JP2019091757A - 化合物半導体装置及びその製造方法、電源装置、高周波増幅器 - Google Patents

化合物半導体装置及びその製造方法、電源装置、高周波増幅器 Download PDF

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Abstract

【課題】オフリーク電流の増加、相互コンダクタンスの低下及びオン抵抗の増加を抑制する。【解決手段】化合物半導体装置を、キャリア走行層4を含む半導体積層構造3と、半導体積層構造上に設けられたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極とドレイン電極の間の半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極7と、ショットキーゲート電極とドレイン電極の間の半導体積層構造上に絶縁膜8、金属層9を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造10と、MIS構造の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーがキャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域11とを備えるものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、化合物半導体装置及びその製造方法、電源装置、高周波増幅器に関する。
従来から、半導体積層構造上にソース電極、ドレイン電極及びゲート電極が形成された化合物半導体装置がある。
特に、GaN、AlN、InNやこれらの混晶に代表される窒化物半導体からなる化合物半導体装置は、その優れた材料特性から高出力電子デバイスや短波長発光デバイスとして非常に注目を浴びている。
高出力電子デバイスとしては、電界効果トランジスタ、特に高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)についての報告が数多くなされており、高出力・高効率増幅器や大電力スイッチングデバイス等のアプリケーションが考えられている。
特開2012−231002号公報 特開2013−211481号公報 特開2002−359256号公報
しかしながら、例えば図12に示すような一般的なGaN−HEMTでは、ゲート長の短縮やドレイン電圧の増加に伴い、図中、矢印で示すような経路で電流が半導体積層構造の下側を回り、オフリーク電流が増加するという課題がある。
そこで、オフリーク電流の増加を抑制するために、図13に示すように、バックバリア層を有するGaN−HEMTが提案されている。
しかしながら、ゲート電極直下のチャネル抵抗の増加によって相互コンダクタンスが低下し、ソース電極とゲート電極の間やゲート電極とドレイン電極の間の2次元電子ガス(2DEG:Dimensional electron gas)の減少によるアクセス抵抗の増加によってオン抵抗が増加するという課題がある。
本発明は、オフリーク電流の増加、相互コンダクタンスの低下及びオン抵抗の増加を抑制することを目的とする。
1つの態様では、化合物半導体装置は、キャリア走行層を含む半導体積層構造と、半導体積層構造上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、ソース電極とドレイン電極の間の半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極と、ショットキーゲート電極とドレイン電極の間の半導体積層構造上に絶縁膜、金属層を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と、MIS構造を構成する金属層の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーがキャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域とを備える。
1つの態様では、電源装置は、トランジスタを備え、トランジスタは、キャリア走行層を含む半導体積層構造と、半導体積層構造上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、ソース電極とドレイン電極の間の半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極と、ショットキーゲート電極とドレイン電極の間の半導体積層構造上に絶縁膜、金属層を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と、MIS構造を構成する金属層の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーがキャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域とを備える。
1つの態様では、高周波増幅器は、入力信号を増幅するアンプを備え、アンプは、トランジスタを含み、トランジスタは、キャリア走行層を含む半導体積層構造と、半導体積層構造上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、ソース電極とドレイン電極の間の半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極と、ショットキーゲート電極とドレイン電極の間の半導体積層構造上に絶縁膜、金属層を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と、MIS構造を構成する金属層の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーがキャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域とを備える。
1つの態様では、化合物半導体装置の製造方法は、キャリア走行層を含む半導体積層構造を形成する工程と、半導体積層構造上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、ソース電極とドレイン電極の間の半導体積層構造上にショットキーゲート電極を形成する工程と、半導体積層構造上に絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜上に金属層を積層させてショットキーゲート電極とドレイン電極の間にMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造を形成する工程とを含み、半導体積層構造を形成する工程において、伝導帯の底のエネルギーがキャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域を形成し、MIS構造を形成する工程において、バックバリア領域の上方に、MIS構造を構成する金属層を形成する。
1つの側面として、オフリーク電流の増加、相互コンダクタンスの低下及びオン抵抗の増加を抑制することができるという効果を有する。
第1実施形態にかかる化合物半導体装置の構成を示す模式的断面図である。 (A)〜(D)は、第1実施形態にかかる化合物半導体装置の製造方法を説明するための模式的断面図である。 第2実施形態にかかる化合物半導体装置の構成を示す模式的断面図である。 (A)〜(D)は、第2実施形態にかかる化合物半導体装置の製造方法を説明するための模式的断面図である。 第3実施形態にかかる化合物半導体装置の構成を示す模式的断面図である。 第3実施形態にかかる化合物半導体装置の変形例の構成を示す模式的断面図である。 第4実施形態にかかる化合物半導体装置の構成を示す模式的断面図である。 (A)〜(D)は、第4実施形態にかかる化合物半導体装置の製造方法を説明するための模式的断面図である。 第5実施形態にかかる半導体装置(半導体パッケージ)の構成を示す模式的平面図である。 第5実施形態にかかる電源装置に含まれるPFC回路の構成を示す模式図である。 第6実施形態の高周波増幅器の構成を示す模式図である。 本発明の課題を説明するための模式的断面図である。 本発明の課題を説明するための模式的断面図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法、電源装置、高周波増幅器について説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法について、図1、図2を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる化合物半導体装置は、例えば窒化物半導体などの化合物半導体を用いた電界効果トランジスタである。
ここでは、窒化物半導体を用いた電界効果トランジスタ、具体的には、GaN系HEMT(GaN−HEMT)を例に挙げて説明する。
本実施形態のGaN−HEMTは、図1に示すように、半絶縁性SiC基板1上に、i−GaN電子走行層2を含む半導体積層構造3、具体的には、i−GaN電子走行層2、i−AlGaN電子供給層4を含む半導体積層構造3を備える。なお、図1では2DEGを点線で示している。
なお、半絶縁性SiC基板1を、SI(Semi-Insulating)−SiC基板又は半導体基板という。また、半導体積層構造3を、GaN系半導体積層構造、窒化物半導体積層構造又は化合物半導体積層構造ともいう。また、i−GaN電子走行層2を、キャリア走行層ともいう。また、i−AlGaN電子供給層4を、キャリア供給層ともいう。
また、本GaN−HEMTは、半導体積層構造3上に設けられたソース電極5及びドレイン電極6を備える。つまり、ソース電極5及びドレイン電極6は半導体積層構造3上に互いに離れて設けられている。
また、本GaN−HEMTは、ソース電極5とドレイン電極6の間の半導体積層構造3上に設けられたショットキーゲート電極7を備える。
また、本GaN−HEMTは、ショットキーゲート電極7とドレイン電極6の間の半導体積層構造3上に絶縁膜8、金属層9を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造10を備える。
本実施形態では、半導体積層構造3の表面を覆うように絶縁膜8としてSiN膜が設けられており、ショットキーゲート電極7とドレイン電極6の間のSiN膜8上に、ショットキーゲート電極7を構成する金属材料と同一の金属材料からなる金属層9が設けられている。
つまり、ショットキーゲート電極7とドレイン電極6の間の半導体積層構造3上に、絶縁膜8としてのSiN膜を介して、ショットキーゲート電極7を構成する金属材料と同一の金属材料からなる金属層9が設けられている。
この金属層9を、ショットキーゲート電極7とドレイン電極6との間に設けられたMIS構造のゲート電極と見ることもできる。この場合、ショットキーゲート電極7を第1ゲート電極(Gate1)といい、MIS構造のゲート電極9を第2ゲート電極(Gate2)ともいう。
そして、ショットキーゲート電極7と金属層9は電気的に接続されており、同電位になっている。つまり、異なる構成を有するショットキーゲート電極7とMIS構造のゲート電極9が直列に接続されている。このように、本GaN−HEMTは、同電位のデュアルゲートを有するGaN−HEMTである。
なお、金属層9は、ショットキーゲート電極7を構成する金属材料と異なる金属材料からなるものとしても良い。また、絶縁膜8としてSiN膜を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、SiO膜、Al膜、AlN膜などの他の絶縁膜(アモルファス絶縁膜)を用いても良い。
また、本GaN−HEMTは、MIS構造10を構成する金属層9の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーがi−GaN電子走行層2に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているi−AlGaNバックバリア領域11を備える。
本実施形態では、i−AlGaNバックバリア領域11は、i−GaN電子走行層2内に埋め込まれている。
また、本実施形態では、i−AlGaNバックバリア領域11は、ショットキーゲート電極7の下方には設けられておらず、MIS構造10を構成する金属層9の下方にのみ設けられている。つまり、i−AlGaNバックバリア領域11は、ショットキーゲート電極7の下方には設けられておらず、MIS構造のゲート電極9の下方には設けられている。
このため、i−AlGaNバックバリア領域11は、伝導帯の底のエネルギーがi−GaN電子走行層2に沿う方向の両側に隣接する領域(ここではi−GaN電子走行層2;キャリア走行層の材料)よりも高くなっている。
なお、i−AlGaNバックバリア領域11の下側部分に連なるように薄いi−AlGaN層があっても良い。この場合も、i−AlGaNバックバリア領域11は、伝導帯の底のエネルギーがi−GaN電子走行層2に沿う方向の両側に隣接する領域(ここではi−GaN電子走行層2)よりも高くなる。
このように構成しているため、低いオン抵抗、良好なピンチオフ性能、高い相互コンダクタンス(gm)を満たすGaN−HEMTを実現することが可能となる。
つまり、上述のように、ショットキーゲート電極7とMIS構造10(MIS構造のゲート電極9)を設け、これらを同電位とし、寄生抵抗・チャネル抵抗低減のため、バックバリア領域11を必要最低限の場所、即ち、MIS構造10を構成する金属層(MIS構造のゲート電極)9の直下にのみ設けている。
この場合、ショットキーゲート電極7の閾値電圧は、MIS構造のゲート電極9の閾値電圧よりも正側となり、MIS構造のゲート電極9は閾値電圧(Vth)がショットキーゲート電極7よりも充分深いため、ショットキーゲート電極7がオフからオンに切り替わるゲート電圧では、MIS構造のゲート電極9の直下は充分にオンになっている。
また、ショットキーゲート電極7のオフ時には、MIS構造のゲート電極9の直下に設けられたバックバリア領域11でしっかりとピンチオフされるため、オフ電流(オフ時のリーク電流)も充分低減させることが可能となる。
このように、MIS構造10を構成する金属層(MIS構造のゲート電極)9の直下のみにバックバリア領域11を設けることで、低いオン抵抗、良好なピンチオフ性能を実現し、オフ時のリーク電流を低減できるとともに、ショットキーゲート電極7の直下にバックバリア領域11を設けないことで、高い相互コンダクタンスを実現することが可能となる。
この場合、ショットキーゲート電極7によってトランジスタ全体のゲートアクションが行なわれ、MIS構造のゲート電極9の部分でオフ時のリーク電流の低減が実現されることになる。
次に、本実施形態にかかるGaN−HEMTの製造方法について、図2を参照しながら説明する。
ここでは、半絶縁性SiC基板1とi−GaN電子走行層2との間にi−GaNバッファ層12を備える場合[例えば図2(D)参照]を例に挙げて説明する。
まず、図2(A)に示すように、半絶縁性SiC基板1上に、例えば有機金属気相成長(MOVPE;Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法を用いて、i−GaNバッファ層12、バックバリア領域11となるi−AlGaN層11Xを順次堆積させる。
次に、図2(B)に示すように、例えばフォトリソグラフィを用いて、バックバリア領域形成予定領域(MIS構造形成予定領域の下方の領域)にレジストを残し、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングによって、i−AlGaN層11Xを除去する。
これにより、i−AlGaNバックバリア領域11が形成される。
なお、この際、下地のi−GaN層12を少し削っても良いし、i−AlGaN層11Xを少し残しても良い。
次に、図2(C)に示すように、再び、MOVPE法を用いて、i−GaN電子走行層2、i−AlGaN電子供給層4(例えば厚さ約20nm)を順次堆積させる。
なお、i−AlGaN電子供給層4上にi−GaNキャップ層(例えば厚さ約5nm)を堆積させても良い。
これにより、i−GaN電子走行層2でi−AlGaNバックバリア領域11が埋め込まれて、内部にi−AlGaNバックバリア領域11を有するi−GaN電子走行層2が形成され、その上にi−AlGaN電子供給層4が積層されて、半導体積層構造3が形成される。
また、伝導帯の底のエネルギーがi−GaN電子走行層(キャリア走行層)2に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているi−AlGaNバックバリア領域11が形成される。
なお、ここまでの工程を、キャリア走行層2を含む半導体積層構造3を形成する工程という。
次に、図示していないが、例えばフォトリソグラフィを用いて、素子間分離領域に開口部を設け、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチング又はイオン注入法によって、素子間分離を行なう。
なお、i−GaNキャップ層を堆積させた場合には、例えばフォトリソグラフィを用いて、ソース電極・ドレイン電極形成予定領域に開口部を有するレジストマスクを設け、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングによって、i−AlGaN電子供給層4を露出させる。この際、i−AlGaN電子供給層4を少し削っても良い。
次に、図2(D)に示すように、例えばフォトリソグラフィ及び蒸着・リフトオフの技術を用いて、ソース電極・ドレイン電極形成予定領域のそれぞれのi−AlGaN電子供給層4上に、例えばTi(約20nm)/Al(約200nm)からなるソース電極5及びドレイン電極6を形成する。この場合、半導体積層構造3(ここではi−AlGaN電子供給層4)に近い側にTiが位置するようにする。
そして、例えば窒素雰囲気中にて約400℃から約1000℃の間、例えば約550℃で熱処理を行なって、ソース電極5及びドレイン電極6のオーミック特性を確立する。
なお、この工程を、半導体積層構造3上にソース電極5及びドレイン電極6を形成する工程という。
次に、図2(D)に示すように、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、全面にSiNを約2nmから約1000nmの間、例えば約100nm堆積させてSiN膜(絶縁膜)8を形成する。
これにより、半導体積層構造3の表面(ここでは、i−AlGaN電子供給層4の表面)が覆われるように絶縁膜8としてのSiN膜が形成される。
なお、形成方法は、ALD(Atomic Layer Deposition)法やスパッタ法などでも良い。また、この工程を、半導体積層構造3上に絶縁膜8を形成する工程という。
次に、図2(D)に示すように、例えばフォトリソグラフィを用いて、ショットキーゲート電極形成予定領域に開口部を有するレジストマスク(図示せず)を形成し、例えば弗素系ガスを用いたドライエッチングによって、ショットキーゲート電極形成予定領域のSiN膜8を除去する。
次に、図2(D)に示すように、例えばフォトリソグラフィ及び蒸着・リフトオフの技術を用いて、ショットキーゲート電極形成予定領域の半導体積層構造3上(ここではi−AlGaN電子供給層4上)、及び、MIS構造10を構成する金属層9の形成予定領域の絶縁膜8上(ここではSiN膜上)に、例えばNi(約30nm)/Au(約400nm)からなるショットキーゲート電極7及びMIS構造10を構成する金属層9を形成する。これにより、i−AlGaNバックバリア領域11の上方にMIS構造10が形成される。
この場合、半導体積層構造3(ここではi−AlGaN電子供給層4)及び絶縁膜8(SiN膜)に近い側にNiが位置するようにする。また、ショットキーゲート電極7を形成する工程とMIS構造10を形成する工程は同一工程で行なわれる。
なお、この工程を、ソース電極5とドレイン電極6の間の半導体積層構造3上にショットキーゲート電極7を形成する工程という。また、この工程を、絶縁膜8上に金属層9を積層させてショットキーゲート電極7とドレイン電極6の間にMIS構造10を形成する工程という。
このようにして、本実施形態にかかるGaN−HEMTを製造することができる。
したがって、本実施形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法は、オフリーク電流の増加、相互コンダクタンスの低下及びオン抵抗の増加を抑制することができるという効果を有する。
特に、上述のように、GaN−HEMTにおいて、バックバリア領域11を必要最低限の場所(MIS構造10を構成する金属層9の直下)にのみ配置することによって、低いオン抵抗、良好なピンチオフ性能、高い相互コンダクタンスを満たすGaN−HEMTデバイスの実現が可能となる。このトランジスタは、例えば高周波増幅器やスイッチング半導体素子に用いることができる。
なお、上述の実施形態の半導体積層構造3は一例であり、他の半導体積層構造であっても良い。例えば、電界効果トランジスタを構成しうる半導体積層構造であれば良い。なお、半導体積層構造3を半導体エピタキシャル構造ともいう。
また、例えば、上述の実施形態では、SiC基板を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、サファイア基板、Si基板、GaAs基板などの半導体基板等の他の基板を用いても良い。また、上述の実施形態では、半絶縁性の基板を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、n型導電性やp型導電性の導電性の基板を用いても良い。
また、例えば、上述の実施形態のソース電極5、ドレイン電極6、ショットキーゲート電極7及び金属層9の層構造は一例であり、他の層構造であっても良い。例えば、上述の実施形態のソース電極5、ドレイン電極6、ショットキーゲート電極7及び金属層(MIS構造のゲート電極)9の層構造は、単層であっても良いし、多層であっても良い。また、上述の実施形態のソース電極5、ドレイン電極6、ショットキーゲート電極7及び金属層(MIS構造のゲート電極)9の形成方法についても、一例にすぎず、他のいかなる方法によって形成しても良い。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法について、図3、図4を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる化合物半導体装置は、上述の第1実施形態(図1参照)のものに対し、図3に示すように、ショットキーゲート電極7とMIS構造10を構成する金属層9が一体となっている点が異なる。
つまり、本GaN−HEMTは、図3に示すように、ショットキーゲート電極7のドレイン電極6側の部分7Xが、絶縁膜8(ここではSiN膜)上に設けられており、かつ、ドレイン電極6の側へ向けて延びている。
そして、ショットキーゲート電極7のドレイン電極6の側へ向けて延びている部分7Xが、MIS構造10を構成する金属層9として機能するようになっている。つまり、半導体積層構造3上に、絶縁膜8、ショットキーゲート電極7のドレイン電極6の側へ向けて延びている部分7Xである金属層9が積層されて、MIS構造10が構成されている。
なお、図3ではバッファ層12を備える場合を例示しているが、バッファ層12を備えないものとしても良い。
なお、その他の構成については、上述の第1実施形態の場合と同様である。
次に、本実施形態にかかるGaN−HEMTの製造方法について、図4を参照しながら説明する。
まず、図4(A)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、半絶縁性SiC基板1上に、例えばMOVPE法を用いて、i−GaNバッファ層12、バックバリア領域11となるi−AlGaN層11Xを順次堆積させる。
次に、図4(B)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばフォトリソグラフィを用いて、バックバリア領域形成予定領域(MIS構造形成予定領域の下方の領域)にレジストを残し、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングによって、i−AlGaN層11Xを除去する。
これにより、i−AlGaNバックバリア領域11が形成される。
次に、図4(C)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、再び、MOVPE法を用いて、i−GaN電子走行層2、i−AlGaN電子供給層4(例えば厚さ約20nm)を順次堆積させる。
これにより、i−GaN電子走行層2でi−AlGaNバックバリア領域11が埋め込まれて、内部にi−AlGaNバックバリア領域11を有するi−GaN電子走行層2が形成され、その上にi−AlGaN電子供給層4が積層されて、半導体積層構造3が形成される。
また、伝導帯の底のエネルギーがi−GaN電子走行層(キャリア走行層)2に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているi−AlGaNバックバリア領域11が形成される。
なお、ここまでの工程を、キャリア走行層2を含む半導体積層構造3を形成する工程という。
次に、図示していないが、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばフォトリソグラフィを用いて、素子間分離領域に開口部を設け、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチング又はイオン注入法によって、素子間分離を行なう。
次に、図4(D)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばフォトリソグラフィ及び蒸着・リフトオフの技術を用いて、ソース電極・ドレイン電極形成予定領域のそれぞれのi−AlGaN電子供給層4上に、例えばTi(約20nm)/Al(約200nm)からなるソース電極5及びドレイン電極6を形成する。
そして、例えば窒素雰囲気中にて約400℃から約1000℃の間、例えば約550℃で熱処理を行なって、ソース電極5及びドレイン電極6のオーミック特性を確立する。
なお、この工程を、半導体積層構造3上にソース電極5及びドレイン電極6を形成する工程という。
次に、図4(D)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、全面にSiNを約2nmから約1000nmの間、例えば約100nm堆積させてSiN膜(絶縁膜)8を形成する。
これにより、半導体積層構造3の表面(ここでは、i−AlGaN電子供給層4の表面)が覆われるように絶縁膜8としてのSiN膜が形成される。
なお、この工程を、半導体積層構造3上に絶縁膜8を形成する工程という。
次に、図4(D)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばフォトリソグラフィを用いて、ショットキーゲート電極形成予定領域に開口部を有するレジストマスク(図示せず)を形成し、例えば弗素系ガスを用いたドライエッチングによって、ショットキーゲート電極形成予定領域のSiN膜8を除去する。
次に、図4(D)に示すように、例えばフォトリソグラフィ及び蒸着・リフトオフの技術を用いて、ショットキーゲート電極形成予定領域の半導体積層構造3上(ここではi−AlGaN電子供給層4上)に、絶縁膜8(ここではSiN膜)上に設けられるドレイン電極6側の部分7Xがドレイン電極6の側へ向けて延びるように、例えばNi(約30nm)/Au(約400nm)からなるショットキーゲート電極7を形成する。この場合、半導体積層構造3(ここではi−AlGaN電子供給層4)及び絶縁膜8(SiN膜)に近い側にNiが位置するようにする。
この場合、ショットキーゲート電極7のドレイン電極6の側へ向けて延びている部分7Xが、MIS構造10を構成する金属層9となる。つまり、半導体積層構造3上に、絶縁膜8、ショットキーゲート電極7のドレイン電極6の側へ向けて延びている部分7Xである金属層9が積層されてなるMIS構造10が、同一工程で、ショットキーゲート電極7と一体形成される。これにより、i−AlGaNバックバリア領域11の上方にMIS構造10を構成する金属層9が形成される。
なお、この工程を、ソース電極5とドレイン電極6の間の半導体積層構造3上にショットキーゲート電極7を形成する工程という。また、この工程を、絶縁膜8上に金属層9を積層させてショットキーゲート電極7とドレイン電極6の間にMIS構造10を形成する工程という。
このようにして、本実施形態にかかるGaN−HEMTを製造することができる。
したがって、本実施形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法は、オフリーク電流の増加、相互コンダクタンスの低下及びオン抵抗の増加を抑制することができるという効果を有する。
特に、上述のように、GaN−HEMTにおいて、バックバリア領域11を必要最低限の場所(MIS構造10を構成する金属層9の直下)にのみ配置することによって、低いオン抵抗、良好なピンチオフ性能、高い相互コンダクタンスを満たすGaN−HEMTデバイスの実現が可能となる。このトランジスタは、例えば高周波増幅器やスイッチング半導体素子に用いることができる。
なお、上述の実施形態の半導体積層構造3は一例であり、他の半導体積層構造であっても良い。例えば、電界効果トランジスタを構成しうる半導体積層構造であれば良い。なお、半導体積層構造3を半導体エピタキシャル構造ともいう。
また、例えば、上述の実施形態では、SiC基板を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、サファイア基板、Si基板、GaAs基板などの半導体基板等の他の基板を用いても良い。また、上述の実施形態では、半絶縁性の基板を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、n型導電性やp型導電性の導電性の基板を用いても良い。
また、例えば、上述の実施形態のソース電極5、ドレイン電極6及びショットキーゲート電極7の層構造は一例であり、他の層構造であっても良い。例えば、上述の実施形態のソース電極5、ドレイン電極6及びショットキーゲート電極7の層構造は、単層であっても良いし、多層であっても良い。また、上述の実施形態のソース電極5、ドレイン電極6及びショットキーゲート電極7の形成方法についても、一例にすぎず、他のいかなる方法によって形成しても良い。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法について、図5、図6を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる化合物半導体装置は、上述の第1実施形態(図1参照)のものに対し、図5に示すように、バックバリア領域を構成する材料が異なる。
つまり、本GaN−HEMTは、図5に示すように、バックバリア領域11がi−InGaN(InGaN)からなる。つまり、本GaN−HEMTは、i−InGaNバックバリア領域(InGaNバックバリア領域)11を備える。
なお、図5ではバッファ層12を備える場合を例示しているが、バッファ層12を備えないものとしても良い。
なお、その他の構成及び製造方法については、上述の第1実施形態の場合と同様である。
したがって、本実施形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法は、オフリーク電流の増加、相互コンダクタンスの低下及びオン抵抗の増加を抑制することができるという効果を有する。
特に、上述のように、GaN−HEMTにおいて、バックバリア領域11を必要最低限の場所(MIS構造10を構成する金属層9の直下)にのみ配置することによって、低いオン抵抗、良好なピンチオフ性能、高い相互コンダクタンスを満たすGaN−HEMTデバイスの実現が可能となる。このトランジスタは、例えば高周波増幅器やスイッチング半導体素子に用いることができる。
なお、上述の第1実施形態や本実施形態では、電子走行層(キャリア走行層)2がGaN(i−GaN)からなり、バックバリア領域11がAlGaN(i−AlGaN)又はInGaN(i−InGaN)からなるものとしているが、これに限られるものではない。
例えば、電子走行層(キャリア走行層)2がGaNからなり、バックバリア領域11が、AlGaN(i−AlGaN)、InGaN(i−InGaN)、AlN(i−AlN)、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなるものとすれば良い。例えば、図6に示すように、バックバリア領域11が、p−GaNからなるものとしても良い。つまり、p−GaNバックバリア領域11を備えるものとしても良い。
また、例えば、電子走行層(キャリア走行層)2がInGaN(i−InGaN)からなり、バックバリア領域11が、AlGaN(i−AlGaN)、GaN(i−GaN)、AlN(i−AlN)、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなるものとしても良い。
また、本実施形態は、上述の第1実施形態の変形例として説明しているが、これに限られるものではなく、上述の第2実施形態の構成において、本実施形態及びその変形例のように、バックバリア領域11を構成する材料を変えても良い。
なお、上述の実施形態及びその変形例の半導体積層構造3は一例であり、他の半導体積層構造であっても良い。例えば、電界効果トランジスタを構成しうる半導体積層構造であれば良い。なお、半導体積層構造3を半導体エピタキシャル構造ともいう。
また、例えば、上述の実施形態及びその変形例では、SiC基板を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、サファイア基板、Si基板、GaAs基板などの半導体基板等の他の基板を用いても良い。また、上述の実施形態及びその変形例では、半絶縁性の基板を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、n型導電性やp型導電性の導電性の基板を用いても良い。
また、例えば、上述の実施形態のソース電極5、ドレイン電極6、ショットキーゲート電極7及び金属層9の層構造は一例であり、他の層構造であっても良い。例えば、上述の実施形態のソース電極5、ドレイン電極6、ショットキーゲート電極7及び金属層(MIS構造のゲート電極)9の層構造は、単層であっても良いし、多層であっても良い。また、上述の実施形態のソース電極5、ドレイン電極6、ショットキーゲート電極7及び金属層(MIS構造のゲート電極)9の形成方法についても、一例にすぎず、他のいかなる方法によって形成しても良い。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法について、図7、図8を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる化合物半導体装置は、上述の第1実施形態(図1参照)のものに対し、半導体積層構造の構成、電子走行層(キャリア走行層)を構成する材料が異なる。
つまり、本化合物半導体装置は、InGaN−HEMTであり、図7に示すように、i−GaNバッファ層12、i−InGaN電子走行層(キャリア走行層)2、i−AlGaN電子供給層(キャリア供給層)4を含む半導体積層構造3を備え、i−GaNバッファ層12内にi−AlGaNバックバリア領域11が埋め込まれている。
このように、本InGaN−HEMTでは、キャリア走行層2が、InGaN(i−InGaN)からなり、キャリア走行層2の下側にGaN層(i−GaN層)12を備え、バックバリア領域11は、GaN層12内に埋め込まれており、AlGaN(i−AlGaN)からなる。
この場合、本化合物半導体装置の製造方法の半導体積層構造を形成する工程において、i−InGaN電子走行層(キャリア走行層)2の下側にi−GaNバッファ層(GaN層)12を形成するとともに、i−GaNバッファ層12内に埋め込まれるようにバックバリア領域11を形成し、バックバリア領域11を、AlGaNからなるものとすれば良い。
つまり、まず、図8(A)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、半絶縁性SiC基板1上に、例えばMOVPE法を用いて、i−GaNバッファ層12の下側部分12A、バックバリア領域11となるi−AlGaN層11Xを順次堆積させる。
次に、図8(B)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばフォトリソグラフィを用いて、バックバリア領域形成予定領域(MIS構造形成予定領域の下方の領域)にレジストを残し、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングによって、i−AlGaN層11Xを除去する。
これにより、i−AlGaNバックバリア領域11が形成される。
次に、図8(C)に示すように、再び、MOVPE法を用いて、i−GaNバッファ層12の上側部分12B、i−InGaN電子走行層2、i−AlGaN電子供給層4(例えば厚さ約20nm)を順次堆積させる。
これにより、i−GaNバッファ層12でi−AlGaNバックバリア領域11が埋め込まれて、内部にi−AlGaNバックバリア領域11を有するi−GaNバッファ層12が形成され、その上に、i−InGaN電子走行層2、i−AlGaN電子供給層4が積層されて、半導体積層構造3が形成される。
また、伝導帯の底のエネルギーがi−GaN電子走行層(キャリア走行層)2に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているi−AlGaNバックバリア領域11が形成される。
なお、ここまでの工程を、キャリア走行層2を含む半導体積層構造3を形成する工程という。
次に、図示していないが、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばフォトリソグラフィを用いて、素子間分離領域に開口部を設け、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチング又はイオン注入法によって、素子間分離を行なう。
次に、図8(D)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばフォトリソグラフィ及び蒸着・リフトオフの技術を用いて、ソース電極・ドレイン電極形成予定領域のそれぞれのi−AlGaN電子供給層4上に、例えばTi(約20nm)/Al(約200nm)からなるソース電極5及びドレイン電極6を形成する。
そして、例えば窒素雰囲気中にて約400℃から約1000℃の間、例えば約550℃で熱処理を行なって、ソース電極5及びドレイン電極6のオーミック特性を確立する。
なお、この工程を、半導体積層構造3上にソース電極5及びドレイン電極6を形成する工程という。
次に、図8(D)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、全面にSiNを約2nmから約1000nmの間、例えば約100nm堆積させてSiN膜(絶縁膜)8を形成する。
これにより、半導体積層構造3の表面(ここでは、i−AlGaN電子供給層4の表面)が覆われるように絶縁膜8としてのSiN膜が形成される。
なお、この工程を、半導体積層構造3上に絶縁膜8を形成する工程という。
次に、図8(D)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばフォトリソグラフィを用いて、ショットキーゲート電極形成予定領域に開口部を有するレジストマスク(図示せず)を形成し、例えば弗素系ガスを用いたドライエッチングによって、ショットキーゲート電極形成予定領域のSiN膜8を除去する。
次に、図8(D)に示すように、上述の第1実施形態の場合と同様に、例えばフォトリソグラフィ及び蒸着・リフトオフの技術を用いて、ショットキーゲート電極形成予定領域の半導体積層構造3上(ここではi−AlGaN電子供給層4上)、及び、MIS構造10を構成する金属層9の形成予定領域の絶縁膜8上(ここではSiN膜上)に、例えばNi(約30nm)/Au(約400nm)からなるショットキーゲート電極7及びMIS構造10を構成する金属層9を形成する。これにより、i−AlGaNバックバリア領域11の上方にMIS構造10が形成される。
この場合、半導体積層構造3(ここではi−AlGaN電子供給層4)及び絶縁膜8(SiN膜)に近い側にNiが位置するようにする。また、ショットキーゲート電極7を形成する工程とMIS構造10を形成する工程は同一工程で行なわれる。
なお、この工程を、ソース電極5とドレイン電極6の間の半導体積層構造3上にショットキーゲート電極7を形成する工程という。また、この工程を、絶縁膜8上に金属層9を積層させてショットキーゲート電極7とドレイン電極6の間にMIS構造10を形成する工程という。
このようにして、本実施形態にかかるGaN−HEMTを製造することができる。
なお、その他の構成及び製造方法については、上述の第1実施形態の場合と同様である。
したがって、本実施形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法は、オフリーク電流の増加、相互コンダクタンスの低下及びオン抵抗の増加を抑制することができるという効果を有する。
特に、上述のように、InGaN−HEMTにおいて、バックバリア領域11を必要最低限の場所(MIS構造10を構成する金属層9の直下)にのみ配置することによって、低いオン抵抗、良好なピンチオフ性能、高い相互コンダクタンスを満たすInGaN−HEMTデバイスの実現が可能となる。このトランジスタは、例えば高周波増幅器やスイッチング半導体素子に用いることができる。
なお、本実施形態では、バックバリア領域11は、AlGaNからなるものとしているが、これに限られるものではない。例えば、バックバリア領域11は、AlGaN(i−AlGaN)、AlN(i−AlN)、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなるものとすれば良い。
つまり、キャリア走行層2が、InGaN(i−InGaN)からなり、キャリア走行層2の下側にGaN層(i−GaN層)12を備え、バックバリア領域11が、GaN層12内に埋め込まれており、AlGaN(i−AlGaN)、AlN(i−AlN)、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなるものとすれば良い。
なお、上述の実施形態及びその変形例の半導体積層構造3は一例であり、他の半導体積層構造であっても良い。例えば、電界効果トランジスタを構成しうる半導体積層構造であれば良い。なお、半導体積層構造3を半導体エピタキシャル構造ともいう。
また、例えば、上述の実施形態及びその変形例では、SiC基板を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、サファイア基板、Si基板、GaAs基板などの半導体基板等の他の基板を用いても良い。また、上述の実施形態及びその変形例では、半絶縁性の基板を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、n型導電性やp型導電性の導電性の基板を用いても良い。
また、例えば、上述の実施形態及びその変形例のソース電極5、ドレイン電極6及びゲート電極7の層構造は一例であり、他の層構造であっても良い。例えば、上述の実施形態及びその変形例のソース電極5、ドレイン電極6及びゲート電極7の層構造は、単層であっても良いし、多層であっても良い。また、上述の実施形態及びその変形例のソース電極5、ドレイン電極6及びゲート電極7の形成方法についても、一例にすぎず、他のいかなる方法によって形成しても良い。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態にかかる化合物半導体装置及びその製造方法、電源装置について、図9、図10を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる化合物半導体装置は、上述の各実施形態及び変形例のいずれかの化合物半導体装置(HEMT;GaN−HEMT又はInGaN−HEMT)を半導体チップとして備える半導体パッケージである。なお、半導体チップをHEMTチップ又はトランジスタチップともいう。
以下、ディスクリートパッケージを例に挙げて説明する。
本化合物半導体装置は、図9に示すように、上述の各実施形態及び変形例のいずれかの半導体チップ34を搭載するステージ30と、ゲートリード37と、ソースリード39と、ドレインリード38と、ボンディングワイヤ36(ここではAlワイヤ)と、封止樹脂40とを備える。なお、封止樹脂をモールド樹脂ともいう。
そして、ステージ30上に搭載された半導体チップ34のゲートパッド31、ソースパッド32及びドレインパッド33は、それぞれ、ゲートリード37、ソースリード39及びドレインリード38に、Alワイヤ36によって接続されており、これらが樹脂封止されている。
ここでは、半導体チップ34の基板裏面がダイアタッチ剤35(ここでははんだ)によって固定されたステージ30は、ドレインリード38と電気的に接続されている。なお、これに限られるものではなく、ステージ30がソースリード39と電気的に接続されるようにしても良い。
次に、本実施形態にかかる化合物半導体装置(ディスクリートパッケージ)の製造方法について説明する。
まず、上述の各実施形態及び変形例のいずれかの半導体チップ34(HEMT)を、例えばダイアタッチ剤35(ここでははんだ)を用いてリードフレームのステージ30上に固定する。
次に、例えばAlワイヤ36を用いたボンディングによって、半導体チップ34のゲートパッド31をゲートリード37に接続し、ドレインパッド33をドレインリード38に接続し、ソースパッド32をソースリード39に接続する。
その後、例えばトランスファーモールド法によって樹脂封止を行なった後、リードフレームを切り離す。
このようにして、化合物半導体装置(ディスクリートパッケージ)を作製することができる。
なお、ここでは、半導体チップ34の各パッド31〜33を、ワイヤボンディングのためのボンディングパッドとして用いたディスクリートパッケージを例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、他の半導体パッケージであっても良い。例えば、半導体チップの各パッドを、例えばフリップチップボンディングなどのワイヤレスボンディングのためのボンディングパッドとして用いた半導体パッケージであっても良い。また、ウエハレベルパッケージであっても良い。また、ディスクリートパッケージ以外の半導体パッケージであっても良い。
次に、上述のHEMTを含む半導体パッケージを備える電源装置について、図10を参照しながら説明する。
以下、サーバに用いられる電源装置に備えられるPFC(power factor correction)回路に、上述の半導体パッケージに含まれるHEMTを用いる場合を例に挙げて説明する。
本PFC回路は、図10に示すように、ダイオードブリッジ56と、チョークコイル52と、第1コンデンサ54と、上述の半導体パッケージに含まれるHEMT51と、ダイオード53と、第2コンデンサ55とを備える。
ここでは、本PFC回路は、回路基板上に、ダイオードブリッジ56、チョークコイル52、第1コンデンサ54、上述の半導体パッケージに含まれるトランジスタ51、ダイオード53、及び、第2コンデンサ55が実装されて構成されている。
本実施形態では、上述の半導体パッケージのドレインリード38、ソースリード39及びゲートリード37が、それぞれ、回路基板のドレインリード挿入部、ソースリード挿入部及びゲートリード挿入部に挿入され、例えばはんだなどによって固定されている。このようにして、回路基板に形成されたPFC回路に、上述の半導体パッケージに含まれるトランジスタ51が接続されている。
そして、本PFC回路では、HEMT51のドレイン電極Dに、チョークコイル52の一方の端子及びダイオード53のアノード端子が接続されている。また、チョークコイル52の他方の端子には第1コンデンサ54の一方の端子が接続され、ダイオード53のカソード端子には第2コンデンサ55の一方の端子が接続されている。そして、第1コンデンサ54の他方の端子、HEMT51のソース電極S及び第2コンデンサ55の他方の端子が接地されている。また、第1コンデンサ54の両端子には、ダイオードブリッジ56の一対の端子が接続されており、ダイオードブリッジ56の他の一対の端子は、交流(AC)電圧が入力される入力端子に接続されている。また、第2コンデンサ55の両端子は、直流(DC)電圧が出力される出力端子に接続されている。また、HEMT51のゲート電極Gには、図示しないゲートドライバが接続されている。そして、本PFC回路では、ゲートドライバによってHEMT51を駆動することで、入力端子から入力されたAC電圧を、DC電圧に変換して、出力端子から出力するようになっている。
したがって、本実施形態にかかる電源装置によれば、信頼性の向上させることができるという利点がある。つまり、上述の各実施形態及び変形例のいずれかの化合物半導体装置(半導体チップ34)を備えるため、信頼性の高い電源装置を構築することができるという利点がある。
なお、ここでは、上述の化合物半導体装置(HEMTを含む半導体パッケージ)を、サーバに用いられる電源装置に備えられるPFC回路に用いる場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、上述の化合物半導体装置(HEMTを含む半導体パッケージ)を、サーバ以外のコンピュータなどの電子機器(電子装置)に用いても良い。また、上述の化合物半導体装置(半導体パッケージ)を、電源装置に備えられる他の回路(例えばDC−DCコンバータなど)に用いても良い。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態にかかる高周波増幅器について、図11を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる高周波増幅器は、上述の各実施形態及び変形例の化合物半導体装置のいずれかを備える高周波増幅器(高出力増幅器)である。
本高周波増幅器は、図11に示すように、ディジタル・プレディストーション回路41と、ミキサー42a,42bと、パワーアンプ43とを備えて構成される。なお、パワーアンプを、単にアンプともいう。
ディジタル・プレディストーション回路41は、入力信号の非線形歪みを補償するものである。
ミキサー42a,42bは、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号をミキシングするものである。
パワーアンプ43は、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅するものであり、上述の各実施形態及び変形例のいずれかの化合物半導体装置、即ち、HEMTを含む半導体チップを備える。なお、半導体チップをHEMTチップ又はトランジスタチップともいう。
なお、図11では、例えばスイッチの切り替えによって、出力側の信号をミキサー42bで交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路41に送出できる構成となっている。
したがって、本実施形態にかかる高周波増幅器によれば、上述の各実施形態及び変形例にかかる化合物半導体装置を、パワーアンプ43に適用しているため、信頼性の高い高周波増幅器を実現することができるという利点がある。
[その他]
なお、本発明は、上述した各実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、上述の各実施形態及び変形例に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
キャリア走行層を含む半導体積層構造と、
前記半導体積層構造上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極と、
前記ショットキーゲート電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に絶縁膜、金属層を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と、
前記MIS構造を構成する前記金属層の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーが前記キャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域とを備えることを特徴とする化合物半導体装置。
(付記2)
前記バックバリア領域は、前記キャリア走行層内に埋め込まれていることを特徴とする、付記1に記載の化合物半導体装置。
(付記3)
前記キャリア走行層は、GaNからなり、
前記バックバリア領域は、AlGaN、InGaN、AlN、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなることを特徴とする、付記1又は2に記載の化合物半導体装置。
(付記4)
前記キャリア走行層は、InGaNからなり、
前記バックバリア領域は、AlGaN、GaN、AlN、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなることを特徴とする、付記1又は2に記載の化合物半導体装置。
(付記5)
前記キャリア走行層は、InGaNからなり、
前記キャリア走行層の下側にGaN層を備え、
前記バックバリア領域は、前記GaN層内に埋め込まれており、AlGaN、AlN、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなることを特徴とする、付記1に記載の化合物半導体装置。
(付記6)
前記ショットキーゲート電極と前記金属層は電気的に接続されていることを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記7)
前記ショットキーゲート電極と前記金属層は一体となっていることを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記8)
トランジスタを備え、
前記トランジスタは、
キャリア走行層を含む半導体積層構造と、
前記半導体積層構造上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極と、
前記ショットキーゲート電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に絶縁膜、金属層を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と、
前記MIS構造を構成する前記金属層の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーが前記キャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域とを備えることを特徴とする電源装置。
(付記9)
入力信号を増幅するアンプを備え、
前記アンプは、トランジスタを含み、
前記トランジスタは、
キャリア走行層を含む半導体積層構造と、
前記半導体積層構造上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極と、
前記ショットキーゲート電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に絶縁膜、金属層を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と、
前記MIS構造を構成する前記金属層の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーが前記キャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域とを備えることを特徴とする高周波増幅器。
(付記10)
キャリア走行層を含む半導体積層構造を形成する工程と、
前記半導体積層構造上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上にショットキーゲート電極を形成する工程と、
前記半導体積層構造上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に金属層を積層させて前記ショットキーゲート電極と前記ドレイン電極の間にMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造を形成する工程とを含み、
前記半導体積層構造を形成する工程において、伝導帯の底のエネルギーが前記キャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域を形成し、
前記MIS構造を形成する工程において、前記バックバリア領域の上方に、前記MIS構造を構成する前記金属層を形成することを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
(付記11)
前記ショットキーゲート電極を形成する工程と前記MIS構造を形成する工程を同一工程で行なうことを特徴とする、付記10に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記12)
前記ショットキーゲート電極と前記金属層を一体形成することを特徴とする、付記11に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記13)
前記半導体積層構造を形成する工程において、前記キャリア走行層内に埋め込まれるように前記バックバリア領域を形成することを特徴とする、付記10〜12のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記14)
前記キャリア走行層は、GaNからなり、
前記バックバリア領域は、AlGaN、InGaN、AlN、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなることを特徴とする、付記10〜13のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記15)
前記キャリア走行層は、InGaNからなり、
前記バックバリア領域は、AlGaN、GaN、AlN、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなることを特徴とする、付記10〜13のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記16)
前記キャリア走行層は、InGaNからなり、
前記半導体積層構造を形成する工程において、前記キャリア走行層の下側にGaN層を形成するとともに、前記GaN層内に埋め込まれるように前記バックバリア領域を形成し、
前記バックバリア領域は、AlGaN、AlN、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなることを特徴とする、付記10〜12のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
1 基板(半絶縁性SiC基板)
2 電子走行層(キャリア走行層;i−GaN電子走行層;i−InGaN電子走行層)
3 半導体積層構造
4 電子供給層(キャリア供給層;i−AlGaN電子供給層)
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 ショットキーゲート電極
7X ショットキーゲート電極のドレイン電極側の部分
8 絶縁膜(SiN膜)
9 金属層
10 MIS構造
11 バックバリア領域(i−AlGaNバックバリア領域;i−InGaNバックバリア領域;p−GaNバックバリア領域)
11X i−AlGaN層
12 バッファ層(i−GaNバッファ層)
12A i−GaNバッファ層の下側部分
12B i−GaNバッファ層の上側部分
30 ステージ
31 ゲートパッド
32 ソースパッド
33 ドレインパッド
34 半導体チップ
35 ダイアタッチ剤
36 ボンディングワイヤ
37 ゲートリード
38 ドレインリード
39 ソースリード
40 封止樹脂
41 ディジタル・プレディストーション回路
42a,42b ミキサー
43 パワーアンプ
51 HEMT
52 チョークコイル
53 ダイオード
54 第1コンデンサ
55 第2コンデンサ
56 ダイオードブリッジ

Claims (10)

  1. キャリア走行層を含む半導体積層構造と、
    前記半導体積層構造上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極と、
    前記ショットキーゲート電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に絶縁膜、金属層を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と、
    前記MIS構造を構成する前記金属層の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーが前記キャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域とを備えることを特徴とする化合物半導体装置。
  2. 前記バックバリア領域は、前記キャリア走行層内に埋め込まれていることを特徴とする、請求項1に記載の化合物半導体装置。
  3. 前記キャリア走行層は、GaNからなり、
    前記バックバリア領域は、AlGaN、InGaN、AlN、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化合物半導体装置。
  4. 前記キャリア走行層は、InGaNからなり、
    前記バックバリア領域は、AlGaN、GaN、AlN、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化合物半導体装置。
  5. 前記キャリア走行層は、InGaNからなり、
    前記キャリア走行層の下側にGaN層を備え、
    前記バックバリア領域は、前記GaN層内に埋め込まれており、AlGaN、AlN、p−GaN、p−AlGaN又はこれらの積層構造からなることを特徴とする、請求項1に記載の化合物半導体装置。
  6. 前記ショットキーゲート電極と前記金属層は電気的に接続されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
  7. 前記ショットキーゲート電極と前記金属層は一体となっていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
  8. トランジスタを備え、
    前記トランジスタは、
    キャリア走行層を含む半導体積層構造と、
    前記半導体積層構造上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極と、
    前記ショットキーゲート電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に絶縁膜、金属層を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と、
    前記MIS構造を構成する前記金属層の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーが前記キャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域とを備えることを特徴とする電源装置。
  9. 入力信号を増幅するアンプを備え、
    前記アンプは、トランジスタを含み、
    前記トランジスタは、
    キャリア走行層を含む半導体積層構造と、
    前記半導体積層構造上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に設けられたショットキーゲート電極と、
    前記ショットキーゲート電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上に絶縁膜、金属層を積層させてなるMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と、
    前記MIS構造を構成する前記金属層の下方に設けられ、伝導帯の底のエネルギーが前記キャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域とを備えることを特徴とする高周波増幅器。
  10. キャリア走行層を含む半導体積層構造を形成する工程と、
    前記半導体積層構造上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の前記半導体積層構造上にショットキーゲート電極を形成する工程と、
    前記半導体積層構造上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に金属層を積層させて前記ショットキーゲート電極と前記ドレイン電極の間にMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造を形成する工程とを含み、
    前記半導体積層構造を形成する工程において、伝導帯の底のエネルギーが前記キャリア走行層に沿う方向の両側に隣接する領域よりも高くなっているバックバリア領域を形成し、
    前記MIS構造を形成する工程において、前記バックバリア領域の上方に、前記MIS構造を構成する前記金属層を形成することを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
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