JP2019076071A - スプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な口溶けとコク味を有するスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を提供すること。【解決手段】内油相がSMSで表されるトリグリセリド(1,3位がS、2位がMであるトリグリセリド。但し、S=炭素数16〜24の飽和脂肪酸、M=炭素数16〜24のモノ不飽和脂肪酸)を35質量%以上含有し、外油相の油脂の融点が内油相の油脂の融点以下であることを特徴とする、スプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は良好な口溶けとコク味を有するスプレッド用油脂組成物に関する。
家庭でパンに塗って使用したり、あるいはホールセールやリテイルベーカリー分野でパンや菓子のフィリングとして使用するスプレッド用マーガリンに代表されるスプレッド用油脂組成物は、生地に練り込んだり、フライに使用する場合と異なり、油脂組成物の中でも油脂自体の風味を味わうものである点と直接喫食する点で他の油脂組成物とは求められる風味発現性が異なっている。
スプレッド用油脂組成物はまず、油脂のコク味を強く感じることが必要である。また、スプレッド用油脂組成物は呈味性付与のため、食塩を配合し、塩味を付与している。
そして、これらの風味は、スプレッド用油脂組成物を口に入れたときにバランスよく、穏やかに長く感じることが必要である。
スプレッド用油脂組成物はまず、油脂のコク味を強く感じることが必要である。また、スプレッド用油脂組成物は呈味性付与のため、食塩を配合し、塩味を付与している。
そして、これらの風味は、スプレッド用油脂組成物を口に入れたときにバランスよく、穏やかに長く感じることが必要である。
また反面、スプレッド用油脂組成物は直接喫食することから、できるだけ油性感を感じさせない油脂配合が求められる。すなわち口溶けの面から低融点且つシャープな口溶けが要求される。
また、スプレッド用油脂組成物は、その物性についても特性が求められる。
まず、スプレッド用油脂組成物は、その保存時は冷蔵庫で保管し、使用時にすぐパンにフィリングする必要があることから、低温でのソフト性、すなわちスプレッド性が必要である。反面、スプレッド用油脂組成物は、フィリング作業時に溶解してしまわない程度の耐熱性はもちろん、フィリング後の流通時にパンや菓子への溶解・含侵しない程度の、耐熱性や保形性などの特性も求められる。
また、スプレッド用油脂組成物は、その物性についても特性が求められる。
まず、スプレッド用油脂組成物は、その保存時は冷蔵庫で保管し、使用時にすぐパンにフィリングする必要があることから、低温でのソフト性、すなわちスプレッド性が必要である。反面、スプレッド用油脂組成物は、フィリング作業時に溶解してしまわない程度の耐熱性はもちろん、フィリング後の流通時にパンや菓子への溶解・含侵しない程度の、耐熱性や保形性などの特性も求められる。
このように、スプレッド用油脂組成物においては、低融点且つシャープな口溶けの配合油を使用しながらも、一定の耐熱性・保形性を付与し、且つ、油脂のコク味を強く感じることが必要となっている。
このため、一般的には配合油として比較的低融点でありながらシャープな口溶けを有するラウリン系油脂を使用し、耐熱性・保形性のために乳化剤や硬質脂肪を少量使用することが行われてきた。(たとえば特許文献1〜4参照)
このため、一般的には配合油として比較的低融点でありながらシャープな口溶けを有するラウリン系油脂を使用し、耐熱性・保形性のために乳化剤や硬質脂肪を少量使用することが行われてきた。(たとえば特許文献1〜4参照)
しかし、ラウリン系油脂を多く使用した場合はそれらの保存中に加水分解による風味劣化がすすみやすいという問題があり、また、乳化剤や硬質脂肪は口溶けが悪化することに加え、風味発現性が悪化してしまう問題もあった。
また、油中水中油型の2重乳化の形態として内油相に呈味成分を含有させ、水相成分で口溶けの調整を図ることにより風味発現性を改良することも行われている(たとえば特許文献5参照)。
しかし、この方法では、内油相の油脂の口溶けについては、とくに改善されるものではなかった。
また、油中水中油型の2重乳化の形態として内油相に呈味成分を含有させ、水相成分で口溶けの調整を図ることにより風味発現性を改良することも行われている(たとえば特許文献5参照)。
しかし、この方法では、内油相の油脂の口溶けについては、とくに改善されるものではなかった。
従って、本発明の目的は、ラウリン系油脂を多く使用せずとも、良好な口溶けとコク味を有するスプレッド用油脂組成物を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、2重乳化油脂組成物の内油相にチョコレートの製造に用いるシャープメルトな油脂を使用することで、上記問題を解決可能であることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、内油相がSMSで表されるトリグリセリド(1,3位がS、2位がMであるトリグリセリド。但し、S=炭素数16〜24の飽和脂肪酸、M=炭素数16〜24のモノ不飽和脂肪酸)を35質量%以上含有し、外油相の油脂の融点が内油相の油脂の融点以下であることを特徴とする、スプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を提供するものである。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、内油相がSMSで表されるトリグリセリド(1,3位がS、2位がMであるトリグリセリド。但し、S=炭素数16〜24の飽和脂肪酸、M=炭素数16〜24のモノ不飽和脂肪酸)を35質量%以上含有し、外油相の油脂の融点が内油相の油脂の融点以下であることを特徴とする、スプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を提供するものである。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は、スプレッド性、口溶けが良好であり、且つ、口に入れたときに油脂のコク味を強く感じることができる。
以下、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物について詳述する。
ここで、本発明では乳化型が油中水中油型であることが必要である。なお、本発明でいう油中水中油型には、油中油型(O/O型)を含むものとする。
なお、O/O型の乳化形態とは、油中水中油型の乳化形態の一種であり、外油相中に、1つの内油相をもったO/W乳化物が多数存在する状態を指す。
なお、O/O型の乳化形態とは、油中水中油型の乳化形態の一種であり、外油相中に、1つの内油相をもったO/W乳化物が多数存在する状態を指す。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は内油相にSMSで表されるトリグリセリド(1,3位がS、2位がMであるトリグリセリド。但し、S=炭素数16〜24の飽和脂肪酸、M=炭素数16〜24のモノ不飽和脂肪酸)を35質量%以上、好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上含有する。上記SMSで表されるトリグリセリドの含有量が35質量%未満であると、本発明の効果が得られない。なお、SMSで表されるトリグリセリドの含有量の上限は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
上記内油相のSMSで表されるトリグリセリド含量を上記範囲とするには、SMSで表されるトリグリセリドを直接使用してもよいが、好ましくはSMSで表されるトリグリセリドを多く含有する油脂を使用する。
上記内油相のSMSで表されるトリグリセリド含量を上記範囲とするには、SMSで表されるトリグリセリドを直接使用してもよいが、好ましくはSMSで表されるトリグリセリドを多く含有する油脂を使用する。
上記「SMSで表されるトリグリセリドを多く含有する油脂」とは、SMSで表されるトリグリセリドを35質量%以上、好ましくは55質量%以上含有する油脂である。「SMSで表されるトリグリセリドを多く含有する油脂」としては、例えば、パーム油、カカオ脂、シア脂、マンゴー核脂、サル脂、イリッペ脂、コクム脂、デュパー脂、モーラー脂、フルクラ脂及びチャイニーズタロー等の各種植物油脂、これらの各種植物油脂を分別した加工油脂、並びにこれらの油脂を使用して得られたエステル交換油脂を分別した加工油脂を用いることができる。本発明では、これらの油脂の中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物においては、上記「SMSで表されるトリグリセリドを多く含有する油脂」として、パーム油、カカオ脂、シア脂、マンゴー核脂、サル脂及びイリッペ脂等の各種植物油脂、並びにこれらの油脂の分別中部油や分別硬部油を使用することが好ましく、より口溶けの良好であるスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物が得られる点で、パーム油分別中部油、カカオ脂、シア脂、マンゴー核脂、サル脂及びイリッペ脂のうちの1種又は2種以上を使用することがより好ましく、特に好ましくはパーム油分別中部油を少なくとも使用する。
なお、上記内油相には、SMSで表されるトリグリセリド含量が35質量%以上となる範囲内で、上記「SMSで表されるトリグリセリドを多く含有する油脂」以外の油脂を使用することができる。該油脂としては、特に制限されるものではないが、例えば、パーム核油、ヤシ油、コーン油、オリーブ油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。これらの油脂は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物の外油相で用いられる油脂としては、特に制限されるものではなく、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、オリーブ油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオバター、シア脂、マンゴー核油、サル脂、イリッペ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。これらの油脂は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物の外油相では、これらの油脂を特に制限なく使用することが可能であるが、良好な口溶け、スプレッド性、保形性及び耐熱性を得るためには、外油相のSFCは、好ましくは10℃で15〜70%、さらに好ましくは15〜50%、最も好ましくは15〜45%とすることが好ましい。また、外油相の30℃のSFCは、好ましくは3〜20%、さらに好ましくは3〜17%、最も好ましくは3〜15%とすることが好ましい。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は、ラウリン系油脂を含有しないことが好ましい。ここで、「ラウリン系油脂」とは炭素数12の脂肪酸を多く含有する油脂のことをいい、具体的には、ヤシ油、パーム核油、又はこれらを原料として水素添加、分別、エステル交換等の物理的又は化学的処理の1種又は2種以上の処理を施した油脂等をいう。
また、本発明において、「ラウリン系油脂を含有しない」とは、上記ラウリン系油脂の含有量がスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物における使用油脂中、好ましくは10質量%未満、更に好ましくは5質量%以下、最も好ましくは1質量%以下であることをいう。尚、ラウリン系油脂を原料の一部としてエステル交換を施した油脂を使用する場合は、該ラウリン系油脂の含量には含めないものとする。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は、口溶けの点で、炭素数20以上の飽和脂肪酸をなるべく含有しないことが好ましく、好ましくは油脂中の構成脂肪酸組成中に炭素数20以上の飽和脂肪酸の含有量が1質量%以下とすることが好ましい。
ここで、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は、外油相の油脂の融点が内油相の油脂の融点以下であることが必要である。外油相の油脂の融点が内油相の油脂の融点よりも高い場合は、口溶けが悪く、呈味発現性の悪いスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物となってしまう。なお、上記融点は上昇融点である。
なお、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物の外油相の融点は好ましくは25〜37℃、より好ましくは28〜34℃であり、内油相の融点は好ましくは30〜40℃、より好ましくは30〜36℃である。
なお、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物の外油相の融点は好ましくは25〜37℃、より好ましくは28〜34℃であり、内油相の融点は好ましくは30〜40℃、より好ましくは30〜36℃である。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は水相に食塩及び/又は乳清ミネラルを含有する。
本発明で使用する食塩としては、精製塩、岩塩、自然塩、天然塩の中から選ばれた1種又は2種以上を使用することができる。本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は、これらの食塩うち、岩塩を含有するのが好ましい。ここでいう岩塩とは、岩塩層から採取したものである。また、自然塩や天然塩とは、精製塩及び岩塩以外の塩を意味する。
本発明で使用する食塩としては、精製塩、岩塩、自然塩、天然塩の中から選ばれた1種又は2種以上を使用することができる。本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は、これらの食塩うち、岩塩を含有するのが好ましい。ここでいう岩塩とは、岩塩層から採取したものである。また、自然塩や天然塩とは、精製塩及び岩塩以外の塩を意味する。
本発明で使用する乳清ミネラルとは、乳又はホエー(乳清)から、可能な限りタンパク質や乳糖を除去したものであり、高濃度に乳の灰分を含有するという特徴を有する。そのため、そのミネラル組成は、原料となる乳やホエイ中のミネラル組成に近い比率となる。
本発明で使用する乳清ミネラルとしては、より良好な口どけと塩味の発現性を有するスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物が得られる点で、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満、特に1質量%未満の乳清ミネラルを使用することが好ましい。尚、該カルシウム含量は低いほど好ましい。
本発明で使用する乳清ミネラルとしては、より良好な口どけと塩味の発現性を有するスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物が得られる点で、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満、特に1質量%未満の乳清ミネラルを使用することが好ましい。尚、該カルシウム含量は低いほど好ましい。
牛乳から通常の製法で製造された乳清ミネラルは、固形分中のカルシウム含量が5質量%以上である。上記カルシウム含量が2質量%未満の乳清ミネラルは、乳又はホエイから、膜分離及び/又はイオン交換、さらには冷却により、乳糖及びタンパク質を除去して乳清ミネラルを得る際に、あらかじめカルシウムを低減した乳を使用した酸性ホエイを用いる方法、或いは甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際にカルシウムを除去する工程を挿入することで得る方法が挙げられるが、工業的に実施する上での効率やコストの点で、甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際にある程度ミネラルを濃縮した後に、カルシウムを除去する工程を挿入することで得る方法を採ることが好ましい。ここで使用する脱カルシウムの方法としては、特に限定されず、調温保持による沈殿法等の公知の方法を採ることができる。
なお、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物では、上記食塩と上記乳清ミネラルをそれぞれ単独で使用することもでき、また、併用することもできるが、少なくとも食塩を使用することが好ましく、より好ましくは上記食塩と上記乳清ミネラルを併用する。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物における上記食塩及び/又は乳清ミネラルの含有量は、食塩を単独で使用する場合は、食塩を水相中に、組成物基準で固形分として好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%、さらに好ましくは0.3〜3質量%である。上記食塩の含有量が0.1質量%未満であると、塩味が弱くなるため油脂風味が弱くなりスプレッド用油脂組成物として好ましくなく、また、5質量%を超えると、塩辛すぎて直接の喫食には適さなくなってしまうおそれがある。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物における上記食塩及び/又は乳清ミネラルの含有量は、食塩を単独で使用する場合は、食塩を水相中に、組成物基準で固形分として好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%、さらに好ましくは0.3〜3質量%である。上記食塩の含有量が0.1質量%未満であると、塩味が弱くなるため油脂風味が弱くなりスプレッド用油脂組成物として好ましくなく、また、5質量%を超えると、塩辛すぎて直接の喫食には適さなくなってしまうおそれがある。
また、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物における上記食塩及び/又は乳清ミネラルの含有量は、乳清ミネラルを単独で使用する場合は、乳清ミネラルを水相中に、組成物基準で固形分として好ましくは0.2〜10質量%、より好ましくは0.4〜5質量%、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。上記乳清ミネラルの含有量が0.2質量%未満であると、塩味が弱くなるため油脂風味が弱くなりスプレッド用油脂組成物として好ましくなく、また、10質量%を超えると、塩辛すぎて直接の喫食には適さなくなってしまうおそれがある。
また、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物における上記食塩及び/又は乳清ミネラルの含有量は、食塩と乳清ミネラルとを併用する場合は、食塩及び乳清ミネラルを合計で、水相中に、組成物基準で固形分として好ましくは0.2〜7質量%、より好ましくは0.3〜4質量%、さらに好ましくは0.4〜4質量%である。食塩及び乳清ミネラルの合計の含有量が0.2質量%未満であると、塩味が弱くなるため油脂風味が弱くなりスプレッド用油脂組成物として好ましくなく、また、7質量%を超えると、塩辛すぎて直接の喫食には適さなくなってしまうおそれがある。
さらに、食塩と乳清ミネラルを併用する場合は、食塩:乳清ミネラルが、固形分比で、好ましくは10:90〜95:5、より好ましくは50:50〜90:10であり、さらに好ましくは70:30〜90:10である。食塩と乳清ミネラルとの比をこの範囲内とすることにより、穏やかな塩味とすることが可能となる。なお上述の食塩と乳清ミネラルとの比は質量比である。
なお、食塩と乳清ミネラルを併用する場合は、ナトリウムとカリウムの質量比、ナトリウム:カリウムが、好ましくは50:50〜95:5、より好ましくは60:40〜95:5、さらに好ましくは70:30〜95:5となるように併用することが好ましい。この範囲内とすることにより、特に穏やかな塩味とするが可能となる。
なお、食塩と乳清ミネラルを併用する場合は、ナトリウムとカリウムの質量比、ナトリウム:カリウムが、好ましくは50:50〜95:5、より好ましくは60:40〜95:5、さらに好ましくは70:30〜95:5となるように併用することが好ましい。この範囲内とすることにより、特に穏やかな塩味とするが可能となる。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は水相にリン脂質を含有することが好ましい。
上記リン脂質は、特に限定されるものではなく、食品に使用できるリン脂質であればどのようなリン脂質でも構わない。上記リン脂質としては、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸等のジアシルグリセロリン脂質を使用することができ、更に、これらのリン脂質に対し、ホスホリパーゼ等の酵素により酵素処理を行い、乳化力を向上させたリゾリン脂質や、リン脂質及び/又はリゾリン脂質を含有する食品素材を使用することもできる。本発明では、リン脂質としてこれらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記リン脂質は、油溶性であるため、乳化油脂組成物中では通常、油相中に溶解して使用される。しかし、本発明では、上記リン脂質を、水相に含有させることに特徴がある。
上記リン脂質は、特に限定されるものではなく、食品に使用できるリン脂質であればどのようなリン脂質でも構わない。上記リン脂質としては、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸等のジアシルグリセロリン脂質を使用することができ、更に、これらのリン脂質に対し、ホスホリパーゼ等の酵素により酵素処理を行い、乳化力を向上させたリゾリン脂質や、リン脂質及び/又はリゾリン脂質を含有する食品素材を使用することもできる。本発明では、リン脂質としてこれらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記リン脂質は、油溶性であるため、乳化油脂組成物中では通常、油相中に溶解して使用される。しかし、本発明では、上記リン脂質を、水相に含有させることに特徴がある。
水相にリン脂質を含有させるために使用するリン脂質としては水分散型のリン脂質を使用する。水分散型のリン脂質としては、水溶液中でカゼインナトリウム等の高分子蛋白質と複合体を形成させた後濃縮あるいは粉末化した人工の脂質蛋白質複合体や、天然の脂質蛋白質複合体である、生体に存在するリン脂質と蛋白質の複合体(脂質二重膜)等を挙げることができるが、本発明では、昨今の天然物志向に合致すること及び風味が良好であること、更には乳化安定性が良好であることから、天然の脂質蛋白質複合体を使用することが好ましい。尚、水分散型でないリン脂質を使用することも可能であるが、その場合は、使用するリン脂質の少なくとも10質量%、特に20質量%以上を水分散型として使用することが好ましい。その場合、まず水相に水分散型のリン脂質を分散させてから、水分散型でないリン脂質を分散させる。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物では、上述の理由から、水相に使用するリン脂質は、リン脂質そのものよりも、リン脂質を含有する食品素材を用いることが好ましい。リン脂質を含有する食品素材としては、例えば、卵黄、大豆、及び牛乳、ヤギ乳、ヒツジ乳、人乳等の乳が挙げられる。本発明では、風味と食感の面から、乳由来のリン脂質を含有する食品素材を用いるのが好ましく、牛乳由来のリン脂質を含有する食品素材を用いるのが更に好ましい。
上記乳由来のリン脂質を含有する食品素材を使用する場合は、該食品素材は、固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上であることが好ましく、更に好ましくは3質量%以上、最も好ましくは4〜40質量%である。
上記乳由来のリン脂質を含有する食品素材を使用する場合は、該食品素材は、固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上であることが好ましく、更に好ましくは3質量%以上、最も好ましくは4〜40質量%である。
また、上記のリン脂質を含有する食品素材は、液体状でも、粉末状でも、濃縮物でも構わない。但し、溶剤を用いて乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上となるように濃縮した食品素材は、風味上の問題から、本発明においては用いないのが好ましい。
上記の乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上である食品素材としては、例えば、クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分が挙げられる。このクリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分は、通常のクリームからバターを製造する際に生じるいわゆるバターミルクとは組成が大きく異なり、リン脂質を多量に含有しているという特徴がある。バターミルクは、その製法の違いによって大きく異なるが、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、通常、0.5〜1.5質量%程度であるのに対して、クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分は、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、大凡、2〜15質量%であり、多量のリン脂質を含有している。
上記の乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上である食品素材としては、例えば、クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分が挙げられる。このクリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分は、通常のクリームからバターを製造する際に生じるいわゆるバターミルクとは組成が大きく異なり、リン脂質を多量に含有しているという特徴がある。バターミルクは、その製法の違いによって大きく異なるが、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、通常、0.5〜1.5質量%程度であるのに対して、クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分は、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、大凡、2〜15質量%であり、多量のリン脂質を含有している。
また、上記水相成分としては、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上であれば、クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分をそのまま用いてもよく、また噴霧乾燥、濃縮、冷凍等の処理を施したものを用いてもよい。
但し、乳由来のリン脂質は、高温加熱すると、その機能が低下するため、加温処理や濃縮処理中、あるいは殺菌等により加熱する際は、100℃未満であることが好ましく、60℃未満であることが更に好ましい。
但し、乳由来のリン脂質は、高温加熱すると、その機能が低下するため、加温処理や濃縮処理中、あるいは殺菌等により加熱する際は、100℃未満であることが好ましく、60℃未満であることが更に好ましい。
また、本発明では、上記の乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上である食品素材中のリン脂質をリゾ化したものを使用することもできる。尚、この場合、上記食品素材を直接リゾ化してもよく、また濃縮した後にリゾ化してもよい。また、得られたリゾ化物に、更に濃縮あるいは噴霧乾燥処理等を施してもよい。
上記の乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上である食品素材中のリン脂質をリゾ化するには、ホスホリパーゼAで処理すればよい。ホスホリパーゼAは、リン脂質分子のグリセロール部分と脂肪酸残基とを結びつけている結合を切断し、この脂肪酸残基を水酸基で置き換える作用を有する酵素である。ホスホリパーゼA2の場合、リン脂質分子のグリセロール部分の2位の脂肪酸残基が選択的に切り離される。ホスホリパーゼAは作用する部位の違いによってA1、A2に分かれるが、A2が好ましい。
ここで、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物におけるリン脂質の含有量は、組成物中で好ましくは0.01〜1.0質量%、更に好ましくは0.05〜0.5質量%である。
ここで、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物におけるリン脂質の含有量は、組成物中で好ましくは0.01〜1.0質量%、更に好ましくは0.05〜0.5質量%である。
尚、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物においては、リン脂質をさらに外油相及び/又は内油相に含有させてもよい。
ここで、油相にリン脂質を含有させるために使用するリン脂質としては、上記リン脂質のうちの、リン脂質及び/又はリゾリン脂質を含有する食品素材を使用することが好ましく、とくに好ましくは、大豆レシチン、ナタネレシチン、卵黄レシチン、乳レシチン、コーンレシチン、サフラワーレシチン、卵黄油等の油溶性の食品素材や食品添加物を用いる。
その場合、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物におけるリン脂質の含有量は、水相中に含有させたリン脂質の含有量も含め、組成物中で好ましくは0.05〜1.5質量%、更に好ましくは0.1〜0.7質量%である。
ここで、油相にリン脂質を含有させるために使用するリン脂質としては、上記リン脂質のうちの、リン脂質及び/又はリゾリン脂質を含有する食品素材を使用することが好ましく、とくに好ましくは、大豆レシチン、ナタネレシチン、卵黄レシチン、乳レシチン、コーンレシチン、サフラワーレシチン、卵黄油等の油溶性の食品素材や食品添加物を用いる。
その場合、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物におけるリン脂質の含有量は、水相中に含有させたリン脂質の含有量も含め、組成物中で好ましくは0.05〜1.5質量%、更に好ましくは0.1〜0.7質量%である。
さらに、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物では、内油相に呈味成分を含有することが好ましい。
該呈味成分は油溶性のものであればとくに制限されず使用することができ、例えば、油溶性香料や油脂分解物などを挙げることができる。
該呈味成分は油溶性のものであればとくに制限されず使用することができ、例えば、油溶性香料や油脂分解物などを挙げることができる。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物中における油分含量は、特に制限されるものではないが、外油相と内油相を併せて好ましくは55〜90質量%、さらに好ましくは60〜90質量%、最も好ましくは70〜85質量%である。なお、該油分含量には、食用油脂含量に加え、油脂を含有する原料中の油脂分の合計量で算出するものとする。
また、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物の水分含量は、特に制限されるものではないが、好ましくは10〜45質量%、さらに好ましくは10〜40質量%、最も好ましくは15〜30質量%である。なお、該水分には、上記乳清ミネラル、上記リン脂質及び/又はリゾリン脂質を含有する食品素材も含め、水分を含有する原料中の純水分の合計量で算出するものとする。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物においては、内油相と水相と外油相との割合は、乳化安定性が良好であり、また、油脂のコク味を感じやすくすることから、外油相の割合が50質量%以上、好ましくは60%以上とする。外油相の割合が50質量%未満であると製造時に油中水中油型を維持することができず、油中水型乳化物となってしまいやすい。
なお、本発明における内油相と水相と外油相との割合は、質量比率で、好ましくは3〜25:10〜40:50〜90、さらに好ましくは3〜25:10〜30:55〜85、最も好ましくは3〜20:15〜25:65〜85である。
なお、本発明における内油相と水相と外油相との割合は、質量比率で、好ましくは3〜25:10〜40:50〜90、さらに好ましくは3〜25:10〜30:55〜85、最も好ましくは3〜20:15〜25:65〜85である。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物においては、乳酸発酵風味素材を含有させることにより、より良好なコクのある乳風味が得られる点で好ましい。
上記乳酸発酵風味素材とは、乳酸菌が資化可能な基質を乳酸発酵して得られた風味素材であるが、その基質としてはより自然なコク味が付与できる点で乳原料を使用することが好ましい。該乳原料としては、牛乳、濃縮乳、練乳、ホエイ、クリーム、バタークリーム、クリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等の水中油型の乳や乳製品をはじめ、脱脂粉乳、全粉乳、ホエイパウダーなどの粉乳類や、脱脂乳などの乳糖を含有する乳製品も使用可能である。
なお、本発明では上記発酵風味素材として、乳酸発酵を利用した市販の飲食品や風味素材、たとえばクリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、ヨーグルト、発酵乳飲料等を使用することもできる。
上記乳酸発酵風味素材とは、乳酸菌が資化可能な基質を乳酸発酵して得られた風味素材であるが、その基質としてはより自然なコク味が付与できる点で乳原料を使用することが好ましい。該乳原料としては、牛乳、濃縮乳、練乳、ホエイ、クリーム、バタークリーム、クリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等の水中油型の乳や乳製品をはじめ、脱脂粉乳、全粉乳、ホエイパウダーなどの粉乳類や、脱脂乳などの乳糖を含有する乳製品も使用可能である。
なお、本発明では上記発酵風味素材として、乳酸発酵を利用した市販の飲食品や風味素材、たとえばクリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、ヨーグルト、発酵乳飲料等を使用することもできる。
また、本発明では、上記乳酸発酵風味素材は、基質や発酵条件の異なる2種以上の乳酸発酵風味素材を用いてもよい。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物における上記乳酸発酵風味素材の含有量は組成物基準で固形分として好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜2質量%、さらに好ましくは0.1〜1.0質量%である。上記乳酸発酵風味素材の含有量が0.01質量%未満であると乳酸発酵風味素材の添加効果が感じられにくく、5質量%を超えると酸味が強まり風味バランスが崩れてしまうおそれがあることに加え、低いpHが物性等に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物における上記乳酸発酵風味素材の含有量は組成物基準で固形分として好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜2質量%、さらに好ましくは0.1〜1.0質量%である。上記乳酸発酵風味素材の含有量が0.01質量%未満であると乳酸発酵風味素材の添加効果が感じられにくく、5質量%を超えると酸味が強まり風味バランスが崩れてしまうおそれがあることに加え、低いpHが物性等に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物に含有させることができる成分としては、例えば、リン脂質以外の乳化剤、増粘安定剤、糖類、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、β―カロチン、カラメル、紅麹色素等の着色料、トコフェロール、茶抽出物等の酸化防止剤、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、卵及び各種卵加工品、デキストリン類、水、着香料、上記以外の乳や乳製品、調味料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、酵素、有機塩、無機塩、果実、果汁、コーヒー、ナッツペースト、香辛料、カカオマス、ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材や食品添加物が挙げられる。
上記乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグルセリン縮合リシノレイン酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、サポニン類等が挙げられ、この中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができるが、リン脂質の含有量以上の使用は好ましくなく、より好ましくは使用しない。
上記増粘安定剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、アルギン酸類、ペクチン、キサンタンガム、プルラン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、寒天、グルコマンナン、ゼラチン、澱粉、化工澱粉等が挙げられ、この中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができるが、呈味阻害の可能性があるため、その含有量は0〜0.1質量%とすることが好ましい。
上記糖類としては、例えば上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、乳糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、異性化液糖、蔗糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、還元水飴、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム、はちみつ等が挙げられ、この中から選ばれた1 種又は2種以上を用いることができる。
次に、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物の製造方法を、O/W/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を例に挙げて説明する。
水に、必要に応じ、食塩及び/又は乳清ミネラル、リン脂質及びその他の成分を添加・混合して水相を用意する。一方、油脂に、必要に応じ、その他の成分を添加し混合した、SMSで表されるトリグリセリドを35質量%以上含有する油相1(内油相)、及び、油脂に、必要に応じ、リン脂質、その他の成分を添加し混合した油相2(外油相)を用意する。
次いで、上記水相と上記油相1とを混合し、乳化してO/W型乳化物を得る。次に、上記油相2中に、このO/W型乳化物を投入して、O/W/O型乳化物を得る。そして、該O/W/O型乳化物を殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
次に、該O/W/O型乳化物を冷却し、可塑化して、O/W/O型の乳化形態の本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を得る。冷却、可塑化する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせ等が挙げられる。
また、O/W/O型の乳化形態の本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を製造する際のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
なお、油中水中油型の一種である、O/O型の乳化形態のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を製造する方法としては、例えば以下の4つの方法が挙げられる。
(1)油相1(内油相)、水相及び油相2(外油相)を乳化し、O/W/O型乳化物を製造し、次いで、該O/W/O型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を得る方法。
(2)水相と油相とを乳化してO/W型乳化物を得、次いで、該O/W型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を得る方法。
(3)水相と油相とを乳化してW/O型乳化物を得、次いで、該W/O型乳化物を転相させてO/W型乳化物とし、次いで、該O/W型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を得る方法。
(4)水相と油相とを乳化してW/O型乳化物を得、次いで、該W/O型乳化物を転相させてO/W/O型乳化物とし、次いで、該O/W/O型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を得る方法。
(1)油相1(内油相)、水相及び油相2(外油相)を乳化し、O/W/O型乳化物を製造し、次いで、該O/W/O型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を得る方法。
(2)水相と油相とを乳化してO/W型乳化物を得、次いで、該O/W型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を得る方法。
(3)水相と油相とを乳化してW/O型乳化物を得、次いで、該W/O型乳化物を転相させてO/W型乳化物とし、次いで、該O/W型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を得る方法。
(4)水相と油相とを乳化してW/O型乳化物を得、次いで、該W/O型乳化物を転相させてO/W/O型乳化物とし、次いで、該O/W/O型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を得る方法。
なお、上記O/O型の乳化形態の本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を製造する際の製造機等は上記O/W/O型のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を製造する際の製造機等と同一のものを使用することができる。
また、上記O/O型の乳化形態の本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を製造する際のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
また、上記O/O型の乳化形態の本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物を製造する際のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
このようにして得られたスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は、スプレッド性が良好であり、直接喫食した場合、口溶けが良好であり、且つ、口に入れたときに良好な油脂のコク味及び穏やかな塩味を持続して感じるという優れた風味発現性を有する。
そのため、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は、家庭でパンに塗って使用する用途をはじめ、ホールセールやリテイルベーカリー分野でパンや菓子のフィリングとして使用する用途など、スプレッド用として広く使用することができる。
そのため、本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物は、家庭でパンに塗って使用する用途をはじめ、ホールセールやリテイルベーカリー分野でパンや菓子のフィリングとして使用する用途など、スプレッド用として広く使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
<エステル交換油脂の製造>
(エステル交換油脂A)
パーム核油及びパーム極度硬化油を75対25の質量比率で混合した油脂配合物を、化学触媒を用いてランダムエステル交換し、エステル交換油脂Aを得た。
エステル交換油脂AはSUSで表されるトリグリセリドの含有量は3質量%未満、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量は1質量%未満であった。
(エステル交換油脂A)
パーム核油及びパーム極度硬化油を75対25の質量比率で混合した油脂配合物を、化学触媒を用いてランダムエステル交換し、エステル交換油脂Aを得た。
エステル交換油脂AはSUSで表されるトリグリセリドの含有量は3質量%未満、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量は1質量%未満であった。
<乳酸発酵風味素材の調製>
脱脂粉乳10質量部、ホエイパウダー2質量部及び水87.69質量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、乳原料を含有するミックス液を調製した。第1乳酸発酵工程として、この乳原料を含有するミックス液にLactococcus lactis subsp. lactis var. diacetylactis及びLeuconostoc mesenteroides subsp. Cremorisの2種から成る乳酸菌スターター0.01質量部を加え、30℃で15回転/分で攪拌しながら5時間発酵した。なお、乳酸菌スターターを加えた時点の乳原料を含有するミックス液のpHは6.54であり、第1乳酸発酵工程終点でのpHは6.35であった。ここで、リン脂質として、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38重量%、リン脂質の含有量3.7質量%)5質量部を添加し、更に第2乳酸発酵工程として、30℃で10回転/分で攪拌しながら7時間発酵し、pHが4.71であり、リン脂質含量が0.18質量%、固形分含量が12.6質量%である乳酸発酵風味素材Aを得た。
脱脂粉乳10質量部、ホエイパウダー2質量部及び水87.69質量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、乳原料を含有するミックス液を調製した。第1乳酸発酵工程として、この乳原料を含有するミックス液にLactococcus lactis subsp. lactis var. diacetylactis及びLeuconostoc mesenteroides subsp. Cremorisの2種から成る乳酸菌スターター0.01質量部を加え、30℃で15回転/分で攪拌しながら5時間発酵した。なお、乳酸菌スターターを加えた時点の乳原料を含有するミックス液のpHは6.54であり、第1乳酸発酵工程終点でのpHは6.35であった。ここで、リン脂質として、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38重量%、リン脂質の含有量3.7質量%)5質量部を添加し、更に第2乳酸発酵工程として、30℃で10回転/分で攪拌しながら7時間発酵し、pHが4.71であり、リン脂質含量が0.18質量%、固形分含量が12.6質量%である乳酸発酵風味素材Aを得た。
<スプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物の製造>
〔実施例1〕
SMSで表されるトリグリセリドを72質量%含有するパーム油分別中融点部4.99質量部、及びバター香料0.01質量部からなる内油相と、水12質量部、岩塩(ナトリウム含有量39質量%、カリウム含有量0.004質量%)1質量部、乳清ミネラル(固形分99重量%、ナトリウム含有量6.7質量%、カリウム含有量21.7質量%)0.2質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38重量%、リン脂質の含有量3.7質量%)3質量部、及び上記乳酸発酵風味素材A3質量部からなる中間水相とを混合し、50〜60℃でゆるやかに(分離しない程度に)攪拌し、次いで、この混合物をホモジナイザーに通しO/W型乳化物を得た。次に、このO/W型乳化物を、別途調製した上記エステル交換油脂A30質量部、ヨウ素価60のパーム分別軟部油30質量部、パームステアリン7.5質量部、大豆液状油7.5質量部、大豆レシチン(リン脂質含有量65質量%)0.3質量部、及び、香料0.5質量部からなる外油相に50〜60℃で混合し、ボテーターにて急冷可塑化して、内油相にSMSで表されるトリグリセリドを72質量%含有し、外油相の油脂の融点は31℃、内油相の油脂の融点は33℃である、O/W/O型の乳化形態の本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物であるスプレッド用マーガリンAを得た。
なお、得られたスプレッド用マーガリンAは、水相に食塩及び乳清ミネラルを含有し、外油相及び水相にリン脂質を含有し、外油相の割合が50質量%以上であり、食塩と乳清ミネラルを合計した際のナトリウムとカリウムの比は90:10であり、リン脂質の含有量は組成物中で0.11質量%であった。また、外油相のSFCは、10℃で33%、30℃で6%であった。
〔実施例1〕
SMSで表されるトリグリセリドを72質量%含有するパーム油分別中融点部4.99質量部、及びバター香料0.01質量部からなる内油相と、水12質量部、岩塩(ナトリウム含有量39質量%、カリウム含有量0.004質量%)1質量部、乳清ミネラル(固形分99重量%、ナトリウム含有量6.7質量%、カリウム含有量21.7質量%)0.2質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38重量%、リン脂質の含有量3.7質量%)3質量部、及び上記乳酸発酵風味素材A3質量部からなる中間水相とを混合し、50〜60℃でゆるやかに(分離しない程度に)攪拌し、次いで、この混合物をホモジナイザーに通しO/W型乳化物を得た。次に、このO/W型乳化物を、別途調製した上記エステル交換油脂A30質量部、ヨウ素価60のパーム分別軟部油30質量部、パームステアリン7.5質量部、大豆液状油7.5質量部、大豆レシチン(リン脂質含有量65質量%)0.3質量部、及び、香料0.5質量部からなる外油相に50〜60℃で混合し、ボテーターにて急冷可塑化して、内油相にSMSで表されるトリグリセリドを72質量%含有し、外油相の油脂の融点は31℃、内油相の油脂の融点は33℃である、O/W/O型の乳化形態の本発明のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物であるスプレッド用マーガリンAを得た。
なお、得られたスプレッド用マーガリンAは、水相に食塩及び乳清ミネラルを含有し、外油相及び水相にリン脂質を含有し、外油相の割合が50質量%以上であり、食塩と乳清ミネラルを合計した際のナトリウムとカリウムの比は90:10であり、リン脂質の含有量は組成物中で0.11質量%であった。また、外油相のSFCは、10℃で33%、30℃で6%であった。
〔比較例1〕
内油相に使用したパーム油分別中融点部4.99質量部に代えて、パーム油分別軟部油(SMSで表されるトリグリセリド含量31質量%)4.99質量%を使用した以外は実施例1の配合・製法と同様にして、内油相にSMSで表されるトリグリセリドを31質量%含有し、外油相の油脂の融点は31℃、内油相の油脂の融点は25℃以下である、比較例のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物であるスプレッド用マーガリンBを得た。
なお、得られたスプレッド用マーガリンBは、水相に食塩及び乳清ミネラルを含有し、外油相及び水相にリン脂質を含有し、外油相の割合が50質量%以上であり、食塩と乳清ミネラルを合計した際のナトリウムとカリウムの比は90:10であり、リン脂質の含有量は組成物中で0.11質量%であった。また、外油相のSFCは、10℃で33%、30℃で6%であった。
内油相に使用したパーム油分別中融点部4.99質量部に代えて、パーム油分別軟部油(SMSで表されるトリグリセリド含量31質量%)4.99質量%を使用した以外は実施例1の配合・製法と同様にして、内油相にSMSで表されるトリグリセリドを31質量%含有し、外油相の油脂の融点は31℃、内油相の油脂の融点は25℃以下である、比較例のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物であるスプレッド用マーガリンBを得た。
なお、得られたスプレッド用マーガリンBは、水相に食塩及び乳清ミネラルを含有し、外油相及び水相にリン脂質を含有し、外油相の割合が50質量%以上であり、食塩と乳清ミネラルを合計した際のナトリウムとカリウムの比は90:10であり、リン脂質の含有量は組成物中で0.11質量%であった。また、外油相のSFCは、10℃で33%、30℃で6%であった。
〔比較例2〕
内油相に使用したパーム油分別中融点部4.99質量部に代えて、パーム油分別硬部油(SMSで表されるトリグリセリド含量27質量%)4.99質量%を使用した以外は実施例1の配合・製法と同様にして、内油相にSMSで表されるトリグリセリドを27質量%含有し、外油相の油脂の融点は31℃、内油相の油脂の融点は53℃である、比較例のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物であるスプレッド用マーガリンCを得た。
なお、得られたスプレッド用マーガリンCは、水相に食塩及び乳清ミネラルを含有し、外油相及び水相にリン脂質を含有し、外油相の割合が50質量%以上であり、食塩と乳清ミネラルを合計した際のナトリウムとカリウムの比は90:10であり、リン脂質の含有量は組成物中で0.11質量%であった。また、外油相のSFCは、10℃で33%、30℃で6%であった。
内油相に使用したパーム油分別中融点部4.99質量部に代えて、パーム油分別硬部油(SMSで表されるトリグリセリド含量27質量%)4.99質量%を使用した以外は実施例1の配合・製法と同様にして、内油相にSMSで表されるトリグリセリドを27質量%含有し、外油相の油脂の融点は31℃、内油相の油脂の融点は53℃である、比較例のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物であるスプレッド用マーガリンCを得た。
なお、得られたスプレッド用マーガリンCは、水相に食塩及び乳清ミネラルを含有し、外油相及び水相にリン脂質を含有し、外油相の割合が50質量%以上であり、食塩と乳清ミネラルを合計した際のナトリウムとカリウムの比は90:10であり、リン脂質の含有量は組成物中で0.11質量%であった。また、外油相のSFCは、10℃で33%、30℃で6%であった。
<スプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物の評価>
得られたスプレッド用マーガリンA〜Cは、風味発現性(口溶け・塩味の感じ方・コク味)、及び、スプレッド性について、下記の評価試験に供し、結果については表1に記載した。
得られたスプレッド用マーガリンA〜Cは、風味発現性(口溶け・塩味の感じ方・コク味)、及び、スプレッド性について、下記の評価試験に供し、結果については表1に記載した。
<風味発現性評価>
得られたスプレッド用マーガリンA〜Cについて、17人のパネラーにより風味発現性評価試験(口溶け・塩味の感じ方・コク味)を行った。尚、官能試験においては、口溶け・塩味の感じ方・コク味を下記評価基準に従い4段階で評価し、一番多かったものをその評価とした。なお、同数だった場合は上位の評価をその評価とした。
得られたスプレッド用マーガリンA〜Cについて、17人のパネラーにより風味発現性評価試験(口溶け・塩味の感じ方・コク味)を行った。尚、官能試験においては、口溶け・塩味の感じ方・コク味を下記評価基準に従い4段階で評価し、一番多かったものをその評価とした。なお、同数だった場合は上位の評価をその評価とした。
(口溶け評価基準)
◎ 油性感が感じられず大変良好
○ 良好
△ やや劣る
× 不良
◎ 油性感が感じられず大変良好
○ 良好
△ やや劣る
× 不良
(塩味の感じ方評価基準)
◎ 穏やかな塩味が持続して感じられ、大変良好。
○ 良好。
△ 塩味が弱く、不良である。
× 鋭い塩味が遅れて感じられ、不良である。
◎ 穏やかな塩味が持続して感じられ、大変良好。
○ 良好。
△ 塩味が弱く、不良である。
× 鋭い塩味が遅れて感じられ、不良である。
(コク味評価基準)
◎ コク味が持続して感じられ、大変良好である。
○ コク味が感じられ、良好である。
△ コク味が弱く、やや不良である。
× コク味が感じられず、不良である。
◎ コク味が持続して感じられ、大変良好である。
○ コク味が感じられ、良好である。
△ コク味が弱く、やや不良である。
× コク味が感じられず、不良である。
<スプレッド性評価>
得られたスプレッド用マーガリンA〜Cについて、5℃の恒温槽に1晩保管したあと、バターナイフでパンに塗布する際のスプレッドしやすさを下記評価基準に従い4段階で評価し、一番多かったものをその評価とした。
得られたスプレッド用マーガリンA〜Cについて、5℃の恒温槽に1晩保管したあと、バターナイフでパンに塗布する際のスプレッドしやすさを下記評価基準に従い4段階で評価し、一番多かったものをその評価とした。
(スプレッド性評価基準)
◎ 伸びがよく、大変良好である。
○ やや硬いものの、良好である。
△ 伸びが悪く、やや不良である。
× スプレッドが困難であり、不良である。
◎ 伸びがよく、大変良好である。
○ やや硬いものの、良好である。
△ 伸びが悪く、やや不良である。
× スプレッドが困難であり、不良である。
Claims (4)
- 内油相がSMSで表されるトリグリセリド(1,3位がS、2位がMであるトリグリセリド。但し、S=炭素数16〜24の飽和脂肪酸、M=炭素数16〜24のモノ不飽和脂肪酸)を35質量%以上含有し、外油相の油脂の融点が内油相の油脂の融点以下であることを特徴とする、スプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物。
- 水相に食塩及び/又は乳清ミネラルを含有することを特徴とする、請求項1記載のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物。
- 水相にリン脂質を含有することを特徴とする、請求項1又は2記載のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物。
- 外油相の割合が50質量%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017207911A JP2019076071A (ja) | 2017-10-27 | 2017-10-27 | スプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物 |
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JP2017207911A JP2019076071A (ja) | 2017-10-27 | 2017-10-27 | スプレッド用油中水中油型乳化油脂組成物 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114680190A (zh) * | 2020-12-29 | 2022-07-01 | 丰益(上海)生物技术研发中心有限公司 | 配方乳用油脂组合物及其制备方法 |
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2017
- 2017-10-27 JP JP2017207911A patent/JP2019076071A/ja active Pending
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