構成と動作の詳細については図2を参照して、入力部40の構成の詳細については図4(a)及び(b)を参照して、特定の処理の詳細については図4(b)を参照して、それぞれ後述する。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサー等によって構成されるハードウェア回路である。制御部10は、記憶部20に記憶された制御プログラムをプロセッサーが読み出して実行することによって、画像形成装置100の各部の動作を制御する。制御部10は、画像形成装置100の各部の動作を制御することによって、例えば、画像データDに関する特定の処理を実行する。制御部10は、特定処理指示の入力に基づいて、特定処理情報NPを携帯端末装置200へ送信するように通信部50を制御する。特定処理情報NPは、特定の処理の実行動作に関する情報を示す。なお、特定処理情報NPの詳細については、図4(b)を参照して後述する。
通信部50は、携帯端末装置200との間で無線通信可能である。無線通信は、NFC(NEAR Field Communication)のような近距離無線通信、又はWi−Fiダイレクト(Wireless Fidelity DIRECT)(登録商標)のような通信方式(プロトコル)を利用する通信である。通信部50は、特定処理情報NPを携帯端末装置200へ送信する。
携帯端末装置200は、通信部50との間で無線通信可能である。携帯端末装置200は、例えば、スマートフォンである。携帯端末装置200は、ユーザーによって携帯される。携帯端末装置200は、通信部50から送信された特定処理情報NPを受信する。なお、携帯端末装置200の構成の詳細については、図3を参照して後述する。
以上、図1を参照して説明したように、本実施形態によれば、画像形成装置100は、画像を示す画像データDに基づいてシートに画像を形成する。画像形成ユニット30は、シートに画像を形成する。通信部50は、携帯端末装置200との間で無線通信可能である。入力部40には、画像データDに関する特定の処理のための特定処理指示が入力される。制御部10は、特定の処理を実行する。制御部10は、特定処理指示の入力に基づいて、特定処理情報NPを携帯端末装置200へ送信するように通信部50を制御する。このようにして、通信部50は、特定の処理の実行動作に関する情報として特定処理情報NPを携帯端末装置200へ送信できる。従って、画像形成に関してユーザーの所望する情報を利便性良く提供できる。
続いて、図2を参照して、画像形成ユニット30の構成と動作の詳細について説明する。図2は、画像形成装置100を示す図である。画像形成装置100は、図1を参照して説明した制御部10と、記憶部20と、画像形成ユニット30と、入力部40と、通信部50とに加えて、読取部70と、給送部80と、搬送部90と、排出部91と、表示部60とを更に備える。
読取部70は、原稿搬送装置71と原稿載置板72とスキャナー73とを含む。読取部70は、原稿搬送装置71のトレイ又は原稿載置板72に載置された原稿Mの画像を読み取る。読取部70は、読み取った画像から画像データDを生成する。給送部80は、複数のシートSを収容し、搬送部90へシートSを給送する。シートSは、例えば、紙製又は合成樹脂製のシートである。搬送部90は、複数の搬送ローラー対を含み、画像形成ユニット30にシートSを搬送する。画像形成ユニット30は、消耗品(例えば、トナー)を消費することによってシートSに画像を形成する。詳しくは、画像形成ユニット30は、電子写真方式によってシートSに画像を形成し、画像を加熱及び加圧してシートSに画像を定着させる。具体的には、画像形成ユニット30は、感光体ドラムと、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、補給装置と、転写装置と、クリーニング装置と、除電装置と、定着装置とを含む。画像は、例えば、原稿Mの画像、又は記憶部20に記憶されている画像データDに基づく画像である。搬送部90は、画像の定着されたシートSを排出部91に搬送する。排出部91は、画像形成装置100の外部にシートSを排出する。表示部60は、操作パネルに配置されるディスプレーである。なお、表示部60の構成の詳細については、図4(a)及び(b)を参照して後述する。
続いて、図3を参照して、通信システム1の構成の詳細について説明する。図3は、通信システム1を示す構成図である。
携帯端末装置200は、端末記憶部220と、端末制御部210と、端末通信部230と、端末入力表示部240とを備える。
端末記憶部220は、例えば、HDD、RAM、及びROMによって構成される。端末記憶部220は、外部メモリーを含んでいてもよい。外部メモリーは、リムーバブルメディアである。端末記憶部220は、外部メモリーとして、例えば、SD(Secure Digital)カードを含む。端末記憶部220は、各種のデータ、制御プログラム、及びアプリケーションプログラムを記憶する。制御プログラムは、携帯端末装置200の各部の動作を制御するためのプログラムであり、端末制御部210によって実行される。アプリケーションプログラムは、例えば、携帯端末装置200と画像形成装置100とを連動させるためのプログラムである。端末記憶部220は、1以上の端末フォルダー221を有する。端末フォルダー221は、例えば、各種のデータを格納する。各種のデータは、例えば、通信部50から送信される特定処理情報NPである。1以上の端末フォルダー221の詳細については、図11を参照して後述する。
端末制御部210は、CPUのようなプロセッサー等によって構成されるハードウェア回路である。端末制御部210は、端末記憶部220に記憶された制御プログラムをプロセッサーが読み出して実行することによって、携帯端末装置200の各部の動作を制御する。また、プロセッサーは、端末記憶部220に記憶されたアプリケーションプログラムを読み出して実行する。アプリケーションプログラムが実行されることによって、端末制御部210は、例えば、通信部50から特定処理情報NPを受信するように端末通信部230と端末入力表示部240とを制御する。
端末通信部230は、通信部50との間で無線通信可能である。端末通信部230は、通信部50から送信される特定処理情報NP及び画面画像情報NSを受信する。画面画像情報NSの詳細については、図5(a)を参照して後述する。
端末入力表示部240は、タッチパネル機能を有するディスプレーである。端末入力表示部240には、ユーザーによる各種指示が入力される。端末入力表示部240は、端末画面画像を表示する。端末入力表示部240の構成の詳細については、図5(a)及び(b)を参照して後述する。
なお、図3に示すように、画像形成装置100の記憶部20は、ユーザー識別情報NUを更に予め記憶していることが好ましい。ユーザー識別情報NUは、ユーザーを識別する情報であり、例えば、ユーザー識別番号及びパスワードである。入力部40には、ユーザー認証指示が入力される。ユーザー認証指示は、ユーザーを認証するための指示であり、例えば、ユーザー識別番号及びパスワードの入力を示す。特定処理指示が入力部40に入力された場合に、制御部10は、ユーザー認証指示とユーザー識別情報NUとに基づいてユーザーを認証する。制御部10は、例えば、ユーザー認証指示とユーザー識別情報NUとが一致すると、ユーザーを認証する。ユーザーの認証後、制御部10は、特定処理情報NPを端末通信部230へ送信するように通信部50を制御する。従って、権限の与えられていないユーザーによって特定処理情報NPが端末通信部230に送信されることを抑制できる。その結果、機密性に応じて特定処理情報NPの漏洩を抑制できる。
続いて、図3と図4とを参照して、入力部40と表示部60との構成の詳細、及び、特定の処理と特定処理指示と特定処理情報NPとの詳細について説明する。図4(a)は、画像形成装置100の操作パネルを示す図である。図4(b)は、操作パネルの一部を示す図である。
図4(a)に示すように、入力部40は、例えば、タッチパネル機能と種々のハードウェアボタン41とを有する操作パネルである。入力部40には、ユーザーによる各種の指示が入力される。ハードウェアボタン41は、原稿M(図2参照)の読み取りを開始するためのスタートボタン41Aを含む。
表示部60は、タッチパネル機能を有するディスプレーであり、操作パネルに配置される。このような表示部60は、入力部40を兼ね得る。表示部60は、画面画像Gを表示する。画面画像Gは、特定処理指示のような各種の指示を入力するための画像である。画面画像Gは、メッセージ画像G1、ソフトウェアボタン画像G2、及びアイコン画像を含む。メッセージ画像G1は、各種のメッセージを示す。ソフトウェアボタン画像G2は、例えば、OK指示が入力されるOKボタン、又は、終了指示が入力される終了ボタンとして機能する。なお、ソフトウェアボタン画像G2は、アイコン画像であってもよい。
通信部50と端末通信部230との無線通信を開始する指示(以下、「無線通信開始指示」と記載する。)が入力部40に入力されると、表示部60は、「Wi−Fiダイレクト(登録商標)をONにしました。」のようなメッセージを示すメッセージ画像G1を表示する。そして、OK指示がOKボタンに入力されると、通信部50は、無線通信可能な状態で待機する。その後、表示部60は、図4(b)に示す画面画像Gを表示する。
図4(b)に示す画面画像Gは、無線通信に関するメニュー(以下、「無線通信メニュー」と記載する。)の一例を示す。詳細には、表示部60は、特定処理指示を入力するための画面画像Gを無線通信メニューとして表示する。特定処理指示を入力するための画面画像Gは、メールアドレスボタンGA、画像データボタンGB、スキャンボタンGC、状態ボタンGD、設定ボタンGE、及び終了ボタンGFのようなソフトウェアボタン画像G2を含む。
制御部10は、画面画像Gを介して入力された特定処理指示に従い、画像データDに関する特定の処理を実行する。画像データDに関する特定の処理は、画像データDを動作対象として用いる処理(以下、「第1特定処理」と記載する。)、画像データDを生成する処理(以下、「第2特定処理」と記載する。)、画像データDに対応する画像形成処理に関連する情報の抽出処理(以下、「第3特定処理」と記載する。)、画像データDの送信処理で用いられる関連情報の抽出処理(以下、「第4特定処理」と記載する。)、及び、画像データDに関する特定の処理のためのユーザーインターフェイス関連情報の送信処理(以下、「第5特定処理」と記載する。)を含む。通信部50は、特定処理指示の入力に基づいて、特定処理情報NPを端末通信部230へ送信する。
第1特定処理は、例えば、外部装置(例えば、携帯端末装置200)への画像データDの送信処理(以下、「画像データDの送信処理」と記載する。)である。第1特定処理は、画像データボタンGBに入力される特定処理指示に対応する。第1特定処理の実行動作に関する特定処理情報NPは、例えば、画像データDである。
第2特定処理は、例えば、原稿M(図2参照)の画像を読み取ることによって画像データDを生成し、生成された画像データDを外部装置(例えば、携帯端末装置200)に送信する処理である。第2特定処理は、スキャンボタンGCに入力される特定処理指示に対応する。第2特定処理の実行動作に関する特定処理情報NPは、例えば、生成された画像データDである。
第3特定処理は、例えば、シートSへの画像形成処理で使用するトナーの残量情報の抽出処理、画像形成処理による印刷枚数情報(例えば、コピー枚数情報)の抽出処理、及び、シートSへの画像形成処理に要した課金額情報(例えば、コピー料金の受領額情報)の抽出処理である。第3特定処理は、状態ボタンGDに入力される特定処理指示に対応する。第3特定処理の実行動作に関する特定処理情報NPは、例えば、トナーの残量情報、印刷枚数情報、又は課金額情報である。
第4特定処理は、例えば、画像データDの送信先を示すメールアドレス情報の抽出処理である。第4特定処理は、メールアドレスボタンGAに入力される特定処理指示に対応する。第4特定処理の実行動作に関する特定処理情報NPは、例えば、メールアドレス情報である。
第5特定処理は、例えば、特定の処理のための操作マニュアル情報の送信処理、特定の処理のためのアイコン配置情報の送信処理、特定の処理が実行される際の連動切替情報の送信処理、又は、特定の処理の実行に対する割込処理情報及び復帰処理情報の送信処理である。連動切替情報は、画像形成装置100と携帯端末装置200との連動表示処理を切り替える制御信号である。第5特定処理は、設定ボタンGEに入力される特定処理指示に対応する。第5特定処理の実行動作に関する特定処理情報NPは、例えば、操作マニュアル情報、アイコン配置情報、連動切替情報、割込処理情報、又は復帰処理情報である。
終了ボタンGFに終了指示が入力されると、通信システム1は、無線通信を終了すると共に無線通信メニューの表示を終了する。無線通信を終了する前に、無線通信メニューの表示を終了してよいか否かを確認する画像(例えば、確認メッセージ画像及びソフトウェアボタン画像)を更に表示してもよい。終了を確定する終了確定指示がソフトウェアボタン画像に入力された場合、通信システム1は、無線通信を終了すると共に無線通信メニューの表示を終了する。終了を中止する終了中止指示がソフトウェアボタン画像に入力された場合、表示部60は、無線通信メニューを引き続き表示する。
続いて、図3〜図5を参照して、端末入力表示部240の構成の詳細、及び画面画像Gの表示と端末画面画像TGの表示との連動機能について説明する。図5(a)は、携帯端末装置200を示す図である。図5(b)は、端末入力表示部240を示す図である。
図5(a)に示すように、端末入力表示部240は、端末画面画像TGを表示する。端末画面画像TGは、各種の指示を入力するための画像である。端末画面画像TGは、メッセージ画像TG1、ソフトウェアボタン画像TG2、及び端末アイコン画像TG3を含む。メッセージ画像TG1は、各種のメッセージを示す。ソフトウェアボタン画像TG2は、例えば、了承する指示が入力されるYESボタン、又は、拒否する指示が入力されるNOボタンを示す。端末アイコン画像TG3は、特定処理指示を入力するためのアイコンを示す。なお、端末入力表示部240は、ディスプレーに加えて、ホームボタンTBのようなハードウェアボタンを更に含んでいてもよい。
端末入力表示部240は、画面画像Gに対応する端末画面画像TGを画面画像情報NSに従って表示する。詳細には、無線通信開始指示が端末入力表示部240に入力されると、端末入力表示部240は、「Wi−Fiダイレクト(登録商標)をONにしてください。」のようなメッセージを示すメッセージ画像TG1を表示する。YES指示がYESボタンに入力されると、通信部50が無線通信可能な状態で予め待機している場合に、端末通信部230は、通信部50との無線通信を開始する。無線通信が開始されると、制御部10は、通信部50を介して画面画像情報NSを示す信号を端末通信部230に送信する。特定処理情報NPは、画面画像情報NSを含む。画面画像情報NSは、画面画像Gを示す情報である。端末通信部230は、通信部50から送信された画面画像情報NSに従って、画面画像Gに対応する端末画面画像TGを表示する。
図5(b)に示す端末画面画像TGは、図4(b)に示した画面画像Gに対応する端末画面画像TGの一例である。図4(b)を参照して説明した画面画像Gと同様に、端末入力表示部240は、特定処理指示を入力するための端末画面画像TGを無線通信メニューとして表示する。端末画面画像TGは、メールアドレスアイコンTGA、画像データアイコンTGB、スキャンアイコンTGC、状態アイコンTGD、設定アイコンTGE、及び終了アイコンTGFのような端末アイコン画像TG3を含む。メールアドレスアイコンTGA、画像データアイコンTGB、スキャンアイコンTGC、状態アイコンTGD、設定アイコンTGE、及び終了アイコンTGFは、図4(b)を参照して説明したメールアドレスボタンGA、画像データボタンGB、スキャンボタンGC、状態ボタンGD、設定ボタンGE、及び終了ボタンGFにそれぞれ対応する。なお、端末アイコン画像TG3は、ソフトウェアボタン画像であってもよい。
表示部60による画面画像Gの表示と、端末入力表示部240による端末画面画像TGの表示とは、入力部40及び/又は端末入力表示部240への入力に基づいて互いに連動する。詳細には、画面画像Gを介して入力部40に各種指示が入力された場合、入力された各種指示に基づいて、制御部10は、端末通信部230に制御信号を送信するように通信部50を制御する。端末制御部210は、通信部50から送信される制御信号に従い、画面画像Gに対応する端末画面画像TGを表示するように端末入力表示部240を制御する。一方、端末画面画像TGを介して端末入力表示部240に指示が各種入力された場合、端末制御部210は、入力された各種指示に基づいて、通信部50へ制御信号を送信するように端末通信部230を制御する。制御部10は、端末通信部230から送信される制御信号に従い、端末画面画像TGに対応する画面画像Gを表示するように表示部60を制御する。特定処理指示が端末画面画像TGを介して端末入力表示部240に入力された場合、端末通信部230は、特定処理指示に対応する制御信号を通信部50へ送信する。制御部10は、端末通信部230から送信された制御信号に従い、特定処理情報NPを端末通信部230へ送信するように画像形成装置100の各部を制御する。
以上、図2〜図5を参照して説明したように、本実施形態によれば、表示部60は、特定処理指示を入力するための画面画像Gを表示する。通信部50は、画面画像情報NSを端末通信部230に送信する。端末入力表示部240は、画面画像Gに対応する端末画面画像TGを画面画像情報NSに従って表示する。表示部60による画面画像Gの表示と、端末入力表示部240による端末画面画像TGの表示とは、入力部40及び/又は端末入力表示部240への入力に基づいて互いに連動する。従って、ユーザーは、画像形成装置100と携帯端末装置200とのいずれに対しても同様の特定処理指示を入力できる。その結果、特定処理情報NPを端末通信部230へ送信する際の利便性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、制御部10は、原稿Mの画像を読み取り画像データDを生成するように読取部70を制御する。特定処理情報NPは、生成された画像データDを含む。従って、ユーザーは、手元の原稿Mの画像に対応する画像データDを携帯端末装置200に容易に送信できる。
なお、通信部50が無線通信で端末通信部230と接続した後、表示部60は、入力部40又は端末入力表示部240のいずれに特定処理指示を入力するか選択するためのソフトウェアボタン画像を表示してもよい。入力部40を選択する選択指示が入力された場合、表示部60は画面画像Gを表示し、端末入力表示部240は端末画面画像TGを表示しない。一方、端末入力表示部240を選択する選択指示が入力された場合、端末入力表示部240は端末画面画像TGを表示し、表示部60は画面画像Gを表示しない。ユーザーは、特定処理指示を入力する際の利便性に応じて、所望の装置を選択できる。
続いて、図4と図5とを参照しつつ、図6(a)及び(b)を更に参照して、状態ボタンGD又は状態アイコンTGDへの特定処理指示の入力について説明する。図6(a)は、画像形成装置100の操作パネルの一部を示す図である。図6(b)は、端末入力表示部240を示す図である。
図6(a)は、状態ボタンGD(図4(b)参照)又は状態アイコンTGD(図5(b)参照)に特定処理指示が入力された場合に、表示部60が表示する画面画像Gを示す。画面画像Gは、トナー残量ボタンGD1と、印刷枚数ボタンGD2と、課金額ボタンGD3とを含む。各ボタンへの特定処理指示の入力に応じて、図4(b)を参照して説明した第3特定処理が進む。トナー残量ボタンGD1に特定処理指示が入力されると、制御部10は、画像形成処理で消費されるトナーの残量情報の抽出処理を実行する。印刷枚数ボタンGD2に特定処理指示が入力されると、制御部10は、シートSに対する画像形成処理による印刷枚数情報の抽出処理を実行する。課金額ボタンGD3に特定処理指示が入力されると、制御部10は、シートSに対する画像形成処理に要した課金額情報の抽出処理を実行する。課金額情報は、例えば、コンビニエンスストアに設置される複合機における、コピー代金の徴収総額を示す。
同様に、図6(b)は、状態ボタンGD又は状態アイコンTGDに特定処理指示が入力された場合に、端末入力表示部240が表示する端末画面画像TGを示す。端末画面画像TGは、トナー残量アイコンTGD1と、印刷枚数アイコンTGD2と、課金額アイコンTGD3とを含む。トナー残量アイコンTGD1、印刷枚数アイコンTGD2、及び課金額アイコンTGD3への特定処理指示の入力は、トナー残量ボタンGD1、印刷枚数ボタンGD2、及び課金額ボタンGD3への特定処理指示の入力にそれぞれ対応する。
続いて、図4と図5とを参照しつつ、図7(a)及び(b)を更に参照して、設定ボタンGE又は設定アイコンTGEへの特定処理指示の入力について説明する。図7(a)は、画像形成装置100の操作パネルの一部を示す図である。図7(b)は、端末入力表示部240を示す図である。
図7(a)は、設定ボタンGE(図4(b)参照)又は設定アイコンTGE(図5(b)参照)に特定処理指示が入力された場合に、表示部60が表示する画面画像Gを示す。画面画像Gは、操作マニュアルON−OFFボタンGE1と、画面連動ON−OFFボタンGE2と、アイコン表示ボタンGE3と、設定作業ボタンGE4とを含む。各ボタンへの特定処理指示の入力に応じて、図4(b)を参照して説明した第5特定処理が進む。
操作マニュアルON−OFFボタンGE1に特定処理指示が入力されると、制御部10は、特定の処理のための操作マニュアル情報の送信処理を実行する。なお、操作マニュアルON−OFFボタンGE1への特定処理指示の入力については、図8(a)及び(b)を参照して後述する。
画面連動ON−OFFボタンGE2に特定処理指示(「表示選択指示」に相当する。)が入力されると、制御部10は、特定の処理が実行される際の連動切替情報の送信処理を実行する。表示選択指示は、連動表示処理及び非連動表示処理のいずれか一方を選択する指示を示す。連動表示処理は、画面画像Gの表示と端末画面画像TGの表示とを互いに連動させる表示処理を示す。非連動表示処理は、画面画像Gの表示と端末画面画像TGの表示との連動を解除する表示処理を示す。連動表示処理又は非連動表示処理が選択されることによって、特定の処理を実行する際の利便性に応じて通信量を低減できる。また、非連動表示処理が選択される場合、表示部60と端末入力表示部240とは、異なる特定処理指示に対応する入力結果をそれぞれ表示できる。従って、画像データDに関する特定の処理を実行する際の利便性を維持しつつ、通信速度を向上させることができる。
アイコン表示ボタンGE3に特定処理指示が入力されると、制御部10は、特定の処理のためのアイコン配置情報の送信処理を実行する。なお、アイコン表示ボタンGE3への特定処理指示の入力については、図9(a)を参照して後述する。
設定作業ボタンGE4に特定処理指示が入力されると、制御部10は、特定の処理の実行に対する割込処理情報及び復帰処理情報の送信処理を実行する。なお、設定作業ボタンGE4への特定処理指示の入力については、図10(a)を参照して後述する。
同様に、図7(b)は、設定ボタンGE又は設定アイコンTGEに特定処理指示が入力された場合に、端末入力表示部240が表示する端末画面画像TGを示す。端末画面画像TGは、操作マニュアルON−OFFアイコンTGE1と、画面連動ON−OFFアイコンTGE2と、アイコン表示アイコンTGE3と、設定作業アイコンTGE4とを含む。操作マニュアルON−OFFアイコンTGE1、画面連動ON−OFFアイコンTGE2、アイコン表示アイコンTGE3、及び設定作業アイコンTGE4への特定処理指示の入力は、操作マニュアルON−OFFボタンGE1、画面連動ON−OFFボタンGE2、アイコン表示ボタンGE3、及び設定作業ボタンGE4への特定処理指示の入力にそれぞれ対応する。
続いて、図7(a)及び(b)を参照しつつ、図8(a)及び(b)を更に参照して、操作マニュアルON−OFFボタンGE1への特定処理指示の入力について説明する。図8(a)及び(b)は、端末入力表示部240を示す図である。
端末入力表示部240は、入力部40への特定処理指示の入力に連動して端末入力マニュアル画像TG11を表示する。詳細には、操作マニュアルON−OFFボタンGE1に特定処理指示が入力されると、図8(a)に示すように、端末入力表示部240は、操作マニュアルONボタンと操作マニュアルOFFボタンとのようなソフトウェアボタン画像TG2を表示する。操作マニュアルONボタンに特定処理指示が入力された後、更なる特定処理指示が入力部40又は端末入力表示部240に入力されると、制御部10は、特定の処理のための操作マニュアル情報の送信処理を実行する。
図8(b)に示すように、端末入力表示部240は、通信部50から送信される操作マニュアル情報に基づいて、端末入力マニュアル画像TG11を表示する。具体的には、図8(b)は、例えば、更なる特定処理指示がスキャンボタンGC(図4(b)参照)に入力された場合の端末画面画像TGを示す。端末画面画像TGは、端末入力マニュアル画像TG11を含む。端末入力マニュアル画像TG11は、端末入力表示部240への特定処理指示の入力手順を示す。端末入力マニュアル画像TG11は、例えば、「本機の画面をタッチして、読み取る原稿の原稿面を選択します。」のようなメッセージ画像と、メッセージ画像に対応する端末画面画像TG12とを含む。端末入力マニュアル画像TG11は、入力部40への特定処理指示の入力手順に対応しており、入力部40への特定処理指示の入力に連動して表示される。操作マニュアルOFFボタンに特定処理指示が入力された場合、端末入力マニュアル画像TG11の表示は終了する。ユーザーは、携帯端末装置200の操作を不得手とする場合であっても、画像形成装置100に特定処理指示を入力しながら携帯端末装置200に対する入力方法(操作手順)を習得できる。従って、特定処理指示が携帯端末装置200に入力される際の誤操作を抑制できる。
続いて、図7(a)及び(b)を参照しつつ、図9(a)及び(b)を更に参照して、アイコン表示ボタンGE3への特定処理指示の入力について説明する。図9(a)は、画像形成装置100の操作パネルの一部を示す図である。図9(b)は、端末入力表示部240を示す図である。
端末入力表示部240は、配置変更指示の入力に従い端末アイコン画像TG3の配置を変更する。具体的には、アイコン表示ボタンGE3に特定処理指示が入力された後、図9(a)に示すように、端末アイコン画像TG3の配置変更指示(例えば、メールアドレスボタンGAと状態ボタンGDとの配置の入替指示)が入力部40に入力される。配置変更は、例えば、端末アイコン画像TG3に含まれる各アイコンの配置順序を変更したり、一部のアイコンのみを非表示にする処理を含む。制御部10は、配置変更指示に従い、アイコン配置情報の送信処理を実行する。
図9(b)に示すように、端末入力表示部240は、通信部50から送信されたアイコン配置情報に従い、端末アイコン画像TG3の配置を変更する。図7を参照して説明した非連動表示処理が選択されている場合、配置変更指示は、端末入力表示部240に入力されてもよい。ユーザーは、使用頻度に応じて端末アイコン画像TG3の配置をカスタマイズできる。従って、特定処理指示が入力される際の利便性を向上させることができる。
続いて、図7(a)及び(b)を参照しつつ、図10(a)及び(b)を更に参照して、設定作業ボタンGE4への特定処理指示の入力について説明する。図10(a)は、画像形成装置100の操作パネルの一部を示す図である。図10(b)は、端末入力表示部240を示す図である。
特定処理指示が設定作業ボタンGE4に入力されると、表示部60は、例えば、図10(a)に示す画面画像Gを表示する。特定処理指示は、設定作業アイコンTGE4に入力されてもよい。端末入力表示部240による表示は、表示部60による表示に連動する。画面画像Gは、割込アイコン画像GE41と復帰アイコン画像GE42とを含む。割込アイコン画像GE41は、割込指示を入力するためのアイコンを示す。割込指示は、特定の処理の実行を一時停止し、端末画面画像TGの表示と画面画像Gの表示との連動を一時解除する指示である。復帰アイコン画像GE42は、復帰指示を入力するためのアイコンを示す。復帰指示は、一時停止された特定の処理の実行と、一時解除された連動とを再開する指示である。
端末入力表示部240は、表示部60による表示に連動して、図10(b)に示す端末画面画像TGを表示する。端末画面画像TGは、端末割込アイコン画像TGE41と、端末復帰アイコン画像TGE42とを含む。端末割込アイコン画像TGE41は、割込アイコン画像GE41に対応しており、割込指示を入力するためのアイコンを示す。端末復帰アイコン画像TGE42は、復帰アイコン画像GE42に対応しており、復帰指示を入力するためのアイコンを示す。
割込指示が割込アイコン画像GE41に入力されると、通信部50は、割込指示に対応する割込処理情報を端末通信部230に送信する。制御部10は、特定の処理の実行を一時停止する。制御部10は、端末画面画像TGの表示と画面画像Gの表示との連動を一時解除する。このとき、通信部50と端末通信部230との間の無線通信は継続される。端末入力表示部240は、メッセージ画像TG13を表示する。メッセージ画像TG13は、例えば、「画像形成装置と通信中です。」のようなメッセージを示す。
復帰指示が復帰アイコン画像GE42に入力されると、通信部50は、復帰指示に対応する復帰処理情報を端末通信部230に送信する。制御部10は、一時停止された特定の処理の実行を再開する。制御部10は、一時解除された端末画面画像TGの表示と画面画像Gの表示との連動を再開する。なお、割込指示は、端末割込アイコン画像TGE41に入力されてもよい。復帰指示は、端末復帰アイコン画像TGE42に入力されてもよい。
割込指示の入力と復帰指示の入力との間に、端末入力表示部240に更なる特定処理指示が入力される場合がある。このような場合には、復帰指示の入力後に、制御部10は、一時停止された特定の処理の実行を再開し、更なる特定処理指示に対応する特定の処理を更に実行する。詳細には、割込指示の入力と復帰指示の入力との間に端末入力表示部240に更なる特定処理指示が入力された場合、端末記憶部220は、入力された更なる特定処理指示に対応する制御信号を記憶する。復帰指示の入力後、制御部10は、一時停止された特定の処理の実行を再開する。端末通信部230は、更なる特定処理指示に対応する制御信号を通信部50に送信する。制御部10は、端末通信部230から送信された制御信号に従い、更なる特定処理指示に対応する特定の処理を実行する。従って、ユーザーは、他人が画像形成装置100に対して割込み作業を行う間であっても、割込み作業開始前の画像形成装置100に対する入力作業を携帯端末装置200において引き続き進めることができる。その結果、画像形成装置100を使用する際の利便性を向上させつつ、画像データDに関する特定の処理を実行できる。
続いて、図4(b)を参照しつつ、図11(a)及び(b)を更に参照して、通信部50が端末通信部230を介して特定処理情報NPを端末フォルダー221へ送信する処理の一例について説明する。図11(a)は、端末入力表示部240を示す図である。図11(b)は、画像形成装置100の操作パネルの一部を示す図である。既に図3を参照して説明したように、端末記憶部220は、1以上の端末フォルダー221を有する。1以上の端末フォルダー221は、例えば、通信部50から送信される特定処理情報NPを格納するためのフォルダーである。
図11(a)に示すように、端末入力表示部240には、フォルダー指定指示が入力される。フォルダー指定指示は、1以上の端末フォルダー221のうちいずれか1つの端末フォルダー(以下、「指定端末フォルダー」と記載する。)を指定する指示である。指定端末フォルダーは、例えば、指定端末フォルダー221A、指定端末フォルダー221B、又は指定端末フォルダー221Cである。例えば、ユーザーが指定端末フォルダー221Cを指でタッチすると、指定端末フォルダー221Cを指定するフォルダー指定指示が端末入力表示部240に入力される。
フォルダー指定指示が端末入力表示部240に入力された状態において、入力部40に特定処理指示が入力される。具体的には、特定処理指示は、例えば、図11(b)に示すように、図4(b)を参照して説明した第1特定処理のための指示である。特定処理指示が画像データボタンGBに入力されると、表示部60は、図11(b)に示す画面画像Gを表示する。画面画像Gは、データ選択ボタンGB1と、送信ボタンGB2とを含む。データ選択ボタンGB1は、画像データDを選択するためのソフトウェアボタン画像である。データ選択ボタンGB1に選択指示が入力された後、ユーザーは、記憶部20に記憶されている画像データDのうち任意の画像データD1を選択する。送信ボタンGB2は、通信部50を介して端末通信部230へ画像データD1を送信するためのソフトウェアボタン画像である。フォルダー指定指示が端末入力表示部240に入力された状態で、送信指示が送信ボタンGB2に入力される。通信部50は、画像データD1を端末通信部230に送信する。端末通信部230に送信された画像データD1は、端末フォルダー221に格納される。従って、特定処理情報NPが画像形成装置100から携帯端末装置200へ送信された後に、所望の端末フォルダー221に特定処理情報NPを格納し直す手間を軽減できる。
続いて、図1〜図12を参照して通信システム1が実行する特定処理情報NPの送信処理について説明する。図12は、特定処理情報NPの送信処理を示すフローチャートである。ステップS101〜ステップS105が実行されることによって、通信システム1は、特定処理情報NPの送信処理を実行する。具体的には、以下の通りである。
ステップS101において、通信部50は、無線通信で端末通信部230と接続する。処理は、ステップS103に進む。
次に、ステップS103において、制御部10は、特定処理指示が入力部40に入力されたか否かを判定する。特定処理指示が入力部40に入力された場合(ステップS103でYes)に、処理はステップS105に進む。一方、特定処理指示が入力部40に入力されなかった場合(ステップS103でNo)に、特定処理指示が入力部40に入力されるまでステップS103の処理を繰り返す。
ステップS103でYesの場合に、ステップS105において、制御部10は、特定の処理を実行する。通信部50は、端末通信部230に特定処理情報NPを送信する。そして、処理は終了する。
続いて、図1〜図13を参照して説明した特定処理指示の入力(ステップS103)と、特定の処理の実行及び特定処理情報NPの送信(ステップS105)との詳細について説明する。図13は、特定処理情報NPの送信処理の一部を示すフローチャートである。詳細には、通信システム1は、ステップS201〜ステップS231を実行することによって、図12に示すステップS103とステップS105との処理を実行する。具体的には、以下の通りである。
ステップS201において、制御部10は、メールアドレス送信指示(第4特定処理のための特定処理指示)が入力部40に入力されたか否かを判定する。メールアドレス送信指示が入力部40に入力された場合(ステップS201でYes)に、処理はステップS203に進む。一方、メールアドレス送信指示が入力部40に入力されなかった場合(ステップS201でNo)に、処理はステップS209に進む。
ステップS201でYesの場合に、ステップS203において、制御部10は、ユーザー認証を要求する否かを判定する。ユーザー認証を要求する場合(ステップS203でYes)に、処理はステップS205に進む。一方、ユーザー認証を要求しない場合(ステップS203でNo)に、処理はステップS207に進む。
ステップS203でYesの場合に、ステップS205において、制御部10は、ユーザーを認証したか否かを判定する。ユーザーを認証した場合(ステップS205でYes)に、処理はステップS207に進む。一方、ユーザーを認証しなかった場合(ステップS205でNo)に、認証可能なユーザー識別番号とパスワードとが入力部40に入力されるまでステップS203とステップS205とを繰り返す。
ステップS203でNoの場合、又はステップS205でYesの場合に、ステップS207において、通信部50は、端末通信部230にメールアドレス情報を送信する。そして、処理は終了する。
ステップS201でNoの場合に、ステップS209において、制御部10は、画像データ送信指示(第1特定処理のための特定処理指示)が入力部40に入力されたか否かを判定する。画像データ送信指示が入力部40に入力された場合(ステップS209でYes)に、処理はステップS211に進む。一方、画像データ送信指示が入力部40に入力されなかった場合(ステップS209でNo)に、処理はステップS215に進む。
ステップS209でYesの場合に、ステップS211において、選択指示に応じて画像データDが選択される。処理は、ステップS213に進む。
次に、ステップS213において、通信部50は、選択された画像データDを端末通信部230に送信する。そして、処理は終了する。
ステップS209でNoの場合に、ステップS215において、制御部10は、スキャン送信指示(第2特定処理のための特定処理指示)が入力部40に入力されたか否かを判定する。スキャン送信指示が入力部40に入力された場合(ステップS215でYes)に、処理はステップS217に進む。一方、スキャン送信指示が入力部40に入力されなかった場合(ステップS215でNo)に、処理はステップS221に進む。
ステップS215でYesの場合に、ステップS217において、読取部70は、原稿Mの画像を読み取り、画像データDを生成する。処理は、ステップS219に進む。
次に、ステップS219において、通信部50は、端末通信部230に原稿画像データ(生成された画像データD)を送信する。そして、処理は終了する。
ステップS215でNoの場合に、ステップS221において、制御部10は、状態確認指示(第3特定処理のための特定処理指示)が入力部40に入力されたか否かを判定する。状態確認指示が入力部40に入力された場合(ステップS221でYes)に、処理はステップS223に進む。一方、状態確認指示が入力部40に入力されなかった場合(ステップS221でNo)に、処理はステップS227に進む。
ステップS221でYesの場合に、ステップS223において、選択指示に応じて各種の状態項目(例えば、トナー残量ボタンGD1、印刷枚数ボタンGD2、又は課金額ボタンGD3)が選択される。処理は、ステップS225に進む。
次に、ステップS225において、通信部50は、選択された状態項目に対応する状態情報(例えば、トナーの残量情報、印刷枚数情報、又は課金額情報)を端末通信部230に送信する。そして、処理は終了する。
ステップS221でNoの場合に、ステップS227において、制御部10は、設定確認指示(第5特定処理のための特定処理指示)が入力部40に入力されたか否かを判定する。設定確認指示が入力部40に入力された場合(ステップS227でYes)に、処理はステップS229に進む。一方、設定確認指示が入力部40に入力されなかった場合(ステップS227でNo)に、処理は終了する。
次に、ステップS229において、選択指示に応じて各種の設定項目(例えば、操作マニュアルON−OFFボタンGE1、画面連動ON−OFFボタンGE2、アイコン表示ボタンGE3、又は設定作業ボタンGE4)が選択される。処理は、ステップS231に進む。
次に、ステップS231において、通信部50は、選択された設定項目に対応する設定情報(例えば、操作マニュアル情報、アイコン配置情報、連動切替情報、割込処理情報、又は復帰処理情報)を端末通信部230に送信する。そして、処理は終了する。
なお、通信部50は、近距離無線通信で端末通信部230と通信可能であることが好ましい。近距離無線通信は、例えば、NFCである。ユーザーは、通信部50と端末通信部230との間の距離(以下「装置間距離」と記載する。)が予め規定された閾値よりも小さくなるように、携帯端末装置200を画像形成装置100に近接させる。閾値は、例えば、10cmである。制御部10は、装置間距離が閾値よりも小さい場合に、特定処理指示の入力に基づいて、特定処理情報NPを端末通信部230へ送信するように通信部50を制御する。従って、通信部50は、画像形成装置100に近接した携帯端末装置200に対してのみ、特定処理情報NPを送信する。その結果、誤ったタイミングで特定処理情報NPを携帯端末装置200に送信することを抑制できる。
また、制御部10は、装置間距離が小さくなり続けると、予め規定された閾値を大きくするように閾値を変更してもよい。さらに、制御部10は、装置間距離が大きくなり続けると、予め規定された閾値を小さくするように閾値を変更してもよい。詳細には、画像形成装置100と携帯端末装置200とは、例えば、予め無線LAN(Local Area Network)を介して通信可能に接続されている。通信部50は、例えば、GPS機能を用いて画像形成装置100の位置情報を取得する。端末通信部230は、例えば、GPS機能を用いて携帯端末装置200の位置情報を取得し、通信部50に送信する。制御部10は、画像形成装置100の位置情報と、端末通信部230から送信された携帯端末装置200の位置情報とに基づいて、装置間距離の変動を計測する。通信部50は、Bluetooth(登録商標)のような近距離無線通信で端末通信部230と通信可能である。予め規定された閾値は、例えば、5mである。携帯端末装置200を携帯するユーザーが画像形成装置100に近づいていくと、制御部10は、予め規定された閾値を大きくする。ユーザーが画像形成装置100から離れていくと、制御部10は、予め規定された閾値を小さくする。従って、ユーザーの移動方向に応じて、画像形成装置100から携帯端末装置200に特定処理情報NPを送信できるタイミングを利便性良く変更できる。さらに、制御部10は、装置間距離が小さくなり続けている間、装置間距離の小さくなるペースが速まるにつれて、予め規定された閾値を大きくするように閾値を変更してもよい。さらに、制御部10は、装置間距離が大きくなり続けている間、装置間距離の大きくなるペースが速まるにつれて閾値を小さくするように閾値を変更してもよい。携帯端末装置200を携帯するユーザーが画像形成装置100に近づいていく速度を速めるにつれて、制御部10は、予め規定された閾値を更に大きくする。ユーザーが画像形成装置100から離れていく速度を速めるにつれて、制御部10は、予め規定された閾値をさらに小さくする。従って、ユーザーの移動方向と移動速度の変化とに応じて、画像形成装置100から携帯端末装置200に特定処理情報NPを送信できるタイミングを更に利便性良く変更できる。
また、画像形成装置100に携帯端末装置200を近距離無線通信のために近接させる前に、特定処理指示が予め入力部40に入力されていてもよい。このような近距離無線通信による特定処理情報NPの送信処理について、図14を参照して引き続き説明する。図14は、特定処理情報NPの送信処理を示すフローチャートである。ステップS301〜ステップS307が実行されることによって、通信システム1は、特定処理情報NPの送信処理を実行する。具体的には、以下の通りである。
ステップS301は、図12を参照して説明したステップS103に対応しており、同様の処理を実行する。特定処理指示が入力部40に入力された場合(ステップS301でYes)に、処理はステップS303に進む。一方、特定処理指示が入力部40に入力されなかった場合(ステップS301でNo)に、特定処理指示が入力部40に入力されるまでS301を繰り返す。
ステップS301でYesの場合に、ステップS303において、通信部50は、近距離無線通信で端末通信部230と接続する。処理は、ステップS305に進む。
次に、ステップS305において、制御部10は、装置間距離が予め規定された閾値未満か否かを判定する。装置間距離が予め規定された閾値未満である場合(ステップS305でYes)に、処理はステップS307に進む。一方、装置間距離が予め規定された閾値未満でない場合(ステップS305でNo)に、装置間距離が予め規定された閾値未満であると判定されるまでステップS305を繰り返す。
ステップS307は、図12を参照して説明したステップS305に対応しており、同様の処理を実行する。そして、処理は終了する。
以上、図面(図1〜図14)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、距離等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)図12〜図14を参照して説明した通信システム1による特定処理情報NPの送信処理において、特定処理指示は入力部40に入力されていたが、本発明はこれに限られない。例えば、図12に示すステップS103、図13に示すステップS201、ステップS209、ステップS215、ステップS221、ステップS223、ステップS227、ステップS229、及び図14に示すステップS301の処理では、特定処理指示は入力部40に入力されていた。しかしながら、入力部40又は端末入力表示部240のいずれかに特定処理指示が入力されることに基づいて、画像形成装置100が携帯端末装置200に特定処理情報NPを送信する構成でありさえすればよい。既に図3〜図5を参照して説明したように、表示部60による画面画像Gの表示と、端末入力表示部240による端末画面画像TGの表示とは、連動する。従って、特定処理指示は、入力部40又は端末入力表示部240のいずれに対しても入力され得る。また、通信部50が無線通信で端末通信部230と接続した後、例えば、以降の特定処理指示を端末入力表示部240に対して入力する選択指示が入力部40又は端末入力表示部240に入力される場合もあり得る。このような場合、図12〜図14に示す特定処理指示は、端末入力表示部240に入力され得る。特定処理指示が端末入力表示部240に入力された場合、端末制御部210が入力の有無を判定する。端末通信部230は、判定結果を示す制御信号を通信部50に送信する。制御部10は、端末通信部230から送信された制御信号に従い、特定処理指示に対応する各部の動作を制御する。従って、ユーザーは、各装置の操作方法に対する習熟度に応じて、所望の装置から特定処理指示を入力できる。
(2)図3を参照して説明したユーザー認証指示は、入力部40に入力されていたが、本発明はこれに限られない。制御部10がユーザー認証指示とユーザー識別情報NUとに基づいてユーザーを認証する構成でありさえすればよい。通信システム1は、例えば、カードを更に備え得る。通信部50は、例えば、カードを読み取り可能なカードリーダーを更に含み得る。カード(例えば、社員証としての非接触型ICカード)には、ユーザーに対して一意なユーザー識別番号及びパスワードが予め記憶されている。ユーザーがユーザー認証指示としてカードをカードリーダーに近接させると、カードリーダーは、カードからユーザー識別番号とパスワードとを読み取り、制御部10に出力する。制御部10は、ユーザー識別番号及びパスワードと、記憶部20に予め記憶されているユーザー識別情報NUとに基づいてユーザーを認証する。従って、ユーザー認証指示の入力の際に、ユーザー識別番号とパスワードとを画像形成装置100の操作パネルに入力する手間を軽減できる。
(3)図1〜図14を参照して説明した画像形成装置100は、電子写真方式のモノクロ複合機であったが、本発明はこれに限られない。画像形成装置100は、画像データDに関する特定の処理を実行する構成でありさえすればよい。画像形成装置100は、例えば、インクジェット記録方式であってもよいし、カラー複合機であってもよい。例えば、画像形成装置100がインクジェット記録方式の複合機である実施形態において、画像形成ユニット30は、記録ヘッドを含む。消耗品は、インクである。