JP2019073771A - Snめっき材およびその製造方法 - Google Patents

Snめっき材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】挿抜可能な接続端子として使用した際の挿入力が低く且つ外観が良好なSnめっき材およびそのSnめっき材を低コストで製造する方法の提供。【解決手段】銅又は銅合金からなる基材10の表面に、Niめっき層18とCuめっき層20aとSnめっき層20bをこの順で形成した後、100〜220℃の温度で保持する熱処理を行うことにより、熱処理前のSnめっき層の平均厚さに対する熱処理後のSnめっき層20bの平均厚さの比が0.85以下になるようにSnめっき層20bの平均厚さを減少させ、その後、リフロー処理を行った後に冷却することにより、基材10の表面にNi及びCu−Ni合金の少なくとも一方からなる下地層18を形成するとともに、Cu−Sn系合金層20aとこのCu−Sn系合金層の最表面の凹部内に形成されたSnからなるSn層20bとからなる最表層20を形成する方法。【選択図】図3

Description

本発明は、Snめっき材およびその製造方法に関し、特に、挿抜可能な接続端子などの材料として使用されるSnめっき材およびその製造方法に関する。
従来、挿抜可能な接続端子の材料として、銅や銅合金などの導体素材の最外層にSnめっきを施したSnめっき材が使用されている。特に、Snめっき材は、接触抵抗が小さく、接触信頼性、耐食性、はんだ付け性、経済性などの観点から、自動車、携帯電話、パソコンなどの情報通信機器、ロボットなどの産業機器の制御基板、コネクタ、リードフレーム、リレー、スイッチなどの端子やバスバーの材料として使用されている。
このようなSnめっき材として、Cu板条からなる母材の表面に、Cu含有量が20〜70at%で平均の厚さが0.2〜3.0μmのCu−Sn合金被覆層と平均の厚さが0.2〜5.0μmのSn被覆層がこの順に形成され、その表面がリフロー処理され、少なくとも一方向における算術平均粗さRaが0.15μm以上で全ての方向における算術平均粗さRaが3.0μm以下であり、Sn被覆層の表面にCu−Sn合金被覆層の一部が露出して形成され、Cu−Sn合金被覆層の材料表面露出面積率が3〜75%である、接続部品用導電材料が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、銅または銅合金の表面に、80重量%以上のSnを含有し且つ平均の幅が5〜300μm、平均の高さが0.1〜1.5μmの島状凸部が形成されたSn被覆部材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−183068号公報(段落番号0014) 特開2003−213486号公報(段落番号0008)
しかし、特許文献1のSnめっき材では、挿抜可能な接続端子などの材料として使用した際の挿入力を低くするために、基材の表面を粗面化した後にめっきを施すので、製造コストが高くなる。また、特許文献2では、挿抜可能な接続端子などの電気素子の材料として使用した際の挿入力が低いSnめっき材を低コストで製造することができるが、Snめっき材の表面に微小な島状凸部が形成されて、表面の色むらが発生し易く、外観不良になり易くなる。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、挿抜可能な接続端子などの材料として使用した際の挿入力が低く且つ外観が良好なSnめっき材およびそのSnめっき材を低コストで製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、銅または銅合金からなる基材の表面に、Niめっき層とCuめっき層とSnめっき層をこの順で形成した後、100〜220℃の温度で保持する熱処理を行うことにより、熱処理前のSnめっき層の平均厚さに対する熱処理後のSnめっき層の平均厚さの比が0.85以下になるようにSnめっき層の平均厚さを減少させ、その後、リフロー処理を行った後に冷却することにより、基材の表面にNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなる下地層を形成するとともに、Cu−Sn系合金層とこのCu−Sn系合金層の最表面の凹部内に形成されたSnからなるSn層とからなる最表層を形成すれば、挿抜可能な接続端子などの材料として使用した際の挿入力が低く且つ外観が良好なSnめっき材を低コストで製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によるSnめっき材の製造方法は、銅または銅合金からなる基材の表面に、Niめっき層とCuめっき層とSnめっき層をこの順で形成した後、100〜220℃の温度で保持する熱処理を行うことにより、熱処理前のSnめっき層の平均厚さに対する熱処理後のSnめっき層の平均厚さの比が0.85以下になるようにSnめっき層の平均厚さを減少させ、その後、リフロー処理を行った後に冷却することにより、基材の表面にNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなる下地層を形成するとともに、Cu−Sn系合金層とこのCu−Sn系合金層の最表面の凹部内に形成されたSnからなるSn層とからなる最表層を形成することを特徴とする。
このSnめっき材の製造方法において、Cu−Sn系合金層がCu−Sn系合金の結晶粒から形成され、凹部が最表面において隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間に形成されているのが好ましい。また、Niめっき層の平均厚さが0.05〜1.0μmであり、Cuめっき層の平均厚さが0.1〜0.7μmであり、Snめっき層の平均厚さが0.5〜1.5μmであるのが好ましい。この場合、熱処理により、Snめっき層の平均厚さを0.49μm以下に減少させるのが好ましい。また、Sn層の平均厚さが0.05〜0.4μmであるのが好ましく、Cu−Sn系合金層の平均厚さが0.4〜1.5μmであるのが好ましく、下地層の平均厚さが0.05〜1.0μmであるのが好ましい。
また、本発明によるSnめっき材は、銅または銅合金からなる基材の表面に、NiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなる下地層が形成され、この下地層の表面に、Cu−Sn系合金層とこのCu−Sn系合金層の最表面の凹部内に形成されたSnからなるSn層とからなる最表層が形成されたSnめっき材において、表面の1mmの範囲内に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の数が5個以下であることを特徴とする。
このSnめっき材において、Cu−Sn系合金層がCu−Sn系合金の結晶粒から形成され、凹部が最表面において隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間に形成されているのが好ましい。また、Sn層の平均厚さが0.05〜0.4μmであるのが好ましく、Cu−Sn系合金層の平均厚さが0.4〜1.5μmであるのが好ましく、下地層の平均厚さが0.05〜1.0μmであるのが好ましい。
本発明によれば、挿抜可能な接続端子などの材料として使用した際の挿入力が低く且つ外観が良好なSnめっき材を低コストで製造することができる。
本発明によるSnめっき材の製造方法の実施の形態のめっき工程を説明する断面図である。 本発明によるSnめっき材の製造方法の実施の形態の熱処理工程を説明する断面図である。 本発明によるSnめっき材の実施の形態を概略的に示す断面図である。
本発明によるSnめっき材の製造方法の実施の形態では、図1に示すように、銅または銅合金からなる基材10の表面に、Niめっき層12とCuめっき層14とSnめっき層16をこの順で形成する。これらのめっき層は、コストを考慮して、電気めっきにより形成するのが好ましい。
基材10として、銅からなる基材の他、黄銅、リン青銅、コルソン系合金、Cu−Ni−Sn系合金、Cu−Ti系合金などの銅合金からなる基材を使用することができる。
Niめっき層12は、基材10の表面の脱脂や酸洗などの前処理を行った後、スルファミン酸系のめっき液を使用して電気めっきにより形成するのが好ましい。Niめっき層12の平均厚さは、0.05〜1.0μmであるのが好ましく、0.05〜0.6μmであるのがさらに好ましく、0.1〜0.3μmであるのが最も好ましい。Niめっき層12の平均厚さが0.05μmより薄いと、基材10からのCuの拡散を防止することができず、接触抵抗や摩擦係数に優れたSnめっき材を得られなくなるおそれがあり、1.0μmより厚いと、Snめっき材をコネクタなどの材料としてプレス加工や曲げ加工する場合に、十分なプレス加工性や曲げ加工性が得られなくなるおそれがある。
Cuめっき層14は、基材10の表面に形成されたNiめっき層12の表面の脱脂や酸洗などの前処理を行った後、硫酸銅などのめっき液を使用して電気めっきにより形成するのが好ましい。Cuめっき層14の平均厚さは、0.1〜0.7μmであるのが好ましく、0.2〜0.5μmであるのがさらに好ましい。Cuめっき層の平均厚さが0.1μmより薄いと、Snめっき層16のSnの拡散により形成されるCu−Sn系合金層20aの平均厚さが十分でなく、Snめっき材の摩擦係数の低減が不十分になり、Snめっき材の耐摩耗性が不十分になるおそれがある。
Snめっき層16は、Niめっき層12の表面に形成されたCuめっき層の脱脂や酸洗などの前処理を行った後、硫酸第一錫などを含むめっき液を使用して電気めっきにより形成するのが好ましい。この電気めっき後のSnめっき層16の平均厚さは、0.5〜1.5μmであるのが好ましく、0.5〜0.8μmであるのがさらに好ましい。Snめっき層16の平均厚さが0.5μmより薄くなると、Snめっき層16のSnの拡散により形成されるCu−Sn系合金層20aの厚さが十分でなく、Snめっき材の摩擦係数の低減が不十分になり、Snめっき材の耐摩耗性が不十分になるおそれがある。一方、Snめっき層16の平均厚さが1.5μmより厚くなると、Snめっき材のSn層16が厚くなり過ぎて、Snめっき材を挿抜可能な接続端子の材料として使用したときに、端子同士が凝着するおそれがある。
上記のめっき層を形成した後、100〜220℃の温度で保持する熱処理(Snの融点232℃より低い温度で保持してCuめっき層14のCuをSnめっき層16に拡散させる拡散処理)を行うことにより、図2に示すように、熱処理前のSnめっき層16の平均厚さに対する熱処理後のSnめっき層16’の平均厚さの比が0.85以下(好ましくは0.8以下)になるようにSnめっき層16の平均厚さを減少させる。この熱処理により、Cuめっき層14のCuとSnめっき層16のSnが固相状態で拡散してCu−Sn系合金層14’が形成される。この熱処理では、熱処理前のSnめっき層16の平均厚さに対する熱処理後のSnめっき層16’の平均厚さの比が0.85以下(好ましくは0.8以下)になるように、100〜220℃(好ましくは120〜200℃)の温度で0.5〜30分間(好ましくは1〜10分間)の範囲内において温度と保持時間を調整して、Snめっき層16の平均厚さを(好ましくは0.49μm以下、さらに好ましくは0.15〜0.49μmに)減少させる。この熱処理後のSnめっき層16’が0.49μmより厚いと、この熱処理後に行うリフロー処理により得られるSnめっき材の表面の外観が悪くなり、0.15μmより薄いと、Snめっき材の接触抵抗が悪くなるおそれがある。このようにリフロー処理前に100〜220℃の温度で保持する熱処理を行うことにより、リフロー処理によるSnの溶融量が少なくなり、凝固時のSn融体の表面張力に起因してSnめっき材の表面に形成されると考えられる島状凸部の数(またはその大きさ)を減少させて、Snめっき材の表面の外観が良好になると考えられる。
上記の熱処理を行った後、240〜750℃(好ましくは250〜720℃)で1〜300秒間(好ましくは2〜100秒間)保持して(Snを溶融する)リフロー処理することにより、図3に示すように、基材10の表面にNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなる下地層18を形成するとともに、(Cu−Sn系合金の結晶粒からなる)Cu−Sn系合金層20aとこのCu−Sn系合金層20aの最表面の凹部(最表面において隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間に形成され凹部)内に形成されたSnからなるSn層20bとからなる最表層20を形成する。なお、このリフロー処理(溶融処理)では、リフロー処理後のSn層20bの平均厚さが好ましくは0.05〜0.4μm(さらに好ましくは0.1〜0.3μm)になるように、リフロー処理の温度および保持時間の条件(溶融凝固処理条件)を調整する。このリフロー処理により、Cu−Sn系合金層20aの平均厚さが好ましくは0.4〜1.5μm(さらに好ましくは0.5〜1.0μm)、下地層18の平均厚さが好ましくは0.05〜1.0μm(さらに好ましくは0.05〜0.6μm、最も好ましくは0.1〜0.3μm)になる。
また、本発明によるSnめっき材は、図3に示すように、銅または銅合金からなる基材10の表面に、NiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなる(平均厚さ0.05〜0.5μmの)下地層18が形成され、この下地層18の表面に、(Cu−Sn系合金の結晶粒からなる平均厚さ0.4〜1.5μmの)Cu−Sn系合金層20aとこのCu−Sn系合金層20aの最表面の凹部(最表面において隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間に形成され凹部)内に形成されたSnからなる(平均厚さ0.05〜0.4μmの)Sn層20bとからなる最表層20が形成されたSnめっき材において、表面の1mmの範囲内に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の数が5個以下である。この島状凸部の数が5個より多くなると、表面の色むらが生じて、外観不良になる。
以下、本発明によるSnめっき材およびその製造方法の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
まず、50mm×50mm×0.2mmの大きさのCu−Ni−Sn−P合金からなる平板状の導体基材(1.0質量%のNiと0.9質量%のSnと0.05質量%のPを含み、残部がCuである銅合金の基材)(DOWAメタルテック株式会社製のNB−109EH)を用意した。
次に、前処理として、基材(被めっき材)をアルカリ電解脱脂液により液温50℃で10秒間電解脱脂を行った後に水洗し、その後、5質量%の硫酸に10秒間浸漬して酸洗した後に水洗した。
次に、80g/Lのスルファミン酸ニッケルと45g/Lのホウ酸を含むNiめっき液中において、表面処理後の基材(被めっき材)を陰極とし、Ni電極板を陽極として、電流密度5A/dm、液温50℃で10秒間電気めっきを行うことにより、基材上にNiめっき層を形成した。このNiめっき層の平均厚さを蛍光X線膜厚計(SSIナノサイエンス株式会社製のSFT3300S)により測定したところ、0.2μmであった。
次に、110g/Lの硫酸銅と100g/Lの硫酸を含むCuめっき液中において、Niめっき済の被めっき材を陰極とし、Cu電極板を陽極として、電流密度5A/dm、液温25℃で12秒間電気めっきを行うことにより、基材上にCuめっき層を形成した。このCuめっき層の平均厚さを電解式膜厚計(中央製作所製のTH11)により測定したところ、0.3μmであった。
次に、60g/Lの硫酸第一錫と75g/Lの硫酸と30g/Lのクレゾールスルホン酸と1g/Lのβナフトールを含むSnめっき液中において、Cuめっき済の被めっき材を陰極とし、Sn電極板を陽極として、電流密度5A/dm、液温20℃で12秒間電気めっきを行うことにより、基材上にSnめっき層を形成した。このSnめっき層の平均厚さを蛍光X線膜厚計(SSIナノサイエンス株式会社製のSFT3300S)により測定したところ、0.6μmであった。
次に、Snめっき済の被めっき材を洗浄して乾燥した後、恒温槽(ヤマト科学株式会社製のDKM600)に入れ、大気雰囲気中において150℃で5分間保持する熱処理(熱処理)を行った。この熱処理後のSnめっき層の平均厚さを電解式膜厚計(中央製作所製のTH11)により測定したところ、0.46μm(熱処理により減少したSnめっき層の平均厚さは0.14μm、(熱処理後のSnめっき層の平均厚さ)/(熱処理前のSnめっき層の平均厚さ)=0.77)であった。
次に、熱処理を行ったSnめっき材を近赤外線ヒーター(株式会社ハイベック製のHYP−8N、定格電圧100V、定格電力560W)を使用して電源コントローラ(株式会社ハイベック製のHYW−20CCR−αN)により設定電流値10.8Aで12秒間保持して大気雰囲気中において270℃でリフロー処理を行った直後に、20℃の水槽内に浸漬して冷却した。
このようにして作製したSnめっき材の最表面および最表層の断面を電子線プローブ微量分析法(EPMA)およびオージェ電子分光法(AES)により分析したところ、最表層の構成はSnとCuSn(Cu−Sn系合金)とからなり、Cu−Sn系合金の結晶粒から形成されたCu−Sn系合金層の表面(の隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間)に凹部が形成され、この凹部内にSnからなるSn層が形成されて、最表面にCu−Sn系合金層とSn層が存在していることが確認された。また、Cu−Sn系合金層とSn層の平均厚さを電解式膜厚計(株式会社中央製作所製のThickness Tester TH−11)により測定したところ、Cu−Sn系合金層の平均厚さは0.63μmであり、Sn層の平均厚さは0.27μmであった。
また、Snめっき材を最表層からエッチングして、AESにより、(基材の表面に形成された)下地層の深さ方向分析を行ったところ、下地層はNiおよびCu−Ni合金からなり、その下地層の平均厚さは0.2μmであった。また、Snめっき材の最表層と下地層の間の中間層の存在をAESにより分析したところ、中間層としてCu層が存在しておらず、下地層の表面に最表層が形成されていた。
また、Snめっき材を挿抜可能な接続端子などの材料として使用した際の挿入力を評価するために、Snめっき材を横型荷重測定器(株式会社山崎精機研究所製の電気接点シミュレータと、ステージコントローラと、ロードセルと、ロードセルアンプとを組み合わせた装置)の水平台上に固定し、その評価試料に圧子を接触させた後、荷重5Nで圧子をSnめっき材の表面に押し付けながら、Snめっき材を摺動速度80mm/分で水平方向に摺動距離10mm引っ張り、1mmから4mmまでの間(測定距離3mm)に水平方向にかかる力を測定してその平均値Fを算出し、試験片同士間の動摩擦係数(μ)をμ=F/Nから算出した。その結果、荷重5Nの場合の動摩擦係数は、0.25〜0.3と十分に小さい値であった。
また、Snめっき材の表面を目視して色むらの有無を観察するとともに、Snめっき材の表面をレーザー顕微鏡で観察して表面に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部(高さ0.2μm以上の島状凸部)の個数を数えた。その結果、色むらは認められず、島状凸部の数は2個/mmであり、外観は良好であった。
[実施例2]
熱処理時間を10分間とし、設定電流値10.0Aで24秒間保持して320℃でリフロー処理を行った以外は、実施例1と同様の方法により、Snめっき材を作製した。このSnめっき材について、実施例1と同様の方法により、熱処理後のSnめっき層の平均厚さを測定したところ、熱処理後のSnめっき層の平均厚さは0.46μm(熱処理により減少したSnめっき層の平均厚さは0.14μm、(熱処理後のSnめっき層の平均厚さ)/(熱処理前のSnめっき層の平均厚さ)=0.77)であった。また、実施例1と同様の方法により、リフロー処理後のSnめっき材の最表層を分析したところ、最表層の構成はSnとCuSn(Cu−Sn系合金)とからなり、Cu−Sn系合金の結晶粒から形成されたCu−Sn系合金層の表面(の隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間)に凹部が形成され、この凹部内にSnからなるSn層が形成されて、最表面にCu−Sn系合金層とSn層が存在していることが確認された。また、実施例1と同様の方法により、Cu−Sn系合金層とSn層の平均厚さを測定したところ、Cu−Sn系合金層の平均厚さは0.71μmであり、Sn層の平均厚さは0.19μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の基材の表面に形成された下地層を分析したところ、下地層はNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなり、その下地層の平均厚さは0.2μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の最表層と下地層の間の中間層の存在を分析したところ、中間層としてCu層が存在しておらず、下地層の表面に最表層が形成されていた。また、実施例1と同様の方法により、動摩擦係数を算出したところ、0.25〜0.3と十分に小さい値であった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の表面の色むらを観察するとともに、表面に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の個数を数えたところ、色むらは認められず、島状凸部の数は0個/mmであり、外観は良好であった。
[実施例3]
熱処理温度を200℃とし、設定電流値9.5Aで27秒間保持して340℃でリフロー処理を行った以外は、実施例1と同様の方法により、Snめっき材を作製した。このSnめっき材について、実施例1と同様の方法により、熱処理後のSnめっき層の平均厚さを測定したところ、熱処理後のSnめっき層の平均厚さは0.25μm(熱処理により減少したSnめっき層の平均厚さは0.35μm、(熱処理後のSnめっき層の平均厚さ)/(熱処理前のSnめっき層の平均厚さ)=0.42)であった。また、実施例1と同様の方法により、リフロー処理後のSnめっき材の最表層を分析したところ、最表層の構成はSnとCuSn(Cu−Sn系合金)とからなり、Cu−Sn系合金の結晶粒から形成されたCu−Sn系合金層の表面(の隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間)に凹部が形成され、この凹部内にSnからなるSn層が形成されて、最表面にCu−Sn系合金層とSn層が存在していることが確認された。また、実施例1と同様の方法により、Cu−Sn系合金層とSn層の平均厚さを測定したところ、Cu−Sn系合金層の平均厚さは0.72μmであり、Sn層の平均厚さは0.18μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の基材の表面に形成された下地層を分析したところ、下地層はNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなり、その下地層の平均厚さは0.2μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の最表層と下地層の間の中間層の存在を分析したところ、中間層としてCu層が存在しておらず、下地層の表面に最表層が形成されていた。また、実施例1と同様の方法により、動摩擦係数を算出したところ、0.25未満と十分に小さい値であった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の表面の色むらを観察するとともに、表面に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の個数を数えたところ、色むらは認められず、島状凸部の数は0個/mmであり、外観は良好であった。
[実施例4]
熱処理時間を1分間とし、設定電流値10.8Aで12秒間保持して270℃でリフロー処理を行った以外は、実施例3と同様の方法により、Snめっき材を作製した。このSnめっき材について、実施例1と同様の方法により、熱処理後のSnめっき層の平均厚さを測定したところ、熱処理後のSnめっき層の平均厚さは0.48μm(熱処理により減少したSnめっき層の平均厚さは0.12μm、(熱処理後のSnめっき層の平均厚さ)/(熱処理前のSnめっき層の平均厚さ)=0.80)であった。また、実施例1と同様の方法により、リフロー処理後のSnめっき材の最表層を分析したところ、最表層の構成はSnとCuSn(Cu−Sn系合金)とからなり、Cu−Sn系合金の結晶粒から形成されたCu−Sn系合金層の表面(の隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間)に凹部が形成され、この凹部内にSnからなるSn層が形成されて、最表面にCu−Sn系合金層とSn層が存在していることが確認された。また、実施例1と同様の方法により、Cu−Sn系合金層とSn層の平均厚さを測定したところ、Cu−Sn系合金層の平均厚さは0.66μmであり、Sn層の平均厚さは0.24μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の基材の表面に形成された下地層を分析したところ、下地層はNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなり、その下地層の平均厚さは0.2μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の最表層と下地層の間の中間層の存在を分析したところ、中間層としてCu層が存在しておらず、下地層の表面に最表層が形成されていた。また、実施例1と同様の方法により、動摩擦係数を算出したところ、0.25〜0.3と十分に小さい値であった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の表面の色むらを観察するとともに、表面に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の個数を数えたところ、色むらは認められず、島状凸部の数は0個/mmであり、外観は良好であった。
[実施例5]
熱処理時間を2分間とし、設定電流値10.8Aで12秒間保持して270℃でリフロー処理を行った以外は、実施例3と同様の方法により、Snめっき材を作製した。このSnめっき材について、実施例1と同様の方法により、熱処理後のSnめっき層の平均厚さを測定したところ、熱処理後のSnめっき層の平均厚さは0.39μm(熱処理により減少したSnめっき層の平均厚さは0.21μm、(熱処理後のSnめっき層の平均厚さ)/(熱処理前のSnめっき層の平均厚さ)=0.65)であった。また、実施例1と同様の方法により、リフロー処理後のSnめっき材の最表層を分析したところ、最表層の構成はSnとCuSn(Cu−Sn系合金)とからなり、Cu−Sn系合金の結晶粒から形成されたCu−Sn系合金層の表面(の隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間)に凹部が形成され、この凹部内にSnからなるSn層が形成されて、最表面にCu−Sn系合金層とSn層が存在していることが確認された。また、実施例1と同様の方法により、Cu−Sn系合金層とSn層の平均厚さを測定したところ、Cu−Sn系合金層の平均厚さは0.62μmであり、Sn層の平均厚さは0.28μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の基材の表面に形成された下地層を分析したところ、下地層はNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなり、その下地層の平均厚さは0.2μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の最表層と下地層の間の中間層の存在を分析したところ、中間層としてCu層が存在しておらず、下地層の表面に最表層が形成されていた。また、実施例1と同様の方法により、動摩擦係数を算出したところ、0.25〜0.3と十分に小さい値であった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の表面の色むらを観察するとともに、表面に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の個数を数えたところ、色むらは認められず、島状凸部の数は0個/mmであり、外観は良好であった。
[実施例6]
Cuめっき時間を16秒間としてCuめっき層の平均厚さを0.4μmとし、Snめっき時間を16秒間としてSnめっき層の平均厚さを0.8μmとし、設定電流値10.8Aで12秒間保持して270℃でリフロー処理を行った以外は、実施例3と同様の方法により、Snめっき材を作製した。このSnめっき材について、実施例1と同様の方法により、熱処理後のSnめっき層の平均厚さを測定したところ、熱処理後のSnめっき層の平均厚さは0.40μm(熱処理により減少したSnめっき層の平均厚さは0.40μm、(熱処理後のSnめっき層の平均厚さ)/(熱処理前のSnめっき層の平均厚さ)=0.50)であった。また、実施例1と同様の方法により、リフロー処理後のSnめっき材の最表層を分析したところ、最表層の構成はSnとCuSn(Cu−Sn系合金)とからなり、Cu−Sn系合金の結晶粒から形成されたCu−Sn系合金層の表面(の隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間)に凹部が形成され、この凹部内にSnからなるSn層が形成されて、最表面にCu−Sn系合金層とSn層が存在していることが確認された。また、実施例1と同様の方法により、Cu−Sn系合金層とSn層の平均厚さを測定したところ、Cu−Sn系合金層の平均厚さは0.95μmであり、Sn層の平均厚さは0.25μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の基材の表面に形成された下地層を分析したところ、下地層はNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなり、その下地層の平均厚さは0.2μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の最表層と下地層の間の中間層の存在を分析したところ、中間層としてCu層が存在しておらず、下地層の表面に最表層が形成されていた。また、実施例1と同様の方法により、動摩擦係数を算出したところ、0.25〜0.3と十分に小さい値であった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の表面の色むらを観察するとともに、表面に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の個数を数えたところ、色むらは認められず、島状凸部の数は0個/mmであり、外観は良好であった。
[実施例7]
Snめっき時間を14秒間としてSnめっき層の平均厚さを0.7μmとし、設定電流値10.8Aで12秒間保持して270℃でリフロー処理を行った以外は、実施例3と同様の方法により、Snめっき材を作製した。このSnめっき材について、実施例1と同様の方法により、熱処理後のSnめっき層の平均厚さを測定したところ、熱処理後のSnめっき層の平均厚さは0.35μm(熱処理により減少したSnめっき層の平均厚さは0.35μm、(熱処理後のSnめっき層の平均厚さ)/(熱処理前のSnめっき層の平均厚さ)=0.50)であった。また、実施例1と同様の方法により、リフロー処理後のSnめっき材の最表層を分析したところ、最表層の構成はSnとCuSn(Cu−Sn系合金)とからなり、Cu−Sn系合金の結晶粒から形成されたCu−Sn系合金層の表面(の隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間)に凹部が形成され、この凹部内にSnからなるSn層が形成されて、最表面にCu−Sn系合金層とSn層が存在していることが確認された。また、実施例1と同様の方法により、Cu−Sn系合金層とSn層の平均厚さを測定したところ、Cu−Sn系合金層の平均厚さは0.78μmであり、Sn層の平均厚さは0.22μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の基材の表面に形成された下地層を分析したところ、下地層はNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなり、その下地層の平均厚さは0.2μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の最表層と下地層の間の中間層の存在を分析したところ、中間層としてCu層が存在しておらず、下地層の表面に最表層が形成されていた。また、実施例1と同様の方法により、動摩擦係数を算出したところ、0.25〜0.3と十分に小さい値であった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の表面の色むらを観察するとともに、表面に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の個数を数えたところ、色むらは認められず、島状凸部の数は0個/mmであり、外観は良好であった。
[比較例1]
熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の方法により、Snめっき材を作製した。この(リフロー処理後の)Snめっき材について、実施例1と同様の方法により、最表層を分析したところ、最表層の構成はSnとCuSn(Cu−Sn系合金)とからなり、Cu−Sn系合金の結晶粒から形成されたCu−Sn系合金層の表面(の隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間)に凹部が形成され、この凹部内にSnからなるSn層が形成されて、最表面にCu−Sn系合金層とSn層が存在していることが確認された。また、実施例1と同様の方法により、Cu−Sn系合金層とSn層の平均厚さを測定したところ、Cu−Sn系合金層の平均厚さは0.75μmであり、Sn層の平均厚さは0.15μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の基材の表面に形成された下地層を分析したところ、下地層はNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなり、その下地層の平均厚さは0.2μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の最表層と下地層の間の中間層の存在を分析したところ、中間層としてCu層が存在しておらず、下地層の表面に最表層が形成されていた。また、実施例1と同様の方法により、動摩擦係数を算出したところ、0.3より高い値であった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の表面の色むらを観察するとともに、表面に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の個数を数えたところ、色むらがあり、島状凸部の数は12個/mmであり、外観は良好でなかった。
[比較例2]
熱処理時間を2分間とした以外は、実施例1と同様の方法により、Snめっき材を作製した。このSnめっき材について、実施例1と同様の方法により、熱処理後のSnめっき層の平均厚さを測定したところ、熱処理後のSnめっき層の平均厚さは0.54μm(熱処理により減少したSnめっき層の平均厚さは0.06μm、(熱処理後のSnめっき層の平均厚さ)/(熱処理前のSnめっき層の平均厚さ)=0.90)であった。また、実施例1と同様の方法により、リフロー処理後のSnめっき材の最表層を分析したところ、最表層の構成はSnとCuSn(Cu−Sn系合金)とからなり、Cu−Sn系合金の結晶粒から形成されたCu−Sn系合金層の表面(の隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間)に凹部が形成され、この凹部内にSnからなるSn層が形成されて、最表面にCu−Sn系合金層とSn層が存在していることが確認された。また、実施例1と同様の方法により、Cu−Sn系合金層とSn層の平均厚さを測定したところ、Cu−Sn系合金層の平均厚さは0.65μmであり、Sn層の平均厚さは0.25μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の基材の表面に形成された下地層を分析したところ、下地層はNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなり、その下地層の平均厚さは0.2μmであった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の最表層と下地層の間の中間層の存在を分析したところ、中間層としてCu層が存在しておらず、下地層の表面に最表層が形成されていた。また、実施例1と同様の方法により、動摩擦係数を算出したところ、0.25〜0.3と十分に小さい値であった。また、実施例1と同様の方法により、Snめっき材の表面の色むらを観察するとともに、表面に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の個数を数えたところ、色むらがあり、島状凸部の数は12個/mmであり、外観は良好でなかった。
これらの実施例および比較例のSnめっき材の製造条件および特性を表1〜表2に示す。
Figure 2019073771
Figure 2019073771
10 基材
12 Niめっき層
14 Cuめっき層
14’ 熱処理後のCu−Sn系合金層
16 Snめっき層
16’ 熱処理後のSnめっき層
18 下地層
20 最表層
20a Cu−Sn系合金層
20b Sn層

Claims (12)

  1. 銅または銅合金からなる基材の表面に、Niめっき層とCuめっき層とSnめっき層をこの順で形成した後、100〜220℃の温度で保持する熱処理を行うことにより、熱処理前のSnめっき層の平均厚さに対する熱処理後のSnめっき層の平均厚さの比が0.85以下になるようにSnめっき層の平均厚さを減少させ、その後、リフロー処理を行った後に冷却することにより、基材の表面にNiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなる下地層を形成するとともに、Cu−Sn系合金層とこのCu−Sn系合金層の最表面の凹部内に形成されたSnからなるSn層とからなる最表層を形成することを特徴とする、Snめっき材の製造方法。
  2. 前記Cu−Sn系合金層がCu−Sn系合金の結晶粒から形成され、前記凹部が前記最表面において隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のSnめっき材の製造方法。
  3. 前記Niめっき層の平均厚さが0.05〜1.0μmであり、前記Cuめっき層の平均厚さが0.1〜0.7μmであり、前記Snめっき層の平均厚さが0.5〜1.5μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載のSnめっき材の製造方法。
  4. 前記熱処理により、Snめっき層の平均厚さを0.49μm以下に減少させることを特徴とする、請求項3に記載のSnめっき材の製造方法。
  5. 前記Sn層の平均厚さが0.05〜0.4μmであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のSnめっき材の製造方法。
  6. 前記Cu−Sn系合金層の平均厚さが0.4〜1.5μmであることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のSnめっき材の製造方法。
  7. 前記下地層の平均厚さが0.05〜1.0μmであることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載のSnめっき材の製造方法。
  8. 銅または銅合金からなる基材の表面に、NiおよびCu−Ni合金の少なくとも一方からなる下地層が形成され、この下地層の表面に、Cu−Sn系合金層とこのCu−Sn系合金層の最表面の凹部内に形成されたSnからなるSn層とからなる最表層が形成されたSnめっき材において、表面の1mmの範囲内に形成された幅50μm以上で長さ100μm以上の島状凸部の数が5個以下であることを特徴とする、Snめっき材。
  9. 前記Cu−Sn系合金層がCu−Sn系合金の結晶粒から形成され、前記凹部が前記最表面において隣接するCu−Sn系合金の結晶粒間に形成されていることを特徴とする、請求項8に記載のSnめっき材。
  10. 前記Sn層の平均厚さが0.05〜0.4μmであることを特徴とする、請求項8または9に記載のSnめっき材。
  11. 前記Cu−Sn系合金層の平均厚さが0.4〜1.5μmであることを特徴とする、請求項8乃至10のいずれかに記載のSnめっき材。
  12. 前記下地層の平均厚さが0.05〜1.0μmであることを特徴とする、請求項8乃至11のいずれかに記載のSnめっき材。
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