JP2019067148A - 情報制御装置、情報制御方法、および、情報制御装置用プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】様々な運転制御に関する制御属性の移動体が混在していても、各制御属性の移動体向けに生成したデータを提供することにより、受信する側の各制御属性の移動体で受信したデータを利用可能とする情報制御装置を提供する。【解決手段】移動体に備わる又は携帯される情報制御装置であって、移動体の周囲に存在する他の移動体の運転制御に関する属性決定条件に基づき複数の制御属性から決定された一の制御属性に応じた第１通信用情報と、一の制御属性と異なる属性に応じた第２通信用情報とを生成しＳ４〜Ｓ６、一の制御属性に基づき少なくとも第１通信用情報の通信頻度を制御するＳ７、Ｓ８。【選択図】図８

Description

本願は、情報制御装置、情報制御方法、および、情報制御装置用プログラムの技術分野に属する。

移動体間で移動体間通信が行われ、互いの情報が運転支援に利用されている。下記特許文献１には、複数の分割情報に対して優先順位を決定し、優先順位が高い情報の送信回数を決定し、優先順位が高い情報を繰り返して送信する車両の通信装置が開示されている。

特開２０１４-５９６５１号公報

しかしながら、移動体の運転制御に関する制御属性、例えば、自動運転レベルが異なる移動体やドライバーが運転している車両等が混在している場合、上記特許文献１に記載されている技術では、受信する側の移動体の制御属性によっては、自動運転や運転支援に必要とするデータの内容が異なり、受信したデータを利用することができないという問題点があった。

そこで本願は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、様々な運転制御に関する制御属性の移動体が混在していても、各制御属性の移動体向けに生成したデータを提供することにより、受信する側の各制御属性の移動体で受信したデータを利用可能とする情報制御装置を提供することにある。

上記課題を解決するため、請求項１に記載の発明は、移動体に搭載可能な情報制御装置であって、前記移動体の周囲に存在する他の移動体の運転制御の属性に関する属性決定条件に基づき複数の制御属性から一の制御属性に応じた第１通信用情報と、前記一の制御属性と異なる制御属性に応じた第２通信用情報とを生成する情報生成手段と、前記一の制御属性に基づき少なくとも前記第１通信用情報の通信頻度を制御する制御手段と、を備える。

また請求項７に記載の発明は、移動体に搭載可能な情報制御装置が通信用情報を生成する情報制御方法であって、情報生成手段が、前記移動体の周囲に存在する他の移動体の運転制御の属性に関する属性決定条件に基づき複数の制御属性から一の制御属性に応じた第１通信用情報と、前記一の制御属性と異なる制御属性に応じた第２通信用情報とを生成する情報生成ステップと、制御手段が、前記一の制御属性に基づき少なくとも前記第１通信用情報の通信頻度を制御する制御ステップと、を含む。

実施形態に係る情報制御装置の概要構成の一例を示すブロック図である。 実施例に係る車車間通信システムの概略構成の一例を示す模式図である。 走行環境の一例を示す模式図である。 走行環境の一例を示す模式図である。 走行環境の一例を示す模式図である。 自動運転の車両の車車間通信装置の概要構成の一例を示すブロック図である。 図６の車車間通信装置のデータベースの一例を示す模式図である。 実施例に係る送信時の車車間通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。 送信用情報の一例を示す模式図である。 送信用情報の一例を示す模式図である。 送信用情報の送信パターンの一例を示す模式図である。 送信用情報の送信パターンの一例を示す模式図である。 送信用情報の送信パターンの一例を示す模式図である。 送信用情報の送信パターンの一例を示す模式図である。 実施例に係る受信時の車車間通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。 送信時の車車間通信装置の動作の第２実施例を示すフローチャートである。 送信用情報の一例を示す模式図である。 送信用情報の一例を示す模式図である。 送信時の車車間通信装置の動作の第３実施例を示すフローチャートである。 送信用情報の一例を示す模式図である。 送信用情報の一例を示す模式図である。

本願を実施するための形態について、図１を用いて説明する。なお図１は、実施形態に係る情報制御装置の概要構成の一例を示すブロック図である。

図１に示すように、情報制御装置１は、情報生成手段１ａと、制御手段１ｂと、を備えて構成されている。

情報制御装置１は、例えば、移動体に搭載されたナビゲーション装置、携帯端末装置等が挙げられる。携帯端末装置は、例えば、スマートフォンを含む携帯型無線電話機やＰＤＡ等が挙げられる。移動体の一例として、例えば、自動車、自転車、人、鉄道、船舶、航空機等が挙げられる。

情報制御装置１は、他の移動体の情報制御装置１と無線通信を行う。情報制御装置１は、移動体が他の移動体と通信する通信用情報を生成する。通信用情報は、移動体の運転制御に関する情報を含む。

ここで、移動体間通信が可能な範囲は、移動体から例えば、１ｋｍから２ｋｍの範囲であるが、電波強度、周波数、障害物によって通信可能な範囲は異なる。

移動体の運転制御に関する情報は、移動体の自動運転に必要な情報であり、自動化のレベルや、移動体の種類（車種等）、移動体の制御機構によって異なるが、一例として、移動体速度、移動体の詳細な現在位置（例えば、地物との相対位置、移動体が現在移動している道路を示すリンクＩＤ等）、詳細な合流情報、詳細な合流予定時刻、詳細な合流予定位置、道路種別等が挙げられる。

この構成において情報生成手段１ａは、移動体の周囲に存在する他の移動体の運転制御の属性に関する属性決定条件に基づき複数の制御属性から一の制御属性に応じた第１通信用情報と、一の制御属性と異なる制御属性に応じた第２通信用情報とを生成する。

ここで、移動体の運転制御に関する制御属性の一例として、各国の機関等で定義されている自動運転、自動操縦の各レベルが挙げられる。例えば、移動体が車両の場合、自動化のレベル０から完全自動化のレベル４が挙げられる。更に、例えば、制御属性を自動運転と安全支援との２つの属性に分けてもよい。属性決定条件に基づき決定された制御属性が自動運転の場合は、例えば、レベル３およびレベル４と、安全支援の場合は、レベル０からレベル２とに対応させてもよい。属性決定条件に基づき決定された制御属性が自動運転の場合、例えば、レベル２からレベル４と、安全支援の場合、レベル０およびレベル１とに対応させてもよい。

属性決定条件に基づき決定する一例として、環境情報に応じて決定される場合等がある。

また、移動体の周囲に存在する他の移動体の一例である移動体と移動体間通信が可能な範囲に存在する他の移動体のうち、相対的に数が多い移動体の運転制御に関する制御属性が推定される。制御属性の推定は、移動体が車両の場合、車両が走行している道路種別で推定してもよい。例えば、車両が高速道を走行している場合、自動運転に関する機能を実行させている車両が周囲に多く存在する確率が高く、移動体間通信が可能な範囲に自動運転に関する機能を実行させている車両が、安全支援の車両や自動運転に関する機能を実行させていない車両と比較して、多いと推定される。また、制御属性の推定は、移動体間通信を行った結果で推定してもよい。例えば、移動体と移動体間通信が可能な範囲に存在する他の移動体から送信され、受信した送信用情報に含まれる制御属性の値（例えば自動運転レベル）の数から、制御属性が推定される。また、移動体に搭載された周囲を撮影するカメラで推定してもよい。例えば、カメラに写った車種等で、相対的に数が多い移動体の運転制御に関する制御属性が推定される。

また、環境情報の一例として、移動体が位置する場所に関する情報、移動体が遭遇している場面に関する情報、移動体が移動している時間に関する情報等が挙げられる。場所に関する情報の一例として、高速道、一般道、郊外の道、街中の道、山道等という道路種別を示す情報、移動体の位置の情報、交差点情報、移動体同士が合流するような合流地点を示す合流情報等が挙げられる。場面に関する情報の一例として、天気の情報、渋滞状況を示す渋滞情報等が挙げられる。時間に関する情報として、昼夜夕方等の時間帯を示す時間帯情報、季節を示す季節情報等が挙げられる。

また、通信用情報には、移動体情報の項目毎の値が含まれる。通信用情報は、他の移動体に送信される。

決定された制御属性に応じた通信用情報は、制御属性が自動運転または安全運転支援モードの運転の場合、自動運転用の通信用情報と、安全運転支援モードの運転用の通信用情報とがある。決定された制御属性が自動運転のレベル毎の場合、レベル４用の通信用情報と、レベル３用の通信用情報と、レベル２用の通信用情報と、レベル１用の通信用情報と、レベル０用の通信用情報と、がある。

例えば、決定された一の制御属性が自動運転の場合、第１通信用情報が、自動運転に応じた通信用情報であり、第２通信用情報が、安全運転支援モードの運転に応じた通信用情報である。決定された一の制御属性がレベル４の場合、第１通信用情報が、レベル４に応じた通信用情報であり、第２通信用情報が、レベル０からレベル３のうち、いずれかのレベルに応じた通信用情報である。

ここで、移動体情報の項目の一例として、移動体速度の項目、移動体に備わるライトのＯＮ／ＯＦＦの項目、ワイパーのＯＮ／ＯＦＦの項目、走行している道路種別（高速道路、一般道、山道、郊外の道、街中の道等）の項目、ＧＰＳ（Global Positioning System）による移動体の位置の項目、地物に対する相対位置の項目（高精度位置情報の項目）、地図データ上においてノード同士を結んだ道路の区間であるリンクのリンクＩＤの項目、交差点情報（三叉路、十字路、交差する道路のリンクＩＤ、信号の有無、位置、渋滞状況等）の項目、移動体を操作している運転手の属性（性別、年齢等）、運転手の状態（覚醒、眠気）、自動運転レベルの項目、合流情報の項目等が挙げられる。

また、移動体情報の項目の一例として、レーンキープ機能の状態の項目、車間距離キープ機能の状態の項目、前方移動体の追跡機能状態の項目、周辺移動体情報（例えば、周辺の移動体の車種、制御属性）等が挙げられる。

また、移動体情報の項目の一例として、ナビゲーションシステムよる目的地情報の項目、経路情報の項目等が挙げられる。

さらに、合流情報の項目は、合流予定時刻の項目、合流予定位置の項目、合流する道路のリンクＩＤ、合流する道路の渋滞情報の項目等に分かれる。合流予定時刻の項目に関して、詳細な合流予定時刻（例えば、マイクロ秒単位）、詳細でない合流予定時刻（例えば、分単位）等が挙げられる。合流予定位置に関して、詳細な合流予定位置（例えば、数ミリ精度）、詳細でない合流予定位置（例えば、メートル単位）等が挙げられる。

交差点情報の項目も、合流情報の項目のように、位置等に関して詳細な項目と詳細でない項目を有してもよい。交差点到着予定時刻の項目、交差点位置の項目、交差点に接続する道路のリンクＩＤ、交差点に接続する道路の渋滞情報の項目等に分かれる。交差点到着予定時刻の項目に関して、詳細な交差点到着予定時刻（例えば、マイクロ秒単位）、詳細でない交差点到着予定時刻（例えば、分単位）等が挙げられる。交差点位置に関して、詳細な交差点位置（例えば、数ミリ精度）、詳細でない交差点位置（例えば、メートル単位）等が挙げられる。

自動運転に関する項目は、詳細な位置情報のように、安全運転支援モードの運転には特に必要とする情報ではなく、自動運転固有の項目である。

自動運転用の通信用情報には、全ての項目が、自動運転用の移動体情報の項目でもよいし、優先された自動運転用の移動体情報の項目を含めるようにしてもよい。

安全運転支援モードの運転用の通信用情報には、全ての項目が、安全運転支援モードの運転用の移動体情報の項目でもよいし、優先された安全運転支援モードの運転用の移動体情報の項目を含めるようにしてもよい。

また、制御属性に応じて、通信用情報のデータのフォーマットが異なってもよいし、フォーマットが同じでも、制御属性に応じて、移動体情報の項目が異なってもよい。

制御手段１ｂは、一の制御属性に基づき少なくとも第１通信用情報の通信頻度を制御する。

決定された制御属性が自動運転ならば、所定時間に、自動運転用の通信用情報の通信頻度を、安全運転支援モードの運転用の通信用情報の通信頻度よりも高くした通信パターンである。また、安全支援用の通信用情報と自動運転用の通信用情報との通信頻度の基準の送信頻度がある場合、決定された制御属性が自動運転ならば、基準の通信頻度より自動運転用の通信用情報の通信頻度を増やしてもよい。

決定された制御属性が安全運転支援モードの運転ならば、所定時間に、安全支援用の通信用情報の通信頻度を、自動運転用の通信用情報の通信頻度よりも高く多くした通信パターンである。また、安全支援用の通信用情報と自動運転用の通信用情報との通信頻度の基準の通信頻度がある場合、基準の通信頻度より安全支援用の通信用情報の通信頻度を増やしてもよい。

また、決定された制御属性がレベル４であるならば、レベル４用の通信用情報の通信頻度を、他のレベル用の通信用情報の通信頻度よりも高くした通信パターンとしたり、通信頻度の基準の通信頻度がある場合、基準の通信頻度よりも通信頻度を増加させた通信パターンとすることでもよい。

また、各通信用情報の通信の時間間隔は、一定でなくてもよい。通信パターンは、制御属性毎の通信用情報の通信の順番で規定されてもよい。

ここで、通信用情報の項目は、必須である必須項目と、オプションであるオプション項目とに、分かれていてもよい。例えば、必須項目としては、自移動体の制御属性の項目、自移動体の現在位置、自移動体の速度、自移動体の進行方向等が挙げられる。決定された制御属性が自動運転の場合、必須項目は、現在位置の代わりに詳細な現在位置（地物に対する移動体の相対位置）でもよい。決定された制御属性が安全運転支援モードの運転の場合、必須項目に、運転手の状態の項目や、周辺の移動体の位置情報、進行方向の項目等が含まれてもよい。

通信用情報の項目には、制御属性に関わらず必須項目が含まれていてもよい。例えば、自移動体の制御属性の項目、現在位置の項目は、制御属性に関わらず必須項目としてもよい。

なお、通信用情報には、データのサイズの上限があり、通信用情報に含ませる項目は、各項目のデータサイズ、項目の優先度等により、異なってくる。

移動体が移動する移動体専用の場所の一例として、車両が走行する高速道、自動車専用道等が挙げられる。

以上説明したように、実施形態に係る情報制御装置１の動作によれば、属性決定条件に基づき複数の制御属性から一の制御属性に応じた第１通信用情報の通信頻度を、一の制御属性に基づき制御するので、移動体の制御属性が混在していても、受信する側の各制御属性の移動体が利用することが可能なデータを通信できる。

［１．車車間通信システムおよび車車間通信装置の構成および機能概要］
（１．１ 車車間通信システムの構成および機能概要）
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図を用いて説明する。なお以下に説明する実施例は、移動体の一例である車両における車車間通信システムＳに対して、本願を適用した場合の実施例である。

図２は、車車間通信システムＳの構成例を示す模式図である。図３から図５は、走行環境の一例を示す模式図である。

図２に示すように、本実施例の車車間通信システムＳは、制御属性が自動運転である複数の車両５（移動体の一例）と、制御属性が安全支援である複数の車両５（移動体の一例）と、を含んで構成される。各車両５は、車車間通信装置１０（情報制御装置の一例）を搭載している。なお、各車両５の車車間通信装置１０は、互いに通信できればよいので、全く同じ装置でなくてもよい。

自動運転である車両５は、例えば、自動化のレベルがレベル３またはレベル４の車両である。レベル３の場合、加速、操舵、制動のすべてが自動的に制御されているが、状況に応じて車両５のユーザ（運転手）が、加速、操舵、制動を行う。レベル４の場合は、加速、操舵、制動のすべてが自動的に制御されている。

安全運転支援モードの運転である車両５は、例えば、自動化のレベルがレベル０からレベル２の車両である。レベル１またはレベル２の場合、車両５は、加速、操舵、制動のいずれかが自動的に制御されている。レベル０の場合、車両５のユーザに対して、加速、操舵、制動の制御が行われず、例えば、安全運転支援に関する情報について、通知をするのみが行われる。また、安全運転支援モードの運転である車両５は、レベル３またはレベル４の自動運転の機能を有する車両５であっても、レベル０からレベル２のいずれかのレベルに対応している状況の車両も含まれる。

車両５が走行している走行環境（移動環境の一例）が、高速道か一般道かにより、想定される自動運転の車両５の数が異なる。図３に示すように、例えば、道路Ｒ１は高速道で、道路Ｒ２は、一般道である。高速道路の道路Ｒ１では、比較的、自動運転の機能を実行している車両５が多いと想定される。一般道の道路Ｒ２では、自動運転の機能を実行している車両５が少ないと想定される。

図４に示すように、車両５が走行している走行環境が、道路Ｒ３と道路Ｒ４との交差点に向かって互いに接近している。交差点付近の車両５同士は、交差点情報（環境情報の一例）を含む通信が行われる。

図５に示すように、車両５が走行している走行環境が、道路Ｒ５と道路Ｒ６との合流点付近である。合流点付近の車両５同士は、合流情報（環境情報の一例）を含む通信が行われる。

車車間通信装置１０は、互いに所定の周波数の電波で交信を行う。車両５の中から特定された自車両５の車車間通信装置１０と、自車両５と異なる他の車両５の車車間通信装置１０とは、互いに所定の周波数の電波で交信を行う。

自動運転の車両５に搭載された車車間通信装置１０は、車両５の加速、操舵、制動の制御を行う駆動制御部（図示せず）に、運転制御に関する情報を提供する。

安全運転支援モードの運転の車両５に搭載された車車間通信装置１０は、レベル１またはレベル２の場合は、加速、操舵、制動のうち制御できるものに関して、駆動制御部に運転制御に関する情報を提供する。レベル０の場合は、車車間通信装置１０は、安全支援に関する情報を音や表示で出力する。

（１．２ 車車間通信装置１０の構成の構成および機能）
次に、車車間通信装置１０の構成および機能について、図６および図７を用いて説明する。

図６は、車車間通信装置１０の構成例を示すブロック図である。図７は、図６の車車間通信装置のデータベースの一例を示す模式図である。

図６に示すように、コンピュータとして機能する車車間通信装置１０は、通信部１１と、記憶部１２と、出力部１３と、操作部１４と、センサ情報取得部１５と、制御部１６と、を有する。

通信部１１は、他の車両５の車車間通信装置１０との通信のため、電波による無線通信を行う。

記憶部１２は、例えば、ハードディスクドライブ、シリコンディスクドライブ等により構成されている。記憶部１２は、地図データベース（地図ＤＢ）１２ａ、項目統計データベース（項目統計ＤＢ）１２ｂ等を有する。

地図データベース１２ａは、道路、施設、交差点、交通規制の位置等のナビゲーションに必要な情報が記憶されている。例えば、道路の情報として、各リンクの位置情報（例えば、リンクの両端のノードの位置座標等）、リンクの距離、道幅、道路名等が挙げられる。

図７に示すように、項目統計データベース１２ｂには、項目ＩＤに関連付けられ、各項目の受信回数、および、使用回数が記憶されている。他の車両から受信した送信用情報（通信用情報の一例）に含まれる各項目を、項目毎にカウントして、各項目の受信回数の欄に値が記憶される。受信した送信用情報に含まれる各項目の値のうち、自動運転または安全運転支援モードの運転に使用した項目の値を、項目毎にカウントして、各項目の使用回数の欄に値が記憶される。

記憶部１２には、自車両を運転する運転手の性別、年齢等の運転手の属性情報が登録されていてもよい。

記憶部１２は、車車間通信装置１０を制御するための各種プログラム等を記憶する。各種プログラムは、オペレーティングシステム、ナビゲーションや、音楽再生用のアプリケーションソフト等が挙げられる。なお、各種プログラムは、例えば、無線通信網等のネットワークを介して取得されるようにしてもよいし、ＣＤ、ＤＶＤ等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。

出力部１３は、画像や音等を出力する。出力部１３は、例えば、カーナビゲーション装置の出力手段であり、液晶表示素子またはＥＬ素子、スピーカ等によって構成されている。

センサ情報取得部１５は、車両自体の走行状態等を計測する車両に搭載されたセンサ（内界センサ）や、車両の外界を測定するセンサであって、自動運転に必要な情報を取得する外界センサ（外界センサ）等を有する。

例えば、内界センサは、車両５の加速度、速度、進行方向、傾き等が挙げられる。また、内界センサは、ステアリングホイールの角度、ブレーキ、ギア、ワイパー等の操作状態、方向指示器の指示方向、ライトのオン・オフ状態等を検出するセンサである。さらに、内界センサとして、具体的には、ジャイロセンサ、加速度センサ、速度センサ、車輪回転角センサ、舵角センサ等が挙げられる。なお、車両５の絶対位置を取得するＧＰＳ（Global Positioning System）などのGNSS（Global Navigation Satellite System）測位システムは、内界センサに含めてもよいし、含めなくてもよい。

また、外界センサの一例として、レーダ、走行空間センサ（ＬＩＤＡＲ：Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging）、車両の周囲を撮影するカメラ等が挙げられる。

また、センサ情報取得部１５は、道路交通情報通信システム（ＶＩＣＳ（登録商標）：Vehicle Information and Communication System）が提供する交通情報を受信するセンサを有してもよい。センサ情報取得部１５は、現在時刻を測定するタイマを有する。

また、センサ情報取得部１５は、運転手を撮影するカメラから画像を取得するように構成されていてもよい。さらに、センサ情報取得部１５は、降雨センサを有してもよい。

なお、車両の制御属性によって、含まれるセンサは異なる。例えば、安全運転支援モードの運転の車両５のセンサ情報取得部１５は、走行空間センサを有していなくてもよい。

操作部１４は、例えば、操作ボタン等によって構成されている。なお、出力部１３がタッチパネルのようなタッチスイッチ方式の表示パネルの場合、操作部１４は、ユーザが接触または近接した出力部１３の位置情報を取得する。

制御部１６は、例えば、ＣＰＵ（Central Processing Unit）と、ＲＯＭ（Read Only Memory）と、ＲＡＭ（Random Access Memory）と、を有する。制御部１６は、車車間通信装置１０の各部の動作を制御する。

［２．車車間通信装置１０の動作］
次に、実施例に係る車車間通信装置１０の動作について図を用いて説明する。

（２．１ 送信時の車車間通信装置１０の動作の一例）
まず、送信時の車車間通信装置１０の動作の一例について図８から図１１を用いて説明する。

図８は、実施例に係る送信時の車車間通信装置１０の動作の一例を示すフローチャートである。図９および図１０は、送信用情報の一例を示す模式図である。図１１Ａから図１１Ｃは、送信用情報の送信パターンの一例を示す模式図である。

図８に示すように、車車間通信装置１０は、車両環境情報（環境情報の一例）を取得する（ステップＳ１）。具体的には、車車間通信装置１０の制御部１６が、センサ情報取得部１５のカメラから自車両５の周囲を撮像した画像を取得する。また、制御部１６が、センサ情報取得部１５の現在位置情報と地図情報とから、現在走行している道路の道路種別の情報を取得する。

また、制御部１６が、センサ情報取得部１５のタイマから、現在時刻の情報を取得する。また、制御部１６が、センサ情報取得部１５から交通情報を取得する。制御部１６が、センサ情報取得部１５から、路面の状態、天候等の情報を取得する。

このように、車車間通信装置１０は、属性決定条件として、移動する移動体の環境に関する環境情報を取得する環境取得手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、自車両の情報を取得する（ステップＳ２）。具体的には、制御部１６が、センサ情報取得部１５の内界センサから、自車両５の加速度、速度、進行方向、傾き、ステアリングホイールの角度、ブレーキ、ギア、ワイパー等の操作状態、方向指示器の指示方向、ライトのオン・オフ状態等の情報を取得する。なお、運転手の属性の場合、制御部１６が、記憶部１２に登録されているユーザ属性情報を読み出してもよい。

次に、車車間通信装置１０は、他の車両から送信用情報を受信する（ステップＳ３）。具体的には、制御部１６が、通信部１１を介して、電波が届く範囲の他の車両から送信用情報を受信する。なお、受信側の自車両５が他の車両から送信用情報を受信した場合、送信用情報に含まれる項目毎に受信回数を、項目統計データベース１２ｂに記憶する。

次に、車車間通信装置１０は、各制御属性に応じた送信用情報を生成する（ステップＳ４）。例えば、制御部１６が、図９に示すように、自動運転に必要な情報（例えば、高精度位置情報）を含む、自動運転用の送信用情報（第１通信用情報の一例）と、図１０に示すように、安全運転支援モードの運転に必要な情報（例えば、運転手状態）を含む、安全運転支援モードの運転用の送信用情報（第２通信用情報の一例）とを生成する。

図９および図１０に示すように、項目が予め決められていてもよいし、項目が、送信用情報を生成する際に決定されてもよい。

制御部１６が、自動運転のレベル毎に、送信用情報（第１または第２通信用情報の一例）を生成してもよい。また、自動運転用の送信用情報には、安全運転支援モードの運転に必要な情報を含めてよいし、全く含めなくてもよい。また、安全運転支援モードの運転用の送信用情報には、自動運転に必要な情報を含めてよいし、全く含めなくてもよい。

なお、図９および図１０に示すように、必須項目とオプション項目とがある場合、制御属性に関わらず送信用情報に必須項目は必ず含ませるようにしてもよい。

制御部１６が、ステップＳ２等で取得した各項目に対応する情報を取得する。制御部１６が、送信用情報のフォーマットとして、自車両５の識別情報をヘッダに含ませて、決定された項目順に、項目ＩＤと、データサイズと、データの値と、次の項目ＩＤと、データサイズと、データの値、…のように、送信用情報を生成する。なお、送信用情報のフォーマットが、自動運転用の送信用情報と、安全運転支援モードの運転用とで異なってもよいし、同じでもよい。

このように、車車間通信装置１０は、移動体の周囲に存在する他の移動体の運転制御の属性に関する属性決定条件に基づき複数の制御属性から一の制御属性に応じた第１通信用情報と、一の制御属性と異なる制御属性に応じた第２通信用情報とを生成する情報生成手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、周囲に多い車両の制御属性を推定する（ステップＳ５）。例えば、道路種別が高速道の場合、制御部１６が、自車両５の周囲に比較的多い車両の制御属性は、自動運転と推定する。また、制御部１６が、受信した送信用情報の自動運転のレベル項目の値の統計を取って、レベル３以上の車両５が多い場合、自車両５の周囲に多い車両の制御属性は、自動運転と推定してもよい。また、制御部１６が、カメラに写った車種等から、制御属性を推定して、集計して、自車両５の周囲に相対的に多い車両の制御属性を求めてもよい。

このように、車車間通信装置１０は、属性決定条件として、移動体の周辺に存在する他の移動体のうち、相対的に数が多い移動体の運転制御に関する制御属性を推定する推定手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、移動体が移動体専用の場所を移動している場合、移動体の周囲には、自動運転の機能を利用する他の移動体の数が多いと推定し、自動運転の制御属性と推定する推定手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、優先する制御属性を決定する（ステップＳ６）。具体的には、制御部１６が、推定された制御属性（属性決定条件の一例）を、優先する制御属性として決定する。

なお、制御部１６が、車両環境情報（属性決定条件の一例）に基づき優先する制御属性を決定してもよい。例えば、合流点ならば、安全運転支援モードの運転の車両５よりも、自動運転の車両５が詳細な情報を必要としているとして、制御部１６が、優先する制御属性を自動運転と決定してもよい。

このように、車車間通信装置１０は、属性決定条件に基づき複数の制御属性から一の制御属性を決定する属性決定手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、推定手段が推定した制御属性を一の制御属性として決定する属性決定手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、前記属性決定条件として、移動体が移動体専用の場所を移動している場合、一の制御属性を自動運転に関する制御属性に決定する属性決定手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、制御属性毎の送信回数を決定する（ステップＳ７）。具体的には、制御部１６が、決定された制御属性に従って、制御属性毎の送信回数（通信頻度の一例）を決定する。

図１１Ａに示すように、所定期間において、自動運転用の送信用情報Ａｔの送信回数（例えば、２）と、安全運転支援モードの運転用の送信用情報Ｓｆの送信回数（例えば、１）とを、制御部１６が決定する。制御属性毎の送信回数の割合（通信頻度の一例）は、２：１である。

図１１Ｂに示すように、所定期間において、自動運転用の送信用情報Ａｔの送信回数（例えば、５）と、安全運転支援モードの運転用の送信用情報Ｓｆの送信回数（例えば、１）とを、制御部１６が決定してもよい。

自動運転用の送信用情報Ａｔの送信回数と、安全運転支援モードの運転用の送信用情報Ｓｆの送信回数との割合は、所定の基準の割合を基準にして、制御属性が自動運転と決定された場合、所定期間における自動運転用の送信用情報Ａｔの送信回数が、所定の基準の割合よりも多くする。制御属性が安全運転支援モードの運転と決定された場合、所定期間における安全運転支援モードの運転用の送信用情報Ｓｆの送信回数が、所定の基準の割合より多くすることでもよい。

図１１Ｃに示すように、各送信用情報Ａｔ、Ｓｆの時間間隔は、一定でなくてもよい。

また、制御属性毎の送信用情報は、送信する順番で規定されていてもよい。例えば、図１１Ａの場合、２つ自動運転用の送信用情報Ａｔが続いて送信され、１つの安全運転支援モードの運転用の送信用情報Ｓｆが送信される送信パターンでもよい。制御属性毎の送信回数の割合は、２：１である。

図１１Ｂの場合、５つ自動運転用の送信用情報Ａｔが続いて送信され、１つの安全運転支援モードの運転用の送信用情報Ｓｆが送信される送信パターンでもよい。制御属性毎の送信回数の割合は、５：１である。

図１１Ｃの場合、自動運転用の送信用情報Ａｔと安全運転支援モードの運転用の送信用情報Ｓｆとが交互に送信される送信パターンでもよい。この場合、制御属性毎の送信回数の割合は、１：１である。

なお、図１１Ａおよび図１１Ｂに示すように、自動運転用の送信用情報Ａｔの送信回数が、安全運転支援モードの運転用の送信用情報Ｓｆの送信回数より多くなるように設定されていてもよい。また、所定の基準の割合において、自動運転用の送信用情報Ａｔの送信回数が、安全運転支援モードの運転用の送信用情報Ｓｆの送信回数より多くなるように設定されていてもよい。これらは、受信する側の移動体が自動運転の機能を実行しているような場合には、刻々と変わる周囲の状況に対応することが必要である。そのため、詳細な利用可能な情報を頻度よく受信し続けることによって、受信する側の移動体が、自動運転の機能を安定して実行し続けることができるようになるからである。

図１１Ｄに示すように、制御属性毎の送信回数は、自動運転のレベル毎の送信回数でもよい。

このように、車車間通信装置１０は、一の制御属性に基づき第１通信用情報及び第２通信用情報のそれぞれの通信頻度を制御する制御手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、前記制御手段は、前記第１通信用情報の通信頻度が、前記第２通信用情報の通信頻度よりも高くなるように制御する制御手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、送信用情報を送信する（ステップＳ８）。具体的には、制御部１６が、通信部１１を介して、図１１Ａから図１１Ｄのような送信パターンに従って、各制御属性の送信用情報を、受信する側である他の車両５の車車間通信装置１０に対して、送信する側の自車両５からブロードキャストする。車車間通信１０は、送信用情報を送信する通信手段の一例として機能する。

（２．２ 受信時の車車間通信装置の動作の一例）
次に、受信時の車車間通信装置の動作の一例について、図１２を用いて説明する。

図１２は、実施例に係る受信時の車車間通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。

図１２に示すように、車車間通信装置１０は、ステップＳ１のように、車両環境情報を取得する（ステップＳ１０）。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ２のように、自車両の情報を取得する（ステップＳ１１）。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ３のように、他の車両から送信用情報を受信する（ステップＳ１２）。

次に、車車間通信装置１０は、自車両の運転制御の情報を出力する、または、通知を出力する（ステップＳ１３）。自車両５が自動運転の制御属性の場合、制御部１６が、車両環境情報、自車両の情報、および、他の車両からの送信用情報のうち必要な項目の情報に基づき、現在の位置、進行方向、速度等からどのように自車両５の駆動を制御するかの運転制御に関する情報を、駆動制御部に出力する。

自車両５が安全運転支援モードの運転の制御属性の場合、制御部１６が、車両環境情報、自車両の情報、および、他の車両から送信用情報のうち必要な項目の情報に基づき、運転手への通知に必要な情報を、出力部１３に出力する。例えば、前方の車両に近づき過ぎている場合、出力部１３が、接近の警告を出力する。制御部１６が、他の車両から受信した送信用情報の他の車両の位置情報、速度、進行方向等の情報と、自車両５の位置情報、進行方向の情報とを比較して、合流点、交差点等で車両が接近している場合、出力部１３が、警告を出力する。自車両に備わるナビゲーション装置等の画像による警告表示や自車両に備わるスピーカからの音声による警告ガイダンス等で運転者へ通知することが一例として挙げられる。

次に、車車間通信装置１０は、送信用情報の項目のうち、使用された項目に対する使用回数を増加させる（ステップＳ１４）。自車両５が自動運転の制御属性で、制御部１６が、合流地点で、他の車両の詳細な位置情報を利用して、自車両５の駆動を制御した場合、使用した項目ＩＤに基づき、項目統計データベース１２ｂにおいて、詳細な位置情報の項目の使用回数のカウント数を増加させる。

自車両５が安全運転支援モードの運転の制御属性で、合流点、交差点等で他の車両が接近していると通知をした場合、他の車両から受信した送信用情報の他の車両の位置情報、速度、進行方向等の情報の各項目の使用回数のカウント数を、使用した項目ＩＤに基づき、項目統計データベース１２ｂにおいて、増加させる。

以上説明したように、実施例に係る動作によれば、属性決定条件に基づき複数の制御属性から制御属性に応じた送信用情報の送信回数と、当該決定された属性と異なる属性に応じた送信用情報の送信回数を、決定された制御属性に基づき制御するので、送信用情報を受信する側の車両５の制御属性が混在しているような場合でも、各制御属性に対応して、受信する側の車両５が受信したデータを有効に利用することができる。

決定された制御属性が、受信する側の他の車両５の運転制御に関する制御属性の場合、他の車両５の運転制御に関する制御属性に応じた送信用情報の送信回数が、当該制御属性と異なる制御属性に応じた送信用情報の送信回数よりも多くなるように制御すると、他の車両５の運転制御に関する制御属性（例えば、自動運転、レベル３、レベル４）においては、送信の頻度が要求されるので、運転制御に関する制御属性の他の車両５との通信により適した状態で、通信を行うことができる。

また、自車両５の周辺に存在する他の車両５のうち、相対的に数が多い他の車両５の運転制御に関する制御属性（例えば、自動運転、レベル３、レベル４）を推定し、推定した運転制御に関する制御属性に決定する場合、相対的に数が多い受信する側の他の車両５の制御属性に合わせた送信用情報の送信回数に設定できるので、周辺に存在する多数の送信情報を受信する側の他の車両５に対して、受信する側の他の車両５が受信した送信情報を有効に利用することができる。即ち、送信用情報を送信する側の車両５は、効率的に通信を行うことができる。

また、送信する側の自車両５が、高速道のように、車両専用道を走行している場合、周辺に存在する他の車両５の運転制御に関する制御属性（例えば、自動運転、レベル３、レベル４）に決定すると、車両専用道では多数の車両５（情報を受信する側の他の車両５）は、自動運転の機能を実行している可能性が高いため、自動運転の機能を実行している多数の他の車両５に対して、有効に利用できる情報を送信することができる。

また、制御属性に関わらず必須項目を選択し、必須項目の車両情報を含む送信用情報を生成する場合、必須項目は必ず送信する情報には入るので、受信した側の車両５の制御属性が自動運転でも、安全運転支援モードの運転でも、情報を有効に利用することができる。例えば、受信する側の他の車両５の制御属性が、自動運転でも、安全運転支援モードの運転でも必要とする情報としては、救急車等の緊急車両の接近情報や緊急車両の走行するルート情報等が一例として上げられる。

（２．３ 送信時の車車間通信装置１０の動作の第２実施例）
次に、送信時の車車間通信装置１０の動作の第２実施例について、図１３から図１５を用いて説明する。なお、上記実施例と異なる動作について主に説明する。

図１３は、送信時の車車間通信装置の動作の第２実施例を示すフローチャートである。図１４および図１５は、送信用情報の一例を示す模式図である。

図１３に示すように、車車間通信装置１０は、車両環境情報を取得する（ステップＳ２１）。

次に、車車間通信装置１０は、自車両の情報を取得する（ステップＳ２２）。

次に、車車間通信装置１０は、他の車両から送信用情報を受信する（ステップＳ２３）。

次に、車車間通信装置１０は、周囲に多い車両の制御属性を推定する（ステップＳ２４）。

次に、車車間通信装置１０は、推定された制御属性に応じて、優先する車両情報（移動体情報の一例）の項目を選択する（ステップＳ２５）。例えば、推定された制御属性が自動運転の場合、制御部１６が、自動運転に必要な高精度な位置情報（詳細な現在位置、合流ならば詳細な合流位置等）の項目、高精度な時間情報（合流なら詳細な合流時刻）の項目等を優先して選択する。なお、自車両５の制御属性が安全運転支援モードの運転の場合で、自車両５が走行空間センサを有しておらず高精度な位置情報を取得できない場合、制御部１６が、高精度の時間情報の項目を選択したり、自車両５の制御属性等の他の項目を優先的に選択したりしてもよい。なお、制御部１６が、一度に送信できるデータ容量の許容範囲で任意に項目を選択してもよい。また、制御部１６が、項目の代わりに、項目の移動体情報自体を選択してもよい。

一方、推定された制御属性が安全運転支援モードの運転の場合、例えば、制御部１６が、高精度でない位置情報、運転手の属性、運転手の状態等を優先して選択する。

なお、推定された制御属性が安全運転支援モードの運転の場合、制御部１６が、高精度な位置情報の項目を選択しないという選択をしてもよい。これは、例えば、推定された制御属性が安全運転支援モードの場合、受信する側の他の車両が高精度な位置情報を利用する機会がないことを想定しての対応である。推定された制御属性が安全運転支援モードである場合、高精度な位置情報を送信情報に優先的に選択することは、一度に送信できるデータ容量が限られている場合には、効率的に受信側の他の車両で利用できる情報を生成するという観点に反するからである。

このように、車車間通信装置１０は、移動体の運転制御に関する情報を含む移動体情報の複数の項目のうち、推定された制御属性に応じて優先する項目を選択する選択手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、前記複数の項目の移動情報のうち、前記移動環境情報に応じて優先する項目の移動体情報を選択する選択手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、項目に対する統計量を読み出す（ステップＳ２６）。具体的には、制御部１６が、項目統計データベース１２ｂを参照して、各項目の受信回数（統計量の一例）および使用回数（統計量の一例）を読み出し、１受信当たりの使用回数の使用頻度（統計量の一例）を算出する。

このように、車車間通信装置１０は、送信用情報の項目のうち、他の移動体によって使用された項目に対する統計量を取得する取得手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、各制御属性に応じた送信用情報を生成する（ステップＳ２７）。具体的には、制御部１６が、ステップＳ２５で選択された項目が含まれるように優先度を高くして、項目のデータサイズから、送信用情報に含ませる項目を決定する。

周辺に多い車両の制御属性が自動運転と推定された場合、例えば、図１４に示すように、項目が決定される。他の車両（受信する側の車両）の自動運転に必要な自車両５の高精度位置情報の項目、自車両５の制御属性レベルの項目が上位に入る。さらに、オプション項目として、他の車両の自動運転に補足的に必要であるレーンキープ機能状態の項目、車間距離キープ機能の状態の項目、前方車両追随機能状態の項目が入ってくる。なお、項目の中に、安全運転支援モードの運転に必要な項目を含めてよいし、全く含めなくてもよい。

周辺に多い車両の制御属性が安全運転支援モードの運転と推定された場合、例えば、図１５に示すように、項目が決定される。例えば、必須項目に、自車両５の運転手状態の項目、周辺車両情報（周辺移動体情報の一例）の項目が上位に入る。オプション項目に、自車両５の目的地情報の項目や経路情報の項目が入ってくる。なお、項目の中に、自動運転に必要な項目を含めてよいし、全く含めなくてもよい。

なお、図１４および図１５に示すように、必須項目とオプション項目とがある場合、制御属性に関わらず送信用情報に必須項目は必ず含ませるようにしてもよい。例えば、救急車等の緊急車両の接近情報や緊急車両の走行するルート情報が周辺車両情報として取得されているような場合は、当該周辺車両情報を最優先として、制御属性に関わらず送信用情報の必須項目としてもよい。また、例えば、図１５に示すように、周辺に多い車両の制御属性が安全運転支援モードの運転でも、自車両（送信する側の車両）の経路情報や運転支援情報１（例えば、自車両が車間キープ機能の状態であるような場合は、当該機能を実行していることを示す情報等）の項目を必須項目としてもよい。

また、必須項目を決定した後、ステップＳ２５で選択された項目が必須項目でない場合、制御部１６が、オプション項目の上位にある項目を必須項目とするようにしてもよい。

また、制御部１６が、受信に対する使用頻度が高い上位の項目（例えば、上位３項目）を選択してもよい。制御部１６が、使用頻度により、各項目を重みづけして、送信用情報に含ませる項目を決定してもよい。ステップＳ２５で選択された項目（周囲に多い車両の制御属性に応じて優先する項目の一例）であるか否か、必須項目であるか否か、使用頻度が高い項目であるか否かのトータルで重みづけして、制御部１６が、送信用情報に含ませる項目を決定してもよい。このように、車車間通信装置１０は、推定された制御属性と統計量とに応じて優先する項目を選択する選択手段の一例として機能してもよい。

次に、制御部１６が、決定された送信用情報に含ませる項目に対応する情報を取得する。例えば、詳細な現在位置の項目の場合、ステップＳ２２で取得した詳細な現在位置の情報を取得する。運転手の属性の項目の場合、制御部１６が、記憶部１２に登録されている情報を取得する。運転手の状態の項目の場合、制御部１６が、ステアリングホイールの操作状況や運転手を撮影した画像等から運転手の状態を判定する。

次に、制御部１６が、自車両５の識別情報をヘッダに含ませて、決定された項目順に、項目ＩＤと、データサイズと、データの値と、次の項目ＩＤと、データサイズと、データの値、…のように、送信用情報を生成する。

このように、車車間通信装置１０は、選択手段が選択した項目の移動体情報を含む、他の移動体に送信する送信用情報を生成する情報生成手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、制御属性に関わらず必須である必須項目を選択する必須項目選択手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、必須項目の移動体情報を含む送信用情報を生成する情報生成手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ６のように、優先する制御属性を決定する（ステップＳ２８）。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ７のように、制御属性毎の送信回数を決定する（ステップＳ２９）。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ８のように、送信用情報を送信する（ステップＳ３０）。

以上説明したように、実施例に係る動作によれば、送信用情報の項目のうち、使用された項目に対する統計量を取得し、統計量と周囲に多い車両の制御属性とに応じて優先する項目を選択する場合、統計的に利用価値が高い項目の車両情報を、優先して有効に他の車両５が有効に利用できる情報をもって、効率的な通信を可能とする。

また、周囲に比較的数が多い他の車両５の制御属性に合わせた項目の車両情報を優先的に送信用情報に含めることができるので、一度の送信に対して、データ量が限られた移動体間通信であっても、周囲に多い車両の制御属性に対応した送信データであることから受信する側の車両で有効に利用できる効率的な通信を可能とする。

（２．４ 送信時の車車間通信装置１０の動作の第３実施例）
次に、送信時の車車間通信装置１０の動作の第３実施例について、図１６から図１８を用いて説明する。なお、上記実施例と異なる動作について主に説明する。

図１６は、送信時の車車間通信装置の動作の第３実施例を示すフローチャートである。図１７および図１８は、送信用情報の一例を示す模式図である。

図１６に示すように、車車間通信装置１０は、ステップＳ１のように、車両環境情報を取得する（ステップＳ３１）。

このように、車車間通信装置１０は、移動体が移動する環境情報を取得する取得手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ２のように、自車両の情報を取得する（ステップＳ３２）。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ３のように、他の車両から送信用情報を受信する（ステップＳ３３）。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ５のように、周囲に多い車両の制御属性を推定する（ステップＳ３４）。なお、このステップは省略されてもよい。

次に、車車間通信装置１０は、車両環境情報（環境情報の一例）に応じて優先する車両情報の項目を選択する（ステップＳ３５）。例えば、現在位置と地図情報を比較して自車両５が合流点の付近の場合、制御部１６が、合流情報の項目を優先して選択する。また、自車両５が交差点の付近の場合、制御部１６が、交差点情報の項目を優先して選択してもよい。また、自車両５が高速道を走行している場合、制御部１６が、詳細な現在位置の項目等の自動運転に関する項目を優先して選択してもよい。また、自車両５が、渋滞状況から交通量が少なく、郊外の道を走行している場合、制御部１６が、詳細な現在位置の項目を優先して選択しなくてもよい。また、センサ情報取得部１５より雨が降っていると判定された場合、制御部１６が、ワイパーのＯＮ／ＯＦＦの項目を優先して選択してもよい。また、センサ情報取得部１５より夕方と判定された場合、制御部１６が、車両のライトのＯＮ／ＯＦＦの項目を優先して選択してもよい。

このように、車車間通信装置１０は、移動体の運転制御に関する情報を含む移動体情報の複数の項目のうち、環境情報に応じて優先する項目を選択する選択手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、移動体が移動体専用の場所を移動している場合、自動運転に関する項目を優先して選択する選択手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ２６のように、項目に対する統計量を読み出す（ステップＳ３６）。

次に、車車間通信装置１０は、各制御属性に応じた送信用情報を生成する（ステップＳ２７）。具体的には、制御部１６が、ステップＳ３５で選択された項目が含まれるように優先度を高くして、項目のデータサイズから、送信用情報に含ませる項目を決定する。

ステップＳ３５で、車両のライトのＯＮ／ＯＦＦの項目（環境情報に応じて優先する項目の一例）が選択された場合、図１７に示すように、オプション項目において、車両のライトのＯＮ／ＯＦＦの項目が上位にくる。なお、図１７に示すように、必須項目である高精度位置情報の項目や制御属性レベルの項目は、環境情報に応じて優先する項目に関わらず必須である項目の一例である。

ステップＳ３５で、ワイパーのＯＮ／ＯＦＦの項目（環境情報に応じて優先する項目の一例）が選択された場合、図１８に示すように、オプション項目において、ワイパーのＯＮ／ＯＦＦの項目が上位にくる。なお、図１８に示すように、必須項目である運転手状態の項目や周辺車両情報の項目は、環境情報に応じて優先する項目に関わらず必須である項目の一例である。

なお、図１７および図１８に示すように、必須項目とオプション項目とがある場合、送信用情報に必須項目は必ず含ませるようにしてもよい。例えば、図１８に示すように、制御属性が安全運転支援モードの運転で、運転手状態の項目が優先された場合でも、制御属性レベルの項目を必須項目としてもよい。

また、図１７および図１８に示すように、必須項目を決定した後、ステップＳ３５で選択された項目が必須項目でない場合、制御部１６が、オプション項目の上位の項目にしてもよい。

また、制御部１６が、受信に対する使用頻度が高い上位の項目（例えば、上位３）を選択してもよい。制御部１６が、使用頻度により、各項目を重みづけして、送信用情報に含ませる項目を決定してもよい。ステップＳ３５で選択された項目（環境情報に応じて優先する項目の一例）であるか否か、必須項目であるか否か、使用頻度が高い項目であるか否かのトータルで重みづけして、制御部１６が、送信用情報に含ませる項目を決定してもよい。このように、車車間通信装置１０は、前記統計量と前記環境情報とに応じて優先する項目を選択する選択手段の一例として機能してもよい。

さらに、ステップＳ３４で周囲に多い車両の制御属性が自動運転と推定された場合、例えば、図１７に示すように、項目が決定される。自動運転に必要な高精度位置情報の項目、制御属性レベルの項目が上位に入る。そして、オプション項目において、ステップＳ３５で選択された項目である車両のライトのＯＮ／ＯＦＦの項目が上位に来て、自動運転に補足的に必要であるレーンキープ機能状態の項目、車間距離キープ機能の状態の項目、前方車両追随機能状態の項目が入ってくる。

なお、自車両５が合流点の付近の場合、必須項目において、合流情報の項目が上位になるようにしてもよい。

ステップＳ３４で周囲に多い車両の制御属性が安全運転支援モードの運転と推定された場合、例えば、図１８に示すように、項目が決定される。例えば、必須項目に、運転手状態の項目、周辺車両の項目が上位に入る。そして、オプション項目において、ステップＳ３５で選択された項目である車両のワイパーのＯＮ／ＯＦＦの項目が上位にきて、目的地情報の項目や経路情報の項目が入ってくる。

ステップＳ３５で選択された項目であるか否か、必須項目であるか否か、使用頻度が高い項目であるか否か、推定された周囲に多い車両の制御属性のトータルで重みづけして、制御部１６が、送信用情報に含ませる項目を決定してもよい。

送信用情報に含ませる項目を決定した後、ステップＳ２７のように、制御部１６が、決定された送信用情報に含ませる項目に対応する情報を取得し、送信用情報を生成する。

このように、車車間通信装置１０は、選択手段が選択した項目の移動体情報を含む、移動体と移動体間通信が可能な他の移動体に送信する送信用情報を生成する情報生成手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、環境情報に応じて優先する項目に関わらず必須である項目を選択する必須項目選択手段の一例として機能する。車車間通信装置１０は、必須である項目の移動体情報を含む送信用情報を生成する情報生成手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ６のように、優先する制御属性を決定する（ステップＳ３８）。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ７のように、制御属性毎の送信回数を決定する（ステップＳ３９）。また、制御部１６が、車両環境情報に従って、制御属性毎の送信回数を制御してもよい。例えば、車両環境情報より天気が雨の場合、ワイパーのＯＮ／ＯＦＦの項目が入っている送信用情報の送信回数を制御部１６が増加させる。車両環境情報より時間帯が夕方の場合、車両のライトのＯＮ／ＯＦＦの項目が入っている送信用情報の送信回数を、制御部１６が、増加させる。また、車両環境情報により、現在位置が交差点や合流点の場合、交差点情報や合流情報の項目が入っている送信用情報の送信回数を、制御部１６が増加させる。また、道路種別が高速道の場合、自動運転に必要な項目が多い送信用情報の送信回数を、制御部１６が増加させる。

車車間通信装置１０は、前記第１通信用情報の通信頻度と、前記第２通信用情報の通信頻度とを、前記環境情報に従って制御する制御手段の一例として機能する。

次に、車車間通信装置１０は、ステップＳ８のように、送信用情報を送信する（ステップＳ４０）。

以上説明したように、実施例に係る動作によれば、自車両５が走行する車両環境情報を取得し、決定された周囲に多い車両の制御属性に応じた送信用情報の送信回数と、当該決定された制御属性と異なる制御属性に応じた通信用情報の送信回数とを、車両環境情報に基づき制御する場合、車両環境情報に合わせて、一度の送信に対して、データ量が限られた移動体間通信の送信データであっても、受信する側の車両で有効に利用できる効率的な通信をすることができる。

また、車両環境情報に合わせた項目の車両情報を優先的に送信用情報に含めることができるので、データ量が限られた移動体間通信の送信データであっても、受信する側の車両で有効に利用できる効率的な通信をすることができる。

環境情報に応じて優先する項目に関わらず必須である必須項目を選択し、必須項目の移動体情報を含む送信用情報を生成する場合、必須項目が必ず入るので、受信した側の車両で、情報を有効に利用できる。

送信用情報の項目のうち、使用された項目に対する統計量を取得し、統計量と車両環境情報とに応じて優先する項目を選択する場合、統計的に利用価値が高い項目の車両情報を、受信した側の車両で有効に利用することが可能であるため、効率的な通信ができる。

また、自車両５が、高速道のように、車両専用道を走行している場合、自動運転に関する項目を優先して選択すると、車両専用道では周囲には、自動運転の機能を実行している可能性が高いので、自動運転の機能を実行している周囲の他の車両５で有効に利用できる効率的な通信を可能とする。

１：情報制御装置
１ａ：情報生成手段
１ｂ：制御手段
５：車両（移動体）
１０：車車間通信装置（情報制御装置）
Ｓ：車車間通信システム

Claims (8)

1. 移動体に搭載可能な情報制御装置であって、
   前記移動体の周囲に存在する他の移動体の運転制御の属性に関する属性決定条件に基づき複数の制御属性から一の制御属性に応じた第１通信用情報と、前記一の制御属性と異なる制御属性に応じた第２通信用情報とを生成する情報生成手段と、
   前記一の制御属性に基づき少なくとも前記第１通信用情報の通信頻度を制御する制御手段と、
   を備える情報制御装置。
2. 請求項１に記載の情報制御装置において、
   前記制御手段は、前記第１通信用情報の通信頻度が、前記第２通信用情報の通信頻度よりも高くなるように制御することを特徴とする情報制御装置。
3. 請求項１または請求項２に記載の情報制御装置において、
   前記属性決定条件として、前記移動体の周辺に存在する他の移動体のうち、相対的に数が多い移動体の運転制御に関する制御属性を推定する推定手段を更に備え、
   前記推定手段が推定した制御属性を前記一の制御属性とすることを特徴とする情報制御装置。
4. 請求項１または請求項２に記載の情報制御装置において、
   前記属性決定条件として、前記移動体の環境に関する環境情報を取得する環境取得手段を更に備え、
   前記制御手段は、前記第１通信用情報の通信頻度と、前記第２通信用情報の通信頻度とを、前記環境情報に従って制御することを特徴とする情報制御装置。
5. 請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の情報制御装置において、
   前記情報生成手段は、前記属性決定条件として、前記移動体が移動体専用の場所を移動している場合、前記一の制御属性を自動運転に関する制御属性とし、前記第１通信用情報を生成することを特徴とする情報制御装置。
6. 請求項１から請求項５のいずれか１項に記載の情報制御装置において、
   前記移動体の位置から通信可能な他の移動体に前記通信頻度に従って少なくとも前記第１通信用情報を送信する通信部を更に備えることを特徴とする情報制御装置。
7. 移動体に搭載可能な情報制御装置が通信用情報を生成する情報制御方法であって、
   情報生成手段が、前記移動体の周囲に存在する他の移動体の運転制御の属性に関する属性決定条件に基づき複数の制御属性から一の制御属性に応じた第１通信用情報と、前記一の制御属性と異なる制御属性に応じた第２通信用情報とを生成する情報生成ステップと、
   制御手段が、前記一の制御属性に基づき少なくとも前記第１通信用情報の通信頻度を制御する制御ステップと、
   を含む情報制御方法。
8. コンピュータを、請求項１から請求項６に記載の情報制御装置として機能させることを特徴とする情報制御装置用プログラム。