JP2019078363A - スラスト軸受およびターボチャージャ - Google Patents
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Abstract
【課題】潤滑油がランド部からテーパ部に流入する際の急激な圧力低下を抑制可能なスラスト軸受およびターボチャージャを提供することを課題とする。【解決手段】スラスト軸受4は、油膜を介して相手側部材53に摺接する摺動面40f、40rを備え、回転軸50に作用する軸方向のスラスト荷重を支持する。摺動面40f、40rは、テーパ部Bとランド部Cとを有する複数のパッド部Aを有する。パッド部Aは、周方向および径方向に対して傾斜する方向に延在する。周方向に隣り合う一対のパッド部A間において、上流側のパッド部Aのランド部Cの下流端Pcと、下流側のパッド部Aのテーパ部Bの上流端Pbと、は周方向に連続していない。【選択図】図5
Description
本発明は、回転軸に作用する軸方向のスラスト荷重を支持するスラスト軸受およびターボチャージャに関する。
例えば特許文献1に示すように、スラスト軸受の摺動面は、油膜を介してスラストカラーに摺接している。スラスト軸受の摺動面には、複数のパッド部が、周方向に連なって形成されている。複数のパッド部は、各々、テーパ部とランド部とを備えている。潤滑油は、上流側から下流側に向かって、複数のパッド部を通過する。潤滑油がランド部を通過する際、所定の負荷容量(許容荷重)を有する油膜が形成される。
上流側のパッド部のランド部から下流側のパッド部のテーパ部に移行する際、スラスト軸受とスラストカラーとの間の隙間幅は、急激に拡張する。このため、潤滑油の流路断面積も急激に拡張する。したがって、ランド部からテーパ部に潤滑油が流入する際、潤滑油の圧力は急激に低下し、負圧が発生してしまう。前述したようにランド部には、所定の負荷容量を有する油膜が形成されている。テーパ部流入時に負圧が発生すると、当該負圧により、ランド部から油膜形成用の潤滑油が引き込まれてしまうおそれがある。このため、ランド部の油膜の圧力が低下してしまうおそれがある。そこで、本発明は、潤滑油がランド部からテーパ部に流入する際の急激な圧力低下を抑制可能なスラスト軸受およびターボチャージャを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のスラスト軸受は、油膜を介して相手側部材に摺接する摺動面を備え、回転軸に作用する軸方向のスラスト荷重を支持するスラスト軸受であって、前記摺動面の周方向における、潤滑油の流動方向上流側を上流側、流動方向下流側を下流側として、前記摺動面は、テーパ部と、前記テーパ部の前記下流側に連なるランド部と、を有する複数のパッド部を有し、前記パッド部は、周方向および径方向に対して傾斜する方向に延在し、周方向に隣り合う一対の前記パッド部間において、前記上流側の前記パッド部の前記ランド部の下流端と、前記下流側の前記パッド部の前記テーパ部の上流端と、は周方向に連続していないことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明のターボチャージャは、前記スラスト軸受を備えるターボチャージャであって、前記相手側部材は、前記回転軸に配置されるスラストカラーであることを特徴とする。
本発明のスラスト軸受およびターボチャージャによると、周方向に隣り合う一対のパッド部間において、上流側のパッド部のランド部の下流端と、下流側のパッド部のテーパ部の上流端と、が周方向に連続していない。このため、上流側のランド部から下流側のテーパ部に移行する際、潤滑油の流路断面積が急激に拡張しにくい。したがって、潤滑油がランド部からテーパ部に流入する際の急激な圧力低下を抑制することができる。
以下、本発明のスラスト軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明する。
<ターボチャージャの構成>
まず、本実施形態のターボチャージャの構成について説明する。なお、以降の図において、前後方向は本発明の「軸方向」に対応している。図1に、本実施形態のターボチャージャの軸方向断面図を示す。図1に示すように、本実施形態のターボチャージャ1は、ジャーナル軸受3と、スラスト軸受4と、回転部5と、ベアリングハウジング90と、コンプレッサハウジング91と、タービンハウジング92と、を備えている。
まず、本実施形態のターボチャージャの構成について説明する。なお、以降の図において、前後方向は本発明の「軸方向」に対応している。図1に、本実施形態のターボチャージャの軸方向断面図を示す。図1に示すように、本実施形態のターボチャージャ1は、ジャーナル軸受3と、スラスト軸受4と、回転部5と、ベアリングハウジング90と、コンプレッサハウジング91と、タービンハウジング92と、を備えている。
ベアリングハウジング90の内部には、油路901a、901bと、軸受収容部902a、902bと、が形成されている。油路901a、901bには、潤滑油が流れている。前側または後側から見て、軸受収容部902aは、ベアリングハウジング90の径方向中心部に配置されている。軸受収容部902bは、軸受収容部902aの前側に配置されている。
ジャーナル軸受3は、円筒状を呈している。ジャーナル軸受3は、軸受収容部902aに収容されている。スラスト軸受4は、軸受収容部902bに収容されている。スラスト軸受4については、後で詳しく説明する。コンプレッサハウジング91は、ベアリングハウジング90の前側に配置されている。タービンハウジング92は、ベアリングハウジング90の後側に配置されている。
回転部5は、ベアリングハウジング90に対して、回転可能である。回転部5は、回転軸50と、コンプレッサインペラ51と、タービンインペラ52と、スラストカラー53と、カラーターボシールリング54と、を備えている。
回転軸50は、ベアリングハウジング90を前後方向に貫通している。回転軸50は、ジャーナル軸受3により、径方向外側から、回転可能に支持されている。図2に、図1の枠II内の拡大図を示す。図2に示すように、スラストカラー53は、回転軸50の外周面に配置されている。スラストカラー53は、筒部530と、前後一対のフランジ部531f、531rと、を備えている。筒部530は、前後方向に延在する円筒状を呈している。前側のフランジ部531fは、筒部530の前端から径方向外側に張り出している。フランジ部531fの後面には、軸側摺動面532fが配置されている。後側のフランジ部531rは、筒部530の後端から径方向外側に張り出している。フランジ部531rの前面には、軸側摺動面532rが配置されている。スラストカラー53は、スラスト軸受4により、前後方向から、回転可能に支持されている。
図1に示すように、カラーターボシールリング54は、回転軸50の外周面に配置されている。カラーターボシールリング54は、スラストカラー53の前側に配置されている。コンプレッサインペラ51は、回転軸50の前端に取り付けられている。タービンインペラ52は、回転軸50の後端に連なっている。すなわち、回転軸50は、コンプレッサインペラ51とタービンインペラ52とを連結している。
<スラスト軸受の構成>
次に、本実施形態のスラスト軸受の構成について説明する。図3に、本実施形態のスラスト軸受の透過前面図を示す。図4に、同スラスト軸受の斜視図を示す。図3に示す角度は、回転軸50の軸心G周りの中心角である。軸受側摺動面40fの周方向(軸心Gを中心とする周方向)における、潤滑油の流動方向上流側を「上流側」、流動方向下流側を「下流側」とする。中心角は、真下位置を0°として、上流側から下流側に向かって、図3における時計回り方向に進角する。
次に、本実施形態のスラスト軸受の構成について説明する。図3に、本実施形態のスラスト軸受の透過前面図を示す。図4に、同スラスト軸受の斜視図を示す。図3に示す角度は、回転軸50の軸心G周りの中心角である。軸受側摺動面40fの周方向(軸心Gを中心とする周方向)における、潤滑油の流動方向上流側を「上流側」、流動方向下流側を「下流側」とする。中心角は、真下位置を0°として、上流側から下流側に向かって、図3における時計回り方向に進角する。
図2〜図4に示すように、スラスト軸受4は、筒部530の径方向外側に環装されている。スラスト軸受4は、前側のフランジ部531fと、後側のフランジ部531rと、の間に配置されている。スラスト軸受4は、前側から見て馬蹄状(下向きに開口するC字状)を呈している。
スラスト軸受4は、摺動部40と、非摺動部41と、油路42と、を備えている。摺動部40の前面には、軸受側摺動面40fが配置されている。軸受側摺動面40fは、前側の軸側摺動面532fに、油膜を介して摺接している。摺動部40の後面には、軸受側摺動面40rが配置されている。軸受側摺動面40rは、後側の軸側摺動面532rに、油膜を介して摺接している。軸受側摺動面40f、40rは、本発明の「摺動面」の概念に含まれる。軸受側摺動面40f、40rについては、後で詳しく説明する。
非摺動部41は、摺動部40の径方向外側に配置されている。非摺動部41は、スラストカラー53に摺接していない。油路42は、ベアリングハウジング90の油路901aと、軸受側摺動面40f、40rと、を繋いでいる。油路42を介して、潤滑油は、油路901aから軸受側摺動面40f、40rに供給される。
<軸受側摺動面の構成>
次に、本実施形態のスラスト軸受の軸受側摺動面の構成について説明する。前後一対の軸受側摺動面40f、40rの構成は同じである。以下、代表して、前側の軸受側摺動面40fの構成について説明する。
次に、本実施形態のスラスト軸受の軸受側摺動面の構成について説明する。前後一対の軸受側摺動面40f、40rの構成は同じである。以下、代表して、前側の軸受側摺動面40fの構成について説明する。
図5に、図3の円V内の拡大図を示す。図6に、図5のVI−VI方向断面図を示す。なお、図5においては、テーパ部Bに点線ハッチングを施す。また、図6は、図5に示す中心線H(テーパ部Bの周方向各位置における径方向中心を繋いだ線)に沿った断面図である。
図5に示すように、軸受側摺動面40fは、四つのパッド部Aを備えている。パッド部Aは、周方向および径方向に対して傾斜する方向に延在している。具体的には、パッド部Aは、上流側かつ径方向内側から、下流側かつ径方向外側に、向かう方向(以下、適宜、「スパイラル方向」と称す。)に延在している。パッド部Aは、テーパ部Bと、ランド部Cと、昇圧側境界部Dと、を備えている。周方向に隣り合う一対のパッド部Aの境界には、降圧側境界部Eが配置されている。周方向に隣り合う一対のパッド部A間において、上流側のパッド部Aのランド部Cの下流端Pcと、下流側のパッド部Aのテーパ部Bの上流端Pbと、は周方向に連続していない。具体的には、下流側のテーパ部Bの上流端Pbは、上流側のランド部Cの下流端Pcよりも、上流側に配置されている。このため、周方向に隣り合う一対のパッド部A間には、互いのテーパ部B同士が周方向に連なるテーパ部連続区間が存在している。
図6に示すように、テーパ部Bは、中心線Hに沿って上流側(回転軸50の回転方向後側)から下流側(回転軸50の回転方向前側)に向かって高度(詳しくは、前後方向の高度。以下同じ。)が高くなる、平面状を呈している。テーパ部Bの上流部には、油路42が開口している。
ランド部Cは、テーパ部Bの下流側に連なっている。ランド部Cは、高度が一定の平面状を呈している。昇圧側境界部Dは、上流側のテーパ部Bと、下流側のランド部Cと、の間に配置されている。昇圧側境界部Dは、径方向に延在する直線状を呈している。図5に示すように、降圧側境界部Eは、上流側のランド部Cと、下流側のテーパ部Bと、の間に配置されている。降圧側境界部Eは、スパイラル方向に延在する曲線状を呈している。
<スラスト軸受の動き>
次に、本実施形態のスラスト軸受の動きについて説明する。ターボチャージャ1駆動時において、図2、図3に示すように、潤滑油は、油路901aを介して、油路42に流入する。油路42の出口は、前後一対の軸受側摺動面40f、40r各々の、三つのパッド部Aに分岐して開口している。当該出口を介して、潤滑油は、パッド部Aの上流部(テーパ部Bの上流部)に供給される。
次に、本実施形態のスラスト軸受の動きについて説明する。ターボチャージャ1駆動時において、図2、図3に示すように、潤滑油は、油路901aを介して、油路42に流入する。油路42の出口は、前後一対の軸受側摺動面40f、40r各々の、三つのパッド部Aに分岐して開口している。当該出口を介して、潤滑油は、パッド部Aの上流部(テーパ部Bの上流部)に供給される。
図5に矢印Y1で示すように、テーパ部Bに供給された潤滑油の一部は、回転軸50の回転に伴い、スパイラル方向(例えば、中心線Hの延在方向)に流動する。潤滑油は、テーパ部Bを、径方向に拡がりながら、かつ高度を上げながら、上流側から下流側に向かって流動する。当該流動により、潤滑油の圧力は高くなる。昇圧された潤滑油は、昇圧側境界部Dを介して、ランド部Cに流入する。ランド部Cに流入した潤滑油は、ランド部Cを上流側から下流側に向かって流動する。この際、潤滑油は、所定の圧力の油膜を形成する。当該油膜により、軸受側摺動面40f、40rは、軸側摺動面532f、532rを回転可能に支持している。ランド部Cを通過した潤滑油は、軸受側摺動面40f、40rから流出する。流出した潤滑油は、図1に示す油路901bを介して、ベアリングハウジング90の外部に排出される。図5に矢印Y2で示すように、テーパ部Bに供給された潤滑油の一部は、ランド部Cを通過し、降圧側境界部Eを介して、下流側のテーパ部Bに流入する。
<作用効果>
次に、本実施形態のスラスト軸受およびターボチャージャの作用効果について説明する。潤滑油には、回転軸50の回転に伴う遠心力が作用する。このため、図5に矢印Y1で示すように、潤滑油の一部は、パッド部Aを、スパイラル方向に流動する。この場合、潤滑油は、ランド部Cからテーパ部Bに流入することなく、径方向外側に流出する。このため、降圧側境界部Eの下流側で負圧が発生しても、当該負圧により、ランド部Cから油膜形成用の潤滑油が引き込まれてしまうおそれが小さい。したがって、所望の負荷容量を有する油膜を、ランド部Cに形成することができる。
次に、本実施形態のスラスト軸受およびターボチャージャの作用効果について説明する。潤滑油には、回転軸50の回転に伴う遠心力が作用する。このため、図5に矢印Y1で示すように、潤滑油の一部は、パッド部Aを、スパイラル方向に流動する。この場合、潤滑油は、ランド部Cからテーパ部Bに流入することなく、径方向外側に流出する。このため、降圧側境界部Eの下流側で負圧が発生しても、当該負圧により、ランド部Cから油膜形成用の潤滑油が引き込まれてしまうおそれが小さい。したがって、所望の負荷容量を有する油膜を、ランド部Cに形成することができる。
また、図5に矢印Y2で示すように、潤滑油の一部は、上流側のパッド部Aのランド部Cから下流側のパッド部Aのテーパ部Bに流入する。仮に、周方向に隣り合う一対のパッド部A間において、上流側のランド部Cの下流端Pcと、下流側のテーパ部Bの上流端Pbと、が周方向に連続している場合を想定する。図6に示すように、テーパ部Bにおいて最も高度が低いのは上流端Pbである。このため、上流側のランド部Cから下流側のテーパ部Bに移行する際の落差(高低差)が大きい。したがって、潤滑油の流路断面積は急激に拡張することになる。よって、潤滑油がランド部Cからテーパ部Bに流入する際、急激な圧力低下が発生してしまう。
この点、本実施形態のスラスト軸受4およびターボチャージャ1によると、周方向に隣り合う一対のパッド部A間において、上流側のランド部Cの下流端Pcと、下流側のテーパ部Bの上流端Pbと、が周方向に連続していない。具体的には、下流側のテーパ部Bの上流端Pbは、上流側のランド部Cの下流端Pcよりも、上流側に配置されている。このため、上流側のランド部Cから下流側のテーパ部Bに移行する際の落差が小さい。したがって、潤滑油の流路断面積が急激に拡張しにくい。よって、潤滑油がランド部Cからテーパ部Bに流入する際、急激な圧力低下が発生しにくい。
また、降圧側境界部Eは、スパイラル方向に延在している。この点においても、上流側のランド部Cから下流側のテーパ部Bに移行する際に、潤滑油の流路断面積が急激に拡張しにくい。よって、潤滑油がランド部Cからテーパ部Bに流入する際、急激な圧力低下が発生しにくい。
また、図5に示すように、周方向に隣り合う一対のパッド部A間において、上流側のランド部Cは、下流側のテーパ部Bの径方向外側に配置されている。また、潤滑油には、回転軸50の回転に伴う遠心力が作用している。このため、上流側(径方向外側)のランド部Cから下流側(径方向内側)のテーパ部Bに、潤滑油が流入しにくい。したがって、潤滑油がランド部Cからテーパ部Bに流入する際、急激な圧力低下が発生しにくい。
また、図5に示すように、昇圧側境界部Dは、径方向(スラストカラー53の回転方向に対して直交する方向)に延在している。このため、潤滑油がテーパ部Bからランド部Cに流入しやすい。
<その他>
以上、本発明のスラスト軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
以上、本発明のスラスト軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
図7(A)〜図7(B)に、その他の実施形態(その1〜その2)のスラスト軸受の前側の軸受側摺動面の部分前面図を示す。なお、図5と対応する部位については同じ符号で示す。図7(A)に示すように、その他の実施形態(その1)のスラスト軸受によると、テーパ部Bの径方向外縁bは、基部b1と突出部b2とを備えている。基部b1、突出部b2は、各々曲線状を呈している。突出部b2は、基部b1の下流端に連なっている。突出部b2は、基部b1よりも曲率が大きい(曲がり具合がきつい)。このため、突出部b2は、基部b1から径方向外側に膨らんでいる。本実施形態のスラスト軸受によると、図7(A)に矢印Y3で示すように、潤滑油がテーパ部Bを流動する際の流動距離、つまり潤滑油を昇圧させるための距離(昇圧距離)を長くすることができる。このため、所望の負荷容量を有する油膜を、ランド部Cに形成することができる。
図7(B)に示すように、その他の実施形態(その2)のスラスト軸受によると、周方向に隣り合う一対のパッド部間(具体的には、上流側のテーパ部Bと、下流側のテーパ部Bと、の間)には、堤防部Fが配置されている。堤防部Fは、ランド部Cと同じ高度の壁状を呈している。本実施形態のスラスト軸受によると、図7(B)に矢印Y4で示すように、下流側(径方向内側)のテーパ部Bから上流側(径方向外側)のテーパ部に、潤滑油が漏出するのを抑制することができる。このため、所望の負荷容量を有する油膜を、ランド部Cに形成することができる。
図7(A)に示すテーパ部Bの径方向外縁bは、直線状に延在していてもよい。図5、図6に示すテーパ部Bは、周方向に亘って高度が一定(傾斜していない)の平坦部を有していてもよい。平坦部をテーパ部Bの上流端Pb付近に配置し、当該平坦部に油路42の出口を開設してもよい。図3に示すスラスト軸受4の形状は特に限定しない。スラスト軸受4は馬蹄状でなくてもよい。例えば、スラスト軸受4は無端環状であってもよい。油路42の出口の位置、配置数は、特に限定しない。油路42の出口がスラスト軸受4の内周面に開口していてもよい。スラスト軸受4の用途は特に限定しない。ターボチャージャ1から独立してスラスト軸受4を用いてもよい。例えば、スラスト軸受4をスラストワシャとして具現化してもよい。
1:ターボチャージャ、3:ジャーナル軸受、4:スラスト軸受、5:回転部、40:摺動部、40f:軸受側摺動面(摺動面)、40r:軸受側摺動面(摺動面)、41:非摺動部、42:油路、50:回転軸、51:コンプレッサインペラ、52:タービンインペラ、53:スラストカラー、54:カラーターボシールリング、90:ベアリングハウジング、91:コンプレッサハウジング、92:タービンハウジング、530:筒部、531f:フランジ部、531r:フランジ部、532f:軸側摺動面、532r:軸側摺動面、901a:油路、901b:油路、902a:軸受収容部、902b:軸受収容部、A:パッド部、B:テーパ部、C:ランド部、D:昇圧側境界部、E:降圧側境界部、F:堤防部、G:軸心、H:中心線、Pb:上流端、Pc:下流端、b:径方向外縁、b1:基部、b2:突出部
Claims (6)
- 油膜を介して相手側部材に摺接する摺動面を備え、回転軸に作用する軸方向のスラスト荷重を支持するスラスト軸受であって、
前記摺動面の周方向における、潤滑油の流動方向上流側を上流側、流動方向下流側を下流側として、
前記摺動面は、テーパ部と、前記テーパ部の前記下流側に連なるランド部と、を有する複数のパッド部を有し、
前記パッド部は、周方向および径方向に対して傾斜する方向に延在し、
周方向に隣り合う一対の前記パッド部間において、前記上流側の前記パッド部の前記ランド部の下流端と、前記下流側の前記パッド部の前記テーパ部の上流端と、は周方向に連続していないことを特徴とするスラスト軸受。 - 周方向に隣り合う一対の前記パッド部間において、前記上流側の前記パッド部の前記ランド部は、前記下流側の前記パッド部の前記テーパ部の、径方向外側に配置されている請求項1に記載のスラスト軸受。
- 前記テーパ部の径方向外縁は、径方向外側に膨らむ突出部を有する請求項1または請求項2に記載のスラスト軸受。
- 前記パッド部は、前記テーパ部と前記ランド部との境界に配置されると共に、径方向に延在する昇圧側境界部を有する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスラスト軸受。
- 周方向に隣り合う一対の前記パッド部間には、堤防部が配置されている請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のスラスト軸受。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のスラスト軸受を備えるターボチャージャであって、
前記相手側部材は、前記回転軸に配置されるスラストカラーであるターボチャージャ。
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