JP2019092342A - モータ制御装置 - Google Patents

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浩一郎 松久
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Abstract

【課題】通常動作時において、相電圧検出回路の出力にノイズが発生するのを抑制できるモータ制御装置を提供する。【解決手段】ECU12は、複数の相毎に設けられた上段側スイッチング素子51,53,55と下段側スイッチング素子52,54,56との直列回路を含み、相毎の直列回路における上段側スイッチング素子と下段側スイッチング素子との接続点が電動モータ18に接続されている駆動回路32を含む。また、ECU12は、駆動回路32を制御するマイクロコンピュータ31と、相毎の接続点それぞれとマイクロコンピュータ31との間に接続された相毎の相電圧検出回路34u,34v,34wと、相毎の接続点とそれに対応する相の相電圧検出回路34u,34v,34wとの間に接続された相毎のスイッチ回路33u,33v,33wとを含む。【選択図】図2

Description

この発明は、モータ制御装置に関し、例えば、電動パワーステアリング装置のモータ制御装置に関する。
電動パワーステアリング装置のモータ制御装置は、電動モータに電力を供給する駆動回路(インバータ)と、駆動回路を制御するマイクロコンピュータとを含む。駆動回路には、電動モータの各相電圧をそれぞれ検出するための複数の相電圧検出回路が接続されている。マイクロコンピュータは、駆動回路の起動時に、相電圧検出回路を利用してイニシャルチェック処理を行って、スイッチング素子に故障(ショート故障、オープン故障)が発生しているか否か等をチェックする。
具体的には、マイクロコンピュータは、駆動回路の起動時に、駆動回路内の複数のスイッチング素子を予め定められた規則にしたがってオンオフ制御しながら、相電圧検出回路の出力(相電圧検出値)を取得し、取得した相電圧検出値に基づいて、各スイッチング素子に故障が発生しているか否か等を判定する。
特開2013−240171号公報
駆動回路に相電圧検出回路が設けられている構成では、電動パワーステアリング装置の通常動作時において、相電圧検出回路の出力にノイズが発生する。このため、相電圧検出回路の出力の出力波形が製品のEMI(Electro Magnetic Interference)性能や、モータ電流検出回路等の検出回路の検出信号に悪影響を与えるおそれがある。
この発明の目的は、通常動作時において、相電圧検出回路の出力にノイズが発生するのを抑制できるモータ制御装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、複数の相毎に設けられた上段側スイッチング素子(51,53,55)と下段側スイッチング素子(52,54,56)との直列回路を含み、相毎の前記直列回路における前記上段側スイッチング素子と前記下段側スイッチング素子との接続点が電動モータに接続される駆動回路(32)と、前記駆動回路を制御する制御装置(31)と、相毎の前記接続点それぞれと前記制御装置との間に接続された相毎の相電圧検出回路(34u,34v,34w)と、相毎の前記接続点とそれに対応する相の前記相電圧検出回路との間に接続された相毎のスイッチ回路(33u,33v,33w)とを含む、モータ制御装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この構成では、制御装置は、駆動回路の起動時に、各スイッチ回路をオン状態にすることにより、駆動回路に故障が発生しているか否か等を判定するためのイニシャルチェック処理を行うことが可能となる。また、制御装置は、イニシャルチェック処理後に、各スイッチ回路をオフ状態にすることができるので、通常動作時において、相電圧検出回路の出力にノイズが発生するのを抑制できる。
請求項2に記載の発明は、相毎の前記相電圧検出回路は、分圧回路から構成されている、請求項1に記載のモータ制御装置である。
請求項3に記載の発明は、相毎の前記相電圧検出回路は、対応するスイッチ回路に接続された分圧回路と、前記分圧回路の出力を増幅するアンプ回路とから構成されている、請求項1に記載のモータ制御装置である。
請求項4に記載の発明は、複数の相毎に設けられた上段側スイッチング素子(51,53,55)と下段側スイッチング素子(52,54,56)との直列回路を含み、相毎の前記直列回路における前記上段側スイッチング素子と前記下段側スイッチング素子との接続点が電動モータに接続される駆動回路(32)と、前記駆動回路を制御する制御装置(31)と、相毎の前記接続点と前記制御装置との間に接続された相電圧検出回路(34)とを含み、前記相電圧検出回路は、相毎の前記接続点それぞれに一端が接続された相毎の個別抵抗(R1,R3,R5)と、相毎の前記個別抵抗の他端それぞれに第1端子が接続された相毎のスイッチ回路(33u,33v,33w)と、相毎の前記スイッチ回路の第2端子に共通して一端が接続され、他端が接地された共通抵抗(R2)とを含み、相毎の前記スイッチ回路の第2端子と前記共通抵抗との接続点が、前記制御装置に接続されている、モータ制御装置である。
この構成では、制御装置は、駆動回路の起動時に、各スイッチ回路を制御することにより、駆動回路に故障が発生しているか否か等を判定するためのイニシャルチェック処理を行うことが可能となる。また、制御装置は、イニシャルチェック処理後に、各スイッチ回路をオフ状態にすることができるので、通常動作時において、相電圧検出回路の出力にノイズが発生するのを抑制できる。
請求項5に記載の発明は、前記相電圧検出回路は、相毎の前記スイッチ回路の第2端子と前記共通抵抗との接続点と、前記制御装置との間に接続されたアンプ回路をさらに含む、請求項4に記載のモータ制御装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、モータ制御装置としてのECUの電気的構成を示す概略図である。 図3は、アシスト制御部の電気的構成を示すブロック図である。 図4は、イニシャルチェック部の動作を説明するためのフローチャートである。 図5は、ECUの電気的構成の変形例を示す概略図である。 図6は、変形例におけるイニシャルチェック部の動作を説明するためのフローチャートである。
以下では、この発明を電動パワーステアリング装置に適用した場合の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置(EPS:electric power steering)1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して相対回転可能に連結されている。
トーションバー10の近傍には、トルクセンサ11が配置されている。トルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に与えられた操舵トルクTを検出する。この実施形態では、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクTは、たとえば、右方向への操舵のためのトルクが正の値として検出され、左方向への操舵のためのトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほど操舵トルクの大きさが大きくなるものとする。
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示略)を介して転舵輪3が連結されている。ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が連結されている。
ラック軸14は、自動車の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の中間部には、ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることによって、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。電動モータ18は、この実施形態では、三相ブラシレスモータである。電動モータ18には、電動モータ18のロータの回転角を検出するための、例えばレゾルバからなる回転角センサ23が配置されている。減速機構19は、ウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギヤ機構からなる。
ウォーム軸20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール21は、ステアリングシャフト6とは一体的に回転可能に連結されている。ウォームホイール21は、ウォーム軸20によって回転駆動される。
電動モータ18によってウォーム軸20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することによって、電動モータ18による操舵補助が可能となっている。
車両には、車速Vを検出するための車速センサ24が設けられている。トルクセンサ11によって検出される操舵トルクT、車速センサ24によって検出される車速V、回転角センサ23の出力信号等は、ECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)12に入力される。ECU12は、これらの入力信号に基づいて、電動モータ18を制御する。
図2は、モータ制御装置としてのECU12の電気的構成を示す概略図である。
電動モータ18は、例えば三相ブラシレスモータであり、界磁としてのロータと、U相、V相およびW相の界磁巻線18U,18V,18Wを含むステータとを備えている。
ECU12は、マイクロコンピュータ31と、モータ駆動回路32と、U相、V相およびW相用のスイッチ回路33u,33v,33wと、U相、V相およびW相用の相電圧検出回路34u,34v,34wとを含んでいる。
モータ駆動回路32は、電動モータ18に電力を供給するものであり、マイクロコンピュータ31によって制御される。モータ駆動回路32は、この実施形態では、三相インバータ回路である。
このモータ駆動回路32では、電動モータ18のU相に対応した一対のスイッチング素子51,52の直列回路と、V相に対応した一対のスイッチング素子53,54の直列回路と、W相に対応した一対のスイッチング素子55,56の直列回路とが、直流電源57と接地との間に並列に接続されている。また、各スイッチング素子51〜56には、それぞれ回生ダイオード61〜66が逆並列接続されている。この実施形態では、各スイッチング素子51〜56は、nチャネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)から構成されている。
以下において、各相の一対のスイッチング素子のうち、電源57側のものを「上段側スイッチング素子」といい、接地側のものを「下段側スイッチング素子」という場合がある。上段側スイッチング素子51,53,55のドレインは、直流電源57に接続されている。上段側スイッチング素子51,53,55のソースは、下段側スイッチング素子52,54,56のドレインに接続されている。下段側スイッチング素子52,54,56のソースは接地されている。
U相に対応した一対のスイッチング素子51,52の間の接続点Puは、U相電力供給線を介して電動モータ18のU相界磁巻線18Uの一方端に接続されている。V相に対応した一対のスイッチング素子53,54の間の接続点Pvは、V相電力供給線を介して電動モータ18のV相界磁巻線18Vの一方端に接続されている。W相に対応した一対のスイッチング素子55,56の間の接続点Pwは、W相電力供給線を介して電動モータ18のW相界磁巻線18Wの一方端に接続されている。U相界磁巻線18U、V相界磁巻線18VおよびW相界磁巻線18Wの他方端どうしは接続されている。U相電力供給線には電流センサ37uが設けられ、W相電力供給線には電流センサ37wが設けられている。
なお、図2には図示されていないが、各スイッチング素子51〜56のゲートには、各スイッチング素子51〜56に対するゲート信号を生成するためのゲート駆動回路が接続されている。
マイクロコンピュータ31は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリなど)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能するようになっている。この複数の機能処理部には、アシスト制御部70と、イニシャルチェック部80とを含む。アシスト制御部70およびイニシャルチェック部80の詳細については後述する。
接続点Puには、U相用のスイッチ回路33uを介してU相用の相電圧検出回路34uが接続されている。相電圧検出回路34uは、分圧回路35uとアンプ回路36uとから構成されている。分圧回路35uは、第1抵抗R1と、第2抵抗R2とからなる。第1抵抗R1の一端は、スイッチ回路33uに接続されている。第1抵抗R1の他端は、第2抵抗R2の一端に接続されている。第2抵抗R2の他端は、接地されている。スイッチ回路33uがオンされている場合には、分圧回路35uの第1抵抗R1と第2抵抗R2との接続点から、U相電圧に応じた電圧が出力される。分圧回路35uの出力電圧は、アンプ回路36uによって増幅された後、イニシャルチェック部80に入力される。スイッチ回路33uは、イニシャルチェック部80によって制御される。
接続点Pvには、V相用のスイッチ回路33vを介してV相用の相電圧検出回路34vuが接続されている。相電圧検出回路34vは、分圧回路35vとアンプ回路36vとから構成されている。分圧回路35vは、第3抵抗R3と、第4抵抗R4とからなる。第3抵抗R3の一端は、スイッチ回路33vに接続されている。第3抵抗R3の他端は、第4抵抗R4の一端に接続されている。第4抵抗R4の他端は、接地されている。スイッチ回路33vがオンされている場合には、分圧回路35vの第3抵抗R3と第4抵抗R4との接続点から、V相電圧に応じた電圧が出力される。分圧回路35vの出力電圧は、アンプ回路36vによって増幅された後、イニシャルチェック部80に入力される。スイッチ回路33vは、イニシャルチェック部80によって制御される。
接続点Pwには、W相用のスイッチ回路33wを介してW相用の相電圧検出回路34wが接続されている。相電圧検出回路34wは、分圧回路35wとアンプ回路36wとから構成されている。分圧回路35wは、第5抵抗R5と、第6抵抗R6とからなる。第5抵抗R5の一端は、スイッチ回路33wに接続されている。第5抵抗R5の他端は、第6抵抗R6の一端に接続されている。第6抵抗R6の他端は、接地されている。スイッチ回路33wがオンされている場合には、分圧回路35wの第5抵抗R5と第6抵抗R6との接続点から、W相電圧に応じた電圧が出力される。分圧回路35wの出力電圧は、アンプ回路36wによって増幅された後、イニシャルチェック部80に入力される。スイッチ回路33wは、イニシャルチェック部80によって制御される。
図3は、アシスト制御部70の電気的構成を示すブロック図である。
アシスト制御部70は、アシスト電流値設定部71と、電流指令値設定部72と、電流偏差演算部73と、PI(比例積分)制御部74と、二相・三相変換部75と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部76と、相電流演算部77と、三相・二相変換部78と、回転角演算部79とが含まれる。
アシスト電流値設定部71は、トルクセンサ11によって検出される検出操舵トルクThと車速センサ24によって検出される車速Vに基づいて、アシスト電流値Iaを設定する。検出操舵トルクTは、前述したように、右方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、左方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。アシスト電流値Iaは、電動モータ18から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ18から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。アシスト電流値Iaは、検出操舵トルクTの正の値に対しては正をとり、検出操舵トルクTの負の値に対しては負をとる。
アシスト電流値Iaは、検出操舵トルクTの絶対値が大きくなるほど、その絶対値が大きくなるように設定される。また、アシスト電流値Iaは、車速センサ24によって検出される車速Vが大きいほど、その絶対値が小さくなるように設定される。なお、検出操舵トルクTの絶対値が所定値以下の微小な値のときには、アシスト電流値Iaが零とされる不感帯を設けてもよい。
電流指令値設定部72は、アシスト電流値設定部71によって設定されたアシスト電流値Iaに基づいて、dq座標系の座標軸に流すべき電流値を電流指令値として設定する。具体的には、電流指令値設定部72は、d軸電流指令値I およびq軸電流指令値I (以下、これらを総称するときには「二相電流指令値Idq 」という。)を生成する。さらに具体的には、電流指令値設定部72は、q軸電流指令値I を有意値とする一方で、d軸電流指令値I を零とする。電流指令値設定部72によって設定された二相電流指令値Idq は、電流偏差演算部73に与えられる。
回転角演算部79は、回転角センサ23の出力信号に基づいて、電動モータ18のロータの回転角(電気角)θを演算する。
相電流演算部77は、電流センサ37u,37wによって検出される2相分の相電流から、U相電流I、V相電流IおよびW相電流I(以下、これらを総称するときは、「三相検出電流IUVW」という。)を演算する。
三相・二相変換部78は、相電流演算部77によって演算されるUVW座標系の三相検出電流IUVW(U相電流I、V相電流IおよびW相電流I)を、dq座標系の二相検出電流IおよびI(以下総称するときには「二相検出電流Idq」という。)に座標変換する。この座標変換には、回転角演算部79によって演算されるロータ回転角θが用いられる。
電流偏差演算部73は、電流指令値設定部72によって設定される二相電流指令値Idq と、三相・二相変換部78から与えられる二相検出電流Idqとの偏差を演算する。より具体的には、電流偏差演算部73は、d軸電流指令値I に対するd軸検出電流Iの偏差およびq軸電流指令値I に対するq軸検出電流Iの偏差を演算する。これらの偏差は、PI制御部74に与えられる。
PI制御部74は、電流偏差演算部73によって演算された電流偏差に対するPI演算を行なうことにより、電動モータ18に印加すべき二相電圧指令値Vdq (d軸電圧指令値V およびq軸電圧指令値V )を生成する。この二相電圧指令値Vdq は、二相・三相変換部75に与えられる。
二相・三相変換部75は、二相電圧指令値Vdq を三相電圧指令値VUVW に座標変換する。この座標変換には、回転角演算部79によって演算されるロータ回転角θが用いられる。三相電圧指令値VUVW は、U相電圧指令値V 、V相電圧指令値V およびW相電圧指令値V からなる。この三相電圧指令値VUVW は、PWM制御部76に与えられる。
PWM制御部76は、U相電圧指令値V 、V相電圧指令値V およびW相電圧指令値V にそれぞれ対応するデューティのU相PWM制御信号、V相PWM制御信号およびW相PWM制御信号を生成する。また、PWM制御部76は、これらのPWM制御信号に基づいて、モータ駆動回路32内の各スイッチング素子51〜56に対するゲート制御信号を生成して、各スイッチング素子51〜56のゲートに接続されたゲート駆動回路(図示略)に与える。各ゲート駆動回路は、PWM制御部76からのゲート制御信号に応じたゲート信号を生成して、対応するスイッチング素子51〜56のゲートに与える。これにより、三相電圧指令値VUVW に相当する電圧が電動モータ18の各相の界磁巻線に印加されることになる。
電流偏差演算部73およびPI制御部74は、電流フィードバック制御手段を構成している。この電流フィードバック制御手段の働きによって、電動モータ18に流れるモータ電流が、電流指令値設定部72によって設定された二相電流指令値Idq に近づくように制御される。
次にイニシャルチェック部80について詳しく説明する。
図4は、イニシャルチェック部80の動作を説明するためのフローチャートである。
イニシャルチェック部80は、ECU12の電源がオンされると、U相、V相およびW相用の全てのスイッチ回路33u,33v,33wを、オン状態にする(ステップS1)。
この後、イニシャルチェック部80は、モータ駆動回路32のイニシャルチェック処理を行う(ステップS2)。具体的には、イニシャルチェック部80は、モータ駆動回路32内の複数のスイッチング素子51〜56を予め定められた規則にしたがってオンオフ制御しながら、相電圧検出回路34u,34v,34wの出力(相電圧検出値)を取得し、取得した相電圧検出値に基づいて、モータ駆動回路32に故障が発生しているか否かを判定する。このようなイニシャルチェック処理は公知であるので、詳細な説明は省略する。
そして、イニシャルチェック部80は、モータ駆動回路32が正常であるか否かを判別する(ステップS3)。モータ駆動回路32に故障が発生していると判別された場合には(ステップS3:NO)、イニシャルチェック部80は、その旨を表示装置(図示略)に表示するとともに、モータ駆動回路32の作動を禁止させる(ステップS4)。そして、イニシャルチェック部80は、今回の処理を終了する。
ステップS3において、モータ駆動回路32が正常であると判別された場合には(ステップS3:YES)、イニシャルチェック部80は、U相、V相およびW相用の全てのスイッチ回路33u,33v,33wを、オフ状態にする(ステップS5)。この後、イニシャルチェック部80は、モータ駆動回路32の作動を許可する(ステップS6)。そして、イニシャルチェック部80は、今回の処理を終了する。
前述の実施形態では、イニシャルチェック処理によって、モータ駆動回路32が正常であると判別された場合には、全てのスイッチ回路33u,33v,33wがオフ状態とされる。したがって、ECU12の通常動作時には、各相電圧検出回路34u,34v,34wの出力にノイズが発生するのを抑制することができる。これにより、ECU12の基板に設けられている電流センサ等のセンサ信号に対する、各相電圧検出回路34u,34v,34wの出力波形の影響を低減させることができる。また、製品のEMI性能を向上させることができる。
前述の実施形態では、各相電圧検出回路34u,34v,34wは、分圧回路35u,35v,35wとアンプ回路36u,36v,36wとから構成されているが、各相電圧検出回路34u,34v,34wは、分圧回路35u,35v,35wのみから構成されていてもよい。つまり、各相電圧検出回路34u,34v,34wは、アンプ回路36u,36v,36wを含んでいなくてもよい。
図5は、ECU12の電気的構成の変形例を示す概略図である。図5において、前述の図2の各部に対応する部分には図2と同じ符号を付して示す。
図5と図2を比較すると、U相,V相およびW相の相電圧を検出するための構成が、図2と異なっている。
図5では、接続点Pu,Pv,Pwとマイクロコンピュータ31との間に、相電圧検出回路34が接続されている。相電圧検出回路34は、第1抵抗(個別抵抗)R1、第3抵抗(個別抵抗)R3、第5抵抗(個別抵抗)R5、U相、V相およびW相用のスイッチ回路33u,33v,33w、第2抵抗(共通抵抗)R2およびアンプ回路36を含んでいる。
第1抵抗R1の一端は、接続点Puに接続されている。第1抵抗R1の他端は、U相用スイッチ回路33uの第1端子に接続されている。U相用スイッチ回路33uの第2端子は、第2抵抗R2の一端に接続されている。第2抵抗R2の他端は、接地されている。
第3抵抗R3の一端は、接続点Pvに接続されている。第3抵抗R3の他端は、V相用スイッチ回路33vの第1端子に接続されている。V相用スイッチ回路33vの第2端子は、第2抵抗R2の一端に接続されている。
第5抵抗R5の一端は、接続点Pwに接続されている。第5抵抗R5の他端は、W相用スイッチ回路33wの第1端子に接続されている。W相用スイッチ回路33wの第2端子は、第2抵抗R2の一端に接続されている。
U相用スイッチ回路33u、V相用スイッチ回路33vおよびW相用スイッチ回路33wの第2端子と第2抵抗R2との接続点Aには、アンプ回路36の入力端子が接続されている。アンプ回路36の出力端子は、マイクロコンピュータ31に接続されている。
各スイッチ回路33u,33v,33wは、イニシャルチェック部80によって制御される。
図6は、変形例におけるイニシャルチェック部80の動作を説明するためのフローチャートである。
イニシャルチェック部80は、ECU12の電源がオンされると、全てのスイッチ回路33u,33v,33wをオン状態に切り替えることなく、イニシャルチェック処理を開始する(ステップS11)。
イニシャルチェック部80は、イニシャルチェック処理実行中において、U相電圧を取得すべきタイミングに、スイッチ回路33u,33v,33wのうち、U相用スイッチ回路33uのみをオン状態にさせる。これにより、U相電圧に応じた電圧(U相検出電圧)が接続点Aから出力され、アンプ回路36によって増幅された後、イニシャルチェック部80に入力する。
同様に、イニシャルチェック部80は、イニシャルチェック処理実行中において、V相電圧を取得すべきタイミングに、スイッチ回路33u,33v,33wのうち、V相用スイッチ回路33vのみをオン状態にさせる。これにより、V相電圧に応じた電圧(V相検出電圧)が接続点Aから出力され、アンプ回路36によって増幅された後、イニシャルチェック部80に入力する。
同様に、イニシャルチェック部80は、イニシャルチェック処理実行中において、W相電圧を取得すべきタイミングに、スイッチ回路33u,33v,33wのうち、W相用スイッチ回路33wのみをオン状態にさせる。これにより、W相電圧に応じた電圧(W相検出電圧)が接続点Aから出力され、アンプ回路36によって増幅された後、イニシャルチェック部80に入力する。
イニシャルチェック部80は、このようにして入力されるU相検出電圧、V相検出電圧およびW相検出電圧に基づいて、モータ駆動回路32に故障が発生しているか否かを判別する。
そして、イニシャルチェック部80は、モータ駆動回路32が正常であるか否かを判別する(ステップS12)。モータ駆動回路32に故障が発生していると判別された場合には(ステップS12:NO)、イニシャルチェック部80は、その旨を表示装置(図示略)に表示するとともに、モータ駆動回路32の作動を禁止させる(ステップS13)。そして、イニシャルチェック部80は、今回の処理を終了する。
ステップS12において、モータ駆動回路32が正常であると判別された場合には(ステップS12:YES)、イニシャルチェック部80は、U相、V相およびW相用の全てのスイッチ回路33u,33v,33wを、オフ状態にする(ステップS14)。この後、イニシャルチェック部80は、モータ駆動回路32の作動を許可する(ステップS15)。そして、イニシャルチェック部80は、今回の処理を終了する。
前述の変形例では、イニシャルチェック処理によって、モータ駆動回路32が正常であると判別された場合には、全てのスイッチ回路33u,33v,33wがオフ状態とされる。したがって、ECU12の通常動作時には、相電圧検出回路34の出力にノイズが発生するのを抑制することができる。これにより、ECU12の基板に設けられている電流センサ等のセンサ信号に対する、相電圧検出回路34の出力波形の影響を低減させることができる。また、製品のEMI性能を向上させることができる。また、前述の変形例では、図2の実施形態に比べて、アンプ回路が少なくて済むという利点がある。
前述の変形例では、相電圧検出回路34はアンプ回路36を含んでいるが、アンプ回路36を含んでいなくてもよい。つまり、アンプ回路36を省略してもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…電動パワーステアリング装置、12…ECU、18…電動モータ、31…マイクロコンピュータ、32…モータ駆動回路、33u,33v,33w…スイッチ回路、34,34u,34v,34w…相電圧検出回路、35u,35v,35w…分圧回路、36,36u,36v,36w…アンプ回路、R1〜R6…抵抗

Claims (5)

  1. 複数の相毎に設けられた上段側スイッチング素子と下段側スイッチング素子との直列回路を含み、相毎の前記直列回路における前記上段側スイッチング素子と前記下段側スイッチング素子との接続点が電動モータに接続される駆動回路と、
    前記駆動回路を制御する制御装置と、
    相毎の前記接続点それぞれと前記制御装置との間に接続された相毎の相電圧検出回路と、
    相毎の前記接続点とそれに対応する相の前記相電圧検出回路との間に接続された相毎のスイッチ回路とを含む、モータ制御装置。
  2. 相毎の前記相電圧検出回路は、分圧回路から構成されている、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 相毎の前記相電圧検出回路は、対応するスイッチ回路に接続された分圧回路と、前記分圧回路の出力を増幅するアンプ回路とから構成されている、請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 複数の相毎に設けられた上段側スイッチング素子と下段側スイッチング素子との直列回路を含み、相毎の前記直列回路における前記上段側スイッチング素子と前記下段側スイッチング素子との接続点が電動モータに接続される駆動回路と、
    前記駆動回路を制御する制御装置と、
    相毎の前記接続点と前記制御装置との間に接続された相電圧検出回路とを含み、
    前記相電圧検出回路は、
    相毎の前記接続点それぞれに一端が接続された相毎の個別抵抗と、
    相毎の前記個別抵抗の他端それぞれに第1端子が接続された相毎のスイッチ回路と、
    相毎の前記スイッチ回路の第2端子に共通して一端が接続され、他端が接地された共通抵抗とを含み、
    相毎の前記スイッチ回路の第2端子と前記共通抵抗との接続点が、前記制御装置に接続されている、モータ制御装置。
  5. 前記相電圧検出回路は、相毎の前記スイッチ回路の第2端子と前記共通抵抗との接続点と、前記制御装置との間に接続されたアンプ回路をさらに含む、請求項4に記載のモータ制御装置。
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