JP2019072929A - 液体噴射装置および液体噴射装置のメンテナンス方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体の消費を抑制しつつ、ノズルを有する噴射ヘッドのメンテナンスを適切に行うことができる液体噴射装置および液体噴射装置のメンテナンス方法を提供する。【解決手段】液体噴射装置は、液体を噴射可能な複数のノズル19を有する噴射ヘッド12と、噴射ヘッドに向けて液体を加圧供給可能な液体供給機構と、ノズルから膨出した液体の気液界面(液面)に接触可能な払拭部材80と、制御部と、を備え、制御部は、液体の排出によるメンテナンスが必要なノズルを選択し、選択された選択ノズル19aを含むノズル内の液体を加圧することで液面97を膨出させ、液面を膨出させたノズルのうち、選択ノズルの液面に払拭部材を接触させて液体を排出させる。【選択図】図4D
Description
本発明は、液体噴射装置および液体噴射装置のメンテナンス方法に関する。
従来、例えば、特許文献1に記載されているように、クリーニング(メンテナンス)時に、液体を加圧した状態でノズルを形成する領域の払拭(加圧ワイピング)を行うインクジェット式プリンター(液体噴射装置)が知られている。
しかしながら、特許文献1に記載の液体噴射装置において、加圧ワイピングを行うと、払拭に伴ってノズルからインクが流出し、印刷に使用できるインクが無駄に消費されてしまう、という課題がある。
本発明は、液体の無駄な消費という課題を解決することを目的としたものであり、液体の消費を抑制しつつ、ノズルを有する噴射ヘッドのメンテナンスを適切に行うことができる液体噴射装置および液体噴射装置のメンテナンス方法を提供することを目的とする。
[適用例1]本適用例に係る液体噴射装置は、液体を噴射可能な複数のノズルを有する噴射ヘッドと、前記噴射ヘッドに向けて前記液体を加圧供給可能な液体供給機構と、前記ノズルから膨出した前記液体の液面(気液界面)に接触可能な接触部材と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記液体の排出によるメンテナンスが必要なノズルを選択し、選択された選択ノズルを含む前記ノズル内の前記液体を加圧することで前記液面を膨出させ、前記液面を膨出させた前記ノズルのうち、前記選択ノズルの前記液面に前記接触部材を接触させて前記液体を排出させることを特徴とする。
本適用例によれば、液面を膨出させたノズルのうち、メンテナンスが必要なノズルを選択し、選択された選択ノズルのみを接触部材で接触させることで液体を排出させる。すなわち、メンテナンスが不要なノズルからの液体の流出が抑制される。したがって、液体の無駄な消費を抑制しつつ、噴射ヘッドのメンテナンスを適切に行うことができる。
[適用例2]上記適用例に記載の液体噴射装置は、前記制御部によって前記選択ノズルに対応する位置に前記接触部材を配置させた後、前記液面を膨出させることが好ましい。
本適用例によれば、液体の排出によるメンテナンスが必要なノズルに対応する位置に接触部材を配置してから液面を膨出させる。従って、液体の排出によるメンテナンスが不要なノズルから膨出した液面に接触部材が接触することを低減できる。
[適用例3]上記適用例に記載の液体噴射装置は、前記噴射ヘッドの前記ノズルを払拭可能な払拭部材をさらに備え、前記制御部によって、前記選択ノズルの気液界面(液面)に前記接触部材を接触させる前に、前記選択ノズル以外のノズルを含む領域を前記払拭部材により払拭させることを特徴とすることが好ましい。
液体の排出によるメンテナンスが必要なノズルは、接触部材の接触により異物(紙粉や増粘した液体(例えば、インク)、他色の液体(例えば、インク)等)を膨出した液体とともに排出することができるが、メンテナンスが不要なノズル近くに存在する異物は残留するため、膨出させた液体に取り込まれてしまい、加圧解除時にノズル内に流入し、噴射不良を起こしてしまう虞がある。その点、本適用例によれば、ノズル形成面に存在する異物を払拭してから液面を膨出させるため、ノズル内に異物を取り込んでしまうことを低減できる。
[適用例4]上記適用例に記載の液体噴射装置は、前記制御部によって前記選択ノズルの液面に前記接触部材を選択して接触させた後、前記液体の加圧を解除させた状態で前記ノズルを前記払拭部材により払拭させることが好ましい。
液体の加圧解除後はノズルのメニスカスが破壊されやすいため、メンテナンスを行ったノズルから液体を正常に噴出することができない場合がある。したがって、本適用例によれば払拭によってノズルのメニスカスが確実に形成され、正常な噴出状態とすることができる。
[適用例5]上記適用例に記載の液体噴射装置は、前記接触部材として前記払拭部材を使用することが好ましい。
本適用例によれば、接触部材として払拭部材を用いることで接触部材を別途設ける必要がなくなる。これにより、装置を簡略化することができる。
[適用例6]本適用例に係る液体噴射装置のメンテナンス方法は、液体を噴射可能な複数のノズルを有する噴射ヘッドと、前記噴射ヘッドに向けて前記液体を加圧供給可能な液体供給機構と、前記ノズルから膨出した前記液体の液面(気液界面)に接触可能な接触部材と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記液体の排出によるメンテナンスが必要なノズルを選択し、選択された選択ノズルを含む前記ノズル内の前記液体を加圧することで前記液面を膨出させ、前記液面を膨出させた前記ノズルのうち、前記選択ノズルの前記液面に前記接触部材を接触させて前記液体を排出させることを特徴とする。
本適用例によれば、膨出したノズルのうち、メンテナンスが必要なノズルを選択し、選択された選択ノズルのみを接触部材で接触させることで液体を排出させる。すなわち、メンテナンスが不要なノズルからの液体の流出が抑制される。したがって、液体の無駄な消費を抑制しつつ、噴射ヘッドのメンテナンスを適切に行うことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせて示している。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る液体噴射装置11の模式図である。本実施形態の液体噴射装置11は、液体(インク)を噴射する噴射ヘッド12と、液体(インク)の供給源である液体供給源13から噴射ヘッド12に液体(インク)を供給する液体供給機構14と、接触部材としての払拭部材80を含むワイピングユニット91と、各機構の駆動を統括的に制御する制御部78と、を備えている。
図1は、実施形態1に係る液体噴射装置11の模式図である。本実施形態の液体噴射装置11は、液体(インク)を噴射する噴射ヘッド12と、液体(インク)の供給源である液体供給源13から噴射ヘッド12に液体(インク)を供給する液体供給機構14と、接触部材としての払拭部材80を含むワイピングユニット91と、各機構の駆動を統括的に制御する制御部78と、を備えている。
噴射ヘッド12は、液体中の気泡や異物を捕捉する噴射部フィルター16と、噴射部フィルター16を通過した液体を貯留する共通液室17と、ノズル形成面18に形成された複数のノズル19及び共通液室17を連通させる複数の圧力室20と、を備えている。この圧力室20の壁面の一部は、振動板21によって形成されており、共通液室17と圧力室20は、連通孔22を通じて連通している。さらに、振動板21において、圧力室20と面する部分の反対側の面であって、共通液室17と異なる位置には、収容室23に収容されたアクチュエーター24が配設されている。
アクチュエーター24は、例えば駆動電圧が印加された場合に収縮する圧電素子である。アクチュエーター24の収縮に伴って振動板21を変形させた後、駆動電圧の印加を解除すると、容積が変化した圧力室20内の液体がノズル19から液滴として噴射される。すなわち、噴射ヘッド12は、アクチュエーター24を駆動してノズル19から液体を噴射する。
液体供給源13は、例えば液体を収容可能な収容容器である。なお、液体供給源13及び液体供給機構14は、噴射ヘッド12から噴射する液体の種類ごとに少なくとも1組(本実施形態では4組)設けられている。
液体供給経路27において、液体供給源13から噴射ヘッド12に向けて液体を加圧供給する加圧機構31が設けられている。加圧機構31は、可撓性を有する可撓性部材37を往復運動させて液体に圧力を与える容積ポンプ38と、液体供給経路27において容積ポンプ38の上流と下流にそれぞれ設けられた一方向弁39,40と、を備えている。
容積ポンプ38は、可撓性部材37によって区切られたポンプ室41と負圧室42とを有する。さらに、容積ポンプ38は、負圧室42を減圧するための減圧部43と、負圧室42内に設けられて可撓性部材37をポンプ室41側に向けて付勢する付勢部材44とを備えている。また、一方向弁39,40は、液体供給経路27において液体供給方向Aへの液体の流動を許容し、逆方向への液体の流動を規制する。すなわち、加圧機構31は、付勢部材44が可撓性部材37を介してポンプ室41内の液体を付勢することにより、圧力調整機構35に供給される液体を加圧可能である。そのため、加圧機構31が液体を加圧する加圧力は、付勢部材44の付勢力により設定される。
図2に示すように、ワイピングユニット91は、払拭部材80と、噴射ヘッド12に対し払拭部材80の高さ方向への移動を案内する垂直ガイド軸95と、水平方向への移動を案内する水平ガイド軸93と、払拭部材80を保持する払拭部材保持部96と、水平ガイド軸93に沿って移動し、垂直ガイド軸95を保持するガイド軸保持部92と、払拭部材80を垂直ガイド軸95および水平ガイド軸93に沿って移動させるための駆動源94(例えばモーター等)と、を備えている。
払拭部材80は、例えば弾性変形可能な樹脂等からなる板状部材である。駆動源94の駆動により、払拭部材80を垂直ガイド軸95及び水平ガイド軸93に沿って移動させることができる。これにより、払拭部材80を任意のノズル19に対応した位置に移動させたり、払拭部材80によってノズル形成面18を払拭することができる。
次に、圧力調整装置47について説明する。
図1に示すように、圧力調整装置47は、液体供給経路27の一部を構成する圧力調整機構35と、圧力調整機構35を押圧する押圧機構48と、を備えている。
図1に示すように、圧力調整装置47は、液体供給経路27の一部を構成する圧力調整機構35と、圧力調整機構35を押圧する押圧機構48と、を備えている。
圧力調整機構35は、液体供給源13から液体供給経路27を介して液体が流入する液体流入部50及び液体を収容可能な液体収容部51で形成された本体部52を備えている。なお、液体供給経路27と液体流入部50は、壁部53により仕切られていると共に、壁部53に形成されている貫通孔54により連通している。また、貫通孔54は、フィルター部材55により塞がれている。すなわち、液体はフィルター部材55を通過して液体流入部50に流入する。
また、液体収容部51は、壁面の一部がダイヤフラム部56により構成されている。このダイヤフラム部56は、液体収容部51の内面となる第1の面56aに液体収容部51内の液体の圧力を受ける一方で、液体収容部51の外面となる第2の面56bに大気圧を受ける。そのため、ダイヤフラム部56は、液体収容部51内の圧力に応じて変位する。そして、液体収容部51は、ダイヤフラム部56が変位することで内部の容積が変化する。また、液体流入部50と液体収容部51は、連通経路57により連通されている。
さらに、圧力調整機構35は、図1に示すような、連通経路57において液体流入部50と液体収容部51とを非連通とする閉弁状態と、図3に示すような、液体流入部50と液体収容部51とを連通させる開弁状態と、を切り替え可能な開閉弁59を備えている。開閉弁59は、連通経路57を遮断可能な弁部60と、ダイヤフラム部56から圧力を受ける受圧部61と、を有し、受圧部61がダイヤフラム部56に押圧されることで移動する。すなわち、受圧部61は、液体収容部51の容積を小さくする方向へ変位するダイヤフラム部56に接触した状態で移動可能な移動部材としても機能している。
また、液体流入部50内に上流側付勢部材62が、液体収容部51内に下流側付勢部材63が設けられている。なお、上流側付勢部材62と下流側付勢部材63は、開閉弁59を閉弁させる方向に付勢する。
そして、開閉弁59は、第1の面56aにかかる圧力が第2の面56bにかかる圧力より低く且つ第1の面56aにかかる圧力と第2の面56bにかかる圧力との差が所定値(例えば1kPa)以上になると、閉弁状態から開弁状態となる、なお、所定値とは、上流側付勢部材62の付勢力、下流側付勢部材63の付勢力、ダイヤフラム部56を変位させるために必要な力、弁部60によって連通経路57を遮断するために必要な押圧力(シール荷重)、弁部60の表面に作用する液体流入部50内の圧力および液体収容部51内の圧力に応じて決まる値である。すなわち、上流側付勢部材62と下流側付勢部材63の付勢力は、液体収容部51内の圧力がノズル19における液面(気液界面)にメニスカス64を形成可能な範囲の負圧状態(例えば第2の面56bにかかる圧力が大気圧の場合、−1kPa)となるように設定される。
なお、気液界面とは、液体と気体が接する境界である。そして、メニスカス64とは、液体がノズル19と接してできる湾曲した液体表面であり、ノズル19には液体の噴射に適した、重力方向に凹状のメニスカス64が形成されるのが好ましい。
また、押圧機構48は、ダイヤフラム部56の第2の面56b側に圧力調整室66を形成する膨張収縮部67と、膨張収縮部67を押えるための押え部材68と、圧力調整室66内の圧力を調整可能な圧力調整部69と、を備えている。
膨張収縮部67は、例えばゴムや樹脂等により風船状に形成され、圧力調整部69が圧力調整室66の圧力を調整するのに伴って膨張及び収縮が可能である。また、押え部材68は、有底円筒形状を成し、底部に形成された挿通孔70に膨張収縮部67が挿通されている。
そして、押え部材68において、内側面の開口部71側の端は、面取りされて丸みが付けられている。また、押え部材68は、開口部71が圧力調整機構35に塞がれるようにして圧力調整機構35に取り付けられることにより、ダイヤフラム部56の第2の面56bを覆う空気室72を形成する。なお、空気室72内の圧力は大気圧とされ、ダイヤフラム部56の第2の面56bには大気圧が作用する。
すなわち、圧力調整部69は、圧力調整室66内の圧力を空気室72の圧力である大気圧よりも高い圧力に調整することで膨張収縮部67を膨張させる。そして、押圧機構48は、圧力調整部69が膨張収縮部67を膨張させることで、ダイヤフラム部56を液体収容部51の容積が小さくなる方向に押圧する。また、このとき押圧機構48は、ダイヤフラム部56において受圧部61が接する領域を押圧する。なお、ダイヤフラム部56における受圧部61が接する領域の面積は、連通経路57の断面積よりも大きい。
図2に示すように、圧力調整部69は、流体を加圧する加圧ポンプ74と、加圧ポンプ74及び膨張収縮部67を接続する接続経路75と、接続経路75に設けられた検出部76及び流体圧調整部77と、を備えている。なお、接続経路75の下流側は分岐しており、複数(本実施形態では4つ)設けられた圧力調整装置47の膨張収縮部67にそれぞれ接続されている。
すなわち、加圧ポンプ74により加圧された流体は、接続経路75を介してそれぞれの膨張収縮部67に供給される。そして、検出部76は、接続経路75において供給される流体の圧力を検出し、流体圧調整部77は、供給される流体の圧力が所定の圧力よりも高くなった場合に開弁して流体を逃がすことにより流体が所定の圧力となるように調整する。
また、液体噴射装置11は、フラッシング等に伴ってノズル19から排出された液体を受容する液体受容部81を備えている。なお、フラッシングとは、アクチュエーター24を駆動して、印刷とは無関係にノズル19から液体を強制的に噴射させる動作である。
次に、噴射ヘッド12に供給される液体の圧力を調整する圧力調整装置47の作用について説明する。
図1に示すように、噴射ヘッド12が液体を噴射すると、液体収容部51に収容された液体が液体供給経路27を介して噴射ヘッド12に供給される。すると、液体収容部51内の圧力が低下する。
図1に示すように、噴射ヘッド12が液体を噴射すると、液体収容部51に収容された液体が液体供給経路27を介して噴射ヘッド12に供給される。すると、液体収容部51内の圧力が低下する。
なお、ダイヤフラム部56は、第1の面56aにかかる圧力と第2の面56bにかかる圧力との差圧が大きくなるほど、液体収容部51の容積を小さくする方向へ撓み変形する。そして、ダイヤフラム部56の変形に伴って受圧部61が押圧されて移動すると、開閉弁59は開弁状態となる。
また、液体流入部50内の液体は、加圧機構31により加圧されている。そのため、開閉弁59が開弁すると、液体流入部50から液体収容部51に液体が供給され、液体収容部51内の圧力が上昇する。すると、ダイヤフラム部56は、液体収容部51の容積を増大させるように変形する。そして、第1の面56aにかかる圧力と第2の面56bにかかる圧力との差が所定値よりも小さくなると、開閉弁59は開弁状態から閉弁状態になって液体の流動を規制する。
このようにして、圧力調整機構35はダイヤフラム部56を変位させて噴射ヘッド12に供給される液体の圧力を調整することで、ノズル19の背圧となる噴射ヘッド12内の圧力を調整する。
次に、液体噴射装置11のクリーニング(メンテナンス)方法について説明する。
図4Aから図4Fは液体噴射装置11のメンテナンス方法の説明図である。本実施形態における液体噴射装置11のメンテナンス方法は、制御部78により、液体の加圧により液面97を膨出させたノズル19のうち、メンテナンスが必要なノズル19を選択し、選択された選択ノズル19aの液面97に接触部材としての払拭部材80を接触させ、液体を排出させるものである。
図4Aから図4Fは液体噴射装置11のメンテナンス方法の説明図である。本実施形態における液体噴射装置11のメンテナンス方法は、制御部78により、液体の加圧により液面97を膨出させたノズル19のうち、メンテナンスが必要なノズル19を選択し、選択された選択ノズル19aの液面97に接触部材としての払拭部材80を接触させ、液体を排出させるものである。
図4Aは、初期状態であり、メンテナンス前の噴射ヘッド12と払拭部材80との位置関係を示している。具体的には、払拭部材80を噴射ヘッド12の一方の端部であり、噴射ヘッド12と接触しない位置に位置させる。
ここで、液体の排出によるメンテナンスが必要なノズル19を選択する。メンテナンスが必要なノズル19の選択方法として、全ノズル19を対象としたノズル19の噴出状態確認(ノズルチェック)を実行させる。具体的には、アクチュエーター24を駆動させる。ノズルチェックの動作として、例えば液体を噴射しない程度に振動板21を振動させ、残留振動の波形を取得する。
次いで、ノズルチェックにより得られた振動板21の残留振動の波形から、ノズル19に対しメンテナンスが必要か否かを判断する。そして、メンテナンスが必要なノズル19(不良ノズル)が有る場合、不良ノズルを選択ノズル19aとして特定する。
次いで、図4Bに示すように、ワイピングユニット91を駆動させ、選択ノズル19a以外のノズル19を含む領域を払拭部材80により払拭させる。これにより、ノズル形成面18に存在する異物が取り除かれる。
次いで、図4Cに示すように、選択ノズル19aに対応する位置に払拭部材80を配置させる。なお、噴射ヘッド12と払拭部材80の距離は、選択ノズル19aから膨出した液面97と払拭部材80とが接触するように設定するのが好ましい。
そして、図4Dに示すように、払拭部材80を選択ノズル19aに対応する位置に配置させた後、液体の加圧によって液面97をノズル19から膨出させる。この時必要な加圧力として、メンテナンスが不要なノズル19のメニスカス64が壊れない範囲(たとえば、大気圧より1kPa程度高い範囲)が好ましい。なお、液体の膨出とは、液体が加圧されることでノズル19から液面97が重力方向へ凸状に出てくることである。この時、選択ノズル19aのみ、払拭部材80と液面97が接触する。これにより、払拭部材80に接触した液体は払拭部材80を伝って排出される。
次いで、図4Eに示すように、選択ノズル19aから膨出した液体の排出が終了した後は、液体の加圧を解除させる。
次いで、図4Fに示すように、選択ノズル19aを含むノズル19を払拭部材80により払拭する。これにより、ノズル19にはメニスカス64が形成される。
なお、液体噴射装置11が少なくとも二種類以上の液体を有する場合、払拭部材80による払拭の後、必要に応じてアクチュエーター24を駆動してフラッシングを行ってもよい。これにより、混色を防止することができる。
上記実施形態1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)選択ノズル19aのみを払拭部材80で接触させることで液体を排出させる。すなわち、メンテナンスが不要なノズル19からの液体の流出が抑制される。したがって、液体の無駄な消費を抑制しつつ、噴射ヘッド12のメンテナンスを適切に行うことができる。
(1)選択ノズル19aのみを払拭部材80で接触させることで液体を排出させる。すなわち、メンテナンスが不要なノズル19からの液体の流出が抑制される。したがって、液体の無駄な消費を抑制しつつ、噴射ヘッド12のメンテナンスを適切に行うことができる。
(2)選択ノズル19aに対応する位置に払拭部材80を配置してからノズル19から液面97を膨出させる。これにより、他のノズル19から膨出した液面97に払拭部材80が接触することを低減できる。
(3)選択ノズル19aは払拭部材80の接触により異物(紙粉や増粘したインク、他色のインク等)を膨出させた液面97とともに排出することができるが、他のノズル19近くに存在する異物は残留するため、膨出させた液面97に取り込まれてしまい、加圧解除時にノズル19内に流入し、噴射不良を起こしてしまう虞がある。その点、ノズル19の近くに存在する異物を払拭部材80によって払拭してからノズル19から液面97を膨出させるため、異物を取り込んでしまうことを低減できる。
(4)液体の加圧解除後はノズル19のメニスカス64が破壊されやすいため、メンテナンスを行ったノズル19から液体を正常に噴出することができない場合がある。したがって、払拭によってノズル19のメニスカス64を整え、正常な噴出状態とすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変更例1)上記実施形態では選択ノズル19aに対応する位置に払拭部材80を配置させた後、液面97を膨出させたが、これに限定しない。例えば、液面97を膨出させた後、選択ノズル19aに対応する位置に払拭部材80を配置させても良い。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変更例2)上記実施形態において、払拭部材80を選択ノズル19aに対応する位置に配置する場合に、ノズル形成面18と払拭部材80が接触してもよい。接触させる場合は、選択ノズル19aから少し離れた位置に払拭部材80を配置させる。これにより、払拭部材80の高さ位置を指定する必要がなくなるため、垂直ガイド軸95が不要となり、構造を簡略化することができる。
(変更例3)上記実施形態において、接触部材として払拭部材80を例に挙げて説明したが、他の接触部材としては液体受容部81の縁(リップ面)であってもよいし、接触部材を別途設けてもよい。これにより、払拭部材80の高さ位置を指定する必要がなくなるため、垂直ガイド軸95が不要となるため、構造を簡略化することができる。
(変更例4)払拭部材80は、弾性変形可能な樹脂等からなる板状部材に限らず、液体を吸収可能な布等の吸収部材であってもよい。これにより、ノズル19の接触部を払拭毎に変更することができるため、異物を取り込んでしまうことを低減できる。
(変更例5)アクチュエーター24は、圧電素子を備えるものに限らず、静電駆動素子を備えるものや、駆動電圧が印加された場合に熱を発して液体を蒸発させる発熱抵抗素子などを備えるものであってもよい。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変更例6)液体供給源13は、収容容器を交換することで液体を補給するカートリッジであってもよいし、装着部26に固定された収容タンクであってもよい。装着部26は、液体供給源13がカートリッジである場合には、液体供給源13を着脱可能に保持する。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変更例7)選択ノズル19aの選択方法として、ユーザーに選択させてもよい。これにより、任意のタイミングでメンテナンスを実行できるため、ユーザービリティーを向上できる。
(変更例8)選択ノズル19aから膨出した液面97と払拭部材80とを接触させる前に、選択ノズル19aを含む領域と選択ノズル19a以外のノズル19を含む領域を払拭部材80により払拭させてもよい。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変更例9)上記実施形態において、払拭部材80によるノズル19を含む領域の払拭の方向を複数のノズル19が並ぶ方向として説明したが、払拭部材80による払拭方向を複数のノズル19が並ぶ方向と交差する方向としてもよい。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。また、払拭部材80の払拭方向と交差する方向の幅を複数のノズル19が形成するノズル列の長さより広くすることにより、選択ノズル19aが複数存在する場合も払拭部材80を複数の選択ノズル19aに同時に接触させることで液体を排出させることができる。
(変更例10)上記実施形態において、液体噴射装置11は、インク以外の他の液体を噴射あるいは吐出するものであってもよい。なお、液体噴射装置11から微少量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含む。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置11から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、液相状態を持つ物質であればよく、粘性の高いあるいは低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散あるいは混合されたものなども含む。
これにより、インクジェット式プリンター以外の液体噴射装置11においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
これにより、インクジェット式プリンター以外の液体噴射装置11においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
11…液体噴射装置、12…噴射ヘッド、13…液体供給源、14…液体供給機構、16…噴射部フィルター、17…共通液室、18…ノズル形成面、19…ノズル、19a…選択ノズル、20…圧力室、21…振動板、22…連通孔、23…収容室、24…アクチュエーター、26…装着部、27…液体供給経路、31…加圧機構、35…圧力調整機構、37…可撓性部材、38…容積ポンプ、39…一方向弁、40…一方向弁、41…ポンプ室、42…負圧室、43…減圧部、44…付勢部材、47…圧力調整装置、48…押圧機構、50…液体流入部、51…液体収容部、52…本体部、53…壁部、54…貫通孔、55…フィルター部材、56…ダイヤフラム部、56a…第1の面、56b…第2の面、57…連通経路、59…開閉弁、60…弁部、61…受圧部、62…上流側付勢部材、63…下流側付勢部材、64…メニスカス、66…圧力調整室、67…膨張収縮部、68…押え部材、69…圧力調整部、70…挿通孔、71…開口部、72…空気室、74…加圧ポンプ、75…接続経路、76…検出部、77…流体圧調整部、78…制御部、80…払拭部材、81…液体受容部、91…ワイピングユニット、92…ガイド軸保持部、93…水平ガイド軸、94…駆動源、95…垂直ガイド軸、96…払拭部材保持部、97…液面。
Claims (6)
- 液体を噴射可能な複数のノズルを有する噴射ヘッドと、
前記噴射ヘッドに向けて前記液体を加圧供給可能な液体供給機構と、
前記ノズルから膨出した前記液体の液面に接触可能な接触部材と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記液体の排出によるメンテナンスが必要なノズルを選択し、選択された選択ノズルを含む前記ノズル内の前記液体を加圧することで前記液面を膨出させ、前記液面を膨出させた前記ノズルのうち、前記選択ノズルの前記液面に前記接触部材を接触させて前記液体を排出させることを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1に記載の液体噴射装置において、
前記制御部は、前記選択ノズルに対応する位置に前記接触部材を配置させた後、前記液面を膨出させることを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置において、
前記噴射ヘッドの前記ノズルを払拭可能な払拭部材を備え、
前記制御部は、前記選択ノズルの前記液面に前記接触部材を接触させる前に、前記選択ノズル以外の前記ノズルを含む領域を前記払拭部材により払拭させることを特徴とする液
体噴射装置。 - 請求項3に記載の液体噴射装置において、
前記制御部は、前記選択ノズルの前記液面に前記接触部材を選択して接触させた後、前記液体の加圧を解除した状態で前記ノズルを前記払拭部材により払拭させることを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項3または請求項4に記載の液体噴射装置において、
前記接触部材として前記払拭部材を使用することを特徴とする液体噴射装置。 - 液体を噴射可能な複数のノズルを有する噴射ヘッドと、
前記噴射ヘッドに向けて前記液体を加圧供給可能な液体供給機構と、
前記ノズルから膨出した前記液体の液面に接触可能な接触部材と、
制御部と、を備えた液体噴射装置のメンテナンス方法であって、
前記制御部は、前記液体の排出によるメンテナンスが必要なノズルを選択し、選択された選択ノズルを含む前記ノズル内の前記液体を加圧することで前記液面を膨出させ、前記液面を膨出させた前記ノズルのうち、前記選択ノズルの前記液面に前記接触部材を接触させて前記液体を排出させることを特徴とする液体噴射装置のメンテナンス方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017200850A JP2019072929A (ja) | 2017-10-17 | 2017-10-17 | 液体噴射装置および液体噴射装置のメンテナンス方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017200850A JP2019072929A (ja) | 2017-10-17 | 2017-10-17 | 液体噴射装置および液体噴射装置のメンテナンス方法 |
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JP2017200850A Pending JP2019072929A (ja) | 2017-10-17 | 2017-10-17 | 液体噴射装置および液体噴射装置のメンテナンス方法 |
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JP (1) | JP2019072929A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11230105B2 (en) | 2019-10-02 | 2022-01-25 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus and maintenance method of liquid ejecting apparatus |
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2017
- 2017-10-17 JP JP2017200850A patent/JP2019072929A/ja active Pending
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