JP2019087774A - 音叉型水晶振動素子及び圧電デバイス - Google Patents

音叉型水晶振動素子及び圧電デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】振動腕部の先端に錘部を有する音叉素子において、二次の屈曲振動を抑制する等、電気的特性を向上する技術を提供する。【解決手段】音叉素子10は、基部11と、基部11から同じ長手方向(Y’軸方向)に延びた一対の振動腕部12a、12bと、振動腕部12a、12bの先端に設けられた錘部16a、16bと、振動腕部12a,12bに基部11側から錘部16a、16b側まで直線状に設けられた溝部15a、15bと、を備えている。そして、溝部15a、15bは、基部11側の励振電極22a、22bが設けられた有電極溝151a、151bと、錘部16a、16b側の励振電極22a、22bが設けられていない無電極溝152a、152bとからなる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば基準信号源やクロック信号源に用いられる音叉型水晶振動素子(以下「音叉素子」と略称する。)、及び、これを実装した圧電デバイスに関する。
従来の音叉素子として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この音叉素子は、基部と、基部から同じ長手方向に延びた一対の振動腕部と、振動腕部の先端に設けられた錘部と、振動腕部に基部側から錘部側まで直線状に設けられた溝部と、を備えている。そして、溝部内の全面に励振電極が設けられている。この音叉素子によれば、振動腕部の先端に錘部を設けたことにより、振動腕部を短くしたまま屈曲振動の周波数を低くできるので、音叉素子を小型化できる。また、溝部の内外の励振電極によって、振動腕部に効率よく電圧を印加できる。
特開2017−98765号公報
しかしながら、従来の音叉素子では、振動腕部の自由端(先端)に錘部を有するので、励振電極に交番電圧を印加すると、主振動である基本波の屈曲振動だけでなく、副次的な振動である二次の屈曲振動が生じやすい。そのため、二次の屈曲振動によって周波数が不安定になる等、電気的特性が悪化することがあった。
そこで、本発明の目的は、振動腕部の先端に錘部を有する音叉素子において、二次の屈曲振動を抑制する等、電気的特性を向上し得る技術を提供することにある。
本発明者は、振動腕部の先端に錘部を有する従来の音叉素子において二次の屈曲振動を抑制すべく研究及び実験を重ねた結果、次の知見を得た。
シミュレーション実験において、振動腕部に基部側から錘部側まで直線状に設けられた溝部を、基部側の励振電極が設けられた有電極溝と、錘部側の励振電極が設けられていない無電極溝とに分けることにより、二次の屈曲振動が抑制される結果が得られた。
本発明に係る音叉素子は、この知見に基づきなされたものであり、
基部と、
前記基部から同じ長手方向に延びた一対の振動腕部と、
前記振動腕部の先端に設けられた錘部と、
前記振動腕部に前記基部側から前記錘部側まで直線状に設けられた溝部と、
を備えた音叉型水晶振動素子であって、
前記溝部は、前記基部側の励振電極が設けられた有電極溝と、前記錘部側の前記励振電極が設けられていない無電極溝とからなる、
ことを特徴とする。
本発明によれば、振動腕部に基部側から錘部側まで直線状に設けられた溝部を、基部側の励振電極が設けられた有電極溝と、錘部側の励振電極が設けられていない無電極溝とに分けたことにより、二次の屈曲振動が抑制されるので、音叉素子の電気的特性を向上できる。
実施形態1の音叉素子を示す平面図である。 図2[A]は図1におけるIIa−IIa線断面図であり、図2[B]は図1におけるIIb−IIb線断面図であり、図2[C]は図1の音叉素子を実装した圧電デバイスを示す概略断面図である。 図3[A]は図1の音叉素子の一部を拡大して示す概略平面図であり、図3[B]は図3[A]におけるIIIb−IIIb線断面図である。 実施形態2の音叉素子を示す概略平面図である。 実施形態2の音叉素子の効果を示す概略平面図であり、図5[A]は比較例(実施形態1)、図5[B]は実施形態2である。 実施形態3の音叉素子を示す平面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については同一の符号を用いる。また、図面に描かれた形状は、当業者が理解しやすいように描かれているため、実際の寸法及び比率とは必ずしも一致していない。
図1は、実施形態1の音叉素子を示す平面図である。図2[A]は、図1におけるIIa−IIa線断面図である。図2[B]は、図1におけるIIb−IIb線断面図である。図2[C]は、図1の音叉素子を実装した圧電デバイスを示す概略断面図である。図3[A]は、図1の音叉素子の一部を拡大して示す概略平面図である。図3[B]は、図3[A]におけるIIIb−IIIb線断面図である。以下、これらの図面に基づき説明する。
図1、図2[A]及び図2[B]に示すように、本実施形態1の音叉素子10は、基部11と、基部11から同じ長手方向(Y’軸方向)に延びた一対の振動腕部12a,12bと、振動腕部12a,12bの先端に設けられた錘部16a,16bと、振動腕部12a,12bに基部11側から錘部16a,16b側まで直線状に設けられた溝部15a,15bと、を備えている。そして、溝部15a,15bは、基部11側の励振電極22a,22bが設けられた有電極溝151a,151bと、錘部16a,16b側の励振電極22a,22bが設けられていない無電極溝152a,152bとからなる。
溝部15a,15bは、振動腕部12a,12bに基部11側から錘部16a,16b側まで互いに平行に設けられた二本からなる、としてもよい。
図3[A]に示すように、溝部15a,15bの長手方向(Y’軸方向)の長さをL0、有電極溝151a,151bの長手方向(Y’軸方向)の長さをL1、無電極溝152a,152bの長手方向(Y’軸方向)の長さをL2としたとき、
L0=L1+L2 かつ 0.2≦L2/L0≦0.4
が成り立つ、としてもよい。図3[A]では溝部15aのみを示すが、溝部15bも溝部15aと同様である。
次に、音叉素子10の構成について更に詳しく説明する。
音叉素子10は、前述の構成要素以外にも、振動腕部12a,12bの間の基部11から長手方向(Y’軸方向)に突き出た突起部13と、突起部13の先端130から長手方向(Y’軸方向)に形成されたスリット14と、を備えている。そして、突起部13は、基部11側を底辺131aとし先端130側を頂点131bとする三角状突起131と、三角状突起131の頂点131b側から先端130までに設けられた四角状突起132と、を備える。
振動腕部12a,12bは、それぞれ基部11から同じ方向に延設され、その延設方向に沿って溝部15a,15bが設けられている。振動腕部12a,12bの先端には、それぞれ周波数調整用の錘部16a,16bが設けられている。基部11、振動腕部12a,12b、突起部13、スリット14及び錘部16a,16bは、水晶のウェットエッチングによって形成された水晶振動片19からなる。音叉素子10は、水晶振動片19の他に、パッド電極21a,21b、励振電極22a,22b、周波数調整用金属膜23a,23b、配線パターン24a,24bなども備えている。
三角状突起131は平面視略二等辺三角形状であり、底辺131aを挟む二つの辺131c,131dは直線状になっている。四角状突起132は平面視略長方形状である。スリット14は、励振電極22aと励振電極22bとが短絡しないように、電極膜をリフトオフ法で形成する際に、その電極膜を切り離す役割を果たす。
次に、音叉素子10の各構成要素について更に詳しく説明する。
基部11は、平面視略四角形の平板となっている。水晶振動片19は、基部11、振動腕部12a,12b、突起部13及び錘部16a,16bが一体となって音叉形状をなしており、成膜技術、フォトリソグラフィ技術、ウェットエッチング技術によって製造される。後述するように、基部11から振動腕部12a,12bの短手方向に延び、その先端から更に振動腕部12a,12bの長手方向に延びる、支持腕部を設けてもよい。
溝部15a,15bは、振動腕部12aの表裏面に二本ずつ及び振動腕部12bの表裏面に二本ずつ、基部11との境界部分から振動腕部12a,12bの先端に向って、振動腕部12a,12bの長手方向と平行に所定の長さで設けられる。なお、溝部15a,15bは、本実施形態1では振動腕部12aの表裏面に二本ずつ及び振動腕部12bの表裏面に二本ずつ設けられているが、それらの本数に制限はなく、例えば振動腕部12aの表裏面に一本ずつ及び振動腕部12bの表裏面に一本ずつ設けてもよく、また、表裏のどちらか片面にのみ設けてもよい。溝部15a,15b内には、ウェットエッチング時に貫通しないように、エッチング抑制パターンを設けてもよい。
振動腕部12aには、水晶を挟んで対向する平面同士が同極となるように、両側面に励振電極22aが設けられ、表裏面の溝部15aの内側に励振電極22bが設けられる。同様に、振動腕部12bには、水晶を挟んで対向する平面同士が同極となるように、両側面に励振電極22bが設けられ、表裏面の溝部15bの内側に励振電極22aが設けられる。したがって、振動腕部12aにおいては両側面に設けられた励振電極22aと溝部15a内に設けられた励振電極22bとが異極同士となり、振動腕部12bにおいては両側面に設けられた励振電極22bと溝部15b内に設けられた励振電極22aとが異極同士となる。
溝部15aにおいて、有電極溝151aには励振電極22bが設けられ、無電極溝152aには励振電極22bが設けられない。同様に、溝部15bにおいて、有電極溝151bには励振電極22aが設けられ、無電極溝152bには励振電極22aが設けられない。励振電極22a,22bの有無は、電極膜を例えばリフトオフ法で形成する際に、フォトレジスト膜の有無(すなわちフォトマスクでのパターンの有無)によって決まる。つまり、フォトレジスト膜の無い部分には励振電極22a,22bが形成され、フォトレジスト膜の有る部分には励振電極22a,22bが形成されない。なぜなら、フォトレジスト膜の有る部分では、その上の電極膜もフォトレジスト膜とともに除去されるからである。
基部11にはパッド電極21a,21b及び配線パターン24a,24bが設けられ、錘部16a,16bには周波数調整用金属膜23a,23bが設けられる。配線パターン24aはパッド電極21aと励振電極22aとの間を電気的に接続し、配線パターン24bはパッド電極21bと励振電極22bとの間を電気的に接続する。パッド電極21a、励振電極22a、周波数調整用金属膜23a及び配線パターン24aは、互いに電気的に導通している。パッド電極21b、励振電極22b、周波数調整用金属膜23b及び配線パターン24bも、互いに電気的に導通している。
図2[C]に示すように、音叉素子10は、パッド電極21a,21b(図1)及び導電性接着剤31を介して、素子搭載部材32側のパッド電極33に片持ち梁状に固定されると同時に電気的に接続される。音叉素子10が実装された素子搭載部材32は、蓋部材34によって封止され、圧電デバイス30となる。その封止方法には、例えば金錫封止や電気溶接や溶融ガラスが用いられる。
水晶の結晶は三方晶系である。水晶の頂点を通る結晶軸をZ軸、Z軸に垂直な平面内の稜線を結ぶ三つの結晶軸をX軸、X軸及びZ軸に直交する座標軸をY軸とする。ここで、これらのX軸、Y軸及びZ軸からなる座標系をX軸を中心として例えば±5度の範囲で回転させたときの回転後のY軸及びZ軸を、それぞれY’軸及びZ’軸とする。この場合、本実施形態1では、二本の振動腕部12a,12bの長手方向がY’軸の方向であり、二本の振動腕部12a,12bの短手方向がX軸の方向である。また、法線が+X軸方向を向く結晶面が+X面であり、法線が−X軸方向を向く結晶面が−X面である。
次に、音叉素子10の動作を説明する。音叉素子10を屈曲振動させる場合、パッド電極21a,21bに交番電圧を印加する。印加後のある電気的状態を瞬間的に捉えると、振動腕部12aの表裏の溝部15aに設けられた励振電極22bはプラス電位となり、振動腕部12aの両側面に設けられた励振電極22aはマイナス電位となり、プラスからマイナスに電界が生じる。このとき、振動腕部12bの表裏の溝部15bに設けられた励振電極22aはマイナス電位となり、振動腕部12bの両側面に設けられた励振電極22bはプラス電位となり、振動腕部12aに生じた極性とは反対の極性となり、プラスからマイナスに電界が生じる。この交番電圧で生じた電界によって、振動腕部12a,12bに伸縮現象が生じ、所定の共振周波数の屈曲振動モードが得られる。振動腕部12a,12bの伸縮には、有電極溝151a,151bが駆動源となる。無電極溝152a,152bを含む溝部15a,15bは、剛性を低くして振動しやすくする働きをする。
次に、音叉素子10の作用及び効果について説明する。
本実施形態1によれば、振動腕部12a,12bに基部11側から錘部16a,16b側まで直線状に設けられた溝部15a,15bを、基部11側の励振電極22a,22bが設けられた有電極溝151a,151bと、錘部16a,16b側の励振電極22a,22bが設けられていない無電極溝152a,152bとに分けたことにより、二次の屈曲振動が抑制されるので、音叉素子10の電気的特性を向上できる。
このとき、図3[A]に示すように、溝部15a,15bのY’軸方向の長さをL0、有電極溝151a,151bのY’軸方向の長さをL1、無電極溝152a,152bのY’軸方向の長さをL2としたとき、L0=L1+L2、かつ、0.2≦L2/L0≦0.4、とすることが望ましい。その理由は、L2/L0が0.2未満では二次の屈曲振動を抑制する効果が少なく、L2/L0が0.4を越えると基本波の屈曲振動が低下するからである。
また、溝部15a,15bをそれぞれ二本とした場合は、溝部15a,15bをそれぞれ一本とした場合に比べて、Z’軸方向に屈曲しにくくなるので、二次の屈曲振動をより抑制できる。その理由は、図3[B]に示すように、隔壁153が形成されることにより、Z’軸方向の剛性が高くなるからである。
図4は、実施形態2の音叉素子を示す概略平面図である。以下、この図面に基づき説明する。ただし、本実施形態2の構成要素において、実施形態1の構成要素と実質的に同じものは、その実施形態1の構成要素と同じ符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本実施形態2の音叉素子60は、突起部13の先端130から振動腕部12aまでの間及び突起部13の先端130から振動腕部12bまでの間のうち、エッチング残渣が大きく生じる方に、少なくとも一本の別のスリット64が形成されている。
フッ酸などを用いた水晶のウェットエッチングでは、水晶に特有の異方性エッチングによって、エッチング残渣が水晶に付着する。四角状突起132には、図において左側面に+X面、右側面に−X面がそれぞれ現れる。−X面に生じるエッチング残渣は、+X面に生じるエッチング残渣よりも大きくなる。つまり、先端130から−X軸方向にあるエッチング残渣は、先端130から+X軸方向にあるエッチング残渣よりも大きくなる。そのため、本実施形態2では、先端130から振動腕部12bまでの間に、別のスリット64が形成されている。
先端130から振動腕部12bまでの間にもう一本のスリット64を形成することにより、突起部13の先端130から見て−X軸方向にあるエッチング残渣の大きさを、+X軸方向にあるエッチング残渣の大きさに近づけることができる。換言すると、振動腕部12a,12bの根本にあるエッチング残渣の各々の剛性を同じにすることができる。よって、本実施形態2では、実施形態1の効果に加えて、振動腕部12a,12bの屈曲振動のバランスが良好になるので、二次の屈曲振動をより抑制できる。これに加え、二本のスリット14,64を設けたことにより、二本のうちのどちらか一本で電極膜を分離できればよいので、電極膜の分離不良を低減できる。
次に、音叉素子60の効果について、図面に基づき更に詳しく説明する。図5は実施形態2の音叉素子の効果を示す概略平面図であり、図5[A]は比較例(実施形態1)、図5[B]は実施形態2である。なお、図5ではエッチング残渣の一例を図示しているが、他の図面ではエッチング残渣の図示を省略している。
図5[A]に示す音叉素子10では、先端130から振動腕部12bまでの間に別のスリットが形成されていない。そのため、先端130から−X軸方向にあるエッチング残渣Er1は、先端130から+X軸方向にあるエッチング残渣El1よりも大きくなる。すなわち、(エッチング残渣Er1の面積)>(エッチング残渣El1の面積)が成り立つ。
これに対し、図5[B]に示す音叉素子60では、先端130から振動腕部12bまでの間に別のスリット64が形成されている。そのため、先端130から−X軸方向にあるエッチング残渣Er2の大きさは、先端130から+X軸方向にあるエッチング残渣El2の大きさに近くなる。すなわち、(エッチング残渣Er2の面積)≒(エッチング残渣El2の面積)が成り立つ。
ここで、スリット14,64の寸法の一例を述べる。振動腕部12a,12bの長手方向に平行な寸法を「長さ」、振動腕部12a,12bの短手方向に平行な寸法を「幅」とする。このとき、スリット14は幅が10〜18μmかつ長さが100〜110μm、スリット64は幅が4〜15μmかつ長さが10〜55μmである。
本実施形態2のその他の構成、作用及び効果は、実施形態1のそれらと同様である。
図6は、実施形態3の音叉素子を示す平面図である。以下、この図面に基づき説明する。ただし、本実施形態3の構成要素において、実施形態1の構成要素と実質的に同じものは、その実施形態1の構成要素と同じ符号を付すことにより、重複説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態3の音叉素子70は、支持腕部71を備える点で実施形態1と異なる。基部11は、対向する第一辺111及び第二辺112並びに対向する第三辺113及び第四辺114からなる平面視略四角形状である。一対の振動腕部12a,12bは、第一辺111から同じ方向に延びている。支持腕部71は、第三辺113の第二辺112側及び第四辺114の第二辺112側の少なくとも一方に設けられ、第二辺112側から振動腕部12a,12bの短手方向に延び、その先端から更に振動腕部12a,12bの長手方向に延びている。本実施形態3では、第三辺113の第二辺112側にのみ支持腕部71が設けられている。
支持腕部71は、振動腕部12aと振動腕部12bとの間の第一辺111に設けてもよい。図6におけるIIa−IIa線断面及びIIb−IIb線断面は、それぞれ図2[A]及び図2[B]に示すとおりである。
音叉素子70は、一対の肩部72a,72bを更に備えている。一対の肩部72a,72bは、第三辺113及び第四辺114がそれぞれ振動腕部12a,12bの根本から振動腕部12a,12bの短手方向に延びたものである。
次に、音叉素子70の構成について更に詳しく説明する。
基部11は、平面視略四角形(実線及び破線で囲まれた領域)の平板となっている。水晶振動片19は、基部11、振動腕部12a,12b、錘部16a,16b及び支持腕部71が一体となって音叉形状をなしており、成膜技術、フォトリソグラフィ技術、ウェットエッチング技術によって製造される。
支持腕部71にはパッド電極21a,21bが設けられ、支持腕部71及び基部11には配線パターン24a,24bが設けられ、錘部16a,16bには周波数調整用金属膜23a,23bが設けられる。配線パターン24aはパッド電極21aと励振電極22aとの間を電気的に接続し、配線パターン24bはパッド電極21bと励振電極22bとの間を電気的に接続する。パッド電極21a、励振電極22a、周波数調整用金属膜23a及び配線パターン24aは、互いに電気的に導通している。パッド電極21b、励振電極22b、周波数調整用金属膜23b及び配線パターン24bも、互いに電気的に導通している。
基部11の第一辺乃至第四辺111〜114は、それぞれ直線的なものに限らず、凹部や凸部を設けたものしてもよい。例えば、第一辺111にはリフトオフ法で電極を形成する際に好適な突起部及びスリットを設けてもよいし、第三辺113及び第四辺114には振動腕部12a,12bからの振動漏れを抑制する切れ込み部を設けてもよい。
音叉素子70は、パッド電極21a,21b及び導電性接着剤を介して、素子搭載部材側のパッド電極にほぼ両持ち梁状に固定されると同時に電気的に接続される。
本実施形態3の音叉素子70は、実施形態1の音叉素子と同様の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果を奏する。
(1)支持腕部71を有する音叉素子70の場合、支持腕部71への振動洩れによって支持腕部71も振動し、これによる二次の屈曲振動も増加する。本実施形態3によれば、振動腕部12a,12bの根本から振動腕部12a,12bの短手方向に延びてなる肩部72a,72bを設けたことにより、振動腕部12aから支持腕部71へ伝わる振動及び支持腕部71から振動腕部12aへ伝わる振動を肩部72aで減衰できるので、二次の屈曲振動の低減等、電気的特性を向上できる。
また、肩部72aを設けたことにより、第三辺113から振動腕部12aに連なる部分の剛性が高まるので、支持腕部71に設けられたパッド電極21a,21bを介して素子搭載部材に実装する際に生じた応力が、振動腕部12aへ伝わりにくく、この点からも電気的特性を向上できる。肩部72bは、必ずしも必要ではないので、省略してもよい。
(2)本実施形態3では、肩部72a,72bを設けたことにより、第三辺113から振動腕部12aに連なる部分及び第四辺114から振動腕部12bに連なる部分の剛性が高まるので、振動腕部12a,12bの根本での振動を基部11によって振動腕部12a,12bの両側から抑えることができる。そのため、振動腕部12a,12bの根本における振動を十分に抑えられ、振動腕部12a,12bで確実に振動させることができるので、振動腕部12a,12bの振動漏れを低減できる。したがって、本実施形態3によれば、振動腕部12aから支持腕部71への振動漏れを低減できることにより、支持腕部71の振動も低減できるので、二次の屈曲振動の低減等、音叉素子70の電気的特性を向上できる。
本実施形態3のその他の構成、作用及び効果は、実施形態1のそれらと同様である。
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、上記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
本発明は、基部、振動腕部及び錘部を備える音叉素子であれば、どのようなものにでも利用可能である。
<実施形態1>
10 音叉素子
11 基部
12a,12b 振動腕部
13 突起部
130 先端
131 三角状突起
131a 底辺
131b 頂点
131c,131d 辺
132 四角状突起
14 スリット
15a,15b 溝部
151a,151b 有電極溝
152a,152b 無電極溝
153 隔壁
16a,16b 錘部
19 水晶振動片
21a,21b パッド電極
22a,22b 励振電極
23a,23b 周波数調整用金属膜
24a,24b 配線パターン
30 圧電デバイス
31 導電性接着剤
32 素子搭載部材
33 パッド電極
34 蓋部材
<実施形態2>
60 音叉素子
64 スリット
El1,Er1,El2,Er2 エッチング残渣
<実施形態3>
70 音叉素子
111 第一辺
112 第二辺
113 第三辺
114 第四辺
71 支持腕部
72a,72b 肩部

Claims (5)

  1. 基部と、
    前記基部から同じ長手方向に延びた一対の振動腕部と、
    前記振動腕部の先端に設けられた錘部と、
    前記振動腕部に前記基部側から前記錘部側まで直線状に設けられた溝部と、
    を備えた音叉型水晶振動素子であって、
    前記溝部は、前記基部側の励振電極が設けられた有電極溝と、前記錘部側の前記励振電極が設けられていない無電極溝とからなる、
    ことを特徴とする音叉型水晶振動素子。
  2. 前記溝部は、前記振動腕部に前記基部側から前記錘部側まで互いに平行に設けられた二本からなる、
    請求項1記載の音叉型水晶振動素子。
  3. 前記溝部の前記長手方向の長さをL0、前記有電極溝の前記長手方向の長さをL1、前記無電極溝の前記長手方向の長さをL2としたとき、
    L0=L1+L2 かつ 0.2≦L2/L0≦0.4
    が成り立つ、
    請求項1又は2記載の音叉型水晶振動素子。
  4. 前記基部から前記長手方向に延びた支持腕部を更に備えた、
    請求項1乃至3のいずれか一つに記載の音叉型水晶振動素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の音叉型水晶振動素子を実装した圧電デバイス。
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