JP2019077779A - 紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物および印刷方法 - Google Patents

紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物および印刷方法

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Abstract

【課題】光学濃度が高く、マイレージ、耐アルコール性が良好な紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物および印刷方法を提供する。【解決手段】顔料と、バインダー樹脂と、有機溶剤と、平均粒子径が6μm以下であるシリカ粒子とを含み、シリカ粒子の含有量は、インキ組成物中、0.1〜2質量%であり、有機溶剤は、非芳香族系有機溶剤を含む、紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物および印刷方法に関する。より詳細には、本発明は、光学濃度が高く、マイレージ、耐アルコール性が良好な印刷物を作製し得る紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物および印刷方法に関する。
タバコ、紙コップ、お菓子箱等の紙基材には、紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物を用いてグラビア方式で印刷が施される。紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物に含まれるバインダー樹脂としては、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリアマイド樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が知られている。さらに、近年、環境に与える負荷を削減するために、溶剤は、ノントルエン型のものが使用されつつある。バインダー樹脂は、ノントルエン型の溶剤に適した、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース樹脂から選ばれる1種または2種以上を混合したものが用いられる。バインダー樹脂は、紙基材への接着性の観点から、ニトロセルロース樹脂を単独、または、ニトロセルロース樹脂とアクリル樹脂とが併用されている(たとえば、特許文献1参照)。また、バインダー樹脂として、ニトロセルロース樹脂と、ロジン、酸変性ロジンおよびエステル化ロジンから選ばれる1種以上のロジン系樹脂とを併用する紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物(たとえば、特許文献2参照)が提案されている。
特開2012−111901号公報 特開2012−193250号公報
しかしながら、特許文献1〜2に記載のインキ組成物は、未コート紙に印刷した場合に浸透しやすく、要求される印刷濃度を達成するためには多くのインキが必要であった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、光学濃度が高く、マイレージ、耐アルコール性が良好な印刷物を作製し得る紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物および印刷方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物において、平均粒子径6μm以下のシリカ粒子をインキ組成物中に0.1〜2質量%となるよう含ませることにより、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。上記課題を解決する本発明は、以下の構成を主に備える。
(1)顔料と、バインダー樹脂と、有機溶剤と、平均粒子径が6μm以下であるシリカ粒子とを含み、前記シリカ粒子の含有量は、インキ組成物中、0.1〜2質量%であり、前記有機溶剤は、非芳香族系有機溶剤を含む、紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物。
このような構成によれば、紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物は、光学濃度が高く、マイレージ、耐アルコール性が良好な印刷物を作製し得る。
(2)前記バインダー樹脂は、ニトロセルロース樹脂または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を含む、(1)記載の紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物。
このような構成によれば、紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物は、光学濃度がより高く、マイレージ、耐アルコール性が良好で基材との密着性が良好である。
(3)(1)または(2)記載の紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物を、グラビア版を用いてグラビア印刷方式にて印刷する、印刷方法。
このような構成によれば、印刷方法は、マイレージが良好で、得られる印刷物は、光学濃度が高く、耐アルコール性が良好となる。
本発明によれば、光学濃度が高く、マイレージ、耐アルコール性が良好な印刷物を作製し得る紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物および印刷方法を提供することができる。
<紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物>
本発明の一実施形態の紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物(以下、インキ組成物ともいう)は、顔料と、バインダー樹脂と、有機溶剤と、平均粒子径が6μm以下であるシリカ粒子とを主に含む。シリカ粒子の含有量は、インキ組成物中、0.1〜2質量%である。有機溶剤は、非芳香族系有機溶剤を含む。以下、それぞれについて説明する。
(顔料)
顔料は、一般にインキ組成物で使用され得る各種無機顔料、有機顔料等が例示される。無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛等が例示される。有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等が例示される。
印刷時における顔料の含有量は、特に限定されない。一例を挙げると、有機顔料は、インキ組成物中、5質量%以上であることが好ましく、7質量%以上であることがより好ましい。また、有機顔料は、インキ組成物中、13質量%以下であることが好ましい。無機顔料は、インキ組成物中、5質量%以上であることが好ましく、7質量%以上であることがより好ましい。また、無機顔料は、インキ組成物中、35質量%以下であることが好ましい。なお、各顔料によって着色力が異なるため、たとえばカーボンブラックのように着色力が高い顔料が用いられる場合には、含有量は、5〜13質量%の範囲であってもよく、たとえば酸化チタンのように着色力が低い顔料が用いられる場合には、含有量は、15〜35質量%の範囲であってもよい。インキ組成物中の顔料の含有量が上記範囲よりも少ない場合、得られる印刷物は、光学濃度が低下する傾向がある。一方、インキ組成物中の顔料の含有量が上記の範囲よりも多い場合、どの顔料でもインキ組成物の粘度が高くなり、印刷物が汚れやすい傾向がある。また、必要に応じて、上記顔料と共に染料が併用されてもよい。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂は特に限定されない。一例を挙げると、バインダー樹脂は、ニトロセルロース樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ロジン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等である。これらは併用されてもよい。これらの中でも、バインダー樹脂は、基材との密着性が優れる観点から、ニトロセルロース樹脂または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を含むことが好ましい。
・ニトロセルロース樹脂
ニトロセルロース樹脂は、たとえば、天然セルロースと硝酸とを反応させて、天然セルロース中の無水グルコピラノース基の6員環中の3個の水酸基を、硝酸基に置換した硝酸エステルとして得られる。
本実施形態において好適に使用されるニトロセルロース樹脂は、窒素量が10〜13%であり、平均重合度が35〜90である。ニトロセルロース樹脂の具体例は、KOREA CNC社製の硝化綿SS1/2、SS1/4(0.155Pa・s)、SS1/8(0.150Pa・s)、TR1/16(0.065Pa・s)等である。なお、上記粘度は、いずれも固形分20%、酢酸エチル溶液:イソプロピルアルコール=90:10の混合溶液における25℃における30rpmでの粘度である。本実施形態のインキ組成物中の顔料濃度を高くする場合には、粘度が0.03〜0.10Pa・sにあるニトロセルロース樹脂であるTR1/16を使用することが好ましい。
本実施形態のニトロセルロース樹脂の数平均分子量は、10,000以上であることが好ましく、15,000以上であることがより好ましい。また、ニトロセルロース樹脂の数平均分子量は、30,000以下であることが好ましく、25,000以下であることがより好ましい。
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂は、従来、インキ組成物に使用されている塩化ビニルモノマーと酢酸ビニルモノマーとの共重合体が使用され得る。中でも、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂は、環境に配慮したインキの有機溶剤系において、本実施形態の課題に関する諸性能をバランスよく向上させるのに有利である点から、水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂が好適である。このような水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂は、たとえば、酢酸エステル部分の一部をケン化することにより得られ得る。酢酸エステル部分の一部をケン化することにより得られた水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂の場合、分子中の塩化ビニルの反応部位に基づく構成単位(下記式1)、酢酸ビニルの反応部位に基づく構成単位(下記式2)、および酢酸ビニルの反応部位のケン化に基づく構成単位(下記式3)の比率により樹脂の皮膜物性や溶解挙動が決定される。すなわち、塩化ビニルの反応部位に基づく構成単位は、樹脂皮膜の強靭さや硬さを付与し、酢酸ビニルの反応部位に基づく構成単位は接着性や柔軟性を付与し、酢酸ビニルの反応部位のケン化に基づく構成単位は環境に配慮したインキの有機溶剤系への良好な溶解性を付与する。
式1 ‐CH2−CHCl−
式2 ‐CH2−CH(OCOCH3)−
式3 ‐CH2−CH(OH)−(重合ロジン)
本実施形態の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂の数平均分子量は、10,000以上であることが好ましく、15,000以上であることがより好ましい。また、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂の数平均分子量は、35,000以下であることが好ましく、30,000以下であることがより好ましい。
印刷時におけるバインダー樹脂の含有量は、特に限定されない。一例を挙げると、バインダー樹脂の含有量は、インキ組成物中、7質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。また、バインダー樹脂の含有量は、インキ組成物中、15質量%以下であることが好ましく、13質量%以下であることがより好ましい。バインダー樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、得られるインキ組成物は、印刷物における良好な塗膜物性を発現させたり、適正な粘度範囲となる。
・有機溶剤
有機溶剤は、顔料およびバインダー樹脂を溶解させるために配合される。有機溶剤は特に限定されない。一例を挙げると、有機溶剤は、ケトン系有機溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル系有機溶剤(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル等)、アルコール系有機溶剤(メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等)等の非芳香族系有機溶剤である。これら非芳香族系有機溶剤が用いられることにより、インキ組成物は、環境面において有利である。
有機溶剤は、環境問題への対応と、インキの印刷適性や乾燥性等を考慮して、エステル系有機溶剤とアルコール系有機溶剤との混合有機溶剤が、エステル系有機溶剤:アルコール系有機溶剤=40/60〜95/5の範囲となるように使用されることが好ましい。
有機溶剤の含有量は、得られるインキ組成物の印刷性が優れる点から、インキ組成物中15.0質量%以上であることが好ましい。また、有機溶剤の含有量は、90質量%以下であることが好ましい。有機溶剤の含有量が15.0質量%未満である場合、インキ組成物は、印刷適性が低位となる傾向がある。一方、有機溶剤の含有量が90質量%を超える場合、得られる印刷物は、充分な発色が得られない傾向がある。
(シリカ粒子)
シリカ粒子は、平均粒子径が6μm以下のものが使用される。平均粒子径は、6μm以下であればよく、3μm以下であることが好ましい。平均粒子径が6μmを超える場合、得られるインキ組成物を用いると、耐アルコール性が低下する傾向がある。なお、シリカ粒子の平均粒子径の下限は特に限定されない。
シリカ粒子の含有量は、得られるインキ組成物の印刷性が優れる点から、インキ組成物中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、シリカ粒子の含有量は、2.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることがより好ましい。シリカ粒子の含有量が0.1質量%未満である場合、得られるインキ組成物は、印刷適性およびマイレージが低下する傾向がある。一方、シリカ粒子の含有量が2質量%を超える場合、インキ組成物は、耐アルコール性が低下する傾向がある。
(任意成分)
本実施形態のインキ組成物は、適宜、可塑剤、粘着付与剤、架橋剤、滑剤、耐ブロッキング剤、帯電防止剤、界面活性剤等の各種添加剤が配合されてもよい。
可塑剤は、インキ組成物における残留溶剤を低減するために、好適に配合される。可塑剤は特に限定されない。一例を挙げると、可塑剤は、セバチン酸ジオクチル、エポキシ化大豆油、脂肪酸トリグリセリド、エチルトルエンスルホン酸アミド、アセチルクエン酸トリブチル、ステアリン酸2エチルヘキシルエステル、パルミチン酸2−エチルヘキシルエステル等である。
可塑剤が含まれる場合、可塑剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、可塑剤の含有量は、インキ組成物中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、可塑剤の含有量は、インキ組成物中、5.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることがより好ましい。可塑剤の含有量が上記範囲内であることにより、得られるインキ組成物は、残留溶剤が低減されやすい。
本実施形態のインキ組成物の製造方法は特に限定されない。一例を挙げると、インキ組成物は、顔料、バインダー樹脂、有機溶剤、および各種任意成分を攪拌混合した後、各種の分散・混練装置を使用してマスターバッチを製造し、次いで、残りの材料を加えて調整することにより製造し得る。なお、インキ組成物の粘度が低い場合、顔料等の分散安定性が低下する可能性がある。一方、粘度が高い場合、インキ組成物は、印刷に適した粘度とするために多量の希釈が必要となり、浅版を利用した印刷版への対応が困難になる可能性がある。そこで、インキ組成物の粘度は、3〜20mPa・sの範囲に適宜調整されることが好ましい。
インキ組成物は、印刷時の雰囲気温度において、印刷条件に応じて適切な秒数となるように、具体的にはザーンカップ3号の流出秒数が14〜18秒、好ましくは15〜17秒程度となるまで、必要に応じて有機溶剤で希釈されることが好ましい。また、インキ組成物は、上記製造方法に代えて、マスターバッチ等を経由せず、材料を混合して印刷時のインキ組成物が作製されてもよい。
以上、本実施形態によれば、光学濃度が高く、マイレージ、耐アルコール性が良好な印刷物を作製し得るインキ組成物が得られる。
<印刷方法>
本発明の一実施形態の印刷方法は、上記した紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物を、グラビア版を用いてグラビア印刷方式にて印刷する方法である。すなわち、上記インキ組成物は、一般的なグラビア印刷方式を採用することができる。印刷用基材は、タバコ、紙コップ、お菓子箱等に使用されている紙基材が好適に使用され得る。これらの中でも、印刷用基材は、未コート紙であることが好ましい。上記実施形態のインキ組成物は、未コート紙に対して印刷される場合であっても、より小さい膜厚の場合(マイレージが高い場合)においても光学濃度が高く、かつ、耐アルコール性を良好に発揮し得る。なお、グラビア印刷方式の条件は、従来公知の方法、条件と同様である。
使用する印刷版は、従来の版胴(通常のグラビア製版方式によって作られる凹版で、その製版方式は、彫刻グラビア等が例示できる)であってもよく、従来の版胴より浅いセルを形成(浅版化)したものであってもよい。本実施形態の発明の印刷方法においては、上記の印刷時の上記インキ組成物を、上記の従来の印刷版、上記の浅版化した印刷版を用いて印刷することにより印刷物を得ることができる。
以上、本実施形態によれば、光学濃度が高く、マイレージ、耐アルコール性が良好な印刷物が得られる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。なお、特に制限のない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
使用した原料および調製方法を以下に示す。
<顔料>
PB15:4
<ニトロセルロース樹脂>
KOREA CNC社製の硝化綿:TR1/16(0.065Pa・s)
(固形分70%、イソプロピルアルコール30%)
KOREA CNC社製の硝化綿:SS1/4(0.155Pa・s)
(固形分70%、イソプロピルアルコール30%)
なお、上記粘度はいずれも、固形分20%、酢酸エチル溶液:イソプロピルアルコール=90:10の混合溶液における25℃における30rpmでの粘度である。
<塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂>
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(商品名:ソルバインA、日信化学工業(株)製)
<シリカ粒子>
シリカ粒子:平均粒子径が0.016μm(アエロジルR972、日本アエロジル(株)製)
シリカ粒子:平均粒子径が2.7μm(サイリシア310、富士シリシア(株)製)
シリカ粒子:平均粒子径が3.9μm(サイリシア350、富士シリシア(株)製)
シリカ粒子:平均粒子径が5.0μm(サイロイド7000、グレース社製)
シリカ粒子:平均粒子径が8.0μm(サイロイド450、グレース社製)
<実施例1〜8、比較例1〜3>
(紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物の調製)
以下の表1に示される質量割合(質量%)にしたがって、それぞれの材料をペイントコンディショナーにて混練し、紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物を調製した。得られたインキ組成物について、経時安定性、印刷適性を評価した。また、得られたインキ組成物について、以下の条件にてグラビア印刷を行い、印刷物を得た。得られた印刷物について、以下の評価方法にしたがって、印刷濃度、耐アルコール性およびマイレージを評価した。結果を表1に示す。
(グラビア印刷条件)
用紙:未コート紙
印刷機械:グラビア校正機
インキを印刷する刷版:ヘリオ175ine/inch(図柄:ベタ印刷版)
印刷速度:80m/min
乾燥条件:80℃
<経時安定性>
実施例1〜8、比較例1〜3のインキ組成物について、40℃で7日間経時前後の粘度の値の変化(B型粘度計の30rpmでのインキ粘度測定データ)から経時粘度安定性の評価を行い、以下の評価基準にしたがって評価した。
(評価基準)
A:経時後/経時前の粘度比が1.5未満であった。
B:経時後/経時前の粘度比が1.5以上、3.0未満であった。
C:経時後/経時前の粘度比が3.0以上であった。
<印刷適性>
印刷適性については、印刷終了時のベタ部分におけるレベリング性より、以下の評価基準にしたがって評価した。
(評価基準)
A:レベリングが良好であり、ベタ部の濃淡がなかった。
B:レベリングが悪く、ベタ部の濃淡があった。
<印刷濃度>
印刷濃度については、藍色の印刷物の反射濃度を濃度計(RD−918 マクベス社製)にて測定した。
<耐アルコール性>
各印刷面をエタノール/水=8/2の混合液で浸した綿棒でこすり、印刷面の取れ具合から耐アルコール性を、以下の評価基準にしたがって評価した。
(評価基準)
A:50回以上こすっても印刷面が取れなかった。
B:10回〜49回こすって印刷面が取れた。
C:1回〜9回こすって印刷面がとれた。
<マイレージ>
印刷前の未コート紙を温度23℃、湿度50%に調湿しておき、未コート紙(3cm×20cm)の重量を計測し、印刷後に同様の条件で調湿後、印刷物(3cm×20cm)の重量を計測し塗布量を算出し、以下の評価基準にしたがってマイレージを評価した。
(評価基準)
A:塗布量が6〜8g/m2であった。
B:塗布量が8〜10g/m2であった。
C:塗布量が10〜12g/m2であった。
Figure 2019077779
表1に示されるように、実施例1〜8のインキ組成物は、いずれも、経時安定性が良好であり、かつ、レベリング性も優れていた。また、得られた印刷物は、高濃度であり、耐アルコール性、マイレージのいずれも優れていた。一方、シリカ粒子を配合しなかった比較例1のインキ組成物は、得られた印刷物のマイレージが劣った。また、平均粒子径の小さなシリカ粒子を配合した比較例2のインキ組成物は、耐アルコール性が劣った。さらに、シリカ粒子の配合量を少なくした比較例3のインキ組成物は、耐アルコール性が劣った。

Claims (3)

  1. 顔料と、バインダー樹脂と、有機溶剤と、平均粒子径が6μm以下であるシリカ粒子とを含み、
    前記シリカ粒子の含有量は、インキ組成物中、0.1〜2質量%であり、
    前記有機溶剤は、非芳香族系有機溶剤を含む、紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物。
  2. 前記バインダー樹脂は、ニトロセルロース樹脂または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を含む、請求項1記載の紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物。
  3. 請求項1または2記載の紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物を、グラビア版を用いてグラビア印刷方式にて印刷する、印刷方法。
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